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特開2024-166585情報処理装置、ゲームプログラム、および、ゲーム制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166585
(43)【公開日】2024-11-29
(54)【発明の名称】情報処理装置、ゲームプログラム、および、ゲーム制御方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/52 20140101AFI20241122BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20241122BHJP
【FI】
A63F13/52
A63F13/80 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023082772
(22)【出願日】2023-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】598098526
【氏名又は名称】株式会社ユニバーサルエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】汲田 敦司
(72)【発明者】
【氏名】垂石 実
(72)【発明者】
【氏名】関口 敬司
(72)【発明者】
【氏名】馬場 智子
(72)【発明者】
【氏名】瓦井 信行
(72)【発明者】
【氏名】飯沼 光
(72)【発明者】
【氏名】山口 拓哉
(57)【要約】
【課題】当選確率などの状態変化が生じていることを遊技者に効率的に視認させるための設計が容易にする。
【解決手段】情報処理装置1は、第1シンボル列511とは別に、複数の大きさの特別シンボル501がシンボル表示領域21における複数のセルのうちのいずれのセルに配置されるかを定めるために用いる複数の第2シンボル列512、をさらに記憶する。情報処理装置1は、第1の抽選に基づき再配置シンボルを決定し、第2の抽選に基づき第2シンボル列512のいずれか1つを選択し、第3の抽選に基づき選択した第2シンボル列512をシンボル表示領域21のいずれの位置に適用するかを決定し、特別シンボル501を第1シンボル列511に重層させた演出を行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の行および複数の列を有するマトリクス状に配列された複数のセルのそれぞれにシンボルが再配置されるシンボル表示領域を表示する表示装置と、
複数の前記シンボルが配列される第1シンボル列を記憶する記憶部と、
開始要求に応じて単位ゲームを開始するコントローラと、
を有し、
前記記憶部は、前記第1シンボル列とは別に、前記シンボルのうちの特別シンボルが、前記シンボル表示領域における複数のセルのうちのいずれのセルに配置されるかを定めるために用いる複数の第2シンボル列、をさらに記憶し、
前記第2シンボル列は、1以上の前記セルの領域を占有する複数の大きさの前記特別シンボルの何れかを含むものであり、
前記コントローラは、
第1の抽選に基づき、前記第1シンボル列から前記シンボル表示領域に表示する再配置シンボルを決定する再配置シンボル決定処理と、
第2の抽選に基づき、前記複数の第2シンボル列から1つの第2シンボル列を選択する第2シンボル列選択処理と、
第3の抽選に基づき、前記シンボル表示領域における基準位置に、選択した前記第2シンボル列のいずれの位置を適用するかを決定して、前記第1シンボル列に配列されるシンボルの代わりに前記特別シンボルを配置する位置を決定する特別シンボル位置決定処理と、
前記第1シンボル列において前記特別シンボルが配置される位置と同じ位置のシンボルの上に前記特別シンボルを重層させた状態で前記単位ゲームの演出を実行する演出処理と、
を実行するようにプログラムされていることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記コントローラは、
前記単位ゲームの演出において、前記第1シンボル列のシンボルの表示輝度を、前記第2シンボル列の前記特別シンボルの表示輝度よりも低いものとすることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記特別シンボルは、他のシンボル代替してシンボルコンビネーションを形成することが可能なワイルドシンボルであることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記シンボル表示領域は、前記シンボルが変動表示の後に停止表示する複数のスクロール領域から構成され、
前記コントローラは、
前記特別シンボルの1つが複数の前記スクロール領域にまたがる場合、当該複数のスクロール領域における変動表示は同時に停止表示させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第2シンボル列は、前記シンボル表示領域と同じ列数と、前記シンボル表示領域よりも多い行数と、を有しており、
特別シンボル位置決定処理において、前記シンボル表示領域の基準行に、前記第2シンボル列が有する行のいずれを適用するかを決定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第2シンボル列は、前記シンボル表示領域と同じ列数と、前記シンボル表示領域と同じ行数と、を有した、前記特別シンボルが配置されない領域を有しており、
前記特別シンボル位置決定処理において、当該領域が適用される場合には、特別シンボルが配置されないことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第2シンボル列における前記特別シンボルが配置されない領域は、前記第1シンボル列の前記シンボルを透過させるブランクシンボルであることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
ディスプレイとメモリとを有したコンピュータに、
複数の行および複数の列を有するマトリクス状に配列された複数のセルのそれぞれにシンボルが再配置されるシンボル表示領域を表示する処理と、
複数の前記シンボルが配列される第1シンボル列を記憶する処理と、
開始要求に応じて単位ゲームを開始する処理と、
前記第1シンボル列とは別に、前記シンボルのうちの特別シンボルが、前記シンボル表示領域における複数のセルのうちのいずれのセルに配置されるかを定めるために用いるものであり、1以上の前記セルの領域を占有する複数の大きさの前記特別シンボルの何れかを含むものである、複数の第2シンボル列、をさらに記憶する処理と、
第1の抽選に基づき、前記第1シンボル列から前記シンボル表示領域に表示する再配置シンボルを決定する再配置シンボル決定処理と、
第2の抽選に基づき、前記複数の第2シンボル列から1つの第2シンボル列を選択する第2シンボル列選択処理と、
第3の抽選に基づき、前記シンボル表示領域における基準位置に、選択した前記第2シンボル列のいずれの位置を適用するかを決定して、前記第1シンボル列に配列されるシンボルの代わりに前記特別シンボルを配置する位置を決定する特別シンボル位置決定処理と、
前記第1シンボル列において前記特別シンボルが配置される位置と同じ位置のシンボルの上に前記特別シンボルを重層させた状態で前記単位ゲームの演出を実行する演出処理と、
を実行させることを特徴とするゲームプログラム。
【請求項9】
複数の行および複数の列を有するマトリクス状に配列された複数のセルのそれぞれにシンボルが再配置されるシンボル表示領域を表示することと、
複数の前記シンボルが配列される第1シンボル列を記憶することと、
開始要求に応じて単位ゲームを開始することと、
前記第1シンボル列とは別に、前記シンボルのうちの特別シンボルが、前記シンボル表示領域における複数のセルのうちのいずれのセルに配置されるかを定めるために用いるものであり、1以上の前記セルの領域を占有する複数の大きさの前記特別シンボルの何れかを含むものである、複数の第2シンボル列、をさらに記憶することと、
第1の抽選に基づき、前記第1シンボル列から前記シンボル表示領域に表示する再配置シンボルを決定する再配置シンボル決定処理を実行することと、
第2の抽選に基づき、前記複数の第2シンボル列から1つの第2シンボル列を選択する第2シンボル列選択処理を実行することと、
第3の抽選に基づき、前記シンボル表示領域における基準位置に、選択した前記第2シンボル列のいずれの位置を適用するかを決定して、前記第1シンボル列に配列されるシンボルの代わりに前記特別シンボルを配置する位置を決定する特別シンボル位置決定処理を実行することと、
前記第1シンボル列において前記特別シンボルが配置される位置と同じ位置のシンボルの上に前記特別シンボルを重層させた状態で前記単位ゲームの演出を実行する演出処理を実行することと、
を含むことを特徴とするゲーム制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、ゲームプログラム、および、ゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、据え置きのスロットマシン、最近では、スロットゲームのアプリケーションがインストールされたスマートフォン(情報処理装置)やソーシャルゲームなどにおいては、ベット数を指定したベットを条件として通常ゲームの抽選が行われ、その抽選結果に基づいてシンボルを再配置するものが存在する。
【0003】
