(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167029
(43)【公開日】2024-11-29
(54)【発明の名称】携帯端末の制御用ハンドグリップキット
(51)【国際特許分類】
A63F 13/24 20140101AFI20241122BHJP
A63F 13/98 20140101ALI20241122BHJP
H04M 1/11 20060101ALN20241122BHJP
【FI】
A63F13/24
A63F13/98
H04M1/11 Z
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023136386
(22)【出願日】2023-08-24
(31)【優先権主張番号】112118604
(32)【優先日】2023-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】506195295
【氏名又は名称】寶トク科技股フン有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100128923
【弁理士】
【氏名又は名称】納谷 洋弘
(74)【代理人】
【識別番号】100180297
【弁理士】
【氏名又は名称】平田 裕子
(72)【発明者】
【氏名】盧 賀隆
(72)【発明者】
【氏名】曾 子華
【テーマコード(参考)】
5K023
【Fターム(参考)】
5K023AA07
5K023KK08
5K023PP12
5K023PP14
(57)【要約】
【課題】ゲームハンドグリップに存在する握感が悪いという問題を改善する。
【解決手段】携帯電話の制御用ハンドグリップキットは、ハンドグリップ本体、制御モジュール、2つのハンドル補助アクセサリ、及び少なくとも2つの磁気シールド部材を含む。ハンドグリップ本体は携帯電話を保持するために用いられる。ハンドグリップ本体に設けられた押キーまたはジョイスティックが押されたとき、制御モジュールは対応する制御信号を携帯電話に送信する。2つのハンドル補助アクセサリはハンドグリップ本体の2つの把持部に固定される。2つのハンドル補助アクセサリは、制御用ハンドグリップキットを握る感触を増加させるために用いられる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドグリップ本体、制御モジュール、2つのハンドル補助アクセサリ、及び少なくとも2つの磁気シールド部材を具備し、携帯端末を保持しながら、前記携帯端末に通信接続するために適合した携帯端末の制御用ハンドグリップキットであって、
前記ハンドグリップ本体は、接続機構及び2つの把持部を含み、
前記接続機構及び2つの前記把持部は前記携帯端末を共同で保持することができ、2つの前記把持部は前記接続機構に接続され、2つの前記把持部は前記接続機構の両側に位置しており、前記把持部の一側には複数の操作部品が設置され、前記把持部には少なくとも1つの第1の磁気吸引部材が設置され、
前記制御モジュールは、前記ハンドグリップ本体に設置され、前記携帯端末と接続するために用いられ、そして前記制御モジュールは操作された前記操作部品によって生じた制御信号を前記携帯端末に伝達するように用いられ、
2つの前記ハンドル補助アクセサリは、各々がアクセサリ本体と少なくとも1つの第2の磁気吸引部材とを含み、
各前記アクセサリ本体は、前記第2の磁気吸引部材を介して前記第1の磁気吸引部材と相互に吸着することにより、前記把持部の他方側に固定設置され、かつ、2つの前記ハンドル補助アクセサリは2つの前記把持部を握るときのユーザーの良好な握り感を増加させるために用いられ、
各ハンドル補助アクセサリにおける前記第2の磁気吸引部材と前記第2の磁気吸引部材に対応した第1の磁気吸引部材との周囲には少なくとも1つの磁気シールド部材が設置され、各前記磁気シールド部材は隣接する前記第1の磁気吸引部材及び前記第2の磁気吸引部材の磁場が前記携帯端末に及ぼす影響を減少させるために用いられる、
ことを特徴とする、携帯端末の制御用ハンドグリップキット。
【請求項2】
各前記把持部は少なくとも1つの第1の係合構造体を有し、各前記アクセサリ本体は少なくとも1つの第2の係合構造体を有し、各前記アクセサリ本体は前記第2の係合構造体を通じて前記第1の係合構造体と相互に係合することによって、前記把持部の一方に固定される、
