IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 住友セメントシステム開発株式会社の特許一覧

特開2024-167616帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム
<>
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図1
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図2
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図3
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図4
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図5
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図6
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図7
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図8
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図9
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図10
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図11
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図12
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図13
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図14
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図15
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図16
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図17
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図18
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図19
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図20
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図21
  • 特開-帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム 図22
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167616
(43)【公開日】2024-12-04
(54)【発明の名称】帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/20 20230101AFI20241127BHJP
【FI】
G06Q10/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023083817
(22)【出願日】2023-05-22
(71)【出願人】
【識別番号】500208276
【氏名又は名称】住友セメントシステム開発株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100196058
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 彰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100206999
【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 綾夏
(72)【発明者】
【氏名】利光 輝
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 文隆
(72)【発明者】
【氏名】大川 博正
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC15
(57)【要約】
【課題】提出先に応じた所定の書式の帳票を作成する場合に作業効率を向上させること。
【解決手段】帳票管理システムは、第1形式にしたがった配置で複数の第1領域を配置することを規定する第1帳票データを取得する第1帳票データ取得部と、第1帳票データに基づいて第1形式にしたがった配置で第1領域を配置した第1帳票を表示装置に表示させる表示部と、第1操作を受け付ける第1操作受付部と、第1操作に基づいて第1関連付け情報を生成する第1関連付け情報生成部とを備え、第1項目は第2形式にしたがった配置で表示装置に表示され、第1操作は表示部によって表示装置に表示された第1帳票の第1領域と表示部によって表示装置に表示された第1項目とを関連付ける操作であり、第1情報源データが有する第1項目の数は第1帳票データが有する第1領域の数よりも多い。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1形式にしたがった配置で複数の第1領域を配置することを規定する第1帳票データを取得する第1帳票データ取得部と、
前記第1帳票データ取得部が取得した前記第1帳票データに基づいて、前記第1形式にしたがった配置で前記第1領域を配置した第1帳票を表示装置に表示させる表示部と、
前記表示部によって前記表示装置に表示された前記第1帳票の前記第1領域と、情報を格納する複数の第1項目を有する第1情報源データの前記第1項目とを関連付ける第1操作を受け付ける第1操作受付部と、
前記第1操作受付部が受け付けた前記第1操作に基づいて、前記第1領域と前記第1項目とを関連付ける第1関連付け情報を生成する第1関連付け情報生成部と、
を備え、
前記第1項目は、第2形式にしたがった配置で前記表示装置に表示され、
前記第1操作は、前記表示部によって前記表示装置に表示された前記第1帳票の前記第1領域と、前記表示部によって前記表示装置に表示された前記第1項目とを関連付ける操作であり、
前記第1情報源データが有する前記第1項目の数は、前記第1帳票データが有する前記第1領域の数よりも多い
帳票管理システム。
【請求項2】
複数種類の前記第1帳票があり、
前記第1関連付け情報生成部は、前記第1帳票ごとに、前記第1関連付け情報を生成する、
請求項1に記載の帳票管理システム。
【請求項3】
前記第1帳票データは、前記第1領域のうち前記第1項目が関連付けられるべき前記第1領域を示す第1情報を含む、
請求項1に記載の帳票管理システム。
【請求項4】
前記表示部は、前記第1情報に基づいて、前記第1帳票において、前記第1項目が関連付けられるべき前記第1領域を他の領域とは異なる態様で前記表示装置に表示させる、
請求項3に記載の帳票管理システム。
【請求項5】
前記表示部は、前記第1情報に基づいて、前記第1帳票において、前記第1項目が関連付けられるべき前記第1領域のうち、前記第1項目が関連付けられている前記第1領域と、前記第1項目が関連付けられていない前記第1領域とを異なる態様で前記表示装置に表示させる、
請求項3に記載の帳票管理システム。
【請求項6】
前記第1関連付け情報は、前記第1領域のうちの少なくとも1つについて、前記第1領域に関連付けられた前記第1項目の情報に所定の演算を行った結果を前記第1領域に表示する規則を含む、
請求項1に記載の帳票管理システム。
【請求項7】
前記第1関連付け情報は、前記第1領域のうちの少なくとも1つについて、前記第1領域に関連付けられた複数の前記第1項目の情報に所定の演算を行った結果を前記第1領域に表示する規則を含む、
請求項6に記載の帳票管理システム。
【請求項8】
前記第1項目の情報を取得する情報取得部と、
前記第1関連付け情報に基づいて、前記情報取得部によって取得された前記情報を前記第1項目と関連付けられた前記第1領域に格納させることによって前記第1帳票を作成する第1帳票作成部と、
をさらに備える
請求項1に記載の帳票管理システム。
【請求項9】
前記第1帳票を作成する第2操作を受け付ける第1帳票作成操作受付部をさらに備え、
前記第1帳票作成部は、前記第1帳票作成操作受付部が前記第2操作を受け付けると、前記第1帳票を作成する、
請求項8に記載の帳票管理システム。
【請求項10】
前記第1帳票作成部は、前記第1領域に関連付けられた前記第1項目の少なくとも1つに情報が格納されていない場合、前記表示装置にエラーを表示させる、
