(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167459
(43)【公開日】2024-12-04
(54)【発明の名称】光源
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20241127BHJP
F21V 3/02 20060101ALI20241127BHJP
F21V 3/00 20150101ALI20241127BHJP
【FI】
F21S2/00 230
F21V3/02 400
F21V3/00 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023083557
(22)【出願日】2023-05-22
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】尾山 和也
(72)【発明者】
【氏名】林 唯男
(57)【要約】
【課題】発光ダイオードを備え360°均一配光の配光特性に近い配光特性を有する光源を提供する。
【解決手段】光源は、長軸方向及び短軸方向を有する扁平円筒状の形状を有し、光拡散材料からなり、内部空間が形成されたカバーと、前記内部空間に収容され、互いに反対の側にある第1の主面及び第2の主面を有する基板と、前記内部空間に収容され、前記第1の主面上に配置され、前記長軸方向に伸びる第1の光軸を有する第1の発光ダイオードと、前記内部空間に収容され、前記第2の主面上に配置され、前記長軸方向に伸びる第2の光軸を有する第2の発光ダイオードと、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長軸方向及び短軸方向を有する扁平円筒状の形状を有し、光拡散材料からなり、内部空間が形成されたカバーと、
前記内部空間に収容され、互いに反対の側にある第1の主面及び第2の主面を有する基板と、
前記内部空間に収容され、前記第1の主面上に配置され、前記長軸方向に伸びる第1の光軸を有する第1の発光ダイオードと、
前記内部空間に収容され、前記第2の主面上に配置され、前記長軸方向に伸びる第2の光軸を有する第2の発光ダイオードと、
を備える光源。
【請求項2】
前記短軸方向についての前記カバーのサイズに対する前記長軸方向についての前記カバーのサイズの比は、1.40以上1.65以下である
請求項1に記載の光源。
【請求項3】
前記カバーは、0.5mm以上1.0mm以下の厚さを有する筒壁を備える
請求項1又は2に記載の光源。
【請求項4】
前記カバーは、中心軸を有し、
前記基板は、前記中心軸上に配置され、前記中心軸と平行をなす長手方向及び前記中心軸と垂直をなす短手方向を有する平面形状を有する
請求項1又は2に記載の光源。
【請求項5】
前記光拡散材料は、乳白樹脂である
請求項1又は2に記載の光源。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光源に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、LEDランプを開示する。特許文献1は、当該LEDランプ内部の支持板の両面にLEDを設置することにより、蛍光灯と同様に直管の長手方向中心軸に対してほぼ360度全面の発光が得られることを開示する(段落0026)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように、特許文献1は、直管の長手方向中心軸に対してほぼ360度全面の発光が得られることを開示する。しかし、実際には、特許文献1に開示されたLEDランプにおいては、当該LEDランプ内部の支持板の両面と平行をなす方向に発せられる光が、当該両面と垂直をなす方向に発せられる光より弱くなる。このため、当該LEDランプは、360°均一配光の配光特性に近い配光特性を有しない。
【0005】
本開示の一態様は、この問題に鑑みてなされた。本開示の一態様は、例えば、発光ダイオードを備え360°均一配光の配光特性に近い配光特性を有する光源を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様の光源は、長軸方向及び短軸方向を有する扁平円筒状の形状を有し、光拡散材料からなり、内部空間が形成されたカバーと、前記内部空間に収容され、互いに反対の側にある第1の主面及び第2の主面を有する基板と、前記内部空間に収容され、前記第1の主面上に配置され、前記長軸方向に伸びる第1の光軸を有する第1の発光ダイオードと、前記内部空間に収容され、前記第2の主面上に配置され、前記長軸方向に伸びる第2の光軸を有する第2の発光ダイオードと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1実施形態の光源を模式的に図示する斜視図である。
