IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 京セラドキュメントソリューションズ株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-情報処理システム及び情報処理方法 図1
  • 特開-情報処理システム及び情報処理方法 図2
  • 特開-情報処理システム及び情報処理方法 図3
  • 特開-情報処理システム及び情報処理方法 図4
  • 特開-情報処理システム及び情報処理方法 図5
  • 特開-情報処理システム及び情報処理方法 図6
  • 特開-情報処理システム及び情報処理方法 図7
  • 特開-情報処理システム及び情報処理方法 図8
  • 特開-情報処理システム及び情報処理方法 図9
  • 特開-情報処理システム及び情報処理方法 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167991
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】情報処理システム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20241128BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
H04N1/00 127Z
B41J29/38 401
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084355
(22)【出願日】2023-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(72)【発明者】
【氏名】平部 雅人
(72)【発明者】
【氏名】小西 浩平
(72)【発明者】
【氏名】岡林 良典
(72)【発明者】
【氏名】田代 大悟
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061HJ08
2C061HK11
2C061HN08
2C061HN15
2C061HP00
5C062AA05
5C062AA35
5C062AB02
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB41
5C062AB43
5C062AB44
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC35
5C062AC41
5C062AC42
5C062AC69
5C062AE01
5C062AE16
5C062AF01
5C062AF02
5C062AF07
5C062AF12
5C062AF14
5C062AF15
(57)【要約】
【課題】操作装置における通知情報をユーザーに適切に通知することが可能な情報処理システム及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】取得処理部111は、画像形成装置2から画像形成装置2に関する通知情報を取得する。決定処理部112は、取得処理部111により取得される前記通知情報の種別に基づいて、前記通知情報の通知先のユーザーに対応付けられた複数の通知手段のうち前記通知情報を通知する第1通知手段を決定する。通知処理部113は、決定処理部112により決定される前記第1通知手段によって前記通知情報を前記ユーザーに通知する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作装置から前記操作装置に関する通知情報を取得する取得処理部と、
前記取得処理部により取得される前記通知情報の種別に基づいて、前記通知情報の通知先のユーザーに対応付けられた複数の通知手段のうち前記通知情報を通知する第1通知手段を決定する決定処理部と、
前記決定処理部により決定される前記第1通知手段によって前記通知情報を前記ユーザーに通知する通知処理部と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記決定処理部は、前記通知情報の種別に応じて予め設定された優先度に基づいて、前記第1通知手段を決定する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記取得処理部が、前記操作装置である画像形成装置から、前記画像形成装置の使用状況を示す前記通知情報を取得した場合に、前記決定処理部は、メールツールを前記第1通知手段として決定し、前記通知処理部は、前記メールツールを利用して、所定期間ごとに前記通知情報を前記ユーザーに通知する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記取得処理部が、前記操作装置である画像形成装置から、前記画像形成装置に対して前記ユーザーによる所定の操作が必要であることを示す前記通知情報を取得した場合に、前記決定処理部は、チャットツールを前記第1通知手段として決定し、前記通知処理部は、前記チャットツールを利用して前記通知情報を前記ユーザーに通知する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記取得処理部が、前記操作装置である画像形成装置から、前記画像形成装置の使用が制限されることを示す前記通知情報を取得した場合に、前記決定処理部は、前記ユーザーの携帯端末を前記第1通知手段として決定し、前記通知処理部は、前記通知情報を前記携帯端末に通知する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記通知情報が前記ユーザーに通知されてから所定時間が経過するまでの間に、前記ユーザーが前記通知情報を確認しなかった場合、又は、前記画像形成装置に対して前記ユーザーが前記所定の操作を行わなかった場合に、前記通知処理部は、前記通知情報を前記ユーザーの携帯端末に通知する、
