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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168470
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】画像処理装置、画像処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20241128BHJP
   G03G 21/14 20060101ALI20241128BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20241128BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
H04N1/00 L
H04N1/00 567H
G03G21/14
G03G21/00 396
B41J29/38 201
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085182
(22)【出願日】2023-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【弁理士】
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】福田 真人
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061HJ06
2C061HJ08
2C061HM07
2C061HN05
2H270KA55
2H270KA59
2H270KA61
2H270LB04
2H270LB05
2H270LB18
2H270LD03
2H270MA05
2H270MB05
2H270MB06
2H270MB33
2H270ND28
2H270ND30
2H270PA25
2H270PA61
2H270QB14
2H270ZC03
2H270ZC04
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA12
5C062AA14
5C062AA35
5C062AB02
5C062AB20
5C062AB38
5C062AB40
5C062AB42
5C062AC22
5C062AC34
5C062AC58
5C062AE15
(57)【要約】
【課題】 複数のベンダで共通のアプリで設定できない白紙判定の詳細設定の設定値を画像処理装置で特定できるようにすることを目的とする。
【解決手段】 情報処理装置にインストールされたアプリケーションであって、複数のベンダの画像処理装置に共通して対応可能なアプリケーションで設定されたスキャン設定を前記情報処理装置から受信し、前記受信したスキャン設定に基づいて、原稿の画像をスキャンして画像データを生成し、前記受信したスキャン設定に含まれる白紙除去の設定に基づいて、前記生成された画像データに白紙除去処理を実行し、前記生成された画像データのうち、前記白紙除去処理によって除去されなかった画像データを前記情報処理装置に送信し、前記実行手段は、前記受信したスキャン設定に含まれる白紙除去の設定と、前記アプリケーションの実行に関わらず設定された白紙除去のレベルに基づいて前記白紙除去処理を実行することを特徴とする。
【選択図】 図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置にインストールされたアプリケーションであって、複数のベンダの画像処理装置に共通して対応可能なアプリケーションで設定されたスキャン設定を前記情報処理装置から受信する受信手段と、
前記受信したスキャン設定に基づいて、原稿の画像をスキャンして画像データを生成するスキャン手段と、
前記受信したスキャン設定に含まれる白紙除去の設定に基づいて、前記生成された画像データに白紙除去処理を実行する実行手段と、
前記生成された画像データのうち、前記白紙除去処理によって除去されなかった画像データを前記情報処理装置に送信する送信手段とを有し、
前記実行手段は、前記受信したスキャン設定に含まれる白紙除去の設定と、前記アプリケーションの実行に関わらず設定された白紙除去のレベルに基づいて前記白紙除去処理を実行することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記白紙除去のレベルの設定をユーザから受け付ける受付手段をさらに有し、
前記実行手段は、前記受信したスキャン設定に含まれる白紙除去の設定と、前記受付手段が受け付けることによって設定された白紙除去のレベルに基づいて前記白紙除去処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記受信したスキャン設定に含まれる解像度の設定に基づいて、前記白紙除去のレベルを特定する特定手段をさらに有し、
前記特定手段が特定することによって設定された白紙除去のレベルに基づいて前記白紙除去処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記受信したスキャン設定に含まれる原稿タイプの設定に基づいて、前記白紙除去のレベルを特定する特定手段をさらに有し、
前記特定手段が特定することによって設定された白紙除去のレベルに基づいて前記白紙除去処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記スキャン設定は、前記受信手段が前記情報処理装置からeSCLプロトコルを用いて受信することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記受信したスキャン設定を含むスキャンチケットを解析する解析手段と、
前記解析手段が前記スキャンチケットを解析することによって、スキャンジョブが生成され、当該生成されたスキャンジョブが実行されることにより、前記スキャン手段は、前記原稿の画像をスキャンして画像データを生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記スキャン設定は、解像度の設定、原稿タイプの設定、両面設定を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記受信したスキャン設定に、前記白紙除去のレベルの設定値が含まれているか否かを判定する判定手段をさらに有し、
前記判定手段が前記受信したスキャン設定に、白紙除去のレベルの設定値が含まれていないと判定したことによって、前記実行手段は、前記受信したスキャン設定に含まれる白紙除去の設定と、前記アプリケーションの実行に関わらず設定された白紙除去のレベルに基づいて前記白紙除去処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記白紙除去のレベルは前記画像処理装置のデフォルト設定として設定されている設定値であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項10】
