(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167381
(43)【公開日】2024-12-03
(54)【発明の名称】モータ及び装置
(51)【国際特許分類】
H02K 1/14 20060101AFI20241126BHJP
H02K 1/06 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
H02K1/14 Z
H02K1/06 A
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024151904
(22)【出願日】2024-09-04
(62)【分割の表示】P 2022206101の分割
【原出願日】2016-02-02
(31)【優先権主張番号】62/110,752
(32)【優先日】2015-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514062448
【氏名又は名称】パーシモン テクノロジーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】PERSIMMON TECHNOLOGIES, CORP.
(74)【代理人】
【識別番号】100127188
【弁理士】
【氏名又は名称】川守田 光紀
(72)【発明者】
【氏名】クリシュナサミー ジャヤラマン
(72)【発明者】
【氏名】ホシェク マルチン
(72)【発明者】
【氏名】プール デニス
(57)【要約】 (修正有)
【課題】従来の円形モータに代わる非円形モータを提供する。
【解決手段】モータアセンブリ310の回転子314の第1の上側部材320及び第2の下側部材318は、各々反対方向に向けて配された円錐状の別々の部材である。回転子は、少なくとも部分的に固定子312の回転子収容領域に位置する。固定子は、少なくとも1つのコイル巻線324は歯326の少なくとも一部に位置し、歯が第1セットの歯及び第2セットの歯を有し、第1セットの歯は第2セットの歯よりも回転子収容領域から径方向に長い。回転子収容領域において、固定子と回転子との間の隙間322は均一な円筒形ではない形状を有する。
【選択図】
図8A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転子及び固定子を備えるモータであって、
前記回転子は、第1の上側部材及び第2の下側部材を備え、第1の上側部材及び第2の下側部材は、小径部が向かい合うように各々反対方向に向けて配された円錐状の別々の部材であり;
前記回転子は、少なくとも部分的に前記固定子の回転子収容領域に位置し、前記固定子は、少なくとも1つのコイル巻線及び歯を備え、前記少なくとも1つのコイル巻線は前記歯の少なくとも一部に位置し、前記歯が第1セットの歯及び第2セットの歯を有し、前記第1セットの歯は前記第2セットの歯よりも前記回転子収容領域から径方向に長く;
前記回転子収容領域において、前記固定子と前記回転子との間に隙間が設けられ、前記隙間は均一な円筒形ではない形状を有する;
モータ。
【請求項2】
前記固定子が、前記歯を形成する固定子部材を有し、前記歯は、その基部が、前記固定子部材の外周壁を形成する部分に位置し、前記外周壁が、楕円形状、三角形状、正方形状、矩形状又は多角形状の形状を有する、請求項1記載のモータ。
【請求項3】
前記固定子が、前記歯を形成する固定子部材を有し、前記固定子部材は、前記回転子収容領域から間隔を置いて少なくとも1つの部品収容領域を有し、前記少なくとも1つの部品収容領域は、該部品収容領域内に位置する部品を可動とするサイズ及び形状を有する、請求項1に記載のモータ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの部品収容領域は、前記回転子収容領域の中心軸と平行な中心軸を有する、請求項3に記載のモータ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの部品収容領域は、前記固定子部材の側面外周壁に開放側面を有する、請求項4に記載のモータ。
【請求項6】
前記少なくとも1つの部品収容領域は、前記固定子部材の上側面および下側面以外は実質的に閉鎖されている、請求項4に記載のモータ。
【請求項7】
前記歯は前記回転子収容領域に向かって半径方向内側に延び、前記歯は約40~100度の円弧に沿って回転子収容領域の2つの反対側に配置されていない、請求項1に記載のモータ。
【請求項8】
前記少なくとも1つのコイル巻線は前記第1セットの歯に位置し、前記第2セットの歯に位置しない、請求項1に記載のモータ。
【請求項9】
前記少なくとも1つのコイル巻線は前記第1セットの歯及び前記第2セットの歯に配され、前記少なくとも1つのコイル巻線は、前記第2セットの歯よりも前記第1セットの歯においてより多くの巻線ターンを有し、及び/又は、前記少なくとも1つのコイル巻線は、前記第2セットの歯よりも前記第1セットの歯においてより太いワイヤを有する、請求項1記載のモータ。
【請求項10】
前記歯の少なくともいくつかは、直交する2方向がテーパ状を呈し、前記固定子は、前記歯を形成する固定子部材と、前記歯の外端に設けられる外周壁と、前記歯の内端に設けられるシューを有し、前記歯の上側及び下側は前記外周壁及び前記シューの上側及び下側に対して窪んでいる、請求項1に記載のモータ。
【請求項11】
請求項1から10のいずれかに記載のモータと;
前記回転子から延びる駆動シャフトと;
前記駆動シャフトに連結されるロボットアームと;
を備える、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の例示的かつ非限定的実施形態は概してモータに関する。
