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特開2024-167220スペクトル再利用、省電力、および共存のためのチャネルアクセスインジケーション
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167220
(43)【公開日】2024-12-03
(54)【発明の名称】スペクトル再利用、省電力、および共存のためのチャネルアクセスインジケーション
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/0446 20230101AFI20241126BHJP
   H04W 72/1268 20230101ALI20241126BHJP
   H04W 72/23 20230101ALI20241126BHJP
   H04W 16/14 20090101ALI20241126BHJP
【FI】
H04W72/0446
H04W72/1268
H04W72/23
H04W16/14
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024127600
(22)【出願日】2024-08-02
(62)【分割の表示】P 2020563454の分割
【原出願日】2019-05-10
(31)【優先権主張番号】62/790,539
(32)【優先日】2019-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/669,569
(32)【優先日】2018-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】510030995
【氏名又は名称】インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アイヤー,ラクシュミー,アール.
(72)【発明者】
【氏名】リ,チン
(72)【発明者】
【氏名】マリー,ジョゼフ,エム.
(72)【発明者】
【氏名】アワディン,モハメド
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,グオドン
(72)【発明者】
【氏名】アジャクプレ,パスカル,エム.
(72)【発明者】
【氏名】ツァイ,アラン,ワイ.
(57)【要約】      (修正有)
【課題】新無線アンライセンス(NR-U)にチャネルアクセスインジケータを用いる方法および装置を提供する。
【解決手段】通信システムにおいて、方法は、UE1は、UE2より前にチャネルにアクセスして自身のチャネルアクセスインジケータ(CAI)を送信する。UE2は、カテゴリ4リッスンビフォートーク(CAT4LBT)の一部として、所定のしきい値を使用したクリアチャネル評価(CCA)によってチャネルの検知を開始し、そのランダムなバックオフ中にチャネルを検知し続けると、より高いエネルギーを検出し、CAIをリッスンして検出し、それをセル内送信として認識し、そのLBTしきい値を変更して、より高いしきい値で拡張センシングを続行し、エネルギーがこのしきい値内にある場合、周波数分割多重化(FDM)リソース内に、UE1の物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)と共にあるスケジュールされた自身のPUSCHを送信する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ、メモリ、および通信回路を備える装置であって、前記装置は、前記通信回
路を介してネットワークに接続され、前記装置は、前記装置の前記メモリに格納され、前
記装置の前記プロセッサによって実行されたときに、前記装置に
無線ネットワークアクセスポイント(次世代ノードB(Next Generation Node-B:g
NB))から、トランスミッターの残りのチャネル占有時間(Channel Occupancy Time
:COT)を示すチャネルアクセスインジケータ(CAI)を受信することと、
前記CAIを受信すると、少なくとも残りのCOTの間、下りリンク認可および上りリ
ンク認可である制御信号のセットを監視すること
を含む動作を実行させるコンピュータ実行可能命令をさらに備える、装置。
【請求項2】
前記CAIは
前記残りのCOTの持続期間および、オプションとして、
チャネル占有の帯域幅と、
チャネル占有の空間的方向のうち、少なくとも一方をさらに含む、請求項1に記載の装
置。
【請求項3】
前記CAIは
プリアンブル、または
参照信号(Reference Signal:RS)、または
下りリンク制御情報(Downlink Control Information:DCI)、または
前記プリアンブルおよび前記DCI、または
前記RSおよび前記DCIの中で受信される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記CAIはマルチキャストDCIの中で受信される、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記CAIはグループ共通DCIの中で受信される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記CAIは、前記トランスミッターによってブロードキャストされたDCIの中から
受信される、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記CAIは、ユーザ端末(UE)固有のDCI中で受信される、請求項1に記載の装
置。
【請求項8】
前記動作は、複数のCAIを前記トランスミッターから前記COT以内に受信すること
をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
プロセッサ、メモリ、および通信回路を備える装置であって、前記装置は、前記通信回
路を介してネットワークに接続され、前記装置は、前記装置の前記メモリに格納され、前
記装置の前記プロセッサによって実行されたときに、前記装置に
チャネルアクセスの機会内に、前記チャネルアクセスの残りのチャネル占有時間(Chan
nel Occupancy Time:COT)を示す1つまたは複数のチャネルアクセスインジケータ
(CAI)を送信することを含む動作を実行させるコンピュータ実行可能命令をさらに備
える、装置。
【請求項10】
最初の前記CAIは
チャネル占有の帯域幅、または
チャネル占有の空間的方向をさらに含む、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記1つまたは複数のCAIは
プリアンブル、または
参照信号(Reference Signal:RS)、または
下りリンク制御情報(Downlink Control Information:DCI)、または
前記RSおよび前記DCI、または
前記プリアンブルおよび前記DCIの中で送信される、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記1つまたは複数のCAIは前記装置によってマルチキャストされる、請求項9に記
載の装置。
【請求項13】
前記1つまたは複数のCAIは、前記装置によって、グループ共通DCIとしてマルチ
キャストされる、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記1つまたは複数のCAIは前記装置によってブロードキャストされる、請求項9に
記載の装置。
【請求項15】
プロセッサ、メモリ、および通信回路を備える装置であって、前記装置は、前記通信回
路を介してネットワークに接続され、前記装置は、前記装置の前記メモリに格納され、前
記装置の前記プロセッサによって実行されたときに、前記装置に
チャネルアクセスに成功すると、残りのチャネル占有時間(Channel Occupancy Time
:COT)以内に最初の利用可能なシンボルから物理上りリンク共有チャネル(Physical
Uplink Shared Channel:PUSCH)を送信することと、
前記チャネルアクセスの成功に続いて、前記PUSCHの開始シンボルを示すチャネル
アクセスインジケータ(CAI)をレシーバーに提供すること
を含む動作を実行させるコンピュータ実行可能命令をさらに備える、装置。
【請求項16】
前記最初の利用可能なシンボルは、無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して
最初の機器に提供される事前構成されたシンボルのセットから選択される、請求項15に
記載の装置。
【請求項17】
チャネルアクセスを利用できないスケジュールされたPUSCHリソースのセットはパ
ンクチャされる、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記CAIは、PUSCHの復調基準信号(Demodulation Reference Signal:DM
RS)を介して提供される、請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記動作は、チャネル占有に続く最初のPUSCH送信のための前記DMRSをパワー
ブーストすることをさらに含む、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記動作は、認可内の前記DMRSの位置を、前記PUSCHの開始位置に従って修正
することをさらに含む、請求項18に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
LTEライセンスアシストアクセス
【0002】
アンライセンススペクトル中で動作する少なくとも1つのScellを備えたキャリア
アグリゲーションは、ライセンスアシストアクセス(Licensed-Assisted Access:LA
A)と呼ばれる。したがって、LAAにおいては、UEのために構成されたサービングセ
ルのセットは、アンライセンススペクトル中で、LAA SCellとも呼ばれるフレー
ム構造タイプ3に従って動作する少なくとも1つのSCellを常に含む。特記しない限
り、LAA SCellは通常のSCellとして機能する(Jonathan Ling, David
Lopez-Perez, Mohammad R. Khawer, "Practical LTE and Wi-Fi Coexistence T
echniques beyond LBT", IEEE Communications Magazine, Oct 2017参照)。
【0003】
LAA eNBおよびUEは、LAA SCell上で送信を実行する前に、リッスン
ビフォートーク(Listen-Before-Talk:LBT)を適用する。LBTは、無線トランスミ
ッターがまずメディアを検知し、メディアがアイドル状態であると検知された場合にのみ
送信する方法であり、クリアチャネル評価(Clear Channel Assessment:CCA)とも
呼ばれる。LBTが適用されると、トランスミッターはチャネルをリッスン/検知して、
チャネルが空き状態かビジーかを判定する。チャネルが空き状態であると判定された場合
、トランスミッターは送信を実行できるが、それ以外の場合、送信を実行しない。LAA
eNBがLAAチャネルアクセスを目的として他の技術のチャネルアクセス信号を使用
する場合、LAA eNBはLAAの最大エネルギー検出しきい値の要件を引き続き満た
す必要がある。
【0004】
各種のLBT手法が存在するが、第三世代パートナーシッププロジェクト(Third Gen
eration Partnership Project:3GPP)が推奨するものは、LBT負荷ベース機器
カテゴリ4(LBT-Load Based Equipment Category 4)と呼ばれる。これは、WiF
i(Wireless Fidelity)と類似するランダムアクセスプロトコルを追加して、LTE/
WiFi共存だけでなく、LTE/LTE共存をも確保する標準化された方法を保証する
ものである。リリース14(Rel-14)では、下りリンク(Downlink:DL)と上りリンク
(Uplink:UL)の両方の送信のために、eNBとUEによって実行され得るいくつかの
チャネルアクセス手順が導入されている。メインチャネルアクセス手順は、3GPP T
S 36.213、物理層手順(リリース15)、V15.0.0(3GPP TS 36.213,
Physical layer procedures (Release 15), V15.0.0)の第15節(Section 15
)に説明されている。
【0005】
LTEフレーム構造タイプ3
【0006】
フレーム構造タイプ3は、通常のサイクリックプレフィックスを有するLAAの二次電
池動作にのみ適用可能である。各無線フレームは長さがT=307200・T=10
msであり、長さがTslоt=15360・T=0.5msで0から19までの番号
が付けられた20個のスロットで構成される。サブフレームは、2つの連続したスロット
として定義され、サブフレームiはスロットiと2i+1から構成される。
【0007】
無線フレーム内の10個のサブフレームが、下りリンクまたは上りリンク送信に利用可
能である。下りリンク送信は、1つ以上の連続するサブフレームを占有し、サブフレーム
内の任意の場所で開始され、完全に占有されているか、または、3GPP TS 36.
213、物理層手順(リリース15)、V15.0.0の表4.2-1(Table 4.2-1)
に規定されたDwPTS期間の1つに続く最後のサブフレームで終了する。上りリンク送
信は、1つ以上の連続するサブフレームを占有する。
【0008】
ネクストジェン(NextGen)ネットワーク要件
【0009】
3GPP TR 38.913、次世代アクセス技術のシナリオおよび要件に関する研
究(リリース14)、V14.3.0(3GPP TR 38.913, Study on Scenarios and
Requirements for Next Generation Access Technologies (Release 14), V14
.3.0)には、次世代アクセス技術のシナリオおよび要件が定義されている。高度化モバイ
ルブロードバンド(enhanced Mobile Broadband:eMBB)、超高信頼低遅延通信(U
ltra-Reliable and Low-Latency Communications:URLLC)、および大規模マシ
ンタイプ通信(Massive Machine Type Communication:mMTC)の重要業績評価指
標(Key Performance Indicator:KPI)を表1に要約する。
【0010】
【表1-1】

【表1-2】
【0011】
レシーバーに支援されたアンライセンス操作
【0012】
分散化された単純な方法で技術間のスペクトルアクセスを調整するために、トランスミ
ッターは、まず、意図された伝送帯域にわたるエネルギーを検出しなければならない。こ
のエネルギー検出(Energy Detection:ED)メカニズムは、他のノードによる進行中
の送信をトランスミッターに通知し、送信するかどうかの決定を支援する。しかし、この
リッスンビフォートーク(LBT)とも呼ばれるスキームは単純ではあるが、すべての状
況で有効とは限らず、例えば、情報がバックグラウンドノイズレベルよりも低く受信され
るようにエンコードされている場合や、ノードが離れていてレシーバーでの信号が弱い場
合などがある。したがって、送信を希望するノードは、受信したエネルギーが特定のED
しきい値を下回っていることによって、チャネルが占有されていないことを検知できるが
、それでもなお、受信している近くのノードに干渉する可能性がある。
【0013】
それにもかかわらず、LBTは共存の第一歩であり、多くの国のアンライセンス帯域の
規制において義務付けられている。ノイズのために誤検出が発生するため、EDしきい値
をあまり大幅に下げることはできない。そこで、技術間および技術内の効果的無線メディ
アアクセスのための追加情報が必要である。
【0014】
WiFiにおけるRTS/CTSメカニズム
【0015】
802.11メディアアクセスコントロール(Media Access Control:MAC)プロ
トコルは、EDのメカニズムを仮想キャリアセンス(Virtual Carrier Sense:VCS
)メカニズムで補助する。これによって、802.11パケットヘッダーは、最もロバス
トな変調と符号化を使用しているため、最低の電力レベルで受信および復号化される。ネ
ットワーク割り当てベクトル(Network Allocation Vector:NAV)、すなわちチャ
ネルが空いているか占有されているときの各ステーション(Station:STA)における
時間スケジュールは、チャネルが使用されるであろう期間を示すそのようなヘッダーある
いはコントロールパケットの内容に基づいて、更新される。例えば、送信要求/送信許可
(RTS/CTS)メカニズムは、トランスミッター周辺のRTSおよびレシーバー周辺
のCTSを受信するすべてのノードによってNAVが更新されるようにすることによって
、チャネルを予約する。しかし、キャプチャ効果によって、より強いオーバーラップした
パケットが弱いパケットよりもキャプチャされるため、強いノードはコリジョンに遭遇せ
ず、弱いノードは譲歩するという不公平が生じることになるため、VCSであっても問題
がある。
【0016】
仮想キャリアセンシングは、電力を節約するために、エアインターフェースでの物理的
キャリアセンシングの必要性を制限する論理的抽象化である。MAC層のフレームヘッダ
ーには、そのフレームに必要な送信時間を指定する期間フィールドが含まれており、その
期間中、メディアはビジーになる。無線メディア上でリッスンしている各ステーションは
、その期間フィールドを読み取り、ステーションがメディアへのアクセスを延期する必要
がある期間を示すインジケータであるNAVを設定する。NAVは、定率でゼロまでカウ
ントダウンするカウンタと考えることができる。カウンタがゼロの場合、VSCはメディ
アがアイドル状態であることを示し、ゼロでない場合、ビジーであることを示す。
【0017】
LTEにおけるアンライセンス
【0018】
アンライセンス周波数でのLTEアクセスには以下の2つのタイプがある。ライセンス
LTEキャリアへの追加的下りリンクとして機能するLAA(注記:アンライセンスの上
りリンクeLAAは依然としてライセンスキャリアに接続されている)、およびアンライ
センス帯域内における完全なスタンドアロン動作であることを特徴とするMulteFi
reである。LAAでは、ライセンス帯域とアンライセンス帯域の両方が同時に動作する
。すなわち、データは両方の帯域で同時に受信される可能性がある。物理報知チャネル(
Physical Broadcast Channel:PBCH)はライセンスキャリア上でのみ運ばれる。し
かし、プライマリ同期信号(Primary Synchronization Signal:PSS)を含むリリー
ス12(Rel-12)のディスカバリ参照信号(Discovery Reference Signal:DRS)は
、アンライセンスキャリア上を40ミリ秒間隔で送信される。DRSを検出しただけでは
、それ以上の情報、すなわちセル識別子(Identifier:ID)は提供されず、オペレータ
を特定することさえできない。MulteFire送信は、その下りリンク送信にPBC
H/物理下りリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel:PDSCH
)(現在では、拡張PBCH(Enhanced PBCH:ePBCH)と呼ばれる)を含み、それ
によって、PSSとセカンダリ同期信号(Secondary Synchronization Signal:SSS
)のシーケンス内のエネルギーが倍加され、検出可能性が向上する(MulteFire
リリース1.0.1(www.multefire.org/specification)参照)。
【発明の概要】
【0019】
3GPP NR Rel.15 PHYの核心はビームベースのアーキテクチャである
。新無線(New Radio:NR)アンライセンス(NR Unlicensed:NR-U)はビームベ
ースのアーキテクチャを含むNRのできるだけ多くの機能を活用することが非常に望まし
い。ワイドビームに基づくセンシングがされるeLAAとは異なり、ナロービームセンシ
ングは、空間リソースを効率的に使用できるようにすることで共存に役立つことができる
。LBTスキームは、キャリア検知多重アクセス/衝突回避(Carrier Sense Multiple
Access and Collision Avoidance:CSMA/CA)をサポートするように拡張で
きるため、UEは不要なキャリアビジー検出を回避でき、それによって電力効率が向上す
る。NR-Uでは、空間の再利用と共存を向上させるために、チャネル占有を示すシグナ
リングの導入を検討してもよい。これは、NR-Uにおける新しい方法と信号設計が必要
であることを意味する。
【0020】
例えば、ノードによるチャネル占有をそのセル外のノードに示すこと、スペクトルの再
利用を支援するためにノードによるチャネル占有をそのセル内のノードに示すこと、およ
び、レシーバーが送受信用のクリアなチャネルを持つことを確実にすべくセル内のノード
間のハンドシェイクをトリガーすることなどの機能を提供するために、本明細書は、NR
-Uにチャネルアクセスインジケータを用いる方法および装置を開示する。
【0021】
また、ノードがCAIを受信したときのノードの挙動、すなわち、ノードがタイマーを
使用してチャネルを検知するまで待機する方法も開示する。様々なユースケースについて
、CAIが運ぶ情報についても説明する。
【0022】
UL認可内の複数の開始位置から物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Sh
ared Channel:PUSCH)が送信されることを可能にするいくつかの手順についても
説明する。ただし、開始位置は、CAIを介してgNBに運ばれる。方法には以下のもの
が含まれる。
・PUSCH開始位置候補をシグナリングする方法。
・PUSCH選択された開始位置に基づいてUL復調基準信号(UL Demodulation Re
ference Signal:UL DMRS)を調整する手順。
・DMRSは、UEのチャネル占有時間(Channel Occupancy Time:COT)に続く
最初のPUSCHに対してパワーブーストされる場合がある。
・PUSCHリソース要素(PUSCH Resource Element:PUSCH RE)は、UE
のCOTに続く最初のPUSCHに対してパワーブーストされる場合がある。
・UEは、異なるDMRSシーケンスを使用して、選択したPUSCH開始シンボルを
シグナリングすることができる。
・UEは、UEのCOTに続く最初のPUSCHのためにリソース密度のより高いDM
RSを使用することができる。
・利用可能なリソース内にPUSCHを収めるためのパンクチャリング手順。
・PUSCH選択された開始位置に基づいて変調および符号化スキーム(Modulation
and Coding Scheme:MCS)を適合させ、gNBで選択したMCSの検出を容易にす
る手順。
・ピギーバックされた上りリンク制御情報(Uplink Control Information:UCI)
を送信するための手順。
【0023】
DLおよびUL上でのCAI送信を可能にするPHY層シグナリング技術についても説
明する。PHY層シグナリング技術には以下のものが含まれる。
・DL上の信号のような物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control
Channel:PDCCH)やPSS/SSS、
・PRACH、UL上のPUCCH、および
・以下を含むプリアンブルベースの送信:
・プリアンブルに関するCAI情報の部分的インジケーション、残りはPDCCHまた
はPRACHなどの信号を介して、
・シンボルタイミングに非同期であり、
・セルIDおよびチャネル占有時間の一方または両方に関するいくらかの情報を提供す
るための繰り返しと直交カバーコード(Orthogonal Cover Code:OCC)を伴う。
【0024】
本概要は、以下の詳細な説明でさらに記述される概念の選択を簡略化された形式で紹介
するために提供される。本概要は、特許請求される主題の主要な特徴または本質的な特徴
を特定することを意図しておらず、特許請求された主題の範囲を制限するために使用され
ることも意図されていない。さらに、特許請求された主題は、本開示の任意の部分に記載
された不利点のいずれかまたはすべてを解決する制限に限定されない。
【0025】
(図面の簡単な説明)
添付の図面と共に例として示される以下の説明から、より詳細な理解を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、(A)一般ノードによって読み取られたCAI、および(B)チャネルの占有時間を示すCAI送信を示す。
図2図2は、(A)セルの時分割多重UE(Time Division Multiplexing UE:TDM UE)(最初に送信するUEによって後でブロックされるUE送信)、および(B)別のチャネルアクセスがブロックされているため同じ時間/周波数リソースで多重化されたUEを含む、チャネル内の高エネルギーの検出からLBT手順による影響を受ける兄弟ノードを示す。
図3A図3Aは、兄弟ノード間でのスペクトル再利用のためのCAI送信を示す。
図3B図3Bは、兄弟ノードからのCAIを検出する際のLBT中におけるエネルギー検出しきい値の変更を示す。
図3C図3Cは、兄弟ノードからのCAIを検出する際のLBTを終了し、より高いしきい値でCCAを実行することを示す。
図3D図3Dは、複数のUEによるUL上のCAIの送信を示す。
図3E図3Eは、兄弟ノード(UE)がより高いしきい値を使用すべきであることを示すための、gNBによるCAIの送信を示す。
図4図4は、兄弟ノードからのCAIを検出する際に、より高いしきい値でCCAを実行するための方法を示す。
図5A図5Aは、スペクトル再利用のためのセル内送信を識別するための方法を示し、そこでは、兄弟ノードのCAIの検出時に、しきい値は、LBT中に、より高い値に切り替えられる。
図5B図5Bは、スペクトル再利用のためのセル内送信を識別するための方法を示し、そこでは、兄弟ノードCAIの検出時に、CCAがより高いしきい値で実行される。
図6図6は、CAI-IおよびCAI-Rを使用するハンドシェイクの方法を示す。
図7図7は、(A)ハンドシェイクのためのCAI-IおよびCAI-Rの使用、(B)OFDMシンボル境界に同期したCAIの送信、および(C)OFDMシンボル境界に非同期のCAIの送信を示す。
図8図8は、CAIにおいてTоccを使用してチャネル占有および解放時間を示すことを示す。
図9図9は、CAIの受信時にチャネルを検知する(タイマーがデクリメント)方法を示す。
