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特開2024-166590通信機器、通信機器の制御方法、プログラム、及び制御機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166590
(43)【公開日】2024-11-29
(54)【発明の名称】通信機器、通信機器の制御方法、プログラム、及び制御機器
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/01 20220101AFI20241122BHJP
   F24F 11/62 20180101ALI20241122BHJP
   F24F 11/54 20180101ALI20241122BHJP
   F24F 11/57 20180101ALI20241122BHJP
   F24F 11/58 20180101ALI20241122BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20241122BHJP
   H04L 43/0882 20220101ALI20241122BHJP
   H04L 41/0853 20220101ALI20241122BHJP
   F24F 140/00 20180101ALN20241122BHJP
【FI】
H04L67/01
F24F11/62
F24F11/54
F24F11/57
F24F11/58
H04Q9/00 301C
H04L43/0882
H04L41/0853
F24F140:00
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023082779
(22)【出願日】2023-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】徳永 弦久
(72)【発明者】
【氏名】中山 英明
(72)【発明者】
【氏名】柏木 徹
【テーマコード(参考)】
3L260
5K048
【Fターム(参考)】
3L260AA04
3L260BA64
3L260BA66
3L260CB85
3L260FC33
3L260JA17
5K048AA14
5K048BA08
5K048BA51
5K048EB02
5K048EB12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】空調システムが有する機器に、既に行われている通信の通信方式に対応しない機器が登場した場合でも、空調システムが有する各機器と通信できる通信機器を提供する。
【解決手段】空調システムを構成する通信機器は、少なくとも第1通信が可能な通信機器と、第1通信又は第2通信を実行する制御部を備える。制御部は、前記通信機器との通信を第2通信によって実行する状態において、空調システムが有する通信機器に、第1通信が可能である一方で、第2通信が不可能な特定機器が存在すると判定した場合、前記特定機器が存在する旨を、空調システムが有する機器のうち代表として設定された代表機器に送信し、代表機器から通信方式の変更指示を受信した場合、前記通信機器と通信する通信方式を第2通信方式から第1通信方式に変更する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1通信方式による第1通信が可能な機器と共に空調システムを構成し、前記第1通信と第2通信方式による第2通信とが可能な通信機器であって、
前記機器と、前記第1通信又は前記第2通信を実行する制御部を備え、
前記制御部は、
前記通信機器が起動した際、前記空調システムが有する前記機器に、前記第1通信が可能である一方で前記第2通信が不可能な特定機器が存在するか否かを判定し、
前記特定機器が存在すると判定した場合、前記機器と前記第1通信を実行し、
前記特定機器が存在しないと判定した場合、前記機器と前記第2通信を実行し、
前記機器との通信を前記第2通信によって実行する状態において、前記空調システムが有する前記機器に前記特定機器が存在するか否かを判定し、
前記特定機器が存在すると判定した場合、前記特定機器が存在する旨を、前記空調システムが有する前記機器のうち代表として設定された代表機器に送信し、
前記代表機器から通信方式の変更指示を受信した場合、前記機器と通信する通信方式を前記第2通信方式から前記第1通信方式に変更する、
通信機器。
【請求項2】
前記制御部は、
前記特定機器が存在する旨を前記代表機器に送信した後、前記代表機器から前記第2通信の停止指示を受信した場合、前記第2通信を停止し、
前記第2通信の停止後に前記変更指示を受信した場合、前記機器と通信する通信方式を前記第2通信方式から前記第1通信方式に変更する、
請求項1に記載の通信機器。
【請求項3】
前記制御部は、
前記第2通信の停止後に、前記第2通信の開始指示を前記代表機器から受信した場合、前記第2通信を再開する、
請求項2に記載の通信機器。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第1通信でデータを受信した場合、前記特定機器が存在すると判定し、
前記第1通信でデータを受信しない場合、前記特定機器が存在しないと判定する、
請求項1から3のいずれか一つに記載の通信機器。
【請求項5】
少なくとも第1通信方式による第1通信が可能な機器と空調システムを構成し、前記機器と、前記第1通信又は第2通信方式による第2通信を実行する通信機器の制御方法であって、
前記通信機器が起動した際、前記空調システムが有する前記機器に、前記第1通信が可能である一方で前記第2通信が不可能な特定機器が存在するか否かを判定し、
前記特定機器が存在すると判定した場合、前記機器と前記第1通信を実行し、
前記特定機器が存在しないと判定した場合、前記機器と前記第2通信を実行し、
前記機器との通信を前記第2通信によって実行する状態において、前記空調システムが有する前記機器に前記特定機器が存在するか否かを判定し、
前記特定機器が存在すると判定した場合、前記特定機器が存在する旨を、前記空調システムが有する前記機器のうち代表として設定された代表機器に送信し、
前記代表機器から通信方式の変更指示を受信した場合、前記機器と通信する通信方式を前記第2通信方式から前記第1通信方式に変更する、
通信機器の制御方法。
【請求項6】
少なくとも第1通信方式による第1通信が可能な機器と空調システムを構成し、前記機器と、前記第1通信又は第2通信方式による第2通信を実行する通信機器のプロセッサに、
前記通信機器が起動した際、前記空調システムが有する前記機器に、記第1通信が可能である一方で前記第2通信が不可能な特定機器が存在するか否かを判定させ、
前記特定機器が存在すると判定した場合、前記機器と前記第1通信を実行させ、
前記特定機器が存在しないと判定した場合、前記機器と前記第2通信を実行させ、
前記機器との通信を前記第2通信によって実行する状態において、前記空調システムが有する前記機器に前記特定機器が存在するか否かを判定させ、
前記特定機器が存在すると判定した場合、前記特定機器が存在する旨を、前記空調システムが有する前記機器のうち代表として設定された代表機器に送信させ、
前記代表機器から通信方式の変更指示を受信した場合、前記機器と通信する通信方式を前記第2通信方式から前記第1通信方式に変更させる、
プログラム。
【請求項7】
少なくとも第1通信方式による第1通信が可能な機器と空調システムを構成し、且つ、前記機器と前記第1通信又は第2通信方式による第2通信を実行する通信機器、と通信する制御機器制御部を備え、
前記制御機器制御部は、
前記通信機器と前記機器との通信が前記第2通信によって実行される状態において、前記空調システムが有する前記機器に前記第1通信が可能である一方で前記第2通信が不可能な特定機器が存在することを示す存在情報を、前記通信機器から受信した場合、
前記存在情報の受信に関して所定の条件が成立すると、通信方式を前記第2通信方式から前記第1通信方式に変更する変更指示情報を前記通信機器に送信する、