例えば、特許文献1のスロットゲームにおいては、通常ゲームの抽選により再配置されたシンボルが所定の組み合わせを構成している場合、配当を付与する、通常ゲームを実行する通常状態よりも有利な特別状態に移行する、といった特典がプレイヤーに付与される。一般的に、1回の特別状態は、ベットを条件とせずにN回のシンボルの再配置(以下、フリーゲームという)を1セットとするものであり、フリーゲームでは通常ゲームよりも入賞による配当が得られやすく設定される。さらに、特別状態中に実行されたフリーゲームにおいて、特別なシンボルの組み合わせが成立(リトリガー)した場合には、当該特別状態中にフリーゲームの数が追加されて、1回の特別状態で実行できるフリーゲームの数が増加されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開2017-0200346号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような従来のスロットゲームにおいては、通常の確率状態からの高確率状態への変化が遊技者にとって視認されやすくなるように様々な映像演出が行われている。例えば、通常の確率状態から高確率に移行すると、当選確率が通常確率のシンボル配列のリールから、高確率のシンボル配列のリールに変更されるなどが行われる。このような場合には、複数種類のシンボル配列のリールを予め準備しておく必要があるばかりか、高確率で特定の賞に当選するリールに変更されただけでは、リールのスクロール状態では、シンボルを視認することが困難であるため、遊技者は、当該スロットゲームの状態変化に気づかない虞があった。
【0006】
そこで、本発明は、当選確率などの状態変化が生じていることを遊技者に効率的に視認させるための設計が容易にすることが可能な情報処理装置、ゲームプログラム、および、ゲーム制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報処理装置は、
複数の行および複数の列を有するマトリクス状に配列された複数のセルのそれぞれにシンボルが再配置されるシンボル表示領域を表示する表示装置と、
複数の前記シンボルが配列される第1シンボル列を記憶する記憶部と、
開始要求に応じて単位ゲームを開始するコントローラと、
を有し、
前記記憶部は、前記第1シンボル列とは別に、前記シンボルのうちの特別シンボルが、前記シンボル表示領域における複数のセルのうちのいずれのセルに配置されるかを定めるために用いる複数の第2シンボル列、をさらに記憶し、
前記第2シンボル列は、1以上の前記セルの領域を占有する複数の大きさの前記特別シンボルの何れかを含むものであり、
前記コントローラは、
第1の抽選に基づき、前記第1シンボル列から前記シンボル表示領域に表示する再配置シンボルを決定する再配置シンボル決定処理と、
第2の抽選に基づき、前記複数の第2シンボル列から1つの第2シンボル列を選択する第2シンボル列選択処理と、
第3の抽選に基づき、前記シンボル表示領域における基準位置に、選択した前記第2シンボル列のいずれの位置を適用するかを決定して、前記第1シンボル列に配列されるシンボルの代わりに前記特別シンボルを配置する位置を決定する特別シンボル位置決定処理と、
前記第1シンボル列において前記特別シンボルが配置される位置と同じ位置のシンボルの上に前記特別シンボルを重層させた状態で前記単位ゲームの演出を実行する演出処理と、
を実行するようにプログラムされていることを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、単位ゲームにおいて、第1シンボル列からシンボル表示領域に表示するシンボルを決定する第1の抽選を行った上で、シンボル表示領域において特別シンボルを重層させて表示する位置を決定するために、第2の抽選を行うことで第2シンボル列を決定し、第3の抽選を行うことで決定した第2シンボル列をシンボル表示装置にどのように適用するかを決定する。第2シンボル列は種々の大きさの特別シンボルを含むものであり、適用する第2シンボル列の位置が決定されることで、シンボル表示装置において第1の抽選で決定されたシンボルの代わりに特別シンボルをいずれに配置するかが決定されることになる。そして、演出は、特別シンボルがシンボル列に重層された状態で行われる。これにより、当選確率などの状態変化が生じていることを種々の大きさの特別シンボルで遊技者に効率的に視認させることができ、さらにその設計は第2シンボル列を変更するだけで容易に行うことができる。
【0009】
前記コントローラは、
前記単位ゲームの演出において、前記第1シンボル列のシンボルの表示輝度を、前記第2シンボル列の前記特別シンボルの表示輝度よりも低いものとしてもよい。
【0010】
上記構成によれば、より状態変化の視認性を高めることが可能となる。
【0011】
本発明の情報処理装置において、
前記特別シンボルは、他のシンボル代替してシンボルコンビネーションを形成することが可能なワイルドシンボルであってもよい。
【0012】
上記構成によれば、第1シンボル列を変更することなく、第2シンボル列を変更するのみで、ワイルドシンボルの大きさの変更を容易に行うことが可能となる。
【0013】
前記シンボル表示領域は、前記シンボルが変動表示の後に停止表示する複数のスクロール領域から構成され、
前記コントローラは、
前記特別シンボルの1つが複数の前記スクロール領域にまたがる場合、当該複数のスクロール領域における変動表示は同時に停止表示させてもよい。
【0014】
上記構成によれば、特別シンボルを明確に表示することができ、より状態変化の視認性を高めることが可能となる。
【0015】
本発明の情報処理装置において、
前記第2シンボル列は、前記シンボル表示領域と同じ列数と、前記シンボル表示領域よりも多い行数と、を有しており、
特別シンボル位置決定処理において、前記シンボル表示領域の基準行に、前記第2シンボル列が有する行のいずれを適用するかを決定してもよい。
【0016】
上記構成によれば、上記構成によれば、行を選択するだけでどのように配置するかを決定できる。
【0017】
本発明の情報処理装置において、
前記第2シンボル列は、前記シンボル表示領域と同じ列数と、前記シンボル表示領域と同じ行数と、を有した、前記特別シンボルが配置されない領域を有しており、
前記特別シンボル位置決定処理において、当該領域が適用される場合には、特別シンボルが配置されなくてもよい。
【0018】
上記構成によれば、特別シンボルが配置されない領域のウェイトを調整して、容易に期待値を変更できる。
【0019】
本発明の情報処理装置において、
前記第2シンボル列における前記特別シンボルが配置されない領域は、前記第1シンボル列の前記シンボルを透過させるブランクシンボルであってもよい。
【0020】
上記構成によれば、空白の領域をブランクシンボルで定義することが可能となる。
【0021】
本発明のゲームプログラムは、
ディスプレイとメモリとを有したコンピュータに、
複数の行および複数の列を有するマトリクス状に配列された複数のセルのそれぞれにシンボルが再配置されるシンボル表示領域を表示する処理と、
複数の前記シンボルが配列される第1シンボル列を記憶する処理と、
開始要求に応じて単位ゲームを開始する処理と、
前記第1シンボル列とは別に、前記シンボルのうちの特別シンボルが、前記シンボル表示領域における複数のセルのうちのいずれのセルに配置されるかを定めるために用いるものであり、1以上の前記セルの領域を占有する複数の大きさの前記特別シンボルの何れかを含むものである、複数の第2シンボル列、をさらに記憶する処理と、
第1の抽選に基づき、前記第1シンボル列から前記シンボル表示領域に表示する再配置シンボルを決定する再配置シンボル決定処理と、
第2の抽選に基づき、前記複数の第2シンボル列から1つの第2シンボル列を選択する第2シンボル列選択処理と、
第3の抽選に基づき、前記シンボル表示領域における基準位置に、選択した前記第2シンボル列のいずれの位置を適用するかを決定して、前記第1シンボル列に配列されるシンボルの代わりに前記特別シンボルを配置する位置を決定する特別シンボル位置決定処理と、
前記第1シンボル列において前記特別シンボルが配置される位置と同じ位置のシンボルの上に前記特別シンボルを重層させた状態で前記単位ゲームの演出を実行する演出処理と、
を実行させることを特徴とする。
【0022】
上記構成によれば、単位ゲームにおいて、第1シンボル列からシンボル表示領域に表示するシンボルを決定する第1の抽選を行った上で、シンボル表示領域において特別シンボルを重層させて表示する位置を決定するために、第2の抽選を行うことで第2シンボル列を決定し、第3の抽選を行うことで決定した第2シンボル列をシンボル表示装置にどのように適用するかを決定する。第2シンボル列は種々の大きさの特別シンボルを含むものであり、適用する第2シンボル列の位置が決定されることで、シンボル表示装置において第1の抽選で決定されたシンボルの代わりに特別シンボルをいずれに配置するかが決定されることになる。そして、演出は、特別シンボルがシンボル列に重層された状態で行われる。これにより、当選確率などの状態変化が生じていることを種々の大きさの特別シンボルで遊技者に効率的に視認させることができ、さらにその設計は第2シンボル列を変更するだけで容易に行うことができる。
【0023】
本発明のゲーム制御方法は、
複数の行および複数の列を有するマトリクス状に配列された複数のセルのそれぞれにシンボルが再配置されるシンボル表示領域を表示することと、
複数の前記シンボルが配列される第1シンボル列を記憶することと、
開始要求に応じて単位ゲームを開始することと、
前記第1シンボル列とは別に、前記シンボルのうちの特別シンボルが、前記シンボル表示領域における複数のセルのうちのいずれのセルに配置されるかを定めるために用いるものであり、1以上の前記セルの領域を占有する複数の大きさの前記特別シンボルの何れかを含むものである、複数の第2シンボル列、をさらに記憶することと、
第1の抽選に基づき、前記第1シンボル列から前記シンボル表示領域に表示する再配置シンボルを決定する再配置シンボル決定処理を実行することと、
