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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166960
(43)【公開日】2024-11-29
(54)【発明の名称】保険管理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/08 20120101AFI20241122BHJP
【FI】
G06Q40/08
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023083407
(22)【出願日】2023-05-19
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-04-02
(71)【出願人】
【識別番号】520055537
【氏名又は名称】株式会社TFPグループ
(74)【代理人】
【識別番号】100185270
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 貴史
(74)【代理人】
【識別番号】100225347
【弁理士】
【氏名又は名称】鬼澤 正徳
(72)【発明者】
【氏名】田中 壮
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB61
5L055BB61
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数の異なる商品の保険情報を一元的に管理し、保険募集人は保険契約者が必要と考える保険商品の提供が可能となる保険管理装置を提供する。
【解決手段】保険管理システム1において、保険管理装置100は、保険代理店で取り扱う保険商品の手続サービスを提供する保険代理店情報処理端末装置120と、保険契約者の保険契約情報を管理する保険会社情報処理装置140と、前記保険契約者が使用する保険契約者情報処理端末装置150と、相互通信可能に接続し、保険会社情報処理装置140から保険契約情報を収集する保険情報収集部と、保険情報収集部が収集した情報を記憶する記憶部と、保険情報収集部が収集した情報に対して、所定の条件に基づき保険契約者に保険商品を提案する保険商品提案部と、保険代理店情報処理端末装置の表示部に加入済の保険商品および提案した保険商品を表示させる制御する制御部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保険代理店で取り扱う保険商品の手続サービスを提供する保険代理店情報処理端末装置と、保険契約者の保険契約情報を管理する保険会社情報処理装置と、前記保険契約者が使用する保険契約者情報処理端末装置と、相互に通信可能な状態で接続された保険管理装置であって、
前記保険会社情報処理装置から前記保険契約情報を収集する保険情報収集部と、
前記保険情報収集部が収集した情報を記憶する記憶部と、
前記保険情報収集部が収集した情報に対して、所定の条件に基づき前記保険契約者に保険商品を提案する保険商品提案部と、
前記保険代理店情報処理端末装置の表示部に加入済の保険商品および提案した保険商品を表示させる制御部と、
を備える保険管理装置。
【請求項2】
前記保険情報収集部が前記保険代理店に関する情報および前記保険代理店に属する保険募集人の情報を取得し、
所定の条件に基づき前記保険代理店および前記保険募集人の順位付けをするランキング処理部を備える請求項1に記載の保険管理装置。
【請求項3】
前記保険契約者情報処理端末装置からの契約者情報の変更要求に応じて、前記保険会社情報処理装置に対して契約者情報の変更の申請する変更申請部を備える請求項1または請求項2に記載の保険管理装置。
【請求項4】
前記保険情報収集部が保険契約者情報処理端末装置から専用アプリケーションを用いて閲覧した履歴情報を取得し、
取得した履歴に基づき所定の情報を提供するアプリ閲覧履歴処理部を備える請求項3に記載の保険管理装置。
【請求項5】
前記保険契約者からの問い合わせに対して、所定の情報に基づき回答を作成するカスタマサービス部を備える請求項4に記載の保険管理装置。
【請求項6】
前記保険代理店情報処理端末装置からの要求に応じて、所定の情報に基づき手書きの手紙データを作成する前記カスタマサービス部を備え、
前記制御部は、前記手紙データを手紙代筆装置に送信する制御を行い、かつ、前記手紙代筆装置が受信した前記手紙データに基づき手紙を書く制御を行う請求項5に記載の保険管理装置。
【請求項7】
前記保険情報収集部が収集した手数料に対して、前記保険募集人ごとの保険商品の販売に対する複数年の手数料を算出する保険手数料算出部と、
前記保険代理店情報処理端末装置の表示部に前記手数料を表示させる制御部と、
を備える請求項5に記載の保険管理装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、複数の異なる商品の保険情報を一元的に管理することが可能な保険管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の異なる商品の保険情報を一元的に管理することの可能な保険管理装置の一例が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されている保険管理装置(情報処理装置)は、保険情報を一元化管理して事務効率化を図り、加入済みの商品を総合的に把握して商品の最適な組み合わせを迅速かつ確実に見つけることを可能とする保険管理装置を提供するものである。
【0003】
特許文献1に記載されている保険管理装置は、複数の商品の保険情報の各保険金額に関し、特定の期間の年齢毎の各種保険情報の推移を各商品について各々算出する推移算出手段と、推移算出手段にて算出された結果を表形式で表示するよう制御する制御手段と、を含む。また、制御手段は、推移算出手段の算出結果のグラフ化を実行する。さらに、制御手段は、商品のランク付けを行い、これを各種保険情報とともに一覧表示する。なお、特許文献1の他に、保険証券を一括管理することができる保険証券情報管理装置の一例が特許文献2に記載され、複数の保険会社による保険契約に関する情報を一括管理するためのシステムの一例が特許文献3に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003-337888号公報
