(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168257
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/00 20060101AFI20241128BHJP
G03G 15/20 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
G03G21/00 500
G03G15/20 555
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084766
(22)【出願日】2023-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180275
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 倫太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100161861
【弁理士】
【氏名又は名称】若林 裕介
(72)【発明者】
【氏名】天田 大鉄
【テーマコード(参考)】
2H033
2H270
【Fターム(参考)】
2H033AA37
2H033BB01
2H033BB28
2H033CA04
2H033CA06
2H033CA07
2H033CA17
2H033CA18
2H033CA22
2H033CA34
2H033CA36
2H033CA37
2H033CA40
2H033CA57
2H270LA25
2H270LB01
2H270LB18
2H270LC06
2H270LC10
2H270LC22
2H270NE08
2H270NE10
2H270NE12
2H270NE17
2H270ZC03
2H270ZC04
(57)【要約】
【課題】定着器で媒体の巻付きが生じた場合に、媒体の巻付きを適切に検出でき、巻付いた媒体を安全に装置外に排出できるようにして装置故障を防止する。
【解決手段】本開示の画像形成装置は、媒体に画像を定着させる定着部と、媒体の搬送を制御する搬送制御部と、定着部を通過する媒体の位置を検知する媒体検知部と、定着部の温度を検知する温度検知部と、温度検知部の検知温度に基づいて、定着部の温度を監視する温度監視部と、を備え、温度監視部により定着部の温度異常を検出した場合に、搬送制御部は、媒体検知部により検知された媒体の位置に基づいて、媒体の搬送停止、又は搬送継続を制御することを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体に画像を定着させる定着部と、
前記媒体の搬送を制御する搬送制御部と、
前記定着部を通過する前記媒体の位置を検知する媒体検知部と、
前記定着部の温度を検知する温度検知部と、
前記温度検知部の検知温度に基づいて、前記定着部の温度を監視する温度監視部と、
を備え、
前記温度監視部により前記定着部の温度異常を検出した場合に、前記搬送制御部は、前記媒体検知部により検知された前記媒体の位置に基づいて、前記媒体の搬送停止、又は搬送継続を制御する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記定着部を通過する前記媒体の位置及び前記媒体の媒体長に基づいて、前記媒体の巻付きが検出された場合であって、前記媒体が除去可能な位置にあるとき、前記搬送制御部は前記媒体の搬送継続を行なう
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記媒体の先端が前記定着部の出口を通過していない場合、前記定着部の入口から出口までの距離長と、前記媒体の除去可能な長さとを加算した値よりも、前記媒体の媒体長が短いときには前記媒体は搬送停止し、前記媒体の媒体長が長いときには前記媒体は搬送継続する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記媒体の先端が前記定着部の出口を通過している場合、前記定着部の入口から前記媒体の除去可能な長さと、前記媒体の先端から前記定着部の出口までの長さとを加算した値より、前記媒体の後端から前記定着部の入口までの長さが短いときには前記媒体は搬送停止し、前記媒体の後端から前記定着部の入口までの長さが長いときには前記媒体は搬送継続する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記媒体に形成された画像のうち、所定値以上のトナー濃度領域の開始位置を管理する画像位置管理部を備え、
前記媒体が除去可能な位置であるときであって、前記トナー濃度領域の開始位置に基づく、前記媒体の前記定着部への巻付きの可能性があるとき、前記搬送制御部は前記媒体の搬送継続を行なう
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記媒体の先端が前記定着部の出口を通過していない場合、前記媒体の媒体長から前記媒体の除去可能な長さを引いた長さの半分の値より、前記媒体の先端から前記トナー濃度領域の開始位置までの長さが短いときには、前記媒体を搬送停止し、前記媒体の先端から前記トナー濃度領域の開始位置までの長さが長いときには、前記媒体を搬送継続する
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記媒体の先端が前記定着部の出口を通過している場合、前記媒体の媒体長と前記媒体の除去可能な長さとを加えた長さの半分の値より、前記媒体の先端から前記トナー濃度領域の開始位置までの長さが短いときには、前記媒体を搬送停止し、前記媒体の先端から前記トナー濃度領域の開始位置までの長さが長いときには、前記媒体を搬送継続する
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、例えば電子写真方式の画像形成装置における定着器に異常が発生した際の制御方式に関するものである。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置において、定着ユニットは、媒体上のトナー像を加熱及び加圧してトナー像を媒体上に定着させているが、定着ユニット内部のロール部材等に媒体が巻付いてしまうことがある。定着ユニットにおいて媒体の巻付きが生じると、画像形成装置の故障にも繋がってしまう。
【0003】
このような媒体の巻付きを回避するため、媒体が通過する通過領域と非通過領域とのそれぞれに温度センサを設置し、各温度センサによる温度上昇率に基づいて、媒体の巻き付きを判断する方法がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の方法を用いた場合でも、温度センサが故障してしまうと、温度センサによる温度測定ができず、媒体の巻付きを検出できないという問題が生じ得る。また、媒体の巻付きが生じたときに、安全に媒体を排出できるようにすることも望まれる。
【0006】
