IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ JFEスチール株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-X開先溶接継手の評価方法 図1
  • 特開-X開先溶接継手の評価方法 図2
  • 特開-X開先溶接継手の評価方法 図3
  • 特開-X開先溶接継手の評価方法 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168197
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】X開先溶接継手の評価方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 3/00 20060101AFI20241128BHJP
【FI】
G01N3/00 Q
G01N3/00 T
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084663
(22)【出願日】2023-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】000001258
【氏名又は名称】JFEスチール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105968
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】井上 隆一
(72)【発明者】
【氏名】▲崎▼本 隆洋
(72)【発明者】
【氏名】半田 恒久
(72)【発明者】
【氏名】伊木 聡
(72)【発明者】
【氏名】荒尾 亮
【テーマコード(参考)】
2G061
【Fターム(参考)】
2G061AA07
2G061AA15
2G061AB03
2G061AC04
2G061BA03
2G061BA05
2G061CB08
2G061CB19
2G061EA02
(57)【要約】
【課題】脆性破壊の発生の有無を評価できる、X開先溶接継手の評価方法を提供する。
【解決手段】フェライト系合金鋼を、オーステナイト系溶接材料を用いて溶接したX開先溶接継手から、CTOD試験片を採取し、予き裂前縁の占有率が母材と溶接金属とで等しくなる位置にノッチを導入して、WES1109の規定に準拠し、CTOD試験を実施する。試験後、試験片の破面を観察し、母材部(熱影響部)および溶接金属部の予き裂の先端に形成された延性き裂長さaBM(mm)、aWM1(mm)、aWM2(mm)を測定し、X開先溶接継手の脆性破壊特性を評価する。得られたaBM、aWM1、aWM2が、いずれも0.2mm以上でかつ、aWM1/aBM、aWM2/aBMがいずれも2.0以下を満足する場合に、当該X開先溶接継手においては脆性破壊リスクは低い、と評価する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フェライト系合金鋼のオーステナイト系溶接材料を用いたX開先溶接継手の評価方法であって、
前記X開先溶接継手からCTOD試験片を採取し、疲労予き裂前縁の占有率が母材と溶接金属とで等しくなる位置にノッチを導入して、CTOD試験を実施し、
該CTOD試験後の試験片の破面を観察し、母材部の疲労予き裂の先端に形成された延性き裂長さaBM(mm)、および溶接金属部の疲労予き裂の先端に形成された延性き裂長さaWM1(mm)、aWM2(mm)を測定して、前記X開先溶接継手の脆性破壊特性を評価することを特徴とするX開先溶接継手の評価方法。
【請求項2】
測定された前記延性き裂長さaBM(mm)、aWM1(mm)、aWM2(mm)が、下記(1)~(3)式を、満足する場合に、当該X開先溶接継手においては脆性破壊リスクは低い、と評価することを特徴とする請求項1に記載のX開先溶接継手の評価方法。

BM、aWM1、aWM2 ≧0.2 ……(1)
WM1/aBM ≦ 2.0 ……(2)
WM2/aBM ≦ 2.0 ……(3)
ここで、aBM、aWM1、aWM2:各部の延性き裂長さ(mm)
【請求項3】
前記CTOD試験が、試験温度:-196~25℃で行うことを特徴とする請求項1または2に記載のX開先溶接継手の評価方法。
【請求項4】
前記フェライト系合金鋼が、9%Ni鋼であることを特徴とする請求項1に記載のX開先溶接継手の評価方法。
【請求項5】
