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特開2024-167996情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024167996
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0242 20230101AFI20241128BHJP
   G06Q 30/0241 20230101ALI20241128BHJP
【FI】
G06Q30/0242
G06Q30/0241 446
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084368
(22)【出願日】2023-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】514274085
【氏名又は名称】株式会社Shirofune
(74)【代理人】
【識別番号】100158850
【弁理士】
【氏名又は名称】明坂 正博
(72)【発明者】
【氏名】畠山 雄
(72)【発明者】
【氏名】竹下 智視
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】広告を効果的に分析できる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本発明の情報処理装置は、広告を分析する情報処理装置であって、前記広告からオブジェクトを検出する検出部と、前記検出部が検出したオブジェクトが前記広告に占める割合を算出する算出部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告を分析する情報処理装置であって、
前記広告からオブジェクトを検出する検出部と、
前記検出部が検出したオブジェクトが前記広告に占める割合を算出する算出部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記検出部が検出したオブジェクトを対応するカテゴリに分類する分類部を備え、
前記算出部は、
前記検出部が検出したオブジェクトが前記広告に占める割合を前記カテゴリごとに算出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記広告は動画を含み、
前記算出部は、
前記検出部が検出したオブジェクトが前記広告に占める割合を表示面積及び表示時間に基づいて算出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記検出部は、
前記広告の表示内容が所定以上変化する場合に前記広告からオブジェクトを検出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記算出部が算出した結果に基づいて複数の広告を比較する比較部を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記オブジェクトには、
画像、テキスト及び音声の少なくとも1以上が含まれる、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
広告を分析する情報処理方法であって、
検出部が、前記広告からオブジェクトを検出する工程と、
算出部が、前記検出部が検出したオブジェクトが前記広告に占める割合を算出する工程と、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
広告を分析する情報処理プログラムであって、
コンピュータを、
前記広告からオブジェクトを検出する検出部、
前記検出部が検出したオブジェクトが前記広告に占める割合を算出する算出部、
として機能させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子商取引(eコマース)によるオンライン上での物やサービスの売買、契約、決済が盛んに行われるようになっている。一方で業者間の競争は激化している。このため集客や販売により効果がある広告を配信することが重要となっている。
従来の技術には、例えば、集客や販売により効果がある広告を分析するためにABテストを行うものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-004050号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら近年では広告のリッチ化が進んでおり、単純なABテストでは、広告のどのパラメータが集客や販売に効果を有するのかを分析することが難しくなっている。また、考えられるすべてのパラメータについてABテストを行うことは現実的ではない。
