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特開2024-168294解説情報出力装置、解説情報出力方法及び解説情報出力プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168294
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】解説情報出力装置、解説情報出力方法及び解説情報出力プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/954 20190101AFI20241128BHJP
   G09B 19/00 20060101ALI20241128BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20241128BHJP
【FI】
G06F16/954
G09B19/00 H
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084842
(22)【出願日】2023-05-23
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TENSORFLOW
(71)【出願人】
【識別番号】302064762
【氏名又は名称】株式会社日本総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(74)【代理人】
【識別番号】100166811
【弁理士】
【氏名又は名称】白鹿 剛
(72)【発明者】
【氏名】大貫 永夢
【テーマコード(参考)】
5B175
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5B175JC00
5L049CC12
5L050CC12
(57)【要約】
【課題】ユーザが安心してウェブページを閲覧することができない場合があった。
【解決手段】解説情報出力装置100は、専門用語と、複数段階の理解度のそれぞれに応じた専門用語の解説情報とが対応付けられて格納されている解説情報格納部117と、ユーザの理解度を取得する理解度取得部143と、ウェブページを表示するためのページ情報を取得するページ情報取得部141と、ページ情報に含まれる専門用語に対応する解説情報であって、ユーザの理解度に応じた解説情報を解説情報格納部117から取得する解説取得部145と、取得した解説情報をウェブページに対応付けて出力する解説出力部147とを有する。解説情報出力装置100により、ユーザが安心してウェブページを閲覧することができるようになる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
専門用語と、複数段階の理解度のそれぞれに応じた当該専門用語の解説情報とが対応付けられて格納されている解説情報格納部と、
ユーザの理解度を取得する理解度取得部と、
ウェブページを表示するためのページ情報を取得するページ情報取得部と、
前記ページ情報に含まれる専門用語に対応する前記解説情報であって、前記ユーザの理解度に応じた前記解説情報を前記解説情報格納部から取得する解説取得部と、
取得した前記解説情報を前記ウェブページに対応付けて出力する解説出力部とを有する解説情報出力装置。
【請求項2】
前記解説出力部により出力された前記解説情報に対応付けて受け付けられた評価情報を、当該解説情報に対応する専門用語に対応付けて蓄積する評価情報蓄積部を備え、
前記理解度取得部は、前記評価情報蓄積部により蓄積された評価情報に基づいて前記理解度を取得する、請求項1に記載の解説情報出力装置。
【請求項3】
前記理解度取得部は、前記ウェブページに関する所定の属性の属性値毎に、かつ、当該ウェブページのページ情報に含まれる専門用語毎に、ユーザの理解度を取得するように構成されており、
前記解説取得部は、前記専門用語と、それが含まれるページ情報に対応するウェブページとに応じた理解度に応じて、前記解説情報を前記解説情報格納部から取得するように構成されている、請求項1に記載の解説情報出力装置。
【請求項4】
前記解説出力部は、取得した前記解説情報を、前記理解度に応じた出力態様で出力する、請求項1に記載の解説情報出力装置。
【請求項5】
前記理解度取得部は、ユーザにより入力された、前記ユーザの習熟度に関する質問に対する回答に基づいて前記理解度を取得するように構成されている、請求項1に記載の解説情報出力装置。
【請求項6】
前記ユーザに対応する、前記専門用語とそれに対応する前記解説情報とが対応付けられたリストを出力するリスト出力部を備え、
前記リスト出力部は、前記専門用語に対応する前記ユーザの理解度に基づいて、又は前記専門用語に対応する前記解説情報の出力履歴に基づいて、前記リストを出力するように構成されている、請求項1に記載の解説情報出力装置。
【請求項7】
専門用語と複数段階の理解度のそれぞれに応じた当該専門用語の解説情報とが対応付けられて格納されている解説情報格納部と、理解度取得部と、ページ情報取得部と、解説取得部と、解説出力部とを用いて行われる解説情報出力方法であって、
前記理解度取得部が、ユーザの理解度を取得する理解度取得ステップと、
前記ページ情報取得部が、ウェブページを表示するためのページ情報を取得するページ情報取得ステップと、
前記解説取得部が、前記ページ情報に含まれる専門用語に対応する前記解説情報であって前記ユーザの理解度に応じた前記解説情報を前記解説情報格納部から取得する解説取得ステップと、
前記解説出力部が、取得した前記解説情報を前記ウェブページに対応付けて出力する出力ステップとを含む、解説情報出力方法。
【請求項8】
専門用語と複数段階の理解度のそれぞれに応じた当該専門用語の解説情報とが対応付けられて格納されている解説情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、
ユーザの理解度を取得する理解度取得部と、
ウェブページを表示するためのページ情報を取得するページ情報取得部と、
前記ページ情報に含まれる専門用語に対応する前記解説情報であって、前記ユーザの理解度に応じた前記解説情報を前記解説情報格納部から取得する解説取得部と、
取得した前記解説情報を前記ウェブページに対応付けて出力する解説出力部と、として機能させるための、解説情報出力プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の用語についての解説情報を出力可能に構成された解説情報出力装置、解説情報出力方法及び解説情報出力プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、医療用語などの辞書を基に、当該用語の説明や解説に関する情報を提供可能に構成されたシステムがある(例えば、下記特許文献1、特許文献2参照)。
【0003】
また、これらのシステムには、利用者の習熟度に応じて、解説等に関する情報を表示するシステムがある(例えば、下記特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-351884号公報
【特許文献2】特開2022-077209号公報
【特許文献3】特開2022-023430号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、インターネットを利用してユーザがアクセス可能なウェブサイト等のウェブページに、ユーザにとってよく分からない専門用語がある場合がある。例えば、このような近年において用いられるようになったICT技術分野の専門用語の中には、比較的、ICT技術に触れる機会がこれまで少なかった高齢者にとって不知の用語であるものが多い傾向にある。アクセスしたユーザにとって不知の専門用語が含まれるウェブページがユーザに対して表示されると、ユーザに不安感や不信感を与えてしまう可能性がある。特に、ユーザがそれまでアクセスしたことがないウェブサイトや、初めて表示させるウェブページにおいて、そのような不知の専門用語が含まれると、そのような不安感や不信感をもとにして、ユーザにそのウェブサイト等に対する苦手意識が生じる可能性がより大きくなる。ユーザに苦手意識が生じると、ユーザに対して当該ウェブサイトを通じた情報の提供等や、当該ウェブサイトにより提供されるウェブサービスの提供等を行う機会が得られなくなってしまう。
【0006】
そこで、本発明は、ユーザが安心してウェブページを閲覧することができるようにする解説情報出力装置、解説情報出力方法及び解説情報出力プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本第一の発明の解説情報出力装置は、専門用語と、複数段階の理解度のそれぞれに応じた専門用語の解説情報とが対応付けられて格納されている解説情報格納部と、ユーザの理解度を取得する理解度取得部と、ウェブページを表示するためのページ情報を取得するページ情報取得部と、ページ情報に含まれる専門用語に対応する解説情報であって、ユーザの理解度に応じた解説情報を解説情報格納部から取得する解説取得部と、取得した解説情報をウェブページに対応付けて出力する解説出力部とを有する解説情報出力装置である。
【0008】
かかる構成により、ユーザが安心してウェブページを閲覧することができる。
【0009】
また、本第二の発明の解説情報出力装置は、第一の発明に対して、解説出力部により出力された解説情報に対応付けて受け付けられた評価情報を、解説情報に対応する専門用語に対応付けて蓄積する評価情報蓄積部を備え、理解度取得部は、評価情報蓄積部により蓄積された評価情報に基づいて理解度を取得する、解説情報出力装置である。
【0010】
かかる構成により、出力された解説情報に対応する評価情報の受け付け結果を、以降の解説情報の取得に反映させることができる。
【0011】
また、本第三の発明の解説情報出力装置は、第一又は二の発明に対して、理解度取得部は、ウェブページに関する所定の属性の属性値毎に、かつ、ウェブページのページ情報に含まれる専門用語毎に、ユーザの理解度を取得するように構成されており、解説取得部は、専門用語と、それが含まれるページ情報に対応するウェブページとに応じた理解度に応じて、解説情報を解説情報格納部から取得するように構成されている、解説情報出力装置である。
【0012】
かかる構成により、専門用語毎の理解度に応じて解説情報を出力することができる。
【0013】
また、本第四の発明の解説情報出力装置は、第一から三のいずれか1つの発明に対して、解説出力部は、取得した解説情報を、理解度に応じた出力態様で出力する、解説情報出力装置である。
【0014】
かかる構成により、ユーザが理解度に応じた出力態様で出力された解説情報を確認することができる。
【0015】
