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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167832
(43)【公開日】2024-12-04
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/648 20060101AFI20241127BHJP
   H01R 24/62 20110101ALI20241127BHJP
【FI】
H01R13/648
H01R24/62
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084187
(22)【出願日】2023-05-22
(71)【出願人】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117341
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 崇充
(72)【発明者】
【氏名】岡 敏広
【テーマコード(参考)】
5E021
5E223
【Fターム(参考)】
5E021FA03
5E021FA09
5E021FA14
5E021FB02
5E021FC21
5E021FC32
5E021LA10
5E021LA15
5E223AB59
5E223AB65
5E223AC21
5E223BA01
5E223BA07
5E223BB01
5E223BB12
5E223CB24
5E223CB31
5E223CB83
5E223CD01
5E223DB09
5E223DB11
5E223DB36
5E223EA03
5E223EB04
5E223EB13
5E223EB32
(57)【要約】
【課題】製造コストを抑制しつつ、シールド特性を向上させた、2重シールド構造のコネクタを提供すること。
【解決手段】コネクタ100は、コンタクト600と、内部ハウジング200と、内部シェル400と、外部シェル500とを備えている。内部シェル400は、内側天板部410と、2つの内側側板部と、内側底板部430と、内側背板部460と、開口部470とを有している。内側天板部410と、2つの内側側板部の上側部と、内側底板部430とは、筒状部450を構成している。外部シェル500は、外側天板部510と、2つの外側側板部と、外側底板部530と、遮蔽部540とを備えている。遮蔽部540は、外側底板部530の一部から垂直方向における上方に延びている。遮蔽部540は、開口部470の垂直方向と直交する前後方向における前方に位置しており、少なくとも部分的に開口部470を塞いでいる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクトと、内部ハウジングと、内部シェルと、外部シェルとを備えるコネクタであって、
前記コンタクトは、水平部と、垂直部とを有しており、
前記水平部は、前後方向に延びており、
前記水平部は、前記前後方向において後端を有しており、
前記垂直部は、前記水平部の前記後端から前記前後方向と直交する垂直方向における下方に延びており、
前記内部ハウジングは、前記コンタクトを保持しており、
前記内部シェルは、内側天板部と、2つの内側側板部と、内側底板部と、内側背板部と、開口部とを有しており、
前記内側側板部の夫々は、上側部と、下側部とを有しており、
前記上側部は、前記前後方向及び前記垂直方向の双方と直交する横方向における前記内側天板部の一端から前記垂直方向における下方に延びており、
前記上側部は、前側部分と、後側部分とを有しており、
前記下側部は、前記後側部分から前記垂直方向における下方に延びており、
前記内側底板部は、前記前側部分から前記横方向に延びており、
前記内側天板部と、前記2つの内側側板部の前記上側部と、前記内側底板部とは、筒状部を構成しており、
前記筒状部は、前記コンタクトの前記水平部を取り囲んでおり、
前記内側背板部は、前記コンタクトの前記垂直部の前記前後方向における後側に位置しており、
前記開口部は、前記前後方向において前方に開口しており、
前記開口部は、前記筒状部より前記垂直方向における下方に位置しており、
前記開口部は、前記横方向において前記2つの内側側板部の前記下側部の間に位置しており、
前記外部シェルは、外側天板部と、2つの外側側板部と、外側底板部と、遮蔽部とを備えており、
前記外側天板部は、前記内側天板部の前記垂直方向における上方に位置しており、
前記2つの外側側板部は、前記2つの内側側板部と夫々対応しており、
前記外側側板部の夫々は、前記横方向において対応する前記内側側板部の外側に位置しており、
前記外側底板部は、前記内側底板部の前記垂直方向における下方に位置しており、
前記遮蔽部は、前記外側底板部の一部から前記垂直方向における上方に延びており、
前記遮蔽部は、前記開口部の前記前後方向における前方に位置しており、少なくとも部分的に前記開口部を塞いでいる
コネクタ。
【請求項2】
請求項1記載のコネクタであって、
前記外部シェル及び前記内部シェルの夫々は、金属板を曲げ加工したものである
コネクタ。
【請求項3】
請求項2記載のコネクタであって、
前記内側底板部は、2つの板状部を備えており、
前記2つの板状部は、前記2つの内側側板部に夫々対応しており、
前記板状部の夫々は、対応する前記内側側板部の前記上側部の前記前側部分から前記横方向において内側に延びている
コネクタ。
【請求項4】
請求項1記載のコネクタであって、
前記内部ハウジングは、第1部位と、第2部位とを有しており、
前記第1部位は、前記コンタクトの前記水平部に対応しており、
前記第2部位は、前記コンタクトの前記垂直部に対応しており、
前記第2部位は、前記開口部内に位置しており、
前記遮蔽部は、前記第2部位よりも前記前後方向における前方に位置している
コネクタ。
【請求項5】
請求項4記載のコネクタであって、
前記コネクタは、使用時に対象物に固定されるものであり、
前記コンタクトは、SMT部を更に有しており、
前記SMT部は、前記コネクタの使用時に前記対象物に固定され、
