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特開2024-167903データを分類するための装置及びコンピュータ実装された方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167903
(43)【公開日】2024-12-04
(54)【発明の名称】データを分類するための装置及びコンピュータ実装された方法
(51)【国際特許分類】
   G06N 20/00 20190101AFI20241127BHJP
【FI】
G06N20/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024082384
(22)【出願日】2024-05-21
(31)【優先権主張番号】10 2023 204 764.0
(32)【優先日】2023-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ チョウ
(72)【発明者】
【氏名】ハイケ アーデル-ヴー
(72)【発明者】
【氏名】ヘンドリク シュフ
(72)【発明者】
【氏名】ゴック タン ヴー
(57)【要約】
【課題】データを分類するための装置及びコンピュータ実装された方法に関する。
【解決手段】本装置及び本方法においては、第1の分類が、データに依存して第1のモデルを用いて決定され、データの分類すべき部分(110)について、分類への各部分の寄与についてのそれぞれ1つの尺度が決定され、データは、部分について決定された尺度に依存して確定される、部分のうちの少なくとも1つの部分だけ補完され、分類すべき部分(110)のうちの少なくとも1つの部分は、分類すべき部分(110)のうちの他の部分よりも多く第1の分類に寄与し、第2の分類が、部分のうちの少なくとも1つの部分だけ補完されたデータに依存して第1のモデル又は第2のモデルを用いて決定される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを分類するためのコンピュータ実装された方法において、
第1の分類が、データに依存して第1のモデルを用いて決定され(204)、
前記データの分類すべき部分(110)について、分類への各部分の寄与についてのそれぞれ1つの尺度が決定され(206)、
前記データは、前記部分について決定された尺度に依存して確定される、前記部分のうちの少なくとも1つの部分だけ補完され(208)、
前記分類すべき部分(110)のうちの少なくとも1つの部分は、前記分類すべき部分(110)のうちの他の部分よりも多く前記第1の分類に寄与し、
第2の分類が、前記部分のうちの少なくとも1つの部分だけ補完されたデータに依存して前記第1のモデル又は第2のモデルを用いて決定される(210)
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記データの前記分類すべき部分(110)は、技術システムの状態を表し、前記第1の分類は、前記技術システムの状態についての第1のクラスと、前記技術システムの状態についての第2のクラスとを含み、前記第2の分類は、前記第1のクラスと前記第2のクラスとを含み、前記状態は、前記第2の分類に依存して決定される(212)、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の分類は、前記第2のモデルを用いて決定され(210)、前記第1のモデルは、前記技術システムのデータを分類するためにトレーニングされており又はトレーニングされ、前記第2のモデルは、前記技術システムに依存することなく事前にトレーニングされており又は事前にトレーニングされる、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のモデル及び/又は前記第2のモデルは、微分可能なモデル、特に変換モデルを含む、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記データは、前記分類が決定されるタスクを定義する少なくとも1つの部分を含む、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記データは、マスクを用いてマスキングされている少なくとも1つの部分を含み、前記第1のモデル及び/又は前記第2のモデルは、前記マスクを用いてマスキングされた部分を、前記第1の分類に依存して又は前記第2の分類に依存して決定するように構成されている、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記データは、クラスに関連する少なくとも1つの部分を含み、前記第1のモデル及び/又は前記第2のモデルは、前記マスクを用いてマスキングされた部分を、前記クラスに関連する少なくとも1つの部分に依存して、前記第1の分類又は前記第2の分類から選択するように構成されている(212)、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記データは、前記データの前記分類すべき部分の予め設定された数又は予め設定された割合だけ補完される(208)、
