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  • 特開-組合せ計量装置 図1
  • 特開-組合せ計量装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167826
(43)【公開日】2024-12-04
(54)【発明の名称】組合せ計量装置
(51)【国際特許分類】
   G01G 19/387 20060101AFI20241127BHJP
【FI】
G01G19/387 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084175
(22)【出願日】2023-05-22
(71)【出願人】
【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
(74)【代理人】
【識別番号】110001564
【氏名又は名称】フェリシテ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】上垣内 暁
(72)【発明者】
【氏名】宮本 秀史
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 修
(72)【発明者】
【氏名】影山 寿晴
(57)【要約】
【課題】放射フィーダへ物品を効率よく供給して稼働率を向上させること。
【解決手段】一実施形態に係る組合せ計量装置1は、回転軸Xを中心として回転することにより、外部から投入された物品100を放射方向に分散させる分散テーブル11と、分散テーブル11の周囲に放射状に配置され、分散テーブル11から排出される物品100を受け取って対応する各ホッパに供給する複数の放射フィーダ20と、回転軸Xに接続され、分散テーブル11を回転させる駆動部50と、分散テーブル11及び放射フィーダ20における物品100の分布状態に関する情報を取得する取得部51と、駆動部50を制御する制御部52とを備え、制御部52は、取得部51によって取得された物品100の分布状態に関する情報に基づいて、駆動部50を制御することにより、分散テーブル11上の物品100に与える加速度を変更させて、分散テーブル11上の物品100を所望の放射フィーダ20上に移動させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸を中心として回転することにより、外部から投入された物品を放射方向に分散させる分散テーブルと、
前記分散テーブルの周囲に放射状に配置され、前記分散テーブルから排出される前記物品を受け取って対応する各ホッパに供給する複数の放射フィーダと、
前記回転軸に接続され、前記分散テーブルを回転させる駆動部と、
前記分散テーブル及び前記放射フィーダにおける前記物品の分布状態に関する情報を取得する取得部と、
前記駆動部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記取得部によって取得された前記物品の分布状態に関する情報に基づいて、前記駆動部を制御することにより、前記分散テーブル上の前記物品に与える加速度を変更させて、前記分散テーブル上の前記物品を所望の放射フィーダ上に移動させる、組合せ計量装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記物品の分布状態に関する情報及び前記物品の種類に応じて、前記加速度を変更させる、請求項1に記載の組合せ計量装置。
【請求項3】
前記取得部は、センサ及びカメラの少なくとも一方を含む、請求項1に記載の組合せ計量装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組合せ計量装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、物品を外周方向に分散させる分散部を低速状態で回転させながら、間欠的に高速に回転させて、分散部上の物品を外周方向に移動させる組合せ計量装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6165544号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の組合せ計量装置では、分散部上の物品を、物品が不足している放射フィーダへ狙いを定めて効率よく供給することができない問題点があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、放射フィーダへ物品を効率よく供給して稼働率を向上させることができる組合せ計量装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に係る組合せ計量装置は、回転軸を中心として回転することにより、外部から投入された物品を放射方向に分散させる分散テーブルと、前記分散テーブルの周囲に放射状に配置され、前記分散テーブルから排出される前記物品を受け取って対応する各ホッパに供給する複数の放射フィーダと、前記回転軸に接続され、前記分散テーブルを回転させる駆動部と、前記分散テーブル及び前記放射フィーダにおける前記物品の分布状態