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特開2024-168331画像転送システムおよび基板作業装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168331
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】画像転送システムおよび基板作業装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/08 20060101AFI20241128BHJP
【FI】
H05K13/08 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084898
(22)【出願日】2023-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100172362
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達哉
(72)【発明者】
【氏名】高間 和志
【テーマコード(参考)】
5E353
【Fターム(参考)】
5E353CC03
5E353CC04
5E353EE02
5E353EE51
5E353GG01
5E353HH11
5E353JJ21
5E353JJ48
5E353KK02
5E353KK03
5E353KK11
5E353QQ01
(57)【要約】
【課題】転送ケーブルが増加するのを抑制することができ、かつ、複数の撮像部により撮像された複数の画像を同時に転送することが可能な画像転送システムを提供する。
【解決手段】この画像転送システム200は、撮像部8aの撮像による第1同期信号と第1画像データとを含む第1画像信号と、撮像部8bの撮像による第2同期信号と第2画像データとを含む第2画像信号とを受信し、第1画像信号および第2画像信号を含み、基準クロックで同期された所定量の信号である送信用の第3画像信号を生成する送信制御部81と、第3画像信号を転送する転送ケーブル85と、第3画像信号に基づいて第1同期信号と第1画像データとを含む第1画像信号と第2同期信号と第2画像データとを含む第2画像信号とに分離して、撮像部8aにより撮像された第1画像と、撮像部8bにより撮像された第2画像とを生成する制御部9と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1撮像部による撮像により生成され、第1同期信号と第1画像データとを含む第1画像信号と、第2撮像部による撮像により生成され、第2同期信号と第2画像データとを含む第2画像信号とを受信し、前記第1画像信号および前記第2画像信号を含み、基準クロックで同期された所定量の信号である送信用の第3画像信号を生成する送信制御部と、
前記第3画像信号を転送する転送ケーブルと、
前記第3画像信号に基づいて、前記第1同期信号と前記第1画像データとを含む前記第1画像信号と、前記第2同期信号と前記第2画像データとを含む前記第2画像信号と、に分離して、前記第1撮像部により撮像された第1画像と、前記第2撮像部により撮像された第2画像とを生成する受信制御部と、を備える、画像転送システム。
【請求項2】
前記送信制御部は、カメラリンク規格により割り付けられた同期信号としての第1制御信号、第2制御信号、第3制御信号、第4制御信号のうち、前記第1制御信号および前記第2制御信号を、前記第1同期信号として割り付け、前記第3制御信号および前記第4制御信号を、前記第2同期信号として割り付けて、前記第3画像信号を生成する、請求項1に記載の画像転送システム。
【請求項3】
前記送信制御部は、前記カメラリンク規格により割り付けられた同期信号のうち、重複する情報を含む同期信号を削除して、前記第1同期信号および前記第2同期信号の各々を生成する、請求項2に記載の画像転送システム。
【請求項4】
前記送信制御部は、画像における1ラインが第1部分および第2部分に分割された同期信号を含む場合に、前記第1部分および前記第2部分が統合された前記第1同期信号および前記第2同期信号の各々を生成する、請求項1に記載の画像転送システム。
【請求項5】
前記送信制御部は、前記第1画像信号と、前記第2画像信号とを、互いに非同期により生成する、請求項1に記載の画像転送システム。
【請求項6】
前記第1撮像部、前記第2撮像部および前記送信制御部は、水平移動可能な移動ユニットに設けられ、
前記受信制御部は、前記移動ユニットとは別体で設けられ、
前記転送ケーブルは、水平移動可能な前記移動ユニットと、前記移動ユニットとは別体で設けられた前記受信制御部とを接続する、請求項1に記載の画像転送システム。
【請求項7】
部品を実装する基板に対して作業を行う作業部と、
基板および部品のうち少なくとも一方を撮像する第1撮像部および第2撮像部と、
前記第1撮像部による撮像により生成され、第1同期信号と第1画像データとを含む第1画像信号と、前記第2撮像部による撮像により生成され、第2同期信号と第2画像データとを含む第2画像信号とを受信し、前記第1画像信号および前記第2画像信号を含み、基準クロックで同期された所定量の信号である送信用の第3画像信号を生成する送信制御部と、
