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特開2024-166510文章作成支援システム、文章作成支援方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166510
(43)【公開日】2024-11-29
(54)【発明の名称】文章作成支援システム、文章作成支援方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20241122BHJP
【FI】
G06Q10/10
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023082652
(22)【出願日】2023-05-19
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】512313953
【氏名又は名称】株式会社ビズリーチ
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】萩野 貴拓
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA11
5L049AA11
(57)【要約】
【課題】組織又は個人のプロフィール情報に応じた文章の作成を支援できる文章作成支援システム等を提供する。
【解決手段】本発明の一態様によれば、文章作成支援システムが提供される。この文章作成支援システムは、プロセッサを備える。プロセッサは、次の各ステップを実行可能に構成される。第1受付ステップでは、組織及び個人の少なくとも一方に関連するプロフィール情報を含むソース文章の入力を受け付ける。抽出ステップでは、ソース文章から、プロフィール情報を評価項目として抽出する。第2受付ステップでは、抽出された評価項目に対する評価の入力を受け付ける。作成ステップでは、プロフィール情報と評価とに基づいて、ソース文章へのアプローチ文章を作成することを人工知能に指示し、人工知能にアプローチ文章を作成させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文章作成支援システムであって、
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、次の各ステップを実行可能に構成され、
第1受付ステップでは、組織及び個人の少なくとも一方に関連するプロフィール情報を含むソース文章の入力を受け付け、
抽出ステップでは、前記ソース文章から、前記プロフィール情報を評価項目として抽出し、
第2受付ステップでは、抽出された前記評価項目に対する評価の入力を受け付け、
作成ステップでは、前記プロフィール情報と前記評価とに基づいて、前記ソース文章へのアプローチ文章を作成することを人工知能に指示し、前記人工知能に前記アプローチ文章を作成させる、文章作成支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記ソース文章は、前記組織が作成した求職者に対するスカウト文書、又は求職者が作成した履歴書あるいは職務経歴書である、文章作成支援システム。
【請求項3】
請求項2に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記抽出ステップでは、前記スカウト文書に含まれる求人票から前記プロフィール情報を前記評価項目として抽出することを前記人工知能に指示し、前記人工知能に前記評価項目を抽出させる、文章作成支援システム。
【請求項4】
請求項2に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記抽出ステップでは、前記スカウト文書から前記組織の前記求職者に対する注目ポイントを前記評価項目として抽出することを前記人工知能に指示し、前記人工知能に前記評価項目を抽出させる、文章作成支援システム。
【請求項5】
請求項4に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記注目ポイントは、前記人工知能が、前記求職者の前記履歴書又は前記職務経歴書から、前記組織の求人票の内容と相関の高い内容を抽出し、前記スカウト文書に挿入したものである、文章作成支援システム。
【請求項6】
請求項2に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記抽出ステップでは、前記求職者の前記履歴書又は前記職務経歴書から、前記スカウト文書の内容と相関の高い内容を前記評価項目として抽出することを前記人工知能に指示し、前記人工知能に前記評価項目を抽出させる、文章作成支援システム。
【請求項7】
請求項1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記作成ステップでは、前記プロフィール情報に含まれる文言を抽象化した挿入用文言を作成することを前記人工知能に指示し、前記人工知能が作成した前記挿入用文言を前記アプローチ文章に挿入する、文章作成支援システム。
【請求項8】
請求項1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記作成ステップでは、前記人工知能に、数値を含む前記プロフィール情報の文言から数値を除いた挿入用文言を作成することを前記人工知能に指示し、前記人工知能が作成した前記挿入用文言を前記アプローチ文章に挿入する、文章作成支援システム。
【請求項9】
請求項1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記抽出ステップでは、予め登録され、前記ソース文章の種別に対応したサンプル文章から、前記評価項目のカテゴリに対応するサンプル文を選択し、前記ソース文章と前記サンプル文とを前記人工知能に入力することで、前記ソース文章から前記評価項目を前記人工知能に抽出させる、文章作成支援システム。
【請求項10】
請求項9に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記プロセッサは、次のステップをさらに実行可能に構成され、
第3受付ステップでは、抽出された前記評価項目への編集を受け付け、
サンプル追加ステップでは、前記第3受付ステップで編集された前記評価項目を、当該評価項目のカテゴリに対応する前記サンプル文に追加する、文章作成支援システム。
【請求項11】
請求項1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記第2受付ステップでは、前記評価項目の内容に応じて選択肢を設定し、前記選択肢の選択によって前記評価を入力させる、文章作成支援システム。
【請求項12】
請求項1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記ソース文章は、前記組織が作成した求職者に対するスカウト文書であり、
前記第2受付ステップでは、前記求職者の就職活動状況の入力をさらに受け付け、
前記作成ステップでは、前記プロフィール情報と前記評価と前記就職活動状況とに基づいて、前記アプローチ文章を作成することを前記人工知能に指示し、前記人工知能に前記アプローチ文章を作成させる、文章作成支援システム。
【請求項13】
請求項1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記抽出ステップでは、前記ソース文章に含まれる複数の前記プロフィール情報を複数の前記評価項目として抽出することを前記人工知能に指示し、前記人工知能に複数の前記評価項目を抽出させ、
前記第2受付ステップでは、複数の前記評価項目それぞれに対する複数の前記評価の入力を受け付け、
前記作成ステップでは、複数の前記評価を1つずつ複数の文章作成モデルに入力することで、複数の前記評価項目それぞれに対応する文章を複数の前記文章作成モデルに並行して出力させる、文章作成支援システム。
【請求項14】
文章作成支援方法であって、
請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の文章作成支援システムの各ステップを備える、文章作成支援方法。
【請求項15】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の文章作成支援システムの各ステップを実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文章作成支援システム、文章作成支援方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されるように、ユーザのプロファイル項目に基づいて広告メールを作成する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-123739号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の従来技術は、広告メールのターゲットを選択することはできるが、個々のユーザに対してメールの文面を調整することはできない。そのため、企業等の求人者から求職者へのオファー、企業等の組織の買収を希望する買手から売却を希望する売手へのオファー、これらのオファーに対する返信等のように、個々のプロフィール情報に応じて作成する必要があるメールの作成には、上述の従来技術は適用できない。
【0005】
本発明では上記事情に鑑み、組織又は個人のプロフィール情報に応じた文章の作成を支援できる文章作成支援システム等を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、文章作成支援システムが提供される。この文章作成支援システムは、プロセッサを備える。プロセッサは、次の各ステップを実行可能に構成される。第1受付ステップでは、組織及び個人の少なくとも一方に関連するプロフィール情報を含むソース文章の入力を受け付ける。抽出ステップでは、ソース文章から、プロフィール情報を評価項目として抽出する。第2受付ステップでは、抽出された評価項目に対する評価の入力を受け付ける。作成ステップでは、プロフィール情報と評価とに基づいて、ソース文章へのアプローチ文章を作成することを人工知能に指示し、人工知能にアプローチ文章を作成させる。
