(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167658
(43)【公開日】2024-12-04
(54)【発明の名称】吸収性物品
(51)【国際特許分類】
A61F 13/475 20060101AFI20241127BHJP
A61F 13/494 20060101ALI20241127BHJP
【FI】
A61F13/475 111
A61F13/494 111
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023083883
(22)【出願日】2023-05-22
(71)【出願人】
【識別番号】000183462
【氏名又は名称】日本製紙クレシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】関 郁子
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200AA01
3B200AA03
3B200DA03
(57)【要約】
【課題】立体ギャザーを一部の固定された箇所以外の任意の場所に自由に取り付けられ、着用者の排泄状況に応じて漏れの発生しやすい箇所を補強できるため、効果的に漏れを防止できる吸収性物品を提供する。
【解決手段】液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置される吸収体と、を備える吸収性物品であって、液撥水性の立体ギャザーシートと弾性部材を含む第一立体ギャザーを備え、立体ギャザーシートの一方の幅方向端部付近に弾性部材が長手方向に伸長状態で接着され、立体ギャザーシートの他方の幅方向端部付近には長手方向に沿って貼着手段が備えられ、立体ギャザーシートにおける貼着手段を備えた側の幅方向端部付近の一部が、トップシートの肌当接面側に固定されている、吸収性物品を提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置される吸収体と、を備える吸収性物品であって、
液撥水性の立体ギャザーシートと弾性部材を含む第一立体ギャザーを備え、
前記立体ギャザーシートの一方の幅方向端部付近に前記弾性部材が長手方向に伸長状態で接着され、前記立体ギャザーシートの他方の幅方向端部付近には長手方向に沿って貼着手段が備えられ、
前記立体ギャザーシートにおける前記貼着手段を備えた側の幅方向端部付近の一部が、前記トップシートの肌当接面側に固定されていることを特徴とする、吸収性物品。
【請求項2】
前記立体ギャザーシートは、長手方向の寸法が300mm以上900mm以下であり、幅方向の寸法が20mm以上200mm以下であることを特徴とする、請求項1に吸収性物品。
【請求項3】
前記貼着手段が、メカニカルフックテープであることを特徴とする、請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記第一立体ギャザーとは別に、吸収性物品の全長に渡って伸長し、一方の幅方向端部付近が前記トップシートの肌当接面側に固定されている第二立体ギャザーを備えることを特徴とする、請求項1に記載の吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体ギャザーを備える吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、尿取りパッドや生理用ナプキン、紙おむつ等の様々なタイプの吸収性物品が販売されている。
【0003】
これらの吸収性物品は、構成部材として液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート、フラッフパルプや高吸収性ポリマーを含む吸収体を主に含むが、他に体液の横漏れを防止するために、主にトップシートの肌側に取り付けられ、弾性部材を含む立体ギャザーも主要な構成部材として含まれることが多い。
【0004】
立体ギャザーに特徴を有する吸収性物品の先行技術文献として、例えば特許文献1には、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これら両シート間に配置された吸収体と、吸収体の長手方向両側縁から外側へ延出するサイドフラップとを有する吸収性本体と、吸収性本体が接合され、着用時に着用者の腹から腰周りを囲んで吸収性本体を着用者にあてて保持する外装部材とからなり、外装部材の前身頃と後身頃の相対する両側縁部を接合してウエスト周り開口部と一対の脚周り開口部を形成し、前記各開口部に沿って伸縮弾性部材が配置されたパンツ型使いすておむつにおいて、吸収性本体は、サイドフラップがトップシート上に折り返され、サイドフラップの折り返された部分の側縁部には伸縮弾性部材が伸長状態で配置され、且つ、折り返された部分の長手方向両端部がトップシート上に接着固定されることにより、伸縮弾性部材の収縮によりサイドフラップの側縁部を自由縁とする立体ギャザーが形成されており、外装部材は、前身頃及び/又は後身頃において、おむつの腰周り方向に沿って複数本の伸縮弾性部材が配置されていることを特徴とするパンツ型使いすておむつが開示されている。
【0005】
