(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166999
(43)【公開日】2024-11-29
(54)【発明の名称】注文画面制御プログラム及びサーバ
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20241122BHJP
【FI】
G06Q30/0601 340
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023083500
(22)【出願日】2023-05-19
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100103872
【弁理士】
【氏名又は名称】粕川 敏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100149456
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 喜幹
(74)【代理人】
【識別番号】100194238
【弁理士】
【氏名又は名称】狩生 咲
(74)【代理人】
【識別番号】100205648
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 真一
(72)【発明者】
【氏名】安藤 南美
(72)【発明者】
【氏名】杉森 由希子
(72)【発明者】
【氏名】石黒 大
(72)【発明者】
【氏名】吉川 晃子
(72)【発明者】
【氏名】峰原 協子
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB58
5L030BB66
5L049BB58
5L049BB66
(57)【要約】
【課題】モバイルオーダーにおいて、顧客のニーズや動向に合わせて注文件数を向上させる。
【解決手段】情報通信端末2に対し、表示処理部212により商品の注文画面の一つとして、通常推奨商品の表示操作子が配置された推奨商品注文画面を表示する表示処理と、所定の判定条件に対応付けられた条件付推奨商品について、当該所定の判定条件を達成したと判定された場合、配置処理部207により条件付推奨商品の表示操作子を推奨商品注文画面に表示すると共に、通常推奨商品の表示操作子よりも上位の位置に配置する配置処理と、を実行させる注文画面制御プログラム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報通信端末に対し、
商品の注文画面の一つとして、通常推奨商品の表示操作子が配置された推奨商品注文画面を表示する表示処理と、
所定の判定条件に対応付けられた条件付推奨商品について、当該所定の判定条件を達成したと判定された場合、前記条件付推奨商品の表示操作子を前記推奨商品注文画面に表示すると共に、前記通常推奨商品の表示操作子よりも上位の位置に配置する配置処理と、を実行させる、
注文画面制御プログラム。
【請求項2】
前記条件付推奨商品について、前記所定の判定条件を達成したと判定された場合において、前記推奨商品注文画面が生成されていない場合に前記推奨商品注文画面を生成する生成処理、をさらに実行させ、
前記配置処理は、生成された前記推奨商品注文画面に前記条件付推奨商品の表示操作子を配置する、
請求項1記載の注文画面制御プログラム。
【請求項3】
前記配置処理は、前記条件付推奨商品が単品注文可能な商品であると共にセット商品のセレクション商品である場合、前記条件付推奨商品の表示操作子よりも下位の位置に該セット商品の表示操作子を配置する、
請求項1または請求項2記載の注文画面制御プログラム。
【請求項4】
前記注文画面を起動させる起動処理と、
前記注文画面を起動させる契機となる事象又は操作を特定する特定処理と、
前記特定処理により特定した事象又は操作に応じて、前記所定の判定条件を達成した前記条件付推奨商品の表示操作子が上位に配置された推奨商品注文画面を前記情報通信端末に表示させるか否かを判断する判断処理と、をさらに実行させる、
請求項1または請求項2記載の注文画面制御プログラム。
【請求項5】
通常推奨商品の表示操作子が配置された推奨商品注文画面を表示する表示手段と、
所定の判定条件に対応付けられた条件付推奨商品が、該所定の判定条件を達成したか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で前記所定の判定条件を達成したと判定された場合、前記推奨商品注文画面において、前記通常推奨商品の表示操作子よりも上位の位置に前記条件付推奨商品の表示操作子を配置する配置手段と、を備える、
ことを特徴とするサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注文画面制御プログラム、及びサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、飲食店などでは、店外あるいは店内で顧客が自らの携帯端末等を用いて注文するモバイルオーダーが普及している。
例えば、特許文献1では、ユーザからオーダエントリシステム宛の注文を受け付けると、携帯端末が所定の店舗に対応する位置範囲に在圏しているか否かを判断し、在圏している位置範囲に対応する所定の店舗のオーダエントリシステムに注文を送信する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この点、飲食店や運営会社等においては、モバイルオーダーの訴求力を高め、モバイルオーダーでの受注件数を増加させたいとの要望がある。
【0005】
そこで本発明は、モバイルオーダーにおいて、顧客のニーズや動向に合わせて注文件数を向上させることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る注文画面制御プログラムは、情報通信端末に対し、商品の注文画面の一つとして、通常推奨商品の表示操作子が配置された推奨商品注文画面を表示する表示処理と、所定の判定条件に対応付けられた条件付推奨商品について、当該所定の判定条件を達成したと判定された場合、前記条件付推奨商品の表示操作子を前記推奨商品注文画面に表示すると共に、前記通常推奨商品の表示操作子よりも上位の位置に配置する配置処理と、を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の実施形態に係る注文画面制御プログラムを実装した情報通信端末を備えたモバイルオーダーシステムの構成を示すブロック図である。
【
図2】前記モバイルオーダーシステムによる注文の流れを示す処理フロー図である。
【
図3】前記モバイルオーダーシステムによる注文時において前記情報通信端末上に表示される画面の一例であって、店舗選択画面を示す。
【
図4】前記モバイルオーダーシステムによる注文時において前記情報通信端末上に表示される画面の一例であって、利用方法選択画面を示す。
【
図5】前記モバイルオーダーシステムによる注文時において前記情報通信端末上に表示される画面の一例であって、受取日指定画面を示す。
【
図6】前記モバイルオーダーシステムによる注文時において前記情報通信端末上に表示される画面の一例であって、商品の注文画面を示す。
【
図7】前記モバイルオーダーシステムによる注文時において前記情報通信端末上に表示される画面の一例であって、商品の個別注文画面を示す。
【
図8】前記モバイルオーダーシステムによる注文時において前記情報通信端末上に表示される画面の一例であって、(a)持ち帰りの場合の注文確定画面、(b)店内で飲食する場合の注文確定画面を示す。
【
図9】前記注文画面制御プログラムが保持する商品情報の構成の一例を示した図である。
【
図10】前記注文画面制御プログラムが取得する気象情報の構成の一例を示した図である。
【
図11】プッシュ通知が行われた際の前記情報通信端末上に表示される画面の一例である。
【
図12】(a)URLリンクが表示されたSNSの画面の一例と、(b)URLリンクにアクセスした際に情報通信端末上に表示される画面の一例である。
【
図13】(a)URLリンクがコード化されて印刷されたポスターの一例と、(b)URLリンクにアクセスした際に情報通信端末上に表示される画面の一例である。
【
図14】前記注文画面制御プログラムにより判定条件を達成したと判定された場合に前記情報通信端末上に表示される画面の一例であって、条件付推奨商品が推奨商品注文画面に表示され状態を示す。
【
図15】前記注文画面制御プログラムによって実行される処理の流れの一例を示す処理フロー図である。
【
図16】本発明の別の実施形態に係る注文画面制御プログラムを実装したサーバを備えたモバイルオーダーシステムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
●モバイルオーダーシステム10の概要
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る注文画面制御プログラムを実装した情報通信端末2、及び当該情報通信端末2を備えたモバイルオーダーシステム10の構成を示している。モバイルオーダーシステム10は、顧客がスマートフォン等の端末から飲食店のサーバ3へ注文情報を送信することで注文を行う、所謂モバイルオーダーを実現するシステムである。また、注文画面制御システム101は、当該モバイルオーダーシステム10の一部を構成するシステムであり、モバイルオーダーにおいて注文画面の制御を行う。
【0009】
注文画面制御システム101は、所定の判定条件の達成に応じて、所定の商品の注文を他の商品よりも推奨するように注文画面を表示する。
この注文画面制御システム101は、情報通信端末2、サーバ3、店舗内端末4、クラウドサーバ5、本部端末6からなり、情報通信端末2、サーバ3、クラウドサーバ5及び本部端末6はインターネット等の公衆回線を介して通信可能に構成されている。また、サーバ3と店舗内端末4は、インターネット等の公衆回線あるいはLANや専用回線等の構内通信網を介して通信可能に構成されている。ただし、このような構成にかかわらず、店舗内端末4がインターネット等の公衆回線を介してサーバ3以外の装置等と通信可能に構成されていてもよい。
【0010】
情報通信端末2は、顧客が使用する端末であり、スマートフォン等の携帯端末によって構成される。ただし、このことは情報通信端末2をタブレット端末やパーソナルコンピュータなどによって構成することを妨げない。
