(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168469
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】画像処理装置、その制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20241128BHJP
H04L 51/04 20220101ALI20241128BHJP
H04L 51/10 20220101ALI20241128BHJP
【FI】
H04N1/00 127Z
H04N1/00 L
H04N1/00 350
H04L51/04
H04L51/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085180
(22)【出願日】2023-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【弁理士】
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】曽我 真也
【テーマコード(参考)】
5C062
【Fターム(参考)】
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA32
5C062AA35
5C062AA37
5C062AB02
5C062AB17
5C062AB20
5C062AB23
5C062AB41
5C062AB43
5C062AB44
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC24
5C062AC38
5C062AC42
5C062AE01
5C062AE07
5C062AE15
5C062AF01
5C062AF02
5C062AF06
5C062AF07
5C062AF10
5C062AF12
5C062AF13
5C062BA02
5C062BC01
5C062BD09
(57)【要約】
【課題】 画像処理装置が原稿をスキャンすることで得られた画像データを、ユーザの所望のチャットルームに適切に投稿できるようにすることを目的とする。
【解決手段】 本発明の画像処理装置は、原稿をスキャンして得られた画像データを、チャットサービスを提供するチャットサーバに送信する機能を有する画像処理装置であって、原稿をスキャンして得られる画像データが投稿される投稿先として前記チャットサービスのチャットルームの選択を受け付ける第1の受付手段と、原稿をスキャンする指示を受け付ける第2の受付手段と、前記指示を受け付けた後に、前記第1の受付手段で選択されたチャットルーム内の情報を表示する表示制御手段と、を有し、前記チャットルーム内の情報を表示した後に、前記画像データのチャットサーバへの送信をキャンセルすることが可能である。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿をスキャンして得られた画像データを、チャットサービスを提供するチャットサーバに送信する機能を有する画像処理装置であって、
原稿をスキャンして得られる画像データが投稿される投稿先として前記チャットサービスのチャットルームの選択を受け付ける第1の受付手段と、
原稿をスキャンする指示を受け付ける第2の受付手段と、
前記指示を受け付けた後に、前記第1の受付手段で選択されたチャットルーム内の情報を表示する表示制御手段と、
を有し、
前記チャットルーム内の情報を表示した後に、前記画像データのチャットサーバへの送信をキャンセルすることが可能な画像処理装置。
【請求項2】
原稿をスキャンして得られる画像データが投稿される投稿先のチャットルームを、デフォルトの投稿先として予め設定する設定手段と、
前記設定手段においてデフォルトの投稿先としてチャットルームが設定されている場合、前記第1の受付手段において当該チャットルームを自動で選択する選択手段と、
をさらに有する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記設定手段においてデフォルトの投稿先としてチャットルームが設定されている場合、前記チャットルーム内の情報を表示し、
前記設定手段においてデフォルトの投稿先としてチャットルームが設定されている場合、前記チャットルーム内の情報を表示しないことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
原稿をスキャンして得られた画像データを、チャットサービスを提供するチャットサーバに送信する機能を有する画像処理装置の制御方法であって、
原稿をスキャンして得られる画像データが投稿される投稿先として前記チャットサービスのチャットルームの選択を受け付ける第1の受付工程と、
原稿をスキャンする指示を受け付ける第2の受付工程と、
前記指示を受け付けた後に、前記第1の受付工程で選択されたチャットルーム内の情報を表示する表示制御工程と、
を有し、
前記チャットルーム内の情報を表示した後に、前記画像データのチャットサーバへの送信をキャンセルすることが可能な制御方法。
【請求項5】
コンピュータに、
原稿をスキャンして得られた画像データを、チャットサービスを提供するチャットサーバに送信する機能を有する画像処理装置の制御方法であって、
原稿をスキャンして得られる画像データが投稿される投稿先として前記チャットサービスのチャットルームの選択を受け付ける第1の受付手順と、
原稿をスキャンする指示を受け付ける第2の受付手順と、
前記指示を受け付けた後に、前記第1の受付手順で選択されたチャットルーム内の情報を表示する表示制御手順と、
を実行させるためのプログラムであって、
前記チャットルーム内の情報を表示した後に、前記画像データのチャットサーバへの送信をキャンセルすることが可能なプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
画像処理装置、その制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像処理装置が原稿をスキャンすることで得られた画像データを、チャットサービスを提供しているチャットサーバに送信することが開示されている。ユーザは、画像データを投稿する投稿先となるチャットルームを選択することができる。スキャンにより得られた画像データは、チャットサーバへ送信され、ユーザにより選択されたチャットルームに投稿される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、ユーザはチャットルーム名を見ながら、画像データを投稿したいチャットルームを選択する。しかしながら、例えばチャットの内容を推測しにくいチャットルーム名の場合や、似ているチャットルーム名が存在する場合には、ユーザが意図していないチャットルームを指定し、そのまま投稿されてしまう可能性があった。
