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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168202
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】塗装装置
(51)【国際特許分類】
   B05B 16/60 20180101AFI20241128BHJP
   B05C 15/00 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
B05B16/60
B05C15/00
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084679
(22)【出願日】2023-05-23
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-11-15
(71)【出願人】
【識別番号】000149790
【氏名又は名称】株式会社大気社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】崎田 賢治
(72)【発明者】
【氏名】岩切 広志
(72)【発明者】
【氏名】野田 祥吾
【テーマコード(参考)】
4D073
4F042
【Fターム(参考)】
4D073AA01
4D073BB03
4D073DD03
4D073DD10
4D073DD21
4D073DD22
4D073DD24
4D073DD32
4F042AA09
4F042AB00
4F042BA04
4F042BA13
4F042DE01
4F042DE03
4F042DE10
4F042DF16
(57)【要約】
【課題】塗装室内で安定的な気流を実現する。
【解決手段】塗装装置であって、対象物を塗装する塗装室と、前記塗装室の天井面の中央に配置され、前記対象物の搬送方向に沿って延在する給気ダクトと、を備え、前記給気ダクトは、前記天井面から前記塗装室内へ突出し、前記塗装室内へ向けて前記搬送方向と交差する交差面において放射方向に気体を吹き出す半円筒吹出部を有する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を塗装する塗装室と、
前記塗装室の天井面の中央に配置され、前記対象物の搬送方向に沿って延在する給気ダクトと、を備え、
前記給気ダクトは、前記天井面から前記塗装室内へ突出し、前記塗装室内へ向けて前記搬送方向と交差する交差面において放射方向に気体を吹き出す半円筒吹出部を有することを特徴とする塗装装置。
【請求項2】
前記給気ダクトは、前記塗装室内へ向けて前記交差面において水平方向に気体を吹き出す水平吹出口をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の塗装装置。
【請求項3】
前記給気ダクトは、前記半円筒吹出部と前記水平吹出口との間に配され、水平方向に延在するガイド板をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の塗装装置。
【請求項4】
前記ガイド板は、前記給気ダクトの表面から水平方向に突出していることを特徴とする請求項3に記載の塗装装置。
【請求項5】
前記塗装室は、前記天井面と、第1の側壁面と、前記第1の側壁面と対向する第2の側壁面とを備え、
前記給気ダクトは、
前記給気ダクトから前記塗装室内に給気される気体の一部を前記第1の側壁面に向けて水平方向に誘導する第1の水平吹出口と、
前記給気ダクトから前記塗装室内に給気される気体の一部を前記第2の側壁面に向けて水平方向に誘導する第2の水平吹出口と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の塗装装置。
【請求項6】
前記半円筒吹出部は、前記第1の水平吹出口の下端と、前記第2の水平吹出口の下端とを結ぶ直線を直径とする半円筒の形状を有することを特徴とする請求項5に記載の塗装装置。
【請求項7】
前記塗装室は、前記天井面と、側壁面とを備え、
前記天井面と前記側壁面とにより形成される角部に、前記天井面に沿って水平方向に移動する気体を前記側壁面に沿って誘導するコーナーガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の塗装装置。
【請求項8】
前記コーナーガイド部は、所定の曲率を有する曲面を備え、
前記曲面を介して前記天井面と前記側壁面とが接続されることを特徴とする請求項7に記載の塗装装置。
【請求項9】
