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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166752
(43)【公開日】2024-11-29
(54)【発明の名称】配線器具
(51)【国際特許分類】
   H01H 9/02 20060101AFI20241122BHJP
   H01H 35/00 20060101ALI20241122BHJP
   G01D 11/30 20060101ALI20241122BHJP
【FI】
H01H9/02 L
H01H35/00 S
G01D11/30 S
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023083073
(22)【出願日】2023-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】000124591
【氏名又は名称】河村電器産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162640
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 康樹
(72)【発明者】
【氏名】山中 佑太
【テーマコード(参考)】
5G052
5G055
【Fターム(参考)】
5G052AA12
5G052BB10
5G052HA22
5G052HC08
5G055AA15
5G055AG18
(57)【要約】
【課題】カバーを取付ベースに取り付けるときにおける固定の確実性を向上できる配線器具を提供する。
【解決手段】取付ベース20は、取付リブ53を挿入させる第1の溝部61と、第1の溝部61から中心線CL周りに回転させた取付リブ53を嵌合させる第2の溝部62と、を有する。従って、作業者は、各々の取付リブ53を第1の溝部61に挿入し、フランジカバー22を回転させることで、取付リブ53を第2の溝部62に嵌合させる。いずれかの取付リブ53が第1の溝部61に挿入されていない場合、フランジカバー22を回すことができなくなる。配線器具1には、取付ベース20に対するフランジカバー22の取付完了を作業者が知覚可能な情報として、作業者へ伝達する情報伝達構造80が設けられている。作業者は、フランジカバー22の取付完了を知覚することができるので、取付が完了していない状態で作業を終えてしまうことを抑制できる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付対象孔を有する造営材への取り付けが可能な取付ベースと、
取付時において前記取付ベースに対して中心線周りに回転可能であり、前記取付ベースに取り付けることで当該取付ベースを覆うカバーと、を備え、
前記カバー及び前記取付ベースの一方の部材は、他方の部材へ取り付けるための複数の取付リブを有し、
前記他方の部材は、前記取付リブを挿入させる第1の溝部と、前記第1の溝部から前記中心線周りに回転させた前記取付リブを嵌合させる第2の溝部と、を有し、
前記取付ベースに対する前記カバーの取付完了を作業者が知覚可能な情報として、前記作業者へ伝達する情報伝達構造が設けられた、配線器具。
【請求項2】
前記一方の部材は、前記カバーであり、
前記他方の部材は、前記取付ベースである、請求項1に記載の配線器具。
【請求項3】
センサ機能を備える、請求項1に記載の配線器具。
【請求項4】
前記取付リブは、前記中心線に交差する方向へ延び、
前記カバーは、前記取付リブと直交する方向へ延びる周壁部を有する、請求項2に記載の配線器具。
【請求項5】
前記取付ベースの外周面には、前記第1の溝部から前記第2の溝部へ至る領域に、前記取付リブの周方向への移動をガイドする第1の段差部が形成される、請求項2に記載の配線器具。
【請求項6】
前記取付ベースの外周面には、前記第2の溝部の位置において、前記取付リブと係合する第2の段差部が形成される、請求項2に記載の配線器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配線器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、造営材にセンサを設ける際に用いられる配線器具が知られている。特許文献1に記載の配線器具は、筒状のボディとボディの表面から突出するフランジとを有する器具本体を有する。このような器具本体を造営材に取り付けた後、フランジを覆うように下方からカバーが取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-137116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような配線器具では、カバーをフランジに対して下方から上方へ押し付けることによって、爪部を係合させてカバーを取り付ける、いわゆるスナップフィット構造が採用される。しかしながら、スナップフィット構造による取付においては、一部が固定されていないような場合に、作業者が気づかず作業を終えてしまうという問題があった。この場合、カバーの脱落、または引掛け部が折れるなどの問題が生じる。
