(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168021
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】タイヤの耐久試験方法
(51)【国際特許分類】
G01M 17/02 20060101AFI20241128BHJP
B60C 19/00 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
G01M17/02
B60C19/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084400
(22)【出願日】2023-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】000003148
【氏名又は名称】TOYO TIRE株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 和希
【テーマコード(参考)】
3D131
【Fターム(参考)】
3D131BB09
3D131LA22
(57)【要約】
【課題】レースに使用されるタイヤ横力の低下を測定することができるタイヤの耐久試験方法を提供する。
【解決手段】タイヤの耐久試験工程S10は、タイヤの横力の低下を測定するタイヤの耐久試験方法であって、試験用タイヤ100を一定時間転動させて横力の低下を測定し、試験用タイヤ100の転動中に試験用タイヤ100のスリップ角を変化させる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤの横力の低下を測定するタイヤの耐久試験方法であって、
試験用タイヤを一定時間転動させて横力の低下を測定し、
前記試験用タイヤの転動中に前記試験用タイヤのスリップ角を変化させる、
タイヤの耐久試験方法。
【請求項2】
請求項1に記載のタイヤの耐久試験方法であって、
前記試験用タイヤのスリップ角を変化させるときは、所定時間毎に、左方向、0°、右方向、0°の順に変化させる、
タイヤの耐久試験方法。
【請求項3】
請求項2に記載のタイヤの耐久試験方法であって、
前記試験用タイヤのスリップ角を変化させるときは、所定時間毎に、左方向、0°、右方向、0°の順に変化させることを繰り返す、
タイヤの耐久試験方法。
【請求項4】
請求項3に記載のタイヤの耐久試験方法であって、
前記試験用タイヤのスリップ角を変化させるときは、時間変化に対してスリップ角を正弦波状に変化させる、
タイヤの耐久試験方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤの横力の低下を測定するタイヤの耐久試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タイヤの横力とは、タイヤ赤道に対して直角方向(タイヤ軸方向)に作用する力である。タイヤの横力は、タイヤの評価において装置を用いて測定される場合がある。例えば、特許文献1には、軸力センサを用いてタイヤに作用する過渡的な横力を測定するタイヤ評価装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、レースで使用されるタイヤでは、レース中に熱ダレが原因となって横力が低下して操縦安定性能が低下する。熱ダレとは、タイヤの温度上昇によるグリップ力の低下である。そこで、レースで使用されるタイヤは、タイヤの耐久試験において横力の低下を測定する必要がある。特許文献1には、過渡的な横力を測定する技術が開示されているが、タイヤの耐久試験において横力の低下を測定することは開示されていない。
【0005】
そこで、本発明は、レースに使用されるタイヤ横力の低下を測定することができるタイヤの耐久試験方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るタイヤの耐久試験方法は、タイヤの横力の低下を測定するタイヤの耐久試験方法であって、試験用タイヤを一定時間転動させて横力の低下を測定し、試験用タイヤの転動中に試験用タイヤのスリップ角を変化させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のタイヤの耐久試験方法によれば、レースに使用されるタイヤ横力の低下を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態の一例である横力測定装置を示す模式図である。
【
図4】実施形態の他の一例である横力測定装置を示す模式図である。
【
図5】実施形態の一例である耐久試験工程の流れを示すフローである。
【
図6】実施形態の一例である評価工程の流れを示すフローである。
【
図7】実施形態の一例である評価工程を示すグラフである。
【
図8】実施形態の他の一例である評価工程の流れを示すフローである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。以下の説明において、具体的な形状、材料、方向、数値等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等に合わせて適宜変更することができる。