【0007】
このような態様によれば、ソース文章から自動抽出された評価項目への入力によって、プロフィール情報の保有者(組織又は個人)に送るためのアプローチ文章が自動作成される。したがって、組織又は個人のプロフィール情報への言及を含む文章の作成を支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】文章作成支援システム1を表す構成図である。
図2】サーバ装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】組織端末20及び求職者端末30のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】サーバ装置10(制御部11)、組織端末20(制御部21)、及び求職者端末30(制御部31)によって実現される機能を示すブロック図である。
図5】ソース文章(スカウト文書)の表示画面SDの一例を示す図である。
図6】表示制御部111が求職者端末30に表示させる第1入力画面D1の一例を示す図である。
図7】表示制御部111が求職者端末30に表示させる第2入力画面D2の一例を示す図である。
図8】スカウト文書に対応したサンプル文章SAの一例を示す図である。
図9】評価項目のサンプル文STの一例を示す図である。
図10】第2入力画面D2の別例を示す図である。
図11】サーバ装置10に記憶されたテーブルTB1の一例を示す図である。
図12】作成部117が作成するアプローチ文章RO(スカウト文書への返答文書)の一例を示す図である。
図13】文章作成支援システム1によって実行される情報処理(スカウト文書の作成処理)の流れを示すアクティビティ図である。
図14】文章作成支援システム1によって実行される情報処理(スカウト文書への返答文書の作成処理)の流れを示すアクティビティ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ハードウェア構成
本節では、ハードウェア構成について説明する。
【0014】
<文章作成支援システム1>
図1は、文章作成支援システム1を表す構成図である。文章作成支援システム1は、通信回線2と、サーバ装置10と、複数の組織端末20と、複数の求職者端末30とを備える。サーバ装置10と、組織端末20と、求職者端末30とは、通信回線2を通じて通信可能に構成されている。サーバ装置10、組織端末20、及び求職者端末30の通信回線2との接続は有線でも無線でもよい。
【0015】
文章作成支援システム1は、複数の企業等の組織の採用担当者と、複数の求職者とが利用する求人・求職システムの一部を構成する。文章作成支援システム1は、組織から求職者へのスカウト文書の作成、及び求職者から組織へのスカウト文書への返答書の作成を主に行う。一実施形態において、文章作成支援システム1とは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。以下、これらの構成要素について説明する。
【0016】
<サーバ装置10>
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、通信バス14とを備える。制御部11、記憶部12、及び通信部13は、サーバ装置10の内部において通信バス14を介して電気的に接続されている。
【0017】
<制御部11>
制御部11は、サーバ装置10に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部11は、例えば中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部11は、記憶部12に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、サーバ装置10に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部11は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部11を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0018】
<記憶部12>
記憶部12は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部11によって実行されるサーバ装置10に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部12は、制御部11によって実行されるサーバ装置10に係る種々のプログラム、変数等を記憶している。
【0019】
<通信部13>
通信部13は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、3G/LTE/5G等のモバイル通信、BLUETOOTH(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、サーバ装置10は、通信部13及びネットワークを介して、外部から種々の情報を通信してもよい。
【0020】
サーバ装置10は、オンプレミス形態であってもよく、クラウド形態であってもよい。クラウド形態のサーバ装置10としては、例えば、SaaS(Software as a Service)、クラウドコンピューティングという形態で、上述の機能や処理を提供してもよい。
【0021】
<組織端末20>
図3は、組織端末20及び求職者端末30のハードウェア構成を示すブロック図である。図3Aに示すように、組織端末20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、出力部25と、通信バス26とを備える。制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24、及び出力部25は、組織端末20の内部において通信バス26を介して電気的に接続されている。制御部21、記憶部22及び通信部23の説明は、サーバ装置10における各部の説明と同様のため省略する。
【0022】
<入力部24>
入力部24は、ユーザによってなされた操作入力を受け付ける。操作入力は、命令信号として通信バス26を介して制御部21に転送される。制御部21は、必要に応じて、転送された命令信号に基づいて所定の制御や演算を実行しうる。入力部24は、組織端末20の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部24は、出力部25と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。入力部24がタッチパネルとして実施される場合、ユーザは、入力部24に対してタップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。入力部24としては、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、トラックパッド、QWERTYキーボード等が採用可能である。
【0023】
<出力部25>
出力部25は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。出力部25は、組織端末20の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。具体的には、出力部25は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又はプラズマディスプレイ等の表示デバイスとして実施されうる。これらの表示デバイスは、組織端末20の種類に応じて使い分けて実施されることが好ましい。
【0024】
<求職者端末30>
図3Bに示すように、求職者端末30は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、入力部34と、出力部35と、通信バス36とを備える。制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34、及び出力部35は、求職者端末30の内部において通信バス36を介して電気的に接続されている。制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34及び出力部35の説明は、組織端末20における各部の説明と同様のため省略する。
【0025】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11(文章作成支援システム1が備えるプロセッサ)に含まれる各機能部として実行されうる。
【0026】
図4は、サーバ装置10(制御部11)、組織端末20(制御部21)、及び求職者端末30(制御部31)によって実現される機能を示すブロック図である。
【0027】
図4Aに示すように、サーバ装置10(制御部11)は、表示制御部111と、組織登録部112と、求職者登録部113と、第1受付部114と、抽出部115と、第2受付部116と、作成部117と、第3受付部118と、サンプル追加部119と、人工知能部120とを備える。図4Bに示すように、組織端末20(制御部21)は、表示部211と、操作受付部212とを備える。図4Cに示すように、求職者端末30(制御部31)は、表示部311と、操作受付部312とを備える。
【0028】
<表示制御部111>
表示制御部111は、種々の情報を組織端末20又は求職者端末30に表示させるように構成される。例えば、表示制御部111は、ソース文章、抽出部115が抽出した評価項目、作成部117が作成したアプローチ文章等を組織端末20の表示部211又は求職者端末30の表示部311に表示させる。
【0029】
<組織登録部112>