そこで、本開示は、上述した課題に鑑み、定着部で媒体の巻付きが生じた場合に、媒体の巻付きを適切に検出でき、巻付いた媒体を安全に装置外に排出できるようにして、装置故障を防止できる画像形成装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本開示の画像形成装置は、媒体に画像を定着させる定着部と、媒体の搬送を制御する搬送制御部と、定着部を通過する媒体の位置を検知する媒体検知部と、定着部の温度を検知する温度検知部と、温度検知部の検知温度に基づいて、定着部の温度を監視する温度監視部と、を備え、温度監視部により定着部の温度異常を検出した場合に、搬送制御部は、媒体検知部により検知された媒体の位置に基づいて、媒体の搬送停止、又は搬送継続を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本開示は、定着部で媒体の巻付きが生じた場合に、媒体の巻付きを適切に検出でき、巻付いた媒体を安全に装置外に排出できるようにして、装置故障を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態に係る画像形成装置の構成を示す構成図である。
【
図2】実施形態に係る定着ユニットの構成を示す構成図である。
【
図3】第1の実施形態に係る画像形成装置の制御構成を示す構成図である。
【
図4】第1の実施形態において、情報処理装置からの印刷データを受信したときの画像形成装置の処理を示すフローチャートである。
【
図5】第1の実施形態において、媒体位置管理部による媒体位置の管理処理を示すフローチャートである。
【
図6】第1の実施形態において、巻付き監視部による定着ユニットにおける媒体巻付きの監視処理を示すフローチャートである。
【
図7】第1の実施形態において、異常温度監視部による温度監視処理を示すフローチャートである。
【
図8】第1の実施形態において巻付き判断部による巻付き判断処理を示すフローチャートである。
【
図9】第1の実施形態で、媒体先端が定着入口センサをONするまでの間のエラーを説明する説明図である。
【
図10】第1の実施形態で、媒体先端が定着入口センサをON後、定着出口センサをOFFするまでの間のエラーを説明する説明図である。
【
図11】第1の実施形態で、媒体先端が定着出口センサをON後、媒体後端が定着入口センサをOFFするまでの間のエラーを説明する説明図である。
【
図12】第1の実施形態で、媒体先端が定着出口センサをON後、媒体後端が定着入口センサをOFFした後のエラーを説明する説明図である。
【
図13】第2の実施形態に係る画像形成装置の制御構成を示す構成図である。
【
図14】第2の実施形態において情報処理装置からの印刷データを受信したときの画像形成装置の処理を示すフローチャートである。
【
図15】第2の実施形態において、画像位置管理部による画像位置管理の動作フローである。
【
図16】第2の実施形態において巻付き判断部による巻付き判断処理を示すフローチャートである。
【
図17】第2の実施形態で、媒体先端が定着入口センサをON後、定着出口センサをOFFするまでの間のエラーを説明する説明図である。
【
図18】第2の実施形態で、媒体先端が定着出口センサをON後、媒体後端が定着入口センサをOFFするまでの間のエラーを説明する説明図である。
【
図19】第2の実施形態で、媒体先端が定着出口センサをON後、媒体後端が定着入口センサをOFFした後のエラーを説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(A)第1の実施形態
本開示に係る画像形成装置の第1の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
(A-1)第1の実施形態の構成
(A-1-1)画像形成装置の構成
図1は、実施形態に係る画像形成装置の構成を示す構成図である。
図1に示すように、画像形成装置100は、電子写真方式を採用したカラープリンターであり、媒体10の表面にカラー画像を形成するものである。画像形成装置100は、略箱型に形成された筐体の内部に種々の部品が配置されている。なお、以下では、
図1において、右端部分を画像形成装置100の正面とし、この正面と対峙して見た場合の上下方向、左右方向及び前後方向をそれぞれ定義する。
【0012】
画像形成装置100は、例えばコンピュータ装置等の上位装置と接続しており、上位装置から印刷指示や印刷データを受信すると、画像形成装置100は媒体10の表面に画像を形成する。なお、画像形成装置100は、例えば操作入力を受け付けたり、種々の情報を表示したりする表示操作部を備えてもよい。
【0013】
図1において、実施形態に係る画像形成装置100は、媒体10を収納した媒体収納トレイ20、ピックアップローラ31、搬送ローラ32、媒体搬送路30、搬送ローラ33、書き出しセンサ37、ベルト支持ローラ41、ベルト駆動ローラ42、ベルトユニット40、画像形成ユニット50K、50Y、50M、50C、定着ユニット60、搬送ローラ34、排出センサ38、搬送ローラ35及び36、媒体集積トレイ21を有する。
【0014】
ピックアップローラ31は、媒体収納トレイ20に収納されている媒体10を1枚ずつピックアップして、媒体搬送路30に媒体10を送り出すものである。
【0015】
搬送ローラ32、33、34、35、36は、媒体搬送路30に沿って、
図1に示す矢印Aの方向に、媒体10を搬送するものである。
【0016】
書き出しセンサ37は、各画像形成ユニット50K、50Y、50M、50Cに画像形成の開始位置を検出するため、搬送される媒体10の媒体先端を検知するものである。
【0017】
排出センサ38は、搬送される媒体10の媒体先端を検知するものである。
【0018】
ベルトユニット40は、無端状のベルトであり、ベルト支持ローラ41、ベルト駆動ローラ42及び画像形成ユニット50K、50Y、50M、50Cの転写ローラに支持されている。ベルトユニット40は、画像形成ユニット50K、50Y、50M、50Cのそれぞれが、媒体10へのトナー像転写を行なっている間、媒体搬送路30に沿って媒体10を搬送させる。
【0019】
ベルト駆動ローラ42は、図示しないモータにより回転し、ベルトユニット40を駆動させる。
【0020】
ベルト支持ローラ41は、従動ローラであり、ベルトユニット40を連れ回り回転させる。
【0021】
画像形成ユニット50K、50Y、50M、50Cはそれぞれ、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色に対応し、各々トナーカートリッジ、感光ドラム、LEDヘッド、転写ローラ等を有している。画像形成ユニット50K、50Y、50M、50Cの各々では、ベルトユニット40によって搬送されてきた媒体10上に、感光ドラムの表面に形成されたトナー像が転写される。トナー像が転写された媒体10は、ベルトユニット40によって定着ユニット60に搬送される。
【0022】
定着ユニット60は、トナー像が転写された媒体10に、熱と圧力を加えて、トナー像を媒体10に定着させる。定着処理された媒体10は、媒体搬送路30を通って、媒体集積トレイ21に搬送される。
【0023】
媒体集積トレイ21は、媒体搬送路30を搬送されてきた媒体10を集積するためのものである。
【0024】
(A-1-2)定着ユニットの構成
図2は、実施形態に係る定着ユニット60の構成を示す構成図である。
【0025】
図2において、定着ユニット60は、ヒータ61と、ヒータ61により加熱される定着ローラ62と、媒体10に圧力を加える加圧ローラ63と、定着ローラ62の表面温度を検出する温度センサ64と、媒体10の位置を検出する定着入口センサ65と、定着出口センサ66とを有する。
【0026】
定着ローラ62は図示しないモータにより回転し、加圧ローラ63は従動ローラである。
【0027】
(A-1-3)画像形成装置100の制御構成
図3は、第1の実施形態に係る画像形成装置100の制御構成を示す構成図である。
【0028】
図3において、画像形成装置100は、受信部102、制御部103を有する。なお、画像形成装置100は、
