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特開2024-168304分割節税賃貸シミュレーションシステム、分割節税賃貸シミュレーション方法及び分割節税賃貸シミュレーションプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168304
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】分割節税賃貸シミュレーションシステム、分割節税賃貸シミュレーション方法及び分割節税賃貸シミュレーションプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20240101AFI20241128BHJP
【FI】
G06Q50/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084854
(22)【出願日】2023-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】523192680
【氏名又は名称】鳥山 昌則
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100224719
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 隆治
(72)【発明者】
【氏名】鳥山 昌則
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC27
5L050CC27
(57)【要約】      (修正有)
【課題】節税効果の高いシミュレーションを行う分割節税賃貸シミュレーションシステム、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】分割節税賃貸シミュレーションシステム0において、シミュレーション装置1は、物件購入価格を含む物件購入情報と物件比率を取得する取得部11及び節税額を含む借地権付き建物の賃貸経営の、想定される収支のシミュレーション結果を算出する算出部12を備える。物件比率は、借地権が設定された物件の価格の比率であって、物件の価格を借地権付き建物と底地権に分割した際の比率である借地権付き建物対底地権比率及び借地権付き建物の価格を建物と借地権とに分割した際の比率である建物対借地権比率を含む。算出部は、物件比率と物件購入情報とに基づいて借地権付き建物の建物比率を算出し、建物比率と物件購入情報とに基づいて減価償却費を算出し、減価償却費に基づいて節税額を算出し、シミュレーション結果を算出する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物件の購入に際して賃貸経営のシミュレーションを行うための分割節税賃貸シミュレーションシステムであって、
物件購入価格を含む物件購入情報、及び物件比率を取得する取得部と、
節税額を含む、借地権付き建物の賃貸経営の想定される収支のシミュレーション結果を算出する算出部と、を備え、
前記物件比率は、借地権が設定された物件の価格の比率であって、物件の価格を借地権付き建物と底地権に分割した際の比率である借地権付き建物対底地権比率と、借地権付き建物の価格を建物と借地権とに分割した際の比率である建物対借地権比率と、を含み、
前記算出部は、前記物件比率と前記物件購入情報とに基づいて借地権付き建物の建物比率を算出し、
前記建物比率と前記物件購入情報とに基づいて減価償却費を算出し、
前記減価償却費に基づいて前記節税額を算出し、
前記物件購入情報及び前記物件比率を含む物件情報に基づいて、前記シミュレーション結果を算出する分割節税賃貸シミュレーションシステム。
【請求項2】
分割節税賃貸シミュレーションシステムは、更に、記憶部と、決定部と、を備え、
前記記憶部は、前記物件比率を決定するための比率決定情報を記憶し、
前記取得部は、建物情報を取得し、
前記決定部は、前記建物情報と、前記比率決定情報と、に基づいて、前記借地権付き建物対底地権比率と、前記建物対借地権比率と、を含む前記物件比率を決定し、
前記取得部が取得する前記物件比率は、前記決定部により決定された比率である、
請求項1に記載の分割節税賃貸シミュレーションシステム。
【請求項3】
分割節税賃貸シミュレーションシステムは、修繕が行われた中古物件に関してシミュレーションを行うものであって、
前記取得部は、前記物件情報に含まれる物件の修繕額を取得し、
前記算出部は、更に、前記修繕額を含む前記物件情報に基づいて、修繕により増加された前記建物比率を算出し、
前記建物比率に基づいて前記減価償却費を算出する、
請求項1に記載の分割節税賃貸シミュレーションシステム。
【請求項4】
分割節税賃貸シミュレーションシステムは、更に、
修繕額を表示処理する表示処理部を備え、
前記取得部は、前記修繕額を表示する以前の画面を介して、前記修繕額に基づいて設定された減価償却期間の入力を取得する、
請求項1に記載の分割節税賃貸シミュレーションシステム。
【請求項5】
