(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166779
(43)【公開日】2024-11-29
(54)【発明の名称】乗物用シートリクライニング装置
(51)【国際特許分類】
B60N 2/235 20060101AFI20241122BHJP
B60N 2/22 20060101ALI20241122BHJP
A47C 1/025 20060101ALI20241122BHJP
【FI】
B60N2/235
B60N2/22
A47C1/025
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023083115
(22)【出願日】2023-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】弁理士法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】沖 恒輝
(72)【発明者】
【氏名】磯部 晋也
【テーマコード(参考)】
3B087
3B099
【Fターム(参考)】
3B087BD03
3B099AA05
3B099BA04
3B099CA18
3B099CA19
3B099CA31
3B099DA06
(57)【要約】
【課題】ポールが傾いても、ポールをラチェットのフリーゾーン規制面に広く面当接させることが可能な乗物用シートリクライニング装置を提供すること。
【解決手段】ラチェット10とガイド20との相対回転をロックするポール30は、ガイド20により回転方向の両側から支持され、半径方向の外側に押し出されてラチェット10と噛合することで相対回転をロックする。ポール30が、ラチェット10が所定の回転位置にあるときに半径方向の外側に押し出されることでラチェット10のフリーゾーン規制面13Aと当接してラチェット10との噛合を阻止する規制凸部34を有する。規制凸部34が、ポール30のガイド20に対する回転方向の傾きを伴ってフリーゾーン規制面13Aと当接する。規制凸部34のフリーゾーン規制面13Aと当接する外周面が、ポール30が上記傾きとなるときにフリーゾーン規制面13Aと面当接可能な湾曲面34Aを有する。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗物用シートリクライニング装置であって、
互いにリクライニングの中心軸線のまわりに回転可能なように連結されるラチェット及びガイドと、
該ガイドにより回転方向の両側から支持され、半径方向の外側に押し出されることで前記ラチェットと噛合して該ラチェットの相対回転をロックするポールと、を有し、
前記ポールが、前記ラチェットが所定の回転位置にあるときに半径方向の外側に押し出されることで前記ラチェットに形成される前記中心軸線のまわりに湾曲するフリーゾーン規制面と当接して前記ラチェットとの噛合を阻止する規制凸部を有し、
前記規制凸部が、前記ポールの前記ガイドに対する回転方向の傾きを伴って前記フリーゾーン規制面と当接すると共に、その前記フリーゾーン規制面と当接する外周面が、前記ポールが前記傾きとなるときに前記フリーゾーン規制面と面当接可能となるように湾曲する湾曲面を有する乗物用シートリクライニング装置。
【請求項2】
請求項1に記載の乗物用シートリクライニング装置であって、
前記湾曲面が、前記ポールが前記ガイドに対して回転方向に第1の傾き姿勢まで傾くときに前記フリーゾーン規制面と面当接可能となるように湾曲する第1の湾曲面と、前記第1の傾き姿勢とは異なる第2の傾き姿勢まで回転方向に傾くときに前記フリーゾーン規制面と面当接可能となるように湾曲する第2の湾曲面と、を有する乗物用シートリクライニング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗物用シートリクライニング装置に関する。詳しくは、シートバックの背凭れ角度を調節可能なロック機構を備える乗物用シートリクライニング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、シートバックの背凭れ角度を調節するための乗物用シートリクライニング装置が開示されている。この乗物用シートリクライニング装置は、互いにリクライニングの中心軸線まわりに回転可能なように組み付けられるラチェットとガイドとを備える。ラチェットは、シートバックに結合される。ガイドは、シートクッションに結合される。
【0003】
ラチェットとガイドとの間には、これらの相対回転をロックするためのポールが設けられている。ポールは、ガイドにより回転方向の両側から支持され、半径方向の外側に押し出されることでラチェットと噛合してラチェットの相対回転をロックする。
【0004】