更に特許文献1には、吸収性本体は、サイドフラップがトップシート上に折り返され、サイドフラップの折り返された部分の側縁部及び折り返し線部にはそれぞれ第1の伸縮弾性部材及び第2の伸縮弾性部材が伸長状態で配置され、且つ、折り返された部分の長手方向両端部がトップシート上に接着固定されると共に、折り返された部分の側縁部と折り返し線部との間において長手方向に沿って設けられた固定線によってトップシート上に接着固定され、更に吸収性本体は、その横幅よりも狭い幅に設けられた長手方向に沿う接着領域により外装部材に接着固定されることにより、第1の伸縮弾性部材の収縮によりサイドフラップの側縁部を自由縁とする第1の立体ギャザーと、第2の伸縮弾性部材の収縮により折り返し線部を自由縁とする第2の立体ギャザーとが形成されている実施形態も開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来の尿とりパッド等の吸収性物品に備えられた立体ギャザーは、吸収体の幅方向側端付近のトップシート上にホットメルト等で接着、固定されていることがほとんどであり、その場合は取り付け位置や長さ、高さを可変させることはできない。
【0008】
そのため、使用者の体勢や排泄状況によっては、十分に防漏効果を発揮することができず、吸収性物品の外側に体液が流出してしまうという課題があった。
【0009】
また、上記の特許文献1に記載された発明のように、立体ギャザーが片側に2枚ある二重立体ギャザーを備えた吸収性物品では、体液が多量に排泄された場合に、1枚のみの立体ギャザーよりは効果的に漏れを防止することができるが、外装部材に接着固定されているため、やはり取り付け位置や長さ、高さを可変させることはできない。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、立体ギャザーを一部の固定された箇所以外の任意の場所に自由に取り付けられ、着用者の排泄状況に応じて漏れの発生しやすい箇所を補強できるため、効果的に漏れを防止できる吸収性物品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
発明者は鋭意検討を行い、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置される吸収体と、を備える吸収性物品において、液撥水性の立体ギャザーシートと弾性部材を含む第一立体ギャザーを設け、立体ギャザーシートの一方の幅方向端部付近に弾性部材を長手方向に伸長状態で接着し、立体ギャザーシートの他方の幅方向端部付近に長手方向に沿って貼着手段を設け、立体ギャザーシートにおける貼着手段を備えた側の幅方向端部付近の一部を、トップシートの肌当接面側に固定することで、立体ギャザーを一部の固定された箇所以外の任意の場所に自由に取り付けられ、着用者の排泄状況に応じて漏れの発生しやすい箇所を補強できるため、効果的に漏れを防止できる吸収性物品とすることができ、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下のものを提供する。
【0012】
(1)本発明の第1の態様は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置される吸収体と、を備える吸収性物品であって、液撥水性の立体ギャザーシートと弾性部材を含む第一立体ギャザーを備え、前記立体ギャザーシートの一方の幅方向端部付近に前記弾性部材が長手方向に伸長状態で接着され、前記立体ギャザーシートの他方の幅方向端部付近には長手方向に沿って貼着手段が備えられ、前記立体ギャザーシートにおける前記貼着手段を備えた側の幅方向端部付近の一部が、前記トップシートの肌当接面側に固定されていることを特徴とする、吸収性物品である。
【0013】
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載の吸収性物品であって、前記立体ギャザーシートは、長手方向の寸法が300mm以上900mm以下であり、幅方向の寸法が20mm以上200mm以下であることを特徴とするものである。
【0014】
(3)本発明の第3の態様は、(1)に記載の吸収性物品であって、前記貼着手段が、メカニカルフックテープであることを特徴とするものである。
【0015】
(4)本発明の第4の態様は、(1)に記載の吸収性物品であって、前記第一立体ギャザーとは別に、吸収性物品の全長に渡って伸長し、一方の幅方向端部付近が前記トップシートの肌当接面側に固定されている第二立体ギャザーを備えることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、立体ギャザーを一部の固定された箇所以外の任意の場所に自由に取り付けられ、着用者の排泄状況に応じて漏れの発生しやすい箇所を補強できるため、効果的に漏れを防止できる吸収性物品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施形態に係る吸収性物品の外観を模式的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態に係る吸収性物品1について、図面を参照しつつ説明する。本明細書では次のように定義する。吸収性物品の着用とは、体液の吸収前、吸収時、及び吸収後を問わず、吸収性物品を身体に装着した状態をいう。長手方向は、吸収性物品を着用したときに着用者の前後にわたる方向であり、図中のY軸に平行な方向である。幅方向は長手方向に対して直交する方向であり、図中のX軸に平行な方向である。厚さ方向とは長手方向及び幅方向を含む一平面(例えば
