(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167024
(43)【公開日】2024-11-29
(54)【発明の名称】シート排出装置および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
B65H 31/20 20060101AFI20241122BHJP
B65H 31/26 20060101ALI20241122BHJP
【FI】
B65H31/20
B65H31/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023096516
(22)【出願日】2023-06-12
(31)【優先権主張番号】P 2023083125
(32)【優先日】2023-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(74)【代理人】
【識別番号】100141298
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 文典
(74)【代理人】
【識別番号】100187492
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 元啓
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(74)【代理人】
【識別番号】100167830
【弁理士】
【氏名又は名称】仲石 晴樹
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】グエン・ティ・ガー
【テーマコード(参考)】
3F054
【Fターム(参考)】
3F054AA01
3F054AC01
3F054BA02
3F054BA03
3F054BC05
3F054BC09
3F054BD04
3F054BD10
3F054BG11
3F054BJ04
(57)【要約】
【課題】シートSがシート排出装置から飛び出すことを好適に抑制することができるシート排出装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】第1トレイ81は、排出シート収納部810と、第1収納部811と、複数の第1接続部(814、815)と、溝部812と、ストッパー813とを有する。排出シート収納部810は、シート排出装置8に排出されたシートSを収納する。第1収納部811は、排出シート収納部810に陥没して形成され、第2トレイ82が収納される。複数の第1接続部(814、815)は、第1収納部811に形成され第2トレイ82と回動可能に接続する。溝部812は、第1収納部811にさらに陥没して形成される。ストッパー813は、溝部812に形成され、溝部812を回動した第2トレイ82が当接することにより第2トレイ82を排出シート収納部810に対して傾斜した角度で停止させる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1トレイと、第2トレイとからなるトレイ部を備えるシート排出装置であって、
前記第1トレイは、
排出されたシートを収納する排出シート収納部と、
前記排出シート収納部に陥没して形成され、前記第2トレイが収納される第1収納部と、
前記第1収納部に形成され前記第2トレイと回動可能に接続する複数の第1接続部と、
前記第2トレイが前記複数の第1接続部の周りに回動可能となるよう、前記第1収納部にさらに陥没して形成される溝部と、
前記溝部において前記第2トレイが回動する経路上に形成され、前記溝部を回動した前記第2トレイが当接することにより前記第2トレイを前記排出シート収納部に対して傾斜した角度で停止させるストッパーと
を有する、シート排出装置。
【請求項2】
前記第2トレイに対して回動可能に接続される第3トレイをさらに備え、
前記第2トレイは、
第2シート収納部と、
前記第2シート収納部のシート幅方向両側端部において前記シートが収納される第2シート収納面に対して反対側に延びて立設され前記第3トレイを収納する複数の収納壁と、
前記第2トレイが前記ストッパーに当接している状態において前記複数の収納壁のシート搬送方向上流側にそれぞれ形成され前記複数の第1接続部とそれぞれ回動可能に接続する複数の第2被接続部と
を有し、
前記第2シート収納部の前記シートが収納される前記第2シート収納面は、前記複数の第2被接続部の周りを回動し、前記第2トレイの回動が前記ストッパーで停止されている状態のとき前記トレイ部から露出している、請求項1に記載のシート排出装置。
【請求項3】
前記第2トレイは、前記第2トレイが前記ストッパーに当接している状態において前記複数の収納壁のシート搬送方向下流側に形成され、前記第3トレイが回動可能に接続する複数の第2接続部をさらに有し、