上記ポールには、ラチェットが所定の回転位置にあるときに半径方向の外側に押し出されることで、ラチェットのフリーゾーン規制面と当接する規制凸部が形成されている。規制凸部は、ラチェットのフリーゾーン規制面と当接することで、ポールのラチェットに対する噛合を阻止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
規制凸部は、そのフリーゾーン規制面と当接する外周面が、フリーゾーン規制面と全域に亘って面当接するように同一円の円弧を描く湾曲面に形成されている。しかし、ポールがガイドに対して回転方向に傾いた姿勢で規制凸部をフリーゾーン規制面に当接させると、規制凸部がフリーゾーン規制面に対して局所当たりとなることがある。規制凸部がフリーゾーン規制面に局所当たりとなると、ラチェットの回転時にこれらが高い面圧で摺動し摩耗を招くおそれがある。そこで、本発明は、ポールが傾いても、ポールをラチェットのフリーゾーン規制面に対して広く面当接させることが可能な乗物用シートリクライニング装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する手段として、本発明の乗物用シートリクライニング装置は、次の手段をとる。
【0008】
すなわち、本発明の第1の発明は、乗物用シートリクライニング装置であって、互いにリクライニングの中心軸線のまわりに回転可能なように連結されるラチェット及びガイドと、該ガイドにより回転方向の両側から支持され、半径方向の外側に押し出されることで前記ラチェットと噛合して該ラチェットの相対回転をロックするポールと、を有し、前記ポールが、前記ラチェットが所定の回転位置にあるときに半径方向の外側に押し出されることで前記ラチェットに形成される前記中心軸線のまわりに湾曲するフリーゾーン規制面と当接して前記ラチェットとの噛合を阻止する規制凸部を有し、前記規制凸部が、前記ポールの前記ガイドに対する回転方向の傾きを伴って前記フリーゾーン規制面と当接すると共に、その前記フリーゾーン規制面と当接する外周面が、前記ポールが前記傾きとなるときに前記フリーゾーン規制面と面当接可能となるように湾曲する湾曲面を有する乗物用シートリクライニング装置である。
【0009】
第1の発明によれば、ポールがガイドに対して回転方向に傾いた状態で規制凸部をラチェットのフリーゾーン規制面に当接させても、規制凸部をフリーゾーン規制面に面当接させやすくすることができる。したがって、ポールの規制凸部を、ラチェットのフリーゾーン規制面に対して、局所当たりとなるものと比べて、広く面当接させることができる。
【0010】
本発明の第2の発明は、上記第1の発明において、前記湾曲面が、前記ポールが前記ガイドに対して回転方向に第1の傾き姿勢まで傾くときに前記フリーゾーン規制面と面当接可能となるように湾曲する第1の湾曲面と、前記第1の傾き姿勢とは異なる第2の傾き姿勢まで回転方向に傾くときに前記フリーゾーン規制面と面当接可能となるように湾曲する第2の湾曲面と、を有する乗物用シートリクライニング装置である。
【0011】
第2の発明によれば、ポールの傾きの大小に応じて、規制凸部の第1の湾曲面又は第2の湾曲面をフリーゾーン規制面に面当接させやすくすることができる。よって、部品精度に起因してポールの傾きに大小が生じても、規制凸部をラチェットのフリーゾーン規制面に面当接させやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】第1の実施形態に係る乗物用シートリクライニング装置が適用されたシートの斜視図である。
【
図2】乗物用シートリクライニング装置とシートフレームとの連結部の分解斜視図である。
【
図4】乗物用シートリクライニング装置の分解斜視図である。
【
図6】乗物用シートリクライニング装置の外側面図である。
【
図7】乗物用シートリクライニング装置の正面図である。
【
図8】乗物用シートリクライニング装置のロック状態を表す
図7のVIII-VIII線断面図である。
【
図9】乗物用シートリクライニング装置のアンロック状態を表す
図8に対応する断面図である。
【
図10】ポールがフリーゾーン規制面に当接した状態を表す
図8に対応する断面図である。
【
図13】規制凸部の第2の湾曲面がフリーゾーン規制面に当接した状態を表す
図11に対応する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
【0014】
(第1の実施形態)
《乗物用シートリクライニング装置4の概略構成》
始めに、本発明の第1の実施形態に係る乗物用シートリクライニング装置(以下、リクライナ)4の構成について、
図1~
図13を用いて説明する。なお、以下の説明において、前後上下左右等の各方向を示す場合には、各図中に示されたそれぞれの方向を指すものとする。また、以下の説明において、具体的な参照図を示さない場合、或いは参照図に該当する符号がない場合には、
図1~
図13のいずれかの図を適宜参照するものとする。
【0015】
