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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167638
(43)【公開日】2024-12-04
(54)【発明の名称】発光具
(51)【国際特許分類】
   F21L 4/00 20060101AFI20241127BHJP
   F21V 23/04 20060101ALI20241127BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20241127BHJP
   H05B 45/20 20200101ALI20241127BHJP
   H05B 47/17 20200101ALI20241127BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20241127BHJP
   F21Y 113/13 20160101ALN20241127BHJP
【FI】
F21L4/00 416
F21V23/04 130
F21V23/00 140
H05B45/20
H05B47/17
F21Y115:10
F21Y113:13
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023083848
(22)【出願日】2023-05-22
(71)【出願人】
【識別番号】000230630
【氏名又は名称】株式会社ルミカ
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【弁理士】
【氏名又は名称】森 太士
(72)【発明者】
【氏名】小池 明裕
(72)【発明者】
【氏名】野間 寛之
【テーマコード(参考)】
3K014
3K273
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014GA01
3K273PA05
3K273QA29
3K273RA05
3K273TA05
3K273TA21
3K273UA17
3K273UA22
(57)【要約】
【課題】発光部での発光色を記憶することができる発光具であって、誤った被操作部の操作によって意図しない記憶モードに移行しにくい発光具を提供することを目的とする。
【解決手段】把持部形成部9と、把持部形成部9に設けられ内部に設けられている発光体13によって複数色の色のうちの所定の色の光をする発光部形成部11とを備えて構成されている筐体3と、筐体3に設けられている被操作部5と、被操作部5で所定の第1の操作がされることで記憶モードに移行し、被操作部5で所定の第2の操作がされることで複数色の色のうちの所定の1色を選択し、被操作部5で所定の第3の操作がされることで、選択された色を記憶部17に記憶する制御部7とを有する発光具1である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
把持部形成部と、この把持部形成部に設けられ内部に設けられている発光体によって複数色の色のうちの所定の色の光をする発光部形成部とを備えて構成されている筐体と、
前記筐体に設けられている被操作部と、
前記被操作部で所定の第1の操作がされることで記憶モードに移行し、前記被操作部で所定の第2の操作がされることで複数色の色のうちの所定の1色を選択し、前記被操作部で所定の第3の操作がされることで、前記選択された色を記憶部に記憶する制御部と、
を有し、
前記被操作部が押しボタンスイッチと自己保持型の操作スイッチとを備えて構成されている第1の態様での前記第1の操作は、前記自己保持型の操作スイッチのツマミを第1の位置に位置させる操作であり、
前記被操作部が複数の押しボタンスイッチを備えて構成されている第2の態様での前記第1の操作は、前記複数の押しボタンスイッチのうちの少なくとも2つの押しボタンスイッチのボタン部を同時に長押しする操作であり、
前記被操作部が3つ以上の複数の押しボタンスイッチを備えて構成されている第3の態様での前記第1の操作は、前記3つ以上の複数の押しボタンスイッチのうちの少なくとも3つのボタン部を同時に短押しする操作である発光具。
【請求項2】
前記被操作部は3つの押しボタンスイッチを備えて構成されており、
前記3つの押しボタンスイッチのうちの1つの押しボタンスイッチが、前記把持部形成部の後側に設けられており、
前記3つの押しボタンスイッチのうちの残りの2つの押しボタンスイッチが、前記把持部形成部の前側に設けられている請求項1に記載の発光具。
【請求項3】
前記把持部形成部の前側に設けられている2つの押しボタンスイッチは、人の1本の指の指先で同時に押すことができる近接した位置に配置されている請求項2に記載の発光具。
【請求項4】
前記第1の態様での前記被操作部の自己保持型の操作スイッチは、1つだけ設けられており、
前記1つの自己保持型の操作スイッチが、前記把持部形成部の側部に設けられている請求項1に記載の発光具。
【請求項5】
前記把持部形成部には凹部が形成されており、
前記押しボタンスイッチのうちの少なくとも1つの押しボタンスイッチは、前記凹部内に設けられている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発光具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光具に係り、特に、発光する色を記憶することができるものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の色の中から所定の1色を選んでこの選ばれた色で発光部が発光するとともに、発光部での発光色を記憶することができる発光具が知られている(特許文献1参照)。従来の発光具は、所定の押しボタンを押すことで、発光部が発する色を記憶する記憶モード移行するようになっている。記憶モードになっている状態で、所定の押しボタンを押して記憶する色を選択し、この後、所定の押しボタンを押すことで、選択された色を記憶するようになっている。さらに、記憶した色で発光部を発光させることができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022―126657号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の発光具を含む発光具(発光色を記憶することができる発光具)では、押しボタンを誤って押してしまうことがある。すなわち、発光具に設けられている被操作部を誤って操作してしまうことで、意図しない記憶モードに移行してしまうことがある。意図しない記憶モードに移行してしまうと、発光具の使い勝手が悪くなってしまう。