図1に示す平面)に対して略垂直な方向である。
さらに、吸収性物品を身体に着用したときに、着用者の肌に当接するか又は該肌を臨む表面を肌当接面、着用者の衣類に接触するか又は該衣類を臨む表面を非肌当接面、とする。また、体液とは、尿、血液や軟便中の水分などの体内から体外に排出された液体をいう。
【0019】
<吸収性物品>
図1は、本発明の実施形態に係る吸収性物品1を模式的に示す平面図である。
本実施形態に係る吸収性物品1は、液透過性のトップシート10、液不透過性のバックシート20、並びにトップシート10及びバックシート20の間に配置される吸収体を有する吸収体30と、を備える。
【0020】
(トップシート)
トップシート10は、体液が吸収体30へと移動するような液透過性を備えた基材から形成されればよく、例えば、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布など公知の親水性不織布等を使用できる。また、トップシート10には、液透過性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工を施してもよい。これらのエンボス加工や穿孔加工を施すための方法としては、公知の方法を制限なく実施することができる。また、肌への刺激を低減させるため、トップシート10には、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。
強度及び加工性の点から、トップシート10の坪量は、10g/m2以上40g/m2以下であることが好ましく、15g/m2以上35g/m2以下であることがより好ましい。トップシート10の形状としては特に制限はないが、漏れがないように体液を吸収体30へと誘導するために必要とされる、吸収体30を覆う形状であればよい。
【0021】
(バックシート)
バックシート20は、吸収体30が保持する体液が漏れないような液不透過性の基材を特に限定なく使用できる。例えば、不織布、樹脂フィルム、これらの2種以上の積層体である複層シート等が挙げられる。不織布としては、製法が特に限定されることはなく、例えば、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンボンド不織布/メルトブローン不織布積層体、スパンボンド不織布/メルトブローン不織布/スパンボンド不織布積層体等が挙げられる。
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンとポリプロピレンとの積層体である複合シート等が挙げられる。また、着用時の蒸れを防止するために、バックシート20は、透湿性を有することが好ましい。透湿性を付与する方法としては、例えば、基材の樹脂フィルムにフィラーを配合することや、バックシート20に穿孔のためのエンボス加工を施すことが挙げられる。
バックシート20の坪量は特に限定されないが、10g/m2以上40g/m2以下であることが好ましく、15g/m2以上35g/m2以下であることがより好ましい。
【0022】
(吸収体)
本発明の実施形態に係る吸収体30は、例えば、吸収基材と、吸収基材に担持される吸収成分と、を含む。吸収基材としては、一般に生理用ナプキンやおむつ、尿パッド等の吸収性物品に含まれる吸収基材を特に限定なく使用でき、例えば、フラッフパルプ、親水性シート等が挙げられる。フラッフパルプとしては、例えば、木材パルプ、合成繊維や、合成樹脂繊維等の非木材パルプ等の綿状の解繊物等が挙げられる。親水性シートとしては、例えば、ティシュー、吸収紙、親水性不織布等が挙げられる。また、アセテートトウの開繊体を吸収基材として使用することもできる。
吸収成分としても公知のものを特に限定なく使用でき、例えば、高吸収性ポリマー(Super Absorbent Polymer;以下「SAP」ともいう)が挙げられる。高吸収性ポリマーとしては公知のものを使用でき、その中でも面積当たりの体液吸収量等の観点から、ポリアクリル酸塩が好ましく、ポリアクリル酸ナトリウムが更に好ましい。
【0023】
吸収体30は、例えば、上記の吸収基材及び吸収成分を用いて、単層又は複層のシート状に構成される。これらの中でも、木材パルプフラッフのような、フラッフパルプのウェブの親水性繊維マトリックスをSAP粒子と混合して形成したものが好ましい。また、SAP粒子の漏洩防止や吸収体30の形状を安定させるために、親水性のキャリアシートで吸収体30を包んでもよい。さらに、体液の拡散をコントロールすると共に、使用者の体型に応じて吸収体30が容易に変形するようになるため、吸収体30の表面にエンボス加工を施してもよい。
吸収体30中の高吸収性ポリマーの坪量は特に限定されないが、例えば100g/m2以上300g/m2以下の範囲である。
【0024】
(立体ギャザー)
図1に示すように、本実施形態の吸収性物品1は、トップシート10の肌当接面側に第一立体ギャザー40が設けられる。第一立体ギャザー40は、液撥水性の立体ギャザーシート41と弾性部材42を含むものである。