【0005】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、広告を効果的に分析できる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明の情報処理装置は、広告を分析する情報処理装置であって、前記広告からオブジェクトを検出する検出部と、前記検出部が検出したオブジェクトが前記広告に占める割合を算出する算出部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、広告を効果的に分析できる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図2】実施形態に係るサーバ(情報処理装置)の構成の一例を示す図である。
図3】実施形態に係るサーバの機能構成の一例を示す図である。
図4】実施形態に係るユーザ端末(情報処理端末)の構成の一例を示す図である。
図5】実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。
図6】実施形態に係るサーバでの処理の一例を説明するための図である。
図7】実施形態に係るサーバでの処理の一例を説明するための図である。
図8】実施形態に係る大分類、小分類の一例を示す図である。
図9】実施形態に係るサーバでの処理の一例を説明するための図である。
図10】実施形態に係るサーバでの処理の一例を説明するための図である。
図11】実施形態に係るサーバでの処理の一例を説明するための図である。
図12】実施形態に係るサーバでの処理の一例を説明するための図である。
図13】実施形態に係る情報処理システムの処理の一例を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施形態]
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、以下の説明では、広告として動画による広告(動画広告)を例に実施形態を説明する。
初めに、実施形態に係る情報処理システム1について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。情報処理システム1は、サーバ2(情報処理装置)と、該サーバ2にネットワーク4を介して接続された1以上のユーザ端末3(情報処理端末)とを備える。また、サーバ2は、ネットワーク4を介して広告配信サーバS等に接続されている。なお、図1に示す例では、情報処理システム1は、サーバ2を1つ、ユーザ端末3を1つ備える構成となっているが、情報処理システム1が備えるサーバ2及びユーザ端末3の数はそれぞれ任意である。なお、ユーザ端末3は、デスクトップ型PC(Personal Computer)、タブレット型PC、スマートフォンなどであってよい。
【0010】
(サーバ2)
図2は、サーバ2の主なハード構成を示しており、サーバ2は、通信IF200A、記憶装置200B、CPU200Cがバスを介して接続された構成を有する。なお、図2では図示していないが、サーバ2は、入力装置(例えば、マウス、キーボード、タッチパネルなど)や表示装置(CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなど)などを備えていてもよい。
【0011】
通信IF200Aは、他の装置(例えば、ユーザ端末3、広告配信サーバ等)と通信するためのインターフェースである。
【0012】
記憶装置200Bは、例えば、HDD(Hard Disk Drive)や半導体記憶装置(SSD(Solid State Drive))である。記憶装置200Bには、各種データや情報処理プログラムが記憶されている。なお、記憶装置200Bに記憶された各種データや情報処理プログラムの一部又は全部は、USB(Universal Serial Bus)メモリや外付けHDDなどの外部記憶装置やネットワーク4を介して接続された他の情報処理装置(例えば、他のサーバやユーザ端末3など)の記憶装置に記憶されてもよい。この場合、サーバ2は、外部記憶装置や他の情報処理装置の記憶装置に記憶された各種データを参照又は取得する。
【0013】
記憶装置200Bには、例えば、広告から後述の検出部204がオブジェクトを検出するための学習モデル(第1学習モデル)が記憶されている。
また、記憶装置200Bには、例えば、広告のテキスト部分から後述の検出部204がオブジェクトを検出するための辞書が記憶されている。