【特許文献2】特開2011-221740号公報
【特許文献3】特開2019-12348号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されている保険管理装置は、保険に加入する顧客と、保険を顧客に提供する代理店との間で、複数の異なる商品の保険情報を共有することが困難である。
【0006】
本開示の目的は、保険商品を契約する保険契約者と、保険商品を保険契約者に提供する保険募集人との間で、複数の異なる商品の保険情報を共有することが可能な保険管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次の通りである。
【0008】
本発明の一実施の形態の保険代理店で取り扱う保険商品の手続サービスを提供する保険代理店情報処理端末装置と、保険契約者の保険契約情報を管理する保険会社情報処理装置と、前記保険契約者が使用する保険契約者情報処理端末装置と、相互に通信可能な状態で接続された保険管理装置である。保険管理装置は、保険会社情報処理装置から保険契約情報を収集する保険情報収集部と、保険情報収集部が収集した情報を記憶する記憶部と、保険情報収集部が収集した情報に対して、所定の条件に基づき保険契約者に保険商品を提案する保険商品提案部と、保険代理店情報処理端末装置の表示部に加入済の保険商品および提案した保険商品を表示させる制御する制御部とを備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、複数の異なる商品の保険情報を一元的に管理し、保険契約者の利便性が向上し、かつ、保険契約者が保険情報の見直し等を行い易くなり、保険代理店および保険募集人は、保険契約者に対して新たな保険の推奨等を行い易くなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施の形態における保険管理システムの構成図である。
図2】本発明の一実施の形態における保険管理装置のブロック図である。
図3】本発明の一実施の形態における記憶部のブロック図である。
図4】本発明の一実施の形態における記憶部に格納されているデータ構造である
図5】本発明の一実施の形態の保険代理店、保険募集人のランキングデータである。
図6】本発明の一実施の形態における保険情報分析、保険商品提案の概略図である。
図7】本発明の一実施の形態における保険契約者の金融資産情報の概略図である。
図8】本発明の一実施の形態における保険契約者の情報変更申請の概略図である。
図9】本発明の一実施の形態における保険金請求の申請のフローチャート図である。
図10】本発明の一実施の形態における保険代理店情報処理端末装置の画面例である。
図11】本発明の一実施の形態における保険契約者情報処理端末装置の画面例である。
図12】本発明の一実施の形態における意向把握事項のフローチャート図である。
図13】本発明の一実施の形態における保険管理装置における情報収集のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示を実施するための形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本開示の技術的範囲はこれに限られるものではない。また、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
本開示の一実施の形態である保険代理店で取り扱う保険商品の手続サービスを提供する保険代理店情報処理端末装置120と、保険契約者の保険契約情報を管理する保険会社情報処理装置140と、前記保険契約者が使用する保険契約者情報処理端末装置150と、相互に通信可能な状態で接続された保険管理装置100である。保険管理装置100は、保険会社情報処理装置140から保険契約情報を収集する保険情報収集105部と、保険情報収集部が収集した情報を記憶する記憶部102と、保険情報収集部が収集した情報に対して、所定の条件に基づき保険契約者に保険商品を提案する保険商品提案部106と、保険代理店情報処理端末装置120の表示部に加入済の保険商品および提案した保険商品を表示させる制御する制御部101とを備える。
また、保険管理装置100は、所定の条件に基づき保険代理店および保険募集人の順位付けをするランキング処理部107を備えていてもよい。
また、保険管理装置100は、保険契約者情報処理端末装置150からの契約者情報の変更要求に応じて、保険会社情報処理装置140に対して契約者情報の変更の申請する変更申請部109を備えていてもよい。
また、保険管理装置100は、保険情報収集部105が保険契約者情報処理端末装置150から専用アプリケーションを用いて閲覧した履歴情報を取得し、取得した履歴に基づき所定の情報を提供するアプリ閲覧履歴処理部110を備えていてもよい。
さらに、保険管理装置100は、保険契約者情報からの問い合わせに対して、所定の情報に基づき回答を作成するカスタマサービス部を備えていてもよい。
さらにまた、保険管理装置100は、保険代理店情報処理端末装置120からの要求に応じて、所定の情報に基づき手書きの手紙文書データを作成するカスタマサービス部を備えていてもよい。
<システム構成>
図1は、本開示の一実施形態における情報処理システムの概要を示す図である。
【0012】
図1は、保険管理システム1の構成図である。保険管理システム1は、保険管理装置100と、保険代理店情報処理端末装置120と、保険代理店情報処理装置130と、保険会社情報処理装置140と、保険契約者情報処理端末装置150と、外部情報処理装置160と、手紙代筆装置170と、通信ネットワーク180とから構成される。
