(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167704
(43)【公開日】2024-12-04
(54)【発明の名称】電子機器、表示方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 23/63 20230101AFI20241127BHJP
G06F 3/04845 20220101ALI20241127BHJP
H04N 23/60 20230101ALI20241127BHJP
G03B 17/18 20210101ALI20241127BHJP
G03B 19/07 20210101ALI20241127BHJP
【FI】
H04N23/63 100
G06F3/04845
H04N23/60
G03B17/18
G03B19/07
【審査請求】未請求
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023083956
(22)【出願日】2023-05-22
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100132045
【弁理士】
【氏名又は名称】坪内 伸
(74)【代理人】
【識別番号】100203264
【弁理士】
【氏名又は名称】塩川 未久
(72)【発明者】
【氏名】中野 健史
(72)【発明者】
【氏名】大川 敬祐
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 裕介
(72)【発明者】
【氏名】大田 智数
【テーマコード(参考)】
2H054
2H102
5C122
5E555
【Fターム(参考)】
2H054BB05
2H054BB07
2H102AA45
2H102BA01
2H102BB06
2H102BB08
2H102BB26
5C122EA42
5C122FA18
5C122FB06
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5C122FK28
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5C122FK42
5C122FL03
5C122HA13
5C122HA35
5C122HB01
5C122HB05
5E555AA11
5E555AA25
5E555BA06
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5E555EA19
5E555EA22
5E555EA25
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ユーザの利便性に関し、2つの画像を表示する技術を改善する。
【解決手段】電子機器は、被写体を撮影して第1画像を生成可能であり、被写体の一部を拡大撮影して第2画像を生成可能である少なくとも1つのカメラと、タッチ操作を受け付け可能な表示部と、制御部とを備える。制御部は、第1画像を表示中の表示部へのタッチ操作に基づいて、第1画像において第2画像に対応する部分に印を付すとともに第2画像を表示部に表示させる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影して第1画像を生成可能であり、前記被写体の一部を拡大撮影して第2画像を生成可能である少なくとも1つのカメラと、
タッチ操作を受け付け可能な表示部と、
前記第1画像を表示中の前記表示部へのタッチ操作に基づいて、前記第1画像において前記第2画像に対応する部分に印を付すとともに前記第2画像を前記表示部に表示させる制御部と
を備える、電子機器。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1画像を前記表示部に表示させるとき、前記第1画像のうちで拡大撮影する部分へのタッチをユーザに促す第1通知を前記表示部に表示させる、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記制御部は、前記第1画像とともに前記電子機器の位置情報を前記表示部に表示させる、請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記制御部は、前記表示部に表示される前記電子機器の位置情報の文字の透明度を上げる、請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記制御部は、前記第1画像とともに現在時刻の情報を表示部に表示させる、請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
前記制御部は、前記表示部に表示される前記現在時刻の文字の透明度を上げる、請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記少なくとも1つのカメラは、前記被写体を撮影して第1画像を生成可能な第1カメラと、前記被写体の一部を拡大撮影して第2画像を生成可能な第2カメラとを含み、
前記第2カメラの最短撮影距離は、前記第1カメラの最短撮影距離よりも小さい、請求項1に記載の電子機器。
【請求項8】
前記制御部は、
前記第1カメラの起動後、前記第1画像を前記表示部にライブビュー表示させ、
前記第1画像をライブビュー表示中の前記表示部へのタッチ操作を受け付けると、前記第1カメラによって前記第1画像を静止画像として生成し、前記第2カメラを起動させ、
前記静止画像である前記第1画像を前記表示部に表示させ、前記静止画像である第1画像において前記第2画像に対応する部分に印を付すとともに前記第2画像を前記表示部にライブビュー表示させる、請求項7に記載の電子機器。
【請求項9】
前記制御部は、前記第1画像をライブビュー表示中の前記表示部に、前記第2画像を静止画像として生成するための実行指示をタッチ操作として受け付けるための前記第2カメラの撮影実行ボタンの画像を前記表示部に表示させ、現時点では、前記撮影実行ボタンの画像からのタッチ操作を受け付け不可能の状態にする、請求項8に記載の電子機器。
【請求項10】
前記制御部は、前記第2カメラの起動後、前記撮影実行ボタンの画像からのタッチ操作を受け付け可能の状態にする、請求項9に記載の電子機器。
【請求項11】
前記制御部は、前記第1画像をライブビュー表示中の前記表示部へのタッチ操作を受け付けると、背景が設定されたこと及び前記第2カメラを起動させることをユーザに通知する第2通知を前記表示部に表示させる、請求項8に記載の電子機器。
【請求項12】
前記制御部は、生成された前記静止画像である前記第1画像を前記表示部に表示させると、前記第1画像をライブビュー表示する処理に戻るタッチ操作を受け付けるための戻るボタンの画像を前記表示部に表示させる、請求項8に記載の電子機器。
【請求項13】
前記制御部は、前記第2カメラの撮影実行ボタンの画像へのタッチ操作を受け付けると、前記第2カメラによって第2画像を静止画像として生成する、請求項12に記載の電子機器。
【請求項14】
前記制御部は、
静止画像として生成された前記第1画像に、静止画像として生成された前記第2画像を重畳させて第3画像を生成し、生成した前記第3画像に前記印を付す、請求項13に記載の電子機器。