分割節税賃貸シミュレーションシステムは、更に、記憶部と、決定部と、を備え、
前記取得部は、建物情報を取得し、
前記記憶部は、減価償却期間を決定するための期間決定情報を記憶し、
前記決定部は、前記建物情報と、前記期間決定情報と、に基づいて減価償却期間を決定する、
請求項1に記載の分割節税賃貸シミュレーションシステム。
【請求項6】
前記物件情報は、更に、賃貸経営による収入に関する賃貸情報を含み、
前記算出部は、売却期間に基づく売却までの家賃収入を含む賃貸物件の売却までの収益に関する前記シミュレーション結果を算出し、
前記売却期間は、減価償却期間に基づく最適な期間である、
請求項1に記載の分割節税賃貸シミュレーションシステム。
【請求項7】
前記取得部は、割賦販売の有無に関する割賦設定を含む利用者要望情報を取得し、
前記算出部は、前記賃貸情報と前記利用者要望情報に基づく利用者のキャッシュフローを含む前記シミュレーション結果を算出する、
請求項6に記載の分割節税賃貸シミュレーションシステム。
【請求項8】
前記取得部は、借地権利用又は通常購入かに関する借地権設定を含む、利用者による物件の利用者要望情報を取得し、
前記算出部は、前記利用者要望情報に基づいて利用者の希望に即した前記シミュレーション結果を算出する、
請求項1に記載の分割節税賃貸シミュレーションシステム。
【請求項9】
コンピュータが実行する、借地権付き建物の購入に際して賃貸経営のシミュレーションを行うための分割節税賃貸シミュレーション方法であって、
物件購入価格を含む物件購入情報、及び物件比率を取得する取得工程と、
節税額を含む、借地権付き建物の賃貸経営の想定される収支のシミュレーション結果を算出する算出工程と、を備え、
前記物件比率は、借地権が設定された物件の価格の比率であって、物件の価格を借地権付き建物と底地権に分割した際の比率である借地権付き建物対底地権比率と、借地権付き建物の価格を建物と借地権とに分割した際の比率である建物対借地権比率と、を含み、
前記算出工程は、前記物件比率と前記物件購入情報とに基づいて借地権付き建物の建物比率を算出し、
前記建物比率と前記物件購入情報とに基づいて減価償却費を算出し、
前記減価償却費に基づいて前記節税額を算出し、
前記物件購入情報及び前記物件比率を含む物件情報に基づいて、前記シミュレーション結果を算出する分割節税賃貸シミュレーション方法。
【請求項10】
借地権付き建物の購入に際して賃貸経営のシミュレーションを行うための分割節税賃貸シミュレーションプログラムであって、
物件購入価格を含む物件購入情報、及び物件比率を取得する取得部と、
節税額を含む、借地権付き建物の賃貸経営の想定される収支のシミュレーション結果を算出する算出部と、としてコンピュータを機能させ、
前記物件比率は、借地権が設定された物件の価格の比率であって、物件の価格を借地権付き建物と底地権に分割した際の比率である借地権付き建物対底地権比率と、借地権付き建物の価格を建物と借地権とに分割した際の比率である建物対借地権比率と、を含み、
前記算出部は、前記物件比率と前記物件購入情報とに基づいて借地権付き建物の建物比率を算出し、
前記建物比率と前記物件購入情報とに基づいて減価償却費を算出し、
前記減価償却費に基づいて前記節税額を算出し、
前記物件購入情報及び前記物件比率を含む物件情報に基づいて、前記シミュレーション結果を算出する、
分割節税賃貸シミュレーションプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分割節税賃貸シミュレーションシステム、分割節税賃貸シミュレーション方法及び分割節税賃貸シミュレーションプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、投資として不動産を購入して賃貸経営を行う者に対して、自身の経営する物件に関する情報を提供し、経営のサポートを行うサービスが行われている。また、不動産のオーナーは、不動産を購入することで、賃貸経営による収入に加え、建物の減価償却を利用して節税を行うことができる。
【0003】
特許文献1では、確定申告書の作成に用いる情報を活用してオーナーに対して不動産物件の提案を行うことが可能な情報出力装置について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-111994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、特許文献1に記載の技術では、土地、建物、付属設備等に分けて減価償却費を入力することが記載されており、借地権付き建物に関する減価償却費の算出について開示されていない。
【0006】
本発明は、節税効果の高い分割節税賃貸シミュレーションを行う新規な技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、物件の購入に際して賃貸経営のシミュレーションを行うための分割節税賃貸シミュレーションシステムであって、
物件購入価格を含む物件購入情報、及び物件比率を取得する取得部と、