組織登録部112は、組織(求人者)のサービス利用登録を行うように構成される。例えば、組織登録部112は、組織端末20の操作受付部212からの入力を受け付けて、組織の名称、所在地、代表者、事業内容、労働条件(求人票)等を記憶部12に記憶する。なお、「組織」には、営利法人(例えば企業等)、非営利法人(例えば、協同組合、財団法人等)、及び公的法人(例えば地方公共団体等)が含まれる。
【0030】
<求職者登録部113>
求職者登録部113は、求職者のサービス利用登録を行うように構成される。例えば、求職者登録部113は、求職者端末30の操作受付部312からの入力を受け付けて、求職者の履歴書、職務経歴書等を記憶部12に記憶する。なお、「履歴書」は、主に求職者のプロフィール、現況、学歴、職歴、希望の労働条件等が記載された文書であり、「職務経歴書」は、レジュメとも呼ばれ、求職者が組織に対して、自身のこれまでの職務に関する経歴、経験、スキル、資格等を伝える文書である。
【0031】
<第1受付部114>
第1受付部114は、組織端末20又は求職者端末30からソース文章の指定を受け付けるように構成される。第1受付部114は、組織及び個人(求職者)の少なくとも一方に関連するプロフィール情報を含むソース文章の入力を受け付ける。「組織に関連するプロフィール情報」とは、例えば、組織の名称、所在地、代表者、事業内容、労働条件、求職者へのアピールポイント、求人票の記載事項等である。組織が求職者に送信するスカウト文書の本文、又は本文に添付される求人票には、これらのプロフィール情報が含まれている。「個人に関連するプロフィール情報」とは、例えば、学歴、職歴、スキル、資格、求人者へのアピールポイント等である。求職者の履歴書及び職務経歴書には、これらのプロフィール情報が含まれている。
【0032】
具体的には、第1受付部114は、組織のスカウト文書の作成支援を行う場合には、組織端末20からの入力に基づいて、記憶部12に記憶された、求職者が作成した履歴書又は職務経歴書をソース文章として受け付ける。
【0033】
また、第1受付部114は、スカウト文書への求職者の返答文書の作成支援を行う場合には、求職者端末30からの入力に基づいて、記憶部12に記憶された、組織が作成した求職者に対するスカウト文書をソース文章として受け付ける。
【0034】
図5は、ソース文章(求人者からのスカウト文書)の表示画面SDの一例を示す図である。表示画面SDは、スカウト文書の一覧からスカウト文書を選択することで表示される。表示画面SDには、スカウト文書DOが、スカウト文書の求人情報のサマリDS(求人票からの抽出項目)と共に表示される。
【0035】
表示画面SDのヘッダには、戻るボタンSB1、返答自動作成ボタンSB2、返信ボタンSB3、及び削除ボタンSB4が配置されている。各ボタン(後述する別の画面のボタンも含む)は、入力デバイス(例えば、マウス、トラックパッド、タッチパネル等)による押下操作により機能する。戻るボタンSB1は、スカウト文書の一覧に戻るためのボタンである。返答自動作成ボタンSB2は、抽出部115による処理を呼び出すためのボタンである。返信ボタンSB3は、手動で返答文書を作成する機能を呼び出すためのボタンである。削除ボタンSB4は、開いているスカウト文書を削除するためのボタンである。
【0036】
<抽出部115>
抽出部115は、ソース文章に対する情報処理をするように構成される。まず、抽出部115は、第1受付部114が受け付けたソース文章から、基本情報を抽出する。「基本情報」には、作成者の氏名、所属、役職等、人工知能により作成を支援する文書の送付先又は返信先に該当する情報が含まれる。具体的には、抽出部115は、人工知能に対するプロンプトの生成により、入力されるソース文章と同一の種別に属する文章のサンプル(ソース文章サンプル)と基本情報のサンプル(例えば、氏名のサンプル等)とを人工知能に入力すると共に、ソース文章を人工知能に入力し、ソース文章から基本情報を抽出することを人工知能に対して指示することで、ソース文章から基本情報を人工知能に抽出させる。
【0037】
図6は、表示制御部111が求職者端末30に表示させる第1入力画面D1の一例を示す図である。第1入力画面D1には、抽出部115が抽出した基本情報を表示する基本情報表示欄S1と、日程調整(日程共有)を行うためのリンク表示欄S2と、日程確定の有無を入力するチェックボックスCB1と、転職活動状況入力欄I1と、活動フェーズ入力欄I2と、戻るボタンB1と、進むボタンB2とが含まれる。第1入力画面D1のうち、基本情報表示欄S1以外の要素については、後述する。「転職活動状況」には、例えば、「転職活動中」、「転職活動予定」、「話を聞いてみたい」、「副業・兼業での参画を希望」、「今は転職を考えていない」といった選択肢が含まれる。「活動フェーズ」には、「オファーあり」、「最終選考フェーズ」、「選考フェーズ」、「カジュアル面談フェーズ」、「活動開始間もない」といった選択肢が含まれる。また、「就職活動状況」には、「活動フェーズ」も含まれる。
【0038】
さらに、抽出部115は、ソース文章から、プロフィール情報を評価項目として抽出する。「評価項目」は、第2受付部116の処理において評価対象となる項目である。具体的には、抽出部115は、人工知能に対するプロンプトの生成により、ソース文章に含まれる複数のプロフィール情報を複数の評価項目として抽出することを人工知能に指示し、人工知能に複数の評価項目を抽出させる。
【0039】
ソース文章が、求職者が作成した履歴書又は職務経歴書の場合、抽出部115は、評価項目として、例えば、求職者のスキル、資格、業務経験、役職経験等に対応する、語句又は文章をプロフィール情報から抽出する。ソース文章が、組織が作成したスカウト文書の場合、抽出部115は、評価項目として、例えば、組織文化、組織の魅力、事業の特徴、事業の魅力、業務の魅力、求職者に期待する役割等に対応する、語句又は文章を抽出する。
【0040】
図7は、表示制御部111が求職者端末30に表示させる第2入力画面D2の一例を示す図である。第2入力画面D2には、抽出部115がスカウト文書から抽出した複数の評価項目EIと、評価項目のカテゴリECと、複数の評価ボックスCB2と、戻るボタンB3と、完了ボタンB4とが含まれる。複数の評価項目EIは、評価項目のカテゴリEC毎に表示される。また、各評価項目EIには、1つずつ評価ボックスCB2が付される。第2入力画面D2のうち、評価項目EI及びカテゴリEC以外の要素については、後述する。
【0041】
ソース文章がスカウト文書の場合、抽出部115は、スカウト文書に含まれる求人票からプロフィール情報を評価項目として抽出することを人工知能に指示し、人工知能に評価項目を抽出させる。また、抽出部115は、スカウト文書から組織の求職者に対する注目ポイントを評価項目として抽出することを人工知能に指示し、人工知能に評価項目を抽出させる。「注目ポイント」は、人工知能が、求職者の履歴書又は職務経歴書から、組織の求人票の内容と相関の高い内容を抽出し、スカウト文書に挿入したものである。また、「注目ポイント」は、人材の採用を希望する求人者が、求職者の履歴書や職務経歴書において注目する箇所である。ここで、求人票は、スカウト文書の本文に含まれていてもよいし、スカウト文書に添付されていてもよい。このように評価項目が抽出されることで、組織の関心が高い注目ポイントに対する評価を含む返答文書の作成支援が実現される。つまり、求職者が注目ポイントを自ら探す時間をかけずに、組織に好印象を与えうる返答文書を作成することができる。また、求職者が注目ポイントを見誤るリスクも低減される。
【0042】
スカウト文書の作成時において、注目ポイントは、例えば、以下の手順で作成される。まず、求人票全体の構文解析(形態素解析)によって得られる特徴ベクトル(求人票特徴ベクトル)と、履歴書又は職務経歴書の各文章の構文解析によって得られる複数の特徴ベクトル(レジュメ特徴ベクトル)とを比較する。次に、履歴書又は職務経歴書の内容のうち、求人票の特徴ベクトルと距離が近いレジュメ特徴ベクトルを有する文章を、注目ポイントとして作成し、スカウト文書に挿入する。なお、特徴ベクトルは、単語の出現回数、単語又は文の分散表現等で構成される。その他、既知の方法によって、求人票全体と履歴書又は職務経歴書の各文章との類似度が算出され、この類似度に基づいて注目ポイントが作成されてもよい。
【0043】
また、求職者の採用に関連するパラメータ(例えば、スカウト文書に対する返信率等)と、履歴書又は職務経歴書に含まれる単語群との相関関係を学習した学習モデル(人工知能)によって、注目ポイントが抽出されてもよい。この学習モデルは、過去に送信済みのスカウト文書に関する情報を学習する。具体的には、学習モデルは、過去に送信済みのスカウト文書に含まれる単語群と、過去に送信済みのスカウト文書に対する返信の有無との相関関係を学習することによって生成される。言い換えると、学習モデルは、求職者から返信のあったスカウト文書に含まれる単語群の重み付けが相対的に高くなり、かつ、求職者から返信のなかったスカウト文書に含まれる単語群の重み付けが相対的に低くなるように生成される。学習モデルは、新たなスカウト文書を生成する場合に、履歴書又は職務経歴書に含まれる単語群を入力として、求職者の採用に良い影響を与える単語群を注目ポイントとして出力する。
【0044】
ソース文章が求職者の履歴書又は職務経歴書であり、作成するアプローチ文章がスカウト文書である場合、抽出部115は、上述の手順で人工知能に注目ポイントを抽出させ、抽出した注目ポイントを評価項目としてユーザに提示してもよい。具体的には、抽出部115は、履歴書又は職務経歴書から注目ポイントを抽出することを人工知能に指示し、人工知能に評価項目を抽出させる。
【0045】
ソース文章がスカウト文書の場合、人工知能は、スカウト文書に注目ポイントが含まれるか否か判定し、注目ポイントが含まれると判定した場合に、注目ポイントを評価項目として抽出する。注目ポイントが含まれているか否かは、例えば、スカウト文書の構文解析によって判定される。また、上述した学習モデルを用いた注目ポイントの抽出機能を利用してスカウト文書が作成された場合、サーバ装置10は、スカウト文書と紐づけて注目ポイントを記憶する。この場合、人工知能は、記憶された情報(スカウト文書に埋め込まれている注目ポイントの情報)から注目ポイントを抽出することができる。
