(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167987
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】カッターユニットおよび切断装置
(51)【国際特許分類】
B26D 1/04 20060101AFI20241128BHJP
B26D 7/20 20060101ALI20241128BHJP
B26D 5/10 20060101ALI20241128BHJP
B26D 7/22 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
B26D1/04 Z
B26D7/20
B26D5/10
B26D7/22 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084351
(22)【出願日】2023-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】000151461
【氏名又は名称】株式会社東京自働機械製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002664
【氏名又は名称】弁理士法人相原国際知財事務所
(72)【発明者】
【氏名】清水 晴樹
【テーマコード(参考)】
3C021
3C027
【Fターム(参考)】
3C021GA01
3C021HA07
3C027GG01
3C027GG07
(57)【要約】
【課題】被切断物の切断面の荒れを抑制すると共に、切断作業をスムーズに行いカットミスを抑制することが可能なカッターユニットおよび切断装置を提供する。
【解決手段】カッターユニット30は、包材W(被切断物)を切断するための切断刃421が形成された刃本体40と、刃本体40を保持する保持部材100とを備え、保持部材100は、包材Wを切断する切断方向X側に切断刃421の一部を露出させながら、厚み方向Yの両側から刃本体40を挟み込む躯体50(躯体部)と、切断方向Xの上流側から下流側に向かうにつれて上側に延び、切断刃421の躯体50から切断方向X側に露出する部分と交差する傾斜面504が形成されたガイド部503を含む。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被切断物を切断するための切断刃が形成された刃本体と、
前記刃本体を保持する保持部材と
を備え、
前記保持部材は、
前記被切断物を切断する切断方向側に前記切断刃の一部を露出させながら、前記刃本体の厚み方向の両側から前記刃本体を挟み込む躯体部と、
前記厚み方向で前記刃本体の両側に設けられ、前記切断方向の上流側から下流側に向かうにつれて上側に延び、前記切断刃の前記躯体部から前記切断方向側に露出する部分と交差する傾斜面が形成されたガイド部と
を含むカッターユニット。
【請求項2】
前記刃本体は、前記切断方向の両側に前記切断刃が形成されており、
前記ガイド部の前記傾斜面は、前記躯体部に前記切断方向の両側に延びるように形成されている請求項1に記載のカッターユニット。
【請求項3】
前記躯体部は、
前記刃本体の上部を収納する収納部と、
前記収納部から下方に延出され、前記切断方向側に前記切断刃の一部を露出させる脚部と、
前記脚部から延出された前記ガイド部と
を含む請求項1に記載のカッターユニット。
【請求項4】
前記保持部材は、前記厚み方向で前記躯体部の両外側に設けられたハウジング部をさらに含み、
前記ハウジング部は、
前記厚み方向で前記収納部を覆う把持部と、
前記把持部から前記脚部に沿って前記脚部よりも短く延出され、前記脚部と共に前記刃本体に取り付けられる取り付け部と、
前記切断方向において前記取り付け部の両側で1つずつ、前記把持部から下方に延出され、上下方向において前記傾斜面との間で前記被切断物を挟む押さえ部と、
前記取り付け部と前記押さえ部との間で上下方向に沿って延びる逃げ溝と
を含む請求項3に記載のカッターユニット。
【請求項5】
前記躯体部に取り付けられ、前記刃本体の前記切断刃と当接する切り欠きを有し、前記刃本体の上下方向の位置を規定する第1位置決め部材と、
前記躯体部に取り付けられ、前記刃本体の前記切断方向側の縁部と当接して、前記刃本体の前記切断方向の位置を規定する第2位置決め部材と
をさらに備える請求項1に記載のカッターユニット。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のカッターユニットと、
前記被切断物が載置される載置面と、前記載置面を前記切断方向に沿って延び、前記カッターユニットを案内する溝部とを含むテーブルとを備え、
前記カッターユニットは、前記切断刃と前記傾斜面とが交差する部分が前記載置面上で前記切断方向側に露出するように、前記刃本体および前記躯体部が前記溝部に挿入される切断装置。
【請求項7】
前記躯体部には、前記載置面とは反対側に位置する部分に、前記溝部よりも肉厚の離脱防止部材が取り付けられる請求項6に記載の切断装置。
【請求項8】
前記躯体部は、前記厚み方向で前記切断刃の両側に1つずつ設けられ、
前記離脱防止部材は、前記躯体部の一方に取り付けられる
請求項7に記載の切断装置。
【請求項9】
前記カッターユニットを前記溝部の端部で吸着する磁石をさらに備える請求項6に記載の切断装置。
【請求項10】
