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特開2024-168376皮膚常在菌叢改善剤及び皮膚常在菌叢の改善方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168376
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】皮膚常在菌叢改善剤及び皮膚常在菌叢の改善方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/9789 20170101AFI20241128BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20241128BHJP
   A61K 36/53 20060101ALN20241128BHJP
   A61P 17/10 20060101ALN20241128BHJP
【FI】
A61K8/9789
A61Q19/00
A61K36/53
A61P17/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084980
(22)【出願日】2023-05-23
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイトの掲載日 令和5年3月31日 ウェブサイトのアドレス(URL) https://unifiedsearch.jcdbizmatch.jp/CITEJapan2023/jp/cite_japan/details/KSjj6fjz8dE ウェブサイトの掲載日 令和5年4月17日 ウェブサイトのアドレス(URL) https://www.shokubai.co.jp/ja/news/2023041710784/ 発行日 令和5年5月17日 刊行物(刊行物名、巻数、号数、該当ページ、発行所/発行元等) CITE Japan 2023 マウンテンハーブ BGエキス 出展資料 展示日 令和5年5月17日 展示会名、開催場所 CITE Japan 2023(パシフィコ横浜)
(71)【出願人】
【識別番号】000004628
【氏名又は名称】株式会社日本触媒
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(72)【発明者】
【氏名】藤田 浩祐
(72)【発明者】
【氏名】中之庄 正弘
【テーマコード(参考)】
4C083
4C088
【Fターム(参考)】
4C083AA111
4C083AA112
4C083CC02
4C083EE14
4C088AB38
4C088BA09
4C088CA08
4C088NA14
4C088ZA90
(57)【要約】
【課題】有効成分として天然物由来の成分を含有し、皮膚常在菌中の有害菌を選択的に減少又は死滅させることで、有益菌の割合を増加させることが可能な、皮膚常在菌叢改善剤を提供すること。
【解決手段】マウンテンハーブの水性溶媒抽出物を含有する、皮膚常在菌叢改善剤。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マウンテンハーブの水性溶媒抽出物を含有する、皮膚常在菌叢改善剤。
【請求項2】
皮膚外用用である、請求項1に記載の皮膚常在菌叢改善剤。
【請求項3】
前記水性溶媒は、水及び/又は1,3-ブチレングリコールである、請求項1に記載の皮膚常在菌叢改善剤。
【請求項4】
前記皮膚常在菌叢改善は、黄色ブドウ球菌に対する表皮ブドウ球菌の菌数向上である、請求項1~3のいずれか一項に記載の皮膚常在菌叢改善剤。
【請求項5】
前記皮膚常在菌叢改善は、アクネ菌の菌数低減である、請求項1~3のいずれか一項に記載の皮膚常在菌叢改善剤。
【請求項6】
医薬部外品用又は化粧品用である、請求項1~3のいずれか一項に記載の皮膚常在菌叢改善剤。
【請求項7】
マウンテンハーブの水性溶媒抽出物を含有する皮膚常在菌叢改善剤を皮膚に適用する、皮膚常在菌叢の改善方法。
【請求項8】
前記皮膚常在菌叢改善剤は、請求項1~6のいずれか一項に記載の皮膚常在菌叢改善剤である、請求項7に記載の改善方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚常在菌叢改善剤及び皮膚常在菌叢の改善方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医薬や化粧料等の人体に使用される成分として、安全性等の観点から、天然物又は天然物由来のものが近年注目されており、植物や果実等の抽出成分の生理活性や各種機能が検討されている。このような中、表皮感染症や食中毒、肺炎や髄膜炎等の感染症、肌荒れやアトピー性皮膚炎の起因菌といわれている黄色ブドウ球菌に対して、抗菌作用を発揮する天然物抽出成分を探索する試みがある。
