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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024016834
(43)【公開日】2024-02-07
(54)【発明の名称】整列機構を有するコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/71 20110101AFI20240131BHJP
   H01R 13/6581 20110101ALI20240131BHJP
   H01R 12/58 20110101ALI20240131BHJP
【FI】
H01R12/71
H01R13/6581
H01R12/58
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023120632
(22)【出願日】2023-07-25
(31)【優先権主張番号】202210887203.1
(32)【優先日】2022-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】591043064
【氏名又は名称】モレックス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【弁理士】
【氏名又は名称】川合 誠
(72)【発明者】
【氏名】リー チェン
(72)【発明者】
【氏名】ユダ リュー
【テーマコード(参考)】
5E021
5E223
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FB02
5E021FB05
5E021FB17
5E021FC21
5E021LA09
5E223AA01
5E223AA11
5E223AB25
5E223AB62
5E223AB64
5E223AB65
5E223BA01
5E223BA06
5E223BA07
5E223CB22
5E223CB31
5E223CB63
5E223CC07
5E223CD01
5E223DA33
5E223DB09
5E223DB13
5E223EA06
5E223EA09
5E223EB04
5E223EB12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】高速データと低速データを「ハイブリッド」方式で提供を受信及び転送し、それによって、ホスト基板による過負荷又は制限を回避する。
【解決手段】電子デバイス100は、外部プラグと嵌合するように構成されたバイパスコネクタモジュール120を備える。バイパスコネクタモジュール120は、モジュールハウジング、第1ウェハ、第2ウェハ、第1ウェハ端子組、第2ウェハ端子組、テール整列構造を含む。モジュールハウジングは、レセプタクル106、108内及びホスト基板110上での固定及び適切な配置を容易にする。シールドアセンブリ122、124と協働して、バイパスコネクタモジュール120を介して送信される信号を干渉から保護する。外部プラグからの低速信号及び電力をホスト基板110に送信し、外部プラグからの高速信号はケーブル112、114に伝送しホスト基板110による過負荷又は制限を回避する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスであって、
第1長手方向端、第2長手方向端、第1垂直面、及び第2垂直面を有する第1コネクタモジュールであって、該第1コネクタモジュールは、前記第1長手方向端において外部プラグと嵌合するように構成され、前記第1コネクタモジュールは、
第1組の端子であって、該第1組の端子の各端子は、第1端及び第2端を有する、第1組の端子と、
前記第1組の端子の第1端が第1長手方向端において外部プラグと係合するように位置決めされるように、前記第1組の端子を支持する第1ウェハであって、前記第1組の端子の第2端のうちの第1の1つ以上が曲げられて第1組のテールを形成し、前記第1組の端子の第2端のうちの第2の1つ以上が前記第1ウェハ内で終端する、第1ウェハと、
該第1ウェハに近接して位置決めされ、前記第1組のテールが第1コネクタモジュールの第2垂直面から延出すると前記第1組のテールを受けて支持するテール整列構造と、を含む、第1コネクタモジュールと、
前記第1組の端子の第2端のうちの第2の1つ以上との接続を形成し、前記第1コネクタモジュールの第2長手方向端から延びるケーブル構成と、
前記第1コネクタモジュールの第2垂直面に近接して位置決めされ、前記第1組のテールと電気的接続を形成するように構成されたホスト基板と、
前記第1コネクタモジュールの第1組のテールがホスト基板と係合されると、前記第1コネクタモジュールの少なくとも第1長手方向端、第2長手方向端、及び第1垂直面を取り囲むシールドアセンブリと、を含む、電子デバイス。
【請求項2】
前記第1コネクタモジュールは、スモールフォームファクタプラガブル(SFP)インターフェースである、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記第1組のテールは、アイ・オブ・ザ・ニードル(EON)接続として前記ホスト基板と係合する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記第1組の端子の第2端のうちの第1の1つ以上は、前記外部プラグから前記ホスト基板に低速データ又は電力を伝送するように構成され、前記第1組の端子の第2端のうちの第2の1つ以上は、前記外部プラグから前記ホスト基板の外部のケーブル構成に高速データを伝送するように構成される、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記第1コネクタモジュールは、モジュールハウジングを更に備え、該モジュールハウジングにおいて、前記テール整列構造の下側が前記第1コネクタモジュールの第2垂直面を形成するように、前記第1ウェハ及びテール整列構造が積み重ねられる、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記第1コネクタモジュールは、
前記モジュールハウジングと共に配置された第2組の端子であって、該第2組の端子の各端子は、第1端及び第2端を有する、第2組の端子と、
該第2組の端子の第1端が第1長手方向端において前記外部プラグと係合するように位置決めされるように、前記モジュールハウジングと共に配置され、前記第2組の端子を支持する第2ウェハであって、前記第2組の端子の第2端の少なくとも一部が曲げられて第2組のテールを形成する、第2ウェハと、を更に含み、
該第2ウェハは、前記モジュールハウジング内で前記第1ウェハ及びテール整列構造と積み重ねられ、それにより、該テール整列構造は、前記第2組のテールが第1コネクタモジュールの第2垂直面から延出すると、前記第2組のテールを更に受けて支持する、請求項5に記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記第1ウェハは、前記テール整列構造に対して前記第2ウェハの上に積み重ねられる、請求項6に記載の電子デバイス。
【請求項8】
前記第1コネクタモジュールは、前記第1及び第2ウェハならびに前記第1及び第2組の端子上に形成された1つ以上のオーバーモールド部を更に備える、請求項7に記載の電子デバイス。
【請求項9】
前記第1組の端子の第2端のうちの第1の1つ以上は、90°に曲げられて第1組のテールを形成し、前記第2組の端子の第2端の少なくとも一部分は、90°に曲げられて第2組のテールを形成する、請求項8に記載の電子デバイス。
【請求項10】
前記シールドアセンブリ内に配置された前記第1コネクタモジュールのアレイを更に備える、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項11】
前記シールドアセンブリは、前記第1コネクタモジュールのアレイの少なくとも一部と前記ホスト基板との間にあるシールドトレイと、該シールドトレイと嵌合する側壁を有する第1コネクタモジュールのアレイを覆うシールドカバーとを備える、請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項12】
前記シールドアセンブリは、前記第1コネクタモジュールの各々のための個々の後部シールドと、前記第1コネクタモジュールの第2長手方向端をシールドする一方で、前記第1コネクタモジュールから出る前記ケーブル構成の通路を収容する後部シールド板とを更に備える、請求項11に記載の電子デバイス。
【請求項13】
前記シールドアセンブリは、複数のシールド隔壁を更に備え、シールド隔壁の各々は、第1コネクタモジュールのアレイの隣接する第1コネクタモジュール間に配置される、請求項12に記載の電子デバイス。
【請求項14】
前記シールド隔壁は、前記シールドトレイと前記シールドカバーとの間に延びて、一連のプラグレセプタクルを画定する、請求項13に記載の電子デバイス。
【請求項15】