請求項1に記載の携帯端末の制御用ハンドグリップキット。
【請求項3】
前記第1の磁気吸引部材は各前記第1の係合構造体に設置され、前記第2の磁気吸引部材は各前記第2の係合構造体に設置され、
各前記第1の係合構造体が前記第2の係合構造体のうちの1つと相互に係合すると、対応する前記第1の磁気吸引部材及び前記第2の磁気吸引部材が相互に吸引する、
請求項2に記載の携帯端末の制御用ハンドグリップキット。
【請求項4】
前記ハンドグリップ本体は第1の充電電池を含み、各前記把持部には第1の充電接続部材が設置され、少なくとも1つの前記ハンドル補助アクセサリは少なくとも第2の充電電池及び第2の充電接続部材を含み、
前記第2の充電接続部材が前記第1の充電接続部材と接続すると、前記第2の充電電池の電力は前記第2の充電接続部材及び前記第1の充電接続部材を通じて前記制御モジュール及び前記第1の充電電池のうち少なくとも1つに供給される、
請求項1に記載の携帯端末の制御用ハンドグリップキット。
【請求項5】
各前記アクセサリ本体が前記第2の磁気吸引部材を通じて前記把持部のうち1つに固定されると、前記第2の充電接続部材が前記第1の充電接続部材と接続し、
前記制御モジュールは、前記第1の充電電池の電力を前記第1の充電接続部材及び前記第2の充電接続部材を通じて前記第2の充電電池に伝達させることにより前記第2の充電電池を充電する、
請求項4に記載の携帯端末の制御用ハンドグリップキット。
【請求項6】
前記制御モジュールは前記第1の充電電池に電気的に接続され、前記制御モジュールは前記第1の充電接続部材及び前記第2の充電接続部材を通じて各前記第2の充電電池に電気的に接続され、
前記制御モジュールは、前記第1の充電電池のバッテリー残量及び各前記第2の充電電池のバッテリー残量に基づいて、前記第1の充電電池が前記第2の充電電池を充電するか、または、前記第2の充電電池が前記第1の充電電池を充電するかを決定する、
請求項4に記載の携帯端末の制御用ハンドグリップキット。
【請求項7】
前記ハンドグリップ本体は更に充電ポートを設けており、前記充電ポートは前記制御モジュールと電気的に接続され、外部電源は前記充電ポートを通じて、前記第1の充電電池を充電することができ、
前記制御モジュールは、前記充電ポートが外部電源に接続されたとき、前記第2の充電電池が前記第1の充電電池に充電を行わないよう制御する、
請求項4に記載の携帯端末の制御用ハンドグリップキット。
【請求項8】
それぞれの前記アクセサリ本体は更に一つの充電ポートを設けており、前記第2の充電電池は前記充電ポートと電気的に接続されており、外部電源は前記充電ポートを通じて、前記第2の充電電池を充電することができる、
請求項4に記載の携帯端末の制御用ハンドグリップキット。
【請求項9】
各前記アクセサリ本体は更にプロセッサ及び電残量表示器を設けており、前記プロセッサは前記第2の充電電池と電気的に接続されており、
前記プロセッサが前記第2の充電電池のバッテリー残量に基づいて前記電残量表示器を制御することによって、前記電残量表示器が前記第2の充電電池のバッテリー残量を表示する、
請求項4に記載の携帯端末の制御用ハンドグリップキット。
【請求項10】
各前記アクセサリ本体の両端はそれぞれ前端部及び後端部と定義され、前記アクセサリ本体の部分の区間の厚さは、前記前端部から前記後端部に従って逐次に増加し、
各前記アクセサリ本体が前記把持部のうちの1つの一方側に固定されている場合、前記アクセサリ本体における前記後端部は前記ハンドグリップ本体の後端に位置し、各前記把持部の両端はそれぞれ前端部及び後端部と定義され、各前記把持部の前記前端部から前記後端部までの厚みの変化量が20%未満である、
