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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167954
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】微細気泡発生装置
(51)【国際特許分類】
   B01F 23/232 20220101AFI20241128BHJP
   B01F 35/213 20220101ALI20241128BHJP
   B01F 35/222 20220101ALI20241128BHJP
   B01F 21/20 20220101ALI20241128BHJP
   B01F 25/451 20220101ALI20241128BHJP
   B01F 35/71 20220101ALI20241128BHJP
   A47K 3/00 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
B01F23/232
B01F35/213
B01F35/222
B01F21/20
B01F25/451
B01F35/71
A47K3/00 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084296
(22)【出願日】2023-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中島 悠二郎
【テーマコード(参考)】
4G035
4G037
【Fターム(参考)】
4G035AA01
4G035AB05
4G035AB15
4G035AC26
4G035AE02
4G035AE13
4G037AA01
4G037AA02
4G037EA01
(57)【要約】
【課題】液槽の液体に微細気泡を安定して発生させ続けることが可能な技術を提供する。
【解決手段】微細気泡発生装置の制御装置は、加圧ポンプを駆動してタンク供給路からタンクへ液体を加圧して供給するとともに、タンクからタンク排出路を介して液槽へ気体が加圧溶解された液体を供給する、微細気泡発生運転を実行可能である。制御装置は、微細気泡発生運転の実行中に、第1気体導入動作と第2気体導入動作を交互に実行する気体導入運転を実行可能である。制御装置は、第1気体導入動作において、第1開閉弁を閉じ、第2開閉弁を開いた状態で、気液置換路から液体を排出して気液置換路に気体を導入するように構成されている。制御装置は、第2気体導入動作において、第1開閉弁を開き、第2開閉弁を閉じた状態で、タンクから気液置換路に液体を排出して気液置換路からタンクに気体を導入するように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体に気体を加圧溶解するタンクと、
前記タンクに前記液体を供給するタンク供給路と、
前記タンク供給路に設けられた加圧ポンプと、
前記タンクから液槽に前記気体が加圧溶解された前記液体を排出するタンク排出路と、
前記タンク排出路に設けられており、前記気体が加圧溶解された前記液体を減圧して微細気泡を発生させる微細気泡発生ノズルと、
前記タンクから前記液体を排出するとともに、前記タンクに前記気体を供給する気液置換路と、
前記気液置換路に設けられた第1開閉弁と、
前記気液置換路において、前記第1開閉弁よりも前記タンクから離れた位置に設けられた第2開閉弁と、
制御装置を備えており、
前記制御装置は、前記加圧ポンプを駆動して前記タンク供給路から前記タンクへ前記液体を加圧して供給するとともに、前記タンクから前記タンク排出路を介して前記液槽へ前記気体が加圧溶解された前記液体を供給する、微細気泡発生運転を実行可能であり、
前記制御装置は、前記微細気泡発生運転の実行中に、第1気体導入動作と第2気体導入動作を交互に実行する気体導入運転を実行可能であり、
前記制御装置は、前記第1気体導入動作において、前記第1開閉弁を閉じ、前記第2開閉弁を開いた状態で、前記気液置換路から前記液体を排出して前記気液置換路に前記気体を導入するように構成されており、
前記制御装置は、前記第2気体導入動作において、前記第1開閉弁を開き、前記第2開閉弁を閉じた状態で、前記タンクから前記気液置換路に前記液体を排出して前記気液置換路から前記タンクに前記気体を導入するように構成されている、微細気泡発生装置。
【請求項2】
前記タンクの液位が第1液位以上であるか否かを検出する第1液位センサをさらに備えており、
前記気液置換路が前記タンクに接続している箇所の液位が、前記第1液位よりも低く、
前記制御装置は、前記微細気泡発生運転を実行しており、かつ前記気体導入運転を実行していない場合に、前記タンクの液位が前記第1液位未満から前記第1液位以上となると、前記気体導入運転を開始するように構成されている、請求項1の微細気泡発生装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記微細気泡発生運転を実行しており、かつ前記気体導入運転を実行している場合に、前記タンクの液位が前記第1液位以上から前記第1液位未満となって、前記タンクの液位が前記第1液位未満の状態が第1所定時間継続すると、前記気体導入運転を停止するように構成されている、請求項2の微細気泡発生装置。
【請求項4】
前記タンクの液位が第2液位以上であるか否かを検出する第2液位センサをさらに備えており、
前記気液置換路が前記タンクに接続している箇所の液位が、前記第2液位よりも低く、
前記制御装置は、前記微細気泡発生運転を実行しており、かつ前記気体導入運転を実行している場合に、前記タンクの液位が前記第2液位以上から前記第2液位未満となると、前記気体導入運転を停止するように構成されている、請求項1の微細気泡発生装置。
【請求項5】
前記制御装置は、前記微細気泡発生運転を実行しており、かつ前記気体導入運転を実行してない場合に、前記タンクの液位が前記第2液位未満から前記第2液位以上となって、前記タンクの液位が前記第2液位以上の状態が第2所定時間継続すると、前記気体導入運転を開始するように構成されている、請求項4の微細気泡発生装置。
【請求項6】
前記タンクの液位が第1液位以上であるか否かを検出する第1液位センサと、
前記タンクの液位が前記第1液位よりも低い第2液位以上であるか否かを検出する第2液位センサをさらに備えており、
前記気液置換路が前記タンクに接続している箇所の液位が、前記第2液位よりも低く、
前記制御装置は、前記微細気泡発生運転を実行しており、かつ前記気体導入運転を実行していない場合に、前記タンクの液位が前記第1液位未満から前記第1液位以上となると、前記気体導入運転を開始するように構成されており、
前記制御装置は、前記微細気泡発生運転を実行しており、かつ前記気体導入運転を実行している場合に、前記タンクの液位が前記第2液位以上から前記第2液位未満となると、前記気体導入運転を停止するように構成されている、請求項1の微細気泡発生装置。
【請求項7】
前記気液置換路において、前記第1開閉弁と前記第2開閉弁の間に配置されており、前記気液置換路に前記気体を導入するように構成された気体導入ユニットをさらに備える、請求項1から6の何れか一項の微細気泡発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、微細気泡発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、液体に気体を加圧溶解するタンクと、前記タンクに前記液体を供給するタンク供給路と、前記タンク供給路に設けられた加圧ポンプと、前記タンクから液槽に前記気体が加圧溶解された前記液体を排出するタンク排出路と、前記タンク排出路に設けられており、前記気体が加圧溶解された前記液体を減圧して微細気泡を発生させる微細気泡発生ノズルと、前記タンクに前記気体を供給する気体供給路と、前記気体供給路に設けられた開閉弁と、制御装置を備える微細気泡発生装置が開示されている。前記制御装置は、前記開閉弁を開いた状態で、前記タンクから前記液槽に前記液体を供給することで、前記タンクに前記気体を導入する気体導入運転と、前記開閉弁を閉じた状態で、前記加圧ポンプを駆動して前記タンク供給路から前記タンクへ液体を加圧して供給するとともに、前記タンクから前記タンク排出路を介して前記液槽へ前記気体が加圧溶解された前記液体を供給する、微細気泡発生運転を交互に実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-18118号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の微細気泡発生装置では、気体導入運転と微細気泡発生運転を同時に実行することができず、気体導入運転でタンクに気体が供給され、微細気泡発生運転でタンクから気体が消費されるので、気体導入運転と微細気泡発生運転を必ず交互に実行しなければならない。