【0005】
たとえば、コンサート会場で使用している最中に、意図しない記憶モードに移行してしまうことでしらけてしまったり、他の発光具の使用者に迷惑をかけたり、コンサート会場の雰囲気を壊してしまうことがある。
【0006】
本発明は、発光部での発光色を記憶することができる発光具であって、誤った被操作部の操作によって意図しない記憶モードに移行しにくい発光具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様に係る発光具は、把持部形成部とこの把持部形成部に設けられ内部に設けられている発光体によって複数色の色のうちの所定の色の光をする発光部形成部とを備えて構成されている筐体と、前記筐体に設けられている被操作部と、前記被操作部で所定の第1の操作がされることで記憶モードに移行し、前記被操作部で所定の第2の操作がされることで複数色の色のうちの所定の1色を選択し、前記被操作部で所定の第3の操作がされることで、前記選択された色を記憶部に記憶する制御部とを有し、前記被操作部が押しボタンスイッチと自己保持型の操作スイッチとを備えて構成されている第1の態様での前記第1の操作は、前記自己保持型の操作スイッチのツマミを第1の位置に位置させる操作であり、前記被操作部が複数の押しボタンスイッチを備えて構成されている第2の態様での前記第1の操作は、前記複数の押しボタンスイッチのうちの少なくとも2つの押しボタンスイッチのボタン部を同時に長押しする操作であり、前記被操作部が3つ以上の複数の押しボタンスイッチを備えて構成されている第3の態様での前記第1の操作は、前記3つ以上の複数の押しボタンスイッチのうちの少なくとも3つのボタン部を同時に短押しする操作である発光具である。
【0008】
また、本発明の態様に係る発光具では、前記被操作部が3つの押しボタンスイッチを備えて構成されており、前記3つの押しボタンスイッチのうちの1つの押しボタンスイッチが、前記把持部形成部の後側に設けられており、前記3つの押しボタンスイッチのうちの残りの2つの押しボタンスイッチが、前記把持部形成部の前側に設けられている。
【0009】
また、本発明の態様に係る発光具では、前記把持部形成部の前側に設けられている2つの押しボタンスイッチが、人の1本の指の指先で同時に押すことができる近接した位置に配置されている。
【0010】
また、本発明の態様に係る発光具では、前記第1の態様での前記被操作部の自己保持型の操作スイッチが、1つだけ設けられており、前記1つの自己保持型の操作スイッチが、前記把持部形成部の側部に設けられている。
【0011】
また、本発明の態様に係る発光具では、前記把持部形成部に凹部が形成されており、前記押しボタンスイッチのうちの少なくとも1つの押しボタンスイッチが、前記凹部内に設けられている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、発光部での発光色を記憶することができる発光具であって、誤った被操作部の操作によって意図しない記憶モードに移行しにくい発光具を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1の実施形態に係る発光具の斜視図である。
図2】(a)は本発明の第1の実施形態に係る発光具の正面図であり、(b)は本発明の第1の実施形態に係る発光具の側面図であり、(c)は本発明の第1の実施形態に係る発光具の背面図(裏面図)である。
図3】本発明の第1の実施形態に係る発光具の側面図であって、スライドスイッチの操作状態を示す図である。
図4】本発明の第1の実施形態に係る発光具の動作を示す図である。
図5】本発明の第1の実施形態に係る発光具の別の動作を示す図である。
図6】本発明の第2の実施形態に係る発光具の斜視図である。
図7】(a)は本発明の第2の実施形態に係る発光具の正面図であり、(b)は本発明の第2の実施形態に係る発光具の側面図であり、(c)は本発明の第2の実施形態に係る発光具の背面図である。
図8】本発明の第2の実施形態に係る発光具の動作を示す図である。
図9】本発明の第2の実施形態に係る発光具の別の動作を示す図である。
図10】本発明の第3の実施形態に係る発光具の斜視図である。
図11】(a)は本発明の第3の実施形態に係る発光具の正面図であり、(b)は本発明の第3の実施形態に係る発光具の側面図であり、(c)は本発明の第3の実施形態に係る発光具の背面図である。
図12】本発明の第3の実施形態に係る発光具の側面図であって、スライドスイッチの操作状態を示す図である。
図13】本発明の第3の実施形態に係る発光具の動作を示す図である。
図14】本発明の第3の実施形態に係る発光具の別の動作を示す図である。
図15】変形例に係る被操作部を示す図である。
図16】本発明の第2の実施形態に係る発光具でのメモリーモードに移行する場合のタイムチャートである。
図17】本発明の第3の実施形態に係る発光具でのメモリーモードに移行する場合のタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
〔第1の実施形態〕
本発明の第1の実施形態に係る発光具1は、たとえばコンサートホール等のイベント会場で観客が手に持って使用するものであり、図2で示すように、筐体3と被操作部5と制御部7とを備えて構成されている。
【0015】
ここで、説明の便宜のために、発光具1における所定の位置方向をX方向(左右方向)とし、X方向に対して直交する方向をY方向(前後方向)とし、X方向とY方向とに対して直交する方向をZ方向(長手方向)とする。
【0016】
筐体3は、把持部形成部9と、発光部形成部11とを備えて構成されている。把持部形成部9は、可視光を遮断する合成樹脂等の材料で構成されている。発光部形成部11は、可視光が透過する透明もしくは半透明な合成樹脂等の材料で構成されており、把持部形成部9の端(先端)からZ方向先端側に突出して把持部形成部9に一体的に設けられている。また、発光部形成部11は、筐体3の内部に設けられている発光体(たとえばLED)13によって、所定の色の光を発するようになっている。すなわち、発光部形成部11は、発光体13が発した所定の色の光が透過することで複数色の可視光のうちの所定の色の光をするようになっている。