また、本第五の発明の解説情報出力装置は、第一から四のいずれか一つの発明に対して、理解度取得部は、ユーザにより入力された、ユーザの習熟度に関する質問に対する回答に基づいて理解度を取得するように構成されている、解説情報出力装置である。
【0016】
かかる構成により、ユーザの理解度を、間接的に、かつ的確に取得することができ、適切な解説情報を出力することができる。
【0017】
また、本第六の発明の解説情報出力装置は、第一から五のいずれか一つの発明に対して、ユーザに対応する、専門用語とそれに対応する解説情報とが対応付けられたリストを出力するリスト出力部を備え、リスト出力部は、専門用語に対応するユーザの理解度に基づいて、又は専門用語に対応する解説情報の出力履歴に基づいて、リストを出力するように構成されている、解説情報出力装置である。
【0018】
かかる構成により、リストにまとめられた解説情報について評価情報を受け付けることができ、かつ、その評価情報を以降の解説情報の取得に反映させることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ユーザが安心してウェブページを閲覧することができるようにする解説情報出力装置、解説情報出力方法及び解説情報出力プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本実施の形態の1つにおける解説情報出力装置を用いて利用される情報処理システムの概要を示す図
図2】同解説情報出力装置のブロック図
図3】同解説情報出力装置において用いられうる解説情報の一例について説明する図
図4】同解説情報出力装置において用いられうるサイト情報の一例について説明する図
図5】同解説情報出力装置において用いられうる評価情報の一例について説明する図
図6】同解説情報出力装置において用いられうる出力履歴情報の一例について説明する図
図7】同解説情報出力装置の動作の一例を示すフローチャート
図8】同解説情報出力装置のページ表示処理の一例を示すフローチャート
図9】同解説情報出力装置の解説情報対応付け処理の一例を示すフローチャート
図10】同解説情報出力装置のリスト表示処理の一例を示すフローチャート
図11】同解説情報出力装置に表示される、表示画面の一具体例を示す図
図12】同解説情報出力装置に表示される、解説情報が表示された表示画面の一具体例を示す図
図13】同解説情報出力装置に表示されるリスト表示画面の一具体例を示す図
図14】同解説情報出力装置に表示されるリスト表示画面の一具体例を示す図
図15】同解説情報出力装置に表示されるリスト表示画面の一具体例を示す図
図16】上記実施の形態におけるコンピュータシステムの概観図
図17】同コンピュータシステムのブロック図
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、解説情報出力装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0022】
なお、以下において用いる用語は、一般的には次のように定義される。なお、これらの用語の語義は常にここに示されるように解釈されるべきではなく、例えば以下において個別に説明されている場合にはその説明も踏まえて解釈されるべきである。
【0023】
ある事項について識別子とは、当該事項を一意に示す文字又は符号等である。識別子は、例えば、IDであるが、対応する事項を識別しうる情報であれば種類は問わない。すなわち、識別子は、それが示すものそのものの名前であってもよいし、一意に対応するように符号を組み合わせたものであってもよい。
【0024】
取得とは、ユーザ等により入力された事項を取得することを含んでいてもよいし、他の装置に記憶されている情報を取得することを含んでいてもよい。他の装置に記憶されている情報を取得するとは、他の装置に記憶されている情報をAPI経由などで取得することを含んでいてもよいし、他の装置により提供されている文書ファイルの内容(ウェブページの内容なども含む)についてスクレイピング等を行うことにより取得することを含んでいてもよい。また、画像ファイルについて光学式文字読み取りを行うことにより情報を取得することなど、元の情報に基づいてそれとは異なるフォーマットの情報を取得することを含んでいてもよい。
【0025】
また、情報の取得には、いわゆる機械学習の手法を利用するようにしてもよい。機械学習の手法の利用については、例えば次のようにすることができる。すなわち、特定の種類の入力情報を入力とし、取得したい種類の出力情報を出力とする学習器(学習情報)を、機械学習の手法を用いて構成する。例えば、予め、入力情報と出力情報との組を2以上用意し、当該2組以上の情報を機械学習の学習器を構成するためのモジュールに与えて学習器を構成し、構成した学習器を格納部に蓄積する。なお、学習器は分類器ということもできる。なお、機械学習の手法としては、例えば、深層学習、ランダムフォレスト、SVM等、問わない。また、機械学習には、例えば、fastText、tinySVM、random forest、TensorFlow等の各種の機械学習フレームワークにおける関数や、種々の既存のライブラリを用いることができる。このような学習器を用いて情報を取得することを、機械学習による取得ということがある。
【0026】
また、学習器は、機械学習により得られるものに限られない。学習器は、例えば、入力情報等に基づく入力ベクトルと、出力情報との対応関係を示すテーブルであってもよい。この場合、入力情報に基づく特徴ベクトルに対応する出力情報をテーブル中から取得するようにしてもよいし、テーブル中の2以上の入力ベクトルと各入力ベクトルの重み付けなどを行うパラメータとを用いて入力情報に基づく特徴ベクトルに近似するベクトルを生成し、生成に用いた各入力ベクトルに対応する出力情報とパラメータとを用いて、最終的な出力情報を取得するようにしてもよい。このような学習器を用いて情報を取得することを、対応関係を用いた取得ということがある。また、学習器は、例えば、入力情報等に基づく入力ベクトルと、出力情報を生成するための情報との関係を表す関数などであってもよい。この場合、例えば、入力情報に基づく特徴ベクトルに対応する情報を関数により求めて、求めた情報を用いて出力情報を取得するなどしてもよい。このような学習器を用いて情報を取得することを、関数を用いた取得ということがある。
【0027】
情報を出力するとは、ディスプレイへの表示、プロジェクタを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。具体的には、例えば、情報のウェブページへの表示を可能とすることや、電子メール等として送信することや、印刷するための情報を出力することなどを含む。
【0028】
情報の受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、他の装置等から有線若しくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
【0029】
解説情報出力装置等に格納されている各種の情報について、更新とは、格納されている情報の変更のほか、格納されている情報に新たな情報が追加されることや、格納されている情報の一部又は全部が消去されることなどを含む概念である。
【0030】
(実施の形態)
【0031】
本実施の形態の概要は、次の通りである。
【0032】
解説情報出力装置は、ユーザの理解度に応じたウェブページの専門用語に対応する解説情報を、データベースから取得し、ウェブページに対応付けて出力する。ユーザの理解度に応じた解説情報がウェブページに対応付けて出力されるので、ユーザが安心してウェブページを閲覧することができるようになる。
【0033】
ここで、出力された解説情報に対応付けて受け付けられた評価情報を、解説情報に対応する専門用語に対応付けて蓄積し、蓄積した情報に基づいて理解度を取得してもよい。また、各ウェブページに含まれる専門用語毎に、理解度の取得と、その理解度に応じた解説情報の取得を行うようにしてもよい。解説情報の出力は、理解度に応じた態様で行われるようにしてもよい。また、ユーザにより入力された習熟度に関する質問に対する回答に基づいて理解度を取得するようにしてもよい。
【0034】
以下において、解説情報がウェブページに対応付けられて出力されるようにする機能を解説情報出力機能ということがある。解説情報出力機能は、ウェブページの表示に対応して解説情報が表示等されるようにするページ表示機能に加えて、出力された解説情報のリストを表示するリスト表示機能を含んでいてもよい。すなわち、出力された解説情報を含む出力履歴情報が蓄積され、出力履歴情報を用いて、専門用語とそれに対応する解説情報のリストが出力されるようにしてもよい(リスト表示機能)。出力されたリストを用いた評価情報の入力を受け付けてもよい。評価情報を専門用語に対応付けて蓄積し、蓄積した情報に基づいて理解度を取得するようにしてもよい。
【0035】
以下、このように構成された解説情報出力装置の構成の一例について説明する。
【0036】
図1は、本実施の形態の1つにおける解説情報出力装置100を用いて利用される情報処理システム1の概要を示す図である。
【0037】
情報処理システム1は、例えば、インターネットを通じて、ユーザが使用する解説情報出力装置100が、ウェブページ等として提供される情報を閲覧可能となるように構成されている。ここでは、例えば、ウェブページ等に関するページ情報を送信可能なウェブサーバ等であるサーバ装置700が、当該ページ情報を取得することを要求した解説情報出力装置100に対して情報を送信可能であるものとする。
【0038】
サーバ装置700は、図においては代表的に1つのものが示されているが、ウェブサイト毎、各ウェブサイトの機能毎、管理主体毎などのそれぞれの態様で用いられうるものが設けられていればよい。また、サーバ装置700は、いわゆるクラウドサービスにより情報の送信等の処理を行うことができるように構成されているものであったり単一のハードウェアにより処理を行うことができるように構成されているものであったりしてもよい。サーバ装置700は、情報処理システム1を構成する装置であると解釈されてもよいし、情報処理システム1に含まれない装置であると解釈されてもよい。
【0039】
本実施の形態においては、ユーザが使用する端末装置が、解説情報出力装置100として用いられる。なお、解説情報出力装置100に用いられる電子計算機としては、例えば、パーソナルコンピュータや、いわゆるスマートフォンなどの携帯情報端末装置や、タブレット型の情報端末装置など、種々の装置が用いられうる。以下の例において、解説情報出力装置100に用いられる電子計算機として、パーソナルコンピュータが用いられることを想定して説明する場合があるが、これに限られるものではない。解説情報出力装置100は、例えば、公共施設や、店舗等において複数のユーザに共用されうるように設けられている装置等であってもよい。この場合、利用するユーザが当該装置や利用するサービスに対してログインすることにより、ユーザが他のユーザと識別可能になっていることが望ましい。