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記データは、少なくとも1つのエンティティ又は知識グラフからの関係に割り当てられた一部を含み、前記少なくとも1つのエンティティ及び/又は関係を含む前記知識グラフ用のエントリは、前記第2の分類に依存して決定される(212)、
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の分類に依存して、特に前記技術システムのアクチュエータを駆動制御するための信号が決定される(212)、
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
データを分類するための装置(100)において、
前記装置(100)は、
少なくとも1つのプロセッサ(102)と、
少なくとも1つのメモリ(104)と、
を含み、
前記少なくとも1つのメモリ(104)は、前記少なくとも1つのプロセッサ(102)によって実行可能な命令を含み、
前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサ(102)によって実行されるときに、前記装置(100)は、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法を実施することを特徴とする、装置(100)。
【請求項12】
前記装置(100)は、前記データの分類すべき部分(110)を捕捉するためのセンサ(108)を含み、若しくは、前記データの前記分類すべき部分(110)をインタフェース(106)において受信するように構成されており、又は、
前記装置(100)は、信号(118)を用いて前記装置(100)により駆動制御可能な特に技術システム(112)のアクチュエータ(116)を備え、若しくは、特に技術システム(112)のアクチュエータ(116)を駆動制御するための信号(118)を、インタフェース(114)を介して出力するように構成されている、
請求項11に記載の装置(100)。
【請求項13】
プログラムであって、前記プログラムは、コンピュータによって実行可能な命令を含み、前記命令が前記コンピュータによって実行されるときに、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法が実施されることを特徴とする、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
従来技術
本発明は、データを分類するための装置及びコンピュータ実装された方法に関する。
【背景技術】
【0002】
データの分類は、技術システムの自動化のために使用可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
発明の開示
独立請求項に記載のコンピュータ実装された方法及び装置により、データの分類は、データに関する付加的な知識に基づいて行われる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
データを分類するためのコンピュータ実装された方法は、第1の分類が、データに依存して第1のモデルを用いて決定され、データの分類すべき部分について、分類への各部分の寄与についてのそれぞれ1つの尺度が決定され、データは、部分について決定された尺度に依存して確定される、部分のうちの少なくとも1つの部分だけ補完され、分類すべき部分のうちの少なくとも1つの部分は、分類すべき部分のうちの他の部分よりも多く第1の分類に寄与し、第2の分類は、部分のうちの少なくとも1つの部分だけ補完されたデータに依存して第1のモデル又は第2のモデルを用いて決定されることを想定する。この尺度は、それぞれ分類すべき部分の顕著性を表す。第2の分類は、付加的に、分類すべき部分のうちの最も顕著なもの、又は、元の分類すべき部分のうちから最も顕著な分類すべき部分を使用する。これにより、第2の分類は、第1の分類よりも改善される。
【0005】
データの分類すべき部分は、技術システムの状態を表し、第1の分類は、技術システムの状態についての第1のクラスと、技術システムの状態についての第2のクラスとを含み、第2の分類は、第1のクラスと第2のクラスとを含み、状態は、第2の分類に依存して決定されることが想定されるものとしてよい。これらのデータは、例えば、技術システムによって自動的に生成される報告である。例えば、これらのデータを含むログファイルが設けられている。第1のクラスは、例えば、技術システムの不良状態に割り当てられている。第2のクラスは、例えば、技術システムの正常状態に割り当てられている。これらのクラスは、他の状態について、例えば、技術システムの各不良状態又は該当する部分の異常又は微分情報について設けられるものとしてもよい。
【0006】
第2の分類は、第2のモデルを用いて決定され、第1のモデルは、技術システムのデータを分類するためにトレーニングされており又はトレーニングされ、第2のモデルは、技術システムに依存することなく事前にトレーニングされており又は事前にトレーニングされることが想定されるものとしてよい。顕著性は、技術システムのためにトレーニングされた第1のモデルを用いて決定される。第2のモデルは、技術システムのために特別にトレーニングされているものとしてもよいが、必ずしも技術システムのために特別にトレーニングされている必要はない。