【0003】
抽出成分が黄色ブドウ球菌に対して抗菌性を示すと報告されている天然物としては、例えば、カシス(特許文献1)、ホウノキの葉(特許文献2)、モモ(特許文献3)、アボカド(特許文献4)、マルバテイショウソウ(特許文献5)、イワヤツデ(特許文献6)、べにふうき(特許文献7)が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-123162号公報
【特許文献2】特開2019-123680号公報
【特許文献3】特開2018-16599号公報
【特許文献4】特表2013-535499号公報
【特許文献5】特開2014-62058号公報
【特許文献6】特表2012-508689号公報
【特許文献7】特開2013-139412号公報
【特許文献8】特開2021-130652号公報
【特許文献9】特開2023-13154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
黄色ブドウ球菌は、人体の皮膚に存在し、表皮ブドウ球菌及びアクネ菌等と共に皮膚常在菌叢を構成している。黄色ブドウ球菌は、人体に対して上述の影響を与えるため、有害菌(悪玉菌)と呼ばれるが、表皮ブドウ球菌は、グリセリン関連物質を分泌して肌に潤いを与えたり、黄色ブドウ球菌に対抗する抗菌ペプチドを産生したり、皮脂や汗から脂肪酸を産生し皮膚を弱酸性に保って弱アルカリ性を好む黄色ブドウ球菌や真菌(黴)の増殖を抑えて、肌を保護する役割を担っており、有益菌(善玉菌)に分類される。アクネ菌は、脂肪酸を産生して皮膚を弱酸性に保つ働きがあるものの、毛穴に詰まった皮脂で過剰に増殖し、分泌するリパーゼで炎症を生じさせニキビの原因となることから、この側面に注目すると有害菌(悪玉菌)ということになる。
【0006】
黄色ブドウ球菌を除去する目的で、抗菌作用のある成分を肌に適用すると、通常、有害菌である黄色ブドウ球菌のみならず、有益菌である表皮ブドウ球菌も同時に減少又は死滅してしまう。有益菌までも減少又は死滅してしまうことで、有益菌が担っていた肌の保護効果が損なわれ、皮膚常在菌全体が減少し細菌叢バランスが崩れてしまうことで感染の危険性が増加してしまう。
【0007】
そこで、本発明の目的は、有効成分として天然物由来の成分を含有し、皮膚常在菌中の有害菌を選択的に減少又は死滅させることで、有益菌の割合を増加させることが可能な、皮膚常在菌叢改善剤、及びそれを用いた皮膚常在菌叢の改善方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、以下の[1]~[8]を提供するものである。
【0009】
[1] マウンテンハーブの水性溶媒抽出物を含有する、皮膚常在菌叢改善剤。
[2] 皮膚外用用である、[1]に記載の皮膚常在菌叢改善剤。
[3] 上記水性溶媒は、水及び/又は1,3-ブチレングリコールである、[1]又は[2]に記載の皮膚常在菌叢改善剤。
[4] 上記皮膚常在菌叢改善は、黄色ブドウ球菌に対する表皮ブドウ球菌の菌数向上である、[1]~[3]のいずれかに記載の皮膚常在菌叢改善剤。
[5] 上記皮膚常在菌叢改善は、アクネ菌の菌数低減である、[1]~[3]のいずれかに記載の皮膚常在菌叢改善剤。
[6] 医薬部外品用又は化粧品用である、[1]~[5]のいずれかに記載の記載の皮膚常在菌叢改善剤。
[7] マウンテンハーブの水性溶媒抽出物を含有する皮膚常在菌叢改善剤を皮膚に適用する、皮膚常在菌叢の改善方法。
[8] 上記皮膚常在菌叢改善剤は[1]~[6]のいずれかに記載の皮膚常在菌叢改善剤である、[7]に記載の改善方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、有効成分として天然物由来の成分を含有し、皮膚常在菌中の有害菌を選択的に減少又は死滅させることで、有益菌の割合を増加させることが可能な、皮膚常在菌叢改善剤が提供される。
【0011】
健康な皮膚では表皮ブドウ球菌が皮膚を弱酸性に保ち、有害菌の増殖を抑え皮膚を健全な状態にしているが、怪我や病気、例えば、外傷等により患部で体液が溶出して皮膚pHが高くなると、黄色ブドウ球菌等の病原菌の増殖が容易な状態になるため、化膿性炎症が生じる可能性が高まる。また、黄色ブドウ球菌が増殖した異常な状態がアトピー性皮膚炎を引き起こすことも想定される。よって、黄色ブドウ球菌のような有害菌を抑制し、表皮ブドウ球菌のような有益菌が優先している状態を作り出すことで、皮膚を健全に保つことが可能になる。また、アクネ菌を抑制することにより、ニキビの発生を低減させることが可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施形態に係る皮膚常在菌叢改善剤は、マウンテンハーブの水性溶媒抽出物を含有する。