【0005】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、画像処理装置が原稿をスキャンすることで得られた画像データを、ユーザの所望のチャットルームに適切に投稿できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像処理装置は、原稿をスキャンして得られた画像データを、チャットサービスを提供するチャットサーバに送信する機能を有する画像処理装置であって、原稿をスキャンして得られる画像データが投稿される投稿先として前記チャットサービスのチャットルームの選択を受け付ける第1の受付手段と、原稿をスキャンする指示を受け付ける第2の受付手段と、前記指示を受け付けた後に、前記第1の受付手段で選択されたチャットルーム内の情報を表示する表示制御手段と、を有し、前記チャットルーム内の情報を表示した後に、前記画像データのチャットサーバへの送信をキャンセルすることが可能な画像処理装置。
【発明の効果】
【0007】
画像処理装置が原稿をスキャンすることで得られた画像データを、ユーザの所望のチャットルームに適切に投稿できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】MFP101のハードウェア構成の一例を示す図
【
図3】モバイル端末200のハードウェア構成の一例を示す図
【
図4】メッセージアプリサーバ300のハードウェア構成の一例を示す図
【
図5】ボットサーバ400のハードウェア構成の一例を示す図
【
図6】MFP101の操作部116に表示されるホーム画面の一例を示す図
【
図7】MFP101がスキャンして生成したファイルをメッセージアプリサーバ300に送信するシーケンスの一例を示す図
【
図8】MFP101で実行されるスキャンtoチャット処理の一例を示すフローチャート
【
図9】メッセージアプリサーバ内のファイル構造の一例を示す図
【
図10】メッセージアプリのメッセージ画面の一例を示す図
【
図11】スキャンtoチャット処理の画面遷移の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施例において示す構成は一例であり本発明は図示された構成に限定されるものではない。
【0010】
図1は、本発明のシステム構成の一例を示す図である。本実施例のシステム構成は、端末装置の一例であるモバイル端末200とネットワーク100を介して通信可能な画像処理装置であるMFP(Multi Function Peripheral)101とメッセージアプリサーバ300から構成される。また、ボットサーバ400もネットワーク100を介して接続され、通信可能である。メッセージアプリサーバ300は、MFP101、モバイル端末200から送信されたメッセージや画像データを受信し、ユーザ操作によりモバイル端末200や不図示のPC上に表示するチャットサービスを管理するチャットサーバである。ボットサーバ400は、MFP101と接続するメッセージアプリサーバ300にインストールされているボットアプリに対応する情報(トークン情報)との紐づけを行い、MFP101からの要求をメッセージアプリサーバ300に転送する。なお、本実施例のネットワーク100は、インターネットでもよいし、LAN(Local Area Network)でもよい。また、ネットワーク100は、有線でも無線でもよい。
【0011】
図2は、MFP101のハードウェア構成の一例を示す図である。MFP101はCPU111、ROM112、RAM113、ストレージ114、操作部I/F115、操作部116、読取部I/F117、読取部118、印刷部I/F119、印刷部120、無線通信部I/F121、無線通信部122を備える。また、MFP101はFAX部I/F123、FAX通信部124、通信部I/F125、通信部126を備える。
【0012】
CPU111を含む制御部110は、MFP101全体の動作を制御する。CPU111は、ROM112又はストレージ114に記憶された制御プログラムをRAM113に読み出して、読取制御や印刷制御などの各種制御を行う。ROM112は、CPU111で実行可能な制御プログラムを格納する。また、ROM112は、ブートプログラムやフォントデータなども格納する。RAM113は、主記憶メモリであり、ワークエリア、ROM112及びストレージ114に格納された各種制御プログラムを展開するための一時記憶領域として用いられる。ストレージ114は、画像データ、印刷データ、各種プログラム、及び各種設定情報を記憶する。本実施例ではストレージ114としてフラッシュメモリを想定しているが、SSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disc Drive)などの補助記憶装置を用いるようにしても良い。また、eMMC(embedded Multi Media Card)を用いるようにしても良い。
【0013】
なお、本実施例のMFP101は、1つのCPU111が1つのメモリ(RAM113)を用いて後述するフローチャートに示す各処理を実行するものとするが、これに限るものではない。例えば複数のCPU、RAM、ROM、及びストレージを協働させて後述するフローチャートに示す各処理を実行することもできる。また、ASICやFPGA等のハードウェア回路を用いて一部の処理を実行するようにしてもよい。
【0014】
操作部I/F115は、例えばタッチパネルのような表示部やハードキーを含む操作部116と制御部110を接続する。操作部116は、ユーザに対して情報を表示したり、ユーザからの入力を検出したりする。
【0015】
読取部I/F117は、例えばスキャナのような読取部118と制御部110を接続する。読取部118は原稿の画像を読み取って、CPU111がその画像をバイナリーデータなどの画像データに変換する。読取部118によって読み取られた画像に基づき生成された画像データは、外部装置に送信されたり、記録紙上に印刷されたりする。また、読み取り部はADFを有しており、MFP101に備えられた原稿トレイに載置された原稿を搬送し、搬送された原稿の画像を読み取って、画像データを生成することができる。