前記第3画像信号を転送する転送ケーブルと、
前記第3画像信号に基づいて、前記第1同期信号と前記第1画像データとを含む前記第1画像信号と、前記第2同期信号と前記第2画像データとを含む前記第2画像信号と、に分離して、前記第1撮像部により撮像された第1画像と、前記第2撮像部により撮像された第2画像とを生成する受信制御部と、を備える、基板作業装置。
【請求項8】
前記作業部、前記第1撮像部、前記第2撮像部および前記送信制御部は、水平移動可能な移動ユニットに設けられ、
前記受信制御部は、前記移動ユニットとは別体で設けられ、
前記転送ケーブルは、水平移動可能な前記移動ユニットと、前記移動ユニットとは別体で設けられた前記受信制御部とを接続する、請求項7に記載の基板作業装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像転送システムおよび基板作業装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像転送システムが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、複数の撮像部と、複数の撮像部の各々の撮像に基づく複数の画像信号を、共通の転送ケーブルを介して送信する撮像制御部と、を備える画像転送システムが開示されている。この特許文献1の画像転送システムでは、撮像制御部は、複数の撮像部の各々の撮像に基づく複数の画像信号を、送信状態を選択的に切り替えて、共通の転送ケーブルを介して送信するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4805084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1の画像転送システムでは、撮像制御部は、複数の撮像部の各々の撮像に基づく複数の画像信号を、送信状態を選択的に切り替えて、共通の転送ケーブルを介して送信するように構成されている。これにより、共通の転送ケーブルにより複数の撮像部により撮像された画像を転送することが可能である。しかしながら、複数の撮像部により撮像された各々の画像は、選択的に転送されるため、一の撮像部により撮像された画像が転送されている間は、他の撮像部により撮像された画像を転送することが困難であるため、複数の撮像部により撮像された複数の画像を同時に転送することが困難である。そこで、転送ケーブルが増加するのを抑制することが可能で、かつ、複数の撮像部により撮像された複数の画像を同時に転送することが可能な画像転送システムが望まれる。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、転送ケーブルが増加するのを抑制することが可能で、かつ、複数の撮像部により撮像された複数の画像を同時に転送することが可能な画像転送システムおよび基板作業装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の第1の局面による画像転送システムは、第1撮像部による撮像により生成され、第1同期信号と第1画像データとを含む第1画像信号と、第2撮像部による撮像により生成され、第2同期信号と第2画像データとを含む第2画像信号とを受信し、第1画像信号および第2画像信号を含み、基準クロックで同期された所定量の信号である送信用の第3画像信号を生成する送信制御部と、第3画像信号を転送する転送ケーブルと、第3画像信号に基づいて、第1同期信号と第1画像データとを含む第1画像信号と、第2同期信号と第2画像データとを含む第2画像信号と、に分離して、第1撮像部により撮像された第1画像と、第2撮像部により撮像された第2画像とを生成する受信制御部と、を備える。
【0008】
この発明の第1の局面による画像転送システムでは、上記のよう構成することにより、第1同期信号および第1画像データを含む第1画像信号と第2同期信号および第2画像データを含む第2画像信号とを、共通の転送ケーブルにより転送することができるので、第1撮像部により撮像した画像と第2撮像部により撮像した画像とを同時に送信することができる。その結果、転送ケーブルが増加するのを抑制することができ、かつ、複数の撮像部により撮像された複数の画像を同時に転送することができる。また、複数の撮像部により撮像された複数の画像を転送する際に、画像転送クロック周波数を高速化しなくても、共通の転送ケーブルにより複数の画像を同時に転送することができるので、クロック周波数の高速化に起因してデータ転送の信頼性が低下するのを抑制することができる。また、クロック周波数の高速化に起因して伝送距離が短くなるのを抑制することができるので、撮像部と受信制御部との伝送距離が長くなる場合でも、複数の画像を同時に安定して転送することができる。
【0009】