制御機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信機器、通信機器の制御方法、プログラム、及び制御機器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、1以上の空調機に関する状態情報を制御端末から管理装置に送信する機器管理システムにおいて、制御端末と管理装置との通信量の積算値が閾値を超えた場合、通信条件を第1通信条件から、通信量を抑制した第2通信条件に変更する技術を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-173766号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、空調システムが有する機器に、既に行われている通信の通信方式に対応しない機器が登場した場合でも、空調システムが有する各機器と通信できる通信機器、通信機器の制御方法、プログラム、及び制御機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示における通信機器は、少なくとも第1通信方式による第1通信が可能な機器と共に空調システムを構成し、前記第1通信と第2通信方式による第2通信とが可能な通信機器であって、前記機器と、前記第1通信又は前記第2通信を実行する制御部を備え、前記制御部は、前記通信機器が起動した際、前記空調システムが有する前記機器に、前記第1通信が可能である一方で前記第2通信が不可能な特定機器が存在するか否かを判定し、前記特定機器が存在すると判定した場合、前記機器と前記第1通信を実行し、前記特定機器が存在しないと判定した場合、前記機器と前記第2通信を実行し、前記機器との通信を前記第2通信によって実行する状態において、前記空調システムが有する前記機器に前記特定機器が存在するか否かを判定し、前記特定機器が存在すると判定した場合、前記特定機器が存在する旨を、前記空調システムが有する前記機器のうち代表として設定された代表機器に送信し、前記代表機器から通信方式の変更指示を受信した場合、前記機器と通信する通信方式を前記第2通信方式から前記第1通信方式に変更する。
【0006】
また、本開示における通信機器の制御方法は、少なくとも第1通信方式による第1通信が可能な機器と空調システムを構成し、前記機器と、前記第1通信又は第2通信方式による第2通信を実行する通信機器の制御方法であって、前記通信機器が起動した際、前記空調システムが有する前記機器に、前記第1通信が可能である一方で前記第2通信が不可能な特定機器が存在するか否かを判定し、前記特定機器が存在すると判定した場合、前記機器と前記第1通信を実行し、前記特定機器が存在しないと判定した場合、前記機器と前記第2通信を実行し、前記機器との通信を前記第2通信によって実行する状態において、前記空調システムが有する前記機器に前記特定機器が存在するか否かを判定し、前記特定機器が存在すると判定した場合、前記特定機器が存在する旨を、前記空調システムが有する前記機器のうち代表として設定された代表機器に送信し、前記代表機器から通信方式の変更指示を受信した場合、前記機器と通信する通信方式を前記第2通信方式から前記第1通信方式に変更する。
【0007】
また、本開示におけるプログラムは、少なくとも第1通信方式による第1通信が可能な機器と空調システムを構成し、前記機器と、前記第1通信又は第2通信方式による第2通信を実行する通信機器のプロセッサに、前記通信機器が起動した際、前記空調システムが有する前記機器に、記第1通信が可能である一方で前記第2通信が不可能な特定機器が存在するか否かを判定させ、前記特定機器が存在すると判定した場合、前記機器と前記第1通信を実行させ、前記特定機器が存在しないと判定した場合、前記機器と前記第2通信を実行させ、前記機器との通信を前記第2通信によって実行する状態において、前記空調システムが有する前記機器に前記特定機器が存在するか否かを判定させ、前記特定機器が存在すると判定した場合、前記特定機器が存在する旨を、前記空調システムが有する前記機器のうち代表として設定された代表機器に送信させ、前記代表機器から通信方式の変更指示を受信した場合、前記機器と通信する通信方式を前記第2通信方式から前記第1通信方式に変更させる。
【0008】
また、本開示における制御機器は、少なくとも第1通信方式による第1通信が可能な機器と空調システムを構成し、且つ、前記機器と前記第1通信又は第2通信方式による第2通信を実行する通信機器と、通信する制御機器制御部を備え、前記制御機器制御部は、前記通信機器と前記機器との通信が前記第2通信によって実行される状態において、前記空調システムが有する前記機器に前記第1通信が可能である一方で前記第2通信が不可能な特定機器が存在することを示す存在情報を、前記通信機器から受信した場合、前記存在情報の受信に関して所定の条件が成立すると、通信方式を前記第2通信方式から前記第1通信方式に変更する変更指示情報を前記通信機器に送信する。
【発明の効果】
【0009】
本開示における通信機器、通信機器の制御方法、プログラム、及び制御機器は、機器との通信を第2通信によって実行する状態において特定機器が存在する場合、通信機器が、空調システムが有する各機器と通信する通信方式を特定機器に対応する通信方式に変更する。そのため、空調システムが有する機器に、既に行われている通信の通信方式に対応しない機器が登場した場合でも、空調システムが有する各機器と通信できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1における空調システムの構成の一例を示す図
図2】実施の形態1における空調システムの構成の一例を示す図
図3】実施の形態1における空調システムの動作の具体例を説明するための図
図4】実施の形態1における空調システムの動作の具体例を説明するための図
図5】実施の形態1における第3処理における通信機器の動作を示すフローチャート
図6】実施の形態1における第3処理に係わる制御装置の動作を示すフローチャート
図7】実施の形態1における空調システムの動作の具体例を説明するための図
図8】実施の形態1における空調システムの動作の具体例を説明するための図
図9】実施の形態2における第3処理における通信機器の動作を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0011】
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、特許文献1のように機器間の通信方法を変更するという技術があった。しかしながら、特許文献1は、制御端末と管理装置との通信方法を変更する技術を開示するが、制御端末と空調機とを含むシステムにおける機器間については考慮していない。そのため、特許文献1は、このシステムで既に行われている通信の通信方式に対応しない機器が、このシステムに登場した場合、制御端末や空調機などの通信機器がこのシステムが有する各機器と通信できない事態が発生すると言う課題を発明者らは発見し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
そこで、本開示は、空調システムが有する機器に、既に行われている通信の通信方式に対応しない機器が登場した場合でも、空調システムが有する各機器と通信できる通信機器、通信機器の制御方法、プログラム、及び制御機器を提供する。
【0012】
以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明を省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0013】
(実施の形態1)
[1-1.構成]
[1-1-1.空調システムの構成]
図1、及び図2は、空調システム1000の構成の一例を示す図である。
【0014】
空調システム1000は、室内機1、室外機2、及び室内機1と室外機2とを制御する制御装置3を備え、被空調空間の空気を調和するシステムである。空調システム1000は、大型のビルや学校などの施設に適用される。
以下、室内機1、室外機2、及び制御装置3を区別しない場合、「機器」といい「4」の符号を付して、「機器4」と表現する。制御装置3は、「制御機器」の一例に対応する。