【0046】
人工知能は、特に、スカウト文書に注目ポイントが含まれないと判定した場合に、上述したスカウト文書の作成時における注目ポイントの作成手順と同様に注目ポイントを作成し、作成した注目ポイントを抽出してもよい。すなわち、まず、スカウト文書全体の構文解析(形態素解析)によって得られる特徴ベクトル(スカウト文書特徴ベクトル)と、履歴書又は職務経歴書の各文章の構文解析によって得られる複数の特徴ベクトル(レジュメ特徴ベクトル)とを比較する。次に、履歴書又は職務経歴書の内容のうち、スカウト文書特徴ベクトルと距離が近いレジュメ特徴ベクトルを有する文章を、注目ポイントとして抽出する。また、求職者の採用に関連するパラメータ(例えば、スカウト文書に対する返信率等)と、履歴書又は職務経歴書に含まれる単語群との相関関係を学習した学習モデル(人工知能)によって、注目ポイントが抽出されてもよい。
【0047】
表示制御部111は、スカウト文書から抽出した注目ポイントに基づく評価項目を、他の評価項目と区別された形態で求職者端末30に表示させてもよい。例えば、表示制御部111は、注目ポイントに基づく評価項目を他の評価項目と異なるページ(画面)に表示させてもよいし、注目ポイントに基づく評価項目を他の評価項目と異なるフォント(サイズ、色等)で表示させてもよい。
【0048】
さらに、抽出部115は、求職者の履歴書又は職務経歴書から、スカウト文書の内容と相関の高い内容を評価項目として抽出することを人工知能に指示し、人工知能に評価項目を抽出させる。このように評価項目を抽出することで、スカウト文書又は求人票の内容と自己の履歴書又は職務経歴書とが照合された返答文書の作成支援が実現される。これにより、求職者がスカウト文書、履歴書、職務経歴書等を見返す手間を省くことができると共に、スカウト文書に記載された事項への応答漏れも抑制される。そのため、求人者にアピールすべきポイントを盛り込んだスカウト文書への返答文書の作成を実現できる。また、ソース文章が求職者の履歴書又は職務経歴書であり、作成するアプローチ文章がスカウト文書である場合、求職者の履歴書又は職務経歴書から、求人票の内容と相関の高い内容を評価項目として抽出することを人工知能に指示し、人工知能に評価項目を抽出させることで、個々の求職者に応じたスカウト文書の作成を実現できる。
【0049】
抽出部115は、予め登録され、ソース文章の種別に対応したサンプル文章から、評価項目のカテゴリに対応するサンプル文を選択し、ソース文章とサンプル文とを人工知能に入力することで、ソース文章から評価項目を人工知能に抽出させる。ソース文章の種別は、ソース文章の作成者又は受信者の属性、ソース文章の目的等によって区別される。例えば、求職者の履歴書又は職務経歴書とスカウト文書とは、作成者及び受信者の属性が異なり、目的も異なるため、異なる種別のソース文章である。
【0050】
図8は、スカウト文書に対応したサンプル文章SAの一例を示す図である。図9は、評価項目のサンプル文STの一例を示す図である。図8のサンプル文章SAは、入力されるソース文章と同一の種別に属する文章のサンプル(ソース文章サンプル)であって、評価項目のサンプル文STを含むサンプルである。図9のサンプル文STは、評価項目のカテゴリEC毎に登録されている。サンプル文STは、サンプル文章SA(ソース文章サンプル)から特定された(抽出された)評価項目に対応するサンプル文である。サンプル文章SA(ソース文章サンプル)から、評価項目に対応するサンプル文を特定する処理は、人の手によって行われてもよいし、人工知能によって行われてもよい。ソース文章が求職者の履歴書又は職務経歴書の場合は、図9の例とは異なるカテゴリ及びサンプル文を含むサンプル文章(ソース文章サンプル)が使用される。
【0051】
サンプル文STは、1つの句点を含む一文であってもよく、二以上の文からなる文章であってもよい。また、サンプル文STは、完全文である必要はなく、1つの単語、又は複数の単語からなる不完全文であってもよい。
【0052】
抽出部115は、サンプル文章SAを用いて、複数の評価項目のカテゴリEC毎に評価項目の抽出を行う。具体的には、抽出部115は、「企業文化・企業の魅力」のカテゴリECに含まれるサンプル文STをソース文章と共に人工知能に入力することで、ソース文章に含まれる、図7に示す「企業文化・企業の魅力」のカテゴリECに含まれる複数の評価項目EIを抽出する。抽出部115は、この作業を各カテゴリECに対し行い、項目を抽出していく。抽出部115が用いる人工知能では、プロンプトとして、ソース文章と共に、サンプル文章SA(ソース文章サンプル)が入力例として、サンプル文章SAに含まれるサンプル文STが出力例となるようにサンプル文章SAが入力され、ソース文章からの評価項目の抽出が指示される。このように、ソース文章の属性に対応したサンプル文章SA(ソース文章サンプル)と評価項目のカテゴリに対応したサンプル文STとを人工知能へのプロンプトに挿入して用いることで、評価項目の抽出精度を高めることができる。また、人工知能を再学習させることなく、抽出する評価項目のカスタマイズが可能となる。つまり、人工知能として大規模言語モデル(LLM)等の汎用的な学習モデルをそのまま利用することができる。また、過去に作成された実際のソース文章をサンプル文章SA(ソース文章サンプル)として使用し、そこから、サンプル文を抽出するパターンを具体的に指定して人工知能に出力指示することで、抽出する評価項目のカテゴリや内容だけでなく、文体(体言止め等)や適切な文の長さ等の要素も人工知能に出力例として入力することができる。
【0053】
<第2受付部116>
第2受付部116は、組織端末20又は求職者端末30から評価項目への評価を受け付けるように構成される。第2受付部116は、抽出部115によって抽出された複数の評価項目それぞれに対する評価の入力を受け付ける。具体的には、第2受付部116は、評価項目の内容に応じて選択肢を設定し、選択肢の選択によって評価を入力させる。これにより、評価項目への評価を反映したアプローチ文章の作成が効率力よく行える。また、評価項目が多い場合にユーザの入力負荷を低減できる。なお、評価とは、抽出された評価項目について、ユーザが、作成されるアプローチ文書に反映したいかどうか、どの程度のレベルで反映したいか、どのように反映したいか、といった反映度合い又は反映方法を示す指標である。
【0054】
具体的には、第2受付部116は、図7の第2入力画面D2において、評価項目EI毎に付与された評価ボックスCB2への入力に基づいて、各評価項目EIの評価を受け付ける。例えば、ユーザが、作成するアプローチ文章に反映したい評価項目に対し、チェックを入れる。チェックを入れた項目は、アプローチ文章に反映され、チェックが入れられていない項目は破棄される。
【0055】
第2受付部116は、評価ボックスCB2がチェックされた評価項目EIに対し、ユーザの関心(興味)が高いかどうか、作成する文書に反映したいかどうか、返信先に対してアピールしたいポイントかどうか、自身の経歴やスキル等にマッチするかどうか等の評価を受け付ける。つまり、評価ボックスCB2は、2つの選択肢を提示するUIである。
【0056】
図10は、第2入力画面D2の別例を示す図である。図10Aに示すように、第2入力画面D2には、評価ボックスCB2に替えて、選択肢に紐付けられた複数のアイコンを含む選択ボタンMBが設けられてもよい。第2受付部116は、選択されたアイコンに紐付けられた評価を受け付ける。図10Aの例では、最も左側のアイコンがユーザの関心が高く、右側のアイコンが最もユーザの関心が低い評価に対応する。さらに、評価項目EIの評価は、プルダウン式で選択可能とされてもよい。なお、選択肢の内容及び数は、評価項目EIの内容に基づいて、人工知能によって適宜設定されてもよい。人工知能は、評価項目とそれに対する選択肢とをセットで学習した学習モデルを搭載していてもよい。当該学習モデルは、評価項目を入力とし、それに対する選択肢を出力するモデルであってもよい。
【0057】
また、図10Bに示すように、第2入力画面D2には、プルダウンボタンPBが設けられてもよい。プルダウンボタンPBは、対応する評価項目EIの評価ボックスCB2がチェックされた状態で選択されることで、図10Cに示すように、複数の選択肢を表示する状態へ移行する。このようにプルダウンボタンPBが展開した状態で、ユーザは選択肢に対する選択入力をすることができる。プルダウンボタンPBに表示される選択肢には、例えば「スキル・経験にマッチ」、「スキル・経験に自信がない」、「希望とマッチしない」といった具体的な評価内容が含まれる。ソース文章が履歴書又は職務経歴書であり、アプローチ文章がスカウト文書である場合、「求める人材とマッチ」、「求める人材とマッチしない」といった、求人者からの観点の具体的な評価内容が含まれてもよい。
【0058】
また、ソース文章がスカウト文書の場合、第2受付部116は、求職者端末30から求職者の就職活動状況の入力をさらに受け付ける。具体的には、第2受付部116は、図6の第1入力画面D1において、転職活動状況入力欄I1と、活動フェーズ入力欄I2との入力を受け付ける。図6の例では、これらの項目はプルダウン式の選択入力となっているが、これらの項目は自由記述で入力されてもよい。また、ソース文章が履歴書又は職務経歴書である場合、第2受付部116は、求人者における採用活動状況の入力を受け付けてもよい。具体的には、採用活動状況とは、求人者による人材の採用活動の状況を示す情報であり、「積極採用中」、「間もなく求人クローズ」、「新規公開求人」といった項目である。
【0059】
<作成部117>
作成部117は、スカウト文書又はスカウト文書への返答文書を作成するように構成される。作成部117は、人工知能に対するプロンプトの生成により、ソース文章に含まれるプロフィール情報と、第2受付部116が受け付けた評価とに基づいて、ソース文章へのアプローチ文章(スカウト文書又はスカウト文書への返答文書)を作成することを人工知能に指示し、人工知能にアプローチ文章を作成させる。
【0060】