請求項8に記載の帳票管理システム。
【請求項11】
前記第1情報源データは、前記第1帳票に関連する建物について取得された情報である取得情報を含む、
請求項8に記載の帳票管理システム。
【請求項12】
前記第1帳票作成部は、2以上の時刻においてそれぞれ取得された前記取得情報を含む前記第1帳票を作成する、
請求項11に記載の帳票管理システム。
【請求項13】
前記第1帳票作成部は、指定された期間における前記取得情報を含む前記第1帳票を作成する、
請求項11に記載の帳票管理システム。
【請求項14】
前記取得情報は、前記取得情報の取得に用いられる機器から第3形式にしたがって入力された情報を含む、
請求項11に記載の帳票管理システム。
【請求項15】
第1形式にしたがった配置で複数の第1領域を配置することを規定する第1帳票データを取得する第1帳票データ取得ステップと、
前記第1帳票データ取得ステップが取得した前記第1帳票データに基づいて、前記第1形式にしたがった配置で前記第1領域を配置した第1帳票を表示装置に表示させる表示ステップと、
前記表示ステップによって前記表示装置に表示された前記第1帳票の前記第1領域と、情報を格納する複数の第1項目を有する第1情報源データの前記第1項目とを関連付ける第1操作を受け付ける第1操作受付ステップと、
前記第1操作受付ステップが受け付けた前記第1操作に基づいて、前記第1領域と前記第1項目とを関連付ける第1関連付け情報を生成する第1関連付け情報生成ステップと、
を有し、
前記第1項目は、第2形式にしたがった配置で前記表示装置に表示され、
前記第1操作は、前記表示ステップによって前記表示装置に表示された前記第1帳票の前記第1領域と、前記表示ステップによって前記表示装置に表示された前記第1項目とを関連付ける操作であり、
前記第1情報源データが有する前記第1項目の数は、前記第1帳票データが有する前記第1領域の数よりも多い
帳票管理方法。
【請求項16】
コンピュータに、
第1形式にしたがった配置で複数の第1領域を配置することを規定する第1帳票データを取得する第1帳票データ取得ステップと、
前記第1帳票データ取得ステップが取得した前記第1帳票データに基づいて、前記第1形式にしたがった配置で前記第1領域を配置した第1帳票を表示装置に表示させる表示ステップと、
前記表示ステップによって前記表示装置に表示された前記第1帳票の前記第1領域と、情報を格納する複数の第1項目を有する第1情報源データの前記第1項目とを関連付ける第1操作を受け付ける第1操作受付ステップと、
前記第1操作受付ステップが受け付けた前記第1操作に基づいて、前記第1領域と前記第1項目とを関連付ける第1関連付け情報を生成する第1関連付け情報生成ステップと、
を実行させるためのプログラムであって、
前記第1項目は、第2形式にしたがった配置で前記表示装置に表示され、
前記第1操作は、前記表示ステップによって前記表示装置に表示された前記第1帳票の前記第1領域と、前記表示ステップによって前記表示装置に表示された前記第1項目とを関連付ける操作であり、
前記第1情報源データが有する前記第1項目の数は、前記第1帳票データが有する前記第1領域の数よりも多い、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
施設、または設備などの点検、または検針業務においては、点検、または検針の結果が記入された帳票を定期的に管理者に報告することが行われる。同じ内容の日報、または月報であっても提出先の管理者毎に求められる帳票の書式が異なっていることが多い。そのため、作成した日報、または月報の内容を管理者毎の書式の帳票に転記する必要があり作業効率が悪い。また、転記する場合、転記ミスにより間違った帳票が作成されてしまう場合がある。
【0003】
点検業務を支援する点検業務支援システムが知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載されるような点検業務支援システムでは、点検結果が端末装置に表示された入力画面から作業者によって入力され、入力された点検結果は管理サーバに送信される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-170216号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
提出先に応じた所定の書式の帳票を作成する場合に作業効率を向上させることが求められている。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、提出先に応じた所定の書式の帳票を作成する場合に作業効率を向上させることができる帳票管理システム、帳票管理方法、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、第1形式にしたがった配置で複数の第1領域を配置することを規定する第1帳票データを取得する第1帳票データ取得部と、前記第1帳票データ取得部が取得した前記第1帳票データに基づいて、前記第1形式にしたがった配置で前記第1領域を配置した第1帳票を表示装置に表示させる表示部と、前記表示部によって前記表示装置に表示された前記第1帳票の前記第1領域と、情報を格納する複数の第1項目を有する第1情報源データの前記第1項目とを関連付ける第1操作を受け付ける第1操作受付部と、前記第1操作受付部が受け付けた前記第1操作に基づいて、前記第1領域と前記第1項目とを関連付ける第1関連付け情報を生成する第1関連付け情報生成部と、を備え、前記第1項目は、第2形式にしたがった配置で前記表示装置に表示され、前記第1操作は、前記表示部によって前記表示装置に表示された前記第1帳票の前記第1領域と、前記表示部によって前記表示装置に表示された前記第1項目とを関連付ける操作であり、前記第1情報源データが有する前記第1項目の数は、前記第1帳票データが有する前記第1領域の数よりも多い帳票管理システムである。
【0008】
本発明の一態様は、第1形式にしたがった配置で複数の第1領域を配置することを規定する第1帳票データを取得する第1帳票データ取得ステップと、前記第1帳票データ取得ステップが取得した前記第1帳票データに基づいて、前記第1形式にしたがった配置で前記第1領域を配置した第1帳票を表示装置に表示させる表示ステップと、前記表示ステップによって前記表示装置に表示された前記第1帳票の前記第1領域と、情報を格納する複数の第1項目を有する第1情報源データの前記第1項目とを関連付ける第1操作を受け付ける第1操作受付ステップと、前記第1操作受付ステップが受け付けた前記第1操作に基づいて、前記第1領域と前記第1項目とを関連付ける第1関連付け情報を生成する第1関連付け情報生成ステップと、を有し、前記第1項目は、第2形式にしたがった配置で前記表示装置に表示され、前記第1操作は、前記表示ステップによって前記表示装置に表示された前記第1帳票の前記第1領域と、前記表示ステップによって前記表示装置に表示された前記第1項目とを関連付ける操作であり、前記第1情報源データが有する前記第1項目の数は、前記第1帳票データが有する前記第1領域の数よりも多い帳票管理方法である。
【0009】
本発明の一態様は、コンピュータに、第1形式にしたがった配置で複数の第1領域を配置することを規定する第1帳票データを取得する第1帳票データ取得ステップと、前記第1帳票データ取得ステップが取得した前記第1帳票データに基づいて、前記第1形式にしたがった配置で前記第1領域を配置した第1帳票を表示装置に表示させる表示ステップと、前記表示ステップによって前記表示装置に表示された前記第1帳票の前記第1領域と、情報を格納する複数の第1項目を有する第1情報源データの前記第1項目とを関連付ける第1操作を受け付ける第1操作受付ステップと、前記第1操作受付ステップが受け付けた前記第1操作に基づいて、前記第1領域と前記第1項目とを関連付ける第1関連付け情報を生成する第1関連付け情報生成ステップと、を実行させるためのプログラムであって、前記第1項目は、第2形式にしたがった配置で前記表示装置に表示され、前記第1操作は、前記表示ステップによって前記表示装置に表示された前記第1帳票の前記第1領域と、前記表示ステップによって前記表示装置に表示された前記第1項目とを関連付ける操作であり、前記第1情報源データが有する前記第1項目の数は、前記第1帳票データが有する前記第1領域の数よりも多い、プログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、提出先に応じた所定の書式の帳票を作成する場合に作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1の実施形態に係る帳票作成システム1の構成の一例を示す図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る第1項目情報入力画面の一例を示す図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係る第1帳票データに基づく第1帳票の一例を示す図である。
