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特開2024-167855光照射装置および光照射装置の光発光素子の駆動方法
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  • 特開-光照射装置および光照射装置の光発光素子の駆動方法 図1
  • 特開-光照射装置および光照射装置の光発光素子の駆動方法 図2
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  • 特開-光照射装置および光照射装置の光発光素子の駆動方法 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167855
(43)【公開日】2024-12-04
(54)【発明の名称】光照射装置および光照射装置の光発光素子の駆動方法
(51)【国際特許分類】
   A61N 5/06 20060101AFI20241127BHJP
【FI】
A61N5/06 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023094398
(22)【出願日】2023-05-22
(71)【出願人】
【識別番号】523210917
【氏名又は名称】株式会社テール
(72)【発明者】
【氏名】尾嵜 好栄
【テーマコード(参考)】
4C082
【Fターム(参考)】
4C082PA02
4C082PC01
4C082PC10
4C082PE10
4C082PJ01
(57)【要約】
【課題】頭皮などの肌ケアをする光照射装置を提供する。
【解決手段】所定の波長の光を照射するための光発光素子と、前記光発光素子をバルス波により駆動するための駆動手段とを備え、頭皮などの皮膚表面に光を照射する光照射装置であって、前記駆動手段は、所定の周波数の連続したパルス波を生成する駆動信号生成手段と、前記駆動信号であるパルス波を出力するか否かを制御するためのゲート手段とを備え、前記駆動信号生成手段が生成したパルス波をゲート手段により間欠的に出力するようにしたこと。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の波長の光を照射するための光発光素子と、前記光発光素子をバルス波により駆動するための駆動手段とを備え、頭皮などの皮膚表面に光を照射する光照射装置であって、
前記駆動手段は、
所定の周波数の連続したパルス波を生成する駆動信号生成手段と、
前記駆動信号であるパルス波を出力するか否かを制御するためのゲート手段と、を備え、
前記駆動信号生成手段が生成したパルス波をゲート手段により間欠的に出力するようにしたことを特徴とする光照射装置。
【請求項2】
前記駆動信号であるパルス波を出力するか否か制御するゲート手段を制御するゲート制御手段をさらに設け、
前記ゲート制御手段は、前記ゲート手段により間欠的に出力されるパルス波の出力時間および/または出力間隔を指定する
ことを特徴とする請求項1記載の光照射装置。
【請求項3】
前記ゲート手段は、所定のデューティ比の矩形波信号よりなるゲート信号に基づき、前記ゲート信号が一方のレベルの時に前記パルス波を出力するように構成されているとともに、
前記ゲート制御手段は、前記ゲート信号を構成する矩形波信号のデューティ比を任意に指定して前記ゲート信号を出力するように前記ゲート手段を制御する
ことを特徴とする請求項2記載の光照射装置。
【請求項4】
前記駆動信号生成手段により生成された前記パルス波は、1kHz、デューティ比50%の連続したパルス波であり、前記ゲート制御手段は、100Hz、デューティ比50%の矩形波のゲート信号を出力するように前記ゲート手段を制御することを特徴とする請求項3記載の光照射装置。
【請求項5】
前光照射装置には、調光スイッチが設けられており、
前記駆動手段は、調光スイッチからの信号に応答して、前記ゲート制御手段により、デューティ比が50%未満のゲート信号を出力するように前記ゲート手段を制御することを特徴とする請求項3記載の光照射装置。
【請求項6】
前記ゲート制御手段は、前記ゲート信号のデューティ比を任意に指定出来るとともに、時系列的にデューティ比を変化させるように前記ゲート手段を制御するように構成されていることを特徴とする請求項3記載の光照射装置。
【請求項7】
前記駆動信号生成手段により生成された前記パルス波は、1kHz、デューティ比50%の連続したパルス波であり、前記ゲート制御手段は、100Hzの矩形波のゲート信号のデューティ比を50%から90%の範囲内で時系列的に変化させたゲート信号を出力するように前記ゲート手段を制御することを特徴とする請求項6記載の光照射装置。