この情報通信端末2は少なくとも、データの入出力を行うための入出力手段、インターネット等のネットワークを介したデータ通信を行うための通信手段などを有し、それぞれタッチパネル式ディスプレイ、ブラウザプログラム等によって実現される。このほか、CCDカメラなどによって実現される撮像手段など、既知のスマートフォンが備える各種の機能や機構を適宜に有していてもよい。
【0011】
情報通信端末2上で行われるモバイルオーダーは、情報通信端末2向けに作成され、当該情報通信端末2にインストールされる専用のアプリケーションソフトウェア(以下、「アプリ」と称する)を介して行われるものであってもよいし、ブラウザプログラムにより所定のウェブサイト(モバイルオーダーサイト)上で行われるものであってもよい。
顧客が専用のアプリによりモバイルオーダーを行う場合は、当該アプリを情報通信端末2にインストールした上でアプリを起動させ、当該アプリの機能実行に応じて展開される画面に従って注文を行う。また、顧客がモバイルオーダーサイト上でモバイルオーダーを行う場合は、飲食店のホームページやSNSのURLリンクなどからモバイルオーダーサイトにアクセスして注文を行う。
【0012】
なお、モバイルオーダーが専用のアプリによって行われる場合には、当該アプリが本実施形態に係る注文画面制御プログラムとして情報通信端末2に実装される。また、モバイルオーダーが所定のウェブサイト上で行われる場合には、当該所定のウェブサイトを介して情報通信端末2と注文に関わる情報の処理を実行するサーバ3に、本実施形態に係る注文画面制御プログラムが実装される。
なお、以下の本実施形態の説明では特段の言及がない限り、本実施形態に係る注文画面制御プログラムが情報通信端末2にアプリとして実装された場合を例にとる。
【0013】
サーバ3は、顧客から注文を受け付ける装置である。このサーバ3は、店舗内端末4と通信可能に構成され、当該店舗内端末4と連携してモバイルオーダーによる注文を処理する。
【0014】
なお、モバイルオーダーを所定のウェブサイト上から受け付けられるようにする場合には、後述のとおりサーバ3に当該所定のウェブサイトを展開するウェブサーバとしての機能をもたせてもよい。このような機能構成は、モバイルオーダーを情報通信端末2に格納させたアプリにより実行させる場合でも、別途パーソナルコンピュータ等からのアクセスを受け付ける際に有用である。
【0015】
店舗内端末4は、飲食店等の店舗内に配設された端末であり、一又は複数の端末又は装置によって構成される。本実施形態では、図示のとおりキオスク端末401、POS端末402、キッチンプリンタ403、キッチンディスプレイ404によって構成される。このほか、店舗内端末4として、店員が店内のテーブルに着席した顧客から注文を受け付けるための店員端末を含んでもよい。
【0016】
キオスク端末401は、店舗の店頭にて顧客から注文を受け付ける端末であり、データの入出力手段としてのタッチパネル式ディスプレイや、CPUやRAMといった情報処理モジュール等を備える。顧客は当該キオスク端末401を操作して店頭で注文を行うことができる。
POS端末402は、店員によって操作される端末であって、データの入出力手段としてのタッチパネル式ディスプレイや、CPUやRAMといった情報処理モジュール等を備える。店員は当該POS端末402により顧客から注文を受け付けて当該注文を処理したり、顧客がモバイルオーダー等によって行った注文の精算処理等を行ったりする。
キッチンプリンタ403は、モバイルオーダーや店舗内で受け付けた注文の内容を紙媒体等にプリントアウトするプリンタであり、キッチンに設置されている。キッチンで調理作業等に従事するキッチンスタッフは、プリントアウトされた紙媒体等を見ながら注文された商品の調理等を行う。
キッチンディスプレイ404は、注文情報や注文の処理状況を表示するディスプレイであり、キッチンに設置されている。キッチンで調理作業等に従事するキッチンスタッフは、キッチンディスプレイ404で注文情報や注文の処理状況を確認しながら注文された商品の調理等を行う。
【0017】
クラウドサーバ5は、顧客の属性情報や決済情報などを管理するほか、顧客管理の機能(CMS; Customer Management System)などを適宜に備え、サーバ3やアプリを介した情報通信端末2からの要求に応じて所定のデータを提供する。また、モバイルオーダーや店舗における注文状況、さらには注文実績などの情報を記憶、管理してもよい。
【0018】
本部端末6は、モバイルオーダーシステム10を管理する本部に設置された端末である。
本部は、本部端末6を介してサーバ3にアクセスし、管理用に設けられた管理画面からモバイルオーダーに関する設定を行ったり、売上の管理を行ったりする。
管理画面では、主にモバイルオーダーの注文画面のレイアウトや設定などを行える。例えば、注文画面毎に表示される商品の注文受付アイコンの大きさ、配置などを設定できる。また、注文画面は、その一例において後述するとおりタブで切替可能な複数のページ(注文画面)により構成される。当該タブは、商品カテゴリ、おすすめ商品(推奨商品)、セットメニュー(セット商品)、又は単品メニューなど、商品を部門やカテゴリごとの注文画面に分類し、顧客が注文したい商品を選択容易にする機能を備える。
なお、推奨商品は、特売企画やイベント設定に連動させず、常に推奨商品を表示するタブの注文画面(後述する推奨商品注文画面)に表示されるように設定してもよい。また、販売企画やイベントのスケジュール又は有効期限などを設定しておき、推奨商品を表示するタブの注文画面に、該販売企画やイベントの表示条件に応じて推奨商品が表示されるよう設定できてもよいし、推奨商品を表示するタブ自体が該販売企画やイベントのスケジュール又は有効期限に応じて生成、削除されるよう設定できてもよく、少なくとも推奨商品を表示するタブが常にあるいは適時に生成され、後述する条件付推奨商品が当該タブに表示されるように設定できる。
また、注文受付アイコンは、画面上に表示され、操作者からの操作(注文操作)を受け付ける表示操作子の一例である。
【0019】
このほか、管理画面上からは予約管理なども行える。予約管理は、新商品の設定に関するものであり、商品の表示開始日時を設定したり、終売情報を設定したりできる。さらに、モバイルオーダーの開店・閉店時間の管理、緊急閉店の処理、品切れ商品の注文停止、販売期限による値割引なども設定できる。
また、管理画面からの設定により、後述する条件付推奨商品について判定条件の達成如何に応じた推奨を強制的に中止できるようになっていてもよい。なお、判定条件の達成により注文が推奨されていた条件付推奨商品について、在庫切れや販売時間帯設定に応じて注文停止となった場合には、注文停止に連動して注文の推奨(推奨商品注文画面への表示)も停止される。
【0020】
なお、管理画面については、本部と店舗それぞれに対して本部管理画面と店舗管理画面が設けられていてもよい。この場合、例えば、本部は本部管理画面から上述した設定や管理等を行ったり、各店舗の設定状況を管理・制御できたりするようになっていてもよい。また、店舗は、店舗管理画面からモバイルオーダーの注文状況や履歴などを閲覧できるようになっていてもよいし、上述した本部が本部管理画面から行う設定や管理の一部を行えるようになっていてもよい。さらに、本部管理画面で設定した販売企画やイベント設定とは異なる店舗独自の設定を行えるようになっていてもよい。
このような管理画面については、クラウドサービス等によるブラウザでの操作を主とするが、常駐プログラムやシンクライアントなど、実現する構成はいかなる形態でもよい。
【0021】
<注文の流れ>
ここで、顧客が情報通信端末2を用いてモバイルオーダーを行う場合の流れの概要について、
図2~
図8を参照して説明する。なお、
図2は注文の流れの一例を示し、
図3~
図8は、情報通信端末2に表示される画面の例を示している。なお、顧客は予めモバイルオーダー用のアプリを情報通信端末2にインストールしておく。
顧客は、モバイルオーダー用のアプリを起動させてモバイルオーダーの初期画面を開くと、まず店舗の選択を行う(S101)。
【0022】
図3は、店舗選択画面の一例を示している。画面上には、顧客の現在地又は顧客が指定した場所を中心とした周辺のマップが表示されており、当該マップ上には予め登録されている飲食店の場所がアイコンで表示されている。また、各飲食店の情報がマップの下方にリスト化されている。
【0023】
顧客が所望の飲食店を選択すると、画面は、
図4に示す利用方法選択画面に遷移する。画面上には、利用方法を選択するボタンとして、飲食店で提供されている商品を店頭で受け取って持ち帰る「お持ち帰り」と、店内でサービスの提供を受ける「店内ご飲食」の二つのボタンが設けられており、顧客はいずれかを押下して利用方法を選択する(S102)。
【0024】
顧客が「お持ち帰り」を選択した場合には(S103)、画面は、
図5に示す受取日指定画面に遷移し、顧客は商品の受取日を指定する(S104)。なお、
図5に示す受取日指定画面では、受取が可能な受取可能日がカレンダー表示されており、顧客は受取可能日から所望の受取日を指定する。受取日として当日の受け取りが可能な場合には、「本日受け取る」ボタンが表示され、顧客が当日の受け取りを希望する場合には当該「本日受け取る」ボタンを押下等すればよい。
【0025】
「お持ち帰り」を選択した顧客が受取日を指定するか、顧客が利用方法として「店内ご飲食」を選択した場合には、画面は
図6に示す注文画面G1に遷移する(S105)。画面上には、飲食店が提供する商品のメニューが表示されている。各商品は選択可能な注文受付アイコンG12として表示されており、顧客は当該注文受付アイコンG12により任意の商品を選択して注文できるようになっている。
【0026】
なお、後に詳述するとおり、本実施形態における注文画面G1はタブG11によって切り替えられる複数の注文画面によって構成されている。タブG11によって切り替えられる各注文画面では、所定の種類別に分類された商品だけが表示されるようになっており、以下ではタブG11ごとの注文画面を「種類別注文画面」と称することがある。図示の例では、「おすすめ」タブG111、「一品料理」タブG112、「メインディッシュ」タブG113、「デザート」タブG114という4種類のタブG11が設けられており、それぞれのタブG11の名称に沿った商品が各タブG11の注文画面に表示される。本実施形態では少なくとも、種類別注文画面の一つとして推奨商品注文画面が設けられる。推奨商品注文画面は、飲食店が提供可能な商品のうち、当該飲食店が注文を推奨する商品のみをまとめて表示する画面である。図示の例では、「おすすめ」タブG111を選択したときに表示される注文画面が当該推奨商品注文画面である。