節税額を含む、借地権付き建物の賃貸経営の想定される収支のシミュレーション結果を算出する算出部と、を備え、
前記物件比率は、借地権が設定された物件の価格の比率であって、物件の価格を借地権付き建物と底地権に分割した際の比率である借地権付き建物対底地権比率と、借地権付き建物の価格を建物と借地権とに分割した際の比率である建物対借地権比率と、を含み、
前記算出部は、前記物件比率と前記物件購入情報とに基づいて借地権付き建物の建物比率を算出し、
前記建物比率と前記物件購入情報とに基づいて減価償却費を算出し、
前記減価償却費に基づいて前記節税額を算出し、
前記物件購入情報及び前記物件比率を含む物件情報に基づいて、前記シミュレーション結果を算出する。
【0008】
このような構成とすることで、借地権付き建物を借地権と建物とに分割して減価償却費の算出を行うなど、購入しやすく、より節税効果の高い借地権付き建物に関する賃貸経営のシミュレーションを行うことができる。
【0009】
本発明の好ましい形態では、分割節税賃貸シミュレーションシステムは、更に、記憶部と、決定部と、を備え、
前記記憶部は、前記物件比率を決定するための比率決定情報を記憶し、
前記取得部は、建物情報を取得し、
前記決定部は、前記建物情報と、前記比率決定情報と、に基づいて、前記借地権付き建物対底地権比率と、前記建物対借地権比率と、を含む前記物件比率を決定し、
前記取得部が取得する前記物件比率は、前記決定部により決定された比率である。
【0010】
このような構成とすることで、取得した物件の建物に関する情報に基づいて建物比率を決定し、容易にシミュレーションを行うことができる。
【0011】
本発明の好ましい形態では、分割節税賃貸シミュレーションシステムは、修繕が行われた中古物件に関してシミュレーションを行うものであって、
前記取得部は、前記物件情報に含まれる物件の修繕額を取得し、
前記算出部は、更に、前記修繕額を含む前記物件情報に基づいて、修繕により増加された前記建物比率を算出し、
前記建物比率に基づいて前記減価償却費を算出する。
【0012】
このような構成とすることで、修繕が行われた物件を利用して建物比率を上げたより節税効果の高いシミュレーションを行うことができる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、分割節税賃貸シミュレーションシステムは、更に、
修繕額を表示処理する表示処理部を備え、
前記取得部は、前記修繕額を表示する以前の画面を介して、前記修繕額に基づいて設定された減価償却期間の入力を取得する。
【0014】
このような構成とすることで、シミュレーションを行う者が減価償却期間を容易に入力することができる。
【0015】
本発明の好ましい形態では、分割節税賃貸シミュレーションシステムは、更に、記憶部と、決定部と、を備え、
前記取得部は、建物情報を取得し、
前記記憶部は、減価償却期間を決定するための期間決定情報を記憶し、
前記決定部は、前記建物情報と、前記期間決定情報と、に基づいて減価償却期間を決定する。
【0016】
このような構成とすることで、減価償却期間の入力を必要とせずにシミュレーションを行うことができる。
【0017】
本発明の好ましい形態では、前記物件情報は、更に、賃貸経営による収入に関する賃貸情報を含み、
前記算出部は、売却期間に基づく売却までの家賃収入を含む賃貸物件の売却までの収益に関する前記シミュレーション結果を算出し、
前記売却期間は、減価償却期間に基づく最適な期間である。
【0018】
このような構成とすることで、最適な売却期間における家賃収入を含む売却までの損益のシミュレーションを行うことができる。
【0019】
本発明の好ましい形態では、前記取得部は、割賦販売の有無に関する割賦設定を含む利用者要望情報を取得し、
前記算出部は、前記賃貸情報と前記利用者要望情報に基づく利用者のキャッシュフローを含む前記シミュレーション結果を算出する。
【0020】
このような構成とすることで、当該システムを利用してシミュレーションを行う利用者が割賦で物件を購入する場合の賃貸経営のシミュレーションを行うことができる。
【0021】
本発明の好ましい形態では、前記取得部は、借地権利用又は通常購入かに関する借地権設定を含む、利用者による物件の利用者要望情報を取得し、
前記算出部は、前記利用者要望情報に基づいて利用者の希望に即した前記シミュレーション結果を算出する。
【0022】
このような構成とすることで、利用者の要望に基づく利用者に適したシミュレーションを行うことができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、節税効果の高い分割節税賃貸シミュレーションを行う新規な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】システム全体の構成を示すブロック図
図2】システムのハードウェア構成図
図3】本実施形態における物件情報の例
図4】本実施形態における物件比率の図
図5】本実施形態における画面表示の例
図6】本実施形態における画面表示の例
図7】本実施形態における処理のフロー