【請求項8】
所定の波長の光を照射するための光発光素子と、前記光発光素子をバルス波により駆動するための駆動手段とを備え、頭皮などの皮膚表面に光を照射する光照射装置であって、
前記駆動手段より駆動信号として出力される前記パルス波は、所定の間隔で断続するとともに、前記間隔が時系列的に変化するように駆動されることを特徴とする
光照射装置の光発光素子の駆動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LEDなどの光発光素子により頭皮などの皮膚に光を照射して頭髪の発毛、育毛、抜け毛予防、白髪の改善や肌面のケアをする光照射装置および、当該光照射装置の光発光素子の駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、赤色LED光は、ニキビ・しわ・くすみ跡の改善に効果的であると言われている。赤LED光を皮膚の深部まで到達させることにより、線維芽細胞を活性化し、コラーゲン・エラスチンの生成を促進し、これにより照射後より皮膚の質感が改善し、回数を重ねることで小じわ・しみ・くすみ・毛穴、ニキビ跡の改善効果がある。
【0003】
また、赤色LED光を頭皮に照射した場合には、頭皮の深い部分に存在する毛乳頭と呼ばれる組織にまで到達できる。この赤色LED光の照射によって、毛乳頭の毛母細胞を刺激し活性化し、成長をつかさどる因子を増加させる。この成長因子には、毛髪のヘアサイクル(毛髪が抜けて生えてを繰り返すこと)において、毛髪が太く長く成長する期間である「成長期」を長く維持していくという働きがある。これによって、抜け毛を予防し軟毛化していた毛を太くする育毛で、結果的に毛髪を増やすことになる。
【0004】
このような光照射装置においては、さらなる光照射の効果を向上させることを目的に、赤色LED光などの光を頭皮などの皮膚に照射する場合、バルス信号を使用してLEDを発光させる(パルス発光と言われている)ことが行われている(特許文献1乃至特許文献4を参照)。
【0005】
例えば、特許文献4においては、発光時間の極めて短いパルス光の照射を行うことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第6735762号公報
【特許文献2】特許第7040942号公報
【特許文献3】特開2009-034234号公報
【特許文献4】特開2013-111390号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このパルス発光させる理由は、皮膚に対する刺激がより高まり、光照射効果が高まることが期待されているからである。しかしながら、パルス発光させるだけでは、それほど効果が高まらず、さらなる改良が必要であった。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、さらに効果の高い光照射装置および光照射装置の光発光素子の駆動方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の光照射装置は、所定の波長の光を照射するための光発光素子と、前記光発光素子をバルス波により駆動するための駆動手段とを備え、頭皮などの皮膚表面に光を照射する光照射装置であって、前記駆動手段は、所定の周波数の連続したパルス波を生成する駆動信号生成手段と、前記駆動信号であるパルス波を出力するか否かを制御するためのゲート手段とを備え、前記駆動信号生成手段が生成したパルス波をゲート手段により間欠的に出力するようにしたことを特徴とする。
【0010】
また、この光照射装置は、前記駆動信号であるパルス波を出力するか否か制御するゲート手段を制御するゲート制御手段をさらに設け、前記ゲート制御手段は、前記ゲート手段により間欠的に出力されるパルス波の出力時間および/または出力間隔を指定することを特徴とする。
【0011】
また,この光照射装置の前記ゲート手段は、所定のデューティ比の矩形波信号よりなるゲート信号に基づき、前記ゲート信号が一方のレベルの時に前記パルス波を出力するように構成されているとともに、前記ゲート制御手段は、前記ゲート信号を構成する矩形波信号のデューティ比を任意に指定して前記ゲート信号を出力するように前記ゲート手段を制御することを特徴とする。
【0012】