作成部117は、プロフィール情報に含まれる文言を抽象化した挿入用文言を作成することを人工知能に指示し、人工知能が作成した挿入用文言をアプローチ文章に挿入する。これにより、ソース文章に含まれる文言がそのまま繰り返されることで機械的な印象を与えうる文章の作成が避けられる。その結果、アプローチ文章の受信者における心証を高めることができる。具体的には、人工知能は、プロフィール情報の文言を入力とし、それを抽象化した文言を出力するよう学習されたモデルを搭載してもよい。また、人工知能は、プロフィール情報とそれを抽象化した文言(正解データ)とのセットを教師データとして学習を行ったモデルを搭載してもよい。
【0061】
また、作成部117は、人工知能に、数値を含むプロフィール情報の文言から数値を除いた挿入用文言を作成することを人工知能に指示し、人工知能が作成した挿入用文言をアプローチ文章に挿入する。これにより、ソース文章に含まれる具体的な数値がそのまま含まれる、機械的な印象を与えうる文章の作成が避けられる。具体的には、人工知能は、プロフィール情報の文言を入力とし、そこから数値を除いた文言を出力するよう学習されたモデルを搭載してもよい。また、人工知能は、プロフィール情報とそこから数値を除いた文言(正解データ)とのセットを教師データとして学習を行ったモデルを搭載してもよい。
【0062】
なお、作成部117は、プロフィール情報の文言をそのままアプローチ文章に挿入してもよい。つまり、作成部117は、ソース文章の文言をそのままコピーしてアプローチ文章に挿入してもよいし、ソース文章の文言を人工知能が要約(抽象化又は数値除外)したものをアプローチ文章に挿入してもよい。
【0063】
アプローチ文章がスカウト文書への返答文書の場合、作成部117は、プロフィール情報と評価と就職活動状況とに基づいて、アプローチ文章を作成することを人工知能に指示し、人工知能にアプローチ文章を作成させる。これにより、スカウト文書に対し、求職者による評価とは独立した、就職活動状況という個別事情を反映した返答文書を効率的に作成することができる。そのため、求職者の利便性が向上する。また、アプローチ文章がスカウト文書の場合、作成部117は、プロフィール情報と評価と採用活動状況とに基づいて、アプローチ文章を作成することを人工知能に指示し、人工知能にアプローチ文章を作成させてもよい。これにより、就職活動状況や採用活動状況といった、ユーザの状況(活動状況)を示す情報を反映したアプローチ文章を効率的に作成することができる。
【0064】
作成部117は、テーブルを参照して就職活動状況や採用活動状況に基づいたアプローチ文章を作成してもよい。図11は、サーバ装置10に記憶されたテーブルTB1の一例を示す図である。作成部117は、テーブルTB1を参照して、入力としての就職活動状況に応じた文章やテンプレートを出力として呼び出し、人工知能へのプロンプトに挿入したり、アプローチ文章に挿入したりしてもよい。
【0065】
以下、作成部117による文章の具体的な作成アルゴリズムについて説明する。作成部117は、まず、ソース文章、評価項目等を入力として、アプローチ文章の全体構造を構造作成モデル(人工知能)に出力させる。続いて、作成部117は、複数の評価を1つずつ複数の文章作成モデル(人工知能)に入力することで、複数の評価項目それぞれに対応する文章を複数の文章作成モデルに並行して出力させる。具体的には、作成部117は、構造作成モデルが出力した構造に含まれる複数の段落に、文章作成モデルが出力した文章をそれぞれ挿入する。これにより、ソース文章から抽出された評価項目が多い場合でも、アプローチ文章の作成時間を低減することができる。そのため、ユーザが多くのアプローチ文章を作成する場合(組織が複数のスカウト文書を送る場合や、求職者が複数のスカウト文書に返信する場合)の時間的リソースの消費が低減される。
【0066】
図12は、作成部117が作成するアプローチ文章RO(スカウト文書への返答文書)の一例を示す図である。図12のアプローチ文章ROには、複数の段落P1-P6が含まれる。第1段落P1は、宛先であり、ソース文章(スカウト文書)から抽出された作成者の所属、肩書、氏名等が挿入される。第2段落P2は、アプローチ文章ROの作者の氏名を含む書き出し部分の定型文である。
【0067】
第3段落P3及び第4段落P4は、ソース文章のプロフィール情報と評価項目への評価とに基づいて、人工知能によって作成された文章である。第3段落P3と第4段落P4とは、それぞれ、異なる評価項目への評価に基づいて作成されている。例えば、第3段落P3は、スカウト文書における組織の事業に対する評価をベースに作成され、第4段落P4は、スカウト文書における求職者のスキル又は経験への言及に対する評価をベースに作成されている。なお、図12では、第3段落P3及び第4段落P4が同時に作成されている状態がイメージ的に図示されており、必ずしも文章が文頭から文末に向けて作成されるとは限らない。
【0068】
<第3受付部118>
第3受付部118は、組織端末20又は求職者端末30から、抽出部115によって抽出された評価項目への編集を受け付けるように構成される。これにより、ユーザである組織又は求職者が適切な評価項目を追加することができるため、ユーザによるアプローチ文章の作成自由度が高められる。また、作成部117は、編集された評価項目を、ソース文章と共に人工知能に入力することで、編集を反映したアプローチ文章を出力させる。
【0069】
評価項目の編集には、評価項目の文言の修正、評価項目の削除、及び評価項目の追加が含まれる。評価項目を追加する場合、第3受付部118は、組織端末20又は求職者端末30において、ソース文章においてドラッグ等の操作で選択された箇所を、追加する評価項目として受け付けてもよい。
【0070】
<サンプル追加部119>
サンプル追加部119は、第3受付部118で編集された評価項目を、当該評価項目のカテゴリに対応するサンプル文に追加するように構成される。具体的には、サンプル追加部119により、カテゴリECに対応づけられて、ユーザが編集又は作成したサンプル文STが追加される。これにより、抽出部115で抽出される評価項目に、ユーザによる評価項目の編集結果が反映されるため、ユーザにとってより適切な評価項目の抽出が可能となる。その結果、ユーザの利便性が継続的に向上する。
【0071】
また、抽出部115、作成部117等が行う人工知能による出力は、ユーザ毎に最適化されてもよい。つまり、サーバ装置10は、ユーザ毎に、評価項目又は人工知能が作成したアプローチ文章に対する当該ユーザが行った修正、追加等を、ユーザ固有のプロンプト(人工知能にアプローチ文章の作成を指示するコマンド又は入力文)に自動でフィードバックすることで、ユーザごとに人工知能に対するプロンプトを最適化してもよい。すなわち、ユーザごとに用意されたプロンプトが、評価項目に対するユーザの評価をフィードバックされることで最適化され、サーバ装置10に記憶される。具体的には、サンプル追加部119は、編集された評価項目をサンプル文として、当該評価項目が抽出されたソース文章をソース文章サンプルとして、セットでユーザ固有のプロンプトに追加し、サーバ装置10に記憶する。これにより、ユーザ自身の特性が自動で学習される。
【0072】
サンプル追加部119は、編集された評価項目をサンプル文として、当該評価項目が抽出されたソース文章をソース文章サンプルとして、セットでプロンプトに挿入する。これにより、プロンプトにおけるサンプル文が増える。そのため、次回以降のアプローチ文章作成時に、追加更新されたソース文章サンプルとサンプル文とが人工知能に入力されることで、より適切な評価項目の抽出が可能となる。また、人工知能が抽出した評価項目に対し、実際のアプローチ文章に使用されたか否かをラベル付けし、当該評価項目が抽出されたソース文章をソース文章サンプルとし、それらをセットで人工知能の強化学習に使用してもよい。このように、人工知能が抽出した評価項目に対する評価を、人工知能又は人工知能へのプロンプトにフィードバックすることで、文章作成の精度を上げることができる。
【0073】
サンプル追加部119は、ユーザが編集した評価項目をそのままサンプル文STとして追加してもよい。また、サンプル追加部119は、ユーザが編集した評価項目を適切な形式(文構造)の文に補正することを人工知能に指示し、人工知能が補正した文をサンプル文STとして追加してもよい。すなわち、制御部11は、ユーザの評価項目に対するフィードバックを受けて、人工知能に対するプロンプトに含まれるサンプルを自己修正する。
【0074】
<人工知能部120>
人工知能部120は、各機能部から入力を受け付け、指示された出力を返すように構成されている。なお、サーバ装置10が各機能部において使用する人工知能は、共通のものであってもよいし、機能部毎に個別に用意されたものであってもよい。
【0075】
人工知能部120は、GPT(Generative Pretrained Transformer、GPT-1、GPT-2、GPT-3を含む)、BERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)、BART(Bidirectional and Auto-regressive Transformer)等を含むトランスフォーマに代表される言語モデル等を備えるAIである。
【0076】
言語モデルは、機械学習アルゴリズムによる学習モデルの一例である。機械学習の具体的なアルゴリズムとしては、最近傍法、ナイーブベイズ法、決定木、サポートベクターマシン、ニューラルネットワークを利用した深層学習(ディープラーニング)等が挙げられる。言語モデルは、特定のタスクのために訓練されたものとは異なり、幅広いタスクに対して汎用的に用いることができる汎用モデルである。人工知能部120は、上記のアルゴリズムを適宜適用することができる。
【0077】
人工知能部120は、教師あり学習又は教師なし学習によって構築された学習済みモデルを人工知能として有する。教師あり学習では、教師データ(学習データ)を用いて機械学習を行う。教師データは、学習用の入力データ及び出力データ(正解データ)のペアで構成される。また、人工知能部120は、人工知能として、大規模言語モデル(LLM)のような汎用的な学習モデルを含む。制御部11の各機能部において用いられる人工知能は、それぞれ別個の学習モデルであってもよいし、共通した汎用的な学習モデルであってもよい。