【0005】
本開示は、カバーを取付ベースに取り付けるときにおける固定の確実性を向上できる配線器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一側面に係る配線器具は、取付対象孔を有する造営材への取り付けが可能な取付ベースと、取付時において取付ベースに対して中心線周りに回転可能であり、取付ベースに取り付けることで当該取付ベースを覆うカバーと、を備え、カバー及び取付ベースの一方の部材は、他方の部材へ取り付けるための複数の取付リブを有し、他方の部材は、取付リブを挿入させる第1の溝部と、第1の溝部から中心線周りに回転させた取付リブを嵌合させる第2の溝部と、を有し、取付ベースに対するカバーの取付完了を作業者が知覚可能な情報として、作業者へ伝達する情報伝達構造が設けられている。
【0007】
この配線器具は、取付時において取付ベースに対して中心線周りに回転可能であり、取付ベースに取り付けることで当該取付ベースを覆うカバーを備える。カバー及び取付ベースの少なくとも一方の部材は、他方の部材へ取り付けるための複数の取付リブを有する。これに対し、他方の部材は、取付リブを挿入させる第1の溝部と、第1の溝部から中心線周りに回転させた取付リブを嵌合させる第2の溝部と、を有する。従って、作業者は、各々の取付リブを第1の溝部に挿入し、カバーを回転させることで、取付リブを第2の溝部に嵌合させる。いずれかの取付リブが第1の溝部に挿入されていない場合、カバーを回すことができなくなる。これにより、一部の取付リブが固定されない状態を回避できる。ここで、配線器具には、取付ベースに対するカバーの取付完了を作業者が知覚可能な情報として、作業者へ伝達する情報伝達構造が設けられている。そのため、作業者は、カバーの取付完了を知覚することができるので、取付が完了していない状態で作業を終えてしまうことを抑制できる。以上より、カバーを取付ベースに取り付けるときにおける固定の確実性を向上できる。
【0008】
一方の部材は、カバーであり、他方の部材は、取付ベースであってよい。この場合、カバーに溝部を設ける場合に比して、カバーに取付リブを設ける方がカバーの構造をシンプルにすることができる。
【0009】
配線器具は、センサ機能を備えてよい。この場合、造営材に対して、センサ機能を付与することができる。
【0010】
取付リブは、中心線に交差する方向へ延び、カバーは、取付リブと直交する方向へ延びる周壁部を有してよい。この場合、カバーを回転して、取付リブを第1の溝部から第2の溝部へ移動させるときに、取付リブによって周壁部が押し広げられるような構造とすることができる。これにより、カバーを回転させ易くなる。
【0011】
取付ベースの外周面には、第1の溝部から第2の溝部へ至る領域に、取付リブの周方向への移動をガイドする第1の段差部が形成されてよい。この場合、取付リブを第1の溝部に挿入した後、スムーズに取付リブを第2の溝部へ移動させることができる。更に、取付リブの第1の溝部への挿入が不十分であった場合、取付リブを第1の段差部より下側の構造と干渉させることで、カバーが回らないようにすることができる。
【0012】
取付ベースの外周面には、第2の溝部の位置において、取付リブと係合する第2の段差部が形成されてよい。この場合、取付リブは、第2の溝部に嵌合している状態において、第2の段差部で上下方向に支持された状態となる。これにより、取付完了後の取付リブのがたつきを抑制できる。
【発明の効果】
【0013】
本開示に係る配線器具によれば、カバーを取付ベースに取り付けるときにおける固定の確実性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態に係る配線器具が造営材に取り付けられた状態の一例を示す斜視図である。
図2】実施形態に係る配線器具が造営材に取り付けられた状態の一例を示す斜視図である。
図3】実施形態に係る配線器具が造営材に取り付けられた状態の一例を示す展開斜視図である。
図4】実施形態に係る配線器具が造営材に取り付けられた状態の一例を示す展開斜視図である。
図5】フランジカバーに覆われた状態の取付ベースを示す斜視図である。
図6】取付ベースの平面図である。
図7】取付ベースに対して取り付ける前のフランジカバーを示す展開斜視図である。
図8】取付ベースに対する取り付け途中のフランジカバーを示す斜視図である。
図9図9(a)は、取付ベース20の段差部の斜視図であり、図9(b)は、図5に示すIXb-IXb線に沿った断面図である。
図10】取付ベースに対して取り付ける前のフランジカバーを示す展開斜視図である。
図11】取付作業時における取付ベース及びカバーを下方から見た図である。
図12】台座にハウジングを取り付けた様子を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本開示の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は繰り返さない。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。「上」「下」「左」「右」「前」「背」等の語は、図示する状態に基づくものであり、便宜的なものである。