【
図2】第1実施形態の光源を模式的に図示する断面図である。
【
図3】第1実施形態の光源においてカバーの乳白度を低くし短軸方向についての当該カバーのサイズに対する長軸方向についての当該カバーのサイズの比を1.41,1.49,1.57,1.65及び1.70とした場合の当該光源の配光曲線図、長軸方向の最大輝度及び短軸方向の最大輝度の計算結果を示す図である。
【
図4】第1実施形態の光源に備えられるカバーの乳白度を高くし短軸方向についての当該カバーのサイズに対する長軸方向についての当該カバーのサイズの比を1.20,1.30,1.40,1.52及び1.64とした場合の当該光源の配光曲線図、長軸方向の最大輝度及び短軸方向の最大輝度の計算結果を示す図である。
【
図5】第1参考例の蛍光灯ランプを模式的に図示する断面図である。
【
図6】第1参考例の蛍光灯ランプの配光特性を示す配光曲線図である。
【
図7】第2参考例のLEDランプを模式的に図示する断面図である。
【
図8】第2参考例のLEDランプの配光特性を示す配光曲線図である。
【
図9】第1実施形態の光源に備えられる基板及び第1のLEDを模式的に図示する平面図である。
【
図10】第1実施形態の光源に備えられる基板及び第2のLEDを模式的に図示する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0009】
1 第1実施形態
1.1 光源の外観
図1に図示される第1実施形態の光源1は、発光ダイオード(LED)ランプである。
【0010】
光源1は、供給された電力を光に変換し、当該光を発する。光源1は、扁平丸棒状の外形形状を有する。光源1は、直管蛍光灯と同様に、光源1の周方向について均一な光度を有する360°均一配光の配光特性を有する。
【0011】
図1に図示されるように、光源1は、第1の口金101、第2の口金102及び本体103を備える。
【0012】
第1の口金101及び第2の口金102は、扁平丸棒状の外形形状を有する。第1の口金101及び第2の口金102は、それぞれ、第1のソケット及び第2のソケットに接続される。第1の口金101及び第2の口金102には、第1のソケット及び第2のソケットから電力が供給される。第1の口金101及び第2の口金102は、供給された電力を本体103に供給する。第1の口金101及び第2の口金102は、第1のソケット及び第2のソケットに対してそれぞれ着脱可能である。
【0013】
本体103は、扁平丸棒状の外形形状を有する。本体103は、第1の口金101及び第2の口金102と同軸配置される。
【0014】
図1に図示されるように、本体103は、第1の端部111及び第2の端部112を備える。第1の端部111及び第2の端部112は、本体103の軸方向について、互いに反対の側にある。第1の端部111及び第2の端部112は、第1の口金101及び第2の口金102にそれぞれ接続される。これにより、本体103には、第1の口金101及び第2の口金102から電力が供給される。本体103は、供給された電力を光に変換し、当該光を発する。
【0015】
1.2 光源の内部構造
図2は、第1実施形態の光源を模式的に図示する断面図である。
【0016】
図2に図示されるように、本体103は、基板121、第1のLED122、第2のLED123、カバー124及び支持部125を備える。
【0017】
基板121は、第1の口金101及び第2の口金102に接続される。これにより、基板121には、第1の口金101及び第2の口金102から電力が供給される。基板121は、供給された電力から第1のLED122及び第2のLED123に供給する電力を生成する。又は、基板121は、供給された電力をそのまま第1のLED122及び第2のLED123に供給する。
【0018】
基板121は、平板状の形状を有する。基板121は、長手方向及び短手方向を有する細長の矩形状の平面形状を有する。基板121は、カバー124の中心軸上に配置される。長手方向は、カバー124の中心軸と平行をなす。短手方向は、カバー124の中心軸と垂直をなす。基板121は、第1の主面121a及び第2の主面121bを有する。第1の主面121a及び第2の主面121bは、互いに反対の側にある。
【0019】
第1のLED122及び第2のLED123は、基板121上に実装される。これにより、第1のLED122及び第2のLED123には、基板121から電力が供給される。第1のLED122及び第2のLED123は、供給された電力に応じた光を発する。第1のLED122及び第2のLED123は、基板121により保持される。
【0020】
