(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167092
(43)【公開日】2024-11-29
(54)【発明の名称】回路保護用大電流ターミナル
(51)【国際特許分類】
H01H 85/08 20060101AFI20241122BHJP
【FI】
H01H85/08
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024080855
(22)【出願日】2024-05-17
(31)【優先権主張番号】10-2023-0065049
(32)【優先日】2023-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.PYTHON
2.JAVA
3.JAVASCRIPT
4.SWIFT
(71)【出願人】
【識別番号】504474150
【氏名又は名称】スマート エレクトロニクス インク
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ジン,サン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ドン ホ
(72)【発明者】
【氏名】ユン,セン ス
【テーマコード(参考)】
5G502
【Fターム(参考)】
5G502AA10
5G502AA18
5G502AA20
5G502BA04
5G502BB01
5G502BB07
5G502BB08
5G502BB14
5G502BC03
5G502FF10
5G502JJ01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】エレメントの素材及び形状に基づいて抵抗値及び融点が決定されることにより、使用目的に基づいてエレメントを素材及び形状を組み合わせて汎用に活用可能な回路保護用大電流ターミナルを提供する。
【解決手段】回路保護用の大電流ターミナルが開示される。回路保護用大電流ターミナル100は、外部から電流が流れる第1端子110と、第1端子を介して流入した電流を外部に伝達する第2端子120。第1端子と第2端子との間に結合されたエレメント130と、2端子間の接続が短絡されるが、第1端子及び第2端子の厚さ以下に形成されることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から電流が流れる第1端子と
前記第1端子を介して流入される電流を外部に伝達する第2端子と、
前記第1端子と前記第2端子との間に結合されたエレメントと、を含み、
前記エレメントは、既設定された条件を超える電流が前記第1端子を介して流入される場合溶融されて前記第1端子と前記第2端子との間の接続を短絡させるが、前記第1端子と第2端子の厚さ以下に形成されることを特徴とする回路保護用大電流ターミナル。
【請求項2】
前記エレメントは、表面に既設定されたパターンが形成されるが、
前記パターンは、ライントリミングパターン、ダブルライントリミングパターン、円形ホールパターン、楕円形ホールパターン、及びZライントリミングパターンの内、いずれか1つで形成されることを特徴とする請求項1に記載の回路保護用大電流ターミナル。
【請求項3】
前記エレメントは、Eビーム溶接、熱間圧延接合、冷間圧延接合、及びレーザ溶接の内、いずれか1つの方法を介して第1端子と前記第2端子との間に結合されることを特徴とする請求項1に記載の回路保護用大電流ターミナル。
【請求項4】
前記エレメントは、
既設定された厚さに設けられる第1金属層と、
前記第1金属層の上面に設けられ、前記第1金属層と異種の素材から形成される第2金属層とを含むことを特徴とする請求項1に記載の回路保護用大電流ターミナル。
【請求項5】
前記第2金属層は、ディッピング (Dipping) めっき、金属溶融後の腫れ、金属溶融めっき、電気めっき、及び化学めっきの内、少なくとも1つの方法を介して前記第1金属層の上面に形成されるが、
前記第2金属層の融点が前記第1金属層の融点より低い場合、前記第1端子と前記第2端子との間の短絡時間を短縮させ、
前記第2金属層の融点が前記第1金属層の融点より高い場合、前記第1端子と前記第2端子との間の短絡時間を遅延させることを特徴とする請求項4に記載の回路保護用大電流ターミナル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子回路保護用ターミナルに関し、より詳細には、過電流が流れる場合、端子を短絡させて端子に接続された回路を過電流から保護する回路保護用大電流ターミナルに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電源機器の信頼性向上についての議論が続けられており、私たちの生活と密接な電子機器の絶え間ない事件事故に対してより信頼性の高い電子機器設計が必要であるという声が高まっている。
【0003】
このような安全部品で電子製品の回路内に非正常的な過電流または高温が発生される場合、電流の流れを短絡させるヒューズなどが開発された。