請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記ユーザーから前記通知情報を確認する操作、又は、前記ユーザーから前記所定の操作を他のユーザーに依頼する操作を受け付ける、
請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記通知情報が前記ユーザーに通知されてから所定時間が経過するまでの間に前記画像形成装置に対して前記ユーザーが所定の操作を行わなかった場合、又は、前記通知情報が前記ユーザーに通知された後に前記ユーザーが前記所定の操作を行うことができない状態であると判断された場合に、前記通知処理部は、前記通知情報を他のユーザーの携帯端末に通知する、
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記通知情報が前記他のユーザーの前記携帯端末に通知された後であって、前記画像形成装置の使用が制限された状態が解消されない場合に、前記通知処理部は、前記通知情報を、チャットツールを利用して前記他のユーザー又は前記他のユーザーを含むチャットグループに通知、又は、メールツールを利用して前記他のユーザーに通知する、
請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
操作装置から前記操作装置に関する通知情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得される前記通知情報の種別に基づいて、通知情報の通知先のユーザーに対応付けられた複数の通知手段のうち前記通知情報を通知する第1通知手段を決定する決定ステップと、
前記決定ステップにおいて決定される前記第1通知手段によって前記通知情報を前記ユーザーに通知するステップと、
を含む情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像処理装置で読み取った原稿の画像データをチャットサーバーの特定のユーザーのトークルームに通知するシステムが知られている(例えば特許文献1参照)。また、グループチャット機能を利用してグループメンバーに対してメッセージを通知する画像形成装置が知られている(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-078084号公報
【特許文献2】特開2021-117784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の技術では、単に所定の通知イベントが発生した場合に情報をユーザーに通知する構成であるため、必要な情報の通知にユーザーが気付かなかったり、不要な情報がユーザーに通知されたりする問題が生じる。
【0005】
本発明の目的は、操作装置における通知情報をユーザーに適切に通知することが可能な情報処理システム及び情報処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の局面に係る情報処理システムは、取得処理部と決定処理部と通知処理部とを備える。前記取得処理部は、操作装置から前記操作装置に関する通知情報を取得する。前記決定処理部は、前記取得処理部により取得される前記通知情報の種別に基づいて、前記通知情報の通知先のユーザーに対応付けられた複数の通知手段のうち前記通知情報を通知する第1通知手段を決定する。前記通知処理部は、前記決定処理部により決定される前記第1通知手段によって前記通知情報を前記ユーザーに通知する。
【0007】
本発明の他の局面に係る情報処理方法は、取得ステップと決定ステップと通知ステップとを含む。前記取得ステップでは、操作装置から前記操作装置に関する通知情報を取得する。前記決定ステップでは、前記取得ステップにおいて取得される前記通知情報の種別に基づいて、通知情報の通知先のユーザーに対応付けられた複数の通知手段のうち前記通知情報を通知する第1通知手段を決定する。前記通知ステップでは、前記決定ステップにおいて決定される前記第1通知手段によって前記通知情報を前記ユーザーに通知する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、操作装置における通知情報をユーザーに適切に通知することが可能な情報処理システム及び情報処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る情報処理システムで利用されるユーザー情報の一例を示す図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係る情報処理システムで利用される優先度情報の一例を示す図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係る情報処理システムで実行される情報通知処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図5図5は、本発明の実施形態に係る情報処理システムにおける通知情報の通知方法の一例を示す図である。
図6図6は、本発明の実施形態に係る情報処理システムにおける通知情報の通知方法の一例を示す図である。
図7図7は、本発明の実施形態に係る情報処理システムにおける通知情報の通知方法の一例を示す図である。
図8図8は、本発明の実施形態に係る情報処理システムにおける通知情報の通知方法の一例を示す図である。
図9図9は、本発明の実施形態に係る情報処理システムにおける通知情報の通知方法の一例を示す図である。
図10図10は、本発明の実施形態に係る情報処理システムにおける通知情報の通知方法の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0011】
[情報処理システム10]