第2の抽選に基づき、前記複数の第2シンボル列から1つの第2シンボル列を選択する第2シンボル列選択処理を実行することと、
第3の抽選に基づき、前記シンボル表示領域における基準位置に、選択した前記第2シンボル列のいずれの位置を適用するかを決定して、前記第1シンボル列に配列されるシンボルの代わりに前記特別シンボルを配置する位置を決定する特別シンボル位置決定処理を実行することと、
前記第1シンボル列において前記特別シンボルが配置される位置と同じ位置のシンボルの上に前記特別シンボルを重層させた状態で前記単位ゲームの演出を実行する演出処理を実行することと、
を含むことを特徴とする。
【0024】
上記構成によれば、特別シンボルが再配置されるゲームが特別ゲームとなるため、シンボル表示領域がそのままユーザに対して特別ゲームであることを報知するインターフェースとなる。これにより、特別状態の継続性に関する報知を新たな形態で行うインターフェースを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】情報処理装置の表示に関する概略構成を示す説明図である。
図2】情報処理装置の電気構成を示すブロック図である。
図3】情報処理装置の機能ブロック図である。
図4】複数の第2シンボル列の一例を示す図である。
図5】シンボル表示領域の表示の一例を示す図である。
図6】第2シンボル列選択テーブルの説明図である。
図7】倍率チャンステーブルの説明図である。
図8】ルーレット配当テーブルの説明図である。
図9】ゲーム制御処理のフローチャートである。
図10】第1ボーナス状態実行処理のフローチャートである。
図11】第2および第3ボーナス状態実行処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。
【0027】
図1に示すように、情報処理装置1は、1以上のセルの領域を占有する複数の大きさの特別シンボルを、シンボル表示領域に表示させる。特別シンボルは、停止パターンと停止位置が、毎ゲーム抽選によって決定される。
【0028】
情報処理装置1は、インターネット回線101を介して、サーバ10にデータ通信可能に接続されており、情報処理装置1と、サーバ10とを有するゲームシステム100が構成されている。尚、ゲームシステム100はこれに限定されず情報処理装置1のみで構成されていてもよい。また、情報処理装置1は、スマートフォン等の端末装置とサーバとを有するゲームシステム自体を意味するものであってもよいし、本実施形態で説明する情報処理装置1の機能は、ゲームシステムの構成要素の何れが備えるものであってもよい。
【0029】
また、以下の説明について、ユーザが情報処理装置1を介して、サーバ10へのログインを行っていることを前提としてもよい。例えば、ユーザは、情報処理装置1においてユーザID及びパスワードを入力することにより通信回線を介してサーバ10によってログインが認証される。尚、情報処理装置1は、当該ログイン認証のためのログイン情報を記憶し、ユーザによるゲーム起動時においてユーザの入力なしに記憶したログイン情報を用いてサーバ10に自動的にログインしてもよい。また、情報処理装置1は、ユーザによるゲーム起動時においてユーザのバイオメトリクス認証が行われることにより、記憶したログイン情報を用いてサーバ10に自動的にログインしてもよい。バイオメトリクス認証に用いられる生体情報としては、顔、指紋、網膜、虹彩、静脈パターン、及び、声紋等既知のものを利用可能である。このように、サーバ10は、情報処理装置1にログインさせてゲームを実行させるようになっている。
【0030】
複数の情報処理装置1には、各情報処理装置1のOS(Operating System)に応じたアプリケーションストアサーバ等を介して共通のアプリケーションがインストールされている。本実施形態では、情報処理装置1にインストールされたアプリケーションにおけるゲーム要素としてスロットゲームがプレイ可能にされている。即ち、ユーザは、このアプリケーション上でスロットゲームをプレイすることが可能となる。尚、スロットゲームは、アプリケーションのアドインでもよい。即ち、スロットゲームは、アプリケーションの追加機能として、アプリケーションとは別にアプリケーションストアサーバやサーバ10等で提供されるものであってもよい。また、アプリケーションにおいて、演出態様や、ルールの異なる複数種類のスロットゲームがプレイ可能にされていてもよい。
【0031】
詳細は後述するが、スロットゲームは、累積可能なゲーム価値の消費を条件として開始される。スロットゲームの結果、入賞があった場合には入賞の種別と消費したゲーム価値とに応じたゲーム価値が、累積されたゲーム価値に報酬として追加される。このように、情報処理装置1は、累積可能なゲーム価値を結果に応じて増減するスロットゲームを実行する。ゲーム価値は、スロットゲームを開始するためだけに用いられる金銭的な価値を有さない情報(ゲームポイント)であってもよいし、金銭的な価値に相当する電子的な有価情報であってもよい。
【0032】
図1に示すように、本実施形態で例示する情報処理装置1は、所謂スマートフォンであり、筐体11の前面に設けられたディスプレイ2と、ディスプレイ2に設けられたタッチパネル5と、メモリ3と、コントローラ4と、を有している。なお、情報処理装置1は、これに限定されず、携帯型及び据置型の何れであってもよい。携帯型の情報処理装置1としては、ポータブルコンピュータやラップトップコンピュータ、タブレット型パソコン、ハンドヘルド型パソコン、PDA(Personal Data Assistant)、等の携帯情報機器が例示される。
【0033】
ディスプレイ2は、画像を表示可能に構成されている。ディスプレイ2の表示方式としては、液晶方式、有機エレクトロルミネッセンス方式、CRT(Cathode Ray Tube)方式、プラズマ方式等の各種の表示方式が例示される。タッチパネル5は、ユーザの指等が接触した部位の座標を検出可能に構成されている。タッチパネル5には、電磁誘導方式、及び、静電容量方式等の既知の技術が採用される。情報処理装置1は、タッチパネル5が検出した座標からユーザが接触した画面上のオブジェクトや、スワイプ等のタッチの態様を判定し、判定結果に応じた応答を行う。
【0034】
また、本実施形態では、タッチパネル5が入力装置として作動し、スワイプ操作やタッチ操作等を受け付けるようになっているがこれに限定されない。例えば、入力装置として、マイクやカメラであってもよく、ユーザの音声やジェスチャを指示操作として受け付けてもよい。
【0035】
尚、タッチパネル5は、ディスプレイ2の前面に設けられることに限定されない。例えば、タッチパネル5は、筐体11のディスプレイ2とは反対側の裏側に設けられるものであってもよい。また、タッチパネル5は、ディスプレイ2の一部に設けられていてもよい。
【0036】
ディスプレイ2には、スロットゲーム画面20が表示される。スロットゲーム画面20には、ゲーム(通常ゲームおよびフリーゲーム)が開始されることでシンボル500の変動表示及び停止表示が行われるシンボル表示領域21が設けられる。シンボル表示領域21には、第1スクロール領域211、第2スクロール領域212、第3スクロール領域213、第4スクロール領域214、及び、第5スクロール領域215が設けられている。各スクロール領域211~215には、合計4つのセル210が上下方向に配列されている。即ち、シンボル表示領域21には、5列4行のマトリクス状に、合計20個のセル210が配列されていることになる。セル210は、シンボルの停止位置を規定する設定領域であり、表示されていても、非表示であってもよい。尚、シンボル表示領域21におけるセルの数はこれに限定されない。これら複数のセル210のそれぞれにシンボル500が再配置される。1つのシンボル500は1つのセル210に再配置されてもよいし、1つのシンボル500が2以上のセル210を占有する状態で再配置されてもよい。
【0037】
本実施形態では、シンボル500は特別シンボル501を含み、特別シンボル501は、1以上の前記セルの領域を占有する複数の大きさを有している。具体的に、本実施形態おいて、特別シンボル501は、1つのセル210を占有する大きさ、2×2のセル210を占有する大きさ、3×3のセル210を占有する大きさ、4×4のセル210を占有する大きさを有したものが用いられるがこれに限定されない。
【0038】
特別シンボル501は、占有するすべてのセル210において他のシンボルの代替となり得るワイルドシンボルとして機能する。以下、1つのセル210を占有する大きさのワイルドシンボルを、通常ワイルドシンボルと呼称する場合がある。また、2×2のセル210を占有する大きさ、3×3のセル210を占有する大きさ、4×4のセル210を占有する大きさのワイルドシンボルを、拡大ワイルドシンボルと総称する場合がある。なお、特別シンボルはワイルドシンボルに限定されない。
【0039】
メモリ3は、コントローラ4が実行するゲームプログラムを含む各種プログラムや各種プログラムが用いる各種のデータを格納する。メモリ3は、ゲームシステム100における概念的な記憶領域であってよく、情報処理装置1及びサーバ10の何れが有していてもよいし、メモリ3の機能を情報処理装置1及びサーバ10に分散して設けてもよいし、メモリ3の機能を情報処理装置1及びサーバ10の両方に設けてもよい。即ち、情報処理装置1で実行するゲームプログラムにおいて、サーバ10に記憶されるデータが必要である場合、情報処理装置1はサーバ10に対して当該データを要求し、サーバ10は当該要求に対して当該データの応答を行ってもよい。
【0040】
制御部としてのコントローラ4は、メモリ3に記憶されるゲームプログラムに従って各種の処理を実行する。コントローラ4は、ゲームシステム100における概念的な実行装置であってよく、情報処理装置1及びサーバ10の何れが有していてもよいし、コントローラ4の機能を情報処理装置1及びサーバ10に分散して設けてもよいし、コントローラ4の機能を情報処理装置1及びサーバ10の両方に設けてもよい。