【0013】
保険管理装置100は、一般的なサーバ用のPC装置である。保険管理装置100にアクセスする際には、所定の認証、例えば、ID情報とパスワード情報を要し、ID情報とパスワード情報とを照合することでアクセス可能に構成される。
保険管理装置100は、本開示の中心的な情報処理装置であり、保険代理店および保険代理店に所属する保険募集人に対して様々なサービスを提供することができる。
なお、保険商品とは、生命保険、医療保険、火災保険、地震保険、自動車保険、介護保険、旅行保険、個人年金保険、こども保険、ペット保険、バイク保険、自転車保険、ゴルフ保険、サイバー保険などの保険商品および保険商品の内容をいう。
保険代理店とは、保険会社のために、委託を受けて継続的に保険契約の締結の代理または媒介を行う事業者である。
保険契約者とは、保険会社と保険商品について契約を行った者である。
保険募集人とは、保険代理店に所属し、保険契約者に対して保険商品の販売などを行う者である。
【0014】
保険代理店情報処理端末装置120は、保険代理店の保険募集人が使用している情報処理端末である。保険代理店情報処理端末装置120は、具体的には、スマホ、タブレット、PC装置などである。
【0015】
保険代理店情報処理装置130は、保険代理店に所属する保険募集人が取り扱う保険情報が格納されている情報処理装置(サーバー)である。また、保険代理店情報処理装置130は、保険契約の申請処理を行う情報処理装置である。保険代理店情報処理端末装置120は、保険代理店情報処理装置130にアクセスすることで保険情報を取得する。保険代理店情報処理装置130は、具体的には、一般的なサーバ用のPC装置である。
【0016】
保険会社情報処理装置140は、保険契約者の情報を集約している保険会社の情報処理装置である。保険会社情報処理装置140は、一般的なサーバ用のPC装置である。
【0017】
保険契約者情報処理端末装置150は、保険契約者が使用する情報処理端末装置である。具体的には、保険契約者情報処理端末装置150は、スマホ、タブレット、PC装置などである。
【0018】
外部情報処理装置160は、保険会社以外の外部の情報処理装置である。外部情報処理装置160は、銀行、証券会社、不動産会社、自動車会社などの情報処理装置である。
【0019】
手紙代筆装置170は、保険管理装置100から送信された手紙文書データに基づき、所定の用紙に自動的に文字を書く装置である。手紙文書データには、保険契約者の宛先情報が含まれていてもよい。手紙代筆装置170は、手紙を入れる封筒に手紙の宛先を書くことも可能である。手紙代筆装置170は、手紙を折りたたみ封筒に入れ、切手を貼り、発送することも可能である。
【0020】
通信ネットワーク180は、インターネット、イントラネット、無線LAN、及び4Gや5G携帯電話システムネットワークにより構成される。
【0021】
図2は、保険管理装置100のブロック図である。保険管理装置100は、制御部101と、記憶部102と、通信部103と、表示部104と、保険情報収集部105と、保険商品提案部106と、ランキング処理部107と、API情報取得部108と、契約者情報変更申請部109と、アプリ閲覧履歴処理部110と、カスタマサービス部111とから構成されている。
【0022】
制御部101は、主にCPUである。制御部101は、保険管理装置100にインストールされたアプリケーション(プログラム)を実行して、保険管理装置100を統括制御する。
制御部101は、保険情報収集部105による保険情報の収集、保険商品提案部106による個別具体的な保険商品の提案、ランキング処理部107により保険代理店の売上ランキングなどその他様々な処理を指令する。
【0023】
記憶部102は、インストールされたアプリケーション(プログラム)に加えて、保険商品などのデータを格納する。記憶部102には、一時記憶としてメモリがあり、永久記憶としてHDDやSSDがある。
メモリは、制御部101が処理を行う際のワークエリアとして機能するものである。メモリは、例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)及び静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)などである。
本開示においては、記憶部102には、保険商品情報、保険代理店情報、保険募集人情報、保険契約者情報、保険募集マニュアル、保険に関する法律などが格納されている。
【0024】
通信部103は、保険管理装置100が保険管理装置100の外部と情報のやり取りを行うものである。通信部103は、具体的には、光ファイバーやイーサネット(ETHERNET)等のケーブルで保険管理装置100の外部と接続される。
【0025】
表示部104は、記憶部102に格納されたデータ、画像等を出力する。表示部104は、具体的には、液晶ディスプレイ等である。
【0026】
保険情報収集部105は、保険管理装置100が保険管理装置100の外部から保険情報を収集する。保険情報収集部105は、保険代理店情報処理装置130から保険代理店の情報、保険代理店に所属している保険募集人の情報を収集する。また、保険情報収集部105は、保険会社情報処理装置140から保険契約者情報を収集する。また、保険情報収集部105は、保険契約者情報処理端末装置150から閲覧履歴を収集する。さらに、保険情報収集部105は、外部情報処理装置160から金融資産情報を収集する。
【0027】
保険情報収集部105が保険情報を収集する方法は、(1)ファイルによる取得と、(2)RPA(ROBOTIC PROCESS AUTOMATION)による取得と、(3)API情報取得による取得がある。
ファイルによる取得は、CSV形式によるファイルの取得やPDF形式によるファイルの取得がある。予め決めておいた所定の形式に基づいて保険情報を自動で収集することが可能である。
またRPAは、保険会社などのWEB上で公開されている情報を自動的に取得することが可能である。すでに保有している情報とこれから取得する情報との同一性をチェックし、自動で保険情報を取得することが可能である。