図4】本発明の第1の実施形態に係る第1操作を行うための画面の一例を示す図である。
図5】本発明の第1の実施形態に係る作業者端末装置4の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図6】本発明の第1の実施形態に係る帳票作成サーバ2の機能構成の一例を示す図である。
図7】本発明の第1の実施形態に係る管理者端末装置3の機能構成の一例を示す図である。
図8】本発明の第1の実施形態に係る作業者端末装置4の機能構成の一例を示す図である。
図9】本発明の第1の実施形態に係る帳票作成システム1における処理の流れの一例を示す図である。
図10】本発明の第2の実施形態に係る帳票作成システム1aの構成の一例を示す図である。
図11】本発明の第2の実施形態に係る帳票作成サーバ2aの機能構成の一例を示す図である。
図12】本発明の第2の実施形態に係る帳票作成システム1aにおける処理の流れの一例を示す図である。
図13】本発明の第3の実施形態に係る帳票作成システム1bの構成の一例を示す図である。
図14】本発明の第3の実施形態に係る第1項目情報入力画面の一例を示す図である。
図15】本発明の第3の実施形態に係る年間作業計画画面の一例を示す図である。
図16】本発明の第3の実施形態に係る月間作業計画画面の一例を示す図である。
図17】本発明の第3の実施形態に係る点検表画面の一例を示す図である。
図18】本発明の第3の実施形態に係る出力条件指定画面の一例を示す図である。
図19】本発明の第3の実施形態に係る日報出力帳票の一例を示す図である。
図20】本発明の第3の実施形態に係る帳票作成サーバ2bの機能構成の一例を示す図である。
図21】本発明の第3の実施形態に係る作業者端末装置4bの機能構成の一例を示す図である。
図22】本発明の第3の実施形態に係る帳票作成システム1bにおける処理の流れの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
[帳票作成システム1の構成]
図1は、本実施形態に係る帳票作成システム1の構成の一例を示す図である。帳票作成システム1は、帳票作成サーバ2と、管理者端末装置3と、作業者端末装置4とを備える。帳票作成システム1は、管理者U1が建物の所有者に提出する帳票を作業者U2が作成するためのシステムである。管理者U1は、例えば、建物管理会社の管理者である。作業者U2は、当該建物についての点検、または当該建物に備えられるメータの検針を行う建物管理会社の作業者である。作業者U2は、点検または検針の結果を帳票に記入し、当該帳票を管理者U1に報告する。管理者U1は、当該帳票を建物所有者へ提出する。
【0013】
帳票作成サーバ2、管理者端末装置3、及び作業者端末装置4は、ネットワークN1を介して通信を行う。ネットワークN1は、例えば、インターネット、または移動体通信網などである。
【0014】
帳票作成サーバ2は、一例として、クラウドサーバである。当該クラウドサーバは、仮想サーバとして実現されることが好適である。なお、帳票作成サーバ2は、クラウドサーバでなくてもよい。その場合、帳票作成サーバ2と管理者端末装置3同士、及び帳票作成サーバ2と作業者端末装置4同士はそれぞれ、インターネットを介さずに通信を行う。
【0015】
管理者端末装置3は、管理者U1によって使用される端末装置である。作業者端末装置4は、作業者U2によって使用される端末装置である。管理者端末装置3、及び作業者端末装置4はそれぞれ、パーソナルコンピュータ(Personal Computer:PC)、またはモバイル端末などである。モバイル端末とは、例えば、スマートフォン、またはタブレット端末である。
【0016】
作業者U2は、点検時に発見した不具合を第1項目情報として、作業者端末装置4に表示される第1項目情報入力画面に入力する。第1項目情報は、建物所有者に提出する第1帳票に記入される情報である。図2に第1項目情報入力画面の一例である不具合入力画面P1を示す。不具合入力画面P1は、点検時に発見した建物または設備の不具合を報告するための画面である。不具合入力画面P1は、建物または設備で不具合が発生した場合に、場所、症状、原因、及び処置などの各項目が第1項目情報として入力される。第1帳票に関連する建物について取得された第1項目情報を取得情報とも記載する。取得情報のうち、不具合を示す情報である不具合情報は、作業情報とも記載する。
【0017】
第1項目情報入力画面に入力された第1項目情報は、帳票作成サーバ2にアップロードされる。帳票作成サーバ2にアップロードされた第1項目情報は、第1情報源データが有する第1項目に格納される。ここで第1情報源データは、第1項目情報を格納する複数の第1項目を有するデータである。第1情報源データは、取得情報を含む。なお、図2に示す不具合入力画面P1は、作業者端末装置4がPCである場合に、作業者端末装置4の表示部(ディスプレイ)に表示される画面の一例である。
【0018】
建物所有者に提出する第1帳票は、所定の書式で作成する必要がある。第1帳票データは、当該書式を示す情報である。第1帳票データは、管理者U1によって管理者端末装置3を介して帳票作成サーバ2にアップロードされる。第1帳票データを、テンプレート、または雛形とも記載する。第1帳票データが帳票作成サーバ2にアップロードされることを、第1帳票データが帳票作成サーバ2にインポートされるとも記載する。
【0019】
図3に、第1帳票データに基づく第1帳票の一例である第1帳票P2を示す。第1帳票データは、例えば、所定の表計算ソフトで用いられるファイル形式のデータである。所定の表計算ソフトとは、例えば、Microsoft Office(登録商標)のExcel(登録商標)である。なお、所定の表計算ソフトは、Excel以外であってもよい。また、第1帳票データは、第1形式にしたがった配置で複数の第1領域を配置することを規定しさえすれば、所定の表計算ソフトで用いられるファイル形式のデータでなくてもよい。
【0020】
管理者U1によって、第1帳票P2の領域と、第1情報源データの項目とを関連付ける操作が行われる。当該操作を行うための画面は、管理者端末装置3の表示部(ディスプレイ)に表示される。図4に当該操作を行うための画面の一例である入力画面P3を示す。入力画面P3では、第1帳票P31と、不具合入力画面P32とが左右に隣り合って表示されている。
【0021】
第1領域は、第1帳票P31において、所定の形式である第1形式にしたがった配置で管理者端末装置3の表示部に表示される。第1項目は、不具合入力画面P32において、所定の形式である第2形式にしたがった配置で管理者端末装置3の表示部に表示される。第2形式は、不具合の入力を受け付けた日時、不具合の症状などの第1項目の第1項目情報入力画面における配置を指定する。第2形式は、帳票作成サーバ2において予め記憶されている。
【0022】
管理者U1は、管理者端末装置3の表示部に表示された入力画面において、第1帳票の第1領域と、第1項目情報入力画面の第1項目とを関連付ける。管理者U1は、例えば、マウスを操作して不具合入力画面P32の第1項目C2をクリックし、第1帳票P31の第1領域C1にドラッグアンドドロップすることによって、第1領域C1と第1項目C2とを関連付ける。
【0023】
関連付けの操作に基づいて、帳票作成サーバ2は、第1関連付け情報を生成する。第1関連付け情報は、第1帳票の第1領域と、第1情報源データの第1項目とを関連付ける情報である。第1関連付け情報は、例えば、第1領域を示すアドレスと、当該第1領域に関連づけられた第1項目を示すアドレスとの組によって示される。
【0024】
帳票作成サーバ2は、第1関連付け情報に基づいて、第1情報源データの第1項目に格納された第1項目情報を、当該第1項目に関連付けられた第1領域に格納することによって第1帳票を作成する。
【0025】
なお、図5には、作業者端末装置4がスマートフォンである場合に、作業者端末装置4の表示部(ディスプレイ)に表示される画面の一例として第1情報源データ画面P4を示す。
【0026】
[帳票作成サーバ2の機能構成]
図6は、本実施形態に係る帳票作成サーバ2の機能構成の一例を示す図である。帳票作成サーバ2は、制御部20と、記憶部21と、通信部22とを備える。
【0027】
制御部20は、各種の処理を実行する。制御部20は、第1帳票データ取得部200と、表示部201と、第1操作受付部202と、第1関連付け情報生成部203と、第1項目情報取得部204と、第1帳票作成操作受付部205と、第1帳票作成部206とを備える。これらの機能部はそれぞれ、例えばCPUがROM(Read Only Memory)から読み込んだプログラムをRAM(Random Access Memory)に展開して、当該プログラムに従って処理を実行することにより実現される。当該ROM、当該RAMは、記憶部21に含まれる。本実施形態では、これらの機能部は、一例として、複数のサーバに分散されて備えられる。なお、帳票作成サーバ2は、1台のサーバ、または1台のPCとして実現されてもよい。