図1に示すように、本実施形態に係るリクライナ4は、自動車の右側座席を成すシート1に適用されている。リクライナ4は、シート1の背凭れ部を成すシートバック2を着座部を成すシートクッション3に対してリクライニング角度の調節を行えるように連結するリクライニングアジャスタとして構成されている。具体的には、リクライナ4は、シートバック2とシートクッション3との間に左右一対で設けられている。各リクライナ4は、各々が一斉にロック・アンロックの各状態に切り換えられることで、シートバック2のリクライニング角度を固定したり解除したりする。
【0016】
図2~
図3に示すように、各リクライナ4は、シートバック2の左右の側部骨格を成す各サイドフレーム2Fの下端部と、これらのシート幅方向の外側に位置するシートクッション3の左右の側部骨格の後端部に連結される各リクライニングプレート3Fと、の間にそれぞれ組み付けられる。それにより、各リクライナ4は、シートバック2の各サイドフレーム2Fを、各リクライニングプレート3Fに対して、互いに同一軸線まわりに回転可能となるように連結する。
【0017】
図1に示すように、各リクライナ4は、常時は、シートバック2のリクライニング角度を固定したロック状態に保持される。各リクライナ4は、使用者によりシートクッション3の車両外側(右側)の側部に設けられたリクライニングレバー5が引き上げられる操作により、それらのロック状態が一斉に解除される。それにより、各リクライナ4は、シートバック2のリクライニング角度をシート前後方向に調節することが可能なアンロック状態へと切り換えられる。
【0018】
各リクライナ4は、リクライニングレバー5の操作が解かれることにより、付勢により再びロック状態へと戻される。各リクライナ4には、リクライニングレバー5の操作を解いてもロック状態には戻されないフリーゾーンが設定されている。具体的には、このフリーゾーンは、シートバック2が直立姿勢から前に倒される回転領域に設定されている。このフリーゾーンの設定により、シートバック2は、直立姿勢から前に倒された位置でリクライニングレバー5の操作が解かれても、その位置ではロックされず、最大倒れ込み位置まで前に倒されるようになっている。
【0019】
シートバック2の各サイドフレーム2Fとそれらの外側に位置する各リクライニングプレート3Fとの間には、それぞれ、シートバック2に前倒れ方向の回転付勢力を掛けるリターンスプリング6が掛着されている。これらリターンスプリング6の回転付勢力により、シートバック2は、各リクライナ4のロック状態が解除されることで、着座乗員の背部に当たる位置まで起こし上げられる。
【0020】
そして、シートバック2は、着座乗員の背部が前後に傾動されることで、その動きに追従するように前後にリクライニング角度が調節される。このようなリターンスプリング6の設定により、シートバック2のリクライニング角度の調節を簡便に行うことができる。
【0021】
図2~
図3に示すように、各リクライナ4は、具体的には、シートバック2の各サイドフレーム2Fの外側面部に結合されるラチェット10と、各リクライニングプレート3Fの内側面部に結合されるガイド20と、を有する。各リクライナ4は、ラチェット10のガイド20に対する回転がロックされたり解除されたりする切り換えにより、シートバック2のリクライニング角度を固定したり解除したりする構成とされる。
【0022】
《各部の構成》
以下、各リクライナ4の各部の具体的な構成について、詳しく説明していく。なお、各リクライナ4は、互いに左右対称の構成となっている。したがって、以下では、これらを代表して、
図2~
図3に示される車両外側(右側)に配置されるリクライナ4の構成について詳しく説明することとする。
【0023】
図4~
図5に示すように、リクライナ4は、互いにリクライニングの中心軸線Cのまわりに回転可能となるように軸方向に組み付けられる略円板形状のラチェット10及びガイド20を有する。また、リクライナ4は、ラチェット10とガイド20との間に組み込まれる3つのポール30と、これらを半径方向の内外に移動操作する回転カム40と、を有する。
【0024】
また、リクライナ4は、回転カム40をガイド20に対してロックの回転方向に付勢する渦巻きばねから成るロックスプリング50を有する。また、リクライナ4は、ラチェット10とガイド20との外周部間に跨って装着される略円筒形状の外周リング60を有する。外周リング60は、ラチェット10とガイド20とを互いに軸方向に組み付けた状態に保持するためのリングとなっている。
【0025】
《ラチェット10》
図4に示すように、ラチェット10は、略円板形状にカットされた1枚の金属板部材から成る。ラチェット10は、その本体板11の外周縁部に、ガイド20への組み付け方向となる図示右方向(軸方向)に段付き円筒状に2段階に突出する形に半抜き加工された構成とされる。
【0026】
この半抜き加工された外周側の円筒部分は、その内周面全域に内歯12Aが形成された円筒部12として形成されている。また、内周側の円筒部分は、円筒部12と本体板11との間を段差状に繋ぐ中間円筒部13として形成されている。円筒部12の内歯12Aは、後述する各ポール30の外周面に形成された各外歯31をそれぞれ半径方向の内側から噛合させることのできる歯面形状とされる。上記内歯12Aは、各歯面が回転方向に2度ピッチで等間隔に並ぶ形状とされる。