【0016】
印刷部I/F119は、例えばプリンタのような印刷部120と制御部110を接続する。CPU111は、RAM113に記憶された画像データ(印刷データ)を印刷部I/F119を介して印刷部120に転送する。印刷部120は、転送された画像データに基づく画像を給紙カセットから給送された記録紙に印刷する。
【0017】
無線通信部I/F121は、無線通信部122を制御する為のI/Fで制御部110と無線経由で外部の無線機器(ここではモバイル端末200)と接続する。
【0018】
制御部110は、FAX部I/F123により、ファクシミリのようなFAX通信部124を制御する事で公衆回線網107に接続される。FAX部I/F123は、FAX通信部124を制御する為のI/Fで、ファクシミリ通信用のモデムやNCUを制御する事で公衆回線網への接続、ファクシミリ通信プロトコルの制御などを行う事が可能となる。
【0019】
通信部I/F125は、制御部110とネットワーク100を接続する。通信部I/F125は、通信部126がネットワーク100上の外部装置に画像データや装置内部の各種情報を送信したり、ネットワーク100上の情報処理装置から印刷データやネットワーク100上の情報を受信したりする。ネットワーク100を介した送受信の方法としては、電子メールを用いての送受信や、その他のプロトコル(例えば、FTPやSMB、WEBDAV等)を用いたファイル送信を行うことができる。さらに、モバイル端末200、メッセージアプリサーバ300、ボットサーバ400からのHTTP通信によるアクセスで、画像データや各種設定データをネットワーク100で送受信する事もできる。
【0020】
図3はモバイル端末200のハードウェア構成の一例を示す図である。なお、本実施形態のモバイル端末200はスマートフォンやタブレットPC等の装置を想定しているが、Wi-Fi通信が可能な情報処理装置であれば他の装置であってもよい。
【0021】
CPU207はROM208が記憶している制御プログラムを読み出して、モバイル端末200の動作を制御するための様々な処理を実行する。ROM208は、制御プログラムを記憶している。RAM209は、CPU207の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。HDD210は、写真や電子文書等の様々なデータを記憶する。
【0022】
操作パネル201は、ユーザのタッチ操作を検出可能なタッチパネル機能を備え、OSやEメール送信アプリケーションが提供する各種画面を表示する。また、操作パネル201は、メッセージアプリサーバ300に記憶されている情報を確認するために使用される。ユーザは操作パネル201にタッチ操作を入力することで、モバイル端末200に所望の操作指示を入力することができる。なお、モバイル端末200は不図示のハードウェアキーを備えていて、ユーザはこのハードウェアキーを用いてモバイル端末200に操作指示を入力することができる。
【0023】
カメラ204はユーザの撮像指示に応じて撮像する。カメラ204で撮像された写真は、HDD210の所定の領域に記憶される。また、QRコード(登録商標)解析が可能なプログラムを用いて、カメラ204で読み取ったQRコードから情報を取得することも可能である。
【0024】
モバイル端末200はNFC通信部205、Bluetooth(登録商標)通信部206、無線LAN通信部211を介して各種周辺機器とデータの授受を行うことができる。モバイル端末200のBluetooth通信部206はBluetooth(登録商標)Low Energyに対応していてもよい。
【0025】
図4はメッセージアプリサーバ300のハードウェア構成の一例を示す図である。CPU301はROM302が記憶している制御プログラムを読み出して、メッセージアプリサーバ300の動作を制御するための様々な処理を実行する。ROM302は、制御プログラムを記憶している。RAM303は、CPU301の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。HDD305は、メッセージ、画像データ、チャンネル情報等の様々なデータを記憶する。通信部304を介してモバイル端末200、MFP101など各種機器とデータの送受信を行うことができる。なお、通信部304はEthernet(登録商標)を用いた有線の通信を行ってもいいし、Wi-Fiのような無線通信を行ってもよい。
【0026】
図5はボットサーバ400のハードウェア構成の一例を示す図である。CPU401はROM402が記憶している制御プログラムを読み出して、メッセージアプリサーバの動作を制御するための様々な処理を実行する。ROM402は、制御プログラムを記憶している。RAM403は、CPU401の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。HDD405は、メッセージ、画像データ、チャンネル情報等の様々なデータを記憶する。通信部404を介してモバイル端末200、MFP101、メッセージアプリサーバ300など各機種とデータの送受信を行うことができる。
【0027】
図6は、MFP101の操作部116に表示されるホーム画面の一例を示す図である。操作部116は、操作画面を表示するタッチパネル601とLED610、611からなる。タッチパネル601は、指示手段であり、ユーザからの指示を受け付ける受付手段としても機能するし、画面を表示する表示手段としても機能する。ユーザは、タッチパネル601上に表示される画面を指やスタイラス等のオブジェクトで直接タッチし、表示された画面に基づく各機能の実行を指示する。
【0028】
図6に示すタッチパネル601は、ホーム画面608を表示している。ホーム画面608は、MFP101の各機能の実行を指示する為の最初の画面で、コピー、ファクス、スキャン、メディアプリント、などMFP101が実行する各機能の為の各種設定を行う画面表示を選択する為の画面である。
【0029】
状況確認ボタン605は、MFP101の状態を確認する画面(状況確認画面)を表示するためのオブジェクトである。不図示の状況確認画面より送信履歴やジョブの実行履歴を表示する事が可能となる。
【0030】