【0015】
本実施の形態の空調システム1000は、室内機1A、1B、1Cの3台の室内機1と、2台の室外機2と、1台の制御装置3とを備えている。図1では、室外機2として、第1室外機21A、21Bの2台の第1室外機21を備えている空調システム1000を例示している。また、図2では、室外機2として、第1室外機21Aと、第2室外機22とを備えている空調システム1000を例示している。
【0016】
室内機1、第1室外機21、及び制御装置3は、第1通信方式による第1通信、及び第1通信方式と相違する第2通信方式による第2通信が可能である。第1通信方式は、第2通信方式よりも通信速度が遅い通信方式である。第2室外機22は、特定機器である。特定機器とは、第1通信が可能である一方で第2通信が不可能な機器を指す。すなわち、第2室外機22は、第1通信方式に対応している一方で、第2通信方式には対応していない。
以下、室内機1、及び第1室外機21を区別しない場合、「通信機器」といい「5」の符号を付して、「通信機器5」と表現する。
【0017】
なお、第1通信及び第2通信が可能な機器4と、特定機器とが空調システム1000に混在するのは、例えば、以下の理由による。一般的に、空調システム1000が有する機器4は、10年や15年などの長期に亘って使用される。そのため、通信方式として第1通信方式がまず登場し、次に通信速度が向上した第2通信方式が登場したとしても、空調システム1000においては、全ての機器4が第2通信方式に対応する機器4に入れ替えられることがなく、故障やリニューアル等の所定のタイミングによって順次入れ替えが発生する。そのため、空調システム1000においては、第1通信及び第2通信が可能な機器4と、特定機器とが混在する。
【0018】
空調システム1000には、代表機器が存在する。代表機器は、空調システム1000において、機器4の中で代表として設定された機器である。本実施の形態では、空調システム1000が有する機器4のうち、制御装置3が代表機器に設定されている。
【0019】
[1-2.室内機の構成]
図1、及び図2では、室内機1の制御系の構成も併せて示している。なお、本実施の形態の室内機1の各々は、同様の構成であるため、図1及び図2では、代表して室内機1Aの構成を示している。
室内機1は、室内機制御部10、第1室内機通信部11、及び第2室内機通信部12を備える。
【0020】
室内機制御部10は、室内機1の各部を制御する。室内機制御部10は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processor Unit)などのプロセッサである室内機プロセッサ100と、室内機メモリ110と、他の装置やセンサ類を接続するためのインターフェース回路とを備え、室内機1の各部を制御する。なお、図示を省略しているが、室内機制御部10が具備するこのインターフェース回路には、各種のセンサや、送風ファン、膨張弁などの室内機1が具備する各種機器が接続されている。
【0021】
室内機メモリ110は、プログラムやデータを記憶するメモリである。室内機メモリ110は、制御プログラム111、室内機プロセッサ100に処理されるデータを記憶する。室内機メモリ110は、不揮発性の記憶領域を有する。また、室内機メモリ110は、揮発性の記憶領域を備え、室内機プロセッサ100のワークエリアを構成してもよい。室内機メモリ110は、例えばROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)によって構成される。
【0022】
第1室内機通信部11は、通信回路などの第1通信方式に従った通信ハードウェアを備え、室内機制御部10の制御に従って、他の機器4と第1通信を行う。
【0023】
第2室内機通信部12は、通信回路などの第2通信方式に従った通信ハードウェアを備え、室内機制御部10の制御に従って、他の機器4と第2通信を行う。
【0024】
室内機プロセッサ100は、室内機メモリ110から制御プログラム111を読み出して実行することにより、室内機通信制御部101として機能する。
【0025】
室内機通信制御部101は、第1室内機通信部11を介して機器4と通信する。
また、室内機通信制御部101は、第2室内機通信部12を介して機器4と通信する。室内機通信制御部101は、機器4と第2通信を実行している状態では、第1通信によるデータの受信を待機する。
また、室内機通信制御部101は、機器4との通信に係わる処理を実行する。
【0026】
[1-3.室外機の構成]
図1及び図2では、室外機2の制御系の構成も併せて示している。なお、本実施の形態の第1室外機21A、21Bの各々は、同様の構成であるため、図1及び図2では、第1室外機21A、21Bのうち代表して第2室外機21Bの構成を示している。また、本実施の形態の第1室外機21と第2室外機22とは、構成が異なるため、図2では、第2室外機22の構成を示している。
【0027】
まず、第1室外機21の構成から説明する。
第1室外機21は、第1室外機制御部23、第1室外機通信部24、及び第2室外機通信部25を備える。
【0028】
第1室外機制御部23は、第1室外機21の各部を制御する。第1室外機制御部23は、CPUやMPUなどのプロセッサである第1室外機プロセッサ200と、第1室外機メモリ210と、他の装置やセンサ類を接続するためのインターフェース回路とを備え、第1室外機21の各部を制御する。なお、図示を省略しているが、第1室外機制御部23が具備するこのインターフェース回路には、圧縮機や、送風ファン、各種センサなどの第1室外機21が具備する各種機器が接続されている。
【0029】
第1室外機メモリ210は、プログラムやデータを記憶するメモリである。第1室外機メモリ210は、制御プログラム211、第1室外機プロセッサ200に処理されるデータを記憶する。第1室外機メモリ210は、不揮発性の記憶領域を有する。また、第1室外機メモリ210は、揮発性の記憶領域を備え、第1室外機プロセッサ200のワークエリアを構成してもよい。第1室外機メモリ210は、例えばROMやRAMによって構成される。
【0030】
第1室外機通信部24は、通信回路などの第1通信方式に従った通信ハードウェアを備える。第1室外機21が具備する第1室外機通信部24は、第1室外機制御部23の制御に従って、他の機器4と第1通信を行う。
【0031】
第2室外機通信部25は、通信回路などの第2通信方式に従った通信ハードウェアを備える。第1室外機21が具備する第2室外機通信部25は、第1室外機制御部23の制御に従って、他の機器4と第2通信を行う。
【0032】
第1室外機プロセッサ200は、第1室外機メモリ210が記憶する制御プログラム211を読み出して実行することにより、第1室外機通信制御部201として機能する。
【0033】
第1室外機通信制御部201は、第1室外機通信部24を介して機器4と通信する。
また、第1室外機通信制御部201は、第2室外機通信部25を介して機器4と通信する。第1室外機通信制御部201は、機器4と第2通信を実行している状態では、第1通信によるデータの受信を待機する。
また、第1室外機通信制御部201は、機器4との通信に係わる処理を実行する。
【0034】
以下、室内機通信制御部101、及び第1室外機通信制御部201を区別しない場合、「制御部」といい「501」の符号を付して、「制御部501」と表現する。
また、以下、室内機プロセッサ100、及び第1室外機プロセッサ200を区別しない場合、「プロセッサ」といい「500」の符号を付して、「プロセッサ500」と表現する。
また、以下、制御プログラム111、及び制御プログラム211を区別しない場合、「プログラム」といい「511」の符号を付して、「プログラム511」と表現する。
【0035】
次に、第2室外機22の構成について説明する。
第2室外機22は、第2室外機制御部26、及び第1室外機通信部24を備える。
【0036】