また、記憶装置200Bには、例えば、検出されたオブジェクトを後述の分類部205が分類するための学習モデル(第2学習モデル)が記憶されている。
【0014】
CPU200Cは、本実施形態に係るサーバ2を制御するものであり、図示しないROM及びRAMなどを備える。
【0015】
図3は、サーバ2(情報処理装置)の機能ブロック図である。図3に示すように、サーバ2は、受信部201、送信部202(出力部)、記憶装置制御部203、検出部204、分類部205、算出部206、比較部207などの機能を備える。なお、図3に示す機能は、CPU200Cが、記憶装置200Bに記憶されている情報処理プログラムを実行することで実現される。
【0016】
受信部201は、例えば、ユーザ端末3から送信される情報や広告配信サーバSから取得した広告の情報などを受信する。
【0017】
送信部202(出力部)は、例えば、ユーザ端末3へ情報を送信(出力)する。
【0018】
記憶装置制御部203は、例えば、記憶装置200Bを制御し、記憶装置200Bへの情報の書き込みや読み出しを行う。
【0019】
検出部204は、広告からオブジェクトを検出する。以下、検出部204によるオブジェクトの検出について図6,7を参照して説明する。
初めに、検出部204は、広告の表示内容が所定以上変化する場合、換言すると、広告のシーンが大きく変化するポイントを検知して広告を分割(コマ割り)する。
シーンが大きく変化するポイントとしては、例えば、背景が変化する、登場する人物が代わる、人物から商品へと画像が変化する、などが考えられる。
なお本実施形態では、検出部204は、以下のようにしてシーンが大きく変化するポイントを検知しているが、以下に示す例に限られず他の方法によりシーンが大きく変化するポイントを検知してもよい。
(1)画像から特徴量を抽出する。
(2)抽出した特徴量間の距離を算出する(例えば、コサイン類似度を利用することができる)。
(3)特徴量間の距離が所定値を超えている場合、シーンが大きく変化したと判定する。
【0020】
図6は、検出部204による広告の分割のイメージ図である。図6に示す例では、広告3は、シーンS1~S6に分割(コマ割り)されており、例えば、シーンS1、S2、S5、S6のシーンの秒数がそれぞれ4.0s(秒)、2.1s(秒)、3.8s(秒)、2.5s(秒)となっている。
検出部204は、分割した各シーンの最初又は最後の映像データ(コマ)に表示されているオブジェクトを検出する。以下、検出部204によるオブジェクトの検出方法について説明するが以下の検出方法はあくまで一例であり、以下に示す例に限られない。また、以下では、オブジェクトの検出について、検出対象をテキストと物体とに分けて説明する。
初めに、オブジェクトとしてテキストを検出する場合について説明する。
検出部204は、既知のOCRや文字書き起こしの技術を活用し、広告からテキストを抽出し、この抽出したテキストを形態素解析で単語に分解してオブジェクト(単語)を検出する。
次に、オブジェクトとして物体を検出する場合について説明する。
検出部204は、セグメンテショーションの学習モデルを利用して画像に含まれるオブジェクト(物体)を検出する。なお、検出部204は、複数の学習モデルを組み合わせて分割した各シーンの最初又は最後の映像データ(コマ)に含まれるオブジェクト(物体)を検出する構成としてもよい。
図7は、分割した各シーンの最初又は最後の映像データG(コマ)に表示されているオブジェクトの一例を示す図である。
図7に示すように、検出部204は、映像データGから画像G1~G3、テキストT1~T2などのオブジェクトを検出する。
【0021】
分類部205は、検出部204が検出したオブジェクトを対応するカテゴリに分類する。なお、カテゴリは、大分類(大カテゴリ)、小分類(小カテゴリ)などの階層に分けてもよい。図8は、大分類及び小分類の一例を示す図である。
図8に示す例では、
大分類「お金・料金」には、小分類「無料」、「安さ」、「金利」が含まれ、
大分類「悩み・効果効能」には、小分類「悩み」、「肌」、「体重体型」が含まれ、
大分類「人物・人のパーツ」には、小分類「成人男性」、「成人女性」、「男の子」、「女の子」が含まれ、
大分類「商品・人以外」には、小分類「ファッション」、「乗り物」が含まれている。
なお、図8はあくまで一例であり、どのようにオブジェクトを分類するかは任意である。
【0022】
図9は、分類部205により対応するカテゴリに分類された状態の一例を示す図である。
図9に示す例では、画像G1は、ロゴ、画像G2は、人物(男性)、画像G3は、商品、テキストT1は、商品の効果・効能、テキストT2は、商品のキャンペーンに分類されている。
