(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167041
(43)【公開日】2024-11-29
(54)【発明の名称】ダイスタックアップ及び接続プラットフォームを有する半導体デバイスパッケージ
(51)【国際特許分類】
H01L 25/07 20060101AFI20241122BHJP
H01L 23/12 20060101ALI20241122BHJP
【FI】
H01L25/08 E
H01L23/12 F
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024000726
(22)【出願日】2024-01-05
(31)【優先権主張番号】63/503,381
(32)【優先日】2023-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/366,396
(32)【優先日】2023-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】324010378
【氏名又は名称】サンディスク テクノロジーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100207837
【弁理士】
【氏名又は名称】小松原 寿美
(72)【発明者】
【氏名】ラジタ インドラ
(72)【発明者】
【氏名】ナラヤナン テリザンドゥル ブイ
(72)【発明者】
【氏名】ナゲーシュ ヴォドラハリ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】積層されたダイとの間で伝送される電気信号のノイズを低減し、かつ、電気的短絡のリスクを低減する半導体デバイスパッケージを提供する。
【解決手段】半導体デバイスパッケージ100は、基板102と、基板上に位置付けられた、半導体ダイ104a~104lを含む半導体ダイのスタック104と、を含む。プラットフォーム106、108は、半導体ダイのスタックがそれらの間に位置付けられるように、基板上に位置付けられている。複数の貫通ビア112は、基板に電気的に接続され、夫々のプラットフォームを貫通して延在する。複数のボンドワイヤ116は夫々、貫通ビア及び基板ボンドパッド118を夫々を各半導体ダイに電気的に接続する。貫通ビアは、ボンドワイヤの必要とされる長さを低減し、それによって信号ノイズを低減し、プラットフォームは、ボンドワイヤを互いに垂直方向に離間させて電気的短絡回路を防止する。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体デバイスパッケージであって、
基板と、
前記基板上に位置付けられ、第1の半導体ダイ及び第2の半導体ダイを含む半導体ダイのスタックと、
前記基板上に位置付けられた第1のプラットフォームと、
前記基板上で前記第1のプラットフォームの反対側に位置付けられた第2のプラットフォームであって、前記半導体ダイのスタックが前記第1のプラットフォームと前記第2のプラットフォームとの間に位置付けられている、第2のプラットフォームと、
前記基板に電気的に接続され、前記第1のプラットフォームを貫通して延在する第1の貫通ビアと、
前記基板に電気的に接続され、前記第2のプラットフォームを貫通して延在する第2の貫通ビアと、
前記第1の貫通ビアを前記第1の半導体ダイに電気的に接続する第1のボンドワイヤと、
前記第2の貫通ビアを前記第2の半導体ダイに電気的に接続する第2のボンドワイヤと、を含む、半導体デバイスパッケージ。
【請求項2】
前記第1のプラットフォームが、第1の段差面と、前記第1の段差面から垂直方向にオフセットされた第2の段差面と、前記第1の段差面に露出し、前記第1の貫通ビアに電気的に接続された第1のボンドパッドと、を含み、
前記第1の貫通ビアが、前記第1のボンドパッドから前記基板まで前記第1のプラットフォームを貫通して延在する、請求項1に記載の半導体デバイスパッケージ。
【請求項3】
前記第1のプラットフォームが、前記第2の段差面に露出した第2のボンドパッドと、前記基板及び前記第2のボンドパッドに電気的に接続された第3の貫通ビアと、を含み、
前記第3の貫通ビアが、前記第2のボンドパッドから前記基板まで前記第1のプラットフォームを貫通して延在する、請求項2に記載の半導体デバイスパッケージ。
【請求項4】
前記半導体ダイのスタックに含まれる第3の半導体ダイであって、前記第1及び第2の半導体ダイの上方に位置付けられている、第3の半導体ダイと、
前記第3の半導体ダイを前記第3の貫通ビアに電気的に接続する第3のボンドワイヤと、を更に含む、請求項3に記載の半導体デバイスパッケージ。
【請求項5】
前記第3のボンドワイヤの少なくとも一部が、前記第1のボンドワイヤの垂直上方に位置付けられ、前記第1のボンドワイヤに直接接触しない、請求項4に記載の半導体デバイスパッケージ。
【請求項6】
前記第1及び第2のプラットフォームが、互いに積み重ねられた一連のセクションを含み、各セクションは、導電層及び誘電層を含む、請求項1に記載の半導体デバイスパッケージ。
【請求項7】
前記第1のプラットフォームの表面に露出したボンドパッドであって、前記第1のボンドワイヤが前記ボンドパッドに電気的に接続されている、ボンドパッドと、
前記ボンドパッド及び前記基板に電気的に接続された2つ以上の貫通ビアと、
を更に含む、請求項1に記載の半導体デバイスパッケージ。
【請求項8】
前記第1のプラットフォームが、前記第2のプラットフォームよりも大きい全高を有する、請求項1に記載の半導体デバイスパッケージ。
【請求項9】
前記第1のプラットフォーム及び第2のプラットフォームが、前記基板と同じ材料から構成されている、請求項1に記載の半導体デバイスパッケージ。
【請求項10】
前記半導体ダイのスタックがメモリダイを含む、請求項1に記載の半導体デバイスパッケージ。
【請求項11】
前記基板に電気的に接続され、前記半導体ダイのスタックと前記第1のプラットフォームとの間に位置付けられた基板ボンドパッドと、
前記基板ボンドパッドを前記半導体ダイのスタックに含まれる最下部の半導体ダイに電気的に接続するボンドワイヤと、
を更に含む、請求項1に記載の半導体デバイスパッケージ。
【請求項12】
前記第1のボンドワイヤが、前記第1の半導体ダイ及び前記第1の半導体ダイに隣接する別の半導体ダイに電気的に接続されている、請求項1に記載の半導体デバイスパッケージ。
【請求項13】
前記第1のボンドワイヤが、前記第1の半導体ダイ及び少なくとも2つの隣接する半導体ダイに電気的に接続されている、請求項1に記載の半導体デバイスパッケージ。
【請求項14】
半導体メモリパッケージであって、
上面及び前記上面に露出したボンドパッドを含む基板と、
前記基板の前記上面に位置付けられた半導体ダイのスタックと、