請求項1に記載の携帯端末の制御用ハンドグリップキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は制御用ハンドグリップキットに関し、特に携帯端末の制御用ハンドグリップキットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一般的に携帯端末に取り付けるためのゲームハンドグリップは、ユーザーが便利に携帯できるように、全体的な体積が小さい傾向がある。その結果、ユーザーが該当のゲームハンドグリップを握る際に、握感が悪い問題があり、それに伴って操作感も悪くなる問題が生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、携帯端末の制御用ハンドグリップキットを開示し、主に従来の携帯端末に取り付けるためのゲームハンドグリップに存在する握感が悪いという問題を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の1つの実施形態は、携帯端末を保持して接続するのに適した携帯端末の制御用ハンドグリップキットを開示している。携帯端末の制御用ハンドグリップキットは、ハンドグリップ本体、制御モジュール、2つのハンドル補助アクセサリ、および少なくとも2つの磁気シールド部材を含んでいる。ハンドグリップ本体は接続機構および2つの把持部を含んでおり、接続機構および2つの把持部は携帯端末を共同で保持できる。2つの把持部は接続機構に接続され、2つの把持部は接続機構の両側に位置し、各把持部の一側には複数の操作部品が設置され、各把持部には少なくとも1つの第1の磁気吸引部材が設置されている。制御モジュールはハンドグリップ本体に設置され、制御モジュールは、携帯端末と接続するために用いられる。制御モジュールは、操作された操作部品によって生成された制御信号を携帯端末へ伝達するために用いられる。2つのハンドル補助アクセサリはそれぞれ、アクセサリ本体および少なくとも1つの第2の磁気吸引部材を含む。各アクセサリ本体は、第2の磁気吸引部材を介して第1の磁気吸引部材の1つと相互に吸引することによって、一方の把持部の他側に固定される。また、2つのハンドル補助アクセサリは、使用者が2つの把持部を握る際の感覚を高めるように用いられる。各ハンドル補助アクセサリにおける第2の磁気吸引部材、及びそれと対応する第1の磁気吸引部材の周囲には、少なくとも1つの磁気シールド部材が設置されている。各磁気シールド部材は、隣接する第1の磁気吸引部材および第2の磁気吸引部材の磁場が携帯端末に及ぼす影響を減らすためのものである。
【発明の効果】
【0005】
要約すると、本発明の携帯端末の制御用ハンドグリップキットは、2つのハンドル補助アクセサリなどの設計により、ユーザーが携帯端末をハンドグリップ本体に設置し、さらに2つのハンドル補助アクセサリをハンドグリップ本体の2つの把持部に固定した後、ユーザーはより良好な握り心地を得ることができ、またそれに伴い操作感覚も改善することができる。これにより、携帯端末に設置するゲームハンドルの握り心地が悪いという問題を効果的に改善することができる。さらに、本発明の携帯端末の制御用ハンドグリップキットは、磁気シールド部材などの設計により、携帯端末のアンテナまたは磁気感応素子が第1の磁気吸引部材または第2の磁気吸引部材の磁場の影響を受けることを効果的に避けることができ、携帯端末が制御用ハンドグリップキットに設置された後、そのアンテナや関連磁気感応素子は基本的に第1の磁気吸引部材または第2の磁気吸引部材の影響を受けない。
【0006】
本発明の特徴及び技術内容がより一層分かるように、以下本発明に関する詳細な説明と添付図面を参照する。しかし、提供される添付図面は参考と説明のために提供するものに過ぎず、本発明の特許請求の範囲を制限するためのものではない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の携帯電話の制御用ハンドグリップキットの異なる視点からの分解模式図である。
【
図2】本発明の携帯電話の制御用ハンドグリップキットの異なる視点からの分解模式図である。
【
図3】本発明の携帯電話の制御用ハンドグリップキットの異なる視点からの分解模式図である。
【
図4】本発明の携帯電話の制御用ハンド部品の異なる視点からの模式図である。
【
図5】本発明の携帯電話の制御用ハンド部品の異なる視点からの模式図である。
【
図6】本発明の携帯電話の制御用ハンドグリップキットの側面模式図である。
【
図7】本発明の携帯電話の制御用ハンドグリップキットの別の実施形態の異なる視点からの分解模式図である。
【