【背景】
【0002】
電動モータは一般的に、自動機械装置の様々な可動要素に並進運動や回転運動を伝達するために用いられる。用いられる電動モータは通常、固定要素(固定子)と共に組み立てられた回転要素(回転子)を備える。回転要素と固定要素との間に、または回転要素に直接、磁石が配置される。固定要素の軟鉄心にコイルが巻き付けられ、磁石の近傍に配置される。
【0003】
電動モータを運転すると、電流がコイルに流れ、磁界が生成されて磁石に作用する。磁界が磁石に作用すると、回転要素の一方の側が押されると同時に他方の側が引かれることにより、固定要素に対して回転要素が回転する。回転の効率は、用いる磁気部品の形状や、電動モータの製造に用いる材料の性質に、少なくとも部分的に基づく。
【摘要】
【0004】
以降の摘要は、単に例として示されたものである。この摘要は本願の特許請求の範囲を制限するものではない。
【0005】
一態様によると、装置は、回転子と固定子とを備えるモータを備える。前記回転子は、少なくとも部分的に、前記固定子の回転子収容領域内に配置される。前記固定子は、少なくとも1つのコイル巻線および歯を備える。前記少なくとも1つのコイル巻線は、前記歯の少なくとも一部に配置される。前記歯は、第1組の歯および第2組の歯を含む。前記第1組の歯は、前記第2組の歯より、前記回転子収容領域から径方向に長い。
【0006】
別の例示的態様によると、方法は、歯を備える固定子部材を形成することを含んでもよい。前記固定子は、回転子収容領域を有してもよく、前記歯は、第1組の歯および第2組の歯を含んでもよい。前記第1組の歯は、前記第2組の歯より、前記回転子収容領域から径方向に長くてもよい。前記方法は、前記歯の少なくとも一部に、少なくとも1つのコイル巻線を配置することをさらに含んでもよい。
【0007】
一例示的態様によると、装置は、回転子と固定子とを備えるモータを備えてもよい。前記回転子は、少なくとも部分的に、前記固定子の回転子収容領域内に配置されてもよい。前記固定子は、歯を備える固定子部材と、前記回転子収容領域から離間した少なくとも1つの部品収容領域とを有してもよい。前記歯は、第1組の歯および第2組の歯を含んでもよい。前記第1組の歯は、前記第2組の歯より、前記回転子収容領域から径方向に長くてもよい。前記第2組の歯は、前記第1組の歯より、前記少なくとも1つの部品収容領域の近くに配置される。前記固定子部材に、少なくとも1つのコイル巻線を設けてもよい。前記少なくとも1つの部品収容領域内に、少なくとも1つの部品を移動可能に配置してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
前述の態様や他の特徴は以降の記述で説明されるが、次の添付図面を参照している。
【0009】
【
図1A】
図1Aは、モータアセンブリの一例示的実施形態の等角投影図である。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【
図2A】
図2Aは、モータアセンブリの一例示的実施形態の等角投影図である。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【
図3A】
図3Aは、モータアセンブリの一例示的実施形態の等角投影図である。
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【
図4】
図4は、モータアセンブリの一例示的実施形態の上面図である。
【0022】
【
図5】
図5は、モータアセンブリの一例示的実施形態の上面図である。
【0023】
【
図6】
図6は、モータアセンブリの一例示的実施形態の上面図である。
【0024】
【
図7】
図7は、モータアセンブリの一例示的実施形態の上面図である。
【0025】
【
図8A】
図8Aは、モータアセンブリの一例示的実施形態の等角投影断面図である。
【0026】
【0027】
【0028】
【
図9A】
図9Aは、モータアセンブリの一例示的実施形態の等角投影断面図である。
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【
図9E】
図9Eは、
図9Aにおけるモータアセンブリの固定子コアの部分的な等角投影断面図である。
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【実施形態の詳細説明】
【0042】
図1Aを参照すると、例示的実施形態の特徴を有するモータアセンブリ10の等角投影図が示されている。これらの特徴を、図面に示す例示的実施形態を参照して説明するが、他の様々な実施形態によっても実現可能であることを理解されたい。また、任意の適切なサイズ、形状、または種類の要素や材料を使用可能である。
【0043】
また、
図1Bを参照すると、
図1Aにおけるモータアセンブリ10の固定子12の等角投影図が示されている。また、
図1Cを参照すると、
図1Aにおけるモータアセンブリ10の固定子コア14の等角投影図が示されている。また、
図1Dを参照すると、
図1Aにおけるモータアセンブリ10の固定子12の断面図が示されている。これらの特徴を、図面に示す例示的実施形態を参照して説明するが、他の様々な実施形態によっても実現可能であることを理解されたい。また、任意の適切なサイズ、形状、または種類の要素や材料を使用可能である。例えば、図示のとおり、モータ10は径方向磁束モータとして設計されている。別の実施形態では、軸方向磁束モータまたはハイブリッドの3次元磁束モータとして設計してもよい。本明細書において開示する実施形態の特徴は、軟磁性材料を含む鉄心を備える任意のモータ、システム、または部品において同様に適用可能である。
【0044】
