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特開2024-168246飛行記録の作成支援システム、飛行記録の作成支援方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168246
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】飛行記録の作成支援システム、飛行記録の作成支援方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 5/00 20060101AFI20241128BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20241128BHJP
   B64U 80/30 20230101ALI20241128BHJP
【FI】
G08G5/00 A
G06Q50/10
B64U80/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084747
(22)【出願日】2023-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】000004374
【氏名又は名称】日清紡ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126561
【弁理士】
【氏名又は名称】原嶋 成時郎
(72)【発明者】
【氏名】松尾 英明
(72)【発明者】
【氏名】日比野 実
(72)【発明者】
【氏名】下田 宏輝
【テーマコード(参考)】
5H181
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5H181AA26
5H181BB04
5H181BB05
5H181EE12
5H181FF01
5H181FF10
5H181FF13
5H181FF22
5H181FF32
5H181FF40
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ドローンのような移動体を安全に飛行させるための法規制により作成が義務付けられている飛行記録の作成を支援する。
【解決手段】飛行記録作成支援システム1のサーバ装置100は、移動体の飛行における気象情報を取得する気象情報取得部132と、端末装置200において飛行開始ボタンが押されると、飛行開始時刻を取得し、飛行終了ボタンが押されると、飛行終了時刻を取得する時刻情報取得部133と、飛行計画に関する情報と、飛行における気象情報と、飛行開始時刻及び飛行終了時刻と、に基づいて、飛行実績に関する情報を編集する飛行実績編集部134と、飛行実績に関する情報を記録する飛行記録を作成する飛行記録作成部135と、を備え、飛行記録作成部135は、端末装置200から飛行記録の作成指示を受け付けると、飛行実績に関する情報を読み出し、飛行記録の所定箇所に自動入力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置と1又は複数の端末装置とを有し、飛行が完了した移動体の飛行実績に関する情報を記録する飛行記録の飛行記録作成支援システムであって、
前記サーバ装置は、記憶手段と、制御手段とを備え、
前記記憶手段は、前記移動体の飛行計画に関する情報を記憶し、
前記制御手段は、
前記移動体の前記飛行における気象情報を取得して前記記憶手段に記憶させる気象情報取得部と、
前記端末装置において飛行開始ボタンが押されると、飛行開始時刻を取得して前記記憶手段に記憶させ、前記端末装置において飛行終了ボタンが押されると、飛行終了時刻を取得して前記記憶手段に記憶させる時刻情報取得部と、
前記飛行計画に関する情報と、前記飛行における気象情報と、前記飛行開始時刻及び前記飛行終了時刻と、に基づいて、前記飛行実績に関する情報を編集し前記記憶手段に記憶させる飛行実績編集部と、
前記飛行実績に関する情報を記録する飛行記録を作成する飛行記録作成部と、を備え、
前記飛行記録作成部は、
前記端末装置から前記飛行記録の作成指示を受け付けると、前記記憶手段に格納されている前記飛行実績に関する情報を読み出して、前記飛行記録の所定箇所に自動入力し、
前記飛行実績において、気象上の制約により、前記飛行計画の一部が変更された場合には、前記記憶手段に格納されている前記飛行における気象情報を読み出して、前記飛行記録の所定箇所に自動入力する、
ことを特徴とする飛行記録作成支援システム。
【請求項2】
前記飛行計画に関する情報は、前記移動体の飛行予定日時、前記飛行予定日時における気象情報、前記移動体を飛行させる場所を示す飛行ポイント、前記飛行ポイントを訪問する訪問順番、飛行目的、及び、飛行方法のうち少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の飛行記録作成支援システム。
【請求項3】
前記飛行実績に関する情報は、前記移動体が飛行した日時、前記飛行した日時における気象情報、前記移動体の機体情報、前記移動体の操縦者情報、前記移動体を飛行させた場所を示す飛行ポイント、前記飛行ポイントを訪問した訪問順番、飛行目的、及び、飛行方法のうち少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の飛行記録作成支援システム。
【請求項4】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータにより実行され、飛行が完了した移動体の飛行実績に関する情報を記録する飛行記録の飛行記録作成支援方法であって、
前記メモリは、前記移動体の飛行計画に関する情報を記憶し、
前記プロセッサは、
前記移動体の前記飛行における気象情報を取得して前記メモリに記憶させるステップと、