【0007】
第1のモデル及び/又は第2のモデルは、微分可能なモデル、特に変換モデルを含むことが想定されるものとしてよい。これらを用いることにより、顕著性が特に良好に決定可能である。
【0008】
データは、分類が決定されるタスクを定義する少なくとも1つの部分を含むことが想定されるものとしてよい。このタスクは、第1のモデルが当該タスク固有の第1の分類を出力するように影響を受けるために、又は、第2のモデルが当該タスク固有の第2の分類を出力するように影響を受けるために、使用されるプロンプトである。
【0009】
データは、マスクを用いてマスキングされている少なくとも1つの部分を含み、第1のモデル及び/又は第2のモデルは、マスクを用いてマスキングされた部分を、第1の分類に依存して又は第2の分類に依存して決定するように構成されることが想定されるものとしてよい。これは、第1のモデル及び/又は第2のモデルが、マスキングされた言語モデルとして、すなわち、マスキングされた言語モデル(英語:Masked Language Model)として構成されるものとしてよいことを意味する。
【0010】
データは、クラスに関連する少なくとも1つの部分を含み、第1のモデル及び/又は第2のモデルは、マスクを用いてマスキングされた部分を、クラスに関連する少なくとも1つの部分に依存して、第1の分類又は第2の分類から選択するように構成されることが想定されるものとしてよい。クラスに関連する少なくとも1つの部分は、例えば、マスキングされた言語モデルのための表現部である。第1の分類及び第2の分類は、マスクを用いてマスキングされた部分についての可能な解決手段を予め設定する。表現部により、第1の分類又は第2の分類におけるマスクを用いてマスキングされた部分のための解決手段は、表現部のクラスに関連する解決手段を含む可能なすべての解決手段のサブセットのみから選択される。これにより、分類を付加的に改善又は設定することができる。
【0011】
好適には、データは、データの分類すべき部分の予め設定された数又は予め設定された割合だけ補完される。これにより、分類を付加的に改善又は設定することができる。
【0012】
データは、知識グラフからの少なくとも1つのエンティティ又は関係に割り当てられた一部を含み、ここで、少なくとも1つのエンティティ及び/又は関係を含む知識グラフ用のエントリは、第2の分類に依存して決定されることが想定されるものとしてよい。2つのエンティティ及び1つの関係は、知識グラフにおける事実を表す。これは、第2の分類を用いて、知識グラフに追加される事実が決定されることを意味する。
【0013】
第2の分類に依存して、特に技術システムのアクチュエータを駆動制御するための信号が決定されることが想定されるものとしてよい。これにより、技術システムは、第2の分類に依存して影響を与えることが可能である。
【0014】
データを分類するための装置は、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのメモリとを含み、少なくとも1つのメモリは、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を含み、当該命令が少なくとも1つのプロセッサによって実行されるときに、本装置は、本方法を実行する。本装置は、本方法の利点に相当する利点を有する。
【0015】
装置は、データを捕捉するためのセンサを含み、若しくは、データをインタフェースにおいて受信するように構成されており、又は、装置は、信号を用いて当該装置により駆動制御可能な特に技術システムのアクチュエータを備え、若しくは、特に技術システムのアクチュエータを駆動制御するための信号を、インタフェースを介して出力するように構成されることが想定されるものとしてよい。
【0016】
プログラムが想定されるものとしてよく、当該プログラムは、コンピュータによって実行可能な命令を含み、それらの命令がコンピュータによって実行されるときに、本方法が実行される。
【0017】
さらなる好適な実施形態は、以下の説明及び図面から読み取り可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】データを分類するための装置を示す概略図である。
図2】データを分類するための方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1には、データを分類するための装置100が概略的に示されている。
【0020】
装置100は、少なくとも1つのプロセッサ102と、少なくとも1つのメモリ104とを含む。
【0021】
装置は、データの分類すべき部分110を提供するように構成されたセンサ108のための第1のインタフェース106を含むことが想定されるものとしてよい。このセンサ108は、例えば、技術システム112の状態に関する情報を捕捉するように構成されている。例えば、装置100は、分類すべき部分110を報告に、例えば技術システム112のログファイルに設けるように構成されている。
【0022】
