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特開2024-16690情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024016690
(43)【公開日】2024-02-07
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240131BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022118994
(22)【出願日】2022-07-26
(71)【出願人】
【識別番号】516329543
【氏名又は名称】株式会社バカン
(72)【発明者】
【氏名】河野 剛進
(72)【発明者】
【氏名】春口 敦郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】リアルタイムな利用状況を管理するシステムを活用して、適切に設備を制御する。
【解決手段】施設の座席の利用状況を管理する情報処理装置であって、前記座席ごとに、エリアを示すエリア情報と、設備を示す設備情報とを対応付けた座席情報と、前記設備ごとの制御の受付の可否を示す設備情報とを保持し、ユーザ端末からのリクエストに応じて、前記座席の1つを確保し、前記ユーザ端末に対して、確保した前記座席付近の設備のうち、席確保の間に前記ユーザ端末から制御可能な設備に関する設備情報を送信することを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設の座席の利用状況を管理する情報処理装置であって、
前記座席ごとに、エリアを示すエリア情報と、設備を示す設備情報とを対応付けた座席情報と、前記設備ごとの制御の受付の可否を示す設備情報と、前記座席ごとの利用状況を示す情報を保持し、
ユーザ端末からのリクエストに応じて、前記座席のうち空きである1つの座席を所定時間、確保し、
前記ユーザ端末に対して、確保した前記座席付近の設備のうち、席確保の間に前記ユーザ端末から制御可能な設備に関する設備情報を送信することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
情報処理装置による、ユーザ端末から施設の座席の指定を受け付ける情報処理方法であって、
前記情報処理装置は、
前記ユーザ端末からのリクエストに応じて前記施設の座席のリアルタイムな利用状況を示す利用情報を送信し、
前記ユーザ端末から前記座席のうち空いている座席に対して席の確保のリクエストを受信し、
前記リクエストを受けた座席の前記利用情報を確保中であることを示すステータスに更新し、確保した前記座席に対応する設備のうち前記ユーザ端末からの制御を受け付け可能な設備の情報を設備情報として前記ユーザ端末に送信することを特徴とする情報処理方法。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オフィスなど複数の人が利用する環境において、より快適な環境になるよう設備を制御する方法が知られている。特許文献1には、センサにより人の分布状態を判定し、判定した人の分布状態に基づいて、空調設備を制御する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-85077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、センサの検出情報を用いて人の分布状態を判定するのは、センサ分のコストや精度の観点から難しい場合もある。そこで、本開示の一側面は、リアルタイムな利用状況を管理するシステムを活用して、適切に設備を制御することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一側面に係る情報提供装置は、施設の座席の利用状況を管理する情報処理装置であって、前記座席ごとに、エリアを示すエリア情報と、設備を示す設備情報とを対応付けた座席情報と、前記設備ごとの制御の受付の可否を示す設備情報とを保持し、ユーザ端末からのリクエストに応じて、前記座席の1つを確保し、前記ユーザ端末に対して、確保した前記座席付近の設備のうち、席確保の間に前記ユーザ端末から制御可能な設備に関する設備情報を送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本開示の一側面によれば、リアルタイムな利用状況を管理するシステムを活用して、適切に設備を制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一実施形態に係る管理システムの構成を示す図である。
図2】管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】管理サーバ、タブレット端末、およびユーザ端末の機能構成図である。
図4】座席テーブルの一例を示す図である。
図5】ユーザテーブルおよび設備テーブルの一例を示す図である。
図6】オフィスにおける席の利用と空調制御に関するシーケンス図である。
図7】オフィスのレイアウト画像の一例を示す図である。
図8】ユーザ端末におけるユーザインタフェースを説明する図である。
図9】オフィスのレイアウトの一例を示す図である。
