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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166560
(43)【公開日】2024-11-29
(54)【発明の名称】車両用灯具
(51)【国際特許分類】
   F21S 43/27 20180101AFI20241122BHJP
   F21S 43/14 20180101ALI20241122BHJP
   F21S 43/237 20180101ALI20241122BHJP
   F21S 43/245 20180101ALI20241122BHJP
【FI】
F21S43/27
F21S43/14
F21S43/237
F21S43/245
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023082739
(22)【出願日】2023-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】000002303
【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】近藤 洋介
(57)【要約】
【課題】棒状の導光体をブラケットに固定するための構造を簡略化しつつ、導光体をブラケットに適切に固定することを可能とした車両用灯具を提供する。
【解決手段】導光体3は、長尺に延びる方向とは直交する幅方向の一方側から突出された第1のリブ部31と、幅方向の他方側から突出された第2のリブ部32とを有し、ブラケット4は、導光体3の背面側の位置を規制する第1の規制部40を有し、レンズ体5は、導光体3の正面側の位置を規制する第2の規制部50を有し、第1の規制部40は、第1のリブ部31の背面側と当接される第1の当接部41を含み、第2の規制部50は、第2のリブ部32の正面側と当接される第2の当接部51を含み、第1の当接部41と第2の当接部51とのうち、導光体3が延在する方向において隣り合う2つの一方の当接部41の間に1つの他方の当接部51が配置された第1の当接グループE1を有する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源から出射された光を導光する長尺の導光体と、
前記導光体を内側に収容すると共に、正面側に開口が設けられたブラケットと、
前記ブラケットの開口を覆うレンズ体とを備え、
前記導光体は、長尺に延びる方向とは直交する幅方向の一方側から突出された第1のリブ部と、前記幅方向の他方側から突出された第2のリブ部を有し、
前記ブラケットは、前記導光体の背面側の位置を規制する第1の規制部を有し、
前記レンズ体は、前記導光体の正面側の位置を規制する第2の規制部を有し、
前記第1の規制部は、前記第1のリブ部の背面側と当接される第1の当接部を含み、
前記第2の規制部は、前記第2のリブ部の正面側と当接される第2の当接部を含み、
前記第1の当接部と前記第2の当接部とのうち、前記導光体が延在する方向において隣り合う少なくとも2つの一方の当接部の間に少なくとも1つの他方の当接部が配置された第1の当接グループを有することを特徴とする車両用灯具。
【請求項2】
前記第1の規制部は、前記第2のリブ部の背面側と当接される第3の当接部を含み、
前記第2の規制部は、前記第1のリブ部の正面側と当接される第4の当接部を含み、
前記第3の当接部と前記第4の当接部とのうち、前記導光体が延在する方向において隣り合う少なくとも2つの一方の当接部の間に少なくとも1つの他方の当接部が配置された第2の当接グループを有することを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項3】
前記第1の当接部と前記第3の当接部とは、前記導光体が延在する方向において互いに異なる位置に配置され、
前記第2の当接部と前記第4の当接部とは、前記導光体が延在する方向において互いに異なる位置に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用灯具。
【請求項4】
前記第1の当接グループと前記第2の当接グループとは、前記導光体が延在する方向に交互に並んで配置されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用灯具。
【請求項5】
前記ブラケットは、前記導光体の幅方向の位置を規制する第3の規制部を有し、
前記第3の規制部は、前記第1のリブ部の先端側と当接される第5の当接部と、前記第2のリブ部の先端側と当接される第6の当接部とを含み、
前記第5の当接部と前記第6の当接部とは、前記導光体が延在する方向において互いに異なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項6】
前記第5の当接部と前記第6の当接部とは、前記導光体が延在する方向に交互に並んで配置されていることを特徴とする請求項5に記載の車両用灯具。
【請求項7】