スキャンtoチャットボタン602は、スキャンtoチャット処理の設定画面を表示するためのオブジェクトである。スキャンtoチャットボタン602がユーザにより選択されると、
図11のスキャンtoチャット画面1101が操作部116に表示される。スキャンtoチャット処理については、
図7、8で詳細に説明する。
【0031】
スキャンボタン603は、MFP101からスキャン選択画面(不図示)を表示するためのオブジェクトである。スキャン選択画面は、電子メール送信(Eメール)、SMB、FTP、HTTPによるファイル送信、インターネットファクス(Iファクス)送信、などの送信機能を選択するための画面である。表示された送信機能を示すオブジェクトにタッチする事で各送信機能の設定画面を表示する。
【0032】
アドレス帳ボタン604は、ユーザに選択されることにより、MFP101のアドレス帳画面を表示する為のオブジェクトである。LED610及びLED611はMFP101の状態をユーザに通知するものである。LED610は、電子メールや印刷ジョブの受信中や実行中に点灯し、LED611はMFP101に何らかのエラーが発生した際に点灯する。ストップボタン606は、各種操作のキャンセルを実行するためのオブジェクトであり、操作部116では、常時表示されるオブジェクトである。HOMEボタン607は、ホーム画面608を表示するためにオブジェクトで、操作部116では、常時表示されるオブジェクトである。メニューボタン612は使用言語などの環境設定や各機能の設定を行う為の画面を表示するためのオブジェクトである。
【0033】
図7はMFP101がスキャンして生成したファイルをメッセージアプリサーバ300に送信するシーケンスの一例を示す図である。なお、
図7ではMFP101とメッセージアプリサーバが直接通信を行うケースを記載しているが、これに限らない。例えば、不図示のクラウドサーバを介して通信を行い、S710で表示されるプレビュー画面をクラウドサーバが生成してMFP101へ送信しても良い。
図7のシーケンスは
図11のスキャンtoチャット画面1101の宛先設定ボタン1114が選択されたことに従って、開始される。
【0034】
S701において、MFP101のCPU111は通信部126を制御して、メッセージアプリサーバ300にHTTP通信でチャンネルリスト情報とスレッドリスト情報の要求を行う。具体的には、MFP101で入力されたトークン情報とそのトークン情報が示すワークスペース内のチャンネルリストを要求することを示す情報をメッセージアプリサーバ300に送信する。ここで、MFP101で入力されたユーザID情報をメッセージアプリサーバ300に送信することで、ワークスペース内のユーザIDに関連する情報を特定する。さらに、ユーザ個人にのみワークスペース内のユーザ情報を読取書込可能とする場合は、MFP101で入力されたユーザID情報に対応したパスワード情報をメッセージアプリサーバ300に送信することで、この権限を取得するものとする。
【0035】
ここで、送信されるコマンドの一例は、「HTTP GET https://message.com/api/channels.list」である。このコマンドに記載されているURL「https://message.com/api/channels.list」は、メッセージアプリサーバ300にアクセスするためのURLである。このURLにトークン情報を送信することで、メッセージアプリサーバ300はトークン情報に対応するワークスペースとユーザに紐づいたチャンネルを検索する。同じように、URL「https://message.com/api/thread.list」にトークン情報とユーザIDを送信することで、メッセージアプリサーバ300はトークン情報に対応するワークスペースとユーザに紐づいたスレッドを検索する。なお、トークン情報はMFP101の操作部116に表示された
図12の設定登録画面1201を介して、ユーザから入力される。
【0036】
ここで、ワークスペースとは、メッセージアプリ内で複数のユーザが属する組織のようなものであり、チームと呼称することもある。また、チャンネルはワークスペース内のチャットルームと同義である。ここでいうチャットルームとは、チャットルームに参加している複数のお互いにユーザがメッセージを送受信し、会話のようにやりとりするための仕組みである。また、本実施例では、チャンネルをチャットルームとして説明するが複数のユーザがメッセージを送受信し、会話のようにやりとりするための仕組みであればこれに限るものではない。例えば、グループチャットやルーム、トークルーム、グループのようなものでもよい。
【0037】
ここで、ボットアプリとは、MFP101をメッセージアプリ内のユーザとして登録し、メッセージや画像データを投稿するためのアプリケーションであり、メッセージアプリサーバ300にインストールされている。ボットアプリを指定して画像データをメッセージアプリサーバ300に送信することで、そのボットアプリが送信された画像データをメッセージアプリで投稿する。また、メッセージアプリサーバ300のHDD305には、ボットアプリとトークンが対応づけて記憶され、また、ボットアプリとワークスペースが対応づけられている。よって、メッセージアプリサーバ300は、MFP101からトークン情報を受信することで、そのトークン情報に対応付けられているボットアプリに対応づけられているワークスペースの情報を返信することができる。なお、トークン情報とボットアプリとワークスペースが直接対応づけられていてもよい。これにより、多数のワークスペースの中から、事前に登録されたトークン情報に対応するワークスペース(ユーザが画像データを送りたいワークスペース)を選択することができる。
【0038】
S702において、メッセージアプリサーバ300のCPU301はMFP101から通信部304を介して受信したトークン情報とユーザIDに基づいて、URLへのアクセスが許可されたものであるか確認する。許可されていればトークン情報に対応するワークスペースに含まれるチャンネルリスト情報を生成する。チャンネルリスト情報とは、チャンネル情報を示す配列情報である。チャンネル情報は、チャンネルIDと、チャンネルの名前、そのチャンネルに参加しているユーザを示す情報、アーカイブチャンネルか否かなどの設定を示すチャンネル設定値を含む。
【0039】