図10】タブレット端末におけるユーザインタフェースを説明する図である。
図11】タブレット端末における表示制御処理のフローチャートである。
図12】管理サーバにおける設備確認の要否を判定する判定処理のフローチャートである。
図13】タブレット端末における設備確認処理のフローチャートである。
図14】タブレット端末におけるユーザインタフェースを説明する図である。
図15】管理サーバにおける設備制御を受け付ける端末を管理するための判定処理のフローチャートである。
図16】タブレット端末におけるユーザインタフェースを説明する図である。
図17】管理サーバが実行する通知処理のフローチャートである。
図18】タブレット端末40に表示される通知の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本開示の一実施形態について詳細に説明する。図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。なお、尚、以下の実施形態は本開示の技術を限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが上記課題の解決手段に必須のものとは限らない。
【0009】
[第1の実施形態]
<管理システム10の構成例>
第1の実施形態では、オフィスにおけるリアルタイムな座席の利用状況を管理するシステムにおいて、ユーザ端末を用いて座席の席確保やチェックインを行い、席確保中にユーザ端末から空調機などの設備を制御できる方法について説明する。本形態では、各座席にはタブレット端末を設置し、ユーザが座席にチェックインした場合には、チェックインした座席のタブレット端末から、座席付近の設備を制御できる。なお、席確保とは、ユーザ端末からのリクエストに応じて、席確保を受け付けた時点から所定時間、空き状態の席をキープしておくことを意味する。また、チェックインとは、確保中の座席、または、空きである座席を、空きから利用中に更新することを意味する。
【0010】
図1は、一実施形態に係る管理システム1の全体構成を示す図である。管理システム10は、オフィス30における席の利用状況や設備を制御するシステムであり、図1に示されるように、管理システム1は、管理サーバ10と、オフィス30内のタブレット端末40-1~40-n、空調機50、スマートリモコン60および照明70、ユーザ端末20とを含んで構成されている。管理サーバ10、タブレット端末40-1~40-n、スマートリモコン60、ユーザ端末20は、それぞれネットワーク80を介して通信可能に接続されている。ネットワーク80は、有線又は無線の任意の通信ネットワークである。ネットワーク80は、例えば、インターネット、公衆回線網、専用回線網等である。
【0011】
オフィス30における各座席上には、タブレット端末40-1~40-nのいずれか1つが設置されている。なお、複数タブレット端末の総称または任意のいずれかをタブレット端末40と付すものとする。タブレット端末40は、座席の利用状況やチェックイン用の画像などを表示する座席用端末である。またオフィス30には、1つ以上の空調機50や照明70が設置されている。1つ以上のスマートリモコン60は、赤外線通信によって空調機50や照明70を制御できる。
【0012】
スマートリモコン60は、空調機50や照明70と赤外線通信が可能な位置に取り付けられている。またタブレット端末40は、事前に設置された設備(空調機50や照明70)をコントロールできるものとする。タブレット端末40から空調機50や照明70を制御する方法は、公知であるため詳細な説明は省略するが、例えば、通信接続されたスマートリモコン60を介して制御する。ただし、空調機50や照明70自体が通信機能を有することで、スマートリモコン60がない構成にすることもできる。タブレット端末40は、チェックイン用の情報や、チェックインしているユーザ(座席を利用中であるユーザ)に関する情報や、制御可能な設備に関する情報が表示される。なお、図1では、オフィス30およびユーザ端末20はそれぞれ1つのみ示されているが、複数のオフィス30や複数のユーザ端末40が存在しても良い。
【0013】
管理サーバ10は、オフィス30における各座席の利用状況を管理したり、ユーザ端末20から受け付けた席確保処理やチェックイン処理を実行したりする情報処理装置である。また、管理サーバ10は、席確保処理やチェックイン処理に関連して、各種の判定処理を実行する。
【0014】
ユーザ端末20は、当該管理システム10が提供するサービスを利用するユーザが保有する情報処理装置である。ユーザ端末20は、ユーザによって携帯されるスマートフォンとするが、他にもタブレット等の携帯端末であってもよいし、デスクトップPC、ノートPC等の他の端末であってもよい。ユーザ端末20には、ウェブサイト等を閲覧するためのウェブブラウザがインストールされており、管理サーバ10から送信される混雑情報が当該ウェブブラウザによって表示される。
【0015】
<管理サーバ10のハードウェア構成例>
