(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167945
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】監視システム、監視方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
A01G 7/00 20060101AFI20241128BHJP
B60L 58/12 20190101ALI20241128BHJP
B60L 53/12 20190101ALI20241128BHJP
B60M 7/00 20060101ALI20241128BHJP
B60L 5/00 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
A01G7/00 603
B60L58/12
B60L53/12
B60M7/00 X
B60L5/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084284
(22)【出願日】2023-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】初谷 恵美子
【テーマコード(参考)】
5H105
5H125
【Fターム(参考)】
5H105BA01
5H105BB07
5H105CC04
5H105CC19
5H105DD10
5H105EE15
5H125AA20
5H125AC12
5H125AC26
5H125CA04
5H125CA18
5H125EE27
5H125EE55
(57)【要約】
【解決手段】植物の栽培領域を走行して、植物の栽培状況を示すデータを取得するデータ取得装置と、データ取得装置を制御する制御部と、データ取得装置を無線で充電する無線給電部と、を備える監視システムを提供する。制御部は、データ取得装置により取得したデータが示す栽培状況またはデータ取得装置の充電量の少なくとも一方に基づいて、データ取得装置の走行経路を決定する走行計画決定部を有する。走行計画決定部は、データ取得装置の充電量が閾値未満になったことに応じて、無線給電部でデータ取得装置が充電可能なように、データ取得装置の走行経路を決定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物の栽培領域を走行して、前記植物の栽培状況を示すデータを取得するデータ取得装置と、
前記データ取得装置を制御する制御部と、
前記データ取得装置を無線で充電する無線給電部と、を備える
監視システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記データ取得装置により取得したデータが示す栽培状況または前記データ取得装置の充電量の少なくとも一方に基づいて、前記データ取得装置の走行経路を決定する走行計画決定部を有する
請求項1に記載の監視システム。
【請求項3】
前記走行計画決定部は、前記データ取得装置の充電量が閾値未満になったことに応じて、前記無線給電部で前記データ取得装置が充電可能なように、前記データ取得装置の走行経路を決定する
請求項2に記載の監視システム。
【請求項4】
前記走行計画決定部は、前記栽培領域の一部について、前記取得したデータが栽培状況が不良であることを示すことに応じて、前記栽培領域の一部におけるデータ取得頻度が前記栽培領域の他の部分におけるデータ取得頻度よりも高くなるように、前記データ取得装置の走行経路を決定する
請求項2に記載の監視システム。
【請求項5】
前記無線給電部は、前記栽培領域における前記データ取得装置の走行路に配置される
請求項1に記載の監視システム。
【請求項6】
前記データ取得装置は、
前記植物の栽培状況を示すデータを検出するセンサが取り付けられるアームと、
前記アームを保持する支柱と、
前記支柱の端部が固定される本体部と、
前記本体部に取り付けられるタイヤとを有する
請求項1に記載の監視システム。
【請求項7】
前記アームまたは前記支柱の少なくとも一方は伸縮可能である
請求項6に記載の監視システム。
【請求項8】
前記制御部は、前記データ取得装置により取得したデータが示す栽培状況に応じた前記アームまたは前記支柱の少なくとも一方の長さを決定する長さ決定部を有する
請求項7に記載の監視システム。
【請求項9】
前記長さ決定部は、前記決定した長さに応じて、前記アームまたは前記支柱の少なくとも一方を伸縮させる、または前記決定した前記アームまたは前記支柱の少なくとも一方の長さを表示装置に表示させる表示データを生成する
請求項8に記載の監視システム。
【請求項10】
前記データ取得装置が前記無線給電部から給電されたことを示す給電データを出力する給電データ出力部を更に備え、
前記制御部は、前記給電データ出力部により出力された給電データの受信に応じて、前記データ取得装置の位置検出、または前記データ取得装置の走行速度を小さくする制御の少なくとも一方を行う
請求項1に記載の監視システム。
【請求項11】
前記制御部は、前記データ取得装置により取得したデータが示す前記植物の障害の発生状況、前記植物の生育状態、または前記栽培領域の環境状態の少なくとも1つを含む栽培状況を、前記栽培領域の区画毎に表示装置に表示させる表示処理部を有する
請求項1に記載の監視システム。
【請求項12】
植物の栽培領域を走行して、前記植物の栽培状況を示すデータを取得するデータ取得装置を制御する段階と、
前記データ取得装置を無線給電部により無線で充電する段階と、を備える
監視方法。
【請求項13】
コンピュータを、
無線給電部により無線で充電され、植物の栽培領域を走行して、前記植物の栽培状況を示すデータを取得するデータ取得装置を制御する制御部
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視システム、監視方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「1つもしくは複数の栽培ロボット102と、栽培ロボット102が取得したデータを処理する栽培管理ユニット105と、外部情報を入手して、栽培管理ユニット105に伝達する外部環境モニタリングユニット106とを備える栽培ロボットシステムを用い、温室100に栽培される栽培作物101の成長度合いを管理する。上述の栽培ロボット102は、飛行機能、あるいはホバリング機能を備える小型の羽ばたきロボットであり、さらに温湿度センサ、風力センサ、および照度センサ等を備えることで、温室100内の温度、湿度、気流、照度等のデータを3次元的に取得でき、個々の作物100の生育環境を正確に把握できる」と記載されている(要約)。特許文献2には、「受電側の数にかかわらず、整合回路およびスイッチ部が不要となり、構造の簡略化が図られる無線給電装置およびこれを用いた工場設備を提供することを目的とする」と記載されている(要約)。
[先行技術文献]
[特許文献]
特許文献1 特開2004-016182号公報
特許文献2 特開2020-137180号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様においては、植物の栽培領域を走行して、植物の栽培状況を示すデータを取得するデータ取得装置と、データ取得装置を制御する制御部と、データ取得装置を無線で充電する無線給電部と、を備える監視システムを提供する。
【0004】
上記の装置において、制御部は、データ取得装置により取得したデータが示す栽培状況またはデータ取得装置の充電量の少なくとも一方に基づいて、データ取得装置の走行経路を決定する走行計画決定部を有してよい。
【0005】
上記の装置において、走行計画決定部は、データ取得装置の充電量が閾値未満になったことに応じて、無線給電部でデータ取得装置が充電可能なように、データ取得装置の走行経路を決定してよい。
【0006】
