(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167478
(43)【公開日】2024-12-04
(54)【発明の名称】機器制御管理装置、機器制御システム、機器制御管理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H04M 11/00 20060101AFI20241127BHJP
G08B 25/04 20060101ALN20241127BHJP
【FI】
H04M11/00 301
G08B25/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023083576
(22)【出願日】2023-05-22
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100131152
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 耕司
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100148149
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 幸男
(74)【代理人】
【識別番号】100181618
【弁理士】
【氏名又は名称】宮脇 良平
(74)【代理人】
【識別番号】100174388
【弁理士】
【氏名又は名称】龍竹 史朗
(72)【発明者】
【氏名】上森 聡史
【テーマコード(参考)】
5C087
5K201
【Fターム(参考)】
5C087AA05
5C087AA09
5C087AA10
5C087DD20
5C087DD33
5C087EE08
5C087FF01
5C087FF02
5C087GG08
5C087GG09
5C087GG40
5C087GG66
5C087GG84
5K201BA01
5K201BA02
5K201CB12
5K201CC02
5K201CC10
5K201DC02
5K201EA05
5K201EC06
5K201ED04
(57)【要約】
【課題】利用者が管理する機器が適切に制御される機器制御管理装置、機器制御システム、機器制御管理方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】クラウドサーバ1は、見守られる人が利用する機器4の状態に基づいて、機器4に対する操作内容が異常であるか否かを判定する異常判定部113と、機器4に対する操作内容が異常であると判定されると、見守られる人に対して機器4の操作を促すメッセージ情報を端末装置2へ送信するメッセージ通知部114と、メッセージ情報を端末装置2へ送信した後、機器4の状態に基づいて、予め設定された基準時間内に、機器4が操作されたか否かを判定する操作有無判定部115と、基準時間内に、機器4が操作されなかったと判定されると、端末装置3から送信される操作情報に基づいて、機器4を制御すること許可する操作権限管理部116と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器の状態と前記機器が設置された領域の環境パラメータとの少なくとも一方に基づいて、前記機器に対する操作内容が異常であるか否かを判定する異常判定部と、
前記機器に対する操作内容が異常であると判定されると、前記機器の利用者に対して前記機器の操作を促す第1メッセージ情報を前記利用者が所持する第1端末装置へ送信するメッセージ通知部と、
前記第1メッセージ情報を前記第1端末装置へ送信した後、前記機器の状態に基づいて、予め設定された基準時間内に、前記機器が操作されたか否かを判定する操作有無判定部と、
前記基準時間内に、前記機器が操作されなかったと判定されると、前記第1端末装置とは異なる第2端末装置から送信される操作情報に基づいて、前記機器を制御することを許可する操作権限管理部と、を備える、
機器制御管理装置。
【請求項2】
前記機器に対する操作内容が異常である場合の前記機器の状態と前記環境パラメータとの少なくとも一方についての複数種類の異常条件を示す異常条件情報を、それぞれ、予め設定された複数種類の異常レベルのうちのいずれか1つに対応づけて記憶する異常条件記憶部を更に備え、
前記操作権限管理部は、前記機器に対する操作内容が異常であると判定された場合、対応する異常条件の異常レベルが予め設定された第1基準レベルよりも高いとき、前記第2端末装置から送信される操作情報に基づいて、前記機器を制御することを許可する、
請求項1に記載の機器制御管理装置。
【請求項3】
前記メッセージ通知部は、前記機器に対する操作内容が異常であると判定された場合、対応する異常条件の異常レベルが前記第1基準レベルよりも高いとき、前記第1メッセージ情報を前記第1端末装置および前記第2端末装置へ送信し、対応する異常条件の異常レベルが前記第1基準レベルよりも低く且つ前記第1基準レベルよりも低い予め設定された第2基準レベルよりも高いとき、前記第1メッセージ情報を前記第1端末装置のみへ送信する、
請求項2に記載の機器制御管理装置。
【請求項4】
前記操作権限管理部は、前記第2端末装置から送信される操作情報が、予め設定された許可された前記機器に対する操作内容である場合、前記操作情報に基づいて、前記機器を制御することを許可する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の機器制御管理装置。
【請求項5】
前記機器を利用する複数の利用者それぞれについて設定された、前記機器に対する操作内容が異常である場合の前記機器の状態と前記環境パラメータとの少なくとも一方についての複数種類の異常条件を示す異常条件情報を、対応する利用者を識別する利用者識別情報に対応づけて記憶する異常条件記憶部を更に備え、
前記異常判定部は、前記機器の状態と前記機器が設置された領域の環境パラメータとの少なくとも一方が、前記異常条件記憶部が記憶する、前記機器の利用者を識別する利用者識別情報に対応する前記異常条件情報が示す異常条件を満たすか否かにより、前記機器に対する操作内容が異常であるか否かを判定する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の機器制御管理装置。
【請求項6】
機器の利用者が所持する第1端末装置と、
前記第1端末装置とは異なる第2端末装置と、
前記機器の状態と前記機器が設置された領域の環境パラメータとの少なくとも一方に基づいて、前記機器に対する操作内容が異常であるか否かを判定する異常判定部と、
前記機器に対する操作内容が異常であると判定されると、前記利用者に対して前記機器の操作を促す第1メッセージ情報を前記第1端末装置へ送信するメッセージ通知部と、
前記第1メッセージ情報を前記第1端末装置へ送信した後、前記機器の状態に基づいて、予め設定された基準時間内に、前記機器が操作されたか否かを判定する操作有無判定部と、
前記基準時間内に、前記機器が操作されなかったと判定されると、前記第2端末装置から送信される操作情報に基づいて、前記機器を制御することを許可する操作権限管理部と、を備える、
機器制御システム。
【請求項7】
前記第2端末装置から送信される操作情報に基づいて、前記機器を制御する機器制御部を更に備え、
前記メッセージ通知部は、前記第2端末装置から操作情報が送信されると、前記第2端末装置から送信された操作情報に基づいて前記機器が操作されることを通知する第2メッセージ情報を前記第1端末装置へ送信し、
前記機器制御部は、前記第2メッセージ情報が前記第1端末装置へ送信された後、予め設定された待ち時間だけ経過した後、前記機器へ制御情報を送信することにより前記機器を制御する、
請求項6に記載の機器制御システム。
【請求項8】
複数の拠点それぞれに設置された同種の前記機器それぞれの状態と同種の前記機器それぞれが設置された領域の環境パラメータとの少なくとも一方について、クラスタリングを実行することにより、前記機器に対する操作内容が異常である場合の前記機器の状態と前記環境パラメータとの少なくとも一方についての異常条件を特定するクラスタリング処理部と、
前記第1端末装置から送信される前記利用者による前記機器の操作内容の正誤を示す操作正誤情報に基づいて、特定された前記異常条件を示す異常条件情報を修正する異常条件修正部と、を更に備える、
請求項6または7に記載の機器制御システム。
【請求項9】
機器の状態と前記機器が設置された領域の環境パラメータとの少なくとも一方に基づいて、前記機器に対する操作内容が異常であるか否かを判定するステップと、
前記機器に対する操作内容が異常であると判定されると、前記機器の利用者に対して前記機器の操作を促す第1メッセージ情報を前記利用者が所持する第1端末装置へ送信するステップと、
前記第1メッセージ情報を前記第1端末装置へ送信した後、前記機器の状態に基づいて、予め設定された基準時間内に、前記機器が操作されたか否かを判定するステップと、
前記基準時間内に、前記機器が操作されなかったと判定されると、前記第1端末装置とは異なる第2端末装置から送信される操作情報に基づいて、前記機器を制御することを許可するステップと、を含む、
機器制御管理方法。
【請求項10】
コンピュータを、
機器の状態と前記機器が設置された領域の環境パラメータとの少なくとも一方に基づいて、前記機器に対する操作内容が異常であるか否かを判定する異常判定部、
前記機器に対する操作内容が異常であると判定されると、前記機器の利用者に対して前記機器の操作を促す第1メッセージ情報を前記利用者が所持する第1端末装置へ送信するメッセージ通知部、
前記第1メッセージ情報を前記第1端末装置へ送信した後、前記機器の状態に基づいて、予め設定された基準時間内に、前記機器が操作されたか否かを判定する操作有無判定部、
前記基準時間内に、前記機器が操作されなかったと判定されると、前記第1端末装置とは異なる第2端末装置から送信される操作情報に基づいて、前記機器を制御することを許可する操作権限管理部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、機器制御管理装置、機器制御システム、機器制御管理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
機器の遠隔制御を行う権限が付与されているユーザに対して、機器についての遠隔制御を促す推奨情報を当該ユーザが使用する携帯端末に送信し、所定期間内にその機器への操作がなされない場合、その機器の遠隔制御を行う権限を他のユーザが使用する携帯端末に付与する遠隔操作システムが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された遠隔操作システムでは、例えば機器のユーザが推奨情報を受け取った後において意図的に機器を操作せずに放置している場合でも、他のユーザが使用する携帯端末に操作権限が付与されてしまう場合がある。この場合、機器のユーザが意図しないにも関わらず機器が他のユーザに遠隔操作されてしまう虞がある。一方、機器の状態から見て、機器のユーザに異常が発生し、機器のユーザが機器を操作したいにも関わらず不可能な状態に陥った場合には、他のユーザが機器のユーザの代わりに機器を操作することにより、機器が適切に制御された状態を維持することも要請されている。