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付図面を参照して、本発明をよりに詳細に説明する。図面には好ましい実施形態が示されるが、本発明は、異なる形態で実施されることが可能であり、本明細書に記載される実施形態に限定されない。本実施形態では、シミュレーション装置の動作などについて説明するが、コンピュータ装置などにより実行される方法、コンピュータプログラムなどによっても、同様の作用効果を奏することができる。コンピュータプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一過性の記録媒体として提供されてもよい。
【0026】
利用者は、賃貸経営を行うことを想定しており、分割節税賃貸シミュレーションシステム0による賃貸経営のシミュレーション結果を受け取る者である。紹介者は、利用者に対して物件の紹介を行う者である。また、売却者は、不動産会社等の利用者に物件の売却を行う者である。
【0027】
以下に示す実施例では、シミュレーション装置1は、各種情報に基づいて物件の賃貸経営によって得られる損益や節税額等の収支に関するシミュレーションを行うが、利用者に物件を紹介する紹介者の損益や利用者に物件を売却する売却者の損益等のシミュレーションを行ってもよい。
【0028】
また、本実施形態において、分割節税賃貸シミュレーションシステム0は、物件の購入を検討している利用者に対して、シミュレーション結果を提供して購入を勧めるために利用されるが、既に物件を購入している利用者に対して、想定される収益を提供して賃貸経営のサポートを行うために利用されてもよい。
【0029】
分割とは、物件の購入価格に関して、建物や土地、借地権等のそれぞれの価格に分けることを示す。本実施形態において、分割として、物件の購入価格を土地と借地権付き建物の価格に分け、更に、借地権付き建物の価格を借地権と建物の価格として分ける。本実施形態において、分割節税賃貸シミュレーションシステム0は、物件の価格を分割した際の比率や割合を利用して減価償却費や節税額などのシミュレーション結果を算出する。また、分割節税賃貸シミュレーションシステム0は、割賦を設定することで購入しやすい状態でのシミュレーションを行うことができる。
【0030】
本実施形態において、物件は、借地権付き建物として販売されることで土地付き建物より購入しやすい状態の物件を利用して利用者は賃貸経営を行うことができる。
【0031】
本実施形態において、分割節税賃貸シミュレーションシステム0は、耐用年数が終了し、修繕を行うことで減価償却期間が復活した中古物件の賃貸経営に関する収支のシミュレーションを行うが、減価償却期間が残る物件や新築の物件等に関するシミュレーションを行ってもよい。また、本実施形態においてシミュレーションが行われる物件は物件の売却を行う売却者が建物の価値を上げる目的で修繕を行い、減価償却費が上がった物件である。
【0032】
また、本実施形態において、シミュレーションが行われる物件は、借地権が設定された借地権付き建物とその建物が建つ土地を含むが、土地付建物であってもよい。また、本実施形態において、シミュレーションが行われる物件は、定期借地権が設定された物件であるが、普通借地権など、その他の種類の借地権が設定された物件であってもよい。
【0033】
<システム構成>
図1は、一実施の形態のシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、分割節税賃貸シミュレーションシステム0は、シミュレーション装置1と、紹介者端末2と、利用者端末3と、を備える。
【0034】
本実施形態において、シミュレーション装置1は、後述する機能構成を実現可能に構成される。シミュレーション装置1は1又は複数の情報処理装置によって構成されてよく、シミュレーション装置1に含まれる機能構成は、その一部が紹介者端末2や利用者端末3など、シミュレーション装置1と通信可能に接続された他の情報処理装置で実現されてもよい。また、図1において、紹介者端末2及び利用者端末3は、1つずつ記載されているが、複数存在してもよい。
【0035】
<ハードウェア構成>
図2は、ハードウェア構成図である。図2(a)に示すように、シミュレーション装置1は、処理部101、記憶部102、及び通信部103を有し、各部及び各工程の作用発揮に用いられる。また、図2(b)に示すように、端末装置20は、処理部201、記憶部202、通信部203、入力部204、及び出力部205を有し、各部及び各工程の作用発揮に用いられる。
【0036】
シミュレーション装置1としては、汎用のサーバやパーソナルコンピュータなどの情報処理装置を1又は複数利用することができる。また、シミュレーション装置1は、後述する機能構成を備えているが、シミュレーション装置1の備えた機能構成の一部が、シミュレーション装置1と通信可能に構成された別の装置に配置されてもよい。
【0037】
処理部101は、命令セットを実行可能なCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを有し、OS(Operating System)並びに、分割節税賃貸シミュレーションプログラムや、分割節税賃貸シミュレーション利用プログラムなどを実行する。