【0078】
汎用的な学習モデル(例えばLLM)が用いられる場合、人工知能部120は、抽出部115による評価項目の抽出と、作成部117によるアプローチ文章の作成との間で用いられる別の学習モデル(人工知能)を含んでもよい。当該学習モデルは、ソース文章を入力とし、適切な評価項目を出力するように学習されている。当該学習モデルにより、LLMから出力された評価項目が最適化され、ユーザに提示される。
【0079】
各機能部において別個の学習モデルが用いられる場合、人工知能部120に含まれる人工知能は、追加の学習を行うことが可能である。具体的には、人工知能部120は、次のような追加の学習を行ってもよい。例えば、人工知能部120は、評価項目に対するユーザの評価に基づいてアプローチ文章に挿入された文章が、そのまま使用されたかどうかを学習する。つまり、人工知能部120は、人工知能が作成したアプローチ文章に、実際の送信結果(つまりユーザが編集したアプローチ文章の内容)をラベル付けしたものをスカウト文書と合わせて教師データセットとしたものを用いて、機械学習を行う。また、人工知能部120は、各機能部において説明した学習モデル(例えば、注目ポイントの抽出、評価項目に対する選択肢の設定、プロフィール情報の文言の抽象化、プロフィール情報の文言からの数値の除外等に用いられる学習モデル)の機械学習を行う。
【0080】
3.情報処理方法
本節では、サーバ装置10の情報処理方法について説明する。この情報処理方法は、サーバ装置10の各部が、各ステップとしてコンピュータにより実行される。
【0081】
具体的には、この情報処理方法は、第1受付ステップと、抽出ステップと、第2受付ステップと、作成ステップと、第3受付ステップと、サンプル追加ステップとを備える。第1受付ステップでは、組織及び個人の少なくとも一方に関連するプロフィール情報を含むソース文章の入力を受け付ける。抽出ステップでは、ソース文章から、プロフィール情報を評価項目として抽出する。第2受付部ステップでは、抽出された評価項目に対する評価の入力を受け付ける。作成ステップでは、プロフィール情報と評価とに基づいて、ソース文章へのアプローチ文章を作成することを人工知能に指示し、人工知能にアプローチ文章を作成させる。第3受付ステップでは、抽出された評価項目への編集を受け付ける。サンプル追加ステップでは、第3受付ステップで編集された評価項目を、当該評価項目のカテゴリに対応するサンプル文に追加する。
【0082】
<スカウト文書の作成>
図13は、文章作成支援システム1によって実行される情報処理(スカウト文書の作成処理)の流れを示すアクティビティ図である。以下では、このアクティビティ図の各アクティビティに沿って、情報処理を説明する。
【0083】
スカウト文書の作成処理は、組織の担当者が組織端末20から求職者の検索を行うことから開始される。具体的には、組織の担当者は、組織端末20において、検索条件と検索指示とを入力する(アクティビティA101)。サーバ装置10は、組織端末20から送信された検索条件及び検索指示に基づいて、データベースにおける求職者の検索を実行し、検索結果を組織端末20に表示させる制御を行う(アクティビティA102)。この制御により、組織端末20には、求職者の検索結果が表示される(アクティビティA103)。
【0084】
検索結果が組織端末20に表示された後、組織の担当者は、検索された求職者の情報(履歴書及び職務経歴書)を確認し、スカウト文書を送信する求職者を決定する。組織の担当者は、組織端末20において、対象となる求職者の選択と、スカウト文書の作成の指示とを入力する(アクティビティA104)。
【0085】
サーバ装置10は、スカウト文書の宛先となる求職者の履歴書又は職務経歴書(ソース文章)の入力と、組織端末20からスカウト文書の作成指示とを受け付ける(第1受付ステップ、アクティビティA105)。続けて、サーバ装置10は、人工知能にソース文章から評価項目を抽出させる(抽出ステップ、アクティビティA106)。さらにサーバ装置10は、評価項目を組織端末20に表示させる制御を行う。この制御により、組織端末20には、評価項目が表示される(アクティビティA107)。
【0086】
評価項目が組織端末20に表示された後、組織の担当者は、評価項目への評価を入力すると共に、必要に応じて評価項目を編集する(アクティビティA108)。サーバ装置10は、組織端末20から評価項目への評価及び編集を受け付ける(第2受付ステップ及び第3受付ステップ、アクティビティA109)。続けて、サーバ装置10は、人工知能にスカウト文書を作成させると共に、編集された評価項目をサンプル文に追加する(作成ステップ及びサンプル追加ステップ、アクティビティA110)。さらにサーバ装置10は、作成したスカウト文書を組織端末20に表示させる制御を行う。この制御により、組織端末20には、スカウト文書が表示される(アクティビティA111)。
【0087】
スカウト文書が組織端末20に表示された後、組織の担当者は、スカウト文書の中身を確認し、必要に応じて文書の修正を組織端末20にて行う。スカウト文書の完成後、組織の担当者は、組織端末20において、スカウト文書の送信の指示を入力する(アクティビティA112)。サーバ装置10は、組織端末20からスカウト文書の送信指示を受け付け、求職者端末30へ送信する(アクティビティA113)。
【0088】
<スカウト文書への返答文書の作成>
図14は、文章作成支援システム1によって実行される情報処理(スカウト文書への返答文書の作成処理)の流れを示すアクティビティ図である。以下では、このアクティビティ図の各アクティビティに沿って、情報処理を説明する。
【0089】
スカウト文書の返答文書の作成処理は、求職者が求職者端末30に送信されたスカウト文書を確認することから開始される。具体的には、求職者は、求職者端末30において、スカウト文書を受信し、その中身を確認する(アクティビティA201)。求職者は、スカウト文書への返答文書を作成する場合(つまり求人に応募する場合)、求職者端末30において、対象となるスカウト文書の選択と、返答文書の作成指示とを入力する(アクティビティA202)。具体的には、図5の表示画面SDにおける返答自動作成ボタンSB2が押下される。
【0090】
サーバ装置10は、返答対象となるスカウト文書(ソース文章)の入力と、求職者端末30から送信された返答文書の作成指示とを受け付ける(第1受付ステップ、アクティビティA203)。続けて、サーバ装置10は、人工知能にソース文章から評価項目を抽出させる(抽出ステップ、アクティビティA204)。さらに、サーバ装置10は、基本情報及び評価項目を求職者端末30に表示させる制御を行う。この制御により、求職者端末30には、基本情報及び評価項目が表示される(アクティビティA205)。
【0091】
基本情報及び評価項目が求職者端末30に表示された後、求職者は、求職者端末30において、就職活動状況を入力する(アクティビティA206)。さらに、求職者は、求職者端末30において、評価項目の評価を入力すると共に、必要に応じて評価項目を編集する(アクティビティA207)。
【0092】
アクティビティA206,A207では、具体的には、図6に示す第1入力画面D1における転職活動状況入力欄I1及び活動フェーズ入力欄I2への入力が行われる。また、リンク表示欄S2と、チェックボックスCB1への入力も適宜行われる。転職活動状況等の入力後、進むボタンB2が押下されると、図7に示す第2入力画面D2が求職者端末30に表示される。図7の第2入力画面D2では、各評価項目EIへの評価がそれぞれ入力される。評価の入力後、完了ボタンB4が押下されると、求職者端末30から評価がサーバ装置10に送信される。また、第2入力画面D2において戻るボタンB3が押下されると、第1入力画面D1に表示が戻る。なお、第1入力画面D1の前に第2入力画面D2が表示されてもよい。つまり、転職活動状況の入力の前に、評価項目の評価が行われてもよい。
【0093】
サーバ装置10は、求職者端末30から、転職活動状況、評価項目への評価、及び評価項目への編集を受け付ける(第2受付ステップ及び第3受付ステップ、アクティビティA208)。続けて、サーバ装置10は、人工知能にスカウト文書への返答文書を作成させると共に、編集された評価項目をサンプル文に追加する(作成ステップ及びサンプル追加ステップ、アクティビティA209)。さらに、サーバ装置10は、作成した返答文書を求職者端末30に表示させる制御を行う。この制御により、求職者端末30には、返答文書が表示される(アクティビティA210)。
【0094】
返答文書が求職者端末30に表示された後、求職者は、返答文書の中身を確認し、必要に応じて文書の修正を求職者端末30にて行う。返答文書の完成後、求職者は、求職者端末30において、返答文書の送信の指示を入力する(アクティビティA211)。サーバ装置10は、求職者端末30から返答文書の送信指示を受け付け、組織端末20へ送信する(アクティビティA212)。
【0095】
4.作用
本実施形態の作用をまとめると、次の通りとなる。ソース文章から自動抽出された評価項目への入力によって、プロフィール情報の保有者(組織又は個人)に送るためのアプローチ文章が自動作成される。したがって、組織又は個人のプロフィール情報への言及を含む文章の作成を支援できる。
【0096】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0097】
5.その他
上記実施形態では、サーバ装置10が種々の記憶・制御を行ったが、サーバ装置10に代えて、複数の外部装置が用いられてもよい。すなわち、種々の情報やプログラムは、ブロックチェーン技術等を用いて複数の外部装置に分散して記憶されてもよい。特に、人工知能部120は、サーバ装置10の外部構成であってもよい。その場合、外部構成である人工知能部120は、サーバ装置10の各機能部から入力を受け付け、指示された出力をサーバ装置10に返すように構成される。