前記ブラケットと前記レンズ体との何れか一方側に設けられた被係止部と、何れか他方側に設けられた係止部とを含み、前記被係止部に前記係止部が係止されることによって、前記レンズ体を前記ブラケットに固定する固定部を有することを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項8】
前記固定部は、前記第1のリブ部側と前記第2のリブ部側とに互い違いに位置をずらした状態で、前記導光体が延在する方向に並んで配置されていることを特徴とする請求項7に記載の車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両に搭載される車両用灯具として、発光ダイオード(LED)などの光源と、棒状の導光体(導光棒)とを組み合わせたものが知られている(例えば、下記特許文献1を参照。)。
【0003】
このような車両用灯具では、光源から出射された光を導光棒の基端側に設けられた入射部から導光棒の内部へと入射し、導光棒の内部で反射を繰り返しながら、導光棒の先端側に向けて光を導光させる。また、導光棒の背面側に設けられた複数の反射カットで反射された光を導光棒の正面側から導光体の外部へと出射する。これにより、導光棒の正面側をライン状に発光させることが可能となっている。
【0004】
また、下記特許文献1には、ネジ止めやフック止め等の固定手段を介してブラケットに導光棒を固定する構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014-164975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述したネジ止めにより棒状の導光体をブラケットに固定する場合、部品点数の増加に伴う重量増加や、ネジ止め作業による工数増加を招くことになる。また、導光体をブラケットにネジ止めするためのスペースを確保する必要があり、車両用灯具の大型化を招くおそれがある。
【0007】
一方、上述したネジ止めやフック止めにより棒状の導光体をブラケットに固定する場合、車両走行時の振動等により導光体が固定されていない範囲で振動してしまい、導光体の破損(例えば粉吹きなど。)を招くおそれがある。
【0008】
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、導光体をブラケットに固定するための構造を簡略化しつつ、導光体をブラケットに対して適切に固定することを可能とした車両用灯具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
〔1〕 光源と、
前記光源から出射された光を導光する長尺の導光体と、
前記導光体を内側に収容すると共に、正面側に開口が設けられたブラケットと、
前記ブラケットの開口を覆うレンズ体とを備え、
前記導光体は、長尺に延びる方向とは直交する幅方向の一方側から突出された第1のリブ部と、前記幅方向の他方側から突出された第2のリブ部を有し、
前記ブラケットは、前記導光体の背面側の位置を規制する第1の規制部を有し、
前記レンズ体は、前記導光体の正面側の位置を規制する第2の規制部を有し、
前記第1の規制部は、前記第1のリブ部の背面側と当接される第1の当接部を含み、
前記第2の規制部は、前記第2のリブ部の正面側と当接される第2の当接部を含み、
前記第1の当接部と前記第2の当接部とのうち、前記導光体が延在する方向において隣り合う少なくとも2つの一方の当接部の間に少なくとも1つの他方の当接部が配置された第1の当接グループを有することを特徴とする車両用灯具。
〔2〕 前記第1の規制部は、前記第2のリブ部の背面側と当接される第3の当接部を含み、
前記第2の規制部は、前記第1のリブ部の正面側と当接される第4の当接部を含み、
前記第3の当接部と前記第4の当接部とのうち、前記導光体が延在する方向において隣り合う少なくとも2つの一方の当接部の間に少なくとも1つの他方の当接部が配置された第2の当接グループを有することを特徴とする前記〔1〕に記載の車両用灯具。
〔3〕 前記第1の当接部と前記第3の当接部とは、前記導光体が延在する方向において互いに異なる位置に配置され、
前記第2の当接部と前記第4の当接部とは、前記導光体が延在する方向において互いに異なる位置に配置されていることを特徴とする前記〔2〕に記載の車両用灯具。
〔4〕 前記第1の当接グループと前記第2の当接グループとは、前記導光体が延在する方向に交互に並んで配置されていることを特徴とする前記〔2〕に記載の車両用灯具。
〔5〕 前記ブラケットは、前記導光体の前記幅方向の位置を規制する第3の規制部を有し、
前記第3の規制部は、前記第1のリブ部の先端側と当接される第5の当接部と、前記第2のリブ部の先端側と当接される第6の当接部とを含み、
前記第5の当接部と前記第6の当接部とは、前記導光体が延在する方向において互いに異なる位置に配置されていることを特徴とする前記〔1〕に記載の車両用灯具。
〔6〕 前記第5の当接部と前記第6の当接部とは、前記導光体が延在する方向に交互に並んで配置されていることを特徴とする前記〔5〕に記載の車両用灯具。