前記内部ハウジングは、第3部位を更に有しており、
前記第3部位は、前記第2部位から前記前後方向における前方に延びており、
前記第3部位は、前記外側底板部の前記垂直方向における下方に位置しており、
前記第3部位は、前記コネクタの使用時に前記対象物に搭載される
コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部シェルと、外部シェルとを備えるコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1及び特許文献2には、このタイプのコネクタ900,950が開示されている。
【0003】
図24及び図25を参照すると、特許文献1のシールドコネクタ(コネクタ)900は、端子(コンタクト)910と、インナーハウジング(内部ハウジング)920と、インナーシェル(内部シェル)930と、アウターシェル(外部シェル)940とを備えている。コンタクト910は、電気接触部(水平部)912と、垂直部914とを有している。内部ハウジング920は、コンタクト910を保持している。内部シェル930は、コンタクト910の水平部912を取り囲んでいる。なお、特許文献1のコネクタ900においては、コンタクト910の垂直部914の+X側は、内部シェル930で遮蔽されていない。
【0004】
図26及び図27を参照すると、特許文献2のシールド型コネクタ(コネクタ)950は、コンタクト960と、内部ハウジング970と、内シェル(内部シェル)980と、外シェル(外部シェル)990とを備えている。コンタクト960は、水平部962と、垂直部964とを有している。内部ハウジング970は、コンタクト960を保持している。内部シェル980は、フロントシェル982と、バックシェル984とで構成されている。フロントシェル982は、コンタクト960の水平部962を取り囲んでいる。フロントシェル982及びバックシェル984は、コンタクト960の垂直部964を取り囲んでいる。
【0005】
上述したように、特許文献1のコネクタ900においては、コンタクト910の垂直部914の+X側は遮蔽されていない。それに対して、特許文献2のコネクタ950では、フロントシェル982及びバックシェル984がコンタクト960の垂直部964を取り囲んでいる。これにより、特許文献2のコネクタ950は、特許文献1のコネクタ900よりもシールド特性が優れている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2013-058357号公報
【特許文献2】特開2005-038725号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2のコネクタ950のフロントシェル982は、絞り加工などで形成されているため、製造コストが嵩むこととなる。
【0008】
そこで、本発明は、製造コストを抑制しつつ、シールド特性を向上させた、2重シールド構造のコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、第1のコネクタとして、
コンタクトと、内部ハウジングと、内部シェルと、外部シェルとを備えるコネクタであって、
前記コンタクトは、水平部と、垂直部とを有しており、
前記水平部は、前後方向に延びており、
前記水平部は、前記前後方向において後端を有しており、
前記垂直部は、前記水平部の前記後端から前記前後方向と直交する垂直方向における下方に延びており、
前記内部ハウジングは、前記コンタクトを保持しており、
前記内部シェルは、内側天板部と、2つの内側側板部と、内側底板部と、内側背板部と、開口部とを有しており、
前記内側側板部の夫々は、上側部と、下側部とを有しており、
前記上側部は、前記前後方向及び前記垂直方向の双方と直交する横方向における前記内側天板部の一端から前記垂直方向における下方に延びており、
前記上側部は、前側部分と、後側部分とを有しており、
前記下側部は、前記後側部分から前記垂直方向における下方に延びており、
前記内側底板部は、前記前側部分から前記横方向に延びており、
前記内側天板部と、前記2つの内側側板部の前記上側部と、前記内側底板部とは、筒状部を構成しており、
前記筒状部は、前記コンタクトの前記水平部を取り囲んでおり、
前記内側背板部は、前記コンタクトの前記垂直部の前記前後方向における後側に位置しており、
前記開口部は、前記前後方向において前方に開口しており、
前記開口部は、前記筒状部より前記垂直方向における下方に位置しており、
前記開口部は、前記横方向において前記2つの内側側板部の前記下側部の間に位置しており、
前記外部シェルは、外側天板部と、2つの外側側板部と、外側底板部と、遮蔽部とを備えており、
前記外側天板部は、前記内側天板部の前記垂直方向における上方に位置しており、
前記2つの外側側板部は、前記2つの内側側板部と夫々対応しており、
前記外側側板部の夫々は、前記横方向において対応する前記内側側板部の外側に位置しており、
前記外側底板部は、前記内側底板部の前記垂直方向における下方に位置しており、
前記遮蔽部は、前記外側底板部の一部から前記垂直方向における上方に延びており、
前記遮蔽部は、前記開口部の前記前後方向における前方に位置しており、少なくとも部分的に前記開口部を塞いでいる
コネクタを提供する。
【0010】
本発明は、第2のコネクタとして、第1のコネクタであって、
前記外部シェル及び前記内部シェルの夫々は、金属板を曲げ加工したものである
コネクタを提供する。
【0011】
本発明は、第3のコネクタとして、第2のコネクタであって、
前記内側底板部は、2つの板状部を備えており、
前記2つの板状部は、前記2つの内側側板部に夫々対応しており、
前記板状部の夫々は、対応する前記内側側板部の前記上側部の前記前側部分から前記横方向において内側に延びている
コネクタを提供する。
【0012】
本発明は、第4のコネクタとして、第1のコネクタであって、
前記内部ハウジングは、第1部位と、第2部位とを有しており、
前記第1部位は、前記コンタクトの前記水平部に対応しており、