図10図10は、更新されたTоccを示すCAIの周期的送信を示す。
図11図11は、更新されたTRELを示すCAIの送信を示す。
図12図12は、gNBのチャネル占有時間内のULにおけるCAIの送信を示す。
図13図13は、異なるビームでのTоccインジケーションを示す。
図14図14は、下りリンク制御情報(Downlink Control Information:DCI)を介して送信されたCAIを取得する方法を示す。
図15図15は、CAI-Rを送信する方法を示す。
図16図16は、CAI-IからのTResp期間でスケジュールされたUEからのCAI-Rを示す。
図17図17は、Sビットを使用するセルカラーリングのコンテキストにおいて、兄弟ノードおよび一般ノードによってCAIを受信するための方法を示す。
図18図18は、(A)OFDMシンボル境界に同期した送信と、(B)シンボル境界に非同期の送信を含む、OCCコードを伴うプリアンブル繰り返しを使用するCAIの送信を示す。
図19図19は、周波数におけるプリアンブルリソースの例を示す。
図20図20は、複合キャリア(20MHzの倍数である)を使用するセル内のCAリソースを示す。
図21A図21Aは、本明細書で説明され、特許請求される方法および装置を具現化し得る通信システム例の一実施形態を示す。
図21B図21Bは、本明細書に示す実施形態に従って無線通信用に構成された装置またはデバイスの例のブロック図である。
図21C図21Cは、一実施形態に係る、図21AのRAN103およびコアネットワーク106のシステム図である。
図21D図21Dは、一実施形態に係る、図21AのRAN104およびコアネットワーク107のシステム図である。
図21E図21Eは、一実施形態に係る、図21AのRAN105およびコアネットワーク109のシステム図である。
図21F図21Fは、図21A、21C、21D、および21Eに示す通信ネットワークの1つ以上の装置を具現化し得る例示的なコンピューティングシステムのブロック図である。
図21G図21Gは、PUSCHの複数の開始位置を提供する複数のDCIを示す。
図22図22は、PUSCHの複数の開始位置を提供する複数のDCIが同じコントロールリソースセット(Control Resource Set:CORESET)中で送信されることを示す。
図23図23は、スロット境界に対する相対的な複数の開始位置を構成することを示す。
図24図24は、スケジュールされたPUSCHの開始位置に対する相対的な複数の開始位置を構成することを示す。
図25図25は、l0より前でのPUSCHの開始を示し、古いDMRS構成は、UEが選択した開始位置からのPUSCHの期間中も依然として有効である。
図26図26は、l0より前でのPUSCHの開始を示し、古いDMRS構成は、UEが選択した開始位置からのPUSCHの期間中無効である。
図27図27は、l0より後でのPUSCHの開始を示し、DMRSは、PUSCHマッピングタイプAではなく、PUSCHマッピングタイプBに従ってマッピングされている。
図28図28は、l0より後でのPUSCHの開始を示し、DMRSは、PUSCHマッピングタイプAではなく、PUSCHマッピングタイプBに従ってマッピングされている。
図29図29は、チャネルにアクセスして、複数の開始位置からPUSCHを送信する手順を示す。
図30図30は、UEが選択した開始位置からのPUSCH期間中のUL DMRSを運ぶOFDMシンボルが、最初にスケジュールされたPUSCHのUL DMRSを運ぶ古いOFDMシンボルと同じであることを示す。
図31図31は、UEが選択した開始位置からのPUSCHのUL DMRSを運ぶOFDMシンボルが、最初にスケジュールされたPUSCHのUL DMRSを運ぶ古いOFDMシンボルと異なることを示す。
図32図32は、UEが選択した開始位置からのPUSCHのUL DMRSを運ぶOFDMシンボルが、最初にスケジュールされたPUSCHのUL DMRSを運ぶ古いOFDMシンボルと異なり、最後のOSがDMRSを運ぶことを示す。
図33図33は、UEが選択した開始位置からのPUSCHのUL DMRSを運ぶOFDMシンボルが、PUSCHマッピングタイプBに従い、最初にスケジュールされたPUSCHのPUSCHマッピングタイプAに従ったUL DMRSを運ぶ古いOFDMシンボルと異なることを示す。
図34図34は、UEが選択した開始位置からPUSCHのUL DMRSを運ぶ1つのOFDMシンボルがPUSCHマッピングタイプBに従う一方で、UL DMRSを運ぶ古いOFDMシンボルが、最初にスケジュールされたPUSCHのPUSCHマッピングタイプAに従うことを示す。
図35図35は、UEのCOTにおける最初のPUSCH送信のDMRS REに対するパワーブーストを示す。
図36図36は、チャネルが利用できないためにいくつかのDMRS REを除いた後に残ったDMRS REに対するパワーブーストを示す。
図37A図37Aは、DMRSシーケンスによって示されるPUSCH送信の開始位置を示す。(A)シーケンス#1は、OS#0から始まるPUSCHを示し、(B)シーケンス#2は、OS#1から始まるPUSCHを示し、(C)シーケンス#3は、OS#2からで始まるPUSCHを示し、(D)シーケンス#4は、OS#3から始まるPUSCHを示す。
図37B図37Bは、DMRSシーケンスによって示されるPUSCH送信の開始位置を示す。(A)シーケンス#1は、OS#0から始まるPUSCHを示し、(B)シーケンス#2は、OS#1から始まるPUSCHを示し、(C)シーケンス#3は、OS#2からで始まるPUSCHを示し、(D)シーケンス#4は、OS#3から始まるPUSCHを示す。
図38図38は、UEのCOTの最初のPUSCH送信におけるDMRSに関する、より高いDMRSリソース密度および異なるタイミングリソースを示す。
図39図39は、PUSCH送信の開始を指示するULプリアンブルを示す。
図40図40は、(A)PUSCHリソース、および(B)キャリア帯域と比較した、PUSCHにおけるプリアンブルリソースを示す。
図41図41は、チャネルを利用できない期間中にOFDMシンボルにパンクチャリングし、チャネルが利用可能になると残りのOFDMシンボルを送信することを示す。
図42図42は、CA-RS1のCA-RSグループを示す。CA-RS1で表される空間的方向においてLBTが成功した場合、gNBは、対応するCA-RSグループ内の任意のRSが示す方向に信号を送信することができる。
図43図43は、CA-RSグループの空間的方向に対応するUL送信を示す。
図44図44は、UEが、プリアンブルの検出後の監視オケージョン中にDCIを監視することを示す。
図45図45は、プリアンブルが非周期的CORESET/探索空間監視オケージョンを示すことを示す。
図46図46は、プリアンブルおよびCORESETリソースが同じOSを共有することを示す。
図47図47は、gNBがプリアンブルを複数の空間的方向に送信して、すべてのUEをカバーすることを示す。UEは、対応するCORESETのDMRSがプリアンブル付きの準同一位置(Quasi-Co-Location :QCL)であると想定する。
図48図48は、チャネルの可用性上の理由によって許可されたリソースを占有しない、最初のPUSCH送信後のチャネルアクセスの開始を指示するUEを示す。
図49図49は、最初の許可を受けたPUSCHマッピングタイプBの代わりに、UEが選択した開始位置からのPUSCHの期間に基づいてPUSCHマッピングタイプBに従ってマッピングされたDMRSを示す。
図50A図50Aは、複数の隣接するPUSCHの、各PUSCHに応じた開始位置候補を示す。
図50B図50Bは、複数の隣接するPUSCHの、最初のPUSCHの最初のシンボルに応じた開始位置候補置を示す。
図50C図50Cは、複数の隣接するPUSCHの、スロットの境界に対する開始位置候補を示す。
図50D図50Dは、特定のパターンPを有するスロットの境界に対する複数の隣接するPUSCHの開始位置候補を示す。
図51図51は、PUSCH全体を新しい開始位置にシフトする例を示す。
図52A図52Aは、PUSCHおよびスケジュールされたDMRSが、当初の開始位置に対して、新しい開始位置と同様に2つのOFDMシンボルによってシフトされることを示す。
図52B図52Bは、スケジュールされたDMRSシンボルの1つが、スケジュールされたPUSCHの終端を超えているために除かれることを示す。
図53A図53Aは、スロット境界を越えることなくPUSCHをシフトする例を示す。
図53B図53Bは、スロット境界を越えることなくスロット内の複数のスケジュールされたPUSCHをシフトする例を示す。
図54A図54Aは、スケジュールされたDMRS位置を固定したまま、PUSCHをシフトする例を示す。
図54B図54Bは、スケジュールされたDMRSシンボルの1つが新しい開始位置の前に来るので取り除くよう、PUSCHをシフトする例を示す。
図54C図54Cは、最初にスケジュールされたすべてのDMRSが新しい開始位置の前に来るので取り除かれるため、新しい開始位置からPUSCHの最初のシンボル内のDMRSシンボルを送信する例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下は、下記説明に出現する可能性がある略語のリストである。特記しない限り、本明
細書で使用される略語は、以下の表2に記載された対応する用語を指す。
【0028】
【表2-1】

【表2-2】
【0029】
第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)では、無線アクセス、コアトラン
スポートネットワーク、および、コーデック、セキュリティ、およびサービスの質に関す
る取り組みを含むサービス能力を含む、セルラー通信ネットワーク技術の技術規格を開発
する。最近の無線アクセス技術(RAT)規格には、広帯域符号分割多元接続(Wideband
Code Division Multiple Access:WCDMA(登録商標))(一般に3Gと呼ばれ
る)、LTE(一般に4Gと呼ばれる)、およびLTEアドバンスト(LTE-Advanced)規
格が含まれる。3GPPは、新無線(NR)と呼ばれ、「5G」とも呼ばれる次世代セル
ラー技術の標準化に取り組み始めた。3GPP NR規格の開発には、次世代無線アクセ
ス技術(新しいRAT)の定義が含まれると予想され、これには、6GHz未満の新しい
フレキシブル無線アクセスの規定、および6GHzを超える新しいウルトラモバイルブロ
ードバンド無線アクセスの規定が含まれると予想される。フレキシブル無線アクセスは、
6GHz未満の新しいスペクトルでの、新しい、後方互換性のない無線アクセスで構成さ
れると予想され、要件の多様な広範囲の3GPP NRのユースケースに対処するために
、同一スペクトル内で多重化可能な異なる動作モードを含むと予想される。ウルトラモバ
イルブロードバンドは、例えば、屋内用途やホットスポットのためのウルトラモバイルブ
ロードバンドアクセスの機会を提供するセンチ波およびミリ波スペクトルを含むと予想さ
れる。特に、ウルトラモバイルブロードバンドは、センチ波およびミリ波に特有の設計最
適化を施した共通設計枠組みを、6GHz未満のフレキシブル無線アクセスと共有すると
予想される。
【0030】
3GPPは、NRがサポートすると予想される様々なユースケースを特定し、その結果
、データ転送速度や待ち時間やモビリティに対する多様なユーザエクスペリエンス要件を
定めた。ユースケースには、以下の一般的カテゴリが含まれる。すなわち、拡張モバイル
ブロードバンド(例えば、密集エリア内のブロードバンドアクセス、屋内超高ブロードバ
ンドアクセス、人混みでのブロードバンドアクセス、あらゆる場所での50Mbps以上
、超低コストブロードバンドアクセス、車内モバイルブロードバンド)、クリティカル通
信、大規模マシンタイプ通信、ネットワークオペレーション(例えば、ネットワークスラ
イシング、ルーティング、マイグレーションとインターワーキング、および省エネルギー
)、および高度化ビークル・ツー・エブリシング(Enhanced Vehicle-to-Everything:
eV2X)通信。これらのカテゴリ内の具体的なサービスおよびアプリケーションには、
いくつか例を挙げると、監視およびセンサネットワーク、デバイスの遠隔制御、双方向遠
隔制御、パーソナルクラウドコンピューティング、ビデオストリーミング、無線クラウド
ベースのオフィス、ファーストレスポンダへの接続性、自動車用eCall、災害警報、
リアルタイムゲーム、多人数ビデオ通話、自律走行、拡張現実、タッチインターネット、
仮想現実などが含まれる。本明細書は、これらすべてのユースケースおよびその他を想定
している。
【0031】
図21Aは、本明細書で説明され、特許請求される方法および装置を具現化し得る通信
システム100の例の一実施形態を示す。図示のように、通信システム100の例は、無
線送受信ユニット(Wireless Transmit/Receive Unit:WTRU)102a、102b
、102c、および102dのうち、少なくとも1つ(一般的に、あるいは総称して、W
TRU102と呼ばれることもある)と、無線アクセスネットワーク(RAN)103/
104/105/103b/104b/105bと、コアネットワーク106/107/
109と、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)108
と、インターネット110と、その他のネットワーク112を含み得るが、開示された実
施形態は任意の数のWTRUや、基地局や、ネットワークや、ネットワーク要素を想定し
ていることは理解されるであろう。WTRU102a、102b、102c、102d、
102eの各々は、無線環境下で動作や通信を行うように構成された任意の種類の装置ま
たはデバイスであってよい。WTRU102a、102b、102c、102d、102
eの各々はハンドヘルド無線通信装置として図21A図21Eに図示されているが、5
G無線通信に対する多様なユースケースを想定すれば、WTRUの各々は、ほんの一例と
して、ユーザ端末(UE)、モバイル局、固定または移動加入者ユニット、無線呼び出し
装置、携帯電話、携帯情報端末(Personal Digital Assistant:PDA)、スマートフ
ォン、ラップトップ、タブレット、ネットブック、ノートブックコンピュータ、パーソナ
ルコンピュータ、無線センサ、家庭用電化製品、スマートウォッチやスマートクロージン
グなどのウェアラブルデバイス、医療機器やeHealthデバイス、ロボット、産業機
器、ドローン、乗用車やトラックや列車や航空機などの輸送機器などを含む、無線信号を
送信や受信するように構成された任意の装置またはデバイスを含むか、または、その中に
具現化されてもよいことが理解される。
【0032】
通信システム100は、基地局114aと基地局114bをさらに含むことができる。
基地局114aは、WTRU102a、102b、102cのうちの少なくとも1つと無
線でインターフェースして、コアネットワーク106/107/109やインターネット
110やその他のネットワーク112などの1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを
円滑にするように構成された任意の種類のデバイスであってもよい。基地局114bは、
遠隔無線ヘッド(Remote Radio Head:RRH)118a、118bおよび送受信ポイ
ント(Transmission and Reception Point:TRP)119a、119bのうち、少
なくとも1つと有線や無線でインターフェースして、コアネットワーク106/107/
109やインターネット110やその他のネットワーク112などの1つ以上の通信ネッ
トワークへのアクセスを円滑にするように構成された任意の種類のデバイスであってもよ
い。RRH118a、118bは、WTRU102cの少なくとも1つと無線でインター
フェースして、コアネットワーク106/107/109やインターネット110やその
他のネットワーク112などの1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを円滑にするよ
うに構成された任意の種類のデバイスであってもよい。TRP119a、119bは、W
TRU102dの少なくとも1つと無線でインターフェースして、コアネットワーク10
6/107/109やインターネット110やその他のネットワーク112などの1つ以
上の通信ネットワークへのアクセスを円滑にするように構成された任意の種類のデバイス
であってもよい。一例として、基地局114a、114bは、ベーストランシーバ基地局
(Base Transceiver Station:BTS)、ノードB、eノードB、ホームノードB、ホ
ームeノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(Access Point:AP)、無
線ルータなどであってもよい。基地局114a、114bはそれぞれ単一要素として図示
されているが、基地局114a、114bは任意の数の相互接続された基地局やネットワ
ーク要素を含むことができることは理解されるであろう。
【0033】
基地局114aはRAN103/104/105の一部であってもよく、RAN103
/104/105は、また、基地局コントローラ(Base Station Controller:BSC
)、無線ネットワークコントローラ(Radio Network Controller:RNC)、中継ノー
ドなどの他の基地局やネットワーク要素(図示せず)を含んでもよい。基地局114bは
RAN103b/104b/105bの一部であってもよく、RAN103b/104b
/105bは、また、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(
RNC)、中継ノードなどの他の基地局やネットワーク要素(図示せず)を含んでもよい
。基地局114aは、セル(図示せず)と称することもある特定の地理的領域の中の無線
信号を送信や受信するように構成され得る。基地局114bは、セル(図示せず)と称す
ることもある特定の地理的領域内の有線や無線の信号を送受信するように構成され得る。
セルは、さらにセルセクタに分割することができる。例えば、基地局114aに関連する
セルを3つのセクタに分割することができる。一実施形態においては、基地局114aは
、そのように、例えば、セルのセクタごとに1つとなる、3つのトランシーバを含むこと
ができる。一実施形態においては、基地局114aは、多入力多出力(Multiple Input
Multiple Output:MIMO)技術を採用することができ、したがって、セルの各セク
タ当たり複数のトランシーバを利用することができる。
【0034】
基地局114aは、WTRU102a、102b、102cのうちの1つ以上と、エア
インターフェース115/116/117を介して通信してもよく、エアインターフェー
ス115/116/117は、任意の適切な無線通信リンク(例えば、無線周波数(Radi
o Frequency:RF)、マイクロ波、赤外線(Infrared:IR)、紫外線(Ultraviolet
:UV)、可視光、センチ波、ミリ波など)であってもよい。エアインターフェース11
5/116/117は、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を用いて構築すること
ができる。
【0035】
基地局114bは、RRH118a、118bやTRP119a、119bのうち1つ
以上と、有線またはエアインターフェース115b/116b/117bを介して通信し
てもよく、有線またはエアインターフェース115b/116b/117bは、任意の適
切な有線(例えば、ケーブルや光ファイバなど)または無線通信リンク(例えば、無線周
波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光、センチ波、ミリ
波など)であってもよい。エアインターフェース115b/116b/117bは、任意
の適切な無線アクセス技術(RAT)を使って構築することができる。
【0036】
RRH118a、118bやTRP119a、119bは、WTRU102c、102
dのうち1つ以上と、エアインターフェース115c/116c/117cを介して通信
してもよく、エアインターフェース115c/116c/117cは、任意の適切な無線
通信リンク(例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV
)、可視光、センチ波、ミリ波など)であってもよい。エアインターフェース115c/
116c/117cは、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使って構築すること
ができる。
【0037】
より具体的には、上記のように、通信システム100は多重アクセスシステムでもよく
、例えば、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access:CDMA)、時分割
多元接続(Time Division Multiple Access:TDMA)、周波数分割多元接続(Freq
uency Division Multiple Access:FDMA)、直交周波数分割多元接続(Orthogona
l Frequency Division Multiple Access:OFDMA)、シングルキャリア周波数分
割多元接続(Single Carrier Frequency Division Multiple Access:SC-FDM
A)などの、1つ以上のチャネルアクセス方式を採用することができる。例えば、RAN
103/104/105内の基地局114aとWTRU102a、102b、102c、
またはRAN103b/104b/105b内のRRH118a、118bおよびTRP
119a、119bとWTRU102c、102dは、ユニバーサルモバイル通信システ
ム(Universal Mobile Telecommunications System:UMTS)地上無線アクセス(T
errestrial Radio Access:UTRA)などの無線技術を実装してもよく、その技術に
よって、広帯域CDMA(WCDMA)を使ったエアインターフェース115/116/
117または115c/116c/117cをそれぞれ構築してもよい。WCDMAは、
高速パケットアクセス(High-Speed Packet Access:HSPA)や発展型HSPA(H
SPA+)などの通信プロトコルを含むことができる。HSPAは、高速下りリンクパケ
ットアクセス(High-Speed Downlink Packet Access:HSDPA)や高速上りリンク
パケットアクセス(High-Speed Uplink Packet Access:HSUPA)を含むことがで
きる。
【0038】
一実施形態においては、基地局114aとWTRU102a、102b、102c、ま
たはRAN103b/104b/105b内のRRH118a、118bおよびTRP1
19a、119bとWTRU102c、102dは、発展型UMTS地上無線アクセス(
E-UTRA)などの無線技術を実装してもよく、その技術によって、ロングタームエボ
リューション(LTE)やLTEアドバンスト(LTE-A)を使ったエアインターフェ
ース115/116/117または115c/116c/117cをそれぞれ構築しても
よい。将来は、エアインターフェース115/116/117は3GPP NR技術を実
装してもよい。
【0039】
一実施形態においては、RAN103/104/105内の基地局114aとWTRU
102a、102b、102c、またはRAN103b/104b/105b内のRRH
118a、118bおよびTRP119a、119bとWTRU102c、102dは、
IEEE 802.16(例えば、ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・
マイクロウェーブ・アクセス(Worldwide Interoperability for Microwave Access
:WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000進化
データ最適化(Evolution-Data Optimized:EV-DO)、暫定規格(Interim Standa
rd:IS)2000(IS-2000)、暫定規格95(IS-95)、暫定規格856
(IS-856)、モバイル通信用グローバルシステム(Global System for Mobile
Communications:GSM)、GSM進化型高速データレート(Enhanced Data Rates
for GSM Evolution:EDGE)、GSM EDGE(GSM EDGE無線アクセ
スネットワーク(GSM EDGE Radio Access Network:GERAN))などの無線技術
を実装してもよい。
【0040】
図21Aの基地局114cは、例えば、無線ルータ、ホームノードB、ホームeノード
B、またはアクセスポイントでもよく、事業所、家庭、車両、キャンパスなどの局所的領
域における無線接続性を円滑にするための任意の適切なRATを利用してもよい。一実施
形態においては、基地局114cとWTRU102eは、IEEE 802.11などの
無線技術を実装して、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Netwo
rk:WLAN)を構築してもよい。一実施形態においては、基地局114cとWTRU1
02dは、IEEE 802.15などの無線技術を実装して、無線パーソナルエリアネ
ットワーク(Wireless Personal Area Network:WPAN)を構築してもよい。さら
に別の実施形態においては、基地局114cとWTRU102eは、セルラーベースのR
AT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE-Aなど)を利
用してピコセルまたはフェムトセルを構築してもよい。図21Aに示すように、基地局1
14bはインターネット110と直接接続されてもよい。このように、基地局114cは
、インターネット110にアクセスするためにコアネットワーク106/107/109
を介する必要はない。
【0041】
RAN103/104/105やRAN103b/104b/105bはコアネットワ
ーク106/107/109と通信可能であり、コアネットワーク106/107/10
9は、音声、データ、アプリケーション、ボイスオーバーインターネットプロトコル(Vo
ice Over Internet Protocol:VoIP)などサービスを、WTRU102a、10
2b、102c、102dのうち1つ以上に提供するように構成された任意の種類のネッ
トワークであり得る。例えば、コアネットワーク106/107/109は、呼制御、ビ
リングサービス、モバイル位置情報サービス、プリペイドコーリング、インターネット接
続性、ビデオ配信などを提供したり、ユーザ認証などの高度セキュリティ機能を実行した