図8】本発明の携帯電話の制御用ハンドグリップキットの別の実施形態の異なる視点からの分解模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の説明で、特定の図を参照するか、あるいは特定の図に示されるように指示する場合、それは強調のためであり、その後の説明で述べられる内容の大部分がその特定の図に示されていることを強調するためである。しかし、その後の説明はその特定の図に限定されるものではない。
【0009】
図1から
図6を参照されたい。
図1から
図3は本発明の携帯電話(例えばスマートフォン)の制御用ハンドグリップキットの異なる視点からの分解模式図であり、
図4及び
図5は本発明の携帯電話の制御用ハンド部品の異なる視点からの模式図であり、
図6は本発明の携帯電話の制御用ハンドグリップキットの側面模式図である。なお、この実施の形態では、携帯端末の一例として携帯電話を用いて説明するが、携帯端末は、本発明の制御用ハンドクリップキットに用いることができれば携帯電話に限定されない。
【0010】
本発明の携帯電話の制御用ハンドグリップキット100は、携帯電話200を保持し、携帯電話200に接続するために適している。携帯電話の制御用ハンドグリップキット100は、ハンドグリップ本体1、制御モジュール2、2つのハンドル補助アクセサリ3、及び2つの磁気シールド部材4を含む。ハンドグリップ本体1は、接続機構11と2つの把持部12とを含む。2つの把持部12は接続機構11によって互いに接続される。接続機構11の具体的な形状、内部構造等は、ここでは限定しない。
【0011】
具体的な実施形態では、接続機構11は2つの接続部品111と枢結部品112とを含む。2つの把持部12のうち、一つの把持部12は接続部品111を介して枢結部品112よりも一側に接続され、他の把持部12は接続部品111を介して枢結部品112よりも他側(一側と反対側)に接続される。各把持部12及びそれに接続された接続部品111は、枢結部品112を介して他の把持部12に対して回動することができる。例えば、本実施形態では、接続機構11の短手方向に沿った枢結部品112の軸方向112Lとし、各把持部12及びそれに接続された接続部品111は、枢結部品112を介して他の把持部12に対し、枢結部品112の軸方向を軸とする回り方向に回動することができる。コネクタ13は1つの把持部12に設置される。コネクタ13は携帯電話200の接続口と接続するためのものであり、例えば、Type-C規格のUSBやApple社のLightningコネクタ等が考えられるが、これに限定するものではない。
【0012】
それぞれの実施形態において、接続機構11は枢結部品112を含まないものとすることも可能であり、接続機構11は、滑軌、スライダなどの部品を含み、2つの把持部12は、滑軌、スライダなどの部品を通じてお互いに近づくまたは離れる方向(接続機構11の長手方向)に移動することができる。2つの把持部12が操作され、滑軌、スライダを通じてお互いに近づく方向に移動した後、ハンドグリップ本体1の全体的な幅は縮小することができる。これにより、ユーザーが携行し易くなるのである。
【0013】
異なる実施形態において、ハンドグリップ本体1内には、スプリング等の部品が設置されてもよい。少なくとも1つの把持部12が他の把持部12から離れる方向に引き動かされると、把持部12内のスプリングは弾力性の復元力を生じる。この弾力性の復元力は、2つの把持部12が携帯電話200をしっかりと保持するように機能する。
【0014】
それぞれの把持部12は複数の操作部品を含んでいることがあり、複数の操作部品は例えば複数の押キー121と少なくとも1つのジョイスティック122とを含む。制御モジュール2はハンドグリップ本体1内に設置されている。制御モジュール2は、例えば、回路板、マイクロプロセッサ、通信チップなどを含むことがあり、任意の把持部12における任意の押キー121またはジョイスティック122が操作されると、制御モジュール2は対応する制御信号を生成することができる。そして、制御モジュール2はコネクタ13または無線通信の方法を通して、制御信号を携帯電話200へ伝達することができる。これにより、携帯電話200を操作することができる。例えば、ユーザーが携帯電話200の接続口とコネクタ13を接続した後、ユーザーは2つの把持部12を両手で保持し、そして2つの把持部12に含まれる複数の押キー121およびジョイスティック122を操作することにより、携帯電話200内のゲーム等をプレイすることができる。異なる実施形態において、把持部12に含まれる操作部品の1つは、タッチパッドであることもあり、ユーザーがタッチパッドを操作すると、制御モジュール2は対応する制御信号を生成し、そしてその制御信号を携帯電話200へ伝達するのである。