前記端末装置において飛行開始ボタンが押されると、飛行開始時刻を取得して前記メモリに記憶させるステップと、
前記端末装置において飛行終了ボタンが押されると、飛行終了時刻を取得して前記メモリに記憶させるステップと、
前記飛行計画に関する情報と、前記飛行における気象情報と、前記飛行開始時刻及び前記飛行終了時刻と、に基づいて、前記飛行実績に関する情報を編集し前記メモリに記憶させるステップと、
前記端末装置から前記飛行記録の作成指示を受け付けると、前記メモリに格納されている前記飛行実績に関する情報を読み出して、前記飛行記録の所定箇所に自動入力するステップと、
前記飛行実績において気象上の制約により前記飛行計画から変更が生じた場合には、前記メモリに格納されている前記飛行における気象情報を読み出して、前記飛行記録の所定箇所に自動入力するステップと、を実行する、
ことを特徴とする飛行記録作成支援方法。
【請求項5】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、飛行が完了した移動体の飛行実績に関する情報を記録する飛行記録の飛行記録作成支援プログラムであって、
前記メモリは、前記移動体の飛行計画に関する情報を記憶し、
前記プロセッサに、
前記移動体の前記飛行における気象情報を取得して前記メモリに記憶させるステップと、
前記端末装置において飛行開始ボタンが押されると飛行開始時刻を取得して前記メモリに記憶させるステップと、
前記端末装置において飛行終了ボタンが押されると飛行終了時刻を取得して前記メモリに記憶させるステップと、
前記飛行計画に関する情報と、前記飛行における気象情報と、前記飛行開始時刻及び前記飛行終了時刻と、に基づいて、前記飛行実績に関する情報を編集し前記メモリに記憶させるステップと、
前記端末装置から前記飛行記録の作成指示を受け付けると、前記メモリに格納されている前記飛行実績に関する情報を読み出して、前記飛行記録の所定箇所に自動入力するステップと、
前記飛行実績において気象上の制約により前記飛行計画から変更が生じた場合には、前記メモリに格納されている前記飛行における気象情報を読み出して、前記飛行記録の所定箇所に自動入力するステップと、を実行させる、
ことを特徴とする飛行記録作成支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、飛行が完了した移動体の飛行実績に関する情報を記録する飛行記録の作成を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ドローンは、人が搭乗することなく飛行する小型の無人航空機体であり、遠隔操作により飛行する移動体である。一般的に、ドローンは静止して飛行状態を維持することが可能になるように複数のプロペラを備えており、カメラを搭載することにより上空から撮影することが可能な構成となっている。また、ドローンは、上空からの撮影以外にも農業における農薬散布、インフラ設備の点検、荷物の配送等、各種の用途に利用されており、近年、ドローンの運行件数は増加傾向にある。これに伴い、ドローンを安全に飛行させるため、管轄官庁による法規制が整備されてきた。
【0003】
例えば、運航空域内での無人飛行体(ドローン)の安全な飛行と、運航空域の有効利用とを両立させることを可能とするため、運航空域を分割することで区画される区画空域毎に飛行許否を設定し、運行空域情報を出力する運航空域管理装置が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-129533号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、管轄官庁による法規制が一層整備されており、管轄官庁では、例えば、各種の法規制により飛行を規制する空域を設け、申請により許可を受けた場合にのみドローンの飛行を可能としている。管轄官庁の法規制として、例えば、国土交通省では、航空法により、無人航空機(ドローン)の飛行禁止区域(空域)及び禁止されている飛行方法が、規定されている。そして、下記の4つの空域及び6つの飛行方法での飛行を「特定飛行」とし、国土交通大臣の許可や承認を受ける必要があると規定されている。
<飛行禁止区域(空域)>
・空港等の周辺の上空の空域
・緊急用務空域
・150m以上の高さの空域
・人口集中地区の上空
<禁止されている飛行方法>
・夜間飛行
・目視外飛行
・距離の確保(人または物体との距離が30m以上)ができない飛行
・催し場所での飛行
・危険物輸送を行う飛行
・物件投下を行う飛行
【0006】
ところで航空法では、「特定飛行」を行う者に対して、飛行、整備、改造などの情報を記載した「飛行日誌」の作成が義務づけられている。「飛行日誌」は、飛行の実績に関する情報を記録した飛行記録と、飛行前に行う飛行前点検等の日常点検に係る結果を記載した日常点検記録と、定期的な点検整備、修理、改造の内容を記載した点検整備記録とから構成される。中でも、飛行記録は、1飛行毎に記載する必要があるため、非常に煩雑で、業務上の負担が大きい。なお、1飛行とは、ドローンの電源をオンにして離陸させた後、目的地に着陸して電源をオフにするまでの間をいう。
【0007】