なお、分類部205は、例えば、オブジェクトと該オブジェクトの分類先(大分類、小分類)とを対応付けた分類用の辞書を参照して、検出部204が検出したオブジェクトを対応するカテゴリに分類するようにしてもよい。
例えば、検出したオブジェクトがテキストである場合、分類部205は、テキスト(単語)と該テキスト(単語)の分類先(大分類、小分類)とを対応付けた分類用の辞書を参照して、検出部204が検出したテキスト(単語)を対応するカテゴリに分類する。
また、検出したオブジェクトが物体である場合、分類部205は、検出した物体に対して、解析を行い、オブジェクトと分類先(大分類、小分類)とを対応付けた分類用の辞書を参照して、検出部204が検出したオブジェクトを対応するカテゴリに分類するようにしてもよい。
【0023】
算出部206は、検出部204が検出したオブジェクトが広告に占める割合(表示割合)を算出する。算出部206は、検出部204が検出したオブジェクトが広告に占める割合を表示面積及び表示時間(再生時間)に基づいて算出する。
図10は、検出部204が検出したオブジェクトが占める表示面積を示す。算出部206は、各オブジェクトの面積を加算した値(全体面積ともいう)を100とした際の各オブジェクトの面積を算出する。例えば図9の例でいうと、算出部206は、画像G1~G3及びテキストT1,T2の表示面積を加算した値(全体面積ともいう)を100とした際の画像G1~G3及びテキストT1,T2の各面積を算出する。なお、各オブジェクトの表示面積の割合は、例えば、ピクセル数に基づいて算出してもよい。
図11は、図6を参照して説明した広告3の各シーンS1~S6の最初又は最後の映像データで検出された各オブジェクトが占める割合を視覚化したものである。図11のX-Y軸は面積を示している。また、図11のZ軸は時間を示している。このように、算出部206は、各オブジェクトの広告に占める割合を面積×時間で算出する。なお、図11では、シーンS2~S6のオブジェクトの割合の記載は省略している。
【0024】
比較部207は、分析対象の広告と比較対象である広告とを比較する。比較部207は、例えば、算出部206が算出した各オブジェクトの表示面積の割合などの情報に基づいて、分析対象の広告と比較対象である広告とを比較して、以下に説明する項目A~項目Gの値を算出する(図12参照)。
項目A:広告の全体の秒数。
項目B:検出部204が広告を分割した数(コマ数)。
項目C:分割されたシーン(コマ)の平均秒数。
項目D:広告全体の全表現数。
項目E:分割されたシーン(コマ)の平均表現数。
項目Fは、ユニーク数。
項目Gは、ユニーク割当秒数。
なお、
項目Cは、項目Aの値(秒数)を項目Bの値(コマ数)で除算することで算出される。
項目Dの表現は、(検出部204により検出された)広告に含まれるオブジェクトのことであり、広告全体の全表現数は、広告全体で検出部204により検出されたオブジェクト数である。
項目Eは、項目Dの値(表現数(オブジェクト数))を項目Bの値(コマ数)で除算することで算出される。
項目Fのユニーク数は、他の(比較対象である)広告には存在しないユニーク(独自)のオブジェクト数である。
項目Gは、項目Aの値(秒数)を項目Fの値(ユニーク数)で除算することで算出される。
【0025】
(ユーザ端末3)
以下、ユーザ端末3の構成について説明する。図4及び図5は、ユーザ端末3の構成図である。なお、図4は、ユーザ端末3の主なハード構成を示しており、ユーザ端末3は、通信IF300A、記憶装置300B、入力装置300C、表示装置300D、CPU300Eがバスを介して接続された構成を有する。
【0026】
通信IF300Aは、他の装置(本実施形態では、サーバ2)と通信するためのインターフェースである。
【0027】
記憶装置300Bは、例えば、HDD(Hard Disk Drive)や半導体記憶装置(SSD(Solid State Drive))である。記憶装置300Bには、端末の識別子や情報処理プログラムなどが記憶される。端末の識別子は、ユーザ端末3を識別するための識別子である。ユーザ端末3から送信する情報に端末の識別子を付与することで、サーバ2は、受信した情報がどのユーザ端末3から送信されたものであるかを判定することができる。なお、端末の識別子は、IP(Internet Protocol)アドレス、MAC(Media Access Control)アドレスなどを利用してもよく、サーバ2がユーザ端末3に対して付与するようにしてもよい。
【0028】
入力装置300Cは、例えば、キーボード、マウス、タッチパネルなどの入力デバイスであるが、入力可能であれば、他の装置や機器であってもよい。また、音声入力装置であってもよい。