前記第2部位は、前記コンタクトの前記垂直部に対応しており、
前記第2部位は、前記開口部内に位置しており、
前記遮蔽部は、前記第2部位よりも前記前後方向における前方に位置している
コネクタを提供する。
【0013】
本発明は、第5のコネクタとして、第4のコネクタであって、
前記コネクタは、使用時に対象物に固定されるものであり、
前記コンタクトは、SMT部を更に有しており、
前記SMT部は、前記コネクタの使用時に前記対象物に固定され、
前記内部ハウジングは、第3部位を更に有しており、
前記第3部位は、前記第2部位から前記前後方向における前方に延びており、
前記第3部位は、前記外側底板部の前記垂直方向における下方に位置しており、
前記第3部位は、前記コネクタの使用時に前記対象物に搭載される
コネクタを提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明のコネクタは、以下のように構成されている:遮蔽部は、外側底板部の一部から垂直方向における上方に延びている;外部シェルの遮蔽部は、内部シェルの開口部の前後方向における前方に位置しており、少なくとも部分的に上記開口部を塞いでいる。これにより、本発明の2重シールド構造のコネクタは、特許文献2のコネクタ950よりも安価に製造可能な構造をとりつつ、特許文献1のコネクタ900よりもシールド特性の向上が図られている。即ち、本発明の2重シールド構造のコネクタは、製造コストを抑制しつつ、シールド特性の向上が図られている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施の形態によるコネクタを示す前方斜視図である。図において、基板及び筐体を点線で模式的に示している。
図2図1のコネクタを示す正面図である。図において、筐体は省略されている。
図3図2のコネクタをA-A線に沿って示す断面図である。
図4図1のコネクタを示す分解斜視図である。図において、基板及び筐体は省略されている。
図5図1のコネクタを示す別の前方斜視図である。図において、外部ハウジング、基板及び筐体は省略されている。
図6図5のコネクタを示す正面図である。
図7図5のコネクタを示す後方斜視図である。
図8図5のコネクタを示す背面図である。
図9図5のコネクタに含まれる構造体を示す前方斜視図である。
図10図9の構造体を示す正面図である。図において、構造体の一部を拡大して示している。
図11図9の構造体を示す後方斜視図である。
図12図9の構造体を示す背面図である。
図13図5のコネクタに含まれる外部シェルを示す前方斜視図である。
図14図13の外部シェルを示す正面図である。
図15図13の外部シェルを示す後方斜視図である。
図16図13の外部シェルを示す背面図である。図において、外部シェルの一部を拡大して示している。
図17図13の外部シェルを示す別の前方斜視図である。
図18図13の外部シェルを示す別の後方斜視図である。図において、外部シェルの一部を拡大して示している。
図19図9の構造体に含まれる内部シェルを示す前方斜視図である。
図20図19の内部シェルを示す別の前方斜視図である。
図21図9の構造体に含まれる内部ハウジングを示す前方斜視図である。
図22図21の内部ハウジングを示す別の前方斜視図である。
図23図9の構造体に含まれるコンタクトを示す前方斜視図である。
図24】特許文献1のシールドコネクタを示す分解斜視図である。
図25図24のシールドコネクタを示す断面図である。
図26】特許文献2のシールド型コネクタを示す分解斜視図である。
図27図26のシールド型コネクタを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1に示されるように、本発明の実施の形態によるコネクタ100は、使用時に対象物700に固定されるものである。また、本実施の形態のコネクタ100は、使用時に筐体850に取り付けられるものである。ここで、コネクタ100が筐体850に取り付けられると、コネクタ100は、一部を除いて筐体850内に配置され、また、コネクタ100の一部は、筐体850に設けられた開口852を通して筐体850の外側に突出する。
【0017】
図1を参照して、本実施の形態のコネクタ100は、前後方向において相手側コネクタ(図示せず)と嵌合可能である。本実施の形態において、前後方向はX方向である。ここで、前方を+X方向とし、後方を-X方向とする。
【0018】
図3に示されるように、コネクタ100は、相手側嵌合部受容部110を有している。相手側嵌合部受容部110は、前後方向に延びる空間である。相手側嵌合部受容部110は、前後方向における前端が開口している。相手側嵌合部受容部110は、コネクタ100が相手側コネクタと嵌合した際に相手側コネクタの相手側嵌合部(図示せず)を受容する。
【0019】
図4に示されるように、本実施の形態のコネクタ100は、2重シールド構造を有している。より詳しくは、コネクタ100は、コンタクト600と、内部ハウジング200と、内部シェル400と、外部シェル500とを備えている。図9に示されるように、コンタクト600と、内部ハウジング200と、内部シェル400とは、構造体800を構成する。図2を参照して、構造体800の一部は、相手側嵌合部受容部110内に位置している。
【0020】
図21を参照して、本実施の形態の内部ハウジング200は、絶縁体からなる。図3に示されるように、内部ハウジング200は、コンタクト600を保持している。
【0021】
図21に示されるように、内部ハウジング200は、第1部位210と、第2部位220とを有している。
【0022】
図21に示されるように、本実施の形態の第1部位210は、前後方向に延びている。第1部位210は、内部ハウジング200の前後方向と直交する垂直方向における上端を規定している。ここで、垂直方向は、Z方向である。また、上方は+Z方向であり、下方は-Z方向である。図3に示されるように、第1部位210は、相手側嵌合部受容部110内に位置している。
【0023】
図3に示されるように、第1部位210は、上面212と、下面214と、相手側接触部受容部216と、保持部218を有している。