しかしながら、気体導入運転の実行中は、タンクから液槽に供給される液体に微細気泡を発生させることができないので、微細気泡発生運転で液槽の液体に発生させた微細気泡が、気体導入運転の実行中に消失してしまい、液槽の液体に微細気泡を安定して発生させ続けることが困難であった。本明細書では、液槽の液体に微細気泡を安定して発生させ続けることが可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本技術の第1の態様では、微細気泡発生装置は、液体に気体を加圧溶解するタンクと、前記タンクに前記液体を供給するタンク供給路と、前記タンク供給路に設けられた加圧ポンプと、前記タンクから液槽に前記気体が加圧溶解された前記液体を排出するタンク排出路と、前記タンク排出路に設けられており、前記気体が加圧溶解された前記液体を減圧して微細気泡を発生させる微細気泡発生ノズルと、前記タンクから前記液体を排出するとともに、前記タンクに前記気体を供給する気液置換路と、前記気液置換路に設けられた第1開閉弁と、前記気液置換路において、前記第1開閉弁よりも前記タンクから離れた位置に設けられた第2開閉弁と、制御装置を備えていてもよい。前記制御装置は、前記加圧ポンプを駆動して前記タンク供給路から前記タンクへ前記液体を加圧して供給するとともに、前記タンクから前記タンク排出路を介して前記液槽へ前記気体が加圧溶解された前記液体を供給する、微細気泡発生運転を実行可能であってもよい。前記制御装置は、前記微細気泡発生運転の実行中に、第1気体導入動作と第2気体導入動作を交互に実行する気体導入運転を実行可能であってもよい。前記制御装置は、前記第1気体導入動作において、前記第1開閉弁を閉じ、前記第2開閉弁を開いた状態で、前記気液置換路から前記液体を排出して前記気液置換路に前記気体を導入するように構成されていてもよい。前記制御装置は、前記第2気体導入動作において、前記第1開閉弁を開き、前記第2開閉弁を閉じた状態で、前記タンクから前記気液置換路に前記液体を排出して前記気液置換路から前記タンクに前記気体を導入するように構成されていてもよい。
【0006】
上記の微細気泡発生装置では、微細気泡発生運転の実行中に、気体導入運転を実行して、第1気体導入動作と第2気体導入動作を交互に実行することで、タンクに気体を供給することができる。このため、タンクに気体を供給するために微細気泡発生運転を中断する必要がなく、微細気泡発生運転を継続して実行することができる。このような構成とすることによって、液槽の液体に微細気泡を安定して発生させ続けることができる。
【0007】
第2の態様では、上記第1の態様において、前記微細気泡発生装置は、前記タンクの液位が第1液位以上であるか否かを検出する第1液位センサをさらに備えていてもよい。前記気液置換路が前記タンクに接続している箇所の液位は、前記第1液位よりも低くてもよい。前記制御装置は、前記微細気泡発生運転を実行しており、かつ前記気体導入運転を実行していない場合に、前記タンクの液位が前記第1液位未満から前記第1液位以上となると、前記気体導入運転を開始するように構成されていてもよい。
【0008】
微細気泡発生運転を実行しており、気体導入運転を実行していない場合には、タンク内の気体量が減少していくので、タンクの液位は上昇していく。また、微細気泡発生運転を実行しており、気体導入運転を実行している場合には、タンク内の気体量が増加していくので、タンクの液位は下降していく。上記の構成によれば、微細気泡発生運転の実行中に、タンクの液位が第1液位を超えて過剰に上昇していくことを抑制することができる。
【0009】
第3の態様では、上記第2の態様において、前記制御装置は、前記微細気泡発生運転を実行しており、かつ前記気体導入運転を実行している場合に、前記タンクの液位が前記第1液位以上から前記第1液位未満となって、前記タンクの液位が前記第1液位未満の状態が第1所定時間継続すると、前記気体導入運転を停止するように構成されていてもよい。
【0010】
上記の構成によれば、微細気泡発生運転の実行中に、タンクの液位が過剰に下降していくことを抑制することができる。
【0011】
第4の態様では、上記第1の態様において、前記微細気泡発生装置は、前記タンクの液位が第2液位以上であるか否かを検出する第2液位センサをさらに備えていてもよい。前記気液置換路が前記タンクに接続している箇所の液位は、前記第2液位よりも低くてもよい。前記制御装置は、前記微細気泡発生運転を実行しており、かつ前記気体導入運転を実行している場合に、前記タンクの液位が前記第2液位以上から前記第2液位未満となると、前記気体導入運転を停止するように構成されていてもよい。
【0012】
上記の構成によれば、微細気泡発生運転の実行中に、タンクの液位が第2液位を下回って過剰に下降していくことを抑制することができる。
【0013】
第5の態様では、上記第4の態様において、前記制御装置は、前記微細気泡発生運転を実行しており、かつ前記気体導入運転を実行してない場合に、前記タンクの液位が前記第2液位未満から前記第2液位以上となって、前記タンクの液位が前記第2液位以上の状態が第2所定時間継続すると、前記気体導入運転を開始するように構成されていてもよい。
【0014】
上記の構成によれば、微細気泡発生運転の実行中に、タンクの液位が過剰に上昇していくことを抑制することができる。
【0015】
第6の態様では、上記第1の態様において、前記微細気泡発生装置は、前記タンクの液位が第1液位以上であるか否かを検出する第1液位センサと、前記タンクの液位が前記第1液位よりも低い第2液位以上であるか否かを検出する第2液位センサをさらに備えていてもよい。前記気液置換路が前記タンクに接続している箇所の液位は、前記第2液位よりも低くてもよい。前記制御装置は、前記微細気泡発生運転を実行しており、かつ前記気体導入運転を実行していない場合に、前記タンクの液位が前記第1液位未満から前記第1液位以上となると、前記気体導入運転を開始するように構成されていてもよい。前記制御装置は、前記微細気泡発生運転を実行しており、かつ前記気体導入運転を実行している場合に、前記タンクの液位が前記第2液位以上から前記第2液位未満となると、前記気体導入運転を停止するように構成されていてもよい。
【0016】
上記の構成によれば、微細気泡発生運転の実行中に、タンクの液位が第1液位を超えて過剰に上昇していくことと、タンクの液位が第2液位を下回って過剰に下降していくことの両方を抑制することができる。また、上記の構成によれば、気体導入運転の開始から停止までの間にタンク内に供給される気体量を正確に管理することができる。
【0017】
第7の態様では、上記第1から第6の何れか一つの態様において、前記微細気泡発生装置は、前記気液置換路において、前記第1開閉弁と前記第2開閉弁の間に配置されており、前記気液置換路に前記気体を導入するように構成された気体導入ユニットをさらに備えていてもよい。
【0018】
上記の構成によれば、気体導入運転を実行している時に、より安定的に、気液置換路から液体を排出して気液置換路に気体を導入することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施例1の温水装置2の構成を模式的に示す図である。
図2】実施例1の温水装置2の浴槽アダプタ132の断面を模式的に示す図である。
図3】実施例1の温水装置2の湯はり運転において制御装置150が実行する処理のフローチャートである。
図4】実施例1の温水装置2における水の流れの例を模式的に示す図である。
図5】実施例1の温水装置2における水の流れの別の例を模式的に示す図である。
図6】実施例1の温水装置2の微細気泡発生運転において制御装置150が実行する処理のフローチャートである。
図7】実施例1の温水装置2における水の流れのさらに別の例を模式的に示す図である。
図8】実施例1の温水装置2における水の流れのさらに別の例を模式的に示す図である。
図9】実施例1の温水装置2の空気導入運転において制御装置150が実行する処理のフローチャートである。
