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特開2024-166505ユーザインターフェース提供装置、ユーザインターフェース提供方法及びユーザインターフェース提供プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166505
(43)【公開日】2024-11-29
(54)【発明の名称】ユーザインターフェース提供装置、ユーザインターフェース提供方法及びユーザインターフェース提供プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20241122BHJP
   G06F 3/0482 20130101ALI20241122BHJP
   G06F 3/0346 20130101ALI20241122BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20241122BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20241122BHJP
   G09G 5/38 20060101ALI20241122BHJP
【FI】
G06F3/01 510
G06F3/0482
G06F3/0346 425
H04N5/64 511A
G09G5/00 550C
G09G5/38 100
G09G5/00 550B
G09G5/00 530M
G09G5/38 110
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023082644
(22)【出願日】2023-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】大屋 修司
【テーマコード(参考)】
5B087
5C182
5E555
【Fターム(参考)】
5B087AA09
5B087BC05
5B087DE03
5B087DE06
5C182AA31
5C182AB34
5C182AB35
5C182AC03
5C182AC42
5C182BA01
5C182BA03
5C182BA06
5C182BA14
5C182BA29
5C182BA39
5C182BA56
5C182BA65
5C182BA66
5C182CB42
5C182CB52
5C182CC15
5C182DA44
5C182DA65
5E555AA64
5E555BA02
5E555BA04
5E555BA38
5E555BB02
5E555BB04
5E555BB38
5E555BE17
5E555CA10
5E555CA44
5E555CA45
5E555CB12
5E555CB14
5E555CB15
5E555CB16
5E555CB19
5E555CB21
5E555CB42
5E555CB76
5E555CC03
5E555DA08
5E555DA09
5E555DB11
5E555DB17
5E555DB18
5E555DB20
5E555DC02
5E555DC09
5E555DC19
5E555DC31
5E555DC58
5E555DC85
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】手を用いずに、周囲にいる公衆に不自然な印象を与えることなく、頭部装着デバイスに関する操作を行うことを可能にする。
【解決手段】ユーザインターフェース提供装置は、頭部装着デバイスに備えられるディスプレイにアイコンを表示させ、前記頭部装着デバイスに備えられるセンサにより検知される頭部の動きに応じて前記アイコンを移動させるアイコン表示部と、前記アイコンが設定領域内に表示されている状態が設定時間に渡って継続した場合に前記アイコンに応じた処理を実行する処理実行部と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭部装着デバイスに備えられるディスプレイにアイコンを表示させ、前記頭部装着デバイスに備えられるセンサにより検知される頭部の動きに応じて前記アイコンを移動させるアイコン表示部と、
前記アイコンが設定領域内に表示されている状態が設定時間に渡って継続した場合に前記アイコンに応じた処理を実行する処理実行部と、
を備えるユーザインターフェース提供装置。
【請求項2】
前記処理は、前記アイコンが選択されたことを示すエフェクトを前記ディスプレイに表示させる表示処理である
請求項1に記載のユーザインターフェース提供装置。
【請求項3】
前記エフェクトは、前記アイコンの外周に沿って線を走らせるアニメーションである
請求項2に記載のユーザインターフェース提供装置。
【請求項4】
前記設定時間は、第1の設定時間であり、
前記処理実行部は、前記アイコンが前記設定領域内に表示されている状態が前記第1の設定時間より長い第2の設定時間に渡って継続した場合に前記アイコンに対応づけられたアプリケーションを起動する起動処理を実行する
請求項2に記載のユーザインターフェース提供装置。
【請求項5】
前記処理は、前記アイコンに対応づけられたアプリケーションを起動する起動処理である
請求項1に記載のユーザインターフェース提供装置。
【請求項6】
前記ディスプレイは、映像を表示する表示領域を有し、
前記設定領域は、前記表示領域の中央に設定される
請求項1に記載のユーザインターフェース提供装置。
【請求項7】
前記アイコン表示部は、前記アイコンを含む複数のアイコンを前記ディスプレイに表示させ、前記動きに応じて前記複数のアイコンを同じ方向に同じ距離移動させる