前記基板の前記上面に位置付けられた第1のプラットフォームであって、前記基板に電気的に接続され、前記第1のプラットフォームを貫通して延在する複数の貫通ビアを含む、第1のプラットフォームと、
第2のプラットフォームであって、前記半導体ダイのスタックが前記第1のプラットフォームと前記第2のプラットフォームとの間に位置付けられるように前記基板の前記上面上で前記第1のプラットフォームの反対側に位置付けられており、前記基板に電気的に接続され、前記第2のプラットフォームを貫通して延在する複数の貫通ビアを含む、第2のプラットフォームと、
前記スタックの第1の半導体ダイを前記第1のプラットフォームの前記少なくとも1つの貫通ビアに接続する第1のボンドワイヤ、及び前記スタックの第2の半導体ダイを前記第2のプラットフォームの前記少なくとも1つの貫通ビアに接続する第2のボンドワイヤと、を含む、半導体メモリパッケージ。
【請求項15】
前記第1のプラットフォームが、互いに垂直方向にオフセットされた少なくとも2つの段差面を含み、前記段差面の各々は、前記第1のプラットフォームの前記複数の貫通ビアのうちの1つ以上に電気的に接続されたボンドパッドを含む、請求項14に記載の半導体デバイスパッケージ。
【請求項16】
前記ボンドパッドのうちの少なくとも1つが、前記第1のプラットフォームの前記複数の貫通ビアのうちの2つ以上に接続されている、請求項15に記載の半導体デバイスパッケージ。
【請求項17】
前記第1及び第2のプラットフォームが、互いに積み重ねられた一連のセクションを含み、各セクションは、導電層及び誘電層を含む、請求項14に記載の半導体デバイスパッケージ。
【請求項18】
前記複数の貫通ビアの各貫通ビアが、約10ミクロンの直径を有する、請求項14に記載の半導体デバイスパッケージ。
【請求項19】
前記第1のプラットフォーム及び第2のプラットフォームが、前記基板と同じ材料から構成されている、請求項14に記載の半導体デバイスパッケージ。
【請求項20】
半導体デバイスパッケージであって、
基板手段であって、前記基板手段に結合された電気部品間の電気的相互接続を提供するための基板手段と、
前記基板手段から離間された隆起電気接点の第1のセットを提供するための第1のプラットフォーム手段であって、前記隆起電気接点の第1のセットを前記基板手段に電気的に接続するために前記第1のプラットフォーム手段を貫通して延在する第1の導電手段を含む、第1のプラットフォーム手段と、
前記基板手段から離間された隆起電気接点の第2のセットを提供する第2のプラットフォーム手段であって、前記隆起接点の第2のセットを前記基板手段に電気的に接続するために前記第2のプラットフォーム手段を貫通して延在する第2の導電手段を含む、第2のプラットフォーム手段と、
それぞれがある量のデータを記憶するための記憶手段のスタックであって、前記基板手段上で前記第1のプラットフォーム手段と前記第2のプラットフォーム手段との間に位置付けられ、前記隆起電気接点の第1のセットに電気的に接続された第1の記憶手段、及び前記隆起電気接点の第2のセットに電気的に接続された第2の記憶手段を含む、記憶手段のスタックと、を含む、半導体デバイスパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2023年5月19日に出願された「Semiconductor Device Package with Die Stackup and Connection Platform」と題する米国特許仮出願第63/503,381号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本開示は、概して、ダイのスタックを有する半導体デバイスパッケージに関し、より詳細には、ダイスタックアップと、電気信号をダイスタックアップにルーティングするためのプラットフォームとを含む半導体デバイスパッケージに関する。
【0003】
半導体パッケージは、複数の積層されたダイを含み得る。例えば、半導体メモリパッケージは、基板上に一緒にパッケージ化され、成形コンパウンド内に封入された、複数の半導体メモリダイ及びコントローラを含み得る。メモリダイは積層され得、スタック内のメモリダイは、それぞれの複数のボンドワイヤで基板に電気的に結合されている。ダイスタックは、中央積層方式で互いに上に配置された複数の異なるサブスタックを含み得る。基板は、ボンドワイヤとコントローラとの間で、及び外部接続に、電気信号(例えば、電力、接地、入力/出力(IO)信号)をルーティングする通信ライン又はトレースを含む。従来、基板に直接接続された連続ボンドワイヤは、ダイスタックに含まれる各メモリダイに電力信号及び接地信号を伝送する。しかしながら、ボンドワイヤの長さが増加するにつれて、メモリダイとの間で伝送される、一般にノイズと呼ばれる、電気信号の望ましくない外乱も同様に増加する。加えて、ボンドワイヤの長さが増加するにつれてインダクタンスが増加し、その結果、電気信号の電圧降下が生じる。更に、メモリダイ上の隣接するボンドパッド間のピッチが減少するにつれて、ボンドワイヤが互いに接触することによる電気的短絡が発生するリスクも増加する。したがって、積層されたダイとの間で伝送される電気信号のノイズを低減し、かつ電気的短絡のリスクを低減するように構成された半導体デバイスパッケージを提供する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
一実施形態では、基板と、基板上に位置付けられ、第1の半導体ダイ及び第2の半導体ダイを含む半導体ダイのスタックと、基板上に位置付けられた第1のプラットフォームと、基板上で第1のプラットフォームの反対側に位置付けられた第2のプラットフォームであって、半導体ダイのスタックが第1のプラットフォームと第2のプラットフォームとの間に位置付けられている、第2のプラットフォームと、基板に電気的に接続され、第1のプラットフォームを貫通して延在する第1の貫通ビアと、基板に電気的に接続され、第2のプラットフォームを貫通して延在する第2の貫通ビアと、第1の貫通ビアを第1の半導体ダイに電気的に接続する第1のボンドワイヤ、第2の貫通ビアを第2の半導体ダイに電気的に接続する第2のボンドワイヤと、を含む、半導体デバイスパッケージがある。
【0005】
