(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166586
(43)【公開日】2024-11-29
(54)【発明の名称】円筒研削盤
(51)【国際特許分類】
B24B 9/00 20060101AFI20241122BHJP
B24B 5/04 20060101ALI20241122BHJP
B24B 29/00 20060101ALI20241122BHJP
【FI】
B24B9/00 602F
B24B5/04
B24B29/00 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023082773
(22)【出願日】2023-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】000133593
【氏名又は名称】株式会社ツガミ
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100195648
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 悠太
(74)【代理人】
【識別番号】100175019
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 健朗
(74)【代理人】
【識別番号】100194179
【弁理士】
【氏名又は名称】中澤 泰宏
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 和宏
【テーマコード(参考)】
3C043
3C049
3C158
【Fターム(参考)】
3C043AA03
3C043CC03
3C043CC06
3C043CC11
3C043DD02
3C043DD03
3C043DD04
3C043DD05
3C049AA03
3C049AA06
3C049AA12
3C049AA13
3C049AA18
3C049AB01
3C049AB03
3C049AB04
3C049AC02
3C049BA02
3C049BA07
3C049CB03
3C049CB05
3C158AA03
3C158AA06
3C158AA12
3C158AA13
3C158AA18
3C158AB01
3C158AB03
3C158AB04
3C158AC02
3C158BA02
3C158BA07
3C158CB03
3C158CB05
(57)【要約】
【課題】研削加工及びバリ取りにおける工程集約及び加工時間の短縮をすることができる円筒研削盤を提供する。
【解決手段】円筒研削盤1は、ワークの一端を保持し、ワークを回転させる主軸ユニット20と、ワークの他端を保持する心押ユニットと、ワークを研削加工する砥石61を備え、ワークへの前進及びワークからの後退をする砥石台60と、砥石台60に設けられ、砥石61を覆う砥石カバー64と、研削加工後にワークのバリを取るブラシ91を有し、砥石61及び砥石カバー64の側方に位置して砥石台60に取り付けられたバリ取り装置50と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークの一端を保持し、前記ワークを回転させる主軸ユニットと、
前記ワークの他端を保持する心押ユニットと、
前記ワークを研削加工する砥石を備え、前記ワークへの前進及び前記ワークからの後退をする砥石台と、
前記砥石台に設けられ、前記砥石を覆う砥石カバーと、
前記研削加工後に前記ワークのバリを取るブラシを有し、前記砥石及び前記砥石カバーの側方に位置して前記砥石台に取り付けられたバリ取り装置と、
を備える円筒研削盤。
【請求項2】
前記主軸ユニット及び前記心押ユニットを載置するテーブルをさらに備え、
前記ブラシは、回転しながら前記ワークの前記バリを取り、
前記ブラシの幅の外側にある前記バリに対して、前記テーブルと前記砥石台とを相対的に移動させて前記バリを取る、
請求項1に記載の円筒研削盤。
【請求項3】
前記バリ取り装置は、前記研削加工の時には前記ブラシを前記砥石の前記ワークに近い部分より後退させ、前記バリ取りの時には前記ブラシを前記砥石の前記ワークに近い部分より前進させ、前記バリ取りの後には前記ブラシを前記砥石の前記ワークに近い部分より後退させる、ブラシ移動機構を備える、
請求項1又は2に記載の円筒研削盤。
【請求項4】
前記砥石カバーは、前記砥石の交換時に開放可能であり、
前記バリ取り装置は、前記砥石カバーを開放する前に前記バリ取り装置を退避位置まで移動させる退避機構を備える、
請求項1又は2に記載の円筒研削盤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円筒研削盤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、円筒研削盤の砥石による研削加工後のバリ取りは、例えば特許文献1に記載された別のバリ取り専用機で行っていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