【0041】
このように、ゲームシステム100は、入力装置(タッチパネル5)及び出力装置(ディスプレイ2)としての情報処理装置1と、メモリ3及びコントローラ4としての情報処理装置1及び/又はサーバ10と、を有する1つのコンピュータとして機能する。
【0042】
図1に示すように、情報処理装置1は、コントローラ4が、以下の処理を実行するようにプログラムされていることにより、上記のような特別シンボル501がシンボル表示領域21に再配置される。換言すれば、記憶部として後述するメモリ3に記憶されたゲームプログラムは、コンピュータとしてのゲームシステム100に以下の処理を実行させる。具体的に、コントローラ4は、開始要求に応じてスロットゲームの単位ゲームを開始する処理(A1)と、第1の抽選により、メモリ3に記憶された第1シンボル列511からシンボル表示領域21に表示する再配置シンボルを決定する処理と(A2)、第2の抽選により、メモリ3に記憶された複数の第2シンボル列512から1つの第2シンボル列512を選択する処理と(A3)、第3の抽選により、シンボル表示領域21における基準位置に、選択した第2シンボル列512のいずれの位置を適用するかを決定して、第1シンボル列511に配列されるシンボル500の代わりに特別シンボル501を配置する位置を決定する処理(A4)と、第1シンボル列511において特別シンボル501が配置される位置と同じ位置のシンボル500の上に特別シンボル501を重層させた状態で単位ゲームの演出を実行する演出処理(A5)と、を実行する。
【0043】
このように、単位ゲームにおいて、第1シンボル列からシンボル表示領域21に表示するシンボル500を決定する第1の抽選を行った上で、シンボル表示領域21において特別シンボル501を重層させて表示する位置を決定するために、第2の抽選を行うことで第2シンボル列512を決定し、第3の抽選を行うことで決定した第2シンボル列512をシンボル表示領域21にどのように適用するかを決定する。第2シンボル列512は種々の大きさの特別シンボル501を含むものであり、適用する第2シンボル列512の位置が決定されることで、シンボル表示領域21において第1の抽選で決定されたシンボル500の代わりに特別シンボル501をいずれに配置するかが決定されることになる。そして、演出は、特別シンボル501が第1シンボル列511に重層された状態で行われる。これにより、当選確率などの状態変化が生じていることを種々の大きさの特別シンボル501で遊技者に効率的に視認させることができ、さらにその設計は第2シンボル列512を変更するだけで容易に行うことができる。
【0044】
また、上記のプログラムを備えた情報処理装置1が(A1)~(A5)の処理を実行することによって、(A1)~(A5)の処理が情報処理装置1(コンピュータ)により実行されるゲーム制御方法が実現されている。換言すれば、情報処理装置1は、(A1)~(A5)の処理をそれぞれ実行する複数の処理部を備える。尚、以下においては、情報処理装置1を用いて説明するが、情報処理装置1の処理や動作を非一時的な記録媒体に記憶されたゲームプログラムやゲーム制御方法の発明として置き換えることができる。また、コントローラ4が実行する処理は、情報処理装置1のみにおいて実行されてもよいし、サーバ10を有したゲームシステム100に機能を持たせてもよい。即ち、情報処理装置1の処理や動作を、ゲームシステム100の発明として置き換えることができる。
【0045】
シンボル表示領域21には、各スクロール領域211~215から1つのセルを選択し、これら5個のセル210により構成される複数の入賞判定ライン400が設定されている。入賞判定は、シンボル500が再配置される前に予め決定されるが、シンボル500が再配置されることで入賞結果がユーザに示されることになる。
【0046】
具体的に、入賞判定ライン400は、第1スクロール領域211に含まれる何れかのセル、第2スクロール領域212に含まれる何れかのセル、第3スクロール領域213に含まれる何れかのセル、第4スクロール領域214に含まれる何れかのセル、及び、第5スクロール領域215に含まれる何れかのセルの5つのセルによって構成される。以下の説明において入賞判定ラインを入賞ラインまたはペイラインと称す場合がある。尚、入賞判定ライン400において、第1スクロール領域211のセルから第5スクロール領域215のセルの順に、配列順が定められている。即ち、入賞判定ライン400において、第1スクロール領域211のセルの次のセルは第2スクロール領域212のセルであり、第2スクロール領域212のセルの次のセルは第3スクロール領域213のセルであり、第3スクロール領域213のセルの次のセルは第4スクロール領域214のセルであり、第4スクロール領域214のセルの次のセルは第5スクロール領域215のセルである。この配列順は、スクロール領域におけるシンボル500のスクロールの停止順に一致する。すなわち、第1スクロール領域211~第5スクロール領域215の順にシンボル500のスクロールが停止されるようになっている。
【0047】
ただし、本実施形態では、複数のスクロール領域にまたがる特別シンボル501が再配置される場合、それらのスクロール領域におけるスクロールが同期されてもよい。すなわち、それらのスクロール領域におけるスクロールが同時に停止表示されてもよい。例えば、2×2の大きさの特別シンボル501が第2スクロール領域212および第3スクロール領域213にまたがって再配置される場合、第2スクロール領域212および第3スクロール領域213のスクロール表示は同時に停止表示されてもよい。
【0048】
このように、シンボル表示領域21は、シンボル500が変動表示の後に停止表示する複数のスクロール領域211~215から構成され、コントローラ4は、特別シンボル501の1つが複数のスクロール領域にまたがる場合、当該複数のスクロール領域における変動表示は同時に停止表示される。その結果、特別シンボル501を明確に表示することができ、より状態変化の視認性を高めることが可能となる。
【0049】
配当の入賞判定は、ペイライン方式と呼称される入賞判定方法が用いられる。ペイライン方式は、複数の入賞判定ライン400において、第1スクロール領域211から上記配列順に所定数以上連続的に同じ種類のシンボルである場合に、この種類のシンボルに係る入賞を決定する入賞判定方法である。本実施形態では、通常ゲーム、および、フリーゲームのいずれにおいても、ペイライン方式で入賞判定が行われるがこれに限定されない。例えば、所謂「LEFT TO RIGHT」方式で配当の入賞判定が行われてもよい。
【0050】
また、フリーゲームが行われる特別状態への移行が決定される入賞判定は、スキャッタ方式と呼称される入賞判定方法が用いられる。スキャッタ方式は、シンボル表示領域21内に所定数以上同じ種類のシンボルが再配置された場合に入賞を決定する入賞判定方法である。スキャッタ方式で判定されるシンボルは、ワイルドシンボルが代替と成り得るシンボルから除外される。
【0051】
このように、特別シンボル501は、他のシンボル代替してシンボルコンビネーションを形成することが可能なワイルドシンボルである。これにより、第1シンボル列を変更することなく、第2シンボル列を変更するのみで、ワイルドシンボルの大きさの変更を容易に行うことが可能となる。
【0052】
図2を参照して、情報処理装置1およびサーバ10からなる情報処理システム100の電気構成について説明する。図2に示すように、情報処理装置1は、CPU101、ROM102、RAM103、フラッシュメモリ104、操作ボタン108、電源スイッチ109、バスライン110、ネットワークI/F111、カメラ112、撮像素子I/F113、マイク114、スピーカ115、音声入出力I/F116、ディスプレイI/F117、センサーコントローラ118、近距離通信回路119、近距離通信回路119のアンテナ119aを、筐体11内に備えている。
【0053】
また、サーバ10は、CPU1101、ROM1102、RAM1103、ハードディスクドライブ等の記憶装置1104、ネットワークI/F1111を備える所謂コンピュータである。
【0054】
CPU(Central Processing Unit)101は、情報処理装置1におけるコントローラの主たる構成として機能し、情報処理装置1全体の動作を制御する。CPU1101は、サーバ10におけるコントローラの主たる構成として機能し、サーバ10全体の動作を制御する。即ち、CPU101・1101は、ゲームシステム100全体の動作を制御するコントローラとして機能する。ROM(Read Only Memory)102は、IPL(Initial Program Loader)等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶する。
【0055】
RAM(Random Access Memory)103・RAM1103は、CPU101・CPU1101のワークエリアとして使用される。操作ボタン108は、情報処理装置1を初期設定する場合などに操作されるボタンである。電源スイッチ109は、情報処理装置1の電源のON/OFFを切り換えるためのスイッチである。
【0056】
メモリとしてのフラッシュメモリ104は、ゲームプログラム、通信用プログラム、画像データ、及び音データ等の各種データを記憶するコンピュータが読み取り可能な非一過性の記録媒体である。記憶装置1104は、データベースとして機能し、複数の情報処理装置1毎のゲームデータを記憶するコンピュータが読み取り可能な非一過性の記録媒体である。サーバ10は、情報処理装置1のゲームプログラムからの要求に対して、適宜記憶装置1104のデータベースを参照して応答を返す。