いくつかの実施形態では、第1のプラットフォームは、第1の段差面と、第1の段差面から垂直方向にオフセットされた第2の段差面と、第1の段差面に露出し、第1の貫通ビアに電気的に接続された第1のボンドパッドとを含み、第1の貫通ビアは、第1のボンドパッドから基板まで第1のプラットフォームを貫通して延在する。いくつかの実施形態では、第1のプラットフォームは、第2の段差面に露出した第2のボンドパッドと、基板及び第2のボンドパッドに電気的に接続された第3の貫通ビアとを含み、第3の貫通ビアは、第2のボンドパッドから基板まで第1のプラットフォームを貫通して延在する。いくつかの実施形態では、半導体デバイスパッケージは、半導体ダイのスタックに含まれる第3の半導体ダイであって、第1及び第2の半導体ダイの上方に位置付けられている、第3の半導体ダイと、第3の半導体ダイを第3の貫通ビアに電気的に接続する第3のボンドワイヤとを更に含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、第3のボンドワイヤの少なくとも一部は、第1のボンドワイヤの垂直上方に位置付けられ、第1のボンドワイヤに直接接触しない。いくつかの実施形態では、第1及び第2のプラットフォームは、互いに積み重ねられた一連のセクションを含み、各セクションは、導電層及び誘電層を含む。いくつかの実施形態では、半導体デバイスパッケージは、第1のプラットフォームの表面に露出したボンドパッドであって、第1のボンドワイヤがボンドパッドに電気的に接続されている、ボンドパッドと、ボンドパッド及び基板に電気的に接続された2つ以上の貫通ビアとを更に含む。いくつかの実施形態では、第1のプラットフォームは、第2のプラットフォームよりも大きい全高を有する。
【0007】
いくつかの実施形態では、第1のプラットフォーム及び第2のプラットフォームは、基板と同じ材料から構成されている。いくつかの実施形態では、半導体ダイのスタックはメモリダイを含む。いくつかの実施形態では、半導体デバイスパッケージは、基板に電気的に接続され、半導体ダイのスタックと第1のプラットフォームとの間に位置付けられた基板ボンドパッドと、基板ボンドパッドを半導体ダイのスタックに含まれる最下部の半導体ダイに電気的に接続するボンドワイヤとを更に含む。いくつかの実施形態では、第1のボンドワイヤは、第1の半導体ダイ及び第1の半導体ダイに隣接する別の半導体ダイに電気的に接続されている。いくつかの実施形態では、第1のボンドワイヤは、第1の半導体ダイ及び少なくとも2つの隣接する半導体ダイに電気的に接続されている。
【0008】
別の実施形態では、上面及び上面に露出したボンドパッドを含む基板と、基板の上面に位置付けられた半導体ダイのスタックと、基板の上面に位置付けられた第1のプラットフォームであって、基板に電気的に接続され、第1のプラットフォームを貫通して延在する複数の貫通ビアを含む、第1のプラットフォームと、第2のプラットフォームであって、半導体ダイのスタックが第1のプラットフォームと第2のプラットフォームとの間に位置付けられるように基板の上面上で第1のプラットフォームの反対側に位置付けられており、基板に電気的に接続され、第2のプラットフォームを貫通して延在する複数の貫通ビアを含む、第2のプラットフォームと、スタックの第1の半導体ダイを第1のプラットフォームの少なくとも1つの貫通ビアに接続する第1のボンドワイヤ、及びスタックの第2の半導体ダイを第2のプラットフォームの少なくとも1つの貫通ビアに接続する第2のボンドワイヤとを含む、半導体デバイスパッケージがある。
【0009】
いくつかの実施形態では、第1のプラットフォームは、互いに垂直方向にオフセットされた少なくとも2つの段差面を含み、段差面の各々は、第1のプラットフォームの複数の貫通ビアのうちの1つ以上に電気的に接続されたボンドパッドを含む。いくつかの実施形態では、ボンドパッドのうちの少なくとも1つは、第1のプラットフォームの複数の貫通ビアのうちの2つ以上に接続されている。いくつかの実施形態では、第1及び第2のプラットフォームは、互いに積み重ねられた一連のセクションを含み、各セクションは、導電層及び誘電層を含む。いくつかの実施形態では、複数の貫通ビアの各貫通ビアは、約10ミクロンの直径を有する。いくつかの実施形態では、第1のプラットフォーム及び第2のプラットフォームは、基板と同じ材料から構成されている。
【0010】
別の実施形態では、基板手段であって、基板手段に結合された電気部品間の電気的相互接続を提供するための基板手段と、基板手段から離間された隆起電気接点の第1のセットを提供するための第1のプラットフォーム手段であって、隆起電気接点の第1のセットを基板手段に電気的に接続するために第1のプラットフォーム手段を貫通して延在する第1の導電手段を含む、第1のプラットフォーム手段と、基板手段から離間された隆起電気接点の第2のセットを提供する第2のプラットフォーム手段であって、隆起接点の第2のセットを基板手段に電気的に接続するために第2のプラットフォーム手段を貫通して延在する第2の導電手段を含む、第2のプラットフォーム手段と、それぞれがある量のデータを記憶するための記憶手段のスタックであって、基板手段上で第1のプラットフォーム手段と第2のプラットフォーム手段との間に位置付けられ、隆起電気接点の第1のセットに電気的に接続された第1の記憶手段、及び隆起電気接点の第2のセットに電気的に接続された第2の記憶手段を含む、記憶手段のスタックとを含む、半導体デバイスパッケージがある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
前述の概要、並びに以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むときによりよく理解されるであろう。本開示を説明する目的で、現在好ましい実施形態が図面に示されており、同様の参照番号が全体を通して同様の要素を示す。しかしながら、本開示の態様は、異なる形態で具現化することができ、したがって、本明細書に記載の例示される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではないことに留意されたい。添付の図面に示される要素は、必ずしも縮尺どおりに描かれているわけではなく、むしろ、その中の主題の重要な特徴を強調するために誇張されている場合がある。更に、図面は、開示された実施形態の理解に必ずしも必要とされない要素を省略することによって簡略化されている場合がある。
【0012】
図面は以下のとおりである。
【
図1A】本開示の例示的な実施形態による、ダイスタックアップ及びプラットフォームを有する半導体デバイスパッケージの一部の側面断面図である。
【
図2】本開示の別の例示的な実施形態による、ダイスタックアップ及びプラットフォームを有する半導体デバイスパッケージの一部の側面断面図である。
【
図3】本開示の別の例示的な実施形態による、ダイスタックアップ及びプラットフォームを有する半導体デバイスパッケージの一部の側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本主題は、ここで、代表的な実施形態が示されている添付の図を参照して、以下でより完全に説明される。しかしながら、本主題は、異なる形態で具現化され得、本明細書に記載の実施形態に限定されるとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、当該技術分野のスキルの1つを説明し、可能にするために提供されている。