図10】実施例2の温水装置202の構成を模式的に示す図である。
図11】実施例2の温水装置202の微細気泡発生運転において制御装置150が実行する処理のフローチャートである。
図12】実施例3の温水装置302の構成を模式的に示す図である。
図13】実施例3の温水装置302の微細気泡発生運転において制御装置150が実行する処理のフローチャートである。
図14】実施例4の温水装置402の構成を模式的に示す図である。
図15】実施例4の温水装置402の微細気泡発生運転において制御装置150が実行する処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(実施例1)
図1に示すように、本実施例の温水装置2は、熱源ユニット10と、空気加圧溶解ユニット50と、浴槽アダプタ132と、制御装置150と、を備える。温水装置2は、水道などの給水源160から供給される水を加熱して、所望の温度まで加熱された水を、台所等に設置されたカラン170や、浴室に設置された浴槽130に供給することができる。また、温水装置2は、ユーザが入浴に使用する浴槽130の水に、微細気泡を発生させることができる。
【0021】
(熱源ユニット10の構成)
熱源ユニット10は、第1熱源機12と、第2熱源機14と、給水路16と、出湯路18と、バイパス路20と、バイパスサーボ22と、注湯路24と、湯はり弁26と、水量センサ28と、循環往路30と、循環復路32と、浴槽循環ポンプ34と、水流スイッチ36を備えている。
【0022】
給水路16の上流端は、給水源160に接続されており、給水路16の下流端は、第1熱源機12に接続されている。また、出湯路18の上流端は、第1熱源機12に接続されており、出湯路18の下流端は、カラン170に接続されている。第1熱源機12は、例えば燃料ガスの燃焼によって水を加熱する燃焼熱源機である。第1熱源機12は、給水路16から流れ込む水を加熱して、加熱された水を出湯路18に送り出す。
【0023】
バイパス路20の上流端は、給水路16に接続されており、バイパス路20の下流端は、出湯路18に接続されている。バイパスサーボ22は、バイパス路20が給水路16に接続する箇所に設けられている。バイパスサーボ22は、内蔵された弁体の開度を調整することによって、給水路16から第1熱源機12を経由して出湯路18に流れる水の流量と、給水路16からバイパス路20を経由して出湯路18に流れる水の流量の割合を調整可能である。バイパスサーボ22の開度を調整することで、バイパス路20が接続する箇所よりも下流側の出湯路18には、第1熱源機12から流れ込む高温の水と、バイパス路20から流れ込む低温の水が所望の割合で混合されて、所望の温度に調温された水が供給される。バイパス路20が接続する箇所よりも下流側の出湯路18には、出湯路18の水の温度を検出する出湯温度サーミスタ18aが設けられている。
【0024】
注湯路24の上流端は、バイパス路20が接続する箇所よりも下流側の出湯路18に接続されており、注湯路24の下流端は、循環復路32に接続されている。湯はり弁26は、注湯路24に設けられており、注湯路24を開閉する。湯はり弁26は、通常時は閉状態とされている。水量センサ28は、注湯路24に設けられており、注湯路24を流れる水の水量を検出する。
【0025】
循環復路32の上流端は、空気加圧溶解ユニット50の熱源復路60に接続されており、循環復路32の下流端は、第2熱源機14に接続されている。また、循環往路30の上流端は、第2熱源機14に接続されており、循環往路30の下流端は、空気加圧溶解ユニット50の熱源往路68に接続されている。第2熱源機14は、例えば燃料ガスの燃焼によって水を加熱する燃焼熱源機である。第2熱源機14は、循環復路32から流れ込む水を加熱して、加熱された水を循環往路30に送り出す。循環復路32の上流端近傍には、循環復路32の水の温度を検出する循環復路サーミスタ32aが設けられている。循環往路30の下流端近傍には、循環往路30の水の温度を検出する循環往路サーミスタ30aが設けられている。
【0026】
浴槽循環ポンプ34は、注湯路24の接続箇所よりも下流側の循環復路32に設けられており、循環復路32の水を第2熱源機14に向けて送り出す。水流スイッチ36は、循環復路32において浴槽循環ポンプ34と第2熱源機14の間に設けられており、循環復路32を水が流れているか否かを検出する。
【0027】
(空気加圧溶解ユニット50の構成)
空気加圧溶解ユニット50は、タンク52と、熱源復路60と、熱源往路68と、タンク復路74と、タンク往路64と、連通路66と、第1三方弁80と、第2三方弁82と、逆止弁84と、タンク給水弁86と、第1加圧ポンプ88と、第2加圧ポンプ90と、気液置換路92と、第1開閉弁94と、第2開閉弁96と、空気導入ユニット98を備えている。
【0028】
タンク52は、内部に水を貯留することができる。タンク52は、水に空気を加圧溶解して空気溶解水を生成するために利用される。タンク52の内部には、タンク52内の水位を検出するための高水位電極52a、低水位電極52bおよびアース電極52cが設置されている。低水位電極52bによって検出される水位(以下では下限水位ともいう)は、高水位電極52aによって検出される水位(以下では上限水位ともいう)よりも低い。低水位電極52b、高水位電極52aは、タンク52内に貯留されている水の水面が接触していない状態では、アース電極52cとの間で電流が流れず、制御装置150にオフ信号を出力する。また、低水位電極52b、高水位電極52aは、タンク52内に貯留されている水の水面が接触した状態では、アース電極52cとの間で電流が流れて、制御装置150にオン信号を出力する。
【0029】
熱源復路60の一端は、連通路66に接続されており、熱源復路60の他端は、熱源ユニット10の循環復路32に接続されている。連通路66は、第1三方弁80と第2三方弁82とを接続する。第1三方弁80には、連通路66、第1浴槽水路62、及び、タンク往路64が接続されている。第1三方弁80は、タンク往路64と第1浴槽水路62が連通している第1連通状態(図7図8参照)と、タンク往路64と連通路66が連通している第2連通状態(図1参照)と、第1浴槽水路62、タンク往路64、及び、連通路66が連通している第3連通状態(図4図5参照)と、を切替えることができる。タンク往路64の上流端は、タンク52の下部に接続されており、タンク往路64の下流端は、第1三方弁80に接続されている。タンク往路64には、タンク52から第1三方弁80に向かって水が流れることを許容し、第1三方弁80からタンク52に向かって水が流れることを禁止する逆止弁84が設けられている。第1浴槽水路62の一端は、第1三方弁80に接続されており、第1浴槽水路62の他端は、浴槽アダプタ132に接続されている。
【0030】
熱源往路68の一端は、熱源ユニット10の循環往路30に接続されており、熱源往路68の他端は、第2三方弁82に接続されている。第2三方弁82には、連通路66と、熱源往路68と、第2浴槽水路70と、が接続されている。第2三方弁82は、第2浴槽水路70と連通路66が連通する第4連通状態(図7図8参照)と、熱源往路68と第2浴槽水路70が連通する第5連通状態(図1図4図5参照)と、を切替えることができる。第2浴槽水路70の一端は、第2三方弁82に接続されており、第2浴槽水路70の他端は、浴槽アダプタ132に接続されている。
【0031】
タンク復路74の上流端は、熱源往路68に接続されており、タンク復路74の下流端(以下では、流入口74aともいう)は、タンク52の頂部に接続されている。タンク復路74の流入口74aがタンク52に接続されている箇所の水位は、高水位電極52aによって検出される上限水位よりも高い。タンク給水弁86は、タンク復路74に設けられており、タンク復路74を開閉する。タンク給水弁86は、通常時は閉状態とされている。第1加圧ポンプ88と第2加圧ポンプ90は、タンク復路74において、タンク給水弁86よりも下流側に設けられている。第1加圧ポンプ88と第2加圧ポンプ90は、タンク復路74の水を加圧してタンク52に向けて送り出す。タンク復路74において、第1加圧ポンプ88は第2加圧ポンプ90よりも上流側に配置されている。タンク復路74からタンク52に送られた水は、流入口74aを介してタンク52に流入する。
【0032】