API情報が公開されていない場合には、API情報を取得し、API連携を行うことで、WEB上で公開されている保険情報を取得することが可能である。
【0028】
保険商品提案部106は、保険情報収集部105が収集した情報(加入済み保険と、年代別に多い疾病と、がん家系かと、職業と、年収と、性別と、家族構成と、地域性と、金融資産などの情報)に基づいて保険商品を選定し、保険募集人に提案する。
保険商品提案部106は、具体的には、AI技術に基づくディープラーニングにより個別具体的な保険商品の提案をする。教師データは、過去の提案した保険商品についての加入済み保険と、年代別に多い疾病と、がん家系かと、職業と、年収と、性別と、家族構成と、地域性と、金融資産などの情報である。保険商品提案部106は、ディープラーニングによる機械学習を繰り返し行うことで、保険契約者に適した個別具体的な保険商品を提案し得る。
【0029】
ランキング処理部107は、保険情報収集部105が収集した保険代理店、および保険募集人についてのランキング(順位付け)を処理する。保険代理店のランキング項目としては、売上高、保険契約件数、保険募集人毎の平均保険手数料、保険募集人毎の平均契約件数などである。保険募集人のランキング項目としては、売上高、保険契約件数、保険手数料などである。
ランキング処理部107によるランキングは、表彰の対象とすることは可能で、一定期間において一定の基準を満たした保険募集人および保険代理店を表彰してもよい。保険代理店や保険募集人のモチベーションを向上させるからである。例えば、一年間ずっと手数料が一位で、保険更新率99%と高く、保険契約者の未納が一切なく、苦情も一切ないなどの保険募集者を表彰する。
またランキング処理部107によるランキングは、保険契約者が保険代理店を選ぶ際の指標となりえる。
【0030】
API情報取得部108は、通信している情報処理装置のAPI情報を取得する。API情報を取得して、アプリケーション間やシステム間でデータ連携を行う(API連携)。
API情報が公開されている場合には、API情報取得部108は、公開されているAPI情報を取得する。API情報が公開されていない場合には、API情報取得部108は、スクレイピングなどを用いて、データ連携を行うために必要な情報を取得することも可能である。
【0031】
契約者情報変更申請部109は、各保険会社で異なる申請フォーマットの差分を吸収し、保険契約者が個人情報などを変更したい場合に、保険契約者情報処理端末装置150から変更情報を入力するだけで、変更申請ができる。何度も同じことを入力する手間と異なるフォーマットへの煩わしさを解消することができる。
【0032】
アプリ閲覧履歴処理部110は、保険契約者情報処理端末装置150にインストールされた専用アプリケーションを用いて、保険情報や金融情報を閲覧した履歴を処理する。具体的には、アプリ閲覧履歴処理部110は、保険契約者情報処理端末装置150から閲覧している情報の履歴、閲覧情報にアクセスするための検索キーワードなどを集計する処理を行う。制御部101は、集計処理したデータを保険代理店情報処理端末装置120の表示部に表示する制御をする。
保険募集人がアプリ閲覧履歴処理部110集計したデータを確認することで、保険契約者情報処理端末装置150の所有者である保険契約者がどのような情報に関心を寄せているかを把握することができる。
【0033】
カスタマサービス部111は、保険代理店からの要望に応じて、保険契約者からの問い合わせの対応、保険契約者向けの手書きの手紙代行サービス、保険代理店業務のコンサルティングなどの処理をする。
カスタマサービス部111は、あらかじめ保険募集マニュアルや意向把握事項、金融商品に関する法律などをデータとして取り込む。また、カスタマサービス部111は、想定される質問とそれに対する回答を準備してカスタマサービス記憶部102Iに格納しておく。カスタマサービス部111は、ルールベースのAI技術で保険契約者からの問い合わせに対する回答を作成する。制御部101は、問い合わせに対する回答を保険契約者情報端末装置150の表示部または保険代理店情報処理端末装置120の表示部に表示する制御をする。
【0034】
カスタマサービス部111は、AI技術を用いた自然言語処理(例えば、チャットGPTなど)により保険契約者向けの手書きの手紙代行サービスを提供する。カスタマサービス部111は、あらかじめ誕生日、記念日、契約更新日、年末年始のご挨拶などのキーワードに紐づいた手紙、文章を学習する。カスタマサービス部111は、保険契約者の氏名、年齢、職業、年収、性別、家族構成、加入済保険などに基づき、保険契約者向けの手書きの手紙文書データを作成する。
制御部101は、カスタマサービス部111が手紙文書データを作成した後に、手紙文書データを手紙代筆装置170に送信する。手紙代筆装置170は、手紙文書データを受信後に、所定の紙に手紙文書データを書く。
【0035】
金融資産情報処理部112は、保険契約者の金融資産情報を表形式や円グラフなどの処理を行う。制御部101は、処理された表形式や円グラフなどを保険代理店情報処理端末装置120の表示部に表示する制御を行う。
【0036】
保険手数料算出部113は、各保険会社から保険代理店に振り込まれる手数料を保険募集人ごとに自動的に算出する処理を行う。各保険会社からの手数料の割合が異なっていたり、各保険募集人の手数料が異なっていたりするため、煩雑な処理を解消することができる。保険手数料算出部113は、保険情報収集部105で取得した情報に基づき、自動的に保険募集人ごとの保険手数料の算出を行う。具体的には、保険契約者IDに紐づいている保険募集人を抽出し、保険契約者IDに紐づいている保険会社が契約で定める手数料を算出する。保険募集人に支払われる保険手数料について、対象の保険契約者および保険会社で合算する。
保険手数料算出部113は、通信部103を通じて処理された保険手数料を給料システムの給料明細書に送信することができる。