情報処理装置にインストールされたアプリケーションであって、複数のベンダの画像処理装置に共通して対応可能なアプリケーションで設定されたスキャン設定を前記情報処理装置から受信する受信工程と、
前記受信したスキャン設定に基づいて、原稿の画像をスキャンして画像データを生成するスキャン工程と、
前記受信したスキャン設定に含まれる白紙除去の設定に基づいて、前記生成された画像データに白紙除去処理を実行する実行工程と、
前記生成された画像データのうち、前記白紙除去処理によって除去されなかった画像データを前記情報処理装置に送信する送信工程とを有し、
前記実行工程は、前記受信したスキャン設定に含まれる白紙除去の設定と、前記アプリケーションの実行に関わらず設定された白紙除去のレベルに基づいて前記白紙除去処理を実行することを特徴とする画像処理方法。
【請求項11】
前記白紙除去のレベルの設定をユーザから受け付ける受付工程をさらに有し、
前記実行工程は、前記受信したスキャン設定に含まれる白紙除去の設定と、前記受付工程で受け付けることによって設定された白紙除去のレベルに基づいて前記白紙除去処理を実行することを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
【請求項12】
前記受信したスキャン設定に含まれる解像度の設定に基づいて、前記白紙除去のレベルを特定する特定工程をさらに有し、
前記特定工程で特定することによって設定された白紙除去のレベルに基づいて前記白紙除去処理を実行することを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
【請求項13】
前記受信したスキャン設定に含まれる原稿タイプの設定に基づいて、前記白紙除去のレベルを特定する特定工程をさらに有し、
前記特定工程が特定することによって設定された白紙除去のレベルに基づいて前記白紙除去処理を実行することを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
【請求項14】
前記受信工程は前記スキャン設定を前記情報処理装置からeSCLプロトコルを用いて受信することを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
【請求項15】
前記受信したスキャン設定を含むスキャンチケットを解析する解析工程と、
前記解析工程で前記スキャンチケットを解析することによって、スキャンジョブが生成され、当該生成されたスキャンジョブが実行されることにより、前記スキャン工程は、前記原稿の画像をスキャンして画像データを生成することを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
【請求項16】
前記スキャン設定は、解像度の設定、原稿タイプの設定、両面設定を含むことを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
【請求項17】
前記受信したスキャン設定に、前記白紙除去のレベルの設定値が含まれているか否かを判定する判定工程をさらに有し、
前記判定工程が前記受信したスキャン設定に、白紙除去のレベルの設定値が含まれていないと判定したことによって、前記実行工程は、前記受信したスキャン設定に含まれる白紙除去の設定と、前記アプリケーションの実行に関わらず設定された白紙除去のレベルに基づいて前記白紙除去処理を実行することを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
【請求項18】
前記白紙除去のレベルは、デフォルト設定として設定されている設定値であることを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが画像処理装置の操作部から白紙判定するための閾値を変更する手段を設け、設定された閾値を用いてスキャンした原稿の白紙判定を行う技術が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-143050号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
情報処理装置にインストールされたアプリであって、画像処理装置の複数のベンダで共通のアプリでスキャン設定や実行指示を受け、画像処理装置でスキャンを実行することが考えられる。この時、画像処理装置でスキャンを実行する際に使用される設定値であって、特許文献1のような白紙判定の詳細設定の設定値を、そのアプリでは設定できない場合がある。
【0005】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、複数のベンダで共通のアプリで設定できない白紙判定の詳細設定の設定値を画像処理装置で特定できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像処理装置は、情報処理装置にインストールされたアプリケーションであって、複数のベンダの画像処理装置に共通して対応可能なアプリケーションで設定されたスキャン設定を前記情報処理装置から受信する受信手段と、前記受信したスキャン設定に基づいて、原稿の画像をスキャンして画像データを生成するスキャン手段と、前記受信したスキャン設定に含まれる白紙除去の設定に基づいて、前記生成された画像データに白紙除去処理を実行する実行手段と、前記生成された画像データのうち、前記白紙除去処理によって除去されなかった画像データを前記情報処理装置に送信する送信手段とを有し、前記実行手段は、前記受信したスキャン設定に含まれる白紙除去の設定と、前記アプリケーションの実行に関わらず設定された白紙除去のレベルに基づいて前記白紙除去処理を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
複数のベンダで共通のアプリで設定できない白紙判定の詳細設定の設定値を画像処理装置で特定できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】システム構成の一例を示す図
図2】画像処理装置101の概略構成を示すブロック図
図3】情報処理装置102のハードウェア構成例を示す図
図4】画像処理装置101のデバイス制御プログラム400の機能構成を示すブロック図
図5】白紙除去スキャン処理一例を示すシーケンス図
図6】スキャンアプリの画面の一例を示す図
図7】スキャンジョブ実行処理の一例を示すフローチャート
図8】第1の白紙除去設定処理の一例を示すフローチャート