【0040】
解説情報出力装置100は、例えば液晶ディスプレイ等の表示部を有している。解説情報出力装置100は、表示部に種々の情報を表示して、ユーザによる操作を受け付け可能に構成されている。解説情報出力装置100は、例えば、ユーザの操作に応じて、又は所定のソフトウェア等の動作に応じて、インターネット等のネットワーウを通じてサーバ装置700等の外部装置に情報を送信することができるように構成されている。
【0041】
図2は、同解説情報出力装置100のブロック図である。
【0042】
図2に示されるように、解説情報出力装置100は、格納部110、受信部120、受付部130、処理部140、及び送信部170を備える。解説情報出力装置100のユーザは、解説情報出力装置100を直接操作することにより解説情報出力装置100を利用することができる。なお、ユーザは、他の端末装置等を用いてネットワークを介して解説情報出力装置100と通信することにより、解説情報出力装置100を遠隔操作することにより利用可能であってもよい。
【0043】
格納部110は、ユーザ情報格納部115と、解説情報格納部117とを備える。格納部110は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。格納部110の各部には、例えば受付部130により受け付けられた情報や処理部140によって取得された情報などが格納されるが、格納部110の各部に記憶される情報等や、その情報等が記憶される過程は、これに限られない。例えば、記録媒体を介して情報等が格納部110で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報等が格納部110で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報等が格納部110で記憶されるようになってもよい。
【0044】
ユーザ情報格納部115には、ユーザ情報が格納される。ユーザ情報は、解説情報出力装置100を利用するユーザに関する情報である。ユーザ情報には、種々の情報が含まれうる。例えば、ユーザが入力した情報や、ユーザの解説情報出力装置100の使用に伴い解説情報出力装置100がサーバ装置700等から取得した情報などがユーザ情報に含まれうる。本実施の形態において、ユーザ情報には、後述するようにユーザについて行われた解説情報出力機能に関する情報が含まれうる。すなわち、評価情報や、履歴情報が含まれうる。それぞれの情報の詳細については、後述する。
【0045】
解説情報格納部117には、解説情報が格納される。解説情報は、特定の専門用語について、その意味やそれに関連する事項などを示す情報である。解説情報は、特定の専門用語についてよく知らない者にとって、理解の参考にすることができる情報であるといえる。解説情報は、特定の専門用語に対応する情報である。解説情報格納部117には、2以上の、特定の専門用語とそれに対応する解説情報との組が格納されている。
【0046】
本実施の形態において、解説情報格納部117には、一つの専門用語につき、複数段階の理解度のそれぞれに対応する解説情報が対応付けられて格納されている。すなわち、一つの専門用語に、互いに対応する理解度が異なる2以上の解説情報が対応付けられている。理解度とは、ユーザがその専門用語の意味や意義について理解している度合いである。理解度は、例えば数値により示されるものとすることができるが、これに限られない。
【0047】
例えば、理解度として、「5」(よく理解している)から「1」(ほとんど理解できていない)までの複数段階が設けられている場合を想定する。この場合、「5」やそれに近い理解度に対応する解説情報は、専門用語が属する分野において用いられる用語を用いて当該専門用語について説明する情報としたり、より専門用語やそれに関連する事項について深い理解を促す情報としたりすることができる。他方、「1」やそれに近い理解度に対応する解説情報は、より一般的に用いられる用語を用いて専門用語について説明する情報としたり、専門的な知識を有しない者が理解の端緒とすることができるように比喩的な表現を含む情報としたりすることができる。
【0048】
図3は、同解説情報出力装置100において用いられうる解説情報の一例について説明する図である。
【0049】
図において、例えば、「アカウント」というICT分野において用いられる専門用語や、「パスワード」というICT分野において用いられる専門用語についての解説情報の格納態様が示されている。本例では、各専門用語について、理解度「5」、「3」及び「1」の3つの段階のそれぞれに対応する解説情報が対応付けられている。なお、この場合において、例えば、「3」以上であって「5」未満である理解度については理解度「3」に対応するものとし、「1」以上であって「3」未満である理解度については理解度「1」に対応するものとするようにしてもよいし、理解度と解説情報との対応関係は適宜設定可能である。
【0050】
なお、理解度はこれより細かく分かれていてもよく、また、2つのみに分かれていてもよい。また、専門用語のうち、対応する解説情報が1通りのみであるもの、すなわち理解度毎に対応する解説情報が用意されていないものが含まれていてもよい。
【0051】
一例として、理解度毎の解説情報の設定方針は、例えば以下のようにしてもよい。例えば理解度が三段階に分かれることを想定する。この場合、理解度が最も低い段階においては、専門用語を完全に、最も平易な表現で置き換える。また、理解度が中程度である段階においては、専門用語を完全に、少し専門性を高めた表現で置き換える。また、理解度が最も高い段階においては、専門用語に、括弧書きで説明を追加するようにする。このように、理解度に応じて専門用語を完全に置き換えるか否かを変更することにより、ユーザの専門用語への理解をより効果的に深めることができる。
【0052】
図2に戻って、格納部110には、ユーザ情報や解説情報のほか、解説情報出力機能に用いられるその他の情報が格納されていてもよい。本実施の形態においては、例えば、解説情報出力機能の適用対象となるウェブサイトに関するサイト情報が格納されている。サイト情報は、例えば、適用対象となるウェブサイトであるか否かを特定するために用いられうる情報である。より具体的には、サイト情報は、例えば、適用対象のウェブサイトを識別するサイト識別子を含む情報であるが、適用しないウェブサイトを識別可能な情報を含む情報であってもよいし、対象であるか否かを特定する方法はサイト識別子を用いるものでなくてもよい。
【0053】
図4は、同解説情報出力装置100において用いられうるサイト情報の一例について説明する図である。
【0054】
図に示されるサイト情報において、解説情報出力機能の適用対象となるウェブサイトのサイト識別子としては、例えば、ウェブサイトのドメイン名が用いられる。また、サイト情報には、サイト識別子に対応付けて、当該ウェブサイトについての所定の属性の属性値が含まれている。所定の属性とは、例えば、ウェブサイトの提供者(例えば、組織名)である。また、所定の属性とは、例えば、ウェブサイトの目的に関するカテゴリーを示すサイトカテゴリーである。サイトカテゴリーの属性値として、例えば、ネットショッピングを実現可能にするためのウェブサイトについては「ネットショッピング」が、いわゆるネットバンキングを利用可能にするためのウェブサイトについては「インターネットバンキング」が、それぞれ記録されている。
【0055】
このような情報を用いて、処理部140は、例えば、ユーザがアクセスしたウェブページのサイト識別子がサイト情報に含まれるサイト識別子に一致するか否かを確認することにより、当該ウェブページが解説情報出力機能の適用対象となるウェブサイトに含まれるものであるか否かを判断することができる。また、処理部140は、ユーザがアクセスしたウェブページに関する所定の属性の属性値として、当該ウェブページが含まれるウェブサイトの属性値を取得することができる。
【0056】
図2に戻って、受信部120は、他の装置から送信された情報を受信する。受信部120は、受信した情報を、例えば、格納部110に保存する。受信部120は、通常、無線又は有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されてもよい。
【0057】
受付部130は、解説情報出力装置100に接続された図示しない入力手段を用いて入力された情報を受け付ける。受付部130は、受け付けた情報を、例えば、格納部110に保存する。なお、入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるものなど、何でもよい。受付部130は、解説情報出力装置100に接続された読み取り装置(例えば、コードリーダなど)を用いて行われた入力操作(例えば、装置により読み取られた情報も含む)により入力された情報を受け付けてもよい。受付部130は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現されうる。なお、受付部130は、例えば、マイクにより入力された音声などの情報を受け付けるようにしてもよい。
【0058】
なお、受付部130は、受信部120が受信した情報を、解説情報出力装置100に入力された情報として受け付けると言ってもよい。解説情報出力装置100への情報の入力とは、これらの情報が解説情報出力装置100やその他の装置を介してユーザによって間接的に解説情報出力装置100に入力されることを意味すると解釈してもよいし、ユーザによって、入力手段を用いて直接的に解説情報出力装置100に入力されることを意味すると解釈してもよい。また、ユーザが、情報を自動的に生成するプログラムを実行させたり種々の情報をプログラムに与えて機能させたりすることなどによって解説情報出力装置100に情報が与えられるようにすることを、解説情報出力装置100への情報の入力と捉えてもよい。
【0059】
処理部140は、通常、MPUやメモリ等から実現されうる。処理部140の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。処理部140は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、以下のように処理部140の各部が行う処理である。
【0060】
本実施の形態において、処理部140は、ページ情報取得部141、理解度取得部143、解説取得部145、解説出力部147、リスト出力部149、評価情報蓄積部151及び履歴情報蓄積部153を備える。
【0061】
本実施の形態において、例えば、ページ情報取得部141は、解説情報出力装置100において動作し、ウェブブラウザ機能を利用可能にするソフトウェア(単に、ウェブブラウザということがある)などにより実現される。また、理解度取得部143、解説取得部145、解説出力部147、リスト出力部149、評価情報蓄積部151及び履歴情報蓄積部153は、例えば、ウェブブラウザにおいて所定の拡張機能を利用可能にするように構成された、付加的に用いられるソフトウェア(アドオンと言ってもよい)などにより実現される。
