(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166596
(43)【公開日】2024-11-29
(54)【発明の名称】照明装置および植物栽培装置
(51)【国際特許分類】
A01G 31/00 20180101AFI20241122BHJP
【FI】
A01G31/00 612
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023082792
(22)【出願日】2023-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】000206211
【氏名又は名称】大成建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100162396
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 泰之
(74)【代理人】
【識別番号】100194803
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 理弘
(72)【発明者】
【氏名】洞田 浩文
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 祐二
(72)【発明者】
【氏名】山中 宏夫
【テーマコード(参考)】
2B314
【Fターム(参考)】
2B314MA39
2B314NB09
2B314PD59
(57)【要約】
【課題】高さ方向での温度差を小さくすることができる照明装置と植物栽培装置を提供すること。
【解決手段】箱状の筐体と、前記筐体の内部に設けられたLEDと、前記筐体の底面に設けられた導光板と、を有し、
前記導光板が、複数個の空気吹出口を備え、
気体が、養液中を通る配管を通じて前記筐体と前記導光板とで区切られた空間に供給され、前記空気吹出口から吹き出される照明装置。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱状の筐体と、前記筐体の内部に設けられたLEDと、前記筐体の底面に設けられた導光板と、
を有し、
前記導光板が、複数個の空気吹出口を備え、
気体が、養液中を通る配管を通じて前記筐体と前記導光板とで区切られた空間に供給され、前記空気吹出口から吹き出されることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記配管が、養液タンク内の養液を通ることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記配管が、栽培ベッド内の養液を通ることを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記導光板の上面、下面のいずれか、または両方に、気流制御板を備え、
前記気流制御板により、前記空気吹出口の一部を塞ぐことが可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の照明装置を、上下方向に複数段備えることを特徴とする植物栽培装置。
【請求項6】
前記筐体が、棚板として栽培ベッドを支持可能であることを特徴とする請求項5に記載の植物栽培装置。
【請求項7】
棚板を有し、前記棚板上に栽培ベッドが載置されており、
前記棚板または前記栽培ベッドのいずれか、または両方が、複数の係止部を備え、
前記照明装置が、前記係止部と紐状体により接続されており、高さ位置を調整可能であることを特徴とする請求項5に記載の植物栽培装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、野菜等の植物に人工光を照射する照明装置と、この照明装置を有する植物栽培装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人工光を利用して野菜等の植物を栽培する植物栽培装置が用いられている。限られたスペースでより多くの植物を栽培するために、植物栽培装置は、高さ方向に多段数の棚板が設けられており、大きなものでは20段以上、高さ10メートル以上にも及ぶものが用いられている。装置の大型化に伴いLEDからの排熱が増え、さらに、装置の高層化に伴い高さ方向での温度差が大きくなるため、植物栽培装置の上方と下方とで生育速度に差が生じ、出荷時期にズレが生じるとの問題が発生している。
【0003】
本出願人らは、箱状の筐体と、筐体の内部に設けられた発光ダイオードと、筐体の内部に設けられて発光ダイオードからの光を面状に拡散させる平板状の導光部とを備え、棚板として栽培ベッドを支持可能である植物栽培装置用の照明装置を提案している(特許文献1)。
この照明装置は、LEDを栽培ベッド中の養液で冷やすものである。この照明装置により、LEDからの排熱を原因とする温度上昇を小さくすることはできるが、この照明装置は上下方向で空気を攪拌するものではないため、高さ方向での温度差を小さくするには限界があった。
【0004】