【0057】
例えば、フラッシュメモリ104は、コントローラとしてのCPU101が実行するゲームプログラムを含む各種プログラムや各種プログラムが用いる各種のデータを格納する。換言すれば、当該プログラムは、CPU101とフラッシュメモリ104とを備えるコンピュータである情報処理装置1に、各種プログラムが有する処理を実行させる。情報処理装置1をゲームシステム100として考える場合には、フラッシュメモリ104・記憶装置1104が、コントローラとしてのCPU101・CPU1101が実行するゲームプログラムを含む各種プログラムや各種プログラムが用いる各種のデータを格納する。換言すれば、当該プログラムは、CPU101・CPU1101とフラッシュメモリ104・記憶装置1104とを備えるゲームシステム100である情報処理装置1に、各種プログラムが有する処理を実行させる。このように、情報処理装置1の処理や動作をプログラムやゲーム制御方法として置き換えることができる。このように、情報処理装置1の処理や動作をプログラムやゲーム制御方法として置き換えることができる。
【0058】
尚、フラッシュメモリ104及び記憶装置1104に格納されるデータやプログラムは、工場出荷段階において予め格納されていてもよいし、或いは、図示しないサーバ等から通信手段によりダウンロードされて格納されていてもよい。通信手段は、インターネットやケーブルテレビ等の双方向に通信可能な伝送路であってもよいし、一方向にだけ情報を送信する放送であってもよい。また、フラッシュメモリ104及び記憶装置1104に格納されるデータやプログラムは、フロッピーディスクやCD-ROM、DVD-ROM、MO(光磁気ディスク)、フラッシュメモリ等の記録媒体に格納され、必要に応じて記録媒体から読み出されてインストールされてもよい。
【0059】
ネットワークI/F(Interface)111・ネットワークI/F1111は、インターネット等の通信ネットワークを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。カメラ112は、CPU101の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F113は、カメラ112の駆動を制御する回路である。マイク114は、音声を入力する内蔵型の集音手段の一種である。音声入出力I/F116は、CPU101の制御に従ってマイク114及びスピーカ115との間で音信号の入出力を処理する回路である。ディスプレイI/F117は、CPU101の制御に従ってディスプレイ2に画像データを送信する回路である。ディスプレイ2は、筐体11の前面に設けられている。センサーコントローラ118は、ディスプレイ2に設けられたタッチパネル5からの入力を受け付ける回路である。近距離通信回路119は、NFC(Near Field Communication)(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の通信回路である。バスライン110は、CPU101等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0060】
一般的なスロットゲームについて説明する。スロットゲームは、インストールされたアプリケーションにおけるゲーム要素としてユーザがプレイ可能にされている。スロットゲームは、複数のシンボル500がシンボル表示領域21内において変動後に停止され(再配置)、シンボル表示領域21内に表示されたシンボル500の組み合わせによりゲーム価値が付与されるゲームである。尚、複数のシンボル500がシンボル表示領域内において変動後に停止された状態を『再配置』と称している。スロットゲームでは、通常ゲームを行い、通常ゲームにおいて所定の条件を満たした場合に、通常ゲームよりもユーザに有利なフリーゲームを実行してもよい。
【0061】
なお、ゲーム価値とは、通常状態における通常ゲームを実行するための条件として消費され、ゲーム結果として付与され得る。すなわち、ユーザは、ゲーム価値をベットして1のスロットゲーム(単位ゲーム)をプレイし、スロットゲームの結果としてゲーム価値等の特典を獲得し得る。上述したように、ゲーム価値は、ゲーム内において擬似的にクレジットの代替として用いられる有価情報を含まないゲームポイントであってもよいし、コイン、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報であってもよい。なお、以下の説明において、ゲーム価値をクレジットと称す場合がある。また、ベットに用いるゲーム価値の数をベット数と称す場合がある。
【0062】
『単位ゲーム』とは、ベットの受付開始から賞成立(シンボルの組み合わせが所定の関
係を満たす)となり得る状態までの一連の動作である。即ち、単位ゲームは、ベットを受け付けるベットタイムと、シンボルを再配置するゲームタイムと、賞が成立した場合には配当を付与する払出処理の払出タイムと、をそれぞれ1回含む状態である。なお、賞が成立しない場合には、払い出しはないため払出タイムが含まれない。
【0063】
ゲーム価値は、ゲーム内において擬似的にクレジットの代替として用いられるものであり、スロットゲームの実行条件としてベットに用いられる。即ち、ユーザは、ゲーム価値をベットして1のスロットゲーム(単位ゲーム)をプレイし、スロットゲームの結果としてゲーム価値を獲得し得る。
【0064】
『単位ゲーム』とは、ベットの受付開始から賞成立となり得る状態までの一連の動作である。即ち、単位ゲームは、ベットを受け付けるベットタイムと、停止されたシンボルを再配置するゲームタイムと、配当を付与する払出処理の払出タイムと、をそれぞれ1回含む状態である。
【0065】
ボーナス状態は、1以上のフリーゲームを含む。フリーゲームは、配当が通常ゲームよりも多く設定されたゲームである。一般的に、フリーゲームは、通常ゲームよりもシンボルの組み合わせが成立されやすく設定されており、その結果、ユーザに対して通常ゲームよりも多くの配当が付与される可能性が高くなっている。また、フリーゲームは、通常ゲームよりもゲーム価値のベットを少なく実行可能であるゲームのことである。『ゲーム価値のベットを少なく実行可能である』とは、ベットが“0”の場合を含む。従って、フリーゲームは、ゲーム価値のベットを条件とすることなく実行され、再配置されたシンボルに応じた量のゲーム価値を支払うゲームのことであってもよい。換言すれば、ボーナス状態とは、ゲーム価値の消費を前提とせずに開始されるゲームであってもよい。これに対し、通常ゲームは、ゲーム価値のベットを条件として実行され、再配置されたシンボルに応じた量のゲーム価値を支払うゲームのことである。換言すれば、通常ゲームとは、ゲーム価値の消費を前提として開始されるゲームのことである。
【0066】
なお、本実施形態では、第1ボーナス状態、第2ボーナス状態、および、第3ボーナス状態の3つのボーナス状態を有している。第2シンボル列を用いた特別シンボル501の再配置は、第2ボーナス状態、および、第3ボーナス状態のフリーゲームにおいてのみ実行され、通常ゲーム、および、第1ボーナス状態でのフリーゲームでは第1シンボル列のみを用いて再配置シンボルの決定が行われる。このように、特別シンボル501が再配置されやすい点で、第1ボーナス状態よりも第2ボーナス状態および第3ボーナス状態のほうが有利に設定されている。また、第3ボーナス状態のフリーゲームでは獲得した配当に所定の倍率が掛かる可能性があり、第2ボーナス状態よりも第3ボーナス状態のほうが有利に設定されている。
【0067】
通常状態での通常ゲームにおいて、所定数(例えば3個)以上の第1ボーナスシンボルがシンボル表示領域21に再配置された場合、通常状態から第1ボーナス状態へ移行し、所定数(例えば7回)の第1フリーゲームが実行される。また、通常状態での通常ゲームにおいて、所定数以上(例えば3個)の第2ボーナスシンボルがシンボル表示領域21に再配置された場合、通常状態から第2ボーナス状態へ移行し、所定数(例えば5回)の第2フリーゲームが実行される。通常状態での通常ゲームにおいて、所定数以上(例えば3個)の第3ボーナスシンボルがシンボル表示領域21に再配置された場合、通常状態から第3ボーナス状態へ移行し、所定数(例えば5回)の第3フリーゲームが実行される。
【0068】
第1ボーナス状態では、実行されたフリーゲームにおいて、所定数以上(例えば3個)の第2ボーナスシンボルがシンボル表示領域21に再配置された場合や、所定数以上(例えば3個)の第3ボーナスシンボルがシンボル表示領域21に再配置された場合には、成立した入賞に応じたボーナス状態への移行資格をメモリ3に記憶する。そして、第1ボーナス状態が終了したのちに、メモリ3に記憶したボーナス状態へ移行される。上記のような入賞が複数回成立した場合には、入賞が成立した分だけ、入賞が成立した順に、入賞したボーナス状態への移行が消化されることになる。
【0069】
このように、シンボル500は、それぞれ複数種類のボーナス状態に対応する複数のボーナスシンボルを有しており、コントローラ4は、ある種類のボーナス状態において、その他のボーナスシンボルに係る入賞が成立した場合には、その他のボーナスシンボルに対応する他のボーナス状態への移行資格を記憶し、上記のある種類のボーナス状態が終了した後に、当該移行資格に基づきゲーム状態を他のボーナス状態へ移行させる。以下、他のボーナス状態への移行資格について、ストックとも称す場合がある。
【0070】