S703において、メッセージアプリサーバ300のCPU301はMFP101から通信部304を介して受信したトークン情報とユーザIDに基づいて、URLへのアクセスが許可されたものであるか確認する。許可されていればトークン情報に対応するワークスペースに含まれるスレッドリスト情報を生成する。スレッドリスト情報とは、スレッド情報を示す配列情報である。スレッド情報は、スレッドIDと、スレッドの投稿内容、そのスレッドの投稿ユーザIDを示す情報、スレッド更新時間などの情報を示すスレッド設定値を含む。
【0040】
S704において、メッセージアプリサーバ300のCPU301は通信部304を制御し、HTTP通信のレスポンス情報として、MFP101にS702、S703で生成したチャンネルリスト情報とスレッドリスト情報を送信する。
【0041】
S705において、MFP101のCPU111は受信したチャンネルリスト情報に含まれるチャンネル情報に基づいて、チャンネル選択画面1115を生成する。そして、MFP101のCPU111はユーザによって宛先設定ボタン1114が選択されることによって、操作部116のタッチパネル601にチャンネル選択画面1115を表示するように表示制御し、ユーザの操作を待つ。チャンネル選択画面1115は、
図11の説明で後述する。
【0042】
S706において、MFP101のCPU111はチャンネル選択画面1115で少なくともチャンネルが選択され、戻るボタンが選択されたことにより投稿先のチャンネルの情報を確定する。
【0043】
S707において、MFP101のCPU111は操作部116を介してスキャン実行指示を受け付ける。
【0044】
S708において、MFP101のCPU111はスキャン実行指示と、ユーザによって設定されたスキャン設定に基づいて原稿の画像をスキャンする。
【0045】
S709において、MFP101のCPU111はスキャンした画像をスキャン設定で設定された形式の画像データを生成する。なお、スキャン設定は不図示のスキャンtoチャットの詳細設定画面でユーザに指定されたスキャン設定を使用する。なお、スキャン設定は
図11の送信設定画面1112で送信設定と一緒に表示され、設定されてもよい。
【0046】
S710において、MFP101のCPU111は宛先選択ボタンで選択されたチャンネル情報とチャンネルに送信するタイトル、メッセージ、送信するスキャン画像の情報を合わせてプレビュー画面1301を表示する。プレビュー画面1301は
図13の説明で後述する。また、チャンネルに送信するタイトル、メッセージ、送信するスキャン画像の情報を、以降、送信情報と呼ぶ。
【0047】
S711において、MFP101のCPU111は通信部126を介して、メッセージアプリサーバ300にS701と同じトークン情報、S706で選択された投稿先チャンネルの情報をHTTP通信で送信する。また、ファイル形式、S709で生成された画像データもHTTP通信で送信する。なお、ファイル形式は、スキャンtoチャットの送信設定画面1112でユーザに指定されたファイル形式を使用する。
【0048】
S712において、メッセージアプリサーバ300のCPU301は、S710で受信したトークン情報で登録されているワークスペース情報、アプリ情報を検索し、受信した画像データとチャンネル情報で指定されたチャンネルを紐づけて記憶する。ユーザがモバイル端末200上のメッセージアプリを起動し、指定されたチャンネルに画像データが投稿された画面が表示される。また、投稿先のユーザが指定されている場合は、さらに受信した画像データとチャンネルと投稿先のユーザを対応づけて記憶する。これにより、ユーザがモバイル端末200上のメッセージアプリを起動し、先のチャンネルの会話の内容を確認するためにチャンネルを指定すると、受信した画像データが投稿された画面が表示される。この画面の表示は、メッセージアプリサーバ300にアクセスした端末の表示部に表示される画面である。
【0049】
S713において、メッセージアプリサーバ300のCPU301は、投稿が成功したか否かに対応する結果をHTTP通信のレスポンス情報としてMFP101に送信する。なお、投稿が成功した場合MFP101のCPU111は操作部116に投稿が成功した旨の通知を表示するようにしてもいい。また、投稿が失敗した場合、MFP101のCPU111は操作部116に投稿が失敗した旨の通知を表示するようにしてもいい。また、投稿が成功した時はなにも通知を表示せずに、失敗した時だけ投稿が失敗した旨の通知を表示するようにしてもいい。
【0050】
図8は、MFP101で実行されるスキャンtoチャット処理の一例を示すフローチャートである。CPU111がROM112に記憶されたプログラムをRAM113に読み出し、実行することで
図8のフローチャートの処理は実行される。また、
図8のフローはMFP101の電源がオンになったことによって開始される。
【0051】
S801において、CPU111はスキャンtoチャットボタン602が選択されたか否かを判定する。選択されたと判定した場合、S802に進む。そうでない場合、S801に戻る。
【0052】
S802において、CPU111はスキャンtoチャット画面1101を操作部116のタッチパネル601に表示する。ここで、
図11を用いて、スキャンtoチャットボタン602が選択された場合の画面遷移を説明する。
【0053】
図11はスキャンtoチャット処理の画面遷移の一例を示す図である。ホーム画面608に表示されているスキャンtoチャットボタン602が選択されたことによって、スキャンtoチャット画面1101が操作部116のタッチパネル601に表示される。
【0054】
スキャンtoチャット画面1101には、宛先確認ボタン1105が表示されている。宛先確認ボタン1105には、スキャンして生成した画像データの投稿先として設定されている宛先の数が表示される。
図11の例では、投稿先であるチャンネルが1件選択されている例を説明する。複数の宛先が選択された場合、設定された投稿先の数が宛先数として表示される。
【0055】
宛先確認ボタン1105が選択されると、スキャンtoチャット宛先確認画面1106が表示される。スキャンtoチャット宛先確認画面1106には、宛先設定ボタン1114が選択されることによって設定された送信設定投稿先が表示される。投稿先ボタン1107には、その時点で設定されている投稿先の数が表示され、ユーザにより選択されることにより、不図示の詳細画面が表示され、設定されている投稿先の詳細が表示される。
【0056】