【0016】
図1及び図2は、実施形態に係る配線器具が造営材に取り付けられた状態の一例を示す斜視図である。図3及び図4は、造営材及び配線器具の展開斜視図である。図中のX軸方向及びY軸方向が水平方向であり、Z軸方向が垂直方向である。X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、3次元空間の直交座標系における互いに直交する軸方向である。以下では、XY平面に沿った方向を水平方向、Z軸方向を上下方向ともいう。
【0017】
図1及び図2に示す配線器具1は、造営材及び板状の台座に取り付け可能な器具である。配線器具1は、例えば、造営材100に取り付けられる。造営材100は、例えば、水平方向に延在する天井の部材であり、配線器具1を設置するために設けられる取付孔101が形成されている。配線器具1は、造営材100の取付孔101に埋め込まれて造営材100に取り付けられる。造営材100の取付孔101は、一例として、円形状の孔である。
【0018】
配線器具1は、例えば、人感センサ装置である。配線器具1は、人体を検知する不図示のセンサを有する。このセンサは、例えば、赤外線センサである。配線器具1は、このセンサにより対象領域内の人の存否を検出し、検出結果に応じて負荷装置を制御する。負荷装置は、例えば、照明、エアコン等を含む。負荷装置が照明である場合、配線器具1は、例えば、対象領域内に人の存在を検出するときに点灯するように照明を制御する。負荷装置が照明である場合、配線器具1は、例えば、対象領域内に人の存在が検出されないときに消灯するように照明を制御する。配線器具1は、例えば、照度センサ装置であってもよい。この場合、配線器具1は、周囲の明るさを感知する照度センサを有していてもよい。
【0019】
配線器具1は、ハウジング10と、取付ベース20と、を備える。配線器具1は、少なくとも1つの端子45を備えていてもよい。配線器具1は、フランジカバー22を備えていてもよい。配線器具1は、外部電源から供給される交流電力を直流電力に変換する不図示の電源ユニット、センサを制御する不図示の制御基板等を備えていてもよい。
【0020】
ハウジング10は、例えば、電気絶縁性を有する合成樹脂材料等により構成されている。ハウジング10は、上下方向に延在し、有底筒状を呈する。ハウジング10の外形は、例えば、略直方体状である。ハウジング10は、端子45の少なくとも一部を収容する。ハウジング10は、不図示の電源ユニット、制御基板等を収容する。
【0021】
図3及び図4に示すように、取付ベース20は、フランジ25と、取付構造30と、を備える。フランジ25は、造営材100の下方に設けられる。フランジ25は、ハウジング10の下端部を覆うように設けられ、ハウジング10より水平方向の外側に延在している。フランジ25は、例えば、略円板状を呈する。図3及び図4に示す例では、フランジカバー22の中央領域に貫通孔21が形成される。
【0022】
取付構造30は、ハウジング10を造営材100に取り付けるための部材である。取付構造30は、例えば、造営材100に形成された取付孔101に挿通されると共に、造営材100を上下方向から挟んで造営材100に取り付けられる。作業者は、ハウジング10を取付ベース20に固定した後に、取付構造30によって取付ベース20を造営材100に取り付ける。これにより、造営材100に配線器具1を取り付けることができる。具体的には、取付構造30は、ハウジングを挟持可能であって上下方向に延在する延在部32を有する。ハウジング10は、フランジ25の上面に対して固定される。ハウジング10は、延在部32により挟持される位置に設けられる。
【0023】
フランジカバー22は、例えば、有底円筒状を呈する。フランジカバー22は、フランジ25の側面及び下面の少なくとも一部を覆う。フランジカバー22の内径は、フランジ25の外径と略同じ寸法である。フランジカバー22は、例えば、溝部と爪部を用いた係合構造によりフランジ25に取り付け可能である。フランジカバー22には、底面にレンズなどを挿通可能な貫通孔21が形成されている。
【0024】
以下、ハウジング10及び取付ベース20の構成についてより詳細に説明する。図3及び図4に示すように、ハウジング10は、Z軸方向に対向する下面10a、上面10bと、X軸方向に対向する側面10c,10dと、Y軸方向に対向する端面10e,10fと、を有する。下面10aは、Z軸方向の負側に配置され、上面10bは、Z軸方向の正側に配置される。側面10cは、X軸方向の負側に配置され、側面10dは、X軸方向の正側に配置される。端面10eは、Y軸方向の負側に配置され、端面10fは、Y軸方向の正側に配置される。ハウジング10は、Z軸方向に長手方向を有すると共に、X軸方向を厚み方向とする扁平な直方体形状を有する。上面10bと側面10dとの間の角部には、電線が挿入される端子45が設けられる。
【0025】