【0029】
表示装置300Dは、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなどであるが、表示可能であれば他の装置や機器(例えば、CRT:Cathode Ray Tube)であってもよい。
【0030】
CPU300Eは、本実施形態に係るユーザ端末3を制御するものであり、図示しないROM及びRAMを備える。
【0031】
図5は、ユーザ端末3の機能図である。図5に示すように、ユーザ端末3は、受信部301、送信部302、記憶装置制御部303、入力受付部304、表示装置制御部305などの機能を有する。なお、図5に示す機能は、CPU300Eが、記憶装置300Bに記憶されている情報処理プログラムを実行することで実現される。
【0032】
受信部301は、例えば、サーバ2から送信される情報を受信する。
【0033】
送信部302は、例えば、入力受付部304で受け付けた入力操作に応じた情報をサーバ2へ送信する。
【0034】
記憶装置制御部303は、記憶装置300Bを制御する。例えば、記憶装置制御部303は、記憶装置300Bを制御して情報の書き込みや読み出しを行う。
【0035】
入力受付部304は、入力装置300Cからの入力操作を受け付ける。
【0036】
表示装置制御部305は、表示装置300Dを制御し、受信部301で受信した情報、例えば、図12に例示した比較部207での比較結果などを表示装置300Dに表示する。
【0037】
(情報処理)
図13は、情報処理システム1の情報処理の一例を示すフローチャートである。以下、図13を参照して、情報処理システム1の情報処理について説明する。なお、図1から図12を参照して説明した構成と同一の構成には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0038】
(分析処理)
図13は、情報処理システム1の分析処理の一例を示すフローチャートである。以下、図13を参照して、情報処理システム1の分析処理の一例について説明する。
【0039】
(ステップS101)
サーバ2の受信部201は、分析対象及び比較対象の広告を受信する。受信部201は、例えば、分析対象の広告が掲載されたWEBページのURL、比較対象の広告が掲載されたWEBページのURLなどの情報を受信する。
【0040】
(ステップS102)
サーバ2の検出部204は、分析対象の広告が掲載されたWEBページのURL、比較対象の広告が掲載されたWEBページのURLなどの情報に基づいて該当する広告を取得し、分析対象及び比較対象の広告のそれぞれについてシーンが大きく変化するポイントを検知して広告を分割(コマ割り)する。
【0041】
(ステップS103)
サーバ2の検出部204は、分析対象及び比較対象の広告のそれぞれについて、広告からオブジェクトを検出する。検出部204は、例えば、分割した各シーンの最初又は最後の映像データ(コマ)に表示されているオブジェクトを検出する。
【0042】
(ステップS104)
サーバ2の分類部205は、分析対象及び比較対象の広告のそれぞれについて、検出部204が検出したオブジェクトを対応するカテゴリに分類する。
【0043】
(ステップS105)
サーバ2の算出部206は、分析対象及び比較対象の広告のそれぞれについて、検出部204が検出したオブジェクトが広告に占める割合を算出する。算出部206は、例えば、分析対象及び比較対象の広告のそれぞれについて、検出部204が検出したオブジェクトが広告に占める割合を表示面積及び表示時間に基づいて算出する。
【0044】
(ステップS106)
サーバ2の比較部207は、分析対象及び比較対象の広告を比較し、分析対象及び比較対象の広告のそれぞれについて、図12に例示した項目A~項目Gの値を算出する。
【0045】
(ステップS107)
サーバ2の送信部202は、比較部207が算出した分析対象及び比較対象の項目A~項目Gの値(比較結果)を送信する。サーバ2の送信部202から送信された比較結果は、ユーザ端末3の受信部301で受信され、表示装置制御部305により表示装置300Dに表示される(図12参照)。
【0046】
以上のように、実施形態に係るサーバ2は、広告を分析する情報処理装置である。そして、サーバ2は、広告からオブジェクトを検出する検出部204と、検出部204が検出したオブジェクトが広告に占める割合を算出する算出部206とを備える。
このように、広告のオブジェクトを検出し、検出したオブジェクトが広告に占める割合を算出するので、各オブジェクトが広告に占める割合を把握することができるため広告を効果的に分析することができる。