第2室外機制御部26は、第2室外機22の各部を制御する。第2室外機制御部26は、CPUやMPUなどのプロセッサである第2室外機プロセッサ220と、第2室外機メモリ230と、他の装置やセンサ類を接続するためのインターフェース回路とを備え、第2室外機22の各部を制御する。なお、図示を省略しているが、第2室外機制御部26が具備するこのインターフェース回路には、圧縮機や、送風ファン、各種センサなどの第2室外機22が具備する各種機器が接続されている。
【0037】
第2室外機メモリ230は、プログラムやデータを記憶するメモリである。第2室外機メモリ230は、制御プログラム231、第2室外機プロセッサ220に処理されるデータを記憶する。第2室外機メモリ230は、不揮発性の記憶領域を有する。また、第2室外機メモリ230は、揮発性の記憶領域を備え、第2室外機プロセッサ220のワークエリアを構成してもよい。第2室外機メモリ230は、例えばROMやRAMによって構成される。
【0038】
第2室外機22が具備する第1室外機通信部24は、第2室外機制御部26の制御に従って、他の機器4と第1通信を行う。
【0039】
第2室外機プロセッサ220は、第2室外機メモリ230が記憶する制御プログラム231を読み出して実行することにより、第2室外機通信制御部202として機能する。
【0040】
第2室外機通信制御部202は、第1室外機通信部24を介して機器4と通信する。また、第2室外機通信制御部202は、機器4との通信に係わる処理を実行する。
【0041】
[1-4.制御装置の構成]
制御装置3は、制御装置制御部30、第1制御装置通信部31、及び第2制御装置通信部32を備える。
【0042】
制御装置制御部30は、制御装置3の各部を制御する。制御装置制御部30は、CPUやMPUなどのプロセッサである制御装置プロセッサ300と、制御装置メモリ310と、他の装置やセンサ類を接続するためのインターフェース回路とを備え、制御装置3の各部を制御する。
【0043】
制御装置メモリ310は、プログラムやデータを記憶するメモリである。制御装置メモリ310は、制御プログラム311、制御装置プロセッサ300に処理されるデータを記憶する。制御装置メモリ310は、不揮発性の記憶領域を有する。また、制御装置メモリ310は、揮発性の記憶領域を備え、制御装置プロセッサ300のワークエリアを構成してもよい。制御装置メモリ310は、例えばROMやRAMによって構成される。
【0044】
第1制御装置通信部31は、通信回路などの第1通信方式に従った通信ハードウェアを備え、制御装置制御部30の制御に従って、他の機器4と第1通信を行う。
【0045】
第2制御装置通信部32は、通信回路などの第2通信方式に従った通信ハードウェアを備え、制御装置制御部30の制御に従って、他の機器4と第2通信を行う。
【0046】
制御装置プロセッサ300は、制御装置メモリ310から制御プログラム311を読み出して実行することにより、制御装置通信制御部301として機能する。
制御装置通信制御部301は、「制御機器制御部」の一例に対応する。
【0047】
制御装置通信制御部301は、第1制御装置通信部31を介して機器4と通信する。
また、制御装置通信制御部301は、第2制御装置通信部32を介して機器4と通信する。制御装置通信制御部301は、機器4と第2通信を実行している状態では、第1通信によるデータの受信を待機する。
また、制御装置通信制御部301は、機器4との通信に係わる処理を実行する。
【0048】
[1-2.動作]
次に、空調システム1000の各部の動作について説明する。
【0049】
[1-2-1.第1処理]
まず、第1処理について説明する。
第1処理は、特定機器が行う処理である。本実施の形態では、第2室外機22が第1処理を行う。
第2室外機通信制御部221は、第2室外機22が起動すると第1処理を開始する。第2室外機通信制御部221は、第1処理において、所定周期で第1通信により機器4にデータを送信する。
【0050】
[1-2-2.第2処理]
次に、第2処理について説明する。
第2処理は、第1通信及び第2通信が可能な機器4が行う処理である。本実施の形態では、室内機1、第1室外機21、及び制御装置3が第2処理を実行する。
【0051】
室内機通信制御部101は、室内機1が起動すると第2処理を開始する。室内機通信制御部101は、第2処理において、空調システム1000が有する機器4に特定機器が存在するか否かを判定する。詳述すると、室内機通信制御部101は、室内機1が起動してから所定期間以内に、第1通信によりデータを受信した場合、空調システム1000が有する機器4に特定機器が存在すると判定する。室内機通信制御部101は、室内機1が起動してから所定期間以内に、第1通信によりデータを受信しない場合、空調システム1000が有する機器4に特定機器が存在しないと判定する。ここで、この所定期間としては、例えば1分である。室内機通信制御部101は、第2処理において、空調システム1000が有する機器4に特定機器が存在すると判定した場合、機器4との通信を第1通信に設定する。一方、室内機通信制御部101は、第2処理において、空調システム1000が有する機器4に特定機器が存在しないと判定した場合、機器4との通信を第2通信に設定する。
【0052】
第1室外機通信制御部201は、第1室外機21が起動すると第2処理を開始する。第1室外機通信制御部201は、室内機通信制御部101と同様に、第2処理を実行する。
【0053】
制御装置通信制御部301は、制御装置3が起動すると第2処理を開始する。制御装置通信制御部301は、室内機通信制御部101と同様に、第2処理を実行する。
【0054】
図3を参照して、空調システム1000の動作の具体例を説明する。
図3は、空調システム1000の動作の具体例を説明するための図である。
図3に示す空調システム1000は、図1に示す空調システム1000であり、特定機器を有していない。
【0055】
図3は、空調システム1000の状態が状態J1から状態J2に移る態様を示している。
図3に示す状態J1は、空調システム1000が有する各機器4が起動していない状態を示している。
図3に示す状態J2は、空調システム1000が有する各機器4が起動している状態を示している。
なお、図3では、起動前の機器4を破線で示し、起動後の機器4を実線で示している。
【0056】
空調システム1000が有する各機器4は、第1通信、及び第2通信が可能である。そのため、空調システム1000の各機器4は、起動した際に第2処理を実行する一方で、第1処理を実行しない。よって、空調システム1000の各機器4は、どの順番で起動しても、起動してからの所定期間内に第1通信によってデータを受信することがない。そのため、空調システム1000の各機器4は、起動後、機器4との通信を第2通信に設定し、機器4の間で第2通信を行うことになる。
【0057】
図4を参照して、空調システム1000の動作の具体例を説明する。
図4は、空調システム1000の動作の具体例を説明するための図である。
図4に示す空調システム1000は、図2に示す空調システム1000であり、特定機器である第2室外機22を有している。
【0058】
図4は、空調システム1000の状態が状態J3から状態J4に移る態様を示している。
図4に示す状態J3は、制御装置3、第1室外機21A、及び室内機1が起動していない状態を示し、第2室外機22が起動している状態を示している。
図4に示す状態J4は、空調システム1000が有する各機器4が起動している状態を示している。
なお、図4では、起動前の機器4を破線で示し、起動後の機器4を実線で示している。
【0059】
状態J3において、制御装置3、第1室外機21A、及び室内機1が起動すると、制御装置3、第1室外機21A、及び室内機1は、第2処理を開始する。状態J3では第2室外機22が第1通信によりデータを送信しているため、制御装置3、第1室外機21A、及び室内機1は、起動してから所定期間内に第1通信によってデータを受信する。そのため、制御装置3、第1室外機21A、及び室内機1は、起動後、機器4との通信を第1通信に設定し、機器4の間で第1通信を行うことになる。
このように、第2室外機22が起動している状態で、制御装置3、及び通信機器5が起動した場合、空調システム1000における通信が第1通信に設定される。そのため、第2室内機22に第2通信によるデータが送信されてないため、第2室内機22にとって無駄なデータを第2室内機22に送信することを抑制できる。