そこで本発明は、ドローンのような移動体を安全に飛行させるための法規制により、作成が義務付けられている各種書類のうち、飛行実績に関する情報を記録する飛行記録の作成を支援するシステム、飛行記録作成支援方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、サーバ装置と1又は複数の端末装置とを有し、飛行が完了した移動体の飛行実績に関する情報を記録する飛行記録の飛行記録作成支援システムであって、前記サーバ装置は、記憶手段と、制御手段とを備え、前記記憶手段は、前記移動体の飛行計画に関する情報を記憶し、前記制御手段は、前記移動体の前記飛行における気象情報を取得して前記記憶手段に記憶させる気象情報取得部と、前記端末装置において飛行開始ボタンが押されると、飛行開始時刻を取得して前記記憶手段に記憶させ、前記端末装置において飛行終了ボタンが押されると、飛行終了時刻を取得して前記記憶手段に記憶させる時刻情報取得部と、前記飛行計画に関する情報と、前記飛行における気象情報と、前記飛行開始時刻及び前記飛行終了時刻と、に基づいて、前記飛行実績に関する情報を編集し前記記憶手段に記憶させる飛行実績編集部と、前記飛行実績に関する情報を記録する飛行記録を作成する飛行記録作成部と、を備え、前記飛行記録作成部は、前記端末装置から前記飛行記録の作成指示を受け付けると、前記記憶手段に格納されている前記飛行実績に関する情報を読み出して、前記飛行記録の所定箇所に自動入力し、前記飛行実績において、気象上の制約により、前記飛行計画の一部が変更された場合には、前記記憶手段に格納されている前記飛行における気象情報を読み出して、前記飛行記録の所定箇所に自動入力する、ことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の飛行記録作成支援システムであって、前記飛行計画に関する情報は、前記移動体の飛行予定日時、前記飛行予定日時における気象情報、前記移動体を飛行させる場所を示す飛行ポイント、前記飛行ポイントを訪問する訪問順番、飛行目的、及び、飛行方法のうち少なくとも1つを含む、ことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の飛行記録作成支援システムであって、前記飛行実績に関する情報は、前記移動体が飛行した日時、前記飛行した日時における気象情報、前記移動体の機体情報、前記移動体の操縦者情報、前記移動体を飛行させた場所を示す飛行ポイント、前記飛行ポイントを訪問した訪問順番、飛行目的、及び、飛行方法のうち少なくとも1つを含む、ことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータにより実行され、飛行が完了した移動体の飛行実績に関する情報を記録する飛行記録の飛行記録作成支援方法であって、前記メモリは、前記移動体の飛行計画に関する情報を記憶し、前記プロセッサは、前記移動体の前記飛行における気象情報を取得して前記メモリに記憶させるステップと、前記端末装置において飛行開始ボタンが押されると、飛行開始時刻を取得して前記メモリに記憶させるステップと、前記端末装置において飛行終了ボタンが押されると、飛行終了時刻を取得して前記メモリに記憶させるステップと、前記飛行計画に関する情報と、前記飛行における気象情報と、前記飛行開始時刻及び前記飛行終了時刻と、に基づいて、前記飛行実績に関する情報を編集し前記メモリに記憶させるステップと、前記端末装置から前記飛行記録の作成指示を受け付けると、前記メモリに格納されている前記飛行実績に関する情報を読み出して、前記飛行記録の所定箇所に自動入力するステップと、前記飛行実績において気象上の制約により前記飛行計画から変更が生じた場合には、前記メモリに格納されている前記飛行における気象情報を読み出して、前記飛行記録の所定箇所に自動入力するステップと、を実行する、ことを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、飛行が完了した移動体の飛行実績に関する情報を記録する飛行記録の飛行記録作成支援プログラムであって、前記メモリは、前記移動体の飛行計画に関する情報を記憶し、前記プロセッサに、前記移動体の前記飛行における気象情報を取得して前記メモリに記憶させるステップと、前記端末装置において飛行開始ボタンが押されると飛行開始時刻を取得して前記メモリに記憶させるステップと、前記端末装置において飛行終了ボタンが押されると飛行終了時刻を取得して前記メモリに記憶させるステップと、前記飛行計画に関する情報と、前記飛行における気象情報と、前記飛行開始時刻及び前記飛行終了時刻と、に基づいて、前記飛行実績に関する情報を編集し前記メモリに記憶させるステップと、前記端末装置から前記飛行記録の作成指示を受け付けると、前記メモリに格納されている前記飛行実績に関する情報を読み出して、前記飛行記録の所定箇所に自動入力するステップと、前記飛行実績において気象上の制約により前記飛行計画から変更が生じた場合には、前記メモリに格納されている前記飛行における気象情報を読み出して、前記飛行記録の所定箇所に自動入力するステップと、を実行させる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1~5に記載の発明によれば、飛行記録の作成に必要な情報が記憶手段(メモリ)に格納されているので、飛行記録の作成の際にはそれらの情報を読み出し、飛行記録の所定箇所に自動入力することにより、容易に飛行記録を作成することが可能となる。そのため、飛行実績に関する情報に基づいて、1飛行毎に飛行記録を作成しなければならないという煩雑さを緩和することができ、業務上の負担を軽減することが可能となる。また、ある飛行において、記憶手段(メモリ)に格納されている飛行計画情報からの変更点を確認することにより、異常(飛行の安全を脅かす事項)の把握が容易となり、その変更が気象上の制約による場合には、記憶手段(メモリ)に格納されたその飛行における気象情報を読み出して自動入力することによって、簡単に飛行記録を作成することが可能となる。これらにより、法規制により作成が義務付けられている飛行記録の作成を支援することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】この発明の実施の形態1に係る飛行記録作成支援システムを示す機能ブロック図である。
図2図1の端末装置200を示す機能ブロック図である。
図3図1の端末装置200に飛行時に表示される飛行計画の画面例と、飛行開始ボタン及び飛行終了ボタンの画面例を示す図である。