研削加工及びバリ取りについて、加工時間の短縮及びコストの低下の要求に応える円筒研削盤が求められている。
【0005】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、研削加工及びバリ取りにおける工程集約及び加工時間の短縮をすることができる円筒研削盤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る円筒研削盤は、ワークの一端を保持し、前記ワークを回転させる主軸ユニットと、前記ワークの他端を保持する心押ユニットと、前記ワークを研削加工する砥石を備え、前記ワークへの前進及び前記ワークからの後退をする砥石台と、前記砥石台に設けられ、前記砥石を覆う砥石カバーと、前記研削加工後に前記ワークのバリを取るブラシを有し、前記砥石及び前記砥石カバーの側方に位置して前記砥石台に取り付けられたバリ取り装置と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、研削加工及びバリ取りにおける工程集約及び加工時間の短縮をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る円筒研削盤の概略平面図である。
【
図2】
図1のA1矢視図であり、本発明の一実施形態に係る円筒研削盤概略側面図である。
【
図3】
図1のA2矢視図であり、本発明の一実施形態に係る円筒研削盤の砥石ユニット及びバリ取り装置を示す概略側面図である。
【
図4】
図3の部分拡大図であり、本発明の一実施形態に係る円筒研削盤の旋回退避軸クランプレバー77を示す概略側面図である。
【
図5】
図1のA3-A3矢視図であり、本発明の一実施形態に係る円筒研削盤の砥石ユニット及びバリ取り装置を示す概略側面図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る円筒研削盤のバリ取り装置の加工位置を示す部分拡大図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る円筒研削盤のバリ取り装置の退避位置を示す部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一実施形態に係る円筒研削盤について図面を参照して説明する。まず、
図1~
図6を参照して、円筒研削盤1の構成について説明する。
図1に示すように、円筒研削盤1は、主軸センタ21を有する主軸ユニット20と、心押センタ31を有する心押ユニット30と、テーブル40と、バリ取り装置50と、砥石61を有する砥石台60と、を備える。
以下では、主軸センタ21及び心押センタ31の回転軸方向と平行な方向をZ軸方向と規定し、Z軸方向に直交する高さ方向をY軸方向と規定し、Y軸方向及びZ軸方向に直交する奥行き方向をX軸方向と規定する。X軸方向及びZ軸方向は、本例では、水平方向である。
【0010】
図1及び
図2に示すベッドSの上面には、テーブル40がZ軸方向、すなわち
図1の上下方向にスライド可能に設置されている。主軸ユニット20と心押ユニット30とは、テーブル40の上面に、Z軸方向に対向するように配置されている。主軸ユニット20はテーブル40の一端側、すなわち
図1の下端側に位置する。心押ユニット30はテーブル40の他端側、すなわち
図1の上端側に位置する。
【0011】
円筒研削盤1は、テーブル40をZ軸方向に移動させるテーブル移動機構41を備える。テーブル移動機構41により、主軸ユニット20及び心押ユニット30は、テーブル40とともにZ軸方向に移動する。
【0012】
図1及び
図2に示すように、主軸ユニット20は、テーブル40の上面に位置する主軸台22と、ワークWの一端を保持する主軸センタ21と、主軸センタ回転駆動機構23と、を備える。
主軸台22は、主軸センタ21を収容する略直方体に形成されている。主軸センタ21は、先細りする円錐状に形成されており、先端が主軸台22から外部に露出している。主軸センタ21は、ワークWの一端に設けられたセンタ穴との間でワークWを保持する。
主軸センタ回転駆動機構23は、主軸センタ21に回転力を加えて、回転軸を中心に回転させる。
【0013】
図1に示すように、心押ユニット30は、テーブル40の上面に位置する心押台32と、ワークWの他端を保持する心押センタ31と、心押センタ移動機構33と、を備える。
心押台32は、心押センタ31を内部に収容しており、心押センタ31の先端が心押台32から外部に露出している。心押センタ31は、ワークWの他端に設けられたセンタ穴との間でワークWを保持する。また、心押台32の内部には、心押センタ31を回転させる心押センタ回転駆動機構(図示せず)が設けられている。