ハウジング10は、ケース11と、ケース12とを組み合わせることによって構成される。ケース11,12は、ハウジング10をX軸方向に半割れとした構造を有する。ケース11は、ハウジング10のX軸方向の負側の半分を構成する。ケース12は、ハウジング10のX軸方向の正側の半分を構成する。ケース11は、側面10cと、X軸方向の負側の半分の領域の下面10a、上面10b、及び端面10e,10fと、を有する。ケース11は、側面10cと、X軸方向の負側の半分の領域の下面10a、上面10b、及び端面10e,10fと、を有する。
【0026】
ケース11,12の内部にセンサ類が収容されている場合、ハウジング10は、センサ機能を備える。ケース11、12の内部に通信機器が収容されている場合、ハウジング10は、通信機能を備える。
【0027】
図3に示すように、ハウジング10の下面10aの中央位置には、内部のセンサからの信号などを外部へ発振するための開口部13が形成される。開口部13は、フランジ25の中央の貫通孔44、及びフランジカバー22の中央の貫通孔21とXY平面内にて同位置に配置される。また、ハウジング10の下面10aには、後述の固定構造40が設けられる。
【0028】
次に、図5及び図6を参照して、取付ベース20について詳細に説明する。図5は、フランジカバー22に覆われた状態の取付ベース20を示す斜視図である。図6は、取付ベース20の平面図である。取付ベース20は、取付対象孔である取付孔101を有する造営材100への取り付けが可能な部材である。取付ベース20は、ハウジング10とは着脱可能な別部品として構成される。従って、ハウジング10は、取付ベース20に対して着脱可能に固定される。
【0029】
フランジ25は、Z軸方向の負側の下面25a(図3参照)と、Z軸方向の正側の上面25bと、を有する。造営材100への取り付け状態において、上面25bは造営材100側の面となり、下面25aは室内側の面となる。取付構造30は、フランジ25の上面25bに設けられる。
【0030】
取付構造30は、中心線CLよりもX軸方向の負側に配置される延在部32Aと、中心線CLよりもX軸方向の正側に配置される延在部32Bと、を備える。延在部32A,32Bは、上面25bからZ軸方向の正側へ向かって延在する。延在部32A,32Bは、Y軸方向を長手方向として広がると共に、互いにX軸方向に対向するように配置される。延在部32Aの内周側の支持面32aは、ハウジング10の側面10c(図6参照)を支持する面として機能する。延在部32Bの内周側の支持面32aは、ハウジング10の側面10d(図6参照)を支持する面として機能する。これにより、延在部32A,32Bは、ハウジング10をX軸方向から挟む態様で支持することができる。
【0031】
延在部32A,32Bは、造営材100を上方から押圧することで、フランジ25との間で造営材100を挟み込む押圧構造33A,33Bをそれぞれ有する。押圧構造33Aは、延在部32AのY軸方向の正側の端部に設けられる。押圧構造33Bは、延在部32BのY軸方向の負側の端部に設けられる。押圧構造33A,33Bは、筒状部34と、ネジ部36と、押圧金具37と、を備える。
【0032】
筒状部34は、Z軸方向に延びる矩形筒状の形状を有する。筒状部34のZ軸方向の正側の端部には、XY平面に広がる上壁部34aが形成される。上壁部34aは、延在部32A,32BのZ軸方向の正側の上面32bよりも、Z軸方向の正側に配置される。筒状部34は、X軸方向における外周側へ向かって開口する開口部34bを有する。開口部34bは、上面25bから上壁部34aへ至るまで、筒状部34全体にわたって形成される。開口部34bは、押圧金具37がネジ部36からX軸方向における外周側へ延びた状態にて、Z軸方向へ往復移動することを許容する。筒状部34は、上面32bと上壁部34aとの間に、上面32b側へ開口する開口部34cを有する。開口部34cは、押圧金具37がネジ部36からY軸方向における上面32b側へ延びることを許容する。筒状部34の周壁部のうち、開口部34cとY軸方向において対向するストッパ壁部34dは、押圧金具37の回転を止めるストッパとして機能する。
【0033】
延在部32Aにおいて、開口部34bはX軸方向の負側へ開口し、開口部34cはY軸方向の負側へ開口する。延在部32Bにおいて、開口部34bはX軸方向の正側へ開口し、開口部34cはY軸方向の正側へ開口する。
【0034】
ネジ部36は、筒状部34の内部空間においてZ軸方向に延在する。組立時において、ネジ部36は、フランジ25の下面25aからZ軸方向の正側へ向かって挿入され、上壁部34aを貫通する。ネジ部36のZ軸方向の正側の端部にはナット38が締結される。
【0035】
押圧金具37は、一方側の端部にてネジ部36を貫通させ、他方側の端部にて造営材100を押圧するように長尺な形状を有する。押圧金具37は、XY平面と平行に広がる金属板によって構成される。押圧金具37は、ネジ部36を中心として回転することができる。取付前においては、押圧金具37は、ネジ部36からY軸方向へ延びて、上面32b上に載置される。このとき、押圧金具37は、開口部34cを挿通した状態となる。
【0036】