【0027】
中間円筒部13は、その内周面が、中心軸線Cのまわりに湾曲する形状とされている。中間円筒部13の内周面には、そのラチェット10のフリーゾーンに対応する周方向(回転方向)の領域に、半径方向の内側に縮径される形に膨らむフリーゾーン規制面13Aが形成されている。このフリーゾーン規制面13Aも、中心軸線Cのまわりに湾曲する形状とされている。
【0028】
図3に示すように、本体板11の中心軸線C上の位置には、軸方向に丸孔状に貫通する貫通孔11Aが形成されている。この貫通孔11Aには、後述する回転カム40の中心部に挿通される操作ピン5Aが、図示左側から回転フリーな状態に挿通される。
【0029】
本体板11の外側面には、図示左側へ突出するように半抜き加工された3つのダボ14が形成されている。ラチェット10は、これら3つのダボ14がシートバック2のサイドフレーム2Fに形成された対応する3つの嵌合孔2Faにそれぞれ嵌合されて溶着されることで、サイドフレーム2Fに一体的に結合されている。サイドフレーム2Fには、そのラチェット10の中心部に形成された貫通孔11Aと軸方向に対向する位置に、軸方向に丸孔状に貫通する通し孔2Fbが形成されている。この通し孔2Fbには、上述した操作ピン5Aが図示左側から軸方向に貫通するように挿通される。
【0030】
《ガイド20》
図5に示すように、ガイド20は、上述したラチェット10よりもひとまわり大きな略円板形状にカットされた1枚の金属板部材から成る。ガイド20の本体板21の外周縁部には、ラチェット10への組み付け方向となる図示左側(軸方向)に円筒状に突出するように半抜き加工された円筒部22が形成されている。
【0031】
円筒部22は、その内径寸法が、ラチェット10の円筒部12の外径寸法よりも僅かに大きな形に形成されている。ガイド20は、その円筒部22内にラチェット10の円筒部12が軸方向に緩やかに嵌合される形にセットされる。
【0032】
それにより、ガイド20は、ラチェット10との間で、互いの円筒部22,12同士が半径方向の内外に緩やかに嵌まり合って互いに相対回転可能なように支え合う状態に組み付けられる。そして、ガイド20は、その円筒部22とラチェット10の円筒部12との間に後述する外周リング60が外周側から跨る形に装着されることで、外周リング60を介してラチェット10に外れ止めされた状態に組み付けられる(
図2~
図3、
図6~
図7参照)。
【0033】
図5に示すように、ガイド20の本体板21の内側面には、その回転方向の3箇所の位置に、ラチェット10への組み付け方向となる図示左側(軸方向)に略扇形状に突出するガイド壁23が半抜き加工により形成されている。これらガイド壁23は、それらの半径方向の外側の外周面が、ガイド20の中心軸線Cのまわりに描かれる同一円の円弧を描く形に湾曲した形状とされる。各ガイド壁23は、ガイド20の円筒部22内に組み付けられるラチェット10の円筒部12内に軸方向に緩やかに嵌まり込むようにセットされる。
【0034】
各ガイド壁23の形成により、ガイド20の本体板21の内側面には、これらの回転方向の配置間領域に、後述する3つのポール30をそれぞれ1つずつ半径方向の内外方にのみ摺動可能なようにセットすることが可能な凹状のポール収容溝24Aが形成されている。また、各ガイド壁23によって囲まれた本体板21の内側面の中央箇所には、後述する回転カム40を中心軸線Cのまわりに回転可能なようにセットすることが可能なカム収容溝24Bが形成されている。
【0035】
図8~
図9に示すように、各ガイド壁23は、各ポール収容溝24Aにセットされた対応する各ポール30を、これらの回転方向の両サイド面である各規制面23Aによって回転方向の両側から支持する。それにより、各ガイド壁23は、これらの間にセットされた各ポール30を半径方向の内外方にのみ摺動させられるよう回転方向の両側から支持する構成とされる。各ガイド壁23の互いに回転方向に対向する各規制面23Aは、互いに平行を成している。
【0036】
また、各ガイド壁23は、これらの間のカム収容溝24B内にセットされる回転カム40を、それらの内周面である支持面23Bによって半径方向の外側から支持する。それにより、各ガイド壁23は、これらの間にセットされた回転カム40をガイド20の本体板21上の略中心位置において回転可能となるように支持するようになっている。
【0037】
図4~
図5に示すように、ガイド20の本体板21の中心部(中心軸線C上の位置)には、後述するロックスプリング50が内部に組み込まれる略丸孔状の収容孔21Aが軸方向に貫通して形成されている。収容孔21Aには、その回転方向の一部に、収容孔21Aの孔形状を半径方向の外側に部分的に細長く延出させる掛止孔21Aaが形成されている。掛止孔21Aaには、収容孔21Aに組み込まれるロックスプリング50の外端部52が軸方向に嵌め込まれて回転方向に一体的となるように掛止される。
