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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167611
(43)【公開日】2024-12-04
(54)【発明の名称】管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20241127BHJP
【FI】
G06Q50/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023083809
(22)【出願日】2023-05-22
(71)【出願人】
【識別番号】000115429
【氏名又は名称】ライオンハイジーン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100152272
【弁理士】
【氏名又は名称】川越 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100153763
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 広之
(72)【発明者】
【氏名】甲 睦子
(72)【発明者】
【氏名】小原 敏直
(72)【発明者】
【氏名】濱谷 健太
(72)【発明者】
【氏名】石井 亜美
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC24
5L050CC24
(57)【要約】
【課題】より精度良く実際の状態を把握する。
【解決手段】確認者の識別情報と、前記確認者の手の画像と、を取得し、前記識別情報と前記手の画像とを対応付けて記憶装置に記録する制御部、を備える管理システム。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
確認者の識別情報と、前記確認者の手の画像と、を取得し、前記識別情報と前記手の画像とを対応付けて記憶装置に記録する制御部、を備える管理システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記確認者に対して画像を表示する表示装置に対し、画像入力部の撮影範囲の内側に前記確認者の手を配置するための領域を示す画像を表示させる、請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記確認者の手の一面の画像と他面の画像とを記録する、請求項1または2に記載の管理システム。
【請求項4】
前記制御部は、画像入力部によって得られる画像に基づいて、前記確認者の手が前記画像入力部の撮影範囲の内側に位置しているか否か判定する、請求項1または2に記載の管理システム。
【請求項5】
前記制御部は、前記手の画像と前記確認者の体温を始業時における衛生管理の確認結果として記録する、請求項1に記載の管理システム。
【請求項6】
前記制御部は、前記確認者が作業時における衛生管理の確認結果をさらに記録し、
前記作業時における衛生管理の確認結果は、確認対象となる食品の温度を含む、
請求項1に記載の管理システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記食品の温度が所定の値の範囲にない場合に、温度が所定の値の範囲にない原因及び前記確認者が行った措置情報を記録する、
請求項6に記載の管理システム。
【請求項8】
前記制御部は、確認者の終業時の衛生管理の確認結果を記録する、
請求項1に記載の管理システム。
【請求項9】
前記制御部は、前記衛生管理の確認結果が異常を示す場合に異常通知を行う、
請求項5、6、8のいずれか一項に記載の管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
HACCPの制度化により、食品等事業者はHACCPに沿った衛生管理を行う必要がある。そのため、食品等事業者は、食品に関連する衛生管理に関する情報を記録し、保存しておく必要がある。このような記録や保存をサポートするための技術として、コンピューターシステムにより衛生管理を記録する方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-167728号公報
【特許文献2】特開2022-84546号公報
【特許文献3】特開2021-197033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、衛生管理に関する情報の記録が十分でない場合があった。そのため、従来の技術では実際の状態を把握することが困難な場合があった。
