IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

<>
  • -コネクタ装置 図1
  • -コネクタ装置 図2
  • -コネクタ装置 図3
  • -コネクタ装置 図4
  • -コネクタ装置 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167671
(43)【公開日】2024-12-04
(54)【発明の名称】コネクタ装置
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/639 20060101AFI20241127BHJP
【FI】
H01R13/639 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023083899
(22)【出願日】2023-05-22
(71)【出願人】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(71)【出願人】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】楊 興珂
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA03
5E021FA09
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB07
5E021FC36
5E021FC40
5E021HC09
5E021HC31
(57)【要約】
【課題】ロックアームの撓み方向における小型化を図る。
【解決手段】コネクタ装置は、フード部14とロックアーム19とを有する雄側ハウジング11と、端子本体部41と、端子本体部41よりも低背の形状であって端子本体部41から後方へ延出した低背部47とを有する雌端子金具40と、雌端子金具40を収容する端子収容室34が形成され、フード部14内に嵌合される雌側ハウジング31と、を備え、雌側ハウジング31の外面31Sには、外面31Sのうち低背部47を覆う部位を凹ませた形状のロック用凹部38が形成され、ロックアーム19のロック用突起21がロック用凹部38に嵌合することによって、雄側ハウジング11と雌側ハウジング31が嵌合状態にロックされる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フード部とロックアームとを有する雄側ハウジングと、
端子本体部と、前記端子本体部よりも低背の形状であって前記端子本体部から後方へ延出した低背部とを有する雌端子金具と、
前記雌端子金具を収容する端子収容室が形成され、前記フード部内に嵌合される雌側ハウジングと、を備え、
前記雌側ハウジングの外面には、前記外面のうち前記低背部を覆う部位を凹ませた形状のロック用凹部が形成され、
前記ロックアームのロック用突起が前記ロック用凹部に嵌合することによって、前記雄側ハウジングと前記雌側ハウジングが嵌合状態にロックされるコネクタ装置。
【請求項2】
前記ロックアームは、前記フード部を構成する板状部の厚さの範囲内に配置されたアーム本体部を有し、
前記ロック用突起が、前記アーム本体部から内面側へ突出している請求項1に記載のコネクタ装置。
【請求項3】
前記雌側ハウジングの外壁部は、前記低背部側へ突出するように屈曲して前記ロック用凹部を構成する屈曲部を有し、
前記屈曲部の前端部が、前記前後方向において前記端子本体部の後端部と前記ロック用突起との間に配置されている請求項1又は請求項2に記載のコネクタ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コネクタ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ロックアームを有する雌ハウジングと、フード部を有する雄ハウジングとを備えたコネクタが開示されている。雌ハウジングをフード部内に嵌合し、雄ハウジングの係止突起にロックアームの嵌合用ロックビークを係止させることによって、雌雄両ハウジングが嵌合状態にロックされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-032084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のコネクタは、ロックアームが、雌ハウジングの外面との間に撓み許容空間を空けて配置され、嵌合用ロックビークが、ロックアームの外面から雌側ハウジングとは反対側へ突出している。また、雄ハウジングの係止突起は、フード部の内面に形成されている。そのため、雌側ハウジングの外面とフード部の外面との間には、撓み許容空間と、ロックアームと、嵌合用ロックビークと係止突起との係止代と、フード部を構成する壁部とが積み重なるように配置される。そのため、ロックアームの撓み方向おいて、大型化するという問題がある。