前記溝部の端部に位置する前記カッターユニットを検出する近接センサをさらに備える請求項6に記載の切断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カッターユニットおよび切断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば包材といった被切断物を切断するための技術が知られている。例えば、特許文献1には、刃ハウジングが一対のレールに沿って摺動するフィルムカッター装置が記載されている。このフィルムカッター装置は、ハウジングがそり形状のランナーと調節可能な隙間とを有するように構成されている。それにより、ランナーとフィルムとの間に隙間を形成することで、フィルムが束になったり折り重なったりしても切断可能とし、また、そり形状に形成されたランナーにより使用者が刃本体に触れることを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の装置は、被切断物を刃本体で切断する際のシワの発生や、切断後の被切断物の端部がカッターユニットを構成する部材に衝突することを抑制するものではない。そのため、切断面が荒れたり切断作業をスムーズに行えずカットミスしたりする恐れがある。
【0005】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、被切断物の切断面の荒れを抑制すると共に、切断作業をスムーズに行いカットミスを抑制することが可能なカッターユニットおよび切断装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明のカッターユニットは、被切断物を切断するための切断刃が形成された刃本体と、前記刃本体を保持する保持部材とを備え、前記保持部材は、前記被切断物を切断する切断方向側に前記切断刃の一部を露出させながら、前記刃本体の厚み方向の両側から前記刃本体を挟み込む躯体部と、前記厚み方向で前記刃本体の両側に設けられ、前記切断方向の上流側から下流側に向かうにつれて上側に延び、前記切断刃の前記躯体部から前記切断方向側に露出する部分と交差する傾斜面が形成されたガイド部とを含む。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の切断装置は、上記カッターユニットと、前記被切断物が載置される載置面と、前記載置面を前記切断方向に沿って延び、前記カッターユニットを案内する溝部とを含むテーブルとを備え、前記カッターユニットは、少なくとも前記切断刃と前記傾斜面とが交差する部分が前記載置面上で前記切断方向側に露出するように、前記刃本体および前記躯体部が前記溝部に挿入される。
【発明の効果】
【0008】
本発明のカッターユニットおよび切断装置によれば、被切断物の切断面の荒れを抑制すると共に、切断作業をスムーズに行いカットミスを抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態のカッターユニットおよび切断装置を備えた製袋充填包装機の概略構成図である。
【
図3】搬送テーブルの一部を省略して示す拡大斜視図である。
【
図4】搬送テーブルの一部を省略して示す正面図である。
【
図5】
図4のカッターユニット近傍を示す拡大図である。
【
図8】カッターユニットを
図7とは反対側から視た斜視図である。
【
図9】カッターユニットの一部を切り欠いて示す斜視図である。
【
図10】カッターユニットの一部の構成要素を省略して示す正面図である。
【
図11】カッターユニットの一部の構成要素を分解した分解斜視図である。
【
図12】カッターユニットにより包材を切断する様子の一例を示す正面図である。
【
図13】カッターユニットにより包材を切断する様子の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。
図1は、実施形態のカッターユニットおよび切断装置を備えた製袋充填包装機の概略構成図である。製袋充填包装機1は、ヒートシール可能なフィルムなどで構成された包材W(被切断物)を袋状に形成すると共に、形成した袋内に粉粒体やスナック菓子といった充填物を充填する縦型製袋充填包装機である。具体的には、製袋充填包装機1は、図示しない繰り出し装置によって、リール軸2に装填された包材ロールWrから包材Wを搬送テーブル20(テーブル)の搬送面20a(載置面)に沿って搬送し、複数の経路ローラ3を介して下流側へと繰り出す。そして、下流側に配置された図示しない各種装置によって、包材Wを筒状に成形しつつ、その内側に充填物を供給する。さらに、筒状に形成された包材Wの両側縁をヒートシールすると共に、所定位置で袋となる部分の上下端をヒートシールして切断する。それにより、製袋充填包装機1は、内部に充填物が供給された袋を形成する。リール軸2、搬送テーブル20、複数の経路ローラ3および図示しない各種装置は、本体フレーム5により支持されている。
【0011】
(切断装置)
切断装置10は、包材ロールWrを交換するとき、これまで使用していた包材ロールWrの包材W1(
図2の破線)と、次回の包材ロールWrの包材W2(
図2の二点鎖線)とを接続するために、包材W1を切断する切断作業に用いられる。なお、
