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特開2024-166706仮想空間制御装置、仮想空間制御方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166706
(43)【公開日】2024-11-29
(54)【発明の名称】仮想空間制御装置、仮想空間制御方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 19/00 20110101AFI20241122BHJP
【FI】
G06T19/00 300A
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023083000
(22)【出願日】2023-05-19
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-06-25
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】大野 森太郎
(72)【発明者】
【氏名】岡田 亮
(72)【発明者】
【氏名】小泉 香織
【テーマコード(参考)】
5B050
【Fターム(参考)】
5B050AA03
5B050BA09
5B050CA07
5B050CA08
5B050EA26
5B050FA02
(57)【要約】
【課題】仮想空間に配置されたオブジェクトをユーザが注視する際に見やすくなるようにする。
【解決手段】オブジェクトが配置された仮想空間において移動可能とされた特定のアバターが、前記オブジェクトに対応して定められた指定位置範囲に存在していない場合には、前記アバターに対応する第1視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにし、前記特定のアバターが前記指定位置範囲に存在したことに応じて、前記オブジェクトに対応する第2視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにする仮想空間制御部を備えて仮想空間制御装置を構成する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オブジェクトが配置された仮想空間において移動可能とされた特定のアバターが、前記オブジェクトに対応して定められた指定位置範囲に存在していない場合には、前記アバターに対応する第1視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにし、
前記特定のアバターが前記指定位置範囲に存在したことに応じて、前記オブジェクトに対応する第2視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにする仮想空間制御部
を備える仮想空間制御装置。
【請求項2】
前記第2視点は、前記オブジェクトを正対して注視する視点である
請求項1に記載の仮想空間制御装置。
【請求項3】
前記第1視点は、前記特定のアバターの位置を基準として前記特定のアバターの後方にて設定された視点である
請求項1または2に記載の仮想空間制御装置。
【請求項4】
前記第1視点は、前記特定のアバターの移動に追随して前記特定のアバターを後方から観察する状態が維持されるように移動する
請求項3に記載の仮想空間制御装置。
【請求項5】
前記仮想空間制御部は、前記特定のアバターが前記指定位置範囲に存在したことに応じて、前記仮想空間にて存在している前記特定のアバター以外のアバターが消去された状態とする
請求項1または2に記載の仮想空間制御装置。
【請求項6】
前記仮想空間制御部は、
前記アバターが前記指定位置範囲に存在したことに応じて、前記第2視点により観察されるオブジェクトを隠蔽しないように前記アバターを位置させる
請求項1または2に記載の仮想空間制御装置。
【請求項7】
前記オブジェクトは、美術品を再現したものである
請求項1または2に記載の仮想空間制御装置。
【請求項8】
仮想空間制御装置における仮想空間制御方法であって、
仮想空間制御部が、オブジェクトが配置された仮想空間において移動可能とされた特定のアバターが、前記オブジェクトに対応して定められた指定位置範囲に存在していない場合には、前記アバターに対応する第1視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにし、
前記特定のアバターが前記指定位置範囲に存在したことに応じて、前記オブジェクトに対応する第2視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにする仮想空間制御ステップ
を備える仮想空間制御方法。
【請求項9】
コンピュータを、
オブジェクトが配置された仮想空間において移動可能とされた特定のアバターが、前記オブジェクトに対応して定められた指定位置範囲に存在していない場合には、前記アバターに対応する第1視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにし、
前記特定のアバターが前記指定位置範囲に存在したことに応じて、前記オブジェクトに対応する第2視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにする仮想空間制御部
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想空間制御装置、仮想空間制御方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
3D画像による美術品を展示するバーチャル美術館を3D画像により構築するようにされた技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-296587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