りすることができる。
【0042】
図21Aには図示しないが、RAN103/104/105やRAN103b/104
b/105bやコアネットワーク106/107/109は、RAN103/104/1
05やRAN103b/104b/105bと同一のRATまたは異なるRATを用いて
いる他のRANと直接的または間接的に通信し得ることは理解されるであろう。例えば、
コアネットワーク106/107/109は、E-UTRA無線技術を利用し得るRAN
103/104/105やRAN103b/104b/105bと接続されているだけで
なく、GSM無線技術を採用している別のRAN(図示せず)とも通信することができる
【0043】
コアネットワーク106/107/109は、WTRU102a、102b、102c
、102d、102eがPSTN108やインターネット110やその他のネットワーク
112にアクセスするためのゲートウェイとして機能することもできる。PSTN108
は、基本電話サービス(Plain Old Telephone Service:POTS)を提供する回路交
換電話網を含み得る。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコル
スイートの中の伝送制御プロトコル(Transmission Control Protocol:TCP)、ユ
ーザデータグラムプロトコル(User Datagram Protocol:UDP)、インターネットプ
ロトコル(Internet Protocol:IP)などの共通通信プロトコルを使用する相互接続さ
れたコンピュータネットワークとデバイスのグローバルシステムを含み得る。ネットワー
ク112は、他のサービスプロバイダが所有や運用する有線または無線通信ネットワーク
を含むことができる。例えば、ネットワーク112は、RAN103/104/105や
RAN103b/104b/105bと同一のRATまたは異なるRATを使用し得る1
つ以上のRANと接続された別のコアネットワークを含むことができる。
【0044】
通信システム100におけるWTRU102a、102b、102c、102dの一部
または全部はマルチモード能力を有し得る。例えば、WTRU102a、102b、10
2c、102d、および102eは、異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワーク
と通信するための複数のトランシーバを有し得る。例えば、図21Aに示すWTRU10
2eは、セルラーベースの無線技術を採用できる基地局114a、およびIEEE 80
2無線技術を採用できる基地局114cと通信するように構成され得る。
【0045】
図21Bは、本明細書に示す実施形態に従って無線通信用に構成された、例えば、WT
RU102などの装置またはデバイスの例のブロック図である。図21Bに示すように、
例となるWTRU102は、プロセッサ118と、トランシーバ120と、送受信要素1
22と、スピーカ/マイクロフォン124と、キーパッド126と、ディスプレイ/タッ
チパッド/インジケータ128と、非取り外し可能130と、取り外し可能メモリ132
と、電源134と、グローバルポジショニングシステム(Global Positioning System
:GPS)チップセット136と、その他の周辺機器138とを含むことができる。WT
RU102は、一実施形態との整合性を維持しながら、上述の要素の任意のサブコンビネ
ーションを含むことができることは理解されるであろう。また、各実施形態では、基地局
114a、114bや、基地局114a、114bが代表し得るノード(とりわけ、例え
ば、トランシーバ基地局(BTS)、ノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント
(AP)、ホームノードB、発展型ホームノードB(Evolved Home Node-B:eNod
eB)、ホーム発展型ノードB(Home Evolved Node-B:HeNB)、ホーム発展型ノ
ードBゲートウェイ、およびプロキシノードなどであるが、これらに限らない)は、図2
1Bに示し本明細書で述べる要素の一部または全部を含むことができるということを想定
している。
【0046】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル
シグナルプロセッサ(Digital Signal Processor:DSP)、複数のマイクロプロセッ
サ、DSPコアと関連する1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコン
トローラ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:AS
IC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:
FPGA)回路、任意の他の種類の集積回路(Integrated Circuit:IC)、状態機械
などであってもよい。プロセッサ118は、WTRU102の無線環境下での動作を可能
にする信号符号化や、データ処理や、電源制御や、入出力処理や、任意のその他の機能な
どを実行することができる。プロセッサ118はトランシーバ120に接続されてもよく
、トランシーバ120は送受信要素122に接続されてもよい。図21Bはプロセッサ1
18とトランシーバ120を別々の構成要素として図示しているが、プロセッサ118と
トランシーバ120を1つの電子パッケージまたはチップに一体化してもよいことは理解
されるであろう。
【0047】
送受信要素122は、エアインターフェース115/116/117を介して基地局(
例えば、基地局114a)と信号の送受信を行うように構成され得る。例えば、一実施形
態においては、送受信要素122はRF信号を送信や受信するように構成されたアンテナ
であってもよい。一実施形態においては、送受信要素122は、例えば、IRやUVや可
視光の信号を送信や受信するように構成されたエミッタ/検出器であってもよい。さらに
1つの実施形態においては、送受信要素122はRFと光信号のどちらも送受信するよう
に構成されてもよい。送受信要素122は無線信号の任意の組み合わせを送信や受信する
ように構成され得ることは理解されるであろう。
【0048】
さらに、図21Bには、送受信要素122は単一要素として図示されているが、WTR
U102は任意の数の送受信要素122を含んでもよい。より具体的には、WTRU10
2はMIMO技術を採用してもよい。そのように、一実施形態においては、WTRU10
2は、無線信号をエアインターフェース115/116/117を介して送受信用の2つ
以上の送受信要素122(例えば、複数のアンテナ)を含んでもよい。
【0049】
トランシーバ120は送受信要素122が送信する信号を変調し、送受信要素122が
受信した信号を復調するように構成され得る。上述のように、WTRU102はマルチモ
ード能力を有し得る。したがって、トランシーバ120は、WTRU102が、例えば、
UTRAやIEEE 802.11などの複数のRATを介して通信できるように、複数
のトランシーバを含むことができる。
【0050】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124やキーパッド
126やディスプレイ/タッチパッド/インジケータ128(例えば、液晶ディスプレイ
(Liquid Crystal Display:LCD)表示ユニットまたは有機発光ダイオード(Organi
c Light-Emitting Diode:OLED)表示ユニット)に接続されかつ、そこからユーザ
入力データを受信することができる。プロセッサ118は、ユーザデータをスピーカ/マ
イクロフォン124やキーパッド126やディスプレイ/タッチパッド/インジケータ1
28に出力することもできる。さらに、プロセッサ118は、非取り外し可能130や取
り外し可能メモリ132などの任意の種類の適切なメモリからの情報にアクセスし、そこ
にデータを保存することもできる。非取り外し可能130はランダムアクセスメモリ(Ra
ndom-Access Memory:RAM)、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory:ROM)、
ハードディスク、または任意のその他の種類の記憶装置を含み得る。取り外し可能メモリ
132は加入者識別モジュール(Subscriber Identity Module:SIM)カード、メモ
リスティック、セキュアデジタル(Secure Digital:SD)メモリカードなどを含み得
る。一実施形態においては、プロセッサ118は、例えば、サーバまたはホームコンピュ
ータ(図示せず)上の、WTRU102上に物理的に位置しないメモリからの情報にアク
セスし、そこにデータを保存してもよい。
【0051】
プロセッサ118は電源134から電力を受け取ることができ、WTRU102内の他
の構成要素に対して電力を分配したり制御したりするように構成され得る。電源134は
、WTRU102に電力を供給するための任意の適切なデバイスであり得る。例えば、電
源134は、1つ以上の乾電池、太陽電池、燃料電池などを含むことができる。
【0052】
プロセッサ118は、WTRU102の現在の位置に関する位置情報(例えば、経度と
緯度)を提供するように構成され得るGPSチップセット136に接続されることもでき
る。WTRU102は、GPSチップセット136からの情報に加えて、またはそれに代
えて、基地局(例えば、基地局114a、114b)からエアインターフェース115/
116/117を介して位置情報を受信したり、2つ以上の近隣の基地局から受信中の信
号のタイミングに基づいて自身の位置を決定したりすることができる。WTRU102は
、一実施形態との整合性を維持しながら、任意の適切な位置決定方法によって位置情報を
取得してもよいことは理解されるであろう。
【0053】
プロセッサ118は、その他の周辺機器138にさらに接続されてもよく、その他の周
辺機器138は、追加的特徴や機能性や、有線または無線接続性を提供する1つ以上のソ
フトウェアやハードウェアのモジュールを含むことができる。例えば、周辺機器138は
、加速度計や生体計測(例えば、指紋)センサなどの各種センサ、電子コンパス(e-Comp
ass)、衛星トランシーバ、(写真またはビデオ用)デジタルカメラ、ユニバーサルシリ
アルバス(Universal Serial Bus:USB)ポートまたはその他の相互接続インターフ
ェース、振動デバイス、テレビジョントランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、ブルー
トゥース(登録商標)(Bluetooth)モジュール、周波数変調(Frequency Modulated:
FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤ
モジュール、インターネットブラウザなどを含むことができる。
【0054】
WTRU102は、センサ、家庭用電化製品、スマートウォッチやスマートクロージン
グのようなウェアラブルデバイス、医療機器やeHealthデバイス、ロボット、産業
機器、ドローン、乗用車、トラック、列車、航空機などの輸送機器などの、他の装置また
はデバイスの中に具現化されてもよい。WTRU102は、そのような装置またはデバイ
スのその他の構成要素、モジュール、またはシステムに、周辺機器138の1つを含み得
る相互接続インターフェースなどの1つ以上の相互接続インターフェースを介して接続さ
れてもよい。
【0055】
図21Cは、一実施形態に係るRAN103およびコアネットワーク106のシステム
図である。上述のように、RAN103は、UTRA無線技術を採用して、エアインター
フェース115を介してWTRU102a、102b、102cと通信することができる
。RAN103はコアネットワーク106と通信することもできる。図21Cに示すよう
に、RAN103は、ノードB140a、140b、140cを含むことができ、ノード
B140a、140b、140cは、それぞれ、WTRU102a、102b、102c
とエアインターフェース115を介して通信するための1つ以上のトランシーバを含むこ
とができる。ノードB140a、140b、140cは、それぞれ、RAN103内の特
定のセル(図示せず)と関連付けられてもよい。RAN103はRNC142a、142
bをさらに含むことができる。RAN103は、一実施形態との整合性を維持しながら、
任意の数のノードBやRNCを含み得ることは理解されるであろう。
【0056】
図21Cに示すように、ノードB140a、140bはRNC142aと通信可能であ
る。さらに、ノードB140cはRNC142bと通信可能である。ノードB140a、
140b、140cは、Iubインターフェースを介して、RNC142a、142bの
それぞれと通信可能である。RNC142a、142bは、Iurインターフェースを介
して相互に通信可能である。RNC142a、142bの各々は、それが接続されている
ノードB140a、140b、140cのそれぞれを制御するように構成され得る。さら
に、RNC142a、142bの各々は、外部ループ電源制御、負荷制御、承認制御、パ
ケットスケジューリング、ハンドオーバ制御、マクロダイバーシティ、セキュリティ機能
、データ暗号化などの、他の機能を実行またはサポートするように構成され得る。
【0057】
図21Cに示すコアネットワーク106は、メディアゲートウェイ(Media Gateway:
MGW)144と、モバイルスイッチングセンタ(Mobile Switching Center:MSC
)146と、サービング汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service
:GPRS)サポートノード(Serving GPRS Support Node:SGSN)148と、ゲ
ートウェイGPRSサポートノード(Gateway GPRS Support Node:GGSN)150
のうち、少なくとも1つを含むことができる。上記要素の各々はコアネットワーク106
の部分として図示されているが、これらの要素のうちのいずれも、コアネットワークオペ
レータ以外の事業体によって所有や運用されてもよいことは理解されるであろう。
【0058】
RAN103内のRNC142aは、IuCSインターフェースを介して、コアネット
ワーク106内のMSC146に接続されてもよい。MSC146はMGW144に接続
されてもよい。MSC146とMGW144は、PSTN108などの回線交換ネットワ
ークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU102
a、102b、102cと従来の固定有線通信デバイスの間の通信を円滑にすることがで
きる。
【0059】
RAN103内のRNC142aは、IuPSインターフェースを介して、コアネット
ワーク106内のSGSN148にさらに接続されてもよい。SGSN148はGGSN
150に接続されてもよい。SGSN148とGGSN150は、インターネット110
などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102c
に提供して、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスの間の通信を円
滑にすることができる。
【0060】
上述のように、コアネットワーク106は、他のサービスプロバイダが所有や運用をす
る有線または無線ネットワークを含み得るネットワーク112にさらに接続されてもよい
【0061】
図21Dは、一実施形態に係るRAN104およびコアネットワーク107のシステム
図である。上述のように、RAN104は、E-UTRA無線技術を採用して、エアイン
ターフェース116を介して、WTRU102a、102b、102cと通信することが
できる。RAN104は、コアネットワーク107と通信することもできる。
【0062】
RAN104は、eノードB160a、160b、160cを含み得るが、RAN10
4は、一実施形態との整合性を維持しながら、任意の数のeノードBを含み得ることは理
解されるであろう。eノードB160a、160b、160cは、それぞれ、WTRU1
02a、102b、102cとエアインターフェース116を介して通信するための1つ
以上のトランシーバを含むことができる。一実施形態においては、eノードB160a、
160b、160cはMIMO技術を実装してもよい。そのようにして、eノードB16
0aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信し、そ
こから無線信号を受信することができる。
【0063】
eノードB160a、160b、160cの各々は、特定のセル(図示せず)に関連付
けられてもよく、無線リソース管理上の決定、ハンドオーバの決定、上りリンクや下りリ
ンクにおけるユーザのスケジューリングなどの処理をするように構成されてもよい。図2
1Dに示すように、eノードB160a、160b、160cは、X2インターフェース
を介して、相互に通信可能である。
【0064】
図21Dに示すコアネットワーク107は、モビリティ管理ゲートウェイ(MME)1
62と、サービングゲートウェイ164と、パケットデータネットワーク(Packet Data
Network:PDN)ゲートウェイ166を含むことができる。上記要素の各々はコアネ
ットワーク107の部分として図示されているが、これらの要素のうちのいずれも、コア
ネットワークオペレータ以外の事業体によって所有や運用されてもよいことは理解される
であろう。
【0065】
MME162は、S1インターフェースを介してRAN104内のeノードB160a
、160b、160cの各々に接続されてもよく、制御ノードとして機能してもよい。例
えば、MME162は、WTRU102a、102b、102cのユーザの認証、ベアラ
のアクティブ化/非アクティブ化、WTRU102a、102b、102cの初期アタッ
チ中における特定のサービングゲートウェイの選択などを司ってもよい。MME162は
、さらに、RAN104と、GSMやWCDMAなどの他の無線技術を用いる他のRAN
(図示せず)との間で切り替えるための、制御プレーン機能を提供してもよい。
【0066】
サービングゲートウェイ164は、S1インターフェースを介して、RAN104内の
eノードB160a、160b、160cの各々に接続されてもよい。サービングゲート
ウェイ164は、一般に、ユーザデータパケットをWTRU102a、102b、102
cへ、またはそこからルーティングおよびフォワーディングすることができる。サービン
グゲートウェイ164は、さらに、eノードB間のハンドオーバ中におけるユーザプレー
ンのアンカリング、WTRU102a、102b、102cが下りリンクデータを利用可
能な場合のページングのトリガリング、WTRU102a、102b、102cのコンテ
キストの管理および記憶などの、他の機能を実行することができる。
【0067】
サービングゲートウェイ164は、さらに、PDNゲートウェイ166に接続されても
よく、PDNゲートウェイ166は、インターネット110などのパケット交換ネットワ
ークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU102
a、102b、102cとIP対応デバイスの間の通信を円滑にすることができる。
【0068】
コアネットワーク107は、他のネットワークとの通信を円滑にすることができる。例
えば、コアネットワーク107は、PSTN108などの回線交換ネットワークへのアク
セスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU102a、102b
、102cと従来の固定有線通信デバイスの間の通信を円滑にすることができる。例えば
、コアネットワーク107は、コアネットワーク107とPSTN108の間のインター
フェースとして機能するIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(
IP Multimedia Subsystem:IMS)サーバ)を含むか、またはそれと通信してもよい
。さらに、コアネットワーク107は、他のサービスプロバイダが所有や運用する有線ま
たは無線通信ネットワークを含み得るネットワーク112へのアクセスをWTRU102
a、102b、102cに提供することができる。
【0069】
図21Eは、一実施形態に係るRAN105およびコアネットワーク109のシステム
図である。RAN105は、IEEE 802.16無線技術を採用して、エアインター
フェース117を介して、WTRU102a、102b、102cと通信するアクセスサ
ービスネットワーク(Access Service Network:ASN)であってもよい。後にさらに
論じるように、WTRU102a、102b、102cと、RAN105と、コアネット
ワーク109との異なる機能エンティティ間の通信リンクを、基準点として定義すること
ができる。
【0070】
図21Eに示すように、RAN105は基地局180a、180b、180cとASN
ゲートウェイ182を含み得るが、RAN105は、一実施形態との整合性を維持しなが
ら、任意の数の基地局とASNゲートウェイを含み得ることは理解されるであろう。基地
局180a、180b、180cは、それぞれ、RAN105内の特定のセルに関連付け
られてもよく、エアインターフェース117を介してWTRU102a、102b、10
2cと通信するための1つ以上のトランシーバを含んでもよい。一実施形態においては、
基地局180a、180b、180cはMIMO技術を実装してもよい。そのようにして
、基地局180aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号
を送信し、そこから無線信号を受信することができる。基地局180a、180b、18
0cは、さらに、ハンドオフトリガリング、トンネル確立、無線リソース管理、トラフィ
ック分類、サービスの質(QoS)ポリシーの施行などのモビリティ管理機能を提供する
ことができる。ASNゲートウェイ182は、トラフィック集約点として機能することが
でき、ページング、加入者プロファイルのキャッシング、コアネットワーク109へのル
ーティングなどを司ることができる。
【0071】
WTRU102a、102b、102cとRAN105の間のエアインターフェース1
17を、IEEE 802.16仕様を実装したR1基準点と定義することができる。さ
らに、WTRU102a、102b、102cの各々は、コアネットワーク109との論
理インターフェース(図示せず)を構築することができる。WTRU102a、102b
、102cとコアネットワーク109の間の論理インターフェースを、認証や、認可や、
IPホスト構成管理や、モビリティ管理のために使用され得るR2基準点として定義する
ことができる。
【0072】
基地局180a、180b、180cの各々の間の通信リンクを、基地局間のWTRU
ハンドオーバおよびデータ転送を円滑にするためのプロトコルを含むR8基準点として定
義することができる。基地局180a、180b、180cとASNゲートウェイ182
の間の通信リンクをR6基準点として定義することができる。R6基準点は、WTRU1
02a、102b、102cの各々に関連付けられたモビリティイベントに基づくモビリ
ティ管理を円滑にするためのプロトコルを含むことができる。
【0073】
図21Eに示すように、RAN105はコアネットワーク109に接続され得る。RA
N105とコアネットワーク109の間の通信リンクを、例えば、データ転送およびモビ
リティ管理能力を促進するためのプロトコルを含むR3基準点として定義することができ
る。コアネットワーク109は、モバイルIPホームエージェント(Mobile IP Home
Agent:MIP-HA)184と、認証、認可、アカウンティング(Authentication, Au
thorization, Accounting:AAA)サーバ186と、ゲートウェイ188を含むことが
できる。上記要素の各々はコアネットワーク109の部分として図示されているが、これ
らの要素のうちのいずれも、コアネットワークオペレータ以外の事業体によって所有や運
用されてもよいことは理解されるであろう。
【0074】
MIP-HAはIPアドレス管理を司ることができ、WTRU102a、102b、1
02cが異なるASNや異なるコアネットワークの間をローミングできるようにすること
ができる。MIP-HA184は、インターネット110などのパケット交換ネットワー
クへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU102a
、102b、102cとIP対応デバイスの間の通信を円滑にすることができる。AAA
サーバ186は、ユーザ認証およびユーザサービスのサポートを司ることができる。ゲー
トウェイ188は、他のネットワークとのインターワーキングを円滑にすることができる
。例えば、ゲートウェイ188は、PSTN108などの回線交換ネットワークへのアク
セスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU102a、102b
、102cと従来の固定有線通信デバイスの間の通信を円滑にすることができる。さらに
、ゲートウェイ188は、他のサービスプロバイダが所有や運用する有線または無線通信
ネットワークを含み得るネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b
、102cに提供することができる。
【0075】
図21Eには図示しないが、RAN105は他のASNに接続されてもよく、コアネッ
トワーク109は他のコアネットワークと接続されてもよいことは理解されるであろう。
RAN105と他のASNとの間の通信リンクをR4基準点として定義することができ、
R4基準点は、RAN105と他のASNとの間のWTRU102a、102b、102
cのモビリティを調整するためのプロトコルを含むことができる。コアネットワーク10
9と他のコアネットワークの間の通信リンクを、R5基準として定義することができ、R
5基準は、ホームコアネットワークと訪問先コアネットワークの間のインターワーキング
を円滑にするためのプロトコルを含むことができる。
【0076】
本明細書で説明され、図21A、21C、21D、21Eに示されたコアネットワーク
エンティティは、特定の既存の3GPP仕様においてそれらのエンティティに付けられた
名前で識別されるが、それらのエンティティや機能性は、将来は、他の名前で識別される
可能性があり、特定のエンティティまたは機能性は、3GPPが発行する、3GPP N
R仕様を含む将来の仕様において組み合わされる可能性があることが理解される。したが
って、説明され、図21A、21B、21C、21D、21Eに示される特定のネットワ
ークエンティティおよび機能性は、単に例として提示されたものであり、本明細書に開示