気液置換路92の一端(以下では、流出口92aともいう)は、タンク52の底部に接続されている。気液置換路92の流出口92aがタンク52に接続されている箇所の水位は、低水位電極52bによって検出される下限水位よりも低い。気液置換路92の他端は、排水溝180に対向して配置されている。気液置換路92は、一端から他端に向かって(すなわち、タンク52から排水溝180に向かって)、高さが単調減少していく(すなわち、高さが増加する箇所を有さない)ように配置されている。第1開閉弁94は、気液置換路92に設けられており、気液置換路92を開閉する。第2開閉弁96は、第1開閉弁94よりも他端側(すなわち、タンク52から離れている側)の気液置換路92に設けられており、気液置換路92を開閉する。第1開閉弁94と第2開閉弁96は、通常時は閉状態とされている。
【0033】
空気導入ユニット98は、気液置換路92において、第1開閉弁94と第2開閉弁96の間の箇所に設けられている。空気導入ユニット98は、空気導入路100と、逆止弁102と、空気ポンプ104を備えている。空気導入路100は、一端が気液置換路92に接続されており、他端が空気ポンプ104に接続されている。空気ポンプ104は、空気導入路100に空気を送り込む。逆止弁102は、空気導入路100に設けられており、空気ポンプ104から気液置換路92へ向けて空気が流れることを許容し、気液置換路92から空気ポンプ104へ向けて水が流れることを禁止する。
【0034】
(浴槽アダプタ132の構成)
続いて、図2(a)、(b)を参照して、浴槽130の壁部130aに設けられた浴槽アダプタ132について説明する。図2(a)は、第1浴槽水路62から浴槽130に向けて水が流れ、浴槽130から第2浴槽水路70に向けて水が流れる状態(例えば、図7の状態)である場合の浴槽アダプタ132での水の流れを示している。図2(b)は、浴槽130から第1浴槽水路62に向けて水が流れ、第2浴槽水路70から浴槽130に向けて水が流れる状態(例えば、図5の状態)である場合の浴槽アダプタ132での水の流れを示している。
【0035】
浴槽アダプタ132は、第1水路136と、第2水路138と、を備える。第1水路136は、第1浴槽水路62と連通しており、第2水路138は、第2浴槽水路70と連通している。第1水路136は、第1吐出路136aと、第1吸込路136bと、に分岐している。第1吐出路136aは、浴槽アダプタ132の前面132aに設けられた第1吐出口134aと連通している。第1吐出口134aから浴槽130に吐出される水は、浴槽130の壁部130aの前方、即ち、浴槽130の壁部130aに垂直な方向に吐出される。第1吐出路136aには、浴槽130から第1浴槽水路62に向かう水の流れを防止する逆止部140aと、逆止部140aよりも上流側(第1浴槽水路62側)に配置された微細気泡発生ノズル142と、が設けられている。微細気泡発生ノズル142は、微細気泡発生ノズル142を通過する水を減圧させる。第1吸込路136bは、浴槽アダプタ132の前面132aに設けられた第1吸込口134bと連通している。第1吸込路136bには、第1浴槽水路62から浴槽130に向かう水の流れを防止する逆止部140bが設けられている。
【0036】
第2水路138は、第2吐出路138aと、第2吸込路138bと、に分岐している。第2吸込路138bは、浴槽アダプタ132の前面132aに設けられた第2吸込口134cと連通している。第2吸込路138bには、第2浴槽水路70から浴槽130に向かう水の流れを防止する逆止部140cが設けられている。第2吐出路138aは、浴槽アダプタ132の下面132bに設けられた第2吐出口134dと連通している。第2吐出口134dから吐出される水は、下方、即ち、浴槽130の壁部130aに平行な方向に吐出される。第2吐出路138aには、浴槽130から第2浴槽水路70に向かう水の流れを防止する逆止部140dが設けられている。
【0037】
(制御装置150の構成)
図1に示す制御装置150は、熱源ユニット10、空気加圧溶解ユニット50の各構成要素の動作を制御する。制御装置150は、ユーザによって操作可能なリモコン154と通信可能に構成されている。制御装置150は、メモリ152を備えており、ユーザが入力した湯はり運転における設定温度や設定水量、追い焚き運転における設定温度等の各種の設定を記憶可能である。ユーザは、リモコン154を介して、後述する湯はり運転や微細気泡発生運転、追い焚き運転の開始や終了を指示することができる。
【0038】
(湯はり運転)
湯はり運転は、ユーザがリモコン154において湯はり運転の開始を指示した場合に開始する。あるいは、湯はり運転は、ユーザがリモコン154において湯はり運転の開始時刻を設定しておき、制御装置150が湯はり運転の開始時刻が到来したと判断した場合に開始してもよい。制御装置150は、湯はり運転を開始する際に、第1三方弁80、第2三方弁82を、それぞれ、第3連通状態、第5連通状態とする(図4図5参照)。この状態から、制御装置150は、図3に示す処理を実行する。
【0039】
S2では、制御装置150は、空気抜き処理を実行する。具体的には、制御装置150は、湯はり弁26を開くとともに、第1熱源機12による水の加熱を開始する。これによって、図4に示すように、設定温度に調温された水が、出湯路18から注湯路24を介して循環復路32に流れ込む。循環復路32に流れ込んだ水は、上流側(すなわち熱源復路60)に向かう流れと、下流側(すなわち第2熱源機14)に向かう流れに分岐する。循環復路32から熱源復路60に流れる水は、連通路66、第1三方弁80、第1浴槽水路62、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に流れ込む。また、循環復路32から第2熱源機14に流れる水は、循環往路30、熱源往路68、第2三方弁82、第2浴槽水路70、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に流れ込む。これによって、第1浴槽水路62と第2浴槽水路70の内部が水で満たされて、第1浴槽水路62や第2浴槽水路70の内部に残留している空気が浴槽130へ排出される。制御装置150は、水量センサ28で検出される積算水量が所定値(例えば6L)に達すると、湯はり弁26を閉じるとともに、第1熱源機12による加熱を終了して、空気抜き処理を終了する。
【0040】
S4では、制御装置150は、浴槽130の残水検知処理を実行する。具体的には、図5に示すように、制御装置150は、浴槽循環ポンプ34を駆動して、水流スイッチ36が水流を検知するか否かに基づいて、浴槽130に残水があるか否かを判断する。浴槽130に残水がなく、浴槽アダプタ132が水に浸かっていない場合には、浴槽循環ポンプ34を駆動しても、水流スイッチ36が水流を検知しない。これとは異なり、浴槽130に残水があり、浴槽アダプタ132が水に浸かっている場合には、浴槽循環ポンプ34を駆動すると、水流スイッチ36が水流を検知する。S4で浴槽130に残水がある場合(YESの場合)、処理はS6へ進む。S4で浴槽130に残水がない場合(NOの場合)、処理はS10へ進む。
【0041】
S6では、制御装置150は、浴槽130の残水量の判定処理を行う。具体的には、制御装置150は、浴槽循環ポンプ34を駆動して、循環復路サーミスタ32aで検出される温度を、加熱前温度として記憶する。その後、制御装置150は、第2熱源機14による水の加熱を開始する。これによって、図5に示すように、浴槽130の残水が、浴槽アダプタ132、第1浴槽水路62、第1三方弁80、連通路66、熱源復路60、循環復路32を経由して第2熱源機14に送られる。第2熱源機14で加熱された残水は、循環往路30、熱源往路68、第2三方弁82、第2浴槽水路70、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に戻される。循環復路サーミスタ32aで検出される温度が設定温度以上となると、制御装置150は、循環復路サーミスタ32aで検出される温度を加熱後温度として記憶した後、浴槽循環ポンプ34を停止するとともに、第2熱源機14による水の加熱を終了する。そして、制御装置150は、加熱後温度から加熱前温度を減算した昇温幅と、S6での第2熱源機14における積算加熱量から、浴槽130の残水量を算出する。
【0042】
S8では、制御装置150は、湯はり運転における設定水量から、S6で判定された浴槽130の残水量を減算して、湯はり運転における設定水量を更新する。
【0043】