図3に示す構成要素のほかに、パネルディスプレイ、各種操作ボタンなどを有するようにしてもよい。
【0029】
受信部102は、有線回線又は無線回線で情報処理装置101と接続しており、情報処理装置101から印刷データを受信すると、印刷データを制御部103に与えるものである。
【0030】
制御部103は、画像形成装置100の動作及び機能を司るものである。制御部103は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)フラッシュメモリ等を有する装置であり、CPUが処理プログラムを読み出して実行することにより、画像形成装置100の処理機能を行なう。
【0031】
制御部103は、画像制御部104、搬送制御部105、媒体位置管理部106、巻付き監視部107、定着制御部108、異常温度監視部109、巻付き判断部110を有する。
【0032】
ここで、媒体位置管理部106と、巻付き監視部107と、巻付き判断部110を有する機能部を「媒体検知部300」とも呼ぶ。媒体検知部300は、定着ユニット60を通過する媒体10を検知するものである。
【0033】
画像制御部104は、各画像形成ユニット50K、50Y、50M、50C及びベルトユニット40を制御するものである。
【0034】
搬送制御部105は、ピックアップローラ31、搬送ローラ32、33、34、35及び36を制御するものである。
【0035】
媒体位置管理部106は、搬送路に設けられている書き出しセンサ37、定着入口センサ65、定着出口センサ66、排出センサ38等の各種センサや搬送速度から媒体10の位置を管理するものである。
【0036】
巻付き監視部107は、媒体位置管理部106から取得した情報に基づいて、定着ユニット60への媒体巻付きを監視する。
【0037】
定着制御部108は、定着ユニットを制御するものである。
【0038】
異常温度監視部109は、定着制御部108の温度情報から異常温度を判断するものである。
【0039】
巻付き判断部110は、媒体位置管理部106の媒体位置情報と異常温度監視部109の判断結果とに基づいて、媒体搬送を継続した場合に巻付き検出できるかを判断するものである。
【0040】
(A-2)第1の実施形態の動作
次に、第1の実施形態の画像形成装置100の定着ユニット60における媒体の巻付きの検出方法を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0041】
(A-2-1)全体動作
図4は、第1の実施形態において、情報処理装置101からの印刷データを受信したときの画像形成装置100の処理を示すフローチャートである。なお、
図4は、説明を簡単にするため、1枚印刷の場合を例示している。
【0042】
[S401]
画像形成装置100において、受信部102が印刷データを受信し、受信部102が印刷データを制御部103に与えると、制御部103は印刷動作を開始する。
図4のS401~S402の処理区間を、温度異常監視区間と呼ぶ。
【0043】
制御部103により印刷動作が開始すると、定着制御部108は定着ユニット60に対する定着制御を開始する(S401)。
【0044】
例えば、定着制御部108は、定着ローラ62と加圧ローラ63を回転させて、同時にヒータ61への通電を行ない、定着ユニット60を印刷可能温度までウォームアップを行なう。ウォームアップ後、定着制御部108は、印刷可能温度を維持するよう温度制御を行なう。例えば温度センサ64の検出温度が150℃を維持するように制御する。
【0045】
[S402]
定着制御部108の制御により、定着ユニット60が印刷可能温度までウォームアップすると、搬送制御部105は、ピックアップローラ31に対して媒体収納トレイ20から媒体10を1枚だけ給紙させ、媒体10を媒体搬送路30へと送り出す。
【0046】
[S403、S404]
搬送制御部105による搬送制御を受けて、媒体搬送路30は媒体10を搬送する。書き出しセンサ37は媒体10を検知するまでOFF信号を出力しており(S403/書き出しセンサOFF)、書き出しセンサ37が搬送する媒体10を検知するとON信号を制御部103に通知する(S403/書き出しセンサON)。
【0047】
そして、書き出しセンサON信号が通知されると、媒体位置管理部106は媒体10の媒体位置の管理を開始する(S404)。なお、媒体位置管理部106による媒体位置の管理処理の詳細な説明は後述する。
【0048】
[S405]
媒体10の先端が書き出しセンサ37を通過し、書き出しセンサON信号が通知されると、画像制御部104は、ベルトユニット40、画像形成ユニット50K、50Y、50M、50Cを動作させて画像制御を開始する(S405)。
【0049】
画像形成ユニット50K、50Y、50M、50Cによる画像形成処理が開始すると、媒体10上にトナー像が形成されて、トナー像が形成された媒体10が定着ユニット60に搬送される。
【0050】
[S406]
画像トナー像が形成された媒体10が定着ユニット60に搬送されて、巻付き判断部110は定着ユニット60における媒体巻付きを監視し、媒体巻付きが発生したか否かの巻付き検出を開始する(S406)。
【0051】
この実施形態では、媒体位置管理部106が、定着ユニット60の定着入口センサ65及び定着出口センサ66からの検知信号に基づいて媒体位置を管理し、巻付き判断部110は、媒体位置管理部106から取得した、定着ユニット60における媒体位置に関する情報に基づいて、媒体巻付きを検出する。言い換えると、巻付き判断部110は、定着入口センサ65及び定着出口センサ66を用いて、定着ユニット60における媒体10の位置に基づいて、媒体巻付きを検出する。
【0052】
また、巻付き判断部110は、定着ユニット60の温度センサ64による測定温度に基づく温度変化率等で検出しても良い。なお、巻付き判断部110の巻付き検出については後述する。
【0053】
[S407、S408]
定着ユニット60により定着処理された媒体10は媒体集積トレイ21に向けて搬送される。媒体10の先端が排出センサ38に差し掛かると、排出センサ38はON信号を出力し(S407/排出センサON)、そして、媒体10の後端が排出センサ38を通過すると、排出センサ38がOFF信号を出力する(S407/排出センサOFF)。つまり、媒体10の後端が排出センサ38を通過すると、媒体位置管理部106は媒体10の位置管理を終了する(S408)。
【0054】
[S409、S410]
そして、巻付き監視部107は媒体巻付きの監視を終了し(S409)、定着制御部108が温度制御を終了し(S410)、印刷動作を完了させる。
【0055】
図4は、1枚印刷する場合のフローチャートである。複数枚印刷する場合は、S402~S406の処理を枚数分繰り返し行ない、最後の媒体10が排出センサOFFした時点でS407~S410を行なう。
【0056】
(A-2-2)媒体位置管理処理
次に、
図5を用いて、
図4の媒体位置管理部106による媒体位置管理処理(S404)の動作を説明する。
【0057】
図5は、媒体位置管理部106による媒体位置の管理処理を示すフローチャートである。
【0058】
[S501、S502]
媒体10の先端が書き出しセンサ37の位置に差し掛かると、書き出しセンサ37はON信号を出力する(S501/書き出しON)。媒体10の先端位置を管理するため、媒体位置管理部106は書き出しセンサ37のON時から時間Tfを計測する(S502)。
【0059】