【0015】
図3に示す通り、各把持部12の両端はそれぞれ前端部123及び後端部124と定義されている。各把持部12の厚さは、前端部123から後端部124への変化が20%未満である。例えば、各把持部12の前端部123での最小厚さD1が5cmである場合、各把持部12の後端部124での最大厚さD2は約4~6cmであってよい。言い換えれば、各把持部12の厚さは前端部123から後端部124への変化が比較的小さい。この設計により、ハンドグリップ本体1は携帯に便利であるが、実際の使用過程では、ユーザーは比較的悪い握り感を得ることになり、押キー121とジョイスティック122の操作も比較的劣る体験となる。
【0016】
特に注目すべきは、ユーザーの手の大きさは個々に異なるため、手の小さいユーザーはハンドグリップ本体1を握るときに握り感が悪くなる問題が発生しないかもしれない。しかし、手が大きいユーザーはハンドグリップ本体1を握るときに握り感が悪くなる問題が発生する可能性がある。握り感が劣るユーザーは、2つのハンドル補助アクセサリ3を各把持部12の後側125に取り付けることができる。このようにすると、2つのハンドル補助アクセサリ3は各把持部12の後端部124の厚さを増加させることになり、その結果、ユーザーが携帯電話の制御用ハンドグリップキット100を握るときの握り感が向上し、同時に携帯電話の制御用ハンドグリップキット100の操作性も向上する。
【0017】
図1から
図3に示すように、詳しく言うと、各把持部12の裏面(複数の操作部品が設けられている面と反対側の面)であって、各把持部12の後側125には2つの第1の磁気吸引部材126と2つの第1の係合構造体127とが設置されている。2つの第1の係合構造体127は、それぞれ、例えば、凹溝であり、各第1の磁気吸引部材126は磁石や磁石に吸着可能な構造であり、各第1の磁気吸引部材126は凹溝(第1の係合構造体127内)の一方に対応して配置されている。各把持部12に含まれる第1の磁気吸引部材126の数、配置位置、第1の係合構造体127の数、配置位置、第1の係合構造体127の形状などについては、図に示されたものに限定されない。
【0018】
各々のハンドル補助アクセサリ3は、アクセサリ本体31、2つの第2の磁気吸引部材32、2つの第2の係合構造体33および1つの磁気シールド部材4を含む。各ハンドル補助アクセサリ3が含む第2の磁気吸引部材32、第2の係合構造体33および磁気シールド部材4の数と配置位置は、実際の需要に応じて変化でき、図に示されたものに限定されない。
【0019】
各々のアクセサリ本体31の二端は、前端部31Aおよび後端部31Bと定義され、アクセサリ本体31の部分の区間の厚さは、前端部31Aから後端部31Bへ徐々に増加し、各アクセサリ本体31が把持部12の後側125に固定されると、アクセサリ本体31の後端部31Bが把持部12の後端部124に位置する。例えば
図6に示すように、アクセサリ本体31の前端部31Aは最小の厚さD3を有し、アクセサリ本体31が後端部31Bに近い位置は最大の厚さD4を有し、そして、アクセサリ本体31の厚さは、最小の厚さの位置から最大の厚さの位置へ徐々に増加する。
【0020】
各々の第2の磁気吸引部材32と、それに対応する第1の磁気吸引部材126とは、互いに磁力で引き付ける部材であり、例えば、第2の磁気吸引部材32は強力な磁石であり、対応する第1の磁気吸引部材126は磁石により吸着される部材である。また逆に、第1の磁気吸引部材126が強力な磁石であるなら、第2の磁気吸引部材32は磁石により吸着される部材である。
【0021】