次に、取付時においては、ハウジング10を固定した取付ベース20を造営材100の取付孔101に挿入する。この状態で、作業者は、ネジ部36を回転させる。このとき、押圧金具37は、ネジ部36周りに回転することで、ネジ部36からX軸方向の外周側へ向かって延びる状態となる(図6に示す状態)。このとき、押圧金具37は、開口部34bを挿通した状態となる。ここで、押圧金具37の回転は、ストッパ壁部34dで止められる。作業者が、この状態から更にネジ部36を回転させると、当該ネジ部36がボールネジのように作用することで、押圧金具37がストッパ壁部34dに沿ってZ軸方向の負側へ移動する。押圧金具37が造営材100の上面100bと接触した状態から、更にネジ部36を回転させると、押圧金具37が取付孔101の縁部において上面100bを下方へ押圧する(図2参照)。これにより、造営材100が、フランジ25と押圧金具37で挟み込まれた状態となり、取付ベース20が造営材100に取り付けられる。
【0037】
ハウジング10及び取付ベース20は、ハウジング10を取付ベース20に固定可能とする固定構造40を少なくとも一対有する。図5に示すように、取付ベース20は、固定構造40として、一対の貫通孔41を有する。一対の貫通孔41は、中心線CLを挟むように、互いにY軸方向に離間するようにフランジ25に設けられる。一対の貫通孔41は、延在部34A,34Bとで挟まれる領域に形成される。貫通孔41は、フランジ25を貫通し、ハウジング10を固定するためのネジを挿通させる孔である。なお、フランジ25の固定構造40の間には、中心線CL上に貫通孔44が形成される。当該貫通孔44は、ハウジング10の開口部13と連通する。
【0038】
一方、図3に示すように、ハウジング10は、下面10aに固定構造40として一対のネジ孔42を有する。一対のネジ孔42は、ハウジング10の下面10aの中央の開口部13を挟むように、Y軸方向に離間するように設けられる。ネジ孔42は、貫通孔41を貫通したネジを締結させる。これにより、ハウジング10は、ネジの締結によって固定構造40の位置にて取付ベース20に固定される。
【0039】
次に、図6を参照して、各構成要素の寸法関係について説明する。一対の固定構造40同士の間隔の寸法L1は、造営材100の取付孔101の直径R1よりも小さい。また、ハウジング10のY軸方向の寸法L2は、押圧構造33A,33Bにおけるネジ部36同士のY軸方向の間隔の寸法L3よりも小さい。このように、取付ベース20は、平面視において、ハウジング10よりも外周側に造営材100との取付構造30を有している。そのため、ハウジング10の取付ベース20からの独立性を高めることができる。平面視において、ハウジング10、及び延在部32A,32Bは、いずれの部分も取付孔101の内周側に存在する。そのため、ハウジング10が固定された取付ベース20を造営材100に取り付けるとき、ハウジング10及び取付構造30が取付孔101の縁部と干渉することが防止される。一方、フランジ25は取付孔101よりも外周側まで広がる。また、Y軸方向に延びている状態の押圧金具37は、取付孔101よりも外周側まで延びる。これにより、取付構造30による取付孔101の縁部への取り付けが可能となる。
【0040】
図12に示すように、ハウジング10は、取付ベース20から取り外された状態で、板状の台座90に対して取付可能である。取付ベース20から取り外された状態では、ハウジング10は、単なる直方体の部材となる。すなわち、ハウジング10は、フランジ25のように下面10aから外周側へ延びる部分を有さない。そのため、台座90に対する形状の制約なく、当該台座90に取り付け可能である。台座90の本体部91は平板状に広がる部材である。ハウジング10は、本体部61の上面91a上に取り付けることができる。ハウジング10は、側面10cと上面91aとを接触した状態にて、本体部91に固定される。側面10cには一対のネジ孔65(図3参照)が形成されているため、本体部91の下面91bからネジを挿入し、ネジ孔95に締結する。これにより、ハウジング10が台座90に固定される。このような台座90は、分電盤のパネルなどに設けられる。あるいは、天井裏に照明の制御用の機器としてハウジング10を用いる場合に用いられる。台座90は、板状の強固な部材である。台座90は、例えば、金属、木材、及び樹脂の少なくともいずれかで構成されている。
【0041】
次に、図5図9を参照して、フランジカバー22(カバー)の詳細な構成、及びフランジカバー22を支持する取付ベース20の構造について説明する。図7は、取付ベース20に対して取り付ける前のフランジカバー22を示す展開斜視図である。図8は、取付ベース20に対する取り付け途中のフランジカバー22を示す斜視図である。図9(a)は、取付ベース20の段差部の斜視図である。図9(b)は、図5に示すIXb-IXb線に沿った断面図である。なお、取付時及び取付完了時において、フランジカバー22の中心線及び取付ベース20の中心線は、配線器具1の中心線CLと一致するように配置される。
【0042】