され、特許請求される主題は、現在定義されているかまたは将来定義される任意の類似の
通信システムの中に具現化または実装してもよいことが理解される。
【0077】
図21Fは、例えば、RAN103/104/105内の特定のノードまたは機能エン
ティティ、コアネットワーク106/107/109、PSTN108、インターネット
110、またはその他のネットワーク112などの、図21A、21C、21D、21E
に示す通信ネットワークの1つ以上の装置を具現化し得る、例示的なコンピューティング
システム90のブロック図である。コンピューティングシステム90は、コンピュータま
たはサーバを含むことができ、主としてコンピュータ読み取り可能な命令によって制御さ
れてもよく、命令はソフトウェアの形態であってもよく、ソフトウェアは任意の場所に、
あるいは任意の手段によって保存またはアクセスされてもよい。そのようなコンピュータ
読み取り可能な命令は、プロセッサ91内で実行されて、コンピューティングシステム9
0を作動させてもよい。プロセッサ91は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プ
ロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSP
コアと関連する1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、
特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA
)回路、任意の他の種類の集積回路(IC)、状態機械などであってもよい。プロセッサ
91は、コンピューティングシステム90の通信ネットワーク内での動作を可能にする信
号符号化や、データ処理や、電源制御や、入出力処理や、任意のその他の機能などを実行
することができる。コプロセッサ81は、メインプロセッサ91と別個の、追加的機能を
実行するか、もしくはプロセッサ91をアシストするオプショナルプロセッサである。プ
ロセッサ91とコプロセッサ81のうち、少なくとも一方は、本明細書に開示の方法と装
置に関連するデータを受信、生成、および処理することができる。
【0078】
動作中、プロセッサ91は命令をフェッチし、解読し、実行して、コンピューティング
システムの主要データ転送経路であるシステムバス80を介して、他のリソースとの間で
情報を転送する。そのようなシステムバスは、コンピューティングシステム90内の構成
要素を接続し、データ交換の媒介を規定する。システムバス80は、通常、データを送信
するためのデータラインと、アドレスを送信するためのアドレスラインと、割り込みを送
信するためとシステムバスを動作させるための制御ラインを含む。そのようなシステムバ
ス80の一例が、周辺コンポーネント相互接続(Peripheral Component Interconnect
:PCI)バスである。
【0079】
システムバス80に接続されるメモリには、ランダムアクセスメモリ(RAM)82と
読み出し専用メモリ(ROM)93が含まれる。そのようなメモリは、情報を保存し、読
み出すことを可能にする回路を含む。ROM93は、一般に、容易に修正できない保存デ
ータを収納する。RAM82内に保存されたデータは、プロセッサ91または他のハード
ウェアデバイスによって読み取られるか、もしくは変更され得る。RAM82とROM9
3のうち、少なくとも一方へのアクセスは、メモリコントローラ92によって制御され得
る。メモリコントローラ92は、命令が実行されるに従って仮想アドレスを物理アドレス
に変換するアドレス変換機能を提供することができる。メモリコントローラ92は、さら
に、システム内の各プロセスを隔離し、システムプロセスをユーザプロセスから隔離する
メモリ保護機能を提供することができる。したがって、第1モードで実行中のプログラム
は、それ自身のプロセス仮想アドレス空間によってマッピングされるメモリのみにアクセ
スすることができ、プロセス間のメモリ共有が設定されていない限り、別のプロセスの仮
想アドレス空間内のメモリにアクセスすることはできない。
【0080】
さらに、コンピューティングシステム90は、プロセッサ91からの命令の、プリンタ
94、キーボード84、マウス95、およびディスクドライブ85などの周辺機器への伝
達を司る周辺機器コントローラ83を含むことができる。
【0081】
ディスプレイコントローラ96によって制御されるディスプレイ86は、コンピューテ
ィングシステム90によって生成される視覚的出力を表示するために使用される。そのよ
うな視覚的出力は、テキスト、グラフィックス、動画グラフィックス、およびビデオを含
み得る。視覚的出力は、グラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Inter
face:GUI)の形で提示され得る。ディスプレイ86は、ブラウン管(Cathode-Ray T
ube:CRT)ベースのビデオディスプレイ、LCDベースのフラットパネルディスプレ
イ、ガスプラズマベースのフラットパネルディスプレイ、またはタッチパネルを用いて実
装され得る。ディスプレイコントローラ96は、ディスプレイ86に送信されるビデオ信
号を生成するために必要な電子部品を含む。
【0082】
さらに、コンピューティングシステム90は、図21A、21B、21C、21D、2
1EのRAN103/104/105、コアネットワーク106/107/109、PS
TN108、インターネット110、またはその他のネットワーク112などの外部通信
ネットワークにコンピューティングシステム90を接続するために使用され得る、例えば
、ネットワークアダプタ97などの通信回路を含むことができ、それによって、コンピュ
ーティングシステム90がそれらのネットワークの他のノードまたは機能エンティティと
通信できるようにすることができる。通信回路を、単独に、またはプロセッサ91と共に
使用して、本明細書に記載された特定の装置、ノード、または機能エンティティの送信お
よび受信ステップを実行することができる。
【0083】
NR-Uにおけるチャネルアクセスインジケータ(CAI)の導入
【0084】
本明細書に開示されるシステムおよび方法の一態様によれば、NR-Uは、チャネルア
クセスインジケータ(CAI)を使用するチャネルアクセスインジケーションをサポート
することができ、チャネルアクセスインジケータ(CAI)は、チャネルを占有中のセル
、占有されている帯域幅/空間的方向、占有時間などのチャネル占有に関する情報を示す
ようにシグナシングされ得る。
【0085】
NR-Uノードは、NR-U帯域内で送受信することができるノードである。NR-U
チャネルのノードのタイプを区別するために、以下の用語が導入される。
・兄弟ノード:参照ノードと同じサービングNR-Uセルによってサービスされるノー
ド。より具体的には、特定のノードの兄弟ノードは、その特定のノードと同じサービング
セルを有する任意のコチャネルノードまたは任意のコチャネルユーザとして定義され得る
。注:コチャネル送信は、特定のUEによるUL送信、または特定のUEへのDL送信で
あり得る。ノードは、汎用的な兄弟ノードを示すために使用される。言い換えれば、参
照ノードと同じNR-Uサービングセル内のノードは、兄弟ノードであると見なされる。
これには、サービングセル内のgNBが含まれる。
・一般ノード:参照ノードと同じNR-Uセルによってサービスされないノード。これ
には、同じ公衆陸上移動体ネットワーク番号(Public Land Mobile Network:PLM
N)の別のNR-Uセル内のノード、異なるPLMNの別のセル、またはWiFiなどの
他の技術のノードが含まれる場合がある。より具体的には、特定のノードに関連する一般
ノードは、異なるサービングセルを有する任意のコチャネルノードまたは任意のコチャネ
ルユーザとして、あるいは特定のノードのサービングセルラーRATまたは非セルラーR
ATとは異なるサービングセルラーRATまたは非セルラーRATを有する任意のコチャ
ネルUEまたはコチャネルユーザとして定義され得る。注:コチャネル送信は、特定のU
EによるUL送信、または特定のUEへのDL送信であり得る。ノードは、汎用的な一
般ノードを示すために使用される。
【0086】
CAIは、以下の目的のうちの1つ以上に役立ち得る。
・ユースケース1:共存のためのネットワーク占有を示す。
・ユースケース2:ノードがセル内送信を識別できるようにして、スペクトル再利用を
改善する。
・ユースケース3:チャネルへのアクセス時、隠れノードによる妨害がないことを確実
にするために、レシーバーからハンドシェイクをトリガーする。
・ユースケース4:トランスミッターがいつ送信しているかをレシーバーが識別できる
ようにすることで、省電力を可能にする。
【0087】
ユースケース1:共存のためのネットワーク占有を示すためのCAIの使用
【0088】
兄弟ノードおよび一般ノードは、CAIを検出すると、チャネルが占有されている時間
をCAIから取得することができる。そのため、占領期間中にチャネル検知を実行する必
要はない。図1(A)は、gNBが、送信元、すなわち、セルが送信を占有しているこ
とを示す、セル内のCAIを送信している例を示す。また、チャネルの占有時間を示す
こともできる。セルからのノードUEは、これをセル内送信として識別する。NR-
UセルからのUEや、NR-UセルのgNBなどの一般ノードは、その送信を自
身のセルの外部のノードからの送信として識別するが、占有時間を読み取ることができる
。WiFiネットワーク内のノードは、NR-UネットワークからのCAIを検知して
読み取る能力を有し得る。一般ノードは、セルの占有時間が経過するまで、LBTを実
行しない場合がある。図1(B)は、この、セルからCAIの連絡を受けたときの、一
般ノードの応答の方法を示す。その方法では、セルのシャネル占有時間後に、一般ノー
ドは、クリアチャネル評価(CCA)を再開する。CCAは、特定のしきい値を用いて、
特定の期間にわたって、少なくともエネルギー検出(ED)を実行する初期チャネルセン
シングである。
【0089】
一般に、CAIは、DLおよびULの両方において、シグナリングされ得る。自律UL
(Autonomous UL:AUL)および半永続的スケジューリングにおいては、UEは、その
リソースに対して半静的に構成される。UEのリソースがそのgNBの最大チャネル占有
時間(Maximum Channel Occupancy Time:MCOT)内にあることは保証されていな
い。この場合、UEは、カテゴリ4LBT(Category 4 LBT:CAT4LBT)のよう
な方法を実行して、チャネルの可用性を判定してもよく、LBTが成功した後で、ULで
CAIを送信する。
【0090】
ユースケース2:スペクトルの再利用を示すためのCAIの使用
【0091】
ノードが、自身のセル内の別のノードがチャネルを占有していることを認識すると、そ
れに応じて、エネルギー検出のための自身のしきい値を調整することができる。すなわち
、ノードは、エネルギーが、兄弟ノードからのものである場合、CAIがないときのCC
Aで通常使用される、より低いしきい値(下記の数式1)と比べてより高いしきい値(下
記の数式2)を、LBTの失敗を判定するエネルギー検出のために使用することができる
図4の方法は、この概念を示す。
【0092】
【数1】
【0093】
【数2】
【0094】
この機能は、複数のUEが周波数または時間で多重化され、より良い空間的再利用を可
能にするULにおいて特に有用である。UEがチャネル内のセル内使用量と高エネルギー
を検出すると、検出されたエネルギーは多重化されたセル内UEからのものであるため、
CAIは、UEが送信することを可能にする。兄弟ノードは、多重化を通じてコチャネル
リソースを共有する。コチャネルリソースは、同じ時間/周波数リソースに多重化される
か、時間のみで多重化されるか、周波数のみで多重化されるか、時間と周波数の両方で多
重化される。例えば、NR ULでは、複数のUEが物理上りリンク制御チャネル (Ph
ysical Uplink Control Channel:PUCCH)リソースを(直交的に)共有するか、
複数のUEが非直交多元接続(Non-Orthogonal Multiple Access:NOMA)における
リソースを非直交的に共有するか、複数のUEがPUSCHのために時間/周波数多重化
される。図2(A)に見られるように、UEはミニスロット#1内のUL送信を有し、
UEはミニスロット#2内のUL送信を有するとして、時間的に多重化された2つの兄
弟ノードの例を挙げる。UEは、UEからのエネルギーレベルが原因でブロックされ
る。同様に、2つの兄弟ノードがPUCCHのための同じ周波数および時間リソース内で
多重化され、送信のためにCAT4LBTを実行する場合、UEはより早くチャネルに
アクセスすることができる。UEのランダムバックオフが大きい可能性があるため、U
はUEをリッスンし、図2(B)に見られるようにチャネルにアクセスできないと
想定する。兄弟ノードUEがエネルギー検出を実行する場合、UEからのエネルギー
を検出し、スケジュールされたリソース内で送信しない可能性がある。したがって、NR
-Uセル内では、多重化されたノードはスケジュールされたリソース内で送信できるはず
ではあっても、他の兄弟ノードからのエネルギーレベルが高いため、CCA/LBTに失
敗する可能性がある。
【0095】
図3Aに見られるように、UEは、CAIを送信する。それを聞くと、UEは兄弟
ノード送信を識別し、予定した多重化されたPUSCHを送信する。
【0096】
UEのCAIが他のUE、特に多重化された兄弟ノードUEによって確実に聞かれるよ
うにするために、本明細書では、CAT4LBTと同様の方法を使用することを提案する
。これにより、UEがランダムにバックオフする。チャネルに最初にアクセスするUEは
CAIを送信し、よりバックオフが大きい他のUEはこのCAIを聞く。図3Bおよび図
3Cに示すように、UEはUEより前にチャネルにアクセスし、自身のCAIを送信
する。UEは、CAT4LBTの一部として、しきい値(数式1)を使用したCCAに
よってチャネルの検知を開始する。UEがそのランダムなバックオフ中にチャネルを検
知し続けると、より高いエネルギーを検出する。そこで、UEはCAIをリッスンする
。UEはCAIを検出し、それをセル内送信として認識する。この時点で、UEは以
下のうちいずれかを実行できる。
・UEは、そのLBTしきい値をしきい値(数式2)に変更して、より高いしきい値で
拡張センシングを続行する。エネルギーがこのしきい値内にある場合、UEは、周波数
分割多重化(Frequency Division Multiplexing:FDM)リソース内にUEのPU
SCHと共にあるスケジュールされた自身のPUSCHを送信する。これを図3A(B)
に示す。その方法を図5Aに示す。
・UEの変更により、現在のLBTが終了し、そのランダムバックオフタイマーがリセ
ットされる。UEは、しきい値(数式2)を用いて、通常は短い手順であるCCA(例
えば、25マイクロ秒のCCA)を実行する。それに成功した場合、UEはスケジュー
ルされたPUSCH送信を続行する。これを図3Cに示す。その方法を図5Bに示す。
【0097】
UEが兄弟ノードからCAIを受信しない場合、UEはそれ自身のCAIを送信するこ
とができる。図3Dは、UEがUEからCAIを聞かず、自身のCAIを送信する例
を示す。他の兄弟ノードのUEまたはgNBは、UEとUEの両方のCAIを聞く可
能性がある。そのため、複数のUEからのCAIが時間/周波数において衝突する可能性
がある。一態様によれば、異なるUEからのCAI間の直交性/低相関性を用いることに
よって、UL CAI設計を衝突に対してロバストにすることができる。直交性を獲得す
る1つの方法は、異なるUEのCAIに対して、異なる周波数リソースを提供することで
ある。ロバスト性を提供する別の方法は、良好な相互相関特性を備えたPRACHなどの
シーケンスを経ることである。
【0098】
CAIは、また、占有時間を示すために、セル上のgNBによってシグナリングされ
得る。CAIは、その占有時間内に送信するようにスケジュールまたは構成されているセ
のUEに対して、CCAに対するより高いしきい値を使ってそうすることができるこ
とを暗黙的に示すことができる。例えば、図3Eにおいて、UEとUEは、gNBか
らCAIを受信すると、シングルインスタンスCCAを実行し、チャネルアクセスを決定
するためにより高いしきい値しきい値(数式2)を使用する。
【0099】
UEに対して、LBTエネルギーレベル検知のためのしきい値は、UL認可の一部とし
て、またはセル全体またはUE固有の方法で無線リソース制御(RRC)を介して、gN
Bによって構成され得る。例えば、2つのUEが周波数多重化されており、そのうちUE
が周波数リソースの80%を占めるのに対し、UEが残りの20%を占めている場合
、UEによるしきい値(数式2)は、UEに対するものよりも高くてもよい。gNB
は、UEに対するVthreshの値のテーブルを構成することができる。それは、テー
ブルへのインデックスとして使用される実際の値を示し得る。インデックスは、1_1、
0_1、1_0、または0_0などのDCIフォーマットでシグナリングされ得る。UE
に対するBWPがインデックスを示すためのフィールドをサポートするように構成されて
いない場合、UEは、兄弟ノードのCAIを検出するかどうかにかかわらず、LBTに対
してしきい値(数式1)を適用することができる。
【0100】
特定のシナリオで使用する無線リソース制御(RRC)構成された値を提供することも
できる。例えば、gNBは、それがアクセス可能なUEの数を把握していないので、V
hreshは、PRACHシグナリングのための特定の値に構成されてもよい。
【0101】
あるいは、UEは、BWPのために構成された基準しきい値からそのしきい値を暗黙的
に導出してもよい。UEが帯域幅部分の一部を占める場合、UEは、その一部によって基
準しきい値をスケーリングしてもよい。
【0102】
CAIは、スペクトルの効率的な使用を確実にするための予約信号として使用され得る
【0103】
図4は、兄弟ノードからCAIを受信したときのノードでの一般的な手順を示す。
【0104】
ユースケース3:隠れノードを克服するためにTxとRxの間でハンドシェイクするた
めのCAIの使用
【0105】
トランスミッターからのCAIは、チャネルがトランスミッターで利用可能であること
を示す。また、大きなペイロードをスケジュールする前に、トランスミッターは、レシー
バーでチャネルが使用可能であることを確実にするために、レシーバーにハンドシェイク
を要求する場合もある。これは、レシーバーの近くにある隠れノードの問題を解決するの
に役立つ。この場合、トランスミッターからのCAIをCAI-開始(CAI-I)とし
て定義することができ、レシーバーからのCAI応答はCAI-応答(CAI-R)とし
て定義することができる。CAI-Rが開始ノードで受信されない場合、応答側がLBT
に失敗したと見なされ、その場合、開始側は、後になるまで応答側に送信しない可能性が
ある。CAI-IとCAI-Rは、gNBとUEの両方から送信できる。
【0106】
gNBは、CAI-Iを送信すると、UEへの許可をスケジュールする前に、CAI-
Rを待つことができる。CAI-Iは、開始ノードがチャネルを使用して応答ノードにペ
イロードを送信することを意図しているために、CAT4LBTの後で送信される場合が
ある。応答ノードでのセンシングは、CCA(それは、FR1内のDRSに対してアンラ
イセンスLTEでの25マイクロ秒センシングなどの、間隔の短いセンシングであっても
よい)の形であってもよい。これは短く、他のノードがセンシング期間中にチャネルを占
有する可能性を低減する。
【0107】
図6は、2つのノード間のハンドシェイクを確立する方法を示す。
【0108】
図7(A)は、gNBがCAI-Iを開始し、UEがCAI-Rで応答する、2つの兄
弟ノード間のハンドシェイクの概念を示す。CAI-Iは、特にCAT4LBT手順を実
行する場合、UL上のUEによって送信される場合もある。gNBのチャネルがクリアさ
れ、その後UEがPUSCHまたはPUCCHなどのUL信号を送信する場合、gNBは
、CAI-Rによって応答してもよい。
【0109】
図7(B)に示すように、CAI-Rは、シンボル境界に同期することができる。それ
を実現するために、応答ノードはLBTに続いて予約信号を送信する。開始ノードは、シ
ンボル境界合わせがあると想定して、CAI-Rを受信する。同期送信は、CAI中で運
ばれる情報の量が多く、PDCCHやPUCCHなどの信号中で運ぶ必要がある場合に有
益である。
【0110】
あるいは、図7(C)に示すように、CAI-IおよびCAI-Rは、シンボル境界に
対して非同期的に送信されてもよい。CAIは、数ビットの情報のみを運んでもよく、時
間的相関関係を通じて検出できるような方法で(例えば、プリアンブルを伴って)信号で
送られてもよい。そのような場合、待ち時間を低く抑えるために、CAIの非同期送信が
好適である。これにより、特にCAI-Rに対しては、ハンドシェイクを完了するまでの
待ち時間を最小限に抑えることができる。応答ノードは、CAI-Rに続いて予約信号を
送信して、少なくとも開始ノードがチャネルを検出するのにかかる時間の間、チャネルを
予約して、他のノードがチャネルを獲得しないようにすることができる。次に、開始ノー
ドは、LBTを再度実行せずに、応答ノードに送信をしてもよい。そのため、CAI-R
が送信された後に予約信号が送信される場合がある。
【0111】
予約信号は、CAI-R信号を必要な期間繰り返すことによって生成することができる
【0112】
gNBは、CAI-Rを使用して、他の多重化されたUEが送信しているときにUEの
環境を評価することができるため、gNBは、時々、特定のUEに対するCAI-Rをト
リガーし、その結果を用いて将来のスケジューリングを決定することができる。UEは、
また、(LBT期間中の)検出されたエネルギーレベルをgNBに送り返すことができる
。これは、UL内の特定のUEに対する兄弟UEの干渉の影響を検出するのに役立ち、g
NBは、CAI-Rに基づいて、UEの多重化に対する決定(直交か非直交か)をするこ
とができる。この場合、UEは、CAI-RのためのリソースでRRC構成され得るが、
UEは、CAI-Iを介してトリガーを受信した場合にのみ、CAI-Rを送信する。
【0113】
ユースケース4:省電力を可能にするためのCAIの使用
【0114】
UEなどのレシーバーノードは、そのトランスミッター、例えば、CAIのみを監視す
る低電力状態のgNBのチャネル占有を監視することができる。CAIを受信すると、レ
シーバーは公称電力状態に切り替わり、トランスミッターからの制御チャネル、データチ
ャネル、および基準信号を監視する。COTが期限切れになると、レシーバーは低電力状
態に戻ってCAIを監視する場合がある。
【0115】
CAIに関連する方法
【0116】
CAIの送信オケージョン
【0117】
ノードが時刻tミリ秒にCAIを送信する場合、TRELミリ秒をノードがチャネ
ルを解放する時刻として定義することができる。したがって、TREL=t+Tоcc
リ秒、ただし、Tоccは示されたチャネル占有時間である。TREFを、基準ヌメロロ
ジーにおけるスロット、OFDMシンボル、サブフレーム、ハーフフレームなどの既知の
間隔の長さとして定義することができる。残りの説明については、基準ヌメロロジーのス
ロット期間の意味でTREFが与えられている例を考察されたい。Tоcc(単位はミリ
秒)をTREF・の倍数と定義することができる。したがって、CAIはDビットを使用
して、基準スロット期間の意味でTоccを示すことができる。
【0118】
ノードは、値Tоcc=TMCOTの最大のTоccを求めてもよい。ただし、T
COTは、ノードのそのチャネルアクセスインスタンスのためのMCOTの時間であり
、TMCOTは、チャネルアクセスにおいて使用されるLBTのための優先度クラスに基
づくことができる。このような場合、MCOTのためのMビットを別々に送信できない場
合がある。
【0119】
図8は、CAIにおけるTоccを示すための例を与える。ここで、ノードは、T
COT=10msでチャネルにアクセスし、フレームのスロット#NでCAIを送信する
。ノードは、7スロットのチャネルを使用して、その後、解放することを意図する。し
たがって、CAIは、TREF=1msと仮定して、Tоcc=7msを示す。
【0120】
ノードおよびノードは、以下の方法を使用して、Tоccを操作することができる
。ノードおよびノードでは、CAIを受信すると、チャネル可用性タイマーがTоc
に設定される。ノードおよびノードはTREFを知っていると仮定する。カウンタ
はすべてのTREFをデクリメントする。ノードおよびノードは、タイマーが0に達
したときにチャネルが使用可能になることを期待する。
【0121】
CAIは、カウンタがリセットされたときにチャネルが真に解放されることを確実にす
るために、スロットの最初に送信され得る。しかし、常にスロットの最初にCAIを送信
できるとは限らない。加えて、伝搬遅延とレシーバーの待ち時間を考慮してCAIを復号
化するために、ノードおよびノードは、タイマーがc≧0に達した後、チャネルの監
視を開始することができる。典型的な設定として、c=1を使用することができる。
【0122】
図9は、一般ノードでタイマーを使用するための方法を示す。
【0123】
さらに、検出可能性を高め、異なる不連続受信(Discontinuous Reception:DRX)
構成を有するUEでもCAIを確実に受信できるよう、CAIは、COT内の既知のパタ
ーンで周期的または複数回送信され得る。UEは、CAIのすべてのオケージョンを受信
するように構成されているとは限らない。そこで、複数のインスタンスにより、CAIを
受信するチャンスが高まる。フレームのスロット#0とスロット#5でCAIが送信され
る例を図10に示す。両方のCAIは同じTRELを示すが、Tоccはスロット#5で
5ずつデクリメントされ、スロット#0でのCAIの送信から5スロットが経過したこと
を示す。
【0124】
本明細書では、ノードが、それが意図した占有時間をそのMCOT以内で増加または
減少させ、その後のCAIで更新を示すことができることも提案される。図11は、チャ
ネルが利用可能になると送信される最初のCAIにおいて、Tоcc = 7 ms である
例を示す。次のCAI送信では、更新されたTоcc = 4 msを介してTRELを2 m
sだけインクリメントすることにより、TRELを変更する。ノードおよびノード
は、チャネル可用性タイマーは、最初のCAIが受信されるとTоccに設定され、スロ
ットごとにデクリメントされる(TREF ms)。この例では、TREFは1ミリ秒のス
ロット期間と等しい。2番目のCAIが受信されると、タイマーは、Tоcc=4msの新
しい値に更新され、次にカウンタは1または0に達するまでデクリメントされ、それに達
すると、ノードおよびノードはチャネルアクセスを試みる。
【0125】
