(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167453
(43)【公開日】2024-12-04
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G02B 27/02 20060101AFI20241127BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021166147
(22)【出願日】2021-10-08
(71)【出願人】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121980
【弁理士】
【氏名又は名称】沖山 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【弁理士】
【氏名又は名称】深石 賢治
(72)【発明者】
【氏名】中西 美木子
(72)【発明者】
【氏名】岩村 幹生
(72)【発明者】
【氏名】森永 康夫
【テーマコード(参考)】
2H199
【Fターム(参考)】
2H199CA12
2H199CA29
2H199CA30
2H199CA34
2H199CA42
2H199CA46
2H199CA68
2H199CA82
2H199CA94
(57)【要約】
【課題】 画像光を走査して画像を生成する際の画像のボケを抑制する。
【解決手段】 表示装置1は、画像に係る画像光を反射する反射面10aを有する反射部材10と、反射面10aに対して位置決めされて配置されると共に、当該反射面10aに対して、出射方向を変えながら画像光を走査して出射する画像光出射部と、画像光の出射方向に応じて、反射面10aによる反射後の画像光が平行光となるように、画像光出射部から出射される画像光の焦点位置を変更する制御を行う制御部24とを含む画像光出射装置20と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像に係る画像光を反射する反射面を有する反射部材と、
前記反射面に対して位置決めされて配置されると共に、当該反射面に対して、出射方向を変えながら画像光を走査して出射する画像光出射部と、
画像光の出射方向に応じて、前記反射面による反射後の画像光が平行光となるように、前記画像光出射部から出射される画像光の焦点位置を変更する制御を行う制御部と、
を備える表示装置。
【請求項2】
前記画像光出射部は、画像光の出射に用いられると共に画像光の進行方向に並べられた複数の光学素子を含み、
前記制御部は、前記複数の光学素子のうちの何れかを画像光の進行方向に移動させることで、画像光の焦点位置を変更する制御を行う、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記画像光出射部は、画像光を出射する光源と、当該光源から出射された画像光を走査するためのマイクロミラーとを更に含み、
前記複数の光学素子は、画像光の光路において、前記光源と前記マイクロミラーとの間に配置される請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記画像光出射部は、前記出射方向の範囲の中心の方向と前記反射面の正面の方向とが異なる位置に設けられる請求項1~3の何れか一項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像光を走査して画像を生成するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)スキャナを備える走査型表示装置が知られている。走査型表示装置は、例えば、車両のヘッドアップディスプレイに用いられる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の走査型表示装置は、ユーザの眼の部分に装着される表示装置、例えば、眼鏡型表示装置としても用いることができる。例えば、走査された画像光を、ユーザの眼前でホログラム又は凹面鏡等の反射部材によって反射させてユーザの眼に投射することで、ユーザに画像を認識させることができる。反射部材によって反射されてユーザに投射される画像光は平行光になることが望ましい。平行光になっていない画像光は、ユーザに、解像度が劣化したボケた部分として見えてしまう。
【0005】
ユーザの眼の部分に装着される表示装置では、画像光を出射する画像光出射装置を、反射部材の反射面の全ての位置から一定の距離の位置に配置することが困難である。例えば、画像光出射装置は、反射部材の反射面に対して斜めに画像光を入射する位置に配置される。このような配置において、画像光出射装置からの画像光の出射を一律に行うと、反射される画像光に平行光にならないものが生じる。そのため、ユーザに認識される画像の一部がボケてしまう。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、画像光を走査して画像を生成する際の画像のボケを抑制することができる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明に係る表示装置は、画像に係る画像光を反射する反射面を有する反射部材と、反射面に対して位置決めされて配置されると共に、当該反射面に対して、出射方向を変えながら画像光を走査して出射する画像光出射部と、画像光の出射方向に応じて、反射面による反射後の画像光が平行光となるように、画像光出射部から出射される画像光の焦点位置を変更する制御を行う制御部と、を備える。
【0008】