仮想空間において配置される美術品等のオブジェクトをユーザが注視する際に、ユーザにとって見えやすい状態とすることが好ましい。
【0005】
本発明は、仮想空間に配置されたオブジェクトをユーザが注視する際に見やすくなるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決する本発明の一態様は、オブジェクトが配置された仮想空間において移動可能とされた特定のアバターが、前記オブジェクトに対応して定められた指定位置範囲に存在していない場合には、前記アバターに対応する第1視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにし、前記特定のアバターが前記指定位置範囲に存在したことに応じて、前記オブジェクトに対応する第2視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにする仮想空間制御部を備える仮想空間制御装置である。
【0007】
本発明の一態様は、仮想空間制御装置における仮想空間制御方法であって、仮想空間制御部が、オブジェクトが配置された仮想空間において移動可能とされた特定のアバターが、前記オブジェクトに対応して定められた指定位置範囲に存在していない場合には、前記アバターに対応する第1視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにし、前記特定のアバターが前記指定位置範囲に存在したことに応じて、前記オブジェクトに対応する第2視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにする仮想空間制御ステップを備える仮想空間制御方法である。
【0008】
本発明の一態様は、コンピュータを、オブジェクトが配置された仮想空間において移動可能とされた特定のアバターが、前記オブジェクトに対応して定められた指定位置範囲に存在していない場合には、前記アバターに対応する第1視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにし、前記特定のアバターが前記指定位置範囲に存在したことに応じて、前記オブジェクトに対応する第2視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにする仮想空間制御部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、仮想空間に配置されたオブジェクトをユーザが注視する際に見やすくなるとの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態における仮想空間制御システムの全体的な構成例を示す図である。
図2】本実施形態においてユーザアバター主体鑑賞が行われる場合の仮想美術館内の様子が表された映像の一例を示す図である。
図3】本実施形態においてユーザアバターが鑑賞位置範囲内に存在している場合の仮想美術館内の様子が表された映像の一例を示す図である。
図4】本実施形態においてガイド随伴鑑賞中にガイドアバターが移動しているときの仮想美術館内の様子が表された映像の一例を示す図である。
図5】本実施形態においてガイド随伴鑑賞中にガイドアバターが解説位置範囲内に存在しているときの仮想美術館内の様子が表された映像の一例を示す図である。
図6】本実施形態における仮想空間制御装置の機能構成例を示す図である。
図7】本実施形態における仮想空間制御装置が、ガイド随伴鑑賞に対応して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施形態>
[仮想空間制御システムの全体的な構成例]
図1は、本実施形態における仮想空間制御システムの全体的な構成例を示している。本実施形態の仮想空間制御システムは、仮想空間制御装置100、1以上のユーザアバター対応端末200、ガイドアバター対応端末300、動画配信装置400、および1以上の視聴者端末500を備える。
【0012】
仮想空間制御装置100とユーザアバター対応端末200とはネットワーク経由で通信可能に接続される。
また、仮想空間制御装置100とガイドアバター対応端末300とはネットワーク経由で通信可能に接続される。
また、仮想空間制御装置100と動画配信装置400とはネットワーク経由で通信可能に接続される。
また、動画配信装置400と視聴者端末500とはネットワーク経由で通信可能に接続される。
【0013】
仮想空間制御装置100は、美術品を再現した3次元による美術品オブジェクトを配置した3次元の仮想空間(メタバース)を構築する。このような仮想空間は、例えば、美術品が展示された実在もしくは仮想の美術館を再現したものであってよい。
仮想空間制御装置100は、仮想空間においてユーザアバター対応端末200に対応するユーザのアバター(ユーザアバター)を存在させることで、仮想空間による美術館にてユーザアバターが美術品を鑑賞する環境を提供する。
【0014】
仮想空間制御装置100は、ユーザアバター対応端末200にて、自己のアバターに対応して設定された視点(および注視点)に応じた仮想空間内の画像が表示されるようにする。このように仮想空間内の画像が表示されることで、ユーザが自己に対応するユーザアバターの視点で美術館としての仮想空間にて展示される美術品を鑑賞可能となる。
【0015】
また、ユーザは、ユーザアバター対応端末200により、仮想空間内に存在する対応のユーザアバターの行動を指示するなど、対応のユーザアバターに関する各種操作を行うことも可能とされる。
【0016】
仮想空間制御装置100は、ネットワーク上に存在する単一のサーバ等の装置として設けられてもよいし、ネットワーク上において複数に分散されて各々が所定の機能を有するサーバ等の装置間で連携して処理を実行することにより実現されてもよい。