保険募集人ごとの保険手数料については、複数年に算出される。複数年とは、5年の場合もあるし、10年の場合もあるし、一生涯の場合もある。また、初年度(一年目)は手数料が高く、二年目以降は手数料が下がっていくこともある。保険手数料算出部113は、初年度の保険手数料、および二年目以降の保険手数料を算出することが可能である。
【0037】
記憶部102は、保険代理店情報記憶部102Aと、保険募集人情報記憶部102Bと、保険契約者情報記憶部102Cと、基本ルール記憶部102Dと、保険商品情報記憶部102Eと、録音データ記憶部102Fと、API記憶部102Gと、金融資産情報記憶部102Hと、カスタマサービス記憶部102Iと、ランキング情報記憶部102Jとに、区分けされつつ、互いに一定の関係を有している(図3)。
【0038】
保険代理店情報記憶部102Aは、保険代理店IDに基づいて保険代理店の情報を記憶する。保険代理店情報記憶部102Aは、具体的には、保険代理店IDと、保険代理店名と、住所と、連絡先と、保険代理店に所属する保険募集人などの情報が格納されている。主に保険代理店のランキング作成などに使用される。
【0039】
保険募集人情報記憶部102Bは、保険募集人IDに基づいて保険募集人の情報を記憶する。保険募集人情報記憶部102Bは、具体的には、保険代理店名と、保険募集人の氏名と、連絡先と、保険募集人が所属する保険代理店になどの情報が格納されている。主に保険募集人のランキング作成などに使用される。
【0040】
保険契約者情報記憶部102Cは、保険契約者IDに基づいて保険契約者の情報を記憶する。保険契約者情報記憶部102Cは、具体的には、保険契約者の氏名と、住所と、連絡先と、保険会社と、保険の種類、保険料などの情報が格納されている。主に保険募集人が保険契約者に対して保険商品を提案する際に使用される。
【0041】
基本ルール記憶部102Dは、意向把握事項、保険商品の商品説明、重要事項説明、保険募集マニュアル、金融サービスの提供に関する法律などの保険に関する法律などが格納されている。
保険商品情報記憶部102Eは、保険商品の情報を記憶する。保険商品の情報とは、生命保険、医療保険、火災保険、地震保険などの保険商品および保険商品の内容(総支払金額、期間、保証内容、保険金受取人など)をいう。
【0042】
録音データ記憶部102Fは、保険募集人が保険契約者と意向把握事項の面談を行った際に、会話を録音した録音したデータを格納したものである。また録音データを文字おこして、所定のフォーマットに落とし込み格納する。録音データ記憶部102Fは、録音データを再生したり、文字情報を出力したりすることで、面談で言ったことの確認や必要事項が網羅されているか否かを確認のために使用する。
【0043】
API記憶部102Gは、保険会社の情報処理装置などから取得したAPI情報を格納する。API記憶部102Gは、保険会社の情報処理装置などアクセスを可能とし、保険契約者の情報などを取得するためである。
【0044】
金融資産情報記憶部102Hは、保険契約者の金資産情報を格納する。ここで、金資産情報とは、不動産、車、有価証券、銀行預金、保険などの資産をいう。金融資産情報記憶部102Hは、保険契約者から取得した金融資産情報や外部情報処理装置などから取得した金融資産情報である。金融資産情報記憶部102Hにより金融資産情報に基づき、金融資産ポートフォリオを作成することができる。保険代理人が保険商品の見直しや保険商品の提案をするためである。
【0045】
カスタマサービス記憶部102Iは、保険募集マニュアルや意向把握事項、金融商品に関する法律などのデータを格納する。保険契約者からの金融商品に関する一般的な質問に対する回答を作成するためである。
カスタマサービス記憶部102Iは、誕生日、記念日、契約更新日、年末年始のご挨拶などの手紙、文章を格納する。また、カスタマサービス記憶部102Iは、人が書いた手紙や文章のフォントを格納する。手書きの手紙データを作成するためである。
【0046】
ランキング情報記憶部102Jは、保険代理店や保険募集人のランキングを格納する。保険代理店のランキング項目としては、売上高、契約件数、保険募集人の平均保険手数料などである。保険募集人のランキング項目としては、売上高、契約件数、保険手数料などである。ランキング情報記憶部102Jは、毎月毎、四半期毎、半期毎、一年毎のランキングデータを格納している。
【0047】
図4は、保険契約者IDに紐づく、データ構造の概略図である。データ構造は、保険契約者の氏名、保険契約者の住所、保険契約者の連絡先、契約している保険会社名、保険の種類、保険料、金融資産、保険代理店名、保険募集人(担当者)などから構成され、記憶部102に格納されている。
保険商品提案部106は、記憶部102に格納されている保険契約者IDに紐づくデータを用いて、保険商品を提案することができる。また、ランキング処理部107は、記憶部102に格納されている保険契約者IDに紐づくデータを用いて、保険代理店や保険募集人のランキングを作成することができる。
例えば、制御部101は、保険契約者IDは、保険募集人、保険代理店、連絡先、保険会社、保険の種類、保険料などを抽出して、保険募集人でデータを整理(ソート)する。制御部101は、保険募集人毎の手数料を算出し得る。
【0048】
図5は、本開示における一実施形態のランキング処理部107が作成する保険代理店の売上と契約者数のグラフである。図5は、ある月の保険代理店の売上高と契約件数を昇順で示したグラフである。図5では、保険代理店Aは売上高も契約件数も1位である。保険代理店Bの売上高は2位であるが、契約件数は3位である。
制御部101は、グラフを保険代理店情報処理端末装置120の表示部に表示する制御をする。
【0049】
売上高は、保険募集人が保険商品を販売した売上の総計である。売上高に代えて、手数料の総計でもよい。また、保険代理店の売上高を保険代理店の所属する保険募集人の人数で割った平均売上高でもよい。さらに保険代理店の売上高の代わりに保険募集人の手数料ベースでもよい。