【0060】
[1-2-3.第3処理]
次に、第3処理について説明する。
第3処理は、代表機器を除く、第1通信及び第2通信が可能な機器4が行う処理である。本実施の形態では、室内機1、及び第1室外機21、すなわち通信機器5が第3処理を実行する。第3処理は、機器4との通信を第2通信によって実行する状態において行われる。換言すると、第3処理は、機器4との通信を第2通信に設定している状態において行われる。
【0061】
図5は、第3処理における通信機器5の動作を示すフローチャートFAである。
図6は、第3処理に係わる制御装置3の動作を示すフローチャートFBである。
【0062】
図5のフローチャートFAで示すように、制御部501は、空調システム1000が有する機器4に特定機器が存在するか否かを判定する(ステップSA1)。ステップSA1において、制御部501は、第1通信によりデータを受信した場合、空調システム1000が有する機器4に特定機器が存在すると判定し、第1通信によりデータを受信しない場合、空調システム1000が有する機器の中に特定機器が存在しないと判定する。
【0063】
制御部501は、空調システム1000が有する機器4に特定機器が存在しないと判定した場合(ステップSA1:NO)、処理をステップSA3に移行させる。
【0064】
制御部501は、空調システム1000が有する機器4に特定機器が存在すると判定した場合(ステップSA1:YES)、特定機器が存在する旨を示す存在情報を第2通信によって制御装置3に送信する(ステップSA2)。なお、ステップSA2において、存在情報の送信は、第1通信によって行われてもよい。
【0065】
図6のフローチャートFBで示すように、制御装置通信制御部301は、第1条件、及び第2条件のいずれかが成立したか否かを判定する(ステップSB1)。
第1条件、及び第2条件は、「所定の条件」の一例に対応する。
【0066】
第1条件は、所定期間(例えば、1分)内に所定台数(例えば3台)の通信機器5から存在情報を受信したこと。なお、この所定期間及び所定台数は、括弧書きの例示に限定されない。
第2条件は、1台の通信機器5から所定期間(例えば、1分)内に所定数(例えば3つ)の存在情報を受信したこと。なお、この所定期間及び所定数は、括弧書きの例示に限定されない。
【0067】
制御装置通信制御部301は、第1条件、及び第2条件のいずれかが成立していないと判定した場合(ステップSB1:NO)、処理をステップSB1に戻し、再度ステップSB1の処理を行う。
【0068】
制御装置通信制御部301は、第1条件、及び第2条件のいずれかが成立したと判定した場合(ステップSB1:YES)、停止指示情報を通信機器5の各々に第2通信によって送信する(ステップSB2)。停止指示情報は、第2通信の停止を指示する情報である。なお、ステップSB2の送信は、第1通信によって行われてもよい。
【0069】
図5のフローチャートFAで示すように、制御部501は、ステップSA3において、停止指示情報を受信したか否かを判定する(ステップSA3)。
【0070】
制御部501は、停止要求情報を受信していないと判定した場合(ステップSA3:NO)、処理をステップSA1に戻し、再度ステップSA1の処理を行う。
【0071】
一方、制御部501は、停止指示情報を受信したと判定した場合(ステップSA3:YES)、第2通信の停止を開始する(ステップSA4)。
【0072】
図6のフローチャートFBで示すように、制御装置通信制御部301は、第1通信によりデータを受信したか否かを判定する(ステップSB3)。
【0073】
制御装置通信制御部301は、第1通信によりデータを受信していないと判定した場合(ステップSB3:NO)、停止指示情報を送信してから所定期間(例えば1分)が経過したか否かを判定する(ステップSB4)。なお、この所定期間は、括弧書きの例示に限定されない。
【0074】
制御装置通信制御部301は、停止指示情報を送信してから所定期間が経過していないと判定した場合(ステップSB4:NO)、処理をステップSB3に戻し、再度ステップSB3の判定を行う。
【0075】
制御装置通信制御部301は、停止指示情報を送信してから所定期間が経過したと判定した場合(ステップSB4:YES)、開始指示情報を通信機器5の各々に第1通信によって送信する(ステップSB5)。開始指示情報は、第2通信の開始を指示する情報である。
【0076】
ステップSB3の説明に戻り、制御装置通信制御部301は、第1通信によりデータを受信したと判定した場合(ステップSB3:YES)、変更指示情報を通信機器5の各々に第1通信によって送信する(ステップSB6)。変更指示情報は、機器4と通信する通信方式を第2通信方式から第1通信方式へ変更することを指示する情報である。
【0077】
次いで、制御装置通信制御部301は、機器4との通信の通信方式を第2通信方式から第1通信方式に変更する(ステップSB7)。
【0078】
図5のフローチャートFAで示すように、制御部501は、開始指示情報を受信したか、変更指示情報を受信したかを判定する(ステップSA5)。
【0079】
開始指示情報を受信したと判定した場合(ステップSA5:開始指示情報)、制御部501は、第2通信を再開する(ステップSA6)。
【0080】
一方、変更指示情報を受信したと判定した場合(ステップSA5:変更指示情報)、制御部501は、機器4との通信の通信方式を第2通信方式から第1通信方式に変更する(ステップSA7)。
【0081】
なお、制御部501は、第2通信を停止してから、所定時間以上、開始指示情報、及び変更指示情報を受信しなかった場合、第2通信を開始する。これにより、何らかの理由で開始指示情報及び変更指示情報が受信しなかった場合でも、空調システム1000においては、通信を再開できる。
【0082】
図7を参照して、空調システム1000の動作の具体例を説明する。
図7は、空調システム1000の動作の具体例を説明するための図である。
図7に示す空調システム1000は、図2に示す空調システム1000であり、特定機器である第2室外機22を有している。
【0083】
図7は、空調システム1000の状態が状態J5から状態J6に移る態様を示している。
図7に示す状態J5は、制御装置3、第1室外機21A、及び室内機1が起動している状態を示し、第2室外機22が起動していない状態を示している。
図7に示す状態J6は、空調システム1000が有する各機器4が起動している状態を示している。
なお、図7では、起動前の機器4を破線で示し、起動後の機器4を実線で示している。
【0084】
状態J5において、第2室外機22が起動すると、第2室外機22は、第1処理を行うため、第1通信によって各機器4にデータを送信する。通信機器5は、第1通信によってデータを受信するため、第3処理において、制御装置3に存在情報を送信する。制御装置3は、第1条件及び第2条件のいずれかが成立すると判定し、通信機器5の各々に停止指示情報を送信し、その後、所定期間以内に第1通信によりデータを受信し、その後、通信機器5の各々に変更指示情報を送信する。そのため、空調システム1000の状態が状態J5から状態J6に移り、通信機器5は、第2室外機22の起動後、機器4との通信を第1通信に設定し、機器4の間で第1通信を行うことになる。また、制御機器3は、第2室外機22の起動後、機器4との通信を第1通信に設定し、機器4の間で第1通信を行うことになる。
このように、第2室外機22が後で起動した場合、空調システム1000における通信が第2通信から第1通信に変更される。そのため、第2室外機22が後で起動した場合でも、空調システム1000は、第2室外機22の起動後、第1通信を実行できる。
【0085】
[1-2-4.第4処理]
次に、第4処理について説明する。
第4処理は、代表機器に設定されている機器4が行う処理である。
また、第4処理は、各機器4が機器4間での通信を第1通信に設定している状態において、通信機器5が代表機器に第2通信によってデータを送信した場合に実行される処理である。