図9】スキャンチケットの一例を示す図
図10】デフォルト設定画面の一例を示す図
図11】第2の白紙除去設定処理の一例を示すフローチャート
図12】第1の白紙除去レベル決定処理の一例を示すフローチャート
図13】第2の白紙除去レベル決定処理の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0010】
<全体構成>
図1は、本実施例のシステム構成の一例を示す図である。図1に示すように、本実施例のシステムは、例えば、画像処理装置101、情報処理装置102、ネットワーク103で構成される。このシステムには、複数の情報処理装置が含まれていてもよい。
【0011】
画像処理装置101、情報処理装置102はネットワーク103を介して互いに通信可能である。なお、画像処理装置101、情報処理装置102のそれぞれは、単一接続ではなく複数接続された構成であってもよい。
【0012】
画像処理装置101は、コピー、スキャン、プリント、FAX等の複数の機能を備える複合機である。なお、画像処理装置101は、プリンタやスキャナなど、単体の機能を備える装置であってもよい。操作パネル208は、図2で後述する。
【0013】
情報処理装置102は、例えば、ユーザが使うスマートフォンなどの携帯端末や、PC等であってもいい。情報処理装置102は、紙媒体の原稿を画像処理装置101でスキャンして画像データ化するためのスキャンジョブを生成する手段、画像データを表示部308で参照するための表示手段を備える。
【0014】
<画像処理装置のハードウェア構成>
図2は本発明の実施例に係る画像処理装置101の概略構成を示すブロック図である。
【0015】
図2に示すように、画像処理装置101は、システムバス201に接続されたCPU202、RAM203、ROM204、ストレージ205、ネットワークI/F206、操作I/F207、プリントコントローラ209、スキャンコントローラ211を含む。
【0016】
CPU(Central Processing Unit)202は、画像処理装置101全体の動作を制御する。CPU202は、ROM204またはストレージ205に記憶されたデバイス制御プログラム400を読み出して、読取制御や印刷制御などの各種制御を行う。
【0017】
RAM203は、CPU202の主記憶メモリであり、ワークエリア、ROM204及びストレージ205に記憶された各種制御プログラムを展開するための一時記憶領域として用いられる。
【0018】
ROM204は、CPU202で実行可能な制御プログラムであるデバイス制御プログラム400を記憶する。
【0019】
ストレージ205は、印刷データ、画像データ、各種プログラム、及び各種設定情報を記憶する。
【0020】
なお、本実施形態の画像処理装置101では、1つのCPU202が1つのメモリ(RAM203)を用いて後述するフローチャートに示す各処理を実行するものとするが、他の様態であっても構わない。例えば複数のCPU、RAM、ROM、及びストレージを協働させて後述するフローチャートに示す各処理を実行することもできる。また、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェア回路を用いて一部の処理を実行するようにしてもよい。
【0021】
ネットワークI/F206は、ネットワーク103を介して画像処理装置101を外部の装置と通信させるためのインタフェースである。画像処理装置101は、ネットワークI/F206を介して、スキャナ212で読み取った電子データを情報処理装置102に送信する。また、画像処理装置101は、ネットワークI/F206を介して、情報処理装置102で管理されている電子データを受信し、プリントエンジン210で印刷する。
【0022】
操作パネル208は、操作I/F207によって制御された画面を表示し、ユーザが操作パネル208を操作すると、画像処理装置101は操作I/F207を介してユーザ操作に対応したイベントを取得する。
【0023】
プリントコントローラ209は、プリントエンジン210と接続される。印刷すべき画像データはプリントコントローラ209を介してプリントエンジン210に転送される。プリントエンジン210は制御コマンド及び印刷すべき画像データを受信し、この画像データに基づいた画像をシート上に形成する。プリントエンジン210の印刷方式は、電子写真方式であってもよいし、インクジェット方式であってもよい。電子写真方式の場合は、感光体上に静電潜像を形成した後トナーにより現像し、そのトナー像をシートに転写し、転写されたトナー像を定着することにより画像を形成する。一方、インクジェット方式の場合は、インクを吐出してシートに画像を形成する。
【0024】
スキャンコントローラ211は、スキャナ212と接続される。スキャナ212はシート上の画像を読み取って、画像データを生成する。スキャナ212によって生成された画像データはストレージ205に記憶される。また、画像処理装置101はスキャナ212により生成された画像データを用いてシート上に画像を形成することができる。スキャナ212は、原稿フィーダ(不図示)を有しており、原稿フィーダに載置されたシートを1枚ずつ搬送させながら読み取ることが可能である。
【0025】
<情報処理装置のハードウェア構成>
図3は本発明の実施例に係る情報処理装置102のハードウェア構成例を示す図である。
【0026】
図3に示すように、情報処理装置102は、システムバス301に接続されたCPU302、RAM303、ROM304、ストレージ305、ネットワークI/F306、操作部307、表示部308を含む。
【0027】
CPU302は情報処理装置102全体の動作を制御する中央演算装置である。RAM303は揮発性メモリである。ROM304は不揮発性メモリであり、CPU302の起動用プログラムが格納されている。ストレージ305はRAM303と比較して大容量な記憶装置(例えばハードディスクドライブ:HDD)である。なお、ストレージ305はソリッドステートドライブ(SSD)などでもよく、ハードディスクドライブと同等の機能を有する他の記憶装置に置き換えてもよい。
【0028】
CPU302は電源ON等の起動時、ROM304に格納されている起動用プログラムを実行する。この起動用プログラムは、ストレージ305に格納されている制御用プログラムを読み出し、RAM303上に展開するためのものである。CPU302は起動用プログラムを実行すると、続けてRAM303上に展開した制御用プログラムを実行し、制御を行う。また、CPU302は制御用プログラム実行時に用いるデータもRAM303上に格納して読み書きを行う。ストレージ305上にはさらに、制御用プログラム実行時に必要な各種設定を格納することができ、CPU302によって読み書きされる。CPU302はネットワークI/F306を介してネットワーク103上の他の機器との通信を行う。また、情報処理装置102はユーザが操作部307によって操作/入力/指示を行った内容を受け付けることができる。