各々の第2の係合構造体33は、対応する第1の係合構造体127と互いに係合可能であり、そして各々のアクセサリ本体31は、2つの第2の磁気吸引部材32および2つの第2の係合構造体33を介して、一方の把持部12における2つの第1の磁気吸引部材126および2つの第1の係合構造体127と互いに接続可能であり、このようにして、アクセサリ本体31は把持部12の後側125に固定可能である。例えば、各々の第2の係合構造体33の外形は、中空の円筒状構造に似ているともいえ、各々の第2の磁気吸引部材32は中空の円筒状構造の中に対応して設置できる。したがって、各中空の円筒状構造(第2の係合構造体33)と対応する凹部(第1の係合構造体127)が互いに係合するとき、第2の磁気吸引部材32は第1の磁気吸引部材126と相互に吸着する。
【0022】
上述の通り、各アクセサリ本体31は、2つの第2の磁気吸引部材32および2つの第2の係合構造体33を通じて、2つの把持部12の後側125に固定される。これにより、各アクセサリ本体31の後端部31bは、把持部12における後端部124に近接する位置に対応する。その結果、ユーザーが携帯電話の制御用ハンドグリップキット100を握ると、同時に2つのアクセサリ本体31と2つの把持部12とを握ることになる。これにより、ユーザーは比較的良好な握り心地を得ることができる。特に、手のひらが大きいユーザーは、比較的良好な握り心地を得ることができる。
【0023】
図3および
図6を参照すると、具体的には、ユーザーが
図3に示すハンドグリップ本体1を握ると、ハンドグリップ本体1の後端部124の厚さD2が小さいため、手のひらが大きいユーザーが
図3に示すハンドグリップ本体1を握ると、比較的悪い握り握り感を得る可能性がある。その場合、ユーザーはハンドル補助アクセサリ3を把持部12よりも後側125に取り付けることができる。そして、ユーザーが
図6に示す携帯電話の制御用ハンドグリップキット100を握ると、携帯電話の制御用ハンドグリップキット100の後端部124の厚さD5が
図3に示す厚さD2よりも大きいため、ユーザーは比較的良好な握り心地を得ることができる。
【0024】
各ハンドル補助アクセサリ3の第2の磁気吸引部材32とその対応する第1の磁気吸引部材126の周囲には、少なくとも1つの磁気シールド部材4が設置されている。各磁気シールド部材4は、隣接する第1の磁気吸引部材126及び第2の磁気吸引部材32の磁場の携帯電話200への影響を低減するために使用される。具体的な応用例では、磁気シールド部材4は磁気シールド板や磁気シールドブロックなどである。実際には、磁気シールド部材4は磁石部材の周囲に配置することができる。例えば、第1の磁気吸引部材126が磁石である場合、把持部12の第1の磁気吸引部材126に近接する周囲に磁気シールド部材4が配置される。逆に、第2の磁気吸引部材32が磁石である場合、アクセサリ本体31の第2の磁気吸引部材32の周囲に磁気シールド部材4が配置される。
【0025】
特に強調すべきは、現在の一般的な各種スマートフォンでは、上端(受話器の一端)および下端には通常、複数のアンテナまたは関連磁気感受性部品が設置されているため、この発明の携帯電話の制御用ハンドグリップキット100内にスマートフォンを配置すると、スマートフォンのアンテナまたは磁気感受性部品が第1の磁気吸引部材126および第2の磁気吸引部材32に近づく。そのため、第1の磁気吸引部材126または第2の磁気吸引部材32の周囲に磁気シールド部材4が設置されていない場合、磁石(第1の磁気吸引部材126または第2の磁気吸引部材32)の磁場は、スマートフォンのアンテナまたは磁気感受性部品に干渉を引き起こし、それによりスマートフォンの一部の機能が正常に動作しないかもしれない。
【0026】
上記を踏まえて、本発明の携帯電話の制御用ハンドグリップキットは、2つのハンドル補助アクセサリ、第1の磁気吸引部材、第2の磁気吸引部材、磁気シールド部材等の設計により、使用者(特に手の平が相対的に大きい使用者)が携帯電話の制御用ハンドグリップキットを握る感触や操作感を増加させることができるだけでなく、第1の磁気吸引部材及び第2の磁気吸引部材が携帯電話の関連アンテナや磁性素子に干渉することを避けることもできる。
【0027】
図7及び
図8を参照されたい。これらは本発明の携帯電話の制御用ハンドグリップキットの別の実施形態の異なる視点からの分解模式図である。この実施形態は前述の実施形態との第1の相違点が、ハンドグリップ本体1が少なくとも1つの第1の充電電池14を含むことにある。各握持部12には1つの第1の充電接続部材128が設置されている。ハンドグリップ本体1内に設置された第1の充電電池14の数とその設置位置は、図示の限りではない。