〔7〕 前記ブラケットと前記レンズ体との何れか一方側に設けられた被係止部と、何れか他方側に設けられた係止部とを含み、前記被係止部に前記係止部が係止されることによって、前記レンズ体を前記ブラケットに固定する固定部を有することを特徴とする前記〔1〕に記載の車両用灯具。
〔8〕 前記固定部は、前記第1のリブ部側と前記第2のリブ部側とに互い違いに位置をずらした状態で、前記導光体が延在する方向に並んで配置されていることを特徴とする前記〔7〕に記載の車両用灯具。
【発明の効果】
【0010】
以上のように、本発明によれば、導光体をブラケットに固定するための構造を簡略化しつつ、導光体をブラケットに対して適切に固定することを可能とした車両用灯具が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態に係る車両用灯具の構成を示す斜視図である。
図2図1に示す車両用灯具の構成を示す分解斜視図である。
図3図1に示す車両用灯具が備える導光体を正面側から見た要部斜視図である。
図4図1に示す車両用灯具が備える導光体を背面側から見た要部斜視図である。
図5図1に示す車両用灯具の構成を示す要部正面図である。
図6図5中に示す線分A-Aによる車両用灯具の断面図である。
図7図5中に示す線分B-Bによる車両用灯具の断面図である。
図8図5中に示す線分C-Cによる車両用灯具の断面図である。
図9図7に示すブラケットの食い切り構造を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面においては、各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがあり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
【0013】
本発明の一実施形態として、例えば図1図9に示す車両用灯具1について説明する。
なお、図1は、車両用灯具1の構成を示す斜視図である。図2は、車両用灯具1の構成を示す分解斜視図である。図3は、車両用灯具1が備える導光体3を正面側から見た要部斜視図である。図4は、車両用灯具1が備える導光体3を背面側から見た要部斜視図である。図5は、車両用灯具1の構成を示す要部正面図である。図6は、図5中に示す線分A-Aによる車両用灯具1の断面図である。図7は、図5中に示す線分B-Bによる車両用灯具1の断面図である。図8は、図5中に示す線分C-Cによる車両用灯具1の断面図である。図9は、ブラケット4の食い切り構造を説明するための断面図である。
【0014】
また、以下に示す図面では、XYZ直交座標系を設定し、X軸方向を車両用灯具1の前後方向(長さ方向)、Y軸方向を車両用灯具1の左右方向(幅方向)、Z軸方向を車両用灯具1の上下方向(高さ方向)として、それぞれ示すものとする。
【0015】
本実施形態の車両用灯具1は、図1及び図2に示すように、光源2と、光源2から出射された光を導光させる長尺の導光体3と、導光体3が収容されるブラケット4と、ブラケット4の正面側を覆うレンズ体5とを備え、これらが灯体(図示せず。)の内側に配置された構造を有している。
【0016】
灯体は、正面側が開口したハウジングと、このハウジングの開口を覆う透明なアウターレンズとにより構成されている。
【0017】
なお、灯体の形状については、車両のデザイン等に合わせて、適宜変更することが可能である。また、本実施形態の車両用灯具1では、上述した構成以外にも、例えば、リフレクタ、エクステンションなどの他の部材と組み合わせることが可能である。
【0018】
光源2は、例えばLEDからなり、導光体3の両端部と対向する位置に2つ配置されている。
【0019】
導光体3は、例えばポリカーボネイトやアクリル等の透明樹脂からなる。導光体3の形状については、特に限定されないものの、本実施形態では、長尺棒状の導光体3が正面視で略U字状に曲げられた形状を有している。
【0020】
本実施形態の車両用灯具1では、図3及び図4に示すように、光源2から出射された光を導光体3の両端部に設けられた入射面3aから導光体3の内部へと入射し、導光体3の内部で光を導光させると共に、導光体3の背面側に設けられた複数の反射カット3bで反射された光を導光体3の正面側に設けられた出射面3cから導光体3の外部へと出射する。これにより、導光体3の正面側をライン状に発光させることが可能となっている。
【0021】
ブラケット4は、図1図2図5図8に示すように、例えば光拡散性を有する白色の樹脂部材や、導光体3と対向する面にアルミ蒸着膜などの反射膜が設けられた樹脂部材からなる。
【0022】
ブラケット4は、正面側が開口した凹部4aを有している。凹部4aは、導光体3の発光範囲を収容するように、導光体3の形状に合わせて長尺の空間Kを形成している。
【0023】
レンズ体5は、例えばポリカーボネイトやアクリル等の透明樹脂からなる。レンズ体5は、背面側から突出した一対のリブ壁5aを有している。一対のリブ壁5aは、レンズ体5の背面側から互いに平行に突出して設けられている。
【0024】