前記第1組のテールの各テールは、前記テール整列構造に対して前記第1組のテールを位置決めするために前記テール整列構造内の対応するショルダに当接するショルダを含む、請求項1に記載の電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、電子デバイスに関し、より具体的には、シールドされたバイパスコネクタモジュールを有する電子デバイスに関する。
【0002】
スモールフォームファクタプラガブル(SFP)インターフェースは、電気通信及びデータ通信用途を含む様々な目的に使用することができるコンパクトでホットプラグ可能なネットワークインターフェース接続モジュールである。ネットワーキングハードウェアシステムの電子デバイス内のそのようなSFPインターフェースは、光ファイバ又は銅ケーブル等からのケーブルプラグを受容するように成形及び構成される、モジュラレセプタクルである。電子デバイスは、インターフェースを介して高速信号と低速信号の両方を受信することができ、したがって、製造業者は、そのような全ての信号を効率的に処理するデバイスを設計しようと努力する。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、シールドされたバイパスコネクタモジュールを有する電子デバイスを提供する。
【0004】
一態様では、本開示は、第1長手方向端、第2長手方向端、第1垂直面、及び第2垂直面を有する第1コネクタモジュールを備えた電子デバイスを提供し、第1コネクタモジュールは、第1長手方向端において外部プラグと嵌合するように構成される。第1コネクタモジュールは、第1組の端子を含み、第1組の端子の各端子は、第1端及び第2端を有し、第1組の端子の第1端が第1長手方向端において外部プラグと係合するように配置され、第1組の端子の第2端のうちの第1の1つ以上が曲げられて第1組のテールを形成し、第1組の端子の第2端のうちの第2の1つ以上が第1ウェハ内で終端するように、第1組の端子を支持する第1ウェハと、第1組のテールが第1コネクタモジュールの第2垂直面から延びるときに第1組のテールを受けて支持するように、第1ウェハに近接して配置されたテールと、を含む。電子デバイスは、第1組の第2端のうちの第2の1つ以上との接続を形成し、第1コネクタモジュールの第2長手方向端から延びるケーブル構成と、第1コネクタモジュールの第2垂直面に近接して配置され、第1組のテールと電気的接続を形成するように構成されたホスト基板と、第1コネクタモジュールの第1テールがホスト基板と係合されるときに、第1コネクタモジュールの少なくとも第1長手方向端、第2長手方向端、及び第1垂直面を取り囲むシールドアセンブリと、を更に含む。
【0005】
1つ以上の実施形態の詳細は、添付の図面及び以下の説明に記載される。他の特徴及び利点は、説明、図面、及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】例示的な実施形態によるバイパスコネクタモジュールを有する電子デバイスの部分概略等角図である。
図2】例示的な実施形態による図1の電子デバイスの部分等角図である。
図3】例示的な実施形態による図1の電子デバイスの更なる等角図である。
図4】例示的な実施形態による図1の電子デバイスの一部の部分分解図である。
図5】例示的な実施形態による、線5-5に沿った図4の電子デバイスの断面図である。
図6】例示的な実施形態による図5の電子デバイスの部分分解図である。
図7】例示的な実施形態による図5の電子デバイスの更なる部分分解図である。
図8】例示的な実施形態による、図1の電子デバイスに組み込まれ得るケーブルの端面図である。
図9】例示的な実施形態による、図1の電子デバイスに組み込まれ得るバイパスコネクタモジュールの第1等角図である。
図10】例示的な実施形態による、図1の電子デバイスに組み込むことができるバイパスコネクタモジュールの第2等角図である。
図11】例示的な実施形態による、図1の電子デバイスに組み込まれ得るバイパスコネクタモジュールの第3等角図である。
図12】例示的な実施形態による図9図11のバイパスコネクタモジュールの分解図である。
図13】例示的な実施形態による図9図11のバイパスコネクタモジュールの更なる分解図である。
図14】例示的な実施形態による図9図11のバイパスコネクタモジュールの更なる分解図である。
図15】例示的な実施形態による図9図14のバイパスコネクタモジュールのより近い側面図である。
図16】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールのモジュールハウジングの等角図である。
図17】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールのモジュールハウジングの更なる等角図である。
図18】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールの上部ウェハの等角図である。
図19】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールの上部ウェハの更なる等角図である。
図20】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールの上部ウェハの更なる等角図である。
図21】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールの下側ウェハの等角図である。
図22】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールの下側ウェハの更なる等角図である。
図23】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールのテール整列構造の等角図である。
図24】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールの一部の部分分解図である。
図25】例示的な実施形態による、明確にするために一部が除去された図9図15のバイパスコネクタモジュールの部分等角図である。
図26】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールの少なくとも一部の更なる等角図である。
図27】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールの少なくとも一部の更なる等角図である。
図28】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールの少なくとも一部の更なる部分分解図である。
図29】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールの少なくとも一部の更なる部分分解図である。
図30】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールの少なくとも一部の更なる部分分解図である。
図31】例示的な実施形態による、図9図15のバイパスコネクタモジュールの断面図である。
図32】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールの更なる等角図である。
図33】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールの更なる等角図である。
図34】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールのシールドアセンブリの少なくとも一部の部分分解図である。
図35】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールのシールドアセンブリの少なくとも一部の更なる部分分解図である。
図36】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールのシールドアセンブリの少なくとも一部の更なる部分分解図である。
図37】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールのシールドアセンブリの少なくとも一部の更なる部分分解図である。
図38】例示的な実施形態による図9図15のバイパスコネクタモジュールのシールドアセンブリの少なくとも一部の更なる部分分解図である。
図39】例示的な実施形態による図34図38のシールドアセンブリの上部シールドカバーの等角図である。
図40】例示的な実施形態による図34図38のシールドアセンブリのシールドトレイの等角図である。
図41】例示的な実施形態による図34図38のシールドアセンブリのレセプタクル隔壁の等角図である。
図42】例示的な実施形態による図34図38のシールドアセンブリの後部シールド板の等角図である。
図43】例示的な実施形態による図34図38のシールドアセンブリのレセプタクルフレームの等角図である。
図44】例示的な実施形態による図1の電子デバイスの部分断面図である。