本発明に係る表示装置では、制御部による制御によって、反射部材において反射される位置にかかわらず、反射部材によって反射される画像光が平行光となる。従って、本発明に係る表示装置によれば、画像光を走査して画像を生成する際の画像のボケを抑制することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、画像光を走査して画像を生成する際の画像のボケを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態に係る表示装置の構成を模式的に示す図である。
【
図2】実施形態に係る制御が行われない場合の画像光を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面と共に本発明に係る表示装置の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
【0012】
図1に、本実施形態に係る表示装置1の構成を模式的に示す。
図1に示すように、表示装置1は、反射部材10と、画像光出射装置20とを備える。表示装置1では、画像光出射装置20が、表示される画像(映像)に係る画像光(光線)を走査して出射する。即ち、表示装置1は、走査型表示装置である。
図1には、走査される画像光のうちの一部の画像光A,Bを示す。出射された画像光は、反射部材10によって反射されて、ユーザの眼(瞳孔)Eに向けて投射される。画像光がユーザの瞳孔に入射すると、ユーザは画像を認識する。
【0013】
例えば、表示装置1は、眼鏡型表示装置等のユーザの眼の部分に装着される表示装置である。反射部材10は、概ね、眼鏡のレンズと同様に板状であり、レンズに相当する部分に設けられる。表示装置1には、ユーザの両眼に対応する2つの反射部材10が、設けられていてもよい。表示装置1は、ユーザの眼の部分に装着させるための機構として、通常の眼鏡と同様に反射部材10をユーザの眼前で保持するフレームを備える。画像光出射装置20は、例えば、フレームのテンプルにおける、上記のように反射部材10に対して画像光を出射できる位置に固定されて設けられる。表示装置1には、2つの反射部材10それぞれに対応する2つの画像光出射装置20が、設けられていてもよい。
【0014】
反射部材10としては、光を透過するものが用いられてもよい。この場合、ユーザは、表示装置1に表示される画像と共に外部の空間を視認することができる。即ち、表示装置1は、シースルーグラス(スマートグラス)であってもよい。
【0015】
なお、表示装置1は、ユーザの眼の部分に装着されるものである必要はなく、反射部材10と、画像光を走査して出射する画像光出射装置20とが、位置関係が固定されて配置されるものであればよい。反射部材10と、画像光を走査して出射する画像光出射装置20とは、上記のフレームが用いられる場合のように互いに接続されていてもよいし、接続されていなくてもよい。
【0016】
反射部材10は、画像光を反射する反射面10aを有する部材である。反射部材10の反射面10aは、画像光出射装置20によって走査されて出射される画像光を反射できる広さを有する。反射部材10としては、例えば、従来のホログラム又は凹面鏡等を用いることができる。
【0017】
画像光出射装置20は、表示される画像に係る画像光を走査して出射する画像光出射部である装置である。画像光出射装置20は、反射部材10の反射面10aに対して位置決めされて配置される。画像光出射装置20は、反射面10aに対して、出射方向(出射角度、振れ角)を変えながら画像光を走査して出射する。例えば、画像光出射装置20は、画像を構成する各画素に対応する画像光(光線)を、各画素に対応する出射方向で出射する。画像光出射装置20は、画像光を走査して出射することで、ユーザに画像を認識させる。
【0018】
画像光出射装置20は、表示される画像に係る情報を取得して、取得した情報に応じた画像光を出射する。画像光出射装置20は、通信機能を有しており、有線又は無線によって接続された他の装置(図示せず)から、表示される画像に係る情報を取得してもよい。あるいは、画像光出射装置20は、自身が予め記憶した表示される画像に係る情報を取得してもよい。
【0019】
画像光出射装置20は、従来のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)スキャンディスプレイに用いられる画像光出射装置(MEMSスキャナ)を用いて構成することができる。なお、画像光出射装置20は、上記以外でも、表示される画像に係る画像光を走査して出射するものであればよい。
【0020】
画像光出射装置20は、画像光の出射方向の範囲の中心の方向と反射面の正面の方向とが異なる位置に設けられてもよい。例えば、
図1に示すように、画像光出射装置20は、反射面10aの正面からではなく、斜めから画像光を出射するように設けられてもよい。上述したように表示装置1がユーザの眼の部分に装着されるものである場合、表示装置1の装置構成上、反射面10aの正面に画像光出射装置20を設置することは困難であるためである。
【0021】
本実施形態では、画像光出射装置20から出射される各画像光の焦点位置が制御(調整)されて、
図1に示すように反射面10aによる反射後の画像光が平行光となるように調整される。反射面10aによる反射後の画像光が平行光となることで、画像光を走査して画像を生成する際の画像のボケを抑制することができる。
【0022】
ここで、上記の制御が行われない場合に生じる問題について説明する。画像光出射装置20の画像光の出射位置から反射面10aまでの距離は、画像光の出射方向によって異なる。例えば、