【0038】
図2に示すように、ガイド20には、その本体板21の外側面に、図示右側へ突出するように半抜き加工された3つのダボ21Bが形成されている。ガイド20は、これら3つのダボ21Bが、リクライニングプレート3Fに形成された対応する3つの嵌合孔3Faにそれぞれ嵌合されて溶着されることで、リクライニングプレート3Fに一体的に結合されている。リクライニングプレート3Fには、そのガイド20の中心部に形成された収容孔21Aと軸方向に対向する位置に、軸方向に丸孔状に貫通する通し孔3Fbが形成されている。この通し孔3Fbには、上述した操作ピン5Aが図示左側から軸方向に貫通するように挿通される。
【0039】
《ポール30》
図4~
図5に示すように、3つのポール30は、それぞれ、略矩形状の形にカットされた1枚の金属板部材から成る。各ポール30は、それらの半径方向の内側部分を成すオフセット面部30Bが、半径方向の外側部分を成す本体面部30Aに対して、ラチェット10への組み付け方向となる図示左側(軸方向)に半抜き加工された構成とされる。
【0040】
図8に示すように、各ポール30は、それぞれ、ガイド20の本体板21上に形成された各ポール収容溝24A内にそれぞれ1つずつセットされる。それにより、各ポール30は、各ポール収容溝24Aに回転方向の両側から臨む各ガイド壁23の規制面23Aによって回転方向の両側から面状に支持される。そしてそれにより、各ポール30は、各規制面23Aに沿って半径方向の内外方にのみ移動可能となるようにガイド20により支持される。
【0041】
詳しくは、
図5に示すように、各ポール30は、それらの本体面部30Aがガイド20の本体板21に軸方向に面当接した状態にセットされる。それにより、各ポール30は、各々の本体面部30Aの半径方向の外側に、ガイド20の円筒部22内に嵌まるラチェット10の円筒部12の内歯12Aが臨むようにセットされる。各ポール30のオフセット面部30Bは、ガイド20の本体板21から軸方向に離間した状態にセットされる。
【0042】
図4に示すように、各ポール30の本体面部30Aの半径方向の外側の外周面には、半径方向の外側に歯面を向ける外歯31が回転方向の全域に亘って連続的に並ぶ形に形成されている。これら外歯31が形成された各ポール30の外周面は、前述したラチェット10の内歯12Aが形成された円筒部12の内周面に沿って湾曲する凸湾曲面形状とされる。
【0043】
各ポール30の外歯31は、これらの噛合するラチェット10の内歯12Aと同様に、各歯面が回転方向に2度ピッチで等間隔に並ぶ形状とされる。上記構成により、
図8に示すように、各ポール30は、ラチェット10の内歯12Aに半径方向の内側から押し付けられることで、それらの外歯31が内歯12Aに噛合されるようになっている。
【0044】
図5に示すように、各ポール30の本体面部30Aは、ガイド20の中心部にセットされる回転カム40に半径方向の外側から対向するようにセットされる。それにより、各ポール30は、各々の本体面部30Aが回転カム40と半径方向に対向し、かつ、各々のオフセット面部30Bが回転カム40と軸方向に対向するように被せられた状態にセットされる。
【0045】
図4に示すように、各ポール30の本体面部30Aの内周面には、回転カム40の回転により半径方向の内側から押圧される凸形状の被押圧面部32が形成されている。これら被押圧面部32は、各ポール30の回転方向の幅の中央から図示反時計回り方向にずれた位置に形成されている。また、
図5に示すように、各ポール30のオフセット面部30Bの中間部には、回転カム40の回転方向の3箇所の位置から軸方向に突出する各引込みピン42が軸方向に差し込まれる引込み孔33が軸方向に貫通して形成されている。
【0046】
また、
図4に示すように、上記3つのポール30のうちの1つであるメインポールMPには、その本体面部30Aの中間部に、ラチェット10への組み付け方向となる図示左側に突出する規制凸部34が形成されている。この規制凸部34は、ラチェット10が前述したフリーゾーンの回転位置にある時に、ラチェット10に形成されたフリーゾーン規制面13Aとの当接により、各ポール30のロックを阻止するロック阻止部として機能する。ここで、メインポールMPが、本発明の「ポール」に相当する。
【0047】
図8に示すように、各ポール30は、回転カム40が後述するロックスプリング50の付勢力により図示反時計まわりに回されることにより、それらの被押圧面部32が回転カム40の外周面に形成された対応する凸形状の各押圧部44により半径方向の内側から押圧される。それにより、各ポール30は、それらの外歯31がラチェット10の内歯12Aに押し付けられて噛合され、その状態に保持される。この噛合により、各ポール30がラチェット10に対して回転方向に一体化される。その結果、各ポール30を介してラチェット10とガイド20との相対回転がロックされる。