【0017】
筐体3は、細長い棒状(たとえば、細長い円柱状)に形成されており、把持部形成部9は、筐体3の長手方向(Z方向)の一方の端側(基端側)に位置しており、発光部形成部11は、筐体3の長手方向の他方の端側(先端側)に位置している。長手方向での発光部形成部11の寸法の値は、長手方向での把持部形成部9の寸法の値よりも大きくなっている。
【0018】
被操作部5は、筐体3(たとえば把持部形成部9)に設けられている。制御部7は、筐体3内に設けられており、CPU15と記憶部(メモリ)17とを備えて構成されている。
【0019】
制御部7は、被操作部5での所定の第1の操作がされることで、色(発光部形成部11での発光色)をメモリに記憶するためのモードである記憶モード(メモリーモード)に移行する制御をするようになっている。
【0020】
制御部7は、メモリーモードの状態で、被操作部5での所定の第2の操作がされることで複数色の色のうちの所定の1色を選択する制御をするようになっている。この選択された色は、たとえば、発光部形成部11で発光される。また、制御部7は、所定の1色が選択されている状態で、被操作部5での所定の第3の操作がされることで、選択された色を記憶部17に記憶する制御をするようになっている。
【0021】
第1の実施形態に係る発光具1では、被操作部5が、第1の態様(図1図5で示す態様)で設けられている。第1の態様では、被操作部5が複数の押しボタンスイッチ19と1つの自己保持型の操作スイッチ21とを備えて構成されている。
【0022】
押しボタンスイッチ19は、ボタン部23を押しているときだけたとえばオンになるモーメンタリ動作をする自己復帰型のスイッチである。自己保持型の操作スイッチ21として、たとえば、スライドスイッチが採用されている。なお、自己保持型の操作スイッチ21として、トグルスイッチもしくは自己保持型の押しボタンスイッチ等のスイッチを採用してもよい。
【0023】
被操作部5が第1の態様で設けられている場合の第1の操作は、自己保持型の操作スイッチ21のツマミ25を第1の位置(メモリーモードの位置)に位置(図3(b)参照)させる操作である。
【0024】
第1の態様での第2の操作は、複数の押しボタンスイッチ19のうちの1つの押しボタンスイッチ19のボタン部23を押す操作(たとえば短押しする操作)である。第1の態様での第3の操作は、自己保持型の操作スイッチ21のツマミ25を第2の位置(電源をオフする位置;図3(c)参照)に位置させる操作である。
【0025】
なお、自己保持型の操作スイッチ21では、ツマミ25を第3の位置(図3(a)参照)に位置させることもできる。自己保持型の操作スイッチ21のツマミ25を第3の位置に位置させることで、発光具1の電源がオンするようになっている。
【0026】
ここで、押しボタンスイッチ19のボタン部23の短押しと長押しとについて説明しておく。0.1秒から1秒のうちのいずれかの時間(たとえば、0.3秒程度)だけ、押しボタンスイッチ19のボタン部23が押され続けることで、短押しとなる。また、1.5秒から3.0秒のうちのいずれかの時間(たとえば、2.0秒程度)だけ、押しボタンスイッチ19のボタン部23が押され続けることで、長押しとなる。
【0027】
なお、上記0.1秒から1秒、1.5秒から3.0秒の値を適宜変更してもよい。ただし、短押しにおける最長押し時間(たとえば1秒)が、長押しにおける最短押し時間(たとえば1.5秒)よりも短いことを条件とする。なお、発光具1では、押しボタンスイッチ19は、短押しのみ検出するようになっており、長押しは検出しないようになっている。
【0028】
上述したように、自己保持型の操作スイッチ21は、1つだけ設けられており、1つの自己保持型の操作スイッチ21は、把持部形成部9の側部(たとえば右側の部位)に設けられている。
【0029】
発光具1についてさらに詳しく説明すると、押しボタンスイッチ19として、たとえば、3つの押しボタンスイッチ19(19A、19B、19C)が設けられている。押しボタンスイッチ19A、19Bは、前後方向(Y方向)では、把持部形成部9の前側(表側)に設けられている。
【0030】
また、押しボタンスイッチ19A、19Bは、長手方向(Z方向)では、発光部形成部11側に設けられている。さらに、押しボタンスイッチ19A、19Bは、中心面(発光具1の中心を含みY方向に対して直交する平面)に対して左右対称になって設けられている。押しボタンスイッチ19A、19Bは、左右方向(X方向)で互いが僅かに離れている。
【0031】
押しボタンスイッチ19Cは、前後方向(Y方向)では、把持部形成部9の後側(裏側)に設けられている。また、押しボタンスイッチ19Cは、長手方向(Z方向)では、発光部形成部11側に設けられている。さらに、押しボタンスイッチ19Cは、X方向では発光具1の中央に設けられている。
【0032】
自己保持型の操作スイッチ21は、長手方向(Z方向)では、発光部形成部11側に設けられている。また、自己保持型の操作スイッチ21は、図2(b)で示すように、X方向で見ると、Y方向で発光具1の中央に配置されている。
【0033】
自己保持型の操作スイッチ21のツマミ25は、Z方向で移動するようになっている。ツマミ25が図3(c)で示すように、最も基端側に位置することで、発光具1の電源がオフするようになっている。ツマミ25が図3(a)で示すように、最も先端側に位置することで、発光具1の電源がオンするようになっている。ツマミ25が図3(b)で示すように、中間位置に位置することで、発光具1がメモリーモードに移行するようになっている。
【0034】
第1の態様での第1の操作では、上述したように、ツマミ25を図3(b)で示すように中間位置に位置させる。
【0035】
第1の態様での第2の操作は、上述したように、押しボタンスイッチ19A、19Bのいずれか短押しすることでなされる。押しボタンスイッチ19Aを複数回短押しすることで、発光部形成部11で発光する色が、たとえば、赤色、橙色、黄色、黄緑色、緑色、青緑色、青色、紫色、赤色・・・という順序で変わっていくようになっている。押しボタンスイッチ19Bを複数回短押しすることで、赤色、紫色、青色、青緑色、・・・という逆の順序で変わっていくようになっている。