図2は、管理サーバ10のハードウェア構成の一例を示す図である。管理サーバ10は、情報処理装置であり、汎用のサーバ向けのコンピュータやパーソナルコンピュータ等を利用することが可能である。また、複数のコンピュータを用いて管理サーバ10を構成することも可能である。図に示されるように、管理サーバ10は、物理的には、プロセッサである一以上のCPU(Central Processing Unit)110と、メモリ120とストレージ130とネットワークNと通信を行うための通信インタフェース等の通信部140と、入出力部150とを有する。管理サーバ200のハードウェアの各構成要素は、バスを介して相互に接続されている。
【0016】
CPU110は、ストレージ130に予め格納されている後述のプログラムを実行することにより、CPU110の制御のもとで各ハードウェアが動作し、図3に示される管理サーバ10の各機能が実現される。メモリ120は、ストレージ130からロードしたプログラムを一時的に記憶し、CPU110に対して作業領域を提供する。メモリ120には、CPU110がプログラムを実行している間に生成される各種データも一時的に保存される。メモリ120は例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などを含む。ストレージ130は、各種のプログラムを記憶する。ストレージは例えば、HDD(Hard Disk Drive)である。通信部140は、ネットワーク80を介して外部の情報処理装置と各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。
【0017】
入出力部150は、管理サーバ10に対する各種操作による入力を受け付けて、当該入力にかかる情報をCPU110に伝達する入力装置、およびCPU110の処理結果を出力する出力装置を有する。入力装置は、タッチパネル、マウス及びキーボード等、マイクなどにより実現される。また出力装置は、ディスプレイ及びスピーカ等である。入出力部150は、タッチパネルディスプレイのように入力装置と出力装置が一体化していても良いし、入力装置と出力装置それぞれに分離していてもよい。
【0018】
なお、管理サーバ10のハードウェア構成について説明したが、タブレット端末40やユーザ端末20のハードウェア構成も図2に示すハードウェア構成と同様である。
【0019】
<管理システムの機能構成例>
図3は、管理サーバ10、タブレット端末40、ユーザ端末20を含む管理システムの機能構成図である。管理サーバ10の機能構成から説明する。管理サーバ10は、CPU110が実行するソフトウェアモジュール(各種プログラムがCPU110の内部メモリに展開されて構成される機能)として、受信部11、管理部12、送信部13、保持部14を備える。以下では記載の便宜上、これらモジュールを動作主体として記載するが、実際にこれらモジュールを実行するのはCPU110であるため、CPU110を動作主体とすることもできる。
【0020】
保持部14は、オフィス30に関するデータベースを格納している。データベースは、座席テーブル141、ユーザテーブル142、設備テーブル143を含む。なお、本実施形態では、データベースにはテーブル形式で表されているものとするが、この形式に限らず、各データが紐付けされていればどのような形式で構築してもよい。
【0021】
図4は、座席テーブルの一例を示す図である。座席テーブル141は、オフィス30毎に座席に関する情報(以下、座席情報ともいう)を格納するデータセットある。一例として、1つの座席情報(すなわち、1レコード)は、席ID、名称、エリアID、利用状況、利用開始時間、終了予定時間、席確保受付時間、席確保期限、端末ID、アイコンID、設備を関連付けた情報である。「座席ID」は、オフィス30における1つの席を一意に特定するための識別情報である。「名称」は、座席IDにより特定される座席の名称である。
【0022】
エリアIDは、オフィス30に設定されたエリアのいずれに属するかを示す識別情報である。「利用状況」は、座席が空いているか、利用されているか、確保されているかなどのステータスを示す情報であり、本形態では、「利用中」「空き」「席確保」のいずれかが格納される。
【0023】
「利用開始時間」および「終了予定時間」は、座席が利用中である場合に記録される情報であり、チェックインを受け付けた時間と、チェックインの際に入力された席の利用を終了する予定時間を示す。「席確保時間」および「席確保期限」は、利用状況が席確保である場合に記録される情報であり、席確保を受け付けた時間と、席確保時間に事前に設定された所定時間を加算した時刻(席確保する時間の終了時刻)である。
【0024】
「端末ID」は、座席IDにより特定される座席上に設置されたタブレット端末40を一意に特定するための識別情報である。端末IDとしては例えば、施設端末30に内蔵された通信部140のMACアドレスを事前に登録しておく。「アイコンID」は、オフィスのレイアウト画像におけるアイコンを一位に特定するための識別情報である。図7は、オフィス30のレイアウト画像の一例を示す図である。図7に示す例では、オフィス30には10席からなるデスク群(島)が4つ設置されており、各デスクには円形のアイコンが設置される。「アイコンID」は、図7に示すようなオフィスのレイアウト画像において、いずれのアイコンに対応するかを示す情報となる。「二次元コード」は、チェックイン用にタブレット端末の表示画面に表示する二次元コードであり、事前に設定された特定のURLにアクセスできる情報である。「設備」は、座席IDにより特定される座席に影響を与える設備を示す情報である。
【0025】