上記のいずれかの装置において、走行計画決定部は、栽培領域の一部について、取得したデータが栽培状況が不良であることを示すことに応じて、栽培領域の一部におけるデータ取得頻度が栽培領域の他の部分におけるデータ取得頻度よりも高くなるように、データ取得装置の走行経路を決定してよい。
【0007】
上記のいずれかの装置において、無線給電部は、栽培領域におけるデータ取得装置の走行路に配置されてよい。
【0008】
上記のいずれかの装置において、データ取得装置は、植物の栽培状況を示すデータを検出するセンサが取り付けられるアームと、アームを保持する支柱と、支柱の端部が固定される本体部と、本体部に取り付けられるタイヤとを有してよい。
【0009】
上記の装置において、アームまたは支柱の少なくとも一方は伸縮可能であってよい。
【0010】
制御部は、データ取得装置により取得したデータが示す栽培状況に応じたアームまたは支柱の少なくとも一方の長さを決定する長さ決定部を有してよい。
【0011】
上記の装置において、長さ決定部は、決定した長さに応じて、アームまたは支柱の少なくとも一方を伸縮させる、または決定したアームまたは支柱の少なくとも一方の長さを表示装置に表示させる表示データを生成してよい。
【0012】
上記のいずれかの装置において、データ取得装置が無線給電部から給電されたことを示す給電データを出力する給電データ出力部を更に備え、制御部は、給電データ出力部により出力された給電データの受信に応じて、データ取得装置の位置検出、またはデータ取得装置の走行速度を小さくする制御の少なくとも一方を行ってよい。
【0013】
上記のいずれかの装置において、制御部は、データ取得装置により取得したデータが示す植物の障害の発生状況、植物の生育状態、または栽培領域の環境状態の少なくとも1つを含む栽培状況を、栽培領域の区画毎に表示装置に表示させる表示処理部を有してよい。
【0014】
本発明の第2の態様においては、植物の栽培領域を走行して、植物の栽培状況を示すデータを取得するデータ取得装置を制御する段階と、データ取得装置を無線給電部により無線で充電する段階と、を備える監視方法を提供する。
【0015】
本発明の第3の態様においては、コンピュータを、無線給電部により無線で充電され、植物の栽培領域を走行して、植物の栽培状況を示すデータを取得するデータ取得装置を制御する制御部として機能させるためのプログラムを提供する。
【0016】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本実施形態に係る監視システム10の概略図である。
【
図2】本実施形態に係る監視システム10における無線給電部300の配置例を示す。
【
図3】データ取得装置200の一例を示す概略側面図である。
【
図4】データ取得装置200および無線給電部300の一例を示す概略側面図である。
【
図5】データ取得装置200および無線給電部300の他の例を示す概略側面図である。
【
図6】データ取得装置200の少なくとも一部の構成例である。
【
図7】監視システム10の少なくとも一部の構成例である。
【
図8】監視システム10の動作の一例を示すフローである。
【
図9】監視システム10の動作の他の例を示すフローである。
【
図10】監視システム10の動作の他の例を示すフローである。
【
図11】本実施形態の監視システム10において表示装置410に表示された画像の一例である。
【
図12】本実施形態の監視システム10において表示装置410に表示された画像の他の例である。
【
図13】本実施形態の監視システム10において表示装置410に表示された画像の他の例である。
【
図14】本発明の複数の態様が全体的又は部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0019】
図1は、本実施形態に係る監視システム10の概略図である。監視システム10は、畑等の圃場100における植物120の栽培状況を監視して、監視結果をユーザに提示することができる。
図1は、X軸、Y軸、およびZ軸を示し、圃場100を、Z軸方向から見た上面概略図で示す。
図1から
図5におけるX軸、Y軸、およびZ軸の各々は、同じ方向を示す。
【0020】
圃場100は、複数の栽培ベッド110が並べられ、栽培ベッド110の間には、パイプ130が設置される。一例として、各栽培ベッド110上には、ロックウールの培地であるスラブが設置され、スラブの上にはキューブと呼ばれるキューブ状のロックウール培地が等間隔で並べられ、各キューブには植物120(例えば、トマト等)の苗が1株ずつ植えられる。パイプ130は、作業者の作業に使われる台車(例えば、つる下ろし作業等のための高所作業台車、または収穫作業等のための低所作業台車)のレールとして利用され、またはパイプ130の中に温水を通して暖房機能として利用される。
【0021】
監視システム10は、データ取得装置200と、無線給電部300と、制御部350とを備える。データ取得装置200は、圃場100内の植物120の栽培領域(例えば、圃場100の全体又は圃場100の少なくとも1つの区画)を走行して、植物120の栽培状況を示す栽培データを取得する。データ取得装置200は、栽培ベッド110の間のパイプ130上で圃場100の床面を走行しながら、栽培ベッド110で育てられている植物120の生育状態(例えば、栽培した植物120の樹液流、葉面温度、茎径、高さ、または枝の長さの少なくとも1つ)および環境状態(例えば、植物120の周囲環境の温度、湿度、水分量、日射量、光量、培地の温度、培地の電気伝導度(EC)、培地の水素イオン指数(pH)、2酸化炭素濃度(ppm))のうちの少なくとも1つを示す栽培データを取得してよい。データ取得装置200は、センサで検出した栽培データまたは作業者から入力された栽培データの少なくとも1つを取得してよい。データ取得装置200は、植物120、培地、または周囲環境の少なくとも1つの画像を栽培データとして取得してよい。なお、
図1におけるパイプ130上に示す矢印は、データ取得装置200の走行経路の例を示す。
【0022】
無線給電部300は、データ取得装置200を無線で充電する送電コイル310を有してよい。無線給電部300は、栽培領域におけるデータ取得装置200の走行路に配置されてよい。無線給電部300は、データ取得装置200が接近すると、データ取得装置200の走行中または停止中にデータ取得装置200に給電できる。
【0023】
制御部350は、データ取得装置200に無線または有線で接続され、データ取得装置200を制御する。制御部350は、データ取得装置200を制御するための制御データをデータ取得装置200に送信してよい。制御部350は、PC、タブレット型コンピュータ、スマートフォン、ワークステーション、サーバコンピュータ、または汎用コンピュータ等のコンピュータであってよく、複数のコンピュータが接続されたコンピュータシステムであってもよい。このようなコンピュータシステムもまた広義のコンピュータである。また、制御部350は、コンピュータ内で1または複数の実行可能な仮想コンピュータ環境によって実装されてもよい。これに代えて、制御部350は、栽培監視用に設計された専用コンピュータであってもよく、専用回路によって実現された専用ハードウェアであってもよい。コンピュータを用いる場合、制御部350は、コンピュータによりプログラムを実行することによって実現される。
【0024】
図2は、本実施形態に係る監視システム10における無線給電部300の配置例を示す。
図2において無線給電部300の送電コイル310を省略して示すが、複数の送電コイル310が、
図2に示す無線給電部300の全体にわたって等間隔に配置されてよい。圃場100は、複数の栽培ベッド110が複数の区画に区切られており、区画の間に栽培ベッド110の間よりも大きなスペースが設けられている。圃場100は、角部に無線通信部400が配置され、制御部350とデータ取得装置200との間の通信に用いられてよい。
