(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167690
(43)【公開日】2024-12-04
(54)【発明の名称】システム、精算装置、決済端末
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20241127BHJP
G06Q 20/34 20120101ALI20241127BHJP
【FI】
G07G1/12 331H
G07G1/12 321P
G06Q20/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023083935
(22)【出願日】2023-05-22
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】大野 哲夫
【テーマコード(参考)】
3E142
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142AA03
3E142AA07
3E142EA04
3E142FA03
3E142FA25
3E142FA42
3E142GA16
3E142GA22
3E142GA41
3E142JA01
3E142KA05
5L020AA66
5L055AA66
(57)【要約】
【課題】返品取引における誤ったクレジットカードの利用を防止する。
【解決手段】精算装置は、決済指示情報を決済端末に送信する決済指示情報送信手段を備える。決済端末は、決済指示情報を受信する決済指示情報受信手段と、クレジット決済のクレジット決済用情報を読み取る読取手段と、クレジット決済を進行させるクレジット決済手段と、読み取ったクレジット決済用情報を検証するための検証用情報を精算装置に送信する検証用情報送信手段とを備える。更に、精算装置は、検証用情報を受信する検証用情報受信手段と、受信した検証用情報を当該取引の取引識別情報に対応付けて所定の記憶部に記憶させる検証用情報記憶手段とを備える。検証用情報は、読取手段で読み取ったクレジット決済用情報から得られる情報であって該情報から元のクレジット決済用情報を特定不可能な情報である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
精算装置と決済端末とを備えるシステムであって、
前記精算装置は、
取引の決済金額を含む決済指示情報を前記決済端末に送信する決済指示情報送信手段
を備え、
前記決済端末は、
前記決済指示情報を受信する決済指示情報受信手段と、
クレジット決済のクレジット決済用情報を読み取る読取手段と、
前記決済指示情報受信手段で受信した前記決済指示情報内の決済金額と前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報と用いてクレジット決済を進行させるクレジット決済手段と、
前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報を検証するための検証用情報を前記精算装置に送信する検証用情報送信手段と
を備え、
前記精算装置は、
前記検証用情報を受信する検証用情報受信手段と、
前記検証用情報受信手段で受信した前記検証用情報を当該取引の取引識別情報に対応付けて所定の記憶部に記憶させる検証用情報記憶手段と
を備え、
前記検証用情報は、
前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から得られる情報であって該情報から元のクレジット決済用情報を特定不可能な情報であることを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記精算装置は、
精算済の商品を返品する返品操作を受け付ける返品操作手段と、
前記返品操作による返品で生じる返金金額を含む返品指示情報を前記決済端末に送信する返品指示情報送信手段と
を備え、
前記返品操作手段は、
精算済の取引を特定して前記返品操作を受け付け可能であり、
前記返品指示情報送信手段は、
前記返品操作において取引の特定があった場合、前記返金金額と、当該取引の取引識別情報に対応付けて前記記憶部に記憶されている前記検証用情報と、を含む返品指示情報を前記決済端末に送信することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記決済端末は、
前記返品指示情報を受信する返品指示情報受信手段と、
前記返品指示情報受信手段で受信した前記返品指示情報内の返金金額と前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報と用いてクレジット決済の返品処理を進行させるクレジット返品手段と
を備え、
前記クレジット返品手段は、
前記返品指示情報受信手段で受信した前記返品指示情報内に前記検証用情報が含まれている場合、当該返品指示情報内に含まれている前記検証用情報と、当該返品処理において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から得られる前記検証用情報とが一致していることを条件に前記返品処理を進行させることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記検証用情報は、
前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報の一部である請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記検証用情報は、
前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報のうち国際ブランドを示した部分の番号、又は、発行者識別番号を示した部分の番号であることを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
クレジット決済のクレジット決済用情報を読み取ってクレジット決済を進行させる決済端末と通信可能な精算装置であって、
取引の決済金額を含む決済指示情報を前記決済端末に送信する決済指示情報送信手段と、
前記決済指示情報送信手段によって前記決済指示情報を送信した前記決済端末から前記クレジット決済用情報を検証するための検証用情報を受信する検証用情報受信手段と、
前記検証用情報受信手段で受信した前記検証用情報を当該取引の取引識別情報に対応付けて所定の記憶部に記憶させる検証用情報記憶手段と、
精算済の商品を返品する返品操作を受け付ける返品操作手段と、
前記返品操作による返品で生じる返金金額を含む返品指示情報を前記決済端末に送信する返品指示情報送信手段と
を備え、
前記返品操作手段は、
精算済の取引を特定して前記返品操作を受け付け可能であり、
前記返品指示情報送信手段は、
前記返品操作において取引の特定があった場合、前記返金金額と、当該取引の取引識別情報に対応付けて前記記憶部に記憶されている前記検証用情報と、を含む返品指示情報を前記決済端末に送信することを特徴とする精算装置。
【請求項7】
精算装置と通信可能な決済端末であって、
前記精算装置から決済金額を含む決済指示情報を受信する決済指示情報受信手段と、
クレジット決済のクレジット決済用情報を読み取る読取手段と、
前記決済指示情報受信手段で受信した前記決済指示情報内の決済金額と前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報と用いてクレジット決済を進行させるクレジット決済手段と、
前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報を検証するための検証用情報を前記精算装置に送信する検証用情報送信手段と、
前記精算装置から返品で生じる返金金額を含む返品指示情報を受信する返品指示情報受信手段と、
前記返品指示情報受信手段で受信した前記返品指示情報内の返金金額と前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報と用いてクレジット決済の返品処理を進行させるクレジット返品手段と
を備え、
前記クレジット返品手段は、
前記返品指示情報受信手段で受信した前記返品指示情報内に前記検証用情報が含まれている場合、当該返品指示情報内に含まれている前記検証用情報と、当該返品処理において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から得られる前記検証用情報とが一致していることを条件に前記返品処理を進行させることを特徴とする決済端末。
【請求項8】
クレジット決済のクレジット決済用情報を読み取ってクレジット決済を進行させる決済端末と通信可能な精算装置であって、
返品を受け付ける返品受付手段と、
前記返品受付手段によって返品を受け付けた返品対象商品を販売した元の取引において前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報に対応するクレジットカードの国際ブランド名、又は、前記元の取引において前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報に対応するクレジットカードの発行者識別番号に基づく名称を表示する表示手段と
を備えることを特徴とする精算装置。
【請求項9】
クレジット決済のクレジット決済用情報を読み取ってクレジット決済を進行させる決済端末と通信可能な精算装置であって、
商品を返品する返品処理において前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報から取得された検証用情報と、当該返品処理において返品する返品対象商品を販売した元の取引において前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報から取得され記憶されている前記検証用情報と、が一致した場合、当該返品処理を進行させる情報を前記決済端末に送信する送信手段と、
商品を返品する返品処理において前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報から取得された前記検証用情報と、当該返品処理において返品する返品対象商品を販売した元の取引において前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報から取得され記憶されている前記検証用情報と、が一致しない場合、一致しない旨、又は、他の前記クレジット決済用情報の読み取りを指示する情報を表示する表示手段と
を備え、
前記検証用情報は、
前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報から得られる情報であって該情報から元の前記クレジット決済用情報を特定不可能な情報であることを特徴とする精算装置。
【請求項10】
前記検証用情報は、
前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報のうち国際ブランドを示した部分の番号、又は、発行者識別番号を示した部分の番号であり、
前記表示手段は、
商品を返品する返品処理において前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報から取得された前記検証用情報と、当該返品処理において返品する返品対象商品を販売した元の取引において前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報から取得され記憶されている前記検証用情報と、が一致しない場合、当該返品処理において返品する返品対象商品を販売した元の取引において前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報から取得され記憶されている前記検証用情報によって示される国際ブランド名、又は、発行者識別番号に基づく名称を表示することを特徴とする請求項9に記載の精算装置。
【請求項11】
精算装置と通信する決済端末であって、
返品指示情報を前記精算装置から受信する返品指示情報受信手段と、
クレジット決済のクレジット決済用情報を読み取る読取手段と、
前記返品指示情報受信手段によって返品を受け付けた返品対象商品を販売した元の取引において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報に対応するクレジットカードの国際ブランド名、又は、前記元の取引において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報に対応するクレジットカードの発行者識別番号に基づく名称を表示する表示手段と
を備えることを特徴とする決済端末。
【請求項12】
精算装置と通信する決済端末であって、
クレジット決済のクレジット決済用情報を読み取る読取手段と、
商品を返品する返品処理において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から取得された検証用情報と、当該返品処理において返品する返品対象商品を販売した元の取引において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から取得され記憶されている前記検証用情報と、が一致した場合、当該返品処理を進行させる返品進行手段と、
商品を返品する返品処理において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から取得された前記検証用情報と、当該返品処理において返品する返品対象商品を販売した元の取引において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から取得され記憶されている前記検証用情報と、が一致しない場合、一致しない旨、又は、他の前記クレジット決済用情報の読み取りを指示する情報を表示する表示手段と
を備え、
前記検証用情報は、
前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から得られる情報であって該情報から元の前記クレジット決済用情報を特定不可能な情報であることを特徴とする決済端末。
【請求項13】
前記検証用情報は、
前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報のうち国際ブランドを示した部分の番号、又は、発行者識別番号を示した部分の番号であり、
前記表示手段は、
商品を返品する返品処理において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から取得された前記検証用情報と、当該返品処理において返品する返品対象商品を販売した元の取引において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から取得され記憶されている前記検証用情報と、が一致しない場合、当該返品処理において返品する返品対象商品を販売した元の取引において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から取得され記憶されている前記検証用情報によって示される国際ブランド名、又は、発行者識別番号に基づく名称を表示することを特徴とする請求項12に記載の決済端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム、精算装置、決済端末に関する。
【背景技術】
【0002】
クレジットカードによる取引に対して返品処理を行う装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、商品購入時に決済したクレジットカードとは異なるクレジットカードが返品処理時に誤って利用される虞がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、返品取引における誤ったクレジットカードの利用を防止する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様であるシステムは、精算装置と決済端末とを備えるシステムであって、前記精算装置は、取引の決済金額を含む決済指示情報を前記決済端末に送信する決済指示情報送信手段を備え、前記決済端末は、前記決済指示情報を受信する決済指示情報受信手段と、クレジット決済のクレジット決済用情報を読み取る読取手段と、前記決済指示情報受信手段で受信した前記決済指示情報内の決済金額と前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報と用いてクレジット決済を進行させるクレジット決済手段と、前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報を検証するための検証用情報を前記精算装置に送信する検証用情報送信手段とを備え、前記精算装置は、前記検証用情報を受信する検証用情報受信手段と、前記検証用情報受信手段で受信した前記検証用情報を当該取引の取引識別情報に対応付けて所定の記憶部に記憶させる検証用情報記憶手段とを備え、前記検証用情報は、前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から得られる情報であって該情報から元のクレジット決済用情報を特定不可能な情報であることを特徴とするシステムである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1実施形態に係るシステム1のネットワーク構成図である。
【
図6】登録精算装置20の通常取引における表示例である。
【
図7】登録精算装置20の返品取引における表示例である。
【
図8】通常取引における各装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図9】取引を特定した返品取引(返品モードAによる返品取引)における各装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図10】取引を特定しない返品取引(返品モードBによる返品取引)における各装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図11】第2実施形態に係るシステム2のネットワーク構成図である。
【
図12】通常取引における各装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図13】取引を特定した返品取引(返品モードAによる返品取引)における各装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図14】取引を特定しない返品取引(返品モードBによる返品取引)における各装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図15】第1実施形態の登録精算装置20、第2実施形態の登録精算装置21の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図16】第1実施形態の決済端末30、第2実施形態の決済端末31の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係るシステム1のネットワーク構成図である。システム1は、店舗内(