図7に示すように、フランジカバー22は、本体部50と、周壁部51と、支持壁部52と、取付リブ53と、を備える。フランジカバー22は、取付時において取付ベース20に対して中心線CL周りに回転可能であり、取付ベース20に取り付けることで当該取付ベース20を覆う部材である。
【0043】
本体部50は、取付ベース20のフランジ25とZ軸方向に対向するように、XY平面に沿って広がる円板状の部分である。本体部50は、中央位置に前述の貫通孔21が設けられる。なお、本体部50は、中央位置へ向かうに従って、Z軸方向の負側へ向かうような緩やかなテーパーを有してよい(例えば、図9(b)参照)。
【0044】
周壁部51は、本体部50の外周側の縁部において、Z軸方向の正側へ延びる円環状の壁部である。支持壁部52は取付ベース20のフランジ25をZ軸方向に支持する壁部である。周壁部51のZ軸方向の正側の端部51aは、取付完了後の状態では、フランジ25の上面25bとZ軸方向において、略同位置に配置される(図9(b)参照)。
【0045】
支持壁部52は、本体部50の外周側の領域のうち、周壁部51よりも内周側へ離間した位置に設けられる。支持壁部52のZ軸方向の正側の端部52aは、取付完了後の状態では、フランジ25の下面25aとZ軸方向において、略同位置に配置される(図9(b)参照)。ただし、取付完了後は、支持壁部52の端部52aに形成された突起部52bが、フランジ25の下面25aと接触する(図9(b)参照)。
【0046】
取付リブ53は、取付ベース20へフランジカバー22を取り付けるための部材である。取付リブ53は、周壁部51の端部51aから内周側へ向かって延びる爪状部材である。取付リブ53は、中心線CLが延びる方向、すなわちZ軸方向と垂直に延びる。これにより、周壁部51は、取付リブ53と直交する方向へ延びるような構成となる。フランジカバー22は、複数の取付リブ53を有する。取付リブ53の内周側の端部は、支持壁部52よりも外周側の位置に配置されてよい。取付リブ53の周方向の大きさは特に限定されないが、フランジ25への取り付け状態を維持できる強度を確保できる程度の大きさがあればよい。本実施形態では、取付リブ53の外形は、Z軸方向から見たときに円弧状の形状を有している。ただし、取付リブ53の外形は特に限定されない。
【0047】
本実施形態では、フランジカバー22は、三つの取付リブ53を有する。各取付リブ53は、中心線CL周りに等ピッチ(120°間隔)で設けられる。ただし、取付リブ53のピッチは特に限定されない。また、取付リブ53の個数も特に限定されない。
【0048】
取付ベース20のフランジ25は、取付リブ53を取り付けるための取付構造60を有する。本実施形態では、フランジカバー22が三つの取付リブ53を有している。従って、フランジ25は、周方向において三か所に取付構造60を有する。各取付構造60は、フランジ25の外周側の外周面25cにおいて、等ピッチで設けられる。
【0049】
各取付構造60は、第1の溝部61と、第2の溝部62と、を有する。第1の溝部61は、取付リブ53を挿入させる溝部である。第1の溝部61は、フランジ25の外周面25cを取付リブ53に対応する円弧状の形状に切り欠くことによって形成される。第1の溝部61は、Z軸方向において、下面25aから上面25bへ至る全域にわたって延びるように形成される。
【0050】
第2の溝部62は、第1の溝部61から中心線CL周りに回転させた取付リブ53を嵌合させる溝部である。第2の溝部62は、第1の溝部61から中心線CL周りにおける周方向の一方側へ離間した位置に配置される。本実施形態では、第2の溝部62は、Z軸方向の正側から見て、第1の溝部61に対して反時計回りへ離間した位置に配置される。第2の溝部62は、フランジ25の外周面25cを取付リブ53に対応する円弧状の形状に切り欠くことによって形成される。第2の溝部62は、上面25bからZ軸方向の負側へ向かって延びるように形成される。第2の溝部62は、下面25aよりも、Z軸方向における正側の位置まで延びる。
【0051】
図9(a)を参照して、取付構造60について更に詳細に説明する。取付構造60は、第1の段差部63と、第2の段差部64と、を有する。第1の段差部63は、取付ベース20のフランジ25の外周面25cにおいて、第1の溝部61から第2の溝部62へ至る領域に、取付リブ53の周方向への移動をガイドする部分である。第2の段差部64は、取付ベース20のフランジ25の外周面25cにおいて、第2の溝部62の位置において、取付リブ53と係合する部分である(図9(b)参照)。第1の段差部63及び第2の段差部64は、フランジ25の上面25bよりもZ軸方向における負側へ下がった位置において、XY平面と平行に広がるように設けられる。第1の段差部63と第2の段差部64とは、同一面を構成するように形成される。
【0052】
図9(b)に示すように、フランジ25の外周側の領域において、Z軸方向における負側へ下がるような段違い部69を設けることで、当該段違い部69の上面に第2の段差部64が形成される。第1の段差部63も、段違い部69の上面によって構成される。
【0053】