S10では、制御装置150は、湯はり弁26を開くとともに、第1熱源機12による加熱を開始する。これによって、図4に示すように、設定温度に調温された水が、出湯路18から注湯路24を介して循環復路32に流れ込む。循環復路32に流れ込んだ水は、上流側(すなわち熱源復路60)に向かう流れと下流側(すなわち第2熱源機14)に向かう流れに分岐する。循環復路32から熱源復路60に流れる水は、連通路66、第1三方弁80、第1浴槽水路62、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に流れ込む。循環復路32から第2熱源機14に流れる水は、循環往路30、熱源往路68、第2三方弁82、第2浴槽水路70、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に流れ込む。
【0044】
S12では、制御装置150は、水量センサ28が検出する積算水量が、湯はり運転における設定水量に達するまで待機する。なお、ここでいう積算水量は、S2の空気抜き処理で水量センサ28が検出した積算水量と、S10で浴槽130への湯はりを開始してからの積算水量を合算したものである。積算水量が設定水量に達すると(YESになると)、処理はS14へ進む。
【0045】
S14では、制御装置150は、湯はり弁26を閉じるとともに、第1熱源機12による水の加熱を終了する。
【0046】
S16では、制御装置150は、浴槽循環ポンプ34を駆動して、循環復路サーミスタ32aで検出される温度を、浴槽水温度として取得する。そして、制御装置150は、浴槽水温度が設定温度以上であるか否かを判断する。浴槽水温度が設定温度に満たない場合(NOの場合)、処理はS18へ進む。浴槽水温度が設定温度以上の場合(YESの場合)、処理はS20へ進む。
【0047】
S18では、制御装置150は、浴槽130の水の追い焚き処理を行う。具体的には、制御装置150は、浴槽循環ポンプ34を駆動するとともに、第2熱源機14による水の加熱を開始する。これによって、図5に示すように、浴槽130の水が、浴槽アダプタ132、第1浴槽水路62、第1三方弁80、連通路66、熱源復路60、循環復路32を経由して第2熱源機14に送られる。第2熱源機14で加熱された水は、循環往路30、熱源往路68、第2三方弁82、第2浴槽水路70、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に戻される。循環復路サーミスタ32aで検出される温度が設定温度以上となると、制御装置150は、浴槽循環ポンプ34を停止するとともに、第2熱源機14による水の加熱を終了する。
【0048】
S20では、制御装置150は、湯はり運転が完了した事を、リモコン154を介してユーザに報知する。S20の後、図3の処理は終了する。
【0049】
(微細気泡発生運転)
微細気泡発生運転は、ユーザがリモコン154において微細気泡発生運転の開始を指示した場合に開始する。また、本実施例の温水装置2では、上記した湯はり運転が完了した後に、自動的に微細気泡発生運転も開始する。すなわち、湯はり運転の実行に連動して微細気泡発生運転が実行される。制御装置150は、微細気泡発生運転を開始する際に、第1三方弁80、第2三方弁82を、それぞれ、第3連通状態、第5連通状態とする(図4図5参照)。この状態から、制御装置150は、図6に示す処理を実行する。
【0050】
S22では、制御装置150は、冷水緩和処理を実行する。具体的には、制御装置150は、循環往路サーミスタ30aや循環復路サーミスタ32aで検出される温度が所定温度以下である場合に、浴槽循環ポンプ34を駆動するとともに、第2熱源機14による水の加熱を開始する。この冷水緩和処理によって、循環往路30や循環復路32の内部に低温の水が残留している場合に、図5に示すように、その低温の水は熱源往路68、第2三方弁82、第2浴槽水路70を経由して浴槽アダプタ132に流入し、浴槽アダプタ132の下面132bの第2吐出口134dから浴槽130に排出される。このため、仮にユーザが浴槽130で入浴している場合であっても、低温の水が直接ユーザの身体に向けて吐出されることを抑制することができる。冷水緩和処理の開始から所定時間が経過すると、制御装置150は、浴槽循環ポンプ34を停止するとともに、第2熱源機14による水の加熱を終了して、冷水緩和処理を終了する。
【0051】
S24では、制御装置150は、タンク52から浴槽130への空気溶解水の供給を開始する。具体的には、図7に示すように、制御装置150は、第1三方弁80を第1連通状態とし、第2三方弁82を第4連通状態とした上で、タンク給水弁86を開き、浴槽循環ポンプ34と、第1加圧ポンプ88と、第2加圧ポンプ90を駆動する。これによって、浴槽130の水が、浴槽アダプタ132、第2浴槽水路70、第2三方弁82、連通路66、熱源復路60、循環復路32、第2熱源機14、循環往路30、熱源往路68、タンク復路74を経由して、タンク52に供給される。この際に、タンク52には、第1加圧ポンプ88と第2加圧ポンプ90によって加圧された水が供給される。これによって、タンク52の内部において、水に空気が加圧溶解される。そして、空気が加圧溶解された水は、タンク52から、タンク往路64、第1三方弁80、第1浴槽水路62、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に供給される。この際に、空気が加圧溶解された水は、浴槽アダプタ132の第1吐出路136aの微細気泡発生ノズル142を通過する際に、大気圧以下まで減圧され、浴槽130に噴出される際に、大気圧まで増圧されて、浴槽130の水に微細気泡が発生する。
【0052】
S26では、制御装置150は、低水位電極52bからの検出信号に基づいて、タンク52の水位が下限水位以上であるか否かを判断する。タンク52の水位が下限水位以上の場合(YESの場合)、処理はS28へ進む。タンク52の水位が下限水位を下回る場合(NOの場合)、処理はS34へ進む。
【0053】
S28では、制御装置150は、空気導入運転(図9参照)を開始する。空気導入運転については、後に詳述する。空気導入運転を実行している間、タンク52には空気が導入される。
【0054】
S30では、制御装置150は、低水位電極52bからの検出信号に基づいて、タンク52の水位が下限水位を下回るか否かを判断する。本実施例では、空気導入運転を実行している時にタンク52に導入される空気量は、浴槽130の水において発生する微細気泡の空気量よりも多い。このため、空気導入運転を実行している状態では、タンク52内の空気量が増大していき、タンク52の水位は下降していく。タンク52の水位が下限水位を下回る場合(YESの場合)、処理はS32へ進む。タンク52の水位が下限水位以上の場合(NOの場合)、処理はS34へ進む。
【0055】
S32では、制御装置150は、空気導入運転を終了する。
【0056】
S34では、制御装置150は、高水位電極52aからの検出信号に基づいて、タンク52の水位が上限水位以上であるか否かを判断する。空気導入運転を実行していない状態では、タンク52には空気が導入されないので、浴槽130の水に微細気泡を発生させることでタンク52内の空気量が減少していき、タンク52の水位は上昇していく。タンク52の水位が上限水位以上の場合(YESの場合)、処理はS36へ進む。タンク52の水位が上限水位を下回る場合(NOの場合)、処理はS38へ進む。
【0057】
S36では、制御装置150は、空気導入運転を開始する。
【0058】
S38では、制御装置150は、微細気泡発生運転の運転時間が、設定時間に達したか否かを判断する。ここで、微細気泡発生運転の運転時間は、微細気泡発生運転を開始してからの経過時間である。本実施例の温水装置2では、湯はり運転の実行と連動せずに、微細気泡発生運転が単独で実行される場合、設定時間は例えば10分間に設定されている。これとは異なり、湯はり運転の実行と連動して微細気泡発生運転が実行される場合、設定時間は例えば30分間に設定されている。運転時間が設定時間に達していない場合(NOの場合)、処理はS30に戻る。運転時間が設定時間に達すると(YESとなると)、処理はS40へ進む。
【0059】
S40では、制御装置150は、浴槽循環ポンプ34と、第1加圧ポンプ88と、第2加圧ポンプ90を停止して、タンク52から浴槽130への空気溶解水の供給を終了する。
【0060】
S42では、制御装置150は、空気導入運転を実行している場合には、空気導入運転を終了する。
【0061】