【0025】
図2において、無線給電部300は、データ取得装置200が走行する圃場100の床面に配置される。無線給電部300は、X軸方向に圃場100の一端から他端まで直線状に配置され、Y軸方向に圃場100の区画間の各スペースに一端から他端まで直線状に配置される。
【0026】
なお、無線給電部300は、
図2の配置に限定されず、圃場100の区画間の全てのスペースに配置されて格子状であってよく、また、圃場100の中央の四つの区画を囲うように四角形状であってよく、また、圃場100の中央の四つの区画のみの全てのスペースに配置されて格子状であってよく、また、圃場100の端を囲むように四角形状であってもよい。また、無線給電部300は、これらの無線給電部300の二つ以上を組み合わせた形状であってもよい。
【0027】
図3は、データ取得装置200の一例を示す概略正面図である。データ取得装置200は、本体部205と、タイヤ210と、支柱215と、アーム220とを有する。本体部205は、受電コイル225と、処理部230と、バッテリー235とを有する。受電コイル225は、無線給電部300の送電コイル310に接近すると、電流が流れる送電コイル310からの磁場の電磁誘導により電流が流れる。これにより、受電コイル225に接続されたバッテリー235が充電される。
【0028】
処理部230は、制御部350およびデータ取得装置200に取り付けられるセンサ又はカメラに接続される。処理部230は、制御部350から制御データを受信し、制御データに従ってデータ取得装置200の動作を制御する。処理部230は、データ取得装置200に取り付けられるセンサ又はカメラで検出された栽培データを収集して記録し、制御部350に送信してよい。処理部230は、バッテリー235の充電量を検出して、充電量が閾値未満もしくは閾値以上になるとまたは周期的に、充電量を示すデータを制御部350に送信してよい。バッテリー235は、データ取得装置200の走行のための電源であり、また、取り付けられるセンサまたはカメラに電力供給してよく、処理部230にも電力供給してよい。
【0029】
タイヤ210は、本体部205に取り付けられ、データ取得装置200の走行に用いられる。タイヤ210は、バッテリー235から電力供給されるモータにより駆動される。支柱215は、棒状であってよく、端部が本体部205に固定される。アーム220は、支柱215により保持され、植物120の栽培状況を示すデータを検出するセンサが取り付けられる。アーム220または支柱215の少なくとも一方は、伸縮可能であってよい。アーム220または支柱215の少なくとも一方は、一例として、バッテリー235から電力供給される送りネジ機構のアクチュエータにより伸縮されてよい。
図3の例では、複数のアーム220は、X軸方向に伸縮し、支柱215は、Z軸方向に伸縮してよい。アーム220または支柱215の少なくとも一方は、作業者が手動で伸縮してよく、または処理部230による制御で自動で伸縮してよい。支柱215は、最も下端のアーム220と本体部205との間の部分が伸縮してよく、これにより、複数のアーム220のZ軸方向の高さ位置が変化する。また、支柱215は、複数のアーム220の間の部分がそれぞれ伸縮してもよい。
【0030】
図3の例において、本体部205に固定された端部とは反対の支柱215の端部には日射計240が設置され、アーム220には、環境センサ245、作物撮影用カメラ250、および培地撮影用カメラ255が設置される。日射計240は、光量子計または照度計で代用してもよい。環境センサ245は、例えば、温度計、湿度計、またはCO
2計のすくなくとも1つである。作物撮影用カメラ250および培地撮影用カメラ255は、サーモグラフィカメラまたは赤外線カメラであってよい。
【0031】
図4は、データ取得装置200および一例の無線給電部300を示す概略側面図である。無線給電部300は、圃場100の床面に配置され、複数の送電コイル310が、データ取得装置200の走行路に沿って等間隔に配置される。受電コイル225は、送電コイル310と対向するように、本体部205の床面に対向する面に沿って配置される。受電コイル225は、データ取得装置200が無線給電部300上でY軸方向に走行中または停止中に、送電コイル310からの送電によりバッテリー235を充電可能である。
【0032】
図5は、データ取得装置200および無線給電部300の他の例を示す概略側面図である。無線給電部300は、圃場100の床面から所定の高さ位置に複数の送電コイル310が配置されている。複数の送電コイル310は、データ取得装置200の走行路の脇に走行路に沿って等間隔に配置される。複数の送電コイル310は、走行路に向かって配置される。データ取得装置200の受電コイル225は、送電コイル310と対向するように、本体部205の側面に沿って配置される。受電コイル225は、データ取得装置200が無線給電部300に沿ってY軸方向に走行中または停止中に、送電コイル310からの送電によりバッテリー235を充電可能である。
【0033】
図6は、データ取得装置200の少なくとも一部を示す構成例である。データ取得装置200は、カメラ540と、センサ550と、入力部500と、通信部520と、処理部230と、駆動部507と、走行制御部505と、向き制御部510と、アクチュエータ517と、アクチュエータ制御部515と、受電コイル225と、バッテリー235とを有する。
【0034】
カメラ540は、データ取得装置200のアーム220等に取り付けられる1又は複数のカメラであってよく、
図3で述べた作物撮影用カメラ250または培地撮影用カメラ255を含むものであってよい。センサ550は、データ取得装置200のアーム220等に取り付けられる1又は複数のセンサであってよく、
図3で述べた日射計240または環境センサ245を含むものであってよい。
【0035】
入力部500は、カメラ540と、センサ550と、処理部230とに接続される。入力部500は、カメラ540およびセンサ550が検出した栽培データを受信する。通信部520は、処理部230および制御部350に接続され、制御部350からの制御データを処理部230に送信し、処理部230からの栽培データを制御部350に送信する。
【0036】
処理部230は、走行制御部505と、向き制御部510と、アクチュエータ制御部515と、バッテリー235とに接続される。処理部230は、カメラ540およびセンサ550から受信した栽培データを記憶し、制御部350に通信部520を介して送信する。処理部230は、データ取得の取得位置または取得時間の少なくとも一方を示すデータとともに、栽培データを制御部350に送信してよい。処理部230は、制御データに応じた駆動データを、走行制御部505、向き制御部510、またはアクチュエータ制御部515の少なくとも1つに送信する。処理部230は、バッテリー235の充電量を検出して、充電量を示すデータを通信部520を介して制御部350に送信してよい。
【0037】
駆動部507は、モータおよびタイヤ等を含む、走行を行うための構成である。走行制御部505は、駆動部507に接続され、処理部230からの駆動データに応じた速度でデータ取得装置200が走行するように、駆動部507を制御する。向き制御部510は、処理部230からの駆動データに応じた向きにデータ取得装置200が走行するように、駆動部507を制御する。
【0038】
アクチュエータ517は、バッテリー235の電力を用いて、アーム220または支柱215の少なくとも一方の伸縮を行うものである。アクチュエータ517は、アーム220または支柱215の少なくとも一方に配置されてよい。アクチュエータ制御部515は、アクチュエータ517に接続され、アーム220または支柱215の少なくとも一方が、処理部230からの駆動データに応じた長さになるまで伸縮するように、アクチュエータ517を制御する。バッテリー235は、受電コイル225に接続され、受電コイル225により充電される。バッテリー235は、データ取得装置200における各構成に電力供給してよい。