また、通常ゲームにおいて、第2ボーナス状態や第3ボーナス状態への移行が確定した場合、第2ボーナス状態や第3ボーナス状態へ移行する前に、上述のようなストックの抽選が行われる。すなわち、第2ボーナス状態や第3ボーナス状態が終了したのち、さらにボーナス状態へ移行するかどうかのストック抽選を予め行う。第2ボーナス状態でのストック抽選は、第2ボーナス状態へのストック、第3ボーナス状態へのストック、および、ハズレから、ハズレが出るまで繰り返し抽選を行う。例えば、第2ボーナス状態へのストック、第3ボーナス状態へのストック、および、ハズレの抽選に係るウェイトは、2000、1000、および、7000となる。また、第3ボーナス状態でのストック抽選は、第3ボーナス状態へのストック、および、ハズレから、ハズレが出るまで繰り返し抽選を行う。例えば、第3ボーナス状態へのストック、および、ハズレの抽選に係るウェイトは、3000、および、7000となる。本実施形態では、第3ボーナス状態において、2回の第3ボーナス状態へのストックを保証する。すなわち、通常状態から第3ボーナス状態へ移行したことを条件に、追加で2回以上の第3ボーナス状態を実行することが可能となる。なお、ストックの消化やストックの保証により実行されるボーナス状態においてストック抽選は行われない。
【0071】
図3に示すように、スロットゲームを実行するゲーム機とされた情報処理装置1は、下記の機能を有している。具体的に説明すると、情報処理装置1は、BET入力部601とスピン入力部602とを有している。尚、BET入力部601とスピン入力部602は、インプットデバイスの一種である。BET入力部601は、ユーザの操作によりベットを受け付ける機能を有している。スピン入力部602は、ユーザの操作、即ち、スタート操作によりゲームの開始を受け付ける機能を有している。
【0072】
また、情報処理装置1は、スタートチェック部603と、通常ゲーム実行部605と、ボーナスゲーム開始判定部606と、ボーナスゲーム実行部607と、抽選ゲーム実行部608と、乱数値抽出部615と、シンボル決定部612と、演出用乱数値抽出部616と、演出内容決定部613と、サウンド出力部617と、演出表示処理部618と、入賞判定部619と、賞付与部620と、ゲーム表示処理部631とを有している。
【0073】
通常ゲーム実行部605は、BET入力部601の操作を条件としてベースゲームである通常ゲームを実行する機能を有している。ボーナスゲーム開始判定部606は、通常ゲームにおいて再配置されたシンボルの組み合わせに基づいてボーナスゲームを実行するか否かを判定する。即ち、ボーナスゲーム開始判定部606は、ボーナストリガー条件が成立されたときに、ボーナスゲームに当選したと判定し、次回の単位ゲームからボーナスゲームを実行するようにボーナスゲーム実行部607に処理を移行する機能とを有している。抽選ゲーム実行部608は、ボーナスゲームを含む複数の賞を抽選する機能を有しており、ボーナスゲーム実行部607の実行後に実行されることによって、ボーナスゲームを繰り返して実行可能にしている。
【0074】
シンボル決定部612は、ベースゲーム処理部612aと、ボーナスゲーム処理部612bとを有している。これらの処理部612a・612bを含むシンボル決定部612は、乱数値抽出部615からの乱数値を用いて、再配置の対象となるシンボルを決定する機能と、決定したシンボルをディスプレイ2のゲーム領域291において再配置する機能と、シンボルの再配置情報を入賞判定部619に出力する機能と、シンボルの再配置の組合せに基づいて演出指令信号を演出用乱数値抽出部616に出力する機能とを有している。
【0075】
演出用乱数値抽出部616は、シンボル決定部612から演出指令信号を受けた場合に、演出用乱数値を抽出する機能と、演出用乱数値を演出内容決定部613に出力する機能とを有している。演出内容決定部613は、演出用乱数値を用いて演出内容を決定する機能と、決定した演出内容の映像情報を演出表示処理部618に出力する機能と、決定した演出内容の音声・発光情報をサウンド出力部617に出力する機能と、を有している。
【0076】
入賞判定部619は、シンボルの再配置情報が得られた場合に、シンボルの組合せに基づいて入賞の有無を判定する機能と、入賞したと判定したときに入賞役に基づいて払い出し量を算出する機能と、払い出し量に基づいた払い出し信号を賞付与部620に出力する機能と、を有している。賞付与部620は、遊技価値をユーザに払い出す機能を有している。
【0077】
尚、図示しないが、上記の各処理部による出力内容は、通信回線を介して接続されるサーバ10へ適宜送信される。
【0078】
本実施形態においては、スマートフォンである情報処理装置1がこれら機能を有しているものとして処理や動作を説明するが、ゲームシステム100の構成要素に機能を分散させてもよい。例えば、スロットゲームの結果を決定するための抽選をサーバ10で行ってもよい。すなわち、情報処理装置1は、ゲームシステム100によって構成されるものであってもよい。
【0079】
上述のように、メモリ3には、第1シンボル列511および第2シンボル列512が記憶される。第1シンボル列511は、スクロール領域211~215毎に用意された、複数のシンボル500が配列される複数のシンボル列のセットである。シンボル列ごとに、シンボル表示領域21に再配置する領域が第1抽選により決定され、再配置シンボルが設定されることになる。
【0080】
図4には、複数の第2シンボル列512の一例が、パターン0~パターン10で示されている。図4に示すように、第2シンボル列512は、それぞれ、シンボル表示装置21と同じ列数と、シンボル表示領域21よりも多い行数と、を有した設定枠内に、ワイルドシンボルである特別シンボル501の配置位置が「Wd」の表記で図示されたものである。各列は、第1~第5と図示するスクロール領域211~215に対応しており、各行にはポジション番号(1~7)とウェイトとが設定されている。特別シンボル501は、1以上のセルの領域を占有する複数の大きさの特別シンボルの何れかを含むものである。具体的に、第2シンボル列512には、1つのセル210を占有する大きさのワイルドシンボル、2×2のセル210を占有する大きさの拡大ワイルドシンボル、3×3のセル210を占有する大きさの拡大ワイルドシンボル、4×4のセル210を占有する大きさの拡大ワイルドシンボルのいずれか1以上が設定される。このような特別シンボルの配置位置を決定するために第3の抽選で用いるデータテーブルが情報処理装置1のフラッシュメモリ104に記憶される。
【0081】
図4において、拡大ワイルドシンボルに関して、複数のワイルドシンボルで構成するように図示されているがこれに限定されず、シンボル表示領域21に表示されるとおり、1つの大きさの異なるワイルドシンボルで設定されるものであってもよい。また、ワイルドシンボルが配置されない空白の領域は、第1シンボル列のシンボル500を透過させるブランクシンボルである。
【0082】
このように、複数の第2シンボル列512が予め用意され、これらのうちの1つが第2の抽選により選択される。そして、選択された第2シンボル列512のいずれの停止位置をシンボル表示領域21における基準位置(第1行目)に適用するかを第3の抽選により決定される。これにより、行を選択するだけでどのように配置するかを決定できる。なお、これに限定されず、例えば、第2シンボル列512の行数や列数は如何様であってもよい。より具体的に、例えば、第2シンボル列512は、特別シンボル501の大きさを示すものであってもよい。すなわち、第2抽選において特別シンボル501の大きさを決定し、第3抽選において決定した大きさの特別シンボル501をシンボル表示領域21のいずれに配置するかを決定してもよい。
【0083】
また、例えば、パターン0~8の第2シンボル列512は、シンボル表示領域21と同じ列数と、シンボル表示領域21と同じ行数と、を有した、特別シンボル501が配置されない領域を有している。そして、シンボル表示領域21に、この特別シンボル501が配置されない領域が適用される場合には、前記特別シンボル501が配置されないように構成される。これにより、第3の抽選において、特別シンボル501が配置されない領域のウェイトを調整して、容易に期待値を変更することが可能となる。
【0084】
次に、第2ボーナス状態および第3ボーナス状態において、ディスプレイ2のシンボル表示領域21に表示される画面の一例について説明する。具体的に、パターン5の第2シンボル列512が選択され、「2」の停止位置に決定される場合について説明する。
【0085】
図5に示すように、第2ボーナス状態または第3ボーナス状態に当選した場合、フリーゲームが開始され、シンボル表示領域21におけるスクロールが開始される。この際、第1シンボル列のシンボル500の表示輝度が、第2シンボル列の特別シンボル501の表示輝度よりも低くなるように表示される。これにより、より状態変化の視認性を高めることが可能となる。具体的には、パターン5の2つの2×2の拡大ワイルドシンボルのみが、シンボル表示領域21における変動表示中に強調されて表示されることになる。
【0086】
そして、シンボル表示領域21において、まず、第1スクロール領域211のシンボル500が停止される。次に、2×2の拡大ワイルドシンボルがまたがって表示される第2スクロール領域212および第3スクロール領域213のシンボル500が同時に停止される。そして、最後に、2×2の拡大ワイルドシンボルがまたがって表示される第4スクロール領域214および第5スクロール領域215のシンボル500が同時に停止される。停止されると、表示輝度が低く表示されていたシンボル500についても通常の表示輝度に戻って表示されることになる。そして、停止表示状態において、パターン5における「2」の停止位置の行が、シンボル表示領域21の第1行目(基準行)にくるように、第2シンボル列の停止位置が調節されることになる。
【0087】