前記オーステナイト系溶接材料が、Ni基合金製溶接材料あるいは高Mn鋼製溶接材料であることを特徴とする請求項1に記載のX開先溶接継手の評価方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェライト系合金鋼をオーステナイト系の溶接材料で溶接したX開先溶接継手(以下、異種金属X開先溶接継手ともいう)に係り、とくに、脆性破壊の発生について評価できる、X開先溶接継手の評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液化石油ガス(LPG)や液化天然ガス(LNG)などを貯蔵する低温用タンク等の極低温環境下で使用される溶接鋼構造物用として、優れた破壊靭性を有する鋼材が要求されている。脆性破壊を防止するための溶接鋼構造物の破壊安全性の評価手法として、溶接継手のCTOD試験が、例えばISOでは、ISO15653として規格化されている。
【0003】
低温用溶接鋼構造物として、例えば、LNGタンクには、母材として9%Ni鋼板が使用されているが、破壊安全性の観点から、溶接施工には、オーステナイト系の溶接材料が用いられている。
【0004】
例えば、特許文献1には、9%Ni鋼に溶接施工の高能率化のための大入熱溶接を適用しても、破壊安全性の確保ができる溶接継手およびその製造方法が提案されている。特許文献1に記載された技術では、オーステナイト系溶接材料を用いて形成された溶接金属の硬さをHV250以下で、かつ溶接熱影響部の硬さと溶接金属の硬さとの差を一定値以下(200HV以下)に調整した溶接継手としている。これにより、限界CTOD値が高くなり、脆性破壊に対する大きな抵抗性を有するようになるとしている。一方、溶接熱影響部の硬さと溶接金属の硬さとの差が大きすぎると、溶接熱影響部の脆性破壊が促進されるという意味で、限界CTOD値の低下が著しくなるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際出願公開WO2007/049367A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された溶接継手であれば、脆性破壊に対する大きな抵抗性を有するようになる。しかし、フェライト系合金鋼である低炭素9%Ni鋼材に、オーステナイト系の溶接材料を組み合わせた異種金属溶接継手では、V開先溶接継手等の継手形式では、通常、脆性破壊が発生することはない。しかし、オーステナイト系溶接金属の延性き裂進展抵抗が、母材に比べて低い場合などには、X開先溶接継手の場合のみに脆性破壊が発生する場合がある。一般に、継手形状ごとに、母材と溶接材料の組合せを変更することはないため、部位によって異種金属X開先溶接継手が存在するような鋼構造物では、脆性破壊が発生するリスクが高くなり、構造物の安全上、問題となる。
【0007】
そこで、本発明は、異種金属X開先溶接継手において脆性破壊リスクを評価できる、X開先溶接継手の評価方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記した目的を達成するため、フェライト系合金鋼(9%Ni鋼)と種々のオーステナイト系溶接材料とを組み合わせた異種金属X開先溶接継手を作製し、CTOD試験を実施し、き裂進展形状や破壊起点の観察を行った。その結果、脆性破壊を起こす異種金属X開先溶接継手では、CTOD試験後の破面上で疲労予き裂の先端に形成される延性き裂が、母材部に比べて溶接金属部で大きく進展していることを新規に知見した。
【0009】
さらに、このような、延性き裂が母材部より溶接金属部で大きく進展している場合には、母材部の延性き裂先端の応力が非常に高くなることを、有限要素解析による応力計算により、見出した。そして、このような特異な応力状態を誘起することが、異種金属X開先溶接継手の場合に、脆性破壊を起こす原因となることも、新たに知見した。
【0010】
そしてさらなる検討により、異種金属X開先溶接継手において、母材部の疲労予き裂の先端に形成される延性き裂の長さ(aBM:mm)と溶接金属部の疲労予き裂の先端に形成される延性き裂の長さ(aWM1、aWM2:mm)が、次(1)~(3)式
BM、aWM1、aWM2 ≧0.2 ……(1)
WM1/aBM ≦ 2.0 ……(2)
WM2/aBM ≦ 2.0 ……(3)
を満足する場合には、当該異種金属X開先溶接継手は、脆性破壊を起こさないことを知見した。
【0011】
本発明は、かかる知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は、次の通りである。
[1]フェライト系合金鋼のオーステナイト系溶接材料を用いたX開先溶接継手の評価方法であって、
前記X開先溶接継手からCTOD試験片を採取し、疲労予き裂前縁の占有率が母材と溶接金属とで等しくなる位置にノッチを導入して、CTOD試験を実施し、
該CTOD試験後の試験片の破面を観察し、母材部の疲労予き裂の先端に形成された延性き裂長さaBM(mm)、および溶接金属部の疲労予き裂の先端に形成された延性き裂長さaWM1(mm)、aWM2(mm)を測定して、前記X開先溶接継手の脆性破壊特性を評価することを特徴とするX開先溶接継手の評価方法。