【0062】
なお、これらの各部を解説情報出力装置100において機能を発揮可能にするための実装態様はこれに限られない。全ての各部の動作がウェブブラウザ自体の機能として行われていたり、解説情報出力装置100を利用可能にするためのオペレーティングシステムが含む機能として一部又は全部の機能が行われるようになっていたり、その他のソフトウェアとしてインストールされているソフトウェア等により一部又は全部の機能が行われるようになっていたりしてもよい。
【0063】
ページ情報取得部141は、ウェブページを表示するためのページ情報を取得する。例えば、ユーザによりウェブページにアクセスするための操作が行われた場合に、ページ情報取得部141は、それに応じてサーバ装置700から送信され、受信部120により受信されたページ情報を取得する。
【0064】
ページ情報とは、例えば、ウェブブラウザにおいてウェブページを表示する処理を行うことができるように構成された情報である。具体的には、ページ情報は、ウェブページを表示するための1又は2以上のHTML形式で記述された文書ファイルであるが、これに限られない。例えば、ウェブページを表示するためにウェブブラウザにより読み込み可能な情報を含むJSON形式の設定ファイルや、その他の付加的なファイルなどがページ情報に含まれてもよい。
【0065】
理解度取得部143は、解説情報出力装置100のユーザの理解度を取得する。本実施の形態において、理解度取得部143は、例えば、ユーザ情報格納部115に格納されているユーザ情報に基づいて、理解度を取得する。
【0066】
理解度の取得は、より具体的には、例えば、以下のようにして行うことができる。
【0067】
例えば、理解度取得部143は、後述のように評価情報蓄積部151により蓄積された評価情報に基づいて理解度を取得するように構成されていてもよい。評価情報が、例えば後述のような、出力された解説情報や専門用語に対応してユーザから得られた回答である場合に、その蓄積された回答に基づいて理解度が取得されるようにすればよい。例えば、評価情報に基づいて所定の条件が満たされるか否かの判定結果に対応する理解度を取得したり、評価情報に基づいて予め理解度を出力するように構成された学習情報に評価情報を適用することにより理解度を取得するようにしたりしてもよい。
【0068】
なお、評価情報として例えば理解度そのものが蓄積されていてもよく、その場合、理解度取得部143が、その評価情報を理解度として取得するように構成されていてもよい。理解度取得部143は、当該ユーザの理解度がユーザ情報として格納されている場合に、それを取得するようにしてもよい。
【0069】
また、例えば、理解度取得部143は、ユーザにより入力されたユーザの習熟度に関する質問に対する回答や、ユーザの習熟度等に関連するユーザ情報に基づいて理解度を取得するように構成されていてもよい。習熟度に関する質問は、例えば、予め用意された、専門用語に関する分野についてのユーザの経験や実績等を問う質問などとすることができる。また、習熟度等に関連するユーザ情報とは、例えば、専門用語に関する分野についてのユーザの経験や実績を示す情報などとすることができる。また、習熟度等に関連するユーザ情報として、例えば、当該ウェブサイトや当該ウェブページ、又は当該ウェブサイトに対応するサイトカテゴリーのウェブサイトへのアクセス回数等の情報を用いるようにしてもよい。
【0070】
なお、理解度取得部143は、サーバ装置700や解説情報出力装置100と通信可能なその他のサーバ装置(図示せず)などの外部装置において当該ユーザを識別するユーザ識別子に対応付けて格納されているユーザ情報に基づいて、理解度を取得するように構成されていてもよい。例えば、上述の評価情報や、ユーザ毎の理解度を記録したデータベース等が外部装置に格納されており、その情報に基づいて理解度取得部143が理解度を取得するように構成されていてもよい。この場合、ユーザ識別子として、解説情報出力装置100とは別個に管理可能な情報を用いることで、ユーザが2以上の異なる解説情報出力装置100を利用する場合においても同様のユーザの理解度を取得することが可能となる。なお、ユーザ識別子として、解説情報出力装置100を識別可能な情報を用いるようにしてもよい。
【0071】
ここで、理解度取得部143は、ウェブページに関する所定の属性の属性値毎に、かつ、当該ウェブページのページ情報に含まれる専門用語毎に、ユーザの理解度を取得するように構成されていてもよい。例えば、本実施の形態において、理解度取得部143は、ウェブページが含まれるウェブサイトの提供者毎に、かつ、専門用語毎に、ユーザの理解度を取得するように構成されている。このようなことは、例えば、ウェブサイトの提供者と専門用語とのそれぞれに対応付けた理解度がユーザ情報として格納されている場合において、理解度取得部143が行うことができる。また、例えば、理解度の取得に用いる情報、例えば評価情報や習熟度に関する情報が、ウェブサイトの提供者と専門用語とのそれぞれに対応付けられている場合において、理解度取得部143がその情報を用いて理解度を取得するように構成されていてもよい。
【0072】
図5は、同解説情報出力装置100において用いられうる評価情報の一例について説明する図である。
【0073】
図に示される例においては、例えば、評価情報として、理解度そのものが蓄積されている場合が示されている。各評価情報は、専門用語に対応付けられて蓄積されている。各評価情報は、ウェブサイトの提供者という属性の属性値毎に蓄積されている。すなわち、同一の専門用語(図に示す例においては、例えば「アカウント」や「パスワード」)について、ウェブサイトの提供者毎に、異なる評価情報が蓄積されうる。
【0074】
理解度取得部143は、このような評価情報に基づいて、ウェブサイトの提供者毎に、各専門用語の理解度を取得することができる。例えば、サイト提供者「AA」について、専門用語「アカウント」の理解度として「3」を、「パスワード」の理解度として「5」を、「多要素認証」の理解度として「1」を、それぞれ取得可能である。
【0075】
なお、理解度取得部143は、ウェブページ毎に、かつ、専門用語毎に、ユーザの理解度を取得するように構成されていてもよい。また、理解度取得部143は、ウェブページが含まれるウェブサイト毎に、かつ、専門用語毎に、ユーザの理解度を取得するように構成されていてもよい。
【0076】
なお、理解度は、ユーザ毎に一意のものであってもよいし、分野毎に一意に定まるものであってもよい。また、理解度は、ウェブページ毎、ウェブページが含まれるウェブサイト毎、又は提供者毎に、専門用語の別によらずに定まるものであってもよい。
【0077】
図2に戻って、解説取得部145は、ページ情報に含まれる専門用語に対応する解説情報を解説情報格納部117から取得する。この場合において、解説取得部145は、ユーザの理解度に応じた解説情報を取得するように構成されている。より具体的には、本実施の形態において、解説取得部145は、各専門用語に対応する理解度に応じた解説情報を取得するように構成されている。また、解説取得部145は、各専門用語が含まれるページ情報に対応するウェブページに対応する理解度に応じた解説情報を取得するように構成されている。このような、専門用語とそれが含まれるページ情報に対応するウェブページとに応じた理解度として、上述のような評価情報等に基づいて理解度取得部143により取得された理解度が用いられる。
【0078】
本実施の形態において、解説取得部145は、例えば、ページ情報に含まれる専門用語を検索(抽出と言ってもよい)する。専門用語の検索は、例えば、上述の図3に示されるように解説情報格納部117に蓄積されている各専門用語を、ページ情報において検索することにより行われる。
【0079】
解説取得部145は、例えば、2以上の専門用語が含まれる場合には、それぞれの専門用語について取得された理解度に応じて、当該専門用語に対応する解説情報を取得するように構成されている。
【0080】
なお、解説取得部145は、解説情報格納部117に格納されている専門用語の解説情報について、その一部をユーザ情報やウェブページの利用形態に応じて変更し、変更後の解説情報を取得するように構成されていてもよい。例えば、ウェブページの利用形態として、利用する装置がタッチパネルを備えるスマートフォンであるかPCであるかなどの情報を用いることができる。具体的な例を挙げて説明する。例えば、解説情報格納部117に格納されている解説情報において、PCの操作方法を前提としているような解説情報、例えば「クリック」というような語が含まれている場合を想定する。この場合において、ウェブページの利用形態がPCによる利用であった場合には、解説情報格納部117に格納されている解説情報をそのまま取得するようにすればよい。他方、例えばウェブページの利用形態がスマートフォンによる利用であった場合には、解説取得部145は、解説情報格納部117に格納されている解説情報に含まれる「クリック」を、タッチパネルの操作方法に対応する「タップ」等に変更して取得するようにしてもよい。このようなことは、例えば、利用態様毎に変更対象となる用語が予め定められているようにすることで実現可能である。なお、解説情報格納部117において、ウェブページの利用態様毎に解説情報が格納されていてもよい。この場合、例えば、ウェブページの利用態様に応じた解説情報を取得するように構成することができる。
【0081】
解説出力部147は、解説取得部145が取得した解説情報を、ウェブページに対応付けて出力する。ウェブページに対応付けて出力するとは、ページ情報に対応付けて出力すると言ってもよい。解説情報のウェブページに対応付けた出力とは、例えば、解説情報を用いてウェブページを表示するように、ページ情報と共に解説情報を出力することであるが、これに限られない。ウェブページに対応するその他の情報(例えば、URLなど)を、解説情報と共に他の装置に送信することであってもよい。
【0082】