S44では、制御装置150は、タンク洗浄処理を実行する。具体的には、制御装置150は、湯はり弁26を開くとともに、第1熱源機12による水の加熱を開始する。これによって、図8に示すように、設定温度に調温された水が、出湯路18から注湯路24を介して循環復路32に流れ込む。循環復路32に流れ込んだ水は、上流側(すなわち熱源復路60)に向かう流れと、下流側(すなわち第2熱源機14)に向かう流れに分岐する。循環復路32から熱源復路60に流れる水は、連通路66、第2三方弁82、第2浴槽水路70、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に流れ込む。また、循環復路32から第2熱源機14に流れる水は、循環往路30、熱源往路68、タンク復路74、タンク52、タンク往路64、第1三方弁80、第1浴槽水路62、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に流れ込む。これによって、タンク52の内部が洗浄される。S44の後、図6の処理は終了する。
【0062】
(空気導入運転)
図6のS28やS36で空気導入運転が開始されると、制御装置150は、図9に示す処理を実行する。
【0063】
S46では、制御装置150は、第1空気導入動作を開始する。具体的には、制御装置150は、第1開閉弁94を閉じ、第2開閉弁96を開いた状態として、空気ポンプ104を駆動する。これによって、第1開閉弁94よりも下流側の気液置換路92内の水が排水溝180へ排出されるとともに、空気ポンプ104によって空気導入路100に送り込まれた空気が第1開閉弁94よりも下流側の気液置換路92内に導入される。
【0064】
S48では、制御装置150は、S46で第1空気導入動作を開始してから第1動作時間が経過するまで待機する。第1動作時間が経過すると(YESとなると)、処理はS50へ進む。
【0065】
S50では、制御装置150は、第1空気導入動作を終了する。具体的には、制御装置150は、第2開閉弁96を閉じるとともに、空気ポンプ104を停止する。
【0066】
S52では、制御装置150は、第2空気導入動作を開始する。具体的には、制御装置150は、第2開閉弁96を閉じ、空気ポンプ104を停止した状態として、第1開閉弁94を開く。これによって、気液置換路92の第1開閉弁94と第2開閉弁96の間の箇所に溜まっていた空気がタンク52内に流入するとともに、タンク52内の水が気液置換路92内に流入する。
【0067】
S54では、制御装置150は、S52で第2空気導入動作を開始してから第2動作時間が経過するまで待機する。第2動作時間が経過すると(YESとなると)、処理はS56へ進む。
【0068】
S56では、制御装置150は、第2空気導入動作を終了する。具体的には、制御装置150は、第1開閉弁94を閉じる。S56の後、処理はS46へ戻る。
【0069】
制御装置150は、図6のS32やS42で空気導入運転が終了されるまで、図9に示す処理を繰り返し実行する。これによって、空気導入運転を実行している間、第1空気導入動作(S46-S50)と、第2空気導入動作(S52-S56)が繰り返し実行されて、タンク52内に空気が導入される。
【0070】
(追い焚き運転)
追い焚き運転は、ユーザがリモコン154において追い焚き運転の開始を指示した場合に開始する。制御装置150は、追い焚き運転を開始する際に、第1三方弁80を第3連通状態とし、かつ、第2三方弁82を第5連通状態とする(図4図5参照)。この状態から、制御装置150は、浴槽循環ポンプ34を駆動するとともに、第2熱源機14による水の加熱を開始する。これによって、図5に示すように、浴槽130の水が、浴槽アダプタ132、第1浴槽水路62、第1三方弁80、連通路66、熱源復路60、循環復路32を経由して第2熱源機14に送られる。第2熱源機14で加熱された水は、循環往路30、熱源往路68、第2三方弁82、第2浴槽水路70、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に戻される。循環復路サーミスタ32aで検出される温度が設定温度以上となると、制御装置150は、浴槽循環ポンプ34を停止するとともに、第2熱源機14による水の加熱を終了する。その後、制御装置150は、追い焚き運転が完了した事を、リモコン154を介してユーザに報知して、追い焚き運転を終了する。
【0071】
(実施例2)
図10に示すように、本実施例の温水装置202は、実施例1の温水装置2と略同様の構成を備えている。本実施例の温水装置202は、タンク52の内部に、高水位電極52aおよびアース電極52cを備えているものの、低水位電極52bを備えていない点で、実施例1の温水装置2と相違する。また、本実施例の温水装置202では、微細気泡発生運転を実行する際に、制御装置150は、図6に示す処理の代わりに、図11に示す処理を実行する。以下では、図11に示す処理について、図6に示す処理と相違する点を説明する。
【0072】
図11に示す処理では、S24の後、およびS38でNOの場合に、処理はS62へ進む。S62では、制御装置150は、高水位電極52aからの検出信号に基づいて、タンク52の水位が上限水位以上であるか否かを判断する。タンク52の水位が上限水位以上の場合(YESの場合)、処理はS64へ進む。タンク52の水位が上限水位を下回る場合(NOの場合)、処理はS66へ進む。
【0073】
S64では、制御装置150は、空気導入運転(図9参照)を開始する。
【0074】
S66では、制御装置150は、高水位電極52aからの検出信号に基づいて、タンク52の水位が上限水位を下回る状態が第1所定時間継続しているか否かを判断する。第1所定時間は、空気導入運転を実行している状態において、タンク52の水位が上限水位から下限水位まで下降するまでの想定される時間であり、S38の設定時間よりも短い時間である。タンク52の水位が上限水位を下回る状態が第1所定時間継続している場合(YESの場合)、処理はS68へ進む。タンク52の水位が上限水位を下回る状態が第1所定時間継続していない場合(NOの場合)、処理はS38へ進む。
【0075】
S68では、制御装置150は、空気導入運転を終了する。S68の後、処理はS38へ進む。
【0076】
本実施例の温水装置202によれば、低水位電極52bを用いることなく、高水位電極52aを用いて、空気導入運転の開始および終了を制御することができる。
【0077】
(実施例3)
図12に示すように、本実施例の温水装置302は、実施例1の温水装置2と略同様の構成を備えている。本実施例の温水装置302は、タンク52の内部に、低水位電極52bおよびアース電極52cを備えているものの、高水位電極52aを備えていない点で、実施例1の温水装置2と相違する。また、本実施例の温水装置302では、微細気泡発生運転を実行する際に、制御装置150は、図6に示す処理の代わりに、図13に示す処理を実行する。以下では、図13に示す処理について、図6に示す処理と相違する点を説明する。
【0078】
図13に示す処理では、S24の後、およびS38でNOの場合に、処理はS72へ進む。S72では、制御装置150は、低水位電極52bからの検出信号に基づいて、タンク52の水位が下限水位以上である状態が第2所定時間継続しているか否かを判断する。第2所定時間は、空気導入運転を実行していない状態において、タンク52の水位が下限水位から上限水位まで上昇するまでの想定される時間であり、S38の設定時間よりも短い時間である。タンク52の水位が下限水位以上である状態が第2所定時間継続している場合(YESの場合)、処理はS74へ進む。タンク52の水位が下限水位以上である状態が第2所定時間継続していない場合(NOの場合)、処理はS76へ進む。
【0079】
S74では、制御装置150は、空気導入運転(図9参照)を開始する。
【0080】
S76では、制御装置150は、低水位電極52bからの検出信号に基づいて、タンク52の水位が下限水位を下回るか否かを判断する。タンク52の水位が下限水位を下回る場合(YESの場合)、処理はS78へ進む。タンク52の水位が下限水位以上の場合(NOの場合)、処理はS38へ進む。
【0081】
S78では、制御装置150は、空気導入運転を終了する。S78の後、処理はS38へ進む。
【0082】
本実施例の温水装置302によれば、高水位電極52aを用いることなく、低水位電極52bを用いて、空気導入運転の開始および終了を制御することができる。
【0083】
(実施例4)