【0048】
図9に示すように、各ポール30は、回転カム40がリクライニングレバー5の操作によりロックスプリング50の付勢力に抗して図示時計まわりに回されることで、それらの引込み孔33が回転カム40の対応する各引込みピン42により半径方向の内側へと引き込まれる。それにより、各ポール30は、それらの外歯31がラチェット10の内歯12Aとの噛合状態から外されて、その状態に保持される。それにより、ラチェット10とガイド20との回転ロック状態が解除される。
【0049】
図10に示すように、各ポール30は、上記リクライニングレバー5の操作によりロック解除された状態から、ラチェット10がフリーゾーンの回転位置まで回されることにより、リクライニングレバー5の操作が解かれても回転ロックされない状態となる。具体的には、ラチェット10がフリーゾーンの回転位置まで回されることにより、メインポールMPに形成された規制凸部34の半径方向の外側の位置に、ラチェット10に形成されたフリーゾーン規制面13Aが配置される。
【0050】
それにより、メインポールMPは、回転カム40により半径方向の外側に押し出された際に、規制凸部34がラチェット10のフリーゾーン規制面13Aに当接して移動規制される状態となる。この移動規制により、メインポールMPは、その外歯31がラチェット10の内歯12Aと噛合する手前の位置で移動が止められる。それにより、メインポールMPを回転により押し出す回転カム40が、それ以上メインポールMPを押し出せない状態となるため、それ自体の回転も止められる。
【0051】
その結果、メインポールMP以外の他のポール30も半径方向の外側に押し出されなくなることから、全てのポール30のラチェット10に対する噛合が阻止される状態となる。この状態では、メインポールMPの規制凸部34がラチェット10のフリーゾーン規制面13Aに押し付けられてはいるものの、これらを摺動させながらラチェット10を回転させることは可能となっている。フリーゾーン規制面13Aが中心軸線Cのまわりに湾曲する面となっているからである。
【0052】
その際、
図11に示すように、メインポールMPは、実際には、ガイド20の各規制面23Aの間に摺動性を確保するための僅かな隙間がある影響により、これらの間で回転方向に傾いた状態で規制凸部34をラチェット10のフリーゾーン規制面13Aに当接させている。具体的には、メインポールMPは、その回転カム40により押圧される被押圧面部32が、メインポールMPの回転方向の幅の中央から図示反時計回り方向にずれた位置に設定されていることで、図示時計回りに自転するように傾いた姿勢となる。
【0053】
したがって、この傾きの影響により規制凸部34がフリーゾーン規制面13Aに対して局所当たりすると、これらの間の面圧が高くなり、摺動により摩耗を招くおそれがある。しかし、規制凸部34は、上記のようにメインポールMPが回転方向に傾いた姿勢でフリーゾーン規制面13Aに当てられても、フリーゾーン規制面13Aに局所当たりすることなく、広く面当接することができるようになっている。具体的には、規制凸部34は、その外周面が、メインポールMPが回転方向に傾いた時にフリーゾーン規制面13Aと面当接可能となる形に湾曲する湾曲面34Aを有する形状とされる。
【0054】
図12に示すように、上記湾曲面34Aは、部品精度に起因したガタ付きの大小によりメインポールMPの傾き姿勢が変わることを踏まえ、第1の湾曲面A1と第2の湾曲面A2とを有する形状とされる。第1の湾曲面A1は、メインポールMPが最小のガタ付きで傾く第1の傾き姿勢となるときに、フリーゾーン規制面13Aと面当接可能となるように湾曲する。
図13に示すように、第2の湾曲面A2は、メインポールMPが最大のガタ付きで傾く第2の傾き姿勢となるときに、フリーゾーン規制面13Aと面当接可能となるように湾曲する。
【0055】
《回転カム40》
図4~
図5に示すように、回転カム40は、略円板形状にカットされた1枚の金属板部材から成る。回転カム40は、各ポール30と略同一の板厚を有する形状とされる。回転カム40は、ガイド20の本体板21上に形成されたカム収容溝24B内にセットされる。
【0056】
回転カム40は、ガイド20の本体板21と各ポール30のオフセット面部30Bとの間に軸方向に挟まれるように配置される。それにより、回転カム40は、その半径方向の外側に、各ポール30の本体面部30Aの内周面に形成された被押圧面部32が位置するようになっている。
【0057】
図5に示すように、回転カム40の中心部(中心軸線C上の位置)には、前述した操作ピン5Aが図示左側から軸方向に挿通されて回転方向に一体的に連結される貫通孔41が形成されている。操作ピン5Aは、回転カム40の貫通孔41内に軸方向に貫通するように通されて、その先で
図1で前述したリクライニングレバー5と一体的に接続されている。上記組み付けにより、操作ピン5Aは、リクライニングレバー5の引き上げ操作に伴って回転カム40を一体的に回転させるようになっている。