請求項1に記載のユーザインターフェース提供装置。
【請求項8】
前記複数のアイコンは、左右方向に一列に配列され、
前記動きは、視点を左右方向に動かす動きである
請求項7に記載のユーザインターフェース提供装置。
【請求項9】
前記複数のアイコンは、上下左右方向に行列状に配列され、
前記動きは、前記上下左右方向の動きである
請求項7に記載のユーザインターフェース提供装置。
【請求項10】
前記複数のアイコンは、直前に実行されたアプリケーションが対応づけられた直前実行アイコンを含み、
前記アイコン表示部は、前記直前実行アイコンが前記設定領域内に表示された状態で前記複数のアイコンを表示させることを開始する
請求項7に記載のユーザインターフェース提供装置。
【請求項11】
前記アイコン表示部は、前記動きにより視点が動く方向と逆の方向に前記アイコンを移動させる
請求項1に記載のユーザインターフェース提供装置。
【請求項12】
請求項1から11までのいずれかに記載のユーザインターフェース提供装置と、
前記頭部装着デバイスと、
を備えるユーザインターフェース提供システム。
【請求項13】
頭部装着デバイスに備えられるディスプレイにアイコンを表示させることと、
前記頭部装着デバイスに備えられるセンサにより検知される頭部の動きに応じて前記アイコンを移動させることと、
前記アイコンが設定領域内に表示されている状態が設定時間に渡って継続した場合に前記アイコンに応じた処理を実行することと、
を備えるユーザインターフェース提供方法。
【請求項14】
頭部装着デバイスに備えられるディスプレイにアイコンを表示させることと、
前記頭部装着デバイスに備えられるセンサにより検知される頭部の動きに応じて前記アイコンを移動させることと、
前記アイコンが設定領域内に表示されている状態が設定時間に渡って継続した場合に前記アイコンに応じた処理を実行することと、
をコンピュータに実行させるユーザインターフェース提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ユーザインターフェース提供装置、ユーザインターフェース提供方法及びユーザインターフェース提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、通信システムを開示する。当該通信システムにおいては、拡張現実(AR)グラスが、ユーザの頭部に装着される。モーションコントローラは、ユーザの手に持たれる。スマートデバイスは、モーションコントローラから送信された加速度センサの検出結果を基に、ユーザの手の動きを取得する(段落0017-0019)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-185235号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されたARグラスに代表されるクロスリアリティ(XR)デバイスの操作方法には、一般的には、ハンドコントローラを用いる操作方法、スマートフォンコントローラを用いる操作方法、ハンドトラッキングによる操作方法及び本体の操作部材を用いる操作方法の4種類の操作方法がある。
【0005】
ハンドコントローラを用いる操作方法においては、ユーザが手に持つハンドコントローラから出る仮想のビームがアイコンに当てられてアイコンが選択され、ハンドコントローラに備えられるボタンが押された場合にアイコンの選択が確定される。
【0006】
スマートフォンコントローラを用いる操作方法においては、ユーザが手に持つスマートフォンから出る仮想のビームがアイコンに当てられてアイコンが選択され、スマートフォンに備えられるボタンが押された場合にアイコンの選択が確定される。
【0007】
ハンドトラッキングによる操作方法においては、XRデバイスに備えられるカメラによりユーザの手の形状が認識され、認識された手の形状に応じた形状を有する手が表示され、表示された手でアイコンが触れられた場合にアイコンの選択が確定される。
【0008】
本体の操作部材を用いる操作方法においては、XRデバイスに備えられるボタン、タッチパッド等の操作部材に対して行われた操作に応じてカーソルが動かされてアイコンの選択が確定される。
【0009】
ハンドコントローラ又はスマートフォンコントローラを用いる操作方法が採用された場合は、ユーザの手が塞がれる。このため、ハンドコントローラ又はスマートフォンコントローラを用いる操作方法が採用された場合は、XRデバイスが野外で使用されるときに、XRデバイスの用途が制限される。
【0010】
ハンドトラッキングによる操作方法が採用された場合は、ユーザは、操作を行うために、目の前に手をかざし、かざした手を動かさなければならない。このため、ユーザが周囲にいる公衆に不自然な印象を与える。
【0011】
本体ボタンを用いる操作方法が採用された場合は、操作を行うために、本体の操作部材に対して操作を行わなければならない。このため、XRデバイスに触れなければならない。このため、XRデバイスにより表示される映像が振動で揺れる。
【0012】
本開示の一態様は、これらの問題に鑑みてなされた。本開示の一態様は、手を用いずに、周囲にいる公衆に不自然な印象を与えることなく、頭部装着デバイスに関する操作を行うことを可能にするユーザインターフェース提供装置、ユーザインターフェース提供方法及びユーザインターフェース提供プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本開示の一態様のユーザインターフェース提供装置は、頭部装着デバイスに備えられるディスプレイにアイコンを表示させ、前記頭部装着デバイスに備えられるセンサにより検知される頭部の動きに応じて前記アイコンを移動させるアイコン表示部と、前記アイコンが設定領域内に表示されている状態が設定時間に渡って継続した場合に前記アイコンに応じた処理を実行する処理実行部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1実施形態のユーザインターフェース提供システム、及び当該ユーザインターフェース提供システムに備えられる拡張現実(AR)グラスを装着したユーザを模式的に図示する正面図である。