図2に示す画像光Aにおける出射位置から反射面10aまでの距離は、画像光Bにおける出射位置から反射面10aまでの距離よりも長くなる。このように距離が異なると、画像光の焦点位置が一律、即ち、画像光の出射位置から画像光の焦点位置までの距離が一定である場合、反射面10aによる反射後の画像光全てを平行光とすることができない。例えば、
図2に示すように反射後の画像光Aは平行光とすることができるが、反射後の画像光Bは平行光とすることができない。画像光によって構成される画像において、平行光とならない画像光によって構成される部分は、ユーザによってボケて見えてしまう。
【0023】
特に
図2に示すように、反射面10aの斜めから画像光を出射する場合、画像光の出射方向間での上記の距離の差が大きくなり、画像のボケが顕著になるおそれがある。本実施形態に係る上記の制御は、画像光を走査して画像を生成する際の画像のボケを抑制するためのものである。
【0024】
図1に示すように、画像光出射装置20は、光源21と、複数のレンズ22a,22b,22cと、マイクロミラー23と、制御部24とを備える。また、画像光出射装置20は、上記以外にも、通常、画像光出射装置が有する機能(例えば、表示される画像に係る情報を取得する機能)も有している。光源21と、複数のレンズ22a,22b,22cと、マイクロミラー23とは、画像光出射装置20の画像光出射部としての構成である。
【0025】
光源21は、画像光を生成して出射する装置である。光源21は、例えば、LED(Light Emitting Diode)又はレーザ光源である。即ち、画像光は、LEDによる光であってもよいし、レーザ光であってもよい。光源21は、画像光出射装置20内に位置決めされ固定されて設けられる。光源21による画像光の生成及び出射は、従来の走査型表示装置が備える画像光出射装置と同様に行われればよい。
【0026】
複数のレンズ22a,22b,22cは、画像光の出射に用いられると共に画像光の進行方向に並べられた光学素子である。複数のレンズ22a,22b,22cは、画像光の焦点位置の制御に用いられる。
図2に示すように複数のレンズ22a,22b,22cは、光源21から出射される画像光の光路上に順番に並べられて設けられる。各レンズ22a,22b,22cを含む機構としては、従来の光の焦点位置の制御に用いられるズームレンズ機構を用いることができる。
【0027】
複数のレンズ22a,22b,22cのうち、真ん中に設けられるレンズ22bは、画像光の光路方向(前後)に移動できるように設けられており、画像光出射装置20から出射される画像光の焦点位置を変更できるようになっている。それ以外のレンズ22a,22cは、画像光出射装置20内に位置決めされ固定されて設けられる。画像光出射装置20は、レンズ22bを移動させる機構を備えており、制御部24による制御によってレンズ22bが移動される。レンズ22bを移動させる機構は、従来のものが用いられればよい。
【0028】
なお、複数のレンズ22a,22b,22cの数は、上述したように3つである必要はなく、任意の個数であってもよい。また、画像光の焦点位置を制御するために移動されるレンズは、真ん中に設けられるレンズ22bである必要はなく、何れかの特定のレンズであればよい。また、画像光の焦点位置の制御に用いられる光学素子は、レンズ22a,22b,22cである必要はなく、レンズ以外の光学素子であってもよい。
【0029】
マイクロミラー23は、画像光の出射方向を変える、即ち、画像光を走査するための部材である。マイクロミラー23は、レンズ22cから出射される画像光の光路上に設けられる。マイクロミラー23は、画像光出射装置20から出射される画像光として、レンズ22cから出射される画像光を反射する。マイクロミラー23は、反射面の角度が変更可能なように設けられている。マイクロミラー23は、画像における画像光の位置に応じた出射方向で、画像光が画像光出射装置20から出射されるよう反射面の角度が制御される。マイクロミラー23の角度の制御は、従来の走査型表示装置と同様に行われればよい。マイクロミラー23としては、従来の走査型表示装置に用いられるマイクロミラーを用いることができる。
【0030】
制御部24は、画像光の出射方向に応じて、反射部材10の反射面10aによる反射後の画像光が平行光となるように、画像光出射装置20から出射される画像光の焦点位置を変更する制御を行う機能部である。例えば、制御部24は、従来の走査型表示装置にも設けられている画像光の出射に係る光学系の制御を行う機構(例えば、制御用の電子基板又は小型のコンピュータ)に本実施形態の機能を持たせることで実現することができる。
【0031】
制御部24は、レンズ22bを前後に移動させて、画像光出射装置20から出射される画像光の焦点位置を変更させる。制御部24は、予め画像光の出射方向毎にレンズ22bの位置を記憶しており、当該記憶に基づいてレンズ22bの位置を移動させる。つまり、制御部24は、マイクロミラー23の動きと同期してレンズ22bの位置を移動させる。画像光の出射方向毎のレンズ22bの移動は、上述したように当該画像光の焦点位置を、反射部材10の反射面10aによる反射後の画像光が平行光となる位置に調整するためのものである。例えば、画像光の出射方向が、画像光出射装置20における画像光の出射位置から反射部材10の反射面10aまでの距離が短くなるものである場合、即ち、画像光の光路が短くなる場合には、制御部24は、レンズ22bを光源21から離れる方向に移動させる。なお、上記の画像光の出射方向とレンズ22bの移動方向との関係は、一例であり、条件(例えば、用いられるレンズ)によっては、上記以外の関係によって反射後の画像光が平行光となるようにレンズ22bを移動させてもよい。