心押センタ移動機構33は、主軸センタ21との間でワークWを保持するために心押センタ31をZ軸方向に移動させる機構であり、エアシリンダを備える。エアシリンダを前後させることにより、図示しない伝動部品を介して心押センタ31をZ軸方向に移動させる。その他、心押ユニット30に心押センタ31の軸方向の位置を検出するための位置センサ等を設けることとしてもよい。
【0014】
図1~
図3及び
図5に示すように、ベッドSの上面にスライドベース63が固定して設置されている。スライドベース63の上面には、スライド69がX軸方向、すなわち
図2の左右方向にスライド可能に、設置されている。スライド69の上面には、砥石台60が載置されている。
【0015】
砥石台60は、ワークWを研削加工する砥石61を備える。砥石61は略円板状に形成されている。砥石台60は、砥石61の中心を貫く回転軸を中心に砥石61を回転可能に支持する。砥石61の回転軸は、Z軸方向に延びている。一例として、砥石径は355mm、砥石幅は最大50mm、砥石周速は2700m/minである。砥石61は、図示しない砥石回転駆動機構により回転軸の周りに回転する。
上記の主軸センタ回転駆動機構23及び砥石回転駆動機構は、例えばモータ、プーリ及びベルト(いずれも図示せず)を備える。モータが回転すると、モータの出力軸に固定されたプーリが回転し、このプーリの回転力がベルトを介して主軸センタ側又は砥石側の回転軸部のプーリに伝わり、回転軸部が回転軸を中心に回転する。
【0016】
砥石61には、研削加工部を除く大部分を覆う砥石カバー64が設けられている。砥石カバー64は、筐体部64aと、扉64bと、ヒンジ64c、64dと、を備える。
筐体部64aは、砥石台60の側方に取り付けられている。扉64bは、丁番であるヒンジ64a、64bによって、
図2の手前側に開いて砥石カバー64の一部を開放するように取り付けられている。
また、砥石カバー64には、扉64bを筐体部64aに固定するノブ66、67が設けられている。ノブ66、67を作業者が手回しで緩めて取り外した後に、扉64bを開くことができる。
【0017】
砥石台60をX軸方向に移動させるため、砥石移動機構65が設けられている。砥石移動機構65は、スライド69をX軸方向に移動することにより、砥石61の外周面を主軸ユニット20と心押ユニット30との間に保持されているワークWに向かって前進させ、或いは、砥石61の外周面をワークWから離れるように後退させる。
上述のテーブル移動機構41と砥石移動機構65とは、それぞれモータ、ボールねじ及びナットを有し、モータの回転力をボールねじ及びナットにより直線運動に変換することにより、テーブル40と砥石台60とを直線的に移動させる構成を備える。
また、砥石台60には、外部から供給されたクーラントを砥石61に向けて噴射するクーラントノズル68が設けられている。
図5に示すように、クーラントノズル68は砥石61の上方に2本並べて配置されている。
【0018】
バリ取り装置50は、ブラシ装置取付部70と、研削加工後のワークWのバリ(突起、カエリ)を取るブラシ装置90と、を備える。
バリ取り装置50は、砥石61及び砥石カバー64の側方に位置するように、砥石台60に取り付けられている。より具体的には、砥石台60にブラケット71が固定されている。ブラシ装置90が、砥石61及び砥石カバー64の側方に位置するように、ブラシ装置取付部70がブラケット71に取り付けられている。
ブラシ装置90は、バリを取るブラシ91と、ブラシ91を回転させるブラシ回転駆動機構92と、ブラシ91を回転軸方向に移動させるブラシ移動機構93と、を備える。
【0019】
図1~
図6に示すように、ブラシ装置取付部70は、ブラケット71と、第1ベース72と、第2ベース73と、を備える。
ブラシ装置取付部70は、ブラシ装置90を保持してX軸方向に移動させる。また、ブラシ装置取付部70は、バリ取り装置50を
図2に示すバリ取り待機位置P1から退避位置P2に退避させ、また、待避位置P2からバリ取り待機位置P1に戻す退避機構として機能する。
【0020】
バリ取り待機位置P1は、ブラシ91の回転軸が水平(X軸方向)の位置であり、バリ取り加工をする
図1のバリ取り加工位置P3からX軸方向に後退して、ワークWへの加工を待機する位置である。一方、退避位置P2は、砥石61の交換のために、バリ取り装置50を退避する位置である。退避位置P2は、
図2に示す旋回退避軸80の旋回中心Cを中心にして、バリ取り待機位置P1から反時計方向に、ブラシ91の回転軸が95°旋回した位置である。
なお、本実施形態の説明において、バリ取り装置50の旋回は、ブラシ装置取付部70のブラケット71等の固定部を除いて、ブラシ装置取付部70の第1ベース72等の可動部及びブラシ装置90が、旋回中心Cを中心にして旋回することを指す。旋回可能範囲は、上述したバリ取り待機位置P1と退避位置P2との間の95°の範囲である。なお、バリ取り装置50の旋回の内、バリ取り待機位置P1から退避位置P2への旋回をバリ取り装置50の退避又は退避位置P2への移動とも言う。また、退避位置P2からバリ取り待機位置P1への旋回をバリ取り装置50のバリ取り待機位置P1への移動とも言う。