【0005】
本開示は、上記事由に鑑みてなされたものであり、利用者が管理する機器が適切に制御される機器制御管理装置、機器制御システム、機器制御管理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示に係る機器制御管理装置は、
機器の状態と前記機器が設置された領域の環境パラメータとの少なくとも一方に基づいて、前記機器に対する操作内容が異常であるか否かを判定する異常判定部と、
前記機器に対する操作内容が異常であると判定されると、前記機器の利用者に対して前記機器の操作を促す第1メッセージ情報を前記利用者が所持する第1端末装置へ送信するメッセージ通知部と、
前記第1メッセージ情報を前記第1端末装置へ送信した後、前記機器の状態に基づいて、予め設定された基準時間内に、前記機器が操作されたか否かを判定する操作有無判定部と、
前記基準時間内に、前記機器が操作されなかったと判定されると、前記第1端末装置とは異なる第2端末装置から送信される操作情報に基づいて、前記機器を制御することを許可する操作権限管理部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、メッセージ通知部が、機器の状態と機器が設置された領域の環境パラメータとの少なくとも一方に基づいて、機器に対する操作内容が異常であると判定されると、利用者に対して機器の操作を促す第1メッセージ情報を第1端末装置へ送信する。そして、操作権限管理部は、第1メッセージ情報を第1端末装置へ送信した後、予め設定された基準時間内に、機器が操作されなかったと判定されると、第2端末装置から送信される操作情報に基づいて、機器を制御すること許可する。これにより、機器に対する操作内容が異常であると判定された場合のみ、第2端末装置から送信される操作情報に基づいた機器の制御が許可されるので、機器が必要以上に第2端末装置を介して操作されることが抑制され、利用者が管理する機器が適切に制御される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の実施の形態1に係る機器制御システムの概略構成図
【
図2】実施の形態1に係る機器制御システムのハードウェア構成を示すブロック図
【
図3】実施の形態1に係る機器制御システムの機能構成を示すブロック図
【
図4】(A)は実施の形態1に係る見守られる人が所持する端末装置の操作画面画像の一例を示す図、(B)は実施の形態1に係る見守る人が所持する端末装置の操作画面画像の一例を示す図
【
図5】(A)は実施の形態1に係る異常条件記憶部が記憶する情報の一例を示す図、(B)は実施の形態1に係る操作権限記憶部が記憶する情報の一例を示す図
【
図6】実施の形態1に係る機器制御システムの動作を示すシーケンス図
【
図7】実施の形態1に係る見守られる人が所持する端末装置の表示部に表示される通知画像の一例を示す図
【
図8】実施の形態1に係る機器制御システムの動作を示すシーケンス図
【
図9】(A)実施の形態1に係る見守る人が所持する端末装置の表示部に表示される通知画像の一例を示す図、(B)は実施の形態1に係る見守られる人が所持する端末装置の表示部に表示される通知画像の一例を示す図
【
図10】実施の形態1に係るクラウドサーバが実行する機器制御管理処理の流れの一例を示すフローチャート
【
図11】本開示の実施の形態2に係る機器制御システムの概略構成図
【
図12】実施の形態2に係る機器制御システムの機能構成を示すブロック図
【
図13】実施の形態2に係る機器状態記憶部が記憶する情報の一例を示す図
【
図14】実施の形態2に係る機器制御システムの動作を示すシーケンス図
【
図15】(A)実施の形態2に係る見守られる人が所持する端末装置の表示部に表示される問合せ画像の一例を示す図、(B)は実施の形態2に係る見守られる人が所持する端末装置の表示部に表示される問合せ画像の他の一例を示す図
【
図16】実施の形態2に係る機器制御システムの動作を示すシーケンス図
【
図17】実施の形態2に係るクラウドサーバが実行する機器制御管理処理の流れの一例を示すフローチャート
【
図18】変形例に係る異常条件記憶部が記憶する情報の一例を示す図
【
図19】変形例に係るクラウドサーバが実行する機器制御管理処理の流れの一例を示すフローチャート
【
図20】変形例に係る機器制御システムの動作を示すシーケンス図
【
図21】変形例に係る操作権限記憶部が記憶する情報の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施の形態1)
以下、本開示の実施の形態に係る機器制御管理システムについて、図面を参照しながら説明する。本実施の形態に係る機器制御管理装置は、機器の状態と機器が設置された領域の環境パラメータとの少なくとも一方に基づいて、機器に対する操作内容が異常であるか否かを判定する異常判定部と、機器に対する操作内容が異常であると判定されると、利用者に対して機器の操作を促す第1メッセージ情報を前記利用者が所持する第1端末装置へ送信するメッセージ通知部と、第1メッセージ情報を第1端末装置へ送信した後、機器の状態に基づいて、予め設定された基準時間内に、機器が操作されたか否かを判定する操作有無判定部と、基準時間内に、機器が操作されなかったと判定されると、第1端末装置とは異なる第2端末装置から送信される操作情報に基づいて、機器を制御すること許可する操作権限管理部と、を備える。
【0010】
本実施の形態に係る機器制御システムは、
図1に示すように、建物H内に設置された機器4を制御するクラウドサーバ1と、端末装置2、3と、を備える。ここで、機器4としては、例えば空気調和機4A、給湯機4B、冷蔵庫4C、テレビジョン受信機4D、浴室乾燥機4E等が挙げられる。これらの機器4は、通信モジュールを備えており、建物H内に設置された局所ネットワークNW2に通信モジュールを介して接続されている。局所ネットワークNW2は、無線LAN(Local Area Network)または有線LANで構成される。また、局所ネットワークNW2は、ブロードバンドルータ(以下、「BBR」と称する。)8を介してインターネットのような広域ネットワークNW1に接続されている。クラウドサーバ1および端末装置2、3は、広域ネットワークNW1に接続されている。また、広域ネットワークNW1には、見守られる人に対して訪問サービス、宅配サービスを提供するサービス事業者が管理する端末装置5が接続されている。そして、クラウドサーバ1が、広域ネットワークNW1を介して端末装置5と通信可能となっている。
【0011】
機器4のうち、例えば空気調和機4A、浴室乾燥機4Eは、例えば機器4が設置された環境の環境パラメータ(例えば温度、湿度等)を計測する環境センサ(図示せず)を備えており、予め設定された機器状態通知時期が到来する毎に、自機の動作状態を示す動作状態情報と、自機が設置された環境の環境パラメータを示す環境情報と、自機を識別する機器識別情報と、自機の機器種別を示す機器種別情報と、予め設定された自機の利用者を識別する利用者識別情報と、を含む機器状態通知情報を生成する。ここで、機器識別情報としては、例えば機器4に付与されたMAC(Media Access Control)アドレスを示す情報、グローバルIPアドレスを示す情報等を採用することができる。そして、機器4は、生成した機器状態通知情報をクラウドサーバ1へ送信する。
【0012】
端末装置2は、例えば建物Hに居住する見守られる人が所持する。端末装置2は、例えばスマートフォンであり、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)201と、主記憶部202と、補助記憶部203と、表示部204と、入力部205と、通信部206と、これらを互いに接続するバス209と、を備える。主記憶部202は、RAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを有し、CPU201の作業領域として使用される。補助記憶部203は、半導体フラッシュメモリのような不揮発性メモリであり、CPU201が各種処理を実行するためのプログラムを記憶する。表示部204は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の表示装置である。入力部205は、例えば表示部204に重ねて配置される透明なタッチパッドである。通信部206は、広域ネットワークNW1に接続され、CPU201から転送される情報を、広域ネットワークNW1を介してクラウドサーバ1へ送信したり、クラウドサーバ1から広域ネットワークNW1を介して受信した情報をCPU201へ転送したりする。
【0013】
CPU201は、補助記憶部203が記憶するプログラムを主記憶部202に読み出して実行することにより、
図3に示すように、メッセージ取得部211、表示制御部212および操作情報通知部213として機能する。また、
図2に示す補助記憶部203は、
図3に示すように、予め設定された複数種類の操作情報を記憶する操作情報記憶部231を有する。メッセージ取得部211は、クラウドサーバ1から送信されるメッセージ情報を取得すると、取得したメッセージ情報を表示制御部212に通知する。メッセージ情報は、例えば後述する機器4の設定変更のための操作を見守られる人に促す情報である。
【0014】
表示制御部212は、メッセージ取得部211からメッセージ情報を取得すると、取得したメッセージ情報を用いて、取得したメッセージ情報の内容を表示する通知画像を形成する。また、表示制御部212は、例えば
図4(A)に示すような、機器4を操作するための操作画面画像GA1を表示部204に表示する。ここで、操作画面画像GA1は、機器4の動作モードを変更する際に選択される釦画像BU11と、機器4の設定温度を変更する際に選択される釦画像BU12と、を含む。
図3に戻って、操作情報通知部213は、見守られる人が入力部205に対して行った操作を受け付けると、受け付けた操作内容を示す操作情報を生成してクラウドサーバ1へ送信する。操作情報通知部213は、例えば表示部204に
図4(A)に示すような通知画像が表示された状態で、入力部205に対して釦画像BU11を選択する操作を行った後、機器4の変更後の動作モードを選択する操作を行うと、変更後の動作モードを示す情報を含む操作情報を生成してクラウドサーバ1へ送信する。
【0015】
端末装置3は、例えば建物Hに居住する人を見守る人が所持する。端末装置3も、例えばスマートフォンであり、
図2に示すように、CPU301と、主記憶部302と、補助記憶部303と、表示部304と、入力部305と、通信部306と、これらを互いに接続するバス309と、を備える。主記憶部302は、揮発性メモリを有し、CPU201の作業領域として使用され、補助記憶部303は、不揮発性メモリであり、CPU301が各種処理を実行するためのプログラムを記憶する。表示部304は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示装置であり、入力部305は、例えば表示部304に重ねて配置される透明なタッチパッドである。通信部306は、広域ネットワークNW1に接続され、CPU301から転送される情報を、広域ネットワークNW1を介してクラウドサーバ1へ送信したり、クラウドサーバ1から広域ネットワークNW1を介して受信した情報をCPU301へ転送したりする。