【0086】
制御装置通信制御部301は、機器4間での通信が第1通信に設定されている状態において、第2通信によってデータを受信した場合、第4処理を開始する。制御装置通信制御部301は、第4処理において、第2処理の実行指示を、通信機器5に送信し、且つ、自信が第2処理を実行する。
【0087】
図8を参照して、空調システム1000の動作の具体例を説明する。
図8は、空調システム1000の動作の具体例を説明するための図である。
図8に示す空調システム1000は、図2に示す空調システム1000であり、特定機器である第2室外機22を有している。
【0088】
図8は、空調システム1000の状態が、状態J7、状態J8、状態J9の順に移る態様を示している。
図8に示す状態J7は、制御装置3、第1室外機21A、室内機1B、室内機1C、及び第2室外機22が起動している状態を示し、室内機1Aが起動していない状態を示している。また、図8に示す状態J7は、制御装置3、第1室外機21A、室内機1B、及び室内機1Cが、機器4との通信を第1通信に設定している状態を示している。
図8に示す状態J8は、空調システム1000の各機器4が起動している状態を示している。また、図8に示す状態J7は、第2処理を実行したものの室内機1Aが何かしらの理由で第1通信によってデータを受信できず、機器4との通信を第2通信に設定している状態を示している。
図8に示す状態J9は、空調システム1000の各機器4が機器4との通信を第1通信に設定している状態を示している。
なお、図8では、起動前の機器4を破線で示し、起動後の機器4を実線で示している。
【0089】
状態J7において、室内機1Aが起動すると、室内機1Aは、第2処理を開始する。室内機1Aは、何らかの理由で第1通信によってデータを受信できず、第2処理において特定機器が存在しないと誤判定する。この誤判定により、空調システム1000は、状態J7から状態J8に移行する。状態J8において、室内機1Aは、第2室外機22から第1通信によってデータを受信すると、第3処理を開始し、存在情報を制御装置3に送信する。制御装置3は、存在情報を第1通信によって受信するため、第4処理を開始し、通信機器5に第2処理の実行指示を送信し、且つ、自信も第2処理を開始する。これにより、空調システム1000は、状態J8から状態J9に移行する。
このように、特定機器の起動後に通信機器5が起動し、且つ、通信機器5が何らかの理由で第2処理において第1通信によってデータを受信できなかった場合でも、第4処理によって、空調システム1000の各機器4は、第1通信を実行できる。
【0090】
[1-3.効果等]
以上、説明したように、通信機器5は、第1通信方式による第1通信と第2通信方式による第2通信とが可能である。通信機器5は、空調システム1000が有し少なくとも第1通信が可能な機器4と、第1通信又は第2通信を実行する制御部501を備える。制御部501は、通信機器5が起動した際、空調システム1000が有する機器4に特定機器が存在するか否かを判定し、特定機器が存在すると判定した場合、機器4と前記第1通信を実行し、特定機器が存在しないと判定した場合、機器4と前記第2通信を実行する。また、制御部501は、機器4との通信を第2通信によって実行する状態において、空調システム1000が有する機器4に特定機器が存在するか否かを判定し、特定機器が存在すると判定した場合、特定機器が存在する旨を、空調システム1000が有する機器4のうち代表として設定された代表機器に送信し、代表機器から通信方式の変更指示を受信した場合、機器4と通信する通信方式を第2通信方式から第1通信方式に変更する。
【0091】
これによれば、機器4との通信を第2通信によって実行する状態において特定機器が存在すると判定した場合、空調システム1000が有する各機器4と通信する通信方式を特定機器に対応する通信方式に変更する。そのため、空調システム1000が有する機器4に、既に行われている通信の通信方式に対応しない機器が登場した場合でも、空調システム1000が有する各機器と通信できる。
【0092】
制御部501は、特定機器が存在する旨を代表機器に送信した後、代表機器から第2通信の停止指示を受信した場合、第2通信を停止する。制御部501は、第2通信の停止後に変更指示を受信した場合、機器4と通信する通信方式を第2通信方式から第1通信方式に変更する。
【0093】
これによれば、第2通信を停止して通信方式を変更するため、特定機器が存在すると判定してから通信方式を変更するまでの間、第2通信によってデータを代表機器に送信することを抑えることができる。よって、その間において代表機器が第2通信によって受信したデータを処理することを抑制できるため、代表機器の処理負荷の増大を抑制しつつ、通信方式を変更できる。
【0094】
制御部501は、第2通信の停止後に、第2通信の開始指示を代表機器から受信した場合、第2通信を再開する。
【0095】
これによれば、停止した第2通信を再開できるため、第2通信の停止後、機器4との通信が再開されないといった事態の発生を防止できる。
【0096】
制御部501は、第1通信でデータを受信した場合、特定機器が存在すると判定し、第1通信でデータを受信しない場合、特定機器が存在しないと判定する。
【0097】
これによれば、特定機器の存在の判定を第1通信によるデータの受信によって行うため、正確に特定機器の存在の判定を行うことができる。よって、適切なタイミングで通信方式を変更できる。
【0098】
通信機器5の制御方法は、通信機器5が起動した際、空調システム1000が有する機器4に、特定機器が存在するか否かを判定し、特定機器が存在すると判定した場合、機器4と第1通信を実行し、特定機器が存在しないと判定した場合、機器4と前記第2通信を実行する。また、通信機器5の制御方法は、機器4との通信を第2通信によって実行する状態において、空調システム1000が有する機器4に特定機器が存在するか否かを判定し、特定機器が存在すると判定した場合、特定機器が存在する旨を、空調システム1000が有する機器4のうち代表として設定された代表機器に送信し、代表機器から通信方式の変更指示を受信した場合、機器4と通信する通信方式を第2通信方式から第1通信方式に変更する。
【0099】
これによれば、上述した通信機器5の効果と同様の効果を奏する。
【0100】
プログラム511は、プロセッサ500に、通信機器5が起動した際、空調システム1000が有する機器4に特定機器が存在するか否かを判定させ、特定機器が存在すると判定した場合、機器4と第1通信を実行させ、特定機器が存在しないと判定した場合、機器4と第2通信を実行させる。また、プログラム511は、プロセッサ500に、機器4との通信を第2通信によって実行する状態において、空調システム1000が有する機器4に特定機器が存在するか否かを判定させ、特定機器が存在すると判定した場合、特定機器が存在する旨を、空調システム1000が有する機器4のうち代表として設定された代表機器に送信させ、代表機器から通信方式の変更指示を受信した場合、機器4と通信する通信方式を第2通信方式から第1通信方式に変更させる。
【0101】
これによれば、上述した通信機器5の効果と同様の効果を奏する。
【0102】
制御装置3は、少なくとも第1通信方式による第1通信が可能な機器4と空調システム1000を構成し、且つ、機器4と第1通信又は第2通信方式による第2通信を実行する通信機器5、と通信する制御装置通信制御部301を備える。制御装置通信制御部301は、通信機器5と機器4との通信が第2通信によって実行される状態において、空調システム1000が有する機器4に特定機器が存在することを示す存在情報を、通信機器5から受信した場合、存在情報の受信に関して第1条件、及び第2条件のいずれかが成立すると、通信方式を第2通信方式から第1通信方式に変更する変更指示情報を通信機器5に送信する。
【0103】
これによれば、上述した通信機器5の効果と同様の効果を奏する。
【0104】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。
[2-1.構成]
実施の形態2における空調システム1000の各部の構成は、実施の形態1と同様である。