モータ10およびその内部の下位部品は、以下の参照文献に開示されている特徴を有してもよい。これらの参照文献はすべて、参照することにより全体が本願に組み込まれる。米国特許出願第14/501,603号(名称「構造化磁性材料を利用する構造物と方法(Structures Utilizing a Structured Magnetic Material and Methods for Making)」、2014年9月30日出願)、米国特許出願第14/501,668号(名称「構造化磁性材料を利用する構造物と方法(Structures Utilizing a Structured Magnetic Material and Methods for Making)」、2014年9月30日出願)、米国特許出願公開公報第2014/0009025号(名称「ハイブリッド界磁電動モータ(Hybrid Field Electric Motor)」、2014年1月9日公開)、米国特許出願公開公報第2013/0000861号(名称「絶縁粒子から構造的磁性材料を製造するためのシステム及び方法(System and Method for Making Structured Magnetic Material from Insulated Particles)」、2013年1月3日公開)、米国特許出願公開公報第2013/0004359号(名称「構造的材料を製造するためのシステム及び方法(System and Method for Making a Structured Material)」、2013年1月3日公開)、米国特許出願公開公報第2013/0002085号(名称「構造的磁性材料(Structured Magnetic Material)」、2013年1月3日公開)、米国特許出願公開公報第2014/0103752号(名称「ハイブリッドモータ(Hybrid Motor)」、2014年4月17日公開)、米国特許出願公開公報第2013/0292081号(名称「統合された粒子絶縁を伴う構造的磁性材料を製造するためのシステム及び方法(System and Method for Making a Structured Magnetic Material with Integrated Particle Insulation)」、2013年11月7日公開)、米国特許出願公開公報第2013/0000860号(名称「粒子層の堆積により構造的磁性材料を製造するためのシステム及び方法(System and Method for Making a Structured Magnetic Material via Layered Particle Deposition)」、2013年1月3日公開)、および米国特許出願公開公報第2013/0000447号(名称「統合された粒子絶縁を伴う構造的磁性材料を製造するためのシステム及び方法(System and Method for Making a Structured Magnetic Material with Integrated Particle Insulation)」、2013年1月3日公開)。
【0045】
図1Aにおいて、モータ10は、実質的に楕円形の固定子12と共に示されている。固定子12は、固定子コア14および巻線16を備える。
図1Aから
図1Dに示す実施形態において、固定子12は、固定子の短歯18および長歯20を有する鉄心14と共に示されている。別の態様では、歯18、20は同じ長さであっても、さらに異なる長さであってもよい。長歯20は、例えば、任意の電流からより大きいトルク出力を得るために、巻線の巻数が短歯より多くてもよい。あるいは、長歯20の巻数は短歯の巻数と同じでもよいが、全体的な相抵抗を低減するために、長歯20により太い電線を用いてもよい。あるいは、より太い電線をすべての歯(長歯および短歯)に用いて、全体的な巻数を従来の円形モータと同等またはそれ以上に維持してもよい。例えば、三相モータにおいて、各相の巻線をそれぞれ同じ数の短歯と長歯に設けてもよい。あるいは、固定子歯の数は12に限定されない。図示する実施形態において、回転子22は円筒形であり、回転子鉄心24および回転子磁石26を備えている。あるいは、回転子は任意の適切な形状であってもよい。
図1Aには、モータ10を構成する回転子22と固定子12の組合せが示されている。モータ10はフレームレスモータとして示されている。別の態様では、回転子22と固定子12は、回転子22に適切な軸受と、回転子22に連結された出力部材と共に、フレームに収納されてもよい。図示する実施形態には、2つの長さの固定子歯が示されている。別の態様では、長さの差がより大きいまたは小さい歯に、それら異なる長さの歯に応じて差異がより大きいまたは小さい巻線を設けて提供してもよい。本実施形態において、装置は、回転子22と固定子12とを備えるモータ10として示されている。回転子22は、少なくとも部分的に、固定子12の回転子収容領域30内に配置される。固定子12は、少なくとも1つのコイル巻線16および歯18、20を備える。少なくとも1つのコイル巻線16は、歯18、20の少なくとも一部に配置される。これらの歯は、第1組の歯20および第2組の歯18を含む。第1組の歯20は、第2組の歯18より、回転子収容領域30から径方向に長い。ここで、固定子は、歯を形成する固定子部材を含んでもよい。歯のそれぞれの基部32は、固定子部材の外周壁34を形成する部分に配置されてもよい。外周壁34は、略楕円形、略三角形、略正方形、略矩形、または略多角形のうち1つの形状を有してもよい。別の態様では、任意の適切な形状であってもよい。別の態様では、少なくとも1つのコイル巻線16を第1組の歯および第2組の歯に配置してもよい。少なくとも1つのコイル巻線16は、第2組の歯上より第1組の歯上の巻数のほうが多くてもよく、および/または、少なくとも1つのコイル巻線16は、第2組の歯18上より第1組の歯20上の電線のほうが太くてもよい。