【0036】
なお、上記説明では、第2の操作がされたときに、発光部形成部11が発光するようになっている。ここで、発光部形成部11を発光させることに代えてもしくは加えて、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23、押しボタンスイッチ19Bのボタン部23、押しボタンスイッチ19Cのボタン部23の少なくともいずれかを発光させるよう構成してもよい。押しボタンスイッチ19のボタン部23の発光も、LED等の発光体(発光体13もしくは発光体13とは別の発光体)でなされるようになっている。
【0037】
第1の態様での第3の操作は、上述したように、自己保持型の操作スイッチ21のツマミ25を、図3(c)で示すように最も基端側に位置させて発光具1の電源がオフする操作でなされるようになっている。なお、図2(a)に参照符号27で示すものは、電池等の電源である。
【0038】
次に、発光具1の動作について説明する。
【0039】
まず、発光具1の通常の動作について説明する。自己保持型の操作スイッチ21のツマミ25を図3(a)で示す位置にして発光具1の電源をオンする。これにより、発光部形成部11が所定の色で発光する。続いて、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23もしくは押しボタンスイッチ19Bのボタン部23を押すことにより(たとえば短押しすることにより)、発光部形成部11の発光色が変わる。
【0040】
次に、発光具1のメモリーモードでの動作について図4を参照しつつ説明する。まず、自己保持型の操作スイッチ21のツマミ25を図3(a)で示す位置にして発光具1の電源をオンする。続いて、自己保持型の操作スイッチ21のツマミ25を図3(b)で示す位置にしてメモリーモードにする(S1)。
【0041】
なお、発光具1では、電源オフの状態からいきなりメモリーモードには入れないようになっている。すなわち、発光具1の電源をオンにした後に、メモリーモードにしたときに、カラー登録を始めることが出来る。さらに説明すると、発光具1では、電源オンを経由せずに、いきなりメモリーモードに入った場合、メモリーモードは発動しないようになっている。これにより、発光部形成部11が所定の色で発光している状態で、メモリーモードに入れるようになっている。後述する発光具1a、1bも同様に、電源オフの状態からいきなりメモリーモードには入れないようになっている。さらに、発光具1における操作スイッチ21のツマミ25が、図3(a)で示す位置にあるときメモリーモードになり、図3(b)で示す位置にあるときに電源オンになり、図3(b)で示す位置にあるときに電源オフになるようにしてもよい。
【0042】
続いて、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23もしくは押しボタンスイッチ19Bのボタン部23を押すことにより(たとえば短押しすることにより)、記憶する色を選ぶ(S3)。続いて、自己保持型の操作スイッチ21のツマミ25を図3(a)で示す位置にして発光具1の電源をオンするか、もしくは、ツマミ25を図3(c)で示す位置にして発光具1の電源をオフする(S5)。これにより、選択された色が、メモリ17に記憶される。
【0043】
メモリ17に記憶された色を呼び出しは、発光具1の電源をオンしてから、押しボタンスイッチ19Cのボタン部23を押すことで(たとえば短押しすることで)なされる。押しボタンスイッチ19Cのボタン部23が押されると、メモリ17に記憶された色で、発光部形成部11が発光する。
【0044】
ところで、発光具1が複数の色を記憶することができるようになっていてもよい。この場合の動作について、図5を参照しつつ説明する。
【0045】
まず、自己保持型の操作スイッチ21のツマミ25を図3(a)で示す位置にして発光具1の電源をオンする。続いて、自己保持型の操作スイッチ21のツマミ25を図3(b)で示す位置にしてメモリーモードにする(S11)。
【0046】
続いて、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23もしくは押しボタンスイッチ19Bのボタン部23を押すことにより(たとえば短押しすることにより)、記憶する色を選ぶ(S13)。続いて、押しボタンスイッチ19Cを押して(たとえば短押して)選択された色をメモリ17に記憶(登録)する。なお、押しボタンスイッチ19Cを長押しして選択された色をメモリ17に記憶するようにしてもよい。
【0047】
続いて、ステップS17で別の色を記憶する場合には、ステップS13に戻る。ステップS17で別の色を記憶しない場合には、自己保持型の操作スイッチ21のツマミ25を図3(a)で示す位置にして発光具1の電源をオンする(S19)。もしくは、別の色を記憶しない場合には、ツマミ25を図3(c)で示す位置にして発光具1の電源をオフする(S19)。
【0048】
メモリ17に複数の色が記憶されており、これらの記憶された呼び出す場合には、発光具1の電源をオンしておき、押しボタンスイッチ19Cのボタン部23を押すことで(たとえば短押しすることで)なされる。押しボタンスイッチ19Cのボタン部23を押すたび、発光部形成部11での発光色が、たとえば、記憶した順に変わる。なお、押しボタンスイッチ19Cのボタン部23を1回押すだけで、発光部形成部11での発光色が、たとえば、記憶した順でもしくはランダムの順序で自動的に変わるようになっていてもよい。
【0049】
発光具1では、被操作部5として自己保持型の操作スイッチ21が設けられており、自己保持型の操作スイッチ21のツマミ25を第1の位置(メモリーモードの位置)に位置させることで、記憶モードに移行するように構成されている。
【0050】
これにより、誤った被操作部5の操作によって意図しない記憶モードに移行しにくくなっている。すなわち、発光具1での被操作部5の誤った操作では、自己保持型の操作スイッチ21のツマミ25を第1の位置にスライドするおそれは殆ど無いので、記憶モードに移行しにくくなっている。
【0051】
また、発光具1では、自己保持型の操作スイッチ21が、把持部形成部9の側部に設けられているので、発光具1の使用に際して邪魔にならない位置に自己保持型の操作スイッチ21が設けられていることになり、発光具1の使い勝手が良くなっている。