図5(a)は、ユーザテーブル142、図5(b)は設備テーブル143を示す。ユーザテーブル142は、オフィス20を利用可能なユーザ情報が格納されたテーブルである。ユーザテーブル142には、ユーザを位置に特定する識別情報を示す「ユーザID」、メールアドレス、アイコンに用いるための画像データを示す「アイコン画像」、パスワードなどユーザ情報を認証するための「認証情報」、ユーザが所属する部門を示す「所属」、座席を利用中である場合に利用している座席を示す「利用中」、座席を確保中である場合に確保している座席を示す「確保中」からなる。
【0026】
設備テーブル143は、オフィス20に設置され、管理システム1による管理の対象となる設備群を示すテーブルである。各設備に関する情報(以下、設備情報という)が記されている。まず、設備テーブル143には、設備を一意に特定するための識別情報である「設備ID」、設備が影響を与えるエリアを示す「エリアID」、設備の名称を示す「名称」が記録されている、また、「席確保中」には、対応するエリアの座席がキープされている時に、キープしたユーザ端末20からの制御を受け付けるか否かを示す席確保中制御可否情報であり、「可」または「不可」が格納されている。「利用中」には、対応するエリアの座席が利用されている時に、座席のタブレット端末40からの制御を受け付けるか否かを示す利用中制御可否情報であり、「可」または「不可」が格納されている。また、「稼働状況」には、電源がONかOFFかが記憶されている。
【0027】
図7に示すように、本形態において、管理システム1の管理対象となる設備は、2つの空調機(空調機1、2)と、4つの照明(照明1、2、3、4)である。空調機および照明は、それぞれ影響を与える範囲が異なる。ここでは、照明1はエリア1(エリアID「001」)、照明2はエリア2(エリアID「002」)、照明3はエリア3(エリアID「003」)、照明4はエリア4(エリアID「004」に対して明るさを調整する機器である。空調機1はエリア1およびエリア2、空調機2はエリア3およびエリア4の温度を調整する機器とする。したがって、例えば座席IDが001の座席は、エリアIDが001であるエリア1に含まれ、利用中であり、座席に設置されたタブレットからは、照明1および空調機1を制御可能であることがわかる。
【0028】
図3の説明に戻る。管理サーバ10における受信部11は、タブレット端末40、ユーザ端末20、スマートリモコン60からネットワーク80を介して、各種情報を受信する。管理部12は、保持部14の各テーブルを管理する。管理部12は、ユーザ端末20からのリクエストに応じて座席テーブル141の利用状況を更新したり、スマートリモコン60からのデータに応じて設備テーブル143の稼働状況を更新したりする。送信部13は、タブレット端末40、ユーザ端末20、スマートリモコン60に対してネットワーク80を介して各種情報を送信する。
【0029】
次にタブレット端末40の機能構成を説明する。タブレット端末40は、受信部41、表示制御部42、送信部43を有する。タブレット端末40の各機能または処理は、タブレット端末40が備えるCPUが各種プログラムを実行することにより実現される。
【0030】
受信部41は、管理サーバ10との通信を行い、管理サーバ10から各種情報を受信する。具体的には、受信部41は、席確保したユーザに関する情報や、チェックイン処理が完了したことを示す情報を受信する。表示制御部42は、管理サーバ10から受信した情報に応じて、GUI画面を生成して表示する。また表示制御部42は、GUI画面に対するユーザ操作を受け付ける。送信部43は、GUI画面を介して入力される情報を端末IDとともに、管理サーバ10に送信する。
【0031】
ユーザ端末20の機能構成を説明する。ユーザ端末20は、受信部21、表示制御部22、送信部23を揺する。ユーザ端末20の各機能または処理は、ユーザ端末20が備えるCPUが各種プログラムを実行することにより実現される。
【0032】
受信部21は、管理サーバ10からオフィス20における座席の利用情報などを受信する。表示制御部22は、管理サーバ10から受信した利用情報に基づいて、表示画面を制御する。また、本実施形態においてユーザ端末20はスマートフォンであり、表示画面はユーザ操作を受け付ける装置でもある。そのため表示制御部22は、表示画面に対する操作に応じて、施設の利用情報の照会リクエストを受け付けたり、確保したい座席や設備制御を受け付けたりする受付手段としても機能する。送信部23は、管理サーバ10にオフィスに関する情報のリクエストや、確保したい座席の情報、制御した設備に関する情報などを送信する。
【0033】
<座席の利用と設備制御に関するシーケンス>
図6は、ユーザ端末20、管理サーバ10およびタブレット端末40によるオフィスにおける席の利用と空調制御に関するシーケンス図である。ここでは、ユーザ端末20からオフィス30における座席を確保した後、オフィス30に到着する前に、席確保をした座席付近の空調機を制御し、ユーザ端末20を用いて座席にチェックイン(利用開始)する流れを説明する。なお、以下では各工程(ステップ)を「S」と表記することとする。
【0034】