第1の溝部61における、周方向における第2の溝部62の反対側には、第1の規制壁部66が形成される。第1の規制壁部66は、第1の溝部61に挿入された取付リブ53が、周方向における第2の溝部62と反対側へ移動することを規制する壁部である。第2の溝部62における、周方向における第1の溝部61の反対側には、第2の規制壁部67が形成される。第2の規制壁部67は、第2の溝部62に嵌合した取付リブ53が、周方向における第1の溝部61と反対側へ移動することを規制する壁部である。第1の規制壁部66及び第2の規制壁部67は、下面25aから上面25bのZ軸方向の全域にわたり、外周面25cに対して切り欠きが設けられない部分である。
【0054】
図7及び図10に示すように、周壁部51には、取付リブ53に対応する位置に、マーク70が形成される。また、図10に示すように、フランジ25の下面25aには、第1の溝部61に対応する位置に、マーク71が形成される。これにより、作業者は、フランジカバー22をフランジ25に取り付けるときに、マーク71に対してマーク70の位置合わせをすることで、容易に第1の溝部61に対して取付リブ53を挿入することができる。
【0055】
配線器具1には、情報伝達構造80を有する。情報伝達構造80は、取付ベース20に対するフランジカバー22の取付完了を作業者が知覚可能な情報として、作業者へ伝達する構造である。本実施形態では、配線器具1は、触覚及び聴覚による情報を伝達する第1の情報伝達構造81(図9(a)参照)と、視覚による情報を伝達する第2の情報伝達構造82(図10参照)と、を有する。
【0056】
第1の情報伝達構造81は、第2の溝部62の大きさと、第1の段差部63の幅の大きさとの関係を調整することによって構成される。すなわち、第1の段差部63の狭い空間で取付リブ53がガイドされると、取付リブ53は外周側へ押し広げられる態様で、第1の段差部63にガイドさえる。この状態で取付リブ53が第2の溝部62の広い空間に到達すると、押し広げられた取付リブ53が元の状態に戻る(図5に示す状態)。このような動作に伴い、フランジカバー22を回転させていた作業者は、取付リブ53が第2の溝部62に嵌合したときのクリック感を触覚として知覚する。また、その際に音が発生するため、作業者は、聴覚によっても取付完了を知覚する。
【0057】
図10に示すように、第2の情報伝達構造82は、取付ベース20に設けられた着色部83と、フランジカバー22に設けられた表示部84と、を有する。着色部83は、フランジ25の外縁の段違い部69の下面において、第2の溝部62に対応する位置に形成される。着色部83は、フランジ25の他の部分と異なる色に着色された部分である。着色部83は、例えば、赤色や他の目立つ色に着色される。表示部84は、フランジカバー22の本体部50の外縁のうち、取付リブ53に対応する位置に形成される。表示部84は、本体部50を貫通する貫通孔によって構成される。
【0058】
図11(a)に示すように、取付リブ53を第1の溝部61に挿入した段階では(図8に示す段階)、表示部84には、着色部83以外の部分の色が表示される。作業者は、表示部84を見ることで、取付作業が完了していないことを視覚的に知覚できる。次に、図11(b)に示すように、取付リブ53を第2の溝部62に嵌合させた段階では(図5に示す段階)、表示部84には、着色部83の色が表示される。これにより、作業者は、表示部84を見ることで、取付作業が完了したことを視覚的に知覚できる。
【0059】
フランジカバー22を取付ベース20へ取り付ける取付作業について説明する。当該取付作業は、取付ベース20を造営材100への取付が完了した後に行われる。まず、図7に示すように、作業者は、室内側から天井を向き、造営材100に取り付けられた取付ベース20に対して、フランジカバー22を位置合わせする。このとき、作業者は、マーク70,71の位置が合うように位置合わせを行う。
【0060】
上記位置合わせが完了したら、図8に示すように、作業者は、フランジカバー22の取付リブ53を第1の溝部61に挿入するように、フランジカバー22をフランジ25に下方から被せる。次に、作業者は、フランジカバー22を回転することで、図5に示すように、取付リブ53を第2の溝部62に嵌合させる。このとき、作業者は、第1の情報伝達構造81による音と触覚によって取付作業の完了を知覚する。また、作業者は、第2の情報伝達構造82の表示部84に表示された着色部83を見ることで、視覚的に取付作業の完了を知覚する。
【0061】
次に、本実施形態に係る配線器具1の作用・効果について説明する。
【0062】