【0052】
〔第2の実施形態〕
本発明の第2の実施形態に係る発光具1aは、被操作部5が上述した第1の態様とは異なる第2の態様で構成されている点が、本発明の第1の実施形態に係る発光具1と異なり、その他の端は、発光具1とほぼ同様に構成されている。
【0053】
すなわち、本発明の第2の実施形態に係る発光具1aも、図7で示すように、筐体3と被操作部5と制御部7とを備えて構成されている。
【0054】
発光具1aの被操作部5が第2の態様(図6図9で示す態様)で構成されていることで、被操作部5が複数の押しボタンスイッチ19を備えて構成されている。発光具1aでの第1の操作は、複数の押しボタンスイッチ19のうちの少なくとも2つの押しボタンスイッチ19のボタン部25を同時に長押しする操作である。少なくとも2つの押しボタンスイッチ19なので、3つの押しボタンスイッチ19のボタン部25を同時に長押しする操作であってもよいし、4つ以上の押しボタンスイッチ19のボタン部25を同時に長押しする操作であってもよい。
【0055】
第2の態様での第2の操作は、発光具1の第1の態様での操作と同様に、複数の押しボタンスイッチ19のうちの1つの押しボタンスイッチ19のボタン部23を押す操作(たとえば短押しする操作)である。第2の態様での第3の操作は、複数の押しボタンスイッチ19のうちの少なくとも2つの押しボタンスイッチ19のボタン部23を長押しする操作である。
【0056】
発光具1aについてさらに詳しく説明すると、押しボタンスイッチ19として、発光具1と同様に、3つの押しボタンスイッチ19(19A、19B、19C)が設けられている。また、発光具1aには、自己保持型の操作スイッチ21は設けられていない。
【0057】
次に、発光具1aの動作について説明する。
【0058】
まず、発光具1aの通常の動作について説明する。押しボタンスイッチ19Aのボタン部23もしくは押しボタンスイッチ19Bのボタン部23を長押しして発光具1aの電源をオンする。これにより、発光部形成部11が所定の色で発光する。続いて、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23もしくは押しボタンスイッチ19Bのボタン部23を押すことにより(たとえば短押しすることにより)、発光部形成部11の発光色が変わる。
【0059】
次に、発光具1aのメモリーモードでの動作について図8を参照しつつ説明する。まず、発光具1aの電源がオンになっている状態で、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23と押しボタンスイッチ19Bのボタン部23とを同時に長押ししてメモリーモードにする(S21)。
【0060】
続いて、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23もしくは押しボタンスイッチ19Bのボタン部23を押すことにより(たとえば短押しすることにより)、記憶する色を選ぶ(S23)。続いて、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23と押しボタンスイッチ19Bのボタン部23とを同時に長押しして選択された色を、メモリ17に記憶し、メモリーモードを終える(S25)。
【0061】
ところで、発光具1aが、発光具1と同様に、複数の色を記憶することができるようになっていてもよい。この場合の動作について、図9を参照しつつ説明する。
【0062】
まず、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23もしくは押しボタンスイッチ19Bのボタン部23を長押しして発光具1aの電源をオンする。続いて、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23と押しボタンスイッチ19Bのボタン部23とを同時に長押ししてメモリーモードにする(S31)。
【0063】
続いて、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23もしくは押しボタンスイッチ19Bのボタン部23を押すことにより(たとえば短押しすることにより)、記憶する色を選ぶ(S33)。続いて、押しボタンスイッチ19Cを押して(たとえば短押して)選択された色をメモリ17に記憶(登録)する(S35)。
【0064】
続いて、ステップS37で別の色を記憶する場合には、ステップS33に戻り、別の色を記憶しない場合には、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23と押しボタンスイッチ19Bを同時に長押ししてメモリーモードを終える(S39)。
【0065】
なお、第2の実施形態に係る発光具1aにおいて、同時に長押しするときの2つの押しボタンスイッチ19を、押しボタンスイッチ19Aと押しボタンスイッチ19Cにしてもよい。これにより、押しボタンスイッチ19の誤操作によって記憶モードに以降してしまうことを防止しつつ、記憶モードへの移行がしやすくなる。
【0066】
発光具1aでは、被操作部5が押しボタンスイッチ19Aと押しボタンスイッチ19Bとの2つの押しボタンスイッチ19を備えて構成されている。そして、第2の態様での第1の操作が、2つの押しボタンスイッチ19A、19Bのボタン部23が同時に長押しされる操作になっている。
【0067】
発光具1aにおいて、記憶モードに移行する場合、2つの押しボタンスイッチ19のボタン部23のうちの、1つの押しボタンスイッチ19のボタン部23のみが押されている時間が、所定の時間よりも長い時間である場合がある。この場合、2つの押しボタンスイッチ19のボタン部23が同時に長押しされても、記憶モードに移行しないようになっている。上記所定の時間として、たとえば2つの押しボタンスイッチ19のボタン部23が同時に長押しされている時間を掲げる。
【0068】
さらに説明する。発光具1aにおいて、図16で示すように、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23が押されておらず、かつ、押しボタンスイッチ19Bのボタン部23が押されていない状態を想定する。この状態で、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23が押された時刻を第1の時刻t1とする。