なお、本実施例ではスキャンtoチャット宛先確認画面1106には1つの投稿先しか表示されていないが、これに限るものではない。例えば、MFP101がメッセージアプリサーバ300から複数の投稿先を設定することで、スキャンtoチャット宛先確認画面1106に複数の投稿先ボタンを表示することができる。
【0057】
なお、スキャンtoチャット画面1101にて、リセットボタン1108が選択された場合、設定された情報をクリアする。このとき、設定された宛先情報もクリアされる。また、スキャンtoチャット画面1101にて、白黒スタートボタン1109とカラースタートボタン1110が選択された場合、スキャンして送信する処理を開始する。
【0058】
送信設定ボタン1111が選択されると、送信設定画面1112が表示される。この画面ではファイル形式1113などの送信設定の変更、確認が可能である。また、プレビュー画面1301を表示する条件を設定するプレビュー設定1117によって、プレビュー表示条件の設定の変更、確認が可能である。プレビュー設定1117の詳細は後述する。
【0059】
宛先設定ボタン1114が選択されるとチャンネル選択画面1115が表示される。このチャンネル選択画面1115に表示されるチャンネルやユーザは、MFP101がメッセージアプリサーバ300から受信したチャンネルリスト情報に基づいて表示される。この画面では投稿先チャンネルの選択とそのチャンネルに属するどのユーザに通知するかを選択することが可能である。つまり、投稿するチャンネルとメンションする相手を選択することができる。チャンネルボタンが選択されることで、そのチャンネルに所属するユーザがプルダウンで表示される。この画面では、チャンネルとユーザの両方を選択してもいいし、そのチャンネルに所属するすべてのユーザに向けて投稿するために、チャンネルのみを選択してもいい。また、複数のチャンネルを選択してもいいし、1つのチャンネルを選択し、そのチャンネルの中の複数のユーザを選択できるようになってもいい。また、複数のチャンネルを選択し、それぞれに所属する別々のユーザを選択できるようになっていてもいい。
【0060】
戻るボタン1116が選択されると、チャンネル選択内容が保持され、スキャンtoチャット画面1101が再び表示される。このとき、投稿先欄1102には投稿先である選択されたチャンネル名と通知するユーザの名称である「投稿先:チャンネル3@ユーザ1」が表示される。また、MFP101のCPU111はこの時設定されたチャンネルとユーザに基づく投稿先をRAM113、もしくはストレージ114に記憶する。
【0061】
ここで、
図8のフローに説明を戻す。S802において、CPU111は
図11のスキャンtoチャット画面1101を操作部116に表示する。S803にて、CPU111は宛先設定ボタン1114が選択されることを検知する。
【0062】
S804において、CPU111はチャンネル選択ボタンのユーザによる選択に従って、事前に登録されたトークン情報1203とユーザIDを用いて、HTTP通信でチャンネル情報の要求情報をメッセージアプリサーバ300に送信する処理を実行する。
【0063】
ここで、
図12の設定登録画面を説明する。
図12は設定登録画面の一例を示す図である。設定登録画面1201はMFP101の操作部116に表示される画面である。なお、設定登録画面1201はMFP101にネットワークを介して接続されたPC等の情報処理装置の操作部にWebページとしても表示されてもよい。設定登録画面1201で登録された内容は、記憶される。
【0064】
接続先1202は、接続先の組織情報を示す列である。トークン情報1203は、登録されたトークン情報の列である。操作ボタン1204は、操作ボタンの列である。この項目には、編集ボタン1205と生成ボタン1206が表示されている。
【0065】
編集ボタン1205が選択されると、トークン情報、接続先情報等の文字列をキーボード等で入力し変更できる。生成ボタン1206が選択されると、ホーム画面608にスキャンtoチャットボタン602を表示するように設定される。
【0066】
新規登録ボタン1207がされることで、ユーザによる文字列の入力を受け付け、接続先とトークン情報を追加して登録することが可能である。
【0067】
ここで、
図8のフローに説明を戻す。S805において、CPU111は事前に登録されたトークン情報1203とユーザID情報を用いて、HTTP通信でスレッド情報を要求することを示す情報をメッセージアプリサーバ300に送信する処理を実行する。
【0068】
S806において、CPU111はS804で送信したチャンネル取得要求とS805で送信したスレッド取得要求に対して、メッセージアプリサーバ300からチャンネル情報とスレッド情報を受信したか否か判定する。具体的には、HTTP通信のレスポンスにおけるステータスコードがエラーである場合や、レスポンスのボディ情報に情報取得できないことを示すパラメータが含まれている場合にチャンネルリスト情報もしくはスレッドリスト情報を受信していないと判定する。受信したと判定した場合、S809に進む。そうでない場合、S807に進む。
【0069】
S807において、CPU111はチャンネルリスト情報を受信できなかった旨を示す情報をチャンネル選択画面1115に表示する。この時、チャンネル選択画面1115には、チャンネルやユーザの選択肢は表示されない。
【0070】
S808において、CPU111は戻るボタン1116が選択されたか否かを判定する。選択されたと判定した場合、S802に戻る。そうでない場合、S808に戻る。
【0071】
S809において、CPU111は、メッセージアプリサーバ300から受信したチャンネル情報等が表示されるチャンネル選択画面1115を操作部116のタッチパネル601に表示する。
【0072】
S810において、CPU111は操作部116のタッチパネル601を介して、チャンネル選択画面で選択された投稿先(チャンネル、または、チャンネルとユーザ)が確定か否かを検知する。確定の場合はS811へ遷移し、投稿チャンネルリスト情報を更新する。確定していない場合はS809へ戻る。確定検知の方法は、戻るボタン1116が選択されたか否かである。なお、操作部116の画面上に確定ボタンが表示される画面構成の場合、確定ボタンの選択においても同様の遷移を行う。
【0073】
S811において、CPU111は操作部116に
図11のスキャンtoチャット画面1101を表示し、確定された投稿先で投稿先欄1102の表示を更新する。このとき、投稿先のチャンネルと合わせて、通知したいユーザの情報も表示する。