上記第1の局面による画像転送システムにおいて、好ましくは、送信制御部は、カメラリンク規格により割り付けられた同期信号としての第1制御信号、第2制御信号、第3制御信号、第4制御信号のうち、第1制御信号および第2制御信号を、第1同期信号として割り付け、第3制御信号および第4制御信号を、第2同期信号として割り付けて、第3画像信号を生成する。このように構成すれば、カメラリンク規格により割り付けられた同期信号としての第1制御信号、第2制御信号、第3制御信号、第4制御信号を、第1同期信号および第2同期信号に割り付けることができるので、既存のカメラリンク規格の割り付けを大幅に変更することなく複数の画像を転送する信号を割り付けることができる。その結果、送信制御部により第1画像信号および第2画像信号から第3画像信号を生成する処理と、受信制御部により第3画像信号から第1画像および第2画像を生成する処理と、が煩雑になるのを抑制することができる。
【0010】
この場合、好ましくは、送信制御部は、カメラリンク規格により割り付けられた同期信号のうち、重複する情報を含む同期信号を削除して、第1同期信号および第2同期信号の各々を生成する。このように構成すれば、送信する信号を減少させることができるとともに、削除した同期信号分を利用して、第1同期信号または第2同期信号を割り付けることができる。
【0011】
上記第1の局面による部品実装装置において、好ましくは、送信制御部は、画像における1ラインが第1部分および第2部分に分割された同期信号を含む場合に、第1部分および第2部分が統合された第1同期信号および第2同期信号の各々を生成する。このように構成すれば、1ラインにおける画像信号をシンプルな構造とすることができるので、複数の画像を同時に転送する際の処理が煩雑になるのを抑制することができる。
【0012】
上記第1の局面による部品実装装置において、好ましくは、送信制御部は、第1画像信号と、第2画像信号とを、互いに非同期により生成する。このように構成すれば、画像のサイズや色調が異なり画像信号のデータ量が互いに異なる複数の画像を、互いに同期して送信する必要がないので、複数の画像を同時に転送する際の処理が煩雑になるのを抑制することができる。
【0013】
上記第1の局面による部品実装装置において、好ましくは、第1撮像部、第2撮像部および送信制御部は、水平移動可能な移動ユニットに設けられ、受信制御部は、移動ユニットとは別体で設けられ、転送ケーブルは、水平移動可能な移動ユニットと、移動ユニットとは別体で設けられた受信制御部とを接続する。このように構成すれば、第1撮像部および第2撮像部を移動ユニットにより水平移動させることができるので、所望の移動先において画像を撮像して取得することができる。また、移動ユニットと、受信制御部とを共通の転送ケーブルにより接続することができるので、移動に起因する屈曲の耐性が高い転送ケーブルを多く設ける必要がない。また、転送ケーブルを多く設ける必要がない分、移動ユニットの重量が大きくなるのを抑制することができる。その結果、移動ユニットの駆動負荷が大きくなるのを抑制することができるとともに、移動ユニットを容易に高速で移動させることができる。
【0014】
この発明の第2の局面による基板作業装置は、部品を実装する基板に対して作業を行う作業部と、基板および部品のうち少なくとも一方を撮像する第1撮像部および第2撮像部と、第1撮像部による撮像により生成され、第1同期信号と第1画像データとを含む第1画像信号と、第2撮像部による撮像により生成され、第2同期信号と第2画像データとを含む第2画像信号とを受信し、第1画像信号および第2画像信号を含み、基準クロックで同期された所定量の信号である送信用の第3画像信号を生成する送信制御部と、第3画像信号を転送する転送ケーブルと、第3画像信号に基づいて、第1同期信号と第1画像データとを含む第1画像信号と、第2同期信号と第2画像データとを含む第2画像信号と、に分離して、第1撮像部により撮像された第1画像と、第2撮像部により撮像された第2画像とを生成する受信制御部と、を備える。
【0015】
この発明の第2の局面による基板作業装置では、上記のように、第1画像信号および第2画像信号を含み、基準クロックで同期された所定量の信号である送信用の第3画像信号を生成する送信制御部と、第3画像信号に基づいて、第1同期信号と第1画像データとを含む第1画像信号と、第2同期信号と第2画像データとを含む第2画像信号と、に分離して、第1撮像部により撮像された第1画像と、第2撮像部により撮像された第2画像とを生成する受信制御部とを設ける。これにより、第1同期信号および第1画像データを含む第1画像信号と第2同期信号および第2画像データを含む第2画像信号とを、共通の転送ケーブルにより転送することができるので、第1撮像部により撮像した画像と第2撮像部により撮像した画像とを同時に送信することができる。その結果、転送ケーブルが増加するのを抑制することができ、かつ、複数の撮像部により撮像された複数の画像を同時に転送することが可能な基板作業装置を提供することができる。また、複数の撮像部により撮像された複数の画像を転送する際に、画像転送クロック周波数を高速化しなくても、共通の転送ケーブルにより複数の画像を同時に転送することができるので、クロック周波数の高速化に起因してデータ転送の信頼性が低下するのを抑制することができる。また、クロック周波数の高速化に起因して伝送距離が短くなるのを抑制することができるので、撮像部と受信制御部との伝送距離が長くなる場合でも、複数の画像を同時に安定して転送することができる。
【0016】