【0069】
第1の時刻t1の到来後、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23が押され続けている状態で押しボタンスイッチ19Bのボタン部23が押された時刻を第2の時刻t2とする。第1の時刻t1から第2の時刻t2までの時間を第1の時間T1とする。
【0070】
第2の時刻t2の到来後、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23が押され続け、かつ、押しボタンスイッチ19Bのボタン部23が押され続けている状態を想定する。この状態で、押しボタンスイッチチ19Aのボタン部23の押しが止められた(押しが無くなりボタン部23が押されていない状態に復帰した)時刻を第3の時刻t3とする。第2の時刻t2から第3の時刻t3までの時間を第2の時間T2とする。なお、時刻t3が、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23の代わりに、押しボタンスイッチ19Bのボタン部23の押しが止められた時刻であってもよい。
【0071】
第3の時刻の到来後、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23のみが押され続け、もしくは、押しボタンスイッチ19Bのボタン部23のみが押され続けている状態を想定する。この状態で、押しボタンスイッチ19A(押しボタンスイッチ19B)のボタン部23の押しが止められる。これにより、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23および押しボタンスイッチ19Bのボタン部23の押しが停止された時刻を第4の時刻t4とする。第3の時刻t3から第4の時刻t4までの時間を第3の時間T3とする。
【0072】
第1の時間T1、第3の時間T3の少なくともいずれかの時間が、所定の時間よりも長い時間であるとする。すると、発光具1aの制御部7が、第2の時間T2が長押しの時間に相当する時間であっても、第2の時間T2の長押しを、第2の態様の第1の操作である長押しとはしない制御をするように構成されている。上記所定の時間として、たとえば、長押しの時間T2よりも長い時間、もしくは、長押しの時間T2の半分の時間よりも長い時間、もしくは、長押しの時間T2に所定の係数を掛けた時間よりも長い時間を掲げる。長押しの時間T2とは、記憶モードに移行するために2つの押しボタンスイッチの19のボタン部23が同時に長押しされた時間である。
【0073】
発光具1aでは、被操作部5として複数の押しボタンスイッチ19が設けられており、複数の押しボタンスイッチ19のうちの2つの押しボタンスイッチ19のボタン部23を同時に長押しすることで、記憶モードに移行するように構成されている。
【0074】
これにより、誤った被操作部5の操作によって意図しない記憶モードに移行しにくくなっている。すなわち、発光具1aでの被操作部5の誤った操作では、2つの押しボタンスイッチ19のボタン部23を同時に長押しするおそれがかなり少ないので、記憶モードに移行しにくくなっている。
【0075】
また、発光具1aでは、第1の時間T1、第3の時間T3の少なくともいずれかの時間が、所定の時間よりも長い時間であると、第2の時間T2の長押しを、第2の態様の第1の操作である長押しとはしないように構成されている。これにより、被操作部5での誤った操作により記憶モードへの移行を一層確実に阻止することができる。
【0076】
〔第3の実施形態〕
本発明の第3の実施形態に係る発光具1bは、被操作部5が上述した第1の態様とは異なる第3の態様で構成されている点が、本発明の第1の実施形態に係る発光具1と異なり、その他の端は、発光具1とほぼ同様に構成されている。
【0077】
すなわち、本発明の第3の実施形態に係る発光具1bも、図11で示すように、筐体3と被操作部5と制御部7とを備えて構成されている。
【0078】
発光具1bの被操作部5が第3の態様(図10図14で示す態様)で構成されていることで、被操作部5が3つ以上の複数の押しボタンスイッチ19を備えて構成されている。なお、第3の態様では1つの自己保持型の操作スイッチ21も設けられている。ただし、自己保持型の操作スイッチ21は、ツマミ25が、図12(a)で示す先端側の位置と図12(b)で示す基端側の位置の間で動き、先端側の位置もしくは基端側の位置の2つの位置で止まるようになっている。ツマミ25が先端側の位置にあるときに発光具1bの電源がオンし、ツマミ25が基端側の位置にあるときに発光具1bの電源がオフするようになっている。
【0079】
第3の態様での第1の操作は、3つ以上の複数の押しボタンスイッチ19のうちの少なくとも3つのボタン部23(4つ以上の押しボタンスイッチのボタン部でもよい。)を同時に短押しする操作である。第3の態様での第2の操作は、発光具1の場合と同様な3つ以上の複数の押しボタンスイッチ19のうちの1つの押しボタンスイッチ19のボタン部23を押す操作(たとえば短押しする操作)である。第3の態様での第3の操作は、3つ以上の複数の押しボタンスイッチ19のうちの少なくとも3つのボタン部23を同時に短押しする操作である。
【0080】
発光具1bでは、被操作部5が3つの押しボタンスイッチ19A、19B、19Cを備えて構成されている。押しボタンスイッチ19A、19B、19Cは、発光具1と同様に設けられている。
【0081】
第3の態様におけるにおける第2の操作は、第1の態様におけるにおける第2の操作と同じ操作になっている。第3の態様における第1の操作、第3の操作は、前側に設けられている2つの押しボタンスイッチ19Aのボタン部23と後側に設けられている1つの押しボタンスイッチ19Cのボタン部23とを同時に短押しする操作である。
【0082】
把持部形成部9の前側に設けられている2つの押しボタンスイッチ19A、19Bは、人の1本の指(たとえば親指;人指し指等の他の指でもよい)の指先(1本の指の第1関節の部位)で同時に押すことができる近接した位置に配置されている。さらに説明すると、人の1本の指の指先で前側に設けられている2つの押しボタンスイッチ19A、19Bのボタン部23を同時に押す場合には、人の1本の指の長手方向は概ねZ方向になっている。