【0027】
顧客が注文画面G1において任意の商品を注文受付アイコンにより選択すると、画面は
図7に示す商品の個別注文画面に遷移し、顧客は選択した商品の注文数量を選択する(S106)。これにより商品とその数量を選択した顧客は、当該選択した数量の商品をカートに追加する(S107、S108)。
顧客は、一会計の中で注文する商品の選択を終了するまでカートに商品を追加し、商品の選択が終了すると、
図8に示す注文確定画面においてカート内の商品を確認し、注文内容を確定させる(S109)。
【0028】
ここで、
図8(a)は、利用方法として「お持ち帰り」が選択された場合(S110)の注文確定画面であり、画面上には、顧客が選択した商品の内容及び合計価格と共に、「商品を確定して受取時間を指定する」ボタンが設けられている。顧客は、注文内容に間違いがなければ、「商品を確定して受取時間を指定する」ボタンを押下し、これにより画面は受取時間を指定する画面に遷移する。なお、選択した商品や数量に誤りがあるなどし、変更したい場合には、商品ごとに設けられた変更ボタンや削除ボタンにより商品やその数量の変更又は削除等を行える。
【0029】
受取時間の指定画面において顧客が受取時間を指定すると(S111)、画面はさらに精算画面に移り、顧客が所定の決済方法により注文内容に即した精算を行うと(S113)、注文は終了する。顧客の注文が完了すると、飲食店は指定された受取日時に注文された商品を提供できるように調理等を行い、一方、顧客は指定した受取日時に飲食店を訪れて注文した商品を受け取る。
【0030】
また、
図8(b)は、「店内ご飲食」が選択された場合(S110)の注文確定画面であり、画面上には、顧客が選択した商品の内容及び合計価格と共に、「商品を確定する」ボタンが設けられている。なお、この画面においても、商品ごとに変更ボタンや削除ボタンが設けられており、選択した商品や数量に誤りがあったり変更したかったりした場合には、商品やその数量の変更又は削除等を行える。
顧客は、注文内容に間違いがなければ「商品を確定するボタン」を押下する(S112)。これに応じて、画面は精算画面に移り、顧客が所定の決済方法により注文内容に即した精算を行うと(S113)、注文は終了する。顧客は注文が完了すると、飲食店内で座席を確保し、飲食店は注文された商品の調理等にとりかかる。商品ができあがると、顧客はカウンターで商品を受け取るなどして飲食店内で飲食する。
【0031】
なお、
図2に示した注文の流れは一例であり、商品やその数量の選択後に受取日や受取時間の指定が行われるようになっていてもよい。また、後述するように、特定の飲食店のページや商品の注文画面を宛先とするURLリンクにしたがってアプリが起動する場合には、当該特定の飲食店のページや商品の注文画面が最初に起動し、その後に他に必要な情報の入力画面が展開するようになっていてもよい。
【0032】
●情報通信端末2の機能構成
図1を参照して、本実施形態に係る注文画面制御プログラムを実行する情報通信端末2の機能構成の一例を詳述する。情報通信端末2は、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置、RAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリなどの記憶装置を有しており、これにより情報記憶部201、通信処理部202、位置情報取得部203、気象情報取得部204、判定処理部205、生成処理部206、配置処理部207、通知処理部208、起動処理部209、特定処理部210、判断処理部211、及び表示処理部212からなる機能ブロックを構成する。
【0033】
<情報記憶部201>
情報記憶部201は、各機能部の処理の実行に必要となる情報を記憶する。この情報記憶部201は、主として商品情報記憶部と判定条件記憶部を有する。
なお、情報記憶部201にはこのほか、商品情報を表示する注文画面のレイアウトやデザイン等に関する情報、アプリを使用する顧客の情報やアプリがインストールされている情報通信端末2の情報等を適宜に記憶する。また、情報記憶部201に記憶される情報は、適宜サーバ3から配信される情報によって更新される。
【0034】
商品情報記憶部は、飲食店が顧客に提供する商品に関する商品情報を記憶する。商品情報には、商品を識別する商品コード、商品の名称、価格、注文受付アイコン用の画像などが含まれる。
【0035】
ここで、商品の注文においては商品コードが用いられるところ、商品は単品で販売される場合もあれば、他の商品と組み合わせたセット商品(セットメニュー)として販売される場合もある。本実施形態では、単品及びセット商品の両方の扱いのある商品に対しては、単品の商品として注文するための商品コード(単品注文コード)と、セット商品として注文するための商品コード(セレクションコード)が設定され、さらにセット商品自体にも商品コード(セットメニューコード)が設定されて、これらは相互に関連付けられている。また、セット商品については、主食となる商品の商品コードがマスターコード(親品番)として設定され、サイドメニューを構成する商品の商品コードがスレーブコード(子品番)として設定されて相互に関連付けられている。
なお、セット商品を構成する各商品はセレクション商品とも称される。また、単品注文コードとは別に商品がセット商品を構成する場合の商品コードが設定されていれば、マスターコード又はスレーブコードといったように主食とサイドメニューを区別してコードを設定しなくてもよい。
【0036】
図9は、このような設定の一例を示している。図示の例では、「チーズハンバーガー」、「ポテトM」、「コンソメスープ」の三つの商品は、「チーズハンバーガー」を主食、「ポテトM」と「コンソメスープ」をサイドメニューとした「チーズハンバーガーセット」というセット商品を構成する。セット商品を構成している場合、これらの商品はセレクション商品として位置づけられ、セット商品として注文される場合の商品コードとして、「チーズハンバーガー」にはマスターコード、「ポテトM」と「コンソメスープ」にはスレーブコードが割り当てられている。
一方、「コンソメスープ」は単品でも注文可能であり、単品の商品として注文される場合の商品コードとして単品注文コードが割り当てられている。
【0037】
このような商品コードの設定を前提として商品が注文画面に表示される場合において、例えばコンソメスープの注文受付アイコンがセット商品注文時のサイドメニューとして表示されるときは、当該コンソメスープの注文受付アイコンにはスレーブコードが関連付けられる。一方、単品メニューとしてコンソメスープの注文受付アイコンが注文画面に表示されるときは、当該コンソメスープの注文受付アイコンには単品注文コードが関連付けられる。そして、それぞれの注文受付アイコンによって商品が注文された場合には、それぞれの注文受付アイコンに関連付けられたスレーブコード又は単品注文コードにより商品が注文される。
【0038】
これにより、各商品が販売態様に応じて管理されるため、商品を単品で販売する時とセット商品で販売する時とで利益率が異なっていても、売上計上や原価管理などにおいて適切に管理できる。また、セット商品を構成する商品が相互に関連付けられているため、所定の商品の注文に応じて、当該所定の商品とセット商品を構成する他の商品(セレクション商品)や、当該所定の商品をセレクション商品として含むセット商品を勧めることもできる。
なお、上述の例にかかわらず、セット商品を構成する商品に単品発注用コードを用いることもできる。この場合、注文画面上にセット商品のサイドメニューを表示するタブを設けた場合は、当該タブで表示するサイドメニューの売価は0円として登録しておけばよい。
【0039】
また、各商品には、注文が推奨される推奨商品とする設定が可能である。本実施形態では、推奨商品として通常推奨商品と条件付推奨商品がある。
通常推奨商品とは、飲食店や本部等の設定により、注文が推奨される商品である。この通常推奨商品は、後述する推奨商品注文画面に表示される。なお、通常推奨商品であっても、推奨商品注文画面ではない通常の注文画面に重複して表示されるようになっていてもよい。
条件付推奨商品とは、所定の判定条件に対応付けられ、所定の判定条件に合致する場合にのみ注文が推奨される商品である。この条件付推奨商品は後述のとおり、所定の判定条件を満たしたと判定された場合にのみ推奨商品注文画面に表示され、さらに推奨商品注文画面においては他の推奨商品よりも上位の位置に配置される。なお、所定の判定条件を満たさない限りは、他の通常の商品と同様に扱われる。
【0040】
判定条件記憶部は、条件付推奨商品に対応付けられている判定条件を記憶する。
本実施形態における判定条件の一例は、情報通信端末2が存する位置の気象を条件としたものであり、気温5度以下になると条件達成、あるいは前回の気象情報取得時との温度差が+5℃以上になると条件達成といったように設定される。なお、このような条件は一例であり、気象情報を適宜に用いて構成できる。例えば、湿度、降水量に応じて設定されるものであってもよいし、複数の条件の充足によって条件が成立するように設定されるものであってもよい。また、日単位の複数の気象情報をAND条件にして構成してもよい。具体的には、最高気温が22℃以上で、気温差が+5℃(急に熱くなった)最低気温が12℃以下で前回取得時の気温差が-5℃といった条件設定も可能である。さらに、日単位の気象情報が当日の予報データであっても、どの時間にどの程度の温度差かは予め算出可能であるので、当日の気象情報の一の受信タイミングにおいてスケジュール設定を行えるようにしてもよい。具体的には、AM10時の気象情報取得時に当日の3時間ごとの予報情報を取得できれば、予報情報から気象情報取得後の変位(グラフ化)を把握できるので、AM10時の時点で、予報に応じて判定条件を達成する推条件付推奨商品を奨商品注文画面に表示する時間帯を決定してもよい。また、予報情報により、予報されている時間帯内に判定条件を達成することがないと判断される条件付推奨商品については、予報されている時間帯内において推奨商品注文画面の表示対象から除外するようにしてもよい。
【0041】