【0046】
図2Aを参照すると、三角形の固定子62を備えるモータアセンブリ60の等角投影図が示されている。また、
図2Bを参照すると、
図2Aにおけるモータアセンブリ60の固定子62の等角投影図が示されている。また、
図2Cを参照すると、
図2Aにおけるモータアセンブリ60の固定子コア64の等角投影図が示されている。また、
図2Dを参照すると、
図2Aにおけるモータアセンブリ60の固定子62の断面図が示されている。
図2Aに示すモータ60において、固定子62は三角形であり、固定子コア64および巻線66を備える。
図2Aから
図2Dに示す実施形態において、固定子62は、固定子の短歯68および長歯70を有する鉄心64と共に示されている。別の態様では、歯68、70は同じ長さであっても、さらに異なる長さであってもよい。長歯70は、例えば、任意の電流からより大きいトルク出力を得るために、巻線の巻数が短歯より多くてもよい。あるいは、長歯70の巻数は短歯の巻数と同じでもよいが、全体的な相抵抗を低減するために、長歯70により太い電線を用いてもよい。あるいは、より太い電線をすべての歯(長歯および短歯)に用いて、全体的な巻数を従来の円形モータと同等またはそれ以上に維持してもよい。例えば、三相モータにおいて、各相の巻線をそれぞれ同じ数の短歯と長歯に設けてもよい。あるいは、固定子歯の数は12に限定されない。図示する実施形態において、回転子72は円筒形であり、回転子鉄心74および回転子磁石76を備えている。あるいは、回転子は任意の適切な形状であってもよい。
図2Aには、モータ60を構成する回転子72と固定子62の組合せが示されている。モータ60はフレームレスモータとして示されている。別の態様では、回転子72と固定子62は、回転子72に適切な軸受と、回転子72に連結された出力部材と共に、フレームに収納されてもよい。図示する実施形態には、複数の長さの固定子歯が示されている。別の態様では、長さの差がより大きいまたは小さい歯に、それら異なる長さの歯に応じて差異がより大きいまたは小さい巻線を設けて提供してもよい。本実施形態において、装置は、回転子72と固定子62とを備えるモータ60として示されている。回転子72は、少なくとも部分的に、固定子62の回転子収容領域80内に配置される。固定子62は、少なくとも1つのコイル巻線66および歯68、70を備える。少なくとも1つのコイル巻線66は、歯68、70の少なくとも一部に配置される。これらの歯は、第1組の歯70および第2組の歯68を含む。第1組の歯70は、第2組の歯68より、回転子収容領域80から径方向に長い。ここで、固定子は、歯を形成する固定子部材を含んでもよい。歯のそれぞれの基部82は、固定子部材の外周壁84を形成する部分に配置されてもよい。外周壁84は、略楕円形、略三角形、略正方形、略矩形、または略多角形のうち1つの形状を有してもよい。別の態様では、任意の適切な形状であってもよい。別の態様では、少なくとも1つのコイル巻線66を第1組の歯70および第2組の歯68に配置してもよい。少なくとも1つのコイル巻線66は、第2組の歯上より第1組の歯上の巻数のほうが多くてもよく、および/または、少なくとも1つのコイル巻線66は、第2組の歯上より第1組の歯上の電線のほうが太くてもよい。
【0047】
図3Aにおいて、モータ110は、実質的に正方形の固定子112と共に示されている。固定子112は、固定子コア114および巻線116を備える。
図3Aから
図3Dに示す実施形態において、固定子112は、固定子の短歯118および長歯120を有する鉄心114と共に示されている。別の態様では、歯118、120は同じ長さであっても、さらに異なる長さであってもよい。長歯120は、例えば、任意の電流からより大きいトルク出力を得るために、巻線の巻数が短歯118より多くてもよい。あるいは、長歯120の巻数は短歯118の巻数と同じでもよいが、全体的な相抵抗を低減するために、長歯120により太い電線を用いてもよい。あるいは、より太い電線をすべての歯(長歯および短歯)に用いて、全体的な巻数を従来の円形モータと同等またはそれ以上に維持してもよい。例えば、三相モータにおいて、各相の巻線をそれぞれ同じ数の短歯と長歯に設けてもよい。あるいは、固定子歯の数は12に限定されない。図示する実施形態には、回転子122は円筒形であり、回転子鉄心124および回転子磁石126を備えている。あるいは、回転子は任意の適切な形状であってもよい。
図3Aには、モータ110を構成する回転子122と固定子112の組合せが示されている。モータ110はフレームレスモータとして示されている。別の態様では、回転子122と固定子112は、回転子122に適切な軸受と、回転子122に連結された出力部材と共に、フレームに収納されてもよい。図示する実施形態には、2つの長さの固定子歯が示されている。別の態様では、長さの差がより大きいまたは小さい歯に、それら異なる長さの歯に応じて差異がより大きいまたは小さい巻線を設けて提供してもよい。本実施形態において、装置は、回転子122と固定子112とを備えるモータ110として示されている。回転子122は、少なくとも部分的に、固定子112の回転子収容領域130内に配置される。固定子112は、少なくとも1つのコイル巻線116および歯118、120を備える。少なくとも1つのコイル巻線116は、歯118、120の少なくとも一部に配置される。これらの歯は、第1組の歯120および第2組の歯118を含む。第1組の歯120は、第2組の歯118より、回転子収容領域130から径方向に長い。ここで、固定子は、歯を形成する固定子部材を含んでもよい。歯のそれぞれの基部132は、固定子部材の外周壁134を形成する部分に配置されてもよい。外周壁134は、略楕円形、略三角形、略正方形、略矩形、または略多角形のうち1つの形状を有してもよい。別の態様では、任意の適切な形状であってもよい。別の態様では、少なくとも1つのコイル巻線116を第1組の歯118および第2組の歯120に配置してもよい。少なくとも1つのコイル巻線116は、第2組の歯120上より第1組の歯118上の巻数のほうが多くてもよく、および/または、少なくとも1つのコイル巻線116は、第2組の歯120上より第1組の歯118上の電線のほうが太くてもよい。