S601においてユーザ端末20は、表示制御部21が表示画面に表示したGUIを介してオフィスの利用情報のリクエストを受け付け、送信部23はオフィス30の利用情報のリクエストを管理サーバ10に送信する。図8(a)に示す画像は、最初に表示されるGUIの一例である。ユーザ端末は、ユーザ操作により「席確認&確保」がタップされることにより、利用情報のリクエストを受け付ける。
【0035】
S602において管理サーバ10の送信部13は、座席テーブル141を参照して取得したオフィス30の利用情報や事前に保存されたオフィス30のレイアウト画像などをユーザ端末20に送信する。
【0036】
S603においてユーザ端末20の表示制御部21は、管理サーバ10から取得した情報に基づいてオフィス利用情報を含むレイアウト画像のUIを生成し、表示画面に表示する。ここでは、図7に示すレイアウト画像を表示する。図7に示すレイアウト画像では、オフィスに設置された座席群や、各座席の利用状況、設置された設備などが示されている。利用されている席はアイコンにユーザに対応するアイコン画像が表示され、利用されていない席は、白丸で示されている。
【0037】
S604においてユーザ端末20は、S603において表示したUIに対するユーザ操作により、いずれか1つの席の選択(ここでは、タップ操作)を受け付けると、図8(b)に示す画像に遷移する。図8(b)に示す画像では、利用終了予定時間を入力する領域と、「席を確保する」というテキストを含む確保ボタンが表示されている。利用時間として、プルダウンから利用終了予定時間が入力されると、確保ボタンがアクティブ(タップ可能な状態)となる。本件では、管理システム1は席確保を受け付けると、対象の座席を30分間確保するものとする。確保ボタンをタップされると、送信部23は、選択された座席IDや利用終了予定時間とともに、席確保リクエストを管理サーバ10に送信する。なお、ユーザ操作により利用中の座席が選択された場合には、「空いています」ではなく「利用中」というテキストが表示され、利用終了予定感は入力できない状態、または、確保ボタンは非アクティブ情報で画像が表示される。
【0038】
S605において管理サーバ10における受信部11は、席確保リクエストを受信し、管理部12は席確保処理を実行する。席確保処理とは、座席テーブル141の1つの座席の利用状況を更新する処理である。管理部12は、席確保リクエストとして受信した座席IDを参照し座席テーブル141を検索し、対象の座席IDの利用状況を、「空き」から「席確保」に更新する。なお、このとき、オフィス30のリアルタイムな利用状況は、図9に示すレイアウト画像の通りに更新される。図9に示すレイアウト画像では、座席の1つが確保状態となり、白丸から、斜線が描かれた丸に変更される。
【0039】
S606において管理サーバ10は、ユーザ端末20および、席確保処理を実行した座席に対応するタブレット端末40に席確保処理が完了したことを通知するための席確保完了情報を送信する。このとき管理サーバ10が送信する席確保完了情報は、席確保した座席に対応する設備に関する設備情報(その設備が席確保中に制御を受け付けるか否かを示す情報を含む)を送信する。
【0040】
S607において席確保完了情報を受信したタブレット端末40は、表示画面に表示した初期画面(例えば、図10(a)に示す画像)から、席確保中に対応する画像(席確保UI)に変更する。図10(b)は、席確保UIの一例を示す図である。席確保UIには、チェックイン用の二次元コードが表示されている。
【0041】
S608においてユーザ端末20の表示制御部22は、受信部23が受信した席確保完了情報に基づいて席確保完了UIを生成し、表示する。図8(c)に示す画像は、席確保完了UIである。席確保完了UIには、確保した席の名称や、席を確保中であることを示すテキスト、席確保できる残り期間とともに、制御可能な設備の名称を含むボタンが表示されている。本実施形態において、座席の確保中には、空調機50の制御は受け付けることができ、照明70の制御は受け付けることができないように設定されている。そのためユーザ端末20が席確保中に制御可能な設備は、確保した座席付近の空調機のみである。
【0042】
S609においてユーザ端末20における表示制御部22は、制御可能な設備(ここでは空調機1)に対するコントロールを受け付ける。図8(d)は、空調機1の制御を受け付けるためのUI画像を示す。図8(d)に示す画像では、空調機1に対して指示できるパラメータとして、電源のON/OFFや、モード(冷房、暖房、送風)、温度、風量を調整するためのボタンが表示されている。いずれかのボタンを選択(タップ)されると、送信部23は、選択されたユーザ操作に応じた指示情報(以下、空調制御情報とする)を管理サーバ10に送信する。
【0043】
S610において管理サーバ10の受信部11は、ユーザ端末20から空調制御情報を取得し、空調制御処理を実行する。ユーザ端末20から遠隔で空調機1を制御する方法は、公知の方法を適用できる。例えば、送信部13は、スマートリモコン60に空調制御情報を送信し、スマートリモコン60の赤外線通信機能により空調機1をコントロールする。
【0044】
S611においてユーザ端末20の保有者であるユーザは、オフィス30の座席に到着すると、座席上のタブレット端末40に表示された二次元コードをユーザ端末20によりスキャンすると、ユーザ端末20は二次元コードに対応するURLにアクセスする。これにより、ユーザ端末20はチェックインを受け付ける。なお、二次元コードに対応するURLは、事前に座席ごとに設定された情報である。