本発明は、より精度良く実際の状態を把握することを可能とする管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、確認者の識別情報と、前記確認者の手の画像と、を取得し、前記識別情報と前記手の画像とを対応付けて記憶装置に記録する制御部、を備える管理システムである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、より精度良く実際の状態を把握することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態に係る管理システム1の構成を示す図である。
図2】確認端末10の構成を示す図である。
図3】管理装置30の構成を示す図である。
図4】出力部13に表示される画面の一例である。
図5】出力部13に表示される画面の一例である。
図6】出力部13に表示される画面の一例である。
図7】出力部13に表示される画面の一例である。
図8】出力部13に表示される画面の一例である。
図9】出力部13に表示される画面の一例である。
図10】出力部13に表示される画面の一例である。
図11】監視端末20の構成を示す図である。
図12】出力部23に表示されるデータの一例である。
図13】出力部23に表示されるデータの一例である。
図14】出力部23に表示されるデータの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(全体構成)
管理システム1は、衛生管理を行うために使用される。衛生管理の対象は、人や場所、物である。衛生管理の対象は、より具体的には、食品等事業者と食品等事業者の働く場所(飲食店など)、及び食品自体や調理器具である。食品等事業者とは、食品又は添加物について関与する業者である。例えば、食品等事業者は、食品又は添加物について、製造、加工、調理、販売、提供のいずれかを実施する者であってもよい。
【0009】
図1は、本実施形態に係る管理システム1の構成を示す図である。管理システム1は、確認端末10、監視端末20、管理装置30を備える。確認端末10と監視端末20と管理装置30とは、ネットワーク40を介して通信可能に接続される。ネットワーク40は、無線通信を用いたネットワークであってもよいし、有線通信を用いたネットワークであってもよい。ネットワーク40は、例えばインターネットを用いて構成されてもよいし、ローカルエリアネットワーク(LAN)を用いて構成されてもよい。ネットワーク40は、複数のネットワークが組み合わされて構成されてもよい。確認端末10及び監視端末20は、特定の作業施設において使用されてもよい。作業施設とは、食品等事業者の関係者(例えば管理者、従業員など)が食品又は添加物について作業を行う施設である。作業施設は、例えば製造工場、飲食店の店舗、飲食物の販売所などである。
【0010】
(確認端末)
確認端末10は、例えばスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピューター、専用機器などの情報機器を用いて構成される。確認端末10は、食品等事業者のうち衛生管理を確認する者(以下「確認者」という。)によって使用される。確認者は、例えば、飲食店の従業員である。
図2は、確認端末10の構成を示す図である。図2に示されるように、確認端末10は、通信部11、操作部12、出力部13、画像入力部14、記憶部15及び制御部16を備える。
【0011】
通信部11は、通信機器である。通信部11は、例えばネットワークインターフェースとして構成されてもよい。通信部11は、制御部16の制御に応じて、ネットワーク40を介して他の装置とデータ通信する。通信部11は、無線通信する装置であってもよいし、有線通信する装置であってもよい。
【0012】
操作部12は、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、タブレット等)、ボタン、タッチパネル等の既存の入力装置を用いて構成される。操作部12は、確認者の指示を確認端末10に入力する際に確認者によって操作される。操作部12は、入力装置を確認端末10に接続するためのインターフェースであってもよい。この場合、操作部12は、入力装置において確認者の入力に応じ生成された入力信号を確認端末10に入力する。操作部12は、マイク及び音声認識装置を用いて構成されてもよい。この場合、操作部12は確認者によって発話された文言を音声認識し、認識結果の文字列情報を確認端末10に入力する。この場合、操作部12は音声の入力のみを行い、音声認識は制御部16によって実行されてもよい。操作部12は、確認者の指示を確認端末10に入力可能な構成であればどのように構成されてもよい。
【0013】
出力部13は、例えば液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の画像表示装置である。出力部13は、画像表示装置を確認端末10に接続するためのインターフェースであってもよい。この場合、出力部13は、画像データを表示するための映像信号を生成し、自身に接続されている画像表示装置に映像信号を出力する。出力部13は、さらに音声を出力する装置(例えばスピーカー)を用いて構成されてもよい。このように構成されることで、出力部13は確認者に対して情報を出力する。