【0039】
図7は、監視システム10の少なくとも一部の構成例である。
図7は、制御部350をより詳細に示す。監視システム10は、給電データ出力部405と、表示装置410とを備える。
【0040】
給電データ出力部405は、データ取得装置200が無線給電部300から給電されたことを示す給電データを出力する。給電データ出力部405は、給電データを制御部350に送信してよい。給電データ出力部405は、データ取得装置200または無線給電部300に配置されてよく、無線給電部300の給電状態を検出する。給電データ出力部405は、データ取得装置200のバッテリー235の充電量を検出して、充電量が増加している場合に給電データを出力してよい。給電データ出力部405は、さらに、データ取得装置200が給電されている給電日時、給電期間、給電位置、または給電している特定の送電コイル310の少なくとも1つを示す給電データを出力してよい。
【0041】
表示装置410は、コンピュータのディスプレイ、またはタッチパネルディスプレイ等であってよい。表示装置410は、制御部350の一部、または圃場100の作業者もしくは管理者等のユーザの端末の一部であってよい。表示装置410は、制御部350から受信した表示データに応じた画像を表示し、ユーザからの入力を示すデータを制御部350に送信することができる。
【0042】
制御部350は、受信部352と、栽培状況推定部354と、決定部356と、表示処理部364と、出力部366とを有する。
【0043】
受信部352は、データ取得装置200、給電データ出力部405、および栽培状況推定部354に接続される。受信部352は、データ取得装置200のセンサにより検出された植物120の栽培状況を示す栽培データ(例えば、センサの測定値)およびデータ取得装置200のバッテリー235の充電量等を示すデータを受信してよい。受信部352は、給電データ出力部405から給電データを受信してよい。
【0044】
栽培状況推定部354は、決定部356に接続される。栽培状況推定部354は、データ取得装置200から受信した栽培データに基づいて栽培状況を推定してよい。栽培状況推定部354は、栽培データから、培地の含水率、植物120の栽培における障害の発生状況、または植物120の生育状態の少なくとも1つを推定してよい。栽培状況推定部354は、機械学習モデルを用いて栽培状況の推定を実行してよい。植物120の栽培における障害は、尻腐果、裂果等の生理障害、病気による障害、または害虫による障害の少なくとも1つを含んでよい。植物120の生育状態は、植物120の茎径、節間長、または成長点の長さの少なくとも1つを含んでよい。
【0045】
決定部356は、表示処理部364および出力部366に接続される。決定部356は、植物120の栽培状況に応じてデータ取得装置200の制御データを生成する。決定部356は、栽培条件決定部358と、長さ決定部360と、走行計画決定部362とを有する。
【0046】
栽培条件決定部358は、栽培状況推定部354により推定された栽培状況および受信部352が受信した栽培データに応じて、障害を抑制する最適栽培条件を決定する。栽培条件決定部358は、さらに、栽培状況推定部354により推定された栽培状況に応じて、障害の発生(促進)、または生育状態の不良(茎径が他の領域の植物120より小さくなる等)のすくなくとも1つが生じる不良栽培条件を決定してもよい。栽培条件決定部358は、決定した栽培条件を示す表示データを表示処理部364に出力してよい。ここで、決定する栽培条件は、栽培環境の温度、湿度、CO2濃度、日射量、または含水率の少なくとも1つを含んでよい。
【0047】
長さ決定部360は、データ取得装置200により取得した栽培データが示す栽培状況に応じたアーム220または支柱215の少なくとも一方の長さを決定する。長さ決定部360は、栽培状況推定部354の推定結果に応じて、アーム220または支柱215の少なくとも一方の長さを決定してよい。長さ決定部360は、決定した長さを示す制御データを出力部366に出力してよい。
【0048】
走行計画決定部362は、データ取得装置200により取得した栽培データが示す栽培状況またはデータ取得装置200の充電量の少なくとも一方に基づいて、データ取得装置200の走行経路、走行速度、またはデータ取得周期の少なくとも一つを含む走行計画を決定する。走行計画決定部362は、栽培状況推定部354により推定された栽培状況に応じて、データ取得装置200の走行経路を決定してよい。走行計画決定部362は、決定した走行計画を示す制御データを出力部366に出力してよい。走行計画決定部362は、決定した走行計画を表示するための表示データを表示処理部364に出力してもよい。
【0049】
表示処理部364は、表示装置410に接続される。表示処理部364は、データ取得装置200により取得した栽培データが示す植物120の障害の発生状況、植物120の生育状態、または栽培領域の環境状態の少なくとも1つを含む栽培状況を、栽培領域の区画毎に表示装置410に表示させる。表示処理部364は、栽培条件決定部358により決定した栽培条件、栽培データが示す環境状態、または栽培状況推定部354による推定結果のすくなくとも1つを表示するための表示データを表示装置410に送信してよい。表示処理部364は、走行計画決定部362により決定された走行計画を表示するための表示データを表示装置410に送信してよく、表示装置410を見たユーザからの走行計画に対する入力を受け付けて、決定部356に出力してよい。
【0050】
出力部366は、データ取得装置200に接続される。出力部366は、決定部356から受け取った制御データをデータ取得装置200に送信する。これにより、データ取得装置200は、受信した制御データに従って制御されて、データ取得を行う。
【0051】
図8は、監視システム10の動作の一例を示すフローである。
図8のフローは、栽培状況を表示装置410に表示する動作の例を示す。
【0052】
S11において、受信部352は、データ取得装置200から栽培データを受信する。受信部352は、データ取得装置200に取り付けられたカメラの画像および複数のセンサで検出した測定値等のデータを、栽培データとして受信してよい。受信部352は、データ取得装置200から栽培データを定期的にまたはリアルタイムに受信してよい。受信部352は、データ取得装置200から栽培データを取得した取得位置または取得時間を示す情報を受信してよい。取得位置を示す位置情報は、データ取得装置200に取り付けられたタグ(ビーコンタグまたはGPSタグ等)により検出された位置情報(例えば、圃場100のマップにおける座標等)であってよい。また、取得位置を示す位置情報は、圃場100の区画毎の識別子、区画内の栽培ベッド110毎の識別子、または栽培ベッド110を複数の領域に分割した場合の各領域の識別子の少なくとも1つを含んでよい。
【0053】
受信部352は、給電データ出力部405から給電データを受信してよく、給電データの受信に応じて、データ取得装置200の位置検出を行ってよい。受信部352は、給電データが示す送電コイル310の位置を、給電データ出力時間におけるデータ取得装置200の位置またはデータ取得位置としてもよい。送電コイル310は、無線給電に加えて無線データ通信を行う機能を有してよい。データ取得装置200は、送電コイル310の識別番号等を送電コイル310から受信することによりデータ取得位置を特定してよい。
【0054】