上記第2の局面による基板作業装置において、好ましくは、作業部、第1撮像部、第2撮像部および送信制御部は、水平移動可能な移動ユニットに設けられ、受信制御部は、移動ユニットとは別体で設けられ、転送ケーブルは、水平移動可能な移動ユニットと、移動ユニットとは別体で設けられた受信制御部とを接続する。このように構成すれば、作業部、第1撮像部および第2撮像部を移動ユニットにより水平移動させることができるので、所望の移動先において画像を撮像して取得することができる。また、移動ユニットと、受信制御部とを共通の転送ケーブルにより接続することができるので、移動に起因する屈曲の耐性が高い転送ケーブルを多く設ける必要がない。また、転送ケーブルを多く設ける必要がない分、移動ユニットの重量が大きくなるのを抑制することができる。その結果、移動ユニットの駆動負荷が大きくなるのを抑制することができるとともに、移動ユニットを容易に高速で移動させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、上記のように、転送ケーブルが増加するのを抑制することができ、かつ、複数の撮像部により撮像された複数の画像を同時に転送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施形態による画像転送システムを備える部品実装装置の全体構成を示した図である。
図2】本発明の実施形態による部品実装装置のヘッドユニットを示した正面図である。
図3】本発明の実施形態による画像転送システムの制御的な構成を示したブロック図である。
図4】本発明の実施形態および従来の基準クロック毎のデータを説明するための図である。
図5】本発明の実施形態による基準クロックの画像データの一例を示した図である。
図6】本発明の実施形態による第1画像および第2画像の転送の流れを説明するための図である。
図7】本発明の実施形態による第1画像信号、第2画像信号および第3画像信号の一例を示した図である。
図8】本発明の実施形態による画像データの処理の第1例を説明するための図である。
図9】本発明の実施形態による画像データの処理の第2例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
(部品実装装置の構成)
図1を参照して、本発明の実施形態による画像転送システム200が設けられた部品実装装置100の構成について説明する。なお、部品実装装置100は、特許請求の範囲の「基板作業装置」の一例である。
【0021】
図1に示すように、部品実装装置100は、一対のコンベア2により基板PをX方向に搬送し、実装作業位置Mにおいて基板Pに部品31を実装する部品実装装置である。
【0022】
部品実装装置100は、基台1と、一対のコンベア2と、部品供給部3と、ヘッドユニット4と、支持部5と、一対のレール部6と、部品認識カメラ7と、撮像部8aおよび8bと、制御部9とを備えている。
【0023】
一対のコンベア2は、基台1上に設置され、基板PをX方向に搬送するように構成されている。また、一対のコンベア2には、搬送中の基板Pを実装作業位置Mで停止させた状態で保持する保持機構が設けられている。また、一対のコンベア2は、基板Pの寸法に合わせてY方向の間隔を調整可能に構成されている。
【0024】
部品供給部3は、一対のコンベア2の外側(Y1側およびY2側)に配置されている。また、部品供給部3には、複数のテープフィーダ3aが配置されている。部品供給部3は、後述する実装ヘッド42に対して部品31を供給するように構成されている。
【0025】
テープフィーダ3aは、複数の部品31を所定の間隔を隔てて保持したテープが巻き付けられたリール(図示せず)を保持している。テープフィーダ3aは、部品31を保持するテープを送出することによりリールを回転させて、テープフィーダ3aの先端から部品31を供給するように構成されている。ここで、部品31は、IC、トランジスタ、コンデンサおよび抵抗などの電子部品を含む。
【0026】
ヘッドユニット4は、一対のコンベア2および部品供給部3の上方位置に配置されており、ノズル41(図2参照)が下端に取り付けられた複数の実装ヘッド42と、基板認識カメラ43と、を含んでいる。
【0027】
実装ヘッド42は、基板Pに対して部品31を実装するように構成されている。具体的には、実装ヘッド42は、部品供給部3により供給される部品31を吸着して、実装作業位置Mに配置された基板Pに対して吸着した部品31を装着するように構成されている。また、実装ヘッド42は、昇降可能(Z方向に移動可能)に構成され、負圧発生機(図示せず)によりノズル41の先端部に発生された負圧によって、テープフィーダ3aから供給される部品31を吸着して保持し、基板Pにおける実装位置に部品31を装着(実装)するように構成されている。また、複数の実装ヘッド42は、上下方向の回転軸線を中心にヘッドユニット4に回転可能に円環状に設けられている。
【0028】
基板認識カメラ43は、基板Pの位置および姿勢を認識するために、基板PのフィデューシャルマークFを撮像するように構成されている。そして、フィデューシャルマークFの位置を撮像して認識することにより、基板Pにおける部品31の実装位置を正確に取得することが可能である。
【0029】
支持部5は、モータ51を含んでいる。支持部5は、モータ51を駆動させることにより、支持部5に沿ってヘッドユニット4をX方向に移動させるように構成されている。支持部5は、両端部が一対のレール部6により支持されている。