【0014】
画像入力部14は、確認端末10に対して入力される画像のデータを受け付ける。画像入力部14は、例えばスチルカメラやビデオカメラ等の撮像装置として構成されてもよい。画像入力部14は、確認端末10と別装置のスチルカメラやビデオカメラによって撮像された画像を、カメラから取得してもよい。カメラから画像が取得される場合には、例えばUSBケーブルやLANケーブル等の通信ケーブルを経由した有線通信が行われてもよいし、無線LANやBlue Tooth等の無線通信が行われてもよい。画像入力部14は、画像のデータの入力を受けることが可能な構成であれば、さらに異なる態様で構成されてもよい。画像入力部14によって入力された画像のデータは、記憶部15によって記憶されてもよい。
【0015】
記憶部15は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部15は、制御部16によって使用されるデータを記憶する。記憶部15は、制御部16が処理を行う際に必要となるデータを記憶する。記憶部15は、例えば画像入力部14を介して入力された画像データを記憶してもよい。
【0016】
制御部16は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーとメモリー(主記憶装置)とを用いて構成される。制御部16の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。上記のプログラムは、コンピューター読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されてもよい。コンピューター読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、半導体記憶装置(例えばSSD:Solid State Drive)等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。上記のプログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0017】
制御部16は、例えばWEBブラウザーのアプリケーションを実行してもよい。このようなアプリケーションの具体例として、管理システム1の専用アプリケーションとして確認端末10に提供されるアプリケーションがある。このようなアプリケーションの他の具体例として、予め自装置(確認端末10)にインストールされたアプリケーションがある。制御部16は、実行中のアプリケーションのプログラムにしたがって動作する。
【0018】
(管理装置)
管理装置30は、確認端末10及び監視端末20を管理する。図3は、管理装置30の構成を示す図である。管理装置30は、通信部31、記憶部32、制御部33を備える。
【0019】
通信部31は、通信機器である。通信部31は、例えばネットワークインターフェースとして構成されてもよい。通信部31は、制御部33の制御に応じて、ネットワーク40を介して他の装置とデータ通信する。通信部31は、無線通信する装置であってもよいし、有線通信する装置であってもよい。
【0020】
記憶部32は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部32は、制御部33によって使用されるデータを記憶する。記憶部32は、制御部33が処理を行う際に必要となるデータを記憶する。記憶部32は、通信部31が他の装置から受信したデータを記憶する。さらに、記憶部32は、確認者識別情報記憶部321、確認者回答情報記憶部322、正常情報記憶部323として機能してもよい。
【0021】
確認者識別情報記憶部321は、確認者識別情報を記憶する。確認者識別情報は、確認端末10を使用する確認者を個別に識別するための情報である。確認者識別情報は、例えば衛生管理の入力前に入力する必要があるIDやパスワードである。確認者識別情報は、例えば確認者が働く店舗情報などの確認者の属性情報を含む。確認者識別情報は、確認者の属性情報ごとに記憶されてもよい。
【0022】
確認者回答情報記憶部322は、確認者からの回答データを確認者ごとに記憶する。確認者からの回答データは、確認端末10から取得したデータである。確認者回答情報記憶部322は、確認者からの回答データを確認者の属性ごとに記憶してもよい。
【0023】
正常情報記憶部323は、確認者や確認者が確認する事項の衛生状態が正常であるときの回答データを記憶する。正常であるときの回答データは、各事項により、YES/NOのように2つの値のうち一方の値であってもよいし、値の範囲であってもよい。
【0024】