図2】第1実施形態のユーザインターフェース提供システムのブロック図である。
図3】第1実施形態のユーザインターフェース提供システムに備えられるARグラスのディスプレイを模式的に図示する平面図である。
図4】第1実施形態のユーザインターフェース提供システムに備えられるARグラスのディスプレイの表示領域、及び当該ARグラスを装着した頭部の変化を模式的に図示する図である。
図5】第1実施形態のユーザインターフェース提供システムに備えられるARグラスのディスプレイの表示領域の変化を模式的に図示する図である。
図6】第1実施形態のユーザインターフェース提供システムに備えられるスマートフォンのアイコン表示部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
図7】第1実施形態のユーザインターフェース提供システムに備えられるスマートフォンの処理実行部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
図8】第1実施形態のユーザインターフェース提供システムにより得られる視覚効果を模式的に図示する斜視図である。
図9】第1実施形態のユーザインターフェース提供装置に備えられるスマートフォンの、スマートフォンコントローラユーザインターフェース(UI)を提供するための構成のブロック図である。
図10】第1実施形態のユーザインターフェース提供装置に備えられるスマートフォンのタッチパネルディスプレイに表示されるコントローラ画面を模式的に図示する平面図である。
図11】第1実施形態のユーザインターフェース提供システムに備えられるARグラスのディスプレイの表示領域の変化を模式的に図示する図である。
図12】第1実施形態のユーザインターフェース提供システムに備えられるスマートフォンのタッチパネルディスプレイに表示されるアプリケーション一覧表示画面を模式的に図示する平面図である。
図13】第1実施形態のユーザインターフェース提供システムに備えられるスマートフォンのタッチパネルディスプレイに表示されるジェスチャー操作一覧表示画面を模式的に図示する平面図である。
図14】第1実施形態のユーザインターフェース提供システムに備えられるスマートフォンのハードウェアのブロック図である。
図15】第2実施形態のユーザインターフェース提供システムに備えられるARグラスのディスプレイの表示領域、及び当該ARグラスを装着した頭部の変化を模式的に図示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0016】
1 第1実施形態
1.1 ユーザインターフェース提供システム
図1は、第1実施形態のユーザインターフェース提供システム、及び当該ユーザインターフェース提供システムに備えられる拡張現実(AR)グラスを装着したユーザを模式的に図示する正面図である。
【0017】
図1に図示される第1実施形態のユーザインターフェース提供システム1は、ユーザインターフェース提供システム1に備えられるARグラス11を装着したユーザ21にユーザインターフェースを提供する。提供されるユーザインターフェースは、アプリケーションを選択し、選択したアプリケーションを起動させるためのユーザインターフェースを含む。
【0018】
図1に図示されるように、ユーザインターフェース提供システム1は、ARグラス11及びスマートフォン12を備える。
【0019】
ARグラス11は、ユーザ21の頭部31に装着される。ARグラス11は、現実世界に重ねて映像を表示する。
【0020】
ARグラス11が、ARグラス11以外のクロスリアリティ(XR)グラスに置き換えられてもよい。例えば、ARグラス11が、仮想現実(VR)グラス、複合現実(MR)グラス、代替現実(SR)グラス等に置き換えられてもよい。ARグラス11が、XRグラス以外のメガネ型の頭部装着デバイスに置き換えられてもよい。ARグラス11が、メガネ型の頭部装着デバイスグラス以外の頭部装着デバイスに置き換えられてもよい。例えば、ARグラス11が、ゴーグル型、帽子型、ヘッドセット型等の頭部装着デバイスに置き換えられてもよい。
【0021】
スマートフォン12は、ARグラス11と通信を行って、ARグラス11から情報を受信し、ARグラス11に情報を送信する。
【0022】
スマートフォン12が、スマートフォン12以外の移動体通信端末に置き換えられてもよい。例えば、スマートフォン12が、フィーチャーフォン、タブレット等に置き換えられてもよい。スマートフォン12が、移動体通信端末以外の端末に置き換えられてもよい。例えば、スマートフォン12が、パーソナルコンピュータ等に置き換えられてもよい。スマートフォン12の機能が、ARグラス11に内蔵されてもよい。
【0023】
図2は、第1実施形態のユーザインターフェース提供システムのブロック図である。
【0024】
図2に図示されるように、ARグラス11は、センサ41及びディスプレイ42を備える。
【0025】
センサ41は、頭部31の動きを検知する。センサ41は、3自由度(3DOF)又は6自由度(6DOF)の動きを検知することができる。このため、検知される頭部31の動きは、視点を左右方向に動かす動きを含む。センサ41は、角速度センサ、加速度センサ、地磁気センサ等を備える。