図45】例示的な実施形態による、図1の電子デバイスの組立ステップの第1等角図である。
図46】例示的な実施形態による、図1の電子デバイスの組立ステップの更なる等角図である。
図47】例示的な実施形態による図1の電子デバイスの部分端面図である。
図48】例示的な実施形態による図1の電子デバイスの断面図である。
図49】例示的な実施形態による、図1の電子デバイス内のホスト基板と嵌合する端子テールの第1図である。
図50】例示的な実施形態による、図1の電子デバイス内のホスト基板と嵌合する端子テールの第2図である。
図51】例示的な実施形態による、図1の電子デバイス内のホスト基板と嵌合する端子テールの第1図である。
【0007】
様々な図面における同様の参照符号は、同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下では、上記で簡単に説明した図面の添付の図に示すように、シールドバイパスコネクタモジュールを有する開示された電子デバイスの1つ以上の例示的な実施形態について説明する。例示的な実施形態に対する様々な修正が、当業者によって企図され得る。
【0009】
本明細書で説明する実施形態では、様々な要素の構造及び向きを説明するために方向の表現(例えば、上、下、正面、前方、側面、上部、下部、遠位、及び後方)が使用され得るが、これらの表現は、特定の例において互いに相対的であると見なされるべきであり、絶対的な限定と見なされるべきではない。同様に、長手方向(例えば、延長軸又はx軸に沿って)、横方向(例えば、横方向、y軸に沿って、長手方向の向きに直交して)、及び垂直方向(例えば、上下、z軸に沿って、長手方向及び横方向の向きに直交して)を参照する向きの慣例は、絶対的な向きではなく、内部の相対的な記述と見なされるべきである。更に、理解され得るように、以下の説明のいくつかは信号送信に関する。信号は、データレートに応じて、当業者によって低速又は高速と呼ばれることが多く(低データレートは、低速データ又は信号と呼ばれ、高データレートは、高速データ又は信号と呼ばれる)、そのような参照は、適切な文脈内で考慮されるべきである。
【0010】
典型的には、ネットワーキング又は通信機器における電子デバイスの入力/出力(I/O)インターフェースは、プラグレセプタクルにおいてデータを受信し、処理及び/又は伝送のために、そのようなデータをプリント回路基板(又はホスト基板)上の表面実装端子にルーティングする。ますます高速化が要求されるにつれて、ホスト基板上及びホスト基板内の相互接続は、信号を効果的に分配する電子デバイスの能力に挑戦するためのボトルネックになる可能性がある。
【0011】
本明細書に記載の開示によれば、電子デバイスは、シールドバイパスコネクタモジュールのアレイを使用でき、データの一部(例えば、低速データ)がホスト基板に向けられ、データの他の部分(例えば、高速データ)がホスト基板から離れた他の接続に向けられた高速データと低速データを「ハイブリッド」方式で提供を受信及び転送し、それによって、ホスト基板による過負荷又は制限を回避する。
【0012】
一例として、バイパスコネクタモジュールは、様々な用途のためのスモールフォームファクタプラガブル(SFP)接続として構成されてもよい。そのようなコネクタモジュールは、端子組を支持する積み重ねられたウェハによって形成され、オーバーモールド部分によって固化され、テール整列構造内に配置され、モジュールハウジング内に収容されてもよい。高速ケーブル(典型的には、twin-axケーブル)は、ウェハ内の適切な端子に接続されて、高速信号をホスト基板から離れた選択されたより好ましい位置に(例えば、ネットワーク接続に)向ける一方で、ウェハ内の他の端子は、テール整列構造を通ってバイパスコネクタモジュールの下面から延びるテール内に約90°曲げられる。端子テールは、アイ・オブ・ザ・ニードル(EON)接続を介してホスト基板と嵌合するように構成される。したがって、高速信号は、ホスト基板を回避するために高速ケーブルに接続されてもよく、一方、低速信号は、ホスト基板に実装されてもよく、それによって、コネクタモジュールの「ハイブリッド」又は「バイパス」性質をもたらす。そのようなハイブリッド又はバイパスデュアル配信は、多様な信号の収容を可能にし、ホスト基板密度を低減し、遠隔高速信号伝送を支持する。
【0013】
本明細書に示される実施形態は、チップ又はプロセッサなどからの低損失で高データレートを支持する高速データ信号伝送線システムと共に使用するのに適している。そのような構成は、112Gbpsアプリケーションを含む、10Gbps以上を上回る高速データアプリケーションと見なされるものにとって有用である。
【0014】
信号のより好ましい分配を提供するハイブリッドコネクタモジュールに加えて、コネクタモジュールの群は、コネクタモジュールのアレイの6つの側面(例えば、正面、背面、上部、底部、及び各横側面)の全て、ならびに個々のモジュール間を覆う、1つ以上のシールドアセンブリでシールドされてもよい。そのようなシールドアセンブリ要素は、電子デバイスのEMI性能を改善するために重なり合い、協働することができる。
【0015】
ここで図1を参照すると、図1は、電子デバイス(又はコンピューティングデバイス)100、例えば、スイッチ、ルータなどの部分概略等角図である。一般に、電子デバイス100は、本明細書で説明される様々な構成要素を少なくとも部分的に収容するために、(概略的に示される)デバイスハウジング102を有する。導入として、図2及び図3を更に参照すると、これらの図はそれぞれ、電子デバイス100の部分的な、より近い正面等角図で電子デバイス100の部分的な、より近い背面等角図であり、それぞれハウジング102を除去する。
【0016】
図2は、例プラグ104を示し、これは、特に電子デバイス100の前面に近接して形成されたプラグ104をプラグレセプタクル106、108のアレイのうちの1つに挿入することによって、電子デバイス100で物理的及び電子的接続を形成することができる。一般的に、及び以下でより詳細に説明するように、電子デバイス100は、プラグ104によって提供される信号又は電源を用いて信号又は電力を受信及び/又は交換する。レセプタクル106、108は上で紹介されたように、スモールフォームファクタプラガブル(SFP)インターフェースを形成し得る。
【0017】
電子デバイス100は、「ホスト基板」(又は「チップ」)110を含み、様々なコンピューティング機能の実行を容易にするために、1つ以上のプロセッサ又は集積回路を組み込む内部オンボードチップ又はチップパッケージを広く指す。ホスト基板110は、ASIC又は任意の別のタイプのプロセッサ又はFPGAなどの集積回路を支持してもよく、基板上に一緒に配置された1つ以上の別個の集積回路であってもよい。しかしホスト基板110は、入力及び出力のための任意の好適な機構(例えば、はんだバンプ、接点、トレース等)を有してもよく、一例では、モジュール120「アイ・オブ・ザ・ニードル」(EON)接続を有するホスト基板110とインターフェースしてもよく、モジュール120貫通ビアをホスト基板110内に支持されたコンタクトに通す。
【0018】
プラグレセプタクル106、108で受信された信号(及び/又は電力)の第1部分は、更なる処理のためにホスト基板110に送信され、プラグレセプタクル106、108により受信された信号(及び/又は電力)の別の又は第2部分は、ホスト基板110に送信されない。特に、信号の第2の部分は、デバイス100内の任意の他の位置に送信されてもよく、この例では、1つ以上の群のケーブル112、114を介して1つ以上の外部接続アセンブリ116、118に送信されてもよい。外部接続アセンブリ116、118は、更なるデバイス又はシステムへの電子接続を提供する。一般に、「外部接続」という用語は、ケーブル112、114のための接続位置を指し、ホスト基板110とは異なる。例として、外部接続アセンブリ116、118は、バックプレーンデバイス、マザーボード、ネットワーク接続、又はサーバ接続であり得る。一般に、ホスト基板110に送信される信号の第1組は、比較的低速の信号であり、外部接続アセンブリ116、118に送信される信号の第2組は、比較的高速の信号である。図示されていないが、電子デバイス100は、電力要素、冷却要素、メモリ構成要素、追加の入力及び出力インターフェース、相互接続などを含む、コンピュータ又は通信機器に関連する任意の適切なデバイス及び要素を更に含み得る。
【0019】