図14に示すように、本実施例の温水装置402は、実施例1の温水装置2と略同様の構成を備えている。本実施例の温水装置302は、タンク52の内部に、高水位電極52aや低水位電極52bを備えておらず、代わりに中間水位電極52dを備えている点で、実施例1の温水装置2と相違する。中間水位電極52dによって検出される水位(以下では中間水位ともいう)は、上限水位よりも低く、下限水位よりも高い。また、本実施例の温水装置402では、微細気泡発生運転を実行する際に、制御装置150は、図6に示す処理の代わりに、図15に示す処理を実行する。以下では、図15に示す処理について、図6に示す処理と相違する点を説明する。
【0084】
図15に示す処理では、S24の後、およびS38でNOの場合に、処理はS82へ進む。S82では、制御装置150は、中間水位電極52dからの検出信号に基づいて、タンク52の水位が中間水位以上である状態が第3所定時間継続しているか否かを判断する。第3所定時間は、空気導入運転を実行していない状態において、タンク52の水位が中間水位から上限水位まで上昇するまでの想定される時間であり、S38の設定時間よりも短い時間である。タンク52の水位が中間水位以上である状態が第3所定時間継続している場合(YESの場合)、処理はS84へ進む。タンク52の水位が中間水位以上である状態が第3所定時間継続していない場合(NOの場合)、処理はS86へ進む。
【0085】
S84では、制御装置150は、空気導入運転(図9参照)を開始する。
【0086】
S86では、制御装置150は、中間水位電極52dからの検出信号に基づいて、タンク52の水位が中間水位を下回る状態が第4所定時間継続しているか否かを判断する。第4所定時間は、空気導入運転を実行している状態において、タンク52の水位が中間水位から下限水位まで下降するまでの想定される時間であり、S38の設定時間よりも短い時間である。タンク52の水位が中間水位を下回る状態が第4所定時間継続している場合(YESの場合)、処理はS88へ進む。タンク52の水位が中間水位を下回る状態が第4所定時間継続していない場合(NOの場合)、処理はS38へ進む。
【0087】
S88では、制御装置150は、空気導入運転を終了する。S88の後、処理はS38へ進む。
【0088】
本実施例の温水装置402によれば、高水位電極52aや低水位電極52bを用いることなく、中間水位電極52dを用いて、空気導入運転の開始および終了を制御することができる。
【0089】
(変形例)
上記の温水装置2,202,302,402において、空気導入ユニット98が、逆止弁102や空気ポンプ104の代わりに、空気抜き弁(図示せず)を備える構成としてもよい。また、上記の温水装置2,202,302,402において、気液置換路92の他端が大気に開放されており、気液置換路92から排水溝180への水の排出に伴って、気液置換路92に十分な空気が流入するように構成されている場合には、空気導入ユニット98を備えていなくてもよい。
【0090】
上記の温水装置2,202,302,402において、気液置換路92の一端は、下限水位よりも低い水位の箇所でタンク52に接続されていればよく、タンク52の底部以外の箇所でタンク52に接続されていてもよい。
【0091】
上記の温水装置2,202,302,402において、水位電極(すなわち、高水位電極52a、低水位電極52b、アース電極52c、中間水位電極52d)とは異なる種類の水位センサ(例えば赤外線センサ等)を用いて、タンク52の水位が上限水位、下限水位および/または中間水位以上であるか否かを検出してもよい。
【0092】
上記の温水装置2,202,302,402において、制御装置150は、図6図11図13図15のS28,S36,S64,S74,S84で空気導入運転を開始する前に(例えば、S24で空気溶解水の供給を開始した後に、またはS32,S68,S78,S88で空気導入運転を終了した後に)、図9のS46-S50の第1空気導入動作を実行してもよい。この場合、制御装置150は、S28,S36,S64,S74,S84で空気導入運転を開始した時に、図9のS46-S50の第1空気導入動作をスキップして、S52-S56の第2空気導入動作から実行することができる。
【0093】
上記の温水装置302において、図13の処理を開始してから、空気導入運転を一度も開始していない状態で行うS72の処理では、制御装置150は、低水位電極52bからの検出信号に基づいて、タンク52の水位が下限水位以上であるか否かを判断してもよい。この場合、タンク52の水位が下限水位以上であれば(YESであれば)、処理はS74へ進み、タンク52の水位が下限水位を下回れば(NOであれば)、処理はS76へ進む。
【0094】
上記の温水装置402において、図15の処理を開始してから、空気導入運転を一度も開始していない状態で行うS82の処理では、制御装置150は、中間水位電極52dからの検出信号に基づいて、タンク52の水位が中間水位以上であるか否かを判断してもよい。この場合、タンク52の水位が中間水位以上であれば(YESであれば)、処理はS84へ進み、タンク52の水位が中間水位未満であれば(NOであれば)、処理はS86へ進む。
【0095】
上記の温水装置2,202,302,402において、湯はり運転の実行に連動して実行される微細気泡発生運転では、図6図11図13図15のS22の冷水緩和処理を省略してもよい。
【0096】
上記の温水装置2,202,302,402において、図6図11図13図15のS44のタンク洗浄処理を省略してもよい。
【0097】
上記の温水装置2,202,302,402において、図6図11図13図15のS38において、運転時間の判定処理の代わりに、リモコン154を介してユーザによって微細気泡発生運転の終了が指示されるまでは、S40へ進むことなくS30またはS62,S72,S82へ戻って、微細気泡発生運転を継続し、リモコン154を介してユーザによって微細気泡発生運転の終了が指示された場合に、S40へ進むようにしてもよい。
【0098】
上記の温水装置2,202,302,402において、湯はり運転の実行に連動して微細気泡発生運転を実行する場合には、図3のS20の湯はり終了報知を、湯はり運転の終了時には行わず、微細気泡発生運転の実行中に行ってもよい。より詳しくは、微細気泡発生運転の運転時間が浴槽130の水に十分な微細気泡を発生させ得る所定の報知時間(例えば2分)に達した後に、湯はり終了報知を行ってもよい。このような構成とすることで、ユーザが浴室に入るタイミングを遅らせることができ、浴槽130の水に微細気泡を十分に発生させる前にユーザが浴室に入ることを抑制することができる。
【0099】
上記の温水装置2,202,302,402において、湯はり運転の実行に連動して、微細気泡発生運転を実行するか否かを、ユーザがリモコン154を介して切り替え可能としてもよい。
【0100】
上記の温水装置2,202,302,402では、タンク52に空気が導入されているが、空気に代えて、炭酸ガス、水素、酸素等の気体がタンク52に導入されてもよい。この場合、気体が充填されている気体充填タンク(図示せず)を空気導入ユニット98の空気ポンプ104に接続する構成とすればよい。
【0101】
上記の温水装置2,202,302,402では、湯はり運転において、水量センサ28で検出される積算水量に基づいて、浴槽130に設定水量の水を溜めている。これとは異なり、温水装置2,202,302,402は、例えば浴槽130の水位を検出可能な水位センサを設けておいて、湯はり運転において、水位センサにより検出される浴槽130の水位に基づいて、浴槽130に設定水位の水を溜める構成としてもよい。
【0102】
上記の温水装置2,202,302,402では、熱源ユニット10がカラン170に接続され、空気加圧溶解ユニット50が浴槽130に接続されている。これとは異なり、熱源ユニット10が他の温熱利用箇所に接続されていてもよいし、空気加圧溶解ユニット50が他の液槽に接続されていてもよい。
【0103】