【0098】
本実施形態の態様は、文章作成支援システム1に限定されず、情報処理方法であっても、プログラムであってもよい。文章作成支援方法は、文章作成支援システム1の各ステップを備える。プログラムは、コンピュータに、文章作成支援システム1の各ステップを実行させる。
【0099】
文章作成支援システム1は、求人・求職システム以外にも、企業等の組織のM&Aマッチングシステムにも適用可能である。M&Aマッチングシステムは、組織の売却を希望する売手と組織の買収を希望する買手とをマッチングするシステムである。文章作成支援システム1をM&Aマッチングシステムに適用する場合、ソース文章には、売手に関する説明資料や買手から売手への買収オファー文書等が含まれる。ソース文章が売却検討企業の説明資料の場合、アプローチ文章は買手から売手への買収オファー文書となり、ソース文章が買収オファー文書の場合、アプローチ文章は売手から買手への買収オファー文書への返答文書となる。また、組織の売却を希望する売手に関する説明資料は、求職者の情報(履歴書又は職務経歴書)に対応し、組織の買収を希望する買手から売手への買収オファー文書は、求人者から求職者へのスカウト文書に対応する。
【0100】
次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0101】
(1)文章作成支援システムであって、プロセッサを備え、前記プロセッサは、次の各ステップを実行可能に構成され、第1受付ステップでは、組織及び個人の少なくとも一方に関連するプロフィール情報を含むソース文章の入力を受け付け、抽出ステップでは、前記ソース文章から、前記プロフィール情報を評価項目として抽出し、第2受付ステップでは、抽出された前記評価項目に対する評価の入力を受け付け、作成ステップでは、前記プロフィール情報と前記評価とに基づいて、前記ソース文章へのアプローチ文章を作成することを人工知能に指示し、前記人工知能に前記アプローチ文章を作成させる、文章作成支援システム。
【0102】
(2)上記(1)に記載の文章作成支援システムにおいて、前記ソース文章は、前記組織が作成した求職者に対するスカウト文書、又は求職者が作成した履歴書あるいは職務経歴書である、文章作成支援システム。
【0103】
(3)上記(2)に記載の文章作成支援システムにおいて、前記抽出ステップでは、前記スカウト文書に含まれる求人票から前記プロフィール情報を前記評価項目として抽出することを前記人工知能に指示し、前記人工知能に前記評価項目を抽出させる、文章作成支援システム。
【0104】
(4)上記(2)又は(3)に記載の文章作成支援システムにおいて、前記抽出ステップでは、前記スカウト文書から前記組織の前記求職者に対する注目ポイントを前記評価項目として抽出することを前記人工知能に指示し、前記人工知能に前記評価項目を抽出させる、文章作成支援システム。
【0105】
(5)上記(4)に記載の文章作成支援システムにおいて、前記注目ポイントは、前記人工知能が、前記求職者の前記履歴書又は前記職務経歴書から、前記組織の求人票の内容と相関の高い内容を抽出し、前記スカウト文書に挿入したものである、文章作成支援システム。
【0106】
(6)上記(2)から(5)のいずれか1つに記載の文章作成支援システムにおいて、前記抽出ステップでは、前記求職者の前記履歴書又は前記職務経歴書から、前記スカウト文書の内容と相関の高い内容を前記評価項目として抽出することを前記人工知能に指示し、前記人工知能に前記評価項目を抽出させる、文章作成支援システム。
【0107】
(7)上記(1)から(6)のいずれか1つに記載の文章作成支援システムにおいて、前記作成ステップでは、前記プロフィール情報に含まれる文言を抽象化した挿入用文言を作成することを前記人工知能に指示し、前記人工知能が作成した前記挿入用文言を前記アプローチ文章に挿入する、文章作成支援システム。
【0108】
(8)上記(1)から(7)のいずれか1つに記載の文章作成支援システムにおいて、前記作成ステップでは、前記人工知能に、数値を含む前記プロフィール情報の文言から数値を除いた挿入用文言を作成することを前記人工知能に指示し、前記人工知能が作成した前記挿入用文言を前記アプローチ文章に挿入する、文章作成支援システム。
【0109】
(9)上記(1)から(8)のいずれか1つに記載の文章作成支援システムにおいて、前記抽出ステップでは、予め登録され、前記ソース文章の種別に対応したサンプル文章から、前記評価項目のカテゴリに対応するサンプル文を選択し、前記ソース文章と前記サンプル文とを前記人工知能に入力することで、前記ソース文章から前記評価項目を前記人工知能に抽出させる、文章作成支援システム。
【0110】
(10)上記(9)に記載の文章作成支援システムにおいて、前記プロセッサは、次のステップをさらに実行可能に構成され、第3受付ステップでは、抽出された前記評価項目への編集を受け付け、サンプル追加ステップでは、前記第3受付ステップで編集された前記評価項目を、当該評価項目のカテゴリに対応する前記サンプル文に追加する、文章作成支援システム。
【0111】
(11)上記(1)から(10)のいずれか1つに記載の文章作成支援システムにおいて、前記第2受付ステップでは、前記評価項目の内容に応じて選択肢を設定し、前記選択肢の選択によって前記評価を入力させる、文章作成支援システム。
【0112】
(12)上記(1)から(11)のいずれか1つに記載の文章作成支援システムにおいて、前記ソース文章は、前記組織が作成した求職者に対するスカウト文書であり、前記第2受付ステップでは、前記求職者の就職活動状況の入力をさらに受け付け、前記作成ステップでは、前記プロフィール情報と前記評価と前記就職活動状況とに基づいて、前記アプローチ文章を作成することを前記人工知能に指示し、前記人工知能に前記アプローチ文章を作成させる、文章作成支援システム。
【0113】
(13)上記(1)から(12)のいずれか1つに記載の文章作成支援システムにおいて、前記抽出ステップでは、前記ソース文章に含まれる複数の前記プロフィール情報を複数の前記評価項目として抽出することを前記人工知能に指示し、前記人工知能に複数の前記評価項目を抽出させ、前記第2受付ステップでは、複数の前記評価項目それぞれに対する複数の前記評価の入力を受け付け、前記作成ステップでは、複数の前記評価を1つずつ複数の文章作成モデルに入力することで、複数の前記評価項目それぞれに対応する文章を複数の前記文章作成モデルに並行して出力させる、文章作成支援システム。
【0114】
(14)文章作成支援方法であって、上記(1)から(13)のいずれか1つに記載の文章作成支援システムの各ステップを備える、文章作成支援方法。
【0115】
(15)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)から(13)のいずれか1つに記載の文章作成支援システムの各ステップを実行させる、プログラム。
もちろん、この限りではない。
【0116】
最後に、本開示に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0117】
1 :文章作成支援システム
2 :通信回線
10 :サーバ装置
11 :制御部
12 :記憶部
13 :通信部
14 :通信バス
20 :組織端末
21 :制御部
22 :記憶部
23 :通信部
24 :入力部
25 :出力部
26 :通信バス
30 :求職者端末
31 :制御部
32 :記憶部
33 :通信部
34 :入力部
35 :出力部
36 :通信バス
111 :表示制御部
112 :組織登録部
113 :求職者登録部
114 :第1受付部
115 :抽出部
116 :第2受付部
117 :作成部
118 :第3受付部
119 :サンプル追加部
120 :人工知能部
211 :表示部
212 :操作受付部
311 :表示部
312 :操作受付部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2023-09-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文章作成支援システムであって、
制御部と、前記制御部が読み出すプログラムを記憶した記憶部と、を備え、
前記制御部は、前記プログラムを読み出すことによって機能する、第1受付部と、抽出部と、第2受付部と、作成部と、を有し、
前記第1受付部は、組織及び個人の一方に関連するプロフィール情報を含むソース文章の入力を受け付け、ここで、前記プロフィール情報のうち、前記組織に関する前記プロフィール情報は、前記組織の名称、所在地、代表者、事業内容、労働条件、求職者へのアピールポイント、又は求人票の記載事項であり、前記個人に関する前記プロフィール情報は、学歴、職歴、スキル、資格、又は求人者へのアピールポイントであり、
前記抽出部は、前記ソース文章から、前記プロフィール情報を評価項目として抽出することを人工知能の第1学習モデルに指示し、前記人工知能に前記評価項目を抽出させ、ここで、前記第1学習モデルは、前記評価項目の抽出指示と前記ソース文章と前記評価項目のサンプルとが挿入されたプロンプトを入力とし、前記評価項目を出力する、機械学習アルゴリズムによる学習モデルであり
前記第2受付部は、抽出された前記評価項目に対する評価の入力を受け付け、
前記作成部は、前記ソース文章へのアプローチ文章を作成することを前記人工知能の第2学習モデルに入力し、前記人工知能に前記アプローチ文章を作成させ、ここで、前記アプローチ文章は、求職者に対するスカウト文書又は前記スカウト文書への返答文書であり、前記第2学習モデルは、前記アプローチ文章の作成指示と前記ソース文章と前記評価とが挿入されたプロンプトを入力とし、前記アプローチ文章を出力する、機械学習アルゴリズムによる学習モデルである、文章作成支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記ソース文章は、前記組織が作成した前記スカウト文書、又は求職者が作成した履歴書あるいは職務経歴書である、文章作成支援システム。
【請求項3】