図4を更に参照すると、図4は、電子デバイス100の部分等角図であり、これは、追加の内部ビューを提供するために部分的に分解されている。図示されるように、バイパスコネクタモジュール120(又は「第1」バイパスコネクタモジュール)は第1プラグレセプタクル106、例えば、6つのプラグレセプタクル106の6つのバイパスコネクタモジュール120のそれぞれの遠位端に配置されている。以下でより詳細に説明するように、各バイパスコネクタモジュール120は、「ハイブリッド」又は「バイパス」接続機能を提供し、それぞれの第1プラグレセプタクル106の接続されたプラグ104からの低速信号及び電力は、ホスト基板110に送信され、プラグ104からの高速信号は、ケーブル112の1つ以上、次に外部接続アセンブリ116に送信される。図4では見えないが、コネクタモジュール(又は「第2」コネクタモジュール)は、第2プラグレセプタクル108の各々の遠位端に配置されて、同様の機能を実行し、例えば、ハイブリッド又はバイパス接続機能を提供し、それぞれの第2プラグレセプタクル108内の接続されたプラグ104からの低速信号及び電力がホスト基板110に送信され、プラグ104からの高速信号はケーブル114の1つ以上に、次に外部接続アセンブリ118に伝送される。
【0020】
第1シールドアセンブリ122は、(図4において一部が分解されている)電磁干渉からバイパスコネクタモジュール120をシールドするように機能する。同様に、第2シールドアセンブリ124は、第2コネクタモジュール(図4では見えない)をシールドするように機能する。第1プラグレセプタクル106、第1バイパスコネクタモジュール120及び第1シールドアセンブリ122(集合的に、「シールドバイパスコネクタモジュールのアレイ」)は、ホスト基板110の第1(又は上)側に配置され、及び第2プラグレセプタクル108、コネクタモジュール(図4では見えない)、及び第2シールドアセンブリ124は、ホスト基板110の第2(又は下側の)側に配置される。任意の数のバイパスコネクタモジュール120は、更に、シールドされたバイパスコネクタモジュールの任意の数のアレイが提供され得る。例えば、他の実施形態は、シールドバイパスコネクタモジュール(例えば、第2シールドアセンブリ124及びレセプタクル108は、省略されてもよい)の1つのアレイのみを提供してもよく、又は2つ以上のそのようなシールドアレイが提供されてもよい。特に明記しない限り、本明細書で説明するシールドバイパスコネクタモジュールのアレイの特性は、任意のそのようなシールドバイパスコネクタモジュールに適用可能である。
【0021】
ここで図5図7を参照すると、これらの図は、電子デバイス100の様々な部分断面図及び部分分解等角図である。特に、図5の図は、それぞれのプラグレセプタクル106の遠位端にあるバイパスコネクタモジュール120を示し、シールドアセンブリ122の一部が明確にするために移動された状態である。図示のように、バイパスコネクタモジュール120は、プラグ104と嵌合するように配置され(図5図7には図示せず)、バイパスコネクタモジュール120の下のホスト基板110、バイパスコネクタモジュール120の後部から延びるケーブル112と電子接続を更に形成する。図6及び図7に紹介され、以下でより詳細に説明されるように、組み立て中に、バイパスコネクタモジュール120がケーブル112に接続されてもよく、少なくとも部分的にシールドアセンブリ122によって形成されたレセプタクル106内に挿入されて固定され、その後、ホスト基板110に接続されるが、組み立てステップは変化してもよい。
【0022】
簡単に言えば、図8を参照すると、図8は、上述したように、一般に高速データを搬送するために使用されるケーブル112の1つの分離端面図である。一例ではケーブル112は、2本のケーブルワイヤ130a、130bを備える「twin-ax」ケーブルであってもよく、いくつかの例では、1本以上のシールドワイヤ132a、132bで囲まれている。ケーブル112及び端子組210、230のうちの1つ以上への接続に関する追加の詳細を以下に提供する。
【0023】
バイパスコネクタモジュール120を次に、図9図32を参照してより詳細に説明する。例示的な実施形態による最初に、バイパスコネクタモジュール120の様々な分離等角図である図9図14を参照する。図9及び図11の図は、バイパスコネクタモジュール120の上面等角図と見なすことができるが、コネクタモジュール120は、明確にするためにシールドアセンブリ122の一部(すなわち、個々の後部シールド280)が除去され、図10は、底面側等角図と見なすことができる。図11図13は、バイパスコネクタモジュール120の様々な分解図である。
【0024】
図14に最もよく示されるように、バイパスコネクタモジュール120は、一般に、モジュールハウジング140、第1(又は上)ウェハ170、第2(又は下側の)ウェハ190、第1(又は上)ウェハ端子組210、第2(又は下側の)ウェハ端子組230、テール整列構造250及び1つ以上のオーバーモールド構造270、272を含むと考えられ得る。各バイパスコネクタモジュール120はまた、シールドアセンブリ122の一部とみなされ得る個別の後部シールド280を含むか、又はそれと関連付けられると見なされてもよい。
【0025】
示されるように、一般的にモジュールハウジング140は、ウェハ170、190、端子組210、230、テール整列構造250及びオーバーモールド構造270、272を少なくとも部分的に収容する。各レセプタクル106(例えば、図5図7を参照)内及びホスト基板110上での固定及び適切な配置を容易にする。そして、シールドアセンブリ122と協働して、バイパスコネクタモジュール120を介して送信される信号が干渉から適切に保護されることを保証する。モジュールハウジング140、ウェハ170、190及びテール整列構造250は、液晶ポリマー(LCP)などの熱可塑性樹脂を含む任意の適切な材料から形成されてもよい。オーバーモールド構造270、272は、ポリプロピレン(PP)などの熱可塑性物質を含む任意の好適な材料から形成されてもよい。
【0026】
モジュールハウジング140に関する追加情報は、図15を参照して提供され、図15は、モジュールハウジング140の一方の側面のより詳細な図であり、モジュールハウジング140の分離等角図である図16及び図17を参照する。
【0027】
一例ではモジュールハウジング140は、電子デバイス100の前方に向いた第1(前方又は前)本体部分144と電子デバイス100の内部に向いた第2(又は遠位又は後方)本体部分146を形成する本体142を含むと考えられ得る。前方本体部分144は、一般に端子組210、230の部分を収容して、プラグ104との接続を容易にするように機能し、遠位本体部分146は一般に、ウェハ170、190、端子組210、230、及びテール整列構造250の一部を収容するように機能し、これらは、端子組210、230とホスト基板110の間、又は端子組210、230とケーブル112、114の間の接続を容易にする。
【0028】
図示のように、モジュールハウジング本体142の前方本体部分144は、上壁148a、底壁148b、及び横側面壁148c、148dを含む1つ以上の壁(又は面)148a~148dを有すると考えることができる。前方本体部分144は、個々の端子212がレセプタクル106に挿入されたプラグ104の対応する個々の端子に接触できるように、端子組210、230を支持する端子チャネルのアレイを備えた内部前方端キャビティ150を形成する(例えば、図2)。前方本体部分144また、底壁148b上の下側嵌合機構152を支持し、これは、レセプタクル106内への配置及び固定を可能にするが、これについては以下でより詳細に説明する。
【0029】
モジュールハウジング本体142の遠位本体部分146は、上壁154a、底壁154b、横側面壁154c、154d、及び後壁154eを含む、1つ以上の壁(又は面)154a~154eを有することを含むと考えられ得る。側壁154c、156dは、バイパスコネクタモジュール120及び/又はその中の構成要素の整列、位置決め、及び/又は固定を容易にする多数の嵌合又は整列機構156a、156b、158a、158b、160a、160bを支持する。特に、嵌合機構156a、156b、158a、158b、160a、160bは、側壁154c、154dのそれぞれに、レセプタクル106内へのバイパスコネクタモジュール120の配置を容易にする前方スロット156a、156b、モジュールハウジング140内でのテール整列構造250の整列及び配置が容易になる各側壁154c、154dの後部スロット158a、158b、モジュールハウジング140内でのウェハ170、190の配置及び固定を容易にするラッチ160a、160bを含む。遠位本体部分146の後壁154eは、また以下でより詳細に説明するように個別後部シールド280の一部を受け入れる嵌合機構162を含む。
【0030】
上部ウェハ170及び上部ウェハ端子組210は、上部ウェハ170及び上部ウェハ端子組210の分離図である図18図20を参照してより詳細に説明される。ケーブル112は、図18に含まれており、明確にするために図19及び図20では除去されている。
【0031】
上部ウェハ170は、本体172を含むと考えることができ、これは、概して、前方(又は第1長手方向)端(又は面)174a、後方(又は第2長手方向)端(又は)174b面、第1及び第2横側面174c、174d、上部(又は第1垂直)面174e及び底部(又は第2垂直)面174fを画定する。それら本体172は、端子組210を部分的に取り囲む部分的に閉じた部分176と部分的に開いた部分178を形成すると考えることもでき、上面174eの少なくとも一部は、端子組210の少なくとも一部とケーブル112との間の接続を収容するために開いている。加えて、いくつかの端子支持180は、部分的に開いた部分178に配置され、特に横方向に端子組210に支持する。