図1において破線は店舗内。バックヤード等を含む。
図11も同様)の構成として、2台の登録精算装置20-1、登録精算装置20-2と、取引状況管理装置40とを備え、登録精算装置20-1には決済端末30-1が通信可能に接続され、登録精算装置20-2には決済端末30-2が通信可能に接続されている。システム1は、店舗外の構成として、本部サーバ60と、決済サーバ90とを備える。以下、登録精算装置20-1、20-2について特に区別しない場合には、登録精算装置20と総称する。決済端末30-1、決済端末30-2について特に区別しない場合には、決済端末30と総称する。なお、登録精算装置20等の台数は、例示であって、1台又は3台以上であってもよい。
【0009】
登録精算装置20と取引状況管理装置40とは、LAN11(有線又は無線)を介して通信可能に接続されている。登録精算装置20(取引状況管理装置40も同様)と本部サーバ60とは、ネットワーク(例えば、インターネット等)を介して通信可能に接続されている。決済端末30と決済サーバ90とは、ネットワーク(例えば、インターネット等)を介して通信可能に接続されている。なお、システム1は、店舗内(LAN11)の構成として、ストアコントローラ10(非図示)を備え、登録精算装置20(取引状況管理装置40も同様)は、ストアコントローラ10を介して本部サーバ60と通信してもよい。
【0010】
システム1(後述するシステム2も同様)は、小売店(例えば、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストア、ホームセンタ、家電量販店、各種専門店等)、飲食店等に導入可能である。
【0011】
登録精算装置20は、店員の操作に基づいて商品を登録し、顧客の操作に基づいて精算する。つまり、登録精算装置20は、店員の操作に基づいて登録処理を実行し、顧客の操作に基づいて精算処理(決算処理)を実行する。登録精算装置20は、登録された商品の精算として、現金による精算(現金決済)と、非現金による精算(非現金決済)とが実行可能である(非現金決済は決済端末30と連携して実行する)。つまり、登録精算装置20は、登録した商品の支払方法(決済方法)として、操作者(例えば、顧客)が現金決済を選択(指定)した場合には現金決済を実行し、操作者が非現金決済を選択(指定)した場合には決済端末30と連携して非現金決済を実行する。なお、非現金決済は、例えば、クレジットカード決済(以下、クレジット決済と称する)、電子マネー決済等である。
【0012】
決済端末30は、精算処理のうち非現金決済について担当する。具体的には、決済端末30は、決済サーバ90と通信して非現金決済を実行する。
【0013】
本部サーバ60は、管理機能を有するサーバの総称である。本部サーバ60は、1又は2以上のサーバから構成される。本部サーバ60は、例えば、商品毎の基礎情報(商品名、価格等)を記憶した商品ファイル(商品マスタ)や、商品、部門毎の売上実績情報(数量、金額等)を記憶した売上実績ファイルや、顧客毎の管理情報(氏名、連絡先、買上実績、ポイント等)を記憶した顧客ファイル等を管理する。
【0014】
決済サーバ90は、非現金決済を実行するサーバの総称である。決済サーバ90は、1又は2以上のサーバから構成される。決済サーバ90は、登録精算装置20において選択可能(利用可能)な非現金決済の夫々について非現金決済を実行する。例えば、登録精算装置20にて選択可能な非現金決済がクレジット決済、電子マネー決済である場合、決済サーバ90は、クレジット決済、電子マネー決済を実行する。クレジット決済を実行するサーバは、クレジットカードのブランド(クレジットカードの種類)毎に存在してもよい。電子マネー決済を実行するサーバについても同様である。また、決済サーバ90は、暗号化通信を実現する機能(暗号化、復号等)を有してもよい。例えば、夫々の非現金決済を実行するサーバ(クレジット決済を実行するサーバ、電子マネー決済を実行するサーバ等)自体が暗号化通信を実現する機能を有してもよいし、夫々の非現金決済を実行するサーバとは別に暗号化通信を実現するサーバを備えてもよい。暗号化の方式は、所定のセキュリティ基準(例えば、PCI DSS:Payment Card Industry Data Security Standard)に準拠したもの(例えば、PCI P2PE方式等)であってもよい。
【0015】
取引状況管理装置40は、登録精算装置20の取引の状況(つまり、登録処理、精算処理の進行状況等)を管理、監視等する。取引状況管理装置40は、登録精算装置20の操作者(店員、顧客)による操作状況等、登録精算装置20が備える現金決済部(釣銭機)205における貨幣の収容状況等を管理、監視等してもよい。取引状況管理装置40は、検証用情報(後述)を管理(記憶)してもよい。
【0016】
図2は、登録精算装置20の外観例を示す図である。
図2(A)は、登録精算装置20を客側から見た斜視図である。
図2(B)は、登録精算装置20を店員側から見た斜視図である。
図3は、登録精算装置20の構成例を示す図である。
図2及び
図3において、同一部分には同一符号を付している。以下、
図2を参照しつつ、
図3に示した登録精算装置20の構成例を説明する。
【0017】
登録精算装置20は、CPU201と、記憶部202と、客側表示部203と、現金決済部(釣銭釣札機)205と、客側印刷部206と、店員側表示部208と、操作部209と、スキャナ部210と、店員側印刷部211と、音声出力部212と、第1通信部213と、第2通信部214とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。登録精算装置20は、更に、撮像部(カメラ)や、計時部(時計)や、人感センサや、上部に発光部を有するサインポール等を備えていてもよい。
【0018】
CPU201は、中央演算処理装置であり、記憶部202に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、登録精算装置20の動作を制御する。記憶部202は、種々の情報を記憶する。例えば、記憶部202は、CPU201によって実行されるプログラム、CPU201によって参照される情報、CPU201によって生成される情報を記憶する。記憶部202は、1以上の種々の記憶部材(例えば、メモリやストレージとなるもの。例えば、RAM、ROM、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等)の総称である。
【0019】
客側表示部203は、客側に向けられたタッチディスプレイである。客側表示部203は、顧客に種々の情報を表示するとともに、顧客から種々の入力を受け付ける。店員側表示部208は、店員側に向けられたタッチディスプレイである。店員側表示部208は、店員に種々の情報を表示するとともに、店員から種々の入力を受け付ける。
【0020】
操作部209は、各種のキー(ハードウェアキー、ボタン)から構成され、店員から種々の入力を受け付ける。なお、上述した客側表示部203や店員側表示部208はタッチディスプレイであるため、操作部と称してもよい。
【0021】
スキャナ部210は、店員によって操作され、種々のコードを光学的に読み取る。例えば、スキャナ部210は、商品に付されているバーコード(商品識別情報。例えば、JANコード)、顧客の機器(例えば、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末等)に表示されている情報(バーコード、2次元コード)等を光学的に読み取る。
【0022】
現金決済部205は、客側に向けられており、基本的には顧客が操作する。現金決済部205は、紙幣や硬貨の投入口、紙幣や硬貨の排出口、収納庫、各種センサを有し、投入口への投入貨幣を検出し、投入金額と買上金額の差分である釣銭金額を算出し、釣り銭を排出口から排出する。紙幣や硬貨の投入、釣り銭の取り去りはセンサによって検出される。
【0023】
なお、「現金決済部(釣銭釣札機)205」と記載したように、現金決済部205は、登録精算装置20とは別体の釣銭釣札機205であってもよい。釣銭釣札機205は、登録精算装置20とは有線又は無線にて通信可能に接続される。
【0024】
客側印刷部206は、客側に媒体排出口が向けられ、各種媒体(レシート、クレジット売上票、クーポン等)を印刷、発行する。店員側印刷部211は、店員側に媒体排出口が向けられ、各種媒体を印刷、発行する。客側印刷部206(店員側印刷部211も同様)における媒体排出口からの媒体の取り去りはセンサによって検出されてもよい。なお、登録精算装置20は、2つの印刷部(客側印刷部206、店員側印刷部211)を備えるが、客側印刷部206は、店員側印刷部211が使用できない場合に使用される予備的な印刷部であってもよい。
【0025】
音声出力部212は、音声を出力する。例えば、音声出力部212は、確認音、警告音、音声ガイダンス等を出力する。第1通信部213は、店舗内の装置(取引状況管理装置40、他の登録精算装置20)や本部サーバ60との間において情報を送受信する。第2通信部214は、決済端末30との間において情報を送受信する。
【0026】
なお、
図2に示した例では、決済端末30は、登録精算装置20の筐体(筐体の支持部)に装着されている。このように両者(登録精算装置20、決済端末30)の位置関係(距離)が近い場合、両者は、共に端子部(接続部)を備え、端子部同士を接触させることによって通信してもよいし、共にコネクタ(接続部)を備え、コネクタ同士を繋ぐケーブルによって通信してもよい。また、
図2に示した例では、決済端末30は登録精算装置20の筐体に装着されているが(別々の筐体であるが)、決済端末30は登録精算装置20と一体的に形成してもよい。あるいは、運用上問題がない範囲で、両者はもっと離れていてもよい。例えば、決済端末30は、カウンタの上に設置されてもよい。この場合、両者は、有線で通信してもよいし無線(近距離無線通信)で通信してもよい。
【0027】
図4は、決済端末30の外観例を示す図である。
図4(A)は、決済端末30の正面図である。
図4(B)は、決済端末30の斜視図である。
図5は、決済端末30の構成例を示す図である。
図5において、
図4と同一部分には同一符号を付している。以下、
図4を参照しつつ、
図5に示した決済端末30の構成例を説明する。
【0028】
決済端末30は、CPU301と、記憶部302と、表示部303と、読取部307と、操作部309と、第1通信部313、第2通信部314とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
【0029】
CPU301は、中央演算処理装置であり、記憶部302に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、決済端末30の動作を制御する。記憶部302は、種々の情報を記憶する。例えば、記憶部302は、CPU301によって実行されるプログラム、CPU301によって参照される情報、読取部307によって読み取られた情報、CPU301によって生成される情報を記憶する。記憶部302は、1以上の種々の記憶部材(例えば、メモリやストレージとなるもの。例えば、RAM、ROM、ハードディスク、SSD等)の総称である。
【0030】
表示部303は、操作者(顧客)に種々の情報を表示する。なお、表示部303は、操作者に種々の情報を表示するとともに、操作者から種々の入力を受け付けるタッチディスプレイであってもよい。読取部307は、カード挿入口307aに挿入された各種カード(例えば、クレジットカード)の情報を磁気的又は電気的に読み取る。読取部307によって読み取られた情報は、記憶部302に記憶される。操作部309は、各種のキーから構成され、操作者から種々の入力を受け付ける。
【0031】
第1通信部313は、決済サーバ90との間において情報を送受信する。第2通信部314は、登録精算装置20との間において情報を送受信する。
【0032】
(通常取引、返品取引)
登録精算装置20は、商品売買時の取引(以下、通常取引と称する場合がある)に加え、返品取引(返金取引と称する場合もある)を実行可能である。つまり、登録精算装置20は、決済(現金決済又は非現金決済)が完了した決済済の商品について商品を返品して該商品の代金を返金する処理を実行可能である。なお、登録精算装置21(後述)についても同様に通常取引及び返品取引を実行可能である。ここでは、登録精算装置20を例として説明する。
【0033】
登録精算装置20は、返品取引(返品処理)に係る動作モード(返品モード)として、返品モードAと返品モードBとを備える。返品モードAは、返品処理において取引を特定する返品モードである。返品モードBは、返品処理において取引を特定しない返品モードである。返品モードAにおける取引の特定方法は、特に限定しないが、例えば、取引番号(レシート番号)を取得(レシート上のバーコードをスキャンして取引番号を取得、レシート上の取引番号を置数入力して取得)して取得した取引番号から取引を特定してもよいし、購入日時や商品名や顧客情報(会員番号)等を用いて履歴情報(電子ジャーナルファイル等)から該当する取引を検索するなどして直接的に取引を特定してもよい。
【0034】
登録精算装置20は、返品取引において、操作者(例えば、店員)から返品モードの指定を受け付ける。登録精算装置20は、返品モードとして返品モードAが指定された場合、例えば、取引の特定を促すメッセージを表示し、取引が特定された場合、特定された取引に含まれる商品(当該取引において売買された商品)の夫々を指定可能に一覧表示する一覧表示画面(非図示)を店員側表示部208に表示し、一覧表示画面を介して店員によって指定された1以上の商品を返品対象の商品として受け付けてもよい。一覧表示画面には、全商品を指定するボタンを設けてもよい。登録精算装置20は、返品モードとして返品モードBが指定された場合、例えば、商品の特定(例えば、返品対象の商品に付されたバーコードのスキャン、返品対象の商品に対応する商品プリセットボタンの操作)を促すメッセージを表示し、特定された1以上の商品を返品対象の商品として受け付けてもよい。
【0035】
(登録精算装置20の通常取引における表示例)
図6は、登録精算装置20の通常取引における表示例である。
図6の左側(
図6(A)、
図6(C)、
図6(E))は、店員側表示部208における表示例である。
図6の右側(
図6(B)、
図6(D)、
図6(F))は、客側表示部203における表示例である。なお、登録精算装置21(後述)の通常取引における表示も同様である。ここでは、登録精算装置20を例として説明する。
【0036】
登録精算装置20は、店員による登録も顧客による精算も行われていない場合、
図6(A)に示すように店員側表示部208に登録画面を表示し、
図6(B)に示すように客側表示部203に登録確認画面を表示する。
【0037】
図6(A)の登録画面(他の登録画面も同様)には、直前(最後)に登録した商品の情報を表示する領域(符号a)、登録した商品の一覧(リスト)を表示する領域(符号b)、合計情報(合計点数、合計金額)を表示する領域(符号c)が設けられている。また、
図6(A)の登録画面には、野菜等の商品プリセットボタンが操作可能に表示されている。夫々の商品プリセットボタンには商品識別情報が割り当てられているため、商品プリセットボタンの操作により商品を特定可能である。また、
図6(A)の登録画面には、補助機能を使用する場合に操作(タッチ)する補助機能ボタンBT1、商品の登録を終える場合に操作する小計ボタンBT2が設けられている。なお、
図6(A)の登録画面は、1品目の商品を登録する前の初期状態の登録画面(初期登録画面)である。初期登録画面では、補助機能ボタンBT1は操作可能な態様で表示(
図6(A)では実線にて表示)され、小計ボタンBT2は操作不可能な態様で表示(
図6(A)では破線にて表示)されている。
【0038】
図6(B)の登録確認画面には、直前に登録した商品の情報を表示する領域(符号d)、合計情報を表示する領域(符号e)が設けられている。
【0039】
図6(A)及び
図6(B)の場面から、店員側において商品(1品目のA牛乳、2品目のB弁当、3品目のC歯ブラシ(白))が登録された場合、登録精算装置20は、
図6(C)に示すような登録画面を店員側表示部208に表示し、
図6(D)に示すような登録確認画面を客側表示部203に表示する。
【0040】
図6(C)及び
図6(D)の場面から、店員側において小計ボタンBT2が操作された場合、登録精算装置20は、
図6(E)に示すような小計画面を店員側表示部208に表示し、
図6(F)に示すような支払方法選択画面を客側表示部203に表示する。
【0041】
図6(F)の支払方法選択画面には支払方法(決済方法)の夫々に対応する各種のボタン(現金ボタン、クレジットカードボタン等)が存在する。顧客は、所望の支払方法に対応する何れかのボタンを選択する。以下、
図6(E)及び
図6(F)の場面から、客側において支払方法が選択された場合、登録精算装置20は、選択された支払方法による精算処理を実行するが、支払方法の選択後の店員側表示部208及び客側表示部203の表示については説明を省略する。
【0042】
(登録精算装置20の返品取引における表示例)
図7は、登録精算装置20の返品取引における表示例である。具体的には、
図7は、返品取引における店員側表示部208の表示例である。なお、登録精算装置21(後述)の返品取引における表示も同様である。ここでは、登録精算装置20を例として説明する。
【0043】
登録精算装置20は、
図6(A)の登録画面(初期登録画面)において補助機能ボタンBT1が操作された場合、
図7(A)に示すように登録画面の前面に小画面SG1を表示する。小画面SG1には、返品モードボタンBT3等の種々のボタンが操作可能に表示されている。
【0044】
登録精算装置20は、
図7(A)の小画面SG1において返品モードボタンBT3が操作された場合、
図7(B)に示すように登録画面に代えて返品モード画面を店員側表示部208に表示する。返品モード画面には、返品モードAボタンや返品モードBボタンが操作可能に表示されている。店員は、返品モードAによる返品を実行する場合には返品モードAボタンを操作し、返品モードBによる返品を実行する場合には返品モードBボタンを操作する。
【0045】
登録精算装置20は、返品モードAボタンの操作があった場合、上述したように、取引の特定を促すメッセージを表示し、取引が特定された場合、特定された取引に含まれる商品の夫々を指定可能に一覧表示する一覧表示画面(非図示)を店員側表示部208に表示し、一覧表示画面を介して店員によって指定された1以上の商品を返品対象の商品として受け付けてもよい。登録精算装置20は、返品モードBボタンの操作があった場合、上述したように、商品の特定を促すメッセージを表示し、特定された1以上の商品を返品対象の商品として受け付けてもよい。