【0013】
この改善剤は、皮膚常在菌叢を改善するものであり、改善剤を使用する場合と使用しない場合で差が生じるものであればよく、改善の有無については、実用途で要求される条件に従って当業者が通常実施する方法で判断可能である。ブドウ球菌については、例えば、以下の状態になったことで、皮膚常在菌叢が改善されたと判断できる。すなわち、黄色ブドウ球菌及び表皮ブドウ球菌を含む菌混合液に皮膚常在菌叢改善剤を添加したものと、皮膚常在菌叢改善剤に代えて滅菌生理食塩水を添加したものとを、それぞれ25℃で一定時間静置して、その後の表皮ブドウ球菌の菌数/黄色ブドウ球菌の菌数の比率(実数基準による)を測定した場合、初期の比率に対して、4時間後の比率が、10倍以上(好ましくは30倍以上、更には50倍以上、特には100倍以上)になるか、24時間後に黄色ブドウ球菌のみが全数死滅する。
【0014】
また、アクネ菌については、例えば、以下の状態になったことで、皮膚常在菌叢が改善されたと判断できる。すなわち、アクネ菌を含む菌溶液に皮膚常在菌叢改善剤を添加したものを、25℃で一定時間静置して、アクネ菌の菌数(実数基準による)を測定した場合、初期に対して、2時間後の菌数が、40%以下(好ましくは35%以下、更には30%以下)になるか、24時間後にアクネ菌が全数死滅する。
【0015】
マウンテンハーブは、シソ科の植物であり、学名はSideritisscardicaである。マウンテンハーブの抽出物については、圧降下剤、抗糖化剤、抗酸化剤、アンチエイジング剤、抗アレルギー剤、免疫賦活剤、歯周病菌抑制剤としての機能があるとの報告があり(特許文献8)、マトリックスメタロプロテアーゼ-1産生抑制剤及びマトリックスメタロプロテアーゼ-1産生抑制用の食品用、医薬品用又は化粧品用組成物の報告もある(特許文献9)が、有害菌と有益菌が共存し得る状態で、有益菌の菌数だけを選択的に増加させることができる(有害菌の数だけ選択的に低減させることができる)ことは、本発明者らが見出した新規知見である。
【0016】
皮膚常在菌叢改善剤は、マウンテンハーブの水性溶媒抽出物であるが、抽出の対象は、マウンテンハーブの全草、地上部、茎、葉若しくは花および根又はこれらの混合物であってよい。
【0017】
マウンテンハーブの抽出を行う水性溶媒としては、水、モノオール、ポリオール、エステル、ケトン、エーテル等を用いることができ、これらは加温されていてもよい。モノオールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノールが挙げられる。ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール等のジオール(グリコール)が挙げられる。エステルとしては酢酸エチル、ケトンとしてはアセトン、エーテルとしてはジエチルエーテルが例示できる。
【0018】
抽出用の水性溶媒としては、水及び/又は1,3-ブチレングリコール、或いは水及び/又はエタノールが好ましい。前者においては、水:1,3-ブチレングリコールを0:100~100:0、10:90~90:10、20:80~80:20、70:30~30:70、60:40~40:60又は50:50にすることができる。後者においても、水:エタノールを0:100~100:0、10:90~90:10、20:80~80:20、70:30~30:70、60:40~40:60又は50:50にすることができる。なお上記比率は質量基準である。
【0019】
抽出時のマウンテンハーブに対する水性溶媒の量としては、マウンテンハーブの乾燥物1質量部に対して、2~100質量部とすることができる。抽出温度は4~95℃、抽出時間は30分~1週間以下にすることが可能である。また、抽出方法としては、攪拌抽出、浸漬抽出、向流抽出、超音波抽出、超臨界抽出が挙げられる。
【0020】
抽出物は、ろ液そのもの、ろ液を濃縮した濃縮液、又はこれらの混合液とすることができる。ろ過材等を用いて精製してもよい。
【0021】
マウンテンハーブの抽出物の製造方法を例示すると以下の通りである。すなわち、マウンテンハーブの地上部の粉砕物5kgを、水性溶媒(水と1,3-ブチレングリコールの質量比50:50の混合溶媒、又は、水とエタノールの質量比50:50の混合溶媒)110kgに投入し、加温しながら2時間攪拌抽出した後、得られた粗抽出液からろ布で残渣を取り除き、固液分離液とする。さらに固液分離液を精密ろ過し、ろ液をマウンテンハーブ水性溶媒抽出物とする。
【0022】