【0028】
第1帳票データ取得部200は、第1帳票データT1を取得する。第1帳票データT1は、第1形式にしたがった配置で複数の第1領域を配置することを規定するデータである。
【0029】
表示部201は、第1帳票データ取得部200が取得した第1帳票データT1に基づいて、第1形式にしたがった配置で第1領域を配置した第1帳票を表示装置に表示させる。
【0030】
第1操作受付部202は、第1操作を受け付ける。第1操作は、表示部201によって管理者端末装置3の表示装置に表示された第1帳票の第1領域と、第1情報源データの第1項目とを関連付ける操作である。ここで第1情報源データが有する第1項目の数は、第1帳票データが有する第1領域の数よりも多い。したがって、当該操作では、第1情報源データが有する第1項目のなかかから、第1帳票データが有する第1領域に格納される第1項目が選択される。
【0031】
第1関連付け情報生成部203は、第1操作受付部202が受け付けた第1操作に基づいて第1関連付け情報A1を生成する。
【0032】
第1項目情報取得部204は、作業者端末装置4から第1項目情報を取得する。第1項目情報は、第1情報源データD1が有する第1項目に格納される。
【0033】
第1帳票作成操作受付部205は、作業者端末装置4から第2操作を受け付ける。第2操作は、第1帳票を作成する操作である。第2操作は、作業者U2によって行われる。
【0034】
第1帳票作成部206は、第1関連付け情報A1に基づいて、第1項目情報取得部204によって取得された第1項目情報を第1項目と関連付けられた第1帳票の第1領域に格納させることによって第1帳票を作成する。本実施形態では、第1帳票作成部206は、第1帳票作成操作受付部205が第2操作を受け付けると、第1帳票を作成する。
【0035】
記憶部21は、各種の情報を記憶する。記憶部21が記憶する情報には、第1帳票データT1、第1関連付け情報A1、及び第1情報源データD1が含まれる。記憶部21は、磁気ハードディスク装置、または半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。
【0036】
通信部22は、ネットワークN1を介して、各種の情報の送信及び受信を行う。通信部22によって、帳票作成サーバ2と管理者端末装置3との間の通信、及び帳票作成サーバ2と作業者端末装置4との間の通信がそれぞれ行われる。通信部22は、ネットワークN1を介して通信を行うためのハードウェアを含む。
【0037】
[管理者端末装置3の機能構成]
図7は、本実施形態に係る管理者端末装置3の機能構成の一例を示す図である。管理者端末装置3は、管理者端末制御部30と、管理者端末表示部31と、管理者端末操作部32と、管理者端末記憶部33と、管理者端末通信部34とを備える。
【0038】
管理者端末制御部30は、各種の処理を実行する。管理者端末制御部30が実行する各種の処理は、例えばCPUがROMから読み込んだプログラムをRAMに展開して、当該プログラムに従って処理を実行することにより実現される。当該ROM、当該RAMは、管理者端末記憶部33に含まれる。管理者端末制御部30は、第1帳票データ出力部300を備える。
第1帳票データ出力部300は、第1帳票データT1を帳票作成サーバ2に出力する。
【0039】
管理者端末表示部31は、各種の情報を表示する。管理者端末表示部31は、例えば、入力画面を表示する。管理者端末表示部31は、例えば、液晶ディスプレイ、または有機エレクトロルミネッセンス(EL:Electro-Luminescence)ディスプレイなどを含む。
【0040】
管理者端末操作部32は、管理者端末装置3のユーザである管理者U1から各種の操作を受け付ける。管理者端末操作部32は、例えば、マウス、キーボード、またはタッチパネルなどを含む。
【0041】
管理者端末記憶部33は、各種の情報を記憶する。記憶部21が記憶する情報には、第1帳票データT1が含まれる。管理者端末記憶部33は、磁気ハードディスク装置、または半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。
【0042】
管理者端末通信部34は、ネットワークN1を介して、各種の情報の送信及び受信を行う。管理者端末通信部34によって、管理者端末装置3と帳票作成サーバ2との間の通信が行われる。管理者端末通信部34は、ネットワークN1を介して通信を行うためのハードウェアを含む。
【0043】
[作業者端末装置4の機能構成]
図8は、本実施形態に係る作業者端末装置4の機能構成の一例を示す図である。作業者端末装置4は、作業者端末制御部40と、作業者端末表示部41と、作業者端末操作部42と、作業者端末記憶部43と、作業者端末通信部44とを備える。
【0044】
作業者端末制御部40は、各種の処理を実行する。作業者端末制御部40が実行する各種の処理は、例えばCPUがROMから読み込んだプログラムをRAMに展開して、当該プログラムに従って処理を実行することにより実現される。当該ROM、当該RAMは、作業者端末記憶部43に含まれる。
【0045】
作業者端末表示部41は、各種の情報を表示する。作業者端末表示部41は、例えば、第1項目情報入力画面を表示する。作業者端末表示部41は、例えば、液晶ディスプレイ、または有機ELディスプレイなどを含む。
【0046】
作業者端末操作部42は、作業者端末装置4のユーザである作業者U2から各種の操作を受け付ける。作業者端末操作部42は、例えば、マウス、キーボード、またはタッチパネルなどを含む。
【0047】
作業者端末記憶部43は、各種の情報を記憶する。作業者端末記憶部43は、磁気ハードディスク装置、または半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。
【0048】
作業者端末通信部44は、ネットワークN1を介して、各種の情報の送信及び受信を行う。作業者端末通信部44によって、作業者端末装置4と帳票作成サーバ2との間の通信が行われる。作業者端末通信部44は、ネットワークN1を介して通信を行うためのハードウェアを含む。
【0049】
[帳票作成システム1における処理]
次に図9を参照し、帳票作成システム1における処理の流れについて説明する。帳票作成システム1における処理には、第1関連付け情報生成処理と、第1項目情報入力処理と、第1帳票作成処理とが含まれる。第1関連付け情報生成処理と、第1項目情報入力処理と、第1帳票作成処理とがこの順に実行される。
【0050】
[第1関連付け情報生成処理]
第1関連付け情報生成処理は、第1関連付け情報を生成する処理である。
ステップS10:管理者端末制御部30は、帳票作成サーバ2に関連付け入力画面の表示を要求する。ここで管理者端末操作部32が管理者U1による関連付け入力画面を表示させる操作を受け付ける。管理者端末制御部30は、管理者端末操作部32が当該操作を受け付けると、管理者端末通信部34に関連付け入力画面表示要求を帳票作成サーバ2へ送信させる。
【0051】
ステップS20:帳票作成サーバ2に備えられる表示部201は、通信部22が関連付け入力画面表示要求を受信すると、関連付け入力画面を示す関連付け入力画面情報を管理者端末装置3に送信する。管理者端末制御部30は、帳票作成サーバ2から受信した関連付け入力画面情報に基づいて、管理者端末表示部31に関連付け入力画面を表示させる。
【0052】
なお、管理者端末表示部31に関連付け入力画面が表示された直後においては、第1帳票データT1は帳票作成サーバ2にアップロードされていない。これに応じて、表示された直後においては関連付け入力画面には、第1帳票と第1項目情報入力画面とのうち第1項目情報入力画面のみが表示される。関連付け入力画面において第1帳票を表示するための領域には、例えば、第1帳票のアップロードを促すテキスト、またはアイコンが表示されてもよい。
【0053】
ステップS30:管理者端末装置3に備えられる第1帳票データ出力部300は、第1帳票データT1を帳票作成サーバ2に出力する。ここで管理者端末操作部32が管理者U1による第1帳票データT1をアップロードさせる操作を受け付ける。第1帳票データ出力部300は、管理者端末操作部32が当該操作を受け付けると、管理者端末通信部34に第1帳票データT1を帳票作成サーバ2へ送信させる。
【0054】
ステップS40:帳票作成サーバ2の第1帳票データ取得部200は、第1帳票データT1を取得する。第1帳票データ取得部200は、取得した第1帳票データT1を記憶部21に記憶させる。また、表示部201は、記憶部21に記憶された第1帳票データT1に基づいて関連付け入力画面を更新する。ここで表示部201は、第1帳票データT1が示す第1帳票を通信部22に管理者端末装置3へ送信させる。管理者端末制御部30は、管理者端末表示部31に、帳票作成サーバ2から受信した第1帳票を関連付け入力画面内に表示させる。
【0055】