【0029】
情報処理装置102のストレージ305には、複数のベンダの画像処理装置に共通して対応可能なスキャンアプリケーションがインストールされている。
【0030】
<画像処理装置のデバイス制御プログラムの機能構成>
図4は、CPU202が実行する画像処理装置101のデバイス制御プログラム400の機能構成を示すブロック図である。
【0031】
画像処理装置101のデバイス制御プログラム400は前述のようにROM204に格納され、CPU202が起動時にRAM203上に展開して実行する。
【0032】
データ送受信部401は、ネットワークI/F206を介して、ネットワーク103上の他の機器とTCP/IPによるデータの送受信を行う。本実施例ではデータ送受信部401は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)を用いて通信を行う。具体的には、情報処理装置102が生成するスキャンチケットや、画像データ要求の受信、及びHTTPによる情報処理装置102へのジョブ生成結果、画像データ要求に対する応答を行う。
【0033】
データ解析部402は、データ送受信部401が受信したHTTPパケットのBODYに含まれているジョブ制御コマンドを、画像処理装置101のジョブを制御するためのジョブ情報に変換し、ジョブ制御部403に送信する。ジョブ制御コマンドの一例として、スキャンジョブを制御するためのプロトコルであるeSCLが挙げられる。eSCLはドライバレスで情報処理装置からスキャンを実行するためのプロトコルである。また、このようなジョブ制御コマンドは上述した情報処理装置102にインストールされたスキャンアプリケーションによって生成され、画像処理装置101が受信する。
【0034】
ジョブ制御部403は、プリントコントローラ209、及び、スキャンコントローラ211を介して、プリントエンジン210、及び、スキャナ212の制御指示を行う。例えば、表示処理部405がSEND機能画面を表示中にスタートキーの押下を検知した場合、ジョブ制御部403は操作対象判定部406からSENDジョブのパラメータとジョブ開始指示を受信する。そして、そのジョブ情報に基づいてスキャンを実行し、スキャナ212がスキャンした画像データを、例えばE-Mailのアドレス、ネットワーク103上の共有サーバのディレクトリパス等のパラメータで設定した宛先に送信するように制御する。また、データ送受信部401が、eSCLプロトコルに基づいたジョブ制御コマンド(スキャンチケット)をBODY部に含むHTTPパケットを受信した場合、ジョブ制御部403はデータ解析部402で変換したジョブ情報に基づいてスキャンを実行する。ジョブ制御コマンドには、スキャンの解像度等の設定画面601で設定可能な設定値も含まれており、このような設定値もeSCLプロトコルに基づいて情報処理装置102から画像処理装置101に送信され、画像処理装置101は受信する。
【0035】
そして、スキャナ212によって読取られた画像データを、HTTPパケットの送信元に送信する。データ解析部402で解析するスキャン指示は、複合機のベンダや複数の機種で共通したプロトコルであれば、eSCL以外のプロトコルであってもいい。
【0036】
データ管理部404は、デバイス制御プログラム400の実行において生成した作業データや、各デバイス制御に必要な設定パラメータなど様々なデータをRAM203およびストレージ205上の所定の領域へ保存し、管理する。例えば、ジョブ制御部403で実行するジョブの各設定項目及び設定値の組み合わせから成るジョブ情報や、操作パネル208に表示する言語の情報である言語設定などである。また、情報処理装置102と通信するために必要なデバイス情報などが保存、管理する。また、画像処理装置101で画像形成する対象の画像データを保存し、管理する。また、表示処理部405が画面表示制御に用いる画面制御情報と、操作対象判定部406が操作対象を判定するために用いる操作対象判定情報を保存し、画面制御情報と操作対象判定情報とは、表示処理部405が表示する画面ごとに管理する。
【0037】
表示処理部405は操作I/F207を介して、操作パネル208の制御を行う。より具体的には、ユーザが操作可能なUI部品(ボタン、プルダウンリスト、チェックボックスなど)を操作パネル208に表示する。画面は画面表示制御情報に基づいて更新される。例えば、データ管理部404に保存されている言語設定対応する言語辞書をストレージ205から取得し、言語辞書を基にしたテキストデータを画面に表示する。
【0038】
操作対象判定部406は、操作I/F207を介して、操作パネル208上のタッチされた座標を取得し、操作パネル208に表示されているユーザが操作可能なUI部品を操作対象として判定する。
【0039】
さらに、操作対象判定部406は、操作対象として判定したUI部品に対応する画面表示制御情報を読み出し、当該情報に基づいて操作受付時の処理内容を決定する。例えば、表示処理部405に対して画面の表示内容の更新指示を出したり、ユーザ操作により設定されたジョブのパラメータおよび当該ジョブの開始指示をジョブ制御部403に送信したりする。
【0040】
スキャン部407は、ジョブ制御部403のスキャンジョブ情報に基づいて、スキャンコントローラ211を介してスキャナ212でスキャンを実行し、読み取った画像データをデータ管理部404に保存する。
【0041】
プリント部408は、ジョブ制御部403のプリントジョブ情報に基づいて、プリントコントローラ209を介してプリントエンジン210で印刷を実行する。
【0042】
<白紙除去スキャンシーケンス>
図5は本発明の実施例に係る画像処理装置101、情報処理装置102が実行する白紙除去スキャン処理の一例を示すシーケンス図である。本実施例では事前にユーザが、「白紙原稿」「画像有り原稿」の順でスキャンを行うように画像処理装置101の原稿フィーダに原稿を2枚載置しているものとする。本実施例では情報処理装置102、画像処理装置101はHTTPで通信を行う。
【0043】
S501でユーザが情報処理装置102の表示部308に表示された設定画面601でスキャンジョブ設定を行った後にスキャンボタン607を押下する。S502で情報処理装置102のCPU302は、設定画面601で設定されたスキャンジョブ設定を基に、白紙除去スキャンチケット(図9(A))を生成する。そして、ネットワークI/F306を介して画像処理装置101に白紙除去スキャンチケット(図9(A))をHTTPのPOSTリクエストで送信する。なお、ここで生成され送信されるのは、スキャンチケットであってもいいし、スキャンジョブ、スキャンリクエスト、スキャン指示などであってもいい。図9はスキャンチケットの一例を示す図である。