また、この光照射装置の前記駆動信号生成手段により生成された前記パルス波は、1kHz、デューティ比50%の連続したパルス波であり、前記ゲート制御手段は、100Hz、デューティ比50%の矩形波のゲート信号を出力するように前記ゲート手段を制御することを特徴とする。
【0013】
また、この光照射装置調には光スイッチが設けられており、前記駆動手段は、調光スイッチからの信号に応答して、前記ゲート制御手段により、デューティ比が50%未満のゲート信号を出力するように前記ゲート手段を制御することを特徴とする。
【0014】
また、この光照射装置の前記ゲート制御手段は、前記ゲート信号のデューティ比を任意に指定出来るとともに、時系列的にデューティ比を変化させるように前記ゲート手段を制御するように構成されていることを特徴とする。
【0015】
また、この光照射装置の前記駆動信号生成手段により生成された前記パルス波は、1kHz、デューティ比50%の連続したパルス波であり、前記ゲート制御手段は、100Hzの矩形波のゲート信号のデューティ比を50%から90%の範囲内で時系列的に変化させたゲート信号を出力するように前記ゲート手段を制御することを特徴とする。
【0016】
さらに本発明の光照射装置の光発光素子の駆動方法は、所定の波長の光を照射するための光発光素子と、前記光発光素子をバルス波により駆動するための駆動手段とを備え、頭皮などの皮膚表面に光を照射する光照射装置であって、前記駆動手段より駆動信号として出力される前記パルス波は、所定の間隔で断続するとともに、前記間隔が時系列的に変化するように駆動されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
従来のパルス光の発光制御においては、常に同じリズムで照射されるため、皮膚への刺激が十分ではなかったのに対して、本発明の光照射装置の光発光素子の駆動方法および光照射装置によれば、より頭皮などの皮膚に対して刺激を与えることが出来、育毛や肌のケアにより有効である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施形態の光照射装置の外観図
図2】本実施形態の光照射装置の角度調整説明図
図3】本実施形態の光照射装置の光発光素子の駆動装置
図4】本実施形態の光照射装置の光発光素子の駆動制御の動作説明図その1
図5】本実施形態の光照射装置の光発光素子の駆動制御の動作説明図その2
図6】本実施形態の光照射装置の光発光素子の駆動制御の別の実施例
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について添付図面に基づいて説明する。
【0020】
図1は、この実施形態に限定されないが、本発明の光照射装置の一実施例外観図を示す。
【0021】
図1に示すように、本発明の光照射装置1は、円板状の光発光部1を備えている。この光発光部1には、これに限定されないが、光発光素子として複数のLED群が搭載されたLED基板4が配置されており、全体で面発光するように構成されている。このLED素子としては、赤色LEDが使用される。赤色LEDは毛乳頭からの増殖因子の分泌を刺激し毛成長を促進すると考えられている。
【0022】
また、この赤色LED素子において、フィルター(バンドパスフィルタ)を使用して、レーザーに近い超狭帯域(半値幅10ナノメートル以下)で照射する狭帯域赤色LEDとするのがより好ましい。
【0023】
そして、この光発光部1は、アーム2に固定されている。このアーム2は、ベース部3に接続されており、蛍光灯スタンドのように、ベース部3により立脚し、光発光部1支持している。
【0024】
このアーム2は、後述するように、アーム2の上方および下方に関節部10a、10bおよび、アーム2の先端部に光発光部1を回転可能に支持する回転軸9が設けられ、アーム角度および光発光1の回転角度を調整可能となっている。
【0025】
このような構成により、光を照射したい頭や顔の箇所に容易に向けられる。
【0026】
また、ベース部3の内部には、光発光部1のLED基板4に搭載されている光発光素子(LED素子)を駆動するための駆動装置(制御基板)5と、後述する、この駆動装置(制御基板)5に電源を供給するための回路16が収容されており、ベース3からアーム2の内部を介して、LED基板と図示しない駆動信号線で電気的に接続されている。
【0027】
さらに、ベース部3の表面には、駆動装置(制御基板)5と接続された、電源スイッチ6、調光スイッチ7、タイマースイッチ8が外部より操作可能に設けられている。
【0028】