【0048】
図4を参照すると、ポール166、168のサブセット上に巻線164を設けた固定子162を備える、モータアセンブリ160の一例示的実施形態の上面図が示されている。
図4においては、楕円形の固定子162と、回転子170が示されている。12個の固定子歯のうち、6個の歯のみに巻線を設けている。あるいは、歯および/または巻線をより多くまたはより少なく設けてもよい。本実施形態では、例えばZモータにおける、大型の回転子と、それに伴う大型のボールねじに対応できる。あるいは、図面および本明細書の記述に関する形状等を用いた同様の実施形態も可能である。ここでは、例えば、コイルなしの歯168を設けることによってコギングトルクを最小化可能であってもよい。図示する装置において、少なくとも1つのコイル巻線164を第1組の歯166に配置し、第2組の歯168には配置しなくてもよい。別の態様では、より多いまたはより少ない巻線を備える歯をより多くまたはより少なく設けてもよい。例えば
図5に示すように、特定の方向に沿って、固定子にポールまたは巻線を設けないようにしてもよい。
【0049】
図5を参照すると、モータアセンブリ210の一例示的実施形態の上面図が示されている。
図5には、
図4に示す固定子と同様であるが、特定の固定子部分212、214に歯を設けていない固定子が示されている。本実施形態では、例えば、大型の回転子と、大型のボールねじの実装に対応できる。また、本実施形態は、例えば図面および本明細書の記述に関する他の形状にも適用可能である。
図5の装置210において、歯216は、回転子収容領域218に向かって径方向内側に延在してもよい。ここで歯216は、回転子収容領域218の2つの対向する側面212、214の、例えば、約40~100度あるいは他の適切な角度または角度範囲の円弧に沿って設けなくてもよい。
【0050】
図6を参照すると、モータアセンブリ260の一例示的実施形態の上面図が示されている。モータ260は、例えば、Zモータのボールねじ等の他の部品266を別途実装するための、切欠き264を有する固定子262を備える。さらに、切欠き268を対称的に設けてもよい。あるいは、より多いまたはより少ない切欠きを設けてもよい。
図6において、
図4の変形を示してもよい。ここでは、固定子の対向する側面に切欠264、266を設け、ロボットアセンブリにおけるZモータのボールねじ等の他のアセンブリ部品を実装できるようにしている。本開示は、上記の他の図に適用することもできる。本装置において、固定子262は、歯272を形成する固定子部材270を備えてもよい。この固定子部材は、回転子収容領域274から離間した少なくとも1つの部品収容領域264を有してもよい。少なくとも1つの部品収容領域264は、その中に部品266が移動可能に配置されるようなサイズおよび形状を有してもよい。ここで、少なくとも1つの部品収容領域264は、回転子収容領域274の中心軸282と平行な中心軸280を有してもよい。少なくとも1つの部品収容領域264は、固定子部材262の側面外周壁286に開放側面284を有してもよい。さらに、少なくとも1つの部品収容領域264は、例えば
図7に示すように、固定子部材の上側面および下側面以外は実質的に閉塞されていてもよい。また、
図7を参照すると、モータアセンブリ260'の別の例示的実施形態の上面図が示されている。ここで、固定子262'は、実装を容易にするため、例えばZモータボールねじ280に対応するための、穴264'と共に示されている。
図7に示す実施形態において、固定子262'は、Zモータ等の他のモータからのボールねじ280を貫通させるための穴264'を備える。本開示は、上記の他の図に適用することもできる。ここで、少なくとも1つの部品収容領域264内に、少なくとも1つの部品280を移動可能に配置してもよい。少なくとも1つの部品280は、少なくとも1つの部品収容領域264内にねじ山があるロッドであってもよい。このロッドは、少なくとも1つの部品収容領域内で回転するように構成されてもよい。少なくとも1つの部品収容領域は、固定子がロッドに沿って縦方向に上下移動するように構成されてもよい。
図10から
図18に示すように、本装置は、固定子を収容するモータハウジングをさらに備えてもよい。このモータハウジングは、ロッドの回転によってモータハウジングがロッドに沿って縦方向に上下移動するように、ロッドのねじ山に結合されてもよい。
【0051】
図8Aを参照すると、モータアセンブリ310の一例示的実施形態の等角投影断面図が示されている。モータアセンブリ310は固定子312および回転子314を備え、回転子314は第1の部分318および第2の部分320を有する。ここでは、例として、非円筒形の空隙を有する非円形の固定子が示されている。また、
図8Bを参照すると、
図8Aにおけるモータアセンブリの固定子コア316の等角投影断面図が示されている。また、
図8Cを参照すると、
図8Aにおけるモータアセンブリの回転子部分320の等角投影断面図が示されている。
図8Aから