前記放射方向に応じて、前記給気ダクトから前記塗装室内へ吹き出す気体の風速が異なることを特徴とする請求項1に記載の塗装装置。
【請求項10】
前記給気ダクトは、
半円筒形状の外枠と、
複数の開口部を有する調整板と、
前記外枠と前記調整板との間に配置された半円筒形状のフィルタと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の塗装装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車体等の塗装対象物を塗装する塗装ブースが知られている。特許文献1は、塗装室1の天井面から給気を行い、塗装室1の下方の排気口3から排出する塗装ブースを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭49-112857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、塗装ブースの天井面の中央に配置された給気面がフラットであるため、塗装室内全体に空気を送ることが難しく、壁面が汚れたり、気流渦が発生して変色の原因となったりするという課題がある。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、塗装室内で安定的な気流を実現するための技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の一態様による塗装装置は、
対象物を塗装する塗装室と、
前記塗装室の天井面の中央に配置され、前記対象物の搬送方向に沿って延在する給気ダクトと、を備え、
前記給気ダクトは、前記天井面から前記塗装室内へ突出し、前記塗装室内へ向けて前記搬送方向と交差する交差面において放射方向に気体を吹き出す半円筒吹出部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、塗装室内で安定的な気流を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係る塗装装置の構成例を示す正面図である。
図2】一実施形態に係る塗装装置の構成例を示す外観図である。
図3】一実施形態に係る給気ダクトから給気された気体の気流分布の説明図である。
図4】一実施形態に係る給気ダクトがガイド板を備える場合の気流分布の説明図である。
図5】一実施形態に係る塗装室の角部の構成例を示す図である。
図6】一実施形態に係る給気ダクトの放射方向に応じた風速又は風量の一例を示す図である。
図7】一実施形態に係る給気ダクトの構造の断面図である。
図8】一実施形態に係る給気ダクトの外枠の外観図である。
図9】一実施形態に係る給気ダクトの外枠及び調整版の外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴は任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
<塗装装置の構成>
図1は、一実施形態に係る塗装装置の正面図である。また、図2は、一実施形態に係る塗装装置の外観図である。塗装装置10は、対象物40を塗装する塗装室20を備える。なお、本実施形態では、塗装の対象物は車体であるが、他の対象物にも本実施形態を適用可能である。塗装室20は、天井面201、側壁面202、側壁面203、底面204により囲まれて形成されている。載置台60に載置されて塗装室20内に搬送方向70に沿って搬送されてきた対象物40に対して、塗装スプレー装置50がスプレー塗装を行う。塗装スプレー装置50は、塗装室20内に左右対称に設けられており、側壁面203の側にも配置されている(不図示)。塗装装置10は、塗装室20の天井面201の中央に配置された給気ダクト30を備えている。塗装室20の上方に設けられた給気スペース15から給気ダクト30に気体(例えば空気)が供給され、給気ダクト30の表面から塗装室20内へ気体が吹き出される。給気ダクト30は、対象物40の搬送方向70に沿って延在し、天井面201から塗装室20内へ突出している。給気ダクト30は、塗装室20内へ向けて搬送方向70と交差する交差面において放射方向に気体を吹き出す半円筒吹出部300を有する。
【0011】