図1に示されるように、本発明の実施形態に係る情報処理システム10は、サーバー装置1と、画像形成装置2と、ウェアラブル機器3と、情報処理端末4と、メールサーバー5と、チャットサーバー6とを含んでいる。情報処理システム10は本発明の情報処理システムの一例であり、画像形成装置2は本発明の操作装置の一例であり、ウェアラブル機器3は本発明の携帯端末の一例である。ウェアラブル機器3は、例えば腕時計型の情報処理装置であり、所定の情報を表示することが可能である。情報処理端末4は、例えばノートパソコン、モバイル端末、スマートフォンなどの情報処理装置である。ウェアラブル機器3及び情報処理端末4は、ユーザー端末の一例である。サーバー装置1と画像形成装置2とウェアラブル機器3と情報処理端末4とメールサーバー5とチャットサーバー6とは、電話回線、インターネット、LANなどのネットワークN1を介して通信可能である。
【0012】
情報処理システム10では、例えば、ユーザーが情報処理端末4を操作して所望の印刷ジョブを投入する操作(印刷指示)を行うと、サーバー装置1は当該印刷ジョブを受け付けて画像形成装置2に当該印刷ジョブを出力し、画像形成装置2は当該印刷ジョブを実行(印刷処理)する。また、ユーザーが画像形成装置2において原稿のスキャン操作を行うと、原稿から画像を読み取った画像データをサーバー装置1に出力し、サーバー装置1は当該画像データを情報処理端末4に送信する(スキャン処理)。なお、前記印刷処理及び前記スキャン処理において、サーバー装置1を介さずに、情報処理端末4と画像形成装置2とが直接データ通信を行ってもよい。
【0013】
メールサーバー5は、情報処理端末4において電子メールを送受信するためのサーバーである。例えば、ユーザーは、情報処理端末4において公知のメールソフトを利用して他のユーザーの情報処理端末4との間で電子メールを送受信する。
【0014】
チャットサーバー6は、情報処理端末4においてメッセージ(チャットメッセージ)を送受信するためのサーバーである。例えば、チャットグループ内の複数のユーザー(チャットグループ)は、それぞれ情報処理端末4において公知のチャットソフトを利用してメッセージを送受信する。
【0015】
ところで、従来の技術では、画像形成装置において、単に所定の通知イベントが発生した場合にイベント情報をユーザーに通知する構成であるため、必要な情報の通知にユーザーが気付かなかったり、不要な情報がユーザーに通知されたりする問題が生じる。これに対して、本実施形態に係る情報処理システム10では、以下に示すように、画像形成装置2における通知情報をユーザーに適切に通知することが可能である。
【0016】
[画像形成装置2]
図1に示されるように、画像形成装置2は、操作表示部21、ADF(Auto Document Feeder)22、画像読取部23、画像形成部24、通信I/F25、記憶部26、及び制御部27などを備える。具体的に、画像形成装置2は、プリンター機能、スキャナー機能、コピー機能、及びファクシミリ機能などを有する複合機である。なお、本発明の画像形成装置は、複合機に限らず、コピー機、プリンター、ファクシミリ装置のような任意の画像形成装置に適用可能である。
【0017】
操作表示部21は、情報を表示する液晶ディスプレーなどの表示部と、ユーザー操作を受け付けるタッチパネル及び操作ボタンなどの操作部とを備える。
【0018】
ADF22は、原稿セット部、搬送ローラー、原稿押さえ、及び排紙部を備え、画像読取部23の読み取り対象となる原稿を搬送する自動原稿搬送装置である。
【0019】
画像読取部23は、原稿台、光源、ミラー、光学レンズ、及びCCD(Charge Coupled Device)を備え、原稿の画像を読み取って画像データとして出力することが可能である。
【0020】
画像形成部24は、電子写真方式又はインクジェット方式で画像データに基づく印刷処理を実行することが可能であり、前記画像データに基づいてシート上に画像を形成する。例えば、画像形成部24が電子写真方式の画像形成部である場合、画像形成部24は感光体ドラム、帯電器、露光装置、現像装置、転写装置、及び定着装置などを備える。
【0021】
通信I/F25は、外部装置との間で有線又は無線によるデータ通信を実行可能な通信インターフェイスである。例えば、通信I/F25は、ネットワークN1を経由して、サーバー装置1及びユーザー端末(ウェアラブル機器3、情報処理端末4)との間でデータ通信を行う。
【0022】
記憶部26は、フラッシュメモリー、ハードディスク又はEEPROM(登録商標)などの不揮発性の記憶部である。記憶部26には、制御部27によって実行される各種の制御プログラム、及び各種のデータなどが記憶される。
【0023】
制御部27は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を備える。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるための制御プログラムなどの情報が予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される揮発性又は不揮発性の記憶部である。
【0024】
具体的に、制御部27は、送信処理部271などを含む。なお、制御部27は、前記制御プログラムに従って各種の処理を実行することによりこれらの各処理部として機能する。また、制御部27は、これらの各処理部の一部又は複数の処理機能を実現する電子回路を備えるものであってもよい。
【0025】
送信処理部271は、画像形成装置2における通知情報をサーバー装置1に送信する。例えば送信処理部271は、所定期間ごとに、印字枚数、送信履歴などの情報(ジョブ履歴など)を蓄積してサーバー装置1に送信する。また、例えば送信処理部271は、印刷完了が完了した場合に印刷完了の情報をサーバー装置1に送信する。また、例えば送信処理部271は、FAX文書の出力が完了した場合にFAX文書出力の情報をサーバー装置1に送信する。また、例えば送信処理部271は、紙詰まりが発生した場合に紙詰まりのエラー情報(対処情報)をサーバー装置1に送信する。また、例えば送信処理部271は、用紙不足が発生した場合に、用紙不足のエラー情報(対処情報)をサーバー装置1に送信する。
【0026】
その他、制御部27は、ADF22、画像読取部23、画像形成部24などの各部を制御することにより、画像形成装置2を統括制御する。
【0027】
[サーバー装置1]