【0047】
また、実施形態に係るサーバ2は、検出部204が検出したオブジェクトを対応するカテゴリに分類する分類部205を備える。そして、算出部206は、検出部204が検出したオブジェクトが広告に占める割合をカテゴリごとに算出する。
このように、広告のオブジェクトを分類して分類したカテゴリごとに広告に占める割合を算出するので、各カテゴリが広告に占める割合を把握することができるため広告を効果的に分析することができる。
【0048】
また、本実施形態において、広告は動画を含んでおり、算出部206は、検出部204が検出したオブジェクトが広告に占める割合を表示面積及び表示時間に基づいて算出する。
このように、オブジェクトが広告に占める割合を表示面積及び表示時間に基づいて算出するので、各オブジェクトが広告に占める割合を立体的に把握することができるため広告を効果的に分析することができる。
【0049】
また、実施形態に係るサーバ2の検出部204は、広告の表示内容が所定以上変化する場合に広告からオブジェクトを検出する。
このように、広告を構成する全ての映像データ(コマ)についてオブジェクトが広告に占める割合を算出するのではなく、広告の表示内容(シーン)が所定以上変化する場合に広告からオブジェクトを検出するので効率よくオブジェクトが広告に占める割合を算出することができる。
【0050】
また、実施形態に係るサーバ2は、算出部206が算出した結果に基づいて複数の広告を比較する比較部207を備える。
このように、複数の広告を比較することができるので広告を効果的に分析することができる。
【0051】
(その他の実施形態)
本発明は、その要旨を逸脱しない限りにおいて適宜に設計変更して具体化できる。例えば、広告の音声を分析対象に加えてもよい。この場合、サーバ2は、広告の音声を認識してテキスト化する音声認識エンジンを備え、分類部205は、音声認識エンジンにより変換されたテキストを分類する。なお、テキストを分類する方法については実施形態で説明したため説明を省略する。また、算出部206は、再生時間に基づいて広告に占める割合を算出する。なお、音声には、面積の概念がないため、音声を分析した結果は、比較項目として図12の項目A~項目Gとは別に追加されることになる。
このように、オブジェクトには、画像、テキスト及び音声の少なくとも1以上が含まれるため、効果的に広告を分析することができる。
【0052】
また、上記実施形態では、広告として動画による広告(動画広告)を例に実施形態を説明しているが、本発明は、動画でない広告にも適用可能である。動画でない場合、表示時間(再生時間)の概念がないため、例えば、算出部206は、検出部204が検出したオブジェクトが広告に占める割合を表示面積に基づいて算出する。
【0053】
また、上記実施形態では、シーンが大きく変化するポイントを検出して広告を分割し、分割した各シーンの最初又は最後の映像データ(コマ)に表示されているオブジェクトを検出しているが、広告を構成するすべての映像データ(コマ)についてオブジェクトを検出してオブジェクトが広告に占める割合を算出するようにしてもよい。
【0054】
また、上記実施形態において、サーバ2の比較部207は、分析対象及び比較対象の広告を比較し、分析対象及び比較対象の広告のそれぞれについて、他の広告にはないユニークなオブジェクト、大分類や小分類を抽出し、サーバ2の送信部202は、比較部207が抽出した分析対象及び比較対象の他の広告にはないユニークなオブジェクト、大分類や小分類をユーザ端末3へ送信する構成としてよい(サーバ2の表示装置に表示する構成でもよい)。
【0055】
また、サーバ2が備える機能の一部又は全部をユーザ端末3に備えるようにしてもよい。例えば、サーバ2が備える検出部204、分類部205、算出部206、比較部207、音声認識エンジンなどの機能をユーザ端末3が備えるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0056】
1 :情報処理システム
2 :サーバ
3 :ユーザ端末
4 :ネットワーク
200A :通信IF
200B :記憶装置
200C :CPU
201 :受信部
202 :送信部
203 :記憶装置制御部
204 :検出部
205 :分類部
206 :算出部
207 :比較部
300A :通信IF
300B :記憶装置
300C :入力装置
300D :表示装置
300E :CPU
301 :受信部
302 :送信部
303 :記憶装置制御部
304 :入力受付部
305 :表示装置制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13