【0005】
本開示のコネクタ装置は、上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ロックアームの撓み方向における小型化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のコネクタ装置は、
フード部とロックアームとを有する雄側ハウジングと、
端子本体部と、前記端子本体部よりも低背の形状であって前記端子本体部から後方へ延出した低背部とを有する雌端子金具と、
前記雌端子金具を収容する端子収容室が形成され、前記フード部内に嵌合される雌側ハウジングと、を備え、
前記雌側ハウジングの外面には、前記外面のうち前記低背部を覆う部位を凹ませた形状のロック用凹部が形成され、
前記ロックアームのロック用突起が前記ロック用凹部に嵌合することによって、前記雄側ハウジングと前記雌側ハウジングが嵌合状態にロックされる。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ロックアームの撓み方向における小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施例1の雄側コネクタと雌側コネクタが嵌合した状態をあらわす斜視図である。
図2図2は、雄側コネクタと雌側コネクタを離脱した状態をあらわす斜視図である。
図3図3は、雄側コネクタと雌側コネクタを嵌合した状態をあらわす側断面図である。
図4図4は、雌側コネクタの分解状態をあらわす斜視図である。
図5図5は、雌端子金具の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。下記の複数の形態例を、矛盾を生じない範囲で任意に組み合わせたものも、発明を実施するための形態に含まれる。
本開示のコネクタ装置は、
(1)フード部とロックアームとを有する雄側ハウジングと、端子本体部と、前記端子本体部よりも低背の形状であって前記端子本体部から後方へ延出した低背部とを有する雌端子金具と、前記雌端子金具を収容する端子収容室が形成され、前記フード部内に嵌合される雌側ハウジングと、を備え、前記雌側ハウジングの外面には、前記外面のうち前記低背部を覆う部位を凹ませた形状のロック用凹部が形成され、前記ロックアームのロック用突起が前記ロック用凹部に嵌合することによって、前記雄側ハウジングと前記雌側ハウジングが嵌合状態にロックされる。本開示のコネクタ装置は、ロック用突起とロック用凹部との係止代を、雌側ハウジングの外面よりも内側に確保しているので、ロック用突起とロック用凹部の係止代が雌側ハウジングの外部に確保されているものに比べると、ロックアームの撓み方向において小型化を図ることができる。
【0010】
(2)(1)において、前記ロックアームは、前記フード部を構成する板状部の厚さの範囲内に配置されたアーム本体部を有し、前記ロック用突起が、前記アーム本体部から内面側へ突出していることが好ましい。この構成によれば、ロックアームの撓み方向において、雌側ハウジングの外面とフード部の外面との間に確保すべきスペースは、フード部の板状部の厚さ分だけで済む。アーム本体部が、フード部を構成する板状部よりも内側に配置されているものに比べると、小型化を図ることができる。
【0011】
(3)(1)又は(2)において、前記雌側ハウジングの外壁部は、前記低背部側へ突出するように屈曲して前記ロック用凹部を構成する屈曲部を有し、前記屈曲部の前端部が、前記前後方向において前記端子本体部の後端部と前記ロック用突起との間に配置されていることが好ましい。この構成によれば、雌端子金具が後方へ引っ張られたときに、引張力が屈曲部の前端部を介して直接的にロック用突起に作用するので、ハウジングの広範囲に亘って引張力の影響が及ぶことを防止できる。
【0012】
[本開示の実施形態の詳細]
[実施例1]