異常情報記憶部324は、確認者からの回答データのうち、異常を示すと検知されたデータを記憶する。
【0025】
制御部33は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーとメモリー(主記憶装置)とを用いて構成される。制御部33は、プロセッサーがプログラムを実行することによって、確認者識別情報取得部331、確認者識別情報判定部332、始業時情報取得部333、作業時情報取得部334、終業時情報取得部335、異常検知部336、監視端末制御部337として機能する。制御部33の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。上記のプログラムは、コンピューター読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されてもよい。コンピューター読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、半導体記憶装置(例えばSSD:Solid State Drive)等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。上記のプログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0026】
制御部33は、例えばWEBブラウザーのアプリケーションを実行してもよい。このようなアプリケーションの具体例として、管理システム1の専用アプリケーションとして管理装置30に提供されるアプリケーションがある。このようなアプリケーションの他の具体例として、予め自装置(管理装置30)にインストールされたアプリケーションがある。制御部33は、実行中のアプリケーションのプログラムにしたがって動作する。
【0027】
(確認者の識別)
以下、制御部33の動作の具体例について説明する。確認者識別情報取得部331は、確認者から識別情報を取得する。確認者識別情報取得部331は、識別情報を入力することを指示する文字や画像を有する画面データを生成する。確認者識別情報取得部331は、生成した画面データを確認端末10の出力部13に表示させる。図4は、出力部13に表示される画面の一例である。確認端末10を使用する確認者は識別情報としてユーザ名及びパスワードを入力し、ログインと書かれた領域に触れることで識別情報を管理装置30に送信する。これにより、確認者識別情報取得部331は、確認者から識別情報を取得する。
【0028】
確認者識別情報取得部331は、出力部13にユーザ名の一覧を表示させ、確認者にユーザ名を選択させることでユーザ名を取得してもよい。また、確認者識別情報取得部331は、出力部13に店舗情報などの確認者の属性情報の一覧を表示させ、確認者に属性情報を選択させた後に、当該属性情報と対応するユーザ名の一覧を表示させてもよい。画像入力部14が確認者の属性情報を示す2次元コードを取得するなど、確認端末10から属性情報を取得した場合、確認者識別情報取得部331は、当該属性情報の確認者に識別情報を入力することを指示する文字や画像を有する画面データを生成し、出力部13に表示させてもよい。
また、識別情報は、画像入力部14により2次元コードが読み取られることにより、確認端末10に入力されてもよい。また、識別情報は、画像入力部14により体の一部の画像が取得され、生体認証されることで、確認端末10に入力されてもよい。
【0029】
確認者識別情報判定部332は、受信した識別情報が確認者識別情報記憶部321に記憶されているか否かを判定する。確認者識別情報判定部332が、受信した識別情報が確認者識別情報記憶部321に記憶されていると判定した場合、つまり、識別情報が正しいものであるとき、後述する始業時情報取得部333が始業時情報を取得する。確認者識別情報判定部332が、受信した識別情報が確認者識別情報記憶部321に記憶されていないと判定した場合、つまり、識別情報が正しいものでないとき、確認者識別情報取得部331が再度、識別情報を取得する。
【0030】
(始業時情報の取得)
始業時情報取得部333は、確認者から始業時の情報を取得する。始業時の情報は、始業時における確認者の衛生管理の確認結果である。確認者の衛生管理の確認結果は、例えば体温、発熱の有無、吐き気や嘔吐の有無、下痢や腹痛の有無、手指の荒れや傷・かぶれの有無、爪の短さの有無、手洗い実施の有無、指定の清潔な服装への更衣の有無を含む。始業時情報取得部333は、取得した始業時の情報を確認者の識別情報と対応付けて確認者回答情報記憶部322に記憶させる。
【0031】
始業時情報取得部333は、始業時の情報を入力することを指示する文字や画像を有する画面データを生成する。始業時情報取得部333は、生成した画面データを確認端末10の出力部13に表示させる。図5は、出力部13に表示される画面の一例である。確認端末10を使用する確認者は始業時の情報として体温などを入力し、「質問に回答する」と書かれた領域を選択することで始業時の情報を管理装置30に送信する。これにより、始業時情報取得部333は、確認者から始業時の情報を取得する。