ランキング処理部107は、一定期間において一定の基準を満たした保険募集人および保険代理店を表彰することが可能である。例えば、一年間ずっと手数料が一位で、保険更新率99%と高く、保険契約者の未納が一切なく、苦情も一切ないなどの保険募集者を表彰する。
保険募集人は、表彰されたか否かを問わず、自己の保険契約の取り方やノウハウや話し方などをまとめた動画、ブログ、プレゼン資料を作成し得る。保険管理装置100は、動画などを公開するプラットフォームを備える。他の保険募集人は、自己の売上を拡大するため、または研修の一環として、動画などを閲覧し得る。動画などの閲覧に関しては、有償であっても無償であってもよい。
【0050】
データを集計する期間は、週単位であっても、月単位であっても、四半期単位であっても、半年単位であっても、一年単位であってもよい。また、前年比や前月比を一緒に表示してもよい。一定期間において一定の基準を満たした保険募集人および保険代理店を表彰してもよい。
【0051】
図6は、本開示における一実施形態の保険管理装置100の保険商品提案部106による保険の提案の概略図である。保険商品提案部106は、あらかじめ「意向把握事項に基づく録音データ、保険契約者の氏名、年齢、加入済保険、年代別に多い疾病、がん家系、職業、年収、性別、家族構成、家族の保険契約状況、地域性、金融資産の状況、アプリ閲覧履歴など」の情報に基づき、保険契約者に対してどの保険会社のどの保険商品を提案したかをAI技術によるディープラーニングにより学習する。
保険商品提案部106が新たに「意向把握事項に基づく録音データ、保険契約者の氏名、年齢、加入済保険、年代別に多い疾病、がん家系、職業、年収、性別、家族構成、家族の保険契約状況、地域性、金融資産の状況、アプリ閲覧履歴、保険商品情報など」の情報を読み込んだ際に、保険契約者に対して保険会社の保険商品の提案をすることができる。当該保険商品の提案は、加入済保険の見直しにも使用することが可能である。
【0052】
提案する保険は、保険募集人の所属している保険代理店が取り扱っている保険商品でも構わないし、取り扱っていない保険商品でも構わない。提案する保険は、保険募集人の所属している保険代理店が取り扱っている保険商品が望ましい。また、提案する保険は、1つに限らず、複数あってもよい。提案する保険は、順位付けしてもよいが、順位付けしなくてもよい。
制御部101は、提案した保険商品を保険代理店情報処理端末装置120の表示部に表示する制御をする。
【0053】
図7は、本開示における一実施形態の金融資産情報処理部112は、金融資産情報記憶部102Hに格納されている保険契約者の金融資産情報を表形式や円グラフなどの処理を行う。金融資産処理部112は、処理された表形式や円グラフなどを保険代理店情報処理端末装置120の表示部に表示する制御を行う。
保険契約者である個人または法人の所有する金融資産ポートフォリオを把握することができれば、保険商品が金融資産全体に対してどの程度の割合かがわかる。保険募集人は、この金融資産ポートフォリオをもとに保険商品の見直しや新たな保険商品の提案などが可能である。例えば、銀行貯金の割合が多い場合には、保険募集人は、将来を見据え、かつ、節税対策を兼ねて保険商品の提案することも考えられる。
制御部101は、記憶部102Cに格納されている保険契約者IDに紐づく金融資産情報である銀行預金、不動産、車、有価証券などを記憶部102Hから抽出する。金融資産処理部112は、記憶部102Hから抽出したデータを表形式で表示する。金融資産処理部112は、記憶部102Hから抽出したデータを基にして円グラフなどを作成し、表示する。
【0054】
図8は、保険契約者の情報変更の申請の概略図である。現状、保険契約者の情報が変わった場合、各保険会社に変更の申請をする必要があるが、これは煩わしさに堪えない。保険会社毎に申請フォーマットが異なっているからである。
本開示の一実施形態として、保険管理装置100において各保険会社に対して申請するフォームを取得しておき、必要かつ十分な項目を有する統一的なフォーマットを用意する。すなわち、契約者情報変更申請部109は、入力された情報の基づき、各保険会社のフォーマットに沿った形式に処理する。制御部101は、各保険会社のフォーマットに沿った形式で各保険会社に通信部103を通じて送信する。
【0055】
保険管理装置100の保険情報収集部105は、各保険会社の変更申請を取得する。契約者情報変更申請部109は、各保険会社の取得した変更申請を集約し、統一的なフォーマットを作成する。契約者情報変更申請部109は、保険契約者情報処理端末装置150から入力された契約者の変更情報を各保険会社のフォーマットに変換する。変更申請を行う保険契約者は、保険会社のフォーマットの差分を意識することなく保険契約者情報処理端末装置150から情報変更の申請を行うことが可能である。
例えば、名字の変更である。保険契約者が結婚・離婚により、保険契約者の名字を変更となった場合には、契約している保険に記載の名字も変更する必要がある。本開示によれば、保険管理装置100に入力すれば、一括で各保険会社に変更情報の申請をすることができる。
【0056】
図9は、保険金請求のフローチャートである。保険契約者がけが・病気をした場合に、保険契約者が加入している保険で保険金請求の対象となるか否か確認することができる。
具体的には、保険契約者情報処理端末装置150から保険管理装置100にけが・病気の程度や症状を入力する(S2)。入力情報が保険管理装置100に取り込まれる(S4)。制御部101が保険管理装置100の記憶部102に格納されている保険契約情報に基づいて、保険金請求の対象か否かを判定する(S6)。制御部101が実際に保険金請求の対象となる場合、保険商品や金額などを表示する(S8)。
【0057】
制御部101が保険商品や金額を見て、実際に保険金請求を行うか否かを決定する(S10)。制御部101が保険金請求をする場合には、必要書類の提示および必要事項の記入などを提示する(S12、S14)。保険会社に保険金請求の申請をすることができる(S16)。