【請求項15】
前記制御部は、
前記第2画像を前記表示部に表示させるとき、前記第2画像の位置及びサイズの少なくとも何れかを調整できることをユーザに通知する第3通知を前記表示部に表示させ、
前記第2画像をライブビュー表示中の前記表示部へのタッチ操作に基づいて、前記表示部における第2画像の位置及びサイズの少なくとも何れかを調整する、請求項8に記載の電子機器。
【請求項16】
前記制御部は、前記第1画像に前記第2画像を重畳させて第3画像を生成し、生成した前記第3画像に前記印を付す、請求項1に記載の電子機器。
【請求項17】
前記制御部は、前記第1画像をライブビュー表示中の表示部においてタッチ操作を受け付けた部分に前記印を付す、請求項8から15までの何れか一項に記載の電子機器。
【請求項18】
前記制御部は、前記第2カメラの起動後、前記第1画像及び前記第2画像に対して画像認識処理を実行することにより前記第1画像のうちで前記第2画像に対応する部分を推定し、推定した前記第2画像に対応する部分に基づいて、前記印の位置を補正する、請求項17に記載の電子機器。
【請求項19】
前記制御部は、前記第1画像をライブビュー表示中の表示部においてタッチ操作を受け付けた部分に基づいて、前記第2画像として想定される想定画像を生成し、
前記第2カメラの起動後、前記想定画像と前記第2画像との比較結果に基づいて、第2画像の撮影場所がずれていることをユーザに通知する第4通知を前記表示部に表示させる、請求項17に記載の電子機器。
【請求項20】
前記制御部は、前記第2画像とともに前記想定画像を前記表示部に表示させる、請求項19に記載の電子機器。
【請求項21】
前記電子機器から前記被写体までの距離を計測可能な第1センサ部と、
前記電子機器の姿勢を検出可能な第2センサ部と
をさらに備え、
前記制御部は、
前記第2カメラの起動後、前記電子機器から前記被写体までの距離を前記第1センサ部によって計測し、前記電子機器の姿勢を前記第2センサ部によって検出し、
計測した前記電子機器から前記被写体までの距離及び前記電子機器の姿勢に基づいて、前記印の位置を補正する、請求項17に記載の電子機器。
【請求項22】
前記電子機器から前記被写体までの距離を計測可能な第1センサ部と、
前記電子機器の姿勢を検出可能な第2センサ部と
をさらに備え、
前記制御部は、前記第2カメラの起動後、
前記電子機器から前記被写体までの距離を前記第1センサ部によって計測し、前記電子機器の姿勢を前記第2センサ部によって検出し、
前記第1画像をライブビュー表示中の前記表示部においてタッチ操作を受け付けた部分と、計測した前記被写体までの距離及び検出した前記電子機器の姿勢とに基づいて、前記第2画像を撮影するためのガイド情報を前記表示部に表示させる、請求項17に記載の電子機器。
【請求項23】
第1画像を表示中の表示部へのタッチ操作に基づいて、第1画像において第2画像に対応する部分に印を付すとともに前記第2画像を前記表示部に表示させることを含み、
前記第1画像は、被写体を撮影して生成された画像であり、
前記第2画像は、前記被写体の一部を拡大撮影して生成された画像である、
表示方法。
【請求項24】
コンピュータに、
第1画像を表示中の表示部へのタッチ操作に基づいて、第1画像において第2画像に対応する部分に印を付すとともに前記第2画像を前記表示部に表示させることを含む動作を実行させ、
前記第1画像は、被写体を撮影して生成された画像であり、
前記第2画像は、前記被写体の一部を拡大撮影して生成された画像である、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子機器、表示方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、2つの画像を生成し、生成した2つの画像を表示する技術が知られている。例えば、特許文献1には、被写体の画像と撮影者の画像とを液晶パネルに表示することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
2つの画像を表示する技術には、ユーザの利便性に関し、改善の余地がある。
【0005】
かかる点に鑑みてなされた本開示の目的は、ユーザの利便性に関し、2つの画像を表示する技術を改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る電子機器は、
被写体を撮影して第1画像を生成可能であり、前記被写体の一部を拡大撮影して第2画像を生成可能である少なくとも1つのカメラと、
タッチ操作を受け付け可能な表示部と、
前記第1画像を表示中の前記表示部へのタッチ操作に基づいて、前記第1画像において前記第2画像に対応する部分に印を付すとともに前記第2画像を前記表示部に表示させる制御部と
を備える。
【0007】
本開示の一実施形態に係る表示方法は、
第1画像を表示中の表示部へのタッチ操作に基づいて、第1画像において第2画像に対応する部分に印を付すとともに前記第2画像を前記表示部に表示させることを含み、
前記第1画像は、被写体を撮影して生成された画像であり、
前記第2画像は、前記被写体の一部を拡大撮影して生成された画像である。
【0008】
本開示の一実施形態に係るプログラムは、
コンピュータに、
第1画像を表示中の表示部へのタッチ操作に基づいて、第1画像において第2画像に対応する部分に印を付すとともに前記第2画像を前記表示部に表示させることを含む動作を実行させ、
前記第1画像は、被写体を撮影して生成された画像であり、
前記第2画像は、前記被写体の一部を拡大撮影して生成された画像である。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一実施形態によれば、ユーザの利便性に関し、2つの画像を表示する技術を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の一実施形態に係る電子機器の使用例を示す図である。
【
図3】本開示の一実施形態に係る表示処理の手順例を示すフローチャートである。
【
図4】
図1に示す表示部の表示態様の一例を示す図である。
【
図5】
図1に示す表示部の表示態様の一例を示す図である。
【
図6】
図1に示す表示部の表示態様の一例を示す図である。
【
図7】
図1に示す表示部の表示態様の一例を示す図である。
【
図8】本開示の他の実施形態に係る表示部の表示態様の一例を示す図である。
【
図9】本開示のさらに他の実施形態に係る電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示に係る実施形態について、図面を参照して説明する。
【0012】
図1に示すように、本実施形態に係る電子機器1は、ユーザによって使用される。ユーザは、電子機器1を使用し、被写体を撮影する。電子機器1は、例えば、スマートフォンである。ただし、電子機器1は、被写体を撮影可能であれば、任意の機器であってよい。
【0013】
図2に示すように、電子機器1は、第1カメラ10と、第2カメラ11と、表示部12と、測位部13と、記憶部14と、制御部15とを備える。本実施形態では、電子機器1は、第1カメラ10及び第2カメラ11すなわち2つのカメラを備える。ただし、電子機器1は、少なくとも1つのカメラを備えればよい。