【0030】
一対のレール部6は、基台1上に固定されている。X1側のレール部6は、モータ61を含んでいる。レール部6は、モータ61を駆動させることにより、支持部5を一対のレール部6に沿ってX方向と直交するY方向に移動させるように構成されている。ヘッドユニット4が支持部5に沿ってX方向に移動可能であるとともに、支持部5がレール部6に沿ってY方向に移動可能であることによって、ヘッドユニット4は水平方向(XY方向)に移動可能である。
【0031】
部品認識カメラ7は、基台1の上面上に固定されている。部品認識カメラ7は、一対のコンベア2の外側(Y1側およびY2側)に配置されている。部品認識カメラ7は、部品31の実装に先立って部品31の吸着状態(吸着姿勢)を認識するために、実装ヘッド42のノズル41に吸着された部品31を下側(Z2側)から撮像するように構成されている。これにより、実装ヘッド42のノズル41に吸着された部品31の吸着状態を制御部9により取得することが可能である。
【0032】
撮像部8aおよび8bは、ヘッドユニット4に設けられている。これにより、撮像部8aおよび8bは、ヘッドユニット4がXY方向に移動することにより、ヘッドユニット4と共に水平方向(XY方向)に移動するように構成されている。また、撮像部8aおよび8bは、基板Pおよび部品31のうち少なくとも一方を撮像する。また、撮像部8aおよび8bは、図2に示すように、光軸が斜め下方に向けて配置されている。つまり、撮像部8aおよび8bは、部品31の吸着および実装が可能な昇降位置に回転された実装ヘッド42の下方の位置を、斜めから撮像することが可能である。たとえば、実装ヘッド42は、X方向における両端の各々位置において昇降可能である。撮像部8aおよび8bは、それぞれ、X方向におけるX1方向側端部の実装ヘッド42の下方、および、X方向におけるX2方向側端部の実装ヘッド42の下方の各々を撮像するように一対設けられている。また、撮像部8aおよび8bは、実装ヘッド42の上下方向の移動に干渉しないように、実装ヘッド42に対してオフセットされて配置されている。また、撮像部8aおよび8bは、ヘッドユニット4を移動させることなく、実装ヘッド42が下降する位置を撮像可能に構成されている。たとえば、撮像部8aおよび8bは、撮像中心が、基準高さ位置における実装ヘッド42の下降先端位置になるように配置されている。なお、撮像部8aは、特許請求の範囲の「第1撮像部」の一例であり、撮像部8bは、特許請求の範囲の「第2撮像部」の一例である。
【0033】
図3に示すように、送信制御部81は、ヘッドユニット4に設けられている。送信制御部81は、撮像部8aおよび8bによる撮像動作を制御する。また、送信制御部81は、撮像部8aおよび8bにより撮像した画像データを制御部9に送信する制御を行う。
【0034】
制御部9は、CPUを含んでおり、一対のコンベア2による基板Pの搬送動作、ヘッドユニット4による実装動作、部品認識カメラ7、撮像部8a、8bおよび基板認識カメラ43による撮像動作などの部品実装装置100の全体の動作を制御するように構成されている。また、制御部9は、基台1内に設けられている。つまり、制御部9は、ヘッドユニット4とは別体で設けらている。なお、制御部9は、特許請求の範囲の「受信制御部」の一例である。
【0035】
ここで、本実施形態では、画像転送システム200は、図3に示すように、部品実装装置100のうち、送信制御部81と、転送ケーブル85と、制御部9と、を備えている。
【0036】
送信制御部81は、受信回路82aおよび82bと、パラレルデータ合成部83と、送信回路84と、を含んでいる。受信回路82aは、撮像部8aにより撮像した画像に基づく第1画像信号を受信する。受信回路82bは、撮像部8bにより撮像した画像に基づく第2画像信号を受信する。パラレルデータ合成部83は、受信回路82aにより受信した第1画像信号と、受信回路82bにより受信した第2画像信号とに基づいて、第3画像信号を生成(合成)する。また、パラレルデータ合成部83は、送信回路84に、生成した第3画像信号を送信する。
【0037】
つまり、送信制御部81は、撮像部8aによる撮像により生成され、第1同期信号と第1画像データとを含む第1画像信号と、撮像部8bによる撮像により生成され、第2同期信号と第2画像データとを含む第2画像信号とを受信し、第1画像信号および第2画像信号を含み、基準クロックで同期された所定量の信号である送信用の第3画像信号を生成する。
【0038】
具体的には、図4に示すように、本実施形態の基準クロック毎のデータは、第1画像信号および第2画像信号を含んでいる。そして、第1画像信号は、2bitの第1同期信号と、16bitの第1画像データとを含んでいる。また、第2画像信号は、2bitの第2同期信号と、8bitの第2画像データとを含んでいる。
【0039】