【0024】
図21に示されるように、本実施の形態の上面212は、垂直方向において上方を向いている。上面212は、垂直方向と直交している。上面212は、相手側接触部受容部216の前後方向における後方に位置している。図3に示されるように、上面212は、前後方向において保持部218と同じ位置に位置している。上面212は、保持部218の垂直方向における直上に位置している。上面212は、第1部位210の垂直方向における上端を規定している。上面212は、内部ハウジング200の垂直方向における上端を規定している。
【0025】
図22に示されるように、本実施の形態の下面214は、垂直方向において下方を向いている。下面214は、垂直方向と直交している。下面214は、相手側接触部受容部216の垂直方向における下方に位置している。下面214は、第1部位210の垂直方向における下端を規定している。図3に示されるように、下面214は、保持部218の垂直方向における下方に位置している。
【0026】
図21に示されるように、本実施の形態の相手側接触部受容部216は、前後方向に延びる空間である。相手側接触部受容部216は、前後方向における前方に開口している。相手側接触部受容部216は、垂直方向における上方に開口している。図3に示されるように、相手側接触部受容部216は、保持部218の前後方向における前方に位置している。相手側接触部受容部216は、第1部位210の前後方向における前端を規定している。
【0027】
図3に示されるように、本実施の形態の保持部218は、前後方向において相手側接触部受容部216の後方に位置している。
【0028】
図21に示されるように、本実施の形態の第2部位220は、第1部位210の垂直方向における下方に位置している。第2部位220は、第1部位210から垂直方向における下方に延びている。第2部位220は、相手側接触部受容部216の前後方向における後方に位置している。第2部位220は、前後方向において前面221を有している。
【0029】
図21に示されるように、本実施の形態の前面221は、前後方向において前方を向いている。前面221は、前後方向と直交している。前面221は、第2部位220の前後方向における前端を規定している。前面221は、第1部位210の相手側接触部受容部216の前後方向における後方に位置している。
【0030】
図22に示されるように、内部ハウジング200は、第3部位230を更に有している。
【0031】
図3に示されるように、本実施の形態の第3部位230は、コネクタ100の使用時に対象物700に搭載される。コネクタ100を垂直方向における下方から見た場合、第3部位230は視認可能となっている。図21に示されるように、第3部位230は、第2部位220の垂直方向における下方に位置している。第3部位230は、内部ハウジング200の垂直方向における下端を規定している。第3部位230は、第2部位220から前後方向における前方に延びている。第2部位220は、垂直方向において第1部位210と第3部位230との間に位置している。第3部位230は、垂直方向において上面232を有している。
【0032】
図21に示されるように、本実施の形態の上面232は、垂直方向における上方を向いている。上面232は、垂直方向と交差している。より詳しくは、上面232は、垂直方向と直交している。上面232は、第3部位230の垂直方向における上端を規定している。図3に示されるように、上面232は、第1部位210の下面214の下方に位置している。
【0033】
図19を参照して、本実施の形態の内部シェル400は、金属製である。即ち、内部シェル400は、金属板を曲げ加工したものである。より詳しくは、内部シェル400は、一枚の金属板から内部シェルブランク(図示せず)を打ち抜き、この内部シェルブランクを曲げ加工して形成されている。内部シェル400は、前後方向及び垂直方向の双方と直交する横方向と直交する平面であって横方向中心を通る平面に対して、対称な形状を有している。本実施の形態において、横方向はY方向である。
【0034】
図20に示されるように、内部シェル400は、内側天板部410と、2つの内側側板部420と、内側底板部430と、内側背板部460と、開口部470とを有している。
【0035】
図19に示されるように、本実施の形態の内側天板部410は、垂直方向と直交する平板形状を有している。内側天板部410は、内部シェル400の垂直方向における上端を規定している。
【0036】
図19を参照して、本実施の形態の内側側板部420の夫々は、前後方向及び垂直方向の双方と直交する横方向と直交する平板形状を有している。内側側板部420は、内部シェル400の横方向両端を夫々規定している。内側側板部420の夫々は、上側部422と、下側部424とを有している。
【0037】
図19に示されるように、本実施の形態の上側部422は、前後方向及び垂直方向の双方と直交する横方向における内側天板部410の一端から垂直方向における下方に延びている。上側部422は、下側部424の垂直方向における上方に位置している。上側部422は、内側側板部420の前後方向における前端を規定している。上側部422は、内側側板部420の前後方向における後端を規定している。
【0038】
図19に示されるように、上側部422は、前側部分4222と、後側部分4224とを有している。
【0039】
図19に示されるように、本実施の形態の前側部分4222は、後側部分4224の前後方向における前方に位置している。前側部分4222は、内側側板部420の前後方向における前端を規定している。図9及び図22を参照して、前側部分4222は、前後方向において内部ハウジング200の第1部位210の下面214と同じ位置に位置している。
【0040】
図19に示されるように、本実施の形態の後側部分4224は、前側部分4222の前後方向における後方に位置している。後側部分4224は、内側側板部420の前後方向における後端を規定している。図9及び図22を参照して、後側部分4224は、内部ハウジング200の第1部位210の下面214よりも前後方向における後方に位置している。後側部分4224は、内部ハウジング200の第1部位210の相手側接触部受容部216よりも前後方向における後方に位置している。