【0010】
以下の実施形態では、レースで使用されるタイヤの熱ダレ性能の低下を評価する。熱ダレとは、タイヤの温度上昇によるグリップ力の低下である。熱ダレの低下は、タイヤに作用する横力の低下として評価する。横力とは、タイヤ中心面に対して直角方向(横方向)に作用する力である。具体的には、詳細は後述する「タイヤの横力測定装置」としての横力測定装置10によって試験用タイヤ100の横力を測定する。横力は、横力測定装置10の試験用ハブ13に貼着されたひずみゲージ15のひずみ量に基づいて算出される。
【0011】
また、横力測定装置10では、詳細は後述する「タイヤの耐久試験方法」としての耐久試験工程S10にて試験用タイヤ100の試験を行う。耐久試験工程S10では、試験用タイヤ100が想定されるレース(以下、想定レース)での車両に使用されるタイヤの状態に近づけて試験を行う。さらに、耐久試験工程S10において横力測定装置10を用いて測定された試験用タイヤ100の横力に基づいて、詳細は後述する「タイヤの熱ダレ性能の評価方法」としての評価工程S20によって想定レースでのタイヤの熱ダレ性能を評価する。
【0012】
[横力測定装置]
図1および
図2を用いて、実施形態の一例である横力測定装置10について説明する。
【0013】
「タイヤの横力測定装置」としての横力測定装置10は、試験用タイヤ100を転動させる間の試験用タイヤ100に作用する横力を測定する。横力測定装置10によれば、詳細は後述するが、汎用性が高く、低コストで製作することができる。
【0014】
図1に示すように、横力測定装置10は、試験用タイヤ100を接地させて回転駆動する駆動ドラム11と、試験用タイヤ100が装着される試験用ロードホイール12と、試験用ロードホイール12が装着される試験用ハブ13と、試験用ハブ13の側周面に貼着されるひずみゲージ15と、試験用ハブ13を回転可能に支持する回転軸16と、回転軸16を支持する支持装置17と、ひずみゲージ15のひずみ量から試験用タイヤ100に作用する横力を算出する情報処理装置18とを備える。
【0015】
横力測定装置10は、詳細は後述する試験用ハブ13およびひずみゲージ15以外は、一般的な試験用タイヤ100の耐久試験等を行う装置と同様の装置である。換言すれば、既存の耐久試験等を行うための装置のハブを試験用ハブ13に交換することによって横力測定装置10を製作することができる。つまり、横力測定装置10の汎用性を向上させることができる。ここでの汎用性とは、横力測定装置10が一般的な耐久試験装置を活用して製作することができることである。
【0016】
また、横力測定装置10は、試験用タイヤ100および試験用ロードホイール12を交換することによって、サイズ、用途および構造が異なる試験用タイヤ100の横力を測定することができる。これにより、横力測定装置10の汎用性を向上させることができる。ここでの汎用性とは、横力測定装置10がサイズ、用途および構造が異なる試験用タイヤ100に幅広く適用することができることである。
【0017】
さらに、横力測定装置10は、既存の耐久試験等を行うための装置のハブを試験用ハブ13に交換し、安価なひずみゲージ15を貼着することによって横力測定装置10を実現することができる。つまり、横力測定装置10を低コストで製作することができる。
【0018】
駆動ドラム11は、図示しない電動モータによって回転駆動される。駆動ドラム11の外周面には、実際の路面を模した疑似路面が貼着されてもよい。疑似路面は、ゴム、樹脂または金属を素材として形成されてもよい。
【0019】
試験用ロードホイール12は、試験用タイヤ100が装着される。試験用ロードホイール12と試験用タイヤ100との間には、空気層が形成されて、試験用ロードホイール12および試験用タイヤ100が空気入りタイヤとして構成される。試験用ロードホイール12の径または幅は、想定レースにて使用されるタイヤに適合するように適宜変更されてもよい。
【0020】
試験用ハブ13は、試験用ロードホイール12が装着される。試験用ハブ13は、略円柱形状に形成されている。
図2に示すように、試験用ハブ13は、径が小さい縮径部分13Aを有する円柱形状であってもよい。縮径部分13Aの側周面には、ひずみゲージ15が貼着される。ここで、縮径部分13Aは、それ以外の部分よりも強度が小さくひずみ易いと言える。これにより、ひずみゲージ15によって小さなひずみ量の変化を測定することができる。
【0021】
ひずみゲージ15は、試験用ハブ13の側周面の少なくとも回転軸16を挟んで対向する2箇所に貼着される。試験用ハブ13が縮径部分13Aを有する場合には、ひずみゲージ15は、縮径部分13Aの側周面の少なくとも回転軸16を挟んで対向する2箇所に貼着される。本実施形態では、回転軸16を挟んで対向する2箇所を含む8箇所に貼着される。ひずみゲージ15は、無線式ひずみゲージが用いられることが好ましい。また、無線式ひずみゲージの送信機および配線は、試験用ハブ13に埋め込まれていることが好ましい。これにより、試験用タイヤ100の転動中にひずみゲージ15の断線または破損を防止することができる。
【0022】
回転軸16は、試験用ハブ13を回転可能に支持する。回転軸16は、支持装置17に支持される。