ステップS50:帳票作成サーバ2に備えられる第1操作受付部202は、第1帳票の第1領域と、第1情報源データの第1項目とを関連付ける第1操作を受け付ける。ここで管理者端末装置3に備えられる管理者端末操作部32は、管理者U1による第1操作を受け付ける。管理者端末操作部32が第1操作を受け付けると、管理者端末制御部30は第1操作の内容を示す情報を通信部22に管理者端末装置3へ送信させる。第1操作受付部202は、通信部22を介して第1操作を受け付ける。
【0056】
なお、関連付け入力画面において、表示された第1帳票の第1領域のうち第1項目が関連付けられるべき第1領域が第1操作の補助のために管理者U1に教えられてもよい。その場合、第1帳票データT1は、第1領域のうち第1項目が関連付けられるべき第1領域を示す第1情報を含む。表示部201は、当該第1情報に基づいて、第1帳票において、第1項目が関連付けられるべき第1領域を他の領域とは異なる態様で表示装置(本実施形態において、管理者端末表示部31)に表示させる。例えば、表示部201は、第1帳票において、第1項目が関連付けられるべき第1領域を他の領域とは異なる色で表示させる。表示部201は、当該第1項目が関連付けられるべき第1領域を枠で囲って表示させてもよい。
【0057】
また、表示部201は、第1情報に基づいて、第1帳票において、第1項目が関連付けられるべき第1領域のうち、第1項目が関連付けられている第1領域と、当該第1項目が関連付けられていない第1領域とを異なる態様で表示装置(本実施形態において、管理者端末表示部31)に表示させてもよい。
【0058】
ステップS60:第1関連付け情報生成部203は、第1操作受付部202が受け付けた第1操作に基づいて第1関連付け情報A1を生成する。第1関連付け情報生成部203は、生成した第1関連付け情報A1を記憶部21に記憶させる。
以上で、帳票作成システム1は第1関連付け情報生成処理を終了する。
【0059】
なお、図9では、第1帳票データT1が帳票作成サーバ2にアップロードされる前に、関連付け入力画面が管理者端末表示部31に表示される場合の一例について説明したが、これに限られない。第1帳票データT1が帳票作成サーバ2にアップロードされた後に、関連付け入力画面が管理者端末表示部31に表示されてもよい。
【0060】
[第1項目情報入力処理]
第1項目情報入力処理は、第1帳票を作成する処理である。
ステップS110:作業者端末制御部40は、帳票作成サーバ2に第1項目情報入力画面の表示を要求する。ここで作業者端末操作部42が作業者U2による第1項目情報入力画面を表示させる操作を受け付ける。作業者端末制御部40は、作業者端末操作部42が当該操作を受け付けると、作業者端末通信部44に第1項目情報入力画面表示要求を帳票作成サーバ2へ送信させる。
【0061】
ステップS120:帳票作成サーバ2に備えられる表示部201は、通信部22が第1項目情報入力画面表示要求を受信すると、第1項目情報入力画面を示す第1項目情報入力画面情報を作業者端末装置4に送信する。作業者端末制御部40は、帳票作成サーバ2から受信した第1項目情報入力画面情報に基づいて、作業者端末表示部41に第1項目情報入力画面を表示させる。
【0062】
ステップS130:作業者端末装置4に備えられる作業者端末操作部42は、作業者U2による第1項目情報を入力する操作を受け付ける。作業者端末制御部40は、入力された第1項目情報を、作業者端末通信部44に帳票作成サーバ2へ送信させる。第1項目情報取得部204は、作業者端末装置4から第1項目情報を取得する。
【0063】
ステップS140:第1項目情報取得部204は、取得した第1項目情報を第1情報源データD1が有する第1項目に格納する。
【0064】
ステップS130、およびステップS140は、ある1回の不具合対象について、第1項目情報が入力される度に繰り返される。なお、1回の不具合対応について全ての第1項目情報の入力が完了した後に、全ての第1項目情報がまとめて作業者端末装置4から帳票作成サーバ2に送信されてもよい。その場合、第1項目情報取得部204は、1回の不具合対応について取得した全ての第1項目情報を第1情報源データD1が有する第1項目にそれぞれ格納する。
以上で、帳票作成システム1は、第1項目情報入力処理を終了する。
【0065】
なお、第1帳票作成部206は、第1帳票作成操作受付部205が第2操作を受け付けると、第1帳票を作成する場合の一例について説明したが、これに限られない。第1帳票作成部206は、全ての第1項目にそれぞれ第1項目情報が格納されると、第1帳票を作成してもよい。
また、第1帳票作成部206は、所定の時期が到来し、かつ全ての第1項目にそれぞれ第1項目情報が格納されている場合に、第1帳票を作成してもよい。所定の時期とは、例えば、第1帳票を建物所有者へ提出することが決められた定期的な時期よりも所定の時間だけ以前の時期である。例えば、所定の時期とは、第1帳票を建物所有者へ1ヵ月毎に提出が決められている場合の提出日の1日前である。
【0066】
[第1帳票作成処理]
第1帳票作成処理は、第1帳票を取得する処理である。
ステップS210:作業者端末制御部40は、帳票作成サーバ2に第1帳票を要求する。ここで作業者端末操作部42は、作業者U2による第1帳票を要求するための操作を受け付ける。作業者端末制御部40は、作業者端末操作部42が当該操作を受け付けると、作業者端末通信部44に第1帳票要求を帳票作成サーバ2へ送信させる。
【0067】
ステップS220:第1帳票作成部206は、第1帳票を作成する。ここで第1帳票作成操作受付部205は、作業者端末装置4から受信した第1帳票要求を、第1帳票を作成する第2操作として受け付ける。第1帳票作成部206は、第1帳票作成操作受付部205が第2操作を受け付けると、第1帳票を作成する。ここで第1帳票作成部206は、第1関連付け情報A1に基づいて、第1項目情報取得部204によって取得された第1項目情報を第1項目と関連付けられた第1帳票の第1領域に格納させることによって第1帳票を作成する。第1帳票作成部206は、作成した第1帳票を記憶部21に記憶させる。
【0068】
なお、第1帳票作成部206は、第1領域に関連付けられた第1項目の少なくとも1つに情報が格納されていない場合、表示装置(本実施形態において、作業者端末表示部41)にエラーを表示させてもよい。
【0069】
ステップS230:第1帳票作成部206は、作成した第1帳票を作業者端末装置4に出力する。ここで第1帳票作成部206は、通信部22に第1帳票を作業者端末装置4へ送信させる。作業者端末制御部40は、作業者端末装置4から取得された第1帳票を作業者端末記憶部43に記憶させる。例えば、作業者U2は、取得された第1帳票を作業者端末表示部41に表示させることによって当該第1帳票の内容を確認する。
以上で、帳票作成システム1は、第1帳票作成処理を終了する。
【0070】
その後、作業者U2は、第1帳票を管理者U1に提出する。当該第1帳票は管理者U1によって建物所有者に提出される。なお、第1帳票が管理者U1によって建物所有者に提出される際、当該第1帳票は、印刷されて紙面として送付されてもよいし、電子データとしてメールなどに添付されて送信されてもよい。
【0071】
上述したように、第1関連付け情報生成処理と、第1項目情報入力処理と、第1帳票作成処理とがこの順に実行される。第1関連付け情報生成処理が実行され第1帳票データT1が生成されれば、以降は、生成された第1帳票データT1は、第1帳票の提出先の建物所有者が変わらなければ、複数回の不具合対応について第1帳票を作成するために共通して用いられる。
【0072】
なお、本実施形態においては、第1帳票の第1領域と、第1情報源データの第1項目とを関連付ける第1操作が、管理者U1によって管理者端末装置3を用いて行われる場合の一例について説明したが、これに限られない。第1操作は、帳票を作成する作業者U2によって作業者端末装置4を用いて行われてもよい。
【0073】
また、管理者U1と作業者U2とは同一の人物(ユーザ)であってもよい。その場合、管理者端末装置3と、作業者端末装置4とは一体の端末装置として、帳票作成システム1に備えられる。当該端末装置は、管理者端末装置3が有する機能と、作業者端末装置4が有する機能との両方を有する。
【0074】
(第2の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第2の実施形態について詳しく説明する。
上記第1の実施形態では、帳票作成システム1は、1つの帳票の提出先が1人の建物所有者であり1種類の形式である第1帳票データT1が必要とされる場合について説明をした。本実施形態では、1つの帳票の提出先について複数の提出先があり、提出先毎に異なる種類の形式である第1帳票データが必要とされる場合について説明をする。
本実施形態に係る帳票作成システムを帳票作成システム1aという。
なお、上述した第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付して、同一の構成及び動作についてはその説明を省略する場合がある。
【0075】
[帳票作成システム1aの構成]