S12において、栽培状況推定部354は、栽培データから培地の含水率を推定する。栽培状況推定部354は、栽培データの取得位置毎および取得時間毎に含水率を推定してよい。栽培状況推定部354は、栽培データの培地の画像から培地の含水率を推定する含水率推定モデルを用いて、栽培データの画像を入力として、培地の含水率を推定してよい。含水率推定モデルは、例えば、培地の画像の輝度と培地の含水率との関係を学習処理して、生成されたものであってよい。培地の画像の輝度は、培地の含水率が大きいほど小さい値を示す。含水率推定モデルは、一例として、ニューラルネットワーク等の機械学習モデルであってよい。含水率推定モデルは、予め栽培状況推定部354における機械学習により生成されたものであってよく、または、外部の学習装置により生成されたものであってよい。
【0055】
S13において、栽培状況推定部354は、栽培データから植物120の生育状態を推定する。栽培状況推定部354は、栽培データの取得位置毎および取得時間毎に生育状態を推定してよい。栽培状況推定部354は、栽培データの画像から、トマト等の植物120の主茎の長さ、枝葉の長さ、茎径、節間長、成長点の長さ等の生育状態を推定する生育状態推定モデルを用いて、栽培データの画像を入力として、生育状態である主茎の長さ、枝葉の長さ、茎径、節間長、または成長点の長さを推定してよい。生育状態推定モデルは、画像解析により、入力された画像内の植物120の枝葉、茎、または節等を抽出し、抽出した画像から主茎の長さ、枝葉の長さ、茎径、節間長、または成長点の長さを推定するモデルであってよい。生育状態推定モデルは、一例として、ニューラルネットワーク等の機械学習モデルであってよい。生育状態推定モデルは、予め栽培状況推定部354における機械学習により生成されたものであってよく、または、外部の学習装置により生成されたものであってよい。
【0056】
S14において、栽培状況推定部354は、栽培データから植物120の栽培における障害の発生状況(障害の有無または障害の程度の少なくとも一方)を推定する。栽培状況推定部354は、栽培データの取得位置毎および取得時間毎に障害の発生状況を推定してよい。栽培状況推定部354は、栽培データの画像から、植物120の障害の発生状況を出力する障害推定モデルを用いて、栽培データの画像を入力として、障害の発生状況を推定してよい。障害推定モデルは、予め作業者等が障害が発生した植物の画像と発生していない画像に対してラベル付けした学習データを用いて学習処理することにより生成されたものであってよい。障害推定モデルは、一例として、ニューラルネットワーク等の機械学習モデルであってよい。障害推定モデルは、予め栽培状況推定部354において機械学習により生成されたものであってよく、または、外部の学習装置により生成されたものであってよい。
【0057】
S15において、栽培条件決定部358は、栽培データおよび栽培状況推定部354により推定された推定結果に応じて、栽培条件を決定する。栽培条件決定部358は、圃場100の区画または栽培ベッド110毎に栽培条件を決定してよい。栽培条件決定部358は、栽培データおよび栽培状況を入力として、最適栽培条件または不良栽培条件を出力する栽培条件設計モデルを用いて、栽培データおよび栽培状況推定部354により推定された推定結果を入力として、栽培条件(最適栽培条件または不良栽培条件)を決定してよい。栽培条件設計モデルは、各栽培状況において栽培状況が改善した栽培条件または栽培状況が悪化した栽培条件を予め作業者等がラベル付けした学習データを用いて、学習処理することにより生成されたものであってよい。栽培条件設計モデルは、一例として、ニューラルネットワーク等の機械学習モデルであってよい。栽培条件設計モデルは、予め栽培条件決定部358において機械学習により生成されたものであってよく、または、外部の学習装置により生成されたものであってよい。
【0058】
S16において、表示処理部364は、栽培条件決定部358により決定された栽培条件または栽培状況推定部354により推定された推定結果の少なくとも1つを表示させるための表示データを表示装置410に出力する。表示処理部364は、さらに、栽培データを表示させるための表示データを表示装置410に出力してよい。
【0059】
本実施形態により、ユーザは、植物120の現在の栽培状況と、現在の栽培状況を改善する最適栽培条件とを効率的に知ることができる。また、不良栽培条件を表示することで、ユーザは、障害等を促進する条件を知ることができ、現在の栽培状況で実施してはいけない栽培条件の制御を知ることができる。
【0060】
図9は、監視システム10の動作の他の例を示すフローである。
図9のフローは、データ取得装置200の支柱215およびアーム220の長さを制御する動作の例を示す。
【0061】
S21において、受信部352は、データ取得装置200から栽培データを受信する。受信部352は、S11と同様に栽培データを受信してよい。
【0062】
S22において、栽培状況推定部354は、栽培データから植物120の生育状態を推定する。栽培状況推定部354は、S13と同様に栽培データから植物120の生育状態を推定してよい。
【0063】
S23において、長さ決定部360は、栽培状況推定部354により推定された生育状態に応じて、データ取得装置200の支柱215またはアーム220の長さを決定する。長さ決定部360は、栽培状況推定部354により推定された植物120の主茎の長さに応じた支柱215の長さを決定してよい。長さ決定部360は、推定された植物120の主茎の長さと支柱の関係を示すテーブルから、支柱215の長さを決定してよい。長さ決定部360は、推定された枝葉の長さに応じたアーム220の長さを決定してよい。例えば、長さ決定部360は、枝葉の長さとアーム220の長さの関係を示すテーブルから、アーム220の長さを決定してよい。また、長さ決定部360は、植物120の主茎または枝葉の少なくとも一つと、支柱215またはアーム220の少なくとも一つとの相対位置が一定になるように、支柱215またはアーム220の少なくとも一つの長さを決定してよい。具体的には、長さ決定部360は、推定された植物120の主茎の長さと支柱215の長さが同じになるように支柱215の長さを決定してよい。長さ決定部360は、枝葉の長さが大きくなるほど小さくなるようにアーム220の長さを決定してよい。長さ決定部360は、決定した長さに応じて、支柱215またはアーム220の少なくとも一つを伸縮させる制御データを生成する。
【0064】
S24において、出力部366は、制御データをデータ取得装置200に送信し、データ取得装置200を制御データが示す長さになるように、データ取得装置200の支柱215またはアーム220の少なくとも一つを自動で伸縮させる。
【0065】
本実施形態により、植物120の生育状態が変化しても、データ取得装置200によるデータ取得位置(カメラまたはセンサの位置)と取得対象(例えば、植物120の特定の部分)の相対位置を一定にできるため、検出精度の高い栽培データを取得することができる。
【0066】
なお、長さ決定部360は、S23において、アーム220または支柱215の少なくとも一方の長さを表示装置410に表示させる表示データを生成してよい。出力部366は、作業者等の端末に表示データを出力してよい。これにより、作業者等のユーザは、決定された長さを見て、データ取得装置200の支柱215またはアーム220の少なくとも一つを、適切な長さに手動で伸縮させることができる。
【0067】
図10は、監視システム10の動作の他の例を示すフローである。
図10のフローは、走行計画決定部362がデータ取得装置200の走行計画を決定する動作の例を示す。
【0068】
S31において、受信部352は、データ取得装置200から栽培データを受信する。受信部352は、S11と同様に栽培データを受信してよい。受信部352は、さらにデータ取得装置200から、データ取得装置200の充電量を示すデータを受信してよい。
【0069】
S32において、栽培状況推定部354は、栽培データから植物120の生育状態を推定する。栽培状況推定部354は、S13と同様に栽培データから植物120の生育状態を推定してよい。