【0083】
なお、2つの押しボタンスイッチ19A、19Bは、発光具1、1aでも、発光具1bと同様に配置されている。そして、人の1本の指で同時に押すことができるようになっている。なお、発光具1、1a、1bで、2つの押しボタンスイッチ19A、19Bのボタン部23が、人の1本の指の指先で同時に押せない程度、離れていてもよい。
【0084】
次に、発光具1bの動作について説明する。
【0085】
まず、発光具1aの通常の動作について説明する。自己保持型の操作スイッチ21のツマミ25を移動して、発光具1bの電源をオンする。これにより、発光部形成部11が所定の色で発光する。続いて、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23もしくは押しボタンスイッチ19Bのボタン部23を押すことにより(たとえば短押しすることにより)、発光部形成部11の発光色が変わる。
【0086】
次に、発光具1bのメモリーモードでの動作について図13を参照しつつ説明する。まず、発光具1bの電源がオンになっている状態で、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23と押しボタンスイッチ19Bのボタン部23と押しボタンスイッチ19Cのボタン部23とを同時に短押ししてメモリーモードにする(S41)。
【0087】
続いて、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23もしくは押しボタンスイッチ19Bのボタン部23を押すことにより(たとえば短押しすることにより)、記憶する色を選ぶ(S43)。続いて、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23と押しボタンスイッチ19Bのボタン部23と押しボタンスイッチ19Cのボタン部23とを同時に短押しして、選択された色を、メモリ17に記憶し、メモリーモードを終える(S45)。
【0088】
ところで、発光具1bでも、発光具1と同様に、複数の色を記憶することができるようになっていてもよい。この場合の動作について、図14を参照しつつ説明する。
【0089】
まず、自己保持型の操作スイッチ21のツマミ25を操作して発光具1bの電源をオンにする。続いて、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23と押しボタンスイッチ19Bのボタン部23と押しボタンスイッチ19Cのボタン部23とを同時に短押ししてメモリーモードにする(S51)。
【0090】
続いて、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23もしくは押しボタンスイッチ19Bのボタン部23を押すことにより(たとえば短押しすることにより)、記憶する色を選ぶ(S53)。続いて、押しボタンスイッチ19Cを押して(たとえば短押して)選択された色をメモリ17に記憶(登録)する(S55)。
【0091】
続いて、ステップS57で別の色を記憶する場合には、ステップS53に戻る。ステップS57で別の色を記憶しない場合には、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23と押しボタンスイッチ19Bのボタン部23と押しボタンスイッチ19Cのボタン部23とを同時に短押ししてメモリーモードを終える(S59)。
【0092】
発光具1bでは、被操作部5として複数の押しボタンスイッチ19が設けられており、複数の押しボタンスイッ19チのうちの3つの押しボタンスイッチ19のボタン部23を同時に短押しすることで、記憶モードに移行するように構成されている。
【0093】
これにより、誤った被操作部5の操作によって意図しない記憶モードに移行しにくくなっている。すなわち、発光具1bでの被操作部5の誤った操作では、3つの押しボタンスイッチ19のボタン部23を同時に短押しするおそれは、かなり少ないので、記憶モードに移行しにくくなっている。
【0094】
また、発光具1bでは、3つの押しボタンスイッチ19のうちの1つの押しボタンスイッチ19Cが、把持部形成部9の後側に設けられており、残りの2つの押しボタンスイッチ19A、19Bが、把持部形成部9の前側に設けられている。
【0095】
これにより、把持部形成部9の後側に設けられている1つの押しボタンスイッチ19Cと把持部形成部9の前側に設けられている2つの押しボタンスイッチ19A、19Bとを誤って同時に短押しするおそれは、きわめて低くなる。そして、記憶モードに移行しにくくなっている。
【0096】
また、発光具1bでは、把持部形成部9の前側に設けられている2つの押しボタンスイッチ19A、19Bが、人の1本の指の指先(1本の指の第1関節の部位)で同時に押すことができる近接した位置に配置されている。
【0097】
これにより、1本の指で把持部形成部9の後側に設けられている1つの押しボタンスイッチ19Cを短押し、他の1本の指で把持部形成部9の前側に設けられている2つの押しボタンスイッチ19A、19Bを短押しすることで、記憶モードに移行することができる。そして、押しボタンスイッチ19の誤操作によって記憶モードに以降してしまうことを防止しつつ、記憶モードへの移行がしやすくなっている。
【0098】
また、発光具1bでは、自己保持型の操作スイッチ21が、把持部形成部9の側部に設けられているので、発光具1bに使用に際して邪魔にならない位置に自己保持型の操作スイッチ21が設けられていることになり、発光具1bの使い勝手が良くなっている。
【0099】
また、発光具1bで記憶モードに移行しようとする場合、3つの押しボタンスイッチ19のボタン部23のうちの、1つもしくは2つの押しボタンスイッチ19のボタン部23が押されている時間が所定の時間よりも長い時間である場合がある。上記所定の時間として、3つの押しボタンスイッチ19のボタン部23が同時に短押しされた時間を掲げることができる。この場合、3つの押しボタンスイッチ19のボタン部23が同時に短押しされても、記憶モードに移行しないようになっている。
【0100】
詳しく説明する。発光具1bにおいて、図17で示すように、押しボタンスイッチ19A、押しボタンスイッチ19B、かつ、押しボタンスイッチ19Cのボタン部23が押されていない状態を想定する。この状態で、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23が押された時刻を第1の時刻t1とする。