図2に示すように、光発光部1とアーム2が、回転可能なように回転軸9が設けられており、この回転軸9により、光発光部1は、左右に90°回転可能(右方向11への角度を90°、左方向12への角度を90°)に構成されている。
【0029】
また、上述したように、アームには、関節部10a、10bが設けられており、関節部10aにより光発光部1とアーム2との角度13を140°曲げることができる。
【0030】
また、関節部10bにより、アーム2とベース3との角度14を90°曲げることができる。
【0031】
図3は、光照射装置1のベース3に収容されている光発光素子の駆動装置(制御基板)5の構成の一実施例を示すものである。
【0032】
図に示すように、駆動装置(制御基板)5には、AC入力部15より供給された交流電圧が、AC/DCコンバータ16により直流電圧に変換されて制御基板5に供給される。
【0033】
駆動装置(制御基板)5には、DC/DCコンバータ17、コンピュータ(マイコン)18とLED基板4に搭載されたLED群を駆動するためのFETトランジスタ12などが搭載されている。
【0034】
そして、図1で説明した電源スイッチ6、調光スイッチ7、タイマースイッチ8が、コンピュータ(マイコン)18に直接的あるいは間接的に接続されている。
【0035】
DC/DCコンバータ17の出力は、光発光素子群4に必要な電圧を出力する出力線がFET19に接続されるとともに、もう一方の出力線がコンピュータ(マイコン)18を動作させるための電源電圧供給するようにコンピュータ(マイコン)18に接続されている。
【0036】
電源スイッチ6は、コンピュータ(マイコン)18に電源を投入するためのスイッチであり、このスイッチの操作でコンピュータ(マイコン)18の動作が開始される。
【0037】
調光スイッチ7の操作による動作については後述する。
【0038】
タイマースイッチ8については、コンピュータ(マイコン)9を動作させる時間を設定することができる。すなわち、LED基板4に搭載されたLED群を駆動する時間を制御する。
【0039】
コンピータ(マイコン)18には、LED基板4に搭載されたLED群を駆動するためのソフトウエアが搭載されており、そのソフトウエアにより駆動に必要な波形が生成されるようにコンピュータ(マイコン)18を動作させるように構成されている。
【0040】
なお、この実施態様では、LED基板4に搭載されたLED群を駆動する信号をコンピュータ(マイコン)18により作成されているが、ハードウエア回路で構成することも可能である。
【0041】
本発明における、光照射装置の動作及び光発光素子の駆動方法について図4乃至図6の光発光素子の駆動制御説明図を使って説明する。
【0042】
図4は、LED基板4に搭載されたLED群を駆動制御するための信号を作成するための基本的な動作説明するための図面である。
【0043】
図4の波形24が、実際にLED群を駆動するための基礎となる駆動信号波形である。この信号は、一般的にパルス波と呼ばれる信号であり、例えば、周波数が1kHzでデューティ比50%の波形が用いられる。
【0044】
この信号は、コンピュータ(マイコン)18に搭載された任意の波形発生ソフトウエアで容易に生成することが出来る。
【0045】
図4の波形23が、実際にLED群を駆動するための信号を出力するか否かを制御するためのゲート信号23となる。
【0046】
このゲート信23号は、2レベルの間(デジタル的には、1の値(Highレベル)と0の値(Lowレベル)を持つ)を規則的かつ瞬間的に変化する矩形波と等価のものであり、図4の例では、例えば、周波数が100Hzでデューティ比が50%の波形が示されている。なお、コンピータ(マイコン)18においては、実際にゲート信号23として生成されなくても、ゲート信号として機能する等価の信号が作成されれば良い。なお、ゲート信号23を100Hz、デューティ比50%とした場合、周波数が高いので人の目には点滅に見えない。
【0047】
そして、コンピュータ(マイコン)18においては、ソフトウエアの制御により、ゲート信号23が、Highレベルの時にのみ、ベースの信号24を出力するように動作することにより、信号25に示すように、間欠的なパルス波の駆動信号25が作成できる。そして、この駆動信号25が、図3の駆動制御信号線20より出力され、FETトランジスタ19のゲート端子に印加され、LED基板4に搭載されたLED群を駆動する。
【0048】
なお、ベースとなるパルス波の信号24と、ゲート信号23が入力される論理積回路よりなるハードウエア回路でも同様の間欠的なパルス波の駆動信号25を作成することも可能である。
【0049】