図4図1の飛行実績データベースに格納されている飛行記録に、図3に記載されている飛行計画に基づく飛行実績に関する情報を記載した例を示す図である。
図5図1の飛行記録作成支援システムによる飛行記録作成支援処理を示すフローチャートである。
図6】実施の形態2に係るコンピュータ700を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0016】
(実施の形態1)
<構成>
図1は、実施の形態1に係る飛行記録作成支援システム1を示す機能ブロック図である。飛行記録作成支援システム1は、例えば、クラウドサーバ等によりWebサービスとして、いわゆるSaaS(Software as a Service)によって提供されるシステムである。
【0017】
飛行記録作成支援システム1は、サーバ装置100と、複数の端末装置(図1では、端末装置201及び端末装置202を示している。以下、総称して「端末装置200」ということもある)と、ネットワークNWとを有している。サーバ装置100と、端末装置200とは、ネットワークNWを介して相互に接続される。ネットワークNWは、通信を行うための有線または無線の通信網であり、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、ワイヤレスLAN(Wireless LAN:WLAN)、ワイヤレスWAN(Wireless WAN:WWAN)、仮想プライベートネットワーク(Virtual Private Network:VPN)、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等を含む通信網により構成されている。
【0018】
サーバ装置100は、ネットワークNWに接続されたコンピュータであり、各種Webサービスを提供するコンピュータ(デスクトップ、ラップトップ、タブレット等)や、サーバ装置等により構成されている。なお、サーバ装置は単体で動作するサーバ装置に限られず、ネットワークNWを介して通信を行うことで協調動作する分散型サーバシステムや、クラウドサーバでもよい。
【0019】
端末装置200は、サーバ装置100から送信された飛行計画に関する情報や気象情報などをユーザに提示する装置であり、コンピュータ(デスクトップ、ラップトップ、タブレット等)、スマートフォン、携帯端末等により構成されている。端末装置200は、ネットワークNWを介してサーバ装置100と通信可能に接続される。端末装置200は、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等の通信規格に対応した無線基地局、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11等の無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ等の通信機器、あるいは有線LAN等の有線通信回線を介して通信することにより、ネットワークNWに接続される。この端末装置200には、例えば、飛行記録作成支援システム1のサービスの提供を受けるためのアプリケーションソフトがインストールされ、またはサーバ装置100にアクセスするためのURL等が設定され、それらをダブルクリックまたはタップ等して起動することにより、サービスが開始される。
【0020】
サーバ装置100は、その機能構成として、通信部110と、記憶部(記憶手段)120と、制御部(制御手段)130とを備える。図1に示すように、通信部110、記憶部120、及び制御部130の各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0021】
通信部110は、ネットワークNWを介して端末装置200と有線または無線で通信を行うための通信インタフェースであり、互いの通信が実行出来るのであればどのような通信プロトコルを用いてもよい。この通信部110は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信プロトコルにより通信が行われる。
【0022】
記憶部120は、各種制御処理や制御部130内の各機能を実行するためのプログラムや入力データ等を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含むメモリや、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等を含むストレージから構成される。また、記憶部120は、飛行計画データベース121と、気象データベース122と、飛行実績データベース123とを記憶する。さらに、記憶部120は、端末装置200との間で通信を行った際のデータや、後述する各処理にて生成されたデータを一時的に記憶する。
【0023】
飛行計画データベース121には、ドローン(移動体)を飛行させる日時及び場所を示す飛行計画情報が格納されている。飛行計画情報には、具体的には、ドローンの飛行予定日時、飛行予定日時における気象情報、ドローンを飛行させる場所を示す飛行ポイント、飛行ポイントを訪問する訪問順番、飛行目的、飛行方法を示す情報等が含まれる。
【0024】
気象データベース122には、所定の地理的範囲における各地(例えば、日本国内全体でもよく、特定の地域でもよい)の気象情報が格納されている。気象データベース122に格納されている気象情報は、例えば、所定の地理的範囲を所定の面積単位(例えば、1平方km)で分割した範囲ごとに予測された気象情報(高精細気象予報)でもよい。この気象情報には、所定の地理的範囲における各地の、天気(快晴、晴、曇り、雨、等)、風に関する情報(風向き、風速等)、気温、及び降水量の情報が含まれる。さらに、気象情報に含まれる風に関する情報は、所定の間隔(例えば、10m)ごとの高度に応じた情報であってもよい。
【0025】