図2においては、包材W1、W2の双方を示すためにそれぞれの終端部と先端部とを記載しており、実際に包材W1を切断するときに包材W1、W2が図示した位置に配置される必要はない。切断装置10は、上記搬送テーブル20と、実施形態のカッターユニット30とを含む。
【0012】
(搬送テーブル)
まず、搬送テーブル20について
図2から
図5を参照しながら説明する。
図2は、搬送テーブル20を示す斜視図である。
図3は、搬送テーブル20の一部を省略して示す拡大斜視図である。
図4は、搬送テーブル20の一部を省略して示す正面図である。
図5は、
図4のカッターユニット30近傍を示す拡大図である。なお、
図3では、後述する第1平板部221の上面を破線で記載している。搬送テーブル20は、図示するように、一対の取り付け部21と、テーブル部22と、包材固定部23とを備えている。
【0013】
一対の取り付け部21は、
図2に示すように、包材Wの搬送方向と直交する水平方向(後述する切断方向X)で互いに間隔を空けて本体フレーム5に取り付けられた板状部材である。一対の取り付け部21の先端部には、包材Wを案内する経路ローラ20rが取り付けられている。また、一対の取り付け部21には、
図3に示すように、磁石27と、近接センサ28とが取り付けられている。磁石27は、カッターユニット30を溝部25の両側の端部25a(
図2)で吸着して保持する。近接センサ28は、磁石27により保持されたカッターユニット30を検出するためのセンサであり、検出結果を図示しない制御装置に出力する。図示しない制御装置は、近接センサ28の検出結果に応じて、製袋充填包装機1の運転中にカッターユニット30が磁石27に保持されていないと認識したとき、異常が発生したとして製袋充填包装機1の運転を停止させる。なお、制御装置は、例えば図示しないモニタやインジケータ、スピーカーといった警報装置によって上記異常の発生を報知する。それにより、作業者が製袋充填包装機1の運転中にカッターユニット30が磁石27により保持されていないことを把握することができる。
【0014】
テーブル部22は、
図2、
図3に示すように、搬送面20a(
図1)の一部を形成する第1平板部221と、第2平板部222と、第3平板部223と、台座部224とを含む。第1平板部221、第2平板部222、第3平板部223および台座部224は、面一に配置されている。
【0015】
第1平板部221および第2平板部222は、経路ローラ20rより下流側で一対の取り付け部21に架け渡される。第1平板部221および第2平板部222には、複数の吸着用の孔部22aが形成されており、図示しない吸着装置により搬送面20a上の包材Wを吸着して保持することができる。また、第1平板部221と第2平板部222とは、包材Wの搬送方向で互いに所定間隔を空けて配置されており、第1平板部221と第2平板部222との間には、カッターユニット30を移動自在に保持する溝部25が形成される。第3平板部223および台座部224は、第1平板部221および第2平板部222よりも下流側に設けられる。台座部224は、第3平板部223を介して一対の取り付け部21に架け渡される。
【0016】
包材固定部23は、台座部224の上方に配置され、一対の取り付け部21に架け渡される。包材固定部23は、挟持面部231と、テープ仮置き部232とを含む。包材固定部23は、挟持面部231を台座部224に当接させた状態と、台座部224から離間させた状態とを切り替え可能となるように、後述する切断方向Xに沿った軸周りに回転自在とされている。それにより、挟持面部231は、台座部224との間で包材Wを移動不能に挟持可能に構成される。テープ仮置き部232は、上記包材W1と上記包材W2とを接続するための粘着テープT(
図4の破線)を貼り付けて仮置きするための部分である。テープ仮置き部232は、挟持面部231から略直角に延出される。テープ仮置き部232には、複数の孔部23aが形成されており、作業者が複数の孔部23aのいずれかを介してテープ仮置き部232に貼り付けられた粘着テープTを容易に剥がすことができる。
【0017】
作業者は、包材ロールWrを交換するとき、包材Wの繰り出しを一旦停止させ、包材Wを搬送面20a上に載置する。そして、作業者は、上記図示しない吸着装置により搬送面20a上の包材Wを吸着させると共に、包材固定部23の挟持面部231と台座部224とにより上記包材W1を挟持して固定する。さらに、作業者は、カッターユニット30を磁石27から手動で引き離し、溝部25に沿って移動させて包材W1を切断する。カッターユニット30は、溝部25内で双方向に移動して包材W1を切断可能とされている。その後、作業者は、新たな包材ロールWrをリール軸2に装填し、包材W2の先端部と包材W1の終端部とを搬送面20a上で重ね合わせる。このとき、各包材W1、W2に表示された図示しない目印(レジマーク)に基づいて包材W1、W2を位置決めすることができる。作業者は、重ね合わせた包材W1、W2を粘着テープTで接続する。これにより、新たな包材W2を繰り出して袋の製造を継続することができる。
【0018】
(カッターユニット)
次に、カッターユニット30の構成について
図6から
図14を参照して説明する。
図6は、カッターユニット30を示す分解斜視図である。
図7は、カッターユニット30を示す斜視図であり、
図8は、カッターユニット30を
図7とは反対側から視た斜視図である。
図9は、カッターユニット30の一部を切り欠いて示す斜視図である。
図10は、カッターユニット30の一部の構成要素を省略して示す正面図である。