図10は、本実施形態に係る帳票作成システム1aの構成の一例を示す図である。帳票作成システム1aは、帳票作成サーバ2aと、管理者端末装置3と、作業者端末装置4とを備える。帳票作成システム1aは、複数の建物所有者にそれぞれ提出する帳票を作業者U2が作成するためのシステムである。帳票作成システム1aでは、複数種類の第1帳票がある。当該複数種類の第1帳票間において、第1領域の数、及び第1領域に格納される第1項目の内容、並びに第1形式にしたがった配置のうち少なくとも1以上が互いに異なる。
【0076】
複数の建物所有者は、例えば、1人目は、建物の所有者(第1所有者と記載する)であり、2人目は、当該建物のプロパティマネジメント(Property Management:PM)会社の担当者(第2所有者と記載する)である。なお、複数の建物所有者は、区分所有などを想定し3人以上であってもよい。
【0077】
[帳票作成サーバ2aの機能構成]
図11は、本実施形態に係る帳票作成サーバ2aの機能構成の一例を示す図である。帳票作成サーバ2aは、制御部20aと、記憶部21と、通信部22とを備える。
【0078】
制御部20aは、第1帳票データ取得部200と、表示部201と、第1操作受付部202と、第1関連付け情報生成部203aと、第1項目情報取得部204と、第1帳票作成操作受付部205aと、第1帳票作成部206aとを備える。本実施形態に係る帳票作成サーバ2a(図11)と第1の実施形態に係る帳票作成サーバ2(図6)とを比較すると、第1関連付け情報生成部203a、第1帳票作成操作受付部205a、及び第1帳票作成部206aが異なる。ここで、他の構成要素(第1帳票データ取得部200、表示部201、第1操作受付部202、及び第1項目情報取得部204)が持つ機能は第1の実施形態と同じである。
【0079】
第1関連付け情報生成部203aは、第1帳票ごとに、第1関連付け情報を生成する。
【0080】
第1帳票作成操作受付部205aは、作業者端末装置4から第3操作を受け付ける。第3操作は、複数の第1帳票のなかから提出先に応じた1つの第1帳票を選択する操作と、上述した第1帳票を作成する第2操作とを含む。第1帳票を選択するとは、複数の第1関連付け情報A1のうち第1帳票に対応する第1関連付け情報A1を選択することである。第3操作は、作業者U2によって行われる。
【0081】
第1帳票作成部206aは、第1関連付け情報A1に基づいて、第1項目情報取得部204によって取得された第1項目情報を第1項目と関連付けられた第1帳票の第1領域に格納させることによって第1帳票を作成する。ここで第1帳票作成部206aが用いる第1関連付け情報A1は、複数の第1関連付け情報A1のうち選択された第1帳票に対応する第1関連付け情報A1である。
【0082】
記憶部21は、複数の第1帳票データT1、及び複数の第1関連付け情報A1を記憶する。記憶部21には、第1所有者帳票データT11、及び第2所有者帳票データT12が第1帳票データT1として記憶される。第1所有者帳票データT11、及び第2所有者帳票データT12は、管理者端末装置3からアップロードされた複数の第1帳票データである。
【0083】
また、記憶部21には、第1所有者第1関連付け情報A11、及び第2所有者第1関連付け情報A12が第1関連付け情報A1として記憶される。第1所有者第1関連付け情報A11は、第1管理者U11による関連付けの操作に基づいて、第1所有者帳票データT11によって第1領域の配置が規定された第1帳票の第1領域と、第1情報源データの第1項目とを関連付ける情報である。第2所有者第1関連付け情報A12は、第1管理者U11による関連付けの操作に基づいて、第2所有者帳票データT12によって第1領域の配置が規定された第1帳票の第1領域と、第1情報源データの第1項目とを関連付ける情報である。
【0084】
なお、本実施形態のように、1つの帳票の提出先について複数の提出先があり、提出先毎に異なる種類の形式である第1帳票データが必要とされる場合、当該異なる種類の形式である第1帳票データ相互間において、共通の第1項目情報と、共通でない第1項目情報とが含まれてよい。共通の第1項目情報とは、例えば、日付、建物または設備の名称などである。共通でない第1項目情報とは、例えば、場所、症状、原因、及び処置などの不具合情報について、複数の所有者に応じて報告することが求められている不具合情報と、報告することが求められていない不具合情報とが含まれている場合のそれらの不具合情報である。
【0085】
[帳票作成システム1aにおける処理]
次に図12を参照し、帳票作成システム1aにおける処理の流れについて説明する。図12では、複数の建物所有者のうち第1所有者に第1帳票が提出される場合の一例について説明するが、第2所有者に第1帳票が提出される場合も同様である。
【0086】
帳票作成システム1aにおける処理には、第1関連付け情報生成処理と、第1項目情報入力処理と、第1帳票作成処理とが含まれる。第1関連付け情報生成処理と、第1項目情報入力処理と、第1帳票作成処理とがこの順に実行される。帳票作成システム1aにおける処理と、帳票作成システム1における処理とを比較すると、第1帳票作成処理が異なる。
【0087】
帳票作成システム1aにおける第1帳票作成処理では、帳票作成システム1における第1帳票作成処理におけるステップS210、及びステップS220の代わりに、ステップS215、及びステップS225が実行される。なお、ステップS230の処理は、図9におけるステップS230の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0088】
ステップS215:第1帳票作成操作受付部205aは、作業者端末装置4から第1帳票を選択し作成する第3操作を受け付ける。ここで作業者端末装置4に備えられる作業者端末操作部42は、作業者U2による第3操作を受け付ける。作業者端末制御部40は、作業者端末操作部42が受け付けた第3操作を示す情報を、第1帳票要求として作業者端末通信部44に帳票作成サーバ2aへ送信させる。図12に示す例では、第3操作において、第1所有者に提出するための第1帳票が選択される。
【0089】
ステップS225:第1帳票作成部206aは、第3操作によって選択された第1帳票を作成する。ここで第1帳票作成部206aは、第1帳票作成操作受付部205aが第3操作を受け付けると、選択された第1所有者に提出するための第1帳票に対応する第1所有者第1関連付け情報A11に基づいて第1帳票を作成する。ここで第1帳票作成部206は、第1所有者第1関連付け情報A11に基づいて、第1項目情報取得部204によって取得された第1項目情報を第1項目と関連付けられた第1帳票の第1領域に格納させることによって第1帳票を作成する。第1帳票作成部206は、作成した第1帳票を記憶部21に記憶させる。
【0090】
本実施形態に係る帳票管理システム1aでは、同じ第1情報源データD1から複数の第1帳票を作成できるため、作業者の負荷を軽減できる。
【0091】
(第3の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第3の実施形態について詳しく説明する。
本実施形態では、指定された期間の点検または検針の結果が帳票に格納される場合について説明をする。点検または検針の結果を取得情報と記載する。
本実施形態に係る帳票作成システムを帳票作成システム1bという。
なお、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態と同一の構成については同一の符号を付して、同一の構成及び動作についてはその説明を省略する場合がある。
【0092】
[帳票作成システム1bの構成]
図13は、本実施形態に係る帳票作成システム1bの構成の一例を示す図である。帳票作成システム1bは、帳票作成サーバ2bと、管理者端末装置3と、作業者端末装置4bとを備える。帳票作成システム1bは、建物所有者に提出する帳票を作業者U4が作成するためのシステムである。
【0093】
作業者端末装置4bは、作業者U4によって使用される端末装置である。作業者端末装置4bは、例えば、スマートフォン、またはタブレット端末などのモバイル端末である。
【0094】
作業者U4は、検針の結果を第1項目情報として、作業者端末装置4bに表示される第1項目情報入力画面に入力する。図14に第1項目情報入力画面の一例である検針入力画面P5を示す。検針入力画面P5では、電気、または水道などのメータの検針の結果が入力され、使用量が算出される。本実施形態では、作業者端末装置4bは、メータの値を自動で読み取るための機能を備える。作業者端末装置4bに備えられるカメラによってメータの値を撮影することによって、メータの値は自動で読み取られる。
【0095】
帳票作成サーバ2bは、点検作業の予定を管理する機能を有する。作業者U4は、作業者端末装置4bから帳票作成サーバ2bにアクセスし、表示される画面に予定情報を入力する。予定情報は、点検の予定を示す情報である。図15に示す年間作業計画画面P6は、年間の点検の計画を入力するための画面である。図16に示す月間作業計画画面P7は、月間の点検の計画を入力するための画面である。年間作業計画画面P6、及び月間作業計画画面P7ではそれぞれ、点検対象の建物について、点検の内容と、点検を実施する月、または日などが表示されている。