条件付推奨商品を推奨商品注文画面に表示するか否かの条件には、時期又は期間に関する情報を含められるようにしてもよい。具体的には、冬季に商品としてかき氷を推奨しても野外の顧客がどれほど心揺さぶられるかなど、店舗によって推奨不要と判断するのであれば、当該商品については夏季の期間であることを推奨の条件として含めてもよい。また、期間は時間単位でもよく、例えば開店からAM11時までといった朝方の期間や、18時から閉店1時間前(24時閉店なら23時)といった夕方以降の期間などを推奨の条件として含められるようになっていてもよい。さらに、曜日を条件に含められるようにしてもよい。
なお、このように判定条件が気象情報以外の情報にも基づいた複数条件からなる場合、条件設定の優先順位は、システム全体に影響する情報(例えば、開店・閉店/モバイルオーダーの受付時間)が最上位となり、次に商品に対して設定されている情報、最後に気象情報に基づいた設定の順となる。なお、販売企画・特売企画などのイベント設定がある場合でも、当該イベント設定は参照せず、独自に判定条件の達成如何を判定し、推奨商品注文画面に判定条件を達成した商品を表示すればよい。
【0042】
<通信処理部202>
通信処理部202は、サーバ3とインターネット等のネットワークを介してデータの送受信を実行するための機能部であり、ブラウザプログラム等により実現される。情報通信端末2は、この通信処理部202により、アプリ上から行った注文をサーバ3に送信したり、サーバ3から各種の情報の配信を受けたりすることができる。
【0043】
<位置情報取得部203>
位置情報取得部203は、情報通信端末2の位置情報を取得する。この位置情報取得部203は、例えばGPS(Global Positioning System)、通信が経由している基地局の位置に基づいた識別等により実現される。位置情報の取得のタイミングは、任意に設定することができ、一定の時間間隔とすることもできるし、一定の時刻とすることもできる。なお、位置情報取得部203を実現する手段としてのGPSは一例であり、例えば、WiFi(登録商標)使用時にはアクセスポイントの識別情報と住所情報の対応情報を保有する外部データベースを参照して位置情報を取得することもでき、適宜位置情報を取得可能な他の手段を採用し得る。
【0044】
<気象情報取得部204>
気象情報取得部204は、情報通信端末2が存する位置の気象情報を取得する。気象情報は、例えば気象情報を提供する外部の気象情報データベースからAPI連携により所定の時間間隔で取得あるいはあらかじめ定められた時刻に取得されるものであってもよい。この場合、情報通信端末2は、自端末の位置情報と共に自端末が位置する地域の気象情報の取得を気象情報データベースに要求し、気象情報データベースから気象情報を取得する。また、サーバ3が外部の気象情報データベースから気象情報を取得し、情報通信端末2に配信するようになっていてもよい。この場合、サーバ3が、情報通信端末2に位置情報を問い合わせた上、位置情報に応じた地域の気象情報を情報通信端末2に配信するようになっていてもよいし、情報通信端末2が位置情報と共に気象情報の取得要求をサーバ3に送信し、これに応じてサーバ3が気象情報を情報通信端末2に送信してもよい。なお、サーバ3が情報通信端末2に対して気象情報を提供可能とする場合には、例えば後述する他の実施形態に係るサーバ7の気象情報取得部704のように、サーバ3が外部の気象情報データベースからAPI連携により気象情報を取得してもよい。
【0045】
気象情報には、
図10の例に示されるように、3時間おきといった時間単位の情報として気温、湿度、風速、降水量などの情報があり、日単位の情報として最高気温、最低気温、平均気温、降水量、日の出、日の入りなどの情報がある。本実施形態において、この気象情報は、条件付推奨商品に対応付けられた条件の成否を判定するための情報となる。
なお、気象情報にはこのほか、将来の気象を予測した予報情報が含まれていてもよい。
【0046】
<判定処理部205>
判定処理部205は、所定の判定条件に対応付けられた条件付推奨商品が、該所定の判定条件を達成したか否かを判定する判定処理を実行する。本実施形態における所定の判定条件は上述のとおり、情報通信端末2が存する位置の気象に基づいたものである。判定処理部205は、気象情報取得部204により取得された気象情報に基づき、条件付推奨商品に対応付けられた条件の成否を判定する。条件を達成した場合には、後述する配置処理部207により、条件付推奨商品が推奨商品注文画面に表示される。
【0047】
なお、判定処理の実行は、気象情報の取得のタイミングに合わせて実行されるものであってもよいし、一定の時間間隔又は定時に実行するものとしてもよい。また、一定の時間間隔又は定時あるいはアプリを起動させる客の操作等に応じて判定処理を実行するものとし、実行のタイミングに合わせて気象情報取得部204に気象情報を取得させ、これにより得られた気象情報に基づいて判定処理を実行してもよい。また、気象情報取得部204によって一定の時間間隔又は定時に取得される気象情報を情報記憶部201に記憶させておき、気象情報の取得タイミングとは別に、判定処理部205が一定の時間間隔又は定時に、情報記憶部201に記憶されている気象情報を参照して判定処理を実行してもよい。
【0048】
<生成処理部206>
生成処理部206は、判定処理部205により条件付推奨商品に対応付けられた所定の判定条件が達成されたと判定された場合において、推奨商品注文画面が生成されていない場合に推奨商品注文画面を生成する。これにより、推奨商品注文画面が設けられていない、即ち通常推奨商品がない場合でも、条件付推奨商品に対応付けられた判定条件が達成された場合には推奨商品注文画面が生成され、当該条件付推奨商品を推奨商品注文画面に表示させることができる。この結果、推奨商品注文画面が設けられていなかった場合でも、判定条件の達成に応じて条件付推奨商品を目立たせ、注文しやすくできる。
【0049】
<配置処理部207>
配置処理部207は、判定処理部205により条件付推奨商品に対応付けられた所定の判定条件が達成されたと判定された場合に、当該条件付推奨商品の注文受付アイコンを推奨商品注文画面に表示すると共に通常推奨商品の注文受付アイコンよりも上位の位置に配置する。
なお、後述のとおり、注文画面には、注文受付アイコンが配置される位置について、上位又は下位の位置が定められている。上位の位置とは、他の位置に対して優位する位置であり、また下位の位置は他の位置に対して劣位する位置であり、このような優劣は顧客が注文画面を閲覧した際のアクセスのし易さや目立ちやすさによって決まる。そして、配置処理部207は、条件付推奨商品の注文受付アイコンを推奨商品注文画面に表示する場合に、通常推奨商品の注文受付アイコンの配置を相対的に下位に繰り下げ、条件付推奨商品の注文受付アイコンを相対的に上位の位置に配置する。判定条件を達成した条件付推奨商品が複数ある場合には、予め定められた所定の順序に従って当該条件付推奨商品の注文受付アイコンが配置される。
【0050】
また、配置処理部207は、判定条件の達成時に推奨商品注文画面が設けられていなかった場合には、上述した生成処理部206により推奨商品注文画面が生成されると、当該生成された推奨商品注文画面に条件付推奨商品の注文受付アイコンを表示する。
【0051】
また、配置処理部207は、判定条件を達成した条件付推奨商品が単品注文可能な商品であると共に、セット商品を構成するセレクション商品でもある場合、当該判定条件を達成した条件付推奨商品の注文受付アイコンよりも下位の位置に該セット商品の注文受付アイコンを配置する。即ち、配置処理部207は、判定条件を達成した条件付推奨商品について、情報記憶部201を参照してセット商品を構成するか否かを判別する。その結果、セット商品を構成する場合には、条件付推奨商品のみならず、セット商品の注文受付アイコンも推奨商品注文画面に表示する。その結果、セット商品の注文を促し、顧客単価をあげることができる。なお、この場合、各商品の注文受付アイコンの配置について、判定条件を達成した条件付推奨商品を最上位、続く下位の位置に当該判定条件を達成した条件付推奨商品のセット商品、そして最も下位となる位置に通常推奨商品を配置するようにしてもよい。これにより、セット商品が、当該セット商品を構成する条件付推奨商品を見た顧客の目に留まりやすい。
【0052】
<通知処理部208>
通知処理部208は、顧客に対して商品の購入や飲食店の情報を提供するプッシュ通知を行う。これにより、所定のタイミングあるいは所定の判定条件が達成されたときに、プッシュ通知を許可している顧客に対してアプリから情報通信端末2にメッセージが送信される。
プッシュ通知の一例として、条件付推奨商品について当該条件付対象商品に対応付けられた判定条件が達成されたときに、当該条件付対象商品を勧めるメッセージが送信される。また、他の例では、情報通信端末2が予め登録されている飲食店の近くに位置したときや、サーバ3からの要求に応じてメッセージが送信される。
【0053】
図11は、このようなプッシュ通知が行われた場合の情報通信端末2の画面の一例を示している。情報通信端末2の待ち受け画面には、プッシュ通知されたメッセージが表示されている。当該メッセージには、飲食店の紹介文と共に、飲食店からのお知らせが表示されている。顧客が当該メッセージを押下等すると、アプリが起動して注文画面に移る。メッセージの押下から移る画面は、所定の商品の注文画面、飲食店の情報を表示した画面など、適宜の設定が可能である。
【0054】
なお、通知処理部208は、情報通信端末2の状況等に応じた条件に基づいてプッシュ通知の可否を判断してもよい。例えば、位置情報によって示される情報通信端末2の位置が店舗の近隣(例えば、半径300mなど)にあることをプッシュ通知の条件とする。これにより、条件付推奨商品について当該条件付対象商品に対応付けられた判定条件が達成された場合でも、顧客が店舗の近隣にいない場合にはプッシュ通知が行われず、顧客が店舗の近隣にいる場合にのみプッシュ通知が行われる。その結果、顧客が来店できそうにない場所にいるときまでプッシュ通知が度々行われるといったことがなくなり、顧客に煩わしい思いをさせることがないし、これにより顧客離れを引き起こすこともない。このような条件設定はほかにも、顧客の性別、年齢、職業などの個人情報に応じて行うことができる。例えば、顧客が会社員であれば予め設定された就業時間を避けてもよいし、就業時間より一定時間だけ前の時間帯又は就業時間後においてのみ通知可能となるように条件設定されてもよい。また、顧客が学生であれば予め設定された授業時間帯を避けてもよいし、休暇期間(夏休み・冬休み)にのみ通知可能とする条件が設定されていてもよい。
【0055】