【0014】
添付の図面に示される例示的な実施形態の完全な理解を提供するために、多数の詳細が本明細書で説明される。しかしながら、いくつかの実施形態は、特定の詳細のいずれも伴わずに実践されてもよく、特許請求の範囲は、特許請求の範囲に具体的に記載される特徴及び態様によってのみ限定される。更に、周知の方法、構成要素、及び回路は、本明細書で説明される実施形態の関連する態様を不必要に不明瞭にしないように、網羅的に詳細に説明されていない。
【0015】
図1A~
図1Bを参照すると、本開示の例示的な実施形態による、概して100で指定される半導体デバイスパッケージの一部が示されている。半導体デバイスパッケージ100、又は略してパッケージ100は、基板102と、半導体ダイのスタック104と、第1のプラットフォーム106と、第2のプラットフォーム108とを含み得る。パッケージ100は、限定はしないが、システムインパッケージ(SiP)、記憶デバイス(例えば、セキュアデジタル(SD)カード又はマルチメディアカード(MMC))など、任意のタイプの半導体デバイスパッケージであり得る。いくつかの実施形態では、半導体ダイのスタック104は、メモリダイのスタックであり得る。メモリダイのスタック104に含まれるメモリダイは、NANDメモリダイであり得る。スタック104に含まれるメモリダイは、概して、ある量の電荷を記憶する(例えば、データ記憶量を提供する)ように構成された記憶手段であり得る。いくつかの実施形態では、パッケージ100は、スタック104に含まれる半導体ダイへの及び半導体ダイからの信号(例えば、電力、接地、IO信号)のルーティングを制御するように構成されたコントローラ(図示せず)を含み得る。いくつかの実施形態では、コントローラ(図示せず)は、特定用途向け集積回路(ASIC)、又は任意の他のタイプのコントローラであり得る。コントローラは、基板102に電気的に接続され得る。いくつかの実施形態では、成形コンパウンド(図示せず)が、少なくともダイスタック104、第1のプラットフォーム106、及び第2のプラットフォーム108を封入し得る。成形コンパウンドは、例えば、エポキシ成形コンパウンド(EMC)又は当該技術分野で知られている他の封入材料を含み得る。
【0016】
基板102は、パッケージ100の機械的基礎支持体及び/又はパッケージ内に収容された半導体ダイのスタック104へのアクセスを提供する電気的インターフェースであり得る。電気的インターフェースは、導電性(例えば、銅)トレース、接地層、及び/又は電力層を使用してデータをルーティングするための少なくとも1つの層を含む、基板102内の複数の金属層を含み得る。半導体ダイのスタック104及びプラットフォーム106、108は、基板102の上部平坦面110上に実装され得る。いくつかの実施形態では、半導体ダイのスタック104、第1のプラットフォーム106、及び第2のプラットフォーム108は、基板102の上部平坦面110から(例えば、図面に示されるように上方向に)延在し得る。半導体ダイのスタック104は、第1のプラットフォーム106と第2のプラットフォーム108との間の基板102上に位置付けられ得る。例えば、いくつかの実施形態では、第1のプラットフォーム106は、基板102上に位置付けられ、スタック104から離間されており、第2のプラットフォーム108は、基板102上で第1のプラットフォーム106の反対側に位置付けられ、スタック104から離間され得る。このようにして、スタック104の対向する側部から離間されたプラットフォーム(例えば、プラットフォーム106、プラットフォーム108)があり得る。
【0017】
半導体ダイのスタック104は、基板102上の第1の(底部)ダイを含む複数の半導体ダイを含み得、各後続のダイは、隣接するダイの上に積み重ねられている。例えば、
図1A~
図1Bに示すように、スタック104は、互いに積み重ねられた12個の半導体ダイ104a~104lを含む。いくつかの実施形態では、スタック104に含まれる各メモリダイは、隣接するメモリダイから縦方向にオフセットされている。例えば、スタック104は、互い違いにされたメモリダイのスタックであり得、スタック104に含まれるメモリダイは、各メモリダイの側壁が隣接するメモリダイの対応する側壁からオフセットされている互い違いにされた階段状パターンを形成する。したがって、スタック104に含まれる各メモリダイは、ダイボンドパッド110の対応するセットが位置付けられている、隣接するメモリダイによって覆われていない露出した上面を有し得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、半導体ダイ104a~104lは、中央積層パターン又は並列積層パターンで配置される。いくつかの実施形態では、半導体ダイ104a~104lは、異なる軸(軸線は図示せず)に沿って位置合わせされたサブスタックを形成し得る。これらの軸は、基板102の上部平坦面110に対して斜めに配向され得る。例えば、半導体ダイ104a~104dはダイの第1のサブスタックを形成し得、半導体ダイ104e~104hはダイの第2のサブスタックを形成し得、半導体ダイ104i~104lはその第3のサブスタックを形成し得る。それぞれのサブスタックに含まれる各ダイの中心点は、概して軸(図示せず)に沿って位置付けられ得る。第2のサブスタックの軸は、第1及び第3のサブスタックの軸と交差し得る。第1及び第3のサブスタックの軸は、概して平行であり、互いにオフセットされ得る。図が乱雑にならないように軸は図示されていないが、それぞれの軸は、上述のサブスタックに含まれる各ダイのほぼ中心点を通って延在するように図示され得ることを理解されたい。いくつかの実施形態では、半導体ダイ104a~104lの異なるサブスタックは、代替的に、異なるメモリチャネル(例えば、第1、第2、及び第3のメモリチャネル)と称され得る。いくつかの実施形態では、サブスタックの半導体ダイは、互いに電気的に接続され得るが、1つのサブスタックの半導体ダイは、異なるサブスタックの半導体ダイから電気的に絶縁され得る。他の実施形態では、1つのサブスタックの半導体ダイは、異なるサブスタックの半導体ダイに電気的に接続され得る。いくつかの実施形態では、半導体ダイの各サブスタックは、例えば、少なくとも4つの半導体ダイを含み得る。いくつかの実施形態では、半導体ダイのスタック104は、8つ以上の半導体ダイを含み得る。いくつかの実施形態では、半導体ダイのスタック104は、少なくとも12個の半導体ダイを含む。いくつかの実施形態では、半導体ダイのスタック104は、少なくとも16個の半導体ダイを含む。
【0019】