に関する情報を取得する取得部と、前記駆動部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記取得部によって取得された前記物品の分布状態に関する情報に基づいて、前記駆動部を制御することにより、前記分散テーブル上の前記物品に与える加速度を変更させて、前記分散テーブル上の前記物品を所望の放射フィーダ上に移動させることを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、放射フィーダへ物品を効率よく供給して稼働率を向上させることができる組合せ計量装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1実施形態に係る組合せ計量装置1の全体構成の一例を示す図である。
図2図2は、第1実施形態に係る組合せ計量装置1における物品100の分布状態の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0010】
(第1実施形態)
以下、図1及び図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る組合せ計量装置1について説明する。図1は、本実施形態に係る組合せ計量装置1の全体構成の一例を示す図であり、図2は、本実施形態に係る組合せ計量装置1における物品100の分布状態の一例を説明するための図である。
【0011】
本実施形態に係る組合せ計量装置1は、複数の計量ホッパ40にそれぞれ保持された物品100の重量を計量し、計量値に基づいて組合せ演算を行う装置である。組合せ計量装置1は、組合せ演算の結果が所定の許容範囲内の値となる物品100の組合せを選択し、当該物品の組合せに係る計量ホッパ40から物品を排出させる。
【0012】
図1に示すように、本実施形態に係る組合せ計量装置1は、分散テーブル11と、複数の放射フィーダ20と、複数のプールホッパ30と、複数の計量ホッパ40と、集合排出シュート110と、駆動部50と、取得部51と、制御部52とを備えている。
【0013】
ここで、上段の放射トラフ20、中段のプールホッパ30及び下段の計量ホッパ40は、図1に示すように、それぞれ一つのヘッドHDを構成する。本実施形態に係る組合せ計量装置1は、例えば、図2に示すように、分散テーブル11の周囲に、放射トラフ20、プールホッパ30及び計量ホッパ40からなるヘッドHDが、14個円形に配列されているものとする。
【0014】
分散テーブル11は、回転軸Xを中心として回転することにより、外部(例えば、物品供給部90)から投入された物品100を放射方向に分散させる。駆動部50は、分散テーブル11の回転軸に接続され、分散テーブル11を回転させる。
【0015】
プールホッパ30は、放射トラフ20から供給された物品100を一時的に保持し、その後、保持した物品100を計量ホッパ40に排出する。プールホッパ30は、放射トラフ20の外縁側に配置される。
【0016】
また、プールホッパ30は、放射トラフ20から落下する物品100を受けるように、放射トラフ20の下方に配置される。具体的に、各ヘッドHDに属するプールホッパ30は、同一ヘッドHDに属する放射トラフ20の外縁側下方に配置される。
【0017】
また、プールホッパ30は、上下端に開口を有する。上端側の開口は、放射トラフ20から落下する物品100を受け入れる。下端側の開口には、開閉可能なゲート31が取り付けられている。ゲート31が開くと、プールホッパ30に保持されていた物品100が計量ホッパ40に落下する。
【0018】
計量ホッパ40は、プールホッパ30から供給された物品100を計量し、その後、計量した物品100を集合排出シュート110に排出する。計量ホッパ40は、プールホッパ30から落下してくる物品100を受けるように、プールホッパ30の直下に配置される。具体的に、各ヘッドHDに属する計量ホッパ40は、同一ヘッドHDに属するプールホッパ30の直下に配置される。
【0019】
計量ホッパ40は、上下端に開口を有する。上端側の開口は、プールホッパ30から排出された物品100を受け入れるための開口である。下端側の開口には、開閉可能なゲート41が取り付けられている。ゲート41が開くと、計量ホッパ40に保持されていた物品100が集合排出シュート110に落下する。
【0020】
各計量ホッパ40は、それぞれロードセル42で支持されている。計量ホッパ40によって保持される物品100は、ロードセル42によって計量される。
【0021】
集合排出シュート110は、計量ホッパ40から排出される物品100を集合させて組合せ計量装置1の外に排出する。
【0022】
取得部51は、分散テーブル11及び放射フィーダ20における物品100の分布状態に関する情報を取得する。
【0023】
例えば、取得部51は、放射フィーダ20における物品100の分布状態に係る情報として、図2に示すように、各放射フィーダ20のどの位置にどのくらいの量(数)の物品100が存在しているかについての情報を取得する。
【0024】
同様に、取得部51は、分散テーブル11における物品100の分布状態に係る情報として、図2に示すように、各放射フィーダ20に対し、分散テーブル11のどの位置にどのくらいの量(数)の物品100が存在しているかについての情報を取得する。