マウンテンハーブの水性溶媒抽出物の市販品としては、マウンテンハーブエキス(含水エタノール抽出物の乾燥エキス末、株式会社常磐植物化学研究所製)がある。
がある。
【0023】
皮膚常在菌叢改善剤は、マウンテンハーブの水性溶媒抽出物を含有していればよく、これ以外の成分、例えば、生理食塩水、防腐剤、増粘剤、安定剤、賦形剤等を含んでいてもよい。
【0024】
皮膚常在菌叢改善剤は、医薬部外品用又は化粧品用とすることができ、用途に応じて、マウンテンハーブの水性溶媒抽出物以外の成分を添加することができる。なお、医薬部外品用又は化粧品用とする場合、例えば、平成26年11月21日付の、薬食発1121第7号に沿って承認申請を行う。
【0025】
皮膚常在菌叢改善剤は、好適には皮膚外用に用いられる(すなわち、皮膚外用組成物ということもできる。)。そのため、医薬部外品の剤形としては、液状、クリーム状、スプレー等が可能であり、化粧品としては、化粧水、美容液、クリーム、乳液等が可能である。
【0026】
上述した皮膚常在菌叢改善剤を用いて、皮膚常在菌叢の改善が可能である。すなわち、マウンテンハーブの水性溶媒抽出物を含有する皮膚常在菌叢改善剤を皮膚に適用(apply)する、皮膚常在菌叢の改善方法が提供される。
【0027】
皮膚への適用は、医薬部外品用又は化粧品として通常採用される方法で行うことが可能であり、液体物として皮膚に塗布又は噴霧する方法、不織布等に含侵した状態で皮膚に接触させる方法等がある。
【実施例0028】
以下、実施例により本発明について説明するが、本発明は下記例に制限されない。
【0029】
(実施例1)
NBRC(製品評価技術基盤機構 バイオテクノロジーセンター)より分譲を受けた黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus NBRC-13276)及び表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis NBRC-100911)を、ミューラーヒントン寒天培地にストリークし、35℃で20時間培養した。生育したコロニーをバターフィールド緩衝液に懸濁し、OD660=0.1の菌液を5mlずつ調製した。次に、黄色ブドウ球菌の菌液を1ml、表皮ブドウ球菌の菌液を4mlずつ混合し、菌混合液を調製した。
【0030】
次に、マウンテンハーブを水性溶媒(水:1,3-ブチレングリコール=1:1)で抽出した液体状の水性溶媒抽出物(株式会社常磐植物化学研究所製、発明を実施するための形態に記載の製造方法による。)を滅菌生理食塩水で10倍に希釈した皮膚常在菌叢改善剤をそれぞれ10mlずつ調製した。ここに、先に調整した菌混合液を0.1mlずつ添加し、転倒混和後25℃で一定時間インキュベートした。4時間後および24時間後にサンプリングして希釈系列を調製し、マンニット食塩寒天培地(関東化学製)に播種して35℃で48時間培養し、黄色ブドウ球菌と表皮ブドウ球菌の菌数をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
(比較例1)
実施例1の皮膚常在菌叢改善剤を、滅菌生理食塩水のみからなるものとした他は、実施例1と同様にして、黄色ブドウ球菌と表皮ブドウ球菌の菌数をそれぞれ測定した。結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
(実施例2)
NBRC(製品評価技術基盤機構 バイオテクノロジーセンター)より分譲を受けたアクネ菌(Cutibacteriumacnes NBRC-107605)を、GAMブロス寒天培地(日水製薬(株)製)にストリークし、アネロパック・ケンキ(三菱ガス化学(株)製)を同梱した嫌気チャンバーに入れ、嫌気条件下で37℃で4日間培養した。形成したコロニーをバターフィールド緩衝液に懸濁し、10×10個/mL程度の菌液を調製した。
【0035】
次に、マウンテンハーブを水性溶媒(水:1,3-ブチレングリコール=1:1)で抽出した液体状の水性溶媒抽出物(実施例1で用いたもの)を滅菌生理食塩水で10倍に希釈したものをそれぞれ10mlずつ調製した。ここに、先に調製した菌液を0.1mlずつ添加し、転倒混和後25℃で一定時間インキュベートした。2時間後および24時間後にサンプリングして希釈系列を調製し、GAMブロス寒天培地に播種して嫌気条件下で37℃で3日間培養し、アクネ菌の菌数を確認した。結果を表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】
(比較例2)
実施例2の皮膚常在菌叢改善剤を、滅菌生理食塩水のみからなるものとした他は、実施例2と同様にして、黄色ブドウ球菌と表皮ブドウ球菌の菌数をそれぞれ測定した。結果を表4に示す。
【0038】
【表4】