塗装室20には、天井面201と側壁面202とにより形成される角部にコーナーガイド部205が設けられてもよい。ここで、図5は、塗装室の角部の構成例を示す図である。図5に示すように、コーナーガイド部205を形成することにより、天井面201に沿って矢印501のように水平方向に移動する気体を矢印502のようにカーブさせ、側壁面202に沿った方向へ滑らかに誘導することができる。コーナーガイド部205は、所定の曲率を有する曲面を備える。その曲面を介して天井面201と側壁面202とが滑らかに接続される。例えば、曲面は、四分円の円筒面とすることができ、400R~800R(半径400mm~半径800mm)の範囲内とすることができる。同様に、塗装室20には、天井面201と側壁面203とにより形成される角部に、天井面201に沿って水平方向に移動する気体を側壁面203に沿って誘導するコーナーガイド部206が設けられてもよい。
【0012】
<気流分布>
続いて、図3を参照して、一実施形態に係る給気ダクトから給気された気体の気流分布を説明する。給気ダクト30は、給気ダクト30から塗装室20内に給気される気体の一部を水平方向に誘導する水平吹出口301及び水平吹出口302を備える。水平吹出口301は、給気ダクト30から塗装室20内に給気される気体の一部を側壁面202に向けて水平方向に誘導する。水平吹出口301から矢印311が示す水平方向に気体が吹き出される。水平吹出口302は、給気ダクト30から塗装室20内に給気される気体の一部を側壁面203に向けて水平方向に誘導する。水平吹出口302から矢印312が示す水平方向に気体が吹き出される。
【0013】
そして、半円筒吹出部300は、水平吹出口301の下端と、水平吹出口302の下端とを結ぶ直線を直径とする半円筒の形状を有している。なお、水平吹出口301及び水平吹出口302は必ずしも設ける必要はない。水平吹出口301及び水平吹出口302を設けない場合は、半円筒吹出部300が直接天井面201から突出するように構成してもよい。すなわち、半円筒吹出部300の直径部分の位置が、天井面201と同一の高さになるように構成してもよい。
【0014】
ここで、気流分布351は、半円筒の直径が天井面201上にあって、水平吹出口301及び水平吹出口302を設けない場合の気流分布を示している。一方、気流分布352は、水平吹出口301及び水平吹出口302を設け、半円筒の直径が天井面201上よりも下方にある場合の気流分布を示している。気流分布352を見ると、天井面201付近において気流分布351よりも水平方向に気流が拡散しており、側壁面付近での気流状態が良好となっている。結果として塗装室20内全体に安定的な気流が形成されていることが分かる。従って、壁面が汚れたり、気流渦が発生して変色の原因となったりすることを抑制することができる。
【0015】
次に、図4を参照して、一実施形態に係る給気ダクトがガイド板を備える場合の気流分布を説明図する。給気ダクト30は、水平方向に延在するガイド板303及びガイド板304をさらに備えてもよい。水平吹出口301と半円筒吹出部300との間に配され、側壁面202の方向に水平方向に延在するガイド板303が設けられる。また、水平吹出口302と半円筒吹出部300との間に配され、側壁面203の方向に水平方向に延在するガイド板304が設けられる。水平吹出口301及び水平吹出口302は、天井面201とガイド板303及びガイド板304との間に設けられる。ガイド板303、ガイド板304は、長方形の平板部材とすることができる。ガイド板303及びガイド板304は、半円筒の給気ダクト30の表面の一部から水平方向に突出している。例えば、水平方向に約100mm程度突出する平板部材とすることができる。
【0016】
ここで、気流分布352は、図3に示した気流分布と同じであり、水平吹出口301及び水平吹出口302を備え、ガイド板303及びガイド板304が設けられない場合の気流分布を示している。一方、気流分布353は、水平吹出口301及び水平吹出口302を備え、かつガイド板303及びガイド板304を設ける場合の気流分布を示している。気流分布353を見ると、天井面201付近において気流分布352よりも水平方向に気流がさらに拡散しており、側壁面付近での気流状態がより良好となっている。結果として塗装室20内全体により安定的な気流が形成されていることが分かる。従って、壁面が汚れたり、気流渦が発生して変色の原因となったりすることを抑制することができる。
【0017】
<放射方向に応じた風速又は風量の調整>
続いて、図6を参照して、一実施形態に係る給気ダクトの放射方向に応じた風速又は風量の一例を示す図である。放射方向に応じて、給気ダクト30から塗装室20内へ給気される気体の風速及び/又は風量が異なるように構成してもよい。図6では、矢印601及び矢印602の方向(水平方向)には、それぞれ風速0.87m/s(風量約7%)となるように構成する。矢印603及び矢印604の方向(斜め方向の45°の角度範囲)には、それぞれ風速0.92m/s(風量約23%)となるように構成する。そして、矢印605の方向(鉛直下方向を含む90°の角度範囲)には、風速0.82m/s(風量約41%)となるように構成する。