【0046】
図8は、通常取引における各装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。具体的には、
図8は、通常取引(商品売買時)における決済方法としてクレジット決済が選択された場合の登録精算装置20、決済端末30、決済サーバ90の処理の流れを示している。
図8(
図9、
図10も同様)において、左列は登録精算装置20の処理、中列は決済端末30の処理、右列は決済サーバ90の処理を示している。
【0047】
ステップS1:登録精算装置20は、登録画面を介して商品を登録する操作を受け付ける。
ステップS2:登録精算装置20は、支払方法選択画面を介してクレジット決済の選択を受け付ける。
ステップS3:登録精算装置20は、決済金額を含む取引情報、クレジット決済である旨を決済端末30に送信する。なお、当該ステップS3において登録精算装置20が送信する情報を「決済指示情報」又は「決済処理要求(情報)」と称してもよい。登録精算装置21(後述)がステップS303において送信する情報についても同様である。
【0048】
ステップS4:決済端末30は、登録精算装置20から取引情報、クレジット決済である旨を受信する。
ステップS5:決済端末30は、顧客にクレジットカードの挿入を指示する。例えば、決済端末30は、カード挿入口307aへのクレジットカードの挿入を指示する情報を表示部303に表示する。
【0049】
ステップS6:決済端末30は、クレジットカード番号を取得し、記憶部302に一時記憶する。なお、クレジットカード番号(「カード識別番号」と称する場合もある)は16桁の数([N1N2N3N4N5N6N7N8N9N10N11N12N13N14N15N16])であるものとする。「NX」の「N」は0~9の数、「NX」の「X」はX桁目を示している。最初の1桁[N1]又は2桁[N1N2]は、国際ブランドである。国際ブランド(国際ブランド情報と称する場合もある)を含む1桁目~6桁目([N1N2N3N4N5N6])は、発行者を識別する発行者識別番号(発行者識別情報と称する場合もある)である。7桁目~15桁目([N7N8N9N10N11N12N13N14N15])は、個人を識別する会員口座番号である。最後の16桁目([N16])は、チェックデジットである。
【0050】
ステップS9:決済端末30は、取引情報、ステップS6において取得したクレジットカード番号を含む決済依頼情報を暗号化する。つまり、決済端末30は、取引情報とクレジットカード番号とを含む決済依頼情報を生成し、生成した決済依頼情報を暗号化する。
ステップS10:決済端末30は、決済依頼情報(暗号化済)を決済サーバ90に送信する。つまり、決済端末30は、決済依頼情報(暗号化済)を送信することによって、クレジット決済を進行させる。
【0051】
ステップS12:決済サーバ90は、決済端末30から決済依頼情報(暗号化済)を受信する。
ステップS13:決済サーバ90は、決済依頼情報(暗号化済)を復号(復号化)する。
ステップS14:決済サーバ90は、決済依頼情報に基づいてクレジット決済を実行する。
ステップS15:決済サーバ90は、クレジット決済が完了した旨の決済完了通知を決済端末30に送信する。
【0052】
ステップS18:決済端末30は、決済サーバ90から決済完了通知を受信する。
ステップS19:決済端末30は、クレジットカード番号の一部を抽出する。例えば、決済端末30は、ステップS6において記憶部302に一時記憶したクレジットカード番号(16桁の数)の上6桁(発行者識別番号の部分)を抽出する。当該「クレジットカード番号の一部」は、検証用情報である。
【0053】
検証用情報とは、利用されるクレジットカードの検証に用いられる情報である。具体的には、検証用情報とは、ある商品の返品時に利用されるクレジットカードが当該商品の購入時に利用されたクレジットカードであるか否かの検証に用いられる情報である。つまり、検証用情報は、返品取引(返品処理)において利用するクレジットカードが、本来のクレジットカード(返品対象の商品を販売(購入)した元の取引において実際に利用されたクレジットカードであって当該返品取引においても当然に利用されるべきクレジットカード)であるか否かを検証する際に参照される情報である。
【0054】
ステップS20:決済端末30は、ステップS19において抽出したクレジットカード番号の一部(検証用情報)、ステップS18において受信した決済完了通知を登録精算装置20に送信する。
ステップS21:決済端末30は、ステップS6において記憶部302に一時記憶したクレジットカード番号を消去する。
ステップS22:決済端末30は、決済完了を報知する。例えば、決済端末30は、クレジット決済が完了した旨の情報を表示部303に表示する。
【0055】
ステップS23:登録精算装置20は、決済端末30からクレジットカード番号の一部、決済完了通知を受信する。
ステップS24:登録精算装置20は、クレジットカード番号の一部と当該取引の取引番号とを対応付けて記憶部に記憶させる。換言すれば、登録精算装置20は、取引番号とクレジットカード番号の一部(検証用情報)との対応関係を示した情報(対応関係情報)を記憶部に記憶させる。
【0056】
返品対象の商品の購入時に使用した装置でも、返品対象の商品の購入時に使用した装置とは異なる装置でも返品取引が行えるように、検証用情報は、クレジット決済の返品取引が行われる何れの装置においても取得(例えば、対応関係情報に直接的にアクセスして該当する検証用情報を取得、又は、対応関係情報を記憶等する他の装置に問い合わせて該当する検証用情報を取得等)できることが好ましい。
【0057】
例えば、店舗内の夫々の登録精算装置20が他の登録精算装置20の記憶部202に直接的にアクセスして該当する検証用情報(返品対象の商品の購入時の取引の取引番号に対応する検証用情報)を取得可能であるか、又は、店舗内の夫々の登録精算装置20が他の登録精算装置20に問い合わせて該当する検証用情報を取得可能であれば(夫々の登録精算装置20が、取引番号を含む他の登録精算装置20からの問い合わせに対して当該取引番号に対応する検証用情報を応答するようにしておけば)、登録精算装置20は、自装置の記憶部202に検証用情報と取引番号とを対応付けて記憶してもよい。つまり、ステップS24の処理として、登録精算装置20は、自装置の記憶部202に検証用情報と取引番号とを対応付けて記憶してもよい。
【0058】
また例えば、店舗内の夫々の登録精算装置20が登録精算装置20以外の他の装置(例えば、ストアコントローラ10、取引状況管理装置40、本部サーバ60、本部サーバ60とは異なるサーバ、クラウドサーバ)の記憶部に直接的にアクセスして該当する検証用情報を取得可能であれば、登録精算装置20は、当該他の装置の記憶部にアクセスして検証用情報と取引番号とを対応付けて記憶してもよい。また、店舗内の夫々の登録精算装置20が上記他の装置に問い合わせて該当する検証用情報を取得可能であれば(夫々の登録精算装置20が、取引番号を含む他の装置からの問い合わせに対して当該取引番号に対応する検証用情報を応答するようにしておけば)、登録精算装置20は、当該他の装置に取引番号と検証用情報とを送信してもよい。なお、取引番号と検証用情報とを受信した他の装置は、自装置の記憶部に検証用情報と取引番号とを対応付けて記憶する。つまり、ステップS24の処理として、登録精算装置20は、他の装置の記憶部に検証用情報と取引番号とを対応付けて記憶してもよいし、他の装置の記憶部に記憶させるために他の装置に取引番号と検証用情報とを送信してもよい。
【0059】
また例えば、特定の登録精算装置20(代表の登録精算装置20。マスタである登録精算装置20)の記憶部202に検証用情報と取引番号とを対応付けて記憶してもよい。つまり、ステップS24の処理として、特定の登録精算装置20は、自装置の記憶部202に検証用情報と取引番号とを対応付けて記憶し、特定の登録精算装置20以外の登録精算装置20(非代表の登録精算装置20。スレーブである登録精算装置20)は、特定の登録精算装置20記憶部202に検証用情報と取引番号とを対応付けて記憶してもよいし、特定の登録精算装置20の記憶部202に記憶させるために特定の登録精算装置20に取引番号と検証用情報とを送信してもよい。
【0060】
ステップS27:登録精算装置20は、決済完了を報知する。例えば、登録精算装置20は、クレジット決済が完了した旨の情報を店員側表示部208に表示する。登録精算装置20は、店員側表示部208に代えて又は加えて客側表示部203にクレジット決済が完了した旨の情報を表示してもよい。
【0061】
ステップS28:登録精算装置20は、レシートを印刷、発行する。例えば、登録精算装置20は、買上商品の明細等を印刷したレシート(領収書)と、クレジット決済に関する情報(カード会社、利用金額、支払方法等)を印刷したクレジット売上票と、を発行してもよい。登録精算装置20は、クレジット売上票の内容を印刷したレシートを発行してもよい。
【0062】
登録精算装置20は、レシート(レシートとは別にクレジット売上票を発行する場合にはレシート、クレジット売上票の少なくとも一方)に、当該取引の取引番号をコード化したバーコードを印刷してもよい。登録精算装置20は、当該取引の取引番号をコード化したバーコードに代えて又は加えて、当該取引の取引番号を印刷してもよい。
【0063】
なお、決済端末30(カード挿入口307a)に挿入されたクレジットカードは、クレジットカード番号を一時記憶した後(ステップS6以降)であればどのタイミングで抜き取ってもよい。例えば、決済端末30は、一時記憶後に顧客にクレジットカードの抜き取りを指示してもよい。なお、挿入中のクレジットカードからクレジットカード番号が適宜取得可能であって、かつ、例えば、クレジットカード番号の一部を抽出した後(ステップS19以降)に抜き取るようにすれば、クレジットカード番号を記憶部302に記憶しなくてもよい。
【0064】
図9は、取引を特定した返品取引(返品モードAによる返品取引)における各装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。具体的には、
図9は、クレジット決済にて精算済の商品について返品モードAによる返品取引が行われた場合の登録精算装置20、決済端末30、決済サーバ90の処理の流れを示している。
【0065】
ステップS101:登録精算装置20は、取引を特定し、返品の操作を受け付ける。
ステップS102:登録精算装置20は、ステップS101において特定した取引に対応するクレジットカード番号の一部(検証用情報)を取得する。つまり、登録精算装置20は、対応関係情報(取引番号とクレジットカード番号の一部との対応関係を示した情報)を参照し、ステップS101において特定した取引の取引番号に対応するクレジットカード番号の一部(検証用情報)を取得する。
ステップS103:登録精算装置20は、返品金額を含む返品情報、ステップS102において取得したクレジットカード番号の一部(検証用情報)を決済端末30に送信する。なお、登録精算装置20は、返品情報、クレジットカード番号の一部に加え、クレジット決済の返品(クレジット返品)である旨を決済端末30に送信してもよい(クレジットカード番号の一部を送信すれば、受信側においてクレジット返品である旨が分かるため、クレジット返品である旨を送信してもよいし送信してもしなくてもよい)。なお、当該ステップS103において登録精算装置20が送信する情報を「返品指示情報」又は「返品処理要求(情報)」と称してもよい。登録精算装置21(後述)がステップS403において送信する情報についても同様である。
【0066】
ステップS104:決済端末30は、登録精算装置20から返品情報、クレジットカード番号の一部(検証用情報)を受信する。
ステップS105:決済端末30は、顧客にクレジットカードの挿入を指示する。例えば、決済端末30は、カード挿入口307aへのクレジットカードの挿入を指示する情報を表示部303に表示する。なお、決済端末30は、当該商品(返品対象の商品)の購入時に使用したクレジットカードの挿入を指示する情報を表示部303に表示してもよい。
【0067】
ステップS106:決済端末30は、クレジットカード番号を取得し、記憶部302に一時記憶する。
ステップS107:決済端末30は、クレジットカード番号の一部(検証用情報)が一致するか否かを判断する。具体的には、決済端末30は、ステップS104において受信したクレジットカード番号の一部(検証用情報)と、ステップS106において取得したクレジットカード番号の一部(検証用情報)とが一致するか否かを判断する。一致しなかった場合にはステップS108に進む。一致した場合にはステップS109に進む。
ステップS108:決済端末30は、挿入したクレジットカードが異なる旨を報知し、他のクレジットカードの挿入を指示する。例えば、決済端末30は、挿入したクレジットカードが異なる旨の情報と、カード挿入口307aへの本来のクレジットカード(返品対象の商品を販売した元の取引において実際に利用されたクレジットカード)の挿入を指示する情報とを表示部303に表示する。ステップS106に戻る。
【0068】
ステップS109:決済端末30は、返品情報、ステップS106において取得したクレジットカード番号を含む返品依頼情報を暗号化する。つまり、決済端末30は、返品情報とクレジットカード番号とを含む返品依頼情報を生成し、生成した返品依頼情報を暗号化する。
ステップS110:決済端末30は、返品依頼情報(暗号化済)を決済サーバ90に送信する。つまり、決済端末30は、返品依頼情報(暗号化済)を送信することによって、クレジット決済の返品処理を進行させる。
【0069】
ステップS112:決済サーバ90は、決済端末30から返品依頼情報(暗号化済)を受信する。
ステップS113:決済サーバ90は、返品依頼情報(暗号化済)を復号(復号化)する。
ステップS114:決済サーバ90は、返品依頼情報に基づいて返品処理実行する。
ステップS115:決済サーバ90は、返品処理が完了した旨の返品完了通知を決済端末30に送信する。
【0070】
ステップS118:決済端末30は、決済サーバ90から返品完了通知を受信し、受信した返品完了通知を登録精算装置20に送信する。
ステップS121:決済端末30は、ステップS106において記憶部302に一時記憶したクレジットカード番号を消去する。
ステップS122:決済端末30は、返品完了を報知する。例えば、決済端末30は、返品処理が完了した旨の情報を表示部303に表示する。
【0071】
ステップS123:登録精算装置20は、決済端末30から返品完了通知を受信する。
ステップS127:登録精算装置20は、返品完了を報知する。例えば、登録精算装置20は、返品処理が完了した旨の情報を店員側表示部208に表示する。登録精算装置20は、店員側表示部208に代えて又は加えて客側表示部203に返品処理が完了した旨の情報を表示してもよい。
【0072】
ステップS128:登録精算装置20は、レシートを印刷、発行する。例えば、登録精算装置20は、返品商品等を印刷した返品レシートと、クレジット返品に関する情報(カード会社、返金金額等)を印刷したクレジット解約票と、を発行してもよい。登録精算装置20は、クレジット解約票の内容を印刷した返品レシートを発行してもよい。また、登録精算装置20は、返品レシート等に代えて又は加えて、クレジット決済の訂正内容を印刷した店舗用のレシート(訂正レシート)を印刷してもよい。
【0073】
なお、登録精算装置20は、返品取引(例えば返品モードA)として、取引全体(取引内の全部の商品を返品)した後に返品対象の商品以外の商品(返品しない商品)についてクレジット決済を実行するようにしてもよい(再売)。当該場合には、登録精算装置20は、再売レシートを印刷、発行してもよいし、再売レシートと店舗用のレシートとを印刷、発行してもよい。
【0074】
なお、決済端末30に挿入されたクレジットカードは、クレジットカード番号の一部が一致した後(ステップS107において一致したと判断した後)であればどのタイミングで抜き取ってもよい。例えば、決済端末30は、一致した後に顧客にクレジットカードの抜き取りを指示してもよい(なお、不一致の場合にはステップS108に示したように他のクレジットカード(本来のクレジットカード)の挿入を指示するため、現在のクレジットカードの抜き取りを指示する)。なお、挿入中のクレジットカードからクレジットカード番号が適宜取得可能であって、かつ、例えば、暗号化の後(ステップS109以降)に抜き取るようにすれば、クレジットカード番号を記憶部302に記憶しなくてもよい。
【0075】
図10は、取引を特定しない返品取引(返品モードBによる返品取引)における各装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。具体的には、
図10は、クレジット決済にて精算済の商品について返品モードBによる返品取引が行われた場合の登録精算装置20、決済端末30、決済サーバ90の処理の流れを示している。
【0076】
図10のシーケンス図のステップS205、S206、S209、S210、S212、S213、S214、S215、S218、S221、S222、S223、S227、S228の動作については、
図9のシーケンス図のステップS105、S106、S109、S110、S112、S113、S114、S115、S118、S121、S122、S123、S127、S128と同様であるため、説明を省略する。なお、
図10のシーケンス図では、
図9のシーケンス図のステップS102、S107、S108に関連するステップ(クレジットカード番号の一部に関係するステップ)は存在しない。
【0077】
ステップS201:登録精算装置20は、取引を特定せずに、返品の操作を受け付ける。
ステップS203:登録精算装置20は、返品金額を含む返品情報、クレジット決済の返品(クレジット返品)である旨を決済端末30に送信する。なお、当該ステップS203において登録精算装置20が送信する情報を返品指示情報と称してもよい。登録精算装置21(後述)がステップS503において送信する情報についても同様である。
ステップS204:決済端末30は、登録精算装置20から返品情報、クレジット決済の返品である旨を受信する。
【0078】
なお、決済端末30に挿入されたクレジットカードは、クレジットカード番号を一時記憶した後(ステップS206以降)であればどのタイミングで抜き取ってもよい。例えば、決済端末30は、一時記憶後に顧客にクレジットカードの抜き取りを指示してもよい。なお、挿入中のクレジットカードからクレジットカード番号が適宜取得可能であって、かつ、例えば、暗号化の後(ステップS209以降)に抜き取るようにすれば、クレジットカード番号を記憶部302に記憶しなくてもよい。
【0079】
<第2実施形態>