図11は、カッターユニット30の一部の構成要素を分解した分解斜視図である。
図12は、カッターユニット30により包材Wを切断する様子の一例を示す正面図である。
図13は、カッターユニット30により包材Wを切断する様子の一例を示す斜視図である。
図14は、切断後の包材Wの一例を示す説明図である。
【0019】
カッターユニット30は、
図6に示すように、刃本体40と、2つの躯体50(躯体部)と、2つのハウジング60(ハウジング部)と、第1位置決め部材70と、離脱防止部材80とを備えている。2つの躯体50、2つのハウジング60、第1位置決め部材70および離脱防止部材80は、刃本体40を保持する保持部材100(
図7、8参照)を構成する。以下の説明では、組み付け状態のカッターユニット30を基準として各構成要素の方向を規定する。具体的には、カッターユニット30の使用時において包材Wを切断する方向を「切断方向X」、切断方向Xと直交するカッターユニット30の厚み方向(つまり刃本体40の厚み方向)を「厚み方向Y」、切断方向Xおよび厚み方向Yと直交する方向を「上下方向Z」と称する。なお、
図1および
図2に示すように、カッターユニット30を切断装置10に組み付けたとき、ここでの上下方向Zと鉛直方向とが完全に一致する必要はなく、上下方向Zの上側が下側に対して相対的に鉛直方向の上側に位置すればよい。
【0020】
(刃本体)
刃本体40は、
図6、
図10および
図11に示すように、平板状に形成され、上下方向Zにおける両端部に切断刃42が形成されている。それにより、刃本体40の配置向きを変更することで、使用される切断刃42を容易に切り替えることができる。以下、現在使用される切断刃42を適宜「切断刃421」と称し、現在使用されない切断刃42を適宜「切断刃422」と称する。刃本体40は、切断方向Xの両側に各切断刃42が形成されている。各切断刃42は、その先端42a(
図10)から上下方向Zに向かうにつれて切断方向Xの両側に延びる。また、刃本体40には、上下方向Zで互いに間隔を空けて、締結具90aが挿通される挿通孔40aと、締結具90bが挿通される挿通孔40bとが形成されている。なお、締結具90a、90bおよび後述する締結具90c、90d、90eは、頭部および雄ねじ部を含むねじであるが、例えばリベットなど他の締結具であってもよい。
【0021】
(躯体)
2つの躯体50は、
図6に示すように、厚み方向Yにおいて刃本体40の両側に1つずつ設けられた板状部材であり、刃本体40に対して厚み方向Yの一方側に設けられた第1躯体51と、他方側に設けられた第2躯体52とを含む。各躯体50は、刃本体40に厚み方向Yで向かい合う面同士が面合わせ(以下、同様の方向での面合わせを単に「面合わせ」と称する)される。刃本体40および各躯体50は、溝部25に挿入される部分を含んでおり、面合わせされた状態で溝部25よりも薄く形成される。
【0022】
各躯体50は、収納部501と、脚部502と、ガイド部503とを有している。収納部501は、
図9から
図11に示すように、略矩形状に形成され、使用されない切断刃422が露出しないように刃本体40の上部を覆う。収納部501には、締結具90aが挿通される挿通孔50a(
図6)が形成されている。また、収納部501には、切断方向Xにおいて挿通孔50aを挟んで両側に、締結具90cが挿通される挿通孔50c(
図6)が形成されている。第1躯体51の挿通孔50cは、締結具90cの頭部を挿通可能な大きさに形成され、第2躯体52の挿通孔50cは、締結具90cの雄ねじ部を挿通可能な大きさに形成されている。
【0023】
脚部502は、切断方向Xにおける収納部501の中央部から上下方向Zに沿って下方に延出される。脚部502は、
図9に示すように、収納部501よりも切断方向Xの長さが短く形成されており、切断刃421の一部を切断方向X側に露出させる。また、脚部502には、締結具90bが挿通される挿通孔50b(
図6)が形成されている。
【0024】
ガイド部503は、
図9に示すように、脚部502の先端から延出されている。ガイド部503は、その上面が切断方向Xの両側に延びる傾斜面504とされている。傾斜面504は、
図12に示すように、カッターユニット30の使用時において、切断方向Xの上流側(ここでは図中右側)から下流側(ここでは図中左側)に向かうにつれて、上下方向Zに沿って上側に延びる。傾斜面504は、切断刃421の切断方向X側に露出する部分と、切断方向Xおよび上下方向Zにおいて交差するように設けられる。本実施形態において、切断刃421と傾斜面504とは、鋭角をなして交差するが、直角または鈍角をなして交差してもよい。
【0025】
また、第2躯体52には、
図6、
図11に示すように、上記構成に加えて拡張部505が設けられている。拡張部505は、ガイド部503から略矩形状に延出される。拡張部505は、第1位置決め部材70および離脱防止部材80を取り付けるために設けられる部分であり、
図12に示すように、カッターユニット30の切断装置10への取り付け状態において、搬送面20aとは反対側に位置する。拡張部505には、切断方向Xで互いに間隔を空けて、締結具90dを挿通する2つの挿通孔50d(
図6)が形成されている。
【0026】
(ハウジング)
ハウジング60は、