【0004】
一般的に、ヒューズは電気回路のための過電流保護装置として電力システムを保護し、特定の回路条件が引き起こされるとき回路と関連構成エレメントへの損傷を防止するために広く使用される。溶融可能なエレメント(fusible element) またはアセンブリがヒューズのターミナルエレメント間に結合され、特定の回路条件が引き起こされるときに溶融可能なエレメントまたはアセンブリが破壊され、溶融またはそうでなければ構造的に故障してヒューズターミナル間の電流経路を開放させる。したがって、ライン側回路(line side circuitry)はヒューズを介して負荷側回路(load side circuitry)から電気的に分離され、過電流条件から負荷側回路への損傷を防止することができる。
【0005】
しかし、電力システムが絶え間なく発展する変化の観点から、電気ヒューズなどの回路保護エレメントの改善が求められる。
【0006】
従来の過電流回路保護エレメントに対する技術文献としては、韓国登録特許第10-1179546号公報は、弾性部材を用いて過熱防護及び回路に過電流が流れるのを防止する繰り返し型ヒューズについて開示しており、韓国登録特許公報第10-1514956号は、電気的接続を遮断するためのソルダボール及び弾性体を用いて過熱及び過電流を遮断する複合ヒューズについて開示している。
【0007】
しかし、従来の回路保護エレメントは、使用範囲及び目的に応じて形状や構造が異なるため、最小限の生産設備を用いて汎用に製作することが難しいという問題があった。
【0008】
したがって、前述の問題を解決するために、電気回路を過電流から安全かつ迅速に保護することができ、汎用的に活用可能な回路保護用ターミナルを実現する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1179546号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、端子間に溶融可能なエレメントを含むが、エレメントの素材及び形状に基づいて抵抗値及び融点が決定されることにより、使用目的に基づいてエレメントを素材及び形状を組み合わせて汎用に活用可能な回路保護用大電流ターミナルを提供することにその目的がある。
【0011】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に限定されず、ここに言及されてない本発明が解決しようとする他の課題は、以下の記載から本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者にはっきりと理解され得る。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一実施形態に係る回路保護用大電流ターミナルは、外部から電流が流入する第1端子と、第1端子を介して流入した電流を外部に伝達する第2端子及び、第1端子と第2端子との間に結合されるエレメントを含み、エレメントは、既設定された条件を超える電流が第1端子を通って流入される場合溶融されて第1端子と第2端子との間の接続を短絡させるが、第1端子と第2端子の厚さ以下に形成されることを特徴とする。
【0013】
また、エレメントは表面に既設定されたパターンが形成されるが、パターンはライントリミングパターン、ダブルライントリミングパターン、円形ホールパターン、楕円形ホールパターン及びZライントリミングパターンの内、いずれか1つで形成されることを特徴とする。
【0014】
また、エレメントは、Eビーム(E-beam)溶接、熱間圧延接合、冷間圧延接合及びレーザ溶接の内、いずれか1つの方式を介して第1端子と第2端子との間に結合されることを特徴とする。
【0015】
また、エレメントは、既設定された厚さ設けられる第1金属層と第1金属層の上面に設けられ、第1金属層と異種の素材から形成される第2金属層を含むことを特徴とする。
【0016】
また、第2金属層は、ディッピング (Dipping) めっき、金属溶融後の腫れ、金属溶融めっき、電気めっき及び化学めっきの内、少なくともいずれか1つの方法を介して前記第1金属層上面に形成されるが、第2金属層の融点が第1金属層の融点より低い場合、第1端子と第2端子との間の短絡時間を短縮させ、第2金属層の融点が第1金属層の融点より高い場合、第1端子と第2端子との間短絡時間を遅らせることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係れば、本発明は端子間に溶融可能なエレメントを含むが、エレメントの素材及び形状に基づいて抵抗値及び融点が決定されることにより、使用目的に基づいてエレメントを素材及び形状を組み合わせて汎用に活用可能な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態に係る回路保護用大電流ターミナルの構成図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る回路保護用大電流ターミナルの構成図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る回路保護用大電流ターミナルのエレメントを説明するための図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る回路保護用大電流ターミナルのエレメントを説明するための図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る回路保護用大電流ターミナルのライントリミングパターンのエレメントの最大温度変化グラフである。