装置100は、アクチュエータ116のための第2のインタフェース114を含み、このアクチュエータ116は、技術システム112に、装置100からアクチュエータ116に送信される信号118に依存して影響を与えるように構成されることが想定されるものとしてよい。
【0023】
装置100は、センサ108及び/又はアクチュエータ116を含み得る。技術システム112は、センサ108及び/又はアクチュエータ116を含み得る。この技術システム112は、装置100を含み得る。
【0024】
少なくとも1つのメモリ104は、少なくとも1つのプロセッサ102によって実行可能な命令を含み、これらの命令が少なくとも1つのプロセッサ102によって実行されるときに、装置100は以下に説明する方法を実行する。
【0025】
コンピュータによって実行可能な命令を含み、これらの命令がコンピュータによって実行されるときに、本方法を実行するプログラムが想定されるものとしてよい。
【0026】
本方法は、ステップ202を含む。
【0027】
ステップ202においては、分類すべきデータ110が捕捉される。
【0028】
例えば、分類すべきデータ110は、センサ106を用いて捕捉された技術システム112の状態に関する情報に依存して捕捉される。
【0029】
データの分類すべき部分110は、技術システム112の状態を表す。
【0030】
続いて、ステップ204が実行される。
【0031】
ステップ204においては、分類のためのデータが提供される。この例においては、分類のためのデータは、分類すべきデータ110を含む。
【0032】
これらのデータは、一例においては、分類が決定されるタスクを定義する少なくとも1つの部分を含む。
【0033】
これらのデータは、一例においては、マスクを用いてマスキングされた少なくとも1つの部分を含む。
【0034】
これらのデータは、一例においては、1つの表現部又は複数の表現部、すなわち、クラスに関連する少なくとも1つの部分を含む。
【0035】
ステップ204においては、第1の分類が、データに依存して第1のモデルを用いて決定される。
【0036】
第1の分類は、技術システム112の状態についての第1のクラスと、技術システム112の状態についての第2のクラスとを含む。
【0037】
第1のモデルは、技術システムのデータを分類するためにトレーニングされていることが想定されるものとしてよい。
【0038】
第1のモデルは、技術システムのデータを分類するために、本方法において、データを用いてデータの第1の分類を決定するためのトレーニングデータセットからデータに依存してトレーニングされることが想定されるものとしてよい。
【0039】
第1のモデルは、微分可能なモデル、特に変換モデルを含み得る。このモデルは、例えば、BERT又はRoBERTaである。メモリ制限システムにおいては、これよりも小さいモデル、例えば、DistilBERTが想定されるものとしてよい。多くの計算リソースを有するシステムにおいては、これよりも大きいモデル、例えば、T5が想定されるものとしてよい。
【0040】
一例においては、第1のモデルは、タスクを定義する少なくとも1つの部分に依存して、タスク固有の第1の分類を出力するように構成される。
【0041】
一例においては、第1のモデルは、マスクを用いてマスキングされた部分を、第1の分類に依存して決定するように構成される。
【0042】
例えば、第1の分類は、マスクを用いてマスキングされた部分のための可能な解決手段にそれぞれ1つの確率を割り当てる。
【0043】
続いて、ステップ206が実行される。
【0044】
ステップ206においては、データの分類すべき部分110について、分類への各部分の寄与についてのそれぞれ1つの尺度が決定される。
【0045】
続いて、ステップ208が実行される。
【0046】
ステップ208においては、分類のためのデータは、部分について決定された尺度に依存して確定される、部分のうちの少なくとも1つの部分だけ補完され、分類すべき部分110のうちの少なくとも1つの部分は、分類すべき部分110のうちの他の部分よりも多く第1の分類に寄与する。
【0047】
データは、データの分類すべき部分の予め設定された数又は予め設定された割合だけ補完されることが想定されるものとしてよい。
【0048】
数又は割合は、予め設定されているパラメータ、又は、トレーニング中にトレーニングデータを用いて学習されるパラメータであるものとしてよい。
【0049】
続いて、ステップ210が実行される。
【0050】
ステップ210においては、第2の分類が、部分のうちの少なくとも1つの部分だけ補完されたデータに依存して第1のモデル又は第2のモデルを用いて決定される。
【0051】
第2の分類は、第1のクラスと第2のクラスとを含む。
【0052】
第2のモデルは、技術システムに依存することなく事前にトレーニングされていることが想定されるものとしてよい。
【0053】
第2のモデルは、技術システムのデータを分類するために、本方法において、データを用いてデータの第2の分類を決定するためのトレーニングデータセットからデータに依存してトレーニングされることが想定されるものとしてよい。
【0054】