本実施の形態において、解説情報のウェブページに対応付けた出力とは、例えば、解説情報が反映された態様でウェブページを表示したりウェブページを表示したりした状態でユーザによる所定の操作を受付可能にすることをいう。具体的には、例えば、ウェブページの表示時に専門用語が含まれる部分について解説情報が付加的に表示可能となるようにページ情報の記述を変更したうえで、当該ページ情報に基づいてウェブブラウザでウェブページの表示を行うことをいう。ページ情報の記述の変更とは、例えば、専門用語部分を所定のHTMLタグによりマークアップし、かつ、当該箇所に対応する解説情報の内容を追加することなどとすることができる。このようなページ情報の記述の変更を行うことを、専門用語に取得した解説情報を対応付ける処理を行うと表現してもよい。なお、これに限られず、例えばウェブブラウザにおいて処理可能な所定のスクリプト(プログラム)等がページ情報やそれに対応するファイルとして追加されるようにしてもよい。例えば、ウェブページの表示時に常に解説情報が表示されるようにしてもよい。また、例えば、ウェブページの専門用語についてユーザにより所定の操作が行われた場合に解説情報が表示されるようにするようにしてもよい。この場合、専門用語に添えてアイコン画像等が付記されて表示されるようにしてもよい。アイコン画像としては、例えば、いわゆる吹き出しを示す画像等を用いることができるが、これに限られない。また、後述のようにリスト出力部149により出力されるリストに、ウェブページの専門用語と解説情報とを対応付けて表示することを、解説情報のウェブページに対応付けて出力すると言ってもよい。
【0083】
なお、本実施の形態において、解説出力部147は、取得した解説情報を、理解度に応じた出力態様で出力するように構成されていてもよい。専門用語毎に理解度が取得される場合、それぞれの専門用語についての解説情報を、対応する理解度に応じた出力態様で出力してもよい。すなわち、解説出力部147は、理解度が低い専門用語の解説情報を理解度が高い専門用語の解説情報とを互いに異なる出力態様で出力するように構成されていると言ってもよい。
【0084】
理解度に応じた出力態様で出力するとは、例えば、ウェブページの表示時において、専門用語の表示部分について情報を付記する場合において、その情報の表示色を理解度に応じた色にすること(理解度に応じて表示色が異なること)や、情報の表示の大きさ(アイコン画像等の大きさや文字の大きさ等)が異なるようにすることであってもよい。また、理解度に応じた出力態様で出力するとは、例えば、所定の理解度以上の理解度である場合とそうでない場合とで解説情報の表示方法を変更することであってもよい。具体的には例えば、情報を括弧書きで示すか否かを変更したり、情報の表示箇所を専門用語の表示部分にするか別の部分にしたりするようにしてもよい。また、理解度に応じた出力態様で出力するとは、例えば、理解度に対応付けて他の装置に解説情報を送信することであってもよい。また、例えば後述のリスト表示機能の実行時のように所定の画面(例えば、ウェブブラウザのサイドバー等)に解説情報の一覧表示を行う場合において、当該表示に添えて理解度やそれに応じた画像等を表示するようにしてもよい。また、例えば、ウェブブラウザの画面の右側部に縦に専門用語が並ぶようにし、それぞれの解説情報について、理解度に対応する文言(「新語」、「確認済み」、など)が表示されるようにしてもよい。
【0085】
リスト出力部149は、リスト表示機能を行う。リスト表示機能を用語管理機能と呼んでもよい。すなわち、リスト出力部149は、後述のように構成された出力履歴情報を用いて、ユーザに対応する、専門用語とそれに対応する解説情報とが対応付けられたリストを出力する。リストは、専門用語と解説情報との一方のみをリストの項目として表示するものであってもよく、この場合、一以上の項目について、ユーザの操作に応じて、対応する他方の情報が表示されるように構成されていてもよい。リストは、例えば、ウェブブラウザにおいて表示可能に構成されたものであってもよい。この場合、例えば、ウェブページと同様にしてリストが表示可能であってもよいし、拡張機能によりウェブブラウザのユーザインターフェースを構成する要素(例えばサイドバー等)としてリストが表示可能であってもよい。リスト出力部149は、ページ情報取得部141が取得したそのページ情報に含まれる専門用語とそれに対応する解説情報とが対応付けられたリストを出力してもよい。当該ウェブページ以外でユーザが専門用語を理解した場合は、そのウェブページに関する情報をあわせて出力してもよい。例えば、今回出力される専門用語について過去に他のウェブページで解説情報が出力されて理解度が変更された場合に、そのウェブページに関する情報(例えば、URLやページタイトルなど)が、専門用語と共に出力されるようにしてもよい。リスト出力部149は、ユーザのボタン押下などの動作をうけることなく、ユーザが確認可能となるようにリストを出力するように構成されていてもよい。例えば、ウェブページを表示する画面上の左右のいずれかを占めるように表すフレーム領域などに、リストが常時表示されるようにしてもよい。以下において、リストを表示する画面上の部位をリスト表示領域と呼ぶことがある。
【0086】
本実施の形態において、リスト出力部149は、リストに含む2以上の専門用語のそれぞれに対応するユーザの理解度に基づいて、リストを出力するように構成されていてもよい。例えば、リスト出力部149は、リストに含む2以上の専門用語を、各専門用語に対応するユーザの理解度に基づいて分類して、リストを出力するように構成されていてもよい。すなわち、リストに含む2以上の専門用語やその解説情報の各項目は、ユーザの理解度毎に分かれて表示されていてもよい。また、各専門用語の理解度が所定の閾値に達しているか否かに応じて、リストに含まれる専門用語が異なるようにしてもよい。リストに含まれる専門用語がユーザの理解度に基づいて出力されるので、ユーザは、リストを参照したり照会したりすることで、専門用語についての学習を効果的に行うことができる。ユーザ(特に高齢者)は、専門用語を理解したり習得したりしていることについて自信を持つことができ、専門用語が現れることを恐れずに行動することができるようになる。
【0087】
また、例えば、本実施の形態において、リスト出力部149は、リストに含む2以上の専門用語のそれぞれに対応する解説情報の出力履歴に基づいて、リストを出力するように構成されていてもよい。例えば、リスト出力部149は、リストに含む2以上の専門用語を、各専門用語に対応する解説情報の出力時等の時間情報に基づいて分類して、リストを出力するように構成されていてもよい。すなわち、リストに含む2以上の専門用語やその解説情報の各項目は、時間情報毎に分かれて表示されていてもよい。例えば、特定の過去の日に解説情報が出力された項目について、当該日の前日に解説情報が出力された項目とは区別して表示されるようにしてもよい。また、例えば、各専門用語の出力履歴、例えば出力した回数や最後に出力してから経過した時間などの情報に応じて、リストに含まれる専門用語が異なるようにしてもよい。ユーザは、このようにリスト出力部149が出力するリストを参照したり照会したりすることで、専門用語を学んだ履歴を確認することができる。ユーザ(特に高齢者)は、専門用語を理解したり習得したりしていることについて自信を持つことができ、専門用語が現れることを恐れずに行動することができるようになる。
【0088】
評価情報蓄積部151は、解説出力部147により出力された解説情報に対応付けて受け付けられた評価情報を、当該解説情報に対応する専門用語に対応付けて蓄積する。評価情報蓄積部151は、出力された解説情報に対応する評価情報を取得可能に構成されている。評価情報は、例えばユーザ情報としてユーザ情報格納部115に蓄積されうるが、これに限られない。
【0089】
評価情報とは、例えば、「この用語について理解しましたか?」というような、ユーザの理解度を示す質問に対する回答結果とすることができる。この場合、評価情報は、ユーザが理解したと認識した回数を示す情報などであってもよい。また、このような回答結果に基づいて取得した情報が、評価情報として用いられるようにしてもよい。また、解説情報を非表示にする操作を受付可能である場合において、非表示にする操作が受け付けられた場合に、「今後再び表示してほしい」「今後表示は不要」等の情報を評価情報として受付可能にしてもよい。また、評価情報は、解説出力部147により解説情報を出力した履歴(回数、日付)に基づいて取得した情報であってもよい。また、評価情報は、理解度そのものであってもよい。
【0090】
なお、評価情報蓄積部151は、リスト出力部149により出力されたリストに含まれる解説情報に対応付けて受け付けられた評価情報を、解説情報に対応する専門用語に対応付けて蓄積するようにしてもよい。評価情報蓄積部151は、出力されたリストに含まれる解説情報に対応する評価情報を取得可能に構成されていてもよい。
【0091】
履歴情報蓄積部153は、解説出力部147により解説情報が出力された専門用語に関する出力履歴情報をユーザに対応付けて蓄積する。履歴情報蓄積部153は、例えば、ユーザ情報格納部115に、出力履歴情報を蓄積する。ユーザに対応付けて蓄積するとは、例えば、ユーザが使用する解説情報出力装置100自身に出力履歴情報を蓄積することを意味しうる。また、ユーザのユーザ識別子に対応付けて、外部装置等に情報を蓄積することを意味してもよい。
【0092】
出力履歴情報は、例えば、所定の蓄積条件、例えばユーザによる所定の操作が行われたこと、が満たされた場合に、蓄積されるようにしてもよい。例えば、各専門用語について、クリック操作可能に構成されており、クリック操作が行われた専門用語についてのみ、蓄積が行われるようにしてもよい。このようにすることにより、ウェブページが表示される度に多数の専門用語に対応する解説情報を含む蓄積されることを防止し、ユーザにとって蓄積する必要性が高いといえる解説情報を蓄積することができる。
【0093】
図6は、同解説情報出力装置100において用いられうる出力履歴情報の一例について説明する図である。
【0094】
図に示される例においては、出力履歴情報として、例えば、解説情報を出力した日時(確認日時)を示す情報と、出力時のウェブページを識別するページ識別子(例えば、URIやURL等)と、専門用語と、ユーザの理解度とが互いに対応付けられて含まれている。すなわち、この確認日時に、ページ識別子により識別されるウェブページについて、専門用語の解説情報のうち理解度に応じた解説情報が出力されたことを特定することができるようになっている。
【0095】
図2に戻って、送信部170は、情報を、ネットワークを介して情報処理システム1を構成する他の装置に送信する。送信部170は、通常、無線又は有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されてもよい。
【0096】
次に、本実施の形態に係る情報処理システム1をユーザが用いる際に行われる解説情報出力装置100の動作の一例について説明する。
【0097】
本実施の形態において、ユーザは、解説情報出力装置100を用いてウェブサイトにアクセスしたり、評価情報に関する評価情報を入力したり、リストを表示させるための操作を行ったりした場合に、解説情報出力機能を用いることができるように構成されている。
【0098】
このように解説情報出力装置100が利用される場合において、解説情報出力装置100は、例えば以下のようにして種々の動作を行う。これらの動作は、処理部140が、各部を用いながら制御動作等を実行することにより行われる。
【0099】
図7は、同解説情報出力装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