図8Cは、例えば、コイル324を通る全体的な磁束フローを増加させるために、非円筒形の空隙322を有する回転子と固定子の組合せを示している。ここで、固定子312は凸状の固定子歯326を備え、回転子314は凹状の回転子磁石330およびヨーク332を備える。さらに、組み立てを容易にするために、回転子は2つの部分318、320から成ってもよい。本開示は、上記の他の図に適用することもできる。ここで、回転子収容領域の固定子312と回転子314との間に隙間322を設けてもよく、隙間322は、均一な円筒形ではない形状を有する。ここで、回転子314は第1の上側部材320および第2の下側部材318を備えてもよい。これらの部材は、逆方向を向いた略円錐形を有する。別の態様では、他の形状を用いてもよい。
【0052】
図9Aから
図9Eを参照すると、3次元の磁束フローを促進する特徴を有する例示的な非円形の固定子が示されている。
図9Aを参照すると、固定子362および回転子364を備えるモータアセンブリ360の一例示的実施形態の等角投影断面図が示されている。また、
図9Bを参照すると、
図9Aにおけるモータアセンブリ360の固定子コア366の等角投影図が示されている。また、
図9Cを参照すると、
図9Aにおけるモータアセンブリ360の断面図が示されている。また、
図9Dを参照すると、
図9Aにおけるモータアセンブリの固定子コア366の等角投影断面図が示されている。また、
図9Eを参照すると、
図9Aにおけるモータアセンブリの固定子コア366の部分的な等角投影断面図が示されている。
図9Aから
図9Eにおいて、2つの次元372、374においてテーパ状にされた固定子歯368およびコイル370が示されている。これによって、巻数をより多くするための空間が設けられる。ここで、磁束が通る領域をより大きくするために、固定子外壁376を選択的に軸方向に延在させてもよい。また、磁束が通るより大きな領域に対応するために、固定子シュー380の内径も軸方向382、384に延在させてもよい。この幾何形状によって、より長い磁石386を用いることが可能になり、磁束フローが増加する。これらの特徴は、共に、または任意に組み合わせて用いてもよい。本開示は、上記の他の図に適用することもできる。例えば、本装置において、歯の少なくとも一部を、図示するように2つの直交方向に、または他の様式でテーパ状にしてもよい。ここで固定子は、歯368を形成する固定子部材366と、歯の外側端部にある外周壁376と、歯の内側端部にある対応するシュー380とを備えてもよい。歯の上側面390および下側面392は、外周とシューの上側面394、396および下側面398、400に対して窪んでいてもよい。本装置において、固定子部材は一体型部材であっても、複数の部材で構成されてもよい。
【0053】
別の態様では、非円形の固定子はスロットレスモータに同様に用いてもよい。例えばこれは、固定子周囲に設ける巻線の巻数を異ならせ、壁の厚さを異ならせることによって達成できる。本開示において、固定子材料は、積層された鉄鋼等の異方性であっても、軟磁性複合材等の等方性であってもよい。また、固定子はモータハウジングとして用いてもよい。例えば、固定子上に取付のための特徴を加工してもよく、機械または駆動部品に固定子を直接取り付けてもよい。別の態様では、三角形、楕円形、正方形等の任意の適切な形状に、任意の適切な歯と磁石の組合せを設けてもよい。例えば、6歯構成、12歯構成、24歯構成等である。同様に、コイル数を減らした任意の適切な非円形の固定子(上記のいずれか、または任意の適切な断面形状を有するもの)を設けてもよい。同様に、例えばボールねじを装着するために窪んだ形状を有する、任意の適切な非円形の固定子、または、例えばボールねじを装着するための貫通穴を有する非円形の固定子を設けてもよい。同様に、積層された固定子を備える任意の適切な非円形のモータ、または、複合的な固定子を備える非円形のモータを設けてもよい。同様に、例えば窪んだコイル等の3次元磁束の特徴を有する任意の適切な非円形のモータ、または、例えば円錐形状または非円形のスロットレスモータ等の、ハイブリッド界磁の特徴を有する非円形のモータを設けてもよい。同様に、モータハウジングを組み込んだ任意の適切な非円形の固定子を設けてもよい。以下に示すように、例えば、Z軸の実施形態、θ軸の実施形態等において、ロボットに楕円形または非円形のモータを用いてもよい。
【0054】
図10および
図11を参照すると、ロボット駆動部510の等角投影図が示されている。また、
図12を参照すると、ロボット駆動部510の下面図が示されている。また、
図13を参照すると、ロボット駆動部510の側面図が示されている。また、
図14を参照すると、ロボット駆動部510の等角投影図が示されている。また、
図15を参照すると、ロボット駆動部510の側面図が示されている。また、
図16から
図18を参照すると、ロボット駆動部510の分解等角投影図が示されている。ロボット510は、米国特許第8,716,909号(名称「放熱固定子を備えるロボット(Robot with Heat Dissipating Stator)」、2015年5月6日発行)に開示されている特徴を有してもよく、この参照文献は参照することにより全体が本願に組み込まれる。ロボット510は、Zモータアセンブリを備えるハウジング512と、ハウジング512の下部に連結されたハウジング514とを備える。Zモータアセンブリおよびハウジング514は、本明細書において開示する非円形の固定子およびモータアセンブリの特徴を有してもよい。Tモータアセンブリおよびハウジング516は、ハウジング512内で垂直方向に移動可能であってもよく、ベローズ518に連結してもよく、さらにスライド520を介してハウジング512に連結してもよい。スライド520は、Tモータアセンブリとハウジング516の動きを垂直方向に制限する。ねじ522は、Zモータアセンブリおよびハウジング514に連結され、それらによって回転させられる。ねじ522は、Tモータアセンブリおよびハウジング516に連結されたナットを備え、このナットは、Zモータアセンブリおよびハウジング514の回転子によって回転させられるねじ522の回転により駆動され、ハウジング512内で垂直に移動可能である。Tモータアセンブリおよびハウジング516は、開示した任意の実施形態のように、回転子と固定子の組合せを備えてもよい。例えば、Tモータアセンブリおよびハウジング516は、