【0032】
始業時情報取得部333は、確認者の衛生管理の確認結果が異常を示す場合に確認者に異常通知を行う。始業時情報取得部333は、例えば出力部13に異常であることを表示することで、異常通知を行う。正常である確認結果の回答や範囲は、正常情報記憶部323に記憶されている。確認者の衛生管理の確認結果が異常を示すとは、例えば、衛生管理の確認結果に含まれる体温が所定の値の範囲にないことである。始業時情報取得部333は、確認者の衛生管理の確認結果が異常を示す場合に、出力部13にアラートを表示させ、確認者が現場の責任者などに報告などすることを促してもよい。
【0033】
始業時情報取得部333は、衛生管理の確認結果が所定の値を示さない場合に、確認者が行った対応方法などを入力させるための画面を出力部13に表示させる。確認端末10を使用する確認者は確認者が行った対応方法を入力し、管理装置30に送信する。確認者は、対応方法を所定のリスト(例えばセレクトボックス)から選択することで入力してもよい。
始業時情報取得部333は、始業時の情報を入力することを指示する文字や画像を有する画面データと同時に、確認者が行った対応方法などを入力させるための画面を出力部13に表示させてもよい。
【0034】
確認者の衛生管理の確認結果は、確認者の手の画像を含む。確認端末10は、画像入力部14に入力される確認者の手の画像を管理装置30に送信する。
【0035】
始業時情報取得部333は、確認者の手の配置するための領域を示す画像を生成する。始業時情報取得部333は、出力部13に、確認者の手の配置するための領域を示す画像を画像入力部14の撮影範囲を示す領域の内側に表示させる。確認者の手の配置するための領域を示す画像は、例えば手の指を示す領域を含む。図6は、出力部13に表示される画面の一例である。画像入力部14の撮影範囲を示す領域131が確認者の手の配置するための領域を示す画像132を含む。確認者は、確認者の手の配置するための領域を示す画像をガイドとして手を合わせることで、確認端末10に手の画像を撮影させる。
【0036】
確認者の手の画像は、確認者の手の一面の画像と他面の画像とが含まれてもよい。始業時情報取得部333は、確認者の手の一面の画像を取得するときと、確認者の手の他面の画像を取得するときとで、確認者の手の配置するための領域を示す異なる画像を出力部13に表示させてもよい。確認者の手の配置するための領域を示す異なる画像とは、例えば親指を示す領域が内側にある手の平を撮影するための画像と、親指を示す領域が外側にある手の甲を撮影するための画像である。
【0037】
始業時情報取得部333は、画像入力部14によって得られる画像に基づいて、確認者の手が画像入力部14の撮影範囲の内側に位置しているか否か判定してもよい。始業時情報取得部333は、画像入力部14によって得られる画像に基づき、確認者の手の衛生状態を判定してもよい。手の衛生状態は、例えば手の爪の伸び、手の汚れ、手の傷などである。判定方法は、例えば機械学習による手法で達成することができる。
【0038】
(作業時情報の取得)
作業時情報取得部334は、確認者の作業時の情報を取得する。作業時の情報は、作業時における衛生管理の確認結果である。作業時における衛生管理の確認結果は、例えば食品の温度、冷蔵庫冷凍庫の温度記録、使用水の確認結果、井戸水の残留塩素濃度の確認結果、調理器具の破損確認結果、保管食の実施結果、調理器具類等の洗浄と殺菌結果、トイレの清掃結果、原材料受入れ時の検品結果、交差汚染・二次汚染の予防結果である。温度が取得される食品は予め設定される。温度が取得される食品は適宜追加されてもよい。作業時情報取得部334は、取得した作業時の情報を確認者の識別情報と対応付けて確認者回答情報記憶部322に記憶させる。
【0039】
作業時情報取得部334は、作業時の情報を入力することを指示する画像を有する画面データを生成する。作業時情報取得部334は、生成した画面データを確認端末10の出力部13に表示させる。図7は、出力部13に表示される画面の一例である。出力部13は時刻と作業内容を表示する。確認端末10を使用する確認者は、表示された時刻になったときに「作業管理」と記載された領域を選択することで、対応する作業を開始する。時刻が決まっていない作業については時刻は表示されなくてもよい。
【0040】
図8は、出力部13に表示される画面の一例である。確認端末10を使用する確認者は作業時の情報として表示された項目を入力し、送信と書かれた領域を選択することで作業時の情報を管理装置30に送信する。これにより、作業時情報取得部334は、確認者から作業時の情報を取得する。
【0041】