【0070】
S33において、栽培状況推定部354は、栽培データから植物120の障害の発生状況を推定する。栽培状況推定部354は、S14と同様に栽培データから植物120の障害の発生状況を推定してよい。
【0071】
S34において、走行計画決定部362は、S32-S33における栽培状況推定部354による推定結果またはデータ取得装置200の充電量に応じて、データ取得装置200の走行経路または走行速度の少なくとも一方を含む走行計画を決定する。走行計画決定部362は、栽培データが栽培状況の不良を示すことに応じて、データ取得装置200の充電量が閾値未満になることに応じて、または定期的に、走行計画を決定してよい。走行計画決定部362は、圃場100におけるデータ取得装置200の現在位置または予め定められた位置を始点として走行経路を決定してよい。
【0072】
走行計画決定部362は、データ取得装置200の充電のための走行計画を決定する。走行計画決定部362は、データ取得装置200の充電量が閾値未満になったことに応じて、無線給電部300でデータ取得装置200が充電可能なように、データ取得装置200の走行経路を決定してよい。走行計画決定部362は、データ取得装置200から直近に受信した充電量が閾値未満であると、無線給電部300の送電コイル310上の走行路または無線給電部300の送電コイル310に沿った走行路を、データ取得装置200の走行経路として決定してよい。走行計画決定部362は、無線給電部300の送電コイル310上の走行路または無線給電部300の送電コイル310に沿った走行路を走行する間は、他の走行路に比べて、データ取得装置200の走行速度を小さくするまたは所定期間停止するように走行計画を決定してよい。閾値および停止する所定期間は、ユーザにより予め設定されてよい。また、停止する所定期間は、充電量が小さいほど長くなるように設定されてもよい。
【0073】
走行計画決定部362は、栽培領域の一部について、取得したデータが栽培状況が不良であることを示すことに応じて、栽培領域の一部におけるデータ取得頻度が栽培領域の他の部分におけるデータ取得頻度よりも高くなるように、データ取得装置200の走行経路を決定してよい。データ取得装置200が定期的にまたは予め定められた頻度(例えば1日1回等)で圃場100全体のデータ取得を行う場合、走行計画決定部362は、圃場100全体のデータ取得とは異なるタイミングで、栽培状況推定部354で推定された栽培状況が不良である栽培領域についてのみ、追加のデータ取得のためにデータ取得装置200を走行させる走行計画を決定してよい。これにより、例えば、栽培状況が不良である栽培領域については、朝と夜にデータ取得され、他の領域については、朝のみデータ取得される。
【0074】
走行計画決定部362は、植物120の育成状態に応じた走行経路を決定する。走行計画決定部362は、栽培領域の一部について、栽培状況推定部354で推定された植物120の育成状態が不良であると決定すると、当該育成状態が不良である栽培領域の走行路を、追加のデータ取得のための走行経路として決定してよい。例えば、走行計画決定部362は、栽培状況推定部354で推定された植物120の茎径、節間長、または成長点の少なくとも1つの長さと、対応する基準値(例えば、圃場100で栽培する植物120全体または各区画における植物120全体の、茎径、節間長、または成長点の少なくとも1つの平均値または中央値)との間の差分が閾値以上である株が、予め定められた個数以上である領域の走行路を、追加のデータ取得のための走行経路として決定してよい。閾値および予め定められた個数は、ユーザにより予め設定されてよい。
【0075】
走行計画決定部362は、植物120の障害の発生状況に応じた走行経路を決定する。走行計画決定部362は、栽培領域の一部について、栽培状況推定部354で推定された植物120の障害の発生状況が不良であると決定すると、当該障害の発生状況が不良である栽培領域の走行路を、追加のデータ取得のための走行経路として決定してよい。例えば、走行計画決定部362は、栽培状況推定部354で障害が発生していると推定された株が予め定められた個数以上である領域の走行路を、追加のデータ取得のための走行経路として決定してよい。閾値および予め定められた個数は、ユーザにより予め設定されてよい。
【0076】
走行計画決定部362は、S15において栽培条件決定部358により決定された不良栽培条件に該当する栽培領域の走行路を、追加のデータ取得のための走行経路として決定してもよい。走行計画決定部362は、決定した複数の走行経路(例えば、充電のための走行経路、育成状態に応じた走行経路、および障害の発生状況に応じた走行経路等)の全てを走行するための走行経路を含む走行計画を決定してよい。走行計画決定部362は、走行開始日時を走行計画に含めてもよい。走行計画決定部362は、決定した走行計画を示す制御データを出力部366に出力する。
【0077】
また、走行計画決定部362は、決定した複数の走行経路のうち、ユーザにより選択された走行経路のみを走行計画の走行経路としてよい。走行計画決定部362は、表示装置410に、
図8のフローにより表示された栽培条件決定部358により決定された栽培条件または栽培状況推定部354により推定された推定結果の少なくとも1つとともに、複数の走行経路を表示処理部364を介して表示させてよい。走行計画決定部362は、表示装置410のユーザから表示処理部364を介して走行経路の選択を受け取ってよい。一例として、ユーザは、育成状態が不良の領域を監視したい場合、育成状態に応じた走行経路を選択することができる。走行計画決定部362は、選択された1または複数の走行経路を含む走行計画を示す制御データを出力部366に出力する。
【0078】
走行計画決定部362は、表示処理部364を介して、ユーザにより入力された走行計画を受け取ってもよい。この場合、走行計画決定部362は、入力された走行計画が、走行計画決定部362が決定した走行計画の走行経路を含むか否かを決定し、走行計画決定部362が決定した走行経路を含む場合には、当該ユーザにより入力された走行計画を示す制御データを出力部366に出力してよい。また、ユーザにより入力された走行計画が、走行計画決定部362が決定した走行計画の走行経路を含まない場合、走行計画決定部362は、走行計画決定部362が決定した走行経路を、ユーザにより入力された走行経路に追加して、走行計画を修正してよい。走行計画決定部362は、修正した走行計画を表示処理部364を介して表示装置410に表示させてよい。走行計画決定部362は、修正した走行計画に対するユーザの承認を表示処理部364を介して受け取ると、修正した走行計画を示す制御データを出力部366に出力してよい。
【0079】
S35において、出力部366は、走行計画を示す制御データをデータ取得装置200に出力してよい。データ取得装置200は、当該制御データの走行計画に従って走行しながら、データ取得を行う。
【0080】
本実施形態により、監視システム10は、栽培状況が不良の領域について、重点的に監視することができる。また、監視システム10は、データ取得装置200の充電量が0になることを防止して、効率的なデータ取得を実行できる。
【0081】
なお、給電データの受信に応じたデータ取得装置200の位置検出に代えて又は加えて、制御部350は、受信部352が給電データを受信したことに応じて、データ取得装置200の走行速度を小さくする制御データを、出力部366を介してデータ取得装置200に送信してよい。制御部350は、データ取得装置200の走行速度を予め定められた速度にまで小さくするまたはデータ取得装置200を予め定められた期間停止するための制御データをデータ取得装置200に送信してよい。
【0082】
図11は、本実施形態の監視システム10において表示装置410に表示された画像の一例である。