【0021】
ブラケット71は、砥石台60の一方の側部に取り付けて固定されている。
第1ベース72は、ブラケット71の外側において、旋回中心Cを中心に旋回可能に支持された板状の部材である。第1ベース72は、
図5に示すストッパ75と
図1に示すストッパ78とを備える。
第1ベース72は、ストッパ75により
図2のバリ取り待機位置P1に位置決めされる。ストッパ75は、
図5に示すように、ブラケット71にねじ込まれたボルトで構成される。このボルトのねじ部75aは、ブラケット71の上部にねじ込まれている。ボルトの頭部のみがブラケット71の上に露出しており、その頂部がストッパ75のストッパ面となっている。また、第1ベース72の突出部72aにはねじ72eがねじ込まれている。さらに、ねじ72eにナット72fがねじ込まれ、ねじ72eを突出部72aに固定する。バリ取り待機位置P1において、ストッパ75の頂部がねじ72eの下端部に当接し、第1ベース72を位置決めする。
ストッパ78は、ブラケット71に締結されたL字型の板材であるブラケット78aと、ブラケット78aにねじ込まれたねじ78bと、ねじ78bをブラケット78aに固定するナット78cと、から構成される。退避位置P2において、ねじ78bの一端が
図6に示す第1ベース72の突出部72cに当たり第1ベース72を位置決めする。旋回して来る突出部72cに合わせてねじ78bの取付角度が予め調整されている。
【0022】
第2ベース73は、第1ベース72の外側に配置された板状の部材であり、バリ取り装置50がバリ取り待機位置P1に位置する状態で、第1ベース72に対して高さ方向(Y軸方向)に移動可能である。第2ベース73が移動可能なことで、第2ベース73に取り付けられているバリ取り装置50の位置も変化可能である。
また、第2ベース73には、バリ取り装置50の旋回時に作業者が持つための取手79が設けられている。
【0023】
第2ベース73の高さ方向(Y軸方向)の移動は、高さ調整機構85によって行う。高さ調整機構85は、第2ベース73の上辺部に締結された板材であり第1ベース72の上辺部を庇状に覆う取付板85aと、取付板85aにねじ込まれたねじ85bと、ねじ85bを取付板85aに固定するナット85cと、から構成される。
第2ベース73には4つの長穴73bが設けられている。長穴73bは、バリ取り装置50がバリ取り待機位置P1に位置する状態で、Y軸方向に延びている穴である。長穴73bを貫通するボルト73cが第1ベース72と第2ベース73とを相互に締結している。このボルト73cを緩めることで第1ベース72に対して第2ベース73を、Y軸方向に移動できる。換言すると、バリ取り装置50がバリ取り待機位置P1に位置する状態で、第2ベース73を上下方向(Y軸方向)に移動できる。
ねじ85bの下端は第1ベース72の上面に当接している。このため、バリ取り装置50がバリ取り待機位置P1に位置する状態では、ねじ85bを時計方向に回転することにより第2ベース73は第1ベース72に対して上昇し、ねじ85bを反時計方向に回転することにより、第2ベース73は下降する。従って、ねじ85bの回転により、第2ベース73に取り付けられたバリ取り装置50のブラシ装置90の高さを調整できる。高さの調整後、上記の長穴73bを貫通するボルト73cを締めることで第1ベース72に第2ベース73を固定する。
【0024】
ブラケット71には、加工位置クランプレバー76と、旋回退避軸クランプレバー77と、が取り付けられている。
加工位置クランプレバー76は、バリ取り待機位置P1において第1ベース72をブラケット71にクランプするためのレバーである。
図5に示すように、加工位置クランプレバー76は、雄ねじが形成された軸部76aを有し、軸部76aにはワッシャ84が取り付けられている。また、
図5及び
図6に示すように、第1ベース72には、加工位置クランプレバー76の軸部76aに対応する位置に、軸部76aとの干渉を避けるための逆U字型の切欠き72dが設けられている。軸部76aは、第1ベース72の切欠き72dを通って、ブラケット71に設けられたねじ穴71bにねじ込まれている。
【0025】
旋回退避軸クランプレバー77は、バリ取り装置50の退避のためにバリ取り待機位置P1において第1ベース72を旋回可能又は不可とするためのレバーである。以下、
図2~
図4を参照して、旋回退避軸クランプレバー77付近の構造について説明する。
【0026】
第1ベース72には、
図2に示すように上面が滑らかに二段に形成された形状を有する突出部72bが設けられている。また、第2ベース73には、第1ベース72の突出部72bに対応する位置に、突出部72bとの干渉を避けるための切欠き73aが設けられている。