図11は、第2実施形態に係るシステム2のネットワーク構成図である。システム2は、店舗内の構成として、2台の登録精算装置21-1、登録精算装置21-2と、取引状況管理装置40とを備え、登録精算装置21-1には決済端末31-1が通信可能に接続され、登録精算装置21-2には決済端末31-2が通信可能に接続されている。システム2は、店舗外の構成として、本部サーバ60と、決済サーバ90とを備える。以下、登録精算装置21-1、21-2について特に区別しない場合には、登録精算装置21と総称する。決済端末31-1、決済端末31-2について特に区別しない場合には、決済端末31と総称する。なお、登録精算装置21等の台数は、例示であって、1台又は3台以上であってもよい。
【0080】
第1実施形態に係るシステム1では、
図1に示したように、決済端末30が直接的に決済サーバ90と通信するのに対し、第2実施形態に係るシステム2では、
図11に示したように、決済端末31が登録精算装置21を介して決済サーバ90と通信する点が異なる。
【0081】
第1実施形態に係るシステム1では、登録精算装置20(取引状況管理装置40も同様)はストアコントローラ10を介して本部サーバ60と通信してもよいと説明したが、第2実施形態に係るシステム2でも、登録精算装置21(取引状況管理装置40も同様)はストアコントローラ10を介して本部サーバ60と通信してもよい。また、第2実施形態に係るシステム2では、登録精算装置21はストアコントローラ10を介して決済サーバ90と通信してもよい。
【0082】
システム2の登録精算装置21の外観や構成は、システム1の登録精算装置20と同様であるため説明を省略する。なお、登録精算装置21は登録精算装置20と同様の構成であるが、登録精算装置20は第1通信部213によって決済サーバ90と通信しないが、登録精算装置21は第1通信部213によって決済サーバ90と通信する。登録精算装置21の操作や表示等に関しても、登録精算装置20と同様であるため説明を省略する。
【0083】
システム2の決済端末31の外観は、システム1の決済端末30と同様であるため説明を省略する。決済端末31の操作や表示等に関しても、決済端末30と同様であるため説明を省略する。構成に関しては、決済端末30は直接的に決済サーバ90と通信するため第1通信部313を備えるが、決済端末31は直接的に決済サーバ90と通信しないため第1通信部313を備えない点が異なる。
【0084】
図12は、通常取引における各装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図12は、通常取引における決済方法としてクレジット決済が選択された場合の登録精算装置21、決済端末31、決済サーバ90の処理の流れを示している。
図12(
図13、
図14も同様)において、左列は決済サーバ90の処理、中列は登録精算装置21の処理、右列は決済サーバ90の処理を示している。
【0085】
図12のシーケンス図のステップS301、S302、S303、S304、S305、S306、S309、S313、S314、S319、S321、S322、S324、S327、S328は、
図8のシーケンス図のステップS1、S2、S3、S4、S5、S6、S9、S13、S14、S19、S21、S22、S24、S27、S28と同様であるため、説明を省略する。
【0086】
ステップS310:決済端末31は、決済依頼情報(暗号化済)を登録精算装置21に送信する。つまり、決済端末31は、決済依頼情報(暗号化済)を送信することによって、クレジット決済を進行させる。
ステップS311:登録精算装置21は、決済端末31から決済依頼情報(暗号化済)を受信し、受信した決済依頼情報(暗号化済)を決済サーバ90に送信する。
ステップS312:決済サーバ90は、登録精算装置21から決済依頼情報(暗号化済)を受信する。
ステップS315:決済サーバ90は、クレジット決済が完了した旨の決済完了通知を登録精算装置21に送信する。
ステップS316:登録精算装置21は、決済サーバ90から決済完了通知を受信し、受信した決済完了通知を決済端末31に送信する。
ステップS318:決済端末31は、登録精算装置21から決済完了通知を受信する。
ステップS320:決済端末31は、ステップS319において抽出したクレジットカード番号の一部(検証用情報である6桁の数)を登録精算装置21に送信する。
ステップS323:登録精算装置21は、決済端末31からクレジットカード番号の一部を受信する。
【0087】
なお、決済端末31に挿入されたクレジットカードは、クレジットカード番号を一時記憶した後(ステップS306以降)であればどのタイミングで抜き取ってもよい。例えば、決済端末31は、一時記憶後に顧客にクレジットカードの抜き取りを指示してもよい。なお、挿入中のクレジットカードからクレジットカード番号が適宜取得可能であって、かつ、例えば、クレジットカード番号の一部を抽出した後(ステップS319以降)に抜き取るようにすれば、クレジットカード番号を記憶部に記憶しなくてもよい。
【0088】
図13は、取引を特定した返品取引(返品モードAによる返品取引)における各装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。具体的には、
図13は、クレジット決済にて精算済の商品について返品モードAによる返品取引が行われた場合の登録精算装置21、決済端末31、決済サーバ90の処理の流れを示している。
【0089】
図13のシーケンス図のS401、S402、S403、S404、S405、S406、S407、S408、S409、S413、S414、S421、S422、S427、S428は、
図9のシーケンス図のS101、S102、S103、S104、S105、S106、S107、S108、S109、S113、S114、S121、S122、S127、S128と同様であるため、説明を省略する。
【0090】
ステップS410:決済端末31は、返品依頼情報(暗号化済)を登録精算装置21に送信する。つまり、決済端末31は、返品依頼情報(暗号化済)を送信することによって、クレジット決済の返品処理を進行させる。
ステップS411:登録精算装置21は、決済端末31から返品依頼情報(暗号化済)を受信し、受信した返品依頼情報(暗号化済)を決済サーバ90に送信する。
ステップS412:決済サーバ90は、登録精算装置21から返品依頼情報(暗号化済)を受信する。
ステップS415:決済サーバ90は、返品処理が完了した旨の返品完了通知を登録精算装置21に送信する。
ステップS416:登録精算装置21は、決済サーバ90から返品完了通知を受信し、受信した返品完了通知を決済端末31に送信する。
ステップS418:決済端末31は、登録精算装置21から返品完了通知を受信する。
【0091】
なお、決済端末31に挿入されたクレジットカードは、クレジットカード番号の一部が一致した後(ステップS407において一致したと判断した後)であればどのタイミングで抜き取ってもよい。例えば、決済端末31は、一致した後に顧客にクレジットカードの抜き取りを指示してもよい(なお、不一致の場合にはステップS408に示したように他のクレジットカードの挿入を指示するため、現在のクレジットカードの抜き取りを指示する)。なお、挿入中のクレジットカードからクレジットカード番号が適宜取得可能であって、かつ、例えば、暗号化の後(ステップS409以降)に抜き取るようにすれば、クレジットカード番号を記憶部に記憶しなくてもよい。
【0092】
図14は、取引を特定しない返品取引(返品モードBによる返品取引)における各装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。具体的には、
図14は、クレジット決済にて精算済の商品について返品モードBによる返品取引が行われた場合の登録精算装置21、決済端末31、決済サーバ90の処理の流れを示している。
【0093】
図14のシーケンス図のステップS505、S506、S509、S510、S511、S512、S513、S514、S515、S516、S518、S521、S522、S527、S528の動作については、
図13のシーケンス図のステップS405、S406、S409、S410、S411、S412、S413、S414、S415、S416、S418、S421、S422、S427、S428と同様であるため、説明を省略する。なお、
図14のシーケンス図では、
図13のシーケンス図のステップS402、S407、S408に関連するステップ(クレジットカード番号の一部に関係するステップ)は存在しない。
【0094】
ステップS501:登録精算装置21は、取引を特定せずに、返品の操作を受け付ける。
ステップS503:登録精算装置21は、返品金額を含む返品情報、クレジット決済の返品である旨を決済端末31に送信する。
ステップS504:決済端末31は、登録精算装置21から返品情報、クレジット決済の返品である旨を受信する。
【0095】
なお、決済端末31に挿入されたクレジットカードは、クレジットカード番号を一時記憶した後(ステップS506以降)であればどのタイミングで抜き取ってもよい。例えば、決済端末31は、一時記憶後に顧客にクレジットカードの抜き取りを指示してもよい。なお、挿入中のクレジットカードからクレジットカード番号が適宜取得可能であって、かつ、例えば、暗号化の後(ステップS509以降)に抜き取るようにすれば、クレジットカード番号を記憶部に記憶しなくてもよい。
【0096】
図15は、第1実施形態の登録精算装置20、第2実施形態の登録精算装置21の動作の一例を示すフローチャートである。具体的には、
図15のフローチャートは、返品モードの選択から返品情報等(返品情報及びクレジットカード番号の一部/返品情報及びクレジット決済の返品である旨)の送信までの動作(送信以降の動作は省略)の一例を示している。
【0097】
ステップS1000:登録精算装置20(登録精算装置21)は、取引を特定した返品(返品モードAによる返品)が選択されたか否かを判断する。取引を特定した返品(返品モードAによる返品)が選択された場合(ステップS1000:YES)にはステップS1001に進む。取引を特定しない返品(返品モードBによる返品)が選択された場合(ステップS1000:NO)にはステップS1005に進む。
【0098】
ステップS1001:登録精算装置20(登録精算装置21)は、特定した取引において返品対象商品の指定を受け付ける。なお、当該ステップS1001は、
図9のシーケンス図のステップS101、
図13のシーケンス図のステップS401に相当する。
ステップS1002:登録精算装置20(登録精算装置21)は、返品対象商品の指定が完了したか否かを判断する。例えば、登録精算装置20(登録精算装置21)は、指定が完了した旨の操作があった場合、指定が完了したと判断してもよい。完了した場合(ステップS1002:YES)にはステップS1003に進む。完了していない場合(ステップS1002:NO)にはステップS1001に戻る。
ステップS1003:登録精算装置20(登録精算装置21)は、特定した取引に対応するクレジットカード番号の一部を取得する。なお、当該ステップS1003は、
図9のシーケンス図のステップS102、
図13のシーケンス図のステップS402に相当する。
ステップS1004:登録精算装置20(登録精算装置21)は、返品情報、クレジットカード番号の一部を決済端末30(決済端末31)に送信する。なお、当該ステップS1004は、
図9のシーケンス図のステップS103、
図13のシーケンス図のステップS403に相当する。
【0099】
ステップS1005:登録精算装置20(登録精算装置21)は、返品対象商品の指定を受け付ける。なお、当該ステップS1005は、
図10のシーケンス図のステップS201、
図14のシーケンス図のステップS501に相当する。
ステップS1006:登録精算装置20(登録精算装置21)は、ステップS1002と同様、返品対象商品の指定が完了したか否かを判断する。完了した場合(ステップS1006:YES)にはステップS1007に進む。完了していない場合(ステップS1006:NO)にはステップS1005に戻る。
ステップS1007:登録精算装置20(登録精算装置21)は、返品情報、クレジット決済の返品である旨を決済端末30(決済端末31)に送信する。なお、当該ステップS1007は、
図10のシーケンス図のステップS203、
図14のシーケンス図のステップS503に相当する。
【0100】
図16は、第1実施形態の決済端末30、第2実施形態の決済端末31の動作の一例を示すフローチャートである。具体的には、
図16のフローチャートは、返品情報等(返品情報及びクレジットカード番号の一部/返品情報及びクレジット決済の返品である旨)の受信から返品依頼情報の暗号化までの動作(暗号化以降の動作は省略)の一例を示している。
【0101】
ステップS1010:決済端末30(決済端末31)は、返品情報を受信したときに、登録精算装置20(登録精算装置21)からクレジットカード番号の一部を受信したか否かを判断する。決済端末30(決済端末31)は、登録精算装置20(登録精算装置21)が
図15のステップS1004の送信を行った場合にはクレジットカード番号の一部を受信し、登録精算装置20(登録精算装置21)が
図15のステップS1007の送信を行った場合にはクレジットカード番号の一部を受信しない。クレジットカード番号の一部を受信した場合(ステップS1010:YES)にはステップS1011に進む。クレジットカード番号の一部を受信していない場合(ステップS1010:NO)にはステップS1015に進む。
【0102】
ステップS1011:決済端末30(決済端末31)は、クレジットカードの挿入を指示する。なお、当該ステップS1011は、
図9のシーケンス図のステップS105、
図13のシーケンス図のステップS405に相当する。
ステップS1012:決済端末30(決済端末31)は、クレジットカード番号を取得し、一時記憶する。なお、当該ステップS1012は、
図9のシーケンス図のステップS106、
図13のシーケンス図のステップS406に相当する。
ステップS1013:決済端末30(決済端末31)は、クレジットカード番号の一部が一致したか否かを判断する。なお、当該ステップS1013は、
図9のシーケンス図のステップS107、
図13のシーケンス図のステップS407に相当する。一致した場合(ステップS1013:YES)にはステップS1014に進む。一致しなかった場合(ステップS1013:NO)にはステップS1011に戻る。
ステップS1014:決済端末30(決済端末31)は、返品情報、クレジットカード番号を含む返品依頼情報を暗号化する。なお、当該ステップS1014は、
図9のシーケンス図のステップS109、
図13のシーケンス図のステップS409に相当する。
【0103】
ステップS1015:決済端末30(決済端末31)は、クレジットカードの挿入を指示する。なお、当該ステップS1015は、
図10のシーケンス図のステップS205、
図14のシーケンス図のステップS505に相当する。
ステップS1016:決済端末30(決済端末31)は、クレジットカード番号を取得し、一時記憶する。なお、当該ステップS1016は、
図10のシーケンス図のステップS206、
図14のシーケンス図のステップS506に相当する。
ステップS1017:決済端末30(決済端末31)は、返品情報、クレジットカード番号を含む返品依頼情報を暗号化する。なお、当該ステップS1017は、
図10のシーケンス図のステップS209、
図14のシーケンス図のステップS509に相当する。
【0104】
(検証用情報)
検証用情報は、ある商品の返品時に利用されるクレジットカードが当該商品の購入時に利用されたクレジットカードであるか否かの検証に用いられる情報であると説明したが、より詳細には、検証用情報は、一のクレジットカード番号から常に得られる同一の情報であって、あるクレジットカード番号に基づく検証用情報から当該クレジットカード番号(つまり元の情報)を特定不可能な情報である(所定のセキュリティ基準を考慮)。例えば、クレジットカード番号Aから特定の検証用情報aが得られるが、検証用情報aからクレジットカード番号Aを特定できない情報である。
【0105】
検証用情報は、作用(機能)としては、返品の際に挿入されたクレジットカードが正しいときには100%の確率で正しいと判断可能な情報であって、返品の際に挿入されたクレジットカードが誤っているときには100%ではないが誤っていると判断可能な情報である。つまり、検証用情報によれば、返品の際に本来のクレジットカードが挿入された場合には本来のクレジットカードではないクレジットカードが挿入されたとの誤判断が生じることなく本来のクレジットカードが挿入されたと常に正しく判断し、返品の際に本来のクレジットカードではないクレジットカードが挿入された場合には本来のクレジットカードが挿入されたとの誤判断は生じ得るものの本来のクレジットカードではないクレジットカードが挿入されたと概ね正しく判断することができる。
【0106】
上記実施形態(第1実施形態、第2実施形態)では、クレジットカード番号[N1N2N3N4N5N6N7N8N9N10N11N12N13N14N15N16]の一部の桁、具体的にはクレジットカード番号の上6桁(発行者識別番号[N1N2N3N4N5N6])を検証用情報として用いる例を説明したが、検証用情報はクレジットカード番号の上6桁でなくてもよい。
【0107】
例えば、発行者識別番号のうち国際ブランドの部分を検証用情報として用いてもよい。つまり、クレジットカード番号の上1桁([N1])又は上2桁([N1N2])を検証用情報として用いてもよい。
【0108】
また、発行者識別番号とチェックデジットとを合わせたものを検証用情報として用いてもよい。つまり、クレジットカード番号の上6桁と下1桁とを合わせたもの([N1N2N3N4N5N6N16])を検証用情報として用いてもよいし、国際ブランドとチェックデジットとを合わせたものを検証用情報として用いてもよい。つまり、クレジットカード番号の上1桁(又は上2桁)と下1桁とを合わせたもの([N1N16]、[N1N2N16])を検証用情報として用いてもよい。
【0109】
また、発行者識別番号と会員口座番号の一部とを合わせたものを検証用情報として用いてもよい。例えば、発行者識別番号[N1N2N3N4N5N6]と会員口座番号の1桁目[N7]とをあわせたもの([N1N2N3N4N5N6N7])を検証用情報として用いてもよいし、発行者識別番号と会員口座番号の1桁目2桁目[N7N8]とをあわせたもの([N1N2N3N4N5N6N7N8])を検証用情報として用いてもよいし、発行者識別番号と会員口座番号の最後の桁[N15]とをあわせたもの([N1N2N3N4N5N6N15])を検証用情報として用いてもよい。また、国際ブランドと会員口座番号の一部とを合わせたものを検証用情報として用いてもよい。
【0110】
また、クレジットカード番号の奇数桁を合わせたもの([N1N3N5N7N9N11N13N15])やその一部を検証用情報として用いてもよいし、クレジットカード番号の偶数桁を合わせたもの([N2N4N6N8N10N12N14N16])やその一部を検証用情報として用いてもよい。
【0111】