図1に示されるように、本発明の実施形態に係るサーバー装置1は、制御部11、記憶部12、操作表示部13、通信I/F14などを備える。サーバー装置1は、例えばクラウドサーバーで構成される。また、サーバー装置1は、例えば、情報処理端末4において仮想デスクトップ環境を構築するシステムで構成される。また、サーバー装置1は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピューターシステムであってもよい。また、サーバー装置1で実行される各種の処理は、一又は複数のプロセッサーによって分散して実行されてもよい。また、サーバー装置1の機能が、画像形成装置2に含まれてもよい。
【0028】
操作表示部13は、情報を表示する液晶ディスプレーなどの表示部と、ユーザー操作を受け付けるタッチパネル及び操作ボタンなどの操作部とを備える。
【0029】
通信I/F14は、外部装置との間で有線又は無線によるデータ通信を実行可能な通信インターフェイスである。例えば、通信I/F14は、ネットワークN1を経由して、画像形成装置2、ウェアラブル機器3、情報処理端末4、メールサーバー5、チャットサーバー6との間でデータ通信を行う。
【0030】
記憶部12は、フラッシュメモリー、ハードディスク又はEEPROM(登録商標)などの不揮発性の記憶部である。記憶部12には、制御部11によって実行される各種の制御プログラム、及び各種のデータなどが記憶される。制御部11によって実行される制御プログラムには、後述の情報通知処理(図4参照)を制御部11に実行させるための情報通知プログラムが含まれる。
【0031】
記憶部12には、例えば、ユーザー情報D1、優先度情報D2などが記憶される。図2はユーザー情報D1の一例を示す図であり、図3は優先度情報D2の一例を示す図である。
【0032】
図2に示されるように、ユーザー情報D1には、画像形成装置2を使用するユーザーごとに、前記ユーザーを識別するためのユーザーIDと前記ユーザーの名前と前記ユーザーに情報を通知するための通知手段とを示す情報が含まれている。前記通知手段は、ユーザーが所有する機器を介してユーザーに情報を通知するための手段であり、例えば「メールツール」、「チャットツール」、「ウェアラブル機器」が含まれる。前記メールツールには、電子メールアドレスが登録され、前記チャットツールには、チャットツールを利用するためのユーザーID(例えばログインID)が登録され、前記ウェアラブル機器には、ウェアラブル機器3のアクセス情報が登録される。なお、ウェアラブル機器3のアクセス情報は、ウェアラブル機器3で利用可能なメッセージアプリケーション(メールツール、チャットツールを含む)のユーザーIDであってもよいし、機器のアドレス情報(IPアドレスなど)であってもよい。
【0033】
ユーザー情報D1には、ユーザーごとに、一又は複数の通知手段が予め登録される。例えば図2に示す例では、ユーザーA、ユーザーB、及びユーザーEは、メールツール、チャットツール、及びウェアラブル機器3のそれぞれを利用可能であり、ユーザーCは、メールツール及びウェアラブル機器3のそれぞれを利用可能であり、ユーザーDは、メールツール及びチャットツールのそれぞれを利用可能である。
【0034】
図3に示されるように、優先度情報D2には、優先度と通知情報と通知手段とを示す情報が含まれている。前記優先度は、ユーザーに通知情報を通知する必要性、重要度に対応する指標であり、ユーザーに通知する必要性、重要度が高いほど優先度は高く、ユーザーに通知する必要性、重要度が低いほど優先度は低くなる。前記通知情報は、画像形成装置2から出力される情報であり、各種のジョブ情報、エラー情報などが含まれる。前記通知情報の一例として、「紙詰まり」、「用紙不足」、「印刷完了」、「FAX文書出力」、「印字枚数」、「送信履歴」などが挙げられる。また、前記通知情報は、優先度に対応付けて登録される。例えばユーザーに通知する必要性、重要度が高い「紙詰まり」、「用紙不足」は、優先度「高」に対応付けて登録される。また例えばユーザーに通知する必要性、重要度が中程度の「印刷完了」、「FAX文書出力」は、優先度「中」に対応付けて登録される。また例えばユーザーに通知する必要性、重要度が低い「印字枚数」、「送信履歴」は、優先度「低」に対応付けて登録される。前記通知手段は、前記通知情報を通知するための手段であり、優先度に対応付けて登録される。具体的には、ユーザーが通知に気が付く容易性が、優先度に対応する。例えば優先度「高」には、ユーザーが通知に最も気が付き易い通知手段である「ウェアラブル機器」が対応付けて登録される。また例えば優先度「低」には、ユーザーが通知に気が付き難い通知手段である「メールツール」が対応付けて登録される。また例えば優先度「中」には、「メールツール」よりもユーザーが通知に気が付き易く、「ウェアラブル機器」よりもユーザーが通知に気が付き難い通知手段である「チャットツール」が対応付けて登録される。
【0035】
ユーザー情報D1及び優先度情報D2は、例えば画像形成装置2においてイベントが発生した場合に通知情報をユーザーに通知するための通知手段を決定する際に利用される。
【0036】
制御部11は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を備える。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるための制御プログラムなどの情報が予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される揮発性又は不揮発性の記憶部である。
【0037】
具体的に、制御部11は、取得処理部111、決定処理部112、通知処理部113などを含む。なお、制御部11は、前記制御プログラムに従って各種の処理を実行することによりこれらの各処理部として機能する。また、制御部11は、これらの各処理部の一部又は複数の処理機能を実現する電子回路を備えるものであってもよい。
【0038】