飛行実績データベース123には、飛行が完了したドローンの飛行実績に関する情報が格納されている。飛行実績に関する情報には、具体的には、ドローンが飛行した日時、飛行した日時における気象情報、ドローンの機体情報(具体的には、登録記号、種類及び型式、型式認証書番号、機体認証の区分及び機体認証書番号、移動体の製造者及び製造番号など)、ドローンの操縦者情報(具体的には、操縦者の氏名、無人航空機操縦者技能証明書番号など)、ドローンを飛行させた場所を示す飛行ポイント、飛行ポイントを訪問した訪問順番、当該日時における飛行ポイントの気象情報、飛行目的、及び、飛行方法の情報が含まれる。これらの情報のうち、ドローンが飛行した日時に関する情報には、時刻情報取得手段によって取得された飛行開始時刻及び飛行終了時刻が含まれる。また、飛行実績データベース123には、図4に示すような飛行実績に関する情報を記録した飛行記録1231が格納される。
【0026】
なお、飛行計画データベース121、気象データベース122、及び、飛行実績データベース123にそれぞれ格納される各要素は、物理的に同一の記憶装置やデータベースに格納される必要はなく、飛行計画情報、気象情報、及び、飛行実績情報がそれぞれ固有の識別情報によって識別され、各要素がそれぞれ識別情報に紐づけて格納されていればよい。
【0027】
制御部130は、記憶部120に記憶されているプログラムを実行することにより、サーバ装置100の全体の動作を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ(Microprocessor)、プロセッサコア(Processor core)、マルチプロセッサ(Multiprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)を含む装置等から構成される。制御部130の機能として、飛行計画受付部131と、気象情報取得部132と、時刻情報取得部133と、飛行実績編集部134と、飛行記録作成部135とを備えている。これらの各部131~135は、記憶部120に記憶されているプログラムにより起動されてサーバ装置100にて実行される。
【0028】
飛行計画受付部131は、ドローンを飛行させる飛行計画に関する飛行計画情報を受け付ける処理を制御する。飛行計画受付部131は、例えば、飛行計画情報として、ドローンの飛行予定日時(飛行開始予定時刻及び飛行終了予定時刻を含む)、飛行予定日時における気象情報、ドローンを飛行させる場所を示す飛行ポイント(飛行空域)、飛行ポイントを訪問する訪問順番、飛行目的、飛行方法などの情報を、ユーザ(ドローンを飛行させる操作者本人でもよく、他の者でもよい)から受け付ける。飛行ポイント(飛行空域)は、当該空域の住所情報または緯度及び経度の情報でもよく、例えば、ユーザが端末装置200に表示された地図情報から選択した飛行ポイントについて、地図情報から住所情報または緯度及び経度の情報を取得したものであってもよい。
【0029】
飛行計画受付部131は、取得した飛行計画情報を、飛行計画データベース121に格納する。
【0030】
気象情報取得部132は、飛行計画においてドローンを飛行させる場所として計画された飛行ポイントを含む、所定の地理的範囲における各地の気象情報を取得する。気象情報取得部132が取得する気象情報は、例えば、所定の地理的範囲を所定の面積単位(例えば、1平方km)で分割した範囲ごとの気象情報(高精細気象予報)であり、飛行ポイントにおける天気(快晴、晴れ、曇り、雨、等)、風に関する情報(風向き、風速等)、気温、及び降水量の情報を含む。さらには、所定の地理的範囲や飛行ポイントでの高度に応じた気象情報であってもよい。気象情報取得部132は、このような気象情報を、例えば、Webサービスとして提供する外部サーバから取得する。
【0031】
気象情報取得部132は、取得した気象情報を、気象データベース122に格納する。
【0032】
時刻情報取得部133は、端末装置200において飛行開始ボタンS1が押されると、飛行開始時刻を取得し、端末装置200において飛行終了ボタンF1が押されると、飛行終了時刻を取得する。飛行開始ボタンS1及び飛行終了ボタンF1は物理的、機械的なボタン(スイッチ)であってもよく、液晶表示パネル上の画像によるボタン(スイッチ)のようにソフトウエア的に構成されていてもよい。時刻情報取得部133は、これらの時刻情報を、例えば、端末装置200やサーバ装置100に備わる計時装置(時計機能)から取得する。
【0033】
時刻情報取得部133は、取得した時刻情報を飛行実績データベース123に格納する。
【0034】
飛行実績編集部134は、端末装置200からユーザによる編集指示を受け付けると、飛行計画データベース121に登録されている飛行計画に関する情報と、気象情報データベース122に記憶されている飛行における気象情報と、時刻情報取得部133によって取得された飛行開始時刻及び飛行終了時刻と、に基づいて、飛行が完了したドローンの飛行実績に関する情報を編集する機能を有する。ドローンの飛行実績に関する情報は、例えば、ドローンが飛行した日時(飛行開始時刻及び飛行終了時刻を含む)、飛行した日時における気象情報、ドローンの機体情報、ドローンの操縦者情報、ドローンを飛行させた場所を示す飛行ポイント、飛行ポイントを訪問した訪問順番、当該日時における飛行ポイントの気象情報、飛行目的、及び、飛行方法等である。飛行実績編集部134は、ドローンの飛行実績に関する情報を、飛行実績データベース123に登録して記憶させる。
【0035】
また、飛行実績編集部134は、端末装置200からユーザによる提示指示を受け付けると、ドローンの飛行実績に関する情報を飛行実績データベース123から取得して送信する登録情報提示部としての機能を有することができる。このドローンの飛行実績に関する情報は、端末装置200を介してユーザに提示される。
【0036】