これにより、搬送速度V(mm/s)がわかっていれば、時間Tfを計測することで書き出しセンサ37の位置から媒体10の先端までの距離Df[Df=Tf×V]を導出することができる。例えば、Tf=0.5s、V=160mm/sであれば、距離Dfは160×0.5=80mmとなり、書き出しセンサ37の位置から80mmの位置に媒体10の先端があることがわかる。
【0060】
[S503、S504]
媒体10の後端が書き出しセンサ37を通過し、書き出しセンサ37がOFF信号を出力する(S503/書き出しOFF)。そして、媒体10の後端位置を管理するため、媒体位置管理部106は、書き出しセンサ37のOFF時から時間Tbを計測する(S504)。
【0061】
同様に、搬送速度Vがわかっていれば、時間Tbを計測することで書き出しセンサ37の位置から媒体10の後端までの距離Db[Db=Tb×V]を導出することができる。
【0062】
なお、
図5も、1枚印刷の場合のフローチャートである。複数枚印刷の場合には、1枚毎に、S501~S504の処理が行なわれる。
【0063】
(A-2-3)巻付き監視処理
次に、
図6を用いて、
図4の巻付き監視部107による巻付き監視処理の動作を説明する。
【0064】
図6は、巻付き監視部107による定着ユニット60における媒体巻付きの監視処理を示すフローチャートである。
【0065】
[S601、S602]
定着ユニット60において、媒体10の先端が定着入口センサ65の位置に差し掛かり、定着入口センサ65がON信号を出力すると(S601/定着入口センサON)、定着ユニット60における媒体10の先端位置を管理するため、巻付き監視部107は定着入口センサ65のON時から時間Tiを計測する(S602)。
【0066】
これにより、搬送速度Vがわかっていれば、時間Tiを計測することで、定着入口センサ65の位置から媒体10の先端位置までの距離Di[Di=Ti×V]を導出することができる。
【0067】
[S603、S604]
巻付き監視部107は、距離Diを導出すると、定着入口センサ65の位置から定着出口センサ66の位置までの搬送距離L1とエラー監視マージンαiとを加算した値(L1+αi)と、距離Diの値とを比較する(S603)。
【0068】
そして、Di<L1+αiであれば(S603/Di<L1+αi)、媒体10の先端が定着出口センサ66に辿り着くまで、定着出口センサ66はOFFを出力し(S604/定着出口センサOFF)、巻付き監視部107は監視を続ける。
【0069】
Di<L1+αiの間に、媒体10の先端が定着出口センサ66に辿り着き、定着出口センサ66がONすると(S604/定着出口センサON)、媒体10が定着ユニット60に巻付かず正常に搬送されたと判断する。
【0070】
他方、Di≧L1+αiであれば(S603/Di≧L1+αi)、S609に処理は移行する。
【0071】
[S605、S606]
媒体10の後端が定着入口センサ65を通過するまで、定着入口センサ65はONしており(S605/定着入口センサON)、媒体10の後端が定着入口センサ65を通過すると、定着入口センサ65がOFFとなる(S605/定着入口センサOFF)。
【0072】
定着入口センサ65がOFF信号を出力すると(S605/定着入口センサOFF)、定着ユニット60における媒体10の後端位置を管理するため、巻付き監視部107は定着入口センサ65のOFF時から時間Toを計測する(S606)。
【0073】
これにより、搬送速度Vがわかっていれば、時間Toを計測することで、定着入口センサ65の位置から媒体10の先端位置までの距離Do[Do=To×V]を導出することができる。
【0074】
[S607、S608]
巻付き監視部107は、距離Doを導出すると、定着出口センサ66の位置から定着出口センサ66の位置までの搬送距離L1とエラー監視マージンαoとを加算した値(L1+αo)と、距離Doの値とを比較する(S607)。
【0075】
そして、Do<L1+αoであれば(S607/Do<L1+αo)、媒体10の後端が定着出口センサ66を通過するまで、定着出口センサ66はONを出力し(S608/定着出口センサON)、巻付き監視部107は監視を続ける。
【0076】
Do<L1+αoの間に、媒体10の後端が定着出口センサ66を通過し、定着出口センサ66がOFFすると(S607/定着出口センサOFF)、媒体10が定着ユニット60に巻付かず正常に搬送されたと判断する。
【0077】
他方、Do≧L1+αoであれば(S607/Do≧L1+αo)、処理はS609に移行する。
【0078】
[S609]
S603でDi≧L1+αiとなっても定着出口センサをONしない場合、又は、S607でDo≧L1+αoとなっても定着出口センサをOFFしない場合、媒体10が定着ユニット60に巻付いたと巻付き監視部107は媒体巻付きを検出する(S609)。
【0079】
ここで、巻付き監視部107が媒体巻付きを検出すると、媒体10の排出が可能であれば、搬送制御部105は媒体搬送を停止する。
【0080】
(A-2-3)温度監視処理
異常温度監視部109は、
図4のS401~S410の温度異常監視区間で、定着ユニット60の温度センサ64からの測定データに基づいて温度を監視し、異常温度であるか否かを検出する。
【0081】
異常温度監視部109は、温度の検出結果に基づいて、搬送中の媒体について、搬送を継続するか、又は停止するかを決定する。
【0082】
図7は、異常温度監視部109による温度監視処理を示すフローチャートである。
【0083】
[S701、S702]
異常温度監視部109は、定着制御部108から定着ローラ62の表面温度の値を取得し(S701)、前記表面温度の値と、高温異常を検知するために事前設定した閾値TempHの値とを比較する(S702)。ここで、例えば、TempHの値は、定着処理に係る高温異常を検知するための閾値であり、例えば200℃とするが、TempHの値はこれに限定されない。
【0084】
[S705]
定着ローラ62の表面温度の値がTempHの値以上であれば(S702/表面温度≧TempH)、異常温度監視部109は高温異常と判断する(S705)。
【0085】
[S703]
他方、定着ローラ62の表面温度の値がTempHの値より小さけば(S702/表面温度<TempH)、処理はS703に移行する。
【0086】
異常温度監視部109は、定着ローラ62の表面温度の値と、低温異常を検知するために事前設定した閾値TempLの値とを比較する(S703)。ここで、例えば、TempLの値は、定着処理に係る低温異常を検知するための閾値であり、例えば100℃とするが、TempLの値はこれに限定されない。
【0087】
[S706]
定着ローラ62の表面温度の値がTempLの値より小さければ(S703/表面温度<TempL)、異常温度監視部109は低温異常と判断する(S706)。
【0088】
[S704]
他方、定着ローラ62の表面温度の値がTempLの値以上であれば(S703/表面温度≧TempH)、処理はS704に移行する。
【0089】
異常温度監視部109は、
図4のS410の定着制御終了まで、
図7の処理を繰り返し行なう。
【0090】
[S707]
S705で高温異常と判断された場合、又は、S706で低温異常と判断された場合、異常温度監視部109は巻付き判断部110に温度異常を通知し、巻付き判断部110が巻付き判断を行なう。なお、巻付き判断部110による判断処理については後述する。
【0091】
[S708、S709]
巻付き判断部110の判断結果が巻付き検出可の場合(S708)、異常温度監視部109は搬送継続する(S709)。
【0092】