また、クレジットカード番号の一部(一部の桁)を検証用情報として用いるのではなく、クレジットカード番号から算出等されるものを検証用情報として用いてもよい。例えば、クレジットカード番号のハッシュ値(要約値)を検証用情報として用いてもよい。なお、クレジットカード番号の全16桁ではなく、クレジットカード番号の一部(例えば、上6桁)のハッシュ値を検証用情報として用いてもよい。
【0112】
第1実施形態においてハッシュ値を検証用情報として用いる場合には、例えば、以下のように動作する(関連部分を抜粋して説明する)。
(通常取引における動作)
決済端末30は、
図8のステップS19の処理として、クレジットカード番号のハッシュ値を算出(生成)する。決済端末30は、ステップS20の処理として、ステップS19において算出したハッシュ値を検証用情報として登録精算装置20に送信する。登録精算装置20は、ステップS24の処理として、ハッシュ値(検証用情報)と取引番号を対応付けて記憶する
(返品取引(モードAの返品取引)における動作)
登録精算装置20は、
図9のステップS102の処理として、特定した取引に対応するハッシュ値(検証用情報)を取得する。登録精算装置20は、ステップS103の処理として、返品情報、ハッシュ値を決済端末30に送信する。決済端末30は、ステップS106の処理として、挿入されたクレジットカードのクレジットカード番号のハッシュ値を算出して、一時記憶する。決済端末30は、ステップS107の処理として、ステップS104において受信したハッシュ値と、ステップS106において取得したハッシュ値とが一致するか否かを判断する。
【0113】
第2実施形態においてハッシュ値を検証用情報として用いる場合には、例えば、以下のように動作する(関連部分を抜粋して説明する)。
(通常取引における動作)
決済端末31は、
図12のステップS319の処理として、クレジットカード番号のハッシュ値を算出(生成)する。決済端末31は、ステップS320の処理として、ステップS319において算出したハッシュ値を検証用情報として登録精算装置21に送信する。登録精算装置21は、ステップS324の処理として、ハッシュ値(検証用情報)と取引番号を対応付けて記憶する
(返品取引(モードAの返品取引)における動作)
登録精算装置21は、
図13のステップS402の処理として、特定した取引に対応するハッシュ値(検証用情報)を取得する。登録精算装置21は、ステップS403の処理として、返品情報、ハッシュ値を決済端末31に送信する。決済端末31は、ステップS406の処理として、挿入されたクレジットカードのクレジットカード番号のハッシュ値を算出して、一時記憶する。決済端末31は、ステップS407の処理として、ステップS404において受信したハッシュ値と、ステップS406において取得したハッシュ値とが一致するか否かを判断する。
【0114】
また、例えば、クレジットカード番号の各桁の加算結果([N1+N2+N3+N4+…、+N15+N16])や加算結果の1の位の数(0~9の何れかの数)を検証用情報として用いてもよい。加算結果の1の位の数を検証用情報として用いた場合であっても、返品の際に本来のクレジットカードではないクレジットカードが挿入された場合、単純計算で9割の確率で本来のクレジットカードではないクレジットカードが挿入されたと判断することができる。
【0115】
なお、検証用情報を暗号化し、暗号化した検証用情報を取引番号に対応付けて記憶させてもよい。検証用情報の暗号化や復号(復号化)は、決済端末30(決済端末31)が行ってもよいし、登録精算装置20(登録精算装置21)が行ってもよい。
【0116】
(検証用情報を記憶させる主体、本来のクレジットカードであるか否かを判断する主体)
上記実施形態(第1実施形態、第2実施形態)では、検証用情報を記憶部に記憶させる主体が登録精算装置(登録精算装置20、登録精算装置21)である例を説明したが(例えば、
図8のステップS24、
図12のステップS324)、検証用情報を記憶部に記憶させる主体は決済端末(決済端末30、決済端末31)であってもよい。また、上記実施形態(第1実施形態、第2実施形態)では、本来のクレジットカードであるか否かを判断する主体が決済端末(決済端末30、決済端末31)である例を説明したが(例えば、
図9のステップS107、
図13のステップS407)、本来のクレジットカードであるか否かを判断する主体は登録精算装置(登録精算装置20、登録精算装置21)であってもよい。
【0117】
第1実施形態において、検証用情報を記憶部に記憶させる主体も本来のクレジットカードであるか否かを判断する主体も、決済端末30である場合には、例えば、以下のように動作する(関連部分を抜粋して説明する)。
(通常取引における動作)
登録精算装置20は、
図8のステップS3の処理として、取引番号を決済端末30に送信する。例えば、登録精算装置20は、取引番号と決済金額とを含む取引情報、クレジット決済である旨を決済端末30に送信する。決済端末30は、ステップS19の処理として、挿入されたクレジットカードから検証用情報(例えば、クレジットカード番号の一部、クレジットカード番号のハッシュ値等)を取得する。決済端末30は、ステップS19とステップS20の間の処理として、取引番号(登録精算装置20から受信した取引番号)に対応付けて検証用情報(ステップS19にて取得した検証用情報)を記憶させる。例えば、決済端末30は、自端末の記憶部、又は、他の装置(例えば、本部サーバ60とは異なるサーバ、クラウドサーバ。本部サーバ60、ストアコントローラ10、取引状況管理装置40であってもよい)の記憶部に取引番号に対応付けて検証用情報を記憶する。あるいは、決済端末30は、他の装置の記憶部に記憶させるために他の装置に取引番号と検証用情報とを送信する。決済端末30は、ステップS20の処理として、決済完了通知を登録精算装置20に送信する(検証用情報は登録精算装置20に送信しない)。決済完了通知を受信した登録精算装置20は、ステップS24の処理を行わずに、ステップS27に進む。
(返品取引(モードAの返品取引)における動作)
登録精算装置20は、
図9のステップS103の処理として、取引番号を決済端末30に送信する。例えば、登録精算装置20は、取引番号と返品金額とを含む返品情報、検証用情報(例えば、クレジットカード番号の一部、クレジットカード番号のハッシュ値等)を決済端末30に送信する。決済端末30は、ステップS106の処理として、挿入されたクレジットカードから検証用情報を取得し、また、登録精算装置20から受信した取引番号に対応する検証用情報を記憶部から取得する。決済端末30は、ステップS107の処理として、2つの検証用情報(クレジットカードから取得した検証用情報、記憶部から取得した検証用情報)が一致するか否かを判断する。
【0118】
第2実施形態において、検証用情報を記憶部に記憶させる主体も本来のクレジットカードであるか否かを判断する主体も、決済端末31である場合には、例えば、以下のように動作する(関連部分を抜粋して説明する)。
(通常取引における動作)
登録精算装置21は、
図12のステップS316の処理として、取引番号を決済端末31に送信する。つまり、決済サーバ90から決済完了通知を受信した登録精算装置21は、当該決済完了通知とともに取引番号を決済端末31に送信する。決済完了通知とともに取引番号を決済端末31に送信した登録精算装置21は、ステップS323及びステップS324の処理を行わずに、ステップS327に進む。決済端末31は、ステップS319の処理として、挿入されたクレジットカードから検証用情報(例えば、クレジットカード番号の一部、クレジットカード番号のハッシュ値等)を取得する。決済端末31は、ステップS319とステップS321の間の処理として、取引番号(登録精算装置21から受信した取引番号)に対応付けて検証用情報(ステップS319にて取得した検証用情報)を記憶させる。例えば、決済端末31は、自端末の記憶部、又は、他の装置(例えば、本部サーバ60とは異なるサーバ、クラウドサーバ。本部サーバ60、ストアコントローラ10、取引状況管理装置40であってもよい)の記憶部に取引番号に対応付けて検証用情報を記憶する。あるいは、決済端末31は、他の装置の記憶部に記憶させるために他の装置に取引番号と検証用情報とを送信する。決済端末31は、ステップS320の処理を行わずに、ステップS321の処理に進む。なお、登録精算装置21は、決済完了通知を送信するタイミング(ステップS316)で取引番号を決済端末31に送信することに代えて、取引情報を送信するタイミング(ステップS303)で取引番号を決済端末31に送信してもよい。
(返品取引(モードAの返品取引)における動作)
登録精算装置21は、
図13のステップS403の処理として、取引番号を決済端末31に送信する。例えば、登録精算装置21は、取引番号と返品金額とを含む返品情報、検証用情報(例えば、クレジットカード番号の一部、クレジットカード番号のハッシュ値等)を決済端末31に送信する。決済端末31は、ステップS406の処理として、挿入されたクレジットカードから検証用情報を取得し、また、登録精算装置21から受信した取引番号に対応する検証用情報を記憶部から取得する。決済端末31は、ステップS407の処理として、2つの検証用情報(クレジットカードから取得した検証用情報、記憶部から取得した検証用情報)が一致するか否かを判断する。
【0119】
第1実施形態において、検証用情報を記憶部に記憶させる主体も本来のクレジットカードであるか否かを判断する主体も、登録精算装置20である場合には、例えば、以下のように動作する(関連部分を抜粋して説明する)。
(通常取引における動作)
通常取引における動作は、
図8と同様である。
(返品取引(モードAの返品取引)における動作)
登録精算装置20は、
図9のステップS102の処理として、ステップS101において特定した取引に対応する検証用情報(例えば、クレジットカード番号の一部、クレジットカード番号のハッシュ値等)を取得する。登録精算装置20は、S103の処理として、返品金額を含む返品情報を決済端末30に送信する(検証用情報は決済端末30に送信しない)。決済端末30は、ステップS106の処理として、挿入されたクレジットカードから検証用情報を取得する。決済端末30は、ステップS106とステップS107の間の処理として、ステップS106にて取得した検証用情報を登録精算装置20に送信する。決済端末30から検証用情報を受信した登録精算装置20は、2つの検証用情報(ステップS102において取得した検証用情報、決済端末30から受信した検証用情報)が一致するか否かを判断し、判断結果を決済端末30に送信する。決済端末30は、ステップS107の処理として、登録精算装置20から判断結果を受信する。一致しなかった旨の判断結果であった場合にはステップS108に進む。一致した旨の判断結果であった場合にはステップS109に進む。
【0120】
第2実施形態において、検証用情報を記憶部に記憶させる主体も本来のクレジットカードであるか否かを判断する主体も、登録精算装置21である場合には、例えば、以下のように動作する(関連部分を抜粋して説明する)。
(通常取引における動作)
通常取引における動作は、
図12と同様である。
(返品取引(モードAの返品取引)における動作)
登録精算装置21は、
図13のステップS402の処理として、ステップS401において特定した取引に対応する検証用情報(例えば、クレジットカード番号の一部、クレジットカード番号のハッシュ値等)を取得する。登録精算装置21は、S403の処理として、返品金額を含む返品情報を決済端末31に送信する(検証用情報は決済端末31に送信しない)。決済端末31は、ステップS406の処理として、挿入されたクレジットカードから検証用情報を取得する。決済端末31は、ステップS406とステップS407の間の処理として、ステップS406にて取得した検証用情報を登録精算装置21に送信する。決済端末31から検証用情報を受信した登録精算装置21は、2つの検証用情報(ステップS402において取得した検証用情報、決済端末31から受信した検証用情報)が一致するか否かを判断し、判断結果を決済端末31に送信する。決済端末31は、ステップS407の処理として、登録精算装置21から判断結果を受信する。一致しなかった旨の判断結果であった場合にはステップS408に進む。一致した旨の判断結果であった場合にはステップS409に進む。
【0121】
第1実施形態において、検証用情報を記憶部に記憶させる主体が決済端末30であって、本来のクレジットカードであるか否かを判断する主体が登録精算装置20である場合には、例えば、以下のように動作する(関連部分を抜粋して説明する)。
(通常取引における動作)
登録精算装置20は、
図8のステップS3の処理として、取引番号を決済端末30に送信する。例えば、登録精算装置20は、取引番号と決済金額とを含む取引情報、クレジット決済である旨を決済端末30に送信する。決済端末30は、ステップS19の処理として、挿入されたクレジットカードから検証用情報(例えば、クレジットカード番号の一部、クレジットカード番号のハッシュ値等)を取得する。決済端末30は、ステップS19とステップS20の間の処理として、取引番号(登録精算装置20から受信した取引番号)に対応付けて検証用情報(ステップS19にて取得した検証用情報)を記憶させる。例えば、決済端末30は、自端末の記憶部、又は、他の装置の記憶部に取引番号に対応付けて検証用情報を記憶する。あるいは、決済端末30は、他の装置の記憶部に記憶させるために他の装置に取引番号と検証用情報とを送信する。決済端末30は、ステップS20の処理として、決済完了通知を登録精算装置20に送信する(検証用情報は登録精算装置20に送信しない)。決済完了通知を受信した登録精算装置20は、ステップS24の処理を行わずに、ステップS27に進む。
(返品取引(モードAの返品取引)における動作)
登録精算装置20は、
図9のステップS102の処理を行わずに、ステップS103の処理として、取引番号を決済端末30に送信する。例えば、登録精算装置20は、取引番号と返品金額とを含む返品情報を決済端末30に送信する(検証用情報は決済端末30に送信しない)。決済端末30は、ステップS106の処理として、挿入されたクレジットカードから検証用情報(例えば、クレジットカード番号の一部、クレジットカード番号のハッシュ値等)を取得し、また、登録精算装置20から受信した取引番号に対応する検証用情報を記憶部から取得する。決済端末30は、ステップS106とステップS107の間の処理として、2つの検証用情報(クレジットカードから取得した検証用情報、記憶部から取得した検証用情報)を登録精算装置20に送信する。決済端末30から2つの検証用情報を受信した登録精算装置20は、2つの検証用情報が一致するか否かを判断し、判断結果を決済端末30に送信する。決済端末30は、ステップS107の処理として、登録精算装置20から判断結果を受信する。一致しなかった旨の判断結果であった場合にはステップS108に進む。一致した旨の判断結果であった場合にはステップS109に進む。
【0122】
第2実施形態において、検証用情報を記憶部に記憶させる主体が決済端末31であって、本来のクレジットカードであるか否かを判断する主体が登録精算装置21である場合には、例えば、以下のように動作する(関連部分を抜粋して説明する)。
(通常取引における動作)
登録精算装置21は、
図12のステップS316の処理として、取引番号を決済端末31に送信する。つまり、決済サーバ90から決済完了通知を受信した登録精算装置21は、当該決済完了通知とともに取引番号を決済端末31に送信する。決済完了通知とともに取引番号を決済端末31に送信した登録精算装置21は、ステップS323及びステップS324の処理を行わずに、ステップS327に進む。決済端末31は、ステップS319の処理として、挿入されたクレジットカードから検証用情報(例えば、クレジットカード番号の一部、クレジットカード番号のハッシュ値等)を取得する。決済端末31は、ステップS319とステップS321の間の処理として、取引番号(登録精算装置21から受信した取引番号)に対応付けて検証用情報(ステップS319にて取得した検証用情報)を記憶させる。例えば、決済端末31は、自端末の記憶部、又は、他の装置の記憶部に取引番号に対応付けて検証用情報を記憶する。あるいは、決済端末31は、他の装置の記憶部に記憶させるために他の装置に取引番号と検証用情報とを送信する。決済端末31は、ステップS320の処理を行わずに、ステップS321の処理に進む。なお、登録精算装置21は、決済完了通知を送信するタイミング(ステップS316)で取引番号を決済端末31に送信することに代えて、取引情報を送信するタイミング(ステップS303)で取引番号を決済端末31に送信してもよい。
(返品取引(モードAの返品取引)における動作)
登録精算装置21は、
図13のステップS402の処理を行わずに、ステップS403の処理として、取引番号を決済端末31に送信する。例えば、登録精算装置21は、取引番号と返品金額とを含む返品情報を決済端末30に送信する(検証用情報は決済端末31に送信しない)。決済端末31は、ステップS406の処理として、挿入されたクレジットカードから検証用情報(例えば、クレジットカード番号の一部、クレジットカード番号のハッシュ値等)を取得し、また、登録精算装置21から受信した取引番号に対応する検証用情報を記憶部から取得する。決済端末31は、ステップS406とステップS407の間の処理として、2つの検証用情報(クレジットカードから取得した検証用情報、記憶部から取得した検証用情報)を登録精算装置21に送信する。決済端末31から2つの検証用情報を受信した登録精算装置21は、2つの検証用情報が一致するか否かを判断し、判断結果を決済端末31に送信する。決済端末31は、ステップS407の処理として、登録精算装置21から判断結果を受信する。一致しなかった旨の判断結果であった場合にはステップS408に進む。一致した旨の判断結果であった場合にはステップS409に進む。
【0123】
以上、実施形態(第1実施形態、第2実施形態)について説明したが、実施形態によれば、返品取引における誤ったクレジットカード(具体的には商品購入時に決済したクレジットカードとは異なるクレジットカード)の利用を防止(100%ではないが可也の確率で防止)することができる。
【0124】
本来のクレジットカード(返品対象の商品を購入した元の取引において実際に利用されたクレジットカード)とは異なるクレジットカードが利用されると、本来のクレジットカードのクレジットカード会社において本来の返品処理がなされないばかりか、返品処理時に誤って利用されたクレジットカードのクレジットカード会社には購入データがないのに返品データが送信されるため、本来は不要な然るべき対処が必要になるが、第1実施形態のシステム1(第2実施形態のシステム2も同様)によれば、返品処理時に本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された場合、クレジットカードが異なる旨を報知等する。従って、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが返品処理時に誤って利用されるといった状況が生じ難くなる。