【0014】
第1カメラ10は、被写体を撮影することにより、被写体の第1画像を生成可能である。第1カメラ10は、例えば、広角カメラである。ただし、第1カメラ10は、広角カメラに限定されない。第1カメラ10は、超広角カメラ又は望遠カメラ等の任意のカメラであってよい。第1カメラ10は、撮像素子及びレンズユニットを含んで構成される。レンズユニットは、少なくとも1つのレンズを含む。レンズは、多焦点レンズである。ただし、レンズは、単焦点レンズであってもよい。第1カメラ10は、オートフォーカス機能を有する。
【0015】
第2カメラ11は、被写体を第1カメラ10よりも拡大して撮影可能である。第2カメラ11は、被写体を拡大撮影することにより、被写体の第2画像を生成可能である。第2カメラ11は、例えば、マクロカメラである。ただし、第2カメラ11は、マクロカメラに限定されない。第2カメラ11は、被写体を第1カメラ10よりも拡大して撮影可能であれば、任意のカメラであってよい。第2カメラ11は、撮像素子及びレンズユニットを含んで構成される。レンズユニットは、少なくとも1つのレンズを含む。レンズは、単焦点レンズである。ただし、レンズは、多焦点レンズであってもよい。
【0016】
第2カメラ11の最短撮影距離は、第1カメラ10の最短撮影距離よりも小さい。最短撮影距離は、カメラによって撮影可能な被写体からカメラまでの距離のうちの、最短の距離である。
【0017】
表示部12は、各種情報を表示可能である。また、表示部12は、タッチ操作を受け付け可能である。表示部12は、ディスプレイとタッチスクリーンとが一体化されたタッチスクリーンディスプレイであってよい。ディスプレイは、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等である。タッチスクリーンは、ユーザが指等でタッチスクリーンをタッチした位置を検出することができる。表示部12は、ユーザがタッチした位置を検出することにより、タッチ操作を受け付ける。
【0018】
測位部13は、電子機器1の位置情報を取得可能である。測位部13は、衛星測位システムに対応する少なくとも1つの受信モジュールを含んで構成される。受信モジュールは、例えば、GPS(Global Positioning System)に対応した受信モジュールである。
【0019】
記憶部14は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ又はこれらのうちの少なくとも2種類の組み合わせを含んで構成される。半導体メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)等である。RAMは、例えば、SRAM(Static Random Access Memory)又はDRAM(Dynamic Random Access Memory)等である。ROMは、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等である。記憶部14は、主記憶装置、補助記憶装置又はキャッシュメモリとして機能してよい。記憶部14には、電子機器1の動作に用いられるデータと、電子機器1の動作によって得られたデータとが記憶される。
【0020】
制御部15は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つの専用回路又はこれらの組み合わせを含んで構成される。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)若しくはGPU(Graphics Processing Unit)等の汎用プロセッサ又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。専用回路は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等である。制御部15は、電子機器1の各部を制御しながら、電子機器1の動作に関わる処理を実行する。
【0021】
制御部15は、第1画像を表示中の表示部12へのタッチ操作に基づいて、第1画像において第2画像に対応する部分に印を付すとともに第2画像を表示部12に表示させる。この処理の一例について、
図3を参照して説明する。
【0022】
図3は、本開示の一実施形態に係る表示処理の手順例を示すフローチャートである。制御部15は、ユーザ操作に基づいて第1カメラ10を起動させると、ステップS1の処理を開始する。
【0023】
ステップS1の処理において、制御部15は、第1カメラ10の起動後、第1カメラ10のピントが被写体に合うように移動させる。制御部15は、第1カメラ10のピントを移動させると、第1カメラ10によって被写体を撮影して第1画像を生成する。制御部15は、任意のフレームレートで撮影を実行して第1画像を生成してよい。制御部15は、第1画像が生成されると、第1画像を表示部12にライブビュー表示させる。ライブビュー表示は、カメラが撮影して生成した画像をリアルタイムに表示することである。例えば、
図4に示すように、制御部15は、第1画像20を表示部12にライブビュー表示させる。第1画像20には、被写体としてバラが写っている。
【0024】
ステップS1の処理において、制御部15は、電子機器1の位置情報を測位部13によって取得してもよい。制御部15は、第1画像とともに電子機器1の位置情報を表示部12に表示させてもよい。制御部15は、第1画像に電子機器1の位置情報を重畳させてよい。例えば、
図4では、制御部15は、第1画像20とともに「AAA県BBB市CCC区DDD町」との電子機器1の位置情報を表示させる。電子機器1の位置情報が表示されることにより、ユーザは、被写体を撮影している場所を容易に把握することができる。制御部15は、表示部12に表示させる電子機器1の位置情報の文字の透明度を上げてよい。この場合、制御部15は、表示部12に表示される電子機器1の位置情報の文字の透明度を、後述の第3画像に付される電子機器1の位置情報の文字の透明度よりも上げてもよい。又は、表示部12に表示させる電子機器1の位置情報の文字の透明度を上げることとして、制御部15は、表示部12に表示される電子機器1の位置情報の文字の透明度を第1所定値にしてもよい。第1所定値は、電子機器1の位置情報の文字が第1画像に重畳される場合における第1画像の見やすさを考慮して設定されてよい。第1所定値は、例えば、50%である。このように電子機器1の位置情報の文字の透明度が上がることにより、電子機器1の位置情報が第1画像に重畳されて表示される場合、電子機器1の位置情報によって第1画像が見にくくなることを抑制することができる。
【0025】
ステップS1の処理において、制御部15は、第1画像とともに現在時刻の情報を表示部12に表示させてもよい。制御部15は、第1画像に現在時刻の情報を重畳させてよい。例えば、