レンズ体5は、ブラケット4の凹部4aの内側に一対のリブ壁5aを嵌め込んだ状態で、凹部4aの正面側を覆うように取り付けられている。また、レンズ体5は、ブラケット4の凹部4aと共に導光体3を収容する空間Kを形成している。
【0025】
ブラケット4とレンズ体5との間には、レンズ体5をブラケット4に固定するための複数の固定部6が設けられている。
【0026】
各固定部6は、ブラケット4とレンズ体5との何れか一方側(本実施形態ではレンズ体5側)に設けられた被係止部6aと、何れか他方側(本実施形態ではブラケット4側)に設けられた係止部6bとを有している。
【0027】
被係止部6aは、一対のリブ壁5aのうち何れか一方のリブ壁5aに設けられた係止孔により構成されている。係止部6bは、一方のリブ壁5aと対向する凹部4aの側面から突出された係止爪により構成されている。
【0028】
これにより、各固定部6では、被係止部(係止孔)6aに係止部(係止爪)6bが係止されることによって、レンズ体5をブラケット4にフック止めにより固定することが可能となっている。
【0029】
ここで、ブラケット4は、図9に示すような食い切り構造を有する金型101,102を用いて、このブラケット4に対応した形状のキャビティ空間に、上述した樹脂材料を充填することによって形成されている。
【0030】
本実施形態では、ブラケット4に設けられた係止部(係止爪)6bを金型101の食い切り構造として形成することで、金型成形の費用を低減することが可能である。
【0031】
なお、本実施形態では、上述したレンズ体5側に被係止部6aが設けられ、ブラケット4側に係止部6bが設けられた構成となっているが、レンズ体5側(他方側)に係止部6bが設けられ、ブラケット4側(一方側)に被係止部6aが設けられた構成としてもよい。
【0032】
ところで、本実施形態の車両用灯具1は、上述したブラケット4及びレンズ体5により形成される空間Kに導光体3を保持するための保持構造を有している。
【0033】
具体的に、本実施形態の保持構造において、導光体3は、長尺に延びる方向とは直交する幅方向の一方側から突出された第1のリブ部31と、幅方向の他方側から突出された第2のリブ部32とを有している。第1のリブ部31と第2のリブ部32とは、導光体3が延在する方向に亘って、導光体3の幅方向の両側から互いに逆向きに突出して設けられている。
【0034】
ブラケット4は、導光体3の背面側の位置を規制する第1の規制部40を有している。第1の規制部40は、第1のリブ部31の背面側と当接される第1の当接部41と、第2のリブ部32の背面側と当接される第3の当接部42とを有している。
【0035】
第1の当接部41及び第3の当接部42は、凹部4aの底面における角部に位置して、凹部4aの底面よりもブラケット4の正面側に突出して設けられている。また、第1の当接部41と第3の当接部42とは、導光体3が延在する方向において互いの位置をずらした状態で配置されている。
【0036】
レンズ体5は、導光体3の正面側の位置を規制する第2の規制部50を有している。第2の規制部50は、第2のリブ部32の正面側と当接される第2の当接部51と、第1のリブ部31の正面側と当接される第4の当接部52とを有している。
【0037】
第2の当接部51及び第4の当接部52は、一対のリブ壁5aの先端に位置して、リブ壁5aの先端よりもレンズ体5の背面側に突出して設けられている。また、第2の当接部51と第4の当接部52とは、導光体3が延在する方向において互いの位置をずらした状態で配置されている。
【0038】
本実施形態の保持構造は、第1の当接部41と第2の当接部51とのうち、導光体3が延在する方向において隣り合う2つの一方の当接部(本実施形態では第1の当接部41)の間に1つの他方の当接部(本実施形態では第2の当接部51)が配置された第1の当接グループG1と、第3の当接部42と第4の当接部52とのうち、導光体3が延在する方向において隣り合う2つの一方の当接部(本実施形態では第3の当接部42)の間に1つの他方の当接部(本実施形態では第4の当接部52)が配置された第2の当接グループG2とを有している。
【0039】
第1の当接グループG1において、第1のリブ部31の背面側と当接される2つの第1の当接部41と、第2のリブ部32の正面側と当接される1つの第2の当接部51とは、導光体3の正面視で三角形の各頂点に位置するような配置となっている。これにより、第1の当接グループG1は、導光体3の前後方向の位置を規制している。
【0040】
第2の当接グループG2において、第2のリブ部32の背面側と当接される2つの第3の当接部42と、第1のリブ部31の正面側と当接される1つの第4の当接部52とは、導光体3の正面視で三角形の各頂点に位置するような配置となっている。これにより、第2の当接グループG2は、導光体3の前後方向の位置を規制している。
【0041】
また、第1の当接グループG1と第2の当接グループG2とは、導光体3が延在する方向に交互に並んで配置されている。これにより、導光体3が延在する方向に亘って、導光体3の前後方向の位置を規制している。
【0042】