前記第3トレイは、前記シート搬送方向上流側に形成され前記複数の第2接続部とそれぞれ回動可能に接続する複数の第3接続部を有し、
前記複数の第3接続部は、前記複数の収納壁同士が向かい合う前記複数の収納壁の内側からそれぞれ前記複数の第2接続部に回動可能に接続する、請求項2に記載のシート排出装置。
【請求項4】
前記第3トレイは、前記シート搬送方向上流側に端部を有し、
前記端部には可撓性部材が配置され、
前記第3トレイが、前記第1収納部から持ち上げられ、前記第2トレイに対して開かれると、
前記第2トレイが前記ストッパーに当接している状態において、前記第3トレイの前記可撓性部材が、前記第2トレイに係止し、
前記第3トレイは、前記第2トレイに対してさらに前記シート搬送方向下流側に展開する、請求項3に記載のシート排出装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のシート排出装置を備える画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート排出装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、排紙トレイを備える画像形成装置を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1は、排紙トレイに勢いよく排紙されるシートの飛び出しを抑制する構成について開示していない。
【0005】
本発明は、シート排出装置を勢いよく搬送されるシートがシート排出装置から飛び出すことを好適に抑制することができるシート排出装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るシート排出装置は、第1トレイと、第2トレイとからなるトレイ部を備えるシート排出装置であって、前記第1トレイは、排出シート収納部と、第1収納部と、複数の第1接続部と、溝部と、ストッパーとを有する。前記排出シート収納部は、前記シート排出装置のトレイ面と連続した面であって排出されたシートを収納する。前記第1収納部は、前記排出シート収納部に陥没して形成され、前記第2トレイが収納される。前記複数の第1接続部は、前記第1収納部に形成され前記第2トレイと回動可能に接続する。前記溝部は、前記第2トレイが前記複数の第1接続部の周りに回動可能となるよう、前記第1収納部にさらに陥没して形成される。前記ストッパーは、前記溝部に形成され、前記溝部を回動した前記第2トレイが当接することにより前記第2トレイを前記排出シート収納部に対して傾斜した角度で停止させる。
【0007】
本発明に係る画像形成装置は、シート排出装置を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、シート排出装置を勢いよく搬送されるシートがシート排出装置から飛び出すことを好適に抑制することができるシート排出装置および画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置を備える複合機を示す図である。
【
図2】本実施形態に係るシート排出装置を斜め上面視した図である。
【
図3】(a)~(c)は、本実施形態に係るシート排出装置の分解図である。
【
図4】本実施形態に係るシート排出装置において第2トレイを反転させた態様を示す図である。
【
図5】(a)~(c)は、第2トレイを第3トレイに対して直線状に延ばした態様を示す図である。
【
図6】は、第2トレイを第3トレイに対して直線状に延ばした態様を斜め上面視した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0011】
図1を参照して、本発明の実施形態に係る画像形成装置2を備える複合機100を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置2を備える複合機100を示す図である。
【0012】
図1に示すように、複合機100は、原稿読取装置1と、画像形成装置2とを備える。複合機100の具体例は、MFP(Multifunction Peripheral/Printer/Product)である。
【0013】
原稿読取装置1は、原稿を読み取って画像データを出力する。
【0014】
原稿読取装置1は、例えば、図示しない原稿搬送装置と、光学装置とを有する。
【0015】
原稿搬送装置は、原稿を光学装置に搬送する。原稿搬送装置の一例は、ADF(Auto Document Feeder)である。
【0016】
光学装置は、原稿に形成された画像を読み取り、画像情報を生成する。光学装置は、一例として、発光部と、光学系と、光学系を駆動するアクチュエーターと、受光部とを有する。