【0044】
S503で画像処理装置101のCPU202は、S502で受信した白紙除去スキャンチケット(図9(A))をRAM203に保存し、第1の白紙除去レベル判定処理(図12)を実行し、白紙除去レベルを決定する。
【0045】
S504で画像処理装置101のCPU202は、RAM203に記憶されているスキャンチケットとS503で決定した白紙除去レベルに基づいてスキャンジョブ情報を生成し、スキャンジョブの実行を開始する。スキャンジョブが実行されることにより、原稿の画像がスキャンされ、画像データが生成される。
【0046】
S505で画像処理装置101のCPU202は、実行したジョブに対応したIDである「ジョブID」が付与されたデータである、HTTPレスポンスステータスコード「200」のHTTPレスポンスデータを情報処理装置102に送信する。
【0047】
S506で情報処理装置102のCPU302は、表示部308にスキャン中画面609を表示する。
【0048】
白紙原稿のスキャンが完了すると、S507で画像処理装置101のCPU202は、S503で決定した白紙除去レベルに基づいて白紙原稿をスキャンすることによって生成された画像データが白紙データであるかを判定する。白紙データであると判定された場合は、RAM203に保存された白紙原稿の画像データを削除する。
【0049】
S508で情報処理装置102のCPU302は、ネットワークI/F306を介して画像処理装置101に、S505で取得した「ジョブID」を付与した画像データ取得要求コマンドをHTTPのGETリクエストで送信する。
【0050】
S509で画像処理装置101のCPU202は、S508で通知された「ジョブID」に対応するジョブが実行中かつ画像データがRAM203に存在しないことを確認する。ジョブが実行中かつ画像データが画像メモリに存在しない場合、画像処理装置101はHTTPレスポンスステータスコード「503」のHTTPレスポンスデータを情報処理装置102に送信する。つまり、画像処理装置101は、画像データがないことを情報処理装置102に通知する。
【0051】
画像有り原稿のスキャンが完了すると、S510で画像処理装置101のCPU202は、S503で決定した白紙除去レベルに基づいて、画像有り原稿の画像データを白紙ではないと判定する。その場合、RAM203から「画像有り原稿」の画像データ削除を行わない。
【0052】
S511で情報処理装置102のCPU302は、ネットワークI/F306を介して画像処理装置101に、S505で取得した「ジョブID」を付与した画像データ取得要求コマンドをHTTPのGETリクエストで送信する。
【0053】
S512で画像処理装置101のCPU202は、S509で通知された「ジョブID」に対応するジョブが実行中かつ画像データが画像メモリに存在することを確認する。ジョブが実行中かつ画像データがRAM203に存在する場合、画像データを含むHTTPレスポンスステータスコード「200」のHTTPレスポンスデータを情報処理装置102に送信する。
【0054】
S513で情報処理装置102のCPU302は、ネットワークI/F306を介して画像処理装置101に、S505で取得した「ジョブID」を付与した画像データ取得要求コマンドをHTTPのGETリクエストで送信する。
【0055】
S514で画像処理装置101のCPU202は、S509で通知された「ジョブID」に対応するジョブが実行中でないことを確認すると以下の処理を実行する。HTTPレスポンスステータスコード「404」を含み、画像データを含まないHTTPレスポンスデータを情報処理装置102に送信する。つまり、画像処理装置101はジョブの実行が完了したこと情報処理装置102に通知する。
【0056】
S515で情報処理装置102のCPU302は、表示部308にスキャン完了画面611を表示する。
【0057】
なお、原稿フィーダに白紙原稿のみ載置した場合、画像データは情報処理装置102に送信されず、CPU302はHTTPレスポンスステータス「404」受信時に画像データが存在しないと判断すると、表示部308にエラー画面613を表示する。
【0058】
図6はスキャンアプリの画面の一例を示す図である。図6の各画面は、情報処理装置102の表示部308に表示される画面であり、情報処理装置102にインストールされたスキャンアプリによって表示される画面である。このスキャンアプリは画像処理装置のベンダや機種に関わらず共通で使用されるスキャンアプリであり、様々な機種においてスキャンを実行させるためのコマンドやチケット等のスキャン指示を生成、送信するためのアプリである。このスキャンアプリを使用することにより、複数の機種でスキャンを実行するために複数のスキャンアプリをインストールする必要がなくなる。
【0059】
設定画面601は、ユーザによるスキャンの設定を受け付けるための画面である。プルダウン602では、カラーモードの選択が可能であり、カラーかモノクロかを選択できる。
【0060】
プルダウン603では、原稿タイプの選択が可能であり、文字か写真か文字/写真かを選択できる。プルダウン604では、両面設定の選択が可能であり、両面スキャンか片面スキャンかを選択できる。プルダウン605では、スキャン時の解像度を選択可能である。プルダウン606では、白紙除去設定の選択が可能であり、ONかOFFかを選択できる。
【0061】
スキャンボタン607は、選択されることによりプルダウン602~606で設定された設定値で原稿の画像をスキャンして画像データを生成するためのボタンである。具体的には、スキャンボタン607が選択されるとプルダウン602~606で設定された設定値に基づいて、スキャンチケットを生成し、生成したスキャンチケットが事前に指定された画像処理装置101に送信される。なお、スキャンチケットでなくても設定された設定値が画像処理装置101に送信されるのであれば、別の形態であってもよい。なお、本実施例では、プルダウン602~606の各設定値をすべて送信する例を説明したが、これに限るものではない。例えば、各設定値をすべて設定させ、送信することは必須ではなく省略してよい。例えば、カラーモードと、白紙除去設定だけを送信してもいいし、白紙除去設定だけを送信してもよい。また、図6の設定画面601では、原稿サイズの設定やファイル形式、ファイル名などの設定ができてもよい。戻るボタン608が設定されると、各設定がリセットされる。
【0062】
スキャンボタン607が選択され、画像処理装置101でスキャンが実行されている際にはスキャン中画面609が表示部308に表示される。キャンセルボタン610が選択されるキャンセル指示が画像処理装置101に送信され、スキャンの実行が中止される。
【0063】