高温異常や低温異常の場合、定着ローラ62の表面温度が実際に異常な場合と温度センサ64の故障により異常を検出している場合がある。つまり実際の温度は不明な状態である。このような状態で媒体を定着ユニット内で停止させるより、排出可能であれば排出した方が安全である。そのため搬送を継続して媒体10を排出する。
【0093】
[S708、S710]
巻付き判断部110の判断結果が巻付き検出不可の場合(S708)、異常温度監視部109は搬送停止する(S710)。
【0094】
上記の通り実際の温度が不明であるが、媒体10が定着ユニット60に巻付くよりも、定着ユニット内で媒体10を停止させた方が安全である。そのため搬送を停止する。
【0095】
(A-2-4)巻付き判断処理
図8は、第1の実施形態において巻付き判断部110による巻付き判断処理を示すフローチャートである。
【0096】
巻付き判断部110は、
図7の高温異常又は低温異常である場合、定着入口センサ65と定着出口センサ66との信号に基づいて、媒体10の巻付きを検出する。さらに、更に巻付きを検出した場合に、巻付き判断部110は、巻付いた媒体10がユーザによって除去できる状態か否かを判断する。
【0097】
ここで、巻付いた媒体10がユーザによって除去できる状態か否かとは、巻付いている媒体10が、ユーザによって媒体10を摘まみ取ることができる状態であるか否かと言い換えることができる。
【0098】
以下では、
図8を用いて、媒体10の先端の位置、及び又は後端の位置に応じて、定着ユニット60におけるエラーケース毎に、巻付き判断部110の判断処理を説明する。
【0099】
(a)媒体先端が定着入口センサ65をONするまでの間のエラー例
巻付き判断部110は、媒体位置管理部106からの情報に基づいて、定着入口センサ65がONであるか否かを判断する(S801)。
【0100】
定着入口センサ65がONでない場合(S801/NO)、すなわち媒体10の先端が定着入口センサ65に達しておらず定着入口センサ65がOFFの場合、巻付き判断部110は、巻付き検出不可と判断する(S806)。
【0101】
この場合、
図9に例示するように、定着入口センサ65の位置に媒体10の先端が達していないが、搬送停止とするため、巻付き判断部110は巻付き検出不可と判断する。
【0102】
なお、定着ユニット60が高温の可能性があるため、定着ユニット60に新しい媒体を通過させない、又は、後述する(b)と同様の動作としてもよい。
【0103】
(b)媒体先端が定着入口センサ65をON後、定着出口センサ66をOFFするまでの間のエラー例
媒体10の先端が定着入口センサ65に達し、定着入口センサ65がONである場合(S801/YES)、巻付き判断部110は、定着出口センサ66がONであるか否かを判断し(S802)、定着出口センサ66がONでない場合(S802/NO)、処理はS803に移行する。
【0104】
この場合、媒体10の先端が定着出口センサ66の位置に達していない状態である。この状態で、媒体10が定着ユニット60に巻付くケースは、媒体10の先端が巻付くケースである。この場合、定着入口センサ65と定着出口センサ66とによって、媒体10の巻付きを判断することが可能であるが、媒体10の後端が定着ユニット60内に入り込んでしまうと、ユーザが巻付いた媒体10を取り除くことができない。このような事態を防ぐために、巻付き判断部110は、以下の判断を行う。
【0105】
図10に例示するように、定着入口センサ65と定着出口センサ66との距離を「L1」とする。
【0106】
また、定着入口センサ65の位置からユーザが媒体10をつかむことができる距離(例えば20mm)を「α1」とする。α1の値は20mmとする場合を例示するが、巻付いた媒体10を取り除くために、ユーザが媒体10をつまみ引き出すことができる長さであればこれに限らない。
【0107】
さらに、巻付き判断部110は、媒体10の先端位置と後端位置とに基づいて、媒体10の媒体長を計算する。例えば、巻付き判断部110は、定着入口センサ65のON時刻からOFF時刻までの時間を計測して、搬送速度を用いて媒体長を計算できる。したがって、定着入口センサ65のON時刻からの時間と搬送速度とに基づいて、搬送される媒体10の媒体長を巻付き判断部110は監視できる。この監視する媒体長を「監視媒体長」と呼ぶ。
【0108】
S803では、巻付き判断部110が、搬送される媒体10の監視媒体長の値と、L1とα1とを加算した値とを比較する(S803)。
【0109】
そして、監視媒体長>L1+α1の場合(S803)、搬送を継続したときでも媒体10の巻付き検出ができ、ユーザ除去も可能であるため、巻付き検出可と判断する(S808)。
【0110】
他方、監視媒体長≦L1+αの場合(S803)、巻付き判断部110は、巻付き検出不可と判断する(S807)。
【0111】
(c)媒体先端が定着出口センサ66をON後、媒体後端が定着入口センサ65をOFFするまでの間のエラー例
媒体10の先端が定着入口センサ65に達し、定着入口センサ65がONである場合(S801/YES)、媒体10の先端が定着出口センサ66に達し、定着出口センサ66がONである(S802/YES)。その後、定着入口センサ65がOFFでない場合(S804/NO)、処理はS805に移行する。
【0112】
この場合、媒体10の先端が定着出口センサ66に達した後、媒体10の後端が定着入口センサ65を通過していない状態である。この状態で、媒体10が定着ユニット60に巻付くケースは、媒体10の腹部分が巻付くケースである。特に媒体10の媒体長のうち、中間位置(先端位置と後端位置との中間点)から先端側の腹部分が巻付くケースといえる。
【0113】
ここで、媒体10の腹部分とは、媒体10の先端位置から後端位置までの媒体部分をいう。媒体10の巻付きは、先端が巻付き場合に限らず、媒体10上のトナーの粘着力により腹部分がロール部材に絡み付いてしまうこともある。この実施形態では、媒体10の腹部分が巻付く場合も想定して、媒体10の巻付きを検出する。
【0114】
例えば、
図11に示すように、定着入口センサ65の位置から媒体10後端までの距離を「L2」とし、媒体10の先端から定着出口センサ66の位置までの距離を「L3」とする。
【0115】
巻付き判断部110は、L2の値と、L3とα1とを加算した値とを比較する(S805)。
【0116】
そして、L2>α1+L3の場合(S805)、温度異常が発生した時点で媒体10の巻付きを検出でき、媒体除去が可能であるため、巻付き判断部110は巻付き検出可と判断する(S808)。
【0117】
他方、L2≦α1+L3の場合(S805)、温度異常が発生した時点で媒体10の巻付きを検出できず、媒体除去ができないため、巻付き判断部110は巻付き検出不可と判断する(S807)。
【0118】
(d)媒体先端が定着出口センサ66をON後、媒体後端が定着入口センサ65をOFFした後のエラー例
媒体10の先端が定着入口センサ65に達し、定着入口センサ65がONである場合(S801/YES)、媒体10の先端が定着出口センサ66に達し、定着出口センサ66がONである(S802/YES)。その後、媒体10の後端が定着入口センサ65を通過して、定着入口センサ65がOFFである場合(S804/YES)、処理はS806に移行する。
【0119】
この場合、媒体10の先端が定着出口センサ66に達した後、媒体10の後端が定着入口センサ65を通過した状態である。この状態で、媒体10が定着ユニット60に巻付くケースは、媒体10の腹部分又は後端が巻付くケースである。特に媒体10の媒体長のうち、中間位置から後端側の腹部分が巻付くケースといえる。
【0120】
例えば、