【0038】
記憶部102は、命令セットを記憶可能なRAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリ、OSなどを記録可能な、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などの不揮発性の記録媒体を有する。また、記憶部102は、節税額を含むシミュレーション結果を算出するために必要な算出方法を記憶していてもよい。
【0039】
通信部103及び通信部203は、ネットワークに物理的に接続するためのインタフェースを有し、ネットワークとの通信制御を実行して、他の情報処理装置や端末装置20との通信を行う。
【0040】
入力部204は、タッチパネルやキーボードなどの入力処理が可能な操作入力デバイス、マイクなどの音声入力が可能な音声入力デバイスなどを有する。出力部205は、ディスプレイなどの表示処理が可能な表示デバイス、スピーカなどの音声出力デバイスを有する。
【0041】
<機能構成>
図1に示すように、シミュレーション装置1は、取得部11と、算出部12と、表示処理部13と、決定部14と、を備える。
【0042】
取得部11は、物件情報と利用者要望情報を含むシミュレーションに必要な各種情報を取得する処理を行う。本実施形態において、取得部11は、端末装置20(紹介者端末2、利用者端末3)より物件情報や利用者要望情報を含む各種情報を取得する処理と、算出部12や決定部14等の他の機能構成において求められた想定される損益や物件比率、減価償却期間等の値を取得する処理と、を行う。取得部11は、取得した情報を記憶部102に記憶する処理を行ってもよい。
【0043】
本実施形態において、取得部11は、利用者の操作する利用者端末3において入力された物件の利用者要望情報を取得する処理を行う。利用者要望情報は、シミュレーションに関する利用者の要望に関する情報であり、シミュレーションにおける利用者の資産等の利用者の状況の設定に関する。
【0044】
本実施形態において取得部11が取得する利用者要望情報は、借地権が設定された物件のシミュレーションを行うかに関する借地権設定と、物件の売却までの売却期間と、サブリース契約を行うかに関するサブリース設定と、割賦で物件の購入を行うかに関する割賦設定と、を含む。また、利用者要望情報は、利用者の収入や底地の購入予定等、その他シミュレーションにおける利用者の設定に関する情報を含んでいてもよい。売却期間は、物件の売却までの期間であって、本実施形態では、利用者の損益が最適となる期間が設定されるが、利用者が希望する売却期間や節税効果が最適となる売却期間など、利用者の要望に基づいて設定されてもよい。
【0045】
また、取得部11は、物件情報を取得する処理を行う。本実施形態において、取得部11は、紹介者端末2において入力された物件情報を取得する。
<物件情報の例>
【0046】
図3を利用して、取得部11が取得する物件情報の例を示す。物件情報は、分割節税賃貸シミュレーションに利用される物件に関する情報である。本実施形態において、物件情報は、物件購入価格を含む物件購入情報と、物件の価格の比率に関する物件比率と、物件の賃貸経営による収入に関する賃貸情報と、建物に関する建物情報と、を含む。また、本実施形態において取得部11は、決定部14により決定された減価償却期間を取得する処理を行うが、紹介者端末2において入力された期間を物件情報に含まれる減価償却期間として取得する処理を行ってもよい。
【0047】
図3(a)に示す物件購入情報は、物件購入の費用に関する情報であって、物件購入価格と、建物の修繕にかかった費用である修繕額と、を含む。物件購入情報は、物件情報に含まれる。本実施形態において、図3(a)に示す物件購入情報は、紹介者の操作する紹介者端末2より送信されるが、利用者の操作する利用者端末3より送信されてもよい。
【0048】
図3(b)を利用して、取得部11が取得する物件比率の例を示す。物件の価格の比率に関する物件比率と、物件の購入の際の費用に関する物件購入情報と、を取得する。物件比率は物件の価格の比率であって、物件の価格を借地権付き建物と底地権に分割した際の比率である借地権付き建物対底地権比率と、借地権付き建物の価格を建物と借地権とに分割した際の比率である建物対借地権比率と、を含む。
【0049】
また、取得部11は、物件情報に含まれる建物情報を取得する。建物情報は、物件の建物部分に関する情報であって、本実施形態において、木造かRC造(Reinforced Concrete Construction)かなどの建物の構造に関する建物構造と、築年数と、を含む。また、取得部11は、更に、物件の面積や延床面積、物件の住所等のその他物件に関する情報を物件情報として取得してもよい。
【0050】