作業時情報取得部334は、衛生管理の確認結果が異常を示す場合に、確認者に異常通知を行う。作業時情報取得部334は、例えば出力部13に異常であることを表示することで、異常通知を行う。正常である確認結果の回答や範囲は、正常情報記憶部323に記憶されている。衛生管理の確認結果が異常を示すとは、例えば、衛生管理の確認結果に含まれる食品の温度が所定の値の範囲にないことである。
【0042】
作業時情報取得部334は、衛生管理の確認結果が異常を示す場合に、その原因及び確認者が行った措置情報を入力させるための画面を出力部13に表示させる。図9は、出力部13に表示される画面の一例である。確認端末10を使用する確認者は温度が所定の値の範囲にない原因(逸脱原因)及び前記確認者が行った措置情報(措置方法)を入力し、送信と書かれた領域を選択することで情報を管理装置30に送信する。確認者は、逸脱原因及び措置方法を所定のリスト(例えばセレクトボックス)から選択することで入力してもよい。
【0043】
(終業時情報の取得)
終業時情報取得部335は、確認者の終業時の衛生管理の確認結果を取得する。終業時の衛生管理の確認結果は、例えば規則通りの手洗い実施の有無、怪我や火傷の有無、客からの苦情の有無、責任者への報告事項の有無である。終業時情報取得部335は、取得した終業時の衛生管理の確認結果を確認者の識別情報と対応付けて確認者回答情報記憶部322に記憶させる。
【0044】
終業時情報取得部335は、終業時の情報を入力することを指示する画像を有する画面データを生成する。終業時情報取得部335は、生成した画面データを確認端末10の出力部13に表示させる。図10は、出力部13に表示される画面の一例である。確認端末10を使用する確認者は、表示された質問の回答を入力し、送信と書かれた領域を選択することで終業時の情報を管理装置30に送信する。これにより、終業時情報取得部335は、確認者から終業時の情報を取得する。
【0045】
終業時情報取得部335は、終業時の衛生管理の確認結果が異常を示す場合に、確認者に異常通知を行う。終業時情報取得部335は、例えば出力部13に異常であることを表示することで、異常通知を行う。正常である確認結果の回答や範囲は、正常情報記憶部323に記憶されている。衛生管理の確認結果が異常を示すとは、例えば、規則通りの手洗い実施がされていない、怪我や火傷がある、客からの苦情がある、責任者への報告事項があるなどである。
【0046】
終業時情報取得部335は、終業時の衛生管理の確認結果が異常を示す場合、対応方法や報告事項などを確認者に入力させてもよい。
【0047】
(異常検知)
異常検知部336は、確認者回答情報記憶部322に記憶されたデータのうち、異常を示すデータを検知する。異常検知部336は検知した異常を示すデータを異常情報記憶部324に記憶させる。異常検知部336は正常情報記憶部323に記憶されている正常状態に基づいてデータが異常を示すか否かを判定し、異常を示すデータを検知する。異常を示すデータは、例えば所定の値を超えた体温である。異常を示すデータは、前述した異常を示す始業時、作業時又は終業時の衛生管理確認結果であってもよい。
【0048】
(監視装置)
監視端末制御部337は、監視端末20を制御し、異常情報記憶部324に記憶される異常を示すデータを表示させる。
監視端末20は、衛生状況を監視する監視者が使用する。監視端末20は、衛生管理を行う場所に設置されてもよいし、衛生管理を行う場所とは離れた場所に設置されてもよい。図11は、監視端末20の構成を示す図である。
通信部21は、通信機器である。通信部21は、例えばネットワークインターフェースとして構成されてもよい。通信部21は、制御部25の制御に応じて、ネットワーク40を介して他の装置とデータ通信する。通信部21は、無線通信する装置であってもよいし、有線通信する装置であってもよい。
【0049】
操作部22は、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、タブレット等)、ボタン、タッチパネル等の既存の入力装置を用いて構成される。操作部22は、監視者の指示を監視端末20に入力する際に監視者によって操作される。操作部22は、入力装置を監視端末20に接続するためのインターフェースであってもよい。この場合、操作部22は、入力装置において監視者の入力に応じ生成された入力信号を監視端末20に入力する。操作部22は、マイク及び音声認識装置を用いて構成されてもよい。この場合、操作部22は監視者によって発話された文言を音声認識し、認識結果の文字列情報を監視端末20に入力する。この場合、操作部22は音声の入力のみを行い、音声認識は制御部25によって実行されてもよい。操作部22は、監視者の指示を監視端末20に入力可能な構成であればどのように構成されてもよい。
【0050】