特許文献2には、植物栽培棚の背面又は側面に気流を生成する送風ファンを備える植物栽培装置が提案されている。この植物栽培装置は、水平方向の気流を生成するものであり、上下方向での空気の撹拌は限られているため、高さ方向の温度差を小さくするには限界がある。また、植物が生育するに伴い、水平方向の気流が通り抜けにくくなり、空気の攪拌が不十分になる。
特許文献3には、植物に光を照射する光照射部と、植物の周囲に気流を発生させる気流発生部とを備える栽培環境制御装置の発明が提案されている。この栽培環境制御装置は、植物の上方から空気を流すものであり、植物が生育しても同一棚内での温度を均一に保つことはできる。しかし、この栽培環境制御装置は、気流発生部近くの空気が循環するだけであるため、高さ方向での温度差を解消することはできない。また、この栽培環境制御装置は、LEDの上方に気流発生部を備えており棚板の上下間隔が大きいため、空間利用効率が低いという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012-55200号公報
【特許文献2】特開2014-82979号公報
【特許文献3】特開2022-57363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
高さ方向での温度差を小さくすることができる照明装置と植物栽培装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の課題を解決するための手段は以下の通りである。
1.箱状の筐体と、前記筐体の内部に設けられたLEDと、前記筐体の底面に設けられた導光板と、
を有し、
前記導光板が、複数個の空気吹出口を備え、
気体が、養液中を通る配管を通じて前記筐体と前記導光板とで区切られた空間に供給され、前記空気吹出口から吹き出されることを特徴とする照明装置。
2.前記配管が、養液タンク内の養液を通ることを特徴とする1.に記載の照明装置。
3.前記配管が、栽培ベッド内の養液を通ることを特徴とする1.または2.に記載の照明装置。
4.前記導光板の上面、下面のいずれか、または両方に、気流制御板を備え、
前記気流制御板により、前記空気吹出口の一部を塞ぐことが可能であることを特徴とする1.~3.のいずれかに記載の照明装置。
5.1.~4.のいずれかに記載の照明装置を、上下方向に複数段備えることを特徴とする植物栽培装置。
6.前記筐体が、棚板として栽培ベッドを支持可能であることを特徴とする5.に記載の植物栽培装置。
7.棚板を有し、前記棚板上に栽培ベッドが載置されており、
前記棚板または前記栽培ベッドのいずれか、または両方が、複数の係止部を備え、
前記照明装置が、前記係止部と紐状体により接続されており、高さ位置を調整可能であることを特徴とする5.に記載の植物栽培装置。
【発明の効果】
【0008】
本発明の照明装置は、照明装置の空気吹出口から、温度がほぼ同一の気体が吹き出されるため、高さ位置の異なる栽培空間の温度差を小さくすることができる。本発明の植物栽培装置は、高さ方向での温度差が小さいため、高さ位置が異なる栽培空間における植物の生育差が小さく、栽培期間、出荷時期を均一化することができ、生産管理が容易である。
本発明の照明装置は、照明装置の導光板から下方の植物に向けて気体を吹き出すため、植物が大きく生育しても気体の流れが阻害されない。本発明の照明装置は、吹き付ける気体により植物の蒸散作用を促進することができるため、チップバーン(葉の褐変)の発生を抑制することができ、商品価値の高い植物を生育することができる。
気流制御板により空気吹出口の一部を塞ぐことが可能である本発明の照明装置は、用いる定植パネルの定植穴の配置に応じて空気吹出口の位置を調整することができるため、チップバーンの発生をより効果的に抑制することができる。また、空気吹出口の位置を切り替えることが容易であり、市場での価格変動等に応じて栽培する植物を迅速に変更することができる。
照明装置が棚板として栽培ベッドを支持可能である本発明の植物栽培装置は、棚板の上下間隔を狭くすることができるため、より多くの棚板を設けることができ、空間利用効率を高めることができる。
照明装置の高さ位置が調整可能である本発明の植物栽培装置は、栽培する植物の種類に応じて照明装置の高さ位置を調整することができるため、異なる大きさに生育する植物であっても栽培を切り替えることが容易であり、市場での価格変動等に応じて栽培する植物を迅速に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】第一実施態様である植物栽培装置の要部の拡大概略図。
【
図3】第二実施態様である植物栽培装置の要部の拡大概略図。
【
図4】第三実施態様である植物栽培装置を説明するための図であり、(b)は(a)の矢印方向から見た図。
【
図5】第三実施態様である植物栽培装置を説明するための図であり、(b)は(a)の矢印方向から見た図。
【
図6】第四実施態様である植物栽培装置で用いる導光板と気流制御板の模式図。
【
図7】導光板と気流制御板の働きを説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
・第一実施態様