【0016】
CPU301は、補助記憶部303が記憶するプログラムを主記憶部302に読み出して実行することにより、
図3に示すように、メッセージ取得部311、表示制御部312および操作情報通知部313として機能する。また、
図2に示す補助記憶部303は、
図3に示すように、予め設定された複数種類の操作情報を記憶する操作情報記憶部331を有する。メッセージ取得部311は、クラウドサーバ1から送信されるメッセージ情報を取得すると、取得したメッセージ情報を表示制御部312に通知する。メッセージ情報は、例えば後述する見守られる人が機器4の設定変更のための操作を利用者に促す情報である。
【0017】
表示制御部312は、メッセージ取得部311からメッセージ情報を取得すると、取得したメッセージ情報を用いて、取得したメッセージ情報の内容を表示する通知画像を形成する。また、表示制御部312は、例えば
図4(B)に示すような、機器4を操作するための操作画面画像GA2を表示部304に表示する。ここで、操作画面画像GA2は、機器4の動作モードを変更する際に選択される釦画像BU21と、機器4の設定温度を変更する際に選択される釦画像BU22と、を含む。
図4(B)に示す例では、端末装置3を介した機器4の操作が許可されていない状態を示し、この場合、釦画像BU21、BU22が共にいわゆるグレーアウト表示となっている。この状態では、見守る人は、入力部305を介して釦画像BU21、BU22を選択することができない。そして、後述するように、端末装置3を介した機器4の操作が許可された状態になると、表示制御部312は、釦画像BU21、BU22の表示態様を変更し、見守る人が、入力部305に対して釦画像BU21、22を選択する操作が可能な状態となる。
図3に戻って、操作情報通知部313は、端末装置3を介した機器4の操作が許可された状態において、見守る人が入力部305に対して行った操作を受け付けると、受け付けた操作内容を示す操作情報を生成してクラウドサーバ1へ送信する。操作情報通知部313は、入力部305に対して釦画像BU11を選択する操作を行った後、機器4の変更後の動作モードを選択する操作を行うと、変更後の動作モードを示す情報を含む操作情報を生成してクラウドサーバ1へ送信する。
【0018】
図2に戻って、クラウドサーバ1は、CPU101と、主記憶部102と、補助記憶部103と、広域ネットワークNW1に接続される通信部106と、計時部108と、これらを相互に接続するバス109と、を有する。主記憶部102は、CPU101の作業領域として使用される揮発性メモリである。補助記憶部103は、磁気ディスク、半導体フラッシュメモリ等の不揮発性メモリであり、クラウドサーバ1の各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。計時部108は、現時点の日時を計時するRTC(Real Time Clock)として機能するものである。計時部108は、例えばクロック信号を生成する水晶発振子(図示せず)と、クロック信号を分周する分周回路(図示せず)と、水晶発振子を駆動する電力を供給する蓄電素子と、を有する。計時部108は、例えば停電によりクラウドサーバ1への電力供給が遮断された場合でも蓄電素子から供給される電力で動作して計時動作を継続する。なお、計時部108は、広域ネットワークNW1に接続された時刻サーバ(図示せず)から送信されるNTP(Network Time Protocol)に適合した日時情報を取得したり、現時点の時刻を通知するための標準電波を受信したりすることにより、現時点の日時を修正する機能を有するものであってもよい。
【0019】
CPU101は、補助記憶部103が記憶するプログラムを主記憶部102に読み出して実行することにより、
図3に示すように、機器状態取得部111、異常判定部113、メッセージ通知部114、操作有無判定部115、操作権限管理部116、操作情報取得部117および機器制御部118として機能する。また、
図2に示す補助記憶部103は、
図3に示すように、機器状態記憶部131と、異常条件記憶部132と、メッセージ記憶部133と、操作権限記憶部134と、を有する。機器状態記憶部131は、機器4から送信される機器状態通知情報に含まれる機器識別情報、機器種別情報、離照射識別情報、動作状態情報および環境情報を互いに対応づけて記憶する。ここで、異常判定部113、メッセージ通知部114、操作有無判定部115および操作権限管理部116は、クラウドサーバ1において実現された仮想サーバであり、機器4の制御内容を管理する機器制御管理装置V1を構成している。
【0020】
異常条件記憶部132は、機器状態記憶部131が記憶する情報が示す機器4の動作状態、機器4が設置された環境パラメータについて、機器4に対する操作内容が異常であるか否かを判定するための異常条件を示す異常条件情報を記憶する。ここで、異常条件記憶部132は、例えば
図5(A)に示すように、見守られる人の利用者識別情報毎に、見守られる人が利用する機器4に対する操作内容が異常であると判定する場合の機器種別、季節、動作状態、環境パラメータの条件を示す異常条件情報を、当該異常条件を識別する異常条件識別情報に対応づけて記憶している。
図5(A)に示す例では、例えば空気調和機4Aが、冬の季節に「冷房モード」で運転している場合、異常条件識別情報IDI[0]で識別される異常条件が満たされていることを示している。異常条件としては、例えば空気調和機4Aについて、季節が冬にも関わらす冷房モードで運転していたり、季節が夏にも関わらず暖房モードで運転していたり等季節に適さない動作モードで動作している場合または設定温度が極端に高い或いは低い場合であって、例えば空気調和機4A、冷蔵庫4C等に設けられたセンサにより見守られる人が検知されている場合が挙げられる。また、異常条件としては、給湯機4Bにおいて給湯温度、湯張り温度が極端に高い或いは低い場合、給湯機4Bが長時間使用されていない場合が挙げられる。更に、冷蔵庫4Cが扉が開いたままで開閉されていない場合、テレビジョン受信機4Dが長時間オン状態である場合が挙げられる。なお、機器4として換気装置、照明器具、電力計測装置が建物H内に設置されている場合、異常条件として、換気装置に設けられたCO2センサで検出されるCO2濃度が比較的高い場合、照明器具が、日中の時間帯で点灯した状態を維持していたり、夜間に点灯されない状態が維持されていたりした場合、電力計測装置で計測される電力量が変化しない場合も挙げられる。
【0021】
メッセージ記憶部133は、複数種類の異常条件それぞれに対応するメッセージ情報を、異常条件識別情報に対応づけて記憶している。また、メッセージ記憶部133は、見守られる人に対して機器4の操作を促すメッセージを示すメッセージ情報と、見守る人に対して機器4の操作を許可する旨並びに見守る人に対して機器4の操作を促すメッセージ情報と、見守られる人に対して見守る人により機器4が操作されたことを通知するメッセージ情報と、を記憶している。更に、メッセージ記憶部133は、異常と判定された対象となっている機器4が見守られる人および見守る人のいずれにも操作されずに予め設定された基準時間だけ放置された場合に、前述のサービス業者に対してその旨を通知するメッセージ情報も記憶している。
【0022】
操作権限記憶部134は、例えば
図5(B)に示すように、機器4それぞれの見守る人による操作権限を示す操作権限情報を、見守る人により見守られる人の利用者識別情報と、機器識別情報と、の組み合わせに対応づけて記憶する。
【0023】
図3に戻って、機器状態取得部111は、機器4から送信される機器状態通知情報を取得すると、取得した機器状態通知情報に含まれる、機器識別情報、機器種別情報、利用者識別情報、動作状態情報および環境情報を抽出する。このとき、機器状態取得部111は、機器状態通知情報を取得した日時が属する季節を特定する。そして、機器状態取得部111は、抽出した機器識別情報、機器種別情報、利用者識別情報、動作状態情報および環境情報と、特定した季節を示す季節情報と、を互いに対応づけて機器状態記憶部131に記憶させる。
【0024】
異常判定部113は、機器4の動作状態情報と機器4が設置された領域の環境情報とに基づいて、機器4に対する操作内容が異常であるか否かを判定する。具体的には、異常判定部113は、機器状態記憶部131が記憶する、機器種別情報、動作状態情報および環境情報を参照して、機器種別情報が示す機器4の種別と、動作状態情報が示す機器4の動作状態と、環境情報が示す環境パラメータとの組み合わせが、異常条件記憶部132が記憶する異常条件情報が示す異常条件のいずれかを満たしているか否かを判定する。ここで、異常判定部113は、機器種別情報が示す機器4の種別と、動作状態情報が示す機器4の動作状態と、環境情報が示す環境パラメータとの組み合わせが、異常条件記憶部132が記憶する異常条件情報が示す異常条件のいずれかを満たしている場合、機器4に対する操作内容が異常であると判定する。この場合、異常判定部113は、異常条件記憶部132が記憶する、機器4に対する操作内容が満たす異常条件を識別する異常条件識別情報を特定し、特定した異常条件識別情報をメッセージ通知部114に通知する。
【0025】
メッセージ通知部114は、異常判定部113から異常条件識別情報が通知されると、メッセージ記憶部133が記憶する、異常条件識別情報に対応づけられたメッセージ情報を選出し、選出したメッセージ情報を見守られる人が所持する端末装置2へ送信する。また、メッセージ通知部114は、見守られる人が所持する端末装置2へメッセージ情報を送信した後、予め設定された基準時間が経過するまで見守られる人による機器4の操作が無かったと判定されると、メッセージ記憶部133が記憶する、見守る人に対して機器4の操作を許可する旨並びに見守る人に対して機器4の操作を促すメッセージ情報を選出して、見守る人が所持する端末装置3へ送信する。更に、メッセージ通知部114は、メッセージ情報を端末装置3へ送信した後、見守る人により機器4が操作されたと判定されると、メッセージ記憶部133が記憶する、見守られる人に対して機器4が操作されたことを通知するメッセージ情報を選出して、見守られる人が所持する端末装置2へ送信する。また、メッセージ通知部114は、見守る人が所持する端末装置3へメッセージ情報を送信した後、予め設定された基準時間が経過するまで機器4の操作が無かったと判定されると、メッセージ記憶部133が記憶する、見守る人に対して機器4の操作を許可する旨並びに見守る人に対して機器4の操作を促すメッセージ情報を選出して、見守る人が所持する端末装置3へ送信する。
【0026】
操作有無判定部115は、メッセージ通知部114が端末装置2へメッセージ情報を送信した後、予め設定された基準時間が経過するまでに見守られる人により機器4が操作されたか否かを判定する。操作有無判定部115は、機器状態記憶部131が記憶する、メッセージ情報送信後の対象となる機器4の動作状態情報に基づいて、機器4が操作されたか否かを判定する。また、操作有無判定部115は、メッセージ通知部114が端末装置3へメッセージ情報を送信した後、予め設定された基準時間が経過するまでに見守る人により機器4が操作されたか否かを判定する。
【0027】