出力部23は、例えば液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の画像表示装置である。出力部23は、画像表示装置を監視端末20に接続するためのインターフェースであってもよい。この場合、出力部23は、画像データを表示するための映像信号を生成し、自身に接続されている画像表示装置に映像信号を出力する。出力部23は、さらに音声を出力する装置(例えばスピーカー)を用いて構成されてもよい。このように構成されることで、出力部23は監視者に対して情報を出力する。
【0051】
記憶部24は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部24は、制御部25によって使用されるデータを記憶する。記憶部24は、制御部25が処理を行う際に必要となるデータを記憶する。
【0052】
制御部25は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーとメモリー(主記憶装置)とを用いて構成される。制御部25の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。上記のプログラムは、コンピューター読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されてもよい。コンピューター読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、半導体記憶装置(例えばSSD:Solid State Drive)等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。上記のプログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0053】
制御部25は、例えばWEBブラウザーのアプリケーションを実行してもよい。このようなアプリケーションの具体例として、管理システム1の専用アプリケーションとして監視端末20に提供されるアプリケーションがある。このようなアプリケーションの他の具体例として、予め自装置(監視端末20)にインストールされたアプリケーションがある。制御部25は、実行中のアプリケーションのプログラムにしたがって動作する。
【0054】
監視端末制御部337は、監視端末20を制御し、異常情報記憶部324に記憶される異常を示すデータを出力部23に表示させる。図12は出力部23に表示されるデータの一例である。出力部23は、始業時情報のうち、異常を示すデータの記録日、監視者が未読であるか既読であるか、作業施設、記録者、異常内容を表示する。図13は、出力部23に表示されるデータの一例である。出力部23は、作業時情報のうち、異常を示すデータの記録日、監視者が未読であるか既読であるか、作業施設、記録者、異常内容を表示する。図14は、出力部23に表示されるデータの一例である。出力部23は、終業時情報のうち、異常を示すデータの記録日、監視者が未読であるか既読であるか、作業施設、記録者、異常内容を表示する。監視者は、出力部23に表示される情報を見ることで、異常を示す情報を確認する。
【0055】
〈他の実施形態〉
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、上述した実施形態では管理装置30の制御部33が確認端末10及び監視端末20を制御するが、一部機能を確認端末10の制御部16や監視端末20の制御部25が行ってもよい。
【0056】
上述した実施形態では管理装置30の記憶部32が確認端末10及び監視端末20を制御するための情報を記憶するが、一部情報を確認端末10の記憶部15や監視端末20の記憶部24が記憶してもよい。
【0057】
確認端末10の記憶部15、監視端末20の記憶部24、管理装置30の記憶部32は一部又は全部がクラウドであってもよい。
【0058】
上述した実施形態では、始業時情報、作業時情報、終業時情報は確認端末10に入力され、管理装置30に送信されることで管理装置30が取得するが、これに限られない。始業時情報、作業時情報、終業時情報の一部はセンサなどにより自動に取得され、管理装置30に送信されてもよい。例えば、食品の温度や冷蔵庫冷凍庫の温度などの温度情報は、温度センサにより測定され、管理装置30に送信されてもよい。
【符号の説明】
【0059】
10 確認端末、11 通信部、12 操作部、13 出力部、14 画像入力部、15 記憶部、16 制御部、20 監視端末、21 通信部、22 操作部、23 出力部、24 記憶部、25 制御部、30 管理装置、31 通信部、32 記憶部、321 確認者識別情報記憶部、322 確認者回答情報記憶部、323 正常情報記憶部、324 異常情報記憶部、33 制御部、331 確認者識別情報取得部、332 確認者識別情報判定部、333 始業時情報取得部、334 作業時情報取得部、335 終業時情報取得部、336 異常検知部、337 監視端末制御部
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