この配線器具1は、取付時において取付ベース20に対して中心線CL周りに回転可能であり、取付ベース20に取り付けることで当該取付ベース20を覆うフランジカバー22を備える。フランジカバー22は、取付ベース20へ取り付けるための複数の取付リブ53を有する。これに対し、取付ベース20は、取付リブ53を挿入させる第1の溝部61と、第1の溝部61から中心線CL周りに回転させた取付リブ53を嵌合させる第2の溝部62と、を有する。従って、作業者は、各々の取付リブ53を第1の溝部61に挿入し、フランジカバー22を回転させることで、取付リブ53を第2の溝部62に嵌合させる。いずれかの取付リブ53が第1の溝部61に挿入されていない場合、フランジカバー22を回すことができなくなる。これにより、一部の取付リブ53が固定されない状態を回避できる。ここで、配線器具1には、取付ベース20に対するフランジカバー22の取付完了を作業者が知覚可能な情報として、作業者へ伝達する情報伝達構造80が設けられている。そのため、作業者は、フランジカバー22の取付完了を知覚することができるので、取付が完了していない状態で作業を終えてしまうことを抑制できる。以上より、フランジカバー22を取付ベース20に取り付けるときにおける固定の確実性を向上できる。
【0063】
配線器具1は、センサ機能を備えてよい。この場合、造営材100に対して、センサ機能を付与することができる。
【0064】
取付リブ53は、中心線CLに交差する方向へ延び、フランジカバー22は、取付リブ53と直交する方向へ延びる周壁部51を有してよい。この場合、フランジカバー22を回転して、取付リブ53を第1の溝部61から第2の溝部62へ移動させるときに、取付リブ53によって周壁部51が押し広げられるような構造とすることができる。これにより、フランジカバー22を回転させ易くなる。
【0065】
取付ベース20の外周面には、第1の溝部61から第2の溝部62へ至る領域に、取付リブ53の周方向への移動をガイドする第1の段差部63が形成されてよい。この場合、取付リブ53を第1の溝部61に挿入した後、スムーズに取付リブ53を第2の溝部62へ移動させることができる。更に、取付リブ53の第1の溝部61への挿入が不十分であった場合、取付リブ53を第1の段差部63より下側の構造(段違い部69)と干渉させることで、フランジカバー22が回らないようにすることができる。
【0066】
取付ベース20の外周面25cには、第2の溝部62の位置において、取付リブ53と係合する第2の段差部64が形成されてよい。この場合、取付リブ53は、第2の溝部62に嵌合している状態において、第2の段差部64で上下方向に支持された状態となる。これにより、取付完了後の取付リブ53のがたつきを抑制できる。
【0067】
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
【0068】
例えば、上述の実施形態では、ハウジング10は扁平な直方体形状を有していたが、形状は特に限定されない。また、取付ベース20もハウジング10を固定できるものであればよく、詳細な構成は特に限定されない。取付ベース20とハウジング10とは分離できない構造であってもよい。
【0069】
上述の実施形態では、取付リブがフランジカバー22に設けられていた。この場合、フランジカバー22に溝部61,62を設ける場合に比して、フランジカバー22に取付リブ53を設ける方がフランジカバー22の構造をシンプルにすることができる。なお、フランジカバー22及び取付ベース20の一方の部材が取付リブ53を有し、他方の部材が溝部61,62を有していればよい。従って、フランジカバー22が溝部61,62を有し、取付ベース20が取付リブ53を有してもよい。
【0070】
ここで、本開示に含まれる種々の例示的実施形態を、以下の[形態1]~[形態6]に記載する。
【0071】
[形態]
取付対象孔を有する造営材への取り付けが可能な取付ベースと、
取付時において前記取付ベースに対して中心線周りに回転可能であり、前記取付ベースに取り付けることで当該取付ベースを覆うカバーと、を備え、
前記カバー及び前記取付ベースの一方の部材は、他方の部材へ取り付けるための複数の取付リブを有し、
前記他方の部材は、前記取付リブを挿入させる第1の溝部と、前記第1の溝部から前記中心線周りに回転させた前記取付リブを嵌合させる第2の溝部と、を有し、
前記取付ベースに対する前記カバーの取付完了を作業者が知覚可能な情報として、前記作業者へ伝達する情報伝達構造が設けられた、配線器具。
[形態2]
前記一方の部材は、前記カバーであり、
前記他方の部材は、前記取付ベースである、形態1に記載の配線器具。
[形態3]
センサ機能を備える、形態1又は2に記載の配線器具。
[形態4]
前記取付リブは、前記中心線に交差する方向へ延び、
前記カバーは、前記取付リブと直交する方向へ延びる周壁部を有する、形態2に記載の配線器具。
[形態5]
前記取付ベースの外周面には、前記第1の溝部から前記第2の溝部へ至る領域に、前記取付リブの周方向への移動をガイドする第1の段差部が形成される、形態2又は4に記載の配線器具。
[形態6]
前記取付ベースの外周面には、前記第2の溝部の位置において、前記取付リブと係合する第2の段差部が形成される、形態2、4、及び5の何れか一項に記載の配線器具。
【符号の説明】
【0072】
1…配線器具、20…取付ベース、22…フランジカバー(カバー)、51…周壁部、53…取付リブ、61…第1の溝部、62…第2の溝部、63…第1の段差部、64…第2の段差部、80…情報伝達部、100…造営材、101…取付孔(取付対象孔)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12