操作権限管理部116は、操作有無判定部115によりメッセージ通知部114が端末装置2へメッセージ情報を送信した後、基準時間が経過するまでに機器4の操作がされなかったと判定されると、操作権限記憶部134が記憶する、対象となる機器4の機器識別情報および見守る人の利用者識別情報に対応する操作権限情報を「許可」することにより操作権限を付与する。また、操作権限管理部116は、メッセージ通知部114が端末装置3へメッセージ情報を送信した後、見守る人により機器4が操作されたと判定された場合、または、基準時間が経過したと判定された場合、操作権限記憶部134が記憶する、対象となる機器4の機器識別情報および見守る人の利用者識別情報に対応する操作権限情報を「禁止」に戻すことにより操作権限を削除する。
【0028】
操作情報取得部117は、端末装置2、3から送信される操作情報を取得すると、取得した操作情報を機器制御部118に通知する。機器制御部118は、操作情報が通知されると、操作権限記憶部134が記憶する、通知された操作情報に含まれる利用者識別情報に対応する操作権限情報が「許可」に設定されているか否かを判定し、「許可」に設定されている場合、操作情報に基づいて、機器4を制御するための制御情報を生成して機器4へ送信する。
【0029】
次に、本実施の形態に係る機器制御システムの動作について
図6から9を参照しながら説明する。まず、予め設定された機器状態通知時期が到来すると、機器4は、自機の機器識別情報、機器種別情報、機器4を利用する見守られる人を識別する利用者識別情報、動作状態情報および環境情報を含む機器状態通知情報を生成する(ステップS1)。そして、生成された機器状態通知情報が、機器4からクラウドサーバ1へ送信される(ステップS2)。一方、クラウドサーバ1は、機器4から送信される機器状態通知情報を取得すると、機器状態通知情報に含まれる機器識別情報、機器種別情報、利用者識別情報、動作状態情報および環境情報を抽出する。また、クラウドサーバ1は、機器状態通知情報を取得した日時が属する季節を特定する。そして、クラウドサーバ1は、抽出した機器識別情報、機器種別情報、利用者識別情報、動作状態情報および環境情報と、特定した季節を示す季節情報と、を互いに対応づけて機器状態記憶部131に記憶させる(ステップS3)。
【0030】
ここで、クラウドサーバ1は、機器状態記憶部131が記憶する、機器種別情報、動作状態情報および環境情報に基づいて、見守られる人の機器4に対する操作内容が異常であると判定したとする(ステップS4)。この場合、クラウドサーバ1は、メッセージ記憶部133が記憶する予め設定された複数種類のメッセージ情報の中から、操作内容が満たす異常条件を識別する異常識別情報に対応する、見守られる人に対して機器4の操作を促すためのメッセージ情報を選出する(ステップS5)。次に、選出されたメッセージ情報が、クラウドサーバ1から端末装置2へ送信される(ステップS6)。一方、端末装置2は、クラウドサーバ1から送信されるメッセージ情報を取得すると、取得したメッセージ情報を用いて見守られる人に対して機器4の操作を促すメッセージを含む通知画像を形成し、形成した通知画像を表示部204に表示させる(ステップS7)。ここで、端末装置2は、例えば
図7に示すような通知画像GA3を表示部204に表示させる。通知画像GA3は、見守られる人に対して機器4の設定が異常であることを通知するとともに見守られる人に機器4の操作を促すためのメッセージを表すメッセージ画像M11を含む。そして、端末装置2が通知画像GA3を表示部204に表示させている状態で、見守られる人が、入力部205におけるメッセージ画像M11に対応する部分を指F1でタッチすると、端末装置2は、例えば
図4(A)に示すような操作画面画像GA1を表示部204に表示させる。
【0031】
図6に戻って、続いて、再び機器状態通知時期が到来すると、機器4が、機器状態通知情報を生成し(ステップS8)、生成された機器状態通知情報が、機器4からクラウドサーバ1へ送信される(ステップS9)。一方、クラウドサーバ1は、機器4から送信される機器状態通知情報を取得すると、取得した機器状態通知情報に含まれる、機器識別情報、機器種別情報、利用者識別情報、動作状態情報および環境情報を抽出し、抽出した機器識別情報、機器種別情報、利用者識別情報、動作状態情報および環境情報を互いに対応づけて機器状態記憶部131に記憶させる(ステップS10)。ここで、クラウドサーバ1が、ステップS6において、メッセージ情報を端末装置2へ送信した後、予め設定された基準時間だけ経過したと判定したとする(ステップS11)。そして、クラウドサーバ1が、機器状態記憶部131が記憶する機器4の動作状態情報を参照して、見守る人による機器4の操作が無いと判定したとする(ステップS12)。この場合、クラウドサーバ1は、見守る人が端末装置3を介して機器4を操作するための操作権限を付与する処理を実行する(ステップS13)。その後、クラウドサーバ1は、メッセージ記憶部133が記憶する予め設定された複数種類のメッセージ情報の中から、見守る人に対して機器4の操作権限を付与した旨を通知するとともに機器4の操作を促すためのメッセージ情報を選出する(ステップS14)。その後、選出されたメッセージ情報が、クラウドサーバ1から端末装置3へ送信される(ステップS15)。一方、端末装置3は、
図8に示すように、クラウドサーバ1から送信されるメッセージ情報を取得すると、取得したメッセージ情報を用いて見守られる人に対して機器4の操作を促すメッセージを含む通知画像を形成し、形成した通知画像を表示部304に表示させる(ステップS16)。ここで、端末装置3は、例えば
図9(A)に示すような通知画像GA4を表示部304に表示させる。通知画像GA4は、見守る人に対して機器4の操作権限が付与されたことを通知するとともに機器4の操作を促すためのメッセージを表すメッセージ画像M21を含む。そして、端末装置3が通知画像GA4を表示部304に表示させている状態で、見守る人が、入力部305におけるメッセージ画像M21に対応する部分を指F2でタッチすると、端末装置3は、例えば
図4(B)に示すような操作画面画像GA2において釦画像BU21、BU22が選択できる表示態様となっている操作画面画像を表示部304に表示させる。
【0032】
図8に戻って、次に、見守る人が、端末装置3の入力部305に対して機器4の設定を変更するための機器設定変更操作を行ったとする。この場合、端末装置3が、機器設定変更操作の内容に基づいて操作情報を生成し(ステップS17)、生成された操作情報が、端末装置3からクラウドサーバ1へ送信される(ステップS18)。一方、クラウドサーバは、操作情報を取得すると、取得した操作情報に基づいて、機器4の設定を変更するための制御情報を生成し(ステップS19)、生成された制御情報が、クラウドサーバ1から機器4へ送信される(ステップS20)。一方、機器4は、制御情報を取得すると、取得した制御情報に基づいて変更を実行する(ステップS21)。そして、機器4は、変更後の設定での動作を開始する。
【0033】
続いて、再び機器状態通知時期が到来すると、機器4が、機器状態通知情報を生成し(ステップS22)、生成された機器状態通知情報が、機器4からクラウドサーバ1へ送信される(ステップS23)。一方、クラウドサーバ1は、機器4から送信される機器状態通知情報を取得すると、取得した機器状態通知情報に含まれる、機器識別情報、機器種別情報、利用者識別情報、動作状態情報および環境情報を抽出し、抽出した機器識別情報、機器種別情報、利用者識別情報、動作状態情報および環境情報を互いに対応づけて機器状態記憶部131に記憶させる(ステップS24)。その後、クラウドサーバ1は、見守る人による機器4の操作が有ったと判定すると(ステップS25)、操作権限記憶部134が記憶する、見守る人の利用者識別情報と、操作対象となった機器4の機器識別情報と、に対応する操作権限情報を「禁止」に戻す操作権限削除処理を実行する(ステップS26)。次に、クラウドサーバ1は、メッセージ記憶部133が記憶する予め設定された複数種類のメッセージ情報の中から、見守られる人に対して見守る人により機器4の操作がなされたことを通知するためのメッセージ情報を選出する(ステップS27)。続いて、選出されたメッセージ情報が、クラウドサーバ1から端末装置2へ送信される(ステップS28)。一方、端末装置2は、クラウドサーバ1から送信されるメッセージ情報を取得すると、取得したメッセージ情報を用いて見守る人により機器4の操作がなされたことを通知するメッセージを含む通知画像を形成し、形成した通知画像を表示部204に表示させる(ステップS29)。ここで、端末装置2は、例えば
図9(B)に示すような通知画像GA5を表示部204に表示させる。通知画像GA5は、見守られる人に対して見守る人により機器4が操作されたことを通知するメッセージを表すメッセージ画像M12を含む。
【0034】
次に、本実施の形態に係るクラウドサーバ1が実行する機器制御管理処理について
図10を参照しながら説明する。この機器制御管理処理は、例えばクラウドサーバ1において機器制御管理処理を実行するためのプログラムが起動したことを契機として開始される。まず、機器状態取得部111は、機器4から送信される機器状態通知情報を取得したか否かを判定する(ステップS101)。ここで、機器状態取得部111が、機器状態通知情報を取得していないと判定する限り(ステップS101:No)、ステップS101の処理が繰り返し実行される。一方、機器状態取得部111が、機器状態通知情報を取得したと判定したとする(ステップS101:Yes)。この場合、機器状態取得部111は、取得した機器状態通知情報に含まれる、機器識別情報、機器種別情報、利用者識別情報、動作状態情報および環境情報を抽出する。また、機器状態取得部111は、機器状態通知情報を取得した日時が属する季節を特定する。そして、機器状態取得部111は、抽出した機器識別情報、機器種別情報、利用者識別情報、動作状態情報および環境情報と、特定した季節を示す季節情報と、を互いに対応づけて機器状態記憶部2131に記憶させる(ステップS102)。
【0035】
次に、異常判定部113は、機器4の動作状態情報と機器4が設置された領域の環境情報とに基づいて、機器4に対する操作内容が異常であるか否かを判定する(ステップS103)。具体的には、異常判定部113は、機器状態記憶部131が記憶する、機器種別情報、動作状態情報および環境情報を参照して、機器種別情報が示す機器4の種別と、動作状態情報が示す機器4の動作状態と、環境情報が示す環境パラメータとの組み合わせが、異常条件記憶部132が記憶する異常条件情報が示す異常条件のいずれかを満たしているか否かを判定する。ここで、異常判定部113が、操作内容が正常であると判定すると(ステップS103:No)、再びステップS101の処理が実行される。一方、異常判定部113が、操作内容が異常であると判定すると(ステップS103:Yes)、操作内容が満たす異常条件を識別する異常条件識別情報をメッセージ通知部114に通知する。そして、メッセージ通知部114は、メッセージ記憶部133が記憶する、通知された異常条件識別情報に対応づけられたメッセージ情報を選出し、選出したメッセージ情報を見守られる人が所持する端末装置2へ送信する(ステップS104)。
【0036】