【0028】
各ハンドル補助アクセサリ3は少なくとも1つの第2の充電電池34と第2の充電接続部材35を含む。各ハンドル補助アクセサリ3が2つの握持部12の後側125に固定されると、各第2の充電接続部材35は、相対する第1の充電接続部材128と接続し、制御モジュール2は、第2の充電電池34を第1の充電電池14に充電するか、または、第1の充電電池14を第2の充電電池34に充電する機能を実行できる。第1の充電接続部材128及び第2の充電接続部材35の具体的な構造については、例えば、各種の電気接続構造、例えば各種の金属接点などである。
【0029】
本実施形態では、各アクセサリ本体31には1つの第2の充電電池34と1つの第2の充電接続部材35とが設置されているが、これに限らないことは説明しておきたい。異なる実施形態では、2つのアクセサリ本体31のうち、一方のアクセサリ本体31だけに第2の充電電池34および第2の充電接続部材35が設置され、他方のアクセサリ本体31には第2の充電電池34および第2の充電接続部材35が設置されていないこともあり得る。同様に、本実施形態では、各握持部12には第1の充電接続部材128が設置されているが、これに限らず、異なる実施形態では、一方の握持部12だけに第1の充電接続部材128が設置され、他方の握持部12には第1の充電接続部材128が設置されていないこともあり得る。
【0030】
1つの変化した実施形態では、制御モジュール2が、第1の充電電池14のバッテリー残量および各第2の充電電池34のバッテリー残量に基づき、第1の充電電池14が第2の充電電池34に充電するか、または、第2の充電電池34が第1の充電電池14に充電するかを決定できる。
【0031】
具体的には、ユーザーが2つのハンドル補助アクセサリ3を2つの把持部12に固定した後、制御モジュール2は例えば、まず第1の充電電池14のバッテリー残量および第2の充電電池34のバッテリー残量を取得し、次に、制御モジュール2が第1の充電電池14のバッテリー残量が所定のパーセンテージ(例えば80%)以上であり、且つ、第2の充電電池34のバッテリー残量が所定のパーセンテージ(例えば20%)以下であると判断した場合、制御モジュール2は例えば、第1の充電電池14が第2の充電電池34に充電するように制御することができる。逆に、制御モジュール2が第2の充電電池34のバッテリー残量が所定のパーセンテージ(例えば80%)以上であり、且つ、第1の充電電池14のバッテリー残量が所定のパーセンテージ(例えば20%)以下であると判断した場合、制御モジュール2は第2の充電電池34が第1の充電電池14に充電するようにすることができる。もちろん、制御モジュール2は第1の充電電池14および第2の充電電池34のバッテリー残量に基づき、第1の充電電池14および第2の充電電池34の充電方法を決定するには、実際の要求により設計および変更できる。上述の説明はその1つの例示説明である。
【0032】
本実施形態と前述実施形態との第2の相違点は、ハンドグリップ本体1に充電ポート15が設けられ、充電ポート15は制御モジュール2と電気的に接続されており、外部電源が充電ポート15を通じて第1の充電電池14に充電することができるということである。充電ポート15が外部電源に接続されたとき、制御モジュール2は第2の充電電池34が第1の充電電池14に充電しないように制御を行う。実際の応用では、充電ポート15が外部電源に接続されたとき、第1の充電電池14のバッテリー残量が所定のパーセンテージ(例えば100%)に達するか、または、所定のパーセンテージ(例えば90%)を超えたとき、制御モジュール2は、外部電源が第2の充電電池34を充電させるように制御することができる。もちろん、異なる実施形態では、充電ポート15が外部電源に接続されたとき、制御モジュール2は外部電源が第1の充電電池14および第2の充電電池34に同時に充電するようにすることもできる。
【0033】