【0017】
画像形成装置2は、シートSに画像を形成する。
【0018】
画像形成装置2は、シートトレイ3と、シート給送装置4と、画像形成機能部5と、定着部6と、シート排出部7と、シート排出装置8とを有する。
【0019】
シートトレイ3は、複数枚のシートSを収納する。
【0020】
シート給送装置4は、一例として、給送ローラーと、搬送ローラーと、搬送路とを有する。給送ローラーは、シートトレイ3のシートSをピックアップし、搬送路に給送する。搬送ローラーは、搬送路に配置され、給送ローラーで給送されたシートSを画像形成機能部5に向けて搬送する。
【0021】
画像形成機能部5は、シート給送装置4から給送されたシートSに画像を形成する。
【0022】
画像形成機能部5は、一例として、トナー供給ユニットと、画像形成部とを有する。
【0023】
トナー供給ユニットは、一例として、シアン色、マゼンタ色、イエロー色、および、ブラック色のトナーカートリッジを有する。各トナーカートリッジは、トナーボトルと、トナー供給機構とを有する。
【0024】
トナー供給ユニットは、トナー供給機構によりトナーボトルからトナーを画像形成機能部5に供給する。
【0025】
画像形成機能部5は、一例として、電子写真方式により、画像データに基づいて作成したトナー像をシートS上に形成する。
【0026】
画像形成機能部5は、一例として、感光体と、帯電装置と、露光装置と、現像装置と、転写装置と、クリーニング装置と、除電装置とを有する。
【0027】
感光体の一例は、OPC(Organic Photoconductor)である。
【0028】
帯電装置は、感光体の周面を帯電させる。
【0029】
露光装置は、感光体の帯電された周面に画像データに基づいてレーザー光を照射し、感光体の周面に静電潜像を形成する。
【0030】
現像装置は、トナー供給ユニットから供給されたトナーにより、感光体の静電潜像を現像してトナー像を形成する。
【0031】
間接転写方式の場合、転写装置は、感光体上のトナー像を中間転写体に一次転写する。転写装置は、さらに、中間転写体上のトナー像をシートSに二次転写する。
【0032】
直接転写方式の場合、感光体は、トナー像をシートに直接転写する。
【0033】
クリーニング装置は、感光体の残トナーをクリーニングする。
【0034】
除電装置は、感光体の周面を除電する。
【0035】
トナー像が転写されたシートSは、定着部6に搬送される。定着部6は、定着ローラーおよび加圧ローラーによりシートSを加熱および加圧し、シートSに形成されたトナー像をシートSに定着させる。
【0036】
定着部6を通過したシートSは、シート排出部7へ搬送され、シート排出装置8に排出される。シート排出装置8は、排出されたシートSを収納する。
【0037】
次に、
図1に加え、
図2~
図6を参照して、引き続き、本実施形態に係るシート排出装置8を説明する。
【0038】
図2は、本実施形態に係るシート排出装置8を斜め上面視した図である。
図3(a)~(c)は、本実施形態に係るシート排出装置8の分解図である。
図4は、本実施形態に係るシート排出装置8において第2トレイ82を反転させた態様を示す図である。
図5(a)~(c)は、第2トレイ82を第3トレイ83に対して直線状に延ばした態様を示す図である。
図6は、第2トレイ82を第3トレイ83に対して直線状に延ばした態様を斜め上面視した図である。
【0039】
図2および
図3に示すように、シート排出装置8は、第1トレイ81と、第2トレイ82とからなるトレイ部80を備える。
【0040】
図3(c)に示すように、第1トレイ81は、排出シート収納部810と、第1収納部811と、溝部812と、ストッパー813と、第1接続部814と、第1接続部815と(複数の第1接続部(814,815))を有する。
【0041】
図2に示すように、排出シート収納部810は、シート排出装置8のトレイ面8aと連続した面であって、シート排出装置8に排出されたシートSを収納する。
【0042】
本実施形態では、
図2に示すように、シート排出装置8の第1トレイ81と、シート排出装置8のトレイ面8aとを互いに独立した構成として記述している。しかし、シート排出装置8の第1トレイ81は、シート排出装置8のトレイ面8aに一体的に融合していてもよい。
【0043】
図3(c)に示すように、第1収納部811は、排出シート収納部810に陥没して形成され、第2トレイ82が収納される。
【0044】
第1収納部811は、第2トレイ82を収納可能な形状に陥没して形成される。
【0045】
第1接続部814、および、第1接続部815は、第1収納部811に形成され、第2トレイ82と回動可能に接続する。
【0046】
第1接続部814、および、第1接続部815は、第2トレイ82を軸支する。