【0125】
(変形例等)
以上、実施形態について説明したが、機器の構成、データの構成、処理の流れ、表示及び出力の態様などは、例えば下記(1)~(14)に示すように、適宜変更が可能である。また、下記(1)~(14)は、夫々適宜組み合わされてよい。
【0126】
(1)上記実施形態では、返品処理において本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された場合、決済端末(決済端末30、決済端末31)がメッセージ(クレジットカードが異なる旨の情報、本来のクレジットカードの挿入を指示する情報)を表示する例を説明したが(例えば、
図9のステップS108、
図13のステップS408)、決済端末に代えて又は加えて、登録精算装置(登録精算装置20、登録精算装置21)がメッセージを表示(客側表示部203又は店員側表示部208のいずれか一方又は両方に表示)してもよい。
【0127】
(1-1)例えば、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードの挿入回数がN回(Nは2以上)に達した場合、決済端末に代えて又は加えて登録精算装置がメッセージを表示してもよい。つまり、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入されても、N回目に達する迄は決済端末がメッセージを表示し、N回目以降の各回では決済端末に代えて又は加えて登録精算装置がメッセージを表示してもよい。
【0128】
(1-1-1)本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された回数は、決済端末がカウントしてもよい。
【0129】
(1-1-1-1)決済端末が本来のクレジットカードであるか否かを判断する態様では、例えば、決済端末は、クレジットカードが挿入される度に本来のクレジットカードであるか否かを判断する。なお、決済端末は、上記判断に際し、登録精算装置から受信した取引番号に基づいて記憶部を自ら参照して本来のクレジットカードの検証用情報を取得してもよいし、登録精算装置から本来のクレジットカードの検証用情報を取得してもよい。また、決済端末は、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入されたと判断した回数をカウントするとともに、当該回数がN回目に達した後は(N回目以降の各回において)、メッセージの表示を指示する指示情報を登録精算装置に送信する。登録精算装置は、上記指示情報を決済端末から受信する度にメッセージを表示する。
【0130】
(1-1-1-2)登録精算装置が本来のクレジットカードであるか否かを判断する態様では、例えば、登録精算装置は、クレジットカードが挿入される度に本来のクレジットカードであるか否かを判断し、判断結果を決済端末に送信する。なお、登録精算装置は、上記判断に際し、記憶部を自ら参照して本来のクレジットカードの検証用情報を取得してもよいし、取引番号を決済端末に送信して決済端末から本来のクレジットカードの検証用情報を取得してもよい。決済端末は、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードでない旨の判断結果を受信した回数(すなわち本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された回数)をカウントするとともに、当該回数がN回目に達した後は、メッセージの表示を指示する指示情報を登録精算装置に送信する。登録精算装置は、上記指示情報を決済端末から受信する度にメッセージを表示する。
【0131】
(1-1-2)本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された回数は、登録精算装置がカウントしてもよい。
【0132】
(1-1-2-1)決済端末が本来のクレジットカードであるか否かを判断する態様では、例えば、決済端末は、クレジットカードが挿入される度に本来のクレジットカードであるか否かを判断し、判断結果を登録精算装置に送信する。なお、決済端末は、上記判断に際し、登録精算装置から受信した取引番号に基づいて記憶部を自ら参照して本来のクレジットカードの検証用情報を取得してもよいし、登録精算装置から本来のクレジットカードの検証用情報を取得してもよい。登録精算装置は、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードでない旨の判断結果を受信した回数(すなわち本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された回数)をカウントするとともに、当該回数がN回目に達した後は、メッセージを表示する。
【0133】
(1-1-2-2)登録精算装置が本来のクレジットカードであるか否かを判断する態様では、例えば、登録精算装置は、クレジットカードが挿入される度に本来のクレジットカードであるか否かを判断し、判断結果を決済端末に送信する。なお、登録精算装置は、上記判断に際し、記憶部を自ら参照して本来のクレジットカードの検証用情報を取得してもよいし、取引番号を決済端末に送信して決済端末から本来のクレジットカードの検証用情報を取得してもよい。また、登録精算装置は、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入されたと判断した回数をカウントするとともに、当該回数がN回目に達した後は、メッセージを表示する。
【0134】
(1-2)本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入される度に(つまり1回目から)、決済端末に代えて又は加えて登録精算装置がメッセージを表示してもよい。つまり、上記(1-1)においてN回のNは2以上であると説明したが、N回のNは1であってもよい。
【0135】
(2)上記実施形態では、返品処理において本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された場合には、本来のクレジットカードが挿入される迄、他のクレジットカードの再挿入を繰り返す例を説明したが(例えば、
図9のステップS106~S108、
図13のステップS406~S408)、繰り返しの途中に店員が介在してもよいし、繰り返しを途中で中断してもよい。
【0136】
(2-1)例えば、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードの挿入回数がN回(Nは2以上)に達した場合、登録精算装置にて店員が介在し、登録精算装置における店員の操作に応じて再挿入を続けるか中止するかを決定してもよい。つまり、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入されても、N回目に達する迄は単に決済端末側にて他のクレジットカードの再挿入を繰り返し、N回目以降の各回では登録精算装置にて店員が介在し、登録精算装置における店員の操作に応じて再挿入を続けるか中止するかを決定してもよい。なお、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された回数は、上記(1)にて説明した通り、決済端末がカウントしてもよいし、登録精算装置がカウントしてもよい。
【0137】
例えば、N回目(N+1回目、N+2回目、…も同様)に挿入されたクレジットカードが本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードであった場合、決済端末は返品処理を一時中断し(指示待ち状態に移行し)、登録精算装置は再挿入ボタンと中止ボタンとを配置した店員介在画面を店員側表示部208に表示する。登録精算装置は、再挿入ボタンの操作があった場合には再挿入を指示する再挿入指示情報を決済端末に送信し、中止ボタンの操作があった場合には返品処理を中止するとともに中止を指示する中止指示情報を決済端末に送信する。決済端末は、登録精算装置から再挿入指示情報を受信した場合には返品処理を再開してクレジットカードの再挿入を促すメッセージを表示し、登録精算装置から中止指示情報を受信した場合には返品処理を中止する。
【0138】
つまり、N回目(N+1回目、N+2回目、…も同様)に挿入されたクレジットカードが本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードであった場合、上記(1)では、登録精算装置はメッセージを表示し、決済端末は無条件に再挿入を指示するが、当該(2)では、登録精算装置は店員介在画面を表示し、決済端末は返品処理を一時中断する(その後、登録精算装置から再挿入指示情報を受信した場合には返品処理を再開し、中止指示情報を受信した場合には返品処理を中止する)。
【0139】
(2-2)本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入される度に(つまり1回目から)、登録精算装置にて店員が介在し、登録精算装置における店員の操作に応じて再挿入を続けるか中止するかを決定してもよい。つまり、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入される度に、登録精算装置は店員介在画面を表示し、決済端末は返品処理を一時中断してもよい。
【0140】
(3)上記実施形態では説明を省略したが、クレジットカードの挿入に関する履歴を記録しておいてもよい。つまり、記録を見れば、本来はAカードを挿入すべきであったのに、1回目にはBカードが挿入され、2回目にはCカードが挿入され、3回目にやっとAカードが挿入されたといったような状況が確認できるようにしておいてもよい。例えば、登録精算装置は、電子ジャーナルファイルに、クレジットカードの夫々の挿入回数目に対応付けて夫々のクレジットカードから取得した検証用情報(例えば、クレジットカード番号の一部である発行者識別番号)を記憶してもよい。なお、挿入毎に決済端末から登録精算装置に検証用情報を送信してもよいし、取引の終了後(中止を含む)に決済端末から登録精算装置に纏めて検証用情報を送信してもよい。クレジットカードの挿入に関する履歴に代えて又は加えて、上記(2)に関連し、店員の介在の履歴(再挿入ボタンの操作、中止ボタンの操作)を記録しておいてもよい。
【0141】
(4)上記実施形態では、返品処理(モードAによる返品処理)において本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された場合、決済端末(決済端末30、決済端末31)が本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された旨等を表示する例を説明し(
図9のステップS108、
図13のステップS408)、上記(1)(2)では、登録精算装置(登録精算装置20、登録精算装置21)がメッセージや店員介在画面を表示する例を説明したが、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された場合の報知の態様はこれに限定されない。例えば、登録精算装置は、メッセージや店員介在画面の表示に代えて又は加えて、音声によって報知してもよいし、サインポール(発光部)によって報知してもよい。また、決済端末(又は登録精算装置)は、店員が使用する装置等(例えば、取引状況管理装置40、店員が携帯するスマートフォン等)に、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された旨の情報(メッセージ)を送信してもよい。
【0142】
(5)返品処理(モードAによる返品処理)において、本来のクレジットカードを示唆してもよい。つまり、元の取引において利用されていたクレジットカードを顧客や店員に報知してもよい。
【0143】
(5-1)検証用情報が国際ブランド(クレジットカード番号の上2桁)を含む場合、登録精算装置は、本来のクレジットカードの国際ブランド名を表示(客側表示部203又は店員側表示部208のいずれか一方又は両方に表示)してもよい。
【0144】
例えば、登録精算装置は、クレジットカードの最初の挿入前(本来のクレジットカード、又は、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入される前)に、本来のクレジットカードの検証用情報を取得し、取得した検証用情報から国際ブランドを特定し、国際ブランド名を表示してもよい。つまり、返品処理において顧客が実際にクレジットカードを挿入する前に、登録精算装置は、本来のクレジットカードの国際ブランド名を表示してもよい。
【0145】
なお、登録精算装置は、記憶部を自ら参照して本来のクレジットカードの検証用情報を取得してもよいし(例えば、
図9のステップS102、
図13のステップS402)、取引番号を決済端末に送信して決済端末から本来のクレジットカードの検証用情報を取得してもよい。また、登録精算装置が参照可能な位置に(又は問い合わせ可能な位置に)、国際ブランド名に関する情報(例えば、N
1N
2(又はN
1)と国際ブランド名の対応関係を示した情報)を記憶しておき、登録精算装置は、国際ブランド名を表示してもよい。
【0146】
登録精算装置は、クレジットカードの最初の挿入前に代えて又は加えて、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された後に、国際ブランド名を表示してもよい。つまり、返品処理において顧客が本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードを挿入した場合に、登録精算装置は、本来のクレジットカードの国際ブランド名を表示してもよい。例えば、登録精算装置は、上記(1)のメッセージや上記(2)の店員介在画面において国際ブランド名を表示してもよい。本来のクレジットカードであるか否かの判断は、上記(1)のメッセージや上記(2)の店員介在画面の表示と同様、決済端末が行ってもよいし、登録精算装置が行ってもよい。発行者名等を表示する場合も同様である。
【0147】
なお、上記(1)のメッセージや上記(2)の店員介在画面の表示と同様、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードの挿入回数がN回(Nは2以上)に達した場合に国際ブランド名を表示してもよいし、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入される度に(つまり1回目から)、国際ブランド名を表示してもよい。前者に関連し、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された回数のカウントは、上記(1)のメッセージや上記(2)の店員介在画面の表示と同様、決済端末が行ってもよいし、登録精算装置が行ってもよい。発行者名等を表示する場合も同様である。
【0148】
登録精算装置に代えて又は加えて決済端末が、クレジットカードの最初の挿入前に、又は、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された後に、国際ブランド名を表示(表示部303に表示)してもよい。決済端末は、登録精算装置から本来のクレジットカードの検証用情報を取得してもよいし(例えば、
図9のステップS104、
図13のステップS404)、記憶部を自ら参照して本来のクレジットカードの検証用情報を取得してもよい。
【0149】
なお、決済端末が国際ブランド名を表示する場合も、登録精算装置が国際ブランド名を表示する場合と同様、本来のクレジットカードであるか否かの判断は、決済端末が行ってもよいし、登録精算装置が行ってもよい。また、決済端末が国際ブランド名を表示する場合も、登録精算装置が国際ブランド名を表示する場合と同様、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された回数のカウントは、決済端末が行ってもよいし、登録精算装置が行ってもよい。発行者名等を表示する場合も同様である。
【0150】
(5-2)検証用情報が発行者識別番号(クレジットカード番号の上6桁)を含む場合、登録精算装置は、本来のクレジットカードの発行者識別番号に基づく名称(発行者名、クレジットカード名等。以下、発行者名等)を表示(客側表示部203又は店員側表示部208のいずれか一方又は両方に表示)してもよい。
【0151】
例えば、登録精算装置は、クレジットカードの最初の挿入前に、本来のクレジットカードの検証用情報を取得し、取得した検証用情報から発行者識別番号を特定し、クレジットカードの発行者名等を表示してもよい。つまり、返品処理において顧客が実際にクレジットカードを挿入する前に、登録精算装置は、本来のクレジットカードの発行者名等を表示してもよい。
【0152】
なお、登録精算装置は、記憶部を自ら参照して本来のクレジットカードの検証用情報を取得してもよいし、取引番号を決済端末に送信して決済端末から本来のクレジットカードの検証用情報を取得してもよい。また、登録精算装置が参照可能な位置に(又は問い合わせ可能な位置に)、発行者名等に関する情報(例えば、N1N2N3N4N5N6と発行者名等の対応関係を示した情報)を記憶しておき、登録精算装置は、発行者名等を表示してもよい。
【0153】
登録精算装置は、クレジットカードの最初の挿入前に代えて又は加えて、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された後に、発行者名等を表示してもよい。つまり、返品処理において顧客が本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードを挿入した場合に(1回目の挿入から、又は、N回(Nは2以上)目から)、登録精算装置は、本来のクレジットカードの発行者名等を表示してもよい。例えば、登録精算装置は、上記(1)のメッセージや上記(2)の店員介在画面において発行者名等を表示してもよい。
【0154】
なお、登録精算装置に代えて又は加えて決済端末が、クレジットカードの最初の挿入前に、又は、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された後に、発行者名等を表示してもよい。
【0155】
(6)返品処理(モードAによる返品処理)において、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された場合、挿入されたクレジットカード(本来のクレジットカードとは異なるクレジットカード)に関する情報を顧客や店員に報知してもよい。
【0156】