【0017】
ガイドアバター対応端末300は、仮想空間制御装置100が提供する美術館としての仮想空間を運用する管理者により、ガイドアバターに関する操作が行われる端末である。ガイドアバターは、仮想空間制御装置100が提供する美術館としての仮想空間において、ユーザアバターに美術品の解説などのガイドを行うアバターである。
【0018】
ユーザアバター対応端末200やガイドアバター対応端末300は、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、ウェアラブルVR端末等であってよい。
【0019】
仮想空間制御装置100は、仮想空間としての美術館(仮想美術館)内でガイドアバターにより美術品をガイドしている様子の動画を生成し、生成した動画を動画配信装置400に送信可能とされる。仮想空間制御装置100は、リアルタイムストリーミングに対応して動画を送信してもよいし、動画配信装置40にて動画を保存(記憶)させるためのアップロードであってもよい。
【0020】
動画配信装置400は、仮想空間制御装置100から送信された動画を配信する。つまり、動画配信装置400は、仮想空間制御装置100からリアルタイムストリーミングに対応して送信された動画を対応のURL(Uniform Resource Locator」)にアクセスしている視聴者端末に配信する。また、動画配信装置400は、仮想空間制御装置100からのアップロードに応じて保存した動画のURLアクセスしてきた視聴者端末500に対して、例えばストリーミングにより動画を送信する。このように動画配信装置400が動画を配信することで、視聴者端末500を操作する視聴者としてのユーザは、動画配信装置400が配信する動画を閲覧可能となる。視聴者端末500が仮想空間制御装置100から送信された仮想美術館のガイドの動画にアクセスすることで、視聴者は、ガイドアバターが仮想美術館内をガイド(案内)する動画を閲覧できる。
【0021】
[ユーザアバターによる仮想美術館での美術品鑑賞]
ユーザは、ユーザアバター対応端末200を操作して、ガイドアバターによるガイドを受けることなく、対応のユーザアバターを仮想美術館内にて移動させながら、美術品を鑑賞することができる。
このようにユーザが操作するユーザアバターが主体となって行われる仮想美術館内の鑑賞(ユーザアバター主体鑑賞)について、図2および図3を参照して説明する。
【0022】
図2は、ユーザがユーザアバター対応端末200を操作してユーザアバターを仮想美術館内に存在させたときに、対応のユーザアバター対応端末200の表示部にて映像として表示される仮想美術館内の様子の一態様例を示している。
同図に示されるように、ユーザアバター主体鑑賞に際しては、対応のユーザアバター自体は映像内にて表示されない。同図は、対応のユーザアバターの視点からの仮想美術館内の様子を示すものとなる。同図の仮想美術館内では、複数の美術品を再現したオブジェクトである美術品オブジェクトOBJが複数展示された例が示されている。
また、同図の映像内には、ポインタPNTが表示されている。ポインタPNTは、ユーザが仮想美術館内にてポインティング操作を行うのに用いられる。
なお、同図においては、仮想美術館内にて他のユーザのユーザアバター等は存在していない状態が示されているが、他のユーザが自己に対応するユーザアバターを仮想美術館内に存在させているのであれば、他のユーザのユーザアバターが仮想美術館内にて存在している様子が表示されてよい。
【0023】
ユーザは、ユーザアバターを仮想美術館内で移動させることができる。ここで、ユーザは、仮想美術館において展示される1つの美術品を鑑賞しようと思い、対象の美術品に近づくようにユーザアバターを移動させた。
図3は、移動されたユーザアバターが対象の美術品オブジェクトOBJを基準とする所定の位置範囲(鑑賞位置範囲)にまで到達したときにユーザアバター対応端末200にて表示された映像の一例を示している。
同図においては、対象の美術品である美術品オブジェクトOBJがユーザアバターの視点に位置している状態とされている。同図においては、美術品オブジェクトが絵画である例が示されている。
美術品オブジェクトOBJの下には、対象の美術品についてのタイトル、作家、制作年等の基本情報が文字列により示される基本情報エリアARが配置されている。
また、ユーザアバターが鑑賞位置範囲に到達したことに応じて、対象の美術品についての解説文が表示される解説文ポップアップPUPが表示され、対象の美術品についての解説が開始される。解説文ポップアップPUPにおいては、時間経過に応じて解説文の内容が更新されていくようにされる。また、解説文ポップアップPUPにて表示される解説文の内容が同時に音声によってもユーザアバター対応端末200にて出力されるようにしてよい。
解説文ポップアップPUPによる解説は、ユーザアバターが鑑賞位置範囲内に存在しているのであれば、ユーザアバターが移動している状態であるか否かにかかわらず継続されてよい。
【0024】
また、基本情報エリアARの下には実寸表示ボタンBTが配置されている。仮想美術館において展示されている美術品オブジェクトOBJは、例えば実物に対応するサイズよりも縮小したサイズとされているなど、実寸とは異なるサイズで展示されている場合がある。
実寸表示ボタンBTは、仮想美術館にて実寸と異なるサイズで展示されている美術品オブジェクトOBJを、仮想美術館内の寸法のもとで実寸により表示させること(実寸表示)を指示する操作が行われるボタンである。