なお、プッシュ通知に情報通信端末2の位置情報、さらには屋内、屋外、又は所定の施設といった情報を関連付けておき、顧客がプッシュ通知されたメッセージを選択するのに応じて、これらの情報がサーバ3に送信されるようになっていてもよい。また、屋内、屋外、又は所定の施設といった情報が把握される場合には、これらを条件とする所定の条件付推奨商品が推奨されるようになっていてもよい。
【0056】
<起動処理部209>
起動処理部209は、顧客による所定の操作や事象を契機として情報通信端末2上に注文画面を起動させる。ここにいう注文画面の起動とは、顧客による所定の操作や事象を契機として休止状態等にあるアプリを起動させ、表示処理部212により端末上に注文画面を表示させることをいう。なお、起動の契機となる操作や事象から表示処理部212により注文画面を起動させるまでには、位置情報取得部203、気象情報取得部204、判定処理部205、生成処理部206、配置処理部207、特定処理部210、判断処理部211などの機能部による処理が適宜に介在する。
【0057】
注文画面の起動の契機には、例えば、端末上に表示されたアプリを起動させるアイコンの選択操作、プッシュ通知に基づいた起動要求、SNS等のURLリンクに基づいた起動要求などがある。
プッシュ通知では、
図11を参照して上述したように、端末の画面上にプッシュ通知されたメッセージを顧客が選択して当該メッセージが展開されると、URLリンクへのアクセスを確認するダイアログやアプリの起動を確認するダイアログが出現し、顧客が確認するのに応じてアプリが起動する。
URLリンクでは、例えばリンク先が商品の個別注文画面となっており、顧客から当該個別注文画面をアクセス先とするURLの指定を受け付けると、これに応じてアプリが起動してアプリ上で当該個別注文画面が展開される。
【0058】
なお、URLリンクによる商品の宣伝は、各種の態様で顧客に訴求する。
例えば、
図12(a)に示されるように、URLリンクはSNS等のウェブページに設けられる。図示の例では、メッセージ表示欄中の「kokeko kitchen オーダーはここから」という文言にURLリンクが埋め込まれている。当該URLリンクのリンク先は、例えば当該文言により案内されていた「kokeko kitchen」という飲食店の紹介画面となっており、顧客が当該URLリンクを指定すると、当該飲食店の紹介画面をアプリにより起動することを確認するダイアログが出現する。
図12(b)の例に示されるような「kokeko kitchen」の紹介画面に移る。そして、客が確認するのに応じてアプリが起動すると、
図12(b)の例に示されるような飲食店の紹介画面が端末上に展開され、顧客はモバイルオーダーに進むことができる。なお、これにかかわらず、URLリンクは、投稿されている写真画像によって表示されている商品の個別注文画面となっていてもよく、適宜に投稿者が設定できる。
【0059】
また、他の例では、
図13(a)に示されるように、URLリンクがQRコード(登録商標)等の二次元コードにコード化されて、商品を描いたポスターに印刷されている。この場合、顧客はQRコードを情報通信端末2により撮像すると共にデコードし、URLリンクを取得できる。当該URLリンクのリンク先は、例えばポスターに描かれていた商品の個別注文画面であり、顧客がURLリンクを指定すると、当該個別注文画面をアプリにより起動することを確認するダイアログが出現する。顧客が確認するのに応じてアプリが起動すると、
図13(b)の例に示されるような商品の個別注文画面が端末上に展開される。なお、このポスターにQRコードとして印刷されたURLリンクが飲食店の紹介ページにリンクするようになっていてもよい。また、この場合、注文画面では、ポスターに描かれた商品の注文受付アイコンが推奨商品注文画面の上位の位置に配置されるようになっていてもよい。
【0060】
<特定処理部210>
特定処理部210は、アプリ又は注文画面を起動させる契機となった事象又は操作を特定する。契機がアプリを起動させるアイコンを選択する操作である場合は、情報通信端末2上で当該操作を識別できる。また、契機がプッシュ通知である場合も同様に、情報通信端末2上で行われたプッシュ通知という事象や当該プッシュ通知に対する操作を識別できる。
いずれも情報通信端末2上で実行される操作又は情報通信端末2上で生じた事象であるため、特定処理部210は、アプリや注文画面の起動までの顧客の操作や処理の履歴から、注文画面を起動させる契機となった事象又は操作を特定できる。
【0061】
<判断処理部211>
判断処理部211は、所定の判定条件を達成した条件付推奨商品の注文受付アイコンについて、推奨商品注文画面に表示させるか否かを判断する。
この判断処理部211は、一の例において、特定処理部210により特定した事象又は操作に応じて、所定の判定条件を達成した条件付推奨商品の注文受付アイコンが上位に配置された推奨商品注文画面を情報通信端末2に表示させるか否かを判断する。
【0062】
例えば、顧客がアプリを起動させるアイコンを選択したことに応じてアプリが起動し、注文画面が起動させられる場合には、所定の判定条件を達成した条件付推奨商品の注文受付アイコンが上位に配置された推奨商品注文画面を情報通信端末2に表示させる。
一方、アプリまたは注文画面を起動させる契機が、アプリ上で特定のページを展開することになる事象や操作である場合には、所定の判定条件を達成した条件付推奨商品があったとしても、推奨商品注文画面には当該条件付推奨商品を表示しない。アプリまたは注文画面を起動させる契機が、アプリ上で特定のページを展開することになる事象や操作とは、例えば、飲食店を紹介するウェブサイト等から、所定の飲食店のページにリンクするURLが指定され、これにより飲食店のページをアプリにより展開することになる場合である。また、他の例では、上述したようなSNS上に表示されているURLリンクやポスターにコード化して表示されたURLリンクなどが、所定の飲食店のページや所定の商品の注文画面にアクセスするリンクであり、当該URLリンクの指定に応じてアプリや商品の注文画面が起動させられる場合である。このような場合には、顧客は特定の飲食店や商品を見たり注文したりすることを目的としてアプリや注文画面を起動させようとしているため、目的に沿うとは限らない条件付推奨商品を推奨商品注文画面に表示しないほうが顧客の利便に資する。
【0063】
なお、上述のように、SNS上に表示されているURLリンクやポスターにコード化して表示されたURLリンクなどに基づいて特定の商品の注文画面が起動させられる場合には、当該商品の個別注文画面が表示させられるようになっていてもよいし、当該商品が表示されたタブの注文画面を表示させると共に当該商品を上位に配置してもよい。
【0064】
また、判断処理部211は他の例において、顧客又は情報通信端末2の状況に応じて、所定の判定条件を達成した条件付推奨商品の注文受付アイコンが上位に配置された推奨商品注文画面を情報通信端末2に表示させるか否かを判断してもよい。
例えば、顧客が店舗内にいる場合には、条件付推奨商品を推奨商品注文画面に表示しないものと判断する。このような判断は、既に顧客が店内で着席していたり、予約システムによりチェックイン(来店)を宣言していたりする場合には、顧客が店内でグランドメニューやイベントメニューなどを見ながら注文すると考えられることから合理的である。また、店舗に来店している顧客の場合、いつも選ぶ商品やイベントメニューを注文する可能性が高く、条件付推奨商品を表示するは不要であると店舗が判断することも考えられる。このようなことから、店舗ごとに来店した顧客に対して条件付推奨商品を推奨商品注文画面に表示するか否かを設定できるようにしておいてもよい。なお、このような設定は、本部が本部管理画面から設定した内容をデフォルトとしつつ、店舗が店舗管理画面から設定した内容を優先するようにしてもよい。
【0065】
なお、顧客が店舗に来店あるいは入店したことを判定するための手段として、例えば店舗に来店したことを示す情報をコード化したバーコードや二次元コード等をアプリにスキャンさせてもよい。アプリは、当該情報の取得に応じて、情報通信端末2が店舗内にいることを判定できる。このようなバーコードや二次元コード等は、店舗内に設けたチェックイン端末に表示させてもよいし、紙媒体等に印刷して店舗内のテーブルにおいておいたり、レシートに印刷して顧客に渡したりしてもよい。また、他の手段として、店内にビーコンを設置すると共に、当該ビーコンから発信されたBLE(Bluetooth Low Energy)信号等をアプリが受信することによって判定することもできるし、情報通信端末2の位置情報取得部203により取得した位置情報に基づき、予め登録しておいた店舗の所在地に係る情報と照合して店舗にいることを判定することもできる。
【0066】
<表示処理部212>
表示処理部212は、顧客の注文を受け付けるための画面を情報通信端末2上に表示させる。注文を受け付ける画面は、
図3~
図8を参照して説明した店舗選択画面、利用方法選択画面、受取日指定画面、注文画面、及び注文確定画面のほか、精算画面などで構成される。
【0067】
<<注文画面>>
ここで、
図6により例示する注文画面G1について詳述する。
注文画面G1は、提供可能な商品が表示されたメニュー画面でもあり、この注文画面G1には上述のとおり、飲食店が提供する商品が注文受付アイコンG12として表示されている。注文受付アイコンG12は、商品の内容を表す写真や名称、値段などを表したイメージであると共に、顧客が任意の商品を選択して注文するための操作子でもある。
顧客が所望の商品の注文受付アイコンG12を押下するなどして当該所望の商品を選択すると、サーバ3は当該選択された商品の注文を受け付け、選択された商品がカート(ECカート)に追加される。
【0068】
注文受付アイコンG12は、注文画面G1において所定の優先順位に従って配置されている。優先順位は、例えば飲食店によって設定される。また、注文画面G1には、注文受付アイコンG12が配置される位置について、上位又は下位の位置が定められている。上位の位置は、他の位置に対して優位する位置であり、また下位の位置は他の位置に対して劣位する位置である。その基準は、例えば顧客が注文画面G1を閲覧した際のアクセスのし易さや目立ちやすさによって決まり、例えばウェブサイトにおいて視線誘導のパターンとして知られるF型やZ型に即したものであってもよい。