本実施形態と前述の実施形態との第3の相違点は、各アクセサリ本体31にはプロセッサ36、電残量表示器37、および充電ポート38が設けられていることである。プロセッサ36は電気的に第2の充電電池34に接続され、プロセッサ36は第2の充電電池34のバッテリー残量に基づいて電残量表示器37を制御し、電残量表示器37が第2の充電電池34のバッテリー残量に対応する表示を行うことができる。つまり、ユーザーは関連する接続線を使用して、各アクセサリ本体31の充電ポート15に接続し、外部電源が第2の充電電池34に充電することができ、ユーザーは電残量表示器37を見て、第2の充電電池34が充電完了であるかどうかを知ることができる。第2の充電電池34は充電ポート38と電気的に接続されており、外部電源は充電ポート38を通じて第2の充電電池34に充電することができる。
【0034】
なお、電残量表示器37は、第2の充電電池34が既に充電完了であるかどうかのみを表示したり、第2の充電電池34のバッテリー残量パーセンテージを表示したりすることもできる。本発明はこれに限りがない。
【0035】
上述の本実施形態で提示された前述の実施形態とは異なる多数の差異特性は、同時に存在する必要はなく、各差異技術特性は前述の実施形態と共に新たな実施形態を形成することもできる。
【0036】
以上に開示される内容は本発明の好ましい実施可能な実施形態に過ぎず、これにより本発明の特許請求の範囲を制限するものではないので、本発明の明細書及び添付図面の内容に基づき為された等価の技術変形は、全て本発明の特許請求の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0037】
100:携帯電話の制御用ハンドグリップキット
1:ハンドグリップ本体
11:接続機構
111:接続部品
112:枢結部品
12:把持部
121:押キー
122:ジョイスティック
123:前端部
124:後端部
125:後側
126:第1の磁気吸引部材
127:第1の係合構造体
128:第1の充電接続部材
13:コネクタ
14:第1の充電電池
15:充電ポート
2:制御モジュール
3:ハンドル補助アクセサリ
31:アクセサリ本体
31A:前端部
31B:後端部
32:第2の磁気吸引部材
33:第2の係合構造体
34:第2の充電電池
35:第2の充電接続部材
36:プロセッサ
37:電残量表示器
38:充電ポート
4:磁気シールド部材
200:携帯電話
D1:厚さ
D2:厚さ
D3:厚さ
D4:厚さ
D5:厚さ
【手続補正書】
【提出日】2024-11-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
本発明は、携帯端末の制御用ハンドグリップキットを開示し、主に従来の携帯端末に取り付けるための制御用ハンドグリップに存在する握感が悪いという問題を改善することを目的とする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
要約すると、本発明の携帯端末の制御用ハンドグリップキットは、2つのハンドル補助アクセサリなどの設計により、ユーザーが携帯端末をハンドグリップ本体に設置し、さらに2つのハンドル補助アクセサリをハンドグリップ本体の2つの把持部に固定した後、ユーザーはより良好な握り心地を得ることができ、またそれに伴い操作感覚も改善することができる。これにより、携帯端末に設置する制御用ハンドルの握り心地が悪いという問題を効果的に改善することができる。さらに、本発明の携帯端末の制御用ハンドグリップキットは、磁気シールド部材などの設計により、携帯端末のアンテナまたは磁気感応素子が第1の磁気吸引部材または第2の磁気吸引部材の磁場の影響を受けることを効果的に避けることができ、携帯端末が制御用ハンドグリップキットに設置された後、そのアンテナや関連磁気感応素子は基本的に第1の磁気吸引部材または第2の磁気吸引部材の影響を受けない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
図1から
図6を参照されたい。
図1から
図3は本発明の携帯電話(例えばスマートフォン)の制御用ハンドグリップキットの異なる視点からの分解模式図であり、
図4及び
図5は本発明の携帯電話の制御用ハンド部品の異なる視点からの模式図であり、
図6は本発明の携帯電話の制御用ハンドグリップキットの側面模式図である。なお、この実施の形態では、携帯端末の一例として携帯電話を用いて説明するが、携帯端末は、本発明の制御用ハンド
グリップキットに用いることができれば携帯電話に限定されない。