本発明の第一実施態様である植物栽培装置100の全体概略図を
図1に、要部の拡大概略図を
図2に示す。
第一実施態様である植物栽培装置は、支柱11と、支柱11に架けられた照明装置50と、栽培ベッド12を有する。また、第一実施態様である植物栽培装置100は、養液タンク13、養液ポンプ14、チラー(冷却水循環装置)15、養液用配管16を有し、養液タンク13と栽培ベッド12との間で養液が循環している。
【0011】
照明装置50は、棚板として栽培ベッド12を支持可能であり、栽培ベッド12は棚板でもある照明装置50の上面に載置されている。
栽培ベッド12は、養液が収容されて、定植パネル17が浮かべられる。栽培ベッド12は、植物栽培装置に用いられているものを特に制限することなく使用することができるが、第一実施態様である植物栽培装置100では、防水シートを上方が開放された箱状に折り曲げて形成することが、栽培ベッド12の底面(防水シート)と照明装置50の上面とがより密着して、栽培ベッド12中の養液により照明装置50を効率的に冷却できるため好ましい。
【0012】
照明装置50は、箱状の筐体51と、筐体51の内部に設けられたLED52と、筐体51の底面に設けられ、複数の空気吹出口531を備える導光板53を有する。
筐体51は、ステンレス、アルミ、プラスチック等から形成することができ、必要な強度等に応じて選択することができる。筐体51は、下方が開放されており、その内面は光反射性に優れた、白色、鏡面等であることが好ましい。
LED52は、筐体51の内部に設けられる。LED52の波長、配置等は特に制限されず、植物の栽培に適したものを選択することができる。
【0013】
導光板53は、LED52からの光を拡散して下方に照射するものであり、光合成に用いる波長帯の光が透過可能であればよく、ガラス、プラスチック等から形成することができ、透明、着色のいずれでもよい。また、必要に応じて、導光板53の表面に光を拡散、回折等するための凹凸を形成することもできる。
導光板53は、複数の空気吹出口531を備える。空気吹出口531の配置は特に制限されず、規則的、不規則的のいずれでもよいが、定植パネル17の定植穴171の上方に配置することが好ましい。
【0014】
第一実施態様である植物栽培装置100は、養液タンク13内を通るように配設された配管18と送風機181を有する。配管18は、金属、プラスチック、ゴム等の1種、または2種以上から形成することができるが、配管18内の気体を効率的に冷却する点からは養液内を通る部分は熱伝導性に優れた金属製とすることが好ましく、設置が容易で軽量な点からはプラスチック製、またはゴム製が好ましく、プラスチック製がより好ましい。
送風機181から送り出される気体は、養液内を通る配管18を通じて、筐体51と導光板53とで区切られた空間に供給され、空気吹出口531から吹き出される。気体には、必要に応じて二酸化炭素、エアロゾル状の薬剤等を加えることもできる。なお、配管18は、導光板53を通じて筐体51と導光板53とで区切られた空間に気体を供給することもできる。
【0015】
第一実施態様である植物栽培装置100は、養液タンク13内の養液を通った気体を吹き出すため、各栽培空間(照明装置と棚板とに挟まれた領域)において吹き出される気体の温度はほぼ同一であり、これにより、高さ位置の異なる栽培空間の温度差を小さくすることができる。また、この気体が、筐体51内の熱を奪って外部に放出するため、LED52を冷却することができ、LEDからの熱による温度上昇を抑制することができる。さらに、吹き出す気体が植物の蒸散作用を促進するため、チップバーンの発生を抑えることができる。
第一実施態様である植物栽培装置100は、照明装置50が栽培ベッド12を支持しており、上下の棚板の間隔を狭くすることができるため、より多くの段数の棚板を設けることで空間利用効率を高くすることができ、植物の生産量を増やすことができる。
【0016】
・第二実施態様
図3に、本発明の第二実施態様である植物栽培装置200の要部の概略拡大図を示す。なお、本明細書において、第一実施態様である植物栽培装置100と同一部材には同一符号を付す。
第二実施態様である植物栽培装置200は、気体を供給する配管18が、栽培ベッド12の養液内を通る以外は、第一実施態様の植物栽培装置100と同様である。
【0017】
第二実施態様である植物栽培装置200は、気体が栽培ベッド12内の養液を通るが、栽培ベッド12には、チラー15を通って所定の温度に冷却された養液が供給されているため、第二実施態様である植物栽培装置200は、空気吹出口531から吹き出す気体の温度はチラーの設定温度とほぼ等しく、気体の温度をより正確に制御することができる。
【0018】
・第三実施態様
本発明の第三実施態様である植物栽培装置300を
図4、5を用いて説明する。なお、
図4、5において(b)図は、(a)図の矢印方向から見た図である。
第三実施態様である植物栽培装置300は、支柱11に棚板31が架けられており、この棚板31が栽培ベッド12を支持している。すなわち、第三実施態様である植物栽培装置では、照明装置50は棚板ではない。