【
図6】本発明の一実施形態に係る回路保護用大電流ターミナルの円形ホールパターンのエレメントの最大温度変化グラフである。
【
図7】本発明の一実施形態に係る回路保護用大電流ターミナルのエレメント素材による最大温度を説明するためのグラフである。
【
図8】本発明の一実施形態に係る回路保護用大電流ターミナルのエレメント素材による温度上昇勾配を説明するためのグラフである。
【
図9】本発明の一実施形態に係る回路保護用大電流ターミナルのエレメント素材による抵抗値変化を説明するためのグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以上のような本発明に対する解決しようとする課題、課題の解決手段、発明の効果を含む具体的な事項は、以下に記載する実施形態及び図面に含まれる。本発明の利点及び特徴、及びそしてそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述される実施形態を参照すると明らかになる。
【0020】
本発明の権利範囲は、以下に説明する実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的要旨から逸脱しない範囲内で当該技術分野の通常の知識を有する者によって様々に変形実施することができる。
【0021】
以下、本発明である発明の名称は添付の
図1を参照して詳細に説明する。
【0022】
図1及び
図2は本発明の一実施形態に係る回路保護用大電流ターミナルの構成図であり、
図3及び
図4は本発明の一実施形態に係る回路保護用大電流ターミナルのエレメントを説明するための図である。
図5は、本発明の一実施形態に係る回路保護用大電流ターミナルのライントリミングパターンのエレメントの最大温度変化グラフであり、
図6は、本発明の一実施形態に係る回路保護用大電流ターミナルの円形ホールパターンのエレメントである。
図7は本発明の一実施形態に係る回路保護用大電流ターミナルのエレメント素材による最大温度を説明するためのグラフであり、
図8は本発明の一実施形態に係る回路保護用大電流ターミナルのエレメント素材による温度上昇勾配を説明するためのグラフであり、
図9は、本発明の一実施形態に係る回路保護用大電流ターミナルのエレメント材料による抵抗値変化を説明するためのグラフである。
【実施例0023】
<実施例1>
図1及び
図2を参照すると、本発明の一実施形態に係る回路保護用大電流ターミナル100は、第1端子110、第2端子120、及びエレメント130を含むことができる。
【0024】
前記第1端子110は外部から電流が流入する経路を提供し、前記第2端子120は前記第1端子110を介して流入された電流を外部に伝達する経路を提供し、 前記エレメント130は、前記第1端子110と前記第2端子120との間に結合され、既設定された条件に基づいて前記第1端子110と前記第2端子120との間を短絡させることができる。
【0025】
このとき、前記エレメント130は、Eビーム溶接、熱間圧延接合、冷間圧延接合、レーザ溶接の内、いずれか1つの方式を介して前記第1端子110と前記第2端子120との間に結合されることができる。
【0026】
一例として、前記エレメント130は、マンガニン(CuMnNi)、銅ニッケル(CuNi)、鉄クロム(FeCrAl)、ニクロム(NiCr)、ニッケル鉄(NiFe)などの素材で形成され得る。
【0027】
一方、
図3に示すように、前記エレメント130は、表面に既設定されたパターンが形成されるが、前記パターンは電流の流れを一次元的に妨害して温度上昇を誘導するライントリミングパターン310、前記ライントリミングパターン310より線路の長さを薄く長く形成してより改善された発熱を誘導するダブルライントリミングパターン320、並列に多数の円形ホールが形成され、構造的に安定した円形ホールパターン330、前記円形ホールパターン330を改善して前記エレメント130の幅が狭い場合、適用可能な楕円形ホールパターン340と線路が大角線に形成され、構造的に安定したZライントリミングパターン350の内、いずれか1つで形成され得る。
【0028】