図6および
図7等に示すように、1つ以上の積層された回転子と固定子の組合せを備えてもよい。ここで、円形の固定子の構成と比較して、Tモータアセンブリおよびハウジング516の回転中心の近くに親ねじ522を実装してもよい。
図13を参照すると、装置は、Tモータアセンブリおよびハウジング516の1つ以上の回転子から延在する1つ以上の駆動シャフト530と、この駆動シャフトに接続されるロボットアーム532をさらに備えてもよい。ここで、取付フランジ524をハウジング512とベローズ518に結合してもよい。これによって、出力シャフト530とアーム532が真空環境にある場合、大気526と真空528とを隔離する。ここで、非円形のモータの実施形態を説明するために、
図10から
図18にロボット駆動部510を示す。ここで、追加のまたは補完的な部品を効率的に実装できるように、非円形のモータを任意の適切な軸において用いてもよい。例えば、ロボットにおいて、非円形または「フットボール」形状のZ軸モータを用いてもよく、T軸モータの中心からボールねじまでの距離を短くするために、貫通穴または半円形の切欠きを有する円形または矩形のT軸モータを用いてもよい。ここで、例えば、ボールねじをTモータに貫通させたり、Zモータの形状等によってボールねじ軸からフレームまでの距離を短くしたりする等、スペース効率を利用してモータを実装できるように実装を最適化するために、ロボット内に1つ以上の非円形のモータを設けてもよい。
【0055】
一例示的態様によると、装置は、回転子と固定子とを備えるモータを備える。前記回転子は、少なくとも部分的に、前記固定子の回転子収容領域内に配置される。前記固定子は、少なくとも1つのコイル巻線および歯を備える。前記少なくとも1つのコイル巻線は、前記歯の少なくとも一部に配置される。前記歯は、第1組の歯および第2組の歯を含む。前記第1組の歯は、前記第2組の歯より、前記回転子収容領域から径方向に長い。
【0056】
前記装置において、前記固定子は、前記歯を形成する固定子部材を含んでもよい。前記歯のそれぞれの基部は、前記固定子部材の外周壁を形成する部分に配置されてもよい。前記外周壁は、略楕円形、略三角形、略正方形、略矩形、または略多角形のうち1つの形状を有する。
【0057】
前記装置において、前記固定子は、前記歯を形成する固定子部材を備えてもよい。前記固定子部材は、前記回転子収容領域から離間した少なくとも1つの部品収容領域を有してもよい。前記少なくとも1つの部品収容領域は、その中に部品が移動可能に配置されるようなサイズおよび形状を有してもよい。
【0058】
前記装置において、前記少なくとも1つの部品収容領域は、前記回転子収容領域の中心軸と平行な中心軸を有してもよい。
【0059】
前記装置において、前記少なくとも1つの部品収容領域は、前記固定子部材の側面外周壁に開放側面を有してもよい。
【0060】
前記装置において、前記少なくとも1つの部品収容領域は、前記固定子部材の上側面および下側面以外は実質的に閉塞されていてもよい。
【0061】
前記装置において、前記歯は、前記回転子収容領域に向かって径方向内側に延在してもよい。前記歯は、前記回転子収容領域の2つの対向する側面の約40~100度の円弧に沿って設けなくてもよい。
【0062】
前記装置において、少なくとも1つのコイル巻線を前記第1組の歯に配置し、前記第2組の歯には配置しなくてもよい。
【0063】
前記装置において、前記少なくとも1つのコイル巻線を前記第1組の歯および前記第2組の歯に配置してもよい。前記少なくとも1つのコイル巻線は、前記第2組の歯上より前記第1組上の巻数のほうが多くてもよく、および/または、前記少なくとも1つのコイル巻線は、前記第2組の歯上より前記第1組の歯上の電線のほうが太くてもよい。
【0064】
前記装置において、前記回転子収容領域の前記固定子と前記回転子との間に隙間を設けてもよく、前記隙間は、均一な円筒形ではない形状を有する。
【0065】
前記装置において、前記回転子は、第1の上側部材および第2の下側部材を備えてもよい。これらの部材は、逆方向を向いた略円錐形を有する。
【0066】
前記装置において、前記歯の少なくとも一部は、2つの直交方向にテーパ状であってもよい。
【0067】
前記装置において、前記固定子は、前記歯を形成する固定子部材と、前記歯の外側端部にある外周壁と、前記歯の内側端部にある対応するシューとを備えてもよい。前記歯の上側面および下側面は、前記外周と前記シューの上側面および下側面に対して窪んでいてもよい。
【0068】
前記装置において、前記固定子部材は一体型部材であってもよい。
【0069】
前記装置は、前記回転子から延在する駆動シャフトと、前記駆動シャフトに接続されるロボットアームとをさらに備えてもよい。
【0070】
別の例示的態様によると、方法は、歯を備える固定子部材を形成することを含んでもよい。前記固定子は、回転子収容領域を有してもよく、前記歯は、第1組の歯および第2組の歯を含んでもよい。前記第1組の歯は、前記第2組の歯より、前記回転子収容領域から径方向に長くてもよい。前記方法は、前記歯の少なくとも一部に、少なくとも1つのコイル巻線を配置することをさらに含んでもよい。
【0071】