情報処理装置102が画像処理装置101からHTTPレスポンスステータスコード「404」を受信し、既に受信したHTTPレスポンスデータに画像データが含まれている場合、スキャン完了画面611が表示される。つまりスキャンボタン607を選択してスキャンの指示をしてから画像処理装置101からスキャン終了を示す通知を受信するまでの間に、画像データを受信している場合は、スキャン完了画面611が表示される。
【0064】
スキャン完了画面611の閉じるボタン612が選択されると、スキャン完了画面611が閉じて設定画面601が表示される。
【0065】
情報処理装置102が画像処理装置101からHTTPレスポンスステータスコード「404」を受信し、既に受信したHTTPレスポンスデータに画像データが含まれていない場合、エラー画面613が表示される。つまりスキャンボタン607を選択してスキャンの指示をしてから画像処理装置101からスキャン終了を示す通知を受信するまでの間に、画像データを受信していない場合は、エラー画面613が表示される。
【0066】
エラー画面613では、スキャンしてすべての原稿が白紙であったことを示す情報が表示される。閉じるボタン614が選択されると、エラー画面613が閉じて設定画面601が表示される。
【0067】
このスキャンアプリでは、プルダウン602で白紙除去を行うか行わないかの設定項目が用意されているが、白紙除去を行う際にどのレベルで白紙除去を行うかの設定項目は容易されていない。さらにスキャンアプリでスキャンの実行指示をしても、白紙除去レベルの設定値は送信されない。一方、画像処理装置101において白紙除去を行うためには、白紙除去レベルが決定されている必要がある。そのため、上記スキャンアプリのような標準アプリで設定できない設定値を画像処理装置101内で補完する必要がある。
【0068】
<スキャンジョブ実行処理>
図7は本実施例における画像処理装置101のCPU202が実行するスキャンジョブ実行処理の一例を示すフローチャートである。図7のフローチャートの各処理は、画像処理装置101のCPU202が、ROM204に記憶されたプログラムをRAM203に読み出して実行することによって行われる。
【0069】
S701で画像処理装置101のCPU202は、RAM203に保存されたスキャンチケットに基づいて、ジョブを示すIDであるジョブIDを含めたスキャンジョブ情報を生成し、RAM203にスキャンジョブ情報を保存する。
【0070】
S702で画像処理装置101のCPU202は、白紙除去設定処理を実行する。白紙除去設定処理では、白紙除去の有効、無効のいずれかを示す「白紙除去ON/OFF設定」を行う。さらにスキャンした原稿の輝度情報に基づいて白紙かどうかを判定するための閾値を決定する「白紙除去レベル」、及び「色紙」「裏写り」「罫線」「少量の文字」といった白紙除去に関連した設定の処理を行う。白紙除去設定処理の一例として第1の白紙除去レベル設定フロー(図12)や、第2の白紙除去レベル設定処理(図13)が挙げられる。
【0071】
S703で画像処理装置101のCPU202は、RAM203に保存されたスキャンジョブ情報を基にジョブ制御部403でスキャンジョブを実行する。スキャンジョブを実行するとスキャンコントローラ211を介してスキャナ212にスキャンジョブ情報に対応したスキャン開始指示を行う。スキャンを開始するとCPU202は、スキャナ212がスキャンした画像データはRAM203に記憶される。そして記憶された画像データにS702で設定された設定値に基づいて白紙除去処理を実行する。白紙として判定された画像データはRAM203から削除され、白紙でないと判定された画像データはRAM203に記憶されたままとなる。
【0072】
また、画像処理装置101のCPU202は情報処理装置102から画像データ要求を受けると、RAM203にページ情報が存在するかどうかを確認し、最も小さいページ番号のページ情報から画像データの領域を特定する。そして、情報処理装置102に画像データを送信する送信処理を実行する。1ページ分の画像データを全て情報処理装置102に送信すると、画像処理装置101のCPU202は、送信したページに対応するページ情報と対応する画像データをRAM203から削除する。一般的には原稿フィーダを用いた連続スキャンにおいて画像処理装置101のCPU202は1ページ分のスキャン処理と、画像データ送信処理を並行して実行する。
【0073】
S704で画像処理装置101のCPU202は、全ての原稿のスキャンが完了すると、ジョブIDとジョブが終了した起因に対応したジョブの終了要因を紐づけた「ジョブ結果」をストレージ205に保存する。ジョブ終了要因の一例としてすべての画像データを情報処理装置102に送信した「正常終了」、原稿フィーダの紙詰まりによるジョブ終了である「ジャム」、画像データの送信途中に情報処理装置102との通信が切断された「送信エラー」が挙げられる。
【0074】
<第1の白紙除去設定処理>
図8は本実施例における画像処理装置101のCPU202が実行する第1の白紙除去設定処理の一例を示すフローチャートである。図8のフローチャートの各処理は、画像処理装置101のCPU202が、ROM204に記憶されたプログラムをRAM203に読み出して実行することによって行われる。本実施例ではスキャンチケットは白紙除去属性が「blankPageSkip」、白紙除去レベル属性が「blankPageSkipLevel」で定義されたJSON形式の文字列とする。
【0075】
S801で画像処理装置101のCPU202は、RAM203に保存されたスキャンチケットに白紙除去属性が含まれているかどうかを判断する。画像処理装置101のCPU202は、「blankPageSkip」が含まれている白紙除去スキャンチケット(図9(A)、図9(B)、図9(C))は白紙除去属性が含まれていると判断する。「blankPageSkip」が含まれていない白紙除去スキャンチケット(図9(D))は白紙除去属性が含まれていないと判断する。
【0076】
S801でスキャンチケットに白紙除去属性が含まれていると判断した場合、S802で画像処理装置101のCPU202は、RAM203に保存されたスキャンチケットの白紙除去設定がONかどうかを判断する。画像処理装置101のCPU202は、「blankPageSkip」の値が「on」である白紙除去スキャンチケット(図9(A)、図9(B))は白紙除去設定がONと判断する。「blankPageSkip」の値が「off」である白紙除去スキャンチケット(図9(C))は白紙除去設定がONではないと判断する。
【0077】
S802で白紙除去設定がONと判断した場合、S803で画像処理装置101のCPU202は、ジョブ属性の「白紙除去ON/OFF設定」に「ON」を設定する。
【0078】