また、取得部11は、更に、賃貸経営による収入に関する賃貸情報を取得する。本実施形態において、取得部11は、賃貸情報として満室時の想定される1年の家賃収入である想定満室家賃収入を取得するが、物件の部屋数や1室の家賃等を賃貸情報として取得してもよい。また、本実施形態において、賃貸情報は、サブリース費用や水道光熱費、固都税や保険料、税理士の顧問料等の賃貸経営を行う際に想定される経費に関する情報を含む。
【0051】
算出部12は、物件情報とユーザの利用者要望情報とを含む各種必要な情報に基づいてシミュレーション結果を算出する。また、本実施形態において、算出部12は、物件の購入時に必要な費用や購入した場合の想定される損益など、その他の費用や損益を算出する。
【0052】
算出部12は、図3(b)に示す物件比率に基づいて物件の購入価格に対する建物価格の割合である建物比率を算出し、算出した建物比率と、図3(a)に示す物件購入情報に含まれる物件購入価格と、に基づいて借地権付き建物の減価償却費を算出する。また、シミュレーションが行われる物件が修繕済みの建物である場合、算出部12は、建物比率と、物件購入価格と修繕額を含む物件購入情報と、に基づいて減価償却費を算出する。
【0053】
図4を用いて算出部12により算出される建物比率について説明する。本実施形態において、借地権が設定される物件は、物件購入価格を借地権付き建物と底地権に分割した後、借地権付き建物を借地権と建物とに分割するため、その価格の割合が設定される。図4に示す例では、借地権付き建物と底地の比率に関する借地権付き建物対底地権比率において、借地権付き建物比率が60%、底地権比率が40%として設定される。また、建物と借地権の比率に関する建物対借地権比率における借地権に対する建物比率が70%、借地権比率が30%として設定される。このとき、算出部12は、以上の設定された借地権付き建物対底地権比率と、建物対借地権比率と、を含む物件比率情報に基づいて物件購入価格に対する建物の価格の比率である建物比率を算出する。図4に示す例では、建物比率は42%となる。
【0054】
本実施形態において、算出部12は、建物比率に基づいて算出された建物の価格より、定額法を利用して減価償却費を算出する。また、算出部12は、算出した減価償却費に基づいて節税額を算出する。本実施形態において、算出部12は、減価償却による節税額として物件売却までの節税額の総額と1年ごとの節税額を算出する。
【0055】
また、本実施形態において、算出部12は、利用者が物件を購入し、賃貸経営を行った場合の想定される損益を算出する。本実施形態において、算出部12は、賃貸情報と、減価償却費に基づく節税額と、に基づいて想定される損益を算出する。また、算出部12は、利用者による賃貸経営のシミュレーションに関する設定に基づいて、入居数減少時の想定される損益と、家賃単価減少時の想定される損益と、を含むシミュレーション結果を算出してもよい。
【0056】
本実施形態において、算出部12は、賃貸情報と物件購入情報と物件比率とを含む物件情報と、利用者要望情報とに基づいて利用者の損益を算出する。
【0057】
また、算出部12は、物件情報と、利用者要望情報と、を含む各種情報に基づいて、仲介手数料やサブリース費用など、物件の運用に関するその他の費用を算出する処理を行ってもよい。例えば、算出部12は、物件の購入価格及び利用者の想定利益に基づく仲介手数料や、物件の現状入居率及び建物構造、築年数及び利用者の想定利益に基づくサブリース費用などを算出する。
【0058】
<想定される損益の画面表示の例>
図5を利用して、算出部12により算出された利用者の物件を購入した場合の想定される損益の画面表示の例を示す。
【0059】
図5に示す損益表示画面W1では、利用者の利用者要望情報を表示する利用者要望表示部W11と、算出した想定される損益を表示する損益表示部W12と、を備える。
【0060】
利用者要望表示部W11は、シミュレーションにおける利用者の要望を表示する画面表示であって、利用者が借地権の設定された物件のシミュレーションを行うかに関する借地権設定と、物件売却までの期間である売却期間と、サブリース契約の有無に関するサブリース設定と、割賦販売の有無に関する割賦設定と、を表示する。また、本実施形態において、利用者要望表示部W11は、押下することで利用者要望情報の入力を行うことができるような画面表示である。利用者は利用者要望表示部W11において自身の希望するシミュレーションの条件などを入力することで希望する条件でシミュレーションや想定される損益の算出を行うことができる。
【0061】
また、損益表示部W12は、算出部12により物件情報と利用者要望情報に基づいて算出された想定される利用者の損益を表示する。本実施形態において、損益表示部W12は、想定される物件売却までの損益である損益額と、収支差額と、費用総額と、利益に対する納税額と、節税総額と、を表形式で表示する。
【0062】
本実施形態において、収支差額は、家賃総額を含む収益総額と、費用総額に基づいて算出された金額である。また、費用総額は、賃貸経営を行う際に想定される費用であって、購入時費用と、サブリース費用総額と、地代費用と、割賦手数料と、税理士報酬と、水道光熱費と、固都税・保険料と、を含む。また、節税総額は、賃貸経営を行う際に想定される節税額の総額であって、減価償却費による節税額を含む。