【0026】
ディスプレイ42は、頭部31の目の前に配置され、光透過性を有する。このため、ディスプレイ42は、ディスプレイ42を通して見える現実世界に重ねて映像を表示する。
【0027】
スマートフォン12は、ユーザ21にユーザインターフェースを提供するユーザインターフェース提供装置として機能する。
【0028】
図2に図示されるように、スマートフォン12は、アイコン表示部51及び処理実行部52を備える。ARグラス11が、ユーザインターフェース提供装置として機能してもよい。この場合は、ARグラス11が、アイコン表示部51及び処理実行部52を備える。ARグラス11及びスマートフォン12が連携してユーザインターフェース提供装置として機能してもよい。この場合は、ARグラス11が、アイコン表示部51及び処理実行部52の一部を備え、スマートフォン12が、アイコン表示部51及び処理実行部52の残部を備える。
【0029】
アイコン表示部51は、ディスプレイ42に複数のアイコンを表示させる。表示される複数のアイコンには、複数のアプリケーションがそれぞれ対応づけられる。複数のアイコンに、複数の機能がそれぞれ対応づけられてもよい。アイコン表示部51は、センサ41により検知される頭部31の動きに応じて、表示させた複数のアイコンを移動させる。
【0030】
処理実行部52は、表示させた複数のアイコンに含まれるひとつのアイコンが設定領域内に表示されている状態が設定時間に渡って継続した場合に当該ひとつのアイコンに応じた処理を実行する。
【0031】
これにより、ユーザ21は、頭部31を動かして実行させたい処理に対応するアイコンを設定領域内に移動させた後に頭部31を動かすことをやめて当該アイコンを凝視することにより、実行させたい処理をユーザインターフェース提供システム1に実行させることができる。これにより、ユーザ21は、手を用いずに、周囲にいる公衆に不自然な印象を与えることなく、ARグラス11に関する操作を行うことができる。これにより、ARグラス11が野外で使用される場合であっても、ARグラス11の用途が制限されることを抑制することができる。
【0032】
1.2 クイックメニュー画面
図3は、第1実施形態のユーザインターフェース提供システムに備えられるARグラスのディスプレイを模式的に図示する平面図である。
【0033】
図3に図示されるように、ディスプレイ42は、映像を表示する表示領域61を有する。表示領域61は、ARグラス11に備えられる、光透過性を有するレンズ部60の一部である。このため、表示領域61の外側には、光透過性を有する領域が存在する。
【0034】
表示領域61には、設定領域71が設定される。設定領域71は、望ましくは、表示領域61の中央に設定される。なお、図3に描かれた表示領域61及び設定領域71を示す破線は、ディスプレイ42には実際には表示されない。
【0035】
ユーザ21は、表示領域61を通して、表示領域61の向こう側にある現実世界を表示領域61を介して見ることができる。ARグラス11がカメラを備える場合は、カメラが現実世界を撮像し、ディスプレイ42が撮像された現実世界を表示領域61に表示させることにより、ユーザ21が現実世界を見ることができるようにされてもよい。
【0036】
アイコン表示部51は、表示領域61にクイックメニュー画面81を表示させる。
【0037】
表示されるクイックメニュー画面81は、複数のアイコン91を含む。複数のアイコン91は、5個のアイコンである。複数のアイコン91が、4個以下又は6個以上のアイコンであってもよい。複数のアイコン91は、望ましくは、3個以上5個以下のアイコンである。
【0038】
複数のアイコン91は、左右方向に一列に配列される。
【0039】
複数のアイコン91には、複数のアプリケーションがそれぞれ対応づけられる。
【0040】
1.3 アイコンの移動
図4は、第1実施形態のユーザインターフェース提供システムに備えられるARグラスのディスプレイの表示領域、及び当該ARグラスを装着した頭部の変化を模式的に図示する図である。
【0041】
アイコン表示部51は、視点を左右方向に動かす頭部31の動きに応じて複数のアイコン91を左右方向に移動させる。アイコン表示部51は、頭部31の動きにより視点が動く方向と逆の方向に複数のアイコン91を移動させる。このため、図4に図示されるように、ユーザ21が右方向を向いて視点が右方向へ移動した場合は、複数のアイコン91は、右方向と反対の左方向へ移動する。複数のアイコン91の移動距離は、視点の移動距離が大きくなるほど大きくなる。これにより、ユーザ21は、実行させたい処理に対応するアイコンに向けて視点を移動することにより、当該アイコンを設定領域71内に移動させることができる。
【0042】
アイコン表示部51は、複数のアイコン91を同じ方向に同じ距離移動させる。これにより、複数のアイコン91の相対的な位置が変化することを抑制することができる。
【0043】
複数のアイコン91の配列間隔、及び複数のアイコン91の移動距離は、望ましくは、視野(FOV)が45°である場合に、設定領域71の中央に表示されたアイコンの隣に表示されたアイコンを設定領域71の中央まで移動させるのに必要な頭部31の振り角が10°~15°程度となるように決定される。これにより、複数のアイコン91が5個のアイコンであり、真ん中に配置されたアイコン101が設定領域71の中央に表示されている状態において、最も右側に配置されたアイコン102を設定領域71の中央まで移動させるのに必要な頭部31の振り角を25°程度にすることができる。これにより、ユーザ21に苦痛を感じさせないわずかな頭部31の動きにより、複数のアイコン91から任意のアイコンを選択することができる。