【0032】
上部ウェハ170は、バイパスコネクタモジュール120内での組み立て及び整列を容易にするいくつかの嵌合又は整列機構182a~182hを更に含む。特に、嵌合機構182a~182fは、ウェハ170、190の適切な配置を保証するために下部ウェハ190に挿入される底面174fから延びる中央ペグ182a、横側面174c174dのそれぞれに近接した位置で底面174fから延びており、下部ウェハ190に対する上部ウェハ170の適切な配置を保証するようにも機能する整列ペグ182b、182c、下部ウェハ190に対する上部ウェハ170の適切な配置を確実にするようにも機能する横側面174c、174dのそれぞれにある一対の配置凹部182d、182e、182f、182g、底面174fから横方向に延び、下部ウェハ190に対する上部ウェハ170の適切な間隔を確保するように機能する1つ以上のリッジ182hを含む。図示されるように、上部ウェハ170の後面174bは、ケーブル112の配置に適応するような形状にすることができる。
【0033】
上側ウェハ端子組210は、任意の適切な構成及び組成を有することができる。図示の例では、端子組210は、10台の端子212a~212j(一般的には端子212)から構成される。一例として、端子212a~212jは、多数の接地端子212a、212d、212g、212j、いくつかの低速又は電力端子212e、212f、及びいくつかの高速端子212b、212c、212h、212iを含むことができる。図示され、以下でより詳細に論じられるように、端子212d、212g、212e、212fはホスト基板110と嵌合するように構成され、端子212b、212c、212h、212iはケーブル112に結合される。簡潔には、図19の例示的な参照に示されるように、ホスト基板110と嵌合する端子(例えば、端子212d、212g、212e、212f)は、バイパスコネクタモジュール120の下でホスト基板110とのそれぞれのプレス嵌合又はEON嵌合を容易にする形状を有してもよい。特に、各端子212d、212g、212e、212fは、プラグ104(図2)の対応する端子と嵌合するために、上部ウェハ170の前方端174からモジュールハウジング140のキャビティ150内に延びる前端部分214、端子前方端部分214に対して約90°の曲がり部218で角度的に延びる端子「テール」(又は端子遠位端部分)216を有してもよい。一般に、各前方端部分214は、プラグ104(図2)との接続を形成する前方端から、部分的に閉じた部分176を通って、部分的に開いた部分178内に延びる。曲がり部218では、端子の群(例えば、端子212d、212g、212e、212f)がテール216に移行する。テール216は、以下でより詳細に説明するように、テール整列構造250を通って下方に延び、ホスト基板110と嵌合する。また以下でより詳細に説明するように、テール216は、テール整列構造250を通る案内、及びホスト基板110との配置及び嵌合を容易にするショルダ220、狭窄部222、及び端子ピン224を形成することができる。
【0034】
この例では、図18及び図19の比較によって示されるように、ケーブル112は、この場合、高速端子212b、212c、212h、212iである適切な端子212に接続することができる。このような接続は、部分的に開いた部分176がケーブル112の終端トレイとして機能できるように、上部ウェハ170の部分的に開いた部分176内に設けることができる。特に、図8を更に参照すると、高速端子212b、212cは、ケーブル112のうちの1つの高速ワイヤ130a、130bに接続することができ、高速端子212h、212iは、他方のケーブル112の高速ワイヤ130a、130bに接続することができる。更に、接地ワイヤ132a、132bは、それぞれ対の接地端子212a、212d、212g、212jに接続されてもよい。
【0035】
下部ウェハ190及び下部ウェハ端子組230は、下部ウェハ190及び底部ウェハ端子配置230の分離図である図21及び図22を参照してより詳細に説明される。この例では、下部ウェハ端子組230がホスト基板110に低速信号及び電力を送信するように構成されているため、高速ケーブル(例えば、ケーブル112と同様のもの)が下部ウェハ端子組230に結合されないことに留意されたい。
【0036】
下部ウェハ190は本体192を含むと考えることができ、一般に、前(又は第1の長手方向)端部(又は面)194a、後部(又は第2の長手方向)端部(又は面)194b、第1及び第2の横側面194c、194d、上面(又は第1の垂直面)194e、及び下面(又は第2の垂直面)194fを画定する。以下で更に詳しく説明するように、本体192は、端子組230を部分的に取り囲む部分的に閉じた部分196と、端子組230が支持され、ホスト基板110との接続に移行するように曲げられる部分的に開いた部分198とを形成すると考えることもできる。いくつかの端子支持200は、部分的に開いた部分198内に配置され、端子組230を支持する。
【0037】
下部ウェハ190は、バイパスコネクタモジュール120内での組み立て及び整列を容易にするいくつかの嵌合又は整列機構202a~202iを更に含む。特に、嵌合機構202a~202iは、組み立て中に上部ウェハ170の中央ペグ182aを受け入れる上面194eに形成された中央ペグ穴202a、横側ペグ182b、182cを受け入れるために、横側面194c、194dのそれぞれの上面194e内にある上面横側凹部202b、202c、また、下部ウェハ190に対する上部ウェハ170の適切な配置を保証するようにも機能する横側面194c、194dのそれぞれにある一対の配置凹部202d、202e、202f、202g、後述するように、底面194fから延び、テール整列構造250と嵌合する一対の下側ペグ202h、202iを含む。
【0038】
上側ウェハ端子組210と同様に、下側ウェハ端子組230は、任意の適切な構成及び組成を有してもよい。図示された例では、端子組230は、10個の端子(又はピン)232a~232jから構成されている(一般に、端子232)。この場合も、任意の適切な数及び組み合わせの端子232a~232jを設けることができる。この例では、第2のウェハ端子組230の端子232a~232jは全て、ホスト基板110と嵌合する低速端子又は電力端子である。
【0039】
簡単に言えば、図21の参考例に示されているように、端子232a~232jは、バイパスコネクタモジュール120の下のホスト基板110とのそれぞれの圧入を容易にする形状を有してもよい。特に、端子232a~232jのそれぞれは、プラグ104(図2)の対応する端子と嵌合するために、下部ウェハ190の前方端194からモジュールハウジング140のキャビティ150内に延びる前方端部分234、端子前方端部分234に対して約90°の曲がり部238で角度的に延びるテール(又は端子遠位端部分)236を有してもよい。一般に、前方端部分234は、プラグ104(図2)との接続を形成する前方端から、部分的に閉じた部分196及び部分的に開いた部分198を通って延び、曲がり部218では、端子(例えば、端子232a~232j)はテール236に移行する。以下により詳細に説明するように、テール236は、テール整列構造250を通って下方に延び、ホスト基板110と嵌合する。また、以下により詳細に説明するように、端子テール236は、テール整列構造250を通る案内、及びホスト基板110との配置及び嵌合を容易にするショルダ240、狭窄部242、及び端子ピン244を形成することができる。
【0040】
次に、図23図27を参照して、テール整列構造250のより詳細な説明を行う。そのような図は、図23を含み、それは、テール整列構造250の分離された上面等角図である。図24及び図25は、それぞれ、テール整列構造250と下部ウェハ190とを部分的に分解して接合した等角図である。図26は、ウェハ170、190、端子組210、230、及びオーバーモールド構造270、272を支持するテール整列構造250の後部上面等角図である。図27は、ウェハ170、190、端子組210、230、及びオーバーモールド構造270、272を支持するテール整列構造250の底面正面等角図である。
【0041】