図4では、制御部15は、第1画像20とともに「yy/mm/dd/hh/mm」との現在時刻を表示させる。現在時刻が表示されることにより、ユーザは、被写体を撮影している時刻を容易に把握することができる。制御部15は、表示部12に表示される現在時刻の文字の透明度を上げてよい。この場合、制御部15は、表示部12に表示される現在時刻の文字の透明度を、後述の第3画像に付される現在時刻の文字の透明度よりも上げてもよい。又は、表示部12に表示させる現在時刻の文字の透明度を上げることとして、制御部15は、表示部12に表示される現在時刻の文字の透明度を第2所定値にしてもよい。第2所定値は、現在時刻の文字が第1画像に重畳される場合における第1画像の見やすさを考慮して設定されてよい。第2所定値は、第1所定値と同じであってもよいし、異なってもよい。このように現在時刻の文字の透明度が上がることにより、現在時刻の情報が第1画像に重畳されて表示される場合、現在時刻の情報によって第1画像が見にくくなることを抑制することができる。制御部15は、表示部12に表示される現在時刻を適宜更新してよい。
【0026】
ステップS1の処理において、制御部15は、第1画像をライブビュー表示中の表示部12に、第2カメラ11の撮影実行ボタンの画像を表示させてもよい。第2カメラ11の撮影実行ボタンの画像は、第2画像を静止画像として生成するための実行指示をタッチ操作として受け付けるための画像である。例えば、
図4では、制御部15は、第2カメラ11の撮影実行ボタンの画像30を表示させる。ただし、制御部15は、現時点では、第2カメラ11の撮影実行ボタンの画像からのタッチ操作を受け付け不可能の状態にする。そこで、
図4に示すように、撮影実行ボタンの画像30の輝度又は明度は、表示部12の他の画像よりも、低くてよい。撮影実行ボタンの画像30の輝度又は明度が低いことにより、ユーザは、画像30からのタッチ操作が受け付け不可能の状態であることを容易に把握することができる。
【0027】
ステップS1の処理において、制御部15は、第1画像を表示部12に表示させるとき、第1通知を表示部12に表示させてもよい。第1通知は、第1画像のうちで拡大撮影する部分へのタッチをユーザに促す通知である。例えば、
図4では、制御部15は、第1通知21を表示させる。第1通知21は、「拡大して撮影する部分をタッチしてください。」との文字を含む。ユーザは、第1通知を見ると、表示部12に表示された第1画像のうちで第2カメラ11によって拡大撮影したい部分をタッチする。例えば、ユーザは、
図4に示すような第1画像20に写るバラの中心部を拡大撮影したいと思った場合、バラの中心部である部分22をタッチする。
【0028】
ステップS2の処理において、制御部15は、第1画像をライブビュー表示中の表示部12へのタッチ操作を受け付ける。例えば、
図4では、制御部15は、部分22へのタッチ操作を受け付ける。
【0029】
ステップS3の処理において、制御部15は、ステップS2の処理でタッチ操作を受け付けたことをトリガとして、第1カメラ10によって第1画像を静止画像として生成する。制御部15は、静止画像として生成された第1画像を表示部12に表示させる。制御部15は、表示部12に表示された第1画像において、ステップS2の処理でタッチ操作を受け付けた部分に印を付す。例えば、
図5に示すように、制御部15は、第1画像23に枠24を付して表示部12に表示させる。第1画像23は、静止画像である。枠24は、
図4に示す部分22に対応する。
【0030】
ステップS3の処理で静止画像として生成された第1画像は、後述のステップS7の処理において第3画像の背景に設定される。そこで、制御部15は、背景が設定されたことをユーザに通知する第2通知を表示部12に表示させてもよい。また、後述のステップS4の処理において、制御部15は、第2カメラ11を起動させる。そのため、第2通知は、背景が設定されたことともに第2カメラ11を起動させることをユーザに通知してもよい。例えば、
図5では、制御部15は、第2通知25を表示部12に表示させる。第2通知25は、「背景を設定しました。マイクロカメラを起動します。」との文字を含む。ユーザは、第2通知を見ることにより、表示部12に静止画像として表示された第1画像が後述の第3画像の背景に設定されたことを知ることができる。また、ユーザは、第2通知を見ることにより、第2カメラ11が起動することを知ることができる。
【0031】
ステップS4の処理において、制御部15は、第1カメラ10を停止させ、第2カメラ11を起動させる。制御部15は、第2カメラ11の起動後、第2カメラ11によって第2画像を生成する。制御部15は、生成された第2画像を表示部12にライブビュー表示させる。制御部15は、第1画像に第2画像を重畳させて表示させてよい。例えば、
図6に示すように、制御部15は、第2画像26を表示部12にライブビュー表示させる。また、制御部15は、第1画像23に第2画像26を重畳させて表示させる。
図6では、制御部15は、第2画像26を表示部12に向かって左側の下部に表示させる。制御部15は、第2画像26のサイズを第1画像23のサイズよりも小さくしてよい。
【0032】
ステップS4の処理において、制御部15は、第2画像をライブビュー表示中の表示部12へのタッチ操作に基づいて、表示部12における第2画像の位置及びサイズの少なくとも何れかを調整してもよい。そこで、制御部15は、第2画像を表示部12に表示させるとき、第2画像の位置及びサイズの少なくとも何れかを調整できることをユーザに通知する第3通知を表示部12に表示させてもよい。制御部15は、第2画像の位置及びサイズの少なくとも何れかを調整できることとともに第2画像が表示部12に表示させていることをユーザに通知する第3通知を表示部12に表示させてもよい。例えば、
図6では、第2画像の位置及びサイズの両方を調整することができる。そのため、制御部15は、第3通知27を表示部12に表示させる。第3通知は、「小窓に映像を映しています。小窓に触れることで、位置・大きさを調整できます。」との文字を含む。ユーザは、第3通知を見ることにより、第2画像の位置及びサイズの少なくとも何れかを調整できることを知ることができる。ユーザは、第2画像の位置等を調整したい場合、表示部12にタッチする。
【0033】
ステップS4の処理において、制御部15は、第2カメラ11の起動後、第2カメラ11の撮影実行ボタンの画像30からのタッチ操作を受け付け可能の状態にしてもよい。例えば、
図6に示すように、制御部15は、撮影実行ボタンの画像30の輝度を
図4に示す画像30の輝度よりも上げてよい。撮影実行ボタンの画像30の輝度が上がることにより、ユーザは、画像30からのタッチ操作が受け付け可能な状態になったことを容易に把握することができる。
【0034】
ステップS4の処理において、制御部15は、生成された静止画像である第1画像を表示部12に表示させると、戻るボタンの画像を表示部12に表示させてよい。戻るボタンの画像は、第1画像をライブビュー表示する処理すなわちステップS1の処理に戻るタッチ操作を受け付けるための画像である。第1画像をライブビュー表示する処理に戻ることにより、ユーザは、第3画像の背景に設定される静止画像である第1画像を再度生成することができる。例えば、
図6では、制御部15は、戻るボタンの画像31を表示部12に表示させる。制御部15は、戻るボタンの画像31へのタッチ操作を受け付けた場合、ステップS1の処理に戻ってよい。
【0035】