例えば情報通信端末2の画面上において、注文画面G1が上下方向にスクロールすると共に閲覧開始時の表示位置が上方である場合には、相対的に上方にある位置が上位の位置となり、相対的に下方にある位置が下位の位置となる。また、情報通信端末2の画面上において、注文画面G1が左右方向にスクロールすると共に閲覧開始時の表示位置が左方である場合には、相対的に左方にある位置が上位の位置となり、相対的に右方にある位置が下位の位置となる。図示の例では、相対的に上方にある位置が上位の位置となり、上下方向において同じ位置では相対的に左方にある位置が上位と定められており、注文受付アイコンG121が最も上位に位置し、次に上位の位置をとるのが注文受付アイコンG122、さらにその次に上位の位置をとるのが注文受付アイコンG123となっている。なお、注文画面G1において、最上位の位置では、注文受付アイコンが他の位置におけるよりも大きく表示されるようになっており、図示のとおり注文受付アイコンG121が他の注文受付アイコンG122、G123よりも大きく表示されている。
【0069】
また、上述のとおり、注文画面G1はタブG11の操作によって切替可能な複数の注文画面からなる。タブG11によって切り替えられる各注文画面では、所定の種類別に分類された商品だけが表示されるようになっており、以下ではタブG11ごとの注文画面を種類別注文画面と称することがある。図示の例では、「おすすめ」タブG111、「一品料理」タブG112、「メインディッシュ」タブG113、「デザート」タブG114という4種類のタブG11が設けられており、それぞれのタブG11の内容に応じた商品のみが各種類別注文画面に表示される。
なお、図示の例は一例であって、他にセット商品のタブを設けてもよい。この場合、「メインディッシュ」タブG113においてセット商品も設定されている所定の商品の注文を受け付けると、セット商品を表示したタブに切り替わり、当該所定の商品のセット商品が表示されるようになっていてもよい。
【0070】
本実施形態では少なくとも、種類別注文画面の一つとして推奨商品注文画面が設けられる。推奨商品注文画面は、飲食店が提供可能な商品のうち、当該飲食店が注文を推奨する商品のみをまとめて表示する画面である。図示の例では、「おすすめ」タブG111を選択したときに表示される注文画面が当該推奨商品注文画面である。
なお、
図6は、「おすすめ」タブG111が選択されて当該推奨商品注文画面が展開されている状態を示している。また、この
図6の推奨商品注文画面に表示されている注文受付アイコンG12が示す商品はすべて通常推奨商品である。
【0071】
なお、上述のとおり、注文画面G1はタブG11によって複数の注文画面に切り替えられるが、顧客がモバイルオーダーを行うに際して情報通信端末2上に最初に注文画面G1が展開された場合、推奨商品注文画面が前面に表示されるようになっていてもよい。ただし、本部や店舗による事前設定に応じて他の種類別注文画面を最初に表示することもできる。また、イベント別にタブが設定されるなど、推奨商品注文画面を複数設けることもできる。
【0072】
図14は、注文画面の他の一例を示している。なお、この
図14に示される注文画面G2は、条件付推奨商品が表示されていない
図6に示される注文画面G1から、条件付推奨商品である「あつあつコンソメスープ」の注文受付アイコンG124が表示された状態を示している。
条件付推奨商品である「あつあつコンソメスープ」には、例えば、気温が所定の温度を下回った場合に推奨商品注文画面に表示されるという判定条件が対応付けられている。そして、気温が当該所定の温度を下回ったと判定された結果、「あつあつコンソメスープ」の注文受付アイコンG124が推奨商品注文画面に表示されている。推奨商品注文画面上において、注文受付アイコンG124は、他の通常推奨商品に対して上位の位置に配置されている。即ち、所定の判定条件の成立により推奨商品注文画面に表示されることになった条件付推奨商品である「あつあつコンソメスープ」の注文受付アイコンG124は、
図6に示す注文画面G1では最も上位に表示されていた通常推奨商品である「極厚ビーフバーガー」の注文受付アイコンG121に代わって最も上位の位置に配置され、「極厚ビーフバーガー」の注文受付アイコンG121は下位の位置へ繰り下がっている。同様に、「ダブルチーズ極厚ビーフバー」の注文受付アイコンG122,「ピリ辛チリチキンバーガー」の注文受付アイコンG123も下位に繰り下がっている。
【0073】
なお、判定条件の達成によって推奨商品注文画面に表示した条件付推奨商品は、次回の気象情報取得時や一度注文を受け付けた後には非表示の状態に戻るようになっていてもよいし、条件達成後に表示する時間として予め設定された時間又は期間の経過に応じて非表示の状態に戻るようになっていてもよい。
また、条件達成により条件付推奨商品を推奨商品注文画面に表示した後は、気象情報を取得する時間間隔を通常よりも短くしたり、それまでの気象情報の取得タイミングに替えて、条件付推奨商品を表示したタイミングから所定の時間間隔ごとに気象情報を取得するように切り替えたりしてもよい。そして、気象情報を取得すると改めて判定処理を実行し、判定条件の成否に応じて推奨商品注文画面上における条件付推奨商品の表示を継続したり、非表示にしたりしてもよい。
【0074】
このように、条件付推奨商品を推奨商品注文画面に表示している間は通常よりも高い頻度で気象情報を取得したり、条件付推奨商品を表示したタイミングから起算した一定のタイミングで気象情報を取得したりすることにより、予想外の気温変化や急激な気温変動に迅速に対応でき、条件付推奨商品を表示するのに適さない状態となったときにはタイムリーに非表示に切り替えられる。ただし、このことは、条件達成により条件付推奨商品を推奨商品注文画面に表示した後、気象情報を取得する時間間隔を通常よりも長くしたり、条件達成後も気象情報の取得のタイミング等を変更しないようにしたりすることを妨げるものではない。
【0075】
また、上述のとおり、配置処理部207は、判定条件を達成した条件付推奨商品が単品注文可能な商品であると共に、セット商品を構成するセレクション商品でもある場合、当該判定条件を達成した条件付推奨商品の注文受付アイコンよりも下位の位置に該セット商品の注文受付アイコンを配置したが、他の例によりセット商品を展開してもよい。
即ち、条件付推奨商品を推奨商品注文画面の上位の位置に配置して表示した際、該条件付奨商品が単品注文可能な商品かつセット商品を構成するセレクション商品でもある場合は、当該条件付推奨商品の注文を受け付けた後、画面がセット商品の注文画面へ遷移するようになっていてもよい。画面の遷移前には「はい・いいえ」の確認ダイアログを表示するようにしてもよい。顧客が「はい」を選択すると、該条件付奨商品がセット商品に含まれているセット商品注文画面に遷移し、顧客がメインディッシュとその他のサイドメニューなどを選択すると、選択完了により購入確定(カートに追加)となる。この場合、暫定的に条件付推奨商品が主になり、メインディッシュやその他のサイドメニューを選択する画面となる。なお、カートに追加後にメニュー変更を受け付ける場合は、通常のセット商品として編集できるようにするとよい。このようにセット商品を展開することによっても、セット商品の注文機会を増やし、顧客単価アップを見込むことができる。
なお、条件付推奨が単品で発注されたのか、該条件付推奨商品の注文からセット商品の注文にまで発展したかについて集計・分析を行う場合は、販売実績データの取引データ(ジャーナルデータ)に、条件付推奨商品の単品注文を起因としてセット商品の注文を受け付けた旨を示すフラグを記録・管理するとよい。
【0076】
また、通知処理部208によるプッシュ通知に応じて、顧客がアプリを起動させた場合には、条件付推奨商品が表示された推奨商品注文画面を表示するとよい。一方、条件付推奨商品について当該条件付対象商品に対応付けられた判定条件が達成されるなどし、これにより当該条件付推奨商品を勧めるプッシュ通知が行われたにもかかわらず顧客が端末上に表示されたアプリの起動用アイコンから当該アプリを起動させた場合には、条件付対象商品を推奨商品注文画面に表示しないようにしてもよい。
【0077】
また、
図6及び
図14により例示した注文画面G1、G2では、タブG11の選択操作に応じて、タブG11ごとの注文画面に切り替わるものとしたが、一のページからなる注文画面中に商品をまとめて表示するとともに、当該一のページを複数のエリアに観念し、各タブG11に分類される商品の注文受付アイコンが所定のエリアに表示されるようになっていてもよい。即ち、注文画面上、上方から順次、タブG111に分類される商品の注文受付アイコン、タブG112に分類される商品の注文受付アイコンといったように商品の注文受付アイコンを表示し、画面のスクロール位置に応じて各タブG11に分類される商品の注文受付アイコンを見ることができるようになっていてもよい。この場合、各エリアがタブG11ごとの種類別注文画面を構成する。また、顧客が各タブG11を選択すると、各タブG11に分類されている商品の注文受付アイコンが表示されているエリアに画面がスクロール等により移動し、各タブG11に分類されている商品を顧客が手早くみられるようにしてもよい。
さらに、
図6及び
図14により例示した注文画面G1、G2では、タブG11の選択操作に応じて種類別注文画面が切り替わるものとしたが、種類別注文画面を切り替えることができれば、切り替えるための構成は他の構成によって実現することもできる。例えば、タブG11に替えてボタンやアイコンを設け、ボタンやアイコンの押下によって各ボタンに応じた種類別注文画面が表示されるようになっていてもよいし、リストから種類別注文画面を選択できるようになっていてもよい。また、音声による要求に基づいて種類別注文画面が切り替えられるようになっていてもよい。
【0078】
●サーバ3の機能構成
サーバ3は、情報記憶部301、通信処理部302、注文処理部303、及び配信処理部304からなる機能部を備える。
【0079】
情報記憶部301は、各機能部の処理の実行に必要となる情報を記憶する。この情報記憶部301は、主として商品情報記憶部とフォーマット情報記憶部を有する。
この情報記憶部301が備える商品情報記憶部は、情報通信端末2が備える商品情報記憶部に対するマスタである。サーバ3が保持する商品情報は、本部によって適宜に編集され、更新される。更新された商品情報は、配信処理部304によって情報通信端末2に配信される。
フォーマット情報記憶部は、注文画面のフォーマットを記憶する。フォーマットは、季節や販売する商品の変更等に伴い、本部によって適宜に更新される。更新されたフォーマットは、配信処理部304によって情報通信端末2に配信される。
【0080】