【0044】
アイコン表示部51は、複数のアイコン91の集まりの左右方向の幅が表示領域61の幅より大きいために当該集まりの全体を表示領域61に表示させることができない場合は、スクロールを行う。
【0045】
1.4 実行される処理
図5は、第1実施形態のユーザインターフェース提供システムに備えられるARグラスのディスプレイの表示領域の変化を模式的に図示する図である。
【0046】
図5に図示されるように、処理実行部52は、複数のアイコン91にふくまれるひとつのアイコン111が設定領域71内に表示されている状態が第1の設定時間に渡って継続した場合に、当該ひとつのアイコン111を選択し、当該ひとつのアイコン111が選択されたことを示すエフェクト121を表示領域61に表示させる表示処理を実行する。第1の設定時間は、例えば、0.5秒である。表示されるエフェクト121は、例えば、当該ひとつのアイコン111の外周に沿って線131を走らせるアニメーションである。
【0047】
処理実行部52は、当該ひとつのアイコン111の全体が設定領域71内に表示されている場合に、当該ひとつのアイコン111が設定領域71内に表示されていると判定する。処理実行部52が、当該ひとつのアイコン111の大部分が設定領域71内に表示されている場合に、当該ひとつのアイコン111が設定領域71内に表示されていると判定してもよい。例えば、処理実行部52が、当該ひとつのアイコン111の90%以上が設定領域71内に表示されている場合に、当該ひとつのアイコン111が設定領域71内に表示されていると判定してもよい。
【0048】
処理実行部52は、当該ひとつのアイコン111が表示領域61外へずらされ、当該ひとつのアイコン111が表示領域61に表示されている状態が第1の設定時間に渡って継続しなかった場合は、当該ひとつのアイコン111を選択せず、表示処理を実行しない。
【0049】
処理実行部52は、当該ひとつのアイコン111が設定領域71に表示されている状態が第1の設定時間より長い第2の設定時間に渡って継続した場合に、表示処理を実行することを終了し、当該ひとつのアイコン111に対応づけられたアプリケーションを起動する起動処理を実行する。これにより、表示領域61には、起動されたアプリケーションのアプリケーション画面141が表示される。第2の設定時間は、例えば、1秒である。
【0050】
処理実行部52は、当該ひとつのアイコン111が表示領域61内に表示されている状態が第1の設定時間に渡って継続した後に当該ひとつのアイコン111が表示領域61外へずらされ、当該ひとつのアイコン111が表示領域61に表示されている状態が第2の設定時間に渡って継続しなかった場合は、当該ひとつのアイコン111の選択を解除し、起動処理を実行しない。
【0051】
処理実行部52は、当該ひとつのアイコン111が表示領域61外へずらされた後に当該ひとつのアイコン111又は他のアイコンが設定領域71内に表示されている状態が第1の設定時間に渡って継続した場合に、当該ひとつのアイコン111又は他のアイコンが選択されたことを示すエフェクト121を表示領域61に表示させる表示処理を実行する。また、処理実行部52は、当該ひとつのアイコン111又は他のアイコンが設定領域71内に表示されている状態が第2の設定時間に渡って継続した場合に、当該ひとつのアイコン111又は他のアイコンに対応づけられたアプリケーションを起動する起動処理を実行する。
【0052】
1.5 アイコン
図3図4及び図5に図示されるように、複数のアイコン91は、直前に実行されたアプリケーションが対応づけられた直前実行アイコン151、及び移動体通信事業者により提供されるキャリアアプリケーションが対応づけられたキャリアアイコン152を含む。直前に実行されたアプリケーションがキャリアアプリケーションでない場合は、キャリアアイコン152は、直前実行アイコン151と異なるアイコンであり、直前実行アイコン151の隣に配置される。例えば、直前に実行されたアプリケーションがキャリアアプリケーションでない場合は、キャリアアイコン152は、直前実行アイコン151の左隣に配置される。直前に実行されたアプリケーションがキャリアアプリケーションである場合は、キャリアアイコン152は、直前実行アイコン151と同じアイコンである。複数のアイコン91が、ホームアプリケーションが対応づけられたアイコン、MRアプリケーション等の専用アプリケーションが対応づけられたアイコン等を含んでもよい。
【0053】
アイコン表示部51は、表示領域61にクイックメニュー画面81を表示させる際に、直前実行アイコン151が設定領域71内に表示された状態で複数のアイコン91を表示領域61に表示させることを開始する。
【0054】
このため、ユーザ21は、直前に実行されたアプリケーションを再び実行させる場合は、頭部31を動かして複数のアイコン91を移動させなくてもよく、最初に設定領域71内に表示されたアイコンを凝視すればよい。
【0055】
このようにされるのは、直前に実行されたアプリケーションを再び実行させる機会は多いと考えられるためである。例えば、直前に実行されたアプリケーションが翻訳のためのアプリケーションである場合は、翻訳のためのアプリケーションを再び実行させる機会が多いと考えられ、直前に実行されたアプリケーションが街中XRアプリケーションである場合は、街中XRアプリケーションを再び実行させる機会が多いと考えられるためである。
【0056】
1.6 アイコン表示部により行われる処理の流れ