ここで、従来では、基準クロック毎のデータは、単一の画像の信号により構成されている。単一の画像の信号は、4bitの同期信号と、24bitの画像データとを含んでいる。なお、従来の同期信号は、1フレームの同期信号であるFVALと、1フレーム内の1ラインの同期信号であるLVALおよびDVALと、予備のSpareとを含んでいる。このうち、LVALおよびDVALは、略同等に扱えるとともに、Spareは使用しなくてもよい。そこで、本実施形態では、LVALおよびDVALのうち一方と、Spareの同期信号を、他の画像を送信するための同期信号として利用する。また、画像データは、合計が24bitとなるように、第1画像データおよび第2画像データに振り分けることにより、2つの画像データを、基準クロック毎のデータに含ませることができる。
【0040】
つまり、送信制御部81は、カメラリンク規格により割り付けられた同期信号としての第1制御信号、第2制御信号、第3制御信号および第4制御信号(FVAL、LVAL、DVALおよびSpare)のうち、第1制御信号および第2制御信号(FVAL、LVAL、DVALおよびSpareのうち2つ)を、第1同期信号(FVAL1およびDVAL1)として割り付け、第3制御信号および第4制御信号(FVAL、LVAL、DVALおよびSpareのうち残りの2つ)を、第2同期信号(FVAL2およびDVAL2)として割り付けて、第3画像信号を生成する。
【0041】
また、送信制御部81は、カメラリンク規格により割り付けられた同期信号のうち、重複する情報を含む同期信号(LVALおよびDVALのうちいずれか)を削除して、第1同期信号および第2同期信号の各々を生成する。
【0042】
たとえば、図5に示すように、基準クロック毎のデータを割り付ける。具体的には、第1同期信号のDVAL1をTxIN24に、FVAL1をTxIN25に割り付ける。また、第1画像データのD1~D16を、それぞれ、TxIN0、TxIN1、TxIN2、TxIN3、TxIN4、TxIN6、TxIN27、TxIN5、TxIN7、TxIN8、TxIN9、TxIN12、TxIN13、TxIN14、TxIN10、および、TxIN11に割り付ける。また、第2同期信号のDVAL2をTxIN23に、FVAL2をTxIN26に割り付ける。また、第2画像データのD17~D24を、それぞれ、TxIN15、TxIN18、TxIN19、TxIN20、TxIN21、TxIN22、TxIN16、および、TxIN17に割り付ける。
【0043】
また、クロック毎のデータは、図6に示すように、1クロックあたりに送受信される信号である。また、1ライン毎のデータは、DVALの同期信号により同期される。第1画像の1ラインは、第1同期信号のDVAL1により同期される。第2画像の1ラインは、第2同期信号のDVAL2により同期される。1フレームごとのデータは、FVALの同期信号により同期される。第1画像の1フレームは、第1同期信号のFVAL1により同期される。第2画像の1フレームは、第2同期信号のFVAL2により同期される。
【0044】
図3に示すように、転送ケーブル85は、送信制御部81により生成された第3画像信号を制御部9に転送する。また、転送ケーブル85は、水平移動可能なヘッドユニット4と、ヘッドユニット4とは別体で設けられた制御部9とを接続する。また、転送ケーブル85は、高い屈曲の耐性を有している。つまり、転送ケーブル85は、水平移動するヘッドユニット4に接続されているため、ヘッドユニット4の移動に伴って繰り返し屈曲される。そして、転送ケーブル85は、繰り返しの屈曲に耐えられる耐久性を有している。
【0045】
制御部9は、受信回路91と、パラレルデータ分離部92と、画像メモリ93と、を含んでいる。受信回路82aは、転送ケーブル85を介して送信制御部81から第3画像信号を受信する。また、受信回路82aは、受信した第3画像信号をパラレルデータ分離部92に送信する。パラレルデータ分離部92は、受信した第3画像信号を、第1画像信号および第2画像信号に分離する。そして、パラレルデータ分離部92は、第1画像信号に基づく第1画像93aおよび第2画像信号に基づく第2画像93bを、画像メモリ93に記憶させる。
【0046】
つまり、制御部9は、第3画像信号に基づいて、第1同期信号と第1画像データとを含む第1画像信号と、第2同期信号と第2画像データとを含む第2画像信号と、に分離して、撮像部8aにより撮像された第1画像と、撮像部8bにより撮像された第2画像とを生成する。
【0047】
したがって、図7に示すように、撮像部8aの撮像により第1画像信号が生成され、撮像部8bの撮像により第2画像信号が撮像される。第1画像信号および第2画像信号は、送信制御部81により、第3画像信号に合成される。合成された第3画像信号は、制御部9に送信される。そして、第3画像信号は、制御部9により、第1画像信号および第2画像信号に分離される。
【0048】
また、本実施形態では、送信制御部81は、画像における1ラインが第1部分および第2部分に分割された同期信号を含む場合に、第1部分および第2部分が統合された第1同期信号および第2同期信号の各々を生成する。たとえば、図8に示すように、1ライン毎のデータが分割されている場合に、送信制御部81は、1つのデータとなるように、DVALおよびデータ信号を生成する。つまり、FVALおよびDVALの信号により同期が可能なようにデータを成型して並び替える。
【0049】
また、送信制御部81は、図9に示すように、撮像部8aおよび8bがCCDカメラを含む場合などで、LVALの同期信号がデータ有効期間よりも期間を示す場合は、LVALを用いずにデータ有効期間を示すDVALの信号により同期が可能なように、切り替える。