第1のLED122及び第2のLED123は、基板121の第1の主面121a上及び第2の主面121b上にそれぞれ配置される。これにより、第1のLED122及び第2のLED123は、互いに反対の方向に向かって光を発する。
【0021】
カバー124は、基板121、第1のLED122及び第2のLED123を覆う。これにより、カバー124は、第1のLED122及び第2のLED123により発せられた光を透過させて光源1により発せられる光131を生成する。このため、光源1は、カバー124の形状及び材質に応じた配光特性を有する。カバー124は、基板121、第1のLED122及び第2のLED123を保護する。
【0022】
カバー124は、扁平円筒状の形状を有する。このため、カバー124には、扁平円柱状の形状を有する内部空間124sが形成される。内部空間124sは、カバー124の内部に形成される。内部空間124sは、基板121、第1のLED122及び第2のLED123を収容する。カバー124は、内周面124iを有する。カバー124は、楕円状の断面形状等の扁平円状の断面形状を有する。
【0023】
カバー124は、光拡散材料からなる。これにより、カバー124は、到達した光を拡散することができる。光拡散材料は、例えば、乳白樹脂等である。カバー124により拡散される光は、第1のLED122及び第2のLED123から直接的に到達する光、並びに第1のLED122及び第2のLED123により発せられた後にカバー124により反射された光を含む。
【0024】
支持部125は、基板121を支持する。支持部125は、カバー124の内部空間124sに配置される。支持部125は、カバー124の内周面124iに接続される。
【0025】
支持部125は、カバー124を構成する材料と同じ種類の材料により構成されてもよいし、カバー124を構成する材料と異なる種類の材料により構成されてもよい。支持部125は、透明材料により構成されてもよいし、不透明材料により構成されてもよい。支持部125は、カバー124と一体成形されてもよいし、カバー124と一体成形されなくてもよい。支持部125は、カバー124を構成する材料と異なる種類の材料により構成されカバー124と一体成形される場合は、二色成形によりカバー124と一体成形される。
【0026】
1.3 基板、第1のLED、第2のLED及びカバーの配置
基板121は、カバー124の中心軸上に配置される。
【0027】
基板121の第1の主面121a及び第2の主面121bは、カバー124の扁平円筒状の形状の長軸方向DLと垂直をなし、カバー124の扁平円筒状の形状の短軸方向DSと平行をなす。第1のLED122及び第2のLED123は、第1のLED122の第1の光軸122p及び第2のLED123の第2の光軸123pが第1の主面121a及び第2の主面121bと垂直をなすようにそれぞれ配置される。これにより、第1のLED122の第1の光軸122p及び第2のLED123の第2の光軸123pは、カバー124の長軸方向DLに伸びる。
【0028】
第1のLED122及び第2のLED123からカバー124までの距離は、概ね、カバー124の長軸方向DLにおいて最も長くなり、カバー124の長軸方向DLからカバー124の短軸方向DSに傾斜するにつれて連続的に短くなり、カバー124の短軸方向DSにおいて最も短くなる。
【0029】
第1のLED122及び第2のLED123により発せられる光の強さは、概ね、カバー124の長軸方向DLにおいて最も強くなり、カバー124の長軸方向DLからカバー124の短軸方向DSに傾斜するにつれて連続的に弱くなり、カバー124の短軸方向DSにおいて最も弱くなる。
【0030】
第1のLED122及び第2のLED123からカバー124に直接的に到達する光の強さは、第1のLED122及び第2のLED123からカバー124までの距離が長くなるについて弱くなり、第1のLED122及び第2のLED123により発せられる光の強さが強くなるほと強くなる。このため、第1のLED122及び第2のLED123からカバー124までの距離が、概ね、カバー124の長軸方向DLからカバー124の短軸方向DSに傾斜するにつれて連続的に短くなり、第1のLED122及び第2のLED123により発せられる光の強さが、概ね、カバー124の長軸方向DLからカバー124の短軸方向DSに傾斜するにつれて連続的に弱くなる場合は、第1のLED122及び第2のLED123からカバー124に到達する光の強さが、カバー124の周方向について、概ね均一になる。これにより、光源1により発せられる光131の強さが、光源1の周方向について、概ね均一になる。
【0031】
1.4 短軸方向についてのカバーのサイズに対する長軸方向についてのカバーのサイズの比