【0041】
図19に示されるように、本実施の形態の下側部424は、上側部422の垂直方向における下方に位置している。下側部424は、後側部分4224の垂直方向における下方に位置している。下側部424は、後側部分4224から垂直方向における下方に延びている。図9及び図22を参照して、下側部424は、内部ハウジング200の第1部位210の下面214よりも前後方向における後方に位置している。下側部424は、内部ハウジング200の相手側接触部受容部216よりも前後方向における後方に位置している。下側部424は、内部ハウジング200の第1部位210の相手側接触部受容部216の垂直方向における下方に位置している。図3及び図9を参照して、下側部424は、内部ハウジング200の第1部位210の保持部218の垂直方向における下方に位置している。
【0042】
図20に示されるように、本実施の形態の内側底板部430は、前側部分4222から横方向に延びている。図3に示されるように、内側底板部430は、内部ハウジング200の第1部位210の下面214の垂直方向における下方に位置している。内側底板部430は、内部ハウジング200の第1部位210の下面214と垂直方向において対向している。内側底板部430は、内部ハウジング200の第1部位210の相手側接触部受容部216の垂直方向における下方に位置している。内側底板部430は、内部ハウジング200の第1部位210の保持部218の垂直方向における下方に位置している。
【0043】
図20に示されるように、内側底板部430は、2つの板状部432を備えている。
【0044】
図20を参照して、本実施の形態の板状部432の夫々は、垂直方向と直交する平板形状を有している。2つの板状部432は、2つの内側側板部420に夫々対応している。板状部432の夫々は、対応する内側側板部420の上側部422の前側部分4222から横方向において内側に延びている。これにより、内部シェル400を横方向と直交する平面であって横方向中心を通る平面に対して対称な形状、又は概ね対称な形状とすることができるため、良好なグランド性能が得られる。特に本実施の形態の内部シェル400は、横方向と直交する平面であって横方向中心を通る平面に対して、対称な形状を有していることから、より良好なグランド性能が得られるようになっている。
【0045】
図10に示されるように、板状部432の夫々は、端面4322を有している。端面4322は、板状部432の横方向における内端を規定している。2つの板状部432の端面4322は、横方向において互いに対向している。2つの板状部432の端面4322は、横方向において空間を介して互いに位置している。即ち、2つの板状部432の端面4322は、互いに接触していない。
【0046】
図20に示されるように、内側天板部410と、2つの内側側板部420の上側部422と、内側底板部430とは、筒状部450を構成している。図3に示されるように、筒状部450は、相手側嵌合部受容部110内に位置している。
【0047】
図11に示されるように、本実施の形態の内側背板部460は、前後方向と直交する平板形状を有している。内側背板部460は、内部シェル400の前後方向における後端を規定している。図3に示されるように、内側背板部460は、内部ハウジング200の前後方向における後方に位置している。内側背板部460は、第1部位210の前後方向における後方に位置している。内側背板部460は、第2部位220の前後方向における後方に位置している。内側背板部460は、第3部位230の前後方向における後方に位置している。
【0048】
図20に示されるように、本実施の形態の開口部470は、前後方向において前方に開口している。開口部470は、筒状部450より垂直方向における下方に位置している。開口部470は、横方向において2つの内側側板部420の下側部424の間に位置している。開口部470は、内側底板部430の垂直方向における下方に位置している。図3に示されるように、第2部位220は、開口部470内に位置している。開口部470は、第1部位210の垂直方向における下方に位置している。開口部470は、第1部位210下面214の垂直方向における下方に位置している。開口部470は、相手側接触部受容部216の垂直方向における下方に位置している。開口部470は、保持部218の垂直方向における下方に位置している。
【0049】
図13を参照して、本実施の形態の外部シェル500は、金属製である。即ち、外部シェル500は、金属板を曲げ加工したものである。より詳しくは、外部シェル500は、一枚の金属板から外部シェルブランク(図示せず)を打ち抜き、この外部シェルブランクを曲げ加工して形成されている。外部シェル500は、横方向と直交する平面であって横方向中心を通る平面に対して、対称な形状を有している。
【0050】
図13及び図16に示されるように、外部シェル500は、外側天板部510と、2つの外側側板部520と、外側底板部530と、遮蔽部540とを備えている。
【0051】
図13に示されるように、本実施の形態の外側天板部510は、垂直方向と直交する平板形状を有している。外側天板部510は、外部シェル500の垂直方向における上端を規定している。図1に示されるように、外側天板部510は、コネクタ100の垂直方向における上端を規定している。図3に示されるように、外側天板部510は、内側天板部410の垂直方向における上方に位置している。
【0052】
図13に示されるように、本実施の形態の外側側板部520の夫々は、横方向と直交する平板形状を有している。外側側板部520の夫々は、外部シェル500の横方向における外端を規定している。図1に示されるように、外側側板部520の夫々は、コネクタ100の横方向における外端を規定している。図8に示されるように、2つの外側側板部520は、2つの内側側板部420と夫々対応している。外側側板部520の夫々は、横方向において対応する内側側板部420の外側に位置している。