一例示的態様によると、装置は、回転子と固定子とを備えるモータを備えてもよい。前記回転子は、少なくとも部分的に、前記固定子の回転子収容領域内に配置されてもよい。前記固定子は、歯を備える固定子部材と、前記回転子収容領域から離間した少なくとも1つの部品収容領域とを有してもよい。前記歯は、第1組の歯および第2組の歯を含んでもよい。前記第1組の歯は、前記第2組の歯より、前記回転子収容領域から径方向に長くてもよい。前記第2組の歯は、前記第1組の歯より、前記少なくとも1つの部品収容領域の近くに配置される。前記固定子部材に、少なくとも1つのコイル巻線を設けてもよい。前記少なくとも1つの部品収容領域内に、少なくとも1つの部品を移動可能に配置してもよい。
【0072】
前記装置において、前記少なくとも1つの部品は、前記少なくとも1つの部品収容領域内にねじ山があるロッドであってもよい。前記ロッドは、前記少なくとも1つの部品収容領域内で回転するように構成されてもよい。前記少なくとも1つの部品収容領域は、前記固定子が前記ロッドに沿って縦方向に上下移動するように構成されてもよい。
【0073】
前記装置は、前記固定子を収容するモータハウジングをさらに備えてもよい。このモータハウジングは、ロッドの回転によってモータハウジングがロッドに沿って縦方向に上下移動するように、ロッドのねじ山に結合されてもよい。
【0074】
なお、前述した説明は単なる例に過ぎないことにも注意されたい。種々の変形および修正を当業者が考えることができる。例えば、特許請求の範囲にある種々の従属請求項に記載の特徴は、任意の適切な組合せで互いに組合せ可能である。加えて、前述した様々な実施形態からの特徴を選択的に組み合わせて新たな実施形態とすることも可能である。したがって本願は、添付の特許請求の範囲に含まれる変更や修正、変形等のすべての事項を包含するものである。
【手続補正書】
【提出日】2024-11-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータであって、
第1の部分と、前記第1の部分の軸方向に配置された第2の部分とを含む回転子と;
非円形の固定子と;
を備え、前記回転子の前記第1の部分と前記回転子の前記第2の部分とは前記固定子の回転子収容領域に少なくとも部分的に位置し、前記固定子は、少なくとも1つのコイル巻線と、歯を形成する固定子部材とを有し、前記少なくとも1つのコイル巻線は前記歯の少なくとも一部に位置し、
前記固定子部材は、前記歯の外端に設けられる外周壁と、前記歯の内端に設けられるシューとを形成し、前記外周壁の上側及び下側と、前記シューの上側及び下側と、前記外周壁と前記シューとを繋ぐ前記歯の中間部分の上側及び下側とは、実質的に同じ高さを有する、モータ。
【請求項2】
前記歯は、第1組の歯と第2組の歯とを有し、前記第1組の歯の中間部は、前記第2組の歯の中間部よりも、前記回転子収容領域から前記外周壁までの半径方向において長い、請求項1に記載のモータ。
【請求項3】
前記外周壁が、楕円形状、三角形状、正方形状、矩形状又は多角形状の形状を有する、請求項1記載のモータ。
【請求項4】
前記回転子の前記第1の部分が第1の円錐状の部材を有し、前記回転子の前記第2の部分が第2の円錐状の部材を有し、前記第1の円錐状の部材の狭い方の端部が前記第2の円錐状の部材の狭い方の端部上に位置している、請求項1に記載のモータ。
【請求項5】
前記第1の円錐状の部材は第1のヨークを有し、該第1のヨークは、その外面に位置する第1の複数の回転子マグネットを有し、
前記第2の円錐状の部材は第2のヨークを有し、該第2のヨークは、その外面に位置する第2の複数の回転子マグネットを有する、
請求項4に記載のモータ。
【請求項6】
前記固定子部材によって形成された歯は、前記回転子収容領域に対して凸状である、請求項1に記載のモータ。
【請求項7】
前記回転子収容領域において、前記固定子と前記回転子との間に隙間が設けられ、前記隙間は均一な円筒形ではない形状を有する、請求項1に記載のモータ。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載のモータと;
前記回転子から延びる駆動シャフトと;
前記駆動シャフトに連結されるロボットアームと;
を備える装置。
【請求項9】
方法であって、
第1の部分と、前記第1の部分の軸方向に配置された第2の部分とを含む回転子を準備することと;
非円形の固定子を準備することと;
を含み、前記回転子の前記第1の部分と前記回転子の前記第2の部分とは前記固定子の回転子収容領域に少なくとも部分的に位置し、前記固定子は、少なくとも1つのコイル巻線と、歯を形成する固定子部材とを有し、前記少なくとも1つのコイル巻線は前記歯の少なくとも一部に位置し、前記固定子部材は、前記歯の外端に設けられる外周壁と、前記歯の内端に設けられるシューとを形成し、前記外周壁の上側及び下側と、前記シューの上側及び下側と、前記外周壁と前記シューとを繋ぐ前記歯の中間部分の上側及び下側とは、実質的に同じ高さを有し、
前記方法は更に、前記回転子を前記固定子内に配置することを含み、前記回転子は少なくとも部分的に前記固定子の前記回転子収容領域内に位置する、方法。
【請求項10】
前記固定子を準備することが、前記固定子の前記外周壁が、楕円形状、三角形状、正方形状、矩形状又は多角形状の形状を有することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記回転子を準備することが、第1の円錐状の部材及び第2の円錐状の部材を準備することを含み、前記第1の円錐状の部材の幅の狭い方の端部は、前記第2の円錐状の部材の幅の狭い方の端部上に位置する、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記回転子を前記固定子内に配置することは、前記回転子収容領域において、前記固定子と前記回転子との間に隙間を設けることを含み、前記隙間は均一な円筒形ではない形状を有する、請求項9に記載の方法。