【0105】
[2-2.動作]
実施の形態2は、実施の形態1と比較し、第3処理に係わる制御装置3の動作、及び第3処理における通信機器5の動作が異なる。
【0106】
実施の形態2における制御装置3は、第3処理に係わる動作において、実施の形態1で説明したステップSB2、SB3、SB4、SB5を省略する。すなわち、制御装置3は、第1条件、及び第2条件2のいずれかが成立した場合、変更指示情報を通信機器5の各々に送信する。
【0107】
図9は、実施の形態2の第3処理における通信機器5の動作を示すフローチャートFCである。図9の説明では、図5のステップと同様のステップについては同一の符号を付し、その詳細な説明を適宜に省略する。
【0108】
制御部501は、存在情報を制御装置3に送信すると、変更指示情報を制御装置3から受信したか否かを判定する(ステップSC1)。制御部501は、変更指示情報を受信していないと判定した場合(ステップSC1:NO)、処理をステップSA1に戻し、再度ステップSA1の処理を行う。
【0109】
一方、制御部501は、変更指示情報を受信したと判定した場合(ステップSC1:YES)、通信方式を第2通信方式から第1通信方式に変更する(ステップSA7)。
【0110】
[2-3.効果等]
上述した実施の形態2によれば、上述した実施の形態1と同様の効果を奏する。また、実施の形態2は、制御装置3が停止指示情報を送信しないため、制御装置3の処理を簡便にできる。また、実施の形態2によれば、停止指示情報に係わる処理の時間分、速やかに、空調システム1000の各機器4が通信方式を第2通信方式から第1方式に変更できる。
【0111】
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。
[3-1.構成]
実施の形態3における空調システム1000の各部の構成は、実施の形態1と同様である。実施の形態3では、空調システム1000において代表機器が設定されていない。
【0112】
[3-2.動作]
実施の形態3は、実施の形態1と比較し、第3処理に係わる制御装置3の動作、及び第3処理における通信機器5の動作が異なる。
実施の形態3において、制御装置3、室内機1、及び第1室外機21は、所定期間(例えば1分)に所定回数(例えば3回)、第1通信によってデータを受信した場合、通信方式を第2通信方式から第1通信方式に変更する。この所定期間及び所定回数は、括弧書きの例に限定されない。
【0113】
[3-3.効果等]
上述した実施の形態3によれば、上述した実施の形態1と同様の効果を奏する。また、実施の形態3によれば、実施の形態1、2と比較して、速やかに、空調システム1000の各機器4が通信方式を第2通信方式から第1通信方式に変更できる。
【0114】
(実施の形態4)
次に、実施の形態4について説明する。
[4-1.構成]
実施の形態4における空調システム1000の各部の構成は、実施の形態1と同様である。
【0115】
[4-2.動作]
実施の形態4は、実施の形態1と比較し、第4処理における制御装置3の動作が異なる。
実施の形態4において、制御装置3は、第4処理において、第2処理の実行指示の代わりに、通信方式を第1通信方式に変更する指示を通信機器5の各々に送信する。
【0116】
[4-3.効果等]
上述した実施の形態4によれば、上述した実施の形態1と同様の効果を奏する。
【0117】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する例示として、上記実施の形態1、2、3、4を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1、2、3、4で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
【0118】
上述した実施の形態では、ステップSB5、SB6の送信を第1通信で行う場合を例示したが、他の実施の形態では、ステップSB5、SB6の送信を第2通信で行ってもよい。
【0119】
上述した実施の形態に係わる他の実施の形態では、空調システム1000全体で行われている通信の通信方式が何の通信方式であるかのデータを、代表機器が記憶する構成としてもよい。この他の実施の形態では、通信機器5が起動すると、通信機器5が代表機器に通信方式が決定しているか否かを問い合わせる。代表機器は、この問い合わせに対して、空調システム1000全体の通信方式が決定している場合は決定している通信方式の種類を応答として返し、通信方式が決定していない場合は通信方式が決定していない旨を応答として返す。そして、この他の実施の形態の通信機器5は、問い合わせの応答として通信方式の種類を受信した場合、機器4と行う通信の通信方式を、受信した種類の通信方式に変更する。また、この他の実施の形態の通信機器5は、問い合わせの応答として通信方式が決定していない旨を受信した場合、第2処理を実行する。
この他の実施の形態によれば、通信機器5が不必要に第2処理を実行することを抑制でき、且つ、第2処理が不要な場合は速やかに機器4と行う通信の通信方式を適切な通信方式に設定できる。
【0120】
また、通信機器5が起動時に通信方式が決定しているか否かを問い合わせる構成では、空調システム1000全体の通信方式が第1通信方式に決定している状態で、特定機器が通信機器5に変更される場合があり得る。この場合、代表機器には第1通信方式に決定しているデータが記憶されているため、通信機器5への変更により、空調システム1000に特定機器が存在しなくなっても、空調システム1000が有する機器4は、機器4との間で第1通信を行うことになる。そこで、特定機器が通信機器5に変更された場合、空調システム1000に係わる者(例えば、ユーザや管理者)は、代表機器に対して、リセット操作を行い、代表機器が記憶している空調システム1000全体の通信方式に関するデータを消去する。これにより、通信機器5は、再起動によって第2処理を実行できるため、機器4との通信方式を第2通信方式に設定できる。
【0121】
上述した実施の形態では、第1通信方式は、第2通信方式よりも通信速度が遅い通信方式として説明した。しかしながら、第1通信方式と第2通信方式との関係は、この関係に限定されず、第1通信方式のほうが第2通信方式よりも通信速度が早くても良いし、通信速度に相違がなく単純に通信方式が違うだけでもよい。
【0122】
上述した実施の形態1、2、4では、代表機器及び制御機器として制御装置3を例示したが、代表機器及び制御機器は、制御装置3でなく、室内機1Aでも室内機1Bでも室内機1Cでも第1室外機21Aでも第2室外機21Bでもよい。なお、制御装置3が代表機器及び制御機器でない場合、制御装置3は、「通信機器」の一例に対応する。
【0123】
上述した実施の形態1、2、3、4では、特定機器として第2室内機22を例示したが、特定機器は、第2室内機22以外の他の機器4でもよい。
【0124】
室内機プロセッサ100、第1室外機プロセッサ200、第2室外機プロセッサ220、及び制御装置プロセッサ300は、単一のプロセッサにより構成されてもよいし、複数のプロセッサにより構成されていてもよい。これらプロセッサは、対応する機能部を実現するようプログラムされたハードウェアでもよい。すなわち、これらプロセッサは、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)で構成されてもよい。
【0125】
図1、及び図2に示した空調システム1000の構成は一例であって、具体的な実装形態は特に限定されない。つまり、必ずしも各部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサがプログラムを実行することで各部の機能を実現する構成とすることも可能である。また、上述した実施の形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアとしてもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
【0126】