ステップS4の処理後、ユーザは、第2カメラ11によってバラの中心部を撮影するために、電子機器1をバラに近づける。ユーザは、第2カメラ11のピントがバラの中心部に合うまで電子機器1をバラに近づける。ユーザは、第2カメラ11のピントがバラの中心部に合うと、
図6に示すような第2カメラ11の撮影実行ボタンの画像30をタッチする。
【0036】
ステップS5の処理において、制御部15は、第2カメラ11の撮影実行ボタンの画像へのタッチ操作を受け付ける。制御部15は、このタッチ操作を受け付けたことをトリガとして、第2カメラ11によって第2画像を静止画像として生成する(ステップS6)。例えば、制御部15は、第2カメラ11によって、後述の
図7に示すような静止画像である第2画像29を生成する。
【0037】
ステップS7の処理において、制御部15は、第1画像に第2画像を重畳させて第3画像を生成する。制御部15は、ステップS3の処理にて静止画像として生成された第1画像に、ステップS6の処理にて静止画像として生成された第2画像を重畳させて、第3画像を生成する。制御部15は、第1画像の上に第2画像を重畳させることにより、第1画像を第3画像の背景にしてよい。制御部15は、生成した第3画像を表示部12に表示させてよい。例えば、
図7に示すように、制御部15は、生成した第3画像28を表示部12に表示させる。第3画像28では、静止画像である第1画像23の上に、静止画像である第2画像29が重畳される。
【0038】
ステップS7の処理において、制御部15は、第3画像に、第1画像における第2画像に対応する部分に印を付す。例えば、
図7では、制御部15は、第3画像28に、枠24を付す。
【0039】
ステップS7の処理において、制御部15は、第3画像に、ステップS1の処理で取得した電子機器1の位置情報を付してもよい。制御部15は、第3画像に、現在時刻の情報を付してもよい。例えば、
図7では、制御部15は、「AAA県BBB市CCC区DDD町」との電子機器1の位置情報及び「yy/mm/dd/hh/mm」との現在時刻を第3画像28に付す。制御部15は、第3画像に付す電子機器1の位置情報及び現在時刻のそれぞれの文字の透明度を、ステップS1の処理で表示部12に表示させた電子機器1の位置情報及び現在時刻のそれぞれの文字の透明度よりも下げてよい。又は、制御部15は、第3画像に付す電子機器1の位置情報及び現在時刻のそれぞれの文字の透明度を第3所定値にしてもよい。第3所定値は、電子機器1の位置情報及び現在時刻のそれぞれの文字を第3画像に重畳させた場合における電子機器1の位置情報及び現在時刻のそれぞれの文字の見やすさを考慮して設定されてよい。制御部15は、第3画像に付す電子機器1の位置情報及び現在時刻のそれぞれの文字を不透明にしてもよい。文字が不透明である場合、文字の透明度は、0%であってよい。
【0040】
ステップS7の処理後すなわち第3画像の生成後、制御部15は、第3画像を記憶部14に保存する。
【0041】
ステップS1~S7の処理において、制御部15は、
図4から
図6に示すように、ユーザ操作を受け付けるための画像32を表示部12に表示させてもよい。制御部15は、画像32から受け付けたユーザ操作に応じて、第1通知から第3通知を表示部12に表示させないようにしてもよい。ユーザは、電子機器1の操作に慣れてくると、第1通知等を煩わしく感じることがある。この場合、ユーザ操作に応じて第1通知から第3通知を表示部12に表示させないことにより、ユーザが煩わしく感じる可能性を低減することができる。
【0042】
このように本実施形態に係る電子機器1では、制御部15は、第1画像を表示中の表示部12へのタッチ操作に基づいて、第1画像において第2画像に対応する部分に印を付すとともに第2画像を表示部12に表示させる。第1画像において第2画像に対応する部分に印を付すことにより、ユーザは、第2画像が第1画像に含まれる被写体のどの部分を拡大した画像であるかを速やかに把握することができる。例えば、ユーザは、
図7に示すような第2画像29が第1画像23に含まれる被写体の枠24の部分を拡大した画像であるかを速やかに把握することができる。よって、本実施形態によれば、ユーザの利便性に関し、2つの画像を表示する技術を改善することができる。
【0043】
さらに、本実施形態では、制御部15は、第1画像を表示部12に表示させるとき、第1通知を表示部12に表示させてもよい。このような第1通知が表示部12に表示されることにより、ユーザは、電子機器1の使用に慣れていない場合であっても、表示部12に表示された第1画像のうちで拡大撮影したい部分を速やかにタッチすることができる。
【0044】
また、本実施形態では、制御部15は、第1画像とともに電子機器1の位置情報を表示部12に表示させてもよい。電子機器1の位置情報が表示されることにより、ユーザは、上述したように、被写体を撮影している場所を容易に把握することができる。また、制御部15は、表示部12に表示される電子機器1の位置情報の文字の透明度を上げてもよい。電子機器1の位置情報の文字の透明度が上がることにより、上述したように、電子機器1の位置情報によって第1画像が見にくくなることを抑制することができる。
【0045】
また、本実施形態では、制御部15は、第1画像とともに現在時刻の情報を表示部12に表示させてもよい。現在時刻が表示されることにより、ユーザは、上述したように、被写体を撮影している時刻を容易に把握することができる。また、制御部15は、表示部12に表示される現在時刻の文字の透明度を上げてもよい。現在時刻の文字の透明度が上がることにより、上述したように、現在時刻の情報によって第1画像が見にくくなることを抑制することができる。
【0046】
また、本実施形態に係る電子機器1は、第1画像を生成可能な第1カメラ10と、第2画像を生成可能な第2カメラ11とを備えてもよい。電子機器1が第1カメラ10及び第2カメラ11を備えることにより、第1画像を生成する第1カメラ10のスペックと、第2画像を生成する第2カメラのスペックとを別個に定めることができる。このような構成により、電子機器1は、第1画像に含まれる被写体の一部をより拡大した第2画像を生成することができる。例えば、最短撮影距離がより小さい第2カメラ11を用いることにより、第1画像に含まれる被写体の一部をより拡大した第2画像を生成することができる。また、ズーム機能を用いることにより、1つのカメラによって、第1画像及び第2画像を生成することもできる。しかしながら、1つのカメラによって第1画像及び第2画像を同じタイミングで生成する場合、そのカメラを中心にした画角でしか第1画像及び第2画像を生成することができない。本実施形態では、第1カメラ10とは別個の第2カメラ11を用いることにより、ユーザは、自由な位置(画角)で第2画像を生成することができる。
【0047】
また、本実施形態では、制御部15は、第1カメラ10の起動後、第1画像を表示部12にライブビュー表示させてよい。第1画像が表示部12にライブビュー表示されることにより、ユーザは、表示部12を介して第1画像をリアルタイムに確認することができる。また、制御部15は、第1画像をライブビュー表示中の表示部12へのタッチ操作を受け付けると、第2カメラ11を起動させてよい。制御部15は、第2カメラ11の起動後、第2画像を表示部12にライブビュー表示させてよい。第2画像が表示部12にライブビュー表示されることにより、ユーザは、表示部12を介して第2画像をリアルタイムに確認することができる。