取得処理部111は、画像形成装置2から画像形成装置2に関する通知情報を取得する。具体的には、取得処理部111は、画像形成装置2におけるジョブ情報、エラー情報などを取得する。例えば、取得処理部111は、画像形成装置2から、所定期間ごとに、印字枚数、送信履歴などの情報(ジョブ履歴)を取得する。また、例えば、取得処理部111は、画像形成装置2から印刷完了の情報を取得する。また、例えば、取得処理部111は、画像形成装置2からFAX文書出力の情報を取得する。また、例えば、取得処理部111は、画像形成装置2から、紙詰まりのエラー情報(対処情報)、用紙不足のエラー情報(対処情報)を取得する。
【0039】
取得処理部111は、画像形成装置2から送信される上述の各種通知情報を取得する。これにより、制御部11は、画像形成装置2の現在の状況を把握することができる。
【0040】
決定処理部112は、画像形成装置2から送信される前記通知情報をユーザーに通知するための通知手段を決定する。具体的には、決定処理部112は、取得処理部111により取得される前記通知情報の種別に基づいて、前記通知情報の通知先のユーザーに対応付けられた複数の通知手段のうち前記通知情報を通知する通知手段(本発明の第1通知手段の一例)を決定する。
【0041】
先ず、決定処理部112は、前記通知情報を通知する通知先のユーザーを決定する。具体的には、前記通知情報の通知先として特定のユーザーが予め設定されている場合には、決定処理部112は、当該ユーザーを通知先のユーザーに決定する。また、決定処理部112は、前記通知情報に内容に応じて通知先のユーザーを決定する。例えば、前記通知情報が印字枚数、送信履歴、エラーに関する情報の場合、決定処理部112は、画像形成装置2の管理者を通知先のユーザーに決定する。また例えば、前記通知情報が印刷完了に関する情報の場合、決定処理部112は、印刷指示を行ったユーザーを通知先のユーザーに決定する。また例えば、前記通知情報がFAX文書出力に関する情報の場合、決定処理部112は、FAX文書の宛先ユーザーを通知先のユーザーに決定する。
【0042】
決定処理部112は、通知先のユーザーを決定すると、次に、当該ユーザーに通知情報を通知するための手段(通知手段)を決定する。具体的には、決定処理部112は、前記通知情報の種別に応じて予め設定された優先度に基づいて通知手段を決定する。
【0043】
取得処理部111が、画像形成装置2から、画像形成装置2の使用状況を示す通知情報を取得した場合には、決定処理部112は、「メールツール」を通知手段として決定する。例えば、前記通知情報が印字枚数、送信履歴に関する情報(ジョブ履歴)である場合、決定処理部112は、優先度情報D2(図3参照)に基づいて、優先度「低」に対応付けられた「メールツール」を通知手段に決定する。
【0044】
また、取得処理部111が、画像形成装置2から、画像形成装置2に対してユーザーによる所定の操作が必要であることを示す通知情報を取得した場合に、決定処理部112は、「チャットツール」を通知手段として決定する。例えば、前記通知情報が印刷完了、FAX文書出力に関する情報である場合、決定処理部112は、優先度情報D2に基づいて、優先度「中」に対応付けられた「チャットツール」を通知手段に決定する。
【0045】
また、取得処理部111が、画像形成装置2から、画像形成装置2の使用が制限されることを示す通知情報を取得した場合に、決定処理部112は、「ウェアラブル機器」を通知手段として決定する。例えば、前記通知情報が紙詰まり、用紙不足に関する情報である場合、決定処理部112は、優先度情報D2に基づいて、優先度「高」に対応付けられた「ウェアラブル機器」を通知手段に決定する。このように、決定処理部112は、通知情報の重要度、緊急度に応じて、通知先のユーザーに対応する最適な通知手段を決定する。
【0046】
通知処理部113は、決定処理部112により決定される通知手段によって前記通知情報をユーザーに通知する。
【0047】
例えば、決定処理部112が「メールツール」を通知手段に決定した場合、通知処理部113は、ユーザー情報D1(図2参照)に基づいて、ユーザーのメールアドレス宛に前記通知情報の電子メールを送信する。通知処理部113は、メールサーバー5を経由して前記電子メールを送信する。
【0048】
また例えば、決定処理部112が「チャットツール」を通知手段に決定した場合、通知処理部113は、ユーザー情報D1に基づいて、ユーザーID(例えばログインID)宛に前記通知情報のメッセージを送信する。通知処理部113は、チャットサーバー6を経由して前記メッセージを送信する。
【0049】
また例えば、決定処理部112が「ウェアラブル機器」を通知手段に決定した場合、通知処理部113は、ユーザー情報D1に基づいて、ユーザーのウェアラブル機器3に前記通知情報を送信する。
【0050】
他の実施形態として、決定処理部112は、決定した通知手段をユーザーが所有していない場合に、当該ユーザーが所有する他の通知手段を決定してもよい。例えば、ユーザーCに対して優先度「中」の通知情報を通知する場合において、ユーザーCが「チャットツール」を利用できない場合(図2参照)、決定処理部112は、優先度がより高い「ウェアラブル機器」を通知手段に決定する。
【0051】
また、例えば、ユーザーDに対して優先度「高」の通知情報を通知する場合において、ユーザーDが「ウェアラブル機器」を利用できない場合(図2参照)、決定処理部112は、優先度が低い複数の通知手段(「チャットツール」、「メールツール」)を決定する。この場合、通知処理部113は、複数の通知手段(「チャットツール」、「メールツール」)を利用してユーザーに前記通知情報を通知する。
【0052】
[情報通知処理]
次に、図4を参照しつつ、サーバー装置1の制御部11によって実行される情報通知処理の手順の一例について説明する。ここで、ステップS1,S2,・・・は、制御部11により実行される処理手順(ステップ)の番号を表している。なお、前記情報通知処理は、画像形成装置2から通知情報が送信されることにより開始される。また、本発明は、前記情報通知処理に含まれる一又は複数のステップを実行する情報通知方法(本発明の情報処理方法に相当)の発明として捉えることができる。
【0053】