S804で画像処理装置101のCPU202は、RAM203に保存されたスキャンチケットに白紙除去レベル属性が含まれているかどうかを判断する。画像処理装置101のCPU202は、「blankPageSkipLevel」が含まれている白紙除去スキャンチケット(図9(B))は白紙除去レベル属性が含まれていると判断する。「blankPageSkipLevel」が含まれていない白紙除去スキャンチケット(図9(A))は白紙除去レベル属性が含まれていないと判断する。
【0079】
S804で白紙除去レベル属性が含まれていないと判断した場合、S805で画像処理装置101のCPU202は、画像処理装置101に保存されている除去レベルをジョブ情報の「白紙除去レベル」に設定する。画像処理装置101に保存されている除去レベルとは、画像処理装置101が情報処理装置102から受信したスキャンチケットに関わらず設定された設定値である。言い換えると、画像処理装置101に保存されている除去レベルとは、情報処理装置102にインストールされたスキャンアプリケーションの実行に関わらず設定された白紙除去のレベルである。また、画像処理装置101に保存されている除去レベルとは、画像処理装置101が情報処理装置102からスキャンチケットを受信する前から画像処理装置101に設定され、記憶されている設定値である。
【0080】
画像処理装置101に保存されている除去レベルの一例として、ROM204の「白紙除去レベル定義値」に保存されている「3」としても良いし、ストレージ205に保存されている「白紙除去レベルデフォルト設定」としても良い。「白紙除去レベルデフォルト設定」は、例えば画像処理装置101のデフォルト設定画面1001で設定される。プルダウン1004から「ON」を選択した後に表示されるデフォルト設定画面1007のプルダウン1008でレベルを選択し、設定ボタン1010を押下すると、選択された除去レベルがデフォルト設定としてストレージ205に保存される。
【0081】
図10はデフォルト設定画面の一例を示す図である。図10のデフォルト設定画面1001、1007は情報処理装置102の表示部308にもしくは画像処理装置101の操作パネル208に表示される画面である。
【0082】
プルダウン1002は、カラーモードのデフォルト設定を選択するためのプルダウンであり、カラーかモノクロを選択できる。
【0083】
プルダウン1003は、原稿タイプのデフォルト設定を選択するためのプルダウンであり、写真か文字か文字/写真を選択できる。
【0084】
プルダウン1004は、白紙除去のデフォルト設定を設定するためのプルダウンであり、ONかOFFを選択できる。
【0085】
決定ボタン1005が選択されると、設定された設定値がストレージ205に記憶される。キャンセルボタン1006が選択されると、設定値がリセットされる。
【0086】
プルダウン1004でONが選択されると、デフォルト設定画面1007が表示される。プルダウン1008では、白紙除去レベルのデフォルト設定を選択するためのプルダウンであり、1~5のレベルを選択できる。プルダウン1009では、白紙除去モードのデフォルト設定を選択するためのプルダウンであり、白紙、白紙+色紙を選択できる。
【0087】
設定ボタン1010が選択されると、プルダウン1008、1009で設定された設定値をRAM203記憶して設定画面1001が表示される。
【0088】
ここで、図8の説明に戻る。S804で白紙除去レベル属性が含まれていると判断した場合、S806で画像処理装置101のCPU202は、ジョブ属性の「白紙除去レベル設定」に「blankPageSkipLevel」の値を設定する。
【0089】
S801でスキャンチケットデータに白紙除去属性が含まれていないと判断した場合、またはS802で白紙除去設定がONではないと判断した場合、S807でCPU202は、ジョブ属性の「白紙除去ON/OFF設定」に「OFF」を設定する。
【0090】
<第2の白紙除去設定処理>
図11は本実施例における画像処理装置101のCPU202が実行する第2の白紙除去設定処理の一例を示すフローチャートである。図11のフローチャートの各処理は、画像処理装置101のCPU202が、ROM204に記憶されたプログラムをRAM203に読み出して実行することによって行われる。本実施例ではスキャンチケットは白紙除去属性が「blankPageSkip」、白紙除去レベル属性が「blankPageSkipLevel」で定義されたJSON形式の文字列とする。本フローでは、図8で説明した第1の白紙除去設定処理の別形態を説明する。
【0091】
S1101で画像処理装置101のCPU202は、RAM203に保存されたスキャンチケットに白紙除去属性が含まれているかどうかを判断する。画像処理装置101のCPU202は、「blankPageSkip」が含まれている白紙除去スキャンチケット(図9(A)、図9(B)、図9(C))は白紙除去属性が含まれていると判断する。「blankPageSkip」が含まれていない白紙除去スキャンチケット(図9(D))は白紙除去属性が含まれていないと判断する。
【0092】
S1101でスキャンチケットに白紙除去属性が含まれていると判断した場合、S1102で画像処理装置101のCPU202は、RAM203に保存されたスキャンチケットの白紙除去設定がONかどうかを判断する。画像処理装置101のCPU202は、「blankPageSkip」の値が「on」である白紙除去スキャンチケット(図9(A)、図9(B))は白紙除去設定がONと判断する。「blankPageSkip」の値が「off」である白紙除去スキャンチケット(図9(C))は白紙除去設定がONではないと判断する。
【0093】
S1102で白紙除去設定がONと判断した場合、S1103で画像処理装置101のCPU202は、ジョブ属性の「白紙除去ON/OFF設定」に「ON」を設定する。
【0094】
S1104で画像処理装置101のCPU202は、RAM203に保存されたスキャンチケットに白紙除去レベル属性が含まれているかどうかを判断する。画像処理装置101のCPU202は、「blankPageSkipLevel」が含まれている白紙除去スキャンチケット(図9(B))は白紙除去レベル属性が含まれていると判断する。「blankPageSkipLevel」が含まれていない白紙除去スキャンチケット(図9(A))は白紙除去レベル属性が含まれていないと判断する。
【0095】
S1104で白紙除去レベル属性が含まれていないと判断した場合、S1105で画像処理装置101のCPU202は、白紙除去レベル決定処理を実行する。白紙除去レベル決定処理の一例として第1の白紙除去レベル決定処理(図12)や、第2の白紙除去レベル決定処理(図13)が挙げられる。
【0096】
S1104で白紙除去レベル属性が含まれていると判断した場合、S1106で画像処理装置101のCPU202は、ジョブ属性の「白紙除去レベル設定」に「blankPageSkipLevel」の値を設定する。