【0023】
支持装置17は、図示しない回転駆動機構およびブレーキ機構を有する。支持装置17は、回転駆動機構およびブレーキ機構によって回転軸16を回転自在にする、駆動ドラム11に依らずに回転駆動する、および拘束する(ブレーキをかける)ことができる。これにより、試験用タイヤ100を加速、減速および回転停止することができる。
【0024】
また、支持装置17は、図示しない昇降機構を有する。昇降機構は、流体圧シリンダによって構成されてもよい。支持装置17は、昇降機構によって、試験用タイヤ100を上下動させることができる。これにより、試験用タイヤ100は、駆動ドラム11に対して離間または接近することができる。また、支持装置17は、昇降機構によって、試験用タイヤ100を駆動ドラム11に押圧し、試験用タイヤ100に所定荷重を負荷することができる。試験用タイヤ100は、駆動ドラム11に押圧された状態にて駆動ドラム11によって回転駆動される。
【0025】
さらに、支持装置17は、図示しない姿勢変更機構を有する。支持装置17は、姿勢変更機構によって試験用タイヤ100を駆動ドラム11に押圧させる際のスリップ角またはキャンバー角を調節することができる。
【0026】
情報処理装置18は、試験用タイヤ100が転動している間のひずみゲージ15のひずみ量に基づいて試験用タイヤ100に作用する横力を算出する。情報処理装置18は、演算処理部であるCPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の記憶部を有し、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う。
【0027】
例えば、
図3では、一つのひずみゲージ15の5秒毎のひずみ量の最大値(延伸量)と最小値(圧縮量)を示している。ひずみ量は、延伸量よりも圧縮量が大きい。そこで、情報処理装置18は、例えばひずみ量のうちの圧縮量を横力として算出してもよい。また、情報処理装置18は、試験用タイヤ100を転動している間の所定間隔毎の圧縮量の最大値を横力として算出してもよい。
【0028】
[別実施形態]
図4を用いて、実施形態の他の一例である横力測定装置20について説明する。
【0029】
「タイヤの横力測定装置」としての横力測定装置20は、試験用タイヤ100を接地させて回転駆動する駆動ドラム21と、試験用タイヤ100が装着される試験用ロードホイール22と、試験用ロードホイール22が装着される試験用ハブ23と、試験用ロードホイール22と試験用ハブ23との間に介される測定用ハブ24と、測定用ハブ24の側周面に貼着されるひずみゲージ25と、試験用ハブ23を回転可能に支持する回転軸26と、回転軸26を支持する支持装置27と、ひずみゲージ25のひずみ量から試験用タイヤ100に作用する横力を算出する情報処理装置28とを備える。
【0030】
横力測定装置20の駆動ドラム21、試験用ロードホイール22、試験用ハブ23、ひずみゲージ25、回転軸26、支持装置27および情報処理装置28については、上述した横力測定装置10の駆動ドラム11、試験用ロードホイール12、試験用ハブ13、ひずみゲージ15、回転軸16、支持装置17および情報処理装置18と同様の構成であるため、説明を省略する。
【0031】
測定用ハブ24は、円柱形状に形成され、試験用ハブ23よりも強度の低い材料で形成されている。これにより、ひずみゲージ25によって小さなひずみ量の変化を測定することができる。測定用ハブ24の側周面には、ひずみゲージ25が貼着される。
【0032】
[耐久試験工程]
図5を用いて、実施形態の一例である「タイヤの耐久試験方法」としての耐久試験工程S10について説明する。耐久試験工程S10では、上述した横力測定装置10において、想定レースで使用されるタイヤの状態に近づけて試験用タイヤ100の耐久試験を行う。耐久試験工程S10によれば、想定レースで使用されるタイヤの横力の低下を測定することができる。
【0033】
ここで、実施例の想定レースの車両の車速が160~180km/hの場合には、耐久試験工程S10では速度を200km/hとして試験用タイヤ100を転動させる。また、想定レースは、コースを8周するレースであるため、耐久試験工程S10では16周まで転動させる。このとき、上述したように速度を200km/hと設定した場合には、試験用タイヤ100を2時間転動させることになる。つまり、耐久試験工程S10では、想定レースにて使用されるタイヤの使用条件よりも厳しい条件にて試験用タイヤ100の耐久試験を行う。
【0034】
また、耐久試験工程S10では、室温、試験用タイヤ100の空気圧、試験用タイヤ100の荷重、試験用ロードホイール12のサイズについては、想定レースで使用されるタイヤの状態と同様の条件とする。
【0035】
耐久試験工程S10は、慣らし走行工程S11と、本走行工程S12とを有する。慣らし走行工程S11では、耐久試験工程S10(本走行工程S12)での速度の50%にて5分、耐久試験工程S10(本走行工程S12)での速度の75%にて5分、耐久試験工程S10(本走行工程S12)での速度の100%にて5分の順で試験用タイヤ100を転動させる。このとき、試験用タイヤ100のキャンバー角およびスリップ角はそれぞれ0°とする。慣らし走行工程S11によれば、本走行工程S12に移行する前に試験用タイヤ100を温めることができる。