さらに詳細には、前記エレメント130にパターンが加工されることにより、前記第1端子110に流入される電流の妨害が発生するようになり、それに応じて抵抗値が増加するようになる。したがって、高電流が前記第1端子110を介して印加される場合、前記エレメント110には発熱が発生され、前記発熱によってエレメント130が溶融され、前記第1端子110及び前記第2端子120間が短絡され得る。
【0029】
このとき、
図5及び
図6に示すように、前記エレメント130の表面に形成されるパターンが異なるように形成(パターン以外の他の条件は全て同じ)であっても、前記エレメント130の最大温度は抵抗値に基づいて決定され得る。
【0030】
すなわち、回路保護用大電流ターミナル100が用いられる回路等に基づいて、スペックに要求される抵抗値が決定され得、これにより使用可能な最大温度が決定され得る。
【0031】
図7を参照すると、前記エレメント130のパターン及び前記第1端子110を介して印加される電流の大きさを1,000Aに固定した状態で、前記エレメント130の素材を調節して最大温度を確認した結果、前記エレメント130の素材が抵抗材料であるマンガニン(CuMnNi)、銅ニッケル(CuNi)、鉄クロム(FeCrAl)、ニクロム(NiCr)、ニッケル鉄(NiFe)などの場合、前記エレメント130の素材が抵抗材料ではない。銅(Cu)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)などの場合よりさらに高い温度で使用可能であり、これによりさらに正確な抵抗値を形成することができる。
【0032】
また、
図8及び
図9に示すように、前記エレメント130の素材によって温度が上昇する傾きに差が生じるため、前記傾きに基づいて素材別短絡時間を算出することができ、前記エレメント130の素材に応じて抵抗値の変動が発生するため、抵抗値変動が発生する区間に対する印加電流及び時間に対する条件を算出することができる。
【0033】
したがって、回路の短絡時間を短縮させたり、遅延させることができる用途のエレメント条件を算出し、前記エレメント条件に基づいて回路保護用大電流ターミナル100を使用目的に合わせてオーダーメード回路保護素子を製造することができる。
【0034】
一方、前記エレメント130は、既設定された条件を超える電流(大電流)が前記第1端子110を介して流入される場合溶融されて前記第1端子110と前記第2端子120との間の接続を短絡させるが、前記第1端子110及び第2端子120の厚さ以下に形成され得る。
【0035】
すなわち、前記エレメント130が前記第1端子110及び前記第2端子120より薄い厚さに形成されることにより、速い熱伝導を誘導して前記第1端子110及び前記第2端子120間の短絡時間を短縮することもできる。
【0036】
したがって、前記回路保護用大電流ターミナル100の使用用途に応じて、前記エレメント130のパターン、厚さなどを調整して溶融時間を調整することもできる。
【0037】
一方、
図4に示すように、前記エレメント130は、既設定された厚さに設けられる第1金属層131及び前記第1金属層131の上面に設けられ、前記第1金属層131と、 異種の素材から形成される第2金属層132を含むことができる。
【0038】
このとき、前記第2金属層132が前記第1金属層131の上面に設けられることにより、前記エレメント130の短絡時間を短縮することができ、短絡時間散布を改善することができる効果を有する。
【0039】
一例として、第2金属層132は、融点2000℃以下の金属及び合金めっきである金、銀、錫、亜鉛、アルミニウム、ニッケル、白金、鉛などで設けることができる。
【0040】
さらに詳細には、前記第2金属層132は、ディッピング(Dipping)めっき、金属溶融後の腫れ、金属溶融めっき、電気めっき及び化学めっきの内、少なくともいずれか1つの方法を介して前記第1金属層131の上面に形成されるが、前記第2金属層132の融点が前記第1金属層131の融点よりも低い場合、前記第1端子110と前記第2端子120との間の短絡時間を短縮させ、前記第2金属層132の融点が前記第1金属層131の融点より高い場合、前記第1端子110と前記第2端子120との間の短絡時間を遅延させることができる。
【0041】
<実施例2>
一方、前記回路保護用大電流ターミナル100を含む回路保護システムは、少なくとも1つの温度センサと、前記ターミナル100に流入される電流と、前記ターミナルを介して出力される電流を測定する電流センサを含むセンサ部。前記温度センサを介して収集される温度情報に基づいて前記ターミナル100の
正常有無をモニタリングする第1のモニタリング部、前記電流センサを介して収集される電流データに基づいて前記ターミナル100の短絡有無を判断する第2モニタリング部を含むことができる。
【0042】
さらに詳細には、前記第1モニタリング部は、前記センサ部の温度センサから収集され
る温度データの信頼度を判断し、前記温度データの信頼度が既設定された第1基準値を超える場合、前記第2モニタリング部は前記ターミナル100に流入される電流と前記ターミナル100を介して出力される電流を比較して、前記ターミナル100の短絡有無を判断することができる。