【0047】
溝部812は、第2トレイ82が第1接続部814、および、第1接続部815の周りに回動可能となるよう、第1収納部811にさらに陥没して形成される。
【0048】
すなわち、
図2に示すように、ユーザーが第1接続部814、および、第1接続部815からシート搬送方向下流側に延びる第2トレイ82の後述する係止部821を矢印F1の方向に押すと、
図4に示すように、第2トレイ82が溝部812の内部を矢印A方向に回動する。
【0049】
ストッパー813は、溝部812において第2トレイ82が回動する経路上に形成され、溝部812を回動した第2トレイ82が当接することにより第2トレイ82を排出シート収納部810に対して傾斜した角度で停止させる。
【0050】
すなわち、
図4に示すように、第2トレイ82の係止部821は、矢印B方向に回動してストッパー813に当接する。第2トレイ82の回動は、ストッパー813に当接した位置で停止する。そのため、第2トレイ82は、排出シート収納部810に対して傾斜した角度で停止する。従って、第2トレイ82は、シート排出装置8のトレイ面8aを搬送され、さらに、第1トレイ81の排出シート収納部810を搬送されてきたシートSの進行を好適に停止させる。
【0051】
本実施形態によれば、ユーザーは、第2トレイ82の係止部821を押すだけで、第2トレイ82が回動し、第2トレイ82を排出シート収納部810に対して傾斜した角度で停止させることができる。そのため、本実施形態に係るシート排出装置8は、第2トレイ82がない場合に比べて、シート排出装置8を勢いよく搬送されるシートSがシート排出装置8から飛び出すことを好適に抑制することができる。
【0052】
図3(a)に示すように、シート排出装置8は、第3トレイ83をさらに備える。
【0053】
図3(a)および(b)に示すように、第3トレイ83は、第2トレイ82に対して回動可能に接続される。
【0054】
図3(b)に示すように、第2トレイ82は、第2シート収納部820と、係止部821と、収納壁822、および、収納壁823と(複数の収納壁(822、823))、第2被接続部824、および、第2被接続部825と(複数の第2被接続部(824、825))を有する。
【0055】
収納壁822、および、収納壁823は、第2シート収納部820のシート幅方向両側の端部820c、および、端部820dにおいて、シートSが収納される第2シート収納面820aに対して反対側に延びて立設され、
図3(a)に示す第3トレイ83を収納する。
【0056】
図3(b)に示すように、第2被接続部824、および、第2被接続部825は、第2トレイ82が
図3(c)に示すストッパー813に当接している状態において、収納壁822、および、収納壁823のシート搬送方向上流側に形成され、第1接続部814、および、第1接続部815と回動可能に接続する。
【0057】
(
図3(b))に示すように、第2シート収納部820のシートSが収納される第2シート収納面820aは、第2被接続部824、および、第2被接続部825の周りを回動する。
【0058】
図4に示すように、第2トレイ82の回動がストッパー813で停止されている状態のとき、第2シート収納面820aはトレイ部80から露出している。
【0059】
本実施形態によれば、ユーザーは、第2トレイ82を押すだけで、第2トレイ82を回動させ、第2トレイ82が排出シート収納部810に対して傾斜した状態で第2シート収納面820aをトレイ部80から好適に露出させることができる。
【0060】
図3(b)に示すように、第2トレイ82は、第2接続部826、および、第2接続部827(複数の第2接続部(826、827))をさらに有する。
【0061】
図4に示すように、第2トレイ82がストッパー813に当接している状態において、
図3(b)に示す第2接続部826、および、第2接続部827は、収納壁822、および、収納壁823のシート搬送方向下流側に形成され、第3トレイ83が回動可能に接続する。
【0062】
図5(b)に示すように、第3トレイ83は、第3接続部831、および、第3接続部832(複数の第3接続部(831、832))を有する。
【0063】
第3接続部831、および第3接続部832は、第3トレイ83のシート搬送方向上流側に形成され、第2接続部826、および、第2接続部827とそれぞれ回動可能に接続する。
【0064】
第3接続部831、および、第3接続部832は、収納壁822、および、収納壁823同士が向かい合う収納壁822、および、収納壁823の内側から、それぞれ第2接続部826、および、第2接続部827に回動可能に接続する。
【0065】
本実施形態によれば、第3トレイ83を第2トレイ82の収納壁823の内側に収納することができる。