図6に示すように、各躯体50よりも肉厚の板状部材であり、厚み方向Yで各躯体50の外側(刃本体40とは反対側)に1つずつ設けられる。ハウジング60は、第1躯体51に面合わせされる第1ハウジング61と、第2躯体52に面合わせされる第2ハウジング62とを含む。各ハウジング60は、
図6から
図9に示すように、把持部601と、取り付け部602と、押さえ部603とを有している。
【0027】
把持部601は、各躯体50の収納部501と面合わせされる部分であり、厚み方向Yの外側に延在して収納部501を覆う。把持部601は、作業者がカッターユニット30を使用する際に、主として把持する部分となる。第1ハウジング61の把持部601には、
図6に示すように、締結具90aが挿通される挿通孔61aが形成されている。なお、第1ハウジング61の把持部601には、収納部501と面合わせ可能となるように、締結具90cの頭部との干渉を避ける図示しない切り欠きが形成されている。一方、第2ハウジング62の把持部601には、締結具90aが締結される締結孔62aが形成されている。さらに、第2ハウジング62の把持部601には、切断方向Xで締結孔62aを挟んで両側に、締結具90cが締結される締結孔62cが形成されている。
【0028】
取り付け部602は、切断方向Xにおける把持部601の中央部から上下方向Zに沿って、すなわち、脚部502に沿って下方に延出される。取り付け部602は、各躯体50の脚部502と面合わせされ、脚部502と共に刃本体40に取り付けられる部分である。取り付け部602は、
図7から
図9、
図12に示すように、脚部502よりも上下方向Zにおいて短く形成されており、取り付け部602の先端と搬送面20aとの間には隙間が形成される。また、
図6に示すように、第1ハウジング61の取り付け部602には、締結具90bが挿通される挿通孔61bが形成されている。一方、第2ハウジング62の取り付け部602には、締結具90bが締結される締結孔62bが形成されている。
【0029】
押さえ部603は、
図7から
図9、
図12に示すように、切断方向Xにおいて取り付け部602の両側で1つずつ、把持部601から上下方向Zに沿って延出される。押さえ部603は、上下方向Zにおいて取り付け部602よりも長く形成されている。また、押さえ部603は、切断方向Xにおいて、刃本体40と傾斜面504とが交差する部分よりも外側に形成されると共に、上下方向Zにおいて傾斜面504と交差しない長さに形成される。押さえ部603の先端面は、
図12に示すように、包材Wを切断する際に搬送面20aまたはガイド部503との間で包材Wを挟み、包材Wの厚み方向Yや上下方向Zのずれを抑制する押さえ面となる。各押さえ部603は、切断方向Xにおいて刃本体40をすべて覆うように設けられる。ただし、第1ハウジング61と第2ハウジング62との間には、刃本体40および躯体50分の隙間が形成されるため、当該隙間内で切断刃421の躯体50から露出する部分(ガイド部503と交差する部分近傍)が切断方向X側に露出する。
【0030】
また、取り付け部602と各押さえ部603との間には、
図7、
図8、
図12、
図13に示すように、上下方向Zに沿って延びる逃げ溝604が形成される。逃げ溝604は、カッターユニット30で切断された包材Wの端部Wa(
図13)との干渉をできるだけ避けるように設けられる部分であり、取り付け部602と搬送面20aとの隙間とつながっている。
【0031】
(第1位置決め部材)
第1位置決め部材70は、
図6、
図10および
図11に示すように、第2躯体52の拡張部505に面合わせされる板状部材である。第1位置決め部材70の刃本体40側の縁部には、切断刃42の形状に沿った切り欠き72が形成されている。また、第1位置決め部材70には、切断方向Xで互いに間隔を空けて、締結具90dを挿通する2つの挿通孔70d(
図6)が形成されている。第1位置決め部材70は、締結具90dによって第2躯体52および離脱防止部材80と一体に締結される。そして、刃本体40は、
図10に示すように、使用される切断刃421が第1位置決め部材70の切り欠き72に当接するように配置される。これにより、刃本体40が上下方向Zにおいて位置決めされる。
【0032】
(第2位置決め部材)
また、カッターユニット30は、第2位置決め部材としての2つの締結具90cを備えている。2つの締結具90cは、
図6に示すように、各躯体50の挿通孔50cに挿通され、第2ハウジング62の締結孔62cに締結される。その結果、
図10、
図11に示すように、2つの締結具90cの頭部が刃本体40の切断方向X側の縁部(上下方向Zに沿って延びる縁部)401と当接する。これにより、刃本体40が切断方向Xにおいて位置決めされる。なお、例えば締結具90a、90bのように、2つの締結具90cを第1ハウジング61の外側から挿入し、その雄ねじ部で刃本体40の縁部401と当接させることで、刃本体40の位置決めを行ってもよい。
【0033】
(離脱防止部材)
離脱防止部材80は、
図6および
図11に示すように、第1位置決め部材70を介して拡張部505に厚み方向Yの一方側から面合わせされる第1離脱防止部材81と、拡張部505に厚み方向Yの他方側から面合わせされる第2離脱防止部材82とを含む。離脱防止部材80は、
図3に示すように、搬送テーブル20の溝部25からカッターユニット30が外れることを防止するための部材であり、溝部25よりも肉厚の板状部材として形成される。
【0034】