【0063】
図5に示す画面表示例は、利用者要望情報に基づいて借地権利用が選択された場合の想定損益表示画面の例であるが、借地権利用が選択されず、通常購入が行われる場合の想定損益表示画面も同様の画面構成であってもよい。通常購入は、借地権を利用せず、底地権を購入する際の物件の購入方法に関する設定である。
【0064】
<年次シミュレーションの画面表示の例>
図7において、本実施形態におけるシミュレーション結果の画面表示の例を示す。図7に示すシミュレーション結果は、利用者が賃貸経営を行った場合の想定される収支の予想の年次シミュレーションの結果である。
【0065】
図7に示す算出部12により算出されるシミュレーション結果は、項目として建物・定期借地権費用と、収入と、支出と、底地権費用と、を含む。建物・定期借地権費用は、定期借地権付き建物を購入するための費用に関する項目であって、一括支払い/頭金と、割賦元金支払と、を含む。収入は、賃貸経営を行うことによる収入に関する項目であって、家賃収入と節税総額とを含む。節税総額は、賃貸経営を行うことで想定される節税額の総額であって、減価償却費による節税額を含む。また、支出は、賃貸経営を行う際の費用等の支出に関する項目であって、購入時費用と、サブリース費用と、地代費用(総額)と、割賦手数料(総額)と、税理士報酬と、水道光熱費と、固都税・保険料と、利益に対する納税額と、を含む。また、底地権費用は、底地権を購入するための費用に関する項目であって、一括支払い/頭金と、割賦支払と、を含む。
【0066】
本実施形態において、図5に示す想定される損益と図6に示す年次シミュレーションの結果とは異なる画面で表示されるが、同じ画面で表示されてもよい。
【0067】
算出部12は、利用者の収支に関するシミュレーション結果を算出するが、その他、当該利用者に物件を紹介することで収入を得る紹介者や物件を利用者に売却する売却者の収支に関するシミュレーションも行う。
【0068】
表示処理部13は、シミュレーション結果など、必要な情報に基づいて各種画面を表示処理する。本実施形態において、表示処理部13は、シミュレーション結果を表とグラフを含む画面で表示処理する。また、本実施形態において、表示処理部13は、紹介者端末2又は利用者端末3において表示される物件情報等を入力するための入力画面を表示処理する。
【0069】
本実施形態において、表示処理部13は、修繕額を表示処理し、修繕額に基づいて設定された減価償却期間を取得するための画面を表示処理する。
【0070】
本実施形態において、シミュレーション結果は、利用者の利用者端末3に表示されるが、紹介者の紹介者端末2に表示されてもよい。その際、紹介者端末2に表示された画面が印刷等の形で出力されることで、利用者にシミュレーション結果が提供される。
【0071】
また、表示処理部13は、図6に示す年次シミュレーションの結果に基づいて、収支差額とキャッシュフロー等の年次シミュレーションの結果のグラフを表示処理してもよい。
【0072】
決定部14は、建物情報と、物件比率決定情報と、に基づいて借地権付き建物対底地権比率と、建物対借地権比率と、を含む物件比率を決定する。建物情報は、建物に関する情報である。本実施形態では、決定部14は、建物情報に含まれる物件購入価格と路線価計算による土地価格の比率と、建物構造と、築年数と、に基づいて物件比率を決定する。
【0073】
物件比率決定情報は、建物情報に基づいて物件比率を求めるための条件に関する情報である。本実施形態では、物件比率決定情報は、物件比率を求めるための情報であって、建物情報に基づくそれぞれの分類ごとに物件比率を設定される。
【0074】
本実施形態において、決定部14は、建物情報に基づいて、物件比率決定情報における何れの分類に当てはまるかを判定し、当てはまる分類に設定された物件比率をその物件の物件比率として決定する。例えば、物件購入価格と路線価計算による土地価格の比率が50%、建物構造が木造、築年数が20年である物件に関して、決定部14は、物件比率決定情報に基づいて、土地価格の比率が40~50%、建物構造が木造、築年数が20年以上の分類に分類されると判定し、その分類に設定された物件比率である借地権付き建物対底地権比率が60対40と、建物対借地権比率が70対30と、をその物件の物件比率として決定する。
【0075】
また、決定部14は、建物情報と物件比率決定情報に基づいて物件比率を決定する場合、例えば、建物構造によって算出方法を設定し、設定された算出方法に基づいて、物件購入価格と路線価計算による土地価格の比率とに基づいて物件比率を算出するような構成を実施してもよい。
【0076】
また、決定部14は、建物情報と、減価償却期間を決定するための期間決定情報と、に基づいて減価償却期間を決定する。決定部14は、本実施形態において、更に利用者要望情報として取得した利用者の債務状況(赤字か黒字か)に関する情報を利用して減価償却期間の決定を行う。
【0077】