【0027】
図4に示すように、ブラケット71には、旋回中心Cの位置に穴71aが設けられており、穴71aには旋回退避軸80が取り付けられている。旋回退避軸80は、バリ取り装置50の退避のために、第1ベース72を旋回可能とする軸である。
旋回退避軸80は、第1ベース72の回転軸中心における大径部の軸部80aと、穴71aに嵌合されて位置決めされる一端の軸端部80bと、他端のねじ部80cと、軸部80aと軸端部80bとの間に位置し、ブラケット71の壁面にボルト締めされる座80dと、軸部80aとねじ部80cとの間に位置し、軸部80aより小径の小径軸部80eと、が一体となった構成を有する。
【0028】
座80dから
図3及び
図4の-Z方向に向かって、第1ベース72のボス部72g、ワッシャ81、止め輪82、押さえ部材83及び旋回退避軸クランプレバー77が配置される。
【0029】
ボス部72gは、突出部72bの位置において第1ベース72を貫通して、第1ベース72に溶接で固定されている。ボス部72gの一方の端面は旋回退避軸80の座80dと接している。ボス部72gには、旋回退避軸80の軸部80aが貫通する穴72hが設けられている。穴72hの内径は、軸部80aの外径に対してわずかに大きくなっている。
【0030】
ワッシャ81と止め輪82とは、それぞれ旋回退避軸80の小径軸部80eが貫通するように、軸部80aと小径軸部80eとの段付き部に取り付けられている。小径軸部80eには、止め輪82を取り付けるための溝部が設けられている。ワッシャ81と止め輪82とを取り付けることで、第1ベース72の抜け止めをする。
押さえ部材83は、内径が異なる2段の円筒状に形成されている。押さえ部材83は、ワッシャ81と止め輪82を収容する凹部83aを備え、凹部83aの側の端面が、第1ベース72のボス部72gの他方の端面に接する。また、押さえ部材83は、旋回退避軸80のねじ部80cが貫通する穴83bを備える。
旋回退避軸クランプレバー77は、旋回退避軸80のねじ部80cにねじ込まれている。
【0031】
作業者が、
図2に示すバリ取り待機位置P1又は退避位置P2において、旋回退避軸クランプレバー77を回して締めると、第1ベース72は旋回中心Cに対して旋回不可となる。
より具体的には、
図4に示す旋回退避軸クランプレバー77を回して締めると、押さえ部材83が旋回退避軸クランプレバー77に押され、ブラケット71に取り付けられた旋回退避軸80の座80dとの間で第1ベース72のボス部72gをクランプする。
【0032】
上記に対し、バリ取り待機位置P1又は退避位置P2において、旋回退避軸クランプレバー77を作業者が手で回して緩めると、押さえ部材83と座80dとによるボス部72gのクランプが解除される。これにより、第1ベース72は旋回中心Cを中心に旋回可能となる。
なお、バリ取り待機位置P1では、旋回退避軸クランプレバー77に加えて、加工位置クランプレバー76を作業者が手で回して締める又は緩めることを行う。加工位置クランプレバー76を締めると、
図5に示す加工位置クランプレバー76の軸部76aが、ブラケット71のねじ穴71bにねじ込まれる。これにより、ブラケット71と、加工位置クランプレバー76の軸部76aに取り付けられたワッシャ84と、の間で第1ベース72がクランプされる。
【0033】
ブラシ装置90は、
図2において第2ベース73の手前側に、ガイド74を介して取り付けられている。
ガイド74は、ブロック74aと、ブロック74a上を移動するレール74bと、を備えるレール式の案内部材である。バリ取り待機位置P1において、ブロック74aは第2ベース73に固定されており、レール74bと、レール74bに取り付けられたブラシ装置90と、がブラシ移動機構93によってX軸方向に移動可能である。ブラシ装置90は、
図1のバリ取り待機位置P1から、二点鎖線で示すバリ取り加工位置P3に向かってブラシ前進方向Bに前進し、また逆方向に後退する。
【0034】
ブラシ移動機構93は、エアシリンダ93aと、取付部材93bと、連結部93cと、を備える。
エアシリンダ93aは、外部から供給されるエアを動作源として、バリ取り待機位置P1においてX軸方向に前進又は後退する。エアシリンダ93aの本体のフランジ部が、取付部材93bにボルト締めされている。
取付部材93bはL字型の板状の部材であり、一面は上記のようにエアシリンダ93aに取り付けられ、他の面が第2ベース73にボルト締めされる。これにより、エアシリンダ93aが第2ベース73に固定される。
連結部93cは、X軸方向に延びるエアシリンダ93aの先端部のねじで連結されて、ナットで固定されている。また、連結部93cは、
図2のX軸方向に延びるブラシ装置90の本体上部にボルト締めで連結されている。
上記の構成により、エアシリンダ93aは、制御部300の制御に基づき、ブラシ装置90の前進又は後退をさせる。