【0096】
計画された点検作業は、点検表画面において点検結果が入力される。点検表画面は、第1項目情報入力画面の一例である。図17に点検表画面P8を示す。点検表画面P8では、点検の詳細な情報が入力される。当該情報は、予定情報として入力された点検に関連づけられる。
【0097】
点検の内容によって点検表画面P8に含まれる点検項目は異なる。そのため、点検の内容に応じた点検表がExcelなどの表計算ソフトを用いて作成される。作成された点検表は、作業者端末装置4bで入力できる形式に変換される。点検の現場で作業者U4によって作業者端末装置4bを用いて点検結果が入力される。
【0098】
指定された期間の点検または検針の結果(取得情報)が帳票に格納される。図18に、当該期間を指定するための画面である出力条件指定画面P9の一例を示す。出力条件指定画面P9は、項目R91、及び項目R92を含む。項目R91は、出力条件を示す。出力条件は、帳票に格納する取得情報の期間を指定する条件である。項目R92は、出力条件によって指定された期間に該当する取得情報のリストである。
【0099】
図19は、指定された期間の点検または検針の結果が格納された日報出力帳票P10の一例を示す図である。日報出力帳票P10は、領域R101、領域R102、及び領域R103を含む。領域R101には、指定された期間(一例として、1ヵ月間)における検針の結果が格納されている。つまり、領域R101には、指定された期間における1以上の取得情報の合計が格納されている。当該1以上の取得情報はそれぞれ、互いに異なる日付において取得された第1項目情報である。
【0100】
領域R102には、指定された期間(一例として、1日)における点検の結果が格納されている。領域R103には、指定された期間(一例として、1日)における不具合の対応結果が格納されている。領域R102、及び領域R103にはそれぞれ、指定された期間において取得された1以上の取得情報が格納されている。当該1以上の取得情報はそれぞれ、互いに異なる時刻において取得された第1項目情報である。
【0101】
[帳票作成サーバ2bの機能構成]
図20は、本実施形態に係る帳票作成サーバ2bの機能構成の一例を示す図である。帳票作成サーバ2bは、制御部20bと、記憶部21と、通信部22とを備える。
【0102】
制御部20bは、第1帳票データ取得部200と、表示部201bと、第1操作受付部202と、第1関連付け情報生成部203bと、第1項目情報取得部204と、第1帳票作成操作受付部205と、第1帳票作成部206bと、作業予定管理部207bと、第3形式データ取得部208bとを備える。本実施形態に係る帳票作成サーバ2b(図20)と第1の実施形態に係る帳票作成サーバ2(図6)とを比較すると、表示部201b、第1関連付け情報生成部203b、第1帳票作成部206b、作業予定管理部207b、及び第3形式データ取得部208bが異なる。ここで、他の構成要素(第1帳票データ取得部200、第1操作受付部202、第1項目情報取得部204、及び第1帳票作成操作受付部205)が持つ機能は第1の実施形態と同じである。
【0103】
表示部201bは、第3形式データ取得部208bが取得した第3形式データに基づいて第1項目情報入力画面を生成する。第1項目情報入力画面において、第1項目は第3形式データが示す第3形式にしたがって配置される。第3形式データは、Excelなどの表計算ソフトを用いて作成された点検の内容に応じた点検表のデータである。本実施形態では、取得情報は、当該取得情報の取得に用いられる機器(本実施形態において、作業者端末装置4b)から第3形式にしたがって入力された情報を含む。
【0104】
第1関連付け情報生成部203bは、第1操作受付部202が受け付けた第1操作に基づいて第1関連付け情報A1bを生成する。第1関連付け情報A1bは、第1帳票の第1領域と、2以上の時刻においてそれぞれ取得された取得情報とを関連付ける。2以上の時刻とは、例えば、最近に検針が行われた時刻と、過去に検針が行われた時刻である。
【0105】
また、第1関連付け情報A1bは、第1帳票の第1領域と、指定された期間における1以上の取得情報の合計とを関連付ける。指定された期間における1以上の取得情報の合計とは、例えば、1ヵ月間の電力使用量、上水使用量、またはガス使用量の合計である。
【0106】
ここで第1関連付け情報A1bは、第1帳票の第1領域のうちの少なくとも1つについて、当該第1領域に関連付けられた第1項目の情報に所定の演算を行った結果を当該第1領域に表示する規則を含む。また、第1関連付け情報A1は、第1帳票の第1領域のうちの少なくとも1つについて、当該第1領域に関連付けられた複数の第1項目の情報に所定の演算を行った結果を当該第1領域に表示する規則を含む。当該規則は、例えば、四則演算の規則、または文字結合の規則である。当該規則は、例えば、取得情報の指摘された期間についての合計、最新の取得情報と過去の取得情報との差分、または取得情報の前年同月比を算出するための四則演算の規則である。
【0107】
第1帳票作成部206bは、第1関連付け情報A1bに基づいて、2以上の時刻においてそれぞれ取得された取得情報を含む第1帳票を作成する。例えば、第1帳票作成部206bは、最新の検針結果とともに1以上の過去の検針結果を含む第1帳票を作成する。過去の検針結果とは、例えば、前日、前月、前年同月、または月別などの検針結果である。
【0108】
また、第1帳票作成部206bは、第1関連付け情報A1bに基づいて、指定された期間における取得情報を含む第1帳票を作成する。例えば、第1帳票作成部206bは、指定された月の点検または検針の結果を含む第1帳票を作成する。また、第1帳票作成部206bは、第1関連付け情報A1bに基づいて四則演算を行い、検針結果について当月と前月との差分、または前年同月比などを含む第1帳票を作成する。
【0109】
作業予定管理部207bは、点検作業の予定を管理する。作業予定管理部207bは、入力された予定に基づいて、当該予定を示す作業予定情報E1を生成する。
【0110】
第3形式データ取得部208bは、作業者端末装置4bから第3形式データを取得する。
【0111】
記憶部21は、複数の取得情報を含む第1情報源データD1bを記憶する。複数の取得情報は、異なる時刻において取得された取得情報である。図20では、複数の取得情報は、第i取得情報D1i(i=1、2、・・・、n:nは取得情報の数)として示されている。また、記憶部21は、作業予定情報E1を記憶する。
【0112】
[作業者端末装置4bの機能構成]
図21は、本実施形態に係る作業者端末装置4bの機能構成の一例を示す図である。作業者端末装置4bは、作業者端末制御部40と、作業者端末表示部41と、作業者端末操作部42と、作業者端末記憶部43と、作業者端末通信部44と、読取部45bと、第3形式データ出力部46bとを備える。
【0113】
本実施形態に係る作業者端末装置4b(図21)と第1の実施形態に係る作業者端末装置4(図8)とを比較すると、読取部45b、及び第3形式データ出力部46bが異なる。ここで、他の構成要素(作業者端末制御部40、作業者端末表示部41、作業者端末操作部42、作業者端末記憶部43、及び作業者端末通信部44)が持つ機能は第1の実施形態と同じである。
【0114】
読取部45bは、画像認識に基づいてメータの値を読み取る。読取部45bは、画像認識のためのプログラム、及びカメラを含む。
【0115】
第3形式データ出力部46bは、第3形式データを帳票作成サーバ2に出力する。
【0116】
[帳票作成システム1bにおける処理]
次に図22を参照し、帳票作成システム1bにおける処理の流れについて説明する。帳票作成システム1bにおける処理には、予定情報入力処理と、第1項目情報入力画面生成処理と、第1関連付け情報生成処理と、第1項目情報入力処理と、第1帳票作成処理とが含まれる。帳票作成システム1bにおける処理と、帳票作成システム1における処理とを比較すると、第1項目情報入力画面生成処理、及び予定情報入力処理が異なり、また第1関連付け情報生成処理、及び第1項目情報入力処理において異なる点がある。その他については、同様であるため説明を省略する。
【0117】
予定情報入力処理と、第1項目情報入力画面生成処理と、第1関連付け情報生成処理と、第1項目情報入力処理と、第1帳票作成処理とは、一例として、この順に実行される。したがって、図22に示すステップS310からステップS420までの各処理の後に、図9に示したようなステップS10からステップS220までの各処理が実行される。なお、予定情報入力処理と、第1項目情報入力画面生成処理とが実行される順は、第1項目情報入力画面生成処理、予定情報入力処理の順であってもよい。
【0118】
[予定情報入力処理]
予定情報入力処理は、予定情報を入力する処理である。