第1のプラットフォーム106及び第2のプラットフォーム108はそれぞれ、半導体ダイ104a~104lのうちの1つ以上と基板102との間の電気的接続を容易にするために、基板102の上部平坦面110から離間された1つ以上の隆起面を提供するように構成され得る。以下で更に説明されるように、いくつかの実施形態では、第1のプラットフォーム106及び/又は第2のプラットフォーム108は、2つ以上の階層又は「段」を含み得、各段は、基板102の上部平坦面110から所定の距離だけ離間される別個の隆起面(「段差面」)を提供する。いくつかの実施形態では、第1のプラットフォーム106及び第2のプラットフォーム108は、異なる数の段又は同じ数の段を有し得る。いくつかの実施形態によれば、単一プラットフォームの各段差面は、基板102の上部平坦面110から測定される、異なる高さを有し得る。したがって、いくつかの実施形態では、プラットフォームの段差面は、互いに垂直方向にオフセットされ得る。更に、段差面はまた、互いに水平方向にもオフセットされ得る。例えば、いくつかの実施形態では、より高い段差面は、より低い段差面と比較して、半導体スタック104から水平方向に更に離間され得る。いくつかの実施形態では、第1のプラットフォーム106及び第2のプラットフォーム108はそれぞれ、基板102の上部平坦面110から測定される同じ高さに1つ以上の段を有し得る。段差面は、いくつかの実施形態では、互いに、及び基板102の上部平坦面110にほぼ平行であり得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、第1及び第2のプラットフォーム106、108をそれぞれ貫通して延在する複数の貫通ビア112がある。いくつかの実施形態では、各貫通ビア112は、段差面のうちの1つから基板102まで延在して、プラットフォーム106、108のうちの1つを貫通する導電性経路を提供し得、各貫通ビア112は、基板102の上部平坦面110にほぼ垂直方向に配向され得る。いくつかの実施形態では、プラットフォーム106、108のうちの1つの段は、複数の貫通ビア112を含み得る。貫通ビア112は、半導体ダイ104a~104lのうちの1つ以上と基板102との間の電気通信を確立するように構成され得る。貫通ビア112は、基板102に電気的に接続され得る。いくつかの実施形態では、貫通ビア112は、それぞれのプラットフォーム106、108内に埋め込まれており、基板102に電気的に接続されることができるように一端で露出している。
【0021】
いくつかの実施形態では、プラットフォーム106、108は、それらを貫通して延在する貫通ビア112の必要とされる直径を最小化及び/又は低減するように構成されている。各プラットフォーム106、108は、互いに積み重ねられた1つ以上のセクションから形成され得る。プラットフォーム106、108の各セクションは、導電層109及び誘電層111から構成され得る。いくつかの実施形態によれば、誘電層111は、例えば、有機材料、基板102と同じ材料、及び/又はセラミック材料から作製され得る。それぞれのセクションの導電層109及び誘電層111は、接着剤又は当業者に知られている任意の他の固定手段を介して互いに固定的に結合され得る。このようにして、各プラットフォーム106、108は、交互の一連の導電層109及び誘電層111から形成され得る。例えば、各プラットフォーム106、108は、第1の導電層109、第1の導電層109の上部に取り付けられた誘電層111、誘電層111の上部に直接取り付けられた第2の導電層109などから形成され得る。いくつかの実施形態では、導電層109は、層間の信号の再分配を可能にし、ビア112を接続する。いくつかの実施形態では、導電層109は、互いに電気的に絶縁及び/又は離間された複数の導電性トレースから構成され得る。いくつかの実施形態では、ビア112は、一連の電気的に接続されたサブビアを含み得、各サブビアは、隣接する導電層109間に延在する。一連の電気的に接続されたサブビアは、互い違いに、ほぼ直線状に、又はそれらの組み合わせで配置され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の受動構成要素(例えば、抵抗器、コンデンサ、インダクタ)が、プラットフォーム106、108上に実装され、貫通ビア112によって基板102に電気的に接続され得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、それぞれのプラットフォーム106、108に含まれるセクションの数は、上記プラットフォーム106、108の所望の高さに依存し得る。例えば、第1のプラットフォーム106は、互いに積み重ねられた5つのセクションから形成され得、第2のプラットフォーム108は、3つのセクションから形成され得、その結果、第1のプラットフォーム106の全高は、第2のプラットフォーム108の全高よりも大きくなる。いくつかの実施形態では、各導電層109の垂直方向の厚さは概ね同じであり得、各誘電層111の垂直方向の厚さもまた概ね同じであり得る。いくつかの実施形態では、最上部の誘電層111は、その直下に位置付けられた誘電層111の垂直方向の厚さよりも小さい又は大きい垂直方向の厚さを有し得る。導電層109及び誘電層111から構成されている一連のセクションを提供することによって、それらを貫通して延在する貫通ビア1112の必要とされる直径は、最小化及び/又は低減され得る。例えば、プラットフォーム106、108が誘電材料の連続片から形成される場合、それらを通過する貫通ビア112の必要とされる直径は、隣接する誘電層111の間に導電層109がある場合よりも大きくなり得る。いくつかの実施形態では、貫通ビア112の直径は、約2ミクロン~約20ミクロンであり得る。いくつかの実施形態では、貫通ビア112の直径は、約10ミクロンであり得る。
【0023】
それぞれの第1及び第2のプラットフォーム106、108に結合され、半導体ダイのスタック104と貫通ビア112との間の電気通信を容易にするように構成された1つ以上のボンドパッド114があり得る。いくつかの実施形態では、ボンドパッド114は、第1及び第2のプラットフォーム106、108の表面に露出しており、各ボンドパッド114は、貫通ビア112のうちの1つ以上に電気的に接続されている。各ボンドパッド114は、それぞれの第1及び第2のプラットフォーム106、108の段差面に露出し得る。例えば、第1のプラットフォーム106は、第1の段差面106a、第2の段差面106b、及び第3の段差面106cを含み得る。第1、第2、及び第3の段差面106a~106cのうちの1つ以上に露出したボンドパッド114があり得、少なくとも1つの貫通ビア112がボンドパッド114の各々に電気的に接続されている。いくつかの実施形態では、第1、第2、及び第3の段差面106a~106cに露出した1つ以上のボンドパッド114がある。いくつかの実施形態では、第1、第2、及び/又は第3の段差面106a~106cは、それぞれの段差面上に1つ以上の列で配置されたボンドパッド114のセットを含む。