また、ここで説明する前記情報通知処理に含まれる一又は複数のステップが適宜省略されてもよい。また、前記情報通知処理における各ステップは、同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは制御部11が前記情報通知処理における各ステップを実行する場合を例に挙げて説明するが、他の実施形態では、一のプロセッサーが前記情報通知処理における各ステップを実行してもよいし、複数のプロセッサーが前記情報通知処理における各ステップを分散して実行してもよい。
【0054】
まず、ステップS1において、制御部11は、画像形成装置2から画像形成装置2に関する通知情報を取得する。具体的には、制御部11は、画像形成装置2の使用状況を示す通知情報、画像形成装置2に対してユーザーによる所定の操作が必要であることを示す通知情報、画像形成装置2の使用が制限されることを示す通知情報などを取得する。
【0055】
例えば、制御部11は、画像形成装置2から、所定期間ごとに、印字枚数、送信履歴などの通知情報、印刷完了を示す通知情報、FAX文書の出力完了を示す通知情報、紙詰まりを示す通知情報、用紙不足を示す通知情報などを取得する。ステップS1は、本発明の取得ステップの一例である。
【0056】
次に、ステップS2において、制御部11は、前記通知情報に対応する優先度を判定する。具体的には、制御部11は、優先度情報D2(図3参照)を参照して、前記通知情報の種別に対応付けられた優先度を判定する。
【0057】
次に、ステップS3において、制御部11は、前記通知情報の通知先を決定する。具体的には、前記通知情報の通知先として特定のユーザーが予め設定されている場合には、制御部11は、当該ユーザーを通知先のユーザーに決定する。また、制御部11は、前記通知情報に内容に応じて通知先のユーザーを決定する。例えば、前記通知情報が印字枚数、送信履歴、エラー(紙詰まり、用紙不足など)に関する情報の場合、制御部11は、画像形成装置2の管理者を通知先のユーザーに決定する。また例えば、前記通知情報が印刷完了に関する情報の場合、制御部11は、印刷指示を行ったユーザーを通知先のユーザーに決定する。また例えば、前記通知情報がFAX文書出力に関する情報の場合、制御部11は、FAX文書の宛先ユーザーを通知先のユーザーに決定する。ここでは、制御部11が「ユーザーA」を通知先ユーザーとして決定したものとする。
【0058】
次に、ステップS4において、制御部11は、前記通知情報をユーザーAに通知するための通知手段に決定する。具体的には、制御部11は、ステップS2において判定した優先度に基づいて通知手段を決定する。
【0059】
例えば、制御部11は、画像形成装置2から、画像形成装置2の使用状況を示す通知情報(印字枚数、送信履歴に関する通知情報)を取得した場合に、優先度情報D2(図3参照)に基づいて、優先度「低」に対応付けられた「メールツール」を通知手段に決定する。
【0060】
また、制御部11は、画像形成装置2から、画像形成装置2に対してユーザーAによる所定の操作が必要であることを示す通知情報(印刷完了、FAX文書出力に関する通知情報)を取得した場合に、優先度情報D2に基づいて、優先度「中」に対応付けられた「チャットツール」を通知手段に決定する。
【0061】
また、制御部11は、画像形成装置2から、画像形成装置2の使用が制限されることを示す通知情報(紙詰まり、用紙不足に関する通知情報)を取得した場合に、優先度情報D2に基づいて、優先度「高」に対応付けられた「ウェアラブル機器」を通知手段に決定する。ステップS4は、本発明の決定ステップの一例である。
【0062】
次に、ステップS5において、制御部11は、前記通知情報をユーザーAに通知する。具体的には、制御部11は、前記通知情報をステップS4において決定した通知手段を利用してユーザーAに通知する。
【0063】
例えば、図5に示すように、制御部11は、優先度が低い通知情報(印字枚数、送信履歴に関する通知情報)を取得した場合に、ユーザーAのメールツールのメールアドレス宛に前記通知情報の電子メールを送信する。
【0064】
また例えば、図6に示すように、制御部11は、優先度が中程度の通知情報(印刷完了、FAX文書出力に関する通知情報)を取得した場合に、ユーザーAのチャットツールのユーザーID(例えばログインID)宛に前記通知情報のメッセージ(チャットメッセージ)を送信する。
【0065】
また例えば、図7に示すように、制御部11は、優先度が高い通知情報(紙詰まり、用紙不足に関する通知情報)を取得した場合に、ユーザーAのウェアラブル機器3に前記通知情報を送信する。
【0066】
このように、制御部11は、ユーザーAが利用可能な複数の通知手段のうち通知情報に応じた通知手段を利用して、前記通知情報をユーザーAに通知する。なお、制御部11は、前記通知情報をユーザー端末(ウェアラブル機器3、情報処理端末4)の表示画面に表示させてもよい。例えば制御部11は、印字結果の画像を情報処理端末4の表示画面に表示させる。
【0067】
また、他の実施形態として、制御部11は、画像形成装置2を使用している別のユーザーが画像形成装置2上から手動で通知情報(例えばジョブ履歴)を通知先のユーザーのチャット宛に通知する操作を受け付けた場合に、当該通知情報をチャット宛に通知してもよい。
【0068】
また、他の実施形態として、制御部11は、前記通知情報をユーザーAに通知した後、ユーザーAから前記通知情報を確認する操作、又は、ユーザーAから前記所定の操作を他のユーザーに依頼する操作を受け付けてもよい。制御部11は、ユーザーAから前記所定の操作を他のユーザーに依頼する操作を受け付けた場合に、前記他のユーザーに対して所定の通知手段により前記通知情報を通知して前記所定の操作を要求してもよい。ステップS5は、本発明の通知ステップの一例である。
【0069】
次に、ステップS6において、制御部11は、ユーザーAの所定の操作を受け付けたか否かを判定する。前記所定の操作には、例えば、情報処理端末4又はウェアラブル機器3において前記通知情報(ジョブ履歴、印字枚数、送信履歴など)を確認する操作、画像形成装置2に対する操作(印刷物、FAX文書を受け取る操作、紙詰まりを解消する操作、用紙を補充する操作など)などが含まれる。