期間決定情報は、建物情報を含む各種必要な情報に基づいて減価償却期間を決定するための情報である。本実施形態では、期間決定情報は、減価償却期間を決定するための情報であって、建物情報を含む各種条件に基づいて決定される分類ごとに減価償却期間を設定されている。決定部14は、取得した建物情報を含む各種情報に基づいて、期間決定情報より決定された分類に基づいてその分類に設定された減価償却期間を、その物件の減価償却率を含む決定する。
【0078】
本実施形態において、決定部14は、建物情報に基づいて、期間決定情報における何れの分類に当てはまるかを判定し、当てはまる分類に設定された減価償却期間をその物件の減価償却期間として決定する。例えば、利用者要望情報に含まれる利用者の債務状況が黒字であり、建物情報に含まれる建物構造が木造、築年数が20年であるとき、決定部14は、利用者要望情報と、建物情報と、期間決定情報と、に基づいて機関決定情報におけるその物件の当てはまる分類を判定し、その分類において設定された減価償却期間である年数(例えば5年)をその物件の減価償却期間として決定する。
【0079】
本実施形態において、決定部14は、利用者要望情報に含まれる利用者の債務状況と、建物情報に含まれる建物構造と、築年数と、物件比率決定情報と、に基づいて、減価償却期間として4~9年の何れかの年数を決定する。
【0080】
また、決定部14は、利用者の債務状況と、建物構造と、に基づいて算出方法を決定し、決定した算出方法を利用して築年数より減価償却期間を算出するような方法で減価償却期間を決定してもよい。
【0081】
また、決定部14は、減価償却費や物件購入価格、賃貸経営による収支等を教師データにおける入力データ、減価償却期間を教師データにおける出力データとして学習を行った学習済みモデルを利用して減価償却期間を決定してもよい。
【0082】
<処理のフロー>
以下、図7を利用してシミュレーションを行う際の処理のフローについて説明を行う。図に示す処理の流れは本実施形態における例であって、以下に示す流れと異なる順番で処理が行われてもよい。
【0083】
取得部11は、利用者端末3において入力された利用者要望情報を取得する(S101)。取得部11は、紹介者端末2において入力された物件購入情報及び賃貸情報を含む物件情報を取得する(S102)。
【0084】
以下、利用者が借地権利用を選択した場合の物件の購入のシミュレーションを行う際の処理のフローについて説明する。
【0085】
利用者により借地権利用が選択されているとき、取得部11は、設定された借地権に関する物件比率を取得する(S104)。算出部12は、借地権利用選択時の借地権が設定された物件に関して想定される損益を算出する(S105)。表示処理部13は、算出部12が算出した借地権利用選択時の物件の売却までの想定される損益を表示処理する(S106)。本実施形態において、算出部12が算出する想定される損益は、図5に示す物件の売却までの想定される損益である。算出部12は、借地権利用選択時の物件の売却までのシミュレーション結果を算出し(S107)、表示処理部13は、算出されたシミュレーション結果を表示処理する(S111)。本実施形態において、算出部12が算出するシミュレーション結果は、図6に示す物件売却までの年次シミュレーションである。
【0086】
以下、利用者が借地権利用を選択せず、底地権を購入する通常購入を選択した際の物件のシミュレーションを行う際の処理のフローについて説明する。
【0087】
利用者要望情報に含まれる借地権設定において借地権利用を選択せず、通常購入を行うことが選択されているとき、算出部12は、物件情報に基づいて、物件購入選択時の物件の売却までの想定される損益を算出する(S108)。表示処理部13は、算出された通常購入時の想定される損益を表示処理する(S109)。算出部12は、物件情報に基づいて、通常購入選択時の物件の売却までのシミュレーション結果を算出し(S110)、表示処理部13は、算出されたシミュレーション結果を表示処理する(S111)。
【0088】
本実施形態において、シミュレーション装置1は、取得部11を備え、利用者の操作する利用者端末3において入力された物件に関する物件情報を取得する処理を行うが、更に、物件に関するデータを格納する物件DBなど、ネットワークを介して通信可能に接続されたデータベース等よりシミュレーションに利用するための物件に関する情報を物件情報として取得する処理を行ってもよい。
【0089】
また、本実施形態において、表示処理部13は、シミュレーション結果を利用者の操作する利用者端末3で表示されるように表示処理を行うが、紹介者端末2で表示されるように表示処理を行ってもよい。
【0090】
また、分割節税賃貸シミュレーションシステム0は、更に、抽出する物件に関する条件である物件抽出条件に基づいてシミュレーションを行う物件を抽出する物件抽出部を備えていてもよい。物件抽出条件は、例えば、物件の価格や、物件の築年数である。
【符号の説明】
【0091】
0 分割節税賃貸シミュレーションシステム
1 シミュレーション装置
2 紹介者端末
3 利用者端末
11 取得部
12 算出部
13 表示処理部
14 決定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7