【0053】
図17に示されるように、本実施の形態の外側底板部530は、垂直方向における下方に向いている。外側底板部530は、外側天板部510の垂直方向における下方に位置している。図3に示されるように、外側底板部530は、内側底板部430の垂直方向における下方に位置している。外側底板部530は、第1部位210の垂直方向における下方に位置している。外側底板部530は、第3部位230の垂直方向における上方に位置している。即ち、第3部位230は、外側底板部530の垂直方向における下方に位置している。
【0054】
図17に示されるように、外側底板部530は、2つの外側板部532を備えている。
【0055】
図17に示されるように、本実施の形態の外側板部532の夫々は、垂直方向と直交する平板形状を有している。2つの外側板部532は、2つの外側側板部520に夫々対応している。外側板部532の夫々は、対応する外側側板部520の下端から横方向において内側に延びている。図18に示されるように、外側板部532の夫々は、端面5322を有している。端面5322は、外側板部532の横方向における内端を規定している。2つの外側板部532の端面5322は、横方向において互いに対向している。2つの外側板部532の端面5322は、横方向において空間を介して互いに位置している。即ち、2つの外側板部532の端面5322は、互いに接触していない。
【0056】
図18に示されるように、本実施の形態の遮蔽部540は、外側底板部530の一部から垂直方向における上方に延びている。即ち、遮蔽部540は、外側底板部530の前後方向における後端から、垂直方向における上方に延びている。図3に示されるように、遮蔽部540の一部は、相手側嵌合部受容部110内に位置している。
【0057】
図3に示されるように、遮蔽部540は、第2部位220よりも前後方向における前方に位置している。遮蔽部540は、開口部470の前後方向における前方に位置している。図3及び図6を参照して、遮蔽部540は、少なくとも部分的に開口部470を塞いでいる。
【0058】
上述のように、遮蔽部540は、外側底板部530の一部から垂直方向における上方に延びており、外部シェル500の遮蔽部540は、内部シェル400の開口部470の前後方向における前方に位置しており、少なくとも部分的に開口部470を塞いでいる。これにより、本実施の形態の2重シールド構造のコネクタ100は、特許文献2のコネクタ950よりも安価に製造可能な構造をとりつつ、特許文献1のコネクタ900よりもシールド特性の向上が図られている。即ち、本実施の形態の2重シールド構造のコネクタ100は、製造コストを抑制しつつ、シールド特性の向上が図られている。
【0059】
図6及び図10を参照して、遮蔽部540の横方向におけるサイズS1は、開口部470の横方向におけるサイズS2よりも大きい。なお、本発明はこれに限定されず、遮蔽部540の横方向におけるサイズS1は、開口部470の横方向におけるサイズS2と同じであってもよい。しかしながら、遮蔽部540の横方向におけるサイズS1を、開口部470の横方向におけるサイズS2に合わせる場合、遮蔽部540のサイズS1を開口部470のサイズS2に合わせるように遮蔽部540の加工が必要となること、また、上記加工がコネクタ100の電気的性能の向上には繋がらないこと、更に上記加工をしてもコネクタ100の製造に必要な金属板の面積は変わらず、コネクタ100の製造コストの低減に結びつかないことから、本実施の形態の遮蔽部540がより好ましい。
【0060】
図16に示されるように、遮蔽部540は、は、2つの遮蔽板部542を備えている。
【0061】
図18に示されるように、本実施の形態の遮蔽板部542の夫々は、前後方向と直交する平板形状を有している。2つの遮蔽板部542は、2つの外側板部532に夫々対応している。遮蔽板部542の夫々は、対応する外側板部532の後端から垂直方向において上方に延びている。図16に示されるように、遮蔽板部542の夫々は、端面5422を有している。端面5422は、遮蔽板部542の横方向における内端を規定している。2つの遮蔽板部542の端面5422は、横方向において互いに対向している。2つの遮蔽板部542の端面5422は、横方向において空間を介して互いに位置している。即ち、2つの遮蔽板部542の端面5422は、互いに接触していない。なお、この遮蔽板部542は、外部シェルブランクにおける外側板部532に対応する部分と遮蔽板部542に対応する部分との連結部分を折り曲げることにより形成されている。
【0062】
図16に示されるように、外部シェル500は、外側背板部560を更に有している。
【0063】
図3に示されるように、本実施の形態の外側背板部560は、前後方向と直交する平板形状を有している。外側背板部560は、外部シェル500の前後方向における後端を規定している。外側背板部560は、前後方向において内側背板部460と同じ位置に位置している。図18を参照して、外側背板部560は、収容孔562と、複数の接触片568とを有している。
【0064】
図18に示されるように、本実施の形態の収容孔562は、前後方向において外部シェル500の内外を連通している。収容孔562は、垂直方向における下方に開口している。収容孔562は、周縁563を有している。
【0065】
図16に示されるように、本実施の形態の周縁563は、上縁564と、2つの側縁565とで構成されている。
【0066】
図16に示されるように、上縁564は、横方向に延びている。上縁564は、垂直方向において側縁565の何れよりも上方に位置している。上縁564は、収容孔562の垂直方向における上端を規定している。上縁564は、外側天板部510の垂直方向における下方に位置している。図3に示されるように、上縁564は、内部シェル400の内側天板部410の垂直方向における上方に位置している。
【0067】