【0100】
(ステップS1)処理部140は、ユーザがウェブページにアクセスしたか否かを判断する。例えば、ユーザがウェブページのURL等について、ウェブブラウザのアクセスバー等に入力したり、ハイパーリンクとして表示されているリンク等を選択する操作を行ったりした場合に、処理部140は、ユーザがウェブページにアクセスしたと判断することができる。ユーザがウェブページにアクセスしたと判断した場合にはステップS2に進み、そうでない場合はステップS3に進む。
【0101】
(ステップS2)処理部140は、ページ表示処理を行うページ表示装置については後述する。ステップS3に進む。
【0102】
(ステップS3)処理部140は、ユーザにより解説情報に対応する評価情報、すなわち専門用語に対応する評価情報が入力されたか否かを判断する。例えば、表示されている解説情報に対応付けて表示された評価情報に関する質問の回答を入力する操作が行われた場合、処理部140は、評価情報が入力されたと判断することができる。評価情報が入力されたと判断した場合にはステップS4に進み、そうでない場合はステップS5に進む。
【0103】
(ステップS4)処理部140は、入力された評価情報を、専門用語に対応付けて格納部110に蓄積する。評価情報を解説情報に対応付けて蓄積すると言ってもよい。その後、ステップS5に進む。
【0104】
(ステップS5)処理部140は、ユーザによりリストを表示させるためのリスト表示操作が入力されたか否かを判断する。例えば、ウェブブラウザにおいて用意されているリストを表示させるための指令を行うための操作が行われた場合、処理部140は、リスト表示操作が入力されたと判断することができる。リスト表示操作が入力されたと判断した場合にはステップS6に進み、そうでない場合は一連の処理を終了する。
【0105】
なお、処理部140は、所定のリスト表示条件が満たされたか否かを判断すると言ってもよい。リスト表示条件としては、リスト表示操作が入力されたことに限られず、所定のウェブサイトのウェブページにアクセスされたことや、所定の時刻等になったことなどが用いられていてもよい。
【0106】
(ステップS6)処理部140は、リスト表示処理を行う。リスト表示処理の詳細については後述する。その後、一連の処理を終了する。
【0107】
この処理は、定期的に繰り返し実行されるように構成されている。なお、各判断やそれに応じた処理の順番はこれに限られない。
【0108】
図8は、同解説情報出力装置100のページ表示処理の一例を示すフローチャートである。
【0109】
(ステップS11)まず、処理部140は、ユーザがアクセスしたウェブページのページ情報を取得する。例えば、サーバ装置700から送信されて解説情報出力装置100により受信されたページ情報が取得されるようにすればよいが、過去に取得され、格納部110等に蓄積されていたキャッシュ情報がページ情報として取得されるようにしてもよい。
【0110】
(ステップS12)処理部140は、当該ウェブページが、解説情報出力機能の対象となるウェブページであるか否かを判断する。例えば、当該ウェブページが、対象となるウェブサイトとして予め設定されているウェブサイトに含まれるものであるか否かを判断する。解説情報出力機能の対象となるウェブページであると判断された場合すなわち予め設定されているウェブサイトに含まれるウェブページであると判断された場合にはステップS13に進む。そうでない場合には、ステップS17に進む(すなわち、解説情報出力機能を実行しない)。
【0111】
(ステップS13)処理部140は、ページ情報に含まれる専門用語を検索する。
【0112】
(ステップS14)処理部140は、検索された専門用語の数(見つかった専門用語の数)が1以上であるか否かを判断する。その数が1以上であればステップS15に進み、そうでない場合にはステップS17に進む。
【0113】
(ステップS15)処理部140は、解説情報対応付け処理を行う。
【0114】
図9は、同解説情報出力装置100の解説情報対応付け処理の一例を示すフローチャートである。
【0115】
(ステップS31)処理部140は、カウンタNに0をセットする。
【0116】
(ステップS32)処理部140は、カウンタNを1だけインクリメントする。
【0117】
(ステップS33)処理部140は、N番目の専門用語について、理解度を取得する。
【0118】
(ステップS34)処理部140は、専門用語に対応する解説情報を取得する。処理部140は、例えば、専門用語に対応する解説情報のうち、理解度に対応する解説情報を取得する。これにより、ユーザの理解度に適した解説情報が取得されうる。
【0119】
(ステップS35)処理部140は、取得した理解度に応じて、ページ情報の専門用語に、取得した解説情報を対応付ける処理を行い、解説情報を表示するための情報を取得する。解説情報を表示するための情報とは、例えば、ページ情報と共に用いられることにより解説情報を表示することができるように構成された情報であるが、これに限られない。解説情報を表示するための情報とは、例えば、ページ情報に追加等される情報であってもよい。この場合、処理部140は、ページ情報を、解説情報を表示するための情報を含むページ情報に更新すると言ってもよい。このステップの処理を、ページ情報に解説情報を反映する処理であると言ってもよい。
【0120】
(ステップS36)処理部140は、出力履歴情報を蓄積する。すなわち、N番目の専門用語について今回出力することになる解説情報(解説情報に対応する理解度など)について、出力履歴情報として蓄積する。これにより、本実施の形態においては、例えば、専門用語に対応付けて、ウェブページのページ識別子や理解度等の情報が蓄積される。
【0121】
(ステップS37)処理部140は、Nの値が、見つかった専門用語の数に一致したか否かを判断する。換言すると、処理部140は、検索された全ての専門用語について、解説情報の取得やページ情報に解説情報を反映する処理を行ったか否かを判断する。Nの値が専門用語の数に一致したと判断した場合には上位の処理に戻り、そうでない場合にはステップS32に戻る。
【0122】
解説情報対応付け処理が終了すると、図8の処理に戻る。
【0123】
(ステップS16)処理部140は、ページ情報と、解説情報を表示するための情報とに基づいて、ウェブページを解説情報と共に表示する。ページ情報自体が解説情報を表示するために更新されている場合には、更新されたページ情報に基づいてウェブページを解説情報と共に表示すると言ってもよい。これにより、ユーザは、解説情報を確認可能な状態で、専門用語が含まれるウェブページの内容を閲覧することができる。
【0124】
(ステップS17)処理部140は、対象ウェブサイトのウェブページではないと判断した場合(ステップS12でNO)、又は見つかった専門用語の数が1以上ではないと判断した場合(ステップS14でNO)、解説情報出力機能を実行せず、次の処理を行う。すなわち、処理部140は、ページ情報に基づいてウェブページを表示する。これにより、ユーザは、通常通りにウェブページの内容を閲覧することができる。
【0125】
ステップS16又はステップS17の処理が終了すると、上位の処理に戻る。
【0126】
図10は、同解説情報出力装置100のリスト表示処理の一例を示すフローチャートである。
【0127】
(ステップS51)処理部140は、ウェブブラウザにおいて、リスト表示領域を表示し、リスト表示方法の選択肢を表示する。例えば、リスト表示領域はいわゆるサイドバーのように表示される。リスト表示方法の選択肢は、例えば、理解度別にリストを表示するか、日時順にリストを表示するかの選択が可能となるように表示されるが、これに限られない。
【0128】
(ステップS52)処理部140は、ユーザからの選択肢の選択を受け付けた場合に、理解度別にリストを表示することが選択されたか否かを判断する。理解度別に表示することが選択されたと判断した場合はステップS53に進み、そうでない場合はステップS55に進む。
【0129】
(ステップS53)処理部140は、蓄積された評価情報に基づいて、リストの各項目に対応する理解度、すなわち各専門用語に対応する理解度を取得する。
【0130】
(ステップS54)処理部140は、取得した理解度を用いて、理解度別に各項目がまとまるようにしたリストを構成する。換言すると、処理部140は、理解度別に各専門用語がまとめられたリストを取得する。その後、ステップS57に進む。
【0131】
(ステップS55)処理部140は、出力履歴情報に基づいて、リストの各項目の確認日時(例えば、出力された日時)、すなわち各専門用語に対応する確認日時を取得する。
【0132】
(ステップS56)処理部140は、確認日時順に、各項目をソートしたリストを構成する。換言すると、処理部140は、確認日時順に、各専門用語が並べられたリストを取得する。なお、確認日時順とは、確認した日が新しいほど上位になるような順番であってもよいし、確認した日が古いほど上位になるような順番であってもよい。その後、ステップS57に進む。
【0133】
(ステップS57)処理部140は、構成されたリストをリスト表示領域に表示する。これにより、ユーザは、表示された専門用語について、解説情報を確認することができる。なお、処理部140は、リストに専門用語と解説情報との両方が含まれるように表示してもよいし、当初は専門用語のみを表示して、ユーザによる所定の操作を受け付けるのに応じて解説情報が現れるように表示してもよい。なお、このように解説情報が表示された場合に、出力履歴情報が新たに蓄積されるようにしてもよい。
【0134】
ステップS57の処理が終了すると、上位の処理に戻る。
【0135】
本実施の形態において、解説情報出力装置100の表示部には、解説情報出力機能によって出力される、種々の画面が表示される。種々の画面は、例えばウェブブラウザを用いて表示される。このように表示される画面により、ユーザに専門用語やそれに対応する解説情報等が確認可能に出力されたり、ユーザからの情報入力の受け付けが行われたりする。すなわち、ユーザは、解説情報出力装置100のウェブブラウザを用いながら、解説情報出力機能を利用することができる。なお、解説情報出力装置100において動作する、所定のクライアントアプリやインスタントメッセージングサービスのクライアントアプリなどの所定のアプリケーションの画面として情報が出力されたり、所定のアプリケーションにより情報が受け付けられたりすることにより、解説情報出力機能が利用可能になっていてもよい。
【0136】
以下、代表的な表示画面の具体例について説明する。以下の例では、ユーザが、ある銀行等のウェブサイトのウェブページにアクセスした場合における表示画面の一例が示されている。
【0137】
図11は、同解説情報出力装置100に表示される、表示画面W10の一具体例を示す図である。
【0138】