請求項2に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記抽出部は、前記スカウト文書に含まれる求人票から前記プロフィール情報を前記評価項目として抽出することを前記第1学習モデルに指示し、前記人工知能に前記評価項目を抽出させ、ここで、前記第1学習モデルは、前記評価項目の抽出指示と前記求人票と前記評価項目のサンプルとが挿入されたプロンプトを入力とし、前記評価項目を出力する、機械学習アルゴリズムによる学習モデルである、文章作成支援システム。
【請求項4】
請求項2に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記抽出部は、前記スカウト文書から前記組織の前記求職者に対する注目ポイントを前記評価項目として抽出することを前記第1学習モデルに指示し、前記人工知能に前記評価項目を抽出させ、ここで、前記第1学習モデルは、前記評価項目の抽出指示と前記スカウト文書と前記注目ポイントとが挿入されたプロンプトを入力とし、前記評価項目を出力する、機械学習アルゴリズムによる学習モデルである、文章作成支援システム。
【請求項5】
請求項4に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記注目ポイントは、前記人工知能の第3学習モデルが、前記求職者の前記履歴書又は前記職務経歴書から、前記求職者の採用に良い影響を与える単語群を抽出し、前記スカウト文書に挿入したものであり、ここで、前記第3学習モデルは、前記求職者の採用に関連するパラメータと、前記履歴書又は前記職務経歴書に含まれる単語群との相関関係を学習した学習モデルである、文章作成支援システム。
【請求項6】
請求項2に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記抽出部は、前記求職者の前記履歴書又は前記職務経歴書から、前記スカウト文書の内容と相関の高い内容を前記評価項目として抽出することを前記第1学習モデルに指示し、前記人工知能に前記評価項目を抽出させ、ここで、前記第1学習モデルは、前記評価項目の抽出指示と前記履歴書又は前記職務経歴書と前記スカウト文書の内容と相関の高い前記評価項目のサンプルとが挿入されたプロンプトを入力とし、前記評価項目を出力する、機械学習アルゴリズムによる学習モデルである、文章作成支援システム。
文章作成支援システム。
【請求項7】
請求項1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記作成部は、前記プロフィール情報に含まれる文言を抽象化した挿入用文言を作成することを前記人工知能の第4学習モデルに指示し、前記人工知能が作成した前記挿入用文言を前記アプローチ文章に挿入し、ここで、前記第4学習モデルは、前記プロフィール情報の文言を入力とし、当該文言を抽象化した文言を出力する、機械学習アルゴリズムによる学習モデルである、文章作成支援システム。
【請求項8】
請求項1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記作成部は、前記人工知能に、数値を含む前記プロフィール情報の文言から数値を除いた挿入用文言を作成することを前記人工知能の第5学習モデルに指示し、前記人工知能が作成した前記挿入用文言を前記アプローチ文章に挿入し、ここで、前記第5学習モデルは、前記プロフィール情報の文言を入力とし、当該文言から数値を除いた文言を出力する、機械学習アルゴリズムによる学習モデルである、文章作成支援システム。
【請求項9】
請求項1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記抽出部は、予め登録され、前記ソース文章の種別に対応したサンプル文章から、前記評価項目のカテゴリに対応するサンプル文を選択し、前記ソース文章と前記サンプル文とを前記第1学習モデルに入力することで、前記ソース文章から前記評価項目を前記人工知能に抽出させ、ここで、前記第1学習モデルは、前記評価項目の抽出指示と前記ソース文章と前記サンプル文とが挿入されたプロンプトを入力とし、前記評価項目を出力する、機械学習アルゴリズムによる学習モデルである、文章作成支援システム。
【請求項10】
請求項9に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記制御部は、第3受付部と、サンプル追加部とをさらに有し、
前記第3受付部は、抽出された前記評価項目への編集を受け付け、
前記サンプル追加部は、前記第3受付で編集された前記評価項目を、当該評価項目のカテゴリに対応する前記サンプル文に追加する、文章作成支援システム。
【請求項11】
請求項1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記第2受付部は、前記評価項目の内容に応じて選択肢を設定することを前記人工知能の第6学習モデルに指示し前記人工知能が設定した前記選択肢の選択によって前記評価を入力させ、ここで、前記第6学習モデルは、前記評価項目を入力とし、当該評価項目に対する前記選択肢を出力する、機械学習アルゴリズムによる学習モデルである、文章作成支援システム。
【請求項12】
請求項1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記ソース文章は、前記組織が作成した前記スカウト文書であり、
前記第2受付部は、前記求職者の就職活動状況の入力をさらに受け付け、
前記作成部は、前記プロフィール情報と前記評価と前記就職活動状況とに基づいて、前記アプローチ文章を作成することを前記第2学習モデルに指示し、前記人工知能に前記アプローチ文章を作成させ、ここで、前記第2学習モデルは、前記アプローチ文章の作成指示と前記ソース文章と前記評価と前記就職活動状況とが挿入されたプロンプトを入力とし、前記アプローチ文章を出力する、機械学習アルゴリズムによる学習モデルである、文章作成支援システム。
【請求項13】
請求項1に記載の文章作成支援システムにおいて、
前記抽出部は、前記ソース文章に含まれる複数の前記プロフィール情報を複数の前記評価項目として抽出することを前記第1学習モデルに指示し、前記人工知能に複数の前記評価項目を抽出させ、ここで、前記第1学習モデルは、複数の前記評価項目の抽出指示と前記ソース文章と前記評価項目のサンプルとが挿入されたプロンプトを入力とし、複数の前記評価項目を出力する、機械学習アルゴリズムによる学習モデルであり、
前記第2受付部は、複数の前記評価項目それぞれに対する複数の前記評価の入力を受け付け、
前記作成部は、複数の前記評価を1つずつ前記第2学習モデルに入力することで、複数の前記評価項目それぞれに対応する文章を複数の前記第2学習モデルに並行して出力させる、文章作成支援システム。
【請求項14】
文章作成支援方法であって、
記憶部に記憶されたプログラムを制御部が読み出すことによって前記制御部によって実行される、第1受付ステップと、抽出ステップと、第2受付ステップと、作成ステップと、を備え
前記第1受付ステップでは、組織及び個人の一方に関連するプロフィール情報を含むソース文章の入力を受け付け、ここで、前記プロフィール情報のうち、前記組織に関する前記プロフィール情報は、前記組織の名称、所在地、代表者、事業内容、労働条件、求職者へのアピールポイント、又は求人票の記載事項であり、前記個人に関する前記プロフィール情報は、学歴、職歴、スキル、資格、又は求人者へのアピールポイントであり、
前記抽出ステップでは、前記ソース文章から、前記プロフィール情報を評価項目として抽出することを人工知能の第1学習モデルに指示し、前記人工知能に前記評価項目を抽出させ、ここで、前記第1学習モデルは、前記評価項目の抽出指示と前記ソース文章と前記評価項目のサンプルとが挿入されたプロンプトを入力とし、前記評価項目を出力する、機械学習アルゴリズムによる学習モデルであり、
前記第2受付ステップでは、抽出された前記評価項目に対する評価の入力を受け付け、
前記作成ステップでは、前記ソース文章へのアプローチ文章を作成することを前記人工知能の第2学習モデルに入力し、前記人工知能に前記アプローチ文章を作成させ、ここで、前記アプローチ文章は、求職者に対するスカウト文書又は前記スカウト文書への返答文書であり、前記第2学習モデルは、前記アプローチ文章の作成指示と前記ソース文章と前記評価とが挿入されたプロンプトを入力とし、前記アプローチ文章を出力する、機械学習アルゴリズムによる学習モデルである、文章作成支援方法。
【請求項15】
プログラムであって、
コンピュータに、第1受付ステップと、抽出ステップと、第2受付ステップと、作成ステップと、を実行させ
前記第1受付ステップでは、組織及び個人の一方に関連するプロフィール情報を含むソース文章の入力を受け付け、ここで、前記プロフィール情報のうち、前記組織に関する前記プロフィール情報は、前記組織の名称、所在地、代表者、事業内容、労働条件、求職者へのアピールポイント、又は求人票の記載事項であり、前記個人に関する前記プロフィール情報は、学歴、職歴、スキル、資格、又は求人者へのアピールポイントであり、
前記抽出ステップでは、前記ソース文章から、前記プロフィール情報を評価項目として抽出することを人工知能の第1学習モデルに指示し、前記人工知能に前記評価項目を抽出させ、ここで、前記第1学習モデルは、前記評価項目の抽出指示と前記ソース文章と前記評価項目のサンプルとが挿入されたプロンプトを入力とし、前記評価項目を出力する、機械学習アルゴリズムによる学習モデルであり、
前記第2受付ステップでは、抽出された前記評価項目に対する評価の入力を受け付け、
前記作成ステップでは、前記ソース文章へのアプローチ文章を作成することを前記人工知能の第2学習モデルに入力し、前記人工知能に前記アプローチ文章を作成させ、ここで、前記アプローチ文章は、求職者に対するスカウト文書又は前記スカウト文書への返答文書であり、前記第2学習モデルは、前記アプローチ文章の作成指示と前記ソース文章と前記評価とが挿入されたプロンプトを入力とし、前記アプローチ文章を出力する、機械学習アルゴリズムによる学習モデルである、プログラム。