【0050】
つまり、撮像部8aからの出力信号が、本実施形態の転送のデータ形式でなくても、データ転送速度上、同等の速度であれば、データ形式を変換することにより、画像が転送される。つまり、図8の例のように、データ2つに分かれていても、トータルのデータレートが同等速度であればよい。
【0051】
また、送信制御部81は、第1画像信号と、第2画像信号とを、互いに非同期により生成する。たとえば、第1同期信号のFVAL1およびDVAL1と、第2同期信号のFVAL2およびDVAL2とは独立しているため、互いに異なるクロック周期から画像の転送を開始し、互いに異なるクロック周期において画像の転送が完了してもよい。つまり、第1同期信号のFVAL1および第2同期信号のFVAL2は、互いに異なるクロック周期において0と1との信号が切り替わってもよい。また、第1同期信号のDVAL1および第2同期信号のDVAL2は、互いに異なるクロック周期において0と1との信号が切り替わってもよい。
【0052】
また、撮像部8aおよび8bの転送の速度を、同じ周波数としてもよいし、互いに異なる周波数にしてもよい。たとえば、送信制御部81により画像をバッファして並び替えることができれば、撮像部8aおよび8bの転送の速度を、互いに異なる周波数にしてもよい。
【0053】
(実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0054】
本実施形態では、上記のように、第1画像信号および第2画像信号を含み、基準クロックで同期された所定量の信号である送信用の第3画像信号を生成する送信制御部81と、第3画像信号に基づいて、第1同期信号と第1画像データとを含む第1画像信号と、第2同期信号と第2画像データとを含む第2画像信号と、に分離して、撮像部8aにより撮像された第1画像と、撮像部8bにより撮像された第2画像とを生成する制御部9とを設ける。これにより、第1同期信号および第1画像データを含む第1画像信号と第2同期信号および第2画像データを含む第2画像信号とを、共通の転送ケーブル85により転送することができるので、撮像部8aにより撮像した画像と撮像部8bにより撮像した画像とを同時に送信することができる。その結果、転送ケーブル85が増加するのを抑制することができ、かつ、複数の撮像部8aおよび8bにより撮像された複数の画像を同時に転送することができる。また、複数の撮像部8aおよび8bにより撮像された複数の画像を転送する際に、画像転送クロック周波数を高速化しなくても、共通の転送ケーブル85により複数の画像を同時に転送することができるので、クロック周波数の高速化に起因してデータ転送の信頼性が低下するのを抑制することができる。また、クロック周波数の高速化に起因して伝送距離が短くなるのを抑制することができるので、撮像部8aおよび8bと制御部9との伝送距離が長くなる場合でも、複数の画像を同時に安定して転送することができる。
【0055】
また、本実施形態では、上記のように、送信制御部81は、カメラリンク規格により割り付けられた同期信号としての第1制御信号、第2制御信号、第3制御信号、第4制御信号のうち、第1制御信号および第2制御信号を、第1同期信号として割り付け、第3制御信号および第4制御信号を、第2同期信号として割り付けて、第3画像信号を生成する。これにより、カメラリンク規格により割り付けられた同期信号としての第1制御信号、第2制御信号、第3制御信号、第4制御信号を、第1同期信号および第2同期信号に割り付けることができるので、既存のカメラリンク規格の割り付けを大幅に変更することなく複数の画像を転送する信号を割り付けることができる。その結果、送信制御部81により第1画像信号および第2画像信号から第3画像信号を生成する処理と、制御部9により第3画像信号から第1画像および第2画像を生成する処理と、が煩雑になるのを抑制することができる。
【0056】
また、本実施形態では、上記のように、送信制御部81は、カメラリンク規格により割り付けられた同期信号のうち、重複する情報を含む同期信号を削除して、第1同期信号および第2同期信号の各々を生成する。これにより、送信する信号を減少させることができるとともに、削除した同期信号分を利用して、第1同期信号または第2同期信号を割り付けることができる。
【0057】
また、本実施形態では、上記のように、送信制御部81は、画像における1ラインが第1部分および第2部分に分割された同期信号を含む場合に、第1部分および第2部分が統合された第1同期信号および第2同期信号の各々を生成する。これにより、1ラインにおける画像信号をシンプルな構造とすることができるので、複数の画像を同時に転送する際の処理が煩雑になるのを抑制することができる。
【0058】
また、本実施形態では、上記のように、送信制御部81は、第1画像信号と、第2画像信号とを、互いに非同期により生成する。これにより、画像のサイズや色調が異なり画像信号のデータ量が互いに異なる複数の画像を、互いに同期して送信する必要がないので、複数の画像を同時に転送する際の処理が煩雑になるのを抑制することができる。
【0059】