第2のプラットフォーム108は、第1の段差面108a、第2の段差面108b、及び第3の段差面108cを含み得る。第1、第2、及び第3の段差面108a~108cのうちの1つ以上に露出した追加のボンドパッド114があり得、少なくとも1つの貫通ビア112がそれらに電気的に接続されている。いくつかの実施形態では、第2及び第3の段差面108b~108cに露出したボンドパッド114がある。いくつかの実施形態では、第1の段差面108aは省略され得る。それぞれの段差面106a~106c及び/又は段差面108a~108cに露出したボンドパッド114は、少なくとも1つの方向において互いにほぼ位置合わせされ得る。例えば、第3の段差面106cに露出したボンドパッド114は、ほぼ直線又は単一列に沿って配列され得る。他の実施形態では、ボンドパッド114は、2つの平行線又は2つの列に沿って配置され得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、単一のボンドパッド114に電気的に接続された2つ以上の貫通ビア112があり得る。例えば、
図1Bに示すように、第1のプラットフォーム106の第3の段差面106cに露出した単一のボンドパッド114に電気的かつ機械的に接続された3つの貫通ビア112がある。いくつかの実施形態では、1つ以上のボンドパッド114は、それに電気的に接続された、1つ以上の他のボンドパッド114とは異なる数の貫通ビア112を有し得る。例えば、第2のプラットフォーム108の第3の段差面108cに露出したボンドパッド114は、それに電気的に接続された単一の貫通ビア112を有し得るが、第1のプラットフォーム106の第3の段差面106cに露出したボンドパッド114は、それに電気的に接続された3つの貫通ビア112を有する。
【0025】
スタック104に含まれる半導体ダイのうちの1つ以上を、それぞれ第1及び第2のプラットフォーム106、108を貫通して延在する貫通ビア112に電気的に接続する複数のボンドワイヤ116があり得る。例えば、半導体ダイ104c~104d、及び104i~104lを、第1のプラットフォーム106を貫通して延在する貫通ビア112に電気的に接続するボンドワイヤ116の第1のセットがあり得、半導体ダイ104e~104hを、第2のプラットフォーム108を貫通して延在する貫通ビア112に電気的に接続するボンドワイヤ116の第2のセットがあり得る。ボンドワイヤ116は、それぞれのボンドパッド114と、それぞれの半導体ダイの表面に露出したダイボンドパッド115とに電気的に接続され、それらの間に延在し得る。このようにして、ボンドワイヤ116は、それぞれの半導体ダイ(例えば、半導体ダイ104a~104lのうちの少なくとも1つ)を、それぞれのボンドパッド114に電気的に接続された1つ以上の貫通ビア112に電気的に接続し得る。ボンドパッド114及びダイボンドパッド115は、導電性材料から構成され得る。いくつかの実施形態では、ボンドパッド114のピッチP1は、ダイボンドパッド115のピッチP2より小さいものであり得る。いくつかの実施形態では、ピッチP1は、ピッチP2の少なくとも半分である。いくつかの実施形態では、ピッチP2は、約80ミクロン~約120ミクロンである。いくつかの実施形態では、ピッチP1は、約80ミクロン~約120ミクロンである。
【0026】
いくつかの実施形態では、半導体ダイは、ボンドワイヤ116を介して、基板102に対する半導体ダイの位置に高さにおいて最も近い段差面上に位置するボンドパッド114に電気的に接続され得る。いくつかの実施形態では、スタック104内の異なる半導体ダイからのダイボンドパッド115が、ボンドワイヤ116を介して、同じ段差面上の異なるボンドパッド114に接続され得る。いくつかの実施形態では、特定の段差面は、スタック104内の2つの隣接する半導体ダイに接続するボンドパッド114を含み得る。例えば、
図1A及び
図1Bに示されるように、半導体ダイ104c及び104dからのダイボンドパッド115は、第1の段差面106a上のボンドパッド114に接続し得、半導体ダイ104i及び104jからのダイボンドパッドは、第2の段差面106b上のボンドパッド114に接続し得、半導体ダイ104k及び104lからのダイボンドパッド115は、第3の段差面106c上のボンドパッド114に接続し得る。一方、この図示された例を続けると、半導体ダイ104e及び104fからのダイボンドパッドは、第2のプラットフォーム108の第2の段差面108b上のボンドパッド114に接続し得、半導体ダイ104g及び104hからのダイボンドパッドは、第2のプラットフォーム108の第3の段差面108c上のボンドパッド114に接続し得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、スタック104の底部に又はその近くに位置付けられている特定の半導体ダイは、第1及び第2のプラットフォーム106、108上ではなく、基板102上のボンドパッドに直接接続され得る。例えば、いくつかの実施形態では、基板102に電気的に接続された1つ以上の基板ボンドパッド118がある。基板ボンドパッド118は、基板102の電気的インターフェースに電気的に接続され得る。したがって、基板ボンドパッド118は、複数の電気信号を送受信するための電気接点手段のセットとして機能し得る。いくつかの実施形態では、基板ボンドパッド118は、基板102に電気的に接続され、基板102の上面110上に直接実装される。いくつかのそのような実施形態では、ボンドパッド114とは異なり、基板ボンドパッド118は、第1又は第2のプラットフォーム106、108上に位置付けられず、基板ボンドパッド118は、貫通ビア112に接続されない。いくつかの実施形態では、基板ボンドパッド118は、プラットフォーム(例えば、第1のプラットフォーム106)とメモリダイのスタック104との間に位置付けられている。基板ボンドパッド118をスタック104に含まれる少なくとも1つの半導体ダイに電気的に接続するボンドワイヤ116があり得る。例えば、いくつかの実施形態では、スタック104の最下部の半導体ダイ(例えば、半導体ダイ104a)をそれぞれの基板ボンドパッド118に電気的に接続するボンドワイヤ116がある。いくつかの実施形態では、スタック104に含まれる2つの最下部の半導体ダイは、対応するボンドワイヤ116によって基板ボンドパッド118に電気的に接続される。例えば、半導体ダイ104a及び104bの各々は、それぞれの基板ボンドパッド118に、それらの間に延在するボンドワイヤ116によって電気的に接続され得る。
【0028】