例えば、登録精算装置は、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された場合(1回目の挿入から、又は、N回(Nは2以上)目から)、本来のクレジットカードの国際ブランド名と、挿入されたクレジットカード(本来のクレジットカードとは異なるクレジットカード)の国際ブランド名とを、表示してもよい。また、登録精算装置は、本来のクレジットカードとは異なるクレジットカードが挿入された場合(1回目の挿入から、又は、N回(Nは2以上)目から)、本来のクレジットカードの発行者名等と、挿入されたクレジットカード(本来のクレジットカードとは異なるクレジットカード)の発行者名等とを、表示してもよい。登録精算装置に代えて又は加えて決済端末が、上述のような表示を行ってもよい。
【0157】
(7)上記実施形態では、検証用情報を記憶部に記憶させる例を説明したが(例えば、
図8のステップS24、
図12のステップS324)、検証用情報をバーコード化してレシートに印刷してもよい。
【0158】
つまり、登録精算装置20は、
図8のステップS24の処理を行わずに、ステップS28の処理において発行するレシート(レシートとは別にクレジット売上票を発行する場合にはレシート、クレジット売上票の少なくとも一方)に検証用情報をコード化したバーコードを印刷してもよい。また、登録精算装置21は、
図12のステップS324の処理を行わずに、ステップS328の処理において発行するレシート(レシートとは別にクレジット売上票を発行する場合にはレシート、クレジット売上票の少なくとも一方)に検証用情報をコード化したバーコードを印刷してもよい。
【0159】
なお、登録精算装置20(登録精算装置21も同様)は、取引番号をコード化したバーコードと検証用情報をコード化したバーコードの2つのバーコードを印刷したレシートを発行してもよいし、取引番号と検証用情報とを1つに合わせたものをコード化した1つのバーコードを印刷したレシートを発行してもよい。
【0160】
検証用情報をバーコード化してレシートに印刷した場合、登録精算装置20(登録精算装置21も同様)はバーコードから検証用情報を取得する。つまり、登録精算装置20は、
図9のステップS102において、該当するレシート(返品対象の商品の購入時の取引のレシート)に印刷されているバーコードを読み取って検証用情報を取得する。また、登録精算装置21は、
図13のステップS402において、該当するレシートに印刷されているバーコードを読み取って検証用情報を取得する。
【0161】
(8)上記実施形態では、決済端末30は、カードを挿入して読み取る例を説明したが、カードをタッチして読み取ってもよいし、カードをスワイプして読み取ってもよい。つまり、読取部307は、カードが挿されたり、タッチされたり、通されたりすることによってカードの情報を読み取るものであればよい。決済端末31についても同様である。
【0162】
(9)上記実施形態では、カードを読み取る例を説明したが、カードを用いずに読み取る、いわゆるカードレスクレジットであってもよい。例えば、決済端末30(決済端末31)は、NFC(Near Field Communication)により、顧客の端末(スマートフォン、スマートウォッチ等のウェアラブル端末)からクレジット決済に必要な情報(以下、「カードレスクレジット情報」と称する)読み取ってもよい(受信してもよい)。カードレスクレジット情報は、「決済トークン」と称される場合もある。カードレスクレジット情報は、例えば、下記(a)(b)のような情報である。
(a)カードレスクレジット情報は、特定のクレジットカード番号に対応付けられた情報である。つまり、カードレスクレジット情報からクレジットカード番号を特定可能である。決済端末30(決済端末31)は、クレジットカード番号に代えてカードレスクレジット情報を含む決済依頼情報(暗号化済)を送信し、クレジット決済を進行させる。決済端末30(決済端末31)は、クレジットカード番号に代えてカードレスクレジット情報を含む返品依頼情報(暗号化済)を送信し、クレジット決済の返品処理を進行させる。なお、決済サーバ90が、カードレスクレジット情報をクレジットカード番号に変換するための変換テーブル等を参照し、カードレスクレジット情報をクレジットカード番号に変換してもよいし、決済サーバ90の前段にサーバ(非図示の中継サーバ80)を設けて、中継サーバ80が、変換テーブル等を用いて、カードレスクレジット情報をクレジットカード番号に変換し、クレジットカード番号を決済サーバ90に送信してもよい。後者の場合、決済端末30(決済端末31)は、カードレスクレジット情報を含む決済依頼情報(暗号化済)やカードレスクレジット情報を含む返品依頼情報(暗号化済)を中継サーバ80に送信する。なお、中継サーバ80は、クレジットカード番号(又はカードレスクレジット情報)を含む決済依頼情報(暗号化済)や、クレジットカード番号(又はカードレスクレジット情報)を含む返品依頼情報(暗号化済)の復号等を行ってもよい。
(b)カードレスクレジット情報は、クレジットカード番号の一部を含む。つまり、カードレスクレジット情報の一部は、クレジットカード番号の一部と共通する。例えば、カードレスクレジット情報は、クレジットカード番号の上6桁(発行者識別番号)を含む情報であってもよい。一例として、カードレスクレジット情報は、6桁の数字(発行者識別番号)と、トークン化された10桁の文字列(数字、アルファベット、記号等)とから構成されるものであってもよい。カードレスクレジット(カードレスクレジット情報を読み取る態様)では、カードレスクレジット情報に含まれる発行者識別番号(上6桁)を検証用情報としてもよいし、該発行者識別番号の一部(上2桁)である国際ブランドを検証用情報としてもよい。
【0163】
(10)上記実施形態では、クレジットカード番号は16桁の数であるものとして説明したが、クレジットカード番号は16桁の数でなくてもよい。例えば、クレジットカード番号は15桁の数であってもよいし、14桁の数であってもよい。クレジットカード番号が15桁の数であっても14桁の数であっても、クレジットカード番号の一部を検証用情報として用いればよい。
【0164】
(11)上記実施形態では、登録精算装置20は非現金決済として電子マネー決済が可能であると説明したが、登録精算装置20は非現金決済として少なくともクレジット決済が可能であればよい。登録精算装置21についても同様である。
(12)上記実施形態では、登録精算装置20は現金決済が可能であると説明したが、登録精算装置20は少なくとも非現金決済が可能であればよい。登録精算装置21についても同様である。
(13)上記実施形態では、登録精算装置20は、店員の操作に基づいて登録処理を実行し、顧客の操作に基づいて精算処理を実行すると説明したが、操作者は店員であってもよいし顧客であってもよい。登録精算装置21についても同様である。例えば、登録精算装置20(登録精算装置21)は、店員の操作に基づいて登録処理と精算処理とを実行してもよい。また例えば、登録精算装置20(登録精算装置21)は、顧客の操作に基づいて登録処理と精算処理とを実行してもよい。つまり、登録精算装置20(登録精算装置21)は、フルセルフの装置であってもよい。
【0165】
登録精算装置20(登録精算装置21)がフルセルフの装置である場合、顧客が返品処理を実行してもよいが、店員が介在(介入)して返品処理を実行してもよい。例えば、メンテナンス画面(メンテナンスモードの画面)である店員用画面に遷移した上で、店員の操作によって返品処理を実行してもよい。セミセルフの精算装置120(後述)やセミセルフの精算装置121(後述)についても同様である。
【0166】
(14)上記実施形態では、登録処理と精算処理とを実行可能な登録精算装置20(登録精算装置21)について説明したが、登録処理を実行しない装置に適用してもよい。例えば、システム1(
図1)において、登録精算装置20(決済端末30と通信し、店員の操作に基づいて登録処理を実行し、顧客の操作に基づいて精算処理を実行する登録精算装置)に代えて又は加えて、決済端末30と通信する精算装置であって、店員の操作に基づいて登録処理を実行する登録装置による登録情報を取得し、顧客の操作に基づいて精算処理を実行する精算装置(セミセルフの装置。以下、精算装置120と称する)を用いてもよい。つまり、精算装置120が、
図8~
図10のシーケンス図の動作(登録精算装置20の部分)や、
図15のフローチャートの動作を実行してもよい。
【0167】
また、システム2(
図11)において、登録精算装置21(決済端末31と通信し、店員の操作に基づいて登録処理を実行し、顧客の操作に基づいて精算処理を実行する登録精算装置)に代えて又は加えて、決済端末31と通信する精算装置であって、店員の操作に基づいて登録処理を実行する登録装置による登録情報を取得し、顧客の操作に基づいて精算処理を実行する精算装置(セミセルフの装置。以下、精算装置121と称する)を用いてもよい。つまり、精算装置121が、
図12~
図14のシーケンス図の動作(登録精算装置21の部分)や、
図15のフローチャートの動作を実行してもよい。
【0168】
また、システム1において、登録精算装置20や精算装置120に代えて又は加えて、決済端末30と通信する精算装置であって、商品陳列エリアにて顧客の操作に基づいて登録処理を実行する携帯端末(ショッピングカートの一部として構成された携帯端末を含む)による登録情報を取得し、顧客の操作に基づいて精算処理を実行する精算装置(以下、精算装置220)を用いてもよい。つまり、精算装置220が、
図8~
図10のシーケンス図の動作(登録精算装置20の部分)や、
図15のフローチャートの動作を実行してもよい。
【0169】
また、システム2において、登録精算装置21や精算装置121に代えて又は加えて、決済端末31と通信する精算装置であって、商品陳列エリアにて顧客の操作に基づいて登録処理を実行する携帯端末(ショッピングカートの一部として構成された携帯端末を含む)による登録情報を取得し、顧客の操作に基づいて精算処理を実行する精算装置(以下、精算装置221)を用いてもよい。つまり、精算装置221が、
図12~
図14のシーケンス図の動作(登録精算装置21の部分)や、
図15のフローチャートの動作を実行してもよい。
【0170】
なお、上記において説明した夫々の装置(登録精算装置20、21、決済端末30、31、取引状況管理装置40、本部サーバ60、決済サーバ90、精算装置120、121、220、221等)における各機能(入出力、記憶、処理(判断含む))の全部又は一部は、上記において説明した主体とは異なる主体(他の装置)が有していてもよい。一例として、登録精算装置20が、各種の表示(例えば、
図6、
図7等の表示)の表示情報(画面情報)を生成してもよいし、クラウドサーバ(非図示)が生成してもよい。
【0171】
以下、実施形態総括を記載する。
[技術分野]
本発明は、システム、精算装置、決済端末に関する。
[背景技術]
クレジットカードによる取引に対して返品処理を行う装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開昭60-195694号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、商品購入時に決済したクレジットカードとは異なるクレジットカードが返品処理時に誤って利用される虞がある。本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、返品取引における誤ったクレジットカードの利用を防止する技術を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
(1)上述した課題を解決するために、本発明の一態様であるシステムは、精算装置(例えば、登録精算装置20、21、精算装置120、121、220、221)と決済端末(例えば、決済端末30、31)とを備えるシステム(例えば、システム1、システム2)であって、前記精算装置は、取引の決済金額を含む決済指示情報を前記決済端末に送信する決済指示情報送信手段(例えば、
図8のステップS3、
図12のステップS303)を備え、前記決済端末は、前記決済指示情報を受信する決済指示情報受信手段(例えば、
図8のステップS4、
図12のステップS304)と、クレジット決済のクレジット決済用情報(例えば、クレジットカード番号、カードレスクレジット情報)を読み取る読取手段(例えば、読取部307)と、前記決済指示情報受信手段で受信した前記決済指示情報内の決済金額と前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報と用いてクレジット決済を進行させるクレジット決済手段(例えば、
図8のステップS10、
図12のステップS310)と、前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報を検証するための検証用情報を前記精算装置に送信する検証用情報送信手段(例えば、
図8のステップS20、
図12のステップS320)とを備え、前記精算装置は、前記検証用情報を受信する検証用情報受信手段(例えば、
図8のステップS23、
図12のステップS323)と、前記検証用情報受信手段で受信した前記検証用情報を当該取引の取引識別情報(取引番号)に対応付けて所定の記憶部に記憶させる検証用情報記憶手段(例えば、
図8のステップS24、
図12のステップS324)とを備え、前記検証用情報は、前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から得られる情報であって該情報から元のクレジット決済用情報を特定不可能な情報(例えば、クレジット決済用情報の一部、クレジット決済用情報のハッシュ値)であることを特徴とするシステムである。
上記(1)のシステムによれば、返品取引における誤ったクレジットカード(カードレスクレジットの場合は誤ったカードレスクレジット情報。以下、同様)の利用を防止することができる。具体的には、より好適に(セキュリティ基準を考慮して元のクレジット決済用情報を特定不可能な情報を検証用情報とし)、返品取引における誤ったクレジットカードの利用を防止することができる。つまり、記憶済の検証用情報を用いて、返品取引に利用されるクレジットカードが本来のクレジットカードであるか(カードレスクレジットの場合は返品取引に利用されるカードレスクレジット情報が本来のカードレスクレジット情報であるか。以下、同様)を確認することができるため、返品取引において、誤ったクレジットカードの利用を防止することができる。
【0172】
(2)前記精算装置は、精算済の商品を返品する返品操作を受け付ける返品操作手段(例えば、
図7)と、前記返品操作による返品で生じる返金金額を含む返品指示情報を前記決済端末に送信する返品指示情報送信手段(例えば、
図9のステップS103、
図10のステップS203、
図13のステップS403、
図14のステップS503)とを備え、前記返品操作手段は、精算済の取引を特定して前記返品操作を受け付け可能であり(例えば、
図7(B))、前記返品指示情報送信手段は、前記返品操作において取引の特定があった場合、前記返金金額と、当該取引の取引識別情報に対応付けて前記記憶部に記憶されている前記検証用情報と、を含む返品指示情報を前記決済端末に送信する(例えば、
図9のステップS103、
図13のステップS403)ことを特徴とする(1)に記載のシステムである。
上記(2)のシステムによれば、本来のクレジットカードの検証用情報を決済端末に送信するようにしたため、決済端末側で、本来のクレジットカードであるかを確認し、誤ったクレジットカードの利用を防止することができる。
【0173】
(3)前記決済端末は、前記返品指示情報を受信する返品指示情報受信手段(例えば、
図9のステップS104、
図10のステップS204、
図13のステップS404、
図14のステップS504)と、前記返品指示情報受信手段で受信した前記返品指示情報内の返金金額と前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報と用いてクレジット決済の返品処理を進行させるクレジット返品手段(例えば、
図9のステップS110、
図10のステップS210、
図13のステップS410、
図14のステップS510)とを備え、前記クレジット返品手段は、前記返品指示情報受信手段で受信した前記返品指示情報内に前記検証用情報が含まれている場合、当該返品指示情報内に含まれている前記検証用情報と、当該返品処理において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から得られる前記検証用情報とが一致していることを条件に前記返品処理を進行させる(例えば、
図9のステップS107→ステップS109→ステップS110の流れ、
図13のステップS407→ステップS409→ステップS410の流れ)ことを特徴とする(2)に記載のシステムである。
上記(3)のシステムによれば、誤ったクレジットカードであった場合には、返品処理を進行しないようにすることができる。
【0174】
(4)前記検証用情報は、前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報の一部である(1)~(3)の何れかに記載のシステムである。
上記(4)のシステムによれば、クレジット決済用情報から簡便に検証用情報を取得することができる。
【0175】
(5)前記検証用情報は、前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報のうち国際ブランドを示した部分の番号、又は、発行者識別番号を示した部分の番号であることを特徴とする(4)に記載のシステムである。
上記(5)のシステムによれば、検証用情報を検証(比較)以外にも利用することができる。例えば、必要に応じて、本来のクレジットカードの国際ブランド名や、本来のクレジットカードの発行者識別番号に基づく名称を表示することができる。
【0176】
(6)上述した課題を解決するために、本発明の一態様である精算装置は、クレジット決済のクレジット決済用情報(例えば、クレジットカード番号、カードレスクレジット情報)を読み取ってクレジット決済を進行させる決済端末(例えば、決済端末30、31)と通信可能な精算装置(例えば、登録精算装置20、21、精算装置120、121、220、221)であって、取引の決済金額を含む決済指示情報を前記決済端末に送信する決済指示情報送信手段(例えば、
図8のステップS3、
図12のステップS303)と、前記決済指示情報送信手段によって前記決済指示情報を送信した前記決済端末から前記クレジット決済用情報を検証するための検証用情報を受信する検証用情報受信手段(例えば、
図8のステップS23、
図12のステップS323)と、前記検証用情報受信手段で受信した前記検証用情報を当該取引の取引識別情報(取引番号)に対応付けて所定の記憶部に記憶させる検証用情報記憶手段(例えば、
図8のステップS24、
図12のステップS324)と、精算済の商品を返品する返品操作を受け付ける返品操作手段(例えば、
図7)と、前記返品操作による返品で生じる返金金額を含む返品指示情報を前記決済端末に送信する返品指示情報送信手段(例えば、
図9のステップS103、