【0035】
ブラシ91は、カップ型に形成されており、ブラシ装置90の先端部においてワークWに向かって配置されている。ブラシ91の線材の材質は、真鍮である。その他、ワークW等の条件に応じて、鋼材、ステンレス等が適宜用いられる。
【0036】
ブラシ回転駆動機構92は、バリ取り装置50がバリ取り待機位置P1に位置する状態で、ブラシ91をX軸方向に延びる回転軸の回りに回転させる。ブラシ回転駆動機構92は、エアを送ることによりブラシ91を回転させるエアモータによって動作する。エアモータはベーンモータであり、制御部300からの指示に基づき、流量調整弁によって回転速度の変更を行うことができる。
【0037】
ブラシ回転駆動機構92は、制御部300からの指示に基づき、電磁弁のエアの供給、排出の方向を逆のエアの供給、排出の方向とすることで、ブラシ91の正転及び逆転を変更することができる。NCプログラムに正転、逆転するMコードが設けられており、選択されたMコードで回転方向を指令する。正転、逆転の選択は、バリの方向によって、バリを取りやすい方向を選択する。正転のバリ取りが終わった後、更に、逆転のバリ取りを行う等、両方を行ってもよい。
【0038】
制御部300は、円筒研削盤1の各部の動作を制御する。制御部300は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ等を備える。制御部300は、予め設定されたNCプログラムに沿って加工処理を実行する。
【0039】
次に、ワークWを加工するための加工手順について説明する。以下の説明における円筒研削盤1の加工は、作業者の人手による作業を除いて制御部300の指令により行われる。
【0040】
本実施形態では、ワークWを手前にした円筒研削盤1の正面(X軸方向)から見て砥石61が砥石台60の左側面にあるので、バリ取り装置50は左側に取り付ける。なお、円筒研削盤1の正面(X軸方向)から見て、砥石61が砥石台60の右側面にある時は、バリ取り装置50を右側に取り付ける。研削加工中に、バリ取り装置50が加工の邪魔にならないように、バリ取り待機位置P1の位置にブラシ移動機構93にてバリ取り装置50をワークWから後退させておく。
ワークWの取り付け前は、砥石台60及びテーブル40は、それぞれの退避位置にある。
【0041】
続いて、ワークWを主軸ユニット20の主軸センタ21と心押ユニット30の心押センタ31との間におき、心押センタ移動機構33で心押センタ31をZ軸方向に移動させる。これにより、加工位置でワークWを主軸センタ21と心押センタ31とで保持する。研削加工中、ワークWは、主軸センタ21と心押センタ31との間で保持される。主軸センタ21が主軸センタ回転駆動機構23により回転し、心押センタ31が心押センタ回転駆動機構(図示せず)により回転し、主軸センタ21と心押センタ31とは同期回転する。ワークWは、ワークWのセンタ穴(図示せず)と、主軸センタ21と心押センタ31と、の摩擦力による摩擦駆動により回転する。
その後、ワークWが砥石61によって研削される研削位置になるまで、テーブル移動機構41によってテーブル40をZ軸方向に移動させて、砥石台60をワークWに向かって前進させて、砥石61で研削加工を行う。
研削加工後は、砥石移動機構65によって、砥石台60をワークWから後退させる。
【0042】
その後、ワークWがブラシ装置90のブラシ91の正面に位置するバリ取り位置になるまで、テーブル40を移動させる。
ワークWがバリ取り位置まで移動したら、上述のように主軸センタ回転駆動機構23と心押センタ回転駆動機構(図示せず)との同期回転によって主軸センタ21と心押センタ31とを回転させて、ワークWを回転させる。一例として、主軸センタ21の回転速度は、10~12min-1である。
【0043】
続いて、バリ取り装置50のブラシ回転駆動機構92のエアモータにエアを送り、バリ取り装置50のブラシを回転させる。その後、ブラシ移動機構93によって、ワークWに向かってブラシ装置90をバリ取り加工位置P3まで前進させる。
【0044】
続いて、砥石移動機構65によって砥石台60を前進させ、ブラシ装置90のブラシ91をワークWに当て、砥石61の研削加工でワークWに発生したバリを取る。このように、研削加工において、砥石台60に備えられた砥石61のワークWへの切込みに使用する微少な送りを、バリ取りにも使用する。
もし、ブラシ91の幅に入らない部分のバリを取る時は、砥石台60を後退させて、その部分がブラシ91の幅に入るようにテーブル40を移動させて、同様のことを行う。
【0045】
バリ取りが終了した後、ブラシ移動機構93によって、バリ取り待機位置P1までブラシ装置90を後退させる。その後、砥石台60とテーブル40とをそれぞれの退避位置まで移動させて、バリ取り済みのワークWを取り外す。これにより、円筒研削盤1による1個のワークWの加工が完了する。