【0018】
塗装室20の天井面201の幅方向(搬送方向と交差する方向)の長さが大きいほど(すなわち側壁面202と側壁面203との距離が大きいほど)、水平方向へ給気される気体の風速が大きくなるように構成してもよい。また、塗装室20の天井面201の幅方向の長さが大きいほど水平方向へ給気される気体の風量が多くなるように構成してもよい。これにより、塗装室の幅方向の大きさに応じて、塗装室全体に気流を安定的に拡散させることが可能となる。
【0019】
また、塗装室20の天井面201の高さが高いほど(すなわち天井面201と底面204との距離が大きいほど)、鉛直下方へ給気される気体の風速が大きくなるように構成してもよい。また、塗装室20の天井面201の高さが高いほど、鉛直下方へ給気される気体の風量が多くなるように構成してもよい。これにより、塗装室の高さ方向の大きさに応じて、塗装室全体に気流を安定的に拡散させることが可能となる。
【0020】
<給気ダクトの構造、及び、風速又は風量の調整方法>
次に、図7乃至図9を参照しながら、一実施形態に係る給気ダクトの構造、及び、風速又は風量の調整方法について説明する。
【0021】
図7は、一実施形態に係る給気ダクト30の構造の断面図である。給気ダクト30は、外枠3001、調整板3002、フィルタ3003、フィルタ3004、調整板3005を備える。ここで、半円筒吹出部300は、外枠3001、調整板3002及びフィルタ3003を備えている。フィルタ3003は、外枠3001からさらに延び、水平吹出口301及び水平吹出口302まで延在している。図8は、一実施形態に係る外枠3001の外観図である。外枠3001は、金属の棒を格子状に張り巡らせた半円筒形状の構造を有する。格子を介して気体が塗装室20内へと吹き出される。
【0022】
図9は、一実施形態に係る外枠3001及び調整板3002の外観図である。調整板3002は、金属板に格子状(又は円形)のパンチ穴を所定間隔で形成し、この金属板を円筒の一部に沿う曲面形状とした形状である。パンチ穴の位置では気体が通過できるが、他の金属部分の位置では気体が通過できない。そのため、パンチ穴の大きさ及び/又は個数が異なる調整板3002を、半円筒の任意の位置に配置することで、調整板3002を配置した位置から塗装室20内に吹き出される気体の風速及び/又は風量を調整することができる。例えば、図6において、鉛直下方向を含む90°の角度範囲に調整板3002を配置することで、この角度範囲の風速を弱めて0.82m/sになるように調整したり、この角度範囲の風量が全体の約41%となるように調整することが可能となる。
【0023】
また、外枠3001と、調整板3002との間にはフィルタ3003が設けられる。フィルタ3003は、半円筒形状のフィルタである。フィルタ3003を設けることで、塗装室20内へゴミ等の不純物が入り込んでしまうことを防止することができる。フィルタ3004は、もう1つのフィルタである。塗装室20の上方に設けられた給気スペース15から給気ダクト30に供給される気体に含まれるゴミ等の不純物を吸着する一次フィルタである。フィルタ3004が設けられる場合、フィルタ3003は二次フィルタとして機能する。調整板3005は、給気スペース15から給気ダクト30に供給される気体の風速・風量を調整するための調整板である。調整板3005は、調整板3002と同様の構造とすることができる。
【0024】
以上説明したように、対象物の搬送方向に沿って延在する1つの給気ダクトを塗装室の天井面の中央に配置することにより、側壁面から延びるロボットである塗装スプレー装置50と給気ダクト30とが干渉することを防止することができる。天井面に複数の給気ダクトを配置する構成にすると、塗装スプレー装置50と給気ダクト30とが接触することを防止するために塗装スプレー装置50の動作可能範囲が制限されてしまうが、本実施形態の構成によればそのような制限を受けることがない。
【0025】
そして、本実施形態のように、天井面から塗装室内へ突出する半円筒の形状を有する給気ダクトが、塗装室内へ向けて半円筒の表面から放射方向に気体を吹き出し可能に構成することで、塗装室20内全体に安定的な気流を形成することができる。従って、壁面が汚れたり、気流渦が発生して変色の原因となったりすることを抑制することができる。
【0026】
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0027】