【0043】
また、前記センサ部に設けられる少なくとも1つの温度センサを介して測定された温度が既設定された第2基準値を超える場合、前記回路保護システムに非正常的な発熱が発生したことと判断して前記回路保護システムに電源を供給する電源供給装置を非常停止させることもできる。
【0044】
一方、前記センサ部は、前記温度センサから既設定された第1基準半径内の同一センサを比較センサとして備え、前記第1モニタリング部は、前記測定センサ(温度センサ)及び前記比較センサから収集されたデータを受信するデータ受信部、前記測定センサから収集されたデータの測定値変化率が既設定された第1比率を超える時刻である比較対象時刻を抽出する時刻抽出部及び前記時刻抽出部を介して抽出された比較対象時刻を用いてセンサ故障確率STRを算出する誤り判定部を含むことができる。
【0045】
このとき、前記第1半径は、前記測定センサに近いほど比較するとき高い精度を有するが、前記測定センサの中心位置から10mm~500mm半径内の位置が理想的であり、前記第1比率は、25%~30%の比率を設定することができ、前記測定センサの種類と周囲環境に応じて、最小10%から最大90%まで設定が変更され得る。
【0046】
また、前記温度センサを介して測定されたセンシングデータ(温度データ)の測定値変化率を算出する方法は、前記温度センサを介して収集されたセンシングデータの時間範囲内のt2時刻に測定した測定値Tt2でta時間間隔のt1時刻に測定した測定値Tt1を差し引いた値にTt1測定値を分けて100を乗じて絶対値をとり、測定値変化率で算出することができる。
【0047】
一例として、ユーザ(管理者)端末を介して設定された時間間隔が2秒、現在測定センサである温度センサが動作した後、終了まで測定時間が総合2,000秒であり、1520秒で測定した測定値が25℃、1,518秒に測定した測定値が36.6℃の場合、測定値変化率は46.4%(100*(25-36.6)/25)と算出することができる。このとき、前記ユーザ端末を介して設定された割合が30%の場合、前記測定値変化率が30%を超えたため、1,518秒は比較対象時刻に抽出され得る。
【0048】
一方、前記時刻抽出部は、前記測定値変化率が既設定された割合を超える時刻が存在せず、抽出されない場合、センシングデータ内のn個の任意の時刻に対応するセンシングデータを比較対象時刻として抽出することができる。
【0049】
ここで、前記センシングデータ内のn個の時刻を抽出する方法は、プログラミング言語が適用されたプログラムを用いて抽出することができ、前記プログラミング言語はパイソン(python)、 ジャバ(Java)、C言語、C++、 ジャバ スクリプト(JavaScript)、ゴー(Go)、ルビー(Ruby)、スイフト(Swift)、コトリン(Kotlin)、PHP、C#(C Sharp)などを意味することができる。
【0050】
一例として、パイソンを用いてセンシングデータ内のランダムn個の時刻を抽出する方法は、ランダム(Random)モジュールとデートタイム(Datetime)モジュールを用いてセンシングデータ内センサが動作する時間範囲を設定した後、ランダムn個の時刻 時刻 を抽出したり、ナムパイ(Numpy)モジュールを用いられる。
【0051】
さらに、前記センシングデータ内のn個の時 時刻を抽出する別の方法は、フィッシャーイェッツ シャッフル(Fisher-Yates shuffle)アルゴリズムを前記センシングデータの時間範囲に適用して、センシングデータ内のn個の時刻をランダムに抽出することができる。
【0052】
一方、前記時刻抽出部で抽出されるn個の時刻において、nは、前記ユーザ端末を介して設定された運用環境に応じて変わり得る自然数を意味し、前記任意の時刻に対する意味は、センシングデータから収集された全時間の内、規則姓のないランダム(Random)形式で抽出した時刻であることを意味することができる。
【0053】
前記のような過程を介して、前記センサ部は、複数の測定センサから収集した測定値の集合であるセンシングデータを前記ユーザ端末にも伝送することができ、前記ユーザ端末を介して設定された時間間隔に対応して前記センシングデータの変化率が 既設定された変化率を超えない区間を「標準状態区間」に区分し、前記既設定の変化率を超える区間を「異常状態区間」に区分することができる。
【0054】
一方、前記誤り判定部は、下記<数式1>に従ってセンサ故障確率STRを算出することができる。
【0055】
【0056】
このとき、前記測定センサの効率偏差SEは、下記<数式2>に従って算出され、前記測定センサの平均効率は、下記<数式3>に従って算出され得る。
【0057】
【0058】
【0059】
このとき、前記<数式1>~<数式3>で言及されたn時刻は、前記時刻抽出部を介してカウントされた前記センシングデータの測定値変化率が既設定された割合を超える複数個の時刻または前記時刻抽出部を介してランダム抽出された時刻の個数を意味することができる。
【0060】