【0074】
S812において、CPU111は操作部116に表示された白黒スタートボタン1109もしくはカラースタートボタン1110が選択されたか否かを判定する。選択されたと判定した場合、S813に進む。そうでない場合、S812に戻る。
【0075】
S813において、CPU111はスキャン設定に基づいて読取部118を制御し、原稿の画像を読み取り、画像データを生成する。スキャン設定は不図示のスキャンtoチャットの詳細設定画面でユーザに指定されたスキャン設定であり、メッセージアプリサーバ300から受信したスキャン設定を使用する。
【0076】
S814において、CPU111はS813で生成された画像データを送信設定画面で設定されたファイル形式1113に変換する。なお、この処理は省略してもよい。
【0077】
S815において、CPU111は投稿パラメータを生成する。投稿パラメータには、投稿先のチャンネル、ファイル形式、ファイル名、投稿コメントが含まれる。ファイル形式は送信設定で設定したファイル形式1113に該当するものが設定される。投稿コメントは、通知したいユーザ情報の先頭にアットマーク「@」をつけた文字を生成する。ファイル名は、送信設定で指定されたファイル名を指定する。
【0078】
S816において、CPU111は投稿先のチャンネル情報と送信情報を合わせて
図13のプレビュー画面1301を表示するか判断する。本判断はプレビュー設定1117の設定されている値に応じて行う。プレビュー設定では「宛先手動未設定時に表示」や「常に表示」などである。「宛先手動未設定時に表示」はスキャン利用時に宛先がデフォルトで決められていて、チャンネル選択画面でチャンネルを手動で設定せずにスキャンした場合である。MFP101では、スキャンtoチャット機能で利用する投稿先を予め設定することができる。投稿先が予め設定されている場合、予め設定された投稿先が自動で適用された状態で、スキャンtoチャット画面1101が表示される。この設定を用いると、宛先選択画面で投稿先を設定・確認しない可能性があるため、投稿先が適切なチャンネルかどうかをプレビュー画面で確認することが有効である。「常に表示」は宛先選択画面で投稿先を手動で選択した場合、手動で選択せずデフォルトで設定されていた宛先に送信する場合、いずれの場合においても常にプレビューを表示する。
【0079】
S817において、CPU111は投稿先のチャンネル情報と送信情報を合わせてプレビュー画面1301を表示する。
図13のプレビュー画面1301は、メッセージアプリサーバ300へ送信する前に表示するプレビュー画面の一例を示す図である。プレビュー画面1301はMFP101の操作部116に表示される画面である。投稿先チャネル名表示1302とチャネル内のスレッド表示領域1303と新規投稿表示領域1304で構成される。チャネル内のスレッド表示領域1303にはそのチャンネルの最新のスレッドを表示する。新規投稿表示領域1304は最新のスレッドの下にスキャンした文書が新規投稿される内容を表示し、チャンネル内、即ちチャットルーム内のスレッドの内容の確認と新規投稿の内容の確認を行う。これにより、適切なチャンネルへの送信かどうか確認することが可能となる。
図13ではチャンネル1に投稿する場合を例に表示している。CPU111は、S820でキャンセルボタン1305の押下を検知すると、送信処理をキャンセルしてS802に戻り、スキャンtoチャット画面1101を表示する。キャンセルボタン1305の押下を検知しない場合、S821に進む。そしてCPU111は、S821で送信ボタン1306の押下を検知するとS818に進み送信処理を実行する。送信ボタン1306の押下を検知しない場合、S820に戻り、キャンセルボタン1305または送信ボタン1306の押下の検知を待つ。フローチャートではスキャン実行後にプレビュー画面1301を表示しているが、プレビュー画面1301の表示はスキャン実行前、スキャン実行中に行ってもよい。
【0080】
S818において、CPU111は事前に登録されたトークン情報1203を用いて、メッセージアプリサーバ300にHTTP通信のPOSTメソッドで、S814で生成されたファイルと投稿パラメータを送信する。これらのデータ(画像データを変換したファイルや投稿パラメータ)をメッセージアプリサーバ300に送信することで、メッセージアプリサーバ300は、受信したパラメータに基づいて、特定されたチャンネルの新規スレッドに投稿される。この時、新規スレッドに画像データ自体が投稿(アップロード)されてもいいし、画像データを参照するためのリンク等の情報を新規スレッドに追加されてもいい。画像データの投稿や情報の追加はメッセージアプリサーバ300が行う。
【0081】
S819にて、CPU111はメッセージアプリサーバ300から投稿結果を受信し、操作部116のタッチパネル601に表示する。本実施例により、ユーザはMFP101からメッセージアプリサーバのチャンネルへ容易にファイルを投稿できる。
【0082】
なお、本実施例においては、トークン情報が一つだけ登録されているものとしているが、複数登録されている場合、トークン情報が関わる処理、S804、S806、S818などは、登録されたトークン分実行するものとする。
【0083】
S818の処理で画像データを変換したファイルや投稿パラメータがメッセージアプリサーバ300に送信されることによって、モバイル端末200の操作パネル201に表示される画面の一例を、
図10を用いて説明する。
【0084】
図10はメッセージアプリのメッセージ画面の一例を示す図である。
図10のメッセージ画面1001は、モバイル端末200でメッセージアプリが起動され、MFP101においてS881の処理が実行されることによって表示される。また、モバイル端末200はメッセージアプリサーバ300と通信している。
【0085】
ユーザがモバイル端末200でメッセージアプリを起動し、そのユーザのアカウントのIDとパスワードを入力してログインすることで、そのユーザ専用の画面が表示される。
【0086】
スレッドメッセージ1005は、ユーザ3のアカウントを持つユーザが、スレッド2のタイトルで「来週の会議資料を送ってもらえますか?」という内容でメッセージアプリサーバ300に送信することによって、表示されるスレッドメッセージである。
【0087】
メッセージ1006は、ユーザ1のアカウントを持つユーザが、スレッドメッセージ1005のメッセージに対しての返答メッセージを投稿することによって表示されるスレッドメッセージである。