図12に示すように、媒体10の後端位置から定着出口センサ66までの距離を「L4」とし、媒体10の先端から定着出口センサ66の位置までの距離を「L5」とする。
【0121】
また、定着出口センサ66の位置からユーザが媒体10をつかむことができる距離(例えば20mm)を「α2」とする。α2の値はα1の値と同じとしてもよい。ここでは、α2の値が20mmとする場合を例示するが、巻付いた媒体10を取り除くために、ユーザが媒体10をつまみ引き出すことができる長さであればこれに限らない。
【0122】
巻付き判断部110は、L5の値と、L4とα2とを加算した値とを比較する(S806)。
【0123】
そして、L5>α2+L4の場合(S806)、温度異常が発生した時点で媒体10の巻付きを検出でき、媒体除去が可能であるため、巻付き判断部110は巻付き検出可と判断する(S808)。
【0124】
他方、L5≦α2+L4の場合(S806)、温度異常が発生した時点で媒体10の巻付きを検出できず、媒体除去ができないため、巻付き判断部110は巻付き検出不可と判断する(S807)。
【0125】
(A-3)第1の実施形態の効果
以上のように、第1の実施形態によれば、定着ユニットの温度センサが故障した場合でも、安全に媒体を装置外に排出することができ、巻き付きリスクが高い場合には巻き付きにより装置を故障させてしまうことが防ぐことができる。
【0126】
つまり、温度センサで故障が発生した場合に、搬送中の媒体の位置と大きさから、これから搬送を継続した場合に定着入口センサと定着出口センサのよって媒体の巻付きを検出できるか否かを判断し、更に媒体の巻き付きを検出した場合にユーザが媒体を取り除くために必要な媒体をつまむ部分を確保できるか判断する。
【0127】
そして、媒体の巻付き検出ができ、更につまむ部分が確保できる場合は媒体の搬送を継続する。媒体の巻付きが検出できないか、若しくは媒体の巻付きを検出したが、つまむ部分が確保できない場合には媒体の搬送を停止する。
【0128】
(B)第2の実施形態
本開示に係る画像形成装置の第2の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0129】
(B-1)第2の実施形態の構成
第2の実施形態の画像形成装置100及び定着ユニット60の各構成は、第1の実施形態の
図1及び
図2の構成と同様の構成とすることができるので、第2の実施形態においても第1の実施形態の
図1及び
図2を用いて説明する。
【0130】
(B-1-1)画像形成装置100の制御構成
図13は、実施形態に係る画像形成装置100の制御構成を示す構成図である。
【0131】
図13において、画像形成装置100は、受信部202、制御部203を有する。
【0132】
受信部202は、有線回線又は無線回線で情報処理装置201と接続しており、情報処理装置201から印刷データを受信すると、印刷データを制御部203に与えるものである。
【0133】
制御部203は、画像形成装置100の動作及び機能を司るものである。制御部203は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)フラッシュメモリ等を有する装置であり、CPUが処理プログラムを読み出して実行することにより、画像形成装置100の処理機能を行なう。
【0134】
制御部203は、画像制御部204、搬送制御部205、媒体位置管理部206、巻付き監視部207、定着制御部208、異常温度監視部209、巻付き判断部210、画像位置管理部211を有する。
【0135】
ここで、媒体位置管理部206と、巻付き監視部207と、巻付き判断部210を有する機能部を「媒体検知部301」とも呼ぶ。媒体検知部301は、定着ユニット60を通過する媒体10を検知するものである。
【0136】
画像制御部204は、各画像形成ユニット50K、50Y、50M、50C及びベルトユニット40を制御するものである。
【0137】
搬送制御部205は、ピックアップローラ31、搬送ローラ32、33、34、35及び36を制御するものである。
【0138】
媒体位置管理部206は、搬送路に設けられている書き出しセンサ37、定着入口センサ65、定着出口センサ66、排出センサ38等の各種センサや搬送速度から媒体10の位置を管理するものである。
【0139】
巻付き監視部207は、媒体位置管理部206から取得した情報に基づいて、定着ユニット60への媒体巻付きを監視する。
【0140】
定着制御部208は、定着ユニットを制御するものである。
【0141】
異常温度監視部209は、定着制御部208の温度情報から異常温度を判断するものである。
【0142】
巻付き判断部210は、媒体位置管理部206の媒体位置情報と異常温度監視部209の判断結果とに基づいて、媒体搬送を継続した場合に巻付き検出できるかを判断するものである。
【0143】
画像位置管理部211は、画像制御部204からの情報に基づいて、媒体10上の画像位置を管理する。
【0144】
(B-2)第2の実施形態の動作
次に、第2の実施形態の画像形成装置100の動作を説明する。以下では、時に、第2の実施形態の画像形成装置100の特有の動作を中心に説明する。換言すると、第2の実施形態では、第1の実施形態で説明した動作については省略し、第1の実施形態と異なる動作を詳細に説明する。
【0145】
例えば、温度センサが異常の場合、定着ローラ62の温度は不明であり、定着ローラ62の温度が印刷温度よりも低く、高Dutyのトナーが媒体10上に存在している場合、トナーの粘着力で媒体10が定着ローラ62に張り付き巻付きが発生するリスクがある。
【0146】
第1の実施形態でも、上述した課題を考慮して解決しようとしたが、高Dutyのトナーが媒体10上に存在している場合、(a)媒体10の後端が定着入口センサ65をOFFして、定着出口センサ66をOFFした場合と、(b)巻き付いたことで、媒体10の後端が定着入口センサ65をOFFして、媒体10の先端が定着出口センサ66をOFFした場合とで区別できない場合がある。
【0147】
第2の実施形態では、上述した課題に鑑み、巻付きの原因となる高Dutyのトナー位置を管理し、その情報も合わせて定着エラー発生後の媒体の排出を継続させるか、停止するかを判断するものである。
【0148】
(B-2-1)全体動作
図14は、第2の実施形態において、情報処理装置201からの印刷データを受信したときの画像形成装置100の処理を示すフローチャートである。なお、
図14は、説明を簡単にするため、1枚印刷の場合を例示している。
【0149】
[S901]
受信部202が印刷データを受信すると、制御部203に情報を渡すことで、印刷動作が開始される。
【0150】
定着制御部208は制御部203から定着制御開始を指示される(S901)。定着制御部208は定着ローラ62と加圧ローラ63を回転させる。同時にヒータ61に通電を行い、印刷可能温度までウォームアップを行う。ウォームアップ後は印刷可能温度を維持するよう温度制御を行う。例えば温度センサ64の検出温度が150℃を維持するように制御する。
【0151】
[S902]
定着制御部208により定着ユニット60が印刷可能温度までウォームアップされると、媒体収納トレイ20から媒体10を1枚だけ給紙し、媒体搬送路30へと送り出す(S902)。
【0152】
[S903、S904]
媒体10の先端が書き出し位置センサを通過すると(S903)、媒体位置管理部206は媒体位置の管理を開始する(S904)。媒体位置の管理制御については、第1の実施形態と同様のため省略する。
【0153】
[S905]