【0070】
制御部11は、ユーザーAの所定の操作を受け付けた場合に(S6:Yes)、前記情報通知処理を終了する。一方、制御部11は、ユーザーAの所定の操作を受け付けない場合に(S6:No)、処理をステップS7に移行させる。
【0071】
ステップS7では、制御部11は、所定の対処処理を実行する。例えば、制御部11は、前記通知情報をメールツール又はチャットツールを利用してユーザーAに通知(図5及び図6参照)してから所定時間が経過するまでの間に、ユーザーAが前記通知情報を確認しなかった場合、又は、画像形成装置2に対してユーザーAが前記所定の操作を行わなかった場合に、前記通知情報をユーザーAのウェアラブル機器3に通知する。図8に示す例では、制御部11は、チャットツールを利用してユーザーAに前記通知情報を通知したがユーザーAが前記所定の操作を行うことができない状態であるため、前記通知情報をユーザーAのウェアラブル機器3に通知している。これにより、ユーザーAは、確実に通知情報を確認することができる。
【0072】
他の実施形態として、制御部11は、前記通知情報をユーザーAに通知してから所定時間が経過するまでの間に画像形成装置2に対してユーザーAが所定の操作を行わなかった場合、又は、前記通知情報をユーザーAに通知した後にユーザーAが前記所定の操作を行うことができない状態であると判断した場合に、前記通知情報を他のユーザーに通知してもよい。例えば図9に示すように、制御部11は、ユーザーAのウェアラブル機器3に前記通知情報を通知したがユーザーAが前記通知情報を確認できない状態である場合に、前記通知情報をユーザーBのウェアラブル機器3に通知する。なお、制御部11は、ユーザーAと何らかの関連性のあるユーザーを通知先ユーザーとして決定してもよい。
【0073】
図9に示す例において、さらに他の実施形態として、制御部11は、前記通知情報をユーザーBのウェアラブル機器3に通知した後であって、画像形成装置2の使用が制限された状態が解消されない場合に、前記通知情報を、チャットツールを利用してユーザーB又はユーザーBを含むチャットグループに通知、又は、メールツールを利用してユーザーBに通知してもよい。例えば図10に示すように、制御部11は、ユーザーAのウェアラブル機器3に前記通知情報を通知したがユーザーAが前記通知情報を確認できない状態であって、かつ前記通知情報をユーザーBのウェアラブル機器3に通知しても画像形成装置2の使用が制限された状態(紙詰まり、用紙不足など)が解消されない場合に、前記通知情報を、ユーザーBを含むチャットグループ(ユーザーB、ユーザーD、ユーザーE)に通知する。
【0074】
制御部11は、ステップS7の後、処理をステップS6に移行させて、通知先のユーザーから所定の操作を受ける。以上のようにして、制御部11は、画像形成装置2から通知情報を取得するごとに上述の処理を繰り返し実行する。
【0075】
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理システム10は、操作装置(画像形成装置2)から前記操作装置に関する通知情報を取得し、取得した前記通知情報の種別に基づいて、前記通知情報の通知先のユーザーに対応付けられた複数の通知手段のうち前記通知情報を通知する通知手段(第1通知手段)を決定し、決定した前記第1通知手段によって前記通知情報を前記ユーザーに通知する。
【0076】
上記構成によれば、通知情報の内容(優先度、重要度など)に応じた通知手段によって通知情報をユーザーに通知するため、前記通知情報をユーザーに適切に通知することができる。また、ユーザーは確実に前記通知情報を取得することができるため、前記通知情報に対する対処を迅速に行うことができる。
【0077】
また、情報処理システム10は、画像形成装置2のジョブ情報やエラー情報をその重要度やその時の状況に応じて、メールツール、チャットツール、ウェアラブル機器3に対して通知を振り分けて行うことができるシステムを構築する。これにより、ユーザーは画像形成装置2の情報を、状況に応じた最適な手段で受け取ることができる。
【0078】
また、情報処理システム10を仮想デスクトップ、例えばクラウドPC上で実現することで以下のような利点がある。まず、汎用アプリケーションとの連携が容易である。次に、サーバーを構築する手間がなくなるため、環境構築に掛かる時間が短縮できる。また、サーバーを立てるPCが不要になるため、物理的な制約も無くなる。さらに、サーバーの場合、定期的なメンテナンスやバージョン管理が必要だが、仮想デスクトップの場合は常にメンテナンス及び最新バージョンでの動作が保証されており、セキュリティ的な観点でも優位である。
【0079】
本発明は以下の構成を備えてもよい。
【0080】
(1)操作装置(例えば画像形成装置2)からのジョブ情報やエラー情報をメールツール、チャットツール、ウェアラブル機器3に対して通知するシステムにおいて、画像形成装置2からの通知の種類に応じてどのツール・機器に対して通知を行うかどうかを自動で振り分ける制御を可能とし、且つ通知後の状況によって自動で別のツール・機器に対して通知を行うシステムである。また、画像形成装置2は、画像形成装置2上のジョブ情報やエラー情報を前記システムに送信する送信手段を有する。
【0081】
(2)また、画像形成装置2からの情報を受け取ることが可能なシステムにおいて、印字枚数や送信履歴などのマシン使用状況のような比較的優先度の低い情報に関しては、一定期間ごとにまとめてメールツールでの通知を行う。
【0082】
(3)また、画像形成装置2からの情報を受け取ることが可能なシステムにおいて、印刷完了時やFAX文書出力時などのユーザーが画像形成装置2に対して何らかのアクションが必要だが、他のユーザーには影響しないような場合には、ユーザーのチャットツール宛にメッセージ通知や必要に応じて印字結果の画像を自動で行う。もしくは画像形成装置2を使用している別のユーザーが画像形成装置2上から手動でそのジョブ履歴をそのユーザーのチャット宛に通知する。