図5図6、及び図9に示す動作のステップ単位は、動作の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、動作が限定されることはない。処理内容に応じて、さらに多くのステップ単位に分割してもよい。また、1つのステップ単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。また、そのステップの順番は、本開示の趣旨に支障のない範囲で適宜に入れ替えてもよい。
【0127】
なお、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【0128】
(付記)
以上の実施の形態の記載により、下記の技術が開示される。
【0129】
(技術1)少なくとも第1通信方式による第1通信が可能な機器と共に空調システムを構成し、前記第1通信と第2通信方式による第2通信とが可能な通信機器であって、前記機器と、前記第1通信又は前記第2通信を実行する制御部を備え、前記制御部は、前記通信機器が起動した際、前記空調システムが有する前記機器に、前記第1通信が可能である一方で前記第2通信が不可能な特定機器が存在するか否かを判定し、前記特定機器が存在すると判定した場合、前記機器と前記第1通信を実行し、前記特定機器が存在しないと判定した場合、前記機器と前記第2通信を実行し、前記機器との通信を前記第2通信によって実行する状態において、前記空調システムが有する前記機器に前記特定機器が存在するか否かを判定し、前記特定機器が存在すると判定した場合、前記特定機器が存在する旨を、前記空調システムが有する前記機器のうち代表として設定された代表機器に送信し、前記代表機器から通信方式の変更指示を受信した場合、前記機器と通信する通信方式を前記第2通信方式から前記第1通信方式に変更する、通信機器。
これによれば、機器との通信を第2通信によって実行する状態において特定機器が存在すると判定した場合、空調システムが有する各機器と通信する通信方式を特定機器に対応する通信方式に変更する。そのため、空調システムが有する機器に、既に行われている通信の通信方式に対応しない機器が登場した場合でも、空調システムが有する各機器と通信できる。
【0130】
(技術2)前記制御部は、前記特定機器が存在する旨を前記代表機器に送信した後、前記代表機器から前記第2通信の停止指示を受信した場合、前記第2通信を停止し、前記第2通信の停止後に前記変更指示を受信した場合、前記機器と通信する通信方式を前記第2通信方式から前記第1通信方式に変更する、技術1に記載の通信機器。
これによれば、第2通信を停止して通信方式を変更するため、特定機器が存在すると判定してから通信方式を変更するまでの間、第2通信によってデータを代表機器に送信することを抑えることができる。よって、その間において代表機器が第2通信によって受信したデータを処理することを抑制できるため、代表機器の処理負荷の増大を抑制しつつ、通信方式を変更できる。
【0131】
(技術3)前記制御部は、前記第2通信の停止後に、前記第2通信の開始指示を前記代表機器から受信した場合、前記第2通信を再開する、技術2に記載の通信機器。
これによれば、停止した第2通信を再開できるため、第2通信の停止後、機器4との通信が再開されないといった事態の発生を防止できる。
【0132】
(技術4)前記制御部は、前記第1通信でデータを受信した場合、前記特定機器が存在すると判定し、前記第1通信でデータを受信しない場合、前記特定機器が存在しないと判定する、技術1から技術3のいずれか一つに記載の通信機器。
これによれば、特定機器の存在の判定を第1通信によるデータの受信によって行うため、正確に特定機器の存在の判定を行うことができる。よって、適切なタイミングで通信方式を変更できる。
【0133】
(技術5)少なくとも第1通信方式による第1通信が可能な機器と空調システムを構成し、前記機器と、前記第1通信又は第2通信方式による第2通信を実行する通信機器の制御方法であって、前記通信機器が起動した際、前記空調システムが有する前記機器に、前記第1通信が可能である一方で前記第2通信が不可能な特定機器が存在するか否かを判定し、前記特定機器が存在すると判定した場合、前記機器と前記第1通信を実行し、前記特定機器が存在しないと判定した場合、前記機器と前記第2通信を実行し、前記機器との通信を前記第2通信によって実行する状態において、前記空調システムが有する前記機器に前記特定機器が存在するか否かを判定し、前記特定機器が存在すると判定した場合、前記特定機器が存在する旨を、前記空調システムが有する前記機器のうち代表として設定された代表機器に送信し、前記代表機器から通信方式の変更指示を受信した場合、前記機器と通信する通信方式を前記第2通信方式から前記第1通信方式に変更する、通信機器の制御方法。
これによれば、技術1に記載の通信機器と同様の効果を奏する。
【0134】
(技術6)少なくとも第1通信方式による第1通信が可能な機器と空調システムを構成し、前記機器と、前記第1通信又は第2通信方式による第2通信を実行する通信機器のプロセッサに、前記通信機器が起動した際、前記空調システムが有する前記機器に、記第1通信が可能である一方で前記第2通信が不可能な特定機器が存在するか否かを判定させ、前記特定機器が存在すると判定した場合、前記機器と前記第1通信を実行させ、前記特定機器が存在しないと判定した場合、前記機器と前記第2通信を実行させ、前記機器との通信を前記第2通信によって実行する状態において、前記空調システムが有する前記機器に前記特定機器が存在するか否かを判定させ、前記特定機器が存在すると判定した場合、前記特定機器が存在する旨を、前記空調システムが有する前記機器のうち代表として設定された代表機器に送信させ、前記代表機器から通信方式の変更指示を受信した場合、前記機器と通信する通信方式を前記第2通信方式から前記第1通信方式に変更させる、プログラム。
これによれば、技術1に記載の通信機器と同様の効果を奏する。
【0135】
(技術7)少なくとも第1通信方式による第1通信が可能な機器と空調システムを構成し、且つ、前記機器と前記第1通信又は第2通信方式による第2通信を実行する通信機器、と通信する制御機器制御部を備え、前記制御機器制御部は、前記通信機器と前記機器との通信が前記第2通信によって実行される状態において、前記空調システムが有する前記機器に前記第1通信が可能である一方で前記第2通信が不可能な特定機器が存在することを示す存在情報を、前記通信機器から受信した場合、前記存在情報の受信に関して所定の条件が成立すると、通信方式を前記第2通信方式から前記第1通信方式に変更する変更指示情報を前記通信機器に送信する。
これによれば、技術1に記載の通信機器と同様の効果を奏する。
【産業上の利用可能性】
【0136】
以上のように、本発明に係る通信機器、通信機器の制御方法、プログラム、及び制御機器は、空調システムが有する各機器と通信する用途に利用可能である。
【符号の説明】
【0137】
1、1A、1B、1C 室内機(通信機器)
2 室外機
3 制御装置(代表機器、制御機器)
4 機器
5 通信機器
10 室内機制御部
11 第1室内機通信部
12 第2室内機通信部
21、21A、21B 第1室外機(通信機器)
22 第2室外機(特定機器)
23 第1室外機制御部
24 第1室外機通信部
25 第2室外機通信部
26 第2室外機制御部
30 制御装置制御部
31 第1制御装置通信部
32 第2制御装置通信部
100 室内機プロセッサ(プロセッサ)
101 室内機通信制御部(制御部)
111 制御プログラム(プログラム)
200 第1室外機プロセッサ(プロセッサ)
201 第1室外機通信制御部(制御部)
202 第2室外機通信制御部
211 制御プログラム(プログラム)
220 第2室外機プロセッサ
221 第2室外機通信制御部
230 第2室外機メモリ
231 制御プログラム
300 制御装置プロセッサ
301 制御装置通信制御部(制御機器制御部)
310 制御装置メモリ
311 制御プログラム
501 プロセッサ
501 制御部
511 プログラム
1000 空調システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9