本開示を具体化した実施例1のコネクタ装置を、図1図5を参照して説明する。本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。本実施例1において、前後の方向については、図1~5におけるF方向を前方と定義する。上下の方向については、図1~5におけるH方向を上方と定義する。左右の方向については、図1,2,4におけるR方向を右方と定義する。
【0013】
本実施例1のコネクタ装置は、互いに嵌合及び離脱が可能な雄側コネクタ10と雌側コネクタ30とを備えて構成されている。雄側コネクタ10と雌側コネクタ30の嵌合及び離脱方向は、前後方向である。雄側コネクタ10は、回路基板(図示省略)に実装される基板用コネクタとして使用される。
【0014】
雄側コネクタ10は、合成樹脂製の雄側ハウジング11と、複数の雄端子金具25とを組み付けて構成されている。雄側ハウジング11は、端子保持部12と、フード部14とを有する単一部品である。雄側ハウジング11を前方から視た正面視において、端子保持部12は長方形をなす。端子保持部12には、端子保持部12を前後方向に貫通した複数の圧入孔13が形成されている。
【0015】
フード部14は、端子保持部12の外周縁から後方へ角筒状に延出した形状をなす。フード部14は、4枚の板状部(上板部15と左右両側板部16と下板部17)によって構成されている。上板部15には、上板部15の後端縁から前方へ延びる左右一対のスリット18が形成されている。上板部15のうち一対のスリット18の間の部位は、ロックアーム19として機能する。
【0016】
ロックアーム19は、アーム本体部20とロック用突起21とを有する。アーム本体部20は、板厚方向を上下方向に向けた平板状をなし、後方へ片持ち状に延出した形態である。アーム本体部20は、上板部15の一部を構成する部位であり、アーム本体部20の前端部を支点として上下方向(アーム本体部20の板厚方向)へ弾性変形し得るようになっている。雄側ハウジング11を側方から見た側面視において、ロックアーム19が弾性変形していない状態では、アーム本体部20は上板部15の板厚の範囲内のみに位置している。
【0017】
ロック用突起21は、アーム本体部20の下面の延出端部(後端部)から下方へ突出している。ロックアーム19が弾性変形していない状態では、ロック用突起21は、上板部15の下面よりもフード部14の内部側へ突出している。ロック用突起21の前面は、両コネクタ10,30の嵌合方向に対して傾斜したロック面22として機能する。ロック面22は、側面視において、後方に向かうほど低くなるように傾斜している。したがって、側面視において、ロック面22は、アーム本体部20の下面に対して鈍角をなす。ロック用突起21の後面は、両コネクタ10,30の嵌合方向に対して傾斜した誘導面23として機能する。誘導面23は、側面視において、後方に向かうほど高くなるように傾斜している。側面視において、両コネクタ10,30の嵌合方向に対するロック面22の鋭角側の傾斜角度は、誘導面23の鋭角側の傾斜角度よりも大きい。
【0018】
雄端子金具25は、金属製の棒材を屈曲して成形されている。雄端子金具25は、前後方向に延びる端子接続部26と、端子接続部26の前端から下方へ延出した基板接続部27とを有する。雄端子金具25は、端子接続部26を圧入孔13に圧入することによって雄側ハウジング11に取り付けられている。端子接続部26の後端部はフード部14内に収容されている。雄側コネクタ10を回路基板に実装した状態では、基板接続部27が回路基板に対して半田付けによって導通可能に固着される。
【0019】
雌側コネクタ30は、合成樹脂製の雌側ハウジング31と、複数の雌端子金具40とを組み付けて構成されている。雌側ハウジング31は、ロアハウジング32とアウタハウジング33とを上下に合体することによって構成されている。合体状態の雌側ハウジング31の内部には、端子収容室34が形成されている。アウタハウジング33は、上壁部35と、上壁部35の左右両側縁から下方へ延出した左右一対の側壁部39とを有する。上壁部35は、前後一対の壁本体部36F,36Rと、1つの屈曲部37とによって構成されている。前後一対の壁本体部36F,36Rは、上壁部35の前端側部位と後端側部位を構成する平板状の部位である。一対の壁本体部36F,36Rの外面は、両コネクタ10,30の嵌合方向と平行な平面であり、雌側ハウジング31の下底面から同じ高さに位置している。