第1離脱防止部材81は、
図11に示すように、第1位置決め部材70により位置決めされる刃本体40の切断刃421の先端42a(
図10)近傍を覆いつつ、第1躯体51のガイド部503とは干渉しない位置に設けられる。また、第1離脱防止部材81には、
図6に示すように、締結具90dが挿通される挿通孔81dが形成されている。一方、第2離脱防止部材82には、締結具90dが締結される締結孔82dが形成されている。さらに、第2離脱防止部材82の切断方向X側の側面には、締結具90eが締結される締結孔82eが形成されている。締結具90eは、上述した磁石27に吸着される部分であり、金属材料により形成される。なお、磁石27に吸着される部分は、金属材料で形成されたてカッターユニット30に設けられるものであれば、締結具90eに限らない。
【0035】
(カッターユニットの組み付け)
カッターユニット30の各構成要素は、
図6に示すように、対応する各挿通孔と各締結孔とが厚み方向Yで一直線上に並ぶように面合わせされ、各締結具で締結されて組み付けられる。具体的には、
図11に示すように、第2躯体52と第2ハウジング62とが面合わせされ、挿通孔50c(
図6)に締結具90cが挿通されて締結孔62c(
図6)に締結される。また、第2躯体52の拡張部505に第1位置決め部材70および離脱防止部材80が面合わせされ、挿通孔50d、70d、81d(
図6)に締結具90dが挿通されて締結孔82d(
図6)に締結される。また、刃本体40は、上述したように、切断刃421が第1位置決め部材70の切り欠き72(
図10)に当接すると共に、切断方向X側の縁部401が締結具90cの頭部に当接するように配置される。
【0036】
さらに、刃本体40と第1躯体51と第1ハウジング61とが面合わせされる。このとき、締結具90cの頭部は、第1躯体51の挿通孔50cおよび第1ハウジング61の図示しない切り欠きに挿通される。そして、挿通孔40a、50a、61aに締結具90aが挿通されて締結孔62a(
図6)に締結されると共に、挿通孔40b、50b、61bに締結具90bが挿通されて締結孔62b(
図6)に締結される。これにより、カッターユニット30の各構成要素が一体に組み付けられる。なお、以上のカッターユニット30の組み付けは、適宜順番を変更して行われてもよい。
【0037】
(カッターユニットの配置)
カッターユニット30は、
図3に示すように、ハウジング60が第1平板部221および第2平板部222より上側に位置し、離脱防止部材80が第1平板部221および第2平板部222の下側に位置するように配置される。また、刃本体40および各躯体50は、
図12に示すように、切断刃421と傾斜面とが交差する部分が搬送面20a上で切断方向X側に露出するように、溝部25に切断方向Xに沿って移動自在に挿入される。これにより、カッターユニット30は、溝部25内を切断方向Xに沿って移動し、搬送面20a上の包材Wを切断刃421で切断することが可能となる。また、
図4、
図5に示すように、カッターユニット30が溝部25の切断方向Xにおける端部25aのいずれかに位置するときには、第2離脱防止部材82に締結された締結具90eが磁石27に吸着され、カッターユニット30が移動しないように保持される。
【0038】
(切断作業)
作業者は、以上のように組み付け、配置されたカッターユニット30で包材Wを切断するとき、
図12および
図13に示すように、包材W(太い実線)を挟んでハウジング60の押さえ部603を搬送面20a上に押し付けながら、カッターユニット30を溝部25に沿って切断方向Xに移動させる。押さえ部603は、切断方向Xにおいて取り付け部602の両側で1つずつ形成されており、カッターユニット30を搬送面20a上で安定的に移動させることができる。なお、離脱防止部材80を搬送テーブル20の下面(搬送面20aとは反対側の面)に押し付けながら、カッターユニット30を溝部25に沿って移動させてもよい。
【0039】
そして、包材Wは、ハウジング60の押さえ部603とガイド部503の傾斜面504と間に包材Wが挟まれてずれが抑制されつつ、傾斜面504に沿ってすくい上げられて切断される。これにより、
図14の実線矢印に示すように、包材Wには、切断面Wb同士が互いに広がろうとする力が作用する。その結果、包材Wが滑らかに切断される。さらに、切断後の端部Waが互いに広がることで、
図13に示すように、端部Waが躯体50やハウジング60と衝突することが抑制される。
図13では、切断後の端部Waがハウジング60の取り付け部602と搬送面20aとの隙間を通過し、さらに、取り付け部602と押さえ部603との間に設けられた切断方向Xにおける下流側の逃げ溝604を通過する例を示している。
【0040】
(刃本体の交換作業、配置向き変更作業)
刃本体40の交換作業や配置向きの変更作業について説明する。
図11に示すように、カッターユニット30は、締結具90a、90bを取り外すことで、第1躯体51および第1ハウジング61のみを分解することができる。また、
図3に示すように、第1躯体51のガイド部503は、その一部のみが溝部25内に挿通され、第1ハウジング61は、溝部25の上側に位置する。さらに、離脱防止部材80は、第2躯体52および第2ハウジング62に取り付けられている。そのため、第1躯体51および第1ハウジング61のみを搬送テーブル20から取り外すことは容易である。したがって、