[2]測定された前記延性き裂長さaBM(mm)、およびaWM1(mm)、aWM2(mm)が、下記(1)~(3)式を、満足する場合に、当該X開先溶接継手においては脆性破壊リスクは低い、と評価することを特徴とする[1]に記載のX開先溶接継手の評価方法。

BM、aWM1、aWM2 ≧0.2 ……(1)
WM1/aBM ≦ 2.0 ……(2)
WM2/aBM ≦ 2.0 ……(3)
ここで、aBM、aWM1、aWM2:各部の延性き裂長さ(mm)
[3]前記CTOD試験が、試験温度:-196~25℃で行うことを特徴とする[1]または[2]に記載のX開先溶接継手の評価方法。
[4]前記フェライト系合金鋼が、9%Ni鋼であることを特徴とする[1]に記載の異種金属X開先溶接継手の評価方法。
[5]前記オーステナイト系溶接材料が、Ni基合金製溶接材料あるいは高Mn鋼製溶接材料であることを特徴とする[1]に記載の異種金属X開先溶接継手の評価方法。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、フェライト系合金鋼をオーステナイト系溶接材料で溶接した鋼構造物において、存在する異種金属X開先溶接継手の脆性破壊の発生の有無を、CTOD試験片を用いてより正確に評価でき、産業上格段の効果を奏する。また、本発明によれば、LNGタンク等の極低温環境下で使用される溶接構造物の安全性がさらに向上するという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施例で用いたX開先溶接継手の概略形状を示す説明図である。
図2】実施例で用いた3点曲げ試験片の予き裂導入位置を模式的に示す説明図(斜視図)である。
図3】実施例で用いた4点曲げ試験の概要を模式的に示す説明図である。
図4】CTOD試験後の試験片(3点曲げ試験片)の破面状況を模式的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明では、フェライト系合金鋼を、開先形状をX開先として、突き合わせ、オーステナイト系溶接材料を用いて溶接してなるX開先溶接継手(異種金属X開先溶接継手)を対象とする。
【0015】
[鋼材]
フェライト系合金鋼としては、低炭素低合金鋼である9%Ni鋼等が例示できる。
【0016】
[溶接材料]
オーステナイト系溶接材料としては、Ni基合金系溶接材料、高Mn鋼系溶接材料が例示できる。
【0017】
[溶接方法]
溶接継手の開先形状は、X開先とするが、具体的な開先角度や、具体的な溶接方法は、対象とする構造物(溶接継手)の溶接方法に応じて、適宜決定することが好ましい。例えば、図1に示すように、開先角度α1、α2、ルートギャップrg等は適宜決定できるが、α1、α2は50~60°の範囲、ルートギャップrgは0~2mmの範囲とすることが好ましい。また、上側と下側とで異なった積層としてもよい。なお、TIG溶接をはじめ、常用の溶接方法から選定してもよい。なお、ブローホール発生抑制の観点からTIG溶接とすることが好ましい。
【0018】
[CTOD試験]
得られたX開先溶接継手から、WES1109の規定に準拠して、CTOD試験片(3点曲げ試験片)を採取する。採取したCTOD試験片(3点曲げ試験片)について、予き裂前縁の占有率が母材と溶接金属とで等しくなる位置に、ノッチを導入する。ノッチ(予き裂)として、機械切欠、さらに疲労き裂を、所定の予き裂長さa0となるように、導入する。なお、機械切欠導入後に、4点逆曲げを行って、残留応力を除去しておくことが好ましい。ここでいう「占積率が等しくなる」とは、予き裂前縁が2ヶ所の溶接金属内に含まれるノッチ幅と、母材に含まれるノッチ幅とが、50:50である場合をいうが、45:55~55:45の範囲を許容する。
【0019】
本発明では、予き裂を導入したCTOD試験片(3点曲げ試験片)を用いて、CTOD試験を行う。CTOD試験は、WES1109の規定に準拠して、所定の温度で行う。なお、所定の温度は、対象とする実構造物の使用温度、あるいは、液体窒素温度等が例示できる。また、CTOD試験は、脆性破壊が発生して試験片が破断するか、あるいは脆性破壊が発生しない場合には、荷重が最高荷重を超えて10%低下した時点まで、行うものとする。
【0020】
[CTOD試験後の破面観察]
CTOD試験終了後、脆性破壊が発生しなかったCTOD試験片については、室温で、疲労負荷を与え、延性破面の直下に疲労破面を形成したのち、破断し分離する。これにより、CTOD試験中に進展した延性き裂破面の境界を明確にできる。
【0021】
得られた破面について走査型電子顕微鏡等で観察し、疲労予き裂破面、延性き裂破面等の境界線を特定する。
【0022】