飛行記録作成部135は、端末装置200からユーザによる作成指示を受け付けると、飛行実績データベース123に格納されている飛行実績に関する情報とを読み出して、図4に示すような飛行記録1231の所定箇所に自動入力し、飛行記録作成を支援する機能を有する。
【0037】
図4に示すように、飛行記録1231には、例えば、「無人航空機の登録番号」R01、「飛行年月日」R02、「飛行させた者の氏名」R03、「飛行概要」R04、「離陸場所」R05、「着陸場所」R06、「離陸時刻」R07、「着陸時刻」R08、「飛行時間」R09、「総飛行時間」R10、「飛行の安全に影響があった事項」R11などの記載項目が存在する。本実施の形態において、この飛行記録1231は、1つの飛行計画(飛行実績)に対して1枚作成し、飛行記録1231の各行には、1つの飛行計画(飛行実績)を構成する1又は複数の飛行のうち1飛行の飛行実績に関する情報を記載する形式となっている。上記記載項目のうち、例えば、「無人航空機の登録番号」R01と「総飛行時間」R10の欄は、端末装置200から飛行記録作成指示を受け付けると、飛行実績データベース123に格納されている機体情報を読み出して、自動入力されるようにしても良い。また、「飛行させた者の氏名」R03の欄は、端末装置200から飛行記録作成指示を受け付けると、飛行実績データベース123に格納されている操縦者情報を読み出して、自動入力されるようにしても良い。また、「飛行概要」R04、「離陸場所」R05、「着陸場所」R06の欄は、端末装置200から飛行記録作成指示を受け付けると、飛行実績データベース123に格納されている飛行ポイントに関する情報を読み出して、自動入力されるようにしても良い。また、「離陸時刻」R07、「着陸時刻」R08の欄は、端末装置200から飛行記録作成指示を受け付けると、飛行実績データベース123に格納されている飛行開始時刻及び飛行終了時刻を読み出して、自動入力されるようにしても良い。
【0038】
ところで、ドローンを飛行させるためには、航空法、小型無人機飛行禁止法等による法律上の規制の他に、気象上の制約がある。特に、ドローンを飛行させるための気象上の制約としては、例えば、雨天時に飛行させることは不可能である、風速5m/s超の場合において飛行させるには注意が必要である、という制約がある。また、ドローンを飛行させる目的によっては晴天時のみ飛行可能である、気温によりバッテリー消費時間が変化する、といった条件もあるため、ドローンの飛行実施は当日の気象条件に依存することになり、事前に計画していた飛行計画を変更せざるを得ない場合がある。
【0039】
飛行記録1231の「飛行の安全に影響があった事項」R11の欄には、例えば、上述の通り、気象上の制約により、事前に計画していた飛行計画を変更せざるを得ない場合に、その原因となった気象情報を気象情報データベース122から読み出して、自動入力する。「気象上の制約により、事前に計画していた飛行計画を変更せざるを得ない場合」の具体例としては、事前の飛行計画では複数の飛行ポイントを最短ルートで訪問する訪問順番としていたが、当日の気象情報によると、そのうちのある飛行ポイントに到達予定の時間帯にはその周辺の気象条件が悪く(例えば、風速5m/s超になると予想されているとする)飛行できないため、当該飛行ポイントを他の飛行ポイントより前又は後に訪問するよう訪問順番を変更する場合が挙げられる。この具体例の場合、「飛行の安全に影響があった事項」R11の欄には、気象情報データベース122に格納されている飛行当日の当該飛行ポイント周辺の「風速5m/s超」という気象情報を読み出して、入力することになる。飛行計画の一部の変更としては、飛行ポイントの訪問順番の変更のほか、飛行目的の変更、飛行日時の変更などが挙げられる。
【0040】
飛行記録作成部135は、作成した飛行記録1231を、飛行実績データベース123に登録して記憶させる。
【0041】
<処理の流れ>
図5を参照しながら、飛行記録作成支援システム1が実行する、飛行記録作成支援処理の流れの一例について説明する。図5は、図1の飛行記録作成支援システム1による飛行記録作成支援処理を示すフローチャートである。
【0042】
ステップS101の処理として、サーバ装置100の飛行計画受付部131では、飛行計画情報として、例えば、ドローンの飛行予定日時、飛行予定日時における気象情報、ドローンを飛行させる場所を示す飛行ポイント(飛行空域)、飛行ポイントを訪問する訪問順番、飛行目的、飛行方法などの情報を、端末装置200を介してユーザ(ドローンを飛行させる操作者本人でもよく、他の者でもよい)から受け付ける。取得した飛行計画情報は、飛行計画データベース121に格納される。
【0043】
ステップS102の処理として、サーバ装置100の気象情報取得部132では、ステップS101で取得した飛行ポイントを含む、所定の地理的範囲における各地の飛行時現在の気象情報を取得する。この気象情報は、例えば、所定の地理的範囲を所定の面積単位(例えば、1平方km)で分割した範囲ごとの気象情報(高精細気象予報)であり、飛行ポイントにおける天気(快晴、晴れ、曇り、雨、等)、風に関する情報(風向き、風速等)、気温、及び降水量の情報を含む。取得した気象情報は、気象情報データベース122及び飛行実績データベース123に格納される。なお、ステップS102の処理で取得した気象情報が、飛行計画における予測された気象情報と異なり、気象上の制約に当たる場合は、この時点で飛行計画の内容(例えば、飛行予定日時、飛行ポイントの訪問順番、飛行目的など)を変更しても良い。
【0044】