通信処理部302は、情報通信端末2、店舗内端末4、クラウドサーバ5、本部端末6などの各端末や装置との間でネットワークを介してデータ通信を実現する。この通信処理部302は、インターネット等の公衆通信やLANなどの構内通信など、複数種類の手段によって構成されてもよい。サーバ3はこの通信処理部302により、情報通信端末2から注文情報を受信したり、店舗内端末4に注文情報を送信したりすることができる。
【0081】
注文処理部303は、情報通信端末2から商品の注文を受け付けて注文情報を管理すると共に、受け付けた注文情報を店舗内端末4に通信処理部302により送信して、キッチンスタッフ等の店員に商品の提供を指示する。情報通信端末2から受信する注文情報には、注文対象である商品の商品コードや数量、受取日時、注文を識別する注文番号などが含まれる。
【0082】
このほか、注文処理部303は、注文内容に応じた決済処理を実行してもよい。ただし、サーバ3は情報通信端末2から決済要求のみを受け付け、実体的な決済処理は、別途連携する非現金決済システムによって実行するものとしてもよい。また、決済はモバイルオーダー時に事前決済するのみならず、モバイルオーダー後に店舗を訪れた顧客が、店舗内のPOS端末402や券売機により実行するものであってもよい。
【0083】
配信処理部304は、情報記憶部301を参照して、情報通信端末2に対し、アプリの機能実行に必要な更新情報を配信する。
上述のとおり、商品情報やフォーマットは本部によって適宜のタイミング等で更新され、更新された情報を情報通信端末2に配信することにより、最新の情報が反映された注文画面から注文を受け付けられるようにする。
【0084】
なお、サーバ3は、顧客管理の機能(CMS)や注文情報の管理など、クラウドサーバ5が備える機能やデータの一部又は全てを備えてもよい。
【0085】
●処理の流れ
続いて、
図15を参照して、本実施形態に係る注文画面制御プログラムを実装した情報通信端末2上において実行される処理の流れを説明する。
顧客が、情報通信端末2上に表示されたアプリの起動用アイコンをタップしたり、所定のURLリンクの指定に応じて展開されたアプリの起動確認ダイアログで確認操作を行ったりすると、これに応じて起動処理部209が情報通信端末2上に注文画面を起動させる(S201)。
【0086】
気象情報取得部204は、情報通信端末2が存する位置の気象情報を取得し(S202)、判定処理部205は、当該気象情報に基づいて、条件付推奨商品が判定条件の成否を判定する(S203)。
その結果、判定条件を達成した条件付推奨商品がない場合には、推奨商品注文画面上は条件付推奨商品の注文受付アイコンが表示されていない注文画面が表示され(S210)、顧客は当該注文画面から所望の商品の注文を行う。
【0087】
一方、判定条件を達成した条件付推奨商品があった場合には、特定処理部210が注文画面を起動させる契機となった事象又は操作を特定する(S204)。そして、判断処理部211は、注文画面を起動させる契機となった事象又は操作に応じて、判定条件を達成した条件付推奨商品の注文受付アイコンを推奨商品注文画面に表示させるか否かを判断する(S205)。
【0088】
条件付推奨商品の注文受付アイコンを推奨商品注文画面に表示させるものと判断された場合において(S206)、推奨商品注文画面があるときは(S207)、配置処理部207は、判定条件を達成した条件付推奨商品の注文受付アイコンを当該推奨商品注文画面に表示すると共に通常推奨商品の注文受付アイコンよりも上位の位置に配置する(S208)。
【0089】
条件付推奨商品の注文受付アイコンを推奨商品注文画面に表示させるものと判断された場合において(S206)、推奨商品注文画面が生成されていなかったときは(S207)、まず生成処理部206が推奨商品注文画面を生成する(S209)。そして、配置処理部207が、判定条件を達成した条件付推奨商品の注文受付アイコンを当該生成された推奨商品注文画面に表示すると共に通常推奨商品の注文受付アイコンよりも上位の位置に配置する(S208)。
顧客は、当該推奨商品注文画面において条件付推奨商品の推奨を受けながら、注文画面上で所望の商品を注文を行う。
【0090】
条件付推奨商品の注文受付アイコンを推奨商品注文画面に表示させないものと判断された場合には(S206)、推奨商品注文画面上は条件付推奨商品の注文受付アイコンが表示されていない注文画面が表示され(S210)、顧客は当該注文画面から所望の商品の注文を行う。
【0091】
なお、上述した処理フローは一例であり、各機能部によって実行される処理は、矛盾や支障を生じない限りにおいて異なる順序で実行されてもよい。例えば、判断処理部211による処理を実行した後に、気象情報取得部204による気象情報の取得と判定処理部205による判定処理を実行してもよい。また、注文画面の起動とは無関係に、バックグラウンドで気象情報取得部204による気象情報の取得と判定処理部205による判定処理を実行し、注文画面の起動後にバックグラウンドで実行していた処理の結果を反映するようにしてもよい。また、上述のとおり、アプリが備えるものとした機能部の一部をサーバ3にもたせる場合には、処理の一部がサーバ3による処理結果となることがあってもよい。
【0092】
以上の本実施形態に係る注文画面制御プログラム及びサーバ3によれば、モバイルオーダーにおいて、顧客のニーズや動向に合わせて注文件数を向上させられる。特に、気象状況に応じた商品を適時に注文画面に表示させて、推奨することができる。また、気象に応じた推奨商品は注文画面上の目立つ位置に配置されるため顧客への訴求力も高く、注文につながりやすい。さらに、顧客の状況やアプリの起動の契機に応じて、商品の推奨を行ったり、推奨を控えたりするので、顧客に煩わしい思いをさせることもない。
【0093】
なお、以上の本実施形態に係る注文画面制御プログラム及びサーバ3について、情報通信端末2に実装されるアプリが有する機能部の一部をサーバ3側にもたせ、当該サーバ3側にもたせた機能部による処理については、情報通信端末2はサーバ3から処理結果を受信するようにしてもよい。
例えば、サーバ3に上述した気象情報取得部204と判定処理部205をもたせてもよい。この場合、サーバ3は、情報通信端末2から位置情報を取得し、当該位置情報に応じた気象情報を取得する。そして、当該気象情報に基づいて判定処理部205による判定処理を実行し、情報通信端末2が存する位置の気象情報に基づいて判定条件を達成する条件付推奨商品があるかどうかを判定する。情報通信端末2は、このようにしてサーバ3側で実行された判定処理の結果を受信し、当該判定処理の結果に応じた注文画面を表示する。また、この場合、サーバ3から情報通信端末2に対して判定処理の結果を送信する構成に代えて、判定処理の結果に基づいた注文画面を情報通信端末2に送信するように構成してもよい。
また、他の例では、サーバ3に位置情報取得部203に対応する機能部をもたせ、情報通信端末2の通信が経由するアクセスポイントから情報通信端末2の位置情報を取得するようにしてもよい。
上述の例のように、サーバ3側に機能部をもたせる構成とすれば、情報通信端末2のスペックにかかわらず、情報通信端末2の処理負担を軽減して快適な操作を可能とさせられる。
【0094】
●他の実施形態
図16は、本発明の他の実施形態に係る注文画面制御プログラムを実装したサーバ7、及び当該サーバ7を備えたモバイルオーダーシステム11の構成を示している。このモバイルオーダーシステム11は、顧客がウェブサイト上からモバイルオーダーを行う場合に上述した実施形態と同様の機能を提供するものであり、サーバ7は注文画面制御システム111を構成する。
なお、本実施形態では、モバイルオーダーがウェブ上で行われるため、情報通信端末2には上述したアプリがインストールされている必要はないが、このことは上述したアプリがインストールされていることを妨げるものではない。したがって、顧客は情報通信端末2にアプリがインストールされている場合でも、本実施形態に係るサーバ7から所定の機能の提供を受けてウェブ上でモバイルオーダーを行ってもよい。また、以下の説明では、モバイルオーダーが行われるウェブサイトをモバイルオーダーサイトと称することがある。
【0095】
本実施形態に係るサーバ7は、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置、RAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリなどの記憶装置を有しており、これにより情報記憶部701、通信処理部702、位置情報取得部703、気象情報取得部704、判定処理部705、生成処理部706、配置処理部707、特定処理部710、判断処理部711、表示処理部712、及び注文処理部713からなる機能ブロックを構成する。また、サーバ7は、モバイルオーダーをウェブ上で実現するためのウェブサイトを展開するウェブサーバとしての機能を備える。
なお、これらの機能部のうち、情報記憶部701、通信処理部702、位置情報取得部703、気象情報取得部704、判定処理部705、生成処理部706、配置処理部707、特定処理部710、判断処理部711、及び表示処理部712はそれぞれ、情報記憶部201、通信処理部202、位置情報取得部203、気象情報取得部204、判定処理部205、生成処理部206、配置処理部207、特定処理部210、判断処理部211、及び表示処理部212に対応した機能部であり、対応する機能部と同様の処理を実行できる。以下の機能部の説明では、対応関係において異なる点を中心に説明する。また、通信処理部702と注文処理部713は、サーバ3が備えた通信処理部302と注文処理部303に対応した機能部であり、これら通信処理部302と注文処理部303と同様の機能を実行できる。
【0096】
位置情報取得部703は、モバイルオーダーサイトにアクセスしてきている情報通信端末2の位置情報を取得する。情報通信端末2の位置情報は例えば、サーバ7から情報通信端末2に位置情報を問い合わせて情報通信端末2から取得する。情報通信端末2では、サーバ7からの問い合わせに応じて、内蔵するGPS等により自端末の位置情報を取得し、これを情報通信端末2の位置情報としてサーバ7に提供する。また、情報通信端末2のブラウザプログラムに位置情報が格納されている場合には、当該格納されている位置情報の取得をブラウザプログラムに対して要求し、取得するものとしてもよい。
【0097】