図6は、第1実施形態のユーザインターフェース提供システムに備えられるスマートフォンのアイコン表示部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0057】
アイコン表示部51は、図6に示されるステップS101からS104までを実行する。
【0058】
ステップS101においては、アイコン表示部51は、ディスプレイ42に複数のアイコン91を表示させることを開始する。
【0059】
続くステップS102においては、アイコン表示部51は、センサ41から検知結果を取得する。
【0060】
続くステップS103においては、アイコン表示部51は、取得した検知結果に基づいて頭部31の動きがあるか否かを判定する。頭部31の動きがあると判定された場合は、ステップS104が実行される。頭部31の動きがないと判定された場合は、再びステップS102が実行される。
【0061】
ステップS104においては、アイコン表示部51は、頭部31の動きに応じて複数のアイコン91を移動させる。
【0062】
ステップS102からS104までにより、アイコン表示部51は、頭部31の動きがなかった場合は、複数のアイコン91を移動させず、頭部31の動きがあった場合は、頭部31の動きに応じて複数のアイコン91を移動させる。
【0063】
1.7 処理実行部により行われる処理の流れ
図7は、第1実施形態のユーザインターフェース提供システムに備えられるスマートフォンの処理実行部により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0064】
処理実行部52は、図7に示されるステップS111からS118までを実行する。
【0065】
ステップS111においては、処理実行部52は、複数のアイコン91に含まれるいずれかのアイコンが設定領域71内に表示されている状態になったか否かを判定する。当該アイコンが設定領域71内に表示されている状態になったと判定された場合は、ステップS112が実行される。当該アイコンが設定領域71内に表示されている状態になっていないと判定された場合は、再びステップS111が実行される。
【0066】
ステップS112においては、処理実行部52は、経過した時間の計測を開始する。
【0067】
ステップS111及びS112により、処理実行部52は、複数のアイコン91に含まれるいずれかのアイコンが設定領域71内に表示されている状態になっていない場合は、複数のアイコン91に含まれるいずれかのアイコンが設定領域71内に表示されている状態になるまで待機する。また、処理実行部52は、複数のアイコン91に含まれるいずれかのアイコンが設定領域71内に表示されている状態になるのに同期して、当該アイコンが設定領域71内に表示されている状態になってから経過した時間の計測を開始する。
【0068】
ステップS113においては、処理実行部52は、当該アイコンが設定領域71外に表示されている状態になったか否かを判定する。当該アイコンが設定領域71外に表示されている状態になったと判定された場合は、再びステップS111が実行される。当該アイコンが設定領域71外に表示されている状態になっていないと判定された場合は、ステップS114が実行される。
【0069】
ステップS114においては、処理実行部52は、計測している時間が第1の設定時間に達したか否かを判定する。計測している時間が第1の設定時間に達したと判定された場合は、ステップS115が実行される。計測している時間が第1の設定時間に達していないと判定された場合は、再びステップS113が実行される。
【0070】
ステップS115においては、処理実行部52は、エフェクト121を表示させることを開始する。
【0071】
ステップS113からS115までにより、処理実行部52は、当該アイコンが設定領域71内に表示されている状態になってから経過した時間が第1の設定時間に達する前に当該アイコンが設定領域71外に表示されている状態になった場合は、エフェクト121を表示させることを開始することなく、再び複数のアイコン91に含まれるいずれかのアイコンが設定領域71内に表示されている状態になるまで待機する。また、処理実行部52は、当該アイコンが設定領域71内に表示されている状態になってから経過した時間が第1の設定時間に達するのに同期して、エフェクト121を表示させることを開始する。
【0072】
ステップS116においては、処理実行部52は、当該アイコンが設定領域71外に表示されている状態になったか否かを判定する。当該アイコンが設定領域71外に表示されている状態になったと判定された場合は、再びステップS111が実行される。当該アイコンが設定領域71外に表示されている状態になっていないと判定された場合は、ステップS117が実行される。
【0073】
ステップS117においては、処理実行部52は、計測している時間が第2の設定時間に達したか否かを判定する。計測している時間が第2の設定時間に達したと判定された場合は、ステップS118が実行される。計測している時間が第2の設定時間に達していないと判定された場合は、再びステップS116が実行される。
【0074】
ステップS118においては、処理実行部52は、当該アイコンに対応づけられたアプリケーションを起動する。
【0075】
ステップS116からS118までによれば、処理実行部52は、当該アイコンが設定領域71内に表示されている状態になってから経過した時間が第2の設定時間に達する前に当該アイコンが設定領域71外に表示されている状態になった場合は、当該アイコンに対応づけられたアプリケーションを起動することなく、再び複数のアイコン91に含まれるいずれかのアイコンが設定領域71内に表示されている状態になるまで待機する。また、処理実行部52は、当該アイコンが設定領域71内に表示されている状態になってから経過した時間が第2の設定時間に達するのに同期して、当該アイコンに対応づけられたアプリケーションを起動する。