以上のように、一またはそれ以上の実施形態において、温水装置2,202,302,402(微細気泡発生装置の例)は、水(液体の例)に空気(気体の例)を加圧溶解するタンク52と、タンク52に水を供給するタンク復路74(タンク供給路の例)と、タンク復路74に設けられた第1加圧ポンプ88、第2加圧ポンプ90(加圧ポンプの例)と、タンク52から浴槽130(液槽の例)に空気が加圧溶解された水を排出するタンク往路64、第1浴槽水路62、浴槽アダプタ132(タンク排出路の例)と、浴槽アダプタ132に設けられており、空気が加圧溶解された水を減圧して微細気泡を発生させる微細気泡発生ノズル142と、タンク52から水を排出するとともに、タンク52に空気を供給する気液置換路92と、気液置換路92に設けられた第1開閉弁94と、気液置換路92において、第1開閉弁94よりもタンク52から離れた位置に設けられた第2開閉弁96と、制御装置150を備えている。制御装置150は、第1加圧ポンプ88、第2加圧ポンプ90を駆動してタンク復路74からタンク52へ水を加圧して供給するとともに、タンク52からタンク往路64、第1浴槽水路62、浴槽アダプタ132を介して浴槽130へ空気が加圧溶解された水を供給する、微細気泡発生運転を実行可能である。制御装置150は、微細気泡発生運転の実行中に、第1空気導入動作(第1気体導入動作の例)と第2空気導入動作(第2気体導入動作の例)を交互に実行する空気導入運転(気体導入運転の例)を実行可能である。制御装置150は、第1空気導入動作において、第1開閉弁94を閉じ、第2開閉弁96を開いた状態で、気液置換路92から水を排出して気液置換路92に空気を導入するように構成されている。制御装置150は、第2空気導入動作において、第1開閉弁94を開き、第2開閉弁96を閉じた状態で、タンク52から気液置換路92に水を排出して気液置換路92からタンク52に空気を導入するように構成されている。
【0104】
上記の温水装置2,202,302,402では、微細気泡発生運転の実行中に、空気導入運転を実行して、第1空気導入動作と第2空気導入動作を交互に実行することで、タンク52に空気を供給することができる。このため、タンク52に空気を供給するために微細気泡発生運転を中断する必要がなく、微細気泡発生運転を継続して実行することができる。このような構成とすることによって、浴槽130の水に微細気泡を安定して発生させ続けることができる。
【0105】
一またはそれ以上の実施形態において、温水装置2,202は、タンク52の水位(液位の例)が上限水位(第1液位の例)以上であるか否かを検出する高水位電極52a(第1液位センサの例)をさらに備えている。気液置換路92がタンク52に接続している箇所の水位は、上限水位よりも低い。制御装置150は、微細気泡発生運転を実行しており、かつ空気導入運転を実行していない場合に、タンク52の水位が上限水位未満から上限水位以上となると、空気導入運転を開始するように構成されている。
【0106】
微細気泡発生運転を実行しており、空気導入運転を実行していない場合には、タンク52内の空気量が減少していくので、タンク52の水位は上昇していく。また、微細気泡発生運転を実行しており、空気導入運転を実行している場合には、タンク52内の空気量が増加していくので、タンク52の水位は下降していく。上記の構成によれば、微細気泡発生運転の実行中に、タンク52の水位が上限水位を超えて過剰に上昇していくことを抑制することができる。
【0107】
一またはそれ以上の実施形態において、温水装置202の制御装置150は、微細気泡発生運転を実行しており、かつ空気導入運転を実行している場合に、タンク52の水位が上限水位以上から上限水位未満となって、タンク52の水位が上限水位未満の状態が第1所定時間継続すると、空気導入運転を停止するように構成されている。
【0108】
上記の構成によれば、微細気泡発生運転の実行中に、タンク52の水位が過剰に下降していくことを抑制することができる。
【0109】
一またはそれ以上の実施形態において、温水装置2,302は、タンク52の水位(液位の例)が下限水位(第2液位の例)以上であるか否かを検出する低水位電極52b(第2液位センサの例)をさらに備えている。気液置換路92がタンク52に接続している箇所の水位は、下限水位よりも低い。制御装置150は、微細気泡発生運転を実行しており、かつ空気導入運転を実行している場合に、タンク52の水位が下限水位以上から下限水位未満となると、空気導入運転を停止するように構成されている。
【0110】
上記の構成によれば、微細気泡発生運転の実行中に、タンク52の水位が下限水位を下回って過剰に下降していくことを抑制することができる。
【0111】
一またはそれ以上の実施形態において、温水装置302の制御装置150は、微細気泡発生運転を実行しており、かつ空気導入運転を実行してない場合に、タンク52の水位が下限水位未満から下限水位以上となって、タンク52の水位が下限水位以上の状態が第2所定時間継続すると、空気導入運転を開始するように構成されている。
【0112】
上記の構成によれば、微細気泡発生運転の実行中に、タンク52の水位が過剰に上昇していくことを抑制することができる。
【0113】
一またはそれ以上の実施形態において、温水装置2は、タンク52の水位(液位の例)が上限水位(第1液位の例)以上であるか否かを検出する高水位電極52a(第1液位センサの例)と、タンク52の水位が上限水位よりも低い下限水位(第2液位の例)以上であるか否かを検出する低水位電極52b(第2液位センサの例)をさらに備えている。気液置換路92がタンク52に接続している箇所の水位は、下限水位よりも低い。制御装置150は、微細気泡発生運転を実行しており、かつ空気導入運転を実行していない場合に、タンク52の水位が上限水位未満から上限水位以上となると、空気導入運転を開始するように構成されている。制御装置150は、微細気泡発生運転を実行しており、かつ空気導入運転を実行している場合に、タンク52の水位が下限水位以上から下限水位未満となると、空気導入運転を停止するように構成されている。
【0114】
上記の構成によれば、微細気泡発生運転の実行中に、タンク52の水位が上限水位を超えて過剰に上昇していくことと、タンク52の水位が下限水位を下回って過剰に下降していくことの両方を抑制することができる。また、上記の構成によれば、空気導入運転の開始から停止までの間にタンク52内に供給される空気量を正確に管理することができる。
【0115】
一またはそれ以上の実施形態において、温水装置2,202,302,402は、気液置換路92において、第1開閉弁94と第2開閉弁96の間に配置されており、気液置換路92に空気を導入するように構成された空気導入ユニット98(気体導入ユニットの例)をさらに備えている。
【0116】
上記の構成によれば、空気導入運転を実行している時に、より安定的に、気液置換路92から水を排出して気液置換路92に空気を導入することができる。
【0117】
以上、各実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0118】
2 :温水装置
10 :熱源ユニット
12 :第1熱源機
14 :第2熱源機
16 :給水路
18 :出湯路
18a :出湯温度サーミスタ
20 :バイパス路
22 :バイパスサーボ
24 :注湯路
26 :湯はり弁
28 :水量センサ
30 :循環往路
30a :循環往路サーミスタ
32 :循環復路
32a :循環復路サーミスタ
34 :浴槽循環ポンプ
36 :水流スイッチ
50 :空気加圧溶解ユニット
52 :タンク
52a :高水位電極
52b :低水位電極
52c :アース電極
52d :中間水位電極
60 :熱源復路
62 :第1浴槽水路
64 :タンク往路
66 :連通路
68 :熱源往路
70 :第2浴槽水路
74 :タンク復路
74a :流入口
80 :第1三方弁
82 :第2三方弁
84 :逆止弁
86 :タンク給水弁
88 :第1加圧ポンプ
90 :第2加圧ポンプ
92 :気液置換路
92a :流出口
94 :第1開閉弁
96 :第2開閉弁
98 :空気導入ユニット
100 :空気導入路
102 :逆止弁
104 :空気ポンプ
130 :浴槽
130a :壁部
132 :浴槽アダプタ
132a :前面
132b :下面
134a :第1吐出口
134b :第1吸込口
134c :第2吸込口
134d :第2吐出口
136 :第1水路
136a :第1吐出路
136b :第1吸込路
138 :第2水路
138a :第2吐出路
138b :第2吸込路
140a :逆止部
140b :逆止部
140c :逆止部
140d :逆止部
142 :微細気泡発生ノズル
150 :制御装置
152 :メモリ
154 :リモコン
160 :給水源
170 :カラン
180 :排水溝
202 :温水装置
302 :温水装置
402 :温水装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15