10:塗装装置、15:給気スペース、20:塗装室、30:給気ダクト、40:対象物、50:塗装スプレー装置、60:載置台、70:搬送方向、201:天井面、202,203:側壁面、204:底面、205,206:コーナーガイド部、300:半円筒吹出部、301,302:水平吹出口、303,304:ガイド版、3001:外枠、3002,3005:調整版、3003,3004:フィルタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-09-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を塗装する塗装室と、
前記塗装室の天井面の幅方向の中央に配置され、前記対象物の搬送方向に沿って延在する単一の給気ダクトと、を備え、
前記給気ダクトは、
前記天井面から前記塗装室内へ突出し、前記塗装室内へ向けて前記搬送方向と交差する交差面において放射方向に気体を吹き出す半円筒吹出部と、
前記塗装室内へ向けて前記交差面において水平方向に気体を吹き出す水平吹出口と、
を有することを特徴とする塗装装置。
【請求項2】
前記給気ダクトは、前記半円筒吹出部と前記水平吹出口との間に配され、水平方向に延在するガイド板をさらに有することを特徴とする請求項に記載の塗装装置。
【請求項3】
前記ガイド板は、前記給気ダクトの表面から水平方向に突出していることを特徴とする請求項に記載の塗装装置。
【請求項4】
前記塗装室は、前記天井面と、第1の側壁面と、前記第1の側壁面と対向する第2の側壁面とを備え、
前記水平吹出口は、
前記給気ダクトから前記塗装室内に給気される気体の一部を前記第1の側壁面に向けて水平方向に誘導する第1の水平吹出口と、
前記給気ダクトから前記塗装室内に給気される気体の一部を前記第2の側壁面に向けて水平方向に誘導する第2の水平吹出口と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の塗装装置。
【請求項5】
前記半円筒吹出部は、前記第1の水平吹出口の下端と、前記第2の水平吹出口の下端とを結ぶ直線を直径とする半円筒の形状を有することを特徴とする請求項に記載の塗装装置。
【請求項6】
前記塗装室は、前記天井面と、側壁面とを備え、
前記天井面と前記側壁面とにより形成される角部に、前記天井面に沿って水平方向に移動する気体を前記側壁面に沿って誘導するコーナーガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の塗装装置。
【請求項7】
前記コーナーガイド部は、所定の曲率を有する曲面を備え、
前記曲面を介して前記天井面と前記側壁面とが接続されることを特徴とする請求項に記載の塗装装置。
【請求項8】
前記放射方向に応じて、前記給気ダクトから前記塗装室内へ吹き出す気体の風速が異なることを特徴とする請求項1に記載の塗装装置。
【請求項9】
前記給気ダクトは、
半円筒形状の外枠と、
複数の開口部を有する調整板と、
前記外枠と前記調整板との間に配置された半円筒形状のフィルタと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の塗装装置。
【請求項10】
前記塗装室の第1の側壁面から延びる第1のロボットと、
前記塗装室の前記第1の側壁面に対向する第2の側壁面から延びる第2のロボットと、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の塗装装置。
【請求項11】
前記第1のロボット及び前記第2のロボットは、前記対象物に対してスプレー塗装を行う塗装スプレー装置であることを特徴とする請求項10に記載の塗装装置。
【請求項12】
対象物を塗装する塗装室と、
前記塗装室の天井面の中央に配置され、前記対象物の搬送方向に沿って延在する給気ダクトと、を備え、
前記給気ダクトは、
前記天井面から前記塗装室内へ突出し、前記塗装室内へ向けて前記搬送方向と交差する交差面において放射方向に気体を吹き出す半円筒吹出部と、
前記塗装室内へ向けて前記交差面において水平方向に気体を吹き出す水平吹出口と、
前記半円筒吹出部と前記水平吹出口との間に配され、水平方向に延在するガイド板と、
を有することを特徴とする塗装装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明によれば、
対象物を塗装する塗装室と、
前記塗装室の天井面の幅方向の中央に配置され、前記対象物の搬送方向に沿って延在する単一の給気ダクトと、を備え、
前記給気ダクトは、
前記天井面から前記塗装室内へ突出し、前記塗装室内へ向けて前記搬送方向と交差する交差面において放射方向に気体を吹き出す半円筒吹出部と、
前記塗装室内へ向けて前記交差面において水平方向に気体を吹き出す水平吹出口と、
を有することを特徴とする塗装装置が提供される。