表示画面W10は、ウェブブラウザにより表示される画面である。表示画面W10においては、解説情報出力機能の対象となる、あるウェブサイトのウェブページが表示された状態が示されている。図に示される表示画面W10のウェブページにおいては、例えば、「アップロード」、「ダウンロード」、「インターネットバンキング」、「ワンタイムパスワード」の4つの専門用語21,22,23,24が含まれている。ページ表示処理が行われることにより、それぞれの専門用語21,22,23,24について上述のように解説情報が対応付けられている。表示画面10においては、解説情報そのものは表示されておらず、各専門用語21,22,23,24の近傍に、解説情報を表示可能であることを示すアイコン画像31,32,33,34が表示されている。アイコン画像31,32,33,34は、例えば吹き出し形の図形であり、対応する専門用語21,22,23,24に添えて付記されている。
【0139】
図に示される例において、アイコン画像31,32,33,34の表示態様が、各専門用語21,22,23,24に対応するユーザの理解度に応じて異なっている。ここでは、理解度に応じた着色がなされたアイコン画像31,32,33,34が用いられている。このようにアイコン画像31,32,33,34の表示態様が異なっていることにより、例えば、ユーザは、自身の理解度についてアイコン画像31,32,33,34を見て知ることができ、例えば理解度が比較的低い専門用語など、自身が注目するべき専門用語がどれであるかを容易に認識することができる。
【0140】
本具体例においては、このような表示画面W10に表示されたアイコン画像31,32,33,34のうち、解説情報を表示させたいものを選択する操作をユーザが行うと、それに応じて解説情報が表示される。
【0141】
図12は、同解説情報出力装置100に表示される、解説情報が表示された表示画面W11の一具体例を示す図である。
【0142】
上述の表示画面W10において、専門用語21に対応するアイコン画像31がポインタ15を用いて選択されると、例えば、図に示されるような状態になる。すなわち、表示画面W11は、表示画面W10においてこのような操作が行われた場合に表示される画面であり、表示画面W10の表示内容に重なるように、選択された専門用語21に対応する解説情報41の表示を含んでいるものである。解説情報41は、例えば大型化された吹き出し形の図形の内側に表示される。これにより、専門用語21に対応する解説情報41であることがユーザにとって容易に把握することができるようになっている。
【0143】
なお、ポインタ15を用いた選択とは、例えば、選択対象が表示されている部分にポインタ15が重なるような状態にポインタ15を移動させること(マウスオーバーさせること)であってもよいし、選択対象が表示されている部分にポインタ15が重なるような状態においてマウスのクリック等の操作が行われることであってもよい。
【0144】
解説情報41は、例えば、評価情報を入力するための選択部51と共に表示される。選択部51は、例えば、ラジオボタン方式で、専門用語21の意味等をよく理解していることを示す「わかった」、専門用語21の意味等をある程度は理解していることを示す「なんとなくわかった」、及び専門用語21の意味等を理解できていないことを示す「あまりわからない」というような3つの選択肢からユーザが該当するものを選択可能に構成されている。「わかった」、「なんとなくわかった」、及び「あまりわからない」の各選択肢は、理解度に対応するものである。ユーザは、選択部51の選択肢を選択することにより、容易に、評価情報を入力し、次回以降の解説情報の出力等に反映させることができる。
【0145】
ここで、表示画面W10には、リスト表示機能を用いるためのボタン12が含まれている。ボタン12は、例えば、ウェブブラウザのツールバー等に、拡張機能を実行させるためのボタンとして表示されるものである。ユーザはボタン12を操作することにより、リスト表示機能を用いることができる。なお、リスト表示機能は、ウェブブラウザにおいて他の方法により実行させることができるように構成されていてもよい。
【0146】
表示画面W10や表示画面W11においてリスト表示機能が実行されると、例えば、次のようなリスト表示画面W21に移る。
【0147】
図13は、同解説情報出力装置100に表示されるリスト表示画面W21の一具体例を示す図である。
【0148】
図に示されるように、リスト表示機能が実行されると、まず、ウェブブラウザにおいてリスト表示領域60が表示される。リスト表示領域60は、例えばサイドバーとしてウェブブラウザに表示されうるが、表示態様はこれに限られず、例えばウェブページとして表示されてもよい。
【0149】
リスト表示領域60には、例えば、リスト表示方法の選択肢61,62が含まれる。選択肢61は、例えば、確認日時順に項目を表示させるためのものである。選択肢62は、例えば、理解度に応じて項目を表示させるためのものである。選択肢61が選択されるとリスト表示画面W22に移り、選択肢62が選択されるとリスト表示画面W23に移る。
【0150】
図14は、同解説情報出力装置100に表示されるリスト表示画面W22の一具体例を示す図である。
【0151】
図に示されるように、確認日時順に項目を表示させる選択肢61が選択されると、リスト表示領域60の選択肢61が展開され、確認日時順に、専門用語71,72が表示される。本具体例では、例えば、日毎に、当該日に確認された専門用語71,72がグループ化されて、当該日を表すラベル62と共に、選択可能な項目としてリスト表示される。なお、専門用語71,72と共に、その解説情報が表示されてもよい。
【0152】
ここで、本具体例においては、リスト表示領域60に表示された専門用語71,72がポインタ15等により選択されると、対応する解説情報41が表示されるようになっている。図においては、専門用語71が選択されて、その解説情報41が表示されている状態が示されている。解説情報41は、例えば、上述と同様に、大型化された吹き出し形の図形の内側に表示される。本具体例においては、解説情報41と共に、当該解説情報41がウェブページの表示時において出力された場合に受け付けられた評価情報の内容を示す選択記録表示部52が含まれている。これにより、どのように評価情報を入力したかを確認することができる。なお、選択記録表示部52において、さらに選択操作を受け付けられるようにしてもよい。この場合、受け付けられた操作に応じて、当該解説情報41に対応する評価情報が更新されるようにしてもよい。
【0153】
図15は、同解説情報出力装置100に表示されるリスト表示画面W23の一具体例を示す図である。
【0154】
図に示されるように、理解度に応じて項目を表示させる選択肢62が選択されると、リスト表示領域60の選択肢62が展開され、理解度毎に、専門用語71,72が表示される。本具体例では、例えば、理解度として、「わかった」、「なんとなくわかった」、及び「あまりわからなかった」のラベル66,67,68が表示され、それぞれに対応する専門用語71,72がリスト表示される。図に示される例においては、「なんとなくわかった」に対応する専門用語71が、ラベル67と共に表示され、「あまりわからなかった」に対応する専門用語72が、ラベル68と共に表示されている。なお、専門用語71,72と共に、その解説情報が表示されてもよい。
【0155】
リスト表示画面W23においても、表示された専門用語71,72が選択されると、上述と同様に、対応する解説情報41が表示されるようになっている。
【0156】
このようなリスト表示画面W22,W23が表示されることにより、ユーザは、出力された解説情報について容易に確認することができる。専門用語とそれに対応する解説情報を容易に確認することができるので、専門用語の意味や意義等について効果的に復習することができる。理解度毎に専門用語と解説情報とを確認することができるので、理解度が低い専門用語について重点的に再確認するなどし、自身の理解度を効果的に向上させることができる。また、確認日時順に専門用語をリスト表示させることができるので、自身の記憶やその他の記録を頼りに、リスト表示機能により確認したい専門用語や解説情報を容易に特定することができる。
【0157】
以上説明したように、本実施の形態において、解説情報出力装置100を用いることには、以下の利点があるといえる。
【0158】
従来、特に高齢者など、特定の分野に習熟していないユーザが当該分野のウェブページ等を閲覧する場合に、専門用語が含まれるために内容が十分には理解できない場合がある、という問題があった。例えば、ウェブページに「アカウント」、「アプリ」、「ログイン」というようなICT分野の用語が頻出してしまうと、ウェブページの内容についてのユーザの理解が追い付かなくなる場合があった。このように十分な理解ができないユーザにとって、理解できない専門用語について意味等を調べる作業は煩雑であるため、そもそもウェブページの利用を避けようとしてしまう可能性があった。このような問題は、公共サービスやその他サービスのデジタル化が進む昨今において、より顕著なものとなりうる。
【0159】
このような問題に対して、本実施の形態では、ウェブページに含まれる専門用語についてユーザが理解できるようにするための解説情報を、当該ウェブページに対応付けて出力することができる。ウェブページで使用されている専門用語を理解するための情報を自動的に出力することができる。ユーザは、解説情報出力機能を利用できることでウェブページの内容を理解できることを知ることにより、安心してウェブページにアクセスして、ウェブページを利用することができる。解説情報を出力することにより、ユーザにとって専門用語の理解度を向上させることができる。したがって、当該ウェブページの利用に留まらず、その後において利用する他のウェブページ等の利用時においても活用可能な知識を、ユーザに効率的に獲得させることができる。
【0160】
なお、本実施の形態においては、ICT技術分野の専門用語について解説情報を出力する場合について具体的に例示したが、専門用語はICT技術分野のものに限定されるわけではない。他の科学技術分野の専門用語について利用してもよいし、科学技術分野以外の分野の専門用語、例えば美術や文芸に関する専門用語について利用してもよい。ユーザは高齢者に限られない。例えば、受験生であるユーザを対象とするように解説情報出力装置100を構成してもよい。受験生を対象とする場合、例えば、専門用語は各科目の履修すべき事柄であってもよく、理解度として、その内容についての習熟度を用いるようにしてもよい。
【0161】