なお、本実施形態の保持構造では、上述した第1の当接グループG1及び第2の当接グループG2の構成に限らず、第1のリブ部31の背面側と当接される1つの第1の当接部41(他方の当接部)と、第2のリブ部32の正面側と当接される2つの第2の当接部51(一方の当接部)とにより第1の当接グループG1を構成し、第2のリブ部32の背面側と当接される1つの第3の当接部42(他方の当接部)と、第1のリブ部31の正面側と当接される2つの第4の当接部52(一方の当接部)とにより第2の当接グループG2を構成することも可能である。
【0043】
本実施形態の保持構造において、ブラケット4は、導光体3の幅方向の位置を規制する第3の規制部43を有している。
【0044】
第3の規制部43は、第1のリブ部31の先端側と当接される第5の当接部44と、第2のリブ部32の先端側と当接される第6の当接部45とを有している。
【0045】
第5の当接部44及び第6の当接部45は、凹部4aの側面から凹部4aの内側に向かって突出して設けられている。また、第5の当接部44と第6の当接部45とは、導光体3が延在する方向において互いの位置をずらした状態で、導光体3が延在する方向に交互に並んで配置されている。これにより、導光体3が延在する方向に亘って、導光体3の幅方向の位置を規制している。
【0046】
本実施形態では、導光体3が延在する方向において、第5の当接部44が第1の当接部41と同じ位置に配置され、第5の当接部44が第3の当接部42と同じ位置に配置されている。これにより、第1の当接部41と第5の当接部44とが一体に形成され、第3の当接部42と第6の当接部45とが一体に形成されている。
【0047】
なお、第5の当接部44及び第6の当接部45は、導光体3が延在する方向において、第1の当接部41及び第3の当接部42と必ずしも同じ位置に配置されている必要はなく、第1の当接部41及び第3の当接部42とは異なる位置に配置されていてもよい。
【0048】
また、複数の固定部6は、第1のリブ部31側と第2のリブ部32側とに互い違いに位置をずらした状態で、導光体3が延在する方向に並んで配置されている。これにより、上述した被係止部(係止孔)6aと係止部(係止爪)6bとの形状変形や位置ずれによるバラツキの影響を軽減し、この固定部6のバラツキによる固定不良を防ぐことが可能である。
【0049】
本実施形態では、導光体3が延在する方向において、固定部6が第1の当接部41及び第3の当接部42と同じ位置に配置されている。
【0050】
なお、固定部6は、導光体3が延在する方向において、第1の当接部41及び第3の当接部42と必ずしも同じ位置に配置されている必要はなく、第1の当接部41及び第3の当接部42とは異なる位置に配置されていてもよい。
【0051】
本実施形態の車両用灯具1では、上述したブラケット4及びレンズ体5による保持構造を有することで、導光体3を安定した状態で保持することが可能である。
【0052】
また、本実施形態の車両用灯具1では、従来のようなネジ止めやフック止め等の固定手段を用いることなく、簡略化した保持構造によって導光体3をブラケットに対して適切に固定することが可能である。
【0053】
したがって、本実施形態の車両用灯具1では、部品点数の増加に伴う重量増加や、ネジ止め作業による工数増加を招くことなく、この車両用灯具1の大型化を防ぐと共に、車両走行時の振動等による導光体3の破損(例えば粉吹きなど。)を防止することが可能である。
【0054】
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0055】
本発明が適用される車両用灯具については、特に限定されるものではなく、例えば、尾灯(テールランプ)や車幅灯(ポジションランプ)、ブレーキランプ、バックランプ、昼間点灯用ランプ(DRL)、方向指示器(ウィンカーランプ)、サイドマーカーランプなど、本発明を幅広く適用することが可能である。
【0056】
また、上記光源2については、上述したLED以外にも、例えばレーザーダイオード(LD)などの発光素子を用いることができる。また、上記光源2が発する光の色については、赤色光や白色光、橙色光など、その車両用灯具1の用途に応じて適宜変更することが可能である。
【0057】
また、上記導光体3については、実際の車両のデザイン等に合わせて、その形状などを適宜変更することが可能である。また、上述した導光体3の両端部に対向した位置に2つの光源2を配置した構成に限らず、導光体3の一端側に光源2を配置し、導光体3の他端側に向けて光を導光させる構成であってもよい。
【符号の説明】
【0058】
1…車両用灯具 2…光源 3…導光体 4…ブラケット 5…レンズ体 6…固定部 31…第1のリブ部 32…第2のリブ部 40…第1の規制部 41…第1の当接部 42…第3の当接部 43…第3の規制部 44…第5の当接部 45…第6の当接部 50…第2の規制部 51…第2の当接部 52…第4の当接部 G1…第1の当接グループ G2…第2の当接グループ K…空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9