一般に、この方法は、任意のセルから新しいCAIが受信された場合に適用され得る。
すなわち、ノードが新しいCAIを検出すると、そのノードは、チャネル可用性タイマー
値をTоccの最新の値に更新し、TREF msごとのタイマーデクリメントを開始する
【0126】
(gNBのMCOT内のUL送信)
例えば、gNBのようなトランスミッターがチャネルを占有する場合、そのトランスミ
ッターは、自身のTоccをCAIの中で示し、それによって、下記の数式3の値を提供
する。ただし、Tоcc期間内に、UEがULで送信できるようになる場合がある。さら
に、そのUEは、チャネルへのアクセスを同様に試みる可能性がある他のUEに、ネット
ワーク内動作を示すためにUL CAIを送信するか、あるいは、gNBが応答を要求し
た場合にCAI-Rを送信する可能性がある。この場合、本明細書では、UL CAIが
、そのTоccを、そのチャネル占有の期間ではなく、下記の数式3までの時間として示
すことが提案される。
【0127】
【数3】
【0128】
図12が示す例では、UEからのUL送信は1つのスロットのみであるが、そのUL
CAIがTоcc=2msを示し、そのため、ノードおよびノードでのチャネル可
用性タイマーは数式3に基づいてデクリメントされ、UL CAIの影響を受けない。
【0129】
本明細書では、UEはDL CAIまたはCAI-IからTRELを把握できるという
こと、または、UEは許可を通じて数式3の明確な値を取得できるということが提案され
る。
【0130】
(全方向性および空間LBTを使用したCAI)
全方向性LBTが実行される場合、チャネルは、同時に複数のビームでアクセスされ得
る。本明細書では、ノードはビームごとに異なるTоccを持つことができるが、MCO
Tはすべてのビームで同じであることが提案される。CAIは、各ビームのTоccを含
むチャネルの占有を示すために、複数のビームで送信され得る。ただし、すべてのビーム
が同じTоccを持つ場合、すべてのビームのTоccを示すために必要なフィールドは
1つだけでもよい。
【0131】
空間LBTが実行される場合、gNBは、異なるビームに対して異なるTRELを有す
る可能性がある。この場合も、CAIは各ビームのTоccの情報を運び得る。したがっ
て、CAIの1つを受信するレシーバーは、他のビームでのCAIの検出を必要とせず、
複数の空間的方向のネットワーク占有を知る。これにより、計算のオーバーヘッドをいく
らか節約できる。空間的方向は、DRSにおけるPBCH DMRSまたは特定のCSI
-RSなどの、DRSまたはSSBにおける信号の1つについての空間QCLとして示さ
れ得る。図13は、gNBがビームB1とB2でチャネルアクセスをする例を示す。しか
し、Tоccはビームによって異なる。B1とB2で送信されたCAIは、両方のビーム
の値を示す。また、一部のビームのCAIはCAI-Iであり、ハンドシェイクのトリガ
ーを運ぶが、他のビームのCAIはトリガーを運ばず、チャネル占有を示すだけの場合が
ある。また、gNBがCAIを送信するためにビームをスイープする必要があり得るのと
同時に、gNBがそれらのビームにチャネルアクセスしたとしても、CAIの位置はビー
ムが異なると異なる可能性がある。
【0132】
CAIで運ばれる情報
【0133】
・CAIは以下の情報を運ぶことができる。
・gNBのNCellIDに関連する可能性のあるフィールドcellID。これは10ビットで、N
CellIDと全く同じであり得る。あるいは、下記の数式4などの演算で得られるビット数が
より少ないものであり得る。ただし、Lは64や128などの2の累乗でもよく、これに
より、異なるセル間の区別を可能にしながらオーバーヘッドを小さく抑えることができる
。cellIDは、リスニングノードがチャネルを占有しているセルを識別するのに役立つ。
・TビットのトランスミッターIDフィールドtransmitterID。
・gNB(ネットワーク内のTRP)が送信中である場合、Tビットは、以下の方法の
1つで値(下記の数式5)に設定され得る。
・全NR-Uネットワークに共通の固定値。
・セルのSI中で提供されるセル固有の値。
・T=0。フィールドが存在しない可能性がある場合、それがgNBからのものである
ことを暗黙的に示す。
・UEが送信中である場合、Tビットは、そのIDに基づいて、値(下記の数式6)に
設定される。IDは、C-RNTIまたはコンフィギュアドスケジューリングRNTI(
Configured Scheduling RNTI:CS-RNTI)のようなもの、または接続されている
ネットワークよって構成されているC-RNTIまたはCS-RNTIの一部であり得る

・RビットのレシーバーIDフィールドreceiverID。ただし、RはTと等しい可能性が
ある。
・gNB(ネットワーク内のTRP)が受信中である場合、Rビットは以下の方法の1
つで値(下記の数式7)に設定され得る。
・全NR-Uネットワークに共通の固定値
・セルのSI中で提供されるセル固有の値。
・T=0。フィールドが存在しない可能性がある場合、それがgNBからのものである
ことを暗黙的に示す。
・UEが受信中である場合、値は、C-RNTIまたはCS-RNTI、あるいはC-
RNTIまたはCS-RNTIの一部などのレシーバーIDに基づいて、(下記の数式8
)に設定される。
・1ビットフィールドresponseIndicatorは、CAIがレシーバーからの応答にCAI
-Rを要求している(1に設定されている場合)か、CAIがレシーバーからの応答にC
AI-Rを要求していない(0に設定されている場合)かを示すことができる。
・CAI-Iは、CAI-Rを送信するためのリソースを示すためにPビットのフィー
ルドresourceCAIRを運ぶことができる。
・CAI-Iは、CAI-Rで応答する必要があるUEのIDを示すために、Uビット
のフィールドtriggeredUEIDを運ぶことができる。
・CAI-Rは、CAI-Rに先行するLBT期間中に検出されたエネルギーを示すた
めに、EビットのフィールドdetEnergyを運ぶことができる。異なるエネルギーレベルに
対して事前定義されたしきい値を割り当てることにより、ビット数Eを小さく保つことが
できる。応答ノードによって検出されたエネルギーの知識は、特に複数のノードが共に多
重化されている場合、開始ノードが応答側の環境を評価するのに役立つ。したがって、g
NBなどの開始ノードは、応答ノードでのLBTのしきい値レベルを設定することができ
る。
【0134】
【数4】
【0135】
【数5】
【0136】
【数6】
【0137】
【数7】
【0138】
【数8】
【0139】
以下のフィールドは、CAIが情報を運ぶnumBeamsの各々に対して定義され得る。全方
向性LBTの場合、numBeams = 1。したがって、以下のフィールドには単一のインスタ
ンスが使用される。空間LBTの場合、numBeamsは、FR1とFR2の異なるアンライセ
ンス帯域の仕様で定義されるか、セルのSI中で構成され得る。numBeamsはセル内のSS
Bの数に設定され得る。ペイロード内のインスタンスは、SSBインデックスの昇順に並
べることができる。
・フィールドintendedChannelOccTime。Dビットで表される意図されたチャネル占有時
間Tоcc ms。これは、FR1の場合15kHz、FR2の場合120kHzなどのよ
うに、基準ヌメロロジーのスロット数の形で示すことができる。
・期間TMCOT msのMCOTを示すフィールドmcotTransmitter。これは、Mビッ
トで、TOCC≦TMCOTとなるように与えられる。
・フィールドfreqResourceMCOTは、チャネルにアクセスする周波数領域の周波数リソー
スを示す。これにより、リスニングノードは指定された周波数帯域外のチャネルにアクセ
スできる。
【0140】
一般に、CAIは、異なる目的のために(例えば、占有時間、ネットワーク内の使用、
またはハンドシェイクを示すために)シグナリングされるので、ユースケースに応じて異
なるフィールドおよび異なる量の情報を運ぶ可能性がある。
【0141】
1つのセル上のCAIは、他の集約されたNR-Uセル上のチャネル占有を示し得る。
例えば、NR-U PCell/プライマリ・セカンダリ・セル(PSCell)は、他
の集約されたNR-Uセルと共に、それ自体のCAIを示し得る。
【0142】
PUSCH開始位置候補
【0143】
UL PUSCHの前のLBTの実施は、UEがいつチャネルにアクセスすることがで
きるかについての不確実性を強いられる。したがって、UEが1つまたは複数のスロット
中に複数の開始位置を持つことができるように許可することは、チャネルの不確実性に対
処するために有益である。
【0144】
PUSCHの可変開始位置をサポートするために、以下の2つの側面を考慮する必要が
ある。
a.PUSCHの開始位置候補のシグナシング:開始位置を検出するためのgNBの負
荷を最小限に抑える必要がある。PUSCHを検出するためのハードウェア要件を単純化
するために、gNBは、UEのCOT内のUEからの最初のPUSCH送信の開始位置の
数を制限することができる。
b.UEによるULチャネルアクセスインジケーション: 開始位置のUEのインジケ
ーション。UEは、許可された開始位置のセットから、そのCOT内の最初のPUSCH
送信の選択された開始位置を示すことができる。したがって、意図されたチャネル占有時
間を示すために、UEによってUL上でCAIが送信され得る。UL CAIは、RSま
たはプリアンブルシーケンスなどの新しい信号を介して明示的に示され得るか、またはP
USCHのDMRSなどの既存の信号を介して暗黙的に示され得る。gNBは、UL C
AIを検出することにより、UEのPUSCHの開始位置を認識する。例えば、DMRS
の存在が開始位置を明確に示すことができる場合、gNBは、UEのDMRS(自己相関
または相互相関)を検出および処理することにより、UEのPUSCHの開始位置を検出
することができる。それ以外の場合、gNBは、受信したPUSCHシンボルごとのエネ
ルギー検出を通じてそれを検出することができる。
【0145】
PUSCHの開始位置候補のシグナリング
【0146】
gNBは、潜在的に、UEからのDMRS信号を検出することによって、PUSCH送
信の存在を検出することができる。しかし、gNBは、UEのチャネルアクセスに応じて
変化する可能性のあるPUSCH送信の開始を決定する必要がある。gNBは、すべての
候補PUSCHの開始OSに対してPUSCHを盲目的に復号化することができる。例え
ば、14個のOSのスロットに対してUL認可がされているとする。しかし、UEはOS
#2からのみチャネルアクセス可能で、OS#0およびOS#1のPUSCHをパンクチ
ャする。次に、gNBは送信を受信し、PUSCHがOS#0で開始すると仮定して復号
化し、それに失敗すると、PUSCH開始位置OS#1で復号化し、それに失敗すると、
PUSCH開始位置OS#2で復号化し、以降、PUSCHの復号化に成功するまでそれ
を続ける。復号化に失敗した場合は、スロットのOS#0で開始したと仮定して、PUS
CHをバッファリングし、PUSCHの再送をスケジュールする。再送が全体として受信
されたと仮定すると、gNBは、元の送信がOS#0で開始したと仮定してチェイス合成
で復号化することができ、それに失敗すると、元の送信がOS#1で開始したと仮定して
、チェイス合成で復号化し、それに失敗すると、元の送信がOS#2で開始したと仮定し
て、チェイス合成で復号化し、この試行に成功すると、停止する。この盲目的復号化手順
は、gNBのハードウェアの非常に大幅な複雑化を招く可能性がある。
【0147】
また、盲目的復号化を最小限に抑えるために、gNBがPUSCHの開始位置を知るこ
とを可能にすることが有利であることが分かる。PUSCHの開始時に送信されるCAI
などの信号を介してPUSCH送信自体の時点で情報が利用可能になれば、gNBは、チ
ェイス合成を経て再送を処理しつつ、盲目的復号化を回避できる。ただし、PUSCHの
処理時にgNBがCAIを利用できない場合でも、スケジュールされた再送の前にCAI
情報をgNBに送信できる場合は、gNBが再送処理中の盲目的復号化を減らすことが可
能になる。一態様によれば、UEは、プリアンブルまたはUCIを介して自身のチャネル
アクセス情報を送信することができる。これによって、COTが開始された時刻を示すこ
とができ、また、UEのCOTがいつ終了するかを示すこともできる。gNBは、これを
基にPUSCHの開始位置を認識し、再送とのチェイス合成がなされる前に、元の送信に
おいてパンクチャされたシンボルを識別する。この概念は、図48に示され、図中、CO
TのスタートはUEによってPUSCH上のUCIを介して示される。これは、OS#2
で開始された最初のPUSCH送信が終了した後に発生する。
【0148】
gNBでの盲目的復号化のオーバーヘッドを許容可能範囲に保つために、UEは、特定
の開始位置から開始してPUSCHを送信するように制限され得る。本明細書で開示する
方法では、gNBが、DCIフォーマット、フォーマット0_0または0_1と同様の複
数のDCIを送信して、UL DMRS構成、MCS、送信電力制御(Transmission Po
wer Control:TPC)などの、異なるPUSCH開始位置に関連するすべてのパラメー
タを有するPUSCHの複数の開始位置をUEに提供することができる。この目的のため
に、gNBは、複数のDCIにわたって同じ値の新データインジケータ(New Data Ind
icator:NDI)と冗長バージョン(Redundancy Version:RV)を使用できるが、例
えば、時間ドメインリソース割り当て、MCS、TPCなどのフィールドを調整してもよ
い。この場合、UEは、同じNDI値とRV値を持つ複数のUL認可の受信を代替案とし
て解釈することができ、また、UEは、UE側のLBTの結果に基づいて、UL認可のう
ち1つだけを使用し、他のUL認可を無視することができる。開始位置に基づいてPUS
CHを準備するのに十分な処理時間をUEに提供するために、以前のDCIを以前の開始
位置のUL認可に関連付けることができる。例えば、図21Gは、異なるPUSCH開始
位置を提供する3つのDCIを示しており、UEは、UE側のLBT結果に基づいて、そ
のうちの1つだけを展開することができる。
【0149】
あるいは、例えば図22に示すように、すべてのDCIが同じCORESETで送信さ
れ得る。これらのDCIは同じNDIとRVを運んで、提供されたUL認可が相互に代替
可能であり、UEは1つの認可だけを選択し、他の提供された認可を無視できるというこ
とを示す。UEは、最初に最大量のリソースを提供し、次に2番目に量の多いリソースを
提供するなどのUL認可を使用することができる。
【0150】
例えば、DCI繰り返しフラグと呼ばれる、1ビットサイズのフィールドのDCI内の
新しいフィールドは、1に設定された繰り返しフラグを有する同じRVおよびNDIを運
ぶすべてのDCIは互いに代替可能であるということを示すことができ、UEはこれらの
DCIのうち1つだけによって提供される認可を使用することを選択することができる。
一方、繰り返しフラグがゼロに設定されている場合、1つのDCIが他のDCIを上書き
してもよい。ここで、UEは、どのDCIを使用するかを選択せず、gNBが、例えば、
以下の規則に従って、どのDCIを使用できるかを決定する。
・後のCORESETで送信されたDCIは、前のCORESETで送信されたDCI
を上書きすることができる、また、
・複数のDCIが同じCORESETで送信される場合、最も低い物理リソースブロッ
ク(Physical Resource Block:PRB)で送信されたDCIは、より高いPRBで送
信されたDCIを上書きすることができる。
【0151】
別の態様によれば、単一のDCIは、複数の開始位置を提供し得る。例えば、C-RN
TI(該当する場合はいつでも他のRNTIを使用可能)によってスクランブルされた巡
回冗長検査(Cyclic Redundancy Check:CRC)を使用して、このDCIで、以下の
情報を送信することができる。
・LBTの結果に応じてUEが使用できるPUSCH開始位置候補の数を示す開始位置
数。このフィールドのサイズは、上位層のパラメータ、例えば、maxNumStartPositと呼ば
れるRRCパラメータによって定義できる。
・または/そして、各開始位置候補について、専用の時間領域リソース割り当てを使用
して、各PUSCH開始位置候補に対する開始位置をシグナリングすることができる。こ
のフィールドのビット幅は、lоg(I)ビットとして決定される。ただし、前述のフ
ィールドに示されているように、Iは、上位層パラメータpusch-TimeDomainAllocationLi
stにおけるエントリ数に開始位置の数を掛けたものである。
・または/そして、各開始位置候補に対するMCSフィールド。このフィールドのビッ
ト幅は、前述のフィールドに示されている開始位置の数に、各開始位置に対するMCSを
別々に運ぶために必要なビット数を掛けたものである。
・または/そして、NDIとRVは、すべてのPUSCH開始位置候補に対して同じで
あり得る。
・各PUSCH開始位置候補に対するアンテナポートフィールド。
【0152】
PUSCHの異なる開始位置を示すための複数のDCIの送信のオーバーヘッドを低減
するために、UEは、上位層パラメータ、例えば、PUSCH-start-Positions-setという名
前のRRCパラメータによって与えられる複数の位置候補のうちの1つを選択し得る。設
定される位置候補は、スロットに対して相対的、またはスケジュールされたPUSCHに
対して相対的であってもよい。PUSCH-start-Positions-setがスロットに対して相対的で
ある場合、UEは、元のPUSCH認可と重複する開始位置候補から1つの開始位置候補
を選択できる。図23は、シンボル{0, 2, 5, 8, 10}のスロットに対する複数の相
対的なPUSCH開始位置を提供するPUSCH-start-Positions-setの例を示す。この例で
は、PUSCHはOS4から開始するようにスケジュールされている。PUSCH開始位
置は、DCIによって示されるように、UL認可の開始位置であってもよく、あるいは認
可と重複し、UE側のLBTの結果に応じたシンボル{5, 8, 10}である開始位置候補
の1つであってもよい。
【0153】
あるいは、開始位置候補は、UL認可で与えられたPUSCHの元の開始位置に対して
相対的に、RRCパラメータPUSCH-start-Positions-setなどの上位層パラメータによっ
て与えられてもよい。言い換えれば、開始位置候補の実際のシンボルのインデックスは、
UL認可における最初のシンボルのインデックスに対してそれらを相対的にシフトした後
に、PUSCH-start-Positions-setによって与えられる。開始位置候補の実際のシンボルの
インデックスのいくつかが、スケジュールされたPUSCHの終了位置を超えている場合
、UEはそれらの位置候補を無視できる。図24が例示として示す例では、PUSCH-start-
Positions-set = {2, 5, 7}であり、UL認可によって提供される元の開始位置は
4番目のシンボルである。したがって、実際の開始位置候補は{6, 9, 11}であり、U
EはLBT結果に基づいてこれらの位置のいずれかでチャネルにアクセスしようとする。
【0154】
さらに、開始位置候補のシグナリングを回避するために、それらを、スロット境界また
はPUSCH認可自体のいずれかに関するいくつかの規則に従って定義することができる
。例えば、すべての偶数/奇数シンボルが開始位置候補になり得る。さらに別の例では、
開始位置候補は、ライセンスPUSCH内またはスロット内の最初のシンボルの後のすべ
てのLシンボルのような、特定のパターンに従うことができる。例えば、L = 1は、1つ
おきのシンボルが開始位置候補であるということを意味する。Lの値は、認可の期間、M
CSなどの、PUSCH認可におけるいくつかのパラメータに依存し得る。例えば、Lが
MCSに依存する場合、Lは表3によって与えられる。
【0155】
【表3】
【0156】
表3において、IMCSは、PUSCH認可を提供するDCIが与えられたMCSであり、
{}下記の数式9は、RRCパラメータPUSCH-start-Positions-thのような上位層パラメ
ータによって提供され得る。上位層パラメータが、任意の行のMCSしきい値が等しいこ
とを示している場合、すなわち、MCSth_(i-1) = MCSth_iの場合、これらのMCSしき
い値の両方が現れる関連行のLは無効である。
【0157】
【数9】
【0158】
表4は、開始位置の数およびそれらの位置の、スケジュールされたPUSCHの期間に
対する依存性の例を示す。この例では、PUSCH認可の期間が3シンボル以下の場合、
Lをゼロに設定して、UEが各シンボルにおいてチャネルへのアクセスを試行できること
を示すことができる。PUSCH認可の期間が4シンボルの場合、Lを1に設定できる。
これは、UEが1シンボルおきにチャネルへのアクセスを試行できることなどを意味する
。異なるPUSCH認可期間に対するLの値が上位パラメータによって与えられ得る。
【0159】
【表4】
【0160】
他の数学的規則を適用して、インデックス(L)がL mod M=0 を満たす、OFDMシ
ンボルなどの開始位置候補のインデックスを定義することもできる。ただし、Mは、例え
ば、MCS、シンボル数単位の認可期間などの元のPUSCH認可パラメータのいくつか
に依存し得る。元のPUSCH認可パラメータのいずれかに対するMの関数従属性を確立
するには、例えば、表3と同様の表を使用できる。前述の規則のいずれかがスロット境界
に関して適用される場合、UEはUL認可と重複する開始位置候補だけを考慮してもよい
【0161】
別の態様では、開始位置候補を明示的に(上位層パラメータを使用して)示すことと、
暗黙的に(指定された規則に従って)示すことを組み合わせることができる。例えば、開
始位置候補は、明示的および暗黙的に与えられた位置の和集合であり得る。さらに、開始
位置候補の明示的な指示がない場合、UEは、暗黙の指示の使用を適用することができる
【0162】
前述の解決策およびそれらの任意の可能な組み合わせの少なくとも一方を拡張して、単
一または複数のUL認可を通じて、複数のスケジュールされた隣接または非隣接PUSC
Hの可能な開始位置候補をUEに提供し得ることが理解される。可能な解決策として、R
RCパラメータは、開始位置候補の位置をUEに提供することができる。これらの位置は
、スケジュールされたPUSCHに対して相対的であることも、スロット境界に対して相
対的であることもできる。次に、UEは、スケジュールされたPUSCHと重複する位置
のみを考慮することができる。
【0163】
図50Aが示す例では、開始位置候補が、スケジュールされた各PUSCHにおける最
初のOFDMシンボルからのシフトとして構成され、シフト値が、RRCパラメータなど
の上位層シグナリングによって示され得る。図50Aに示すように、シフト値はPUSC
Hインデックスに依存し得る。例えば、PUSCHkでは、開始位置候補はSで区切ら
れる。ただし、kはPUSCHのインデックスである。UEは、隣接するPUSCHのシ
フト値を用いた上位層シグナリングを介して指示を受けることができる。例えば、シフト
レベルのセットは、{a, b, c, d, ...}などのように、UEに示され得る。次に、
UEは、PUSCH0に対してS=a、PUSCH1に対してS=b、等々というよ
うに設定することができる。あるいは、UEは、単一のパラメータを有する上位層シグナ
リングを介して、UEが各PUSCHの開始位置候補の位置を導出するためにそのパラメ
ータを使用することができることを、示され得る。それは、例えば、PUSCHインデッ
クスの関数としてであり得る。
【0164】
あるいは、PUSCH開始位置候補は、例えば、図50Bに示すように、最初にスケジ
ュールされたPUSCHにおける最初のOFDMシンボルから開始したときのシフトSに
よって分離され得る。開始位置候補の位置を定義するために、他の規則を適用することも
できる。また、UEは、上位層シグナリングによって示されるものに加えて、各PUSC
Hの最初のOFDMシンボルを開始位置候補として扱うこともできる。
【0165】
図50Cは、開始位置候補がスロット境界に対して相対的に定義されている場合を例示
している。開始位置候補の数と位置は、スロット間で同じである場合も、スロットごとに
異なる場合もある。上位層シグナリングは、これらの位置を示し得る。UEは、各PUS
CHの最初のOFDMシンボルに加えて、任意のスケジュールされたPUSCHと重複す
る開始位置候補を、UEがチャネルへのアクセスを試行するために使用できる有効な開始
位置候補と見なすことができ、一方、スケジュールされたPUSCHの外側の他の開始位
置候補は無効であると見なすことができ、UEはそれらの位置でチャネルへのアクセスを
試行しない可能性がある。上位層は、UEが開始位置候補として使用できる各スロットの
OFDMシンボルのインデックスを示すことができる。例えば、14ビットサイズのビッ
トマップは、対応するビットが1に設定されている場合、どのOFDMシンボルを開始位
置候補として使用できるかを示し得る。さらに、サブフレーム/無線フレーム内の各スロ
ットは、開始位置候補に対して異なる位置を有することができ、UEにシグナリングされ
ることによる各スロットの連結されたビットマップ、および開始位置候補の位置がサブフ
レームまたは無線フレームごとに繰り返される。また、gNBは、スロットの一グループ
が特定の開始位置候補を有し、他のグループが異なる位置候補を有するというパターンを
、特定の数のスロットにわたって定義することができる。このパターンは繰り返し適用で
きる。例えば、図50Dは、3つのスロットにわたるパターンP=101を示す。このパ
ターンには、1に対応するスロットには4つの開始位置候補があり、0に対応するスロッ
トには2つの開始位置候補がある。このパターンは3スロットごとに繰り返される。
【0166】
gNBは、開始位置候補の構成の特定のセットを半静的に示して、gNBがこれらの構
成を柔軟に調整できるようにすることができる。例えば、gNBは、開始位置候補の配置
の異なるセットを示す複数の上位層構成をUEに提供することができ、次に、gNBは、
これらの構成を運ぶ上位層メッセージIDを指し示すことによって、MAC制御要素(MA
C Control Element:MAC-CE)を使用して適切な構成を選択することができる。
【0167】
さらに、gNBは、DCIを使用することにより、開始位置候補の適切な構成、例えば
、長さがlоg(k)に等しいビットフィールドを動的に示すことができる。ただし、
kは上位層シグナリングを介して示された構成数である。このビットフィールドは、認可
を運ぶDCIの中、またはUE固有の探索空間内と、適切なRNTIを使用したグループ
共通探索空間内のうちのどちらかの個別DCIの中で示され得る。さらに、gNBは、M
AC-CEを使用して開始位置候補のサブセットをUEにシグナリングすることができ、