【0058】
上記操作ピン5Aは、
図1で前述したもう一方側(車両内側)のリクライナ4に挿通される操作ピン5Aとコネクティングロッド5Bを介して互いに一体的に連結される。それにより、リクライニングレバー5が引き上げられる操作によって、双方の操作ピン5Aが一斉に回転操作されて、双方のリクライナ4の回転カム40が一斉に回転操作されるようになっている。
【0059】
図4に示すように、回転カム40は、ガイド20の中心部(中心軸線C上の位置)に形成された収容孔21Aよりもひとまわり大きな略円板形状に形成されている。回転カム40には、そのガイド20の収容孔21Aに臨む外側面に、収容孔21Aに入り込むように軸方向に突出する2本の引掛ピン43が形成されている。
図6に示すように、これら引掛ピン43には、ロックスプリング50の内端部51がこれらの間に引掛けられて固定される。
【0060】
図5に示すように、回転カム40の各ポール30のオフセット面部30Bと軸方向に対向する内側面には、それぞれ、各ポール30の引込み孔33に差し込まれる引込みピン42が軸方向に突出して形成されている。回転カム40は、次のように、ガイド20に対してロックスプリング50を介して弾性支持された状態に組み付けられる。
【0061】
先ず、回転カム40を、ガイド20のカム収容溝24B内にセットする。次に、
図6に示すように、ロックスプリング50をガイド20の収容孔21A内に組み込み、その内端部51を回転カム40の各引掛ピン43の間に引掛けると共に、外端部52をガイド20の収容孔21Aから延びる掛止孔21Aaに引掛ける。これにより、回転カム40が、ガイド20に対して、ロックスプリング50を介して弾性支持された状態に組み付けられる。
【0062】
上記組み付けにより、回転カム40は、ロックスプリング50によって、常時、ガイド20に対して
図8に示す反時計まわりに回転付勢された状態とされる。この回転付勢により、回転カム40は、常時は、その外周面上の回転方向の複数箇所から膨出する各押圧部44により、各ポール30の被押圧面部32を半径方向の内側から押圧して、各ポール30をラチェット10の内歯12Aと噛合させた状態に保持する。
【0063】
上記回転カム40は、
図9に示すように、リクライニングレバー5が引き上げられる操作により、操作ピン5Aを介して図示時計まわりに回される。それにより、回転カム40は、その各ポール30の引込み孔33に差し込まれている各引込みピン42により、各ポール30を半径方向の内側に引き込んでラチェット10の内歯12Aとの噛合から外す。
【0064】
《外周リング60》
図4~
図5に示すように、外周リング60は、リング板状に打ち抜かれた1枚の金属製の薄板状部材から成る。外周リング60は、その外周縁部が軸方向に円筒状に突出する形に絞り加工されることで、中空円板状の座となるフランジ部62を有する略円筒形状に形成されている。具体的には、外周リング60は、軸方向に真っ直ぐ面を向ける中空円板状のフランジ部62と、フランジ部62の外周縁部から軸方向に略円筒状に突出する結合部61と、を有する構成とされる。
【0065】
より詳しくは、外周リング60の外周縁部は、軸方向に段付き円筒状に2段階に突出する形に絞り出された形状とされる。それにより、絞り出された外周側の円筒部分が、略円筒形状の結合部61として形成され、内周側の円筒部分が、上記結合部61とフランジ部62との間を段差状に繋ぐ段差部63として形成されている。
【0066】
上記外周リング60は、次のようにラチェット10とガイド20との外周部間に跨る形に装着されている。先ず、ガイド20に3つのポール30と回転カム40とロックスプリング50とをそれぞれセットする。次に、ガイド20にラチェット10を組み付け、これらを外周リング60の円筒内にセットする。
【0067】
そして、
図6に示すように、結合部61の軸方向に突出した先の部分を全周に亘ってガイド20の円筒部22の外側面にかしめる(かしめ部位61A)。以上により、外周リング60の結合部61が、ガイド20の円筒部22に一体的に結合される。また、フランジ部62が、ラチェット10を軸方向の外側から全周に亘ってあてがう状態にセットされる。それにより、外周リング60が、ラチェット10とガイド20との外周部間に跨る形に装着されて、これらを軸方向に外れ止めした状態に保持する。
【0068】
以上をまとめると、本実施形態に係るリクライナ4は次のような構成とされている。なお、以下において括弧書きで付す符号は、上記実施形態で示した各構成に対応する符号である。
【0069】
すなわち、乗物用シートリクライニング装置(4)は、互いにリクライニングの中心軸線(C)のまわりに回転可能なように連結されるラチェット(10)及びガイド(20)と、ガイド(20)により回転方向の両側から支持され、半径方向の外側に押し出されることでラチェット(10)と噛合してラチェット(10)の相対回転をロックするポール(MP)と、を有する。