図6を参照して、図4の複数の第2シンボル列から1つの複数の第2シンボル列を選択するために用いる第2シンボル列選択テーブルについて説明する。第2シンボル列選択テーブルは、情報処理装置1のフラッシュメモリ104に記憶される。第2シンボル列選択テーブルは、第2シンボル列のパターン(図4参照)毎に、第2ボーナス状態および第3ボーナス状態のウェイト欄を有している。第2ボーナス状態および第3ボーナス状態におけるフリーゲームにおいて、いずれの第2シンボル列のパターンを用いるかの第2抽選に用いる。例えば、第2ボーナス状態へ移行した場合、第2ボーナス状態におけるウェイト欄に格納されるウェイトを用い、当該ウェイトでの第2抽選を行って、いずれの第2シンボル列を用いるかが決定される。なお、2ボーナス状態および第3ボーナス状態のそれぞれで異なるウェイトとしているがこれに限定されず、共通のウェイトとしてもよい。
【0088】
図7を参照して、第3ボーナス状態のフリーゲームでのみ獲得し得る、倍率チャンスで用いる倍率チャンス抽選テーブルについて説明する。倍率チャンス抽選テーブルは、情報処理装置1のフラッシュメモリ104に記憶される。倍率チャンス抽選テーブルは、停止位置欄に対して、10倍、7倍、5倍、4倍、3倍、2倍、等倍のウェイト欄を有している。
【0089】
停止位置のいずれが用いられるかは、第3の抽選において第2シンボル列の停止位置によって決定される。すなわち、第3の抽選において第2シンボル列と同じ停止位置が倍率チャンス抽選テーブルにおいても用いられる。そして、各停止位置のウェイトに応じた抽選を行って、いずれのフリーゲームの配当に対していずれの倍率をかけるかが決定される。例えば、5倍が当選した場合にはフリーゲームの配当に5が乗算された配当が付与されることになる。また、停止位置が4または5の場合には、等倍が必ず当選されるように構成されている。なお、第2抽選におけるパターンごとに、倍率チャンス抽選テーブルを設けてもよい。これにより、選択された第2シンボル列のパターンに応じた倍率チャンスが設定されるようになる。
【0090】
図8を参照して、第2ボーナス状態および第3ボーナス状態で獲得し得るルーレット配当で用いるルーレット配当テーブルについて説明する。ルーレット配当は、第2ボーナス状態または第3ボーナス状態で獲得した配当に、抽選で決定した倍率を乗算した値の配当が付与されるボーナスである。ルーレット配当テーブルは、情報処理装置1のフラッシュメモリ104に記憶される。ルーレット配当テーブルは、ルーレットの出目が格納される出目欄と、配当に乗算される倍率が格納される倍率欄と、各出目の抽選確率を示すウェイト欄と、を有している。図示しないが、ルーレット配当は、第2ボーナス状態および第3ボーナス状態の終了時にルーレットが表示され、各ボーナス状態で得た全配当に、出目に応じた数値を乗算した配当が付与されることになる。
【0091】
次に、図9を参照して、情報処理装置1のCPU101によって実行されるゲーム制御処理について説明する。
【0092】
まず、CPU101は、ベット・スタートチェック処理を行う(S10)。このベット・スタートチェック処理では、情報処理装置1のディスプレイ120のタッチ操作などにより、ベットするクレジット数(コイン数)を決定する。そして、ベットしたクレジット数が、RAM103のBET数カウンタに記憶される。なお、ベットが行われた場合、RAM103に設けられているコイン数カウンタの値から、ベットしたクレジット数が減算される。また、このベット・スタートチェック処理では、CPU101は、スピンボタンのタッチ操作が行われたか否かを判定し、スピンボタンのタッチ操作が行われた場合には、S11の処理に移行して、スロットゲームを進行する。
【0093】
次に、CPU101は、第1抽選処理を実行する(S11)。上述のように、CPU101は、第1抽選において、第1シンボル列からシンボル表示領域21に表示する再配置シンボルを決定する再配置シンボル決定処理を行う。ここでは、5個の各ビデオリール(スクロール領域211~215)に配列された複数のシンボルの中から停止予定シンボルを、抽選により決定する。この停止予定シンボルは、シンボル表示領域21に表示するシンボルデータである。これにより、シンボル表示領域21に表示される第1シンボル列のシンボルが決定される。CPU101は、決定した停止予定シンボルをRAM103に設けられているシンボル格納領域に格納する。なお、通常ゲームにおいて、複数の第1シンボル列を用いる場合には、いずれの複数の第1シンボル列を用いるかの抽選もここで行う。例えば、特定のシンボル500のみが他より大量に配列されたシンボル列をこれに含めるものであってもよい。
【0094】
次に、CPU101は、シンボル抽選処理の結果に基づく払出数決定処理を行う(S12)。この処理では、CPU101は、シンボル表示領域21のペイライン上に再配置(表示)する予定の、同種のシンボルの個数で判定する。そして、CPU101は、ペイライン上の同種のシンボルの個数が、所定の個数以上(3個~5個)再配置される場合には、RAM103に格納されたペイテーブルに基づいて、配置される種類のシンボルの個数に対応する払出数(配当値)を決定する。なお、いずれの種類のシンボルも所定の個数以上再配置されない場合には、払出数が無し(配当値が0)となる。そして、決定された払出数(配当)は、RAM103に設けられた払出数記憶領域に格納される。
【0095】
そして、CPU101は、ステップS11の第1抽選処理において第1ボーナスシンボルが3個当選されて、第1ボーナス状態への移行条件が成立したか否かを判定する(S13)。ステップS13において、第1ボーナスシンボルが3個当選したと判定した場合(S13:YES)には、CPU101は、第1ボーナスフラグをONに設定する(S14)。
【0096】
次に、CPU101は、ステップS11の第1抽選処理において第2ボーナスシンボルまたは第3ボーナスシンボルが3個当選されて、第2ボーナス状態または第3ボーナス状態への移行条件が成立したか、否かを判定する(S15)。ステップS15において、第2ボーナスシンボルまたは第3ボーナスシンボルが3個当選したと判定した場合(S15:YES)には、CPU101は、第2ボーナスフラグまたは第3ボーナスフラグをONに設定する(S16)。
【0097】
そして、CPU101は、ストック抽選処理を実行する(S17)。CPU101は、この処理において、第2ボーナスフラグがONである場合には、第2ボーナス状態へのストック、第3ボーナス状態へのストック、および、ハズレの何れかを決定する抽選を行う。また、CPU101は、この処理において、第3ボーナスフラグがONである場合には、第3ボーナス状態へのストック、および、ハズレの何れかを決定する抽選を行う。そして、CPU101は、ストック抽選処理の結果、ハズレであったかもしくはストック抽選回数が上限に達したかを判定する(S18)。抽選結果がハズレでない、もしくは、ストック抽選回数が上限に達していない場合(S18:NO)、CPU101は、ストック処理を実行する(S19)。CPU101は、ストック処理において、ストック抽選で当選したストックをフラッシュメモリ104に記憶し、処理をステップS17に移行して再度ストック抽選を行う。
【0098】
抽選結果がハズレである、もしくは、ストック抽選回数が上限に達した場合(S18:YES)、CPU101は、演出決定処理を実行する(S20)。CPU101は、演出用乱数値を抽出し、予め定められた複数の演出内容の何れかを抽選により決定する。例えば、CPU101は、シンボル表示領域21において、スクロールを開始し、ステップS11の第1抽選処理で決定したシンボルをそれぞれに停止表示する演出を決定する。より具体的には、例えば、ボーナスシンボルが停止シンボルとして当選している場合、スクロール中にボーナスシンボルが停止される表示領域に、ボーナスシンボルが停止される旨を示す予兆演出を行う等を決定してもよい。
【0099】
そして、CPU101は、決定された演出内容のタイミングで当該演出内容を実行する(S21)。例えば、CPU101は、ディスプレイ120に演出用の映像を表示し、スピーカ115により音声を出力する等の制御を行う。また、例えば、CPU101は、シンボル表示領域21においてリール上の複数のシンボルのスクロール表示を開始した後、停止予定シンボルを停止表示する映像を表示する。また、例えば、CPU101は、停止表示されたシンボルのうち入賞に係るシンボルを強調表示する映像を行い、所持クレジット数がインクリメントされる演出を行う。また、例えば、CPU101は、特別状態への移行演出を行う。そして、CPU101は、上記のゲームの結果として加算するクレジット数がある場合には、当該クレジット数を所持クレジットに加算する払出処理を実行する(S22)。なお、払出処理は、ステップS24の演出実行処理中の所定のタイミング(例えば、所持クレジット数がインクリメントされる演出のタイミング)にて行われてもよい。そして、CPU101は、本サブルーチンを終了する。ここで、CPU101は、例えば、実行した単位ゲームでのBET数記憶領域のベットカウンタの値や抽選によりシンボル表示領域21に表示することに決定されたシンボルなど、RAM103の作業領域において1回の単位ゲームごとに不要となるデータをクリアしてもよい。
【0100】
その後、CPU101は、第1ボーナスフラグがONであるか否かを判定する(S23)。第1ボーナスフラグがOFFである場合(S23:NO)、本ルーチンが終了される。第1ボーナスフラグがONである場合(S23:YES)、CPU101は、第1ボーナス状態実行処理を実行する(S24)。第1ボーナス状態実行処理については、図10を参照して後述する。このように、CPU101は、第1ボーナスフラグがONであることを判定して、通常ゲームから第1ボーナス状態への移行を確定する。
【0101】