図11における画像600は、管理タブ610が選択された状態で最適条件620(レシピ(推奨値))が選択された表示を示す。最適条件620が選択されることで、各表示領域に最適条件が表示される。各表示領域は、データ取得装置200で取得した栽培データ(測定値)と、対応する設定値と、最適条件とを示す。各表示領域におけるグラフは、横軸が時間、縦軸が測定値または設定値を示す。
【0083】
表示領域630は、夜間における測定温度の時間経過を太線で示し、温度の設定値を細線で示し、最適条件の温度の範囲(推奨値)を点のハッチングで示す。表示領域640は、夜間における測定湿度の時間経過を太線で示し、換気の設定値を細線で示し、最適条件の湿度の範囲(推奨値)を点のハッチングで示す。表示領域650は、昼間における日射量の測定値の時間経過を太線で示し、遮光カーテンの設定値を細線で示し、最適条件の日射量の範囲(推奨値)を点のハッチングで示す。表示領域660は、夜間における測定されたCO2濃度の時間経過を太線で示し、CO2投入量の設定値を細線で示し、最適条件のCO2濃度の範囲(推奨値)を点のハッチングで示す。
【0084】
図12は、本実施形態の監視システム10において表示装置410に表示された画像の他の例である。
図12における画像700は、管理タブ610が選択された状態で巡視結果710が選択された表示を示し、栽培データから推定された栽培状況を表示する。
【0085】
表示領域720は、表示領域730に表示する栽培状況推定部354の推定結果の複数の選択肢と、栽培データの複数の選択肢とを示す。表示領域720において、病害虫・生理障害状況における発病は、病気が発生した領域を表示する選択肢であり、危険は、不良栽培条件である領域を表示する選択肢であり、健康は、最適栽培条件である領域を表示する選択肢である。表示する栽培データの選択肢として、温度分布、湿度分布、CO2分布、日射量分布、および培地含水率が表示されている。
図12の表示領域720において、植物120に病気が発生した領域と、栽培領域の温度分布とを表示するように選択されている。表示領域730は、
図2における圃場100を示すマップ上に、病気が発生した領域を栽培ベッド110を黒に塗りつぶして示し、温度分布を、栽培ベッド110上に異なる密度の点のハッチングで示す。
【0086】
図13は、本実施形態の監視システム10において表示装置410に表示された画像の他の例である。
図13における画像800は、走行経路設定810が選択された表示であり、ユーザが走行経路を設定するための画像である。表示領域820は、手動で走行経路設定を行うための選択肢を表示する。表示領域820において、病害虫・生理障害発生エリアは、障害が発生していると推定された領域を表示する選択肢および走行経路に含ませるための選択肢を有し、病害虫・生理障害危険エリアは、不良栽培条件である領域を表示する選択肢および走行経路に含ませるための選択肢を有し、生育不良エリアは、生育状態が不良であると推定された領域を表示する選択肢および走行経路に含ませるための選択肢を有し、無線給電路は、無線給電部300に沿った給電可能な領域を走行経路に含ませるための選択肢を有する。表示領域820において、障害が発生していると推定された領域を表示領域830に表示することが選択され、障害が発生していると推定された領域および給電可能な領域における走行路を、走行計画の走行経路に含ませることがユーザにより選択されている。
【0087】
表示領域820において、ユーザは、カスタム設定で各区画の識別子における各栽培ベッド110の識別子を選択することで、当該選択した栽培ベッド110のデータ取得をデータ取得装置200により行うように走行経路を設定できる。表示領域820において、ユーザは、区画B-1の栽培ベッド1,2を選択しているため、当該栽培ベッド1,2に対応する走行路が走行経路として選択されている。
【0088】
表示領域830は、
図12の表示領域730における圃場100のマップ上に、表示領域820で選択された走行経路を点線で示す。表示領域830において、圃場100の複数の区画は識別子A-1~A-4、B-1~B-4、C-1~C-4、D-1~D-4が表示され、代表として区画A-1の複数の栽培ベッド110に識別子が表示されている。表示領域830において、障害が発生しているまたはカスタム設定されている区画B-1の栽培ベッド1および2、区画C-1の栽培ベッド1、区画D-2の栽培ベッド4~7、区画D-3の栽培ベッド1~3に対応する走行路が走行経路に設定されている。
【0089】
表示領域840は、データ取得装置200の充電量を表示する。
図13における画面において、ユーザがOKを選択すると、走行計画決定部362は、表示処理部364を介してユーザの選択を示すデータを受け取り、表示領域830に表示された走行経路を走行する走行計画を示す制御データを、出力部366を介してデータ取得装置200に送信する。これにより、走行計画決定部362が提示した複数の走行経路のうち、ユーザの選択した走行経路を走ってデータ取得するようにデータ取得装置200が制御される。また、
図13における画面において、ユーザが走行路自動判定を選択すると、走行計画決定部362により自動で走行経路が設定される。例えば、走行計画決定部362は、栽培状況が不良の栽培領域および無線給電部300に沿った走行路を全て含む走行路を走行計画の走行経路として自動で設定してよい。
【0090】
本実施形態により、ユーザは、栽培状況を容易に認識して、重点的に監視すべき領域をデータ取得する走行計画を簡易に選択することができる。
【0091】
なお、本実施形態の監視システム10は、データ取得装置200のバッテリー235を有線で充電する有線給電部を備えてもよい。また、制御部350は、データ取得装置200に搭載されてよく、例えば、データ取得装置200の処理部230に含まれてよい。
【0092】
また、本発明の様々な実施形態は、フローチャート及びブロック図を参照して記載されてよく、ここにおいてブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階又は(2)操作を実行する役割を持つ装置のセクションを表わしてよい。特定の段階及びセクションが、専用回路、コンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、及び他の論理操作、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0093】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャート又はブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0094】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0095】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ又はプログラマブル回路に対し、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、フローチャート又はブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0096】
図14は、本発明の複数の態様が全体的又は部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。コンピュータ2200にインストールされたプログラムは、コンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられる操作又は当該装置の1又は複数のセクションとして機能させることができ、又は当該操作又は当該1又は複数のセクションを実行させることができ、及び/又はコンピュータ2200に、本発明の実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ2200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定の操作を実行させるべく、CPU2212によって実行されてよい。