第2のモデルは、微分可能なモデル、特に変換モデルを含み得る。この変換モデルは、例えば、BERT又はRoBERTaである。メモリ制限システムにおいては、これよりも小さいモデル、例えば、DistilBERTが想定されるものとしてよい。多くの計算リソースを有するシステムにおいては、これよりも大きいモデル、例えば、T5が想定されるものとしてよい。
【0055】
一例においては、第2のモデルは、タスクを定義する少なくとも1つの部分に依存して、タスク固有の第2の分類を出力するように構成される。
【0056】
一例においては、第2のモデルは、マスクを用いてマスキングされた部分を、第2の分類に依存して決定するように構成される。例えば、第2の分類は、マスクを用いてマスキングされた部分のための可能な解決手段にそれぞれ1つの確率を割り当てる。
【0057】
第2のモデルは、一例においては、マスクを用いてマスキングされた部分を、クラスに関連する少なくとも1つの部分に依存して、第2の分類から選択するように構成される。
【0058】
続いて、ステップ212が実行される。
【0059】
ステップ212においては、技術システム112の状態が、第2の分類に依存して決定される。
【0060】
例えば、状態は、第2のモデルが他のクラスよりも高い確率を決定する第2の分類のクラスに依存して決定される。この例においては、第1のクラスと第2のクラスとの間で区別される。
【0061】
第1のクラスは、例えば第1の状態、例えば不良状態を示す。第2のクラスは、例えば第2の状態、例えば正常状態を示す。
【0062】
状態は、第2の分類が最大の確率を割り当てる解決手段に依存して決定されることが想定されるものとしてよい。
【0063】
分類すべき部分110は、知識グラフからの第1のエンティティに割り当てられた一部と、知識グラフからの関係に割り当てられた一部とを含むことが想定されるものとしてよい。
【0064】
知識グラフ用のエントリ、すなわち、第1のエンティティ及び関係及び第2のエンティティを含む事実は、第2の分類に依存して決定されることが想定されるものとしてよい。第2の分類は、例えば、知識グラフからのエンティティごとに、当該エンティティが第1のエンティティ、関係及び第2のエンティティを含む事実における第2のエンティティであることについての確率を示す。第1のエンティティは、例えば、技術システム112の状態を表す。第2のエンティティは、例えば、技術システム112に対するアクションを表す。
【0065】
第2の分類に依存して、特に技術システム112のアクチュエータ116を駆動制御するための信号118が決定されることが想定されるものとしてよい。例えば、アクションが決定され、当該アクションを実行するための信号118が生成される。
【0066】
技術システム112は、物理的なシステムであり、特に実際に存在しているシステムである。この技術システム112は、例えば、ロボット、特に車両、ツール、製造機械、医療装置、家庭用装置、アクセスコントロールシステム又は個人的な支援システムである。
【0067】
例えば、分類すべきデータは、技術システム112の動作温度を表す。分類すべき部分110は、例えば、記号によって表される。技術システム112の動作温度によって表される状態についての一例は、動作温度が予め設定された温度を上回る状態である。
【0068】
分類すべき部分110を含む記号についての一例は、「動作温度50℃」である。このタスクについての一例は、「である」にある。表現部についての一例は、「不良」又は「正常」であり、この場合、表現部の第1のクラスには「不良」が割り当てられ、表現部の第2のクラスには「正常」が割り当てられている。
【0069】
データについての一例は、「動作温度50℃は、[マスク]である」である。
【0070】
補完されたデータについての一例は、「動作温度50℃は、[マスク]50である」である。このマスクについては、例えば、第1のクラスが第2のクラスよりも高い確率を有する場合には第2のクラスに依存して「不良」が決定され、その他の場合には「正常」が決定される。
【0071】
動作温度は、技術システム112の動作量に対する一例である。他の動作量、特に物理量、例えば、回転数、トルク、電流、電圧、角速度、加速度、又は、速度が想定されるものとしてよい。
【0072】
動作量の値が許容閾値を上回っていることが検査により生じた場合に、不良ケースが識別されるように想定されるものとしてよい。動作量の値が許容閾値を下回っていることが検査により生じた場合に、不良ケースが識別されるように想定されるものとしてよい。閾値は、例えば、技術システム112に依存して定義される。
【0073】
例えば、不良ケースが識別される場合、すなわち、この例においては、動作量が「不良」として分類される場合、アクチュエータ116又は技術システム112を遮断するための信号118が出力され、そうでない場合には、アクチュエータ116又は技術システム112を遮断するための信号118は出力されない。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2024-07-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを分類するためのコンピュータ実装された方法において、
第1の分類が、データに依存して第1のモデルを用いて決定され(204)、