【0045】
S612において管理サーバ10の管理部12は、事前に設置した所定のURLにアクセスしてきたユーザ端末20の情報を取得し、S605において席確保したユーザ端末20と照合し、同じであれば、座席テーブル141の対象の座席の利用状況を「席確保」から「利用中」に更新する。
【0046】
S613において管理サーバ10の送信部13は、ユーザ端末20および利用状況を更新した座席のタブレット端末40にチェックイン処理が完了したことを示すチェックイン完了情報を送信する。さらに送信部13がタブレット端末40に送信するチェックイン完了情報には、利用中に制御可能な設備に関する情報が含まれる。
【0047】
S614においてユーザ端末20の受信部21がチェックイン完了情報を受信すると、表示制御部22は、チェックイン完了UIを表示する。チェックイン完了UIでは、例えば、「執務エリア D03 のチェックインができました。」などのテキストを含む画像とする。
【0048】
S615において、チェックインされた座席のタブレット端末40の受信部41がチェックイン完了情報を受信すると、表示制御部42は、利用中UIを生成して表示する。図10(c)は、利用中UIの一例を示す図である。チェックインしたユーザ情報や、チェックアウト用のボタン(「利用終了する」というテキストを含むボタン)を含む。また利用中UIには、利用中に制御可能な設備を示すボタン(ここでは「空調機1」と記されたボタンと「照明1」と記されたボタン)が表示される。
ここまでで、座席の確保の後、チェックイン処理が実行されるまでの流れが完了する。
【0049】
<タブレット端末における利用中の表示制御処理>
ここで、チェックインされた座席(つまり、利用中である座席)のタブレット端末における表示制御処理について説明する。図11は、利用中のタブレット端末における表示制御処理のフローチャートである。以下の処理は、タブレット端末40のCPUが図11に示すフローチャートを実現可能なプログラムを実行することにより実現する。
【0050】
S1101において表示制御部42は、上述の利用中UIを表示画面に表示させる。続いてS1102において表示制御部42は、設備指定を受け付けたか否かを判定する。ここでは、タブレット端末40なので、タップ操作により、「空調機1」と記されたボタンと「照明1」と記されたボタンが選択された場合に、設備指定を受け付けたと判定する。設備指定を受け付けない場合は、S1101に戻り、受け付けた場合にS1103に進む。
【0051】
S1103において表示制御部23は、選択された設備に対応する設備制御用UIを表示する。図10(d)は、設備制御用UIの一例を示す画像である。ここでは、「照明1」と記されたボタンが選択されたものとし、設備制御用UIでは、「ON」と記されたボタンと「OFF」と記されたボタンとが並列して表示されている。ユーザは、利用中の座席に置かれたタブレット端末40を操作することにより、利用中の座席の明かりをつけたり(ON)、消したり(OFF)することができる。
【0052】
S1104において表示制御部42は、設備制御操作を受け付けたかイアンかを判定し、受け付けていない場合は、S1103に戻り、操作された場合にS1105に進む。
S1105において送信部43は、受け付けた設備制御情報をスマートリモコン60に送信する。例えば、設備制御情報には、対象とする設備を指定する情報や、制御する内容を示す情報(ONまたはOFF)を含む。
【0053】
S1106において表示制御部23は、戻る操作を受け付けたらS1101に戻り、受け付けていない場合はS1103に戻る。
【0054】
以上の処理と並行して、S1107において表示制御部23は、管理サーバ10から取得した席確保完了情報に含まれる利用終了予定時間を参照して、終了時間か否かを判定する。利用終了予定時間に達した場合、S1108に進み、達していない場合はS1101に基づいてS1107の処理を定期的に実行する。
【0055】
S1108において表示制御部23は、利用終了時に表示する終了UIを表示する。終了UIは、「利用を終了しました。お疲れ様でした」などのテキストを含む画像を利用する。
以上で、利用中の座席のタブレット端末における表示制御処理を完了する。
【0056】
<第1実施形態のまとめ>
以上の通り、ユーザ端末20からオフィス30における座席のリアルタイムな利用情報を閲覧し、空いている座席を確保できることとした。さらに、確保した座席付近の設備のうち、空調機に関してはユーザ端末20を利用して遠隔操作で電源をつけたり温度調節したりできるようにした。一方で、確保した座席付近の設備のうち、照明は遠隔操作では制御できない。これは、座席に到着していないユーザから明るさを制御する意味がなく、無駄に照明を利用されてしまうことを回避する効果がある。空調に関しては、電源をつけてから空調機周辺の環境が所望の空調になるまでは時間がかかるため、遠隔での操作を受け付けることにより、オフィス30利用者により快適な環境を提供することができる。
【0057】
さらに、座席にチェックイン(利用開始)したら、座席に設置されたタブレット端末から空調および照明を制御できるようにした。これは、座席の利用者がチェックイン処理をすることなく利用してしまうと管理サーバ10が正確な利用状況を管理できなくなってしまう。これに対し、ユーザにチェックイン処理すればタブレット端末40から設備制御ができるようになることがチェックイン処理の動機付けとなり、ユーザにチェックイン処理を促すことができる。