一方、保険の対象とならない場合や保険金請求をしない場合については、処理を終了する(S18)。
【0058】
図10は、保険代理店情報処理端末装置120にダウンロードされた保険商品情報を収集するためのアプリケーション(保険情報収集アプリ)の画面例である。
制御部101が記憶部102に格納されている保険情報収集アプリを立ち上げ、画面例を表示する(図10)。保険情報収集アプリにより保険管理装置100の保険情報収集部105は、定期的にまたはオンデマンドで保険商品情報を収集することができる。
【0059】
保険代理店情報処理端末装置120の表示部の左側には、収集する保険情報の項目121が表示される。収集する保険情報の項目121は、保険代理店が取り扱っている保険商品情報、保険契約者が専用アプリを利用して閲覧している金融商品閲覧情報、意向把握事項の録音データ、保険会社が所有している契約者情報、資産情報などである。
【0060】
保険代理店情報処理端末装置120の表示部の右側上部には、取得開始のアイコンと取得停止のアイコン122が表示される。
保険代理店情報処理端末装置120の表示部の右側下部には、保険情報の収集のタイミングのアイコン123である。スケジューリングアイコン123のチェックボックスにチェックを入れた場合には、保険情報の取得日時を指定することができる。日時はプルダウンによる選択でもよいし、カレンダーからの選択でもよい。日時に代えて、頻度を指定してもよい。
スケジューリングアイコン123のチェックボックスにチェックがない場合には、オンデマンドでの保険情報の取得となる。
【0061】
図11は、保険契約者情報処理端末150にダウンロードされた金融商品を閲覧することができる専用アプリケーションの画面例である。画面上部には、検索ウィンドウ151がある。保険契約者情報処理端末150の表示部は、この検索ウィンドウ151に入力されたキーワードにより、閲覧可能な記事152などを表示する。保険契約者情報処理端末150の表示部の下方部には、検索されたキーワードに類似するキーワードや類推される記事の情報が表示される。
保険契約者情報処理端末装置150が入力された検索キーワードを保険管理装置100に送信する。制御部101は、格納されている金融関連情報にアクセスする。制御部101は、検索キーワードに関連する記事、情報を収集し、保険契約者情報処理端末装置150の表示部に表示させる。
【0062】
図12は、保険管理装置100が録音データを収集するフローチャートである。
保険管理装置100の制御部101は、録音機器から送信されたデータを記憶部102に格納する(S20)。録音機器は、ボイスレコーダでもよいし、ビデオカメラでもよいし、スマートフォンであってもよい。
録音データは、無線を通じてリアルタイム若しくは準リアルタイムで保険管理装置100に送信されることが望ましい。録音データは、有線で保険管理装置100に送信されてもよい。
【0063】
制御部101は、録音データを文字に起こし機能により文章に変換する(S22)。制御部101は、変換された文章を所定のフォーマットに沿った形式に落とし込む(S24)。制御部101は、所定のフォーマットにおいて指定された項目が埋まっているか否かを確認する(S28)。指定された項目が埋まっていない場合には、保険代理店情報処理端末装置120に通知し、保険代理店情報処理端末装置120の表示部に表示する(S36)。
【0064】
制御部101は、所定のフォーマットにおいて指定された項目が埋まっている場合、意向把握事項や保険募集マニュアルと照合し、確認漏れがあるか否かを確認する(S32)。確認漏れがない場合には、制御部101は、「特に問題なし」の表示をする(S34)。制御部101は、確認漏れがある場合には、保険代理店情報処理端末装置120に通知し、保険代理店情報処理端末装置120の表示部に表示する(S36)。
【0065】
図13は、保険管理装置100の保険情報収集部105が保険情報を収集するシーケンス図である。
録音機器は、意向確認事項に基づく録音データを録音機器から保険管理装置100に無線または有線で送信する(S40)。保険管理装置100の制御部101は、録音データを文字に起こし、所定のフォーマットに落とし込む。制御部101は、意向把握事項や保険募集マニュアルと照合し、確認処理を行う(S42)。
【0066】
保険管理装置100の保険情報収集部105は、各保険代理店情報処理装置130に格納されている保険商品情報を取得する(S46)。制御部101は、保険商品情報を保険商品情報記憶部102Eに格納する。保険商品情報は、画一的に管理されることが望ましいが、重複しても構わない。
【0067】
保険管理装置100のAPI情報取得部108は、保険会社情報処理装置140に格納されている保険契約者情報をAPI連携によって取得する(S48)。
【0068】
保険管理装置100の制御部101は、保険契約者情報処理端末装置150からのアプリダウンロードリクエストを受信する(S50)。保険管理装置100の制御部101は、保険契約者情報処理端末装置150からのアプリダウンロードリクエストに応じて、専用アプリケーションのダウンロードを開始する(S52)。
専用アプリケーションは、金融商品に特化した情報を閲覧することできる(S54)。例えば、保険契約者情報処理端末装置150から車の情報や自動車保険の情報について調べている場合には、保険管理装置100の制御部101は検索ワードと閲覧履歴情報を取得する(S56)。保険募集人は、取得した検索ワードと閲覧履歴情報を基づいて、保険契約者に対して自動車保険を提案し得る。
【0069】
保険管理装置100の保険情報収集部105は、外部情報処理装置160から金融資産情報を取得する(S58)。外部情報処理装置160とは、不動産会社の情報処理装置であったり、証券会社の情報処理装置であったり、銀行の情報処理装置であったりする。また、金融資産情報とは、不動産、車、有価証券、銀行預金、保険などの資産をいう。
【0070】