【0020】
屈曲部37は、前側の壁本体部36Fと後側の壁本体部36Rとの間に配置されている。屈曲部37は、前壁部37Fと中壁部37Cと後壁部37Rとによって構成されている。前壁部37Fは、前側の壁本体部36Fの後端から斜め下後方へ延出した部位であり、屈曲部37の前端部を構成する。中壁部37Cは、前壁部37Fの後端から後方へ延出した部位である。側面視において、中壁部37Cは、壁本体部36F,36Rよりも低い位置に配置され、壁本体部36F,36Rと平行をなす平板状の部位である。後壁部37Rは、中壁部37Cの後端から斜め上後方へ延出した部位である。後壁部37Rの後端は、後側の壁本体部36Rの前端に連なっている。雌側ハウジング31(アウタハウジング33)の外面31S(上面)のうち屈曲部37が形成されている部位は、ロック用凹部38として機能する。
【0021】
雌端子金具40は、全体に前後方向に細長い形状をなす。雌端子金具40は、端子本体部41と、連結部42と、ワイヤバレル部43と、インシュレーションバレル部44とを備えている。端子本体部41は、角筒状をなし、雌端子金具40の前端部を構成する部位である。端子本体部41内には、弾性接触片45が配置されている。連結部42は、端子本体部41の後端から後方に延出した部位である。ワイヤバレル部43は、連結部42の後端から後方へ延出した部位である。インシュレーションバレル部44は、ワイヤバレル部43の後端から後方へ延出した部位である。インシュレーションバレル部44は、雌端子金具40の後端部を構成する。ワイヤバレル部43は電線50の芯線51に圧着されている。インシュレーションバレル部44は電線50の絶縁被覆52に圧着されている。
【0022】
雌端子金具40は、雌端子金具40の前端から後端まで連続した底板部46を有している。雌端子金具40は、底板部46をロアハウジング32の上面に載置した状態で雌側ハウジング31内(端子収容室34)に収容されている。底板部46を基準とする雌端子金具40の高さは、雌端子金具40を構成する4つの部位(端子本体部41、連結部42、ワイヤバレル部43及びインシュレーションバレル部44)において異なっている。即ち、端子本体部41の上面の高さは、雌端子金具40において最も高い。連結部42の最上端とワイヤバレル部43の上端の高さは、雌端子金具40において最も低い。連結部42とワイヤバレル部43は、雌端子金具40において最も低い部位である低背部47を構成する。雌端子金具40の上面のうち低背部47が形成された領域には、収容凹部48が形成されている。
【0023】
雌端子金具40を雌側ハウジング31内に収容した状態では、前後方向において、アウタハウジング33の屈曲部37が、雌端子金具40の低背部47の形成範囲内に位置する。屈曲部37は収容凹部48内に収容される。屈曲部37の中壁部37Cの下面は、端子本体部41の上端及びインシュレーションバレル部44の上端より低い高さに位置する。前壁部37Fは、端子本体部41の後端部に対して後方から当接する位置、又は端子本体部41の後端部に対して後方から近接して対向する位置に配置される。後壁部37Rは、インシュレーションバレル部44の前端よりも前方に位置する。
【0024】
雄側コネクタ10と雌側コネクタ30を嵌合する際には、雌側ハウジング31をフード部14内に挿入する。雌側ハウジング31を挿入する過程では、雌側ハウジング31の前端上部が、ロックアーム19の誘導面23に摺接することによって、ロックアーム19が上方へ弾性変形する。雌側ハウジング31の挿入過程では、ロック用突起21の下端が雌側ハウジング31の前側の壁本体部36Fに摺接する。雌側ハウジング31がフード部14内の正規位置まで挿入されると、ロックアーム19が下方へ弾性復帰してロック用突起21がロック用凹部38内に収容される。以上によって、両コネクタ10,30の嵌合が完了する。
【0025】
両コネクタ10,30が嵌合した状態では、ロック用突起21がロック用凹部38に嵌合し、ロック用突起21のロック面22が屈曲部37の前壁部37Fに対して後方から係止する。この係止作用によって、両コネクタ10,30が嵌合状態にロックされる。嵌合状態の両コネクタ10,30を離脱する際には、屈曲部37の後壁部37Rとロック用突起21との間に治具(図示省略)を差し込んで、ロックアーム19を上方へ撓ませる。これにより、ロック用突起21とロック用凹部38との係止によるロック状態が解除されるので、このロック解除状態を維持したまま、両コネクタ10,30を引き離せばよい。