【0097】
本実施形態によるコンピュータ2200は、CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216、及びディスプレイデバイス2218を含み、それらはホストコントローラ2210によって相互に接続されている。コンピュータ2200はまた、通信インタフェース2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226、及びICカードドライブのような入/出力ユニットを含み、それらは入/出力コントローラ2220を介してホストコントローラ2210に接続されている。コンピュータはまた、ROM2230及びキーボード2242のようなレガシの入/出力ユニットを含み、それらは入/出力チップ2240を介して入/出力コントローラ2220に接続されている。
【0098】
CPU2212は、ROM2230及びRAM2214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ2216は、RAM2214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中にCPU2212によって生成されたイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス2218上に表示されるようにする。
【0099】
通信インタフェース2222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ2224は、コンピュータ2200内のCPU2212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVD-ROMドライブ2226は、プログラム又はデータをDVD-ROM2201から読み取り、ハードディスクドライブ2224にRAM2214を介してプログラム又はデータを提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0100】
ROM2230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ2200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ2200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入/出力チップ2240はまた、様々な入/出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入/出力コントローラ2220に接続してよい。
【0101】
プログラムが、DVD-ROM2201又はICカードのようなコンピュータ可読媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読媒体から読み取られ、コンピュータ可読媒体の例でもあるハードディスクドライブ2224、RAM2214、又はROM2230にインストールされ、CPU2212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ2200の使用に従い情報の操作又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0102】
例えば、通信がコンピュータ2200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU2212は、RAM2214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース2222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース2222は、CPU2212の制御下、RAM2214、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROM2201、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信された受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
【0103】
また、CPU2212は、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226(DVD-ROM2201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM2214に読み取られるようにし、RAM2214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックする。
【0104】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU2212は、RAM2214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプの操作、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM2214に対しライトバックする。また、CPU2212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0105】
上で説明したプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ2200上又はコンピュータ2200近傍のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ2200に提供する。
【0106】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0107】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0108】
10 監視システム
100 圃場
110 栽培ベッド
120 植物
130 パイプ
200 データ取得装置
205 本体部
210 タイヤ
215 支柱
220 アーム
225 受電コイル
230 処理部
235 バッテリー
240 日射計
245 環境センサ
250 作物撮影用カメラ
255 培地撮影用カメラ
300 無線給電部
310 送電コイル
350 制御部
352 受信部
354 栽培状況推定部
356 決定部
358 栽培条件決定部
360 長さ決定部
362 走行計画決定部
364 表示処理部
366 出力部
405 給電データ出力部
410 表示装置
500 入力部
507 駆動部
505 走行制御部
510 向き制御部
515 アクチュエータ制御部
517 アクチュエータ
520 通信部
600 画像
610 管理タブ
620 最適条件
630 表示領域
640 表示領域
650 表示領域
660 表示領域
700 画像
710 巡視結果
720 表示領域
730 表示領域
800 画像
810 走行経路設定
820 表示領域
830 表示領域
840 表示領域
2200 コンピュータ
2201 DVD-ROM
2210 ホストコントローラ
2212 CPU
2214 RAM
2216 グラフィックコントローラ
2218 ディスプレイデバイス
2220 入/出力コントローラ
2222 通信インタフェース
2224 ハードディスクドライブ
2226 DVD-ROMドライブ
2230 ROM
2240 入/出力チップ
2242 キーボード