立体ギャザーシート41の材質は、液撥水性を有するものであれば特に限定されないが、SMS(スパンボンド、メルトブローン、スパンボンドの三層構造)不織布、スパンボンド不織布等の公知の液撥水性の不織布を使用することができる。また、強度及び加工性の点から、立体ギャザーシート41の坪量は、10g/m
2以上30g/m
2以下であることが好ましい。
【0025】
立体ギャザーシート41の各方向の寸法は特に限定されないが、長手方向の寸法が300mm以上900mm以下であることが好ましく、幅方向の寸法が20mm以上200mm以下であることが好ましい。
既存の尿とりパッド等の吸収性物品における立体ギャザーの長さは、基本的にパッドの長さと同一である。しかし、第一立体ギャザー40(立体ギャザーシート41)の各方向の寸法を上記の数値範囲内とすることで、吸収性物品1の長手方向の寸法より長い第一立体ギャザー40で吸収体30の全周を囲むように取り付けたり、テープ止め等のアウター(外装体)側へ延長するように取り付けることによって、横漏れと背中漏れ、腹漏れを同時にかつ、より効果的に防止したりすることも可能である。
【0026】
また、立体ギャザーシート41の一方の幅方向端部付近には、弾性部材42が長手方向に伸長状態で接着されている。
弾性部材42の材質は、既存の吸収性物品に用いられるものであれば特に限定されないが、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状又は帯状の天然ゴム等を使用することができる。
【0027】
さらに、立体ギャザーシート41の他方の幅方向端部付近には、長手方向に沿って貼着手段43が備えられている。
貼着手段43は、吸収性物品のトップシートが不織布であることが多いため、不織布に貼りつけることができる手段であれば特に限定されず、粘着剤や粘着テープ、メカニカルフックテープ等が挙げられるが、中でもメカニカルフックテープであることが好ましい。
【0028】
そのような構成である第一立体ギャザー40は、立体ギャザーシート41における貼着手段を備えた側の幅方向端部付近の一部が、トップシート10の肌当接面側に固定されている(すなわち、固定部44を備える)。
固定部44の箇所は特に限定されないが、
図1に示すように立体ギャザーシート41における中央部付近であることが好ましい。その場合は、立体ギャザーシート41における長手方向両端部は自由端部45として、貼着手段43を用いて吸収性物品1の任意の場所に貼り付けることができる。固定部44の長手方向の寸法は特に限定されないが、10mm以上800mm以下であることが好ましい。
【0029】
貼着手段43がメカニカルフックテープであることにより、不織布の表面であれば実施形態に係る吸収性物品1の任意の場所に貼り付けられるため、着用者の排泄状況に応じて漏れの発生し易い箇所を補強するように、自由端部45を吸収性物品1の任意の場所に貼着して、尿や大便の漏れを効果的に防止することができる。
それ以外にも、インナーとして尿とりパッドを使用する場合、尿とりパッドの立体ギャザーに自由端部45を貼り付けて幅を増やして高さを高くしたり、尿とりパッドの立体ギャザーに一定間隔を空けて自由端部45を貼り付けて二重構造の立体ギャザーにしたり、テープ止め等のアウター(外装体)側に自由端部45を取り付けたりすることもできる。
【0030】
このように、第一立体ギャザー40が貼着手段43を備えることにより、着用者の体形や排泄状況以外にも、インナーやアウターの使用状況に応じて、取り付け位置や長さ、高さ等を満足できるまで何度でも付け直して、調節することができる。
なお、貼着手段43の各方向の寸法は特に限定されないが、長手方向の寸法が100mm以上900mm以下であることが好ましく、幅方向の寸法が10mm以上30mm以下であることが好ましい。
【0031】
また、第一立体ギャザー40は、それぞれが略平行となるように吸収性物品1の肌当接面側に取り付けられているが、立体ギャザーシート41の四箇所の自由端部45をそれぞれ吸収性物品1の中央側に折り曲げて、第一立体ギャザー40が幅方向端部から長手方向の端部に渡って連続する(略楕円形を形成する)ように取り付けることもできる(図示しない)。
【0032】
さらに、本実施形態に係る吸収性物品1は、
図1に示すように、第一立体ギャザー40とは別に、吸収性物品1の全長に渡って伸長し、一方の幅方向端部付近がトップシート10の肌当接面側に固定されている、第二立体ギャザー50を備えていてもよい。第二立体ギャザー50の構成は特に限定されないが、例えば第一立体ギャザー40と同じ立体ギャザーシート及び弾性部材を備えていてもよい。
このような第二立体ギャザー50を備えることにより、上述した貼着手段43を第二立体ギャザー50に貼り着けることで、立体ギャザーそのものを高くするようにした吸収性物品1とすることができる。
【0033】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0034】
1 吸収性物品
10 トップシート
20 バックシート
30 吸収体
40、50 立体ギャザー
41 立体ギャザーシート
42 弾性部材
43 貼着手段
44 固定部
45 自由端部