図11に示す分解状態で刃本体40を第1位置決め部材70と反対側に引き抜けば、カッターユニット30から刃本体40を容易に取り外すことができる。これにより、刃本体40を新しいものに交換したり、使用する切断刃42を変更するように刃本体40の配置向きを変更したりする作業を容易に行うことができる。
【0041】
以上説明したように、カッターユニット30は、包材W(被切断物)を切断するための切断刃421が形成された刃本体40と、刃本体40を保持する保持部材100とを備え、保持部材100は、包材Wを切断する切断方向X側に切断刃421の一部を露出させながら、刃本体40の厚み方向Yの両側から刃本体40を挟み込む躯体50(躯体部)と、厚み方向Yで刃本体40の両側に設けられ、切断方向Xの上流側から下流側に向かうにつれて上側に延び、切断刃421の躯体50から切断方向X側に露出する部分と交差する傾斜面504が形成されたガイド部503とを含む。
【0042】
この構成により、ガイド部503の傾斜面504に沿って包材Wをすくい上げながら、切断面Wb同士が互いに広がるように切断することができる。それにより、包材Wを滑らかに切断することができる。また、包材Wの端部Waが躯体50を含むカッターユニット30の構成要素に衝突することを抑制することができる。したがって、実施形態のカッターユニット30および切断装置10によれば、包材Wの切断面Wbの荒れを抑制すると共に、切断作業をスムーズに行いカットミスを抑制することが可能となる。
【0043】
また、ガイド部503は、刃本体40を保持する保持部材100に含まれる。この構成により、ガイド部503を保持部材100とは別に設ける場合に比べて、ガイド部503の支持機構が必要なく、ガイド部503自体も小さく形成することができるため、カッターユニット30のコンパクト化を図ることができる。
【0044】
また、刃本体40は、切断方向Xの両側に切断刃421が形成されており、ガイド部503の傾斜面504は、切断刃421の先端42aに対して切断方向Xの両側に形成されている。この構成により、カッターユニット30の切断方向Xのいずれの方向側でも包材Wを切断することができる。
【0045】
また、躯体50は、刃本体40の上部を収納する収納部501と、収納部501から下方に延出され、切断方向X側に切断刃421の一部を露出させる脚部502と、脚部502から延出されたガイド部503とを含む。この構成により、切断方向X側に切断刃421の一部を露出させると共に上記ガイド部503が形成された躯体50を容易に構成することができる。
【0046】
また、保持部材100は、厚み方向Yで躯体50の両外側に設けられたハウジング60(ハウジング部)をさらに含み、ハウジング60は、厚み方向Yで収納部501を覆う把持部601と、把持部601から脚部502に沿って脚部502よりも短く延出され、脚部502と共に刃本体40に取り付けられる取り付け部602と、切断方向Xにおいて取り付け部602の両側で1つずつ、把持部601から下方に延出され、上下方向Zにおいて傾斜面504との間で包材Wを挟む押さえ部603と、取り付け部602と押さえ部603との間で上下方向Zに沿って延びる逃げ溝604とを含む。
【0047】
この構成により、押さえ部603の押さえ面とガイド部503の傾斜面504と間で包材Wを挟んで包材Wがずれることを抑制しつつ、傾斜面504で包材Wをすくい上げながら切断することができる。また、
図13に示したように、切断後の包材Wの端部Waが、ハウジング60の取り付け部602と搬送面20aとの隙間を通過し、さらに、切断方向Xにおける下流側の逃げ溝604を通過することが可能となる。したがって、押さえ部603を取り付け部602の両側に1つずつ形成したとしても、逃げ溝604を介してハウジング60と包材Wの端部Waとが衝突することをより良好に抑制することができる。
【0048】
また、カッターユニット30は、躯体50に取り付けられ、刃本体40の切断刃421と当接する切り欠き72を有し、刃本体40の上下方向Zの位置を規定する第1位置決め部材70と、躯体50に取り付けられ、刃本体40の切断方向X側の縁部401と当接して、刃本体40の切断方向Xの位置を規定する第2位置決め部材としての締結具90cをさらに備える。この構成により、カッターユニット30に対する刃本体40の位置決めを容易かつ簡易な構成で行うことができる。
【0049】
また、実施形態の切断装置10は、カッターユニット30と、包材Wが載置される搬送面20a(載置面)と、搬送面20aを切断方向Xに沿って延び、カッターユニット30を案内する溝部25とを含む搬送テーブル20(テーブル)とを備え、カッターユニット30は、切断刃421と傾斜面504とが交差する部分が搬送面20a上で切断方向X側に露出するように、刃本体40および躯体50が溝部25に挿入される。
【0050】
この構成により、カッターユニット30を溝部25で案内することができるため、他のガイド機構を設ける必要がない。他のガイド機構を設けた場合、切断装置10が適用される装置において被切断物を取り扱いづらくなる恐れがある。具体的には、カッターユニット30に対して包材Wの搬送方向の下流側に他のガイド機構を設けると、包材Wの通り道が制約され、包材Wを下流側に通しづらくなる恐れがある。切断装置10では、上記他のガイド機構が不要となるため、包材Wの取り扱いを容易とし、また、他のガイド機構が包材Wに対して上方に位置する場合、他のガイド機構の摺動部で発生し得る異物が包材Wに付着することがあり得る。切断装置10では、摺動部としての溝部25が包材Wに対して下側に位置する構成を採用することができるため、包材Wに異物が付着することを抑制することができる。