ステップS103の処理として、サーバ装置100の時刻情報取得部133では、端末装置200において飛行開始ボタンS1が押されると、飛行開始時刻を取得し、端末装置200において飛行終了ボタンF1が押されると、飛行終了時刻を取得する。なお、端末装置200の飛行開始ボタンS1を押すタイミングは、通常、飛行計画において設定された飛行開始予定時刻であるが、ステップS102で取得した気象情報に基づき、気象上の制約がある場合には、飛行開始予定時刻とは異なる時刻に変更される場合がある。飛行終了時刻についても同様に、飛行計画において設定された飛行終了予定時刻と異なる時刻に変更される場合がある。取得した時刻情報は、飛行実績として飛行実績データベース123に格納される。
【0045】
ステップS104の処理として、サーバ装置100の飛行実績編集部134では、飛行計画データベース121に登録されている飛行計画に関する情報と、気象情報データベース122に記憶されている飛行における気象情報と、時刻情報取得部133によって取得された飛行開始時刻及び飛行終了時刻と、に基づいて、飛行が完了したドローンの飛行実績に関する情報を編集し、飛行実績データベース123に格納する。なお、各情報の編集は、飛行計画データベース121や気象情報データベース122に記憶されている情報に基づいて自動的に行っても良く、ユーザによる入力操作に基づいて行っても良い。なお、ステップS102で取得した気象情報に基づき、気象上の制約があり、飛行ポイントの訪問順番や飛行目的などが変更された場合には、変更後の情報が飛行実績に関する情報として登録される。
【0046】
ステップS105の処理として、サーバ装置100の飛行記録作成部135では、端末装置200から飛行記録の作成指示を受け付けると、ステップS104で取得し、飛行実績データベース123に格納されている飛行実績に関する情報を読み出して、飛行記録1231の所定箇所に自動入力する。
【0047】
このとき、ステップS102で取得した気象情報に基づき、気象上の制約があって、飛行実績において、飛行計画で設定された内容、例えば、飛行予定日時(飛行開始予定時刻及び飛行終了予定時刻を含む)、飛行ポイントの訪問順番、飛行目的などを変更した場合には、その原因となった気象情報を気象情報データベース122から読み出し、飛行記録1231の「飛行の安全に影響があった事項」R11に自動入力する。
【0048】
<画面例>
図3及び図4を参照しながら、飛行記録作成支援システム1による飛行記録作成方法の画面例について説明する。図3は、図2の表示部220に表示される飛行計画の画面例を示す図である。図3の画面例は、端末装置200に表示されている地図情報に対して、ユーザが選択した飛行ポイントが表示されている画面例を示す。
【0049】
図3に示すように、端末装置200の表示部220には、サーバ装置100から送信された地図情報が表示されている。表示部220には、飛行ポイントを選択するための飛行ポイント選択画面2211が表示されている。飛行ポイント選択画面2211には、地図上から飛行ポイントを選択するための地図表示欄2212と、選択された飛行ポイントの情報を表示する飛行ポイント一覧表示欄2213~2215が表示されている。地図表示欄2212は、任意の地域の地図情報が表示されるように構成されており、ユーザの現在地を表示させることや、任意の地名の入力を受け付けて当該地名の地図情報を表示させることも可能に構成されている。また、地図表示欄2212に表示されている地図情報は、画面上にユーザの指を2本接触させて閉じるように動かすピンチイン操作、または開くように動かすピンチアウト操作により、表示範囲の拡大(表示内容の縮小)または表示範囲の縮小(表示内容の拡大)ができるように構成されている。
【0050】
図3に示す飛行ポイント一覧表示欄2213~2215には、当該地域を指標する代表的な名称(地域名、河川、湖沼、山岳等の名称や施設名等)と、ドローンを飛行させる予定の日時における気象情報とが表示されている。
【0051】
図3に示す飛行ポイント一覧表示欄2213~2215において、各飛行ポイントの地名をタップ等することにより、飛行時刻表示画面2221、2222が表示される。飛行時刻表示画面2221、2222には、1飛行毎に飛行開始ボタンS1と飛行終了ボタンF1が設けられており、飛行の際に、ユーザが飛行開始ボタンS1をタップ等して押すと、飛行開始時刻欄S2に飛行開示時刻が自動入力され、ユーザが飛行終了ボタンF1をタップ等して押すと、飛行終了時刻欄F2に飛行終了時刻が自動入力される。これらの時刻情報は、例えば、端末装置200に備わる計時装置(時計機能)から取得される。
【0052】
図4に示す飛行記録1231の記載項目の詳細については、上述の通りである。図3に示す飛行計画に基づく飛行実績に関する情報を記載する場合、例えば、「飛行概要」R04の欄には、図3に示される飛行ポイント一覧表示欄2213~2215に記載の地名が入力される。そして、飛行記録1231の各行には、各飛行ポイントの1飛行についての情報が記録される。
【0053】
<効果>
実施の形態1に係る飛行申請支援システム1によれば、飛行記録1231の作成に必要な情報が記憶手段(メモリ)に格納されているので、飛行記録1231の作成の際にはそれらの情報を読み出し、飛行記録1231の所定箇所R01~R11に自動入力することにより、容易に飛行記録1231を作成することが可能となる。そのため、飛行実績に関する情報に基づいて、1飛行毎に飛行記録1231に記入して作成しなければならないという煩雑さを緩和することができ、業務上の負担を軽減することが可能となる。また、ある飛行において、記憶手段(メモリ)に格納されている飛行計画情報からの変更点を確認することにより、異常(飛行の安全を脅かす事項)の把握が容易となり、その変更が気象上の制約による場合には、記憶手段(メモリ)に格納されたその飛行における気象情報を読み出して自動入力することによって、簡単に飛行記録1231を作成することが可能となる。これらにより、法規制により作成が義務付けられている飛行記録1231の作成を支援することが可能となる。
【0054】
(実施の形態2(プログラム))