【0066】
図3(a)に示すように、第3トレイ83は、シート搬送方向上流側に端部834と、シート搬送方向下流側に端部836とを有する。
【0067】
端部834には可撓性部材835が配置され、端部836には切欠き部833が配置される。
【0068】
ここで、
図4に示すように、第2トレイ82がストッパー813に当接して停止しているとき、
図3(a)に示す第3トレイ83の可撓性部材835が、
図3(b)に示す第2トレイ82の反対面820bにおける上流側の端部に当接する。
【0069】
第3トレイ83の可撓性部材835は、
図4において、
図3(a)に示す第3トレイ83が、
図3(b)に示す第2トレイ82に対して回動することを抑制する。その結果、可撓性部材835は、第3トレイ83が第2トレイ82から落下して第1トレイ81に衝突することを抑制する。
【0070】
次に、
図5(b)に示すように、第3トレイ83が第1収納部811から持ち上げられ、第2トレイ82に対して開かれると、
図5(c)に示すように、第2トレイ82がストッパー813に当接している状態において、
図6に示すように、第3トレイ83の可撓性部材835が第2トレイ82に係止し、
図5(c)に示すように、第3トレイ83は、第2トレイ82に対してさらにシート搬送方向下流側に展開する。
【0071】
本実施形態によれば、ユーザーは、第3トレイ83を持ち上げるだけで、第3トレイ83を第2トレイ82に対してさらにシート搬送方向下流側に容易に展開させることができる。そのため、ユーザーは、第2トレイ82がストッパー813に当接して排出シート収納部810に対して傾斜した状態で、さらに、第3トレイ83を第2トレイ82から展開させることができ、第2トレイ82のみの場合よりも大判のシートSの搬送を好適に停止させることができる。
【0072】
具体的には、
図5(a)に示すように、ユーザーは、指で第3トレイ83の切欠き部833の縁部を把持し(
図3(a))、破線矢印C方向に第3トレイ83を持ち上げる。
【0073】
第3トレイ83が破線矢印C方向に持ち上がると、第2トレイ82は第3トレイ83に回動可能に軸支されているため(
図3(b))、第2トレイ82は第3トレイ83に連動して実線矢印D方向に持ち上がる。
【0074】
図5(b)に示すように、ユーザーは、さらに、第3トレイ83を実線矢印F方向に持ち上げる。第2トレイ82は、さらに、第3トレイ83に連動して実線矢印E方向に回動しながら持ち上がる。
【0075】
第3トレイ83を第2トレイ82から展開させる際、
図3(a)で示した第3トレイ83の可撓性部材835が、第2トレイ82の反対面820bに当接する。
【0076】
ユーザーが、さらに、第3トレイ83を第2トレイ82から展開させると、第3トレイ83の可撓性部材835は第2トレイ82の反対面820bに付勢され、潰されるように変形する。
【0077】
図5(c)に示すように、ユーザーが、さらに、第3トレイ83を第2トレイ82に対して実線矢印H方向に展開させると、第3トレイ83の可撓性部材835は元の形状に復元する。
【0078】
第2トレイ82は、第3トレイ83に連動して実線矢印G方向に回動し、ストッパー813に当接して停止する。
【0079】
この際、第3トレイ83の可撓性部材835は、第2トレイ82の反対面820bに当接する(
図3(b))。そのため、第3トレイ83は可撓性部材835がストッパーとして機能し、第2トレイ82に対して鉛直下方向に落下することが抑制される。
【0080】
従って、
図6に示すように、第3トレイ83を第2トレイ82に対して展開させることにより、
図4に示した第2トレイ82のみの場合よりも大判のシートの搬送を好適に停止させることができる。
【0081】
以上、図面を参照しながら発明の実施形態を説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の個数などは、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明は、シート排出装置および画像形成装置の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0083】
2 画像形成装置
8 シート排出装置
80 トレイ部
81 第1トレイ
810 排出シート収納部
811 第1収納部
812 溝部
813 ストッパー
814 第1接続部
815 第1接続部
82 第2トレイ
820 第2シート収納部
821 係止部
822 左収納壁
823 右収納壁
824 第2被接続部
825 第2被接続部
826 第2接続部
827 第2接続部
83 第3トレイ
830 第3シート収納部
831 第3接続部
832 第3接続部
833 切欠部
834 端部
835可撓性部材