【0076】
1.8 視覚効果
図8は、第1実施形態のユーザインターフェース提供システムにより得られる視覚効果を模式的に図示する斜視図である。
【0077】
図8に図示されるように、ユーザインターフェース提供システム1は、ユーザ21の目の前に複数のアイコン91が配列されているように見える視覚効果をユーザ21に与える。また、ユーザインターフェース提供システム1は、複数のアイコン91が緩やかな円弧面上に配列されているように見える視覚効果をユーザ21に与える。
【0078】
ユーザ21は、複数のアイコン91に含まれるひとつのアイコン上に視点が置かれるように視点を左右方向に動かすことにより、ユーザインターフェース提供システム1に当該ひとつのアイコンを選択させることができる。これにより、ユーザインターフェース提供システム1は、複数のアイコン91が空間に固定されており、3DOF又は6DOFで頭部31を動かすことにより視点をシームレスに動かすことができるように感じる視覚効果をもたらす。
【0079】
1.9 スマートフォンコントローラユーザインターフェース
ユーザインターフェース提供システム1は、上述したように、頭部31を動かして実行させたい処理に対応するアイコンを設定領域71内に移動させた後に頭部31を動かすことをやめることにより、実行させたい処理をユーザインターフェース提供システム1に実行させること等ができるユーザインターフェース(以下では、「センターフォーカスUI」と呼ぶ)を提供する。
【0080】
ユーザインターフェース提供システム1が、センターフォーカスUIを用いて行うことが困難な操作を行うことができるようにするために、スマートフォン12をコントローラとして用いるユーザインターフェース(以下では、「スマートフォンコントローラUI」と呼ぶ)を提供してもよい。スマートフォンコントローラUIは、センターフォーカスUIを用いて行われる操作に対応しない既存のアプリケーション等に対する操作に用いられる。
【0081】
ユーザインターフェース提供システム1が、センターフォーカスUI及びスマートフォンコントローラUIを提供する場合は、ARアプリケーションの操作手段は、センターフォーカスUIがメインの操作手段となり、スマートフォンコントローラUIがサブの操作手段となる。センターフォーカスUIがメインの操作手段となるのは、ARグラス11が野外で使用されることを考慮した場合は、ARアプリケーションはハンズフリーで操作することができることが望まれるためである。
【0082】
図9は、第1実施形態のユーザインターフェース提供装置に備えられるスマートフォンの、スマートフォンコントローラUIを提供するための構成のブロック図である。図10は、第1実施形態のユーザインターフェース提供装置に備えられるスマートフォンのタッチパネルディスプレイに表示されるコントローラ画面を模式的に図示する平面図である。図11は、第1実施形態のユーザインターフェース提供システムに備えられるARグラスのディスプレイの表示領域の変化を模式的に図示する図である。図12は、第1実施形態のユーザインターフェース提供システムに備えられるスマートフォンのタッチパネルディスプレイに表示されるアプリケーション一覧表示画面を模式的に図示する平面図である。図13は、第1実施形態のユーザインターフェース提供システムに備えられるスマートフォンのタッチパネルディスプレイに表示されるジェスチャー操作一覧表示画面を模式的に図示する平面図である。
【0083】
図9に図示されるように、スマートフォン12は、コントローラ部161及びタッチパネルディスプレイ162を備える。
【0084】
コントローラ部161は、図10に図示されるコントローラ画面171をタッチパネルディスプレイ162に表示させる。
【0085】
図10に図示されるように、コントローラ画面171は、タッチパッド操作領域181、終了ボタン182、MENUボタン183、BACKボタン184、アプリケーション一覧ボタン185及びジェスチャー操作一覧ボタン186を備える。
【0086】
コントローラ部161は、タッチパッド操作領域181に対してスライド操作が行われた場合に、行われたスライド操作のスライド方向に応じた方向へ当該スライド操作のスライド量に応じた距離だけ複数のアイコン91を移動させる。このため、当該スライド操作は、頭部31を動かして視点を移動させる操作の代替操作となる。
【0087】
コントローラ部161は、タッチパッド操作領域181に対してダブルタップ操作が行われた場合に、設定領域71に表示されているアイコンに対応づけられたアプリケーションを起動する起動処理を実行する。このため、当該ダブルタップ操作は、頭部31を動かすことをやめてアイコンを凝視する操作の代替操作となる。
【0088】
コントローラ部161は、アプリケーションが動作している間に終了ボタン182に対してタップ操作が行われた場合に、動作しているアプリケーションを終了してディスプレイ42を図11に図示される非表示状態191にする。
【0089】