なお、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現してもよい。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布してもよい。また、このソフトウェアを光ディスクなどの記録媒体に記録して流布してもよい。なお、本実施の形態における、解説情報出力装置100を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、解説情報出力装置100のコンピュータで実行される解説情報出力プログラムであって、専門用語と複数段階の理解度のそれぞれに応じた当該専門用語の解説情報とが対応付けられて格納されている解説情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、ユーザの理解度を取得する理解度取得部と、ウェブページを表示するためのページ情報を取得するページ情報取得部と、ページ情報に含まれる専門用語に対応する解説情報であって、ユーザの理解度に応じた解説情報を解説情報格納部から取得する解説取得部と、取得した解説情報をウェブページに対応付けて出力する解説出力部と、として機能させるためのプログラムである。
【0162】
(その他)
【0163】
図16は、上記実施の形態におけるコンピュータシステム800の概観図である。図17は、同コンピュータシステム800のブロック図である。
【0164】
これらの図においては、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した実施の形態の解説情報出力装置等を実現するコンピュータの構成例が示されている。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現されうる。
【0165】
コンピュータシステム800は、光ディスクドライブを含むコンピュータ801と、キーボード802と、マウス803と、モニタ804とを含む。
【0166】
コンピュータ801は、光ディスクドライブ(ODD)8012に加えて、MPU8013と、光ディスクドライブ8012等に接続されたバス8014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM8015と、MPU8013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM8016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク(HDD)8017とを含む。ここでは図示しないが、コンピュータ801は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでもよい。
【0167】
コンピュータシステム800に、上述した実施の形態の情報処理装置等の機能を実行させるプログラムは、光ディスク8101に記憶されて、光ディスクドライブ8012に挿入され、さらにハードディスク8017に転送されてもよい。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ801に送信され、ハードディスク8017に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM8016にロードされる。プログラムは、光ディスク8101又はネットワークから直接、ロードされてもよい。
【0168】
プログラムは、コンピュータ801に、上述した実施の形態の情報処理装置等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、又はサードパーティープログラム等を、必ずしも含まなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいればよい。コンピュータシステム800がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0169】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0170】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0171】
また、上記実施の形態において、一の装置に存在する2以上の構成要素は、物理的に一の媒体で実現されてもよい。
【0172】
上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、又は、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現されうる。その実行時に、プログラム実行部は、記憶部や記録媒体にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。また、そのプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。また、そのプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、又は分散処理を行ってもよい。
【0173】
また、上記実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい(この場合、分散処理を行う複数の装置により構成されるシステム全体を1つの「装置」として把握することが可能である)。
【0174】
また、上記実施の形態において、各構成要素間で行われる情報の受け渡しは、例えば、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に異なるものである場合には、一方の構成要素による情報の出力と、他方の構成要素による情報の受け付けとによって行われてもよく、又は、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に同じものである場合には、一方の構成要素に対応する処理のフェーズから、他方の構成要素に対応する処理のフェーズに移ることによって行われてもよい。
【0175】
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いる閾値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していなくても、図示しない記録媒体において、一時的に、又は長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、又は、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、又は、図示しない読み出し部が行ってもよい。
【0176】
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いる閾値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していなくても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、又は、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
【0177】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものである。
【0178】
例えば、各情報は、解説情報出力装置とは異なる外部装置の格納部に格納されており、解説情報出力装置の処理部等が適宜その情報を取得して用いるように構成されていてもよい。この場合、例えば、2以上のユーザ又は解説情報出力装置で、理解度等の情報が共有可能であってもよい。
【0179】
解説出力部は、履歴情報蓄積部により蓄積された出力履歴情報に基づいて、解説情報の出力を行うように構成されていてもよい。この場合、出力履歴情報として、解説情報の出力に関連して行われた操作や発生した出来事などに関する情報が記録されていてもよく、その情報を、今回の解説情報の出力時に用いるようにしてもよい。より具体的には、例えば、「前回は3週間前に確認し、「なんとなくわかった」と記録しました」というように、過去の出来事に関する情報が解説情報と共に出力されるようにしてもよい。ユーザに、解説情報の出力についてユーザ自身の体験と合わせて印象づけることが可能になり、ユーザにより強固な知識を獲得させることができる。
【0180】
また、解説出力部は、ウェブページに関する所定の属性の属性値を取得し、属性値に応じて解説情報を出力するように構成されていてもよい。例えば、同一の専門用語について、対応するウェブサイトのカテゴリや、ウェブサイトの提供者等の属性値に応じて、異なる解説情報が解説情報格納部などに格納されており、解説出力部が、属性値に対応する解説情報を出力するように構成されていてもよい。具体的なウェブサイト毎やウェブページ毎などに解説情報を用意せずとも、より文脈や背景に適した解説情報を出力することができるようになる。例えば、銀行のウェブサイトに利用される「アカウント」に対応する解説情報を、一般的な「アカウント」の説明にせず、例えば「口座番号とパスワードのセット」等にすることにより、ユーザにより確実な意味を認識させることができる。
【0181】
理解度取得部は、解説情報出力装置として用いられる装置のタイプ等に応じて理解度を取得するように構成されていてもよい。装置のタイプとは、例えば、PCであるか、スマートフォンであるか、タブレット端末装置であるか、などであるが、これらに限られない。例えば、PCに習熟していないユーザに対しては、PC用のウェブページについては低い理解度が取得されるようにし、スマートフォン用などのウェブページについては高い理解度が取得されるようにしてもよい。これにより、より実際に即したユーザの理解度を取得することができる。
【0182】
上述の実施の形態の構成要素を適宜組み合わせた実施の形態を構成してもよい。また、上述の実施の形態のうち、一部の構成要素や機能が省略されていてもよい。また、本実施の形態の解説情報出力機能の対象となるウェブページは、外部のサーバ装置から送信されるページ情報に対応するものに限られない。例えば、解説情報出力装置の格納部等に格納されており、解説情報出力装置単体で閲覧可能なウェブページとして表示される情報について、解説情報出力機能が利用可能であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0183】
以上のように、本発明にかかる解説情報出力装置は、ユーザが安心してウェブページを閲覧することができるようになるという効果を有し、解説情報出力装置等として有用である。
【符号の説明】
【0184】
1 情報処理システム
100 解説情報出力装置
110 格納部
115 ユーザ情報格納部
117 解説情報格納部
120 受信部
130 受付部
140 処理部
141 ページ情報取得部
143 理解度取得部
145 解説取得部
147 解説出力部
149 リスト出力部
151 評価情報蓄積部
153 履歴情報蓄積部
170 送信部
700 サーバ装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17