続いて、機器状態取得部111は、機器4から送信される機器状態通知情報を取得したか否かを判定する(ステップS105)。ここで、機器状態取得部111が、機器状態通知情報を取得していないと判定する限り(ステップS105:No)、ステップS105の処理が繰り返し実行される。一方、機器状態取得部111が、機器状態通知情報を取得したと判定したとする(ステップS105:Yes)。この場合、機器状態取得部111は、取得した機器状態通知情報に含まれる、機器識別情報、機器種別情報、利用者識別情報、動作状態情報および環境情報を抽出する。そして、機器状態取得部111は、抽出した機器識別情報、機器種別情報、利用者識別情報、動作状態情報および環境情報を互いに対応づけて機器状態記憶部131に記憶させる(ステップS106)。その後、操作有無判定部115は、機器状態記憶部131が記憶する、メッセージ情報送信後の対象となる機器4の動作状態情報に基づいて、機器4が操作されたか否かを判定する(ステップS107)。ここで、操作有無判定部115が、機器4が操作されたと判定すると(ステップS107:Yes)、再びステップS101の処理が実行される。一方、操作有無判定部115は、未だ機器4が操作されていないと判定すると(ステップS107:No)、メッセージ通知部114が端末装置2へメッセージ情報を送信した後、予め設定された基準時間が経過したか否かを判定する(ステップS108)。ここで、操作有無判定部115が、未だ基準時間を経過していないと判定すると(ステップS108:No)、再びステップS105の処理が実行される。一方、操作有無判定部115が、基準時間が経過したと判定したとする(ステップS108:Yes)。この場合、操作権限管理部116は、操作権限記憶部134が記憶する、対象となる機器4の機器識別情報および見守る人の利用者識別情報に対応する操作権限情報を「許可」することにより操作権限を付与する処理を実行する(ステップS109)。次に、メッセージ通知部114は、メッセージ記憶部133が記憶する、見守る人に対して機器4の操作を許可する旨並びに見守る人に対して機器4の操作を促すメッセージ情報を選出して、見守る人が所持する端末装置3へ送信する(ステップS110)。
【0037】
続いて、機器状態取得部111は、機器4から送信される機器状態通知情報を取得したか否かを判定する(ステップS111)。ここで、機器状態取得部111が、機器状態通知情報を取得していないと判定する限り(ステップS111:No)、ステップS111の処理が繰り返し実行される。一方、機器状態取得部111が、機器状態通知情報を取得したと判定したとする(ステップS111:Yes)。この場合、機器状態取得部111は、取得した機器状態通知情報に含まれる、機器識別情報、機器種別情報、利用者識別情報、動作状態情報および環境情報を抽出する。そして、機器状態取得部111は、抽出した機器識別情報、機器種別情報、利用者識別情報、動作状態情報および環境情報を互いに対応づけて機器状態記憶部131に記憶させる(ステップS112)。その後、操作有無判定部115は、機器状態記憶部131が記憶する、メッセージ情報送信後の対象となる機器4の動作状態情報に基づいて、見守る人により機器4が操作されたか否かを判定する(ステップS113)。ここで、操作有無判定部115が、機器4が操作されたと判定すると(ステップS113:Yes)、後述のステップS115の処理が実行される。一方、操作有無判定部115は、未だ機器4が操作されていないと判定すると(ステップS113:No)、メッセージ通知部114が端末装置3へメッセージ情報を送信した後、予め設定された基準時間が経過したか否かを判定する(ステップS114)。ここで、操作有無判定部115が、未だ基準時間を経過していないと判定すると(ステップS114:No)、再びステップS111の処理が実行される。一方、操作有無判定部115が、基準時間が経過したと判定したとする(ステップS114:Yes)。この場合、メッセージ通知部114は、前述のサービス業者に対して異常と判定された対象となっている機器4が操作されず放置されている旨を通知するメッセージ情報を選出してサービス業者が管理する端末装置5へ送信する(ステップS115)。次に、操作権限管理部116は、操作権限記憶部134が記憶する、対象となる機器4の機器識別情報および見守る人の利用者識別情報に対応する操作権限情報を「禁止」に戻すことにより操作権限を削除する処理を実行する(ステップS116)。次に、再びステップS101の処理が実行される。
【0038】
以上説明したように、本実施の形態に係るクラウドサーバ1によれば、メッセージ通知部114が、機器4の動作状態情報と環境情報とに基づいて、機器4に対する操作内容が異常であると判定されると、見守られる人に対して機器4の操作を促すメッセージ情報を端末装置2へ送信する。そして、操作権限管理部116は、メッセージ情報を端末装置2へ送信した後、前述の基準時間内に、機器4が操作されなかったと判定されると、端末装置3から送信される操作情報に基づいて、機器4を制御すること許可する。これにより、機器4に対する操作内容が異常であると判定された場合のみ、端末装置3から送信される操作情報に基づいた機器4の制御が許可されるので、機器4が必要以上に端末装置3を介して操作されることが抑制され、見守られる人が管理する機器4が適切に制御される。
【0039】
また、本実施の形態によれば、メッセージ通知部114が、見守る人により機器4が操作された場合、見守られる人に対して機器4が操作されたことを通知するメッセージ情報を端末装置2へ送信する。これにより、見守られる人が、見守る人によりなされた機器4に対する操作が機器4の誤動作と勘違いして機器4の設定を元に戻してしまうといった誤った操作がなされることを抑制できる。
【0040】
更に、本実施の形態に係る異常条件記憶部132は、見守られる人の利用者識別情報毎に、異常条件情報を、当該異常条件を識別する異常条件識別情報に対応づけて記憶している。これにより、見守る人の操作内容の傾向に併せて異常条件情報を適合させていくことができる。
【0041】
(実施の形態2)
本実施の形態に係る機器制御管理装置は、複数の拠点それぞれに設置された同種の機器それぞれの状態と同種の機器それぞれが設置された領域の環境パラメータとの少なくとも一方について、クラスタリングを実行することにより、前述の異常条件を特定するクラスタリング処理部と、見守られる人が所持する第1端末装置から送信される、利用者による機器の操作内容の正誤を示す操作正誤情報に基づいて、特定された異常条件を示す異常条件情報を修正する異常条件修正部と、を備える点で実施の形態1と相違する。
【0042】
本実施の形態に係る機器制御システムは、
図11に示すように、複数の建物H1、H2、・・・、Hj内それぞれに設置された機器4を制御するクラウドサーバ2001と、端末装置2、3と、を備える。なお、
図11において、実施の形態1と同様の構成については
図1と同一の符号を付している。複数の建物H1、H2、・・・、Hjそれぞれでは、通信モジュールを有する機器4が、通信モジュールを介して局所ネットワークNW2に接続されている。機器4は、それぞれ、予め設定された機器状態通知時期が到来する毎に、前述の機器状態通知情報を生成してクラウドサーバ2001へ送信する。
【0043】
本実施の形態に係るクラウドサーバ2001のハードウェア構成は実施の形態1で説明したクラウドサーバ1のハードウェア構成と同様である。そこで、本実施の形態の説明では、クラウドサーバ2001のハードウェア構成については、
図2に示す符号を用いて説明する。本実施の形態に係るクラウドサーバ2001のCPU101は、補助記憶部103が記憶するプログラムを主記憶部102に読み出して実行することにより、
図12に示すように、機器状態取得部111、異常判定部113、メッセージ通知部2114、操作有無判定部115、操作権限管理部116、操作情報取得部117、機器制御部118、ベクトル生成部2123、クラスタリング処理部2119、異常条件更新部2120、操作正誤情報取得部2121および異常条件修正部2122として機能する。なお、
図12において実施の形態1と同様の構成については
図3と同一の符号を付している。また、補助記憶部103は、
図12に示すように、機器状態記憶部2131と、異常条件記憶部2132と、メッセージ記憶部2133と、操作権限記憶部134と、を有する。ここで、異常判定部113、メッセージ通知部2114、操作有無判定部115、操作権限管理部116、操作正誤情報取得部2121および異常条件修正部2122は、クラウドサーバ1において実現された仮想サーバであり、機器4の制御内容を管理する機器制御管理装置V2を構成している。機器状態記憶部2131は、例えば
図13に示すように、機器種別毎に、機器4から送信される機器状態通知情報に含まれる利用者識別情報、機器識別情報、動作状態情報および環境情報と、機器状態通知情報を取得した季節を識別する季節識別情報と、を互いに対応づけて記憶する。ここで、季節識別情報は、機器状態通知情報が取得された日時が属する、予め設定された各季節に対応する期間に基づいて設定される。また、季節識別情報は、例えば識別番号で表され、「春」「夏」「秋」「冬」について例えば「0」「1」「2」「3」に設定される。また、運転モードも識別番号で表現され、「冷房モード」「除湿モード」「暖房モード」について例えば「1」「2」「3」に設定される。
【0044】
図12に戻って、異常条件記憶部2132は、機器状態記憶部131が記憶する情報が示す機器4の動作状態、機器4が設置された環境パラメータについて、機器4に対する操作内容が異常であるか否かを判定するための異常条件を示す異常条件情報を記憶する。ここで、異常条件記憶部2132は、異常条件更新部2120により記憶された仮の異常条件情報も記憶する。この仮の異常条件情報は、異常判定部113による異常判定には使用されない。
【0045】
メッセージ記憶部2133は、実施の形態1で説明したメッセージ情報に加えて、異常条件更新部2120により仮の異常条件情報が異常条件記憶部2132に記憶された場合に、仮の異常条件情報が示す異常条件に対応する機器4の操作内容の正誤を見守られる人に問い合わせるための操作正誤問合せを内容とするメッセージ情報を記憶している。
【0046】
機器状態取得部2111は、機器4から送信される機器状態通知情報を取得すると、機器情報に含まれる機器識別情報、機器種別情報、利用者識別情報、動作状態情報および環境情報を抽出する。このとき、機器状態取得部2111は、機器状態通知情報を取得した日時が属する季節を特定する。そして、機器状態取得部2111は、抽出した機器種別毎に、抽出した機器識別情報、利用者識別情報、動作状態情報および環境情報と、特定した季節を示す季節情報と、を互いに対応づけて機器状態記憶部2131に記憶させる。
【0047】
ベクトル生成部2123は、機器状態記憶部2131が記憶する各種情報を用いて、機器種別、利用者識別情報毎に、季節を識別する季節識別番号、動作状態情報が示す動作状態を識別する数値、環境情報が示す環境パラメータの値を要素とする状態ベクトルを生成する。クラスタリング処理部2119は、前述の複数の利用者識別情報それぞれに対応する状態ベクトルの類似度に基づいて、複数の状態ベクトルを予め設定された数の複数のクラスに分類するためのクラスタリング処理を実行する。具体的には、クラスタリング処理部2119は、複数の利用者識別情報それぞれに対応する状態ベクトルを用いて、状態ベクトル間のユークリッド距離に基づいて互いに類似する複数のクラスに分類する方法によるクラスタリング処理を実行する。