【0048】
また、本実施形態では、制御部15は、第1画像をライブビュー表示中の表示部12に、第2カメラ11の撮影実行ボタンの画像を表示部12に表示させてよい。ただし、制御部15は、この時点では、撮影実行ボタンの画像からのタッチ操作を受け付け不可能の状態にしてよい。撮影実行ボタンの画像からのタッチ操作を受け付け不可能の状態にすることにより、第1画像をライブビュー表示中に、例えばユーザが誤って撮影実行ボタンの画像にタッチしてしまうことにより第2カメラ11が起動してしまうことを抑制することができる。
【0049】
また、本実施形態では、制御部15は、第1画像をライブビュー表示中の表示部12へのタッチ操作を受け付けると、第2通知を表示部12に表示させてもよい。ユーザは、第2通知を見ることにより、表示部12に静止画像として表示された第1画像が第3画像の背景に設定されたことを知ることができる。また、ユーザは、第2通知を見ることにより、第2カメラ11が起動することを知ることができる。
【0050】
また、本実施形態では、制御部15は、静止画像として生成された第1画像を表示部12に表示させると、第1画像をライブビュー表示する処理に戻るタッチ操作を受け付けるための戻るボタンの画像を表示部12に表示させてよい。制御部15は、戻るボタンの画像へのタッチ操作を受け付けた場合、第1画像をライブビュー表示する処理に戻ってよい。このような構成により、ユーザは、表示部12に静止画像として表示された第1画像を第3画像の背景に設定したくない場合、第1画像をライブビュー表示する処理に戻ることができる。ユーザは、第1画像をライブビュー表示する処理に戻ることにより、第3画像の背景に設定される静止画像である第1画像を再度生成することができる。
【0051】
また、本実施形態では、制御部15は、第2画像を表示部12に表示させるとき、第3通知を表示部12に表示させてもよい。制御部15は、第2画像をライブビュー表示中の表示部12へのタッチ操作に基づいて、表示部12における第2画像の位置又はサイズを調整してもよい。このような構成により、ユーザは、第2画像の位置又はサイズを容易に調整することができる。
【0052】
また、本実施形態では、制御部15は、第1画像に第2画像を重畳させて第3画像を生成してもよい。制御部15は、生成した第3画像に、第1画像における第2画像に対応する部分に印を付してよい。このような第3画像が生成されることにより、ユーザは、後で被写体を容易に確認することができる。
【0053】
(他の実施形態)
他の実施形態では、制御部15は、第1画像又は第3画像に付した印の位置を補正する補正処理を実行する。この補正処理において、制御部15は、第2カメラ11の起動後、第1画像及び第2画像に対して画像認識処理を実行することにより、第1画像のうちで第2画像に対応する部分を推定する。画像認識処理は、任意のアルゴリズムを用いたものであってよい。一例として、画像認識処理は、機械学習を用いた画像認識処理であってもよいし、パターンマッチング等を用いた画像認識処理であってもよい。制御部15は、推定した第2画像に対応する部分に基づいて、第1画像又は第3画像に付した印の位置を補正する。一例として、制御部15は、第1画像又は第3画像に付した印の位置を、推定した第2画像に対応する部分に移動させることにより、第1画像又は第3画像に付した印の位置を補正してよい。制御部15は、第2カメラ11の起動後であれば、任意のタイミングで補正処理を実行してよい。つまり、制御部15は、ステップS4の処理以降であれば、任意のタイミングで補正処理を実行してよい。
【0054】
例えば、
図8に示す構成は、ステップS4の処理後の構成に対応する。
図8に示す構成では、制御部15は、静止画像である第1画像40を表示部12に表示させる。また、制御部15は、第2画像41を表示部12にライブビュー表示させる。制御部15は、ステップS2の処理においてタッチ操作を受け付けた部分に印を付すこととして、第1画像40に枠42を付す。ここで、制御部15は、第1画像40及び第2画像41に対して画像認識処理を実行することにより、第1画像40のうちで第2画像41に対応する部分が部分43であると推定する。制御部15は、枠42の位置を部分43の位置に移動させることにより、枠42の位置を補正する。
【0055】
ユーザは、上述したように、表示部12に表示された第1画像のうちで第2カメラ11によって拡大撮影したい部分をタッチする。しかしながら、ユーザが第2画像を生成するために被写体に近づくことにより、第1画像のうちでユーザがタッチした部分と、ユーザが第2カメラ11によって実際に拡大撮影した部分とが異なる場合がある。このような場合であっても、第1画像又は第3画像に付した印の位置が補正されることにより、ユーザは、第1画像又は第3画像のうちで第2画像に対応する部分を正しく把握することができる。
【0056】
他の実施形態に係る電子機器1のその他の構成及び効果は、上述した実施形態に係る電子機器1の構成及び効果と同じ又は類似である。
【0057】
(さらに他の実施形態)
さらに他の実施形態では、制御部15は、第1画像を表示中の表示部12に対してタッチ操作を受け付けた部分に基づいて、第2画像として想定される想定画像を生成する。例えば、制御部15は、第1画像のうちでステップS2の処理においてタッチ操作を受け付けた部分を検出する。制御部15は、タッチ操作を受け付けた部分の画像を第1カメラ10のズーム機能によって拡大することにより想定画像を生成する。制御部15は、想定画像をステップS3の処理において生成してよい。
【0058】
制御部15は、第2カメラ11の起動後、生成した想定画像と第2カメラ11によって撮影された第2画像とを比較する。制御部15は、想定画像と第2画像との比較結果に基づいて、第2画像の撮影場所がずれているか否かを判定する。ここで、第2画像の撮影場所がずれているとは、ステップS2の処理においてタッチ操作を受け付けた第1画像の部分を拡大した第2画像を生成するために、第2カメラ11によって被写体を撮影する撮影場所からずれているという意味である。制御部15は、第2画像の撮影場所がずれていると判定した場合、第2画像の撮影場所がずれていることをユーザに通知する第4通知を表示部12に表示させる。
【0059】
ユーザは、第1画像のうちのタッチした部分を拡大した第2画像を生成したい場合がある。制御部15は、第2画像の撮影場所がずれていると判定した場合、第2画像の撮影場所がずれていることをユーザに通知する第4通知を表示部12に表示させる。このような第4通知により、ユーザは、第2画像の撮影場所がずれているか否かを容易に把握することができる。その結果、ユーザは、第1画像のうちのタッチした部分を拡大した第2画像を生成することができる。
【0060】
制御部15は、第2カメラ11の起動後、第2画像とともに想定画像を表示部12に表示してもよい。このような構成により、ユーザは、第2画像と想定画像とを見比べて、第2画像の撮影場所がずれているか否かを容易に確認することができる。
【0061】