このように間欠的なパルス波の駆動信号を作成することで、毛乳頭の毛母細胞への刺激が一定で、常に同じリズムで照射される場合に比較して、毛乳頭の毛母細胞への刺激が変化することで、成長因子がさらに増加されることが期待できる。
【0050】
本発明においては、この間欠的なパルス波の駆動信号25を作成するための方法として、ゲート信号23を使っている点に特徴がある。すなわち、ゲート信号23のデューティ比を図5のゲート信号26で示すように変化させると、出力されるパルス波の駆動信号25も、図5の駆動信号29で示すように変化させることが可能となる。
【0051】
図5の駆動回路の説明は、調光スイッチ7が押された場合の動作について説明するものである。
【0052】
通常は、駆動制御回路は、図4に示す波形を出力するように動作しているが、調光スイッチ7が押されると、図3のコンピュータ(マイコン)18がそれを認識すると、ゲート信号23のデューティ比を変更する。具体的には、ゲート信号のデューティ比を50%未満に制御する。この値は予め決められており、事前にコンピュータ(マイコン)18のソフトウエアで設定されている。
【0053】
図5に示す例では、ゲート信号25のデューティ比を25%に設定されている。このようにゲート信号25のデューティ比25%に設定すると、駆動信号29に示すように、LEDを発光させる時間が減少することになり、LED基板4に搭載されたLED群の光の発光強度を実質的に低下させることが出来る。
【0054】
このようにLEDの発光強度を下げることで、ソフトな光となり、頭皮だけではなく顔や体の肌ケアとしても使用できる。
【0055】
図6に示す例は、LED基板4に搭載されたLED群を駆動制御するための信号を作成する別の実施例である。
【0056】
図6の動作するためには、図3のコンピュータ(マイコン)に搭載されているソフトウエアは、図4で説明した実際にLED群を駆動するための基礎となる駆動信号波形を発生させるソフトウエアを除いて、図5および図6で説明した動作を行うためのソフトウエアとは異なるソフトウエアが搭載され、図3で説明した調光スイッチ7の動作は無効となる。
【0057】
実際にLED群を駆動するための基礎となる駆動信号波形24は、一般的にパルス波と呼ばれる信号であり、例えば、周波数が1kHzでデューティ比50%の波形が用いられる。この信号については、図4で説明した駆動信号24と同一である。
【0058】
この実施例においては、実際にLED群の駆動を制御するための信号(図3の駆動制御信号線20から出力される信号)を出力するか否かを制御するためのゲート信号30は、そのデューティ比が時系列的に変化するように生成される。
【0059】
このゲート信号の周波数は、図4で説明したように、例えば、100Hzの矩形波が生成される。
【0060】
この実施例では、このゲート信号は、例えば、デューティ比を50%、60%、70%、80%、90%の中4つのデューティ比から、ランダムに生成される。
【0061】
図5のゲート信号30の場合には、最初の部分(31a、32a)は、デューティ比が50%であり、次の区間(31b、32b)は、デューティ比80%であり、その次の区間(31c、32c)は、デューティ比が60%の信号が生成されている例を示す。
【0062】
このゲート信号26のデューティ比は、ランダムに変化させても良いが、例えば、50%~90%の間を周期的に変化させる方法でも良い。
【0063】
このようなデューティ比が時系列に変化するゲート信号26により、出力される駆動信号は、図6の駆動信号33に示すように、LED群を駆動させる信号の出力時間と出力間隔が不規則になることから、LED群の発光時間と発光間隔も不規則となることになる。
【0064】
このようにLED群を発光させると、さらに、発光パターン(発光時間および発光間隔)が変化することから、頭皮などに皮膚に対する刺激がさらに増すことになり、さらに改善が期待できる。
【符号の説明】
【0065】
1 光発光部
2 アーム
3 ベース部
4 LED基板
5 駆動装置(制御基板)
6 電源スイッチ
7 調光スイッチ
8 タイマースイッチ
9 回転軸
10 関節部
11 右方向
12 左方向
13 LED発光部とアームの角度
14 アームと制御部の角度
15 AC入力部
16 AC/DCコンバータ
17 DC/DCコンバータ
18 コンピュータ(マイコン)
19 FETトランジスタ
20 駆動制御信号線
23、26、30 ゲート信号
24、基礎となる駆動信号
25、29、33 実際の駆動制御信号
図1
図2
図3
図4
図5
図6