ユーザは、対象の美術品オブジェクトOBJを実寸表示させたい場合には、ポインタPNTを実寸表示ボタンBTにまで移動させたうえでエンター操作を行うようにする。このような実寸表示ボタンBTに対する操作が行われたことに応じて、対象の美術品オブジェクトOBJは、仮想美術館において実寸に対応するサイズに変更するようにされる。この際に、対象の美術品オブジェクトOBJを拡大して実寸に対応するサイズとする場合、美術品オブジェクトOBJは、図示する位置からユーザアバターに近づくように手前側に移動したうえで、実寸に対応するサイズにまで拡大するようにされてよい。
また、例えば美術品オブジェクトOBJのサイズ変更させない、あるいは実寸ではない所定サイズとしたうえで、例えば一時的にユーザアバターを表示せたうえで、表示されたユーザアバターのサイズを、美術品オブジェクトOBJのサイズに対して相対的に変更してよい。この場合、美術品オブジェクトOBJのサイズとユーザアバターのサイズとの比較対照により美術品オブジェクトOBJの実寸が表される。
なお、仮想美術館における美術品オブジェクトOBJのサイズ変更は、上記のように実寸に対応するサイズへの変更に限定されない。例えば、ユーザの操作により指定された任意の倍率あるいは所定の倍率の選択肢のうちから選択された倍率により、美術品オブジェクトOBJを拡大または縮小するようにサイズを変更可能とされてよい。このような操作は、一例として、対応の美術品オブジェクトOBJの近傍の所定位置に対応して配置させたボタンに対する操作として行われてよい。この場合、ユーザは、例えば美術品オブジェクトOBJを或る倍率にまで拡大させることで、美術品オブジェクトOBJにおける一部を詳細に観察することができる。
【0025】
ユーザがユーザアバター対応端末200を操作して、ユーザアバターを鑑賞対象範囲外に移動させと、対象の美術品についての解説文ポップアップPUPによる解説や実寸表示が中断、解除される。
【0026】
このようにして、ユーザは、ユーザアバター対応端末200を操作して、自己に対応するユーザアバターを自分の意思に従って仮想美術館内で移動させながら、美術品鑑賞を体験できる。
【0027】
[ガイドアバターのガイドによる仮想美術館での美術品鑑賞]
また、本実施形態の仮想美術館では、ユーザアバターがガイドアバターのガイドに随伴することで美術品の鑑賞を行うこと(ガイド随伴鑑賞)も可能とされている。
【0028】
ガイド随伴鑑賞にあたっては、仮想美術館の管理者が、ガイドアバターを仮想美術館内に存在させるための所定操作(ガイドアバター出現操作)を行うようにされる。ガイドアバター出現操作は、例えば仮想美術館内において、管理者用の部屋にパスワードを入力して入室し、管理者用の部屋にてガイドアバターによる仮想美術館ガイドの動画の配信を指示するという操作であってよい。すなわち、本実施形態において、ガイドアバターによる仮想美術館のガイドは、仮想美術館内に存在するユーザアバターを同伴して行うものであるとともに、動画として配信されることで、視聴者端末500のユーザに対しても行うものでもある。
【0029】
仮想美術館内に存在することとなったガイドアバターは、管理者によるガイドアバター対応端末300の操作に応じて、仮想美術館内のガイドのために移動可能とされる。なお、ガイドアバターの仮想美術館内の移動は、ガイドアバター対応端末300に対して都度行われる操作によらずに、予め定められたシーケンスに従って仮想空間制御装置100が制御してもよい。
【0030】
図4は、ガイドアバターGAVが移動している仮想美術館内の様子を示している。
例えば、ガイドアバターGAVからガイドを受けているユーザアバターに対応するユーザアバター対応端末200には、同図の映像が表示されている。つまり、ガイド随伴鑑賞のもとで、ガイドアバターGAVが移動中の際には、ユーザアバターがガイドアバターGAVの位置を基準に、当該ガイドアバターGAVの後方に一定の距離を隔てた位置からガイドアバターGAVを注視するように視点(第1視点)が設定される。この場合には、ガイドアバターGAVの移動に応じてユーザアバターも上記の位置関係を維持しながら移動するようにされればよく、ユーザがユーザアバターをガイドアバターGAVに追随させるような操作は特に行わなくともよい。
【0031】
また、他のユーザが自己に対応するユーザアバターOAVを仮想美術館内に存在させている場合には、第1視点に対応する視野範囲内に存在している他のユーザアバターOAVも表示される。
【0032】
また、ガイド随伴鑑賞のもとでは、同図に示されるのと同様の視点による動画が仮想空間制御装置100から動画配信装置400に送信される。動画配信装置400が送信された動画を配信することで、視聴者としてのユーザが視聴者端末500により仮想美術館ガイドの動画を視聴することができる。
【0033】
ガイドアバターGAVは、仮想美術館内の美術品を解説する際には、対象の美術品に対応する美術品オブジェクトOBJが展示されている場所に近づいていくようにされる。
仮想美術館においては、美術品オブジェクトOBJごとに対応して、解説位置範囲(指定位置範囲の一例)が設定されている。解説位置範囲は、例えば対応の美術品オブジェクトOBJの前方において、当該美術品オブジェクトOBJを基準として一定の距離の範囲内となる位置である。解説位置範囲は、ユーザアバター主体鑑賞に対応して設定される鑑賞位置範囲と同じであってもよいし異なっていてもよい。
【0034】
ここで、対象の美術品オブジェクトOBJに近づいてきたガイドアバターGAVが、対象の美術品オブジェクトOBJに対応する解説位置範囲内に到達すると、ユーザアバターの視点は、これまでの第1視点から第2視点に切り替えられる。第1視点がガイドアバターGAVを背後から注視する視点であるのに対して、第2視点は、対象の美術品オブジェクトOBJを正対して注視する視点となる。
【0035】
図5は、第2視点に切り替えられた状態に対応して表示される仮想美術館内の様子を示す画像の一例を示している。
【0036】