コントローラ部161は、クイックメニュー画面81が表示されていない間にMENUボタン183に対してタップ操作が行われた場合に、クイックメニュー画面81をディスプレイ42に表示させる。また、コントローラ部161は、クイックメニュー画面81が表示されている間にMENUボタン183に対してタップ操作が行われた場合に、クイックメニュー画面81をディスプレイ42に表示させることを終了してディスプレイ42を図11に図示される非表示状態191にする。コントローラ部161が、スマートフォン12がARグラス11に接続された場合、スマートフォン12に備えられる電源ボタンに対して短押し操作が行われた場合、スマートフォン12がケースから取り出されたことが検知された場合等にクイックメニュー画面81をディスプレイ42に表示させてもよい。
【0090】
コントローラ部161は、アプリケーションが動作している間にBACKボタン184に対してタップ操作が行われた場合に、動作しているアプリケーションにBACKイベントを通知する。
【0091】
コントローラ部161は、アプリケーション一覧ボタン185に対してタップ操作が行われた場合に、図12に図示される、アプリケーション一覧を示すアプリケーション一覧表示画面201をタッチパネルディスプレイ162に表示させる。
【0092】
コントローラ部161は、ジェスチャー操作一覧ボタン186に対してタップ操作が行われた場合に、図13に図示される、ジェスチャー操作一覧を示すジェスチャー操作一覧表示画面202をタッチパネルディスプレイ162に表示させる。ジェスチャー操作一覧は、ユーザインターフェース提供システム1が対応するジェスチャー操作を示す。
【0093】
スマートフォン12に備えられるハードウェアキーが、原則として、アプリケーションに依存しない操作に用いられる。
【0094】
1.10 スマートフォンのハードウェア
図14は、第1実施形態のユーザインターフェース提供システムに備えられるスマートフォンのハードウェアのブロック図である。
【0095】
図14に図示されるように、スマートフォン12は、プロセッサ211、メモリ212及びストレージ213を備える。
【0096】
プロセッサ211は、中央処理装置(CPU)、グラフィック処理装置(GPU)等を含む。
【0097】
メモリ212は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)等を含む。
【0098】
ストレージ213は、フラッシュストレージ等を含む。
【0099】
ストレージ213には、ユーザインターフェース提供プログラム221がインストールされる。
【0100】
プロセッサ211は、メモリにロードされたユーザインターフェース提供プログラム221を実行して、プロセッサ211、メモリ212及びストレージ213を備えるコンピュータを上述したアイコン表示部51、処理実行部52及びコントローラ部161として動作させる。
【0101】
したがって、本開示は、メモリ212、ストレージ213等の非一時的記録媒体に記録されたユーザインターフェース提供プログラム221にも向けられる。ユーザインターフェース提供プログラム221は、プロセッサ211、メモリ212及びストレージ213を備えるコンピュータに、アイコン表示部51、処理実行部52及びコントローラ部161により行われる処理を実行させる。
【0102】
2 第2実施形態
以下では、第2実施形態が第1実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第1実施形態において採用される構成と同様の構成が第2実施形態においても採用される。
【0103】
図15は、第2実施形態のユーザインターフェース提供システムに備えられるARグラスのディスプレイの表示領域、及び当該ARグラスを装着した頭部の変化を模式的に図示する図である。
【0104】
第2実施形態においては、図15に図示されるように、複数のアイコン91が、6個のアイコンであり、上下左右方向に行列状に配列される。
【0105】
また、アイコン表示部51は、視点を上下左右方向に動かす動きに応じて複数のアイコン91を上下左右方向に移動させる。このため、図15に図示されるように、ユーザ21が左上方向を向いて視点が左上方向に移動した場合は、複数のアイコン91は、左上方向と反対の右下方向に移動する。
【0106】
これにより、複数のアイコン91の集まりの左右方向の幅を小さくすることができる。これにより、スクロールを行うことが必要になることを抑制することができ、複数のアイコン91の一覧性を高くすることができる。
【0107】
本開示は、上記実施の形態に限定されるものではなく、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えてもよい。
【符号の説明】
【0108】
1 ユーザインターフェース提供システム、11 ARグラス、12 スマートフォン、21 ユーザ、31 頭部、41 センサ、42 ディスプレイ、51 アイコン表示部、52 処理実行部、61 表示領域、71 設定領域、81 クイックメニュー画面、91 複数のアイコン、101 真ん中に配置されたアイコン、102 最も右側に配置されたアイコン、111 ひとつのアイコン、121 エフェクト、131 線、141 アプリケーション画面、151 直前実行アイコン、152 キャリアアイコン、161 コントローラ部、162 タッチパネルディスプレイ、171 コントローラ画面、181 タッチパッド操作領域、182 終了ボタン、183 MENUボタン、184 BACKボタン、185 アプリケーション一覧ボタン、186 ジェスチャー操作一覧ボタン、191 非表示状態、201 アプリケーション一覧表示画面、202 ジェスチャー操作一覧表示画面、211 プロセッサ、212 メモリ、213 ストレージ、221 ユーザインターフェース提供プログラム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15