さらに他の実施形態に係る電子機器1のその他の構成及び効果は、上述した実施形態に係る電子機器1の構成及び効果と同じ又は類似である。
【0062】
(さらに他の実施形態)
図9に示すように、さらに他の実施形態に係る電子機器101は、第1カメラ10と、第2カメラ11と、表示部12と、測位部13と、記憶部14と、制御部15と、第1センサ部16と、第2センサ部17とを備える。
【0063】
第1センサ部16は、電子機器1から被写体までの距離を計測可能である。第1センサ部16は、例えば、赤外線センサ、ミリ波レーダ及びLiDAR(Light Detection And Ranging)等の少なくとも何れかを含んで構成される。
【0064】
第2センサ部17は、電子機器1の姿勢を検出可能である。第2センサ部17は、例えば、3軸の加速度センサ、3軸のジャイロセンサ、3軸の角速度センサ及び慣性計測ユニット(IMU:Inertial Measurement Unit)等の少なくとも何れかを含んで構成される。
【0065】
さらに他の実施形態では、制御部15は、第1画像又は第3画像に付した印の位置を補正する補正処理を実行する。制御部15は、第2カメラ11の起動後、電子機器1から被写体までの距離を第1センサ部16によって計測し、電子機器1の姿勢を第2センサ部17によって検出する。制御部15は、計測した電子機器1から被写体までの距離及び検出した電子機器1の姿勢に基づいて、第1画像又は第3画像に付した印の位置を補正する。制御部15は、第2カメラ11の起動後であれば、任意のタイミングで補正処理を実行してよい。つまり、制御部15は、ステップS4の処理以降、任意のタイミングで補正処理を実行してよい。第1画像又は第3画像に付した印の位置を補正することにより、上述した他の実施形態と同じ又は類似に、ユーザは、第1画像又は第3画像のうちで第2画像に対応する部分を正しく把握することができる。
【0066】
さらに他の実施形態では、制御部15は、ガイド情報を生成してもよい。ガイド情報は、ステップS2の処理においてタッチ操作を受け付けた第1画像の部分を拡大した第2画像を生成するためのガイド情報である。制御部15は、第2カメラ11の起動後、電子機器1から被写体までの距離を第1センサ部16によって計測し、電子機器1の姿勢を第2センサ部17によって検出する。制御部15は、ステップS2の処理において第1画像を表示中の表示部12に対してタッチ操作を受け付けた部分と、計測した被写体までの距離及び検出した電子機器1の姿勢とに基づいて、ガイド情報を生成する。ガイド情報は、被写体までの距離の情報、及び、被写体に対して第2カメラ11を移動させる方向の情報を含む。制御部15は、第2画像のライブビュー表示中、生成したガイド情報を表示部12に表示させる。制御部15は、第2画像のライブビュー表示中、ガイド情報を適宜更新し、更新後のガイド情報を表示部12に表示させてよい。このようなガイド情報によって、ユーザは、第1画像のうちのタッチした部分を拡大した第2画像を速やかに生成することができる。
【0067】
さらに他の実施形態に係る電子機器101の構成及び効果は、上述した実施形態に係る電子機器1の構成及び効果と同じ又は類似である。
【0068】
本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形又は修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各機能部に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能である。複数の機能部等は、1つに組み合わせられたり、分割されたりしてよい。上述した本開示に係る各実施形態は、それぞれ説明した各実施形態に忠実に実施することに限定されるものではなく、適宜、各特徴を組み合わせたり、一部を省略したりして実施され得る。つまり、本開示の内容は、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び修正を行うことができる。したがって、これらの変形及び修正は本開示の範囲に含まれる。例えば、各実施形態において、各機能部、各手段又は各ステップ等は論理的に矛盾しないように他の実施形態に追加し、若しくは、他の実施形態の各機能部、各手段又は各ステップ等と置き換えることが可能である。また、各実施形態において、複数の各機能部、各手段又は各ステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、上述した本開示の各実施形態は、それぞれ説明した各実施形態に忠実に実施することに限定されるものではなく、適宜、各特徴を組み合わせたり、一部を省略したりして実施することもできる。
【0069】
例えば、汎用のコンピュータを、上述した実施形態に係る電子機器1,101として機能させる実施形態も可能である。具体的には、上述した実施形態に係る電子機器1,101の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、汎用のコンピュータのメモリに格納し、プロセッサによって当該プログラムを読み出して実行させる。したがって、本開示は、プロセッサが実行可能なプログラム、又は、当該プログラムを記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体としても実現可能である。
【0070】
一実施形態において、(1)電子機器は、
被写体を撮影して第1画像を生成可能であり、前記被写体の一部を拡大撮影して第2画像を生成可能である少なくとも1つのカメラと、
タッチ操作を受け付け可能な表示部と、
前記第1画像を表示中の前記表示部へのタッチ操作に基づいて、前記第1画像において前記第2画像に対応する部分に印を付すとともに前記第2画像を前記表示部に表示させる制御部と
を備える。
【0071】
(2)上記(1)に記載の電子機器において、
前記制御部は、前記第1画像を前記表示部に表示させるとき、前記第1画像のうちで拡大撮影する部分へのタッチをユーザに促す第1通知を前記表示部に表示させてもよい。
【0072】
(3)上記(1)又は(2)に記載の電子機器において、
前記制御部は、前記第1画像とともに前記電子機器の位置情報を前記表示部に表示させてもよい。
【0073】
(4)上記(1)から(3)までの何れか1つに記載の電子機器において、
前記制御部は、前記表示部に表示される前記電子機器の位置情報の文字の透明度を上げてもよい。
【0074】
(5)上記(1)から(4)までの何れか1つに記載の電子機器において、
前記制御部は、前記第1画像とともに現在時刻の情報を表示部に表示させてもよい。
【0075】
(6)上記(1)から(5)までの何れか1つに記載の電子機器において、
前記制御部は、前記表示部に表示される前記現在時刻の文字の透明度を上げてもよい。
【0076】
(7)上記(1)から(6)までの何れか1つに記載の電子機器において、
前記少なくとも1つのカメラは、前記被写体を撮影して第1画像を生成可能な第1カメラと、前記被写体の一部を拡大撮影して第2画像を生成可能な第2カメラとを含み、
前記第2カメラの最短撮影距離は、前記第1カメラの最短撮影距離よりも小さくてもよい。
【0077】
(8)上記(7)に記載の電子機器において、
前記制御部は、