同図に示されるように、ユーザアバターの視点は、ガイドアバターGAVが到達した解説位置範囲に対応する美術品オブジェクトOBJと正対して注視するものとなっている。これにより、ユーザアバター対応端末200にて表示される映像を観察するユーザ視点に美術品オブジェクトOBJが正対して位置することとなり、美術品を見やすい角度で鑑賞することができる。
【0037】
また、第2視点に切り替えられているときには、例えば解説位置範囲内でガイドアバターGAVが、ユーザアバターの視点から観察される美術品オブジェクトOBJを隠蔽しない位置にまで移動するようにされている。具体的には、同図では、ガイドアバターGAVは、ユーザアバターから見て美術品オブジェクトOBJの左端よりもさらに左に移動するようにされている。これにより、ユーザは、美術品オブジェクトOBJの全体を鑑賞することができる。
上記のガイドアバターGAVの移動は、管理者がガイドアバター対応端末300を操作して行ってもよい。あるいは、ガイドアバターGAVが解説位置範囲内に到達したことに応じて、仮想空間制御装置100が、第1視点から第2視点の切り替えとともに、ガイドアバター対応端末300に対する操作によることなく、上記のガイドアバターGAVの移動が行われるように制御してよい。
【0038】
さらに、第2視点に切り替えられているときには、第2視点に対応する視野範囲に他のユーザのユーザアバターOAVが存在しているとしても、これらのユーザアバターOAVは表示しないようにされる。これにより、ユーザは、周囲の他のユーザアバターOAVの存在に煩わされることなく、対象の美術品オブジェクトOBJを集中して鑑賞することも可能になる。
【0039】
また、このようにガイドアバターGAVが解説位置範囲内に位置しているときには、例えばガイドアバターGAVが音声により対象の美術品オブジェクトOBJに対応する美術品の解説を行うようにされる。
【0040】
また、図5の状態においても、実寸表示ボタンBTの操作に応じて、対象の美術品オブジェクトOBJのサイズが実寸で表示されるようにサイズが変更されてよい。あるいは、例えば対象の美術品オブジェクトOBJについてはサイズ変更させない、あるいは実寸とは異なる所定サイズにまで変更したうえで、相対的にガイドアバターGAVのサイズを変更することで、美術品オブジェクトOBJのサイズとガイドアバターGAVのサイズとの比較対照により美術品オブジェクトOBJの実寸が表されるようにしてもよい。
【0041】
また、動画配信装置400にアップロードされる動画も、同図に示されるように第2視点に切り替えられた映像となるため、視聴者端末500により動画を視聴している視聴者も、ガイドアバターGAVにより隠蔽されることなく、正対した見やすい視点で美術品オブジェクトOBJを鑑賞できる。
【0042】
[仮想空間装置の機能構成例]
図6を参照して、本実施形態の仮想空間制御装置100の機能構成例について説明する。同図の仮想空間制御装置100は、通信部101、制御部102、および記憶部103を備える。同図の仮想空間制御装置100としての機能は、仮想空間制御装置100としてのハードウェアが備えるCPU(Central Processing Unit)がプログラムを実行することにより実現される。
【0043】
通信部101は、ユーザアバター対応端末200、ガイドアバター対応端末300、および動画配信装置400等とネットワーク経由で通信可能に接続する。
【0044】
制御部102は、仮想空間制御装置100における各種の制御を実行する。制御部102は、仮想空間制御部121と動画送信部122とを備える。
仮想空間制御部121は、本実施形態の仮想美術館を構築し、構築された仮想美術館内でアバターを行動させる制御を行う。この際、仮想空間制御部121は、ガイド随伴鑑賞のもとでは、図4および図5を参照して説明したように、ユーザアバターの視点について、ガイドアバターGAVが解説位置範囲外に存在しているときには第1視点を設定し、解説位置範囲内に存在しているときには第2視点を設定する。
【0045】
動画送信部122は、仮想美術館内の様子を示す動画を生成し、生成した動画を動画配信装置400に送信(アップロード)する。仮想美術館内の様子を示す動画には、前述のように、ガイド随伴鑑賞のもとでガイドアバターGAVが仮想美術館内の美術品をガイドする動画が含まれる。
【0046】
記憶部103は、仮想空間制御装置100に対応する各種の情報を記憶する。記憶部103は、仮想空間構築データ記憶部131を備える。
仮想空間構築データ記憶部131は、仮想空間制御部121が仮想美術館としての仮想空間を構築するのに用いるデータ(仮想空間構築データ)を記憶する。仮想空間構築データは、仮想美術館としての構造物を構築するデータと、構築された仮想美術館としての構造物内に展示する美術品オブジェクトOBJのデータとを含む。また、仮想美術館の映像とともに出力される音を再現するオーディオデータも含まれてよい。
【0047】
[処理手順例]
図7のフローチャートを参照して、本実施形態の仮想空間制御装置100が、ガイド随伴鑑賞に対応して実行する処理手順例について説明する。
【0048】
ステップS100:ガイド随伴鑑賞が行われるようにするにあたり、仮想美術館の管理者は、ガイドアバター対応端末300を用いて仮想美術館にてガイドアバター出現操作を行う。仮想空間制御装置100において仮想空間制御部121は、ガイドアバター出現操作を受け付ける。
【0049】
ステップS102:仮想空間制御部121は、ガイドアバター出現操作を受け付けた子に応じて、仮想美術館内の所定位置にガイドアバターGAVを出現させる。
【0050】
ステップS104:また、仮想空間制御部121は、ステップS102により仮想美術館内に出現されるガイドアバターGAVに対して、ガイドを受けるユーザアバターを対応付ける。当該ステップS104の処理により、仮想空間制御部121は、以降において、ガイドアバターGAVに対応付けられたユーザアバターのそれぞれに対応するユーザアバター対応端末200にて、ガイドアバターGAVのガイドにユーザアバターが随伴する様子の映像を表示させることができる。