【0070】
ポール(MP)が、ラチェット(10)が所定の回転位置にあるときに半径方向の外側に押し出されることでラチェット(10)に形成される中心軸線(C)のまわりに湾曲するフリーゾーン規制面(13A)と当接してラチェット(10)との噛合を阻止する規制凸部(34)を有する。規制凸部(34)が、ポール(MP)のガイド(20)に対する回転方向の傾きを伴ってフリーゾーン規制面(13A)と当接すると共に、そのフリーゾーン規制面(13A)と当接する外周面が、ポール(MP)が上記傾きとなるときにフリーゾーン規制面(13A)と面当接可能となるように湾曲する湾曲面(34A)を有する。
【0071】
上記構成によれば、ポール(MP)がガイド(20)に対して回転方向に傾いた状態で規制凸部(34)をラチェット(10)のフリーゾーン規制面(13A)に当接させても、規制凸部(34)をフリーゾーン規制面(13A)に面当接させやすくすることができる。したがって、ポール(MP)の規制凸部(34)を、ラチェット(10)のフリーゾーン規制面(13A)に対して、局所当たりとなるものと比べて、広く面当接させることができる。
【0072】
また、湾曲面(34A)が、ポール(MP)がガイド(20)に対して回転方向に第1の傾き姿勢まで傾くときにフリーゾーン規制面(13A)と面当接可能となるように湾曲する第1の湾曲面(A1)と、第1の傾き姿勢とは異なる第2の傾き姿勢まで回転方向に傾くときにフリーゾーン規制面(13A)と面当接可能となるように湾曲する第2の湾曲面(A2)と、を有する。
【0073】
上記構成によれば、ポール(MP)の傾きの大小に応じて、規制凸部(34)の第1の湾曲面(A1)又は第2の湾曲面(A2)をフリーゾーン規制面(13A)に面当接させやすくすることができる。よって、部品精度に起因してポール(MP)の傾きに大小が生じても、規制凸部(34)をラチェット(10)のフリーゾーン規制面(13A)に面当接させやすくすることができる。
【0074】
《その他の実施形態について》
以上、本発明の実施形態を1つの実施形態を用いて説明したが、本発明は上記実施形態のほか、各種の形態で実施することができるものである。
【0075】
1.本発明の乗物用シートリクライニング装置は、鉄道や航空機、船舶等の自動車以外の乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。また、乗物用シートリクライニング装置は、シートバックをシートクッションに対して背凭れ角度の調節を行えるように連結するものの他、シートバックを乗物本体に固定されるブラケット等のベースに対して背凭れ角度の調節を行えるように連結するものであってもよい。乗物用シートリクライニング装置は、ラチェットが上記ベースに結合され、ガイドがシートバックに結合される構成であってもよい。
【0076】
2.ラチェットとガイドとを回転ロックするポールは、回転方向に2つ又は4つ以上並んで設けられるものであってもよい。各ポールの回転方向の配置は、均等配置されるものに限らず、特開2015-029635号公報に示されるように回転方向に片寄って配置されるものであってもよい。ポールを回転方向の外側に押し出すカムは、回転カムの他、特開2014-234136号公報に示されるようなスライドカムから成るものであっても良い。
【0077】
3.規制凸部の外周面に形成される湾曲面は、必ずしもポールの傾きの大小に応じた複数の湾曲面から成るものでなくても良く、単一の湾曲面から成るものであっても良い。なお、湾曲面をポールの傾きの大小に応じて3つ以上の湾曲面に分ける場合には、1つ1つの湾曲面に割り当てられる面積が狭くなることに留意が必要である。
【符号の説明】
【0078】
1 シート
2 シートバック
2F サイドフレーム
2Fa 嵌合孔
2Fb 通し孔
3 シートクッション
3F リクライニングプレート
3Fa 嵌合孔
3Fb 通し孔
4 リクライナ(乗物用シートリクライニング装置)
5 リクライニングレバー
5A 操作ピン
5B コネクティングロッド
6 リターンスプリング
10 ラチェット
11 本体板
11A 貫通孔
12 円筒部
12A 内歯
13 中間円筒部
13A フリーゾーン規制面
14 ダボ
20 ガイド
21 本体板
21A 収容孔
21Aa 掛止孔
21B ダボ
22 円筒部
23 ガイド壁
23A 規制面
23B 支持面
24A ポール収容溝
24B カム収容溝
30 ポール
30A 本体面部
30B オフセット面部
31 外歯
32 被押圧面部
33 引込み孔
34 規制凸部
34A 湾曲面
A1 第1の湾曲面
A2 第2の湾曲面
40 回転カム
41 貫通孔
42 引込みピン
43 引掛ピン
44 押圧部
50 ロックスプリング
51 内端部
52 外端部
60 外周リング
61 結合部
61A かしめ部位
62 フランジ部
63 段差部
C 中心軸線
MP メインポール(ポール)