また、本実施形態では、上記のように、実装ヘッド42、撮像部8a、撮像部8bおよび送信制御部81は、水平移動可能なヘッドユニット4に設けられ、制御部9は、ヘッドユニット4とは別体で設けられ、転送ケーブル85は、水平移動可能なヘッドユニット4と、ヘッドユニット4とは別体で設けられた制御部9とを接続する。これにより、実装ヘッド42、撮像部8aおよび撮像部8bをヘッドユニット4により水平移動させることができるので、所望の移動先において画像を撮像して取得することができる。また、ヘッドユニット4と、制御部9とを共通の転送ケーブル85により接続することができるので、移動に起因する屈曲の耐性が高い転送ケーブルを多く設ける必要がない。また、転送ケーブルを多く設ける必要がない分、ヘッドユニット4の重量が大きくなるのを抑制することができる。その結果、ヘッドユニット4の駆動負荷が大きくなるのを抑制することができるとともに、ヘッドユニット4を容易に高速で移動させることができる。
【0060】
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0061】
たとえば、上記実施形態では、本発明の画像転送システムを、部品を実装する基板に対して作業を行う部品実装装置に設ける構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明の画像転送システムを、部品を実装する基板に対して作業を行う部品実装装置以外に設けてもよい。たとえば、複数の撮像部により撮像した画像を共通の転送ケーブルにより転送するシステムに本発明の画像転送システムを適用してもよい。また、ステレオカメラにより撮像した2つの画像を転送するのに本発明の画像転送システムを用いてもよい。
【0062】
また、本発明の画像転送システムを、部品を基板に実装する部品実装装置に設ける構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明の画像転送システムを、部品を実装する基板に対して半田や接着剤を塗布、印刷する印刷装置に設けてもよい。また、本発明の画像転送システムを、部品が実装された基板を検査する基板検査装置に設けてもよい。
【0063】
また、上記実施形態では、1つの転送ケーブルにより2つの撮像部により各々撮像した2つの画像を同時に転送する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、1つの転送ケーブルにより3つ以上の撮像部により各々撮像した3つ以上の画像を同時に転送するように構成してもよい。
【0064】
また、上記実施形態では、画像の1ラインをDVALの同期信号により同期する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、画像の1ラインをLVALの同期信号により同期する構成でもよい。
【0065】
また、上記実施形態では、部品実装装置において、水平移動可能なヘッドユニットに設けられた複数の撮像部により各々撮像した複数の画像を共通の転送ケーブルにより転送する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ヘッドユニット以外に固定的に設けられた複数の撮像部により各々撮像した複数の画像を共通の転送ケーブルにより転送する構成でもよい。
【0066】
また、上記実施形態では、斜め下方に光軸が向けられた複数の撮像部により各々撮像した複数の画像を共通の転送ケーブルにより転送する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、撮像部の光軸は下方、上方、側方など任意の方向に向いていてもよい。また、撮像部の光軸方向が移動可能であってもよい。
【0067】
また、上記実施形態では、複数の実装ヘッドが回転可能に円環状に設けられている構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数の実装ヘッドが直線状に配列されていてもよい。この場合、複数の実装ヘッド毎に、吸着位置周辺または実装位置周辺を撮像する撮像部が設けられていてもよいし、1つの撮像部を移動させることにより、複数の実装ヘッドの各々に対応する位置の吸着位置周辺または実装位置周辺を撮像するようにしてもよい。
【0068】
また、上記実施形態では、撮像部は、部品および基板の両方を撮像可能である構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、撮像部は、部品および基板の少なくとも一方を撮像可能であればよい。
【0069】
また、上記実施形態では、部品供給位置にテープに保持された部品を供給する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、部品供給位置にトレイなどに載置された部品を供給してもよい。
【符号の説明】
【0070】
4 ヘッドユニット(移動ユニット)
8a 撮像部(第1撮像部)
8b 撮像部(第2撮像部)
9 制御部(受信制御部)
31 部品
42 実装ヘッド(作業部)
81 送信制御部
85 転送ケーブル
100 部品実装装置(基板作業装置)
200 画像転送システム
P 基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9