【0101】
第1の時刻t1の到来後、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23が押され続けており押しボタンスイッチ19Bのボタン部23が押されていな状態を想定する。この状態で、押しボタンスイッチ19Bのボタン部23が押された時刻を第2の時刻t2とし、第1の時刻t1から第2の時刻までの時間を第1の時間T1とする。
【0102】
第2の時刻t2の到来後、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23が押され続けており押しボタンスイッチ19Bのボタン部23も押され続けている状態を想定する。この状態で、押しボタンスイッチ19Cのボタン部23が押された時刻を第3の時刻t3とし、第2の時刻t2から第3の時刻t3までの時間を第2の時間T2とする。
【0103】
第3の時刻t3の到来後、押しボタンスイッチ19A、押しボタンスイッチ19B、かつ、押しボタンスイッチ19Cのボタン部23が押され続けている状態を想定する。この状態で、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23、押しボタンスイッチ19Bのボタン部23、押しボタンスイッチ19Cのボタン部23のうちの1つの押しが止められた時刻を第4の時刻t4とする。たとえば、押しボタンスイッチ19Cのボタン部23が押されている状態ではなくなり、ボタン部23が押されていない状態に復帰した時刻を第4の時刻t4とする。第3の時刻t3から第4の時刻t4までの時間を第3の時間T3とする。
【0104】
第4の時刻t4の到来後、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23、押しボタンスイッチ19Bのボタン部23、押しボタンスイッチのボタン部のうち2つのボタン部23が押され続けられている状態を想定する。たとえば、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23と押しボタンスイッチ19Bのボタン部23とが押され続けられている状態を想定する。この状態で、押され続けている2つのボタン部23のうちの1つのボタン部23の押しが止められた時刻を第5の時刻t5とする。第4の時刻t4から第5の時刻t5までの時間を第4の時間T4とする。
【0105】
第5の時刻t5の到来後、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23、押しボタンスイッチの19Bのボタン部23、押しボタンスイッチ19Cのボタン部23のうちの1つのボタン部23が押され続けられている状態を想定する。たとえば、押しボタンスイッチ19Aのボタン部23が押され続けられている状態を想定する。この状態で、押され続けている1つのボタン部23の押しが止められた時刻を第6の時刻t6とする。第5の時刻t5から第6の時刻t6までの時間を第5の時間T5とする。
【0106】
発光具1bでは、第1の時間T1、第2の時間T2、第4の時間T4、第5の時間T5の少なくともいずれかの時間が、所定の時間よりも長い時間であることがある。このときに、制御部7が、第3の時間T3が長押しの時間に相当していても、第3の時間T3の長押しを、第3の態様の第1の操作である長押しとはしないように構成されている。これにより、被操作部5での誤った操作により記憶モードへの移行を一層確実に阻止することができる。上記所定の時間として、たとえば、短押しの時間T3よりも長い時間、もしくは、短押しの時間T3の半分の時間よりも長い時間、もしくは、短押しの時間T3に所定の係数を掛けた時間よりも長い時間を掲げる。短押しの時間T3とは、記憶モードに移行するために3つの押しボタンスイッチの19のボタン部23が同時に短押しされた時間である。
【0107】
ここで、発光具1、1a、1bの変形例について図15を参照しつつ説明する。
【0108】
変形例に係る発光具1、1a、1bでは、把持部形成部9に凹部29が形成されている。そして、押しボタンスイッチ19のうちの少なくとも1つの押しボタンスイッチ19は、凹部29内に設けられている。
【0109】
凹部29は、把持部形成部9の外面の所定の部位が、把持部形成部9の中央側に凹んでいることで形成されている。凹部29内に設けられている押しボタンスイッチ19は、このボタン部23が、当然のこととして凹部29内に配置されている。さらに、筐体3(把持部形成部9)をある物の平面に当接させる場合、上記平面に対する筐体3の姿勢がいかなる姿勢であっても、上記平面に凹部29内に設けられている押しボタンスイッチ19のボタン部23が当接しないようになっている。ただし、人の指先は、凹部29内に入れることができ、凹部29内に入った指先で凹部29内に設けられている押しボタンスイッチ19のボタン部23を押すことでできるようになっている。
【0110】
なお、人の指先が凹部29内に入らないように構成してもよい。そして、人の指先よりも細い物(たとえば筆記具)しか凹部29内に入らないようにし、上記細いもので凹部29内に設けられている押しボタンスイッチ19のボタン部23を押すことができるように構成してもよい。さらに、自己保持型の操作スイッチ21を凹部29内に設けてもよい。
【0111】
凹部29は、たとえば、把持部形成部9のZ方向基端の面に設けられているが、凹部29が、把持部形成部9の円柱状の側面の一部に設けられていてもよい。
【0112】
このように、押しボタンスイッチ19のうちの少なくとも1つの押しボタンスイッチ19が把持部形成部9の凹部29内に設けられていることで、被操作部5での誤操作がされにくくなっている。
【0113】
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0114】
1 発光具
3 筐体
5 被操作部
7 制御部
9 把持部形成部
11 発光部形成部
13 発光体
17 記憶部
19 押しボタンスイッチ
21 自己保持型の操作スイッチ
23 ボタン部
25 ツマミ
29 凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17