次に、gNBはDCIを使用して開始位置候補の選択された構成を示すことができる。
【0168】
UEによるULチャネルアクセスインジケーション
【0169】
PUSCH開始位置に基づくDMRSスケジューリングの調整
【0170】
PUSCHマッピングタイプAに対して、DMRSシンボルの位置は、スロット境界に
対して相対的に定義される。これによって、UEがスケジュール/構成された認可に従っ
たチャネルの取得に失敗した場合、あいまいな動作に至る可能性がある。例えば、図21
および22に示すように、複数の開始位置が専用DCIによって提供される場合、すなわ
ち、DCIが個別のPUSCH開始位置に対して1対1でマッピングされる場合、各DC
Iは、PUSCH開始位置に応じたDMRS RRC構成と組み合わされた適切なDMR
Sスケジューリング情報を運ぶことができる。しかし、これには、同じ認可に対して複数
のDCIを復号化するためのシグナリングとUEの電力消費の観点から、大きなオーバー
ヘッドが伴う可能性がある。したがって、このような負荷を軽減するには、複数のDCI
を使用するよりも、開始位置候補を明示的に(上位層パラメータを使用して)または暗黙
的に(指定された規則に従って)シグナリングする方が有益な場合がある。ただし、この
ような静的構成は、UEが選択したPUSCHの開始位置に基づいてDMRSスケジュー
リングを調整するには適切ではない場合がある。次に、そのような問題に対処するための
いくつかの実施形態について説明する。
【0171】
単一UEのMIMO(シングルユーザMIMO(Single User MIMO:SU-MIMO
))の場合、いくつかの代替案を採用することができる。
【0172】
l0より前でのPUSCH開始
【0173】
UEが、上位層パラメータdmrs-TypeA-Positionによって与えられるl0より前にチャネ
ルにアクセスする場合(3GPP TS 36.211、物理チャネルおよび変調(リリ
ース15)、V15.3.0(3GPP TS 36.211, Physical channels and modulati
on (Release 15), V15.3.0)参照)、UEが開始位置として選択したPUSCHのD
MRSシンボルとその新しい期間が、古い期間を有するPUSCHのDMRSシンボルと
同じである限り、UEは構成およびスケジュールされたUL DMRSを展開することが
できる。例えば、PUSCH期間が10、11、または12のOFDMシンボルに等しい
場合、DMRSは表5に示すように、シンボルl0, 9を占有する(3GPP TS 36
.211、物理チャネルおよび変調(リリース15)、V15.3.0参照)。
【0174】
【表5】
【0175】
図25は、1つの追加のUL DMRSシンボルを伴うOS0からOS11の12個の
OFDMシンボルを介した送信がスケジュールされているが、UEがLBTに失敗したた
めにチャネルへのアクセスに失敗するPUSCHの例を示す。図に示す位置候補、OS1
およびOS2から始まるチャネルが使用可能になると、UEが選択した開始位置によるP
USCHの期間はそれぞれ11および10になる。したがって、UEは引き続き同じスケ
ジュールされたDMRSを使用することができる。
【0176】
一方、UEが選択した開始位置からのPUSCHの期間が元のPUSCH期間とは異な
るDMRS構成を使用する場合、UEは、同じ数の追加のDMRSシンボルを持った新し
いPUSCH期間に関連する新しいDMRS構成に従うことができる。図26が示す例で
は、PUSCHは、最初にOS0からOS9までの10シンボルの期間でスケジュールさ
れ、UL DMRSシンボルが1つ追加されたが、UEはOS0のチャネルにアクセスで
きない。ただし、UEがOS1またはOS2におけるチャネルにアクセスする場合、UE
が選択した開始位置でのPUSCHの期間はそれぞれ9と8である。したがって、UEは
、元のPUSCH認可に関連付けられた古いDMRS構成を使用しなくても、UEは、P
USCH期間8および9のOFDMシンボルに関連付けられた新しいDMRS構成を使用
することができる。この場合、図示のように、DMRSはOSl0, 7にある必要がある。
【0177】
l0またはその後からのPUSCH開始
【0178】
UEが、上位層パラメータdmrs-TypeA-Positionによって与えられるシンボルl0から、
またはその後から始まるチャネルにアクセスする場合、UEは、DMRSがスロット境界
に対して相対的にマッピングされるPUSCHマッピングタイプAが、DMRSが新しい
PUSCH期間に基づいてPUSCHに対して相対的にマッピングされるPUSCHマッ
ピングタイプBに、効果的に変更されると仮定することができる。言い換えれば、UEは
、l0をゼロに設定し、新しいPUSCH期間と、上位層パラメータdmrs-additionalPoist
ionによって与えられた追加のDMRSシンボル数に従って、DMRSをマッピングする
ことができる。図27は、1つの追加のUL DMRSシンボルを伴うOS0からOS1
1の12個のOFDMシンボルを介した送信がスケジュールされているが、UEがLBT
に失敗したためにチャネルへのアクセスに失敗するPUSCHの例を示す。図に示す位置
候補、すなわち、OS5から始まるチャネルが使用可能になると、UEが選択した開始位
置によるPUSCHの期間は7OFDMシンボルとなる。この場合、図および表6に示す
ように、UEは、マッピングタイプBに従った、PUSCHの開始に対して相対的にl0
よび4の、新しい7OSのPUSCH期間に従って、UL DMRSをマッピングするこ
とができる。
【0179】
【表6】
【0180】
別の例として、図28は、1つの追加のUL DMRSシンボルを伴うOS0からOS
11の12個のOFDMシンボルを介した送信がスケジュールされているが、UEがLB
Tに失敗したためにチャネルへのアクセスに失敗するPUSCHを示す。この例では、U
EはOS7から始まるチャネルにアクセスし、UEが選択した開始位置からのPUSCH
の期間を4OFDMシンボルとするが、DMRSを運ぶシンボルは1つだけであり、追加
のDMRS位置はない。
【0181】
これまでの例では、これらの態様は、1つの追加のDMRS位置を持つ単一シンボルD
MRSに関して示されているが、これらの態様は、任意の数の追加DMRS位置を持つ単
一シンボルDMRSにさらに適用可能であり、任意の数の追加DMRS位置を持つダブル
シンボルDMRSにも適用可能である。
【0182】
図29は、PUSCH開始位置候補に従ってDMRS構成を調整することができる手順
例を示す。図29の例では、最初に、gNBがPUSCHマッピングタイプAの付与の要
求を送信し、PUSCH期間に基づいて、対応するDMRSをスケジュールする。次に、
UEは、最初にスケジュールされたOSからPUSCHを開始するために、チャネルへの
アクセスを試行する。チャネルが使用可能な場合、手順は終了する。チャネルが使用でき
ない場合、UEは新しい開始位置でチャネルへのアクセスを試行する。Ioより前にチャ
ネルにアクセスするためには、UEはPUSCHマッピングタイプAとPUSCHの新し
い期間に従ってUL DMRS構成を選択するが、スケジュールされたDMRSの構成は
、DMRSタイプ(1または2)、追加DMRS位置の数、およびシングルまたはダブル
DMRSシンボルの観点からは同じとする。Ioまたはそれ以後にチャネルにアクセスす
るためには、UEはPUSCHマッピングタイプBとPUSCHの新しい期間に従ってU
L DMRS構成を選択するが、スケジュールされたDMRSの構成は、DMRSタイプ
(1または2)、追加DMRS位置の数、およびシングルまたはダブルDMRSシンボル
の観点からは同じとする。いずれの場合も、UEは新しいDMRS構成でPUSCHを送
信する。
【0183】
マルチユーザMIMO(Multi-User MIMO:MU-MIMO)の場合、すなわち、他の
UEのDMRSが異なるOCCシーケンスで同じ符号分割多重(Code Division Multip
le:CDM)グループを共有しているか、直交周波数リソースを使用している場合、UE
が同じPUSCHリソースを共有しているため、より困難である。したがって、他のUE
のDMRSから独立しているあるUEのDMRSをシフトすることによって、異なるUE
が使用する異なるアンテナポート間の重大な干渉に至る可能性がある。このような問題に
対処するために、以下に説明するように、いくつかの代替案を採用することができる。
【0184】
UEが選択した開始位置からのPUSCHのUL DMRSシンボルが、古いPUSC
HのUL DMRSまたはそれらのシンボルのいくつかを運ぶ同じシンボルを占有する限
り、UEは、PUSCH開始位置を変更することができる。例えば、3つの追加DMRS
位置を持つ単一シンボルDMRSを伴ったPUSCHマッピングタイプAの場合、PUS
CH期間が12、13、または14であれば、DMRSは同じシンボルl0, 5, 8, 11
を占有する。したがって、元のPUSCH認可期間が14シンボルであり、3つの追加D
MRSが、例えば、図30に示すように構成されている場合、UEはOS1または2か
ら開始するチャネルへのアクセスを試行することができ、UEが選択した開始位置からの
PUSCHの期間が、それぞれ、13および12シンボルに等しくなる。両方のPUSC
H開始位置に対して、UL DMRSは、最初にスケジュールされたPUSCHのUL
DMRSと同じシンボルを占め得る。このような場合、UEのPUSCHの開始位置を
変更した後でも、UEとUEのDMRSは直交している。
【0185】
これは常に当てはまるとは限らない。すなわち、UL DMRSは、UEが選択した開
始位置からのPUSCHおよび最初にスケジュールされたPUSCHに対して同じシンボ
ルを占める。したがって、別の態様によれば、新しい期間を有するPUSCHのUL D
MRSを運ぶOFDMシンボルのシンボルインデックスセットSnewが、古い期間を有する
PUSCHのUL DMRSを運ぶシンボルインデックスセットSoldから選択されること
になる。2つのセットが重複しておらず、Snewに属するインデックスのうちのいくつかが
Soldに属していない場合、それらのインデックスは、Soldの中で最も近いインデックスに
置き換えられる。Soldの中にあり、新しい期間でPUSCHのUL DMRSを送信する
ために使用されない記号は、他のUEのDMRS間の衝突を回避するために、データを運
ぶために使用されない可能性がある。図31は、OS0からOS11までの12シンボル
に等しい期間のPUSCH認可の例を示す。3つの追加のDMRSが占有するように、す
なわち、Sold = {l0, 5, 8, 11}となるように構成されている。UEがOS1ま
たはOS2から始まるチャネルにアクセスして、UEが選択した開始位置からのPUSC
Hの期間がそれぞれ11と10になるようにすると、残念ながら、UEが選択した開始位
置からのPUSCHの期間中、UL DMRSはシンボルSnew = {l0, 6, 9}を占
有する必要があり、これは、l0だけがUEのUL DMRSを運ぶシンボルと重複する
ことを意味する。さらに、UEは、Snewの6および9を、Soldの最も近いインデックスで
ある5および8でそれぞれ置き換えて、Snew = {l0, 5 6, 8 9}を有することが
できる。そうすることにより、UEとUEとの間の直交性が維持される。
【0186】
最後のDMRSからの最後のOFDMシンボルからPUSCHの末尾までのチャネル推
定を著しく悪化させる可能性がある多数のOFDMシンボルの外挿を回避するために、新
しい期間でPUSCHを運ぶために複数のOFDMシンボルが必要な場合には、PUSC
Hの最後のOFDMシンボルのインデックスを古い期間で使用することができる。Sold
= {l0, 5, 8, 11}でありSnew = {l0, 6, 9}である前記の例では、UEは、S
newの6および9を、5および11でそれぞれ置き換えて、図32に示すように、Snew =
{l0, 5 6, 11 9}を有することができる。
【0187】
PUSCHマッピングタイプAが使用されるが、UEがl0の後にチャネルを取得する場
合、PUSCHマッピングタイプBを使用して、UEが選択した開始位置からのPUSC
Hの期間に従ってDMRSをマッピングすることができる。新しい期間のPUSCHのU
L DMRSを運ぶシンボルのインデックスセットSnewが、古い期間のPUSCHのUL
DMRSを運ぶべきシンボルのインデックスセットと異なる場合、Snewの各要素は、So
ldの最も近い要素に置き換えられる。図33は、OS0からOS11までの12シンボル
に等しい期間のPUSCH認可の例を示す。3つの追加のDMRSが占有するように、す
なわち、Sold = {l0, 5, 8, 11}となるように構成されている。UEがOS0か
ら始まるチャネルへのアクセスに失敗したが、OS7から、すなわちl0より後から始まる
チャネルへのアクセスに成功した場合、DMRSはPUSCHマッピングタイプBに従っ
てマッピングされる。PUSCHの新しい期間は5シンボルであるため、UL DMRS
は、PUSCH開始位置OS7に対して相対的にl0, 4でインデックス付けされたシンボ
ルを占有できる。したがって、Snew = {7, 11}となる。SnewをSoldと比較して、U
EはOS7をOS8に置き換えて、Snew = {8, 11}とすることができる。
【0188】
UEがOS8でチャネルにアクセスする場合、PUSCHの新しい期間は5であり、P
USCHマッピングタイプBによれば、DMRSを運ぶシンボルのインデックスは、PU
SCHに対して相対的にl0、すなわち、Snew = {8}である。この場合、図34に示す
ように、DMRSを運ぶために最後のシンボルSoldを使用することはできない。
【0189】
さらに、例えば、図51に示すように、UEは、スケジュールされたPUSCH全体を
新しい開始位置にシフトすることができ、そして、PUSCH全体をシフトせずに単に新
しい開始位置からPUSCH送信を開始するのではなく、スケジュールされたDMRSを
新しい開始位置に対して相対的にシフトすることができる。図52Aは、1つの追加のU
L DMRSシンボルを伴うOS0からOS11の12個のOFDMシンボルを介した送
信がスケジュールされているが、UEがLBTに失敗したためにチャネルへのアクセスに
失敗するPUSCHの例を示す。図に示す位置候補、すなわち、OS2から始まるチャネ
ルが使用可能になると、PUSCH開始位置は、OFDMシンボル2個分だけシフトされ
る。次に、DMRSシンボルが、OFDMシンボル2個分だけシフトされ、新しい位置が
OS5とOS11になる。PUSCH全体をシフトしたことによって、UEは、ライセン
スPUSCHの末尾の切り詰められたシンボルをパンクチャ/レートマッチすることがで
きる。
【0190】
新しい開始位置次第で、その新しいシフトされた位置がスケジュールされたPUSCH
の末尾を超えている場合、UEは、1つ以上のスケジュールされたDMRSシンボルをパ
ンクチャすることができる。例えば、図52Bは、最初にスケジュールされた2つのDM
RSシンボルではなく、1つのDMRSシンボルだけを送信するUEの例を示す。UEは
、OS3で送信されるようにスケジュールされたDMRSシンボルをOS11で送信する
ことができる。一方、OS9で送信されるようにスケジュールされたDMRSは取り除か
れ得る。
【0191】
UEは、例えば、新しいPUSCH開始位置の最初のOFDMシンボルにおいて、少な
くとも1つのDMRSシンボルを送信するように構成され得る。これは、スケジュールさ
れたDMRSシンボルのすべてがスケジュールされたPUSCHの末尾を超えてシフトさ
れた場合、すなわち、スケジュールされたDMRSシンボルのすべてが取り除かれた場合
に有益である。PUSCHがシフトされた結果、スケジュールされたDMRSシンボルの
いずれも送信できない場合、上位層シグナリングは、DMRSシンボルの最小数やそれら
の位置などを示すことができる。さらに、PUSCHを運ぶためのOFDMシンボルの残
り数が特定のしきい値より小さい場合、UEは、このPUSCHが成功裏に復号化される
可能性が最も高いので、このPUSCHを送信しないように構成され得る。このようなし
きい値は、上位層シグナリングによってUEに示され得る。
【0192】
PUSCHがスロット境界を越えることを許されず、UEが複数の隣接するPUSCH
でスケジュールされる場合、各々のスケジュールされたPUSCHは、元のスケジュール
されたPUSCHを含むスロットの末尾を超えて開始するようにシフトされない可能性が
ある。例えば、図53Aは、UEがスケジュールしたN個のPUSCHの例を示し、PU
SCH0に対して3つの開始位置候補が示されている。次に、チャネルの可用性に基づい
て、PUSCH0をシフトして、示された開始位置候補のどれからでも開始できる。示さ
れたPUSCH開始位置候補のいずれにおいてもチャネルが利用できない場合、またはス
ロット0のOFDMシンボルの残り数が、例えば、上位層によって示される特定のしきい
値より小さい場合、UEはPUSCH0を取り除くことができる。次に、UEは、次のP
USCHを送信するために、チャネルへのアクセスを試行することができる。
【0193】
スロットが複数のPUSCHを含む場合、UEは、例えば、図53Bに示されるように
、スロット内のすべてのスケジュールされたPUSCHをシフトすることができる。この
図では、チャネルが使用できないため、PUSCH0が取り除かれている。したがって、
UEは、PUSCH1を送信するためにチャネルにアクセスしようとする可能性がある。
チャネルが利用できない場合、PUSCH1およびそれに続くPUSCH2は、共に新し
い開始位置にシフトされる。いずれかのPUSCHがスロット境界の終わりに達すると、
スロット境界を越えたOFDMシンボルがパンクチャされる。このPUSCHで使用可能
なOFDMシンボルの数が減少するため、UEは、データのレートマッチング/パンクチ
ャリングを実行する可能性がある。
【0194】
さらに、UEは、PUSCHを新しい開始位置にシフトするが、UEは、例えば、図5
4Aに示すように、スケジュールされたDMRSシンボルを元の認可に示された通りに、
それらの位置に維持することができる。1つ以上のDMRSシンボルがPUSCHの新し
い開始位置の前にある場合、それらのシンボルは、例えば、図54Bに示すように、取り
除かれる。PUSCHの新しい開始位置がスケジュールされたすべてのDMRSシンボル
を超える場合、UEはPUSCHの送信を断念する可能性がある。あるいは、前述のよう
に、UEは、UEがすべての取り除かれたスケジュールされたDMRSシンボルを送信す
ることができるように、例えば、上位層シグナリングを介して、送信することができる特
定の数の補償DMRSシンボル、それらの位置、その他の任意の構成などで構成され得る
図54Cが示す例では、PUSCHの開始位置がOS10にあり、そこでは、以前のす
べてのDMRSシンボルが取り除かれている。この場合、UEは、新しい開始位置で、P
USCHの最初のOFDMシンボルにおけるDMRSシンボルを送信することができる。
【0195】
最初のPUSCH送信におけるパワーブースト
【0196】
UEのCOTにおける最初のPUSCH送信に対して、DMRS電力は、そのCOT内
の後続のPUSCH送信におけるDMRSに比べてブーストされる。これにより、gNB
でのPUSCHの検出の信頼性向上が確保され、チャネル品質の推定が改善される。これ
により、PUSCH送信がより少ないリソースにレートマッチングされるか、チャネルア
クセスの遅延のためにパンクチャされた場合に、PUSCHのブロックエラーレート(Bl
ock Error Rate:BLER)が改善される。この概念は、図35に示され、図中、CA
T4LBTに続くUEの最初のPUSCH送信のDMRSシーケンスにおける公称電力が
ブーストされる。
【0197】
別のユースケースとして、PUSCH送信が開始される位置が原因で、UEが、DMR
Sシーケンスを運ぶ1つ以上のOSを取り除くことになる場合、UEは、チャネル推定の
質を高めるために、残りのDMRSシーケンスの電力をブーストすることができる。図3
6は、チャネルの可用性が不足しているためにOS#0が送信されないタイプBのPUS
CH送信の例を示す。認可内の残りのDMRSシンボルで電力がブーストされ、それによ
って、OS#0でのDMRSシーケンスの損失をある程度補償する。ここで、gNBはO
S#0にDMRSが存在しないことを検出し、PUSCHがOS#0で開始されなかった
ことを認識する。gNBは、OS#3のDMRSを識別し、開始位置OS#1、2、およ
び3から、PUSCHの復号化を試みる。
【0198】
パワーブースト値αDMRS-CAIが、RRCシグナリングを介してUEに設定され
る。この値は、使用可能なPUSCHリソース内の実際に送信されるDMRSシーケンス
の数に依存し得る。
【0199】
また、PUSCH REのための電力は、UEのLBTに続く、UEのCOT内の最初
のPUSCH送信のために利用可能なPUSCHリソース内でブーストされ得る。ブース
トは、使用可能なOSの数の関数であり得る。元の認可がN個のOSを有し、UEがK個
のOSだけにアクセス可能である場合、UEは、K個のOSにおけるPUSCH REの
電力を、PPUSCH,bооst=10・lоg10(αPUSCH-CAI・N/K
)倍に増大させることができる。ここで、αPUSCH-CAIはRRCシグナリングを
介してUEに設定され、αPUSCH-CAIは0以上の値であり、チャネルアクセスに
続く最初のPUSCHに適用される。通常の設定では、値1を使用できる。UEは、与え
られたN個およびK個に対して電力ヘッドルームがある場合のみ、パワーブーストを適用
できる。それ以外の場合は、デバイスに対して可能な最大値PPUSCH-CAI=ma
x(PPUSCH,nоminal+PPUSCH,bооst,Pmax)まで電力を
ブーストできる。ここで、PPUSCH-CAIは、LBTに続く最初のPUSCH送信
に適用される電力であり、Pmaxは、UEが送信できる最大電力である(PmaxはU
Eの能力に依存するか、RRCシグナシングを介してUEに設定されるか、またはその両
方であり得る)。PPUSCH,nоminalは、PUSCH送信が送信される公称電
力である。最初のPUSCH送信に続くPUSCH送信で使用できる電力レベルは、P
USCH,nоminalである。
【0200】
PUSCH開始位置に依存するDMRSシーケンス
【0201】
UEは、複数のDMRSシーケンスを伴ったRRCシグナリングを介して構成されるこ
とができ、そこでは、UEは、PUSCHの開始OSを示すDMRSシーケンスを選択す
る。この概念は、図37に示され、図中、UEは、4つの開始位置候補OS#0、OS#
1、OS#2、OS#3と4つの対応するDMRSシーケンスで構成されている。UEは
、OS#0にチャネルアクセスする場合、DMRSのシーケンス#1を送信し、OS#1
にチャネルアクセスする場合、DMRSのシーケンス#2を送信、等々というように送信
を実行する。ここで、gNBはすべてのDMRSシーケンス候補を監視する。有効なシー
ケンスを見つけると、gNBはそのシーケンスからPUSCH送信の開始位置を推測する
。この方法により、PUSCH送信の開始OSを盲目的に検出する必要性が回避される。
【0202】
シーケンスは、疑似ランダムシーケンスジェネレータにおける開始位置候補に対する異
なる初期化パラメータを提供することによって定義することができる。例えば、パラメー
タnCAIをDMRSシーケンスに導入することができる。ただし、nCAIはPUSCHの開始
位置の関数である。PUSCHのための変換プリコーディングが有効である場合、参照信
号シーケンスr(n)は以下の数式10に従って生成される必要がある。
【0203】
【数10】
【0204】
【数11】
【0205】
ただし、上記の数式10は、次のように定義された低ピーク対平均電力比(Peak-to-Av
erage Power Ratio:PAPR)シーケンスである。すなわち、DCIによって動的に
スケジュールされたPUSCH送信に対してδ=1でありα=0である。低ピーク対平均
電力比シーケンス(上記の数式11)は、以下の数式12にしたがって、ベースシーケン
ス(下記の数式13)のサイクリックシフトαによって定義される。
【0206】
【数12】
【0207】
【数13】
【0208】
【数14】
【0209】
ただし、上記の数式14はシーケンスの長さである。複数のシーケンスは、値の異なる
αおよびδを介して、単一ベースシーケンスから定義される。
ベースシーケンス(数式13)は、複数のグループに分けられる。
【0210】
【数15】
【0211】
【数16】
【0212】
【数17】
【0213】
ただし、数式15はグループ番号、vはグループ内のベースシーケンス番号であり、各
グループには、各長さが数式16(ただし、1≦m/2δ≦5)の1つのベースシーケン
ス(v=0)と各長さが数式17(ただし、6≦m/2δ)の2つのベースシーケンス(
v=0,1)が含まれる。
【0214】
シーケンスグループは下記の数式18となる。
【0215】
【数18】
【0216】
【数19】
【0217】
【数20】
【0218】
【数21】
【0219】
【数22】
【0220】
ただし、上記の数式19は、以下によって与えられる。
・上記の数式20が上位層パラメータnPUSCH-Identity-Transform-precodingによって
構成され、PUSCHがmsg3 PUSCHでない場合、上記の数式21
・それ以外の場合、上記の数式22
ただし、nCAIは、PUSCHの開始位置を識別するパラメータとして定義される。
ただし、fghおよびシーケンス番号vは以下によって与えられる。
・グループもシーケンスホッピングも使用しない場合、
gh=0
v=0
・グループホッピングを使用するがシーケンスホッピングは使用しない場合(下記の数
式23)、
【0221】
【数23】
【0222】
ただし、疑似ランダムシーケンスC(i)は長さが31の疑似ランダムゴールドシーケ
ンスであり、各無線フレームの開始時に下記の数式24で初期化される必要がある。
【0223】
【数24】
【0224】
・ループホッピングではなくシーケンスホッピングを使用する場合(下記の数式25)
【0225】
【数25】
【0226】
ただし、疑似ランダムシーケンスC(i)は長さが31の疑似ランダムゴールドシーケ
ンスであり、そのジェネレータは、各無線フレームの開始時に下記の数式26で初期化さ
れる必要がある。
【0227】
【数26】
【0228】
PUSCHの変換プリコーディングが有効でない場合、シーケンスr(n)は、以下の
数式27に従って生成される必要がある。
【0229】
【数27】
【0230】
ただし、疑似ランダムシーケンスC(i)は長さが31の疑似ランダムゴールドシーケ
ンスであり、そのジェネレータは、以下の数式28を使って初期化される必要がある。
【0231】
【数28】
【0232】
【数29】
【0233】
【数30】
【0234】
【数31】
【0235】