図16に示されるように、本実施の形態の側縁565の夫々は、垂直方向に延びている。側縁565は、収容孔562の横方向における両外端を夫々規定している。側縁565は、外側側板部520と夫々対応している。側縁565の夫々は、対応する外側側板部520の横方向における内側に位置している。図8及び図16を参照して、側縁565は、内部シェル400の内側側板部420と夫々対応している。側縁565の夫々は、対応する内側側板部420の横方向における外側に位置している。
【0068】
図18に示されるように、本実施の形態の接触片568の夫々は、収容孔562の周縁563に設けられている。接触片568の夫々は、収容孔562の周縁563から前後方向において前方に延びている。接触片568の夫々は、接触部5682を有している。
【0069】
図18に示されるように、本実施の形態の接触部5682は、接触片568の前後方向における前端付近に位置している。図3に示されるように、上縁564に設けられた接触片568の接触部5682は、内部シェル400の内側天板部410と接触している。即ち、上縁564に設けられた接触片568の接触部5682は、内部シェル400の内側天板部410と垂直方向における上方から接触している。図8及び図16を参照して、側縁565に設けられた接触片568の接触部5682は、内部シェル400の内側側板部420と接触している。即ち、側縁565に設けられた接触片568の接触部5682は、対応する内側側板部420と横方向における外側から接触している。側縁565に設けられた接触片568の接触部5682は、対応する内側側板部420を横方向外側から押圧している。即ち、2つの側縁565に設けられた接触片568の接触部5682は、内部シェル400を横方向において挟み込んでいる。
【0070】
上述のように、上縁564に設けられた接触片568の接触部5682は、内部シェル400の内側天板部410と接触しており、側縁565に設けられた接触片568の接触部5682は、内部シェル400の内側側板部420と接触している。これにより、外部シェル500と内部シェル400とは、電気的に接続されている。
【0071】
また、上述のように、2つの側縁565に設けられた接触片568の接触部5682は、内部シェル400を横方向において挟み込んでいる。これにより、内部シェル400は、外部シェル500に仮保持されている。
【0072】
図13に示されるように、外部シェル500は、拡張部516,526,536を更に有している。
【0073】
図13に示されるように、本実施の形態の拡張部516,526,536は、外部シェル500の前後方向における前端502を規定している。図1を参照して、拡張部516,526,536は、コネクタ100を筐体850に取り付けた際に、筐体850の開口852とコネクタ100との間の隙間を塞ぐものである。これにより、筐体850の開口852とコネクタ100との間の隙間を介して、筐体850内に電磁波が侵入したり、筐体850内から電磁波が漏洩したりすることが防止されている。なお、拡張部516,526,536は、筐体850に対して、ねじ止めや溶接、はんだ付け等により固定されていてもよい。
【0074】
図23を参照して、本実施の形態のコンタクト600は、金属製である。コンタクト600は、水平部610と、垂直部620とを有している。
【0075】
図23に示されるように、本実施の形態の水平部610は、前後方向に延びている。水平部610は、垂直方向と直交する平板形状を有している。水平部610は、垂直部620から前後方向における前方に延びている。水平部610は、コンタクト600の前後方向における前端を規定している。水平部610は、前後方向において前端612及び後端614を有している。図3に示されるように、筒状部450は、コンタクト600の水平部610を取り囲んでいる。第1部位210は、コンタクト600の水平部610に対応している。水平部610の一部は、相手側接触部受容部216内に露出している。
【0076】
図23に示されるように、水平部610は、板状の接触部616と、被保持部618とを有している。
【0077】
図3を参照して、本実施の形態の接触部616は、コネクタ100が相手側コネクタと嵌合した際に相手側コネクタの相手側コンタクト(図示せず)の相手側接触部(図示せず)と接触する部分である。接触部616は、垂直方向において上方を向いている。接触部616は、被保持部618の前後方向における前方に位置している。接触部616は、第1部位210の上面212の前後方向における前方に位置している。接触部616は、第1部位210の保持部218の前後方向における前方に位置している。接触部616は、相手側接触部受容部216内に露出している。接触部616は、第2部位220の前後方向における前方に位置している。接触部616は、遮蔽部540の前後方向における前方に位置している。接触部616は、外部シェル500の前端502の前後方向における後方に位置している。
【0078】
図3を参照して、本実施の形態の被保持部618は、内部ハウジング200の第1部位210の保持部218に保持されている。より詳しくは、被保持部618は、保持部218に圧入されている。
【0079】
図23に示されるように、本実施の形態の垂直部620は、垂直方向に延びている。垂直部620は、水平部610の後端614から前後方向と直交する垂直方向における下方に延びている。垂直部620は、コンタクト600の前後方向における後端を規定している。図3に示されるように、垂直部620は、内部ハウジング200の前後方向における後端近傍に位置している。垂直部620は、第1部位210の前後方向における後端近傍に位置している。垂直部620は、第2部位220の前後方向における後端近傍に位置している。第2部位220は、コンタクト600の垂直部620に対応している。垂直部620は、第3部位230の前後方向における後方に位置している。内側背板部460は、コンタクト600の垂直部620の前後方向における後側に位置している。外側背板部560は、垂直部620の前後方向における後側に位置している。
【0080】
図23に示されるように、コンタクト600は、SMT部630を更に有している。
【0081】