図3は、第1実施形態の光源に備えられるカバーの乳白度を低くし短軸方向についての当該カバーのサイズに対する長軸方向についての当該カバーのサイズの比を1.41,1.49,1.57,1.65及び1.70とした場合の当該光源の配光曲線図、長軸方向の最大輝度及び短軸方向の最大輝度の計算結果を示す図である。
図4は、第1実施形態の光源に備えられるカバーの乳白度を高くし短軸方向についての当該カバーのサイズに対する長軸方向についての当該カバーのサイズの比を1.20,1.30,1.40,1.52及び1.64とした場合の当該光源の配光曲線図、長軸方向の最大輝度及び短軸方向の最大輝度の計算結果を示す図である。
図3及び
図4に示される配光曲線図の周方向位置は、光が発せられる方向を示し、当該配光曲線図の径方向位置は、発せられる光の輝度を示す。
【0032】
図3及び
図4においては、長軸方向DLの最大輝度及び短軸方向DSの最大輝度は、長軸方向DLの最大輝度及び短軸方向DSの最大輝度のうちの高いほうの最大輝度が100%となるように表されている。
【0033】
以下では、短軸方向DSについてのカバー124のサイズに対する長軸方向DLについてのカバー124のサイズの比を「サイズ比」と呼ぶ。また、長軸方向DLの最大輝度及び短軸方向DSの最大輝度のうちの高いほうの最大輝度に対する長軸方向DLの最大輝度及び短軸方向DSの最大輝度のうちの低いほうの最大輝度の比を「輝度比」と呼ぶ。輝度比が1であることは、光源1が360°均一配光の配光特性に近い配光特性を有することを意味する。
【0034】
図3に示されるように、カバー124の乳白度が低い場合、すなわち、カバー124の光透過率が高い場合は、輝度比は、サイズ比が1.57より小さいときは、サイズ比が大きくなるほど大きくなり、サイズ比が1.57であるときに、1になり、サイズ比が1.57より大きいときは、サイズ比が大きくなるほど小さくなる。また、輝度比は、サイズ比が1.41以上1.70以下である場合は、0.9以上となり、サイズ比が1.49以上1.65以下である場合は、0.95以上となる。このため、カバー124の乳白度が低い場合は、サイズ比は、望ましくは、1.41以上1.70以下であり、さらに望ましくは、1.49以上1.65以下であり、特に望ましくは、1.57である。
【0035】
図4に示されるように、カバー124の乳白度が高い場合、すなわち、カバー124の光透過率が低い場合は、輝度比は、サイズ比が1.40より小さいときは、サイズ比が大きくなるほど大きくなり、サイズ比が1.40であるときに、1になり、サイズ比が1.40より大きいときは、サイズ比が大きくなるほど小さくなる。また、輝度比は、サイズ比が1.20以上1.64以下である場合は、0.9以上となり、サイズ比が1.30以上1.52以下である場合は、0.95以上となる。このため、カバー124の乳白度が高い場合は、サイズ比は、望ましくは、1.20以上1.64以下であり、さらに望ましくは、1.30以上1.52以下であり、特に望ましくは、1.40である。
【0036】
また、これらのことからは、カバー124の乳白度によらず、輝度比は、サイズ比が1.40以上1.65以下である場合に、0.9以上となる。このため、サイズ比は、望ましくは、1.40以上1.65以下である。
【0037】
1.5 カバーの筒壁の厚さ
カバー124は、望ましくは、0.5mm以上1.0mm以下の厚さを有する筒壁を備える。筒壁の厚さがこの範囲より厚くなった場合は、光源1の重量が大きくなる可能性があり、光源1のコストが高くなる可能性があり、光源1の効率が低くなって放熱を十分に行うことが困難になる可能性がある。一方、筒壁の厚さがこの範囲より薄くなった場合は、カバー124の光拡散性が低くなり、360°均一配光の配光特性に近い配光特性を実現することが困難になる可能性がある。
【0038】
1.6 第1参考例の蛍光灯ランプ、第2参考例のLEDランプ及び第1実施形態の光源の対比
図5は、第1参考例の蛍光灯ランプを模式的に図示する断面図である。
図6は、第1参考例の蛍光灯ランプの配光特性を示す配光曲線図である。
図6に示される配光曲線図の周方向位置は、光が発せられる方向を示し、当該配光曲線図の径方向位置は、発せられる光の輝度を示す。
【0039】
図5に図示される第1参考例の蛍光灯ランプ8においては、カバー824の内部空間824sに水銀が封入され、カバー824の内周面824iに蛍光体膜が形成される。蛍光灯ランプ8においては、内部空間824sにおいて放電が発生させられる。これにより、封入された水銀により紫外線が発せられ、発せられた紫外光で蛍光体膜が照射される。また、照射された蛍光体膜により可視光が発せられる。発せられる紫外線が進む方向は、偏らない。このため、蛍光体膜は、紫外光で均一に照射され、可視光を均一に発する。このため、