一例として、前記測定センサで設けられた第1温度センサと、前記第1温度センサと同じモデルであり、10mm半径内比較センサで設けられた第2温度センサが備えている状態で、前記センサ部は、前記第1温度センサの入出力電圧及び測定センサ内部の消費電流を測定することもある。
【0061】
このとき、前記測定センサから3つの時刻が抽出され、抽出された第1時刻乃至第3時刻の間供給された電圧が4.9V、5V、5Vであり、当該時刻において前記測定センサが1mA、0.9mA、1.1mAの 電流を消費し、10mV、9mV、11mVで出力されることと測定される場合、測定センサに供給される第1時刻での入力電力WIN1は0.0049W(4.9V * 0.001A)、第2時刻での入力電力WIN2は0.0045W(5V×0.0009A)、第3時刻における入力電力WIN3は0.0055W(5V×0.0011A)と計算することができる。また、前記測定センサから出力される第1時刻の出力電力Wout1は0.00001W(0.01V×0.001A)、第2時刻の出力電力WOUT2-は0.000081W(0.009V×0.0009A)、第3時刻の出力電力WOUT3は、0.0000121W(0.011V×0.0011A)として算出され得る。
【0062】
なお、前記測定センサの平均効率(SEav)は、前記<数式2>に基づいて0.2(100/3*(0.00001/0.0049+0.000081/0.0045+0.0000121/0.0055))であり、前記測定センサの製造会社で提供する初期効率(SEi)が0.2%の場合、測定センサの効率偏差(SE)は、前記<数式3>に基づいてゼロで算出することができる。
【0063】
前記測定センサの平均効率(SEav)は算出値が低いほど効率的なセンサであると判断し、前記測定センサの平均効率(SEav)は算出値が低いほど効率的なセンサであることと判断し、初期効率より算出値が高いほど、センサの電気的領域で故障確率が高いことと判断することができる。
【0064】
一方、前記測定センサの初期効率SEiが提供されない場合には、前記センサ部を介して既設定された条件で測定された効率を初期効率SEiに設定することもできる。
【0065】
また、前記第1温度センサ(測定センサ)の動作に応じたセンシングデータが0秒から2700秒まで収集されることができる。このとき、前記第1温度センサへの平均測定値が35℃であり、プログラムを通じてランダムに抽出された3つの時刻で測定される測定値が29℃(485秒)、35℃(1893秒)、41℃(2021) 秒)で抽出され得る。
【0066】
また、前記第1温度センサと同時に作動した第2温度センサ(比較センサ)から同じ時刻と各時刻で測定される測定値が30.1℃(485秒)、32.5℃(1893秒)、43℃(2021秒)のとき、前記第1温度センサの故障確率(STR)は、前記<数式1>に基づいて約5.33%(Min((|29-30.1|+|35-32.5|+|41-43|)/ (3*35)*100+0)、100)で算出され得る。
【0067】
さらに別の例として、前記誤り判定部は、前記測定センサと比較センサの距離による加重直を反映した下記<数式4>に従って、センサ故障確率STRを算出することもできる。
【0068】
【0069】
このとき、前記測定センサと比較センサの距離値加重直D-vは、前記ユーザ端末を介して設定される加重直に対応して適用され、前記加重直は変更され得る。
【0070】
前記のような過程を介して、前記誤り判定部は、前記データ収集部から収集されるセン 故障確率STRが既設定された割合を超える場合、前記ユーザ端末にセンサの故障点検お知らせ、交替お知らせなどを含む呼び出し信号を伝送する通信部をさらに含むことができる。
【0071】
ここで、前記センサ故障確率STRの既設定された割合は40%に設定され得、センサの種類と感度に応じて0~99%の間の割合にリセットされ得る。
【0072】
従って、前記のような本発明に係れば、端子間に溶融可能なエレメントを含むが、エレメントの素材及び形状に基づいて抵抗値及び融点が決定されることにより、使用目的に基づいてエレメントを素材及び形状を組み合わせて汎用として活用可能な回路保護用の大電流ターミナルが提供され得る。
【0073】
また、比較対象時刻を用いてセンサの故障を診断することにより、センサの誤り発生有無を正確に判断することができ、センサの正常動作が確認された状態でシステムを安定的に運営するように誘導する回路保護用大電流ターミナルを含む回路保護システムが提供され得る。
【0074】
以上のように本発明の一実施形態はたとえ限定された実施形態と図面によって説明されたが、本発明の一実施形態は前記説明された実施形態に限定されるものではなく、これは本発明が属する分野における通常の知識を有した者であればこのような記載から様々な修正及び変形が可能である。したがって、本発明の一実施形態は、以下に記載された特許請求の範囲によってのみ把握されるべきであり、これの均等または等価的変形のすべては本発明の思想の範囲に属する。