前記第1カメラの起動後、前記第1画像を前記表示部にライブビュー表示させ、
前記第1画像をライブビュー表示中の前記表示部へのタッチ操作を受け付けると、前記第1カメラによって前記第1画像を静止画像として生成し、前記第2カメラを起動させ、
前記静止画像である前記第1画像を前記表示部に表示させ、前記静止画像である第1画像において前記第2画像に対応する部分に印を付すとともに前記第2画像を前記表示部にライブビュー表示させてもよい。
【0078】
(9)上記(7)又は(8)に記載の電子機器において、
前記制御部は、前記第1画像をライブビュー表示中の前記表示部に、前記第2画像を静止画像として生成するための実行指示をタッチ操作として受け付けるための前記第2カメラの撮影実行ボタンの画像を前記表示部に表示させ、現時点では、前記撮影実行ボタンの画像からのタッチ操作を受け付け不可能の状態にしてもよい。
【0079】
(10)上記(9)に記載の電子機器において、
前記制御部は、前記第2カメラの起動後、前記撮影実行ボタンの画像からのタッチ操作を受け付け可能の状態にしてもよい。
【0080】
(11)上記(7)から(10)までの何れか1つに記載の電子機器において、
前記制御部は、前記第1画像をライブビュー表示中の前記表示部へのタッチ操作を受け付けると、背景が設定されたこと及び前記第2カメラを起動させることをユーザに通知する第2通知を前記表示部に表示させてもよい。
【0081】
(12)上記(7)から(11)までの何れか1つに記載の電子機器において、
前記制御部は、生成された前記静止画像である前記第1画像を前記表示部に表示させると、前記第1画像をライブビュー表示する処理に戻るタッチ操作を受け付けるための戻るボタンの画像を前記表示部に表示させてもよい。
【0082】
(13)上記(7)から(12)までの何れか1つに記載の電子機器において、
前記制御部は、前記第2カメラの撮影実行ボタンの画像へのタッチ操作を受け付けると、前記第2カメラによって第2画像を静止画像として生成してもよい。
【0083】
(14)上記(7)から(13)までの何れか1つに記載の電子機器において、
前記制御部は、
静止画像として生成された前記第1画像に、静止画像として生成された前記第2画像を重畳させて第3画像を生成し、生成した前記第3画像に前記印を付してもよい。
【0084】
(15)上記(7)から(14)までの何れか1つに記載の電子機器において、
前記制御部は、
前記第2画像を前記表示部に表示させるとき、前記第2画像の位置及びサイズの少なくとも何れかを調整できることをユーザに通知する第3通知を前記表示部に表示させ、
前記第2画像をライブビュー表示中の前記表示部へのタッチ操作に基づいて、前記表示部における第2画像の位置及びサイズの少なくとも何れかを調整してもよい。
【0085】
(16)上記(1)から(6)までの何れか1つに記載の電子機器において、
前記制御部は、前記第1画像に前記第2画像を重畳させて第3画像を生成し、生成した前記第3画像に前記印を付してもよい。
【0086】
(17)上記(7)から(15)までの何れか1つに記載の電子機器において、
前記制御部は、前記第1画像をライブビュー表示中の表示部においてタッチ操作を受け付けた部分に前記印を付してもよい。
【0087】
(18)上記(17)に記載の電子機器において、
前記制御部は、前記第2カメラの起動後、前記第1画像及び前記第2画像に対して画像認識処理を実行することにより前記第1画像のうちで前記第2画像に対応する部分を推定し、推定した前記第2画像に対応する部分に基づいて、前記印の位置を補正してもよい。
【0088】
(19)上記(17)に記載の電子機器において、
前記制御部は、前記第1画像をライブビュー表示中の表示部においてタッチ操作を受け付けた部分に基づいて、前記第2画像として想定される想定画像を生成し、
前記第2カメラの起動後、前記想定画像と前記第2画像との比較結果に基づいて、第2画像の撮影場所がずれていることをユーザに通知する第4通知を前記表示部に表示させてもよい。
【0089】
(20)上記(19)に記載の電子機器において、
前記制御部は、前記第2画像とともに前記想定画像を前記表示部に表示させてもよい。
【0090】
(21)上記(17)に記載の電子機器において
前記電子機器から前記被写体までの距離を計測可能な第1センサ部と、
前記電子機器の姿勢を検出可能な第2センサ部と
をさらに備え、
前記制御部は、
前記第2カメラの起動後、前記電子機器から前記被写体までの距離を前記第1センサ部によって計測し、前記電子機器の姿勢を前記第2センサ部によって検出し、
計測した前記電子機器から前記被写体までの距離及び前記電子機器の姿勢に基づいて、前記印の位置を補正してもよい。
【0091】
(22)上記(17)に記載の電子機器において
前記電子機器から前記被写体までの距離を計測可能な第1センサ部と、
前記電子機器の姿勢を検出可能な第2センサ部と
をさらに備え、
前記制御部は、前記第2カメラの起動後、
前記電子機器から前記被写体までの距離を前記第1センサ部によって計測し、前記電子機器の姿勢を前記第2センサ部によって検出し、
前記第1画像をライブビュー表示中の前記表示部においてタッチ操作を受け付けた部分と、計測した前記被写体までの距離及び検出した前記電子機器の姿勢とに基づいて、前記第2画像を撮影するためのガイド情報を前記表示部に表示させてもよい。
【0092】
一実施形態において、(23)表示方法は、
第1画像を表示中の表示部へのタッチ操作に基づいて、第1画像において第2画像に対応する部分に印を付すとともに前記第2画像を前記表示部に表示させることを含み、
前記第1画像は、被写体を撮影して生成された画像であり、
前記第2画像は、前記被写体の一部を拡大撮影して生成された画像である。
【0093】
一実施形態において、(24)プログラムは、
コンピュータに、
第1画像を表示中の表示部へのタッチ操作に基づいて、第1画像において第2画像に対応する部分に印を付すとともに前記第2画像を前記表示部に表示させることを含む動作を実行させ、
前記第1画像は、被写体を撮影して生成された画像であり、
前記第2画像は、前記被写体の一部を拡大撮影して生成された画像である。
【0094】
本開示において「第1」及び「第2」等の記載は、当該構成を区別するための識別子である。本開示における「第1」及び「第2」等の記載で区別された構成は、当該構成における番号を交換することができる。例えば、第1カメラは、第2カメラと識別子である「第1」と「第2」とを交換することができる。識別子の交換は同時に行われる。識別子の交換後も当該構成は区別される。識別子は削除してよい。識別子を削除した構成は、符号で区別される。本開示における「第1」及び「第2」等の識別子の記載のみに基づいて、当該構成の順序の解釈、小さい番号の識別子が存在することの根拠に利用してはならない。
【符号の説明】
【0095】
1,101 電子機器
10 第1カメラ
11 第2カメラ
12 表示部
13 測位部
14 記憶部
15 制御部
16 第1センサ部
17 第2センサ部
20,23,40 第1画像
21 第1通知
22 部分
24 枠
25 第2通知
26,29,41 第2画像
27 第3通知
28 第3画像
30,31 画像
42 枠
43 部分