【0051】
ステップS106:ここで、ガイドアバターGAVは、解説位置範囲ではない位置を起点に移動を開始するようにされている場合を例に挙げる。解説位置範囲ではない位置から移動が開始されることに応じて、仮想空間制御部121は、初期設定として、ユーザアバターの視点については第1視点を設定する。
【0052】
ステップS108:また、仮想空間制御部121は、初期設定として仮想美術館において存在する他のユーザのユーザアバターOAVの表示を有効(オン)に設定する。
【0053】
ステップS110:また、動画送信部122は、ガイドアバターGAVのガイドにユーザアバターが随伴する様子の動画の動画配信装置400への送信を開始してよい。
【0054】
ステップS112:仮想空間制御部121は、ガイドアバター対応端末300に対して行われる操作に応じて(あるいは予め定められたシーケンスに従って)、ガイドアバターGAVの行動を開始させる。
【0055】
ステップS114:仮想空間制御部121は、仮想美術館内に存在しているガイドアバターGAVが、いずれの美術品オブジェクトOBJの解説位置範囲からも外れている状態から、或る1つの美術品オブジェクトOBJに対応する解説位置範囲内にまで移動したか否かを判定する。
【0056】
ステップS116:ステップS114にてガイドアバターGAVが解説位置範囲内にまで移動していないと判定された場合、仮想空間制御部121は、今回のガイド随伴鑑賞が終了されたか否かを判定する。
ガイド随伴鑑賞が終了していない場合には、ステップS114に処理が戻される。
【0057】
ステップS118:ステップS114にてガイドアバターGAVが解説位置範囲内に到達したと判定されると、仮想空間制御部121は、ユーザアバターの視点について、これまで設定されていた第1視点から第2視点に切り替える。
【0058】
ステップS120:また、仮想空間制御部121は、仮想美術館内に存在している他のユーザのユーザアバターの表示について、これまでの有効(オン)の設定を無効(オフ)に切り替える。
【0059】
ステップS122:また、仮想空間制御部121は、ガイドアバターGAVを解説位置範囲内で、第2視点から観察される美術品オブジェクトを隠蔽しない位置(隠蔽回避位置)に移動させる。
【0060】
ステップS118~S122の処理により、図5のように、ユーザアバターが美術品オブジェクトOBJに対して正対する視点となり、ガイドアバターGAVが美術品オブジェクトOBJを隠蔽しない位置にあり、周囲に他のユーザアバターOAVが存在していない状態の映像が得られる。
【0061】
ステップS124:また、仮想空間制御部121は、ガイドアバターGAVによる対象の美術品についての解説を開始させる。
【0062】
ステップS126:ステップS124の処理の後、仮想空間制御部121は、ガイドアバターGAVが解説位置範囲の外に移動したか否かを判定する。
【0063】
ステップS128:ステップS126にてガイドアバターGAVが解説位置範囲内にまで移動していないと判定された場合、仮想空間制御部121は、今回のガイド随伴鑑賞が終了されたか否かを判定する。
ガイド随伴鑑賞が終了していない場合には、ステップS126に処理が戻される。
【0064】
ステップS130:ステップS126にてガイドアバターGAVが解説位置範囲の外に移動したと判定されると、仮想空間制御部121は、ユーザアバターの視点の設定をこれまでの第2視点から第1視点に切り替える。
【0065】
ステップS132:仮想空間制御部121は、先のステップS120により無効(オフ)としていた他のユーザのユーザアバターOAVの表示を有効(オン)に設定する。
【0066】
ステップS116またはステップS128にてガイド随伴鑑賞が終了したと判定された場合には、同図に示す処理が終了される。ガイド随伴鑑賞の終了トリガは、例えばガイドアバター対応端末300に対して行われたガイド随伴鑑賞の終了を指示する操作により発生されてよい。あるいは、ガイド随伴鑑賞の終了トリガは、予め定められたガイド随伴鑑賞のシーケンス(シナリオ)を完了したことに応じて発生されてもよい。あるいは、ガイド随伴鑑賞の終了トリガは、ガイドアバターGAVと対応付けられたユーザアバターが、ガイド随伴鑑賞の実施中に随伴から随時離脱していったことにより、随伴するユーザアバターがなくなったことに応じて発生されてもよい。
【0067】
なお、第2視点は、対象の美術品オブジェクトOBJを正対して注視する視点に限定されない。例えば、第2視点は、対象の美術品オブジェクトOBJを例えば斜め上から見下ろすように注視する視点であったり、斜め下から見上げるような視点であったり、左斜めあるいは右斜めから注視する視点等とされてもよい。
また、第2視点は、固定でなくともよく、動的であってもよい。一例として、彫刻等のような美術品オブジェクトOBJを多様な角度から観察できるように、美術品オブジェクトOBJを中心として第2視点が回転するように移動するようにされてよい。第2視点の移動は自動で行われてもよいし、ユーザの操作に応じて行われてもよい。
【0068】
なお、上記実施形態においては、仮想美術館において絵画としての美術品オブジェクトOBJを展示した例を挙げたが、美術品オブジェクトOBJとしては、絵画に限定されず、例えば、写真、彫刻、書道、陶芸、工芸品等であってもよい。
また、鑑賞の対象となるオブジェクトは、美術品以外の例えば建築物、住宅設備、自動車などであってもよい。
【0069】