気象情報取得部704は、位置情報取得部703により取得した情報通信端末2の位置情報に基づき、当該位置の気象情報を取得する。気象情報は、例えば気象情報を提供する外部の気象情報データベースからAPI連携により取得する。この場合、気象情報は、所定の時間間隔で取得あるいはあらかじめ定められた時刻に取得されるものであってもよいし、情報通信端末2から位置情報を取得したタイミングで取得されるものであってもよい。また、情報通信端末2の位置情報に応じた気象情報の取得を要求するものであってもよいし、予め気象情報データベースから網羅的な気象情報を取得しておき、当該取得したおいた気象情報から情報通信端末2の位置情報に応じた気象情報を抽出するものであってもよい。予め気象情報データベースから情報通信端末2の位置情報を取得しておく場合には、適時のタイミングで情報の更新をかけるとよい。
【0098】
特定処理部710は、モバイルオーダーサイトを情報通信端末2上に展開させる契機となった事象又は操作を特定する。本実施形態では主に、モバイルオーダーサイト内の個別注文画面や飲食店の紹介ページといった所定のページへのアクセスについて、トップ画面を経由しているのか、他のウェブサイト等から直接アクセスしていきているのかなど、顧客がモバイルオーダーサイトにどのようなアクセスしてきているかを特定する。
【0099】
判断処理部711は、所定の判定条件を達成した条件付推奨商品の注文受付アイコンについて、推奨商品注文画面に表示させるか否かを判断するところ、本実施形態では主に、情報通信端末2がモバイルオーダーサイトにどのようにアクセスしてきたかに基づいて判断する。そして、モバイルオーダーサイトのトップ画面から注文画面に遷移した場合には、条件付推奨商品の注文受付アイコンを推奨商品注文画面に表示する。一方、情報通信端末2がモバイルオーダーサイトのトップ画面を経由するなどせず、個別注文画面や飲食店の紹介ページといった特定のページに直接、アクセスしてきている場合には、所定の判定条件を達成した条件付推奨商品があったとしても、推奨商品注文画面には当該条件付推奨商品を表示しない。即ち、上述したSNS上に表示されているURLリンクやポスターにコード化して表示されたURLリンクなどから、特定の商品の注文画面や飲食店のページにアクセスしてきている場合には、所定の判定条件を達成した条件付推奨商品があったとしても、推奨商品注文画面には当該条件付推奨商品を表示しない。
【0100】
表示処理部712は、顧客の注文を受け付けるための画面をモバイルオーダーサイト上に表示、展開させる。注文を受け付ける画面は、上述した店舗選択画面、利用方法選択画面、受取日指定画面、注文画面、及び注文確定画面のほか、精算画面などで構成される。なお、各画面の構成は上述した表示処理部212によって表示される画面と同様である。また、表示処理部712は、モバイルオーダーサイトを閲覧する顧客が使用する端末の種類、例えばスマートフォンかパーソナルコンピュータかに応じて、複数種類のレイアウトのウェブサイトのうちの適宜のものを各端末上に表示してもよい。
【0101】
このようなサーバ7及び当該サーバ7に実装された画面制御プログラムによっても、
図15により詳述した処理フローと同様の例によって処理が実行されるが、処理は例えばウェブサイトへのアクセスに応じて開始する。これにより、情報通信端末2に上述したアプリがインストールされているかどうかにかかわらず、顧客の存する位置の気象状況に応じて、顧客のニーズに沿った商品をタイムリーにモバイルオーダーサイト上で推奨できる。その結果、モバイルオーダーサイト上での注文件数向上を期待できる。
【0102】
なお、以上の本実施形態では、所定の判定条件を達成した条件付推奨商品について、通常推奨商品を表示する推奨商品注文画面の上位の位置にその注文受付アイコンを配置して表示するものとしたが、他の実施形態においては、推奨商品注文画面とは別に、所定の判定条件を達成した条件付推奨商品を表示する注文画面を生成し、当該注文画面に当該推奨商品注文画面を表示するようにしてもよい。
【0103】
また、以上の本実施形態では、判定条件を達成した条件付推奨商品の注文受付アイコンについて、推奨商品注文画面の上位の位置に配置するものとしたが、当該判定条件を達成した条件付商品を顧客に対して明確に推奨できれば、他の商品の注文受付アイコンの表示態様とは異なる態様で表示するものとしてもよい。例えば、当該判定条件を達成した条件付商品の注文受付アイコンみを画面上で明滅させてもよい。
【0104】
また、以上の本実施形態では、判定条件を気象情報に基づくものとしたが、これにかかわらず、時間帯や顧客の属性などに基づいたものとしてもよい。例えば、判定条件を時間帯により構成し、ランチ時間(例えば11時~14時)にのみ条件付推奨商品が推奨されるようにしたり、ディナー時間(例えば17時~20時)にのみ条件付推奨商品が推奨されるようにしたりしてもよい。また、顧客の属性として性別や年齢層に応じて条件付推奨商品が推奨されるようにしてもよい。
【0105】
また、以上の本実施形態では、飲食店におけるモバイルオーダーに本発明を適用した例を示したが、これにかかわらず、アパレルの小売り等、顧客が情報通信端末2を介して商品を注文する他の業態についても本発明は適用可能である。
【0106】
また、上述した情報通信端末2が備えるソフトウェア資源又はサーバ3、7が備えるソフトウェア資源は、適宜の設計によりいずれかのハードウェア資源に分散又は集約させることができるし、ハードウェア資源も物理的に一体をなす装置あるいは別体をなす装置として構成することもできる。これにより例えば、情報通信端末2がアプリとして備えたソフトウェア資源の一部をサーバ3にもたせることもできるし、サーバ7が備えたソフトウェア資源の一部又は全てを所定のネットワークによって接続された複数の装置や端末などに分散保持させることもできる。
【0107】
また、情報通信端末2にアプリとして実装される注文画面制御プログラムやサーバ7が備えた機能部により実行されるコンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供等することができる。
なお、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また、記録媒体には、情報通信端末2やサーバ3,7からアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。サーバ3,7の記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、情報通信端末2で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する装置が異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0108】
●実施形態総括
本発明は、注文画面制御プログラム及びサーバに関する。
【0109】
近年、飲食店などでは、店外あるいは店内で顧客が自らの携帯端末等を用いて注文するモバイルオーダーが普及している。
例えば、特開2014-002641号公報では、ユーザからオーダエントリシステム宛の注文を受け付けると、携帯端末が所定の店舗に対応する位置範囲に在圏しているか否かを判断し、在圏している位置範囲に対応する所定の店舗のオーダエントリシステムに注文を送信する技術が開示されている。
【0110】
この点、飲食店や運営会社等においては、モバイルオーダーの訴求力を高め、モバイルオーダーでの受注件数を増加させたいとの要望がある。
【0111】
そこで本発明は、モバイルオーダーにおいて、顧客のニーズや動向に合わせて注文件数を向上させることを目的の一つとする。
【0112】
上記目的を達成するため、本発明に係る注文画面制御プログラムは、情報通信端末に対し、商品の注文画面の一つとして、通常推奨商品の表示操作子が配置された推奨商品注文画面を表示する表示処理と、所定の判定条件に対応付けられた条件付推奨商品について、当該所定の判定条件を達成したと判定された場合、前記条件付推奨商品の表示操作子を前記推奨商品注文画面に表示すると共に、前記通常推奨商品の表示操作子よりも上位の位置に配置する配置処理と、を実行させる。
【0113】
前記条件付推奨商品について、前記所定の判定条件を達成したと判定された場合において、前記推奨商品注文画面が生成されていない場合に前記推奨商品注文画面を生成する生成処理、をさらに実行させ、前記配置処理は、生成された前記推奨商品注文画面に前記条件付推奨商品の表示操作子を配置するものとしてもよい。
【0114】
前記配置処理は、前記条件付推奨商品が単品注文可能な商品であると共にセット商品のセレクション商品である場合、前記条件付推奨商品の表示操作子よりも下位の位置に該セット商品の表示操作子を配置するものとしてもよい。
【0115】
前記注文画面を起動させる起動処理と、前記注文画面を起動させる契機となる事象又は操作を特定する特定処理と、前記特定処理により特定した事象又は操作に応じて、前記所定の判定条件を達成した前記条件付推奨商品の表示操作子が上位に配置された推奨商品注文画面を前記情報通信端末に表示させるか否かを判断する判断処理と、をさらに実行させるものとしてもよい。
【0116】
本発明の別の観点に係るサーバは、通常推奨商品の表示操作子が配置された推奨商品注文画面を表示する表示手段と、所定の判定条件に対応付けられた条件付推奨商品が、該所定の判定条件を達成したか否かを判定する判定手段と、前記判定手段で前記所定の判定条件を達成したと判定された場合、前記推奨商品注文画面において、前記通常推奨商品の表示操作子よりも上位の位置に前記条件付推奨商品の表示操作子を配置する配置手段と、を備えることを特徴とする。
【0117】
本発明に係る注文画面制御プログラム及びサーバによれば、モバイルオーダーにおいて、顧客のニーズや動向に合わせて注文件数を向上させられる。特に、気象状況に応じた商品を顧客に分かりやすく提示、推奨でき、その結果、注文につながりやすくなる。また、顧客の状況に応じて商品の推奨を行ったり、推奨を控えたりするので、顧客に煩わしい思いをさせることもない。
【符号の説明】
【0118】
10 :モバイルオーダーシステム
101 :注文画面制御システム
2 :情報通信端末
201 :情報記憶部
202 :通信処理部
203 :位置情報取得部
204 :気象情報取得部
205 :判定処理部(判定手段)
206 :生成処理部
207 :配置処理部(配置手段)
208 :通知処理部
209 :起動処理部
210 :特定処理部
211 :判断処理部
212 :表示処理部(表示手段)
3 :サーバ
301 :情報記憶部
302 :通信処理部
303 :注文処理部
304 :配信処理部
4 :店舗内端末
5 :クラウドサーバ
6 :本部端末