その後、CPU101は、第2ボーナスフラグまたは第3ボーナスフラグがONであるか否かを判定する(S25)。第2ボーナスフラグまたは第3ボーナスフラグがOFFである場合(S25:NO)、本ルーチンが終了される。第2ボーナスフラグまたは第3ボーナスフラグがONである場合(S25:YES)、CPU101は、ストック保証処理を実行する(S26)。具体的に、CPU101は、ストック保証処理において、第3ボーナスフラグがONである場合に、ステップS19において、2つ以上のストックが無い場合には、不足分のストックを加算する処理を行う。その後、CPU101は、第2および第3ボーナス状態実行処理を実行する(S27)。第2および第3ボーナス状態実行処理については、図11を参照して後述する。このように、CPU101は、第2ボーナスフラグまたは第3ボーナスフラグがONであることを判定して、通常状態から第2ボーナス状態または第3ボーナス状態への移行を確定する。CPU101は、第2および第3ボーナス状態実行処理を実行後、本ルーチンを終了する。
【0102】
次に、図10を参照して、情報処理装置1のCPU101によって実行される第1ボーナス状態実行処理について説明する。
【0103】
まず、CPU101は、ゲーム制御処理と同様に、第1抽選処理を実行する(S41)。そして、CPU101は、第2抽選処理の結果に基づく払出数決定処理を行う(S42)。この処理では、RAM103に格納された、ペイテーブルに基づいて、シンボル表示領域21に再配置(表示)する予定の、ペイライン上の同種のシンボルの個数(3個~5個)に対応する払出数(配当値)を決定する。そして、決定されたこれらの払出数(配当)の合計が、RAM103に設けられた払出数記憶領域に格納される。
【0104】
そして、ステップS41の第1抽選処理において第2ボーナスシンボルまたは第3ボーナスシンボルが3個当選されたか否かを判定する(S43)。ステップS43において、第2ボーナスシンボルまたは第3ボーナスシンボルが3個当選したと判定した場合(S43:YES)には、CPU101は、当選したボーナスシンボルに応じてストック処理を行う(S44)。すなわち、この第1ボーナス状態実行処理において、何回目のボーナスシンボルの当選であるかと、ボーナスシンボルに応じたボーナス状態の種類とが記憶領域に記憶される。
【0105】
そして、CPU101は、演出決定処理を実行する(S46)。CPU101は、演出用乱数値を抽出し、予め定められた複数の演出内容の何れかを抽選により決定し、決定された演出内容のタイミングで当該演出内容を実行する(S47)。例えば、CPU101は、ディスプレイ120に演出用の映像を表示し、スピーカ115により音声を出力する等の制御を行う。また、例えば、CPU101は、シンボル表示領域21においてリール上の複数のシンボルのスクロール表示を開始した後、停止予定シンボルを停止表示する映像を表示する。また、例えば、CPU101は、停止表示されたシンボルのうち入賞に係るシンボルを強調表示する映像を行い、所持クレジット数がインクリメントされる演出を行う。そして、CPU101は、上記のゲームの結果として加算するクレジット数がある場合には、当該クレジット数を所持クレジットに加算する払出処理を実行する(S48)。
【0106】
そして、CPU101は、フリーゲーム数減算処理を実行する(S49)。具体的には、CPU101は、フリーゲーム残り数欄の数値から1を減算する。そして、CPU101は、1ゲーム終了時初期化処理を行う(S50)。ステップS50においては、例えば、実行した単位ゲームでのBET数記憶領域のベットカウンタの値や抽選によりシンボル表示領域21に表示することに決定されたシンボル、表示領域23に表示することに決定されたシンボル列など、RAM103の作業領域において1回の単位ゲームごとに不要となるデータがクリアされる。
【0107】
そして、CPU101は、第1特別状態における残りフリーゲーム数が無いか否かを判定する(S51)。残りフリーゲーム数がある場合(S51:NO)、CPU101は、処理をステップS44へ移行し、再度フリーゲームを実行する。残りフリーゲーム数が無い場合(S51:YES)、CPU101は、払出合計表示処理を実行する(S52)。CPU101は、払出合計表示処理において、第1特別状態のフリーゲームで払い出したすべての配当の合計額を表示する演出を実行する。そして、CPU101は、第1特別状態フラグをOFFに設定(S53)した後、ストックがあるか否かを判定する(S54)。ストックがある場合(S54:YES)、CPU101は、ストック消化処理を実行する(S55)。CPU101は、ストック消化処理において、図11を参照して説明する、第2および第3ボーナス状態を呼び出して、ストックに応じた種類のボーナス状態へ移行しフリーゲームを実行し、その後処理をステップS54へ戻す。ストックがないある場合(S54:NO)、本サブルーチンを終了し、図9のゲーム制御処理へ処理を戻す。
【0108】
次に、図11を参照して、情報処理装置1のCPU101によって実行される第2および第3ボーナス状態実行処理について説明する。
【0109】
まず、CPU101は、ゲーム制御処理と同様に、第1シンボル列からシンボル表示領域21に表示する再配置シンボルを決定するための第1抽選処理を実行する(S57)。そして、CPU101は、複数の第2シンボル列から1つの第2シンボル列を選択するための第2抽選処理を実行する(S58)。そして、CPU101は、シンボル表示領域21における基準位置に、ステップS58で選択した第2シンボル列のいずれの位置を適用するかを決定して、ステップS57で決定した第1シンボル列に配列されるシンボル500の代わりに特別シンボル501を配置する位置を決定するための第3抽選処理を実行する(S60)。
【0110】
そして、CPU101は、第3ボーナスフラグがONであるか否かを判定し(S61)、ONである場合には、倍率チャンス抽選を実行する(S62)。倍率チャンス抽選の結果、2倍以上の倍率が当選した場合には、次の払出数決定処理において配当に倍率を乗算する。
【0111】
そして、CPU101は、シンボル抽選処理の結果に基づく払出数決定処理を行う(S63)。この処理では、RAM103に格納された、ペイテーブルに基づいて、シンボル表示領域21に再配置(表示)する予定の、ペイライン上の同種のシンボルの個数(3個~6個)に対応する払出数(配当値)を決定する。そして、決定されたこれらの払出数(配当)の合計が、RAM103に設けられた払出数記憶領域に格納される。
【0112】
そして、CPU101は、演出決定処理を実行する(S64)。CPU101は、演出用乱数値を抽出し、予め定められた複数の演出内容の何れかを抽選により決定し、決定された演出内容のタイミングで当該演出内容を実行する(S65)。例えば、CPU101は、ディスプレイ120に演出用の映像を表示し、スピーカ115により音声を出力する等の制御を行う。また、例えば、CPU101は、シンボル表示領域21においてリール上の複数のシンボルのスクロール表示を開始した後、停止予定シンボルを停止表示する映像を表示する。また、例えば、CPU101は、停止表示されたシンボルのうち入賞に係るシンボルを強調表示する映像を行い、所持クレジット数がインクリメントされる演出を行う。
【0113】
そして、CPU101は、上記のゲームの結果として加算するクレジット数がある場合には、当該クレジット数を所持クレジットに加算する払出処理を実行する(S66)。
【0114】
そして、CPU101は、フリーゲーム数減算処理を実行する(S67)。具体的には、CPU101は、フリーゲーム残り数欄の数値から1を減算する。そして、CPU101は、1ゲーム終了時初期化処理を行う(S68)。ステップS67においては、例えば、実行した単位ゲームでのBET数記憶領域のベットカウンタの値や抽選によりシンボル表示領域21に表示することに決定されたシンボル、RAM103の作業領域において1回の単位ゲームごとに不要となるデータがクリアされる。
【0115】
そして、CPU101は、第2又は第3ボーナス状態における残りフリーゲーム数が無いか否かを判定する(S69)。残りフリーゲーム数がある場合(S69:NO)、CPU101は、処理をステップS57へ移行し、再度フリーゲームを実行する。残りフリーゲーム数が無い場合(S69:YES)、CPU101は、ルーレット配当処理を実行する(S70)。CPU101は、ルーレット配当処理において、ルーレット配当テーブル(図8参照)を用いたルーレット配当抽選を行い、2倍以上の倍率に当選した場合には、第2ボーナス状態または第3ボーナス状態のすべてのフリーゲームで獲得した配当に倍率を乗算した値の配当をさらに付与する。そして、CPU101は、払出合計表示処理を実行する(S71)。CPU101は、払出表示処理において、第2ボーナス状態または第3ボーナス状態において払い出したすべての配当の合計額を表示する演出を実行する。
【0116】
そして、CPU101は、第2ボーナスフラグおよび第3ボーナスフラグをOFFに設定(S72)する。そして、CPU101は、第1特別状態フラグをOFFに設定(S53)した後、ストックがあるか否かを判定する(S73)。ストックがある場合(S73:YES)、CPU101は、ストック消化処理を実行する(S754)。CPU101は、ストック消化処理において、本サブルーチンを再帰的に呼び出して、ストックに応じた種類のボーナス状態へ移行してフリーゲームを実行する。ただし、再帰的に呼び出された本ルーチンにおいて、ストック処理やストック消化処理はキャンセルされる。その後、CPU101は、処理をステップS73へ戻す。ストックがない場合(S73:NO)、CPU101は、本サブルーチンを終了し、図9のゲーム制御処理へ処理を戻す。
【0117】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0118】
1 情報処理装置
2 ディスプレイ
5 タッチパネル
10 サーバ
100 ゲームシステム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11