なお、上述の仮想空間制御装置100、ユーザアバター対応端末200、ガイドアバター対応端末300、動画配信装置400、および視聴者端末500等としての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の仮想空間制御装置100、ユーザアバター対応端末200、ガイドアバター対応端末300、動画配信装置400、および視聴者端末500等としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるHDD、SSD等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0070】
<付記>
(1)本実施形態の一態様は、オブジェクト(例えば、美術品オブジェクトOBJ)が配置された仮想空間において移動可能とされた特定のアバターが、前記オブジェクトに対応して定められた指定位置範囲に存在していない場合には、前記アバターに対応する第1視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにし、前記特定のアバターが前記指定位置範囲に存在したことに応じて、前記オブジェクトに対応する第2視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにする仮想空間制御部(121)を備える仮想空間制御装置(100)である。
【0071】
(2)本実施形態の一態様は、(1)に記載の仮想空間制御装置であって、前記第2視点は、前記オブジェクトを正対して注視する視点であってよい。
【0072】
(3)本実施形態の一態様は、(1)または(2)に記載の仮想空間制御装置であって、前記第1視点は、前記特定のアバターの位置を基準として前記特定のアバターの後方にて設定された視点であってよい。
【0073】
(4)本実施形態の一態様は、(3)に記載の仮想空間制御装置であって、前記第1視点は、前記特定のアバターの移動に追随して前記特定のアバターを後方から観察する状態が維持されるように移動してよい。
【0074】
(5)本実施形態の一態様は、(1)から(4)のいずれか1つに記載の仮想空間制御装置であって、前記仮想空間制御部は、前記特定のアバターが前記指定位置範囲に存在したことに応じて、前記仮想空間にて存在している前記特定のアバター以外のアバターが消去された状態としてよい。
【0075】
(6)本実施形態の一態様は、(1)から(5)のいずれか1つに記載の仮想空間制御装置であって、前記仮想空間制御部は、前記アバターが前記指定位置範囲に存在したことに応じて、前記第2視点により観察されるオブジェクトを隠蔽しないように前記アバターを位置させてよい。
【0076】
(7)本実施形態の一態様は、(1)から(6)のいずれか1つに記載の仮想空間制御装置であって、前記オブジェクトは、美術品を再現したものであってよい。
【0077】
(8)本実施形態の一態様は、仮想空間制御装置における仮想空間制御方法であって、仮想空間制御部が、オブジェクトが配置された仮想空間において移動可能とされた特定のアバターが、前記オブジェクトに対応して定められた指定位置範囲に存在していない場合には、前記アバターに対応する第1視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにし、前記特定のアバターが前記指定位置範囲に存在したことに応じて、前記オブジェクトに対応する第2視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにする仮想空間制御ステップを備える仮想空間制御方法である。
【0078】
(9)本実施形態の一態様は、コンピュータを、オブジェクトが配置された仮想空間において移動可能とされた特定のアバターが、前記オブジェクトに対応して定められた指定位置範囲に存在していない場合には、前記アバターに対応する第1視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにし、前記特定のアバターが前記指定位置範囲に存在したことに応じて、前記オブジェクトに対応する第2視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにする仮想空間制御部として機能させるためのプログラムである。
【符号の説明】
【0079】
100 仮想空間制御装置、101 通信部、102 制御部、103 記憶部、121 仮想空間制御部、122 動画送信部、131 仮想空間構築データ記憶部、200 ユーザアバター対応端末、300 ガイドアバター対応端末、400 動画配信装置、500 視聴者端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-10-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のオブジェクトが配置された仮想空間において移動可能とされた特定のアバターが、前記複数のオブジェクトごとに対応して定められた指定位置範囲に存在していない場合には、前記アバターに対応する第1視点で観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにし、
前記特定のアバターが或る指定位置範囲に存在したことに応じて、前記第1視点により観察した画像から、前記或る指定位置範囲に対応するオブジェクトをユーザに対応するユーザアバター自体が注視する第2視点により観察した画像に切り替わるようにしてユーザ端末にて表示されるようにする仮想空間制御部
を備える仮想空間制御装置。
【請求項2】
前記第2視点は、前記オブジェクトを正対して注視する視点である
請求項1に記載の仮想空間制御装置。
【請求項3】
前記第1視点は、前記ユーザアバターが前記特定のユーザを注視するようにされた視点である
請求項1または2に記載の仮想空間制御装置。
【請求項4】
前記第1視点は、前記特定のアバターの位置を基準として前記特定のアバターの後方にて設定された視点である
請求項1または2に記載の仮想空間制御装置。
【請求項5】
前記第1視点は、前記特定のアバターの移動に追随して前記特定のアバターを後方から観察する状態が維持されるように移動する