【0026】
本実施例1のコネクタ装置は、雄側ハウジング11と、雌端子金具40と、雌側ハウジング31とを備えている。雄側ハウジング11は、フード部14とロックアーム19とを有している。雌端子金具40は、端子本体部41と、端子本体部41よりも低背の形状であって端子本体部41から後方へ延出した低背部47とを有している。雌側ハウジング31には、雌端子金具40を収容する端子収容室34が形成されている。雌側ハウジング31は、フード部14内に嵌合されるようになっている。
【0027】
雌側ハウジング31の外面31S(上面)には、雌側ハウジング31の外面31Sのうち低背部47を覆う部位を凹ませた形状のロック用凹部38が形成されている。ロックアーム19のロック用突起21がロック用凹部38に嵌合することによって、雄側ハウジング11と雌側ハウジング31が嵌合状態にロックされる。この構成によれば、ロック用突起21とロック用凹部38との係止代が、雌側ハウジング31の外面31Sよりも内側に確保されているので、ロック用突起21とロック用凹部38の係止代が雌側ハウジング31の外部に確保されているものに比べると、ロックアーム19の撓み方向において小型化を図ることができる。
【0028】
ロックアーム19は、フード部14を構成する板状部(上板部15)の厚さの範囲内に配置されたアーム本体部20を有する。ロック用突起21は、アーム本体部20からアーム本体部20の内面側(フード部14の内側)へ突出している。この構成によれば、ロックアーム19の撓み方向において、雌側ハウジング31の外面31S(上面)とフード部14の外面14S(上面)との間に確保すべきスペースは、フード部14の上板部15の厚さ分だけで済む。アーム本体部20が上板部15よりも内側(下方)に配置されているものに比べると、小型化を図ることができる。
【0029】
雌側ハウジング31の上壁部35は、雌端子金具40の低背部47側へ突出するように屈曲する屈曲部37を有する。屈曲部37は、ロック用凹部38を構成している。屈曲部37の前端部(前壁部37F)は、前後方向において端子本体部41の後端部とロック用突起21との間に配置されている。この構成によれば、雌端子金具40が後方へ引っ張られたときに、引張力が屈曲部37の前壁部37F(前端部)を介して直接的にロック用突起21に作用する。したがって、雌端子金具40に作用する引張力の影響がハウジングの広範囲に亘って及ぶ虞はない。
【0030】
[他の実施例]
本発明は、上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示される。本発明には、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内でのすべての変更が含まれ、下記の実施形態も含まれる。
ロックアームのアーム本体部は、フード部を構成する板状部よりも内側(雌側ハウジング側)に配置されていてもよい。
低背部は、ワイヤバレル部よりも前方の領域のみに形成されていてもよい。
本発明は、基板用コネクタに限らず、ワイヤーハーネス同士を接続するコネクタにも適用できる。
ロックアームは、片持ち状に延出する形態に限らず、前後両端が支持された形態でもよい。
【符号の説明】
【0031】
10…雄側コネクタ
11…雄側ハウジング
12…端子保持部
13…圧入孔
14…フード部
14S…フード部の外面
15…上板部
16…左右両側板部
17…下板部
18…スリット
19…ロックアーム
20…アーム本体部
21…ロック用突起
22…ロック面
23…誘導面
25…雄端子金具
26…端子接続部
27…基板接続部
30…雌側コネクタ
31…雌側ハウジング
31S…雌側ハウジングの外面
32…ロアハウジング
33…アウタハウジング
34…端子収容室
35…上壁部(外壁部)
36F…前側の壁本体部
36R…後側の壁本体部
37…屈曲部
37C…中壁部
37F…前壁部(屈曲部の前端部)
37R…後壁部
38…ロック用凹部
39…側壁部
40…雌端子金具
41…端子本体部
42…連結部
43…ワイヤバレル部
44…インシュレーションバレル部
45…弾性接触片
46…底板部
47…低背部
48…収容凹部
50…電線
51…芯線
52…絶縁被覆
図1
図2
図3
図4
図5