図6に示されるように、蛍光灯ランプ8は、360°均一配光の配光特性に近い配光特性を有する。しかし、蛍光灯ランプ8は、使用が規制されている水銀を封入しなければならないという問題を有する。
【0040】
図7は、第2参考例のLEDランプを模式的に図示する断面図である。
図8は、第2参考例のLEDランプの配光特性を示す配光曲線図である。
図6に示される配光曲線図の周方向位置は、光が発せられる方向を示し、当該配光曲線図の径方向位置は、発せられる光の輝度を示す。
【0041】
図7に図示される第2参考例のLEDランプ9は、主に、LED922が基板921の一方の主面921a上のみに実装され、カバー924が真円筒状の形状を有する点で、第1実施形態の光源1と相違する。LEDランプ9においては、LED922からカバー924に直接的に到達する光の強さは、LED922の光軸922pから離れるにつれて弱くなる。このため、カバー924により拡散させられる光の強さは、LED922の光軸922pから離れるにつれて弱くなる。このため、
図8に示されるように、LEDランプ9は、360°均一配光の配光特性に近い配光特性を有しない。このため、蛍光灯ランプ8がLEDランプ9に置き換えられた場合は、照明される物の見え方が変化する、全周を均一に照明することができない等の問題が生じる。この問題は、
図7に図示される第2参考例のLEDランプ9だけでなく、360°均一配光の配光特性に近い配光特性を有しないLEDランプに共通の問題である。
【0042】
これに対して、
図3及び
図4に図示されるように、第1実施形態の光源1は、第2参考例のLEDランプ9と異なり、360°均一配光の配光特性に近い配光特性を有する。また、第1実施形態の光源1は、第2参考例のLEDランプ9と同じく、重量が小さく、コストが低く、効率が高く、丈夫であり、放熱を十分に行うことが容易であるという利点を有する。
【0043】
1.7 LEDの分散
図9は、第1実施形態の光源に備えられる基板及び第1のLEDを模式的に図示する平面図である。
図10は、第1実施形態の光源に備えられる基板及び第2のLEDを模式的に図示する平面図である。
【0044】
図9及び
図10に図示されるように、基板121は、カバー124の軸方向と平行をなす長手方向D1及びカバー124の径方向と平行をなす短手方向D2を有する細長形状を有する。
【0045】
LEDランプにおいて、複数のLEDがカバーの軸方向の端部の付近に集中して配置された場合は、複数のLEDにより発せられる熱を効率的に放つことができない。このため、複数のLEDの効率が低くなり、複数のLEDの寿命が長くなる。また、カバーの軸方向の端部の付近に配置された複数のLEDにより発せられる光をカバーの軸方向の中央部へ導く導光体が設けられた場合は、LEDランプの重量が大きくなり、LEDランプのコストが高くなり、LEDランプの効率が低くなる。また、カバーの軸方向の端部の付近に配置された複数のLEDにより発せられる光が乳白のカバーにより拡散させられて360°均一配光の配光特性が実現された場合は、LEDランプの重量を小さくすることができるが、カバーの軸方向の輝度むらが大きくなり、LEDの発光状態の見栄えが悪くなる。これらの問題は、カバーの軸方向の中央部にLEDを配置することによりある程度解消することができるが、カバーの軸方向の中央部にLEDが配置された場合は、LEDランプの構造が複雑になり、LEDランプを製造することが困難になり、LEDランプのコストが高くなる。
【0046】
これに対して、光源1において、第1のLED122がカバー124の軸方向と平行をなす基板121の長手方向D1に分散して配置され、第2のLED123が長手方向D1に分散して配置された場合は、第1のLED122及び第2のLED123により発せられる熱を効率的に放つことができる。これにより、第1のLED122及び第2のLED123の効率を高くすることができ、第1のLED122及び第2のLED123の寿命を長くすることができる。
【0047】
本開示は、上記実施の形態に限定されるものではなく、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えてもよい。
【符号の説明】
【0048】
1 光源、101 第1の口金、102 第2の口金、103 本体、111 第1の端部、112 第2の端部、121 基板、121a 第1の主面、121b 第2の主面、122 第1のLED、122p 第1の光軸、123 第2のLED、123p 第2の光軸、124 カバー、124s 内部空間、124i 内周面、125 支持部、131 光、8 蛍光灯ランプ、824 カバー、824s 内部空間、824i 内周面、9 LEDランプ、921 基板、921a 第1の主面、922 LED、922p 光軸、924 カバー、DL 長軸方向、DS 短軸方向、D1 長手方向、D2 短手方向。