いくつかの実施形態では、プラットフォーム106、108に含まれる異なる段差面の総数は、スタック104内の半導体ダイの数の半分であり得る。いくつかの実施形態では、プラットフォーム106、108に含まれる異なる段差面の総数は、スタック104内の半導体ダイの数の少なくとも半分であり得る。いくつかの実施形態では、プラットフォーム106、108に含まれる異なる段差面の総数は、スタック104内の半導体ダイの数の半分又は少なくとも半分から、1を引いた数であり得る。いくつかの実施形態では、プラットフォーム106、108に含まれる異なる段差面の総数は、ダイスタック104に含まれるサブスタックの数に等しい又はそれ未満であり得る。例えば、
図1A~
図1Bでは、3つのサブスタックがあり、各プラットフォーム106、108の段差面の総数はそれぞれ3である。
【0029】
いくつかの実施形態では、基板102の上方に異なる高さで離間された段差面を有するプラットフォーム106、108を提供することによって、それぞれの段差面とスタック104に含まれる半導体ダイとの間に延在するボンドワイヤ116の長さは、低減又は最小化及び/又は低減され得る。例えば、スタック104に含まれる半導体ダイのうちの1つ以上を第1及び第2の貫通ビア112a、112bに電気的に接続する第1及び第2のボンドワイヤ116a、116bがあり得る。第1のボンドワイヤ116aは、第1の貫通ビア112aに、及びこの例では半導体ダイ104cである、第1の半導体ダイに電気的に接続され得る。この例に更に付け加えると、第2のボンドワイヤ116bは、第2の貫通ビア112bに、及びこの例では半導体ダイ104eである、第2の半導体ダイに電気的に接続され得る。このようにして、半導体ダイ104c及び104eは、ボンドワイヤ116a、116b及び貫通ビア112a、112bを介して基板102と電気的に連通し得る。したがって、第1及び第2のボンドワイヤ116a、116bの長さは、半導体ダイを基板102に直接接続するのに必要なボンドワイヤの長さよりも短い。
【0030】
ボンドワイヤのインダクタンスは、ワイヤの長さとともに増加する(例えば、ボンドワイヤが長くなるにつれて、そのワイヤのインダクタンスが大きくなる)。インダクタンスが増加すると、電気信号(例えば、電力信号、接地信号、I/O信号)中のノイズも増加する。しかしながら、ボンドワイヤ116と概ね同じ長さを有する貫通ビア112は、ボンドワイヤ116のインダクタンスよりも低いインダクタンスを有し得る。したがって、ボンドワイヤ116を、基板102からプラットフォーム106、108を貫通して上方に延在する貫通ビア112に電気的に接続することによって、ボンドワイヤ116の必要とされる長さが最小化及び/又は低減され、それによって総インダクタンスが低減され、シグナルインテグリティが改善される(例えば、信号ノイズが低減される)。
【0031】
いくつかの実施形態では、ボンドワイヤ116の最小の必要とされる長さは、プラットフォーム106、108又はその段差面106a~106c、108a~108cの高さに直接関連し得る。例えば、第1のボンドワイヤ116aの長さは、第1の段差面106aの高さH1(例えば、基板102の上面110から段差面106aまでの距離)に直接関連し得る。したがって、第1の段差面106aの高さH1は、第1のボンドワイヤ116aの長さが最小化及び/又は低減されるように選択され得る。いくつかの実施形態では、段差面106a~106c、108a~108cの高さは、対応するボンドワイヤ116が接続されている、スタック104上の最下部の対応する半導体ダイの高さ以下である。例えば、第1のボンドワイヤ116aは、第1の段差面106aと第1の半導体ダイ104cとの間に延在する。また、第1の段差面106aから半導体ダイ104dまで延在する別のボンドワイヤ116があり、半導体ダイ104dは、半導体ダイ104cの上部に直接実装されている。したがって、第1の段差面106aに関連して、スタック上の最下部のダイは、この例では、対応するボンドワイヤ(例えば、ボンドワイヤ116a)が接続されている、第1の半導体ダイ104cである。更なる例として、第2の段差面106bに関連して、半導体ダイ104iは、対応するボンドワイヤ116が接続されている、スタック上の最下部の半導体ダイ104であり得る。第1の段差面106aは、半導体ダイ104cの高さH2以下の高さH1を有し得る。他の実施形態では、高さH1は高さH2の+/-約10%であり得る。いくつかの実施形態では、高さH1は、約0.75*H2~約0.95*H2である。
【0032】
いくつかの実施形態では、本開示の半導体デバイスパッケージ100は、電気的短絡回路が発生するリスクを低減するように構成されている。例えば、基板102に電気的に接続され、第1のプラットフォーム106を貫通して延在する第3の貫通ビア112cがあり得る。第3の貫通ビア112cは、第2の段差面106bに露出したボンドパッド114に電気的に接続され得る。第3の貫通ビア112cは、第3のボンドワイヤ116cに電気的に接続され得、第3のボンドワイヤ116cは、スタック104上の第3の半導体ダイ(この例では半導体ダイ104i)に電気的に接続され得る。第3のボンドワイヤ116cの少なくとも一部は、第1のボンドワイヤ116a及び/又は第2のボンドワイヤ116bから(例えば、垂直上方に)離間され得る。いくつかの実施形態では、第3のボンドワイヤ116cの全体が、第1のボンドワイヤ116aの上方に位置付けられている。したがって、第1のプラットフォーム106の第1の段差面106aと第2の段差面106bとの間の距離は、第1のボンドワイヤ116aと第3のボンドワイヤ116cとの間の垂直オフセットを提供し得る。このようにして、ボンドワイヤ116a、116cは互いに直接接触しなくなり得、ボンドワイヤ116a、116c間で電気的短絡が生じるリスクが低減され得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、本開示の半導体デバイスパッケージ100は、ダイスタック104又はその任意のサブスタックに含まれる最上部のダイへの負荷(例えば、電力、アンペア)の量を低減するように構成されている。例えば、
図1A~
図1Bに示すように、各半導体ダイ104a~104lに接続されたボンドワイヤ116の単一のセットがある。ボンドワイヤ116は、スタック104上の1つ以上の隣接する半導体ダイに接続するワイヤループを含まなくてもよい。このようにして、スタック上の複数のダイに電気的に接続されたボンドワイヤの長さが増加することによって引き起こされるインダクタンスの増加が低減され、それによって、そのボンドワイヤに接続された最上部のダイが受ける負荷が除去されるか、又は少なくとも低減される。例えば、各ダイ104a~104lは、対応するダイ104a~104lのみに接続されたボンドワイヤ116を有し得、その結果、各ボンドワイヤ116は、複数のダイ(例えば、2~8個のダイ)に負荷を伝達する従来のダイスタック内のボンドワイヤとは対照的に、対応するダイ104a~104lの負荷のみを伝達する。
【0034】