【0048】
異常条件更新部2120は、クラスタリング処理の結果、新たに取得した機器状態通知情報に含まれる動作状態情報、環境情報が異常であると判定すると、対応する動作状態情報と環境情報と機器種別情報との組み合わせからなる仮の異常条件情報を特定して異常条件記憶部2132に記憶させる。また、異常条件更新部2120は、異常条件修正部2122から異常条件として妥当であることを示す妥当通知情報が通知されると、仮の異常条件情報を、複数の拠点に適用する異常条件情報として異常条件記憶部2132に記憶させる。
【0049】
操作正誤情報取得部2121は、見守られる人が所持する端末装置2から送信される、見守られる人による機器4の操作の正誤を示す操作正誤情報を取得すると、取得した操作正誤情報を異常条件修正部2122に通知する。異常条件修正部2122は、操作正誤情報取得部2121から通知される操作正誤情報に基づいて、特定された異常条件を示す異常条件情報を修正する。具体的には、異常条件修正部2122は、操作正誤情報が見守られる人による機器4の操作が正しいであることを示している場合、異常条件記憶部2132が記憶する仮の異常条件情報を削除する。一方、異常条件修正部2122は、操作正誤情報が見守られる人による機器4の操作が誤りであることを示している場合、前述の妥当通知情報を異常条件更新部2120に通知する。
【0050】
メッセージ通知部2114は、異常条件更新部2120により特定された仮の異常条件情報が異常条件記憶部2132に記憶されると、メッセージ記憶部2133が記憶する、仮の異常条件情報が示す異常条件に対応する前述の操作正誤問合せを内容とするメッセージ情報を選出し、選出したメッセージ情報を見守られる人が所持する端末装置2へ送信する。
【0051】
次に、本実施の形態に係る機器制御システムの動作について
図14から
図16を参照しながら説明する。なお、
図14、
図16において、実施の形態1と同様の処理については、
図6および
図8と同一の符号を付している。まず、ステップS1およびS2の処理が実行され、クラウドサーバ2001が、機器4から送信される機器状態通知情報を取得すると、機器状態通知情報に含まれる機器識別情報、機器種別情報、利用者識別情報、動作状態情報および環境情報を抽出する。また、機器状態取得部2111は、機器状態通知情報を取得した日時が属する季節を特定する。そして、機器状態取得部2111は、抽出した機器種別毎に、抽出した機器識別情報、利用者識別情報、動作状態情報および環境情報と、特定した季節を示す季節情報と、を互いに対応づけて機器状態記憶部2131に記憶させる(ステップS2001)。
【0052】
次に、クラウドサーバ2001は、機器状態記憶部2131が記憶する各種情報を用いて、機器種別、利用者識別情報毎に、季節を識別する季節識別番号、動作状態情報が示す動作状態を識別する数値、環境情報が示す環境パラメータの値を要素とする状態ベクトルを生成する(ステップS2002)。続いて、クラウドサーバ2001は、前述の複数の利用者識別情報それぞれに対応する状態ベクトルの類似度に基づいて、複数の状態ベクトルを予め設定された数の複数のクラスに分類するためのクラスタリング処理を実行する(ステップS2003)。ここで、クラウドサーバ2001は、クラスタリング処理の結果、新たに取得した機器状態通知情報に含まれる動作状態情報、環境情報が異常であると判定したとする(ステップS2004)。この場合、クラウドサーバ2002は、対応する動作状態情報と環境情報と機器種別情報との組み合わせからなる仮の異常条件情報を特定して異常条件記憶部2132に記憶させる(ステップS2005)。その後、クラウドサーバ2001が、メッセージ記憶部2133が記憶する、仮の異常条件情報が示す異常条件に対応する前述の操作正誤問合せを内容とするメッセージ情報を選出し(ステップS2006)、選出されたメッセージ情報が、クラウドサーバ2001から端末装置2へ送信される(ステップS2007)。
【0053】
一方、端末装置2は、クラウドサーバ1から送信されるメッセージ情報を取得すると、取得したメッセージ情報を用いて見守られる人に対して機器4に対する操作内容の正誤を問い合わせるためのメッセージを含む問合せ画像を形成し、形成した通知画像を表示部204に表示させる(ステップS2008)。ここで、端末装置2は、例えばまず
図15(A)に示すような問合せ画像GA6を表示部204に表示させる。問合せ画像GA6は、見守られる人に対して機器4に対する操作内容が間違っていないかどうかを問い合わせるためのメッセージを表すメッセージ画像M13を含む。そして、端末装置2が問合せ画像GA6を表示部204に表示させている状態で、見守られる人が、入力部205におけるメッセージ画像M13に対応する部分を指F1でタッチすると、端末装置2は、例えば
図15(B)に示すような問合せ画像GA7を表示部204に表示させる。問合せ画像GA7は、見守られる人に対して機器4に対する操作内容を通知するためのメッセージを表すメッセージ画像M14と、操作内容が正しいと応答する場合に選択される釦画像BU31と、操作内容が誤りであると応答する場合に選択される釦画像BU32と、を含む。
【0054】
ここで、端末装置2が問合せ画像GA7を表示部204に表示させている状態で、見守られる人が、入力部205における釦画像BU31に対応する部分を指F1でタッチすることにより操作内容が正しいと応答するための応答操作がなされたとする。この場合、端末装置2が、見守られる人による機器4の操作が正しいことを示す操作正誤情報を生成し(ステップS2009)、生成された操作正誤情報が、端末装置2からクラウドサーバ2001へ送信される(ステップS2010)。一方、クラウドサーバ2001は、操作正誤情報を取得すると、取得した操作正誤情報に基づいて、見守られる人による機器4に対する操作内容が正しいと判定し(ステップS2011)、異常条件記憶部2132が記憶する仮の異常条件情報を削除する(ステップS2012)。
【0055】
また、端末装置2が問合せ画像GA7を表示部204に表示させている状態で、見守られる人が、入力部205における釦画像BU32に対応する部分を指F1でタッチすることにより操作内容が誤りであると応答するための応答操作がなされたとする。この場合、
図16に示すように、端末装置2が、見守られる人による機器4の操作が誤りであることを示す操作正誤情報を生成し(ステップS2013)、生成された操作正誤情報が、端末装置2からクラウドサーバ2001へ送信される(ステップS2014)。一方、クラウドサーバ2001は、操作正誤情報を取得すると、取得した操作正誤情報に基づいて、見守られる人による機器4に対する操作内容が誤りと判定し(ステップS2015)、仮の異常条件情報を、複数の拠点に適用する異常条件情報として異常条件記憶部2132に記憶させる(ステップS2016)。その後、実施の形態1で説明したステップS4以降の一連の処理が実行される。
【0056】
次に、本実施の形態に係るクラウドサーバ2001が実行する機器制御管理処理について
図17を参照しながら説明する。なお、
図17において、実施の形態1と同様の処理については
図10と同一の符号を付している。まず、機器状態取得部2111は、機器4から送信される機器状態通知情報を取得したか否かを判定する(ステップS101)。ここで、機器状態取得部2111が、機器状態通知情報を取得したと判定したとする(ステップS101:Yes)。この場合、機器状態取得部2111は、機器情報に含まれる機器識別情報、機器種別情報、利用者識別情報、動作状態情報および環境情報を抽出する。また、機器状態取得部2111は、機器状態通知情報を取得した日時が属する季節を特定する。そして、機器状態取得部2111は、抽出した機器種別毎に、抽出した機器識別情報、利用者識別情報、動作状態情報および環境情報と、特定した季節を示す季節情報と、を互いに対応づけて機器状態記憶部2131に記憶させる(ステップS2101)。
【0057】
次に、ベクトル生成部2123は、機器状態記憶部2131が記憶する各種情報を用いて、機器種別、利用者識別情報毎に、季節を識別する季節識別番号、動作状態情報が示す動作状態を識別する数値、環境情報が示す環境パラメータの値を要素とする状態ベクトルを生成する(ステップS2102)。続いて、クラスタリング処理部2119は、前述の複数の利用者識別情報それぞれに対応する状態ベクトルの類似度に基づいて、複数の状態ベクトルを予め設定された数の複数のクラスに分類するためのクラスタリング処理を実行する(ステップS2103)。
【0058】
その後、異常条件更新部2220は、クラスタリング処理の結果、新たに取得した機器状態通知情報に含まれる動作状態情報、環境情報が異常であるか否かを判定する(ステップS2104)。ここで、異常条件更新部2220が、新たに取得した機器状態通知情報に含まれる動作状態情報、環境情報が正常であると判定すると(ステップS2104:No)、ステップS103以降の処理が実行される。一方、異常条件更新部2220は、新たに取得した機器状態通知情報に含まれる動作状態情報、環境情報が異常であると判定すると(ステップS2104:Yes)、対応する動作状態情報と環境情報と機器種別情報との組み合わせからなる仮の異常条件情報を特定して異常条件記憶部2132に記憶させる(ステップS2105)。次に、メッセージ通知部2114は、メッセージ記憶部2133が記憶する、仮の異常条件情報が示す異常条件に対応する前述の操作正誤問合せを内容とするメッセージ情報を選出し、選出したメッセージ情報を見守られる人が所持する端末装置2へ送信する(ステップS2106)。続いて、操作正誤情報取得部2121が、見守られる人が所持する端末装置2から送信される前述の操作正誤情報を取得すると(ステップS2107)、取得した操作正誤情報を異常条件修正部2122に通知する。そして、異常条件修正部2122は、通知される操作正誤情報に基づいて、見守られる人が機器4に対して行った操作内容が正しいか否かを判定する(ステップS2108)。ここで、異常条件修正部2122は、操作内容が正しいと判定すると(ステップS2108:Yes)、異常条件記憶部2132が記憶する仮の異常条件情報を削除する(ステップS2109)。その後、ステップS103以降の一連の処理が実行される。一方、異常条件修正部2122は、操作内容が誤りであると判定すると(ステップS2108:No)、前述の妥当通知情報を異常条件更新部2120に通知する。そして、異常条件更新部2120は、妥当通知情報が通知されると、仮の異常条件情報を、複数の拠点に適用する異常条件情報として異常条件記憶部2132に記憶させる(ステップS2110)。次に、ステップS103以降の一連の処理が実行される。
【0059】
以上説明したように、本実施の形態に係るクラウドサーバ2001によれば、クラスタリング処理部2119が、複数の建物H1、H2、・・・、Hjそれぞれに設置された同種の機器4それぞれの動作状態情報と環境情報とから生成された状態ベクトルを用いてクラスタリングを実行することにより、異常条件を特定し、異常条件更新部2120が、特定された異常条件を示す異常条件情報を異常条件記憶部2132に記憶させる。即ち、異常条件更新部2120が、複数の建物H1、H2、・・・、Hjにおける異常と判定された操作内容の実績に基づいて、異常条件情報を異常条件記憶部2132に蓄積していく。これにより、見守る人が利用する機器4と同種の機器4を利用する他の利用者の機器4の動作状態情報および環境情報に基づいて、異常条件を設定することができる。従って、機器4の動作状態情報および環境情報に基づいて見守られる人が利用する機器4に対する操作内容が異常であるか否かを高い精度で判定することができる。