また、媒体10の先端が書き出しセンサ37を通過すると画像制御部204はベルトユニット40、画像形成ユニット50K、50Y、50M、50Cを制御して画像形成を開始する(S905)。
【0154】
[S911]
画像制御部204が画像形成を開始すると、画像位置管理部211は画像位置管理を開始する(S911)。画像位置の管理制御については後述する。
【0155】
[S906]
巻付き監視部207は定着ユニット60への媒体巻付きの監視を行う(S906)。第2の実施形態では、定着入口センサ65と定着出口センサ66によって媒体10の巻付きを検出する方法を説明する。なお、温度センサ64の温度変化率等に基づいて媒体巻付きを検出するようにしても良い。巻付き検出については第1の実施形態と同様のため省略する。
【0156】
[S907]
媒体10の後端が排出センサ38を通過すると(S907)、媒体位置管理部106は媒体位置管理を終了する(S908)。
【0157】
[S909、S910]
巻付き監視部107は媒体巻付きの監視を終了し(S909)定着制御部108は温度制御を終了し印刷動作を完了させる(S910)。
【0158】
(B-2-2)画像位置管理処理
図15は、第2の実施形態の画像位置管理部211における画像位置管理の動作フローである。
【0159】
[S1001]
画像位置管理部211は画像位置管理を開始すると、後述する高Duty位置を管理するため、媒体10の先端からの時間Tpを計測する(S1001)。
【0160】
[S1002、S1003]
画像形成を行っている間(S1002)、画像位置管理部211は、YCMK合計の1ラインのドット数を画像制御部204から取得する(S1003)。なお、S1003~S1009の処理は、画像形成が終了するまで繰り返し行う。
【0161】
[S1004]
S1003~S1009の処理を繰り返している間に、画像位置管理部211は、取得したドット数及びライン数をそれぞれ加算していき、ドット数及び合計したライン数の合計を記憶する(S1004)。
【0162】
[S1005]
画像位置管理部211は、ライン数の合計値と、事前設定した閾値Nとを比較し(S1005)、ライン数の合計値が閾値N未満の場合(S1005)、処理はS1002に戻る。
【0163】
他方、ライン数の合計値が閾値Nライン以上の場合(S1005)、処理はS1006に移行する。
【0164】
ここで、閾値Nの値は、高Dutyのトナーが定着ローラ62に張り付くために必要な長さ(ライン数)を示す値である。この実施形態では、閾値N=1200ラインとするが、この値は、媒体10の種別、又は媒体10の厚さによって変動させても良い。
【0165】
[S1006]
S1006では、画像位置管理部211がNラインの平均Dutyを計算する(S1006)。
【0166】
例えば、N=1200とし、画像位置管理部211が搬送制御部205から媒体10の用紙幅情報W(単位:インチ)を取得すると、1200dpiの平均Dutyは、次のようにして求めることができる。
平均Duty=合計のドット数÷1200÷(W×1200)
【0167】
[S1007、S1008]
画像位置管理部211は、S1006で求めた平均Duty値と、事前設定した閾値Mとを比較し(S1007)、平均Duty値がM%未満の場合(S1007)、画像位置管理部211は、合計したドット数とライン数をクリアして(S1008)、処理はS1002に戻る。
【0168】
[S1009]
他方、平均Duty値がM%以上の場合(S1007)、画像位置管理部211は、時間Tpを用いて高Dutyのトナー位置Dpを記憶し(S1009)、その後、画像位置管理部211は、合計したドット数とライン数をクリアして(S1008)、処理はS1002に戻る。
【0169】
ここで、閾値Mは、トナーの粘着力により媒体10が定着ローラ62に貼りつく濃度を示す値である。この実施形態では、例えばM=80とする場合を例示するが、閾値Mの値は、トナーの種類、トナーの色等により異なるため、この値に限定されない。
【0170】
例えば、閾値M=80%とし、搬送速度が160mm/sとする場合、トナー位置Dp=Tp×160で求めることができる。
【0171】
なお、閾値Nは、高Dutyのトナーが定着ローラ62に張り付くために必要な長さであるため、閾値Mと閾値Nについては、これらの組合せ条件で変動させても良い。
【0172】
(B-2-3)巻付き判断処理
図16は、第2の実施形態において、巻付き判断部210による巻付き判断処理を示すフローチャートである。
【0173】
巻付き判断部210は異常温度監視部209による温度異常の通知で処理を開始する。
【0174】
媒体位置管理部206による媒体10の先端及び後端の位置から、媒体10の搬送を継続した場合に巻付きを検出できるか、巻付きを検出した場合にユーザが巻き付いた媒体を除去できるかを判断する。さらに、画像位置管理部の高Dutyトナーの位置情報により搬送を継続した際に巻付くリスクが高いかを判断する。
【0175】
(a)媒体先端が定着入口センサ65をONするまでの間のエラー例
巻付き判断部210は、媒体位置管理部206からの情報に基づいて、定着入口センサ65がONであるか否かを判断する(S1101)。
【0176】
定着入口センサ65がONでない場合(S1101/NO)、すなわち媒体10の先端が定着入口センサ65に達しておらず定着入口センサ65がOFFの場合、巻付き判断部110は、巻付き検出不可と判断する(S1109)。
【0177】
この場合、第1の実施形態と同様に、
図9に例示するように、定着入口センサ65の位置に媒体10の先端が達していないが、搬送停止とするため、巻付き判断部110は巻付き検出不可と判断する。
【0178】
なお、定着ユニット60が高温の可能性があるため、定着ユニット60に新しい媒体を通過させない、又は、後述する(b)と同様の動作としてもよい。
【0179】
(b)媒体先端が定着入口センサ65をON後、定着出口センサ66をOFFするまでの間のエラー例
媒体10の先端が定着入口センサ65に達し、定着入口センサ65がONである場合(S1101/YES)、巻付き判断部210は、定着出口センサ66がONであるか否かを判断し(S1102)、定着出口センサ66がONでない場合(S1102/NO)、処理はS1103に移行する。
【0180】
この場合、媒体10の先端が定着出口センサ66の位置に達していない状態である。この状態で、媒体10が定着ユニット60に巻付くケースは、媒体10の先端が巻付くケースである。この場合、定着入口センサ65と定着出口センサ66とによって、媒体10の巻付きを判断することが可能であるが、媒体10の後端が定着ユニット60内に入り込んでしまうと、ユーザが巻付いた媒体10を取り除くことができない。このような事態を防ぐために、巻付き判断部210は、以下の判断を行う。
【0181】
巻付き判断部210は、第1の実施形態と同様に、搬送される媒体10の監視媒体長の値と、L1とα1とを加算した値とを比較する(S1103)。
【0182】
そして、監視媒体長≦L1+αの場合(S1103)、巻付き判断部110は、巻付き検出不可と判断する(S1109)。
【0183】
また、監視媒体長>L1+α1の場合(S1103)、搬送を継続したときでも媒体10の巻付き検出ができ、ユーザ除去も可能である。この状態の場合、処理はS1104に移行する。
【0184】
この場合、高Dutyのトナーによって媒体10が定着ユニット60に貼り付くリスクが高いかを判断する。
【0185】
図17に例示するように、媒体10の先端から、画像位置管理部211に記憶されている高Dutyトナー位置までの距離は「L7」とする。媒体10の後端から画像位置管理部211に記憶されている高Dutyトナー位置までの距離を「L8」とする。そうすると、L7+L8は媒体長(用紙長)である。