【0058】
なお、上述の実施形態では、座席にチェックインした後は、タブレット端末40から設備制御できるようにする方法について説明したが、タブレット端末40だけではなく、チェックイン処理を実行したユーザ端末20も同様に設備制御できるようにしてもよい。この場合、ユーザ端末20からは、確保中は座席付近の空調機のみ、座席の利用中は座席付近の空調機および照明の両方を制御できることになる。
【0059】
また、上述の説明では省略したが、オフィス30の利用情報を閲覧するためには、ユーザ端末20上でログインなどユーザ情報の認証処理をすることが望ましい。ユーザ端末20に入力されたユーザ情報(アドレスやパスワードなど)を管理サーバ10に送信し、管理サーバ10に事前登録されたユーザ情報と照合する。照合(認証処理)ができた場合に、S601におけるリクエストを送信可能になるようにする。
【0060】
また、上述の実施形態では、空調機と照明を例に説明したが、必ずしもこれに限らない。例えば、設備として、音楽再生装置や芳香機能を有する機器などが含まれていてもよい。その場合、それぞれの機器について、席確保中のユーザ端末による制御の可否や、利用中のタブレット端末による制御の可否を事前に設定しておく。音楽再生装置の場合、座席に利用者がいないと再生することによる効果はないので、席確保中の制御は「否」とし利用中の制御は「可」としておくことが望ましい。また、芳香機能を有する機器は、噴出される芳香機能が環境に蔓延するまで時間がかかることを考えみて、空調機と同様、席確保中の制御、利用中の制御のいずれも「可」としておくことが望ましい。
【0061】
上述の例では、空調機と照明それぞれのエリアを共通の区分領域を用いて表現したが、これに限らない。例えば、空調機用のエリア区分と、照明用のエリア区分とが混在するように設定してもよい。
【0062】
<第1実施形態の変形例>
第1実施形態に加えて、タブレット端末40からチェックアウト処理を受け付けた際に、空調機の消し忘れ防止を促す表示をすることもできる。図12は、管理サーバ10が実行するチェックアウト処理後の判定処理のフローチャートである。
【0063】
S1201において受信部11は、利用中のタブレット端末40からチェックアウトを受け付けたことを示すチェックアウト情報を受信する。チェックアウト処理は、利用中のタブレット端末40に表示された図10(c)に示す画像のチェックアウトボタンを選択(タップ操作)することで、開始される。タブレット端末40の表示制御部42がチェックアウトボタンのタッチを検出すると、管理サーバ10に端末IDを含むチェックアウト情報を送信する。
【0064】
S1202において管理部12は、座席テーブル141を参照し、チェックアウト情報に含まれる端末IDに基づいて、チェックアウト処理を実行する座席IDを取得する。
S1203において管理部12はさらに、チェックアウト処理を受け付けた座席に対応する空調機を特定する。
S1204において管理部12は、設備テーブル143を参照して、S1203において特定した空調機が属するエリアIDを特定する。
【0065】
S1205において管理部12は、座席テーブル141を参照し、S1204において特定したエリアIDにチェックイン中の座席が他にあるか否かを判定する。ある場合にはS1207に、ない場合にはS1206に進み、管理部12は、エリア内に利用中の座席がない設備の稼働状況に示す情報を取得する。
【0066】
S1207において管理部12は、S1203において特定した設備(ここでは空調機)の全てを処理対象としたか否かを判定する。全て確認したらS1208に進み、処理対象とすべき設備があればS1203に戻り、確認処理を実行する。
【0067】
S1208において管理部12は、稼働状況を取得した設備に、稼働中(ON)である設備があるか否かを判定する。稼働中の設備があればS1209に進み、なければ処理を完了する。
【0068】
S1209において送信部13は、チェックアウトを受け付けたタブレット端末40に確認依頼を送信する。このとき管理サーバ10の送信部13は、タブレット端末40にエリア内に利用中の席がないにも関わらず稼働されている設備を示す情報も送信する。
【0069】
図13は、確認依頼を受信したタブレット端末40における表示制御処理のフローチャートを示す。図12に示す管理サーバ10の表示制御処理が実行された結果、S1301においてタブレット端末40の受信部41が確認依頼を受信すると、S1302に進む。
【0070】
S1302において表示制御部42は、確認用UIを生成し、表示する。図14(a)は、確認用UIの一例を示す。確認用UIには、注意喚起を示すテキストとともに、タブレット端末40にエリア内に利用中の席がないにも関わらず稼働されている設備をOFFにするか確認するメッセージを表示する。このようにすることで、空調の消し忘れを抑止する効果を期待できる。
【0071】
S1303において表示制御部42は、空調のOFFを受け付けるとS1304に進み、空調のOFFにしないとの選択を受け付けると処理を完了する。