【0060】
また、本実施の形態によれば、異常条件修正部2122が、端末装置2から送信される操作正誤情報に基づいて、特定された異常条件を示す異常条件情報を修正する。これにより、見守られる人が機器4に対して意図通りに操作を行ったにも関わらず、当該操作内容が異常であると判定されてしまうことを抑制できる。
【0061】
以上、本開示の各実施の形態について説明したが、本開示は前述の各実施の形態によって限定されるものではない。例えば
図18に示すように、異常条件記憶部3132が、機器4に対する操作内容が異常である場合の機器4の状態と環境パラメータとについての複数種類の異常条件を示す異常条件情報を、それぞれ、予め設定された複数種類の異常レベルのうちのいずれか1つに対応づけて記憶するものであってもよい。
図18に示す例では、異常条件識別情報IDI[0]、IDI[1]に対応する異常レベルが「中」に設定され、異常条件識別情報IDI[2]、IDI[3]に対応する異常レベルが「高」に設定され、異常条件識別情報IDI[4]に対応する異常レベルが「低」に設定されている例を示している。
【0062】
ここで、操作権限管理部116は、機器4に対する操作内容が異常であると判定された場合、対応する異常条件情報の異常レベルが予め設定された第1基準レベルよりも高い異常レベルであるとき、端末装置3から送信される操作情報に基づいて、機器4を制御すること許可するものであってもよい。一方、操作権限管理部116は、機器4に対する操作内容が異常であると判定された場合において、対応する異常条件情報の異常レベルが前述の第1基準レベルよりも低く且つ第1基準レベルよりも低い予め設定された第2基準レベルよりも高い異常レベルであるとき、端末装置3を介した機器4の制御を禁止した状態を維持するものであってもよい。
【0063】
また、メッセージ通知部114は、機器4に対する操作内容が異常であると判定されると、対応する異常条件情報が示す異常レベルが第1基準レベルよりも高い異常レベルである場合、見守られる人に対して機器4の操作を促すためのメッセージ情報を選出して端末装置2へ送信するとともに、見守る人に対して機器4の操作権限を付与した旨を通知するとともに機器4の操作を促すためのメッセージ情報を選出して端末装置3へ送信するものであってもよい。一方、メッセージ通知部114は、機器4に対する操作内容が異常であると判定された場合において、対応する異常条件情報の異常レベルが前述の第1基準レベルよりも低く且つ前述の第2基準レベルよりも高い異常レベルであるとき、見守られる人に対して機器4の操作を促すためのメッセージ情報を選出して端末装置2のみへ送信するものであってもよい。第1基準レベル、第2基準レベルは、それぞれ、例えば「高」「中」に設定される。この場合、メッセージ通知部114は、機器4に対する操作内容が異常である場合に操作内容が満たす異常条件情報に対応する異常レベルが「高」である場合、機器4の操作を促すためのメッセージ情報を選出して端末装置2へ送信するとともに、機器4の操作権限を付与した旨を通知するとともに機器4の操作を促すためのメッセージ情報を選出して端末装置3へ送信する。また、メッセージ通知部114は、機器4に対する操作内容が異常である場合に操作内容が満たす異常条件情報に対応する異常レベルが「中」である場合、機器4の操作を促すためのメッセージ情報を選出して端末装置2のみへ送信する。
【0064】
ここで、本変形例に係るクラウドサーバが実行する機器制御管理処理について
図19を参照しながら説明する。なお、
図19において実施の形態1と同様の処理については
図10と同一の符号を付している。まず、ステップS101からS103までの処理が実行され、異常判定部113が、ステップS103において、機器4の動作状態情報と機器4が設置された領域の環境情報とに基づいて、機器4に対する操作内容が異常であると判定すると(ステップS103:Yes)、異常条件記憶部3132が記憶する、操作内容が満たす異常条件を識別する異常条件識別情報と、これに対応する異常レベル情報と、を特定し、特定した異常条件識別情報および異常レベル情報をメッセージ通知部114に通知する。そして、メッセージ通知部114は、通知された異常レベル情報が示す異常レベルが予め設定された第1基準レベル以上であるか否かを判定する(ステップS3101)。この第1基準レベルは、例えば「高」に設定される。ここで、メッセージ通知部114は、異常レベルが第1基準レベル以上であると判定すると(ステップS3101:Yes)、メッセージ記憶部133が記憶する予め設定された複数種類のメッセージ情報の中から、見守られる人に対して機器4の操作を促すためのメッセージ情報を選出して見守られる人が所持する端末装置2へ送信する。また、メッセージ通知部114は、見守る人に対して機器4の操作権限を付与した旨を通知するとともに機器4の操作を促すためのメッセージ情報を選出して、見守る人が所持する端末装置3へ送信する(ステップS3102)。次に、操作権限管理部116は、操作権限記憶部134が記憶する、対象となる機器4の機器識別情報および見守る人の利用者識別情報に対応する操作権限情報を「許可」することにより操作権限を付与する処理を実行する(ステップS3103)。続いて、ステップS111の処理が実行される。
【0065】
一方、メッセージ通知部114が、ステップS3101において、異常レベルが第1基準レベル未満であると判定すると(ステップS3101:No)、ステップS104からS108までの一連の処理が実行される。その後、操作権限管理部116は、異常判定部113が特定した異常レベル情報が示す異常レベルが予め設定された第2基準レベル以上であるか否かを判定する(ステップS3104)。この第2基準レベルは、例えば「中」に設定される。ここで、操作権限管理部116が、異常レベルが第2基準レベル以上であると判定すると(ステップS3104:Yes)、操作権限記憶部134が記憶する、対象となる機器4の機器識別情報および見守る人の利用者識別情報に対応する操作権限情報を「許可」することにより操作権限を付与する処理を実行する(ステップS109)。次に、ステップS110以降の処理が実行される。一方、操作権限管理部116が、異常レベルが第2基準レベル未満であると判定すると(ステップS3104:No)、ステップS111以降の処理が実行される。
【0066】
本構成によれば、操作権限管理部116は、機器4に対する操作内容が異常であると判定された場合、対応する異常条件の異常レベルが第1基準レベルよりも高いとき、端末装置3から送信される操作情報に基づいて、機器4を制御することを許可する。これにより、機器4の操作内容の異常レベルが比較的高い場合に当該機器4を見守る人によって早期に機器4の設定を正常な状態とすることができるので、機器4を適切な状態で維持することができる。
【0067】
また、本構成によれば、メッセージ通知部114が、機器4に対する操作内容が異常であると判定された場合、対応する異常条件の異常レベルが第1基準レベルよりも高いとき、メッセージ情報を端末装置2,3の両方へ送信する.一方、メッセージ通知部114は、対応する異常条件の異常レベルが第1基準レベルよりも低く且つ第2基準レベルよりも高いとき、メッセージ情報を端末装置2のみへ送信する。これにより、見守られる人が所持する端末装置2または見守る人が所持する端末装置3へメッセージ情報が適切に送信されるので、見守られる人および見守る人それぞれに無駄なメッセージが通知されることを抑制できる。
【0068】
また、前述の変形例において、操作権限管理部116は、メッセージ通知部114が端末装置2へ送信したメッセージ情報に対応する異常レベルに応じて、見守る人が所持する端末装置3を介した機器4の操作を許可するか否かを設定するものであってもよい。これにより、異常レベルに応じて、例えばメッセージ情報の端末装置2への送信のみとするか、端末装置3を介した機器4の操作の許可までを行うかを設定することができる。従って、機器4に対して見守られる人が意図しない操作がなされることを抑制できる。
【0069】
実施の形態において、メッセージ通知部114が、端末装置3から送信される操作情報が取得されると、当該操作情報に基づいて機器4が操作されることを通知するメッセージ情報を端末装置2へ送信するものであってもよい。このメッセージ情報は、見守る人により機器4が操作されることを見守られる人に事前に通知する第2メッセージ情報である。そして、機器制御部118は、メッセージ情報が端末装置2へ送信された後、予め設定された待ち時間だけ経過した後、機器4へ制御情報を送信することにより機器4を制御するものであってもよい。
【0070】
ここで、本変形例に係る機器制御システムでは、
図20に示すように、ステップS18までの処理が実行された後、クラウドサーバは、取得した操作情報に基づいて、機器4の設定を変更するための制御情報を生成すると(ステップS19)、端末装置3を介して機器4が操作されることを通知するメッセージ情報を選出する(ステップS4001)。次に、選出されたメッセージ情報が、クラウドサーバ1から端末装置2へ送信される(ステップS4002)。一方、端末装置2は、メッセージ情報を取得すると、取得したメッセージ情報に基づいて、端末装置3を介して機器4が操作されることを通知するメッセージを表すメッセージ画像を含む通知画像を形成して表示部204に表示させる(ステップS4003)。続いて、クラウドサーバ1が、メッセージ情報を送信した後、予め設定された待ち時間だけ経過したと判定すると(ステップS4004)、生成された制御情報が、クラウドサーバ1から機器4へ送信される(ステップS20)。その後、ステップS21以降の一連の処理が実行される。
【0071】
本構成によれば、見守る人が端末装置3を介して行った操作内容が機器4に反映される前に、見守られる人が所持する端末装置2へ端末装置3を介して機器4が操作されることを通知するためのメッセージ情報が送信される。従って、見守られる人が見守る人により機器4が操作されることを事前に認識することができる。
【0072】
各実施の形態において、例えば
図21に示すように、操作権限記憶部5134が、機器4それぞれの見守る人による操作権限を示す操作権限情報と、見守る人に許可された機器4に対して行う操作の内容を示す許可操作情報と、を、見守る人により見守られる人の利用者識別情報と、機器識別情報と、の組み合わせに対応づけて記憶するものであってもよい。そして、操作権限管理部116は、許可操作情報を参照して、端末装置3から送信される操作情報が、許可操作情報が示す予め設定された許可された機器4に対する操作内容である場合、操作情報に基づいて、機器4を制御すること許可するものであってもよい。
【0073】
本構成によれば、見守る人が機器4に対して行うことができる操作内容が限定されるので、見守る人により機器4に対して不必要な操作がなされることを抑制できるとともに、見守る人に対して機器4に対して行うべき操作を把握し易くすることができる。