栽培ベッド12は、対向する二側面に5個の係止部311を備える。係止部311は、ピン、フック、溝、穴等、後述する紐状体32と接続可能なものを特に制限することなく用いることができる。
照明装置50は、紐状体32により、係止部311と接続されている。なお、紐状体32は、照明装置50と係止部311とを接続可能なものであればよく、その材質、形状等は特に制限されない。例えば、繊維紐、ゴム紐、金属製ワイヤー、金属鎖、プラスチック製鎖等を使用することができ、紐状体の形状は、直線状でもよく、直線の途中で分岐していてもよく、リング状でもよい。また、照明装置50と紐状体32との接続方法も特に制限されない。
【0019】
図4、5に示すように、第三実施態様である植物栽培装置300は、紐状体32を異なるパターンで係止部311に引っ掛けることにより、照明装置50の吊り下げ高さを調整することができる。なお、第三実施態様である植物栽培装置300において、係止部311と紐状体32を用いた高さ位置の調整方法は特に制限されず、異なる長さの紐状体32を用いる、紐状体32を異なる係止部311に引っ掛ける等も可能である。
第三実施態様である植物栽培装置300は、照明装置50の高さ位置を容易に変更可能であるため、高さ方向に異なる大きさに生育する植物、例えば、サンチュ(高さ120mm程度)、サラダ菜(高さ150mm程度)、フリルレタス(高さ200mm程度)、ロメインレタス(高さ300mm程度)等の栽培を、市場での価格変動等に応じて、迅速に切り替えることができる。
【0020】
・第四実施態様
図6に、本発明の第四実施態様である植物栽培装置における、導光板53と気流制御板54の模式図を示す。
第四実施態様の植物栽培装置は、導光板53と気流制御板54以外の構成は、本発明の植物栽培装置の各構成を特に制限することなく用いることができる。
導光板53は、48穴の定植パネル17の定植穴171の配置に対応するように空気吹出口531が形成されている。
気流制御板54は、所定のパターンでくり抜かれた開口を有する。気流制御板54は、光合成に用いる波長帯の光が透過可能であればよく、ガラス、プラスチック等から形成することができ、また、透明、着色のいずれでもよい。ただし、気流制御版54は、導光板53に密着させた状態で動かすものであるため、軽量なプラスチックからなることが好ましい。
【0021】
気流制御板54は、その位置を異ならせることにより、導光板53の空気吹出口531の少なくとも一部を塞ぎ、有効に機能する空気吹出口531のパターンを変更するものである。
図7に示すように、気流制御板54が空気吹出口531を塞がないときは、導光板53の空気吹出口531は48穴の定植パネルに対応しており(
図7A)、気流制御板54を動かして一部の空気吹出口531を塞ぐことにより、空気吹出口531を12穴の定植パネルの定植穴に対応させることができる(
図7B)。
【0022】
このように、気流制御板54により、1枚の導光板53を2種以上の定植パネルに対応させることができる。気流制御板54の開口形状はこれに限定されるものでなく、また、1枚の気流制御板54を3種以上の定植パネルに対応させることもできる。気流制御板54の位置を調整する方法は、機械的方法、磁石、手動等、特に制限されない。また、気流制御板54を導光板53の下面に設ける場合、気流制御板54の固定方法は特に制限されず、磁石、面ファスナー、筐体51の側面を下方に伸ばして2本の溝を設け、上方の溝に導光板53を下方の溝に気流制御板54を嵌合する等の方法を用いることができる。
【0023】
第四実施態様である植物栽培装置は、照明装置から気体が吹き出す箇所を、使用する定植パネルに合わせて容易に変更することができるため、例えば、横方向に異なる大きさに生育する植物、例えば、水菜(株間間隔80mm程度)、チンゲンサイ(株間間隔150mm程度)、リーフレタス(株間間隔300mm程度)等の栽培を、市場での価格変動等に応じて、迅速に切り替えることができる。
【実施例0024】
第一実施態様と同様の構成である、3段の棚板を有する植物栽培装置を用いた。
この植物栽培装置は、棚板の上下間隔が300mmであり、四方はガラスに囲まれている。
この植物栽培装置において、送風機をオフにして気体を流さずにLEDを発光させた状態で24時間経過した後に、各段の温度を測定した。その後、送風機をオンにして24時間経過した後の各段の温度を測定した。チラーから送り出される養液の液温は21℃、送風機から送り出す気体量は70cm3/秒であり、導光板には24の空気吹出口が設けられているため、各空気吹出口から約1cm3/秒(≒70/72)の空気が吹き出される。
結果を表1に示す。
【0025】
【0026】
送風機がオフの時、上段と下段の温度差は2℃であった。また、最も低温である下段の温度は24.1℃であった。
送風機をオンとすると、上段と下段の温度差は0.5℃まで小さくなった。また、最も低温である下段の温度は21.6℃となり、植物栽培装置全体として、チラーから送り出される養液の液温(21℃)に近くなった。このことから、本発明の植物栽培装置は、高さ位置の異なる栽培空間の温度差を小さくすることができることが確かめられた。