保険管理装置100の保険商品提案部106は、収集した保険情報に基づき、保険契約者に対して提案できる保険商品を列挙することができる。すなわち、保険管理装置100の保険商品提案部106は、教師データである過去の提案した保険商品についての加入済み保険と、年代別に多い疾病と、がん家系かと、職業と、年収と、性別と、家族構成と、地域性と、金融資産などの情報を取込、保険契約者に提案した保険を正解であるとする。そして、どのような入力であれば、どのような出力がでるか傾向をつかむ(S60)。実際に、保険商品提案部106は、AI技術におけるディープラーニングによる機械学習を繰り返し行うことで、保険契約者に対して個別具体的な保険商品を提案し得る(S62)。
<本実施の形態の効果>
【0071】
本開示によれば、複数の異なる商品の保険情報を一元的に管理し、保険募集人は保険契約者が必要と考える保険商品を提供することができる。また本開示によれば、保険契約者は手間をかけずに情報変更の申請をすることができる。さらに本開示によれば、保険代理店は一般的な問い合わせの対応や手書きの手紙などに時間をかけず、保険業務に集中して時間をかけることができる。
したがって、保険契約者の利便性が向上し、かつ、保険契約者が保険情報の見直し等を行い易くなる。保険代理店および保険募集人は、保険契約者に対して新たな保険の推奨等を行い易くなる。
【符号の説明】
【0072】
1 保険管理システム
100 保険管理装置
101 制御部
102 記憶部
103 通信部
104 表示部
105 保険情報収集部
106 保険商品提案部
107 ランキング処理部
108 API情報取得部
109 契約者情報変更申請部
110 アプリ閲覧履歴処理部
111 カスタマサービス部
112 金融資産処理部
113 保険手数料算出部
120 保険代理店情報処理端末装置
130 保険代理店情報処理装置
140 保険会社情報処理装置
150 保険契約者情報処理端末装置
160 外部情報処理装置
170 手紙代筆装置
180 通信ネットワーク


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2024-02-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保険代理店で取り扱う保険商品の手続サービスを提供する保険代理店情報処理端末装置と、保険契約者の保険契約情報を管理する保険会社情報処理装置と、前記保険契約者が使用する保険契約者情報処理端末装置と、相互に通信可能な状態で接続された保険管理装置であって、
前記保険会社情報処理装置から前記保険契約情報を収集する保険情報収集部と、
前記保険情報収集部が収集した情報を記憶する記憶部と、
前記保険情報収集部が収集した情報に対して、所定の条件に基づき前記保険契約者に保険商品を提案する保険商品提案部と、
前記保険代理店情報処理端末装置の表示部に加入済の保険商品および提案した保険商品を表示させる制御部と、
意向把握事項及び保険募集マニュアルが格納されている基本ルール記憶部と、
前記保険代理店情報処理端末装置を使用する保険募集人が、前記保険契約者と意向把握事項の面談を行った際に会話を録音した録音データを格納する録音データ記憶部と、
を備え、
前記制御部は、
前記録音データを文字おこし機能により文章に変換し、かつ、変換された文章を所定のフォーマットに沿った形式に落とし込み、かつ、前記録音データ記憶部へ格納する処理と、
前記所定のフォーマットにおいて指定された項目が埋まっているか否かを確認する処理と、
前記所定のフォーマットにおいて指定された項目が埋まっていない場合には、前記保険代理店情報処理端末装置に通知する処理と、
前記所定のフォーマットにおいて指定された項目が埋まっている場合には、前記意向把握事項及び前記保険募集マニュアルと照合し、確認漏れがあるか否かを確認する処理と、
確認漏れがある場合には、前記保険代理店情報処理端末装置に通知する処理と、
を行なう保険管理装置。
【請求項2】
前記保険情報収集部が前記保険代理店に関する情報および前記保険募集人の情報を取得し、
所定の条件に基づき前記保険代理店および前記保険募集人の順位付けをするランキング処理部を備える請求項1に記載の保険管理装置。
【請求項3】
前記保険契約者情報処理端末装置からの契約者情報の変更要求に応じて、前記保険会社情報処理装置に対して契約者情報の変更の申請する変更申請部を備える請求項1または請求項2に記載の保険管理装置。
【請求項4】
前記保険情報収集部が前記保険契約者情報処理端末装置から専用アプリケーションを用いて閲覧した履歴情報を取得し、
取得した履歴に基づき所定の情報を提供するアプリ閲覧履歴処理部を備える請求項3に記載の保険管理装置。
【請求項5】
前記保険契約者からの問い合わせに対して、所定の情報に基づき回答を作成するカスタマサービス部を備える請求項4に記載の保険管理装置。
【請求項6】
前記保険代理店情報処理端末装置からの要求に応じて、所定の情報に基づき手書きの手紙データを作成する前記カスタマサービス部を備え、
前記制御部は、前記手紙データを手紙代筆装置に送信する制御を行い、かつ、前記手紙代筆装置が受信した前記手紙データに基づき手紙を書く制御を行う請求項5に記載の保険管理装置。
【請求項7】
前記保険情報収集部が収集した手数料に対して、前記保険募集人ごとの保険商品の販売に対する複数年の手数料を算出する保険手数料算出部を備え、
前記制御部は、前記保険代理店情報処理端末装置の前記表示部に前記手数料を表示させる、請求項5に記載の保険管理装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0042】
録音データ記憶部102Fは、保険募集人が保険契約者と意向把握事項の面談を行った際に、会話を録音した録音したデータを格納したものである。また後述のように、制御部101は、録音データを文字起こして、所定のフォーマットに沿った形式に落とし込み、かつ、録音データ記憶部102Fへ格納する。制御部101は、録音データ記憶部102Fに格納されている録音データを再生したり、文字情報を出力したりすることで、面談で言ったことの確認や必要事項が網羅されているか否かを確認する。