【0186】
また、定着入口センサ65からユーザが媒体をつかむことができる距離(例えば20mm)をα1とする。
【0187】
L6は、高Dutyのトナーが存在している長さ(ライン数)であり、この例の場合、L6は1200ライン(1200dpiの場合は1インチ)としている。言い換えると、L6は、トナーの粘着力により、媒体10が定着ユニット60に巻付く可能性がある部分とも言える。
【0188】
高Dutyのトナー位置から定着ユニット60に巻付くリスクがあり、巻き付いた場合にユーザが取り除くことができるようにするためには、L8-L7>α1である必要がある。L8+L7=用紙長であるため、L7<(監視媒体長-α1)/2の場合に、ユーザは巻付いた媒体10を除去することができる。
【0189】
したがって、巻付き判断部210は、L7の値と、(監視媒体長-α1)/2の値とを比較する(S1104)。
【0190】
そして、L7<(監視媒体長-α1)/2の場合(S1104)、搬送を継続したときでも媒体10の巻付き検出ができ、ユーザ除去も可能であるため、巻付き判断部210は巻付き検出可と判断する(S1110)。
【0191】
他方、L7≧(監視媒体長-α1)/2の場合(S1104)、巻付き判断部110は巻付き検出不可と判断する(S1109)。
【0192】
(c)媒体先端が定着出口センサ66をON後、媒体後端が定着入口センサ65をOFFするまでの間のエラー例
媒体10の先端が定着入口センサ65に達し、定着入口センサ65がONである場合(S1101/YES)、媒体10の先端が定着出口センサ66に達し、定着出口センサ66がONである(S1102/YES)。その後、定着入口センサ65がOFFでない場合(S1105/NO)、処理はS1106に移行する。
【0193】
この場合、
図18に例示するように、媒体10の先端が定着出口センサ66に達した後、媒体10の後端が定着入口センサ65を通過していない状態である。この状態で、媒体10が定着ユニット60に巻付くケースは、媒体10の腹部分が巻付くケースである。特に媒体10の媒体長のうち、中間位置から先端側の腹部分が巻付くケースといえる。
【0194】
巻付き判断部210は、第1の実施形態と同様に、L2の値と、L3とα1とを加算した値とを比較する(S1106)。
【0195】
そして、L2≦α1+L3の場合(S1106)、温度異常が発生した時点で媒体10の巻付きを検出できず、媒体除去ができないため、巻付き判断部110は巻付き検出不可と判断する(S1109)。
【0196】
他方、L2>α1+L3の場合(S1106)、温度異常が発生した時点で媒体10の巻付きを検出でき、媒体除去が可能である。したがって、高Dutyのトナーによって、媒体10が定着ローラ62に貼りつくか否かのリスクを判断するため、処理はS1107に移行する。
【0197】
S1107では、巻付き判断部210は、L7の値と、(監視媒体長-α1)/2の値とを比較する(S1104)。
【0198】
そして、L7<(監視媒体長-α1)/2の場合(S1104)、搬送を継続したときでも媒体10の巻付き検出ができ、ユーザ除去も可能であるため、巻付き判断部210は巻付き検出可と判断する(S1110)。
【0199】
他方、L7≧(監視媒体長-α1)/2の場合(S1104)、巻付き判断部110は巻付き検出不可と判断する(S1109)。
【0200】
(d)媒体先端が定着出口センサ66をON後、媒体後端が定着入口センサ65をOFFした後のエラー例
媒体10の先端が定着入口センサ65に達し、定着入口センサ65がONである場合(S1101/YES)、媒体10の先端が定着出口センサ66に達し、定着出口センサ66がONである(S1102/YES)。その後、媒体10の後端が定着入口センサ65を通過して、定着入口センサ65がOFFである場合(S1105/YES)、処理はS1108に移行する。
【0201】
この場合、媒体10の先端が定着出口センサ66に達した後、媒体10の後端が定着入口センサ65を通過した状態である。この状態で、媒体10が定着ユニット60に巻付くケースは、媒体10の腹部分又は後端が巻付くケースである。特に媒体10の媒体長のうち、中間位置から後端側の腹部分が巻付くケースといえる。
【0202】
例えば、
図19に示すように、媒体10の先端から、画像位置管理部211に記憶されている高Dutyトナー位置までの距離は「L9」とする。媒体10の後端から画像位置管理部211に記憶されている高Dutyトナー位置までの距離を「L10」とする。そうすると、L9+L10=媒体長であり、L10=媒体長-L9である。
【0203】
また、定着出口センサ66からユーザが媒体をつかむことができる距離(例えば20mm)をα2とする。そうすると、L9-L10≦α2のときに、巻付きを判断できない。
【0204】
したがって、巻付き判断部210は、L9の値と、(α2+監視媒体長)/2の値とを比較する(S1108)。
【0205】
そして、L9≦(α2+監視媒体長)/2の場合(S1108)、巻付きを判断できないので、巻付き判断部110は巻付き検出不可と判断する(S1109)。
【0206】
他方、L9>(α2+監視媒体長)/2の場合(S1108)、搬送を継続したときでも媒体10の巻付き検出ができ、ユーザ除去も可能であるため、巻付き判断部210は巻付き検出可と判断する(S1110)。
【0207】
(B-3)第2の実施形態の効果
以上のように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態で説明した効果に加えて、高Dutyのトナーがある場合でも安全に媒体を装置外に排出することができ、巻き付きリスクが高い場合には巻き付きにより装置を故障させてしまうことが防ぐことができる。
【0208】
(C)他の実施形態
上述した第1及び第2の実施形態においても、種々の変形実施形態を言及したが、本開示は、以下の変形実施形態にも適用できる。
【0209】
(C-1)第1の実施形態、第2の実施形態では、媒体が定着ユニットに巻付いたか否かを定着入口センサ65や定着出口センサ66を用いて説明したが、定着入口センサ65の代わりに書き出しセンサ37を利用してもよい。また定着出口センサ66の代わりに排出センサ38を利用しても良い。温度センサによる温度勾配の変化によって巻付きを判断しても良い。
【0210】
(C-2)第2の実施形態では、高Dutyトナーが定着ローラに巻付く長さを1種類で定義していたが、媒体種別や媒体厚によって複数種類定義してもよい。
【符号の説明】
【0211】
100…画像形成装置、10…媒体、20…媒体収納トレイ、21…媒体集積トレイ、30…媒体搬送路、31…ピックアップローラ、32、33、34、35及び36…搬送ローラ、37…書き出しセンサ、38…排出センサ、40…ベルトユニット、41…ベルト支持ローラ、42…ベルト駆動ローラ、50C、50K、50M、50Y…画像形成ユニット、
60…定着ユニット、61…ヒータ、62…定着ローラ、63…加圧ローラ、64…温度センサ、65…定着入口センサ、66…定着出口センサ、
101及び201…情報処理装置、102及び202…受信部、103及び203…制御部、104及び204…画像制御部、105及び205…搬送制御部、106及び206…媒体位置管理部、107及び207…巻付き監視部、108及び208…定着制御部、109及び209…異常温度監視部、110及び210…巻付き判断部、211…画像位置管理部、
300及び301…媒体検知部。