続いて、次のワークWを主軸台22と心押台32の間に取り付けて、上記の処理を繰り返すことができる。
【0046】
ここで、上記の研削加工をすると砥石61が減るが、砥石61が所定量減ったときは、砥石61の交換が必要である。砥石61の交換時は、ブラシ装置90を有するバリ取り装置50があると、砥石カバー64の扉64bを開くのに支障があるので、バリ取り装置50を
図2の反時計方向に旋回して退避させることにより、砥石61の交換の邪魔にはならないようになっている。
【0047】
以下、
図7も参照して、砥石61の交換について説明する。
バリ取り加工をしないときは、上述したように、バリ取り装置50には、ブラシ91の向きによって、
図2に示すバリ取り待機位置P1と退避位置P2の2つの位置がある。
【0048】
砥石61の交換の手順において、まず、
図6に示すように、バリ取り装置50がバリ取り待機位置P1にある状態で、加工位置クランプレバー76と旋回退避軸クランプレバー77とを作業者が手で緩める。
その後、取手79を持ち、第1ベース72及び第2ベース73ごと、旋回中心Cを中心にして
図7の太矢印で示す反時計方向である後方に旋回させる。この時、
図6及び
図7に示すように、加工位置クランプレバー76の軸部76aに対応する位置の第1ベース72には逆U字状の切欠き72dが設けられているので、加工位置クランプレバー76の軸部76aに干渉せずに外れるようになっている。
バリ取り装置50を後方に旋回させると、第1ベース72が
図1に示すストッパ78によって退避位置P2で位置決めされる。退避位置P2において、作業者が旋回退避軸クランプレバー77を締める。これにより、バリ取り装置50が退避位置P2に固定される。バリ取り装置50が退避位置P2に移動したことで、作業者が砥石カバー64の扉64bを開くことができるようになる。
【0049】
続いて、砥石カバー64のノブ66、67を緩めて取り外し、扉64bを開ける。砥石カバー64を開けた後、砥石61を新しい砥石と交換する。砥石61の交換後、
図7に示すように、砥石カバー64の扉64bを閉めて、ノブ66、67を締める。
【0050】
続いて、バリ取り装置50を退避位置P2からバリ取り待機位置P1へ移動させるが、上記と逆の手順で行う。
まず、旋回退避軸クランプレバー77を作業者が緩める。
その後、取手79を作業者が手で持ち、第1ベース72及び第2ベース73ごと、旋回中心Cを中心にして
図7の時計方向である前方に旋回させる。
バリ取り装置50を前方に旋回させると、第1ベース72の突出部72aに取り付けられたねじ72eの下端部がストッパ75に位置決めされ、バリ取り装置50はバリ取り待機位置P1に位置する。
その後、バリ取り待機位置P1において、加工位置クランプレバー76と旋回退避軸クランプレバー77とを締める。これにより、バリ取り装置50はバリ取り待機位置P1に固定され、砥石61の交換が完了して
図6の状態に戻る。
【0051】
(効果)
以上、説明した一実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態では、円筒研削盤1が、ワークWを研削加工する砥石61を備え、ワークWへの前進及びワークからの後退をする砥石台60と、砥石台60に設けられ、砥石61を覆うとともに前記砥石の交換時に開放可能な砥石カバー64と、研削加工後にワークWのバリを取るブラシ91を備え、砥石61及び砥石カバー64の側方に位置して砥石台60に取り付けられたバリ取り装置50と、を備える。
これにより、研削加工とバリ取りとを1工程で実施することができるため、工程集約、加工時間の短縮ができる。
また、研削加工に使用する、砥石台60に備えられた砥石61のワークWへの切込みを、バリ取り装置50に備えられたブラシ91のワークWへの微少な送りに使用できる。そのため、ブラシ91のワークWヘの微少な送りのために、特別な機構を設ける必要がないため、バリ取り装置50の構造が簡単であり、安価である。
また、本実施形態では、バリ取り装置50は砥石台60に取り付けられているので、研削加工後、直ちにバリ取り加工ができて、加工時間が短縮できる。
また、本実施形態では、バリ取り装置50は砥石台60に取り付けられているので、ブラシ装置90のブラシ91をワークWへ移動させる移動距離が短いため、円筒研削盤1を大きくしなくてもよい。
また、本実施形態では、円筒研削盤1が、砥石台60に設けられ、砥石61を覆う砥石カバー64を備える。
これにより、高速回転する砥石61に対して、バリ取り装置50を安全に保つことができる。
【0052】
(2)本実施形態では、円筒研削盤1が、主軸ユニット20及び心押ユニット30を載置するテーブル40を備える。
そして、ブラシ装置90のブラシ91の幅の外の部分のバリに対して、テーブル40と砥石台60とを相対的に移動させてバリを取る。