【数32】
【0236】
【数33】
【0237】
ただし、lはスロット内のOFDMシンボル番号であり、上記の数式29はフレーム内
のスロット番号であり、そして、
・上位層パラメータUL-DMRS-Scrambling-IDが提供され、PUSCHがmsg3 PU
SCHでない場合、上位層パラメータUL-DMRS-Scrambling-IDによって、上記の数式30
と上記の数式31が与えられ、
・それ以外の場合、上記の数式32と上記の数式33が与えられる。
ただし、nCAIは、PUSCHの開始位置を識別するパラメータとして定義される。
【0238】
最初のPUSCH送信におけるDMRSリソース密度
【0239】
UEは、PUSCH送信のための特定の数のDMRSシーケンスに対してRRC構成さ
れる。別の態様によれば、UEが成功したLBTに続いてPUSCH送信を実行するとき
、UEは、異なる数のDMRSシーケンスを使用することができる。すなわち、UEは、
そのCOTの最初のPUSCH送信において、異なる数のDMRS送信を使用することが
できる。これにより、gNBはチャネル推定を改善し、その結果、パンクチャされたり、
より少ないリソースにレートマッチングされたりしたときの、PUSCH上のBLERを
改善できる。成功したLBTに続くPUSCHのDMRS構成は、UEへのRRCシグナ
リングを介して構築され得る。図38に見られるように、LBTに続く最初のPUSCH
送信では、UEのCOTにおける次のPUSCH送信と比較して、DMRSの密度は高く
、DMRSの時間リソースは異なる。ここでは、UEは、PUSCHタイプBの2つのU
L認可を有し、最初のPUSCH送信ではOS#{0、3、6、9}で、そして後続のP
USCH送信ではOS#{0、10}でDMRSを送信するようにRRC構成されている
【0240】
可変開始位置を示すためのULプリアンブル
【0241】
UEは、LBTに続く最初のPUSCHの開始位置を示すために、ULプリアンブルを
送信することができる。PUSCHリソースは、このプリアンブルの位置と関連している
。例えば、PUSCHは、図39に示すように、プリアンブルと同じOSで開始できる。
この例では、プリアンブルは1つおきのREで送信される。しかし、一般的には、プリア
ンブルには、UEに設定された時間/周波数リソースの任意のセットを含めることができ
る。gNBは、プリアンブルを監視および検出し、それを検出すると、gNBは、同じO
SにおいてPUSCHを発見する。
【0242】
gNBは、プリアンブルの送信の空間的方向を構成する。例えば、プリアンブルは、P
USCH送信のDMRSシーケンスと同じ対応を持ち得る。あるいは、プリアンブルは、
SSB/PBCHまたはCSI-RSなどの異なるRSと対応する空間的方向に送信され
てもよい。プリアンブルリソースがPUSCHのDMRSリソースと衝突すると、DMR
Sは取り除かれ、プリアンブルが送信される。
【0243】
さらに、プリアンブルは、gNBがそれを容易に検出できるように、図40に示すよう
に、PUSCHの帯域幅と比べて狭帯域であり得る。その周波数リソースは、図40A
示すPUSCHの最も低いRBからのオフセットなどで、認可内のPUSCHリソースに
対して相対的に構成することも、図40Bに示すようにキャリアの中心に対して相対的に
固定することもできる。
【0244】
プリアンブルシーケンスは、RRCシグナリングを介して、UEに対して構成される。
シーケンスは、UE固有に、またはUE全体で共通に構成され得る。
【0245】
UEが特別に構成されている場合、プリアンブルは、PUSCHのDMRSと同じシー
ケンスを有し得る。プリアンブルは、PUSCHの周波数リソース全体にのみ適用するこ
とができる。
【0246】
プリアンブルは、SSB、CSI-RS、またはDMRSなどのDL RSに対応して
送信され得る。例えば、プリアンブルは、プリアンブルに続くPUSCHのDMRSと同
じ対応を持ち得る。あるいは、対応は、UEへのRRCシグナリングを介して構成され得
る。
【0247】
PUSCH送信の開始を示すことに加えて、プリアンブルは、UEのCOTの持続期間
を示すために使用され得る。プリアンブルのセットは、UEに対して構成され得る。各プ
リアンブルは、COTの特定の期間を示し得る。UEは、それが意図するチャネル占有期
間に応じて、送信するプリアンブルを選択することができる。例えば、構成された認可を
使用する自律UL送信において、gNBは、バッファステータスレポート(Buffer Stat
us Report:BSR)などの上位層情報がなければ、いくつのPUSCH送信がUEから
期待されているかを知らない可能性がある。待ち時間を短縮するために、プリアンブルを
介したPHYシグナリングによって、構成された認可リソースの使用期間を示すことがで
きる。これは、gNBが、UEのCOTに従ってリソースを計画したり、UEとgNBの
間の効率的なCOT共有を可能にしたりするのに役立つ。
【0248】
プリアンブルシーケンスが複数のUEに共通であれば、他のノードはチャネルが占有さ
れていることを認識できるので、プリアンブルによって、向上した電力効率および共存を
提供することができる。プリアンブルがDLとULで共通であれば、共存が容易になる。
プリアンブルリソースの位置は、DLとULで共通であり得る。PUSCHは、プリアン
ブルの周辺でレートマッチングされてもよく、あるいはプリアンブルがPUSCHをパン
クチャしてもよい。
【0249】
SU-MIMOまたはMU-MIMOのいずれかのPUSCHマッピングタイプBの場
合、DMRSシンボルの位置は、PUSCHリソースに対して相対的に定義される。した
がって、UEが最初にスケジュールされたものとは異なるPUSCH開始位置を選択する
場合、UEは、PUSCHタイプBに従ってUL DMRSシンボルを送信することがで
きる。この場合、最初のDMRSシンボルは、UEが選択した開始位置からのPUSCH
の最初のシンボルを占有することができる。追加のDMRSシンボルの位置および数は、
PUSCHタイプBのDMRSマッピング規則に従ってUEが選択した位置からのPUS
CH期間に基づくことができる。例えば、図49は、2つの追加UL DMRSシンボル
を伴うOS5からOS12の8つのOFDMシンボルにわたって送信するようにスケジュ
ールされているが、UEがLBTに失敗したためにチャネルへのアクセスに失敗するPU
SCHの例を示す。図に示す位置候補、すなわち、OS7から始まるチャネルが使用可能
になると、UEが選択した開始位置によるPUSCHの期間は6OFDMシンボルとなる
。この場合、図49に示すように、UEは、マッピングタイプBに従った、PUSCHの
開始に対して相対的にl0および4の、新しい6OSのPUSCH期間に従って、UL D
MRSをマッピングすることができる。
【0250】
利用可能なシンボルにおけるPUSCHの送信
【0251】
上述のいくつかの手順は、UEがUL認可の開始時にチャネルへのアクセスに失敗した
場合に、UEがどの開始位置からチャネルへのアクセスを試みることができるかについて
gNBとUEが同じ理解を持つことを可能にするものである。また、上述のいくつかの方
法は、開始位置をシフトすることによってDMRSがどのような影響を受けるか、および
それを使用して、UEがどのPUSCH候補位置を選択するかを示すことができる方法に
関するものである。MCSをパンクチャして適合させる手順、およびピギーバックされた
UCIを送信できる方法について、以下に説明する。
【0252】
パンクチャリング
【0253】
簡単な手順として、UEがgNBによって提供された認可に基づいてPUSCHを生成
した後、UEは、UL DMRS位置を調整することなく、それらのシンボルのいくつか
をパンクチャし、他を送信することができる。一態様によれば、UEは、PUSCH認可
の始めからUEがチャネルにアクセスするシンボルまでのすべてのシンボルをパンクチャ
ことができる。図41は、l0, 5, 8, 11を占有するように構成された3つの追加DM
RSを伴うOS0からOS11までの12シンボルに等しい期間のPUSCH認可の例を
示す。UEがOS7から始まるチャネルにアクセスする場合、UEはOS0からOS6を
パンクチャことができる。
【0254】
状況によっては、特に、PUSCHの最後の2つのOFDMシンボルがDMRSを全く
運んでいない可能性があるため、すべてのDMRSシンボルがパンクチャされている場合
、残りのDMRSが、gNBに正確なチャネル推定を取得させるのに十分でない場合があ
る。そこで、別の態様によれば、gNBにおいて信頼できる復号化を獲得するために、最
小数の必要なDMRSシンボルを送信することができる。残りのDMRSシンボルがこの
最小しきい値よりも小さい場合、送信されたPUSCHをgNBが復号化できる可能性が
低いため、UEはUL送信を断念して電力消費を削減することができる。
【0255】
このしきい値は、必要なDMRSシンボルまたはすでにスケジュールされたDMRSシ
ンボルの一部の最小数の絶対数を提供し得るmin_DMRS_numと呼ばれるRRCパラメータな
どの、上位層パラメータによって構成され得る。さらに、必要なDMRSシンボルの最小
数は、MCSやPUSCH期間などのスケジュールされたPUSCH認可パラメータに依
存し得る。表7は、スケジュールされたMCSの関数として、必要なDMRSシンボルの
最小数の例を示す。ただし、IMCSは、PUSCH認可を提供するDCIに与えられたMC
Sである。さらに、{}下記の数式34は、RRCパラメータmin_DMRS_numのような上位
層パラメータによって提供され得る。上位層パラメータが、任意の行のMCSしきい値が
等しいことを示している場合、すなわち、MCSth_(i-1) = MCSth_iの場合、これらのM
CSしきい値の両方が現れる関連行の必要なDMRSシンボルの最小数は無効である。
【0256】
【数34】
【0257】
【表7】
【0258】
同様に、必要なDMRSシンボルの最小数は、例えば、表7のように、PUSCH期間
の関数であり得る。ただし、Lは、送信され得るOFDMシンボルの実際の数であり、{
}下記の数式35は、RRCパラメータmin_DMRS_numのような上位層パラメータによって
提供され得る。上位層パラメータが、任意の行のPUSCH期間しきい値が等しいことを
示している場合、すなわち、Dth_(i-1) = Dth_iの場合、これらのMCSしきい値の両
方が現れる関連行の必要なDMRSシンボルの最小数は無効である。
【0259】
【数35】
【0260】
【表8】
【0261】
また、MU-MIMOスケジューリングの場合、同時にスケジュールされたUE間の直
交性を失うことを回避するために、パンクチャリングが使用され得る。UEは、スケジュ
ールされたDMRSシンボルのいずれかのみを使用する可能性があり、新しく選択された
開始位置からのPUSCH期間に基づいてUL DMRSの調整を試行しない可能性があ
る。
【0262】
MCSの適応化
【0263】
ライセンストランスポートブロックサイズ(Transport Block Size:TBS)が固定
されており、LBT結果に依存しないと仮定すると、スケジュールされたPUSCHに関
連付けられたMCSは、1回の送信でTBS全体を送信するための有効なMCSではない
可能性がある。一方、スケジュールされたPUSCHに関連付けられたMCSを、UEが
、新しいMCSに関するUEとgNBの間の共通の理解なしにLBTの結果に基づいて自
律的に変更する場合、使用されたMCSを検出することはgNBにとって大きな負担とな
る。
【0264】
複数のPUSCH開始位置が、前述のように、複数のDCIを介した信号である場合、
新しいPUSCH開始位置に関連する適切なMCSがこれらのDCI中でシグナリングさ
れ得る。
【0265】
複数のPUSCH開始位置が上位層パラメータを介して構成されている場合、新しいM
CSは、PUSCH認可で提供されるいくつかのパラメータの関数として決定され得る。
例えば、新しいMCSは、PUSCH期間、MCSなどのPUSCH認可、および、表9
に示すように、LBT結果に基づいてUEが選択した開始位置からのPUSCH期間に依
存し得る。
【0266】
【表9】
【0267】
ただし、Lは、シンボルの観点からUL認可で提供されるようなPUSCH期間であり
、IMCSは、PUSCH認可で与えられたMCSである。Inew, N(L-1)は、IMCSの関数で
あり得る。例えば、Inew, x = max {2 IMCS , MCS_max}は、新しいMCSが、
PUSCH認可で与えられた、MCS_maxで表される特定の最大MCSを持つMCSの2倍
であることを意味する。
【0268】
あるいは、UEは、ピギーバックされたUCIをPUSCHに送信することによって、
自律的にMCSを変更し、選択されたMCSを示すことができる。また、ピギーバックさ
れたUCIは、新しいPUSCH期間中に指定された位置に送信され得る。例えば、ピギ
ーバックされたUCIを最初のDMRSシンボルの後に送信して、gNBが、まず、UC
Iを復号化してUEによって選択されたMCSを知り、次に、PUSCH内のデータ部分
を復号化するようにすることができる。
【0269】
選択されたMCSを運ぶためにUCIを送信する代わりに、UL DMRSを選択され
たMCSに示すことができる。例えば、UEは、いくつかの初期化シーケンスを提供され
ることができ、それらは、MCS候補と1対1のマッピング関係を有する。したがって、
gNBは、DMRS初期化シーケンスを知ることにより、選択されたMCSを把握できる
。これは、以下の式(下記の数式36)を用いて、DMRS初期化シーケンスを生成する
ために使用される複数の値(下記の数式37)をシグナリングすることによって実現する
ことができる。
【0270】
【数36】
【0271】
【数37】
【0272】
追加の値(数式37)は、例えば、scrambling_to_MCS_mappingなどのRRCパラメー
タのような上位層パラメータによって与えることができ、上式の他のパラメータは先に定
義されている。gNBは、MCSを検出するために、DMRSおよび対応する初期化を盲
目的に検出する必要がある。
【0273】
ピギーバックされたUCIの送信
【0274】
PUSCHシンボルがLBT結果に基づいてパンクチャまたはシフトされる場合、特に
、ピギーバックされたUCIがPUSCH認可の開始時に最初のいくつかのOFDMシン
ボルにマッピングされているなら、ピギーバックされたUCIが影響を受ける可能性があ
る。別の態様によれば、UCIは、PUSCHよりも高い優先度を有することができ、U
CIは、DMRSを運ばない場合、または最初の単一シンボル/ダブルシンボルDMRS
送信の直後に、最初の利用可能なシンボルにおいて送信され得る。
【0275】
LBTの結果に基づいて、UL送信に利用できるOFDMシンボルはごくわずかである
可能性があるため、特にUCIのサイズが大きい場合、UCIを運ぶのに十分なリソース
がない可能性がある。したがって、別の態様によれば、UCIのどのコンテンツを取り除
くことができるかを規定するための特定の優先規則を定義することができる。例えば、
・パート2CSIレポートは、パート1CSIレポートよりも優先度が低い可能性があ
る。
・パート2CSIレポートは、肯定応答/否定応答(Acknowledgement/Negative-Ackno
wledgement:ACK/NACK)フィードバックよりも優先度が低い可能性がある。
・パート1CSIレポートは、ACK/NACKフィードバックよりも優先度が低い可
能性がある。
【0276】
UCIの内容は、LBT結果に応じて変化し得るため、異なる内容を有する異なるUC
Iを盲目的に復号化することは、gNBにとって負担となる可能性がある。そこで、別の
態様によれば、UL DMRSは、ピギーバックされたUCIの内容を示すことができる
。例えば、UCIの内容が3つのカテゴリ、すなわち、パート2CSIレポート<パート
1CSIレポート<ACK/NACKフィードバックに分けられる場合、可能なDMRS
初期化シーケンスは3つのグループに分割でき、初期化シーケンスの各グループは特定の
UCIカテゴリに対応する。
【0277】
CAIのシグナリング
【0278】
CAIは、特に待ち時間が重要であり、他の一般ノードがそれを読み取ることができる
必要がある場合、完全にPHY信号としてシグナリングされてもよいが、待ち時間が問題
にならないシナリオにおいては、上位層シグナリングを介して送信されてもよい。
【0279】
CAIのPHYシグナリング
【0280】
共通探索空間におけるPDCCHを介したシグナリング
【0281】
DLにおいては、NR DCIはペイロードを運ぶことができ、PDCCHを使用して
、物理層内のCAIにシグナリングすることができる。
【0282】
その意図は、兄弟ノードおよび一般ノードが、(少なくとも他のNR-Uセルから)セ
ル内のノードによって送信されたCAIを検出できるようにすることである。PDCCH
は、NR-Uセルにわたって共通になるように、仕様によって提供されるDL-CAI-
RNTIでスクランブルされる。したがって、一般ノードはCAI-RNTIを知ってお
り、そのCAI-RNTIを取得するためにセルの残存最小システム情報(Remaining M
inimum System Information:RMSI)を取得する必要はない。
【0283】
NR-UセルがDCまたはスタンドアロン(Stand-Alone:SA)展開にある場合、セ
ルは、PBCHおよびRMSIにシグナリングすることができる。DL CAIは、イン
デックス0のCORESETおよび共通探索空間内で送信され得る。NR-U帯域内の他
のgNBは、定期的に互いの存在を検出し、それらのUEにシグナリングして、それらの
セルIDをCAIについて監視することができる。gNBはまた、一般ノードが他のセル
との同期を実行する必要がないように、そのUEに同期情報を提供することができる。し
たがって、兄弟ノードと一般ノードは、共存するNR‐UセルのPBCHの存在と場所を
知ることができる。チャネルを占有するセルは、CORESETインデックス0において
CAIを送信することができる。兄弟ノードおよび一般ノードは、CAIを検出するため
にCORESETを知ることができる。CAIを検出するための方法を、図14に記載す
る。ここでは、gNBとそのUEは一般ノードであり、gNBはセル上のCAIを
送信する。
【0284】
ライセンスPCellとのキャリアアグリゲーションにおけるNR-Uセルにおいて、
PCellは、兄弟ノードがNR-Uセル上のDL-CAI-RNTI DCIを監視す
るためのCORESETを構成することができる。あるいは、SSB/RMSI信号がS
Cell内に存在して、一般ノードがCAIを監視できるようにすることもできる。
【0285】
CAIのためにDL-CAI-RNTIによってスクランブルされたCRCを有するD
CIフォーマットのために、タイプ0B-PDCCH共通探索を導入することができる。
タイプ0B-PDCCH共通探索空間の監視オケージョンの、SS/PBCHブロックイ
ンデックスとの関連性は、タイプ0-PDCCH共通探索空間の監視オケージョンのそれ
との関連性と同じであり得る。UEは、タイプ0B-PDCCH共通探索空間におけるP
DCCH受信に関連付けられたDMRSアンテナポート、およびSS/PBCH受信に関
連付けられたDMRSアンテナポートは、遅延拡散、ドップラー拡散、ドップラーシフト
、平均遅延、および空間Rxパラメータに関して準同一位置にされていると仮定すること
ができる。DMRSスクランブリングシーケンス初期化の値は、以下のように設定できる

・仕様によって定義された固定定数に設定できる。
・セルIDに設定できる。
【0286】
DL-CAI-RNTIに基づくDCIの長さは、仕様で定義するか、またはRMSI
の中で構成することができる。CORESETインデックス0内で監視されるDCI長さ
の数が、監視オケージョン中にNRにおける最大限度を超える場合、NR-U UEはこ
のDCIの監視をやめる可能性がある。
【0287】
上位層パラメータdlCAIPeriodは、CAIをシグナリングする周期性を示すように定義
され得る(図10および図11に見られるように、CAIは、MCOT内にgNBによっ
て複数回シグナリングされ、リスニングノードが信号を検知し損なわないようにする)。
【0288】
すべてのセルがCAIの送信をサポートし得るわけではない。PBCHの1ビットは、
セルがCAI送信をサポートしているかどうかを示し得る。
【0289】
あるいは、CAIは、UEのグループにマルチキャストされ得る。例えば、グループ共
通PDCCH(例えば、DCIフォーマット2_0のPDCCH)を使用して、CAIを
運ぶことができる。このPDCCHは、UEがCAIのGC-CAI-RNTIの構成を
持つことになるため、RRC接続状態のUEによって復号化され得る。DCIは、グルー
プ共通RNTI(Group Common RNT1)「GC-CAI-RNTI」でスクランブルさ
れ得る。
【0290】
gNBなどのノードが、UEへのチャネルアクセスの開始を示すことは有利である。こ
れにより、UEは、有効なCSI-RS、DRS、SSB/PBCH、PRACHオケー
ジョン、およびgNBおよび構成された認可リソースとのCOT共有のためのリソースの
少なくとも一方の存在を識別できる。
【0291】
DL-CAI-RNTIを持つDCIは、COTの状態を提供するために、gNBによ
ってUEに送信され得る。DCIは、gNBのCOTを示す最大Cビットまでを運ぶこと
ができる。Cは、RRCシグナリングを介してUEに設定するか、仕様中に事前定義する
ことができる。例えば、10ミリ秒までのMCOTの場合はC=4である。DCIは、C
OTが有効である帯域幅、例えば、スペクトル内のB個の20MHzサブバンドに対応す
るBビットのビットマップを運ぶこともできる。gNBがチャネルアクセスできる20M
Hzサブバンドのセットに対応するビットは1に設定される。この場合、UEは、DL-
CAI-RNTIとスロットフォーマットインジケーションRNTI(Slot Format In
dication-RNTI:SFI-RNTI)の両方を有するDCIを受信すると、チャネルアク
セスがないことをCAI-RNTIによって示されたスロットのSFIを無視することが
できる。あるいは、DCIは、COTのN個のスロットのスロットフォーマットを指定す
ることにより、COTを示すことができる。DL-CAI-RNTIは、UEにスロット
フォーマットインジケーションを提供するSFI-RNTIであり得る。DL、フレキシ
ブル、およびUL状態をそれぞれ識別するためにスロットフォーマットで存在する「D」
、「X」、および「U」状態に加えて、無効なチャネルアクセスを識別するために、「ヌ
ル」(null)フォーマットが導入され得る。例えば、スロットフォーマット「NNNNN
NNNNNNNNN」は、スロットの14個のシンボルのいずれにおいてもチャネルアク
セスが利用できないことを意味する。部分的なチャネルアクセスを備えたスロットフォー
マットは、「XXXXXXXNNNNNNN」のように定義することもでき、この場合、
スロットの最後の7つのシンボルはノードのCOTの外側にあるため、チャネルアクセス
を得ることはできない。DCIは多数のスロットのスロットフォーマットを運ぶ可能性が
あるため、あるシンボルに対してヌルフォーマットが検出されると、UEは、gNBがチ
ャネルアクセスできないことを認識し、ヌルに続くシンボルのSFIを無視する可能性が
ある。帯域幅RNTI(Bandwidth-RNTI:BW-RNTI)を持つ2番目のDCIは、C
OTが有効である20MHzサブバンドに関する情報を運ぶことができる。BW-RNT
Iは、SFI-RNTIと同じCORESETおよび監視オケージョン中に検出され得る
。したがって、UEはSFI-RNTIとBW-RNTIの両方を使用して、gNBのチ
ャネルアクセスの帯域幅と時間を決定する。指向性LBTの場合、COTは空間的方向に
よって異なり得る。この場合、単一のDCIが複数の空間的方向のCOT情報を提供する
ことができる。したがって、DCIは、それが示す各COTのTCI状態を運ぶことがで
きる。あるいは、DCIは、UEに対して構成されたD個の空間的方向のCOTを運ぶこ
とができる。Dは、RMSIまたは他システム情報(Other System Information:OS
I)を介して提供され得るか、UE固有の方法で構成され得る。あるいは、与えられた空
間的方向で受信されたDCIは、その空間的方向のCOTを示し得る。チャネルアクセス
の方向を決定するこのRSは、チャネルアクセスRS(Channel-Access-RS:CA-RS
)と呼ばれる。例えば、(COTを運ぶ)DCIのDMRSの空間的方向は、その空間的
方向のCOTを示している可能性がある。ここで、CA-RSは、COT情報を運ぶDC
IのDMRSである。したがって、複数のDCIがgNBによって送信されて、異なるC
A-RSを使用して異なる空間的方向のCOTを示すことができる。
【0292】
CA-RSグループは、gNBが所与のCA-RSに対してチャネルアクセスできる場
合、gNBによって送信され得るRSのセットを含むように定義され得る。例えば、CA
-RSグループは、COTを運ぶDCIのDMRSに対して定義されることができ、DM
RSと同様の空間的方向にgNBによって送信され得るCSI-RSなどの他のRSを含
む。UEが、gNBがチャネルアクセスできるCA-RSグループに属する認可またはR
Sを有する場合、UEは、認可またはRSを処理する。gNBは、CA-RSによって与
えられた方向において空間LBTを実行することができる。成功した場合、gNBは、そ
のCA-RSのCA-RSグループ内にある信号を送信できる。CA-RSグループには
、そのCA-RSグループ内の参照CA-RSと同じ/類似の空間的方向を持つRSが含
まれている必要がある。図42に示すように、gNBはCA-RSにCOT情報を運ぶ
DCIを送信する。UEがこれを受信すると、UEは、そのCOT内のCA-RSのC
A-RSグループ内のRSによって与えられた空間的方向の信号のみを受信できることを
認識する。
【0293】
さらに、指向性LBTの場合、gNBがそのCOTをUEと共有しているなら、構成さ
れた認可の空間的方向がCOTのDL空間的方向に対応する場合のみ、UEは共有COT
上で構成された認可送信を実行することができる。UEはまた、CAT2LBTを実行し
て、それぞれのDL CA-RSに対応する方向で共有COT内のチャネルにアクセスす
ることができる。図43に示すように、UEは、CA-RSのDL CA-RSグルー
プに対応する空間的方向を使用して、gNBのCOT内で送信する。
【0294】
gNBなどのノードが部分スロットの最初からチャネルアクセスを取得する場合、ノー
ドは、COTの終了時に部分スロットのみに対してチャネルアクセスを有することができ
る。この場合、最後の部分スロットのフォーマットは、それを示すにはCOTをより細か
い粒度で示すための追加のビットが必要になるため、ノードはそれを示さない可能性があ
る。UEが最後の部分スロットで明示的な認可を有していない限り、UEは最後の部分ス