【0088】
メッセージ1004は、ユーザ1のアカウントを持つユーザが、スレッドメッセージ1005のメッセージに対しての返答メッセージを投稿することによって表示されるスレッドメッセージである。ユーザ1のアカウントを持つユーザが、ユーザ1のユーザID情報を用いてMFP101を使用して、スキャンして生成した画像データと、投稿パラメータをメッセージアプリサーバ300に送信することによって、表示(投稿)されるメッセージである。
図10の例では、投稿パラメータのうちの投稿のチャンネルとして「チャンネル1」が指定され、投稿パラメータのうちの投稿のスレッドとして「スレッド2」が指定され、ユーザとしてチャンネル1に所属する「ユーザ3」が指定されている例を示す。また、投稿パラメータのファイル名として「資料.pdf」が指定され。コメントとして「送ります。」が指定されている例でもある。なお、ファイル名やコメントは不図示のスキャンtoチャットの詳細設定画面でユーザにより指定される。
【0089】
スレッドメッセージ1007は、ユーザ1のアカウントを持つユーザが、スレッド3のタイトルで「設計図面」という内容でメッセージアプリサーバ300に送信することによって、表示されるスレッドメッセージである。
【0090】
スレッドメッセージ1008も、ユーザ1のアカウントを持つユーザが、スレッド4のタイトルで「スキャン送信データ」という内容でメッセージアプリサーバ300に送信することによって、表示されるスレッドメッセージである。
図13のプレビュー画面1301で表示した新規投稿1304が投稿された結果である。
【0091】
また、メッセージアプリ画面1001では、ログインしたユーザが参加しているチャンネル、グループとユーザが表示される。また、相手情報(1002)とメッセージのやり取りが表示される(1003)。投稿の際に、ユーザ名の先頭に「@」を付けたコメントを付与することで、チャンネルの中の特定のユーザに通知が送信される。
図10の場合、ユーザ3は投稿が受信されたことを、メッセージアプリの閲覧端末に応じて、チャンネルに所属する他のメンバーよりもはやく投稿に気づくことができる。ユーザ3の閲覧するモバイル端末200がスマートフォンの場合、アイコン通知機能やバイブレーション、着信音でユーザ通知する。ユーザ3の閲覧するモバイル端末200がデスクトップ端末の場合は、デスクトップ通知機能などでユーザに通知する。また、本画面を表示するにあたって、メッセージアプリサーバ300は、
図9に記載のデータ構造から必要な情報を検索し表示する。たとえば、メッセージ1004の投稿は、やりとり内容505の「スレッド2+発言3+ファイル1」に該当しており、ファイル1の名称などの属性情報を504から取得し、メッセージ上に、ファイルアイコンの形で表示している。このファイルアイコンをユーザが選択すると、ファイル504に属したファイル1を取得することができる。なお、ここでこのチャンネルに投稿されたファイルはアイコンで表示されているが、そのファイルのプレビュー画像を表示するようにしてもよい。
【0092】
図9はメッセージアプリサーバ内のファイル構造の一例を示す図である。このファイル構造は、メッセージアプリサーバ300のHDD305に記憶されており、
図10の画面は、このファイル構造に基づいて表示される。メッセージアプリサーバ300はworkspaceという一番大きなまとまりの中にチャンネル、グループ、ユーザ、ファイル等の小さなまとまりを持ちデータを管理する。チャンネル501はworkspaceのメンバー全員が参加でき、投稿された内容はすべて誰でも検索できる種類のチャットルームである。グループ502は全メンバーに公開すべきでないディスカッションのためのチャンネルで閲覧と参加には招待が必要となるものである。ユーザ503はこのworkspace(ワークスペース)に参加しているユーザである。ファイル504は添付されたファイルが保存されている。スレッド506は、チャンネル1に含まれる会話のスレッドである。スレッドはユーザにより作成されるものであり、スレッド1はオーナーがユーザ2である。スレッドはチャンネルに紐づいており、スレッドには1つ以上の発言が含まれている。さらに、チャンネル、スレッド、グループ、ユーザでのやり取りの内容505がそれぞれに紐づいて記憶されている。例えば、チャンネル1にはチャンネル1に参加しているユーザが紐づいて記憶され、また、チャンネル1でやりとりされたメッセージや画像データもチャンネル1に紐づけて記憶されている。このように記憶されていることで、チャンネル選択画面1115でチャンネルが選択されたときに、指定されたチャンネル情報に対応するユーザを表示することができる。そのチャンネルに参加しているユーザを表示することができる。
【0093】
なお、本実施例ではMFP101がメッセージアプリサーバ300と直接通信し、チャンネル情報、スレッド情報をメッセージアプリサーバ300受信し、スキャンして生成した画像データをメッセージアプリサーバ300に送信する例を説明した。これに限るものではなく、複数のMFPと通信可能な情報処理装置である中継サーバを介して上記の処理を実行してもよい。具体的には、中継サーバは、S701の要求をMFP101から受信すると、その要求をメッセージアプリサーバ300に送信する。その返答であるチャンネル情報とスレッド情報をメッセージアプリサーバ300から受信して、要求を送信してきたMFP101にチャンネル情報とスレッド情報を送信する。S705~S709の処理は
図7と同様にMFP101が実行する。そして中継サーバはMFP101から生成されたファイルとチャンネル情報とスレッド情報等を受信して、受信した各情報をメッセージアプリサーバ300に送信する。
【0094】
なお、この中継サーバは
図12で設定される接続先とトークン情報が対応づけられたテーブルを記憶することもできる。これにより、MFP101内で接続先とトークン情報が対応づけられたテーブルを記憶することなく、中継サーバで一元管理することができるため、情報漏洩のリスクを減らすことができる。
【0095】
<その他の実施の形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給する。そして、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0096】
101 MFP
300 メッセージアプリサーバ
400 ボットサーバ
111 CPU
118 読取部