【0032】
上述したように反射部材10の反射面10aと、画像光出射装置20における画像光の出射位置との位置関係は、固定的に定まっている。従って、反射面10aの光学的な特性等に基づいて、画像光の出射方向毎に反射後の画像光が平行光となるようにするにはどの位置を焦点位置とすればよいかを予め計算することができる。制御部24による制御は、当該予めの計算に基づいて行われればよい。
【0033】
なお、制御部24による制御は、反射後の画像光が平行光となるように行われればよい。従って、必ずしも、実際の反射後の画像光が厳密に平行光になっていなくてもよく、実際の反射後の画像光が平行光に近くなっていればよい。
【0034】
また、制御部24は、画像光の焦点位置の制御だけではなく、画像光の非点収差及び色収差等の収差を補正する制御を行ってもよい。当該制御は、収差を補正する従来の制御と同様に行われればよい。以上が、表示装置1の構成である。
【0035】
本実施形態に係る表示装置1では、制御部24による制御によって、画像光の出射方向に応じて、反射部材10の反射面10aによる反射後の画像光が平行光となるように、画像光出射装置20から出射される画像光の焦点位置が変更される。そのため、反射部材10の反射面10aにおいて反射される位置にかかわらず、反射部材10によって反射される画像光が平行光となる。従って、本実施形態によれば、画像光を走査して画像を生成する際の画像のボケを抑制することができる。これによって、例えば、MEMSスキャンディスプレイを用いたシースルーグラスの画像の高解像度化(品質向上)を図ることができる。
【0036】
また、上述した実施形態のように、画像光の焦点位置を変更する制御は、レンズ22a,22b,22cのような、画像光の出射に用いられると共に画像光の進行方向に並べられた複数の光学素子が用いられて行われてもよい。また、複数の光学素子は、画像光の光路において、光源21とマイクロミラー23との間に配置されてもよい。この構成によれば、確実かつ容易に画像光の焦点位置を変更する制御を行うことができ、確実かつ容易に表示装置1を実現することができる。また、このような構成を取ることで、画像光出射装置20の小型化を実現することができる。但し、画像光の焦点位置を変更する制御を実現するための構成は、必ずしも上記のものである必要はなく、それ以外のものであってもよい。
【0037】
また、上述した実施形態のように、画像光出射装置20(画像光出射部)は、画像光の出射方向の範囲の中心の方向と反射部材10の反射面10aの正面の方向とが異なる位置に設けられることとしてもよい。即ち、画像光出射装置20は、反射部材10の反射面10aに対して斜めの方向から画像光を出射する位置に設けられていてもよい。上述したように表示装置1がユーザの眼の部分に装着されるものであると、上記のような構成とならざるを得ない場合がある。このような場合であっても、確実に画像のボケを抑制することができる。但し、反射部材10の反射面10aに対する、画像光出射装置20の配置位置は上記のものに限られず、画像光によって画像を構成可能な位置であれば任意の位置であってもよい。
【0038】
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0039】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0040】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0041】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0042】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0043】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0044】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0045】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0046】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0047】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
【0048】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0049】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0050】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0051】
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0052】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0053】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0054】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【符号の説明】
【0055】
1…表示装置、10…反射部材、10a…反射面、20…画像光出射装置、21…光源、22a,22b,22c…レンズ、23…マイクロミラー、24…制御部。