テール整列構造250は、前(又は第1の)長手方向端部254aを有する本体252によって形成され、本体は、後方(又は第2)長手方向端254b;第1及び第2横側面壁254c、254d、上側(又は第1垂直)面254e、及び、下側(又は第2垂直)面254fを有する。前端254aに近接した上面254eの部分は、下側ウェハ190とほぼ面一の係合を形成するためにほぼ平坦である。横側面壁254c、254dは、後部の長手方向端部254bに向かってより顕著であり、後端254bの上面254eから延びる壁と共に、端子組210、230のテール216、236を少なくとも部分的に取り囲むキャビティ256を形成する。多数のテール支持258が上面254e上のキャビティ256内に形成され、端子212、232の位置決めを支持する。テールスロット260は、上面254e及び下面254fを通って形成され、端子212、232がテール整列構造250を通って延び、ホスト基板110と嵌合できるようにする。更に、テール整列構造250は、多数の嵌合又は整列機構262a~jを含むことができ、これらは、前の長手方向端部254aにほぼ近接し、下部ウェハ190の対応するペグ202h、202iを受け入れるように配置された1つ以上のペグスロット262a、262bを含み、下部垂直面254fから延びるホスト基板110に対するテール整列構造250(及びバイパスコネクタモジュール120)の位置決め及び固定を容易にする1つ以上の下側ペグ262c、262d、レセプタクル106内でのテール整列構造250(及びバイパスコネクタモジュール120)の組み立てを容易にするために、側壁254c、254dから横方向に延びる一対の側面突起262e、262f、ウェハ170、190との位置合わせを容易にする側壁254c、254d内の1対の側部凹部262g、262h、後端254bと下面254fとの間の交差点の角にある一対の後部ノッチ262i、262jを含む。
【0042】
上述したように、テール整列構造250は、コネクタモジュール120の組み立て中、及びテール216、236とホスト基板110との係合時に、端子212、232の位置を維持するように(すなわち、真の位置を維持するように)動作する。このような整列の維持は、テール整列構造250を通って延びる端子212、232が互い違いに配置され、90°曲げられている場合であっても提供され、これにより、ホスト基板110との面対面の係合が可能になる。特に、ウェハ170、190、ハウジング140の整列、嵌合、及び支持機構、及びテール整列構造250は、オーバーモールド構造270、272と共に、EON接続としてテール216、236の位置を維持するための強度と安定性を提供する。
【0043】
バイパスコネクタモジュール120は、任意の適切な方法で形成及び組み立てることができ、その例を図28図30に示し、これらは、部品が部分的に分解されたバイパスコネクタモジュール120の一部の様々な図である。
【0044】
一例では、端子組210、230はウェハ170、190と一体化されており、例えば、ウェハ170、190は端子ワイヤ上に成形され、適切に精製され、端子212、232は、適切なサイズ及び形状に切断及び形成される。ケーブル112は以下で説明される、ウェハ170、190が端子組210、230と一体化される時点で、又はウェハ170、190を互いに及びテール整列構造250と組み立てる際に、適切な端子212、232に接続することができる。
【0045】
これらの図から分かるように、下部ウェハ190のテール236がテール整列構造250を通って延びるように、下部ウェハ190はテール整列構造250内に受け入れられ得る。下部ウェハ190の側面凹部202d、202e及び側面凹部262g、262hは、テール整列構造250内で下部ウェハ190が適切に配置されることを保証するために整列され得る。更に、下部ウェハ190の下側ペグ202h、202iは、ペグスロット262a、262b内に受容されて、テール整列構造250内での下部ウェハ190の適切な配置を更に確実にすることができる。
【0046】
上部ウェハ170は、下部ウェハ190の上に配置されてもよい。上部ウェハ170の様々な嵌合機構182a~182gは、嵌合機構202a~202gと協働して、ウェハ170、190の互いに対する、及びバイパスコネクタモジュール120の他の構成要素に対する適切な整列及び配置を保証する。この例では、上部ウェハ170の中央ペグ182aは、下部ウェハ190の中央ペグ穴202aによって受容される。横ペグ182b、182cは横ペグスロット202b、202cに受け入れられ、ウェハ170、190の整列を容易にする。更に、上部ウェハ170を下部ウェハ190上に適切に配置することを保証するために、側部凹部182d、182e、182f、182gは、側部凹部202d、202e、202f、202gと整列されてもよい。
【0047】
任意の数の適切なオーバーモールド構造270、272は、バイパスコネクタモジュール120の様々な構成要素を安定させて固定するために形成され得る。第1のオーバーモールド構造270は、下部ウェハ190の部分的に開いた部分198内、及びテール整列構造250のテールキャビティ256内に形成され得る。第2のオーバーモールド構造272は、上部ウェハ170の部分的に開いた部分178内に形成され得る。通常、オーバーモールド構造270、272は、コネクタモジュール120の組立中に形成され、オーバーモールド材料がウェハ170、190及び端子組210、230の上に注がれて、様々な接続が設定され、物理的強度と安定性が提供される。オーバーモールド構造270、272を適用する前に、オーバーモールド材料の漏れの可能性を防ぐために、テール整列構造250のテールスロット260に接着剤を塗布してもよい。
【0048】
結果として得られるウェハ170、190、端子組210、230、テール整列構造250、及びオーバーモールド構造270、272の組み合わせは、モジュールハウジング140に挿入され得るほぼ単一の構造を形成する。特に、端子組210、230の前方端部分214、234は、モジュールハウジング140の前方端キャビティ150のピンチャネル内に配置される。この位置では、図15に最もよく示されているように、モジュールハウジング140の側壁154c、154dのラッチ160a、160bは、上部ウェハ170の対応する凹部182f、182gと係合し、それにより、モジュールハウジング140内で上部ウェハ170(及び取り付けられた構成要素)の長手方向の位置が固定される。図15に最もよく示されているように、テール整列構造250の側面突起262e、262fは、モジュールハウジング140の後部スロット158a、158b内に位置決めされる。
【0049】
バイパスコネクタモジュール120の様々な構成要素間の関係についての更なる詳細は、図31の断面図に示されている。図31に示されているように、モジュールハウジング140のラッチ160a、160bは、下部ウェハ190の側面凹部202e、202f(及び/又は上部ウェハ170の側面凹部182e、182f)と係合することができる。このラッチ関係は図15にも示されている。
【0050】
上述したように、更に図32及び図33を参照すると、個別モジュール後部シールド280は、バイパスコネクタモジュール120の後側に取り付けられる。後部シールド280は、上部脚288及び下部脚286を備えた本体282によって形成されている。図示のように、上部脚284はモジュールハウジング140の後部ノッチ162内に受容され、上部脚284の遠位端はモジュールハウジング140の上壁154a上で曲げられる。下脚286は、テール整列構造250の後端254bと下面254fとの間の交差点の角にある後部ノッチ262i、262j内に受け入れられる。後部シールド280は更に、ケーブル112の通過を収容するために協働する2対の横側脚288a、288b、288c、288dを含む。図示のように、ケーブル112の一方は脚288a、288bの間を通過し、他方のケーブル112は脚288c、288dを通過する。更に、モジュール後部シールド280は、シールドアセンブリ122の他の側面との間隔を提供するように機能する中心内に中央バネ要素290を更に含む。
【0051】
シールドアセンブリ122は、次に、図34図46を参照してより詳細に説明する。述べたように、シールドアセンブリ122は、第1シールドアセンブリ122と見なされてもよく、第1シールドアセンブリ122に関して本明細書で説明される特性は、第2シールドアセンブリ124にも適用可能である。
【0052】
図34図46の図は、電子デバイス100の他の構成要素を備えたシールドアセンブリ122の部分分解図である一方、図37は、ホスト基板110から取り外されたシールドアセンブリ122の分解図であり、バイパスコネクタモジュール120を示し、図38は、シールドアセンブリ122の分離分解図である。一例ではシールドアセンブリ122は、前板300、上部シールドカバー310、シールドトレイ320、後部シールド板350、レセプタクル隔壁340、前方レセプタクルフレーム370及び個別後部シールド280を含む。
【0053】
序論として、以下により詳細に説明されるように、個々の後部シールド280を備えたバイパスコネクタモジュール120は、シールドトレイ320上で、レセプタクル隔壁340によって画定され得るレセプタクル106内に支持される。上部シールドカバー310は、シールドトレイ320と嵌合することによってバイパスコネクタモジュール120のアレイを部分的に包囲してもよい。前方レセプタクルフレーム370は、レセプタクル106のアレイの前部に固定され、及び後方シールド板350は、レセプタクル106の反対側又は遠位端に固定される。最後に、前板300は、レセプタクル106、108の各アレイを囲むように開口302a、302bを備えて電子デバイス100の前面に固定される。