【0097】
S1101でスキャンチケットに白紙除去属性が含まれていないと判断した場合、またはS1102で白紙除去設定がONではないと判断した場合、S1107でCPU202は、ジョブ属性の「白紙除去ON/OFF設定」に「OFF」を設定する。
【0098】
<第1の白紙除去レベル決定処理>
図12は本実施例における画像処理装置101のCPU202が実行する第1の白紙除去レベル決定処理の一例を示すフローチャートである。図12のフローチャートの各処理は、画像処理装置101のCPU202が、ROM204に記憶されたプログラムをRAM203に読み出して実行することによって行われる。本実施例では「解像度」に「150dpi」「300dpi」「600dpi」のいずれかの値が設定可能、「原稿タイプ」に「文字」「写真」「文字/写真」のいずれかの値が設定可能とする。
【0099】
S1201で画像処理装置101のCPU202は、RAM203に保存されているジョブ属性の解像度が「150dpi」「300dpi」「600dpi」のいずれかが設定されているかを確認する。以下の処理では、情報処理装置102から受信したスキャン設定に含まれる解像度の設定に基づいて、白紙除去のレベルを特定し、設定することができる。
【0100】
S1201でジョブ属性の解像度が「300dpi」と判断した場合、S1202で画像処理装置101のCPU202は、RAM203の「解像度対応除去レベル」に「3」を設定する。
【0101】
S1201でジョブ属性の解像度が「150dpi」と判断した場合、S1203で画像処理装置101のCPU202は、RAM203の「解像度対応除去レベル」に「1」を設定する。
【0102】
S1201でジョブ属性の解像度が「600dpi」と判断した場合、S1204で画像処理装置101のCPU202は、RAM203の「解像度対応除去レベル」に「5」を設定する。
【0103】
また、以下の処理では、情報処理装置102から受信したスキャン設定に含まれる原稿タイプの設定に基づいて、白紙除去のレベルを特定し、設定することができる。
【0104】
S1205で画像処理装置101のCPU202は、RAM203に保存されているジョブ属性の原稿タイプが「文字」「写真」「文字/写真」のいずれかが設定されているかを確認する。
【0105】
S1205でジョブ属性の解像度が「文字/写真」と判断した場合、S1206で画像処理装置101のCPU202は、RAM203の「原稿タイプ対応除去レベル」に「3」を設定する。
【0106】
S1205でジョブ属性の解像度が「文字」と判断した場合、S1207で画像処理装置101のCPU202は、RAM203の「原稿タイプ対応除去レベル」に「1」を設定する。
【0107】
S1205でジョブ属性の解像度が「写真」と判断した場合、S1208で画像処理装置101のCPU202は、RAM203の「原稿タイプ対応除去レベル」に「5」を設定する。
【0108】
S1209で画像処理装置101のCPU202は、RAM203の「解像度対応除去レベル」がRAM203の「原稿タイプ対応除去レベル」より大きい値かどうかを判断する。
【0109】
S1209で「解像度対応除去レベル」が「原稿タイプ対応除去レベル」より大きい値ではないと判断した場合、S1210で画像処理装置101のCPU202は、ジョブ属性の白紙除去レベルに「原稿タイプ対応除去レベル」の値を設定する。
【0110】
S1209で「解像度対応除去レベル」が「原稿タイプ対応除去レベル」より大きい値と判断した場合、S1211で画像処理装置101のCPU202は、ジョブ属性の白紙除去レベルに「解像度対応除去レベル」の値を設定する。
【0111】
<第2の白紙除去レベル決定処理>
図13は本実施例における画像処理装置101のCPU202が実行する第2の白紙除去レベル決定処理の一例を示すフローチャートである。図13のフローチャートの各処理は、画像処理装置101のCPU202が、ROM204に記憶されたプログラムをRAM203に読み出して実行することによって行われる。本実施例では「解像度」に「150dpi」「300dpi」「600dpi」のいずれかの値が設定可能、「原稿タイプ」に「文字」「写真」「文字/写真」のいずれかの値が設定可能とする。図13のフローは、図12の第1の白紙除去レベル決定処理の別形態の処理の一例を示すフローである。
【0112】
S1301で画像処理装置101のCPU202は、RAM203の「白紙除去一時レベル」に「3」を設定する。
【0113】
S1302で画像処理装置101のCPU202は、RAM203に保存されているジョブ属性の解像度が「150dpi」「300dpi」「600dpi」のいずれかが設定されているかを確認する。
【0114】
S1302でジョブ属性の解像度が「600dpi」と判断した場合、S1303で画像処理装置101のCPU202は、RAM203の「白紙除去一時レベル」に、「白紙除去一時レベル」から1を引いた値を設定する。
【0115】
S1302でジョブ属性の解像度が「150dpi」と判断した場合、S1304で画像処理装置101のCPU202は、RAM203の「白紙除去一時レベル」に、「白紙除去一時レベル」に1を足した値を設定する。
【0116】
S1305で画像処理装置101のCPU202は、RAM203に保存されているジョブ属性の原稿タイプが「文字」「写真」「文字/写真」のいずれかが設定されているかを確認する。
【0117】
S1305でジョブ属性の解像度が「文字」と判断した場合、S1306で画像処理装置101のCPU202は、RAM203の「白紙除去一時レベル」に、「白紙除去一時レベル」から1を引いた値を設定する。
【0118】
S1305でジョブ属性の解像度が「写真」と判断した場合、S1307で画像処理装置101のCPU202は、RAM203の「白紙除去一時レベル」に、「白紙除去一時レベル」に1を足した値を設定する。
【0119】
S1308で画像処理装置101のCPU202は、ジョブ属性の白紙除去レベルに「白紙除去一時レベル」の値を設定する。
【0120】
上記処理を実行することによって、複数のベンダで共通のアプリで設定できない白紙判定の詳細設定の設定値を画像処理装置で特定できるようになる。
【0121】
<その他の実施の形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給する。そして、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0122】
101 画像処理装置
102 情報処理装置
202 CPU
212 スキャナ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13