図6は、実施の形態2に係るコンピュータ(電子計算機)700の構成の例を示す機能ブロック構成図である。コンピュータ700は、制御装置701、主記憶装置702、補助記憶装置703、インタフェース704を備える。
【0055】
ここで、実施の形態1に係る飛行計画受付部131と、気象情報取得部132と、時刻情報取得部133と、飛行実績編集部134と、飛行記録作成部135とを構成する各機能を実現するためのプログラムの詳細について説明する。これらの機能ブロックは、コンピュータ700に実装される。そして、これらの各構成要素の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置703に記憶されている。制御装置701は、プログラムを補助記憶装置703から読み出して主記憶装置702に展開し、当該プログラムに従って上述の処理を実行する。また、制御装置701は、プログラムに従って、上述した記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置702に確保する。
【0056】
当該プログラムは、具体的には、コンピュータ700において、ドローンの飛行における気象情報を取得して記憶部(メモリ)120に記憶させるステップと、端末装置200において飛行開始ボタンS1が押されると飛行開始時刻を取得して記憶部(メモリ)120に記憶させるステップと、端末装置200において飛行終了ボタンF1が押されると飛行終了時刻を取得して記憶部(メモリ)120に記憶させるステップと、飛行計画に関する情報と、飛行における気象情報と、飛行開始時刻及び飛行終了時刻と、に基づいて、飛行実績に関する情報を編集し記憶部(メモリ)120に記憶させるステップと、端末装置200から飛行記録1231の作成指示を受け付けると、記憶部(メモリ)120に格納されている飛行実績に関する情報を読み出して、飛行記録1231の所定箇所R01~R10に自動入力するステップと、飛行実績において気象上の制約により飛行計画から変更が生じた場合には、記憶部(メモリ)120に格納されている飛行における気象情報を読み出して、飛行記録1231の所定箇所R11に自動入力するステップと、をコンピュータによって実現するプログラムである。
【0057】
制御装置701は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。制御装置701は、少なくとも1以上のプロセッサにより構成され、典型的には、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサであるが、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ(Microprocessor)、プロセッサコア(Processor core)、マルチプロセッサ(Multiprocessor)を含む他種のプロセッサでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、シングルコアでもよいしマルチコアでもよい。また、少なくとも1つのプロセッサは、処理の一部又は全部を行うハードウェア回路(例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit))といった広義のプロセッサでもよい。
【0058】
主記憶装置702は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等のメモリである。主記憶装置702は、1以上のメモリであり、典型的には主記憶デバイスにより構成されてよく、少なくとも1つのメモリは、揮発性メモリであってもよいし不揮発性メモリであってもよい。
【0059】
補助記憶装置703は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例としては、インタフェース704を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等が挙げられる。また、このプログラムがネットワークを介してコンピュータ700に配信される場合、配信を受けたコンピュータ700が当該プログラムを主記憶装置702に展開し、上述の処理を実行してもよい。
【0060】
また、当該プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、当該プログラムは、上述した機能を補助記憶装置703に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0061】
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上述の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。
【符号の説明】
【0062】
1 :飛行記録作成支援システム
100 :サーバ装置
110 :通信部
120 :記憶部、メモリ(記憶手段)
121 :飛行計画データベース
122 :気象データベース
123 :飛行実績データベース
1231 :飛行記録
130 :制御部(制御手段)
131 :飛行計画受付部
132 :気象情報取得部
133 :時刻情報取得部
134 :飛行実績編集部
135 :飛行記録作成部
200 :端末装置
201 :端末装置
202 :端末装置
210 :通信部
220 :表示部
2211 :飛行ポイント選択画面
2212 :地図表示欄
2213~2215 :飛行ポイント一覧表示欄
2221,2222 :飛行時刻表示画面
230 :操作部
240 :記憶部
250 :制御部
700 :コンピュータ
701 :制御装置
702 :主記憶装置
703 :補助記憶装置
704 :インタフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6