【0054】
簡単に言えば、上部シールドカバー310の更なる詳細について、図39の上部シールドカバー310の分離図を参照して説明する。この例では、上部シールドカバー310は、前縁314a、後縁314b、及び側縁314c、314dを有すると考えられ得る比較的平坦なベース板312によって形成される。上部シールドカバー310は、ベース板312の側縁314c、314dから延びる側壁316a、316bを更に含む。上部シールドカバー310は、いくつかの嵌合機構318a~318lを含み、これらは、後部シールド板350と係合するように構成された、ベース板312の後縁314bを横切って延びる後部タブ及びスロット318aのアレイを含み、後部シールド板350と係合するようにも構成されている側壁316a、316bの後縁から延びる1つ以上の後部タブ又はスロット318b、318c、側壁316a、316bの下縁を横切って延び、ホスト基板110と係合するように構成されている側壁取り付けペグ318d、318eのアレイ、前方レセプタクルフレーム370と係合するように構成されている各側壁316a、316b上の側壁前戻り止め318f、318g、シールドトレイ320と係合するように構成されている各側壁316a、316b上の一対の側壁トレイ戻り止め318h、318i、レセプタクル106内の最も外側のバイパスコネクタモジュール120と係合するように構成された側壁316a、316bのそれぞれの上の側壁モジュール突起318j、318k、レセプタクル隔壁340と係合するように構成された隔壁スリット318lのアレイを含む。
【0055】
簡単に、シールドトレイ320の更なる詳細については、図40の分離図を参照して説明される。この例では、シールドトレイ320は、前縁324a、後縁又は部分324b、及び側縁324c、324dを有すると考えられ得る比較的平坦なベース板322によって形成される。シールドトレイ320は、ベース板322の側縁324c、324dから延びる側壁326a、326bを更に含む。シールドトレイ320は、ベース板322の前縁324aに近接した板バネ又は柔軟要素328のアレイを含む。組み立ての際、柔軟要素328は、レセプタクル106内へのプラグ104(図2)の配置及び固定を容易にし、したがって、各レセプタクル106に対して1つの柔軟要素328が提供される。ベース板322の他端では、コネクタモジュールアパーチャ330とコネクタモジュール嵌合突起332のアレイがベース板322の後縁324bを横切って延びている。1つのコネクタモジュールアパーチャ330及び1つのコネクタモジュール嵌合突起332が、組み立て時に各レセプタクル106に設けられる。以下により詳細に説明するように、コネクタモジュールアパーチャ330及びコネクタモジュール嵌合突起332は、各レセプタクル106内でのバイパスコネクタモジュール120の配置を支持する。特に、コネクタモジュールアパーチャ330は、バイパスコネクタモジュール120からホスト基板110内に延びる端子組210、230を収容し、コネクタモジュール嵌合突起332は、バイパスコネクタモジュール120をレセプタクル106内に位置決めして固定するように機能する。シールドトレイ320は、1つ以上の嵌合機構334a~334eを更に含み、これは、上部シールドカバー310の側壁取り付けペグ318d、318eを受け入れるように構成された、ベース板312の側縁324c、324dに沿って延びる側縁スロット334a、334bのアレイ、上部シールドカバー310の側壁トレイ戻り止め318h、318iと係合するように構成されている側壁326a、326bのそれぞれにある1つ以上の側壁スロット334c、334d、多数の行の隔壁スロット334eを含み、各列は、ベース板322を横切って長手方向に延び、レセプタクル106を画定するレセプタクル隔壁340を支持するように構成されている。
【0056】
シールドアセンブリ122は、隣接するプラグレセプタクル106を分離する多数のレセプタクル隔壁340を更に含む。したがって、この例では、6つのプラグレセプタクル106を少なくとも部分的に画定するために5つのレセプタクル隔壁340が存在する。レセプタクル隔壁340の更なる詳細については、図41を参照して説明することができ、図41は、レセプタクル隔壁340の分離図である。図示のように、隔壁340は、前方縁344a、後縁344b、上縁344c、及び下縁344dを有する本体342を含むと考えることができる。レセプタクル隔壁340は、多数の嵌合機構346a~346cを含み、これらは、シールドトレイ320の隔壁スロット334eを通過してホスト基板110内に入るように構成された、底縁344dを横切って延びる取り付けペグ346aのアレイを含み、後部シールド板350を通過し、隔壁340を後部シールド板350に固定するように曲げられるように構成されている後縁344bから延びる少なくとも1つの後部タブ346b、レセプタクルフレーム370と係合するように構成された、前縁344aに近接した上縁344cから延びている少なくとも1つのフレームタブ346c、後縁344bに近接した本体342の各面からほぼ横方向に延び、レセプタクル隔壁340のいずれかの側でバイパスコネクタモジュール120と係合するように構成されている1つ以上のモジュール突起346d、346e、上部シールドカバー310と係合するために上縁344に沿って延びる1つ以上の上縁タブ346f、シールドトレイ320と係合するための1つ以上の底縁タブ346gを含む。
【0057】
次に、図42を参照すると、図42は、後部シールド板350の分離された等角図である。後部シールド板350は、上縁354a、下縁354b、及び一対の側縁354c、354dを有する本体352を含むと考えることができる。側壁356a、356bは、側縁354c、354dのそれぞれから前方方向に延びている。一連のケーブルアパーチャ358は、底縁354bから本体352の内部に延びている。ケーブルアパーチャ358のそれぞれは、単一のケーブル112を収容するようなサイズにされており、ケーブルアパーチャ358は、個々の後部シールド280と集合的に協働して、ケーブル112及びバイパスコネクタモジュール120の後部にシールドを提供する。上縁タブ360の列は、後部シールド板350の上縁354aに沿って延びており、1つ以上の側部スロット362a、362bが各側縁354c、354dに配置されており、それぞれが上部シールドカバー310と嵌合するように構成されている。補強機能を提供するために、一連の隆起部が後部シールド板350の長さに沿って延びてもよい。
【0058】
次に、図43を参照すると、図43は、レセプタクルフレーム370の分離等角図であり、組み立て時にレセプタクル106の組を集合的に組み立てる上面372a、底面372b、及び側壁372c、372dを含むと考えることができる。図示されるように、レセプタクルフレーム370は、組み立てられたときに上縁タブ346c(図41)と嵌合することができる上部及び底部の取り付けスロット374a、374b、上部シールドカバー310のフレーム戻り止め318f、318gと嵌合し、レセプタクルフレーム370をシールドアセンブリ122内に固定する各側壁372c、372d上の側面取り付けスロット374c(図43ではそのうちの1つだけが見える)を更に含むことができる。
【0059】
レセプタクル106内に固定されるバイパスコネクタモジュール120の追加図は、図44の断面図によって提供される。図示のように、バイパスコネクタモジュール120はレセプタクル106の後部に配置され、プラグ104(図2)を受け入れる準備ができており、シールドアセンブリ122によってシールドされ、これには、モジュール後部シールド280、前板300、上部シールドカバー310、シールドトレイ320、レセプタクル隔壁340、及び後部シールド板350が含まれる。図44の図は、更に、モジュールハウジング140の側壁嵌合スロット156aとレセプタクル隔壁340のモジュール突起346eとの係合を示す。モジュールハウジング140の側壁嵌合スロット156aとレセプタクル隔壁340のモジュール突起346eとの間の相互作用は、モジュール120がレセプタクル106内に適切に配置されることを保証するための「停止」を提供する。
【0060】