図3を参照して、本実施の形態のSMT部630は、コネクタ100の使用時に対象物700に固定される。SMT部630は、垂直部620の垂直方向における下端から前後方向における後方に延びている。SMT部630は、コンタクト600の垂直方向における下端を規定している。
【0082】
従来のコネクタにおいては、コネクタを対象物に固定した際に外部シェルや外部ハウジングを対象物700に搭載することによりコンタクトのSMT部の位置決めを行っていた。しかしながら、このような従来のコネクタにおいては、外部シェルや外部ハウジングと、内部シェルや内部ハウジングとの組立公差や、内部ハウジングへのコンタクトの組立公差が、SMT部の位置に影響を与えるため、SMT部の位置の制御が難しくなっていた。一方、本実施の形態のコネクタ100においては、上述のように、コネクタ100が対象物700に固定されると、コンタクト600を保持する内部ハウジング200の第3部位230が、対象物700に搭載されるようになっている。これにより、本実施の形態のコネクタ100においては、従来のコネクタと比較して、コネクタ100を対象物700に固定した際の対象物700に対するSMT部630の位置の制御が容易となっている。
【0083】
図4に示されるように、コネクタ100は、外部ハウジング300を更に備えている。
【0084】
図4を参照して、本実施の形態の外部ハウジング300は、絶縁体からなる。図3に示されるように、外部ハウジング300は、外部シェル500の前端502よりも前後方向における前方に突出している。外部ハウジング300は、前後方向と直交する方向において筒状部450の外側に位置している。図1を参照して、コネクタ100が筐体850に取り付けられると、外部ハウジング300の一部は、筐体850に設けられた開口852を通して筐体850の外側に突出する。外部ハウジング300の一部は、コネクタ100が相手側コネクタに嵌合した際に相手側コネクタの相手側嵌合部(図示せず)と嵌合する嵌合部を構成する。
【0085】
図2に示されるように、外部ハウジング300は、2つの誤嵌合防止キー310が設けられている。この誤嵌合防止キー310は、コネクタ100に対する相手側コネクタの逆挿しを防止するものである。即ち、相手側コネクタがコネクタ100に対して誤った向きで嵌合しようとした場合、コネクタ100の誤嵌合防止キー310が相手側コネクタの一部と干渉してコネクタ100と相手側コネクタとが嵌合しないようになっており、相手側コネクタがコネクタ100に対して正しい向きで嵌合しようとした場合には、コネクタ100の誤嵌合防止キー310は相手側コネクタと干渉しないため、コネクタ100と相手側コネクタとの嵌合が完了するようになっている。
【0086】
以上、本発明について、実施の形態を掲げて具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるわけではなく、種々の変形が可能である。また、以上の実施の形態及び変形例を複数組み合わせてもよい。
【0087】
本実施の形態の内部ハウジング200は、第1部位210、第2部位220及び第3部位230を有していたが、本発明はこれに限定されず、第1部位210のみで構成されていてもよい。この場合、コンタクト600の垂直部620は、外部シェル500の遮蔽部540と前後方向において対向することとなる。しかしながら、コンタクト600の垂直部620の近傍に絶縁体が位置しているとインピーダンス整合を取りやすいことから、内部ハウジング200は、第1部位210及び第2部位220を有していることが好ましい。
【0088】
本実施の形態のコネクタ100においては、2つの板状部432の端面4322は、横方向において互いに対向していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、2つの板状部432の一方に横方向外側に凹んだ凹部を設け、2つの板状部432の他方に横方向内側に突出した凸部を設け、一方の板状部432の凹部に他方の板状部432の凸部を嵌め込むことにより、2つの板状部432が横方向において互いに接合されていてもよい。
【0089】
本実施の形態のコネクタ100のコンタクト600は、板状の接触部616を有していたが、本発明はこれに限定されない。即ち、接触部616は、バネ接点であってもよい。
【0090】
本実施の形態のコネクタ100においては、コンタクト600の水平部610に設けられた被保持部618が、内部ハウジング200の第1部位210に設けられた保持部218に圧入されていたが、本発明はこれに限定されない。即ち、コンタクト600の垂直部620に設けられた被保持部618が、内部ハウジング200の第2部位220に設けられた保持部218に圧入されるように、コネクタ100を改変してもよい。
【符号の説明】
【0091】
100 コネクタ
110 相手側嵌合部受容部
200 内部ハウジング
210 第1部位
212 上面
214 下面
216 相手側接触部受容部
218 保持部
220 第2部位
221 前面
230 第3部位
232 上面
300 外部ハウジング
310 誤嵌合防止キー
400 内部シェル
410 内側天板部
420 内側側板部
422 上側部
4222 前側部分
4224 後側部分
424 下側部
430 内側底板部
432 板状部
4322 端面
450 筒状部
460 内側背板部
470 開口部
500 外部シェル
502 前端
510 外側天板部
516 拡張部
520 外側側板部
526 拡張部
530 外側底板部
532 外側板部
5322 端面
536 拡張部
540 遮蔽部
542 遮蔽板部
5422 端面
560 外側背板部
562 収容孔
563 周縁
564 上縁
565 側縁
568 接触片
5682 接触部
600 コンタクト
610 水平部
612 前端
614 後端
616 接触部
618 被保持部
620 垂直部
630 SMT部
700 対象物
800 構造体
850 筐体
852 開口
S1 サイズ
S2 サイズ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27