図10のステップS203、
図13のステップS403、
図14のステップS503)とを備え、前記返品操作手段は、精算済の取引を特定して前記返品操作を受け付け可能であり(例えば、
図7(B))、前記返品指示情報送信手段は、前記返品操作において取引の特定があった場合、前記返金金額と、当該取引の取引識別情報に対応付けて前記記憶部に記憶されている前記検証用情報と、を含む返品指示情報を前記決済端末に送信する(例えば、
図9のステップS103、
図13のステップS403)ことを特徴とする精算装置である。
上記(6)の精算装置によれば、返品取引における誤ったクレジットカードの利用を防止することができる。
【0177】
(7)上述した課題を解決するために、本発明の一態様である決済端末は、精算装置(例えば、登録精算装置20、21、精算装置120、121、220、221)と通信可能な決済端末(例えば、決済端末30、31)であって、前記精算装置から決済金額を含む決済指示情報を受信する決済指示情報受信手段(例えば、
図8のステップS4、
図12のステップS304)と、クレジット決済のクレジット決済用情報(例えば、クレジットカード番号、カードレスクレジット情報)を読み取る読取手段(例えば、読取部307)と、前記決済指示情報受信手段で受信した前記決済指示情報内の決済金額と前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報と用いてクレジット決済を進行させるクレジット決済手段(例えば、
図8のステップS10、
図12のステップS310)と、前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報を検証するための検証用情報を前記精算装置に送信する検証用情報送信手段(例えば、
図8のステップS20、
図12のステップS320)と、前記精算装置から返品で生じる返金金額を含む返品指示情報を受信する返品指示情報受信手段(例えば、
図9のステップS104、
図10のステップS204、
図13のステップS404、
図14のステップS504)と、前記返品指示情報受信手段で受信した前記返品指示情報内の返金金額と前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報と用いてクレジット決済の返品処理を進行させるクレジット返品手段(例えば、
図9のステップS110、
図10のステップS210、
図13のステップS410、
図14のステップS510)とを備え、前記クレジット返品手段は、前記返品指示情報受信手段で受信した前記返品指示情報内に前記検証用情報が含まれている場合、当該返品指示情報内に含まれている前記検証用情報と、当該返品処理において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から得られる前記検証用情報とが一致していることを条件に前記返品処理を進行させる(例えば、
図9のステップS107→ステップS109→ステップS110の流れ、
図13のステップS407→ステップS409→ステップS410の流れ)ことを特徴とする決済端末である。
上記(7)の決済端末によれば、返品取引における誤ったクレジットカードの利用を防止することができる。
【0178】
(8)上述した課題を解決するために、本発明の一態様である精算装置は、クレジット決済のクレジット決済用情報(例えば、クレジットカード番号、カードレスクレジット情報)を読み取ってクレジット決済を進行させる決済端末(例えば、決済端末30、31)と通信可能な精算装置(例えば、登録精算装置20、21、精算装置120、121、220、221)であって、返品を受け付ける返品受付手段(例えば、
図7)と、前記返品受付手段によって返品を受け付けた返品対象商品を販売した元の取引において前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報に対応するクレジットカードの国際ブランド名、又は、元の取引において前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報に対応するクレジットカードの発行者識別番号に基づく名称を表示する表示手段(例えば、客側表示部203、店員側表示部208)とを備えることを特徴とする精算装置である。
上記(8)の精算装置によれば、返品取引における誤ったクレジットカードの利用を防止することができる。具体的には、好適に、返品取引における誤ったクレジットカードの利用を防止することができる。つまり、返品取引では、本来のクレジットカードの国際ブランド名等を表示して本来のクレジットカードがどの種類のものであるかを顧客に認識(客側表示部203を確認させて認識、店員側表示部208を確認した店員が伝達して認識)させることができるため、誤ったクレジットカードの利用を防止することができる。
【0179】
(9)上述した課題を解決するために、本発明の一態様である精算装置は、クレジット決済のクレジット決済用情報(例えば、クレジットカード番号、カードレスクレジット情報)を読み取ってクレジット決済を進行させる決済端末(例えば、決済端末30、31)と通信可能な精算装置(例えば、登録精算装置20、21、精算装置120、121、220、221)であって、商品を返品する返品処理において前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報から取得された検証用情報と、当該返品処理において返品する返品対象商品を販売した元の取引において前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報から取得され記憶されている前記検証用情報と、が一致した場合、当該返品処理を進行させる情報を前記決済端末に送信する送信手段と、商品を返品する返品処理において前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報から取得された前記検証用情報と、当該返品処理において返品する返品対象商品を販売した元の取引において前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報から取得され記憶されている前記検証用情報と、が一致しない場合、一致しない旨、又は、他の前記クレジット決済用情報の読み取りを指示する情報を表示する表示手段(例えば、客側表示部203、店員側表示部208)とを備え、前記検証用情報は、前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報から得られる情報であって該情報から元の前記クレジット決済用情報を特定不可能な情報であることを特徴とする精算装置である。
上記(9)の精算装置によれば、返品取引における誤ったクレジットカードの利用を防止することができる。具体的には、より好適に、誤ったクレジットカードであった場合には、一致しない旨、他のクレジットカード(本来のクレジットカード)の読み取りを指示し、返品取引における誤ったクレジットカードの利用を防止することができる。
【0180】
(10)前記検証用情報は、前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報のうち国際ブランドを示した部分の番号、又は、発行者識別番号を示した部分の番号であり、前記表示手段は、商品を返品する返品処理において前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報から取得された前記検証用情報と、当該返品処理において返品する返品対象商品を販売した元の取引において前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報から取得され記憶されている前記検証用情報と、が一致しない場合、当該返品処理において返品する返品対象商品を販売した元の取引において前記決済端末で読み取られた前記クレジット決済用情報から取得され記憶されている前記検証用情報によって示される国際ブランド名(つまり、本来のクレジットカードの国際ブランド名)、又は、発行者識別番号に基づく名称(つまり、本来のクレジットカードの発行者識別番号に基づく名称)を表示することを特徴とする(9)に記載の精算装置である。
上記(10)の精算装置によれば、誤ったクレジットカードであった場合、本来のクレジットカードがどの種類のものであるかを顧客に認識(客側表示部203を確認させて認識、店員側表示部208を確認した店員が伝達して認識)させることができる。
【0181】
(11)上述した課題を解決するために、本発明の一態様である決済端末は、精算装置(例えば、登録精算装置20、21、精算装置120、121、220、221)と通信する決済端末(例えば、決済端末30、31)であって、返品指示情報を前記精算装置から受信する返品指示情報受信手段(例えば、
図9のステップS104、
図10のステップS204、
図13のステップS404、
図14のステップS504)と、クレジット決済のクレジット決済用情報(例えば、クレジットカード番号、カードレスクレジット情報)を読み取る読取手段(例えば、読取部307)と、前記返品指示情報受信手段によって返品を受け付けた返品対象商品を販売した元の取引において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報に対応するクレジットカードの国際ブランド名(つまり、本来のクレジットカードの国際ブランド名)、又は、元の取引において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報に対応するクレジットカードの発行者識別番号に基づく名称(つまり、本来のクレジットカードの発行者識別番号に基づく名称)を表示する表示手段(例えば、表示部303)とを備えることを特徴とする決済端末である。
上記(11)の決済端末によれば、返品取引における誤ったクレジットカードの利用を防止することができる。具体的には、好適に、返品取引における誤ったクレジットカードの利用を防止することができる。つまり、返品取引では、本来のクレジットカードの国際ブランド名等を表示して本来のクレジットカードがどの種類のものであるかを顧客に認識(表示部303を確認させて認識)させることができるため、誤ったクレジットカードの利用を防止することができる。
【0182】
(12)上述した課題を解決するために、本発明の一態様である決済端末は、精算装置(例えば、登録精算装置20、21、精算装置120、121、220、221)と通信する決済端末(例えば、決済端末30、31)であって、クレジット決済のクレジット決済用情報(例えば、クレジットカード番号、カードレスクレジット情報)を読み取る読取手段(例えば、読取部307)と、商品を返品する返品処理において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から取得された検証用情報と、当該返品処理において返品する返品対象商品を販売した元の取引において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から取得され記憶されている前記検証用情報と、が一致した場合、当該返品処理を進行させる返品進行手段(例えば、
図9のステップS110、
図13のステップS410)と、商品を返品する返品処理において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から取得された前記検証用情報と、当該返品処理において返品する返品対象商品を販売した元の取引において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から取得され記憶されている前記検証用情報と、が一致しない場合、一致しない旨、又は、他の前記クレジット決済用情報の読み取りを指示する情報を表示する表示手段(例えば、表示部303。
図9のステップS108、
図13のステップS408)とを備え、前記検証用情報は、前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から得られる情報であって該情報から元の前記クレジット決済用情報を特定不可能な情報であることを特徴とする決済端末である。
上記(12)の決済端末によれば、返品取引における誤ったクレジットカードの利用を防止することができる。具体的には、より好適に、誤ったクレジットカードであった場合には、一致しない旨、他のクレジットカード(本来のクレジットカード)の読み取りを指示し、返品取引における誤ったクレジットカードの利用を防止することができる。
【0183】
(13)前記検証用情報は、前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報のうち国際ブランドを示した部分の番号、又は、発行者識別番号を示した部分の番号であり、前記表示手段は、商品を返品する返品処理において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から取得された前記検証用情報と、当該返品処理において返品する返品対象商品を販売した元の取引において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から取得され記憶されている前記検証用情報と、が一致しない場合、当該返品処理において返品する返品対象商品を販売した元の取引において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から取得され記憶されている前記検証用情報によって示される国際ブランド名(つまり、本来のクレジットカードの国際ブランド名)、又は、発行者識別番号に基づく名称(つまり、本来のクレジットカードの発行者識別番号に基づく名称)を表示することを特徴とする(12)に記載の決済端末である。
上記(13)の決済端末によれば、誤ったクレジットカードであった場合、本来のクレジットカードがどの種類のものであるかを顧客に認識(表示部303を確認させて認識)させることができる。
【0184】
(14)上述した課題を解決するために、本発明の一態様であるシステムは、精算装置(例えば、登録精算装置20、21、精算装置120、121、220、221)と決済端末(例えば、決済端末30、31)とを備えるシステム(例えば、システム1、システム2)であって、前記精算装置は、取引を識別する取引識別情報(取引番号)と取引の決済金額を含む決済指示情報とを前記決済端末に送信する決済指示情報送信手段(例えば、
図8のステップS3、
図12のステップS303)を備え、前記決済端末は、前記決済指示情報を受信する決済指示情報受信手段例えば、
図8のステップS4、
図12のステップS304)と、クレジット決済のクレジット決済用情報(例えば、クレジットカード番号、カードレスクレジット情報)を読み取る読取手段(例えば、読取部307)と、前記決済指示情報受信手段で受信した前記決済指示情報内の決済金額と前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報と用いてクレジット決済を進行させるクレジット決済手段(例えば、
図8のステップS10、
図12のステップS310)と、前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報を検証するための検証用情報を、前記決済指示情報受信手段で受信した取引識別情報に対応付けて所定の記憶部に記憶させる検証用情報記憶手段とを備え、前記検証用情報は、前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から得られる情報であって該情報から元のクレジット決済用情報を特定不可能な情報であることを特徴とするシステムである。
上記(14)のシステムによれば、上記(1)と同様の効果を得ることができる。つまり、上記(14)は決済端末が検証用情報する構成であるが、精算装置が検証用情報する構成である上記(1)と同様の効果を得ることができる。
【0185】
(15)前記精算装置は、精算済の商品を返品する返品操作を受け付ける返品操作手段(例えば、
図7)と、前記返品操作による返品で生じる返金金額を含む返品指示情報を前記決済端末に送信する返品指示情報送信手段(例えば、
図9のステップS103、
図10のステップS203、
図13のステップS403、
図14のステップS503)とを備え、前記返品操作手段は、精算済の取引を特定して前記返品操作を受け付け可能であり(例えば、
図7(B))、前記返品指示情報送信手段は、前記返品操作において取引の特定があった場合、前記返金金額と、当該取引の取引識別情報と、を含む返品指示情報を前記決済端末に送信することを特徴とする(14)に記載のシステムである。
上記(15)のシステムによれば、上記(2)と同様の効果を得ることができる。
【0186】
(16)前記決済端末は、前記返品指示情報を受信する返品指示情報受信手段と、前記返品指示情報受信手段で受信した前記返品指示情報内の返金金額と前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報と用いてクレジット決済の返品処理を進行させるクレジット返品手段(例えば、
図9のステップS110、
図10のステップS210、
図13のステップS410、
図14のステップS510)とを備え、前記クレジット返品手段は、前記返品指示情報受信手段で受信した前記返品指示情報内に取引識別情報が含まれている場合、当該返品指示情報内に含まれている取引識別情報に対応付けて所定の記憶部に記憶されている前記検証用情報と、当該返品処理において前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報から得られる前記検証用情報とが一致していることを条件に前記返品処理を進行させることを特徴とする(15)に記載のシステムである。
上記(16)のシステムによれば、上記(3)と同様の効果を得ることができる。
【0187】
(17)前記検証用情報は、前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報に基づくハッシュ値であることを特徴とする(1)~(3)、(14)~(16)の何れかに記載のシステムである。
上記(17)のシステムによれば、より高いセキュリティを確保することができる。
【0188】
なお、(14)~(16)のシステムにおいて、前記検証用情報は、前記読取手段で読み取った前記クレジット決済用情報の一部(国際ブランドを示した部分の番号、又は、発行者識別番号を示した部分の番号)であってもよい。
【0189】
以上に説明した夫々の装置(登録精算装置20、21、決済端末30、31、取引状況管理装置40、本部サーバ60、決済サーバ90等)を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0190】
1、2 システム
20、21 登録精算装置
30、31 決済端末
40 取引状況管理装置
60 本部サーバ
90 決済サーバ
120、121、220、221 精算装置