【0074】
各実施の形態において、見守る人により端末装置3を介して機器4の操作がなされた場合、端末装置2が、見守る人により機器4が操作されたことを通知するメッセージを含む通知画像を形成し、形成した通知画像を表示部204に表示させる例について説明した。但し、これに限らず、例えば見守る人により端末装置3を介して機器4の操作がなされた場合、空気調和機4Aが、ビープ音のような音を発出することで機器4が操作されたことを見守られる人に通知するものであってもよい。或いは、テレビジョン受信機4Dが、見守る人により機器4が操作されたことを通知するメッセージを含む通知画像を表示するものであってもよい。
【0075】
各実施の形態では、メッセージ通知部114、2114が、機器4に対する操作を促すためのメッセージ情報を見守る人が所持する端末装置3へ送信した後、基準時間が経過したと判定したとすると、サービス業者に対して異常と判定された対象となっている機器4が操作されず放置されている旨を通知するメッセージ情報を選出して端末装置5へ送信する例について説明した。但し、これに限らず、メッセージ通知部114、2114が、機器4に対する操作を促すためのメッセージ情報を見守る人が所持する端末装置3へ送信した後、基準時間が経過したと判定したとすると、その後、予め設定された時間間隔で、機器4に対する操作を促すためのメッセージ情報を、端末装置2、3の少なくとも一方へ繰り返し送信するものであってもよい。或いは、機器4に対して操作が行われるまで待機状態を維持するものであってもよい。
【0076】
また、本開示に係るクラウドサーバ1、2001、端末装置2、3の各種機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現されてもよい。この場合、ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラムとして記述され、プログラムを、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)およびMO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、そのプログラムをコンピュータに読み込んでインストールすることにより、前述の各機能を実現することができるコンピュータを構成してもよい。そして、各機能をOS(Operating System)とアプリケーションとの分担、またはOSとアプリケーションとの協働により実現する場合等には、OS以外の部分のみを記録媒体に格納してもよい。
【0077】
さらに、搬送波に各プログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS,Bulletin Board System)に当該プログラムを掲示し、ネットワークを介して当該プログラムを配信してもよい。そして、これらのプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前述の処理を実行できるように構成してもよい。
【0078】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0079】
(付記1)
機器の状態と前記機器が設置された領域の環境パラメータとの少なくとも一方に基づいて、前記機器に対する操作内容が異常であるか否かを判定する異常判定部と、
前記機器に対する操作内容が異常であると判定されると、前記機器の利用者に対して前記機器の操作を促す第1メッセージ情報を前記利用者が所持する第1端末装置へ送信するメッセージ通知部と、
前記第1メッセージ情報を前記第1端末装置へ送信した後、前記機器の状態に基づいて、予め設定された基準時間内に、前記機器が操作されたか否かを判定する操作有無判定部と、
前記基準時間内に、前記機器が操作されなかったと判定されると、前記第1端末装置とは異なる第2端末装置から送信される操作情報に基づいて、前記機器を制御することを許可する操作権限管理部と、を備える、
機器制御管理装置。
(付記2)
前記機器に対する操作内容が異常である場合の前記機器の状態と前記環境パラメータとの少なくとも一方についての複数種類の異常条件を示す異常条件情報を、それぞれ、予め設定された複数種類の異常レベルのうちのいずれか1つに対応づけて記憶する異常条件記憶部を更に備え、
前記操作権限管理部は、前記機器に対する操作内容が異常であると判定された場合、対応する異常条件の異常レベルが予め設定された第1基準レベルよりも高いとき、前記第2端末装置から送信される操作情報に基づいて、前記機器を制御することを許可する、
付記1に記載の機器制御管理装置。
(付記3)
前記メッセージ通知部は、前記機器に対する操作内容が異常であると判定された場合、対応する異常条件の異常レベルが前記第1基準レベルよりも高いとき、前記第1メッセージ情報を前記第1端末装置および前記第2端末装置へ送信し、対応する異常条件の異常レベルが前記第1基準レベルよりも低く且つ前記第1基準レベルよりも低い予め設定された第2基準レベルよりも高いとき、前記第1メッセージ情報を前記第1端末装置のみへ送信する、
付記2に記載の機器制御管理装置。
(付記4)
前記操作権限管理部は、前記第2端末装置から送信される操作情報が、予め設定された許可された前記機器に対する操作内容である場合、前記操作情報に基づいて、前記機器を制御することを許可する、
付記1から3のいずれかに記載の機器制御管理装置。
(付記5)
前記機器を利用する複数の利用者それぞれについて設定された、前記機器に対する操作内容が異常である場合の前記機器の状態と前記環境パラメータとの少なくとも一方についての複数種類の異常条件を示す異常条件情報を、対応する利用者を識別する利用者識別情報に対応づけて記憶する異常条件記憶部を更に備え、
前記異常判定部は、前記機器の状態と前記機器が設置された領域の環境パラメータとの少なくとも一方が、前記異常条件記憶部が記憶する、前記機器の利用者を識別する利用者識別情報に対応する前記異常条件情報が示す異常条件を満たすか否かにより、前記機器に対する操作内容が異常であるか否かを判定する、
付記1から3のいずれかに記載の機器制御管理装置。
(付記6)
機器の利用者が所持する第1端末装置と、
前記第1端末装置とは異なる第2端末装置と、
前記機器の状態と前記機器が設置された領域の環境パラメータとの少なくとも一方に基づいて、前記機器に対する操作内容が異常であるか否かを判定する異常判定部と、
前記機器に対する操作内容が異常であると判定されると、前記利用者に対して前記機器の操作を促す第1メッセージ情報を前記第1端末装置へ送信するメッセージ通知部と、
前記第1メッセージ情報を前記第1端末装置へ送信した後、前記機器の状態に基づいて、予め設定された基準時間内に、前記機器が操作されたか否かを判定する操作有無判定部と、
前記基準時間内に、前記機器が操作されなかったと判定されると、前記第2端末装置から送信される操作情報に基づいて、前記機器を制御することを許可する操作権限管理部と、を備える、
機器制御システム。
(付記7)
前記第2端末装置から送信される操作情報に基づいて、前記機器を制御する機器制御部を更に備え、
前記メッセージ通知部は、前記第2端末装置から操作情報が送信されると、前記第2端末装置から送信された操作情報に基づいて前記機器が操作されることを通知する第2メッセージ情報を前記第1端末装置へ送信し、
前記機器制御部は、前記第2メッセージ情報が前記第1端末装置へ送信された後、予め設定された待ち時間だけ経過した後、前記機器へ制御情報を送信することにより前記機器を制御する、
付記6に記載の機器制御システム。
(付記8)
複数の拠点それぞれに設置された同種の前記機器それぞれの状態と同種の前記機器それぞれが設置された領域の環境パラメータとの少なくとも一方について、クラスタリングを実行することにより、前記機器に対する操作内容が異常である場合の前記機器の状態と前記環境パラメータとの少なくとも一方についての異常条件を特定するクラスタリング処理部と、
前記第1端末装置から送信される前記利用者による前記機器の操作内容の正誤を示す操作正誤情報に基づいて、特定された前記異常条件を示す異常条件情報を修正する異常条件修正部と、を更に備える、
付記6または7に記載の機器制御システム。
(付記9)
機器の状態と前記機器が設置された領域の環境パラメータとの少なくとも一方に基づいて、前記機器に対する操作内容が異常であるか否かを判定するステップと、
前記機器に対する操作内容が異常であると判定されると、前記機器の利用者に対して前記機器の操作を促す第1メッセージ情報を前記利用者が所持する第1端末装置へ送信するステップと、
前記第1メッセージ情報を前記第1端末装置へ送信した後、前記機器の状態に基づいて、予め設定された基準時間内に、前記機器が操作されたか否かを判定するステップと、
前記基準時間内に、前記機器が操作されなかったと判定されると、前記第1端末装置とは異なる第2端末装置から送信される操作情報に基づいて、前記機器を制御することを許可するステップと、を含む、
機器制御管理方法。
(付記10)
コンピュータを、
機器の状態と前記機器が設置された領域の環境パラメータとの少なくとも一方に基づいて、前記機器に対する操作内容が異常であるか否かを判定する異常判定部、
前記機器に対する操作内容が異常であると判定されると、前記機器の利用者に対して前記機器の操作を促す第1メッセージ情報を前記利用者が所持する第1端末装置へ送信するメッセージ通知部、
前記第1メッセージ情報を前記第1端末装置へ送信した後、前記機器の状態に基づいて、予め設定された基準時間内に、前記機器が操作されたか否かを判定する操作有無判定部、
前記基準時間内に、前記機器が操作されなかったと判定されると、前記第1端末装置とは異なる第2端末装置から送信される操作情報に基づいて、前記機器を制御することを許可する操作権限管理部、
として機能させるためのプログラム。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本開示は、見守られる人が利用する機器が状況に応じて見守る人により操作される機器制御システムとして好適である。
【符号の説明】
【0081】
1,2001 クラウドサーバ、2,3,5 端末装置、4 機器、8 BBR、101,201、301 CPU、102,202、302 主記憶部、103,203、303 補助記憶部、106,206、306 通信部、108 計時部、109,209、309 バス、111 機器状態取得部、113 異常判定部、114,2114 メッセージ通知部、115 操作有無判定部、116 操作権限管理部、117 操作情報取得部、118 機器制御部、131,2131 機器状態記憶部、132,2132 異常条件記憶部、133,2133 メッセージ記憶部、134,5134 操作権限記憶部、204、304 表示部、205,305 入力部、211,311 メッセージ取得部、212,312 表示制御部、213,313 操作情報通知部、231,331 操作情報記憶部、2119 クラスタリング処理部、2120 異常条件更新部、2121 操作正誤情報取得部、2122 異常条件修正部、2123 ベクトル生成部、F1,F2 指、H 建物、NW1 広域ネットワーク、NW2 局所ネットワーク、V1,V2 機器制御管理装置