第1及び第2のプラットフォーム106、108と、それらを貫通して延在する貫通ビア112と、それらに電気的に接続されたボンドワイヤ116とを提供することによって、本開示の半導体デバイスパッケージ100は、上述のように、パワー及びシグナルインテグリティを改善し、スタック104の最上部のダイへの負荷を低減し、電気的短絡回路が発生するリスクを低減するように構成され得る。
【0035】
図2を参照すると、本開示の例示的な実施形態による、概して200で指定される半導体デバイスパッケージの別の実施形態が示されている。半導体デバイスパッケージ200は、パッケージ200がスタック204上の2つの隣接する半導体ダイを電気的に接続するボンドワイヤ216を含み得ることを除いて、
図1A~
図1Bに関して上述したパッケージ100と概して同じであり得る。半導体デバイスパッケージ200は、基板102と概して同じである基板202と、スタック104と概して同じである半導体ダイ204a~204lのスタック204と、プラットフォーム106と概して同じである第1のプラットフォーム206と、プラットフォーム106と概して同じである第2のプラットフォームとを含み得る。貫通ビア212に電気的に接続された第1のボンドワイヤ216aがあり得る。第1のボンドワイヤ216aは、パッケージ200のボンドワイヤ216aが第1の半導体ダイ204cに、及び隣接する半導体ダイ204dに電気的に接続されるという点で、第1のボンドワイヤ116aとは異なり得る。このようにして、パッケージ200は、パッケージ100よりも少ない貫通ビア212を含み得る。例えば、各貫通ビア212は、2つの隣接する半導体ダイ(例えば、ダイ204c及び204d、ダイ204e及び204f、ダイ204g及び204h、ダイ204i及び204j、並びにダイ204k及び204l)に電気的に接続されている対応するボンドワイヤ216に電気的に接続され得る。したがって、必要とされる貫通ビア212の数は、パッケージ100と比較して低減され得る。
【0036】
図3を参照すると、本開示の例示的な実施形態による、概して300で指定される半導体デバイスパッケージの別の実施形態が示されている。半導体デバイスパッケージ300は、パッケージ300がスタック304上の少なくとも2つの隣接する半導体ダイに電気的に接続されたボンドワイヤ316を含み得ることを除いて、
図1A~
図1Bに関して上述したパッケージ100と概して同じであり得る。半導体デバイスパッケージ300は、基板102と概して同じである基板302を含み得る。半導体デバイスパッケージ300は、スタック304がスタック104よりも多くのダイ(例えば、16個のダイ)を含むことを除いて、スタック104と概して同じである半導体ダイ304a~304pのスタック304を含み得る。この例では半導体ダイ304iである、第1の半導体ダイを、第1のプラットフォーム306を貫通して延在する貫通ビア312に電気的に接続する第1のボンドワイヤ316aがあり得る。第1のプラットフォーム306は、より少ない段差面を含み得ることを除いて、第1のプラットフォーム106と同様であり得る。例えば、第1のプラットフォーム306は、単一の段差面を含む。第1のボンドワイヤ316aは、第1の半導体ダイ304i及び少なくとも2つの隣接する半導体ダイに電気的に接続され得る。例えば、
図3に示されるように、第1のボンドワイヤ316aは、ダイ304i~304lに電気的に接続される。いくつかの実施形態では、第1のボンドワイヤ316aは、スタック304に含まれる半導体ダイのサブスタックに電気的に接続される。例えば、半導体ダイ304a~304dは第1のサブスタックを形成し得、ダイ304e~304hは第2のサブスタックを形成し得、ダイ304i~304lは第3のサブスタックを形成し得、ダイ304m~304pは第4のサブスタックを形成し得る。各サブスタック内の半導体ダイは、互いに電気的に接続され得る。第1、第2、第3、及び第4のサブスタックの各々は、対応する貫通ビア312に電気的に接続された対応するボンドワイヤ316に電気的に接続され得る。このようにして、半導体デバイスパッケージ300は、パッケージ100及び/又はパッケージ200よりも少ない貫通ビア312を含み得る。いくつかの実施形態では、半導体ダイ304a~304dを含む最下部の第1のサブスタックは、プラットフォーム306又は308内の貫通ビア312にではなく、ボンドワイヤを介して基板に直接接続され得る。いくつかの実施形態では、プラットフォーム306、308に含まれる異なる段差面の総数は、スタック304内の半導体ダイのサブスタック数又は少なくともサブスタック数であり得る。いくつかの実施形態では、プラットフォーム306、308に含まれる異なる段差面の総数は、スタック304内の半導体ダイのサブスタック数又は少なくともサブスタック数から、1を引いた数であり得る。
【0037】
その広範な発明概念から逸脱することなく、上に示され、説明された例示的な実施形態に変更を加えることができることが、当業者によって理解されるであろう。したがって、本発明は、示され、説明された例示的な実施形態に限定されないが、特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨及び範囲内の修正を網羅することを意図していることが理解される。例えば、例示的な実施形態の特定の特徴は、特許請求される発明の一部であってもなくてもよく、開示された実施形態の様々な特徴が組み合わされてもよい。「右」、「左」、「下」及び「上」という語は、参照される図面における方向を示す。本明細書に具体的に記載されない限り、「a」、「an」、及び「the」という用語は、1つの要素に限定されず、代わりに「少なくとも1つ」を意味するものとして読み取られるべきである。本明細書で使用される場合、「約」という用語は、言及された値の+/-10%を指し得る。例えば、「約9」は、8.1及び9.9を包含すると理解される。
【0038】
本発明の図及び説明の少なくとも一部は、本発明の明確な理解に関連する要素に焦点を合わせるために簡略化されており、一方、明確にするために、当業者が理解するであろう他の要素を削除することもまた、本発明の一部を含み得ることを理解されたい。しかしながら、そのような要素は当技術分野で周知であるので、かつ、それらは必ずしも本発明のより良い理解を容易にするわけではないので、そのような要素の説明は本明細書では提供されていない。
【0039】
更に、本発明の方法が、本明細書に記載のステップの特定の順序に依拠しない限り、ステップの特定の順序は、特許請求の範囲を制限するものとして解釈されるべきではない。本発明の方法に向けられたいかなる特許請求の範囲も、書かれた順序でのそれらのステップの実行に限定されるべきではなく、当業者は、ステップが変更され得、それでも本発明の趣旨及び範囲内に留まり得ることを容易に理解することができる。
【外国語明細書】