S1304において表示制御部42は、空調をOFFしたことによる効果を導出する。例えば、簡易的な方法として、事前に平均的な1日の時間ごとの電力使用量を登録しておき、空調のOFFを受け付けた時刻から事前に設定されたオフィス30の営業終了時間までに使用される見込みの空調の電力量(見込み電力量)を計算し、見込み電力量を平均的な1日の時間ごとの電力使用量の合計で除算し、100をかけることで、削減効果を算出する。
【0072】
S1305において表示制御部42は、導出した削減効果を用いて空調OFF完了報告のUIを生成して表示する。図14(b)は、空調OFF完了報告のUIの例を示す。このように、その時点でエリアにおいて最後に退出する利用者が空調をOFF操作した場合に、その効果を伝えるメッセージを表示する。
以上のように、第1実施形態の変形例では、チェックアウト処理の後に、エリア内に利用中の座席がない場合に、チェックアウト処理をした利用者に向けて空調のOFFを促すことで、オフィス30における無駄な電力使用を抑止し、電力削減を促進することができる。
【0073】
<第2実施形態>
第1実施形態では、席確保やチェックインを受け付けた場合に、ユーザ端末20やタブレット端末40から設備を制御可能にする方法について説明した。第2実施形態では、座席の確保を受け付けたら、自動で空調制御する方法について説明する。
【0074】
図15は、オフィスにおける席の利用と空調制御に関するシーケンス図である。第1の実施形態との違いは、席確保後のユーザ端20からの空調制御指示S609の工程がないことと、管理サーバ10におけるS1519の処理である。ここでは、重複する説明は省略し、主にS1519の処理を説明する。
【0075】
図16は、第2実施形態におけるS1519の処理の詳細なフローチャートである。管理部12は、席確保処理が完了すると、S1601において席確保した座席IDを取得し、S1602において、S1601において取得した座席IDに対応するエリアを特定する。
S1603において管理部12は、S1602において取得したエリアに、S1601で取得した座席IDの他に、チェックイン中または席確保中の席があるか否かを判定する。チェックイン中または席確保中の席が1つでもあれば処理を完了し、チェックイン中または席確保中の席がない(つまり、エリア内の全ての他の席が「空き」である)場合には、S1604に進む。
【0076】
S1604において送信部13は、S1602において取得したエリアに対応する空調機をONにする情報をスマートリモコン60に送信する。
このように、エリアにおいて最初に席が確保された際に、自動で空調を起動しておくことで、利用者が到着した時にはすでに確保した座席付近を作業のしやすい環境にしておくことができる。
【0077】
<第3実施形態>
第3実施形態では、タブレット端末40から空調機の制御を受け付けた後、所定時間は同じエリア内の他のタブレット端末40からは空調機の制御を受け付けないようにするシステムについて説明する。
【0078】
図17は、利用中のタブレット端末40から空調制御情報を受信した後に、管理サーバ10が実行する通知処理のフローチャートである。
S1701において受信部11が、1つのタブレット端末40から空調制御情報を受信する(このとき同時に、スマートリモコン60により実際に空調の設定が変更される)と、S1702において管理部12は、空調制御したタブレット端末40が属するエリアを特定する。S1703において管理部12は、S1702において取得したエリアに対応する他のタブレット端末の端末IDを取得する。
【0079】
S1704において送信部13は、S1703において取得した端末IDの端末それぞれに、対象設備変更停止を通知する。図18は、対象設備変更停止を通知されたタブレット端末に表示される画像の一例を示す。空調変更のお知らせとして、対象設備の名称と、パラメータが更新された内容、また、所定時間(例えば5分間)は対象設備の変更ができなくなること示すメッセージが表示される。
【0080】
複数のタブレット端末から1つの空調機を制御可能な場合に、あまりに高頻度にパラメータを更新してしまうと、空調機による空調ができず、故障を招いてしまうことがある。そこで、一度、空調制御を実行されたら、数分間は他のタブレット端末からは制御できないようにすることで、空調機に適した制御を実現する。
【0081】
<その他の実施形態>
上述では、オフィス30における座席の確保・チェックインを例に説明した。これは、フリーアドレス制のオフィスを想定している。しかしながら他にも、コワーキングスペースなどの施設でも適用可能である。
上述の管理サーバ10は、1つの情報処理装置として説明したが、複数の情報処理装置を組み合わせて実現してもよい。
【0082】
なお、開示技術は、上述した実施形態に限定されるものではなく、開示技術の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。
【符号の説明】
【0083】
1…管理システム、10…管理サーバ、110…CPU、120…メモリ、130…ストレージ、140…通信部、150…入出力部、11…受信部、12…管理部、13…送信部、14…保持部
図1
図2
図3
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図6
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