【0083】
(4)また、画像形成装置2からの情報を受け取ることが可能なシステムにおいて、紙詰まりや用紙不足などのジョブ実行後のエラーのように画像形成装置2自体の使用が不可になるような解決優先度の高い状況に陥った場合、ユーザーのウェアラブル機器3に対して通知を行う。
【0084】
(5)また、前記システムは、チャットツール宛へのメッセージ通知や印字結果の通知を行った後、一定時間経過してもユーザーがメッセージを確認しない状況が続いた場合、又はメッセージは確認されているがユーザーのアクションが行われない場合、ユーザーのウェアラブル機器3に対して通知を行う。
【0085】
(6)また、前記システムは、チャットツール側から仮想デスクトップ上のシステムに対して、即座に代理のユーザーを指示できるような代理ボタン、または上位の通知先に通知が送信されないようにする承諾ボタンを押下することでシステムに対してリプライする。
【0086】
(7)また、前記システムは、ウェアラブル機器に対して通知を行った後、一定時間経過してもユーザーのアクションが行われない場合、又はユーザーの状態を即座に確認しそのユーザーが対応できないと判断した場合、そのユーザーが含まれる他の代理のユーザーのウェアラブル機器3に対して通知を行う。
【0087】
(8)また、前記システムは、ウェアラブル機器3に対して通知を行った後にも関わらずその状況が解消されない場合、そのユーザーのチャットツールやそのユーザーがいるグループチャット宛、又は、メールアドレス宛に通知を行う。
【0088】
本発明の情報処理システムは、サーバー装置1、画像形成装置2、ユーザー端末(ウェアラブル機器3、情報処理端末4)で構成されてもよいし、サーバー装置1単体で構成されてもよいし、画像形成装置2単体で構成されてもよい。例えば、画像形成装置2が、サーバー装置1の機能を備えてもよい。また、サーバー装置1は、メールサーバー5及びチャットサーバー6を含んで構成されてもよい。
【0089】
[開示の付記]
以下、上述の実施形態から抽出される開示の概要について付記する。なお、以下の付記で説明する各構成及び各処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることが可能である。
【0090】
<付記1>
操作装置から前記操作装置に関する通知情報を取得する取得処理部と、
前記取得処理部により取得される前記通知情報の種別に基づいて、前記通知情報の通知先のユーザーに対応付けられた複数の通知手段のうち前記通知情報を通知する第1通知手段を決定する決定処理部と、
前記決定処理部により決定される前記第1通知手段によって前記通知情報を前記ユーザーに通知する通知処理部と、
を備える情報処理システム。
【0091】
<付記2>
前記決定処理部は、前記通知情報の種別に応じて予め設定された優先度に基づいて、前記第1通知手段を決定する、
付記1に記載の情報処理システム。
【0092】
<付記3>
前記取得処理部が、前記操作装置である画像形成装置から、前記画像形成装置の使用状況を示す前記通知情報を取得した場合に、前記決定処理部は、メールツールを前記第1通知手段として決定し、前記通知処理部は、前記メールツールを利用して、所定期間ごとに前記通知情報を前記ユーザーに通知する、
付記1又は2に記載の情報処理システム。
【0093】
<付記4>
前記取得処理部が、前記操作装置である画像形成装置から、前記画像形成装置に対して前記ユーザーによる所定の操作が必要であることを示す前記通知情報を取得した場合に、前記決定処理部は、チャットツールを前記第1通知手段として決定し、前記通知処理部は、前記チャットツールを利用して前記通知情報を前記ユーザーに通知する、
付記1~3のいずれかに記載の情報処理システム。
【0094】
<付記5>
前記取得処理部が、前記操作装置である画像形成装置から、前記画像形成装置の使用が制限されることを示す前記通知情報を取得した場合に、前記決定処理部は、前記ユーザーの携帯端末を前記第1通知手段として決定し、前記通知処理部は、前記通知情報を前記携帯端末に通知する、
付記1~4のいずれかに記載の情報処理システム。
【0095】
<付記6>
前記通知情報が前記ユーザーに通知されてから所定時間が経過するまでの間に、前記ユーザーが前記通知情報を確認しなかった場合、又は、前記画像形成装置に対して前記ユーザーが前記所定の操作を行わなかった場合に、前記通知処理部は、前記通知情報を前記ユーザーの携帯端末に通知する、
付記1~4に記載の情報処理システム。
【0096】
<付記7>
前記ユーザーから前記通知情報を確認する操作、又は、前記ユーザーから前記所定の操作を他のユーザーに依頼する操作を受け付ける、
付記1~6に記載の情報処理システム。
【0097】
<付記8>
前記通知情報が前記ユーザーに通知されてから所定時間が経過するまでの間に前記画像形成装置に対して前記ユーザーが所定の操作を行わなかった場合、又は、前記通知情報が前記ユーザーに通知された後に前記ユーザーが前記所定の操作を行うことができない状態であると判断された場合に、前記通知処理部は、前記通知情報を他のユーザーの携帯端末に通知する、
付記5に記載の情報処理システム。
【0098】
<付記9>
前記通知情報が前記他のユーザーの前記携帯端末に通知された後であって、前記画像形成装置の使用が制限された状態が解消されない場合に、前記通知処理部は、前記通知情報を、チャットツールを利用して前記他のユーザー又は前記他のユーザーを含むチャットグループに通知、又は、メールツールを利用して前記他のユーザーに通知する、
付記8に記載の情報処理システム。
【符号の説明】
【0099】
10 :情報処理システム
1 :サーバー装置
2 :画像形成装置
3 :ウェアラブル機器
4 :情報処理端末
5 :メールサーバー
6 :チャットサーバー
11 :制御部
12 :記憶部
111 :取得処理部
112 :決定処理部
113 :通知処理部
271 :送信処理部
D1 :ユーザー情報
D2 :優先度情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10