ステップS310:作業者端末装置4bに備えられる作業者端末制御部40は、帳票作成サーバ2bに予定情報入力画面の表示を要求する。ここで作業者端末操作部42が作業者U4による予定情報入力画面を表示させる操作を受け付ける。作業者端末制御部40は、作業者端末操作部42が当該操作を受け付けると、作業者端末通信部44に予定情報入力画面表示要求を帳票作成サーバ2bへ送信させる。
【0119】
ステップS320:帳票作成サーバ2bに備えられる表示部201bは、通信部22が予定情報入力画面表示要求を受信すると、予定情報入力画面を示す予定情報入力画面情報を作業者端末装置4bに送信する。作業者端末制御部40は、帳票作成サーバ2bから受信した予定情報入力画面情報に基づいて、作業者端末表示部41に予定情報入力画面を表示させる。
【0120】
ステップS330:作業者端末装置4bに備えられる作業者端末操作部42は、作業者U4による予定情報を入力する操作を受け付ける。作業者端末制御部40は、入力された予定情報を、作業者端末通信部44に帳票作成サーバ2bへ送信させる。作業予定管理部207bは、作業者端末装置4bから予定情報を取得する。
【0121】
ステップS340:作業予定管理部207bは、取得した予定情報を作業予定情報E1に格納する。
以上で、帳票作成システム1bは、予定情報入力処理を終了する。
【0122】
[第1項目情報入力画面生成処理]
第1項目情報入力画面生成処理は、第1項目情報入力画面を生成させる処理である。
ステップS410:作業者端末装置4bに備えられる第3形式データ出力部46bは、第3形式データを帳票作成サーバ2bに出力する。ここで作業者端末操作部42が作業者U4による第3形式データをアップロードさせる操作を受け付ける。第3形式データ出力部46bは、作業者端末操作部42が当該操作を受け付けると、作業者端末通信部44に第3形式データを帳票作成サーバ2bへ送信させる。
【0123】
ステップS420:表示部201bは、第3形式データ取得部208bが取得した第3形式データに基づいて第1項目情報入力画面を生成する。生成された第1項目情報入力画面は、第1項目情報入力処理におけるステップS120において作業者端末表示部41に表示される。
以上で、帳票作成システム1bは、第1項目情報入力画面生成処理を終了する。
【0124】
なお、第1項目情報入力画面生成処理において第1項目情報入力画面として生成される点検表は、予定情報入力処理において予定情報を入力する際に当該予定情報と予め関連付けられてもよい。その場合、点検時には、予定情報と関連づけられた点検表が作業者端末装置4bにダウンロードされ、作業者端末装置4bを用いて当該点検表に第1項目情報が入力された後、当該点検表が帳票作成サーバ2bにアップロードされる。
【0125】
帳票作成システム1bが行う第1関連付け情報生成処理では、ステップS50における第1帳票の第1領域と、第1情報源データの第1項目とを関連付ける第1操作において、第1帳票の第1領域と、2以上の時刻においてそれぞれ取得された取得情報とが関連付けられてよい。また、第1操作において、第1帳票の第1領域と、指定された期間における1以上の取得情報の合計とが関連付けられてよい。2以上の時刻、または指定された期間は、第1操作が行われる時期よりも過去の時刻または期間が指定されてもよいし、第1操作が行われる時期よりも未来の時刻または期間が指定されてもよい。
【0126】
管理者U1は、第1操作において、予定情報入力画面を管理者端末表示部31に表示させて、作業予定に基づいて第1帳票の第1領域と、第1情報源データの第1項目とを関連付けてもよい。作業予定情報E1として登録されている作業予定に対応する取得情報のなかから第1帳票の第1領域と関連付ける第1項目を選択してもよい。
【0127】
また、ステップS60において、第1関連付け情報生成部203bは、第1操作受付部202が受け付けた第1操作に基づいて第1関連付け情報A1bを生成する。
【0128】
本実施形態に係る帳票管理システム1bでは、指定された期間の取得情報は自動的に抽出されるため、取得情報を指定された期間ごと(月ごとなど)に集計して第1帳票を作成する必要がなく作業者の負担が軽減される。
【0129】
なお、上述した各実施形態では、第1情報源データは、第1帳票に関連する建物について取得された情報である取得情報を含む場合の一例について説明したが、これに限られない。第1情報源データは、建物について取得された情報を含んでいなくてもよい。例えば、第1帳票は伝票、または報告書であってもよい。その場合、第1情報源データは当該伝票、または報告書に記載すべき情報を含む。
【0130】
また、本実施形態に係る帳票作成サーバ2、2a、2bの構成から、第1帳票作成操作受付部205、205a、及び第1帳票作成部206、206a、206bは省略されてもよい。つまり、帳票を作成する機能は、帳票作成システムとは別体のシステムに設けられてもよい。その場合、帳票作成システムは、帳票管理システムと記載される。
【0131】
以上に説明したように、本実施形態に係る帳票管理システム(本実施形態において、帳票作成システム1、1a、1b)は、第1帳票データ取得部200と、表示部201、201bと、第1操作受付部202と、第1関連付け情報生成部203、203a、203bと、を備える。
第1帳票データ取得部200は、第1形式にしたがった配置で複数の第1領域を配置することを規定する第1帳票データT1を取得する。
表示部201、201bは、第1帳票データ取得部200が取得した第1帳票データT1に基づいて、第1形式にしたがった配置で第1領域を配置した第1帳票を表示装置(本実施形態において、管理者端末表示部31)に表示させる。
第1操作受付部202は、表示部201、201bによって表示装置(本実施形態において、管理者端末表示部31)に表示された第1帳票の第1領域と、情報を格納する複数の第1項目を有する第1情報源データD1の第1項目とを関連付ける第1操作を受け付ける。
第1関連付け情報生成部203、203a、203bは、第1操作受付部202が受け付けた第1操作に基づいて、第1領域と第1項目とを関連付ける第1関連付け情報A1を生成する。
第1項目は、第2形式にしたがった配置で表示装置(本実施形態において、管理者端末表示部31)に表示される。
第1操作は、表示部201、201bによって表示装置(本実施形態において、管理者端末表示部31)に表示された第1帳票の第1領域と、表示部201、201bによって表示装置(本実施形態において、管理者端末表示部31)に表示された第1項目とを関連付ける操作である。
第1情報源データD1が有する第1項目の数は、第1帳票データT1が有する第1領域の数よりも多い。
【0132】
この構成により、本実施形態に係る帳票管理システム(本実施形態において、帳票作成システム1、1a、1b)では、第1情報源データD1を第1帳票へ転記する必要がなくなりミスを軽減できるため、提出先に応じた所定の書式の帳票を作成する場合に、作業効率を向上させることができる。
【0133】
また、本実施形態に係る帳票管理システム(本実施形態において、帳票作成システム1、1a、1b)では、管理者U1によって指定される第1帳票データT1(Excelなど)が取得(インポート)され、当該第1帳票データT1に基づいて、第1帳票に格納する第1項目情報を設定することができるため、第1帳票の形式(書式)を変更する必要がなく、作業効率を向上させることができる。
【0134】
なお、上述した実施形態における帳票作成サーバ2、2a、2bの一部、例えば、第1帳票データ取得部200、表示部201、201b、第1操作受付部202、第1関連付け情報生成部203、203a、203b、第1項目情報取得部204、第1帳票作成操作受付部205、205a、第1帳票作成部206、206a、206b、作業予定管理部207b、第3形式データ取得部208bをコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、帳票作成サーバ2、2a、2bに内蔵されたコンピュータシステムであって、オペレーティングシステム(Operating system:OS)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
また、上述した実施形態における帳票作成サーバ2、2a、2bの一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。帳票作成サーバ2、2a、2bの各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【0135】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0136】
1、1a、1b…帳票作成システム(帳票管理システム)、200…第1帳票データ取得部、201、201b…表示部、202…第1操作受付部、203、203a、203b…第1関連付け情報生成部、T1…第1帳票データ、A1…第1関連付け情報、D1…第1情報源データ、31…管理者端末表示部(表示装置)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22