したがって、シールドアセンブリ122は、電子デバイス100内の信号を保護するために、バイパスコネクタモジュール120のアレイの周囲に形成され得る。任意の適切な組み立て手順を利用することができる。しかしながら、一例では、最初に、個々の後部シールド280を備えたバイパスコネクタモジュール120がシールドトレイ320に固定される(例えば、図5図7及び図40を参照して上記で説明されるように)。続いて、レセプタクル隔壁340がバイパスコネクタモジュール120間のシールドトレイ320上に配置され、それによってレセプタクル106が形成される(例えば、図40及び図41を参照して上記で説明されるように)。更に、シールドカバー310は、シールドトレイ320と係合するようにレセプタクル106の上に配置されてもよい(例えば、図34図40を参照して上述したように)。続いて、後部シールド板350がシールドカバー310の後部に配置され、バイパスコネクタモジュール120から延びるケーブル112を少なくとも部分的に取り囲む(例えば、図36図39及び図42を参照して上述したように)。更に、レセプタクルフレーム370は、シールドカバー310及びシールドトレイ320の前面に位置する(例えば、36~41及び43を参照して上述したように)。この時点で、シールドアセンブリ122及びバイパスコネクタモジュール120のアレイは、図45及び図46を参照して説明するように、ホスト基板110上に取り付けることができる。
【0061】
示されるように、図45及び図46は、ホスト基板110に取り付けられる前のシールドアセンブリ122及びバイパスコネクタモジュール120の部分分解等角図である。一例では、ホスト基板110は、上面380及び下面382を形成すると考えることができる。上で述べたように、第1のシールドアセンブリ122及びバイパスコネクタモジュール120は、ホスト基板110の上面380に配置され、第2のシールドアセンブリ124及び関連モジュール(図45及び図46には図示せず)は、ホスト基板110の下面382上に配置される。第1のシールドアセンブリ122及びバイパスコネクタモジュール120がホスト基板110の上面380に押し付けられると、上部シールドカバー取り付けペグ(例えば、ペグ318d)及び隔壁ペグ(例えば、ペグ318d)は、対応するペグスロット(例えば、ペグスロット384、386)に受け入れられる。更に、端子配列のピン(例えば、端子組210、230のピン)は、対応するピンコンタクト(例えば、ピンコンタクト又はビア388)に圧入されるため、端子組210、230の信号及び/又は電力がホスト基板110の処理機能に送信され得、一方、高速信号はケーブル112を介してホスト基板110以外の場所(例えば、外部接続アセンブリ116、118)に送信される。更に、ホスト基板110に対するモジュール120の適切な配置を容易にするために、テール整列構造250の下側のペグ262c、262dも、ホスト基板110の対応する穴に受容され得る。
【0062】
第1のシールドアセンブリ122及びバイパスコネクタモジュール120をホスト基板110の上面380に固定すると、同様の操作がホスト基板110の1つの下面382でも行われてもよく、その後、前板300を電子デバイス100に固定してもよい。
【0063】
上述したように、バイパスコネクタモジュール120から延びる端子組210、230のピンは、ホスト基板110のピンコンタクト388とアイ・オブ・ザ・ニードル(EON)タイプの係合を形成する。このようなEONコンプライアントピンコネクタは、典型的には、高性能コンピューティングシステムにおいて使用され、複雑なはんだ組成物、ツール、固定具、及びプロセスを伴う高応力はんだ付け作業の使用の必要性を回避することができる。典型的には、EON係合は、ピンの整列を維持すること及び位置から外れることに関する問題に起因して困難であり得る。しかしながら、上述した様々な嵌合機構に起因して、(例えば、ウェハ170、190は、適切な積み重ね及び整列を確実にする;オーバーモールド構造270、272は、コネクタモジュール120及び端子組210、230の内部を固化し、テール整列構造250内での端子組210、230の三次元支持)、ホスト基板110と係合するテール216、236の位置ずれを防止又は軽減することができる。
【0064】
更なる図が図47及び図48に提供される。図47の部分背面等角図に示すように、第1のシールドアセンブリ122は、シールドアセンブリ122から延びるケーブル112を収容しながら、バイパスコネクタモジュール120(図47では見えない)にシールドを提供するように動作する。特に、個々のシールド280及び後部シールド板350は協働して、ケーブル112の4つの側面全てを覆い、それによってシールドアセンブリ122におけるギャップを回避又は軽減する。図48の断面図は、シールドアセンブリ122からのペグのアレイ(例えば、ペグ346a)とホスト基板110のペグスロット(例えば、スロット384)との間の相互作用に関する更なる詳細を提供し、これは、シールドアセンブリ122をホスト基板110に固定するだけでなく、ホスト基板110に対するコネクタモジュール120の適切な整列を容易にする機能も有する。
【0065】
端子配置についての更なる詳細は、図49図51の図において提供される。一般に、図49は、テール整列構造250内に曲がる端子212の上部であり、一方、図50及び図51は、テール整列構造250からホスト基板110内に延びる端子212の部分の断面直交側面図である。上記で紹介したように、特に図50を参照すると、端子212の各テール216は、ショルダ220と、テールスロット260を通って延びる狭窄部222と、ホスト基板110によって受け入れられるピン224とを含むことができる。ショルダ220は、適切な位置決めを確実にするために、テールスロット260のステップ264に当接してもよい。図51に最もよく示されるように端子212はまた、ホスト基板110の上部と係合する端子ピン224に近接したステップ(又は更なるショルダ)226を有してもよく、更に、ピン224、テールスロット260、及びピンコンタクト388の間の潜在的な干渉の防止を含む、適切な位置決めを提供する。
【0066】
したがって、本明細書で説明する例示的な実施形態は、高速データ及び低速データを受信し、「ハイブリッド」方式でホスト基板又は他の接続に、バイパスとしてホスト基板から離れて適切に転送し、それによって過負荷を回避するか、又はホスト基板によって制限される、シールドバイパスコネクタモジュールのアレイを有する電子デバイスを提供する。
【0067】
以下の詳細な説明は、例示的な実施形態を説明し、明示的に開示された組み合わせ(複数可)に限定されることを意図するものではない。したがって、特に明記されない限り、本明細書で開示される特徴は、簡潔にする目的で別様に示されなかった追加の組み合わせを形成するために、一緒に組み合わされてもよい。したがって、特徴又は態様への言及は、例の特徴又は態様を説明することを意図しており、全ての実施形態が、説明される特徴を有しなければならないことを暗示するものではない。更に、説明がいくつかの特徴を例示することに留意されたい。特定の特徴は、潜在的なシステム設計を例示するために共に組み合わせられるが、それらの特徴は、明示的に説明されていない他の組み合わせでも使用され得る。したがって、説明される組み合わせは、別途注記のない限り、限定することを意図しない。
【0068】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明するためのものであり、開示を限定することを意図するものではない。本明細書で使用するとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が別途明確に示さない限り、複数形も含むことが意図され得る。用語「含む(comprises )」及び/又は「含む(comprising)」という用語は、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在又は追加を除外しないことが更に理解されるであろう。
【0069】
本明細書で使用される場合、別段の限定又は修正がない限り、接続詞(たとえば、「及び」)によって分離され、また「のうちの1つ以上」又は「のうちの少なくとも1つ」という句が先行する要素を有するリストは、リストの個々の要素、又はそれらの任意の組合せを潜在的に含む構成又は配置を示す。例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」又は「A、B、及びCのうちの1つ以上」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、又はA、B、及びCのうちの2つ以上の任意の組み合わせ(例えば、A及びB;B及びC;A及びC;又はA、B、及びC)の可能性を示す。
【0070】
本開示の説明は、例示及び説明の目的で提示されているが、網羅的であること、又は開示された形態の開示に限定されることは意図されていない。本開示の範囲及び趣旨から逸脱することなく、多くの修正形態及び変形形態が当業者には明らかであろう。本明細書において明示的に参照された実施形態は、本開示の原理及びそれらの実際の適用を最もよく説明するために、ならびに他の当業者が本開示を理解し、説明された例(複数可)に対する多くの代替形態、修正形態、及び変形形態を認識することを可能にするために、選択され、説明された。したがって、明示的に説明されたもの以外の様々な実施形態及び実装形態は、以下の特許請求の範囲内にある。
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