図4に一例を示すように、特定された破面の境界線から、母材部BMにおいて疲労予き裂の先端に形成された延性き裂長さaBM、また、溶接金属部WMにおいて疲労予き裂の先端に形成された延性き裂長さa WM1、aWM2をそれぞれ実測する。なお、aBMは母材部の最小延性き裂長さ、aWM1、aWM2は溶接金属部の最大延性き裂長さ(mm)とする。
【0023】
[評価方法]
本発明では、得られた各部の延性き裂長さから、当該X開先溶接継手の脆性破壊特性を評価する。
【0024】
本発明では、得られた各部の延性き裂長さaBM、a WM1、aWM2が、次(1)式、次(2)式、次(3)式
BM、aWM1、aWM2 ≧0.2 ……(1)
WM1/aBM ≦ 2.0 ……(2)
WM2/aBM ≦ 2.0 ……(3)
ここで、aBM、aWM1、aWM2:各部の延性き裂長さ(mm)
をすべて満足する場合には、当該X開先溶接継手では、脆性破壊リスクは低い、と評価する。
【0025】
本発明では、まず、(1)式で、安定した延性き裂の進展が認められるか否かを評価する。(1)式が満足されない場合、すなわち、延性き裂の進展が0.2mm以上とならない場合であり、本発明が対象としている弾塑性破壊領域を外れることになる。
【0026】
そして、(1)式を満足したうえで、さらに本発明では、(2)、(3)式を満足することとした。溶接金属部WMと母材部BMの延性き裂長さの比が2.0を超えて大きくなる場合には、母材部の延性き裂先端の応力が非常に高くなり、脆性破壊を誘起するような特異な応力状態を誘起する。
【0027】
このため、本発明では、溶接金属部WMと母材部BMの延性き裂長さの比が2.0以下、すなわち、(2)式および(3)式を満足する場合には、当該異種金属X開先溶接継手では、脆性破壊リスクは低い、と評価する。
【0028】
以下、実施例に基づき、さらに本発明について説明する。
【実施例0029】
母材として、表1に示す組成、機械的特性を有する9%Ni鋼板(板厚t:20mm)を用意した。用意した9%Ni鋼板を、図1に示すX開先形状として突き合せ、オーステナイト系溶接材料を用いて、TIG溶接(シールドガス:Ar)し、異種金属X開先溶接継手を作製した。使用したオーステナイト系溶接材料は、表2に示す2種の溶接材料70Ni、20Mn(ワイヤ径:1.2mm)とした。また、溶接条件は、表3に示す条件とした。なお、X開先の形状は、ルートギャップrg:2mm、開先角度α1:60°、α2:50°とした。積層は上側、下側で同じとした。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
得られた溶接継手から、WES1109に準拠して、3点曲げ試験片(CTOD試験片)を各3本採取した。3点曲げ試験片の寸法は、20(B)×40(W)×184(L)mmとした。また、機械切欠を、予き裂前縁の占有率が母材と溶接金属で等しくなる位置に導入した。ついで、残留応力除去を目的として、4点逆曲げを荷重78Nで行った。さらに、最大荷重14kN、最小荷重1.4kNの条件で疲労試験を行い、疲労予き裂を導入した。
【0034】
得られた3点曲げ試験片を用いて、WES1109に準拠して、所定の温度:-80℃で、CTOD試験を実施した。なお、CTOD試験は、負荷荷重の急減少、すなわち脆性破壊が発生しないまま最大荷重を超えた場合、最大荷重に対して荷重が10%減少した時点で試験を停止した。
【0035】
CTOD試験終了後、脆性破壊が発生しなかった試験片については、室温で、疲労負荷を与え、延性破面の直下に疲労破面を形成したのち、破断し、分離した。そして、得られた破面について、走査型電子顕微鏡等で破面観察し、疲労予き裂破面、延性き裂破面等の境界線を特定した。
【0036】
特定された破面の境界線から、母材部BMにおいて疲労予き裂の先端に形成された延性き裂長さaBM(mm)、また、溶接金属部WMにおいて疲労予き裂の先端に形成された延性き裂長さaWM1(mm)、aWM2(mm)を、それぞれ実測した。得られた結果を表4に示す。
【0037】
【表4】
【0038】
試験片No.1およびNo.2では、aBM、aWM1、aWM2がいずれも0.2mm以上であり、(1)式を満足している。さらに、aWM1/aBM、および、aWM2/aBMが、2.0以下であり、(2)式、(3)式を満足しており、試験片No.1およびNo.2では、「脆性破壊リスクは低い」と評価した。実際、試験片No.1およびNo.2では、脆性破壊は発生していない。
【0039】
また、試験片No.3~No.5では、aBM、aWM1、aWM2がいずれも0.2mm以上であり(1)式を満足しているが、aWM1/aBM、および、aWM2/aBMは、2.0を超えており、(2)式および(3)式を満足しておらず、「脆性破壊リスクが高い」と評価した。実際、試験片No.1~No.3では、脆性破壊が発生している。
【符号の説明】
【0040】
1 3点曲げ試験片(CTOD試験片)
図1
図2
図3
図4