これにより、ブラシ装置90のブラシ91の幅の外の部分のバリ取りのために、特別な機構を設ける必要がなく、バリ取り装置50の構造が簡単であり、安価である。また、ブラシ91の大きさを、小さくできる。
(3)本実施形態では、バリ取り装置50は、研削加工の時にはブラシ91を砥石61のワークWに近い部分より後退させ、バリ取りの時にはブラシ91を砥石61のワークWに近い部分より前進させ、バリ取りの後にはブラシ91を砥石61のワークWに近い部分より後退させる、ブラシ移動機構93を備える。
これにより、研削加工及びバリ取りをする時に、砥石61が邪魔にならない。
【0053】
(4)本実施形態では、砥石カバー64は、砥石61の交換時に開放可能であり、バリ取り装置50は、砥石カバー64の扉64bを開放する前にバリ取り装置50を退避位置P2まで移動させる退避機構のブラシ装置取付部70を備える。
これにより、砥石61の交換時に、バリ取り装置50を取り外さなくてもよいため、砥石61の交換が容易にできる。
【0054】
(変形例)
なお、本発明は以上の実施形態及び図面によって限定されるものではない。本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜、変更(構成要素の削除も含む)を加えることが可能である。以下に、変形の一例を説明する。
【0055】
上記実施形態においてワークWの加工及び砥石61の交換の順序を説明しているが、それぞれの動作の順序を適宜変更してもよい。
【0056】
上記実施形態において説明した砥石61及び主軸センタ21の回転速度は、一例であり、適宜変更してもよい。その他の数値の記載についても同様である。
【0057】
ブラシ91の形状及び材質は、上記実施形態に限らず、バリ取りの条件に応じて適宜変更してもよい。
【0058】
ブラシ91を回転させるブラシ回転駆動機構92は、上記実施形態のエアモータに限らず、電気又は油圧を用いる機構でもよい。
【0059】
上記実施形態において、ブラシ91の幅に、ワークWのバリ部が入らない部分のバリを取る時は、その部分がブラシ91の幅に入るようにテーブル40を移動させることとしている。その他、相対的に上記と同様の移動となるよう、砥石台60をバリ部の位置に合わせてZ軸方向に移動させる砥石台移動機構を設けることとしてもよい。
【0060】
上記実施形態の円筒研削盤1の移動は、砥石台60が前後方向(X軸方向)、テーブル40が左右方向(Z軸方向)に移動する。しかし、例えば、砥石台60が前後方向と左右方向とに移動し、テーブル40を固定することとしてもよい。
【0061】
上記実施形態では、研削加工及びバリ取りにおいて、主軸ユニット20の主軸センタ21を主軸センタ回転駆動機構23により回転させ、心押ユニット30の心押センタ31を心押センタ回転駆動機構により回転させることとしている。この他、主軸センタ21と心押センタ31との一方又は両方を回転させない円筒研削盤1の構成又は加工工程としてもよい。
【0062】
ワークWの駆動方法は、上記実施形態に限定されず、任意の方法としてよい。
【0063】
上記実施形態では、ワークWの研削加工の開始前に砥石台60とテーブル40とをそれぞれの退避位置に置くこととしている。この他、テーブル40を初めから研削位置として研削加工を開始することとしてもよい。
【符号の説明】
【0064】
1…円筒研削盤、20…主軸ユニット、21…主軸センタ、22…主軸台、23…主軸センタ回転駆動機構、30…心押ユニット、31…心押センタ、32…心押台、33…心押センタ移動機構、40…テーブル、41…テーブル移動機構、50…バリ取り装置、60…砥石台、61…砥石、63…スライドベース、64…砥石カバー、64a…筐体部、64b…扉、64c、64d…ヒンジ、65…砥石移動機構、66、67…ノブ、68…クーラントノズル、69…スライド、70…ブラシ装置取付部、71…ブラケット、71a…穴、71b…ねじ穴、72…第1ベース、72a、72b、72c…突出部、72d…切欠き、72e…ねじ、72f…ナット、72g…ボス部、72h…穴、73…第2ベース、73a…切欠き、73b…長穴、73c…ボルト、74…ガイド、74a…ブロック、74b…レール、75…ストッパ、75a…ねじ部、76…加工位置クランプレバー、76a…軸部、77…旋回退避軸クランプレバー、78…ストッパ、78a…ブラケット、78b…ねじ、78c…ナット、79…取手、80…旋回退避軸、80a…軸部、80b…軸端部、80c…ねじ部、80d…座、80e…小径軸部、81…ワッシャ、82…止め輪、83…押さえ部材、83a…凹部、83b…穴、84…ワッシャ、85…高さ調整機構、85a…取付板、85b…ねじ、85c…ナット、90…ブラシ装置、91…ブラシ、92…ブラシ回転駆動機構、93…ブラシ移動機構、93a…エアシリンダ、93b…取付部材、93c…連結部、300…制御部、B…ブラシ前進方向、C…旋回中心、P1…バリ取り待機位置、P2…退避位置、P3…バリ取り加工位置、S…ベッド、W…ワーク