ロットでのgNBのCOTを認識することはできない。そこで、最後の部分スロットにつ
いては、有効なチャネルアクセスのCOTインジケーションが受信されなくても、UEが
認可を有する場合、UEはチャネルアクセスが有効であると見なし、そのスロットを処理
し続ける。これは、特に、スケジュールされた認可に対して、そのCOT内に認可が受信
された場合に使用できる。しかし、構成された認可の場合、部分スロットに対して有効な
チャネルアクセスのCOTインジケーションが受信されなければ、UEは、チャネルアク
セスが有効ではないと見なし、そのスロットで送信しない。
【0295】
CAI監視期間中の電力消費を低く保つために、UEは、選択されたリソース上でのみ
CAIを監視することができる。例えば、UEは、周期性SCAIを持つ探索空間内の狭いB
WP内のCORESET上のCAIを監視することができる。CAIを受信すると、UE
は、事前構成されたより広いBWPに切り替え、制御情報に関して構成されたCORES
ETを監視することができる。
【0296】
別の方法として、UEは、共通のBWP上でCAIを受信した後、そのCAIおよび制
御情報を監視することができるが、CAIおよび他の制御情報を監視するために異なる探
索空間を構成することができる。
【0297】
あるいは、CAIが検出されると、そのCAIから検出されたCOTの残りの期間中、
CAIのために構成された探索空間は自動的に無効にされる。
【0298】
ハンドシェイクをトリガーするためのPDCCHを介したシグナリング
【0299】
DLにおいて、NR DCIは、UL上でのハンドシェイクをトリガーするためのCA
I-Iのペイロードを運ぶことができる。これは、以下のように起こり得る。
・CAI-IのPDCCHが、C-RNTIまたはCS-RNTIを用いてシグナリン
グされ得る。UEは盲目的にPDCCHを復号化し、自身のLBTが成功した場合はCA
I-Rで応答する。CAI-Iはまた、CAI-Rを送信する前にUEが実行しなければ
ならないLBTのタイプを示し得る。その方法を図15に示す。この場合、同じセルに接
続されている他のUEと、セル外のノードはCAI-Iを受信できない。
【0300】
トリガーは、UE固有の探索空間またはタイプ0-PDCCH共通探索空間におけるD
LまたはUL認可の一部として送信され得る。新しいDCIフォーマット1_1C、1_
0C、0_1C、0_0Cは以下のフィールドの1つ以上で導入され得る。
・ハンドシェイクの必要性を示す1ビット
・UEによって実行されるLBTのタイプを示すLビット(優先度クラス)
・チャネル占有時間を示すTоcc用のDビット。この結果、UEはそのセル内のgN
BのTоcc以内でCAI-Rをシグナリングすることができる。
・CAI-Rの送信に先立ってセンシングに使用するしきい値を示すHビット
【0301】
CAI-IのPDCCHは、タイプ0-PDCCH共通探索空間のような探索空間にお
けるCAI-RNTIとの共通探索空間においてシグナリングされ得る。CAI-RNT
Iは、RMSI、または仕様で指定された定数値を介して構成することができる。複数の
兄弟ノードがDCIを受信でき、1つ以上のUEがそのCAI-Rを、CAI-Iがトリ
ガーを構成する方法に応じて送信することができる。他のNR-Uセルの一般ノードもC
AI-Iを検出し、そこからTоccを取得することができる。DCIはまた、トリガー
されたUEによって実行されるLBTのタイプを示すためのLビットを有し得る。CAI
-Rには、その受信側がCAI-Rの送信元を識別できるように、レシーバーの暗黙的ま
たは明示的な識別が含まれる。CAI-Rには、ハンドシェイクを要求するノードの識別
も含まれ得る。これは、複数のノードが周波数/時間多重化を介してリソースにアクセス
する可能性があるデバイス間(Device-to-Device:D2D)または路車間(Vehicle-to-E
verything:V2X)アプリケーションで有用であり得る。したがって、複数のCAI-
IとCAI-Rが送信される可能性があり、それらの送信元と受信側を識別できる必要が
ある。トリガーは、以下の方法で提供し得る。
CAI-RNTIが受信されると、暗黙的にハンドシェイクがトリガーされる。CAI
-Iの受信から時間TResp以内にDLまたはUL認可を受信したUEは、CAI-R
を送信するようにトリガーされる。図16に示すように、UEは、CAI-IのTRe
sp時間以内にCAI-IとDL認可を受信する。したがって、UEは、CCA/LB
Tが成功した場合、CAI-Rで応答する。
ページングRNTI(Paging RNTI:P-RNTI)と同様に、CAI-RNTIは、
CAI-Rを用いて応答する必要があるUEのID(例えば、C-RNTI)を運ぶPD
SCH認可を提供し得る。メッセージ内にIDを見つけたUEは、CAI-Rを送信する
。この方法では、メッセージを上位層で処理する必要があるため、固有の待ち時間が発生
する可能性がある。
CAI-RNTI自体が、トリガーされたUEのIDを運ぶ可能性がある。CAI-I
内のそのIDを受信すると、UEは、CAI-Rを送信する。しかし、この方法では、D
CIのペイロードが非常に大きくなる。
【0302】
RACHを介したCAI-Rのシグナリング
【0303】
CAI-R応答は、ノードのチャネルが受信可能状態であることを示すこと以外に、多
くの情報を運ばない場合がある。したがって、PRACHプリアンブルはCAI-Rの良
い候補である。CAI-RのRACHプリアンブルは、UEに対してRRC構成され得る
。すべてのCAI-R信号が衝突することなくgNBで受信されることを確実にするには
、競合のないRACHリソースが望ましい。PRACHプリアンブルの直交性により、複
数のCAI-Rが同時に受信され得る。プリアンブルの受信に続いて、ハンドシェイクが
完了し、gNBはUEに対するDL/UL認可を進める。
【0304】
PUCCH上でのUL CAI-Rのシグナリング
【0305】
SRに使用される短いPUCCHフォーマットは、CAI-Rに使用され得る。gNB
は、UEのCAI-Rリソース内のエネルギーを検出すると、CAI-Rが受信され、ハ
ンドシェイクが完了したと見なす。
【0306】
CAI-Rは、UEでのCCA/LBT中に検出されたエネルギーレベルなどの追加情
報を含み得る。さらに、(DL RS、またはULサウンディング参照信号(UL Soundi
ng Reference Signal:UL SRS)を使用したQCLに対応する)複数のビームの
エネルギーレベルを運び得る。この場合、ペイロードが大きすぎて、RACHを介して示
すことはできない。CAI-Rには、短いPUCCHまたは長いPUCCHを使用するこ
とができる。
【0307】
複数のUEからのCAI-Rは、直交して多重化されるか、または他のUEからの他の
PUCCH信号と多重化され得る。
【0308】
プリアンブルアシストCAI
【0309】
CAIを示すために、プリアンブルを使用することができる。プリアンブルは、チャネ
ルを使用しているTоccまたはセルを示すために必要な情報の一部またはすべてを運び
得る。さらに、占有に関するより多くの情報が得られる可能性のあるリソースを示し得る
。そのような設計をすると、他のセルや技術のノードが、チャネルを占有するNR-Uノ
ードのSIを取得しなくても、プリアンブルを簡単に検出できるようになる可能性がある
。ノードはプリアンブルを時間内に監視し、既知のプリアンブルとの高い相関関係を探す
。相関がしきい値を超えると、プリアンブルが検出される。
【0310】
共通のプリアンブルをすべてのNR-Uノードにわたって使用することによって、一般
ノードの検出を単純化することができる。プリアンブルは、ザドフ・チュー(Zadoff-Ch
u:ZC)シーケンスであってもよく、あるいは、PSSやSSSのようなM系列(m-seq
uence)、またはDLに関するチャネル品質情報RS(Channel Quality Information
RS:CQI-RS)などのRSシーケンスに基づいてもよい。それは、UL上のPRAC
HまたはSRSのようなシーケンスであり得る。
【0311】
セルカラーリング
【0312】
プリアンブルは、CAIを送信するセルを示すSビットの情報を運ぶことができる。S
ビットは、セルIDに接続されたgNBまたはUEのセルIDから導出され得る。Sが小
さい場合(例えば、2または3ビット)、リスニングノードは可能なプリアンブルの(2
または3ビットの場合は4または8個の)小さなセットの既知のシーケンスと相関する必
要がある。Sビットは、リスニングノードが、送信がセル内にあるかセル外にあるかを識
別することを可能にする「セルカラーリング」を提供する。示されたビット数がセルID
の数よりも少ない場合、プリアンブルが送信されるセルを識別する際のあいまいさが存在
する。したがって、一般ノードは、それが自身のセルからのものであるかどうかを確実に
知ることはできないが、多くのセルからのCAIを迅速に識別できる。あいまいさを解消
するために、追加情報がプリアンブルに付随する可能性があるが、送信を別のセルの送信
として識別するノードは、この情報を探す必要はない。プリアンブルを検出する方法を図
17に示す。セルIDに関する完全な情報を取得できた場合、セル内のノードはLBTの
失敗に対してより高いしきい値を使用して、空間の再利用を可能にする。
【0313】
プリアンブル上のTоccのインジケーション
【0314】
プリアンブルのSビットは、Tоccを示すために使用される。一般ノードは、チャネ
ルの状態と、いつチャネルの検知を始めるべきかを知る。
【0315】
プリアンブル上のSビットのインジケーション
【0316】
Sビットは、以下の方法のうちの1つで示され得る。一般に、プリアンブルにSビット
を示す容量がある場合は、Tоccのインジケーションとセルのカラーリングに分けるこ
とができる。
・Sビットは、ZCに基づくプリアンブルのルートまたはサイクリックシフトの一部と
して使用できる。
・Sビットは、M系列に基づくプリアンブルの初期化の一部として使用できる。
・プリアンブルシーケンス(下記の数式38)は、時間的にS回繰り返すことができる
。長さSのOCCベクトル(下記の数式39)をS回の繰り返しに適用して、Sビットの
情報を運ぶことができる。ここで、プリアンブルは4回繰り返され、(下記の数式40)
とする。
【0317】
【数38】
【0318】
【数39】
【0319】
【数40】
【0320】
図18(A)は、プリアンブルが時間的繰り返しによってどのように送信され得るかの
例を示す。プリアンブルは非同期で送信される可能性があるため、ノードは、LBT成
功裏に完了すると、直ちにプリアンブルを送信する。プリアンブルを送信した後、ノード
は、シンボル境界と同期するために予約信号を送信することができる。
【0321】
図18(B)は、プリアンブルがシンボル境界と同期して送信された例を示す。LBT
が成功後、予約信号が続く。シンボル境界の開始時に、プリアンブルが送信される。
【0322】
プリアンブルリソース
【0323】
CAIプリアンブルは、受信ノードが最小の電力消費でそれを検出できるように、狭帯
域とすることができる。その帯域幅は、NR-Uでサポートされている最小のBWPより
も小さくして、例えば、FR1の場合、5MHzとすることができる。欧州電気通信標準
化機構(European Telecommunications Standards Institute:ETSI)整合規格に
よれば、5GHzに対して20MHzチャネルが要求されるが、20MHz帯域の中心を
中心とするより小さな帯域(5MHz程度の小帯域)での動作も許容されるため、CAI
プリアンブルのために5MHzを選択することは、WiFiとの共存に対して効果的であ
り得る。プリアンブルが最小占有チャネル帯域幅(Occupied Channel Bandwidth:OC
B)要件、すなわち、5MHzの80%を満たせば、それで十分であり得る。
【0324】
プリアンブルは、一般ノードがその位置を認識できるように、アンライセンス帯域内の
20MHz帯域の中心などの事前定義された位置、またはラスター位置などの特定の事前
定義された位置で送信され得る。図19に、80MHz帯域が20MHz帯域にチャネル
化され、CAIプリアンブルが中央の5MHz内で送信される例を示す。
【0325】
CAIのリソースは、すべてのUEがCAIを見つけることができるように、RRCを
介して構成され、SIを介して示され得る。CAにおいては、情報はPCellによって
提供され得る。DCにおいては、情報はマスターセルグループ(Master Cell Group:
MCG)によって提供され得るか、DRSまたはSSBで運ばれるSIから取得され得る
。SAにおいても、この情報はDRSまたはSSBで運ばれるSIから取得され得る。S
Iは、チャネル帯域幅(Channel Bandwidth:CBW)の最低PRBからのオフセットと
して周波数リソースを提供し得る。
【0326】
NRはより広い帯域幅での動作をサポートするので、NR-Uノードは、複数の20M
Hz帯域を使用して、単一のセル内により広い帯域幅の複合キャリアを作成することがで
きる(多くのSCellが集約されるキャリアアグリゲーションの代わりに、帯域幅の多
くのチャンクが1つのセルに結合される)。この場合も、本明細書では、集約された帯域
の各々の20MHzサブバンドの中央でプリアンブルを送信するよう提案する。図20
示すように、アンライセンススペクトル中では、4つの20MHzチャネルで構成される
80MHz帯域が使用される。NR-Uノードは、3つの20MHzチャネルを使用して
複合60MHzチャネルを作成する。別の態様によれば、CAIプリアンブルは、各々の
20MHzの一般ノードが周波数を切り替える必要なしにチャネルの状態を検出すること
ができるよう、20MHzチャネルのそれぞれの中央で送信され得る。
【0327】
あるいは、gNBは、SI中で、または動的に(特に、ハンドシェイクをトリガーする
ときの認可を介して)ビットマップを提供して、どの20MHz帯域がCAIを運ぶかを
示すことができる。
【0328】
プリアンブルのヌメロロジーは、以下のように決定され得る。
・プリアンブルは、周波数帯域に基づいて事前定義されたヌメロロジーを使用する。例
えば、FR1の15kHzを使用して、様々な処理機能を持つUEがこの信号を受信でき
る。30KHzおよび60KHzも、CAIプリアンブルによる待ち時間を短く保ち、カ
バーコードを用いてより多くの繰り返しを可能にするため、使用可能である。
・プリアンブルはSSBと同じヌメロロジーを使用する。この場合、リスニングノード
は、初期アクセスを実行するか、PCellまたはPSCellからの構成を通じて、S
SBまたはNR-Uセルに関するヌメロロジーを知る必要がある。
【0329】
一般に、プリアンブル上で送信できる情報は限られている。したがって、本明細書では
、CAIを送信する他の形式(PDCCH、RACH、およびRSなど)と併せてプリア
ンブルを使用することを提案する。プリアンブルは、CAIの残りの情報を受信できるオ
ケージョンとリソースを示し得る。言い換えれば、プリアンブルの情報がノードに関連し
ている場合、ノードはウェイクアップして、図17に示すように、残りのCAI情報を見
つける。CAIの残りの情報は、プリアンブルの後の最初の(信号タイプの)オケージョ
ン、またはプリアンブルの後の最初のN回以内のオケージョンで現れる可能性がある。例
えば、残りの情報がPDCCH上で送信される場合、ノードは、プリアンブルに続く最初
の監視の機会にこの情報を探すことができる。この概念を図44に示す。図中、UEはD
L信号のプリアンブルを監視する。プリアンブルを見つけると、UEは、PDCCH監視
時にCOT情報を運ぶDCIを復号化する。
【0330】
別の例が図45に示され、図中、リソースを節約するために、プリアンブルの直後にC
ORESETおよび監視オケージョンが提供される。プリアンブルと次の監視オケージョ
ンの間に複数のシンボルが存在する場合、gNBはCOT情報を示すことも、UEのスケ
ジューリングを直ちに実行することもできず、リソースが無駄になる可能性がある。代わ
りに、CORESETと探索空間監視オケージョンに、プリアンブルに続く最低限の待ち
時間が提供され得る。この制御リソースは非周期的である可能性がある。すなわち、その
存在はプリアンブルの位置によって決まる。
【0331】
非周期的なCORESET/探索空間監視オケージョンは、図46に示されるように、
プリアンブルと同じOS内にあり得る。これによって、プリアンブルとDCIとの間の待
ち時間が減少するので、より良いリソース利用を可能になる。
【0332】
COT情報を運ぶDCIのプリアンブルおよびDMRSは、QCL信号であり得る。し
たがって、UEは、特定の空間的方向でプリアンブルを受信すると、その方向で非周期的
なCORESETも受信すること、すなわち、非周期的なCORESETがプリアンブル
と同じQCLを持つことを期待する。gNBは、すべてのUEをカバーするために、図4
7に示すように、異なる空間的方向にプリアンブルを複数回送信する。非周期的なCOR
ESETはRRCシグナリングを介して構成される。このCORESETに関連する監視
オケージョンは、非周期的であると定義される。例えば、探索空間監視オケージョンは、
検出されたプリアンブルに関連して1回だけ発生する。この探索空間は、RRCシグナリ
ングを介してUEに対して構成されており、オフセットがプリアンブルの発生によって決
定され、周期的ではないため、パラメータmonitoringSlotPeriodicityAndOffsetを持たな
い可能性がある。
【0333】
さらに、プリアンブルは、CORESETにおけるPDCCHのDMRSの形態であり
得る。gNBは、十分な信頼性を提供するために、プリアンブルを、広帯域DMRSの形
態になるようにスケジュールすることができる。
【0334】
本明細書に記載の装置、システム、方法、およびプロセスのいずれかまたはすべては、
命令が図21Bおよび21Fのプロセッサ118または91などのプロセッサによって実
行されると、本明細書に記載のシステム、方法、およびプロセスをプロセッサに実行や実
装させるコンピュータ可読記憶媒体に格納されたコンピュータ実行可能命令(例えば、プ
ログラムコード)の形で具現化され得ることが理解される。具体的には、本明細書に記載
のステップ、動作、または機能のいずれかは、無線および有線ネットワーク通信の少なく
とも一方用に構成された装置またはコンピューティングシステムのプロセッサ上で実行さ
れる、そのようなコンピュータ実行可能命令の形で実装され得る。コンピュータ可読記憶
媒体には、情報を記憶するための任意の非一時的(例えば、有形または物理的)方法また
は技術で実装された揮発性および不揮発性、リムーバブルおよび非リムーバブルメディア
が含まれるが、そのようなコンピュータ可読記憶媒体には信号は含まれない。コンピュー
タ可読記憶媒体には、RAM、ROM、電気的消去可能ROM(Electrically Erasable
Programmable ROM:EEPROM)、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術、コン
パクトディスクROM(Compact Disc ROM:CD-ROM)、デジタル多用途ディスク
(Digital Versatile Disc:DVD)または他の光ディスクストレージ、磁気カセット
、磁気テープ、磁気ディスクストレージ、または他の磁気ストレージデバイス、または所
望の情報を記憶するために使用することができ、コンピューティングシステムによってア
クセスすることができる他の任意の有形または物理的媒体が含まれるが、これらに限定さ
れない。
【0335】
本開示の主題の好適な実施形態を説明する際に、図に示されるように、明確化のために
特定の用語が採用されている。しかし、特許請求される主題は、そのように選択された特
定の用語に限定することを意図されておらず、各特定の要素は、同様の目的を達成するた
めに同様の方法で動作するすべての技術的同等物を含むことを理解されたい。
【0336】
この書面による記述は、例を使用して、最良のモードを含む本発明を開示し、また、任
意の当業者が、任意のデバイスまたはシステムの作成および使用、ならびに任意の組み込
まれた方法の実行を含み、本発明を実施できるようにするものである。本発明の特許可能
な範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が想起する他の例を含み得る。その
ような他の例は、特許請求の範囲の文字通りの言葉と異ならない要素を有する場合、また
は特許請求の範囲の文字通りの言葉と非実質的な相違を有する同等の要素を含む場合、特
許請求の範囲内にあることが意図されている。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21A
図21B
図21C
図21D
図21E
図21F
図21G
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37A
図37B
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
図48
図49
図50A
図50B
図50C
図50D
図51
図52A
図52B
図53A
図53B
図54A
図54B
図54C
【手続補正書】
【提出日】2024-08-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ、メモリ、および通信回路を備える装置であって、前記プロセッサ、メモリ、および通信回路は、
無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)メッセージを受信することであって、前記RRCメッセージは、下りリンク制御情報(Downlink Control Information:DCI)送信においてチャネル占有時間(Channel Occupancy Time:COT)を示すために使用されるビット数のインジケーションを含む、ことと、
第1のタイプのチャネルアクセス手順を実行することと、
スロットフォーマットインジケータ無線ネットワーク一時識別子(Slot Format Indicator Radio Network Temporary Identifier:SFI-RNTI)に関連付けられたDCIを受信することであって、前記DCIは、スロットフォーマットインジケーション、前記RRCメッセージで示されたビット数による前記COTのインジケーション、および1以上の利用可能なサブバンドを示すビットマップを含む、ことと、
前記DCIから前記COTを決定することと、
少なくとも前記DCIで受信した前記COTのインジケーションに基づいて、前記第1のタイプのチャネルアクセス手順から第2のタイプのチャネルアクセス手順に切り替わることと、
セル無線ネットワーク一時識別子(Cell Radio Network Temporary Identifier:C-RNTI)に関連付けられた第2のDCIを受信することであって、前記第2のDCIは、複数の時間ドメインリソース割り当てを示す上りリンク認可を含む、ことと、
前記COTの少なくとも一部の間に、前記複数の時間ドメインリソース割り当てのうちの少なくとも1つに応じて、物理上りリンク共有チャネル送信を実行することと
を行うよう構成される、装置。
【請求項2】
前記DCIは、チャネルアクセスが部分的に第1のスロットに利用可能であることを示す、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記スロットフォーマットインジケーションは、第1のスロットのうち1以上の第1のシンボルが上りリンク送信に利用可能であることを示すインジケーションを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記スロットフォーマットインジケーションは、前記第1のスロットのうち1以上の第2のシンボルが上りリンク送信に利用可能ではないことを示すインジケーションを含む、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記DCIはマルチキャストDCIである、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記DCIはUE固有のDCIである、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)メッセージを受信することであって、前記RRCメッセージは、下りリンク制御情報(Downlink Control Information:DCI)送信においてチャネル占有時間(Channel Occupancy Time:COT)を示すために使用されるビット数のインジケーションを含む、ことと、
第1のタイプのチャネルアクセス手順を実行することと、
スロットフォーマットインジケータ無線ネットワーク一時識別子(Slot Format Indicator Radio Network Temporary Identifier:SFI-RNTI)に関連付けられたDCIを受信することであって、前記DCIは、スロットフォーマットインジケーション、前記RRCメッセージで示されたビット数による前記COTのインジケーション、および1以上の利用可能なサブバンドを示すビットマップを含む、ことと、
前記DCIから前記COTを決定することと、
少なくとも前記DCIで受信した前記COTのインジケーションに基づいて、前記第1のタイプのチャネルアクセス手順から第2のタイプのチャネルアクセス手順に切り替わることと、
セル無線ネットワーク一時識別子(Cell Radio Network Temporary Identifier:C-RNTI)に関連付けられた第2のDCIを受信することであって、前記第2のDCIは、複数の時間ドメインリソース割り当てを示す上りリンク認可を含む、ことと、
前記COTの少なくとも一部の間に、前記複数の時間ドメインリソース割り当てのうちの少なくとも1つに応じて、物理上りリンク共有チャネル送信を実行することと
を含む方法。
【請求項8】
前記DCIは、チャネルアクセスが部分的に第1のスロットに利用可能であることを示す、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記スロットフォーマットインジケーションは、第1のスロットのうち1以上の第1のシンボルが上りリンク送信に利用可能であることを示すインジケーションを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記スロットフォーマットインジケーションは、前記第1のスロットのうち1以上の第2のシンボルが上りリンク送信に利用可能ではないことを示すインジケーションを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記DCIはマルチキャストDCIである、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記DCIはUE固有のDCIである、請求項7に記載の方法。
【外国語明細書】