【0051】
また、躯体50には、搬送面20aとは反対側に位置する部分である拡張部505に、溝部25よりも肉厚の離脱防止部材80が取り付けられる。この構成により、カッターユニット30が予期せず溝部25から外れないようにして、カッターユニット30を安全に取り扱うことができる。
【0052】
また、躯体50は、厚み方向Yで刃本体40の両側に1つずつ設けられ、離脱防止部材80は、躯体50の一方(第2躯体52)に取り付けられる。この構成により、他方の躯体50(第1躯体51)だけをカッターユニット30から分解することができ、刃本体40の交換や配置向きの変更を容易に行うことが可能となる。
【0053】
また、切断装置10は、カッターユニット30を溝部25の端部25aで吸着する磁石27をさらに備える。この構成により、カッターユニット30の非使用時に、予期せず溝部25内で動くことを抑制し、カッターユニット30を安全に取り扱うことができる。
【0054】
また、切断装置10は、溝部25の端部25aに位置するカッターユニット30を検出する近接センサ28をさらに備える。この構成により、製袋充填包装機1の運転中にカッターユニット30が溝部25の端部25aで保持されていない異常が発生していることを検出し、製袋充填包装機1の運転を停止させたり、上記異常を作業者に認識させたりすることが可能となる。
【0055】
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、フィルムなどの包材Wで内部に充填物が充填された袋を製造する製袋充填包装機1に切断装置10およびカッターユニット30を適用するものとしたが、切断装置10およびカッターユニット30は、包材Wに限らず、他の被切断物を対象として、他の装置に適用されてもよい。
【0056】
また、カッターユニット30を搬送テーブル20の溝部25で案内するものとしたが、カッターユニット30を切断方向Xに沿って移動させることができれば、溝部25以外の他のガイド機構を設けてもよい。また、カッターユニット30は、搬送テーブル20といった他の装置に組み付けられることなく、例えば紙といった被切断物を切断するために単体で用いられてもよい。
【0057】
また、本実施形態では、保持部材100をすべて別部材として構成するものとしたが、保持部材100は、適宜、一体の部材とされてもよい。例えば、第1躯体51と第1ハウジング61とを一体の部材とし、第2躯体52と第2ハウジング62とを一体の部材としてもよい。また、第1躯体51と第2躯体52とを一体の部材としてもよい。さらに、第1躯体51、第2躯体52、第1ハウジング61および第2ハウジング62をすべて一体の部材としてもよい。このように、第1躯体51と第2躯体52を一体の部材とした場合、または、第1躯体51、第2躯体52、第1ハウジング61および第2ハウジング62のすべてを一体の部材とした場合、当該部材に、刃本体40を上下方向Zに沿って差し込み可能かつ切断刃421を切断方向X側に露出させる隙間を設けておき、隙間内に差し込まれた刃本体40を厚み方向Yで挟み込むように構成すればよい。
【0058】
また、ガイド部503は、躯体50以外の保持部材100に設けられてもよい。例えば、ガイド部503は、ハウジング60、第1位置決め部材70または各離脱防止部材80に設けられてもよい。また、ガイド部503は、躯体50、ハウジング60、第1位置決め部材70および各離脱防止部材80の部材とは別体に形成され、躯体50およびハウジング60に取り付けられてもよい。このように、刃本体40を保持する保持部材100の一部としてガイド部503を構成すれば、上述したように、ガイド部503の支持機構が必要なく、ガイド部503自体も小さく形成することができるため、カッターユニット30のコンパクト化を図ることができる。
【0059】
また、刃本体40の形状は、実施形態で示した形状に限らない。例えば、刃本体40は、切断方向Xの一方側にのみ切断刃42が形成されるものであってもよい。その場合、ガイド部503の傾斜面504は、切断刃42が形成された側にのみ形成されればよい。また、刃本体40は、上下方向Zにおける一方の端部のみに切断刃421が形成されるものであってもよい。また、切断刃42は、上下方向Zに沿って縁部401から一直線上に延びるものであってもよいし、刃本体40の全周にわたって形成されてもよい。また、刃本体40は、丸刃状に形成されてもよい。
【符号の説明】
【0060】
1 製袋充填包装機
10 切断装置
20 搬送テーブル
20a 搬送面(載置面)
25 溝部
25a 端部
27 磁石
28 近接センサ
30 カッターユニット
40 刃本体
401 縁部
42、421、422 切断刃
50 躯体(躯体部)
501 収納部
502 脚部
503 ガイド部
504 傾斜面
505 拡張部
60 ハウジング(ハウジング部)
601 把持部
602 取り付け部
603 押さえ部
604 逃げ溝
70 第1位置決め部材
80 離脱防止部材
90c 締結具(第2位置決め部材)
100 保持部材
W、W1、W2 包材(被切断物)
X 切断方向
Y 厚み方向
Z 上下方向