前記データの分類すべき部分(110)について、分類への各部分の寄与についてのそれぞれ1つの尺度が決定され(206)、
前記データは、前記部分について決定された尺度に依存して確定される、前記部分のうちの少なくとも1つの部分だけ補完され(208)、
前記分類すべき部分(110)のうちの少なくとも1つの部分は、前記分類すべき部分(110)のうちの他の部分よりも多く前記第1の分類に寄与し、
第2の分類が、前記部分のうちの少なくとも1つの部分だけ補完されたデータに依存して前記第1のモデル又は第2のモデルを用いて決定される(210)
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記データの前記分類すべき部分(110)は、技術システムの状態を表し、前記第1の分類は、前記技術システムの状態についての第1のクラスと、前記技術システムの状態についての第2のクラスとを含み、前記第2の分類は、前記第1のクラスと前記第2のクラスとを含み、前記状態は、前記第2の分類に依存して決定される(212)、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の分類は、前記第2のモデルを用いて決定され(210)、前記第1のモデルは、前記技術システムのデータを分類するためにトレーニングされており又はトレーニングされ、前記第2のモデルは、前記技術システムに依存することなく事前にトレーニングされており又は事前にトレーニングされる、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のモデル及び/又は前記第2のモデルは、微分可能なモデル、特に変換モデルを含む、
請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記データは、前記分類が決定されるタスクを定義する少なくとも1つの部分を含む、
請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記データは、マスクを用いてマスキングされている少なくとも1つの部分を含み、前記第1のモデル及び/又は前記第2のモデルは、前記マスクを用いてマスキングされた部分を、前記第1の分類に依存して又は前記第2の分類に依存して決定するように構成されている、
請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記データは、クラスに関連する少なくとも1つの部分を含み、前記第1のモデル及び/又は前記第2のモデルは、前記マスクを用いてマスキングされた部分を、前記クラスに関連する少なくとも1つの部分に依存して、前記第1の分類又は前記第2の分類から選択するように構成されている(212)、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記データは、前記データの前記分類すべき部分の予め設定された数又は予め設定された割合だけ補完される(208)、
請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記データは、少なくとも1つのエンティティ又は知識グラフからの関係に割り当てられた一部を含み、前記少なくとも1つのエンティティ及び/又は関係を含む前記知識グラフ用のエントリは、前記第2の分類に依存して決定される(212)、
請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の分類に依存して、特に前記技術システムのアクチュエータを駆動制御するための信号が決定される(212)、
請求項に記載の方法。
【請求項11】
データを分類するための装置(100)において、
前記装置(100)は、
少なくとも1つのプロセッサ(102)と、
少なくとも1つのメモリ(104)と、
を含み、
前記少なくとも1つのメモリ(104)は、前記少なくとも1つのプロセッサ(102)によって実行可能な命令を含み、
前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサ(102)によって実行されるときに、前記装置(100)は、請求項に記載の方法を実施することを特徴とする、装置(100)。
【請求項12】
前記装置(100)は、前記データの分類すべき部分(110)を捕捉するためのセンサ(108)を含み、若しくは、前記データの前記分類すべき部分(110)をインタフェース(106)において受信するように構成されており、又は、
前記装置(100)は、信号(118)を用いて前記装置(100)により駆動制御可能な特に技術システム(112)のアクチュエータ(116)を備え、若しくは、特に技術システム(112)のアクチュエータ(116)を駆動制御するための信号(118)を、インタフェース(114)を介して出力するように構成されている、
請求項11に記載の装置(100)。
【請求項13】
プログラムであって、前記プログラムは、コンピュータによって実行可能な命令を含み、前記命令が前記コンピュータによって実行されるときに、前記コンピュータに、請求項に記載の方法実施させるためのものであることを特徴とする、プログラム。
【外国語明細書】