【0025】
ここで、取得部51は、センサ及びカメラの少なくとも一方を含んでもよい。
【0026】
例えば、取得部51は、センサとして、光電センサ、変位センサ及び距離センサの少なくとも1つを含んでいてもよい。かかるセンサは、分散テーブル11の近傍に設けられていてもよいし、各放射フィーダ20の近傍に設けられていてもよいし、分散テーブル11と放射フィーダ20との境界部分近傍に設けられていてもよい。
【0027】
取得部51は、各センサによって取得された情報に基づいて、上述の物品100の分布状態に関する情報を算出してもよい。
【0028】
また、取得部51は、カメラを含む場合、かかるカメラは、分散テーブル11及び放射フィーダ20の上方に設けられていてもよい。その結果、かかるカメラは、図2に示すような画像を撮像することができる。かかる画像は、白黒のパターンであってもよい。
【0029】
取得部51は、かかるカメラによって撮像された画像に基づいて、上述の物品100の分布状態に関する情報を算出してもよい。
【0030】
制御部52は、駆動部50を制御する。具体的には、制御部52は、取得部51によって取得された物品100の分布状態に関する情報に基づいて、駆動部50を制御することにより、分散テーブル11上の物品100に与える加速度を変更させて、分散テーブル11上の物品100を所望の放射フィーダ20上に移動させる。
【0031】
例えば、制御部52は、上述の物品100の分布状態に関する情報に基づいて、分散テーブル11上の物品100(或いは、物品100の塊)を、物品100が少ない放射フィーダ20に対応する位置まで移動させ、かかる位置で物品100を放射フィーダ20に対して排出するように、駆動部50を制御してもよい。
【0032】
ここで、制御部52は、分散テーブル11の回転速度の減速及び加速を組み合わせることで、分散テーブル11上の物品100に与える加速度を変更させてもよい。また、制御部52は、分散テーブル11の回転方向を順方向D1と逆方向D2とで切り替えることで、分散テーブル11上の物品100に与える加速度を変更させてもよい。
【0033】
さらに、制御部52は、分散テーブル11の回転速度の減速及び加速と分散テーブル11の回転方向の切り替えとを組み合わせることで、分散テーブル11上の物品100に与える加速度を変更させてもよい。
【0034】
例えば、制御部52が、順方向D1における分散テーブル11の回転速度を減速した後に、分散テーブル11の回転方向を逆方向D2に切り替えることで、最も確実に分散テーブル11上の物品100を放射フィーダ20に排出することができる。
【0035】
かかる構成によれば、複数の放射フィーダ20の各々へ物品100を効率よく供給して、組合せ計量装置1の稼働率を向上させることができる。
【0036】
具体的には、分散テーブル11の回転で物品100が放射フィーダ20側に移動するのは、物品100に加速度が加わった時であるため、制御部52が、分散テーブル11の回転停止状態から回転開始及び回転中から回転停止のタイミングを制御することで、分散テーブル100から放射フィーダ20へ物品100を排出することができる。
【0037】
そこで、制御部52は、分散テーブル11及び放射フィーダ20上の物品100を画像認識し、かかる物品100の分布状態を把握し、例えば、分散テーブル11上の物品100がある領域を、物品100のない放射フィーダ20の近くまで回転させてから、急停止や急加速させることで、かかる物品100を所望の放射フィーダ20に排出することができる。
【0038】
これにより、物品100が少ない放射フィーダ20へ物品100を効率よく供給して、組合せ計量1の稼働率を向上させることができる。
【0039】
また、かかる構成によれば、物品100を分散テーブル11上に溜めた上で、物品100が少ない放射フィーダ20へ物品100を供給できる。これにより、物品が供給されない空ヘッドHDを無くして、組合せ計量装置1の稼働率を向上させ、歩留りを改善できる。
【0040】
また、制御部52は、上述の物品100の分布状態に関する情報及び物品100の種類に応じて、分散テーブル11上の物品100に与える加速度を変更させてもよい。
【0041】
物品100の種類によって、分散テーブル100と物品100との間の静止摩擦係数が異なる。したがって、上述の構成によれば、上述の物品100の分布状態に関する情報に加えて、物品100の種類を考慮して、分散テーブル11上の物品100に与える加速度を変更させることで、より効率的に物品100が少ない放射フィーダ20へ物品100を排出することができる。
【0042】
上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施できる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0043】
1…組合せ計量装置
11…分散テーブル
X…回転軸
20…放射フィーダ
30…プールホッパ
40…計量ホッパ
50…駆動部
51…取得部
52…制御部
90…物品供給部
100…物品
110…集合排出シュート
図1
図2