【0036】
また、本走行工程S12では、想定レースで使用されるタイヤの諸元に合わせてキャンバー角を設定して試験を行う。本実施形態では、想定レースで使用されるタイヤの諸元に合わせて、キャンバー角を-2°として試験を行う。
【0037】
さらに、本走行工程S12では、想定レースで使用されるタイヤの動きに近づけるようにスリップ角を右方向(+側)、0°、左方向(-側)、0°の順に変化させて試験を行う。本走行工程S12では、スリップ角を右方向(+側)、0°、左方向(-側)、0°の順に変化させて所定パターンとし、以降は当該所定パターンを繰り返す。本実施形態では、スリップ角を1分ごとに、-3°、0°、3°、0°の順に変化させて、移行は当該パターンを繰り返して試験を行う。これにより、試験用タイヤ100を想定レースでのタイヤの状態に近づけて試験を行うことができる。
【0038】
また、本走行工程S12では、想定レースでのタイヤの動きに近づけるようにスリップ角を変化させる際には、時間変化に対してスリップ角を正弦波状に変化させてもよい。また、時間変化に対してスリップ角をステップ波に変化させてもよい。
【0039】
より具体的には、本走行工程S12では、速度200km/h、キャンバー角-2°、スリップ角0°の条件で1分間転動させ、速度200km/h、キャンバー角-2°、スリップ角+3°の条件で1分間転動させ、速度200km/h、キャンバー角-2°、スリップ角0°の条件で1分間転動させ、速度200km/h、キャンバー角-2°、スリップ角-3°の条件で1分間転動させて所定パターンとする。以降は、所定パターンを合計30回(2時間/4分)繰り返す。
【0040】
[評価工程]
図6および
図7を用いて、実施形態の一例である「タイヤの熱ダレ性能の評価方法」としての評価工程S20について説明する。評価工程S20は、横力測定装置10を用いて耐久試験工程S10にて測定した横力に基づいて、想定レースでのタイヤの熱ダレ性能を評価する。評価工程S20によれば、想定レースで使用されるタイヤの熱ダレ性能を評価することができる。
【0041】
図6に示すように、評価工程S20は、最大横力抽出工程S21と、評価指数算出工程S22とを有する。最大横力抽出工程S21は、評価期間中の最大横力を抽出する。
図7に示すように、本実施形態では、上述した耐久試験工程S10の本走行工程S11の期間を想定レースの周回毎に区切って、横力の平均値が最大となった2周目の最大横力の平均値を最大横力として抽出する。また、想定レースを実際に走行したテストドライバーからのヒヤリングに基づいて最も性能が良かった周回時の最大横力の平均値を最大横力として抽出してもよい。
【0042】
評価指数算出工程S22では、評価期間中の横力を最大横力抽出工程S21において抽出した最大横力で除して評価指数を算出する。本実施形態では、上述したように想定レースの周回毎に区切って、周回毎の平均値を最大横力(2周目の最大横力の平均値)で除したものを評価指数とする。評価指数が小さいほど、横力が低下して熱ダレ性能が低下していることを示す。
【0043】
[別実施形態]
図8を用いて、実施形態の他の一例である「タイヤの熱ダレ性能の評価方法」としての評価工程S30について説明する。評価工程S30は、評価工程S20と同様に、横力測定装置10を用いて耐久試験工程S10にて測定した横力に基づいて、想定レースでのタイヤの熱ダレの低下を評価する。評価工程S30によれば、想定レースで使用されるタイヤの熱ダレ性能を評価することができる。
【0044】
評価工程S30は、最大横力算出工程S31と、最大横力抽出工程S32と、評価指数算出工程S33とを有する。最大横力算出工程S31では、上述した本走行工程S12の所定パターンにおいてキャンバー角を右方向(+側)にした時の最大横力の絶対値と、キャンバー角を左方向(-側)にした時の最大横力の絶対値とを足した数値を最大横力として算出する。
【0045】
最大横力抽出工程S32は、本走行工程S12において算出した期間横力のうちで最大となる期間最大横力を抽出する。評価指数算出工程S33では、最大横力算出工程S31において算出した各パターンの最大横力を最大横力抽出工程S32において抽出した期間最大横力で除して評価指数を算出する。評価指数が小さいほど、横力が低下して熱ダレ性能が低下していることを示す。
【0046】
なお、本発明は上述した実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項の範囲内において種々の変更や改良が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0047】
10 横力測定装置、11 駆動ドラム、12 試験用ロードホイール、13 試験用ハブ、13A 縮径部分、15 ひずみゲージ、16 回転軸、17 支持装置、18 情報処理装置、20 横力測定装置、21 駆動ドラム、22 試験用ロードホイール、23 試験用ハブ、24 測定用ハブ、25 ひずみゲージ、26 回転軸、27 支持装置、28 情報処理装置