請求項に記載の仮想空間制御装置。
【請求項6】
前記仮想空間制御部は、前記特定のアバターが前記指定位置範囲に存在したことに応じて、前記仮想空間にて存在している前記特定のアバター以外のアバターが消去された状態とする
請求項1または2に記載の仮想空間制御装置。
【請求項7】
前記仮想空間制御部は、
前記アバターが前記指定位置範囲に存在したことに応じて、前記第2視点により観察されるオブジェクトを隠蔽しないように前記アバターを位置させる
請求項1または2に記載の仮想空間制御装置。
【請求項8】
前記オブジェクトは、美術品を再現したものである
請求項1または2に記載の仮想空間制御装置。
【請求項9】
仮想空間制御装置における仮想空間制御方法であって、
仮想空間制御部が、複数のオブジェクトが配置された仮想空間において移動可能とされた特定のアバターが、前記複数のオブジェクトごとに対応して定められた指定位置範囲に存在していない場合には、前記アバターに対応する第1視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにし、
前記特定のアバターが或る指定位置範囲に存在したことに応じて、前記第1視点により観察した画像から、前記或る指定位置範囲に対応するオブジェクトをユーザに対応するユーザアバター自体が注視する第2視点により観察した画像に切り替わるようにしてユーザ端末にて表示されるようにする仮想空間制御ステップ
を備える仮想空間制御方法。
【請求項10】
コンピュータを、
複数のオブジェクトが配置された仮想空間において移動可能とされた特定のアバターが、前記複数のオブジェクトごとに対応して定められた指定位置範囲に存在していない場合には、前記アバターに対応する第1視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにし、
前記特定のアバターが或る指定位置範囲に存在したことに応じて、前記第1視点により観察した画像から、前記或る指定位置範囲に対応するオブジェクトをユーザに対応するユーザアバター自体が注視する第2視点により観察した画像に切り替わるようにしてユーザ端末にて表示されるようにする仮想空間制御部
として機能させるためのプログラム。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のオブジェクトが配置された仮想空間において移動可能とされた特定のアバターが、前記複数のオブジェクトごとに対応して定められた指定位置範囲に存在していない場合には、前記アバターに対応する第1視点で観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにし、
前記特定のアバターが或る指定位置範囲に存在したことに応じて、前記第1視点により観察した画像から、前記或る指定位置範囲に対応するオブジェクトをユーザに対応するユーザアバター自体が注視する第2視点により観察した画像に切り替わるようにしてユーザ端末にて表示されるようにする仮想空間制御部
を備える仮想空間制御装置。
【請求項2】
前記第2視点は、前記オブジェクトを正対して注視する視点である
請求項1に記載の仮想空間制御装置。
【請求項3】
前記第1視点は、前記ユーザアバターが前記特定のアバターを注視するようにされた視点である
請求項1または2に記載の仮想空間制御装置。
【請求項4】
前記第1視点は、前記特定のアバターの位置を基準として前記特定のアバターの後方にて設定された視点である
請求項1または2に記載の仮想空間制御装置。
【請求項5】
前記第1視点は、前記特定のアバターの移動に追随して前記特定のアバターを後方から観察する状態が維持されるように移動する
請求項4に記載の仮想空間制御装置。
【請求項6】
前記仮想空間制御部は、前記特定のアバターが前記指定位置範囲に存在したことに応じて、前記仮想空間にて存在している前記特定のアバター以外のアバターが消去された状態とする
請求項1または2に記載の仮想空間制御装置。
【請求項7】
前記仮想空間制御部は、
前記アバターが前記指定位置範囲に存在したことに応じて、前記第2視点により観察されるオブジェクトを隠蔽しないように前記アバターを位置させる
請求項1または2に記載の仮想空間制御装置。
【請求項8】
前記オブジェクトは、美術品を再現したものである
請求項1または2に記載の仮想空間制御装置。
【請求項9】
仮想空間制御装置における仮想空間制御方法であって、
仮想空間制御部が、複数のオブジェクトが配置された仮想空間において移動可能とされた特定のアバターが、前記複数のオブジェクトごとに対応して定められた指定位置範囲に存在していない場合には、前記アバターに対応する第1視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにし、
前記特定のアバターが或る指定位置範囲に存在したことに応じて、前記第1視点により観察した画像から、前記或る指定位置範囲に対応するオブジェクトをユーザに対応するユーザアバター自体が注視する第2視点により観察した画像に切り替わるようにしてユーザ端末にて表示されるようにする仮想空間制御ステップ
を備える仮想空間制御方法。
【請求項10】
コンピュータを、
複数のオブジェクトが配置された仮想空間において移動可能とされた特定のアバターが、前記複数のオブジェクトごとに対応して定められた指定位置範囲に存在していない場合には、前記アバターに対応する第1視点により観察した画像がユーザ端末にて表示されるようにし、
前記特定のアバターが或る指定位置範囲に存在したことに応じて、前記第1視点により観察した画像から、前記或る指定位置範囲に対応するオブジェクトをユーザに対応するユーザアバター自体が注視する第2視点により